JP4452534B2 - 内燃機関における過給機の異常検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関における過給機の異常検出装置に係り、詳しくは、過給量を内燃機関の回転速度と独立して変更可能な複数の過給機から送り出される吸気を合流して供給する内燃機関における過給機の異常検出装置に関する。
内燃機関(エンジン)の吸気効率を高める過給機として、排気流の流勢を利用して過給を行う排気駆動式の過給機(ターボチャージャ)がある。また、複数の過給機から送り出される空気を合流して供給する場合もある。
過給機の異常を検出する方法として、過給機を構成するコンプレッサの吐出吸気圧力Pbと、タービンの入口における排気ガス圧力Pgとを検出し、吐出吸気圧力Pbが排気ガス圧力Pgより設定値以上低く、かつその状態が設定時間以上継続した時に異常と判断する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。
また、過給機には、タービン側に設けたベーンの開度を変更してタービンの回転速度を調整し、それに伴うコンプレッサの回転速度の変更によって過給圧を調整可能にした可変ノズル式過給機(可変ノズル式ターボチャージャ)がある。
実開平4−125635号公報
複数の過給機を備えた内燃機関において、特許文献1に記載された異常検出方法をそのまま適用すると、各過給機毎にコンプレッサの吐出吸気圧力Pbを検出する圧力センサと、タービンの入口における排気ガス圧力Pgを検出する圧力センサとを設ける必要があり、部品点数が多くなる。
実際の過給圧と目標過給圧との差を検出して、その差が設定値(判定値)を超えた場合に異常と判断する異常検出方法を採用すれば、1個のセンサで異常検出が可能となる。しかし、複数の可変ノズル式過給機を備える内燃機関では、一つの過給機に異常が発生して過給能力が低下しても、他の過給機の可変ノズルを調整して目標の過給圧を得るように制御が行われる。例えば、二つの過給機のうち一方の過給機が異常となって能力が20%低下した状態になると、他方の過給機がそれを補うために20%能力を高めた状態で駆動されて、全体としては目標の過給圧となるため、異常が検出されない。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、その目的はコンプレッサの出力を調整可能な複数の過給機から送り出される空気を合流して供給する内燃機関において、各過給機毎に圧力センサを設けなくても、精度良く過給機の異常を検出することができる内燃機関における過給機の異常検出装置を提供することにある。
前記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、複数の過給機から送り出される空気を合流して供給する内燃機関における過給機の異常検出装置であって、吸気を圧縮するコンプレッサの回転速度を、内燃機関の回転速度とは独立して変更可能な回転速度制御手段を有する複数の過給機を備えている。また、過給圧又は過給圧に対応する吸気流量である実過給量を検出する実過給量検出手段と、内燃機関の運転状態に基づき目標過給量を算出する目標過給量算出手段と、前記目標過給量に対応した前記回転速度制御手段の指令値を基準値として算出する基準値算出手段とを備えている。また、前記実過給量検出手段により検出された前記実過給量を前記目標過給量に近づけるために決定された同一の実指令値に基づき、前記複数の過給機における前記回転速度制御手段を制御する過給量制御手段を備えている。そして、前記基準値と、前記実指令値との差が、予め設定された範囲内にあるか否かを判断し、前記差が前記範囲から外れたときに異常と判断する異常判断手段を備えている。
この発明では、実過給量検出手段により検出された実過給量を、内燃機関の運転状態に基づいて目標過給量算出手段により算出された目標過給量に近づけるように複数の過給機における回転速度制御手段が過給量制御手段によって制御される。基準値算出手段は前記目標過給量に対応した前記回転速度制御手段の指令値を基準値として算出する。過給量制御手段は、同一の実指令値に基づき各過給機を制御する。そして、異常判断手段は、前記基準値と、実指令値との差が、予め設定された範囲内にあるか否かを判断し、前記差が前記範囲から外れたときに異常と判断する。従って、過給量制御手段による制御によって実過給量が目標過給量に対して許容誤差内となっても、前記基準値と、実指令値との差が、予め設定された範囲から外れたときは異常と判断されるため、各過給機毎に圧力センサを設けなくても精度良く過給機の異常を検出することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記実過給量は過給圧であり、前記実過給量検出手段は、インテークマニホールドの合流部より下流側に設けられた過給圧センサである。この発明では、実過給量として過給圧を直接検出するため、過給圧を間接的に検出する場合に比較して異常検出の精度が良くなる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記実過給量は過給圧に対応する吸気流量であり、前記実過給量検出手段は、前記過給機より上流側の吸気通路の合流部より上流又はインテークマニホールドの合流部に設けられたエアフローメータである。この発明では、吸気流量により間接的に過給圧が検出される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記異常判断手段が異常と判断したときに異常処置を行う異常処置手段を備え、前記異常判断手段は、異常と判断する際、前記基準値と、実指令値との差に基づいて異常の程度も判断し、前記異常処置手段は異常の程度に応じた異常処置を行う。この発明では、異常処置手段により、異常の程度に応じて異常処置が行われる。従って、過給機の異常が検出された後、一律に決まった処置を行う場合に比較して、異常が修復されるまでに運転性の悪化を抑制できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記過給機は、排気で駆動されるタービンによって前記コンプレッサを駆動する構成であり、前記過給量制御手段は、前記タービンに設けられたベーンの開度を制御する。この発明では、過給機は、排気で駆動されるタービンによってコンプレッサを駆動するため、コンプレッサをモータで駆動するものに比較して動力消費が少なくなる。また、可変ノズル式ターボチャージャは一般に広く使用されているため、異常判断手段のプログラムを変更するだけで実施することが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記過給機は、変速可能なモータによって前記コンプレッサを駆動する構成であり、前記過給量制御手段は前記モータの回転速度を制御する。この発明では、コンプレッサを内燃機関の運転状態に関係なく目的の吐出気流量(吐出圧力)となるように駆動できる。従って、可変ノズル式ターボチャージャに比較して、内燃機関の低速回転時においても、目的の吸気量に過給することができる。
本発明によれば、コンプレッサの出力を調整可能な複数の過給機から送り出される空気を合流して供給する内燃機関において、各過給機毎に圧力センサを設けなくても、精度良く過給機の異常を検出することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図1及び図2に従って説明する。図1は異常検出装置を備えたディーゼルエンジンシステムの概略構成図である。
図1に示すように、内燃機関としてのディーゼルエンジン11は、複数の気筒12A,12Bを備えており、複数の気筒12A,12Bは2群に分けられている。一方の群の気筒12Aに対応するシリンダヘッド13Aには気筒12A毎に燃料噴射弁14が取り付けられており、他方の群の気筒12Bに対応するシリンダヘッド13Bには気筒12B毎に燃料噴射弁14が取り付けられている。燃料噴射弁14は、図示しない燃料噴射ポンプから供給される燃料を各気筒12A,12B内に噴射する。
シリンダヘッド13A,13Bには共通のインテークマニホールド15が接続されている。インテークマニホールド15は、メイン吸気通路16から分岐された分岐吸気通路17A,17Bに接続されている。即ち、メイン吸気通路16から供給される吸気は、いったん分岐吸気通路17A,17Bで分岐されるとともに、再びインテークマニホールド15の合流部で合流した後、各気筒12A,12Bに供給される。メイン吸気通路16の入口にはエアクリーナ16aが設けられている。
シリンダヘッド13Aにはエキゾーストマニホールド18Aが接続されており、シリンダヘッド13Bにはエキゾーストマニホールド18Bが接続されている。分岐吸気通路17Aはエキゾーストマニホールド18Aの出口付近を通るように配置され、エキゾーストマニホールド18Aは、出口が第1の過給機19Aのタービン20Aを介して排気通路21Aに接続されている。分岐吸気通路17Bはエキゾーストマニホールド18Bの出口付近を通るように配置され、エキゾーストマニホールド18Bは、出口が第2の過給機19Bのタービン20Bを介して排気通路21Bに接続されている。
排気通路21A,21Bには排気浄化装置22がそれぞれ設けられている。この実施形態では排気浄化装置22としてDPNR(ディーゼル・バティキュレイト・NOx・リダクションシステム)が使用されている。タービン20A,20Bと排気浄化装置22との間には燃料添加弁23が設けられている。
分岐吸気通路17Aの途中には第1の過給機19Aのコンプレッサ24Aが介在されており、分岐吸気通路17Bの途中には第2の過給機19Bのコンプレッサ24Bが介在されている。第1及び第2の過給機19A,19Bは、排気流によって作動される公知の可変ノズル式ターボチャージャである。可変ノズル式ターボチャージャは、排気流の作用によりタービンに生じる回転トルクを駆動源としてコンプレッサを駆動させ、空気を圧送する。タービン20A,20Bは、ノズル部に複数の可動式のベーンを備え、ベーンの開度をシリンダやモータ等のアクチュエータ40によって変更可能に構成されている。前記ベーン及びアクチュエータ40により、コンプレッサ24A,24Bの回転速度をディーゼルエンジン11の回転速度とは独立して変更可能な回転速度制御手段が構成されている。そして、コンプレッサ24A,24Bにはエキゾーストマニホールド18A,18Bの出口の排気圧及びベーンの開度から決まる排気流速に応じた回転トルクが付与される。なお、分岐吸気通路17A,17Bには第1及び第2の過給機19A,19Bより下流側にインタクーラ25が設けられている。
ディーゼルエンジン11は排気再循環装置(EGR装置)付きのエンジンであり、エキゾーストマニホールド18A,18Bとインテークマニホールド15との間には排気の一部を吸気系に還流させる排気循環通路26A,26Bが設けられている。排気循環通路26Aは一端がエキゾーストマニホールド18Aに連通され、他端がEGR弁27を介してインテークマニホールド15に連通されている。一方、排気循環通路26Bは一端がエキゾーストマニホールド18Bに連通され、他端がEGR弁27を介してインテークマニホールド15に連通されている。排気循環通路26A,26Bの出口は、インテークマニホールド15における両分岐吸気通路17A,17Bからの吸気の合流部と対応する位置とされている。
EGR弁27はアクチュエータとしてダイヤフラムが使用された負圧作動式で、アクチュエータは通路を通じて負圧切替弁と負圧調整弁(いずれも図示せず)の各出力ポートに接続されている。負圧調整弁はデューティ制御により開度調整される三方式の電磁弁であり、その入力ポートはバキュームポンプ(図示せず)に通じ、その大気ポートは大気圧に開放されている。負圧切替弁の入力ポートには大気圧が導入されており、負圧切替弁が大気導入位置に切り替えられるとEGR弁27は全閉状態となる。
インテークマニホールド15には実過給量を検出する実過給量検出手段としての過給圧センサ28が配設されている。この実施形態では過給圧センサ28は、インテークマニホールド15における両分岐吸気通路17A,17Bからの吸気の合流部に配設されている。過給圧センサ28は、実過給量としての過給圧を検出する。
ディーゼルエンジン11を制御する電子制御ユニット29は、過給圧センサ28により検出された実過給量(実過給圧)を目標過給量(目標過給圧)に近づけるため、同一の実指令値に基づき各過給機19A,19Bを制御し、前記コンプレッサ24A,24Bの回転速度を変更する過給量制御手段を構成する。また、電子制御ユニット29は、ディーゼルエンジン11の運転状態に基づき目標過給量を算出する目標過給量算出手段と、前記目標過給量に対応した前記回転速度制御手段への指令値(ベーン開度)を基準値(基本ベーン開度)として算出する基準値算出手段とを構成する。また、電子制御ユニット29は、第1及び第2の過給機19A,19Bの異常を判断する異常判断手段を構成するとともに、異常判断手段が異常と判断したときに異常処置を行う異常処置手段をも構成する。前記異常判断手段は、前記基準値と、実指令値との差が、予め設定された範囲内にあるか否かを判断し、前記差が前記範囲から外れたときに異常と判断する。
電子制御ユニット29には、エンジン負荷や運転状態等を検出する検出手段の検出信号が入力される。前記検出手段として過給圧センサ28の他に、例えば、分岐吸気通路17A,17B内における空気流量をそれぞれ検出するエアフローメータ30A,30Bや、ディーゼルエンジン11における水温を検出する水温センサ31や、アクセルペダルの踏込量を検出するアクセル開度センサ32がある。また、前記検出手段としてエンジン回転速度センサ33、大気圧センサ34等がある。
電子制御ユニット29は、マイクロコンピュータ(以下「マイコン」と称す)35を内蔵する。マイコン35はメモリ(ROMおよびRAM)36を備える。メモリ36には、エアフローメータ30A,30B、水温センサ31、アクセル開度センサ32、エンジン回転速度センサ33、大気圧センサ34等の検出信号から把握される運転状態に基づいて、エンジン制御のために指令すべき各種指令値(制御値)の決定に用いられるマップ、式等が記憶されている。前記マップ、式等には、例えば燃料噴射量、EGR弁27の開度、第1及び第2の過給機19A,19Bのベーンの開度等を決めるマップ、式等が含まれる。メモリ36には、過給機の異常判断及び異常処置行うためのプログラムが記憶されている。
電子制御ユニット29は、過給圧センサ28の検出信号から実過給圧Pmを求め、実過給圧Pmが目標過給圧Poと異なる場合は、実過給圧Pmを目標過給圧Poに近づけるように第1及び第2の過給機19A,19Bを制御する。電子制御ユニット29は、ベーンの開度をフィードバック制御することにより、過給圧の調整を行う。電子制御ユニット29は、例えば、比例積分制御(PI制御)でフィードバック制御を行う。
目標過給圧Poに対応して基本ベーン開度Cbがマップ又は関係式としてメモリ36に記憶されており、一方、各開度に対応したベーンのアクチュエータの制御量もまた、予め設定され、マップ又は関係式としてメモリ36に記憶されている。そして、目標過給圧Poに対応した基準値である基本ベーン開度Cbが、例えば、マップより算出される。また、実過給圧Pmと目標過給圧Poとの差より、基本ベーン開度Cbに付加される補正量Cfbが算出される。補正量Cfbの算出方法の一例として、ここでは、比例項及び積分項の和として計算されるものとする。比例項は、予め定められた一次元マップにより、前記過給圧の差|Pm−Po|に対応した値として算出される。積分項は、1回前の積分項の値と、予め定められた一次元マップにより前記過給圧の差|Pm−Po|に対応した値との和として算出される。前記比例項と積分項との和が補正量Cfbとなり、基本ベーン開度と補正量の和を算出して、実指令値にあたる最終ベーン開度Cn=Cb+Cfbが決定される。そして、最終ベーン開度Cnが決まると、これに対応する今回のアクチュエータの制御量が決定され、出力される。その結果、ベーンは、現在の位置、つまり前回の最終ベーン開度より今回の最終ベーン開度Cnの位置まで移動する。
電子制御ユニット29は、ディーゼルエンジン11の運転状態に基づいて目標過給圧Poを演算し、過給圧センサ28により検出された実過給圧Pmと、目標過給圧Poとの差の絶対値|Pm−Po|に基づいて第1の異常判断を行う。この第1の異常判断では、電子制御ユニット29は、前記絶対値|Pm−Po|が予め設定された判定値α以上の状態が所定時間To以上継続した場合に、第1及び第2の過給機19A,19Bが異常と判断する。判定値αは過給機の構成部品の設計公差を配慮して設定された値である。所定時間Toは車種やエンジンの排気量にもよるが、2秒以上10秒以下の値に設定され、例えば数秒に設定される。
また、電子制御ユニット29は、前記基準値と、実指令値との差に基づいて第2の異常判断を行う。電子制御ユニット29は、第2の異常判断では、前記基準値である基本ベーン開度Cbと、実指令値にあたる最終ベーン開度Cn(=Cb+Cfb)との差が、予め設定された範囲内にあるか否かを判断し、前記差が前記範囲から外れたときに異常と判断する。
電子制御ユニット29は、各過給機19A,19Bのアクチュエータ40に同じ制御量を指令する。そして、前記基準値は、両過給機19A,19Bが正常であることを前提として算出される。従って、両過給機19A,19Bの一方に異常が有る場合、実指令値にあたる最終ベーン開度Cnとして同じ開度を得るためには、実指令値を大きくする必要があり、前記差が前記予め設定された範囲から外れるようになる。
電子制御ユニット29は、この第2の異常判断の際に、異常の程度の判断、具体的には一方の過給機のベーンが全閉状態で固着しているのか、全開状態で固着しているのかの判断を行う。ベーンが全閉状態で固着しているか否かの判断は、補正量Cfbと下限閾値L1との比較により行い、補正量Cfbが下限閾値L1未満の場合にベーンが全閉状態で固着していると判断する。ベーンが全開状態で固着しているか否かの判断は、補正量Cfbと上限閾値L2との比較により行い、補正量Cfbが上限閾値L2を超えている場合にベーンが全開状態で固着していると判断する。
そして、電子制御ユニット29は、全閉状態で固着している(異常の程度が高い)との判断を行った場合は、異常処置としてエンジンを第1のレベル(高いレベル)での保護運転に切り替える。また、全開状態で固着している(異常の程度が低い)との判断を行った場合は、異常処置としてエンジンを第2のレベル(低いレベル)での保護運転に切り替える。
エンジンを高いレベルでの保護運転に切り替えるとは、ディーゼルエンジン11の運転を完全に停止するのではなく、低速(例えば、最高速を時速20kmとする)での走行が可能とすることを意味する。また、エンジンを低いレベルでの保護運転に切り替えるとは、高速(例えば、最高速を時速100kmとする)での走行は可能であるが、加速状態を鈍くすることを意味する。加速状態を鈍くするとは、高負荷、高回転は禁止することを意味する。例えば、切り替え前は10秒程度で時速100kmまで加速できたのを、30秒程度かかるようにする。
次に前記のように構成された装置の作用を説明する。
電子制御ユニット29は、エアフローメータ30A,30B、水温センサ31、アクセル開度センサ32、エンジン回転速度センサ33、大気圧センサ34等の検出信号から運転状態を把握する。そして、把握されたエンジンの運転状態(負荷状態)に対応した適正な燃焼状態となるように、燃料噴射量、燃料噴射時期、排気環流量を演算し、燃料噴射ポンプ及びEGR弁27を制御する。また、電子制御ユニット29は、例えば、アクセル開度センサ32の検出値、エンジン回転速度センサ33の検出値、EGR弁27の開度に基づき、目標過給圧(目標過給量)Poを演算し、その目標過給圧Poに対応するタービン20A,20Bのベーン開度を演算する。そして、可変ベーンを作動させるアクチュエータ40に前記ベーン開度を維持するための指令信号を出力する。電子制御ユニット29は、両タービン20A,20Bのアクチュエータ40に共通の指令信号を出力する。
電子制御ユニット29は、図2及び図3のフローチャートに従って過給機の異常判断処理と、異常処置を行うための制御を行う。この制御は予め設定された所定の制御周期で行われる。所定周期は例えば十数ミリ秒である。
電子制御ユニット29は、ステップS1で過給圧センサ28の検出信号を読み込み、実過給圧Pmを求め、ステップS2で目標過給圧Poと実過給圧Pmとの差の絶対値を演算する。電子制御ユニット29は、ステップS3で前記差の絶対値|Po−Pm|が判定値αより大きいか否かを判断する。電子制御ユニット29は、ステップS3で|Po−Pm|が判定値αより大きければステップS4に進み、ステップS4で第1カウンタのカウント値を1プラスした後、ステップS5に進む。電子制御ユニット29は、ステップS3で|Po−Pm|が判定値α以下であればステップS5に進む。
電子制御ユニット29は、ステップS5で第1カウンタのカウント値が設定値以上か否かの判断を行う。設定値は所定時間Toの間第1の異常が継続した場合のカウント値に対応する値に設定される。例えば、所定時間Toが4秒で異常判断処理の周期が16ミリ秒であれば、設定値は250となる。
電子制御ユニット29は、ステップS5でカウント値が設定値以上であれば、ステップS6に進み、第1の異常と判断した後、ステップS7に進む。ステップS5でカウント値が設定値未満であれば、ステップS7に進む。第1及び第2の過給機19A,19Bが異常になった場合は、この第1の異常と判断される確率が高い。
次に電子制御ユニット29は、ステップS7で補正量Cfbを演算した後、ステップS8に進み、補正量Cfbが下限閾値L1未満か否かの判断を行う。補正量Cfbの演算は、前記した算出方法で算出された比例項と積分項との和を求めることによって行われる。
電子制御ユニット29は、ステップS8で補正量Cfbが下限閾値L1未満であればステップS9に進み、ステップS9で第2カウンタのカウント値を1プラスした後、ステップS10に進む。電子制御ユニット29は、ステップS8で補正量Cfbが下限閾値L1以上であればステップS10に進む。電子制御ユニット29は、ステップS10で第2カウンタのカウント値が設定値以上か否かの判断を行う。設定値は所定時間Toの間第2の異常が継続した場合のカウント値に対応する値に設定される。
電子制御ユニット29は、ステップS10でカウント値が設定値以上であれば、ステップS11に進み、全閉固着の異常と判断した後、ステップS12に進む。そして、ステップS12において、電子制御ユニット29はディーゼルエンジン11の運転を第1の保護運転レベルに切り替える。具体的にはディーゼルエンジン11の運転を第1の保護運転レベルで行うことを示すフラグをONにする。このフラグがONの状態では、電子制御ユニット29はディーゼルエンジン11の運転を第1の保護運転レベルで行う。
次に電子制御ユニット29はステップS13に進み、第1カウンタ、第2カウンタ及び第3カウンタのリセット時から所定時間To経過したか否かの判断を行う。電子制御ユニット29は、ステップS13で所定時間To経過していればステップS14に進み、ステップS14で各カウンタ(第1カウンタ、第2カウンタ及び第3カウンタ)をリセットした後、異常判定処理を終了する。ステップS13で所定時間To経過していなければ、電子制御ユニット29は各カウンタをリセットせずに異常判定処理を終了する。
電子制御ユニット29は、ステップS10でカウント値が設定値未満であれば、ステップS15に進み、ステップS15でCfbが上限閾値L2を超えているか否かの判断を行う。ステップS15で補正量Cfbが上限閾値L2を超えていればステップS16に進み、ステップS16で第3カウンタのカウント値を1プラスした後、ステップS17に進む。また、ステップS15で補正量Cfbが上限閾値L2以下であればステップS17に進む。
電子制御ユニット29は、ステップS17でカウント値が設定値以上であれば、ステップS18に進み、全開固着の異常と判断した後、ステップS19に進む。そして、ステップS19において、電子制御ユニット29はディーゼルエンジン11の運転を第2の保護運転レベルに切り替えた後、ステップS13に進む。ディーゼルエンジン11の運転を第2の保護運転レベルに切り替えるとは、この実施形態では、ディーゼルエンジン11の運転を第2の保護運転レベルで行うことを示すフラグをONにすることである。このフラグがONの状態では、電子制御ユニット29はディーゼルエンジン11の運転を第2の保護運転レベルで行う。電子制御ユニット29は、ステップS17でカウント値が設定値未満であれば、ステップS13に進む。
この実施形態では以下の効果を有する。
(1)異常検出装置は、実過給量検出手段により検出された実過給圧Pm(実過給量)を目標過給圧Po(目標過給量)に近づけるように制御する際の補正量Cfbが、予め設定された範囲内にあるか否かを判断し、補正量Cfbが前記範囲から外れたときに異常と判断する。従って、異常(故障)の過給機があるにも拘わらず他の過給機が、異常の過給機の分を補うように能力調整されて実過給圧Pmが目標過給圧Poに対して許容範囲内にある場合でも異常を検出することができる。即ち、コンプレッサの出力を調整可能な複数の過給機から送り出される空気を合流して供給する内燃機関において、各過給機毎に圧力センサを設けなくても、精度良く過給機の異常を検出することができる。
(2)実過給量として過給圧を過給圧センサ28により直接検出し、過給圧センサ28をインテークマニホールド15の合流部より下流側に設けている。従って、過給圧を間接的に検出する場合に比較して異常検出の精度が良くなる。
(3)異常判断手段は、補正量Cfbを下限閾値L1及び上限閾値L2と比較することにより、全閉固着による異常と全開固着による異常とを判別する。従って、異常に対する対処をより的確に行うことができる。
(4)異常判断手段は、異常と判断する際、補正量Cfbに基づいて異常の程度も判断し、異常処置手段は異常の程度に応じた異常処置を行う。従って、過給機の異常が検出された後、一律に決まった処置を行う場合に比較して、異常が修復されるまでに運転性の悪化を抑制できる。
(5)過給機19A,19Bは、排気で駆動されるタービンによってコンプレッサ24A,24Bを駆動する可変ノズル式ターボチャージャである。従って、過給機のタービンを駆動する動力として排気が使用されるため、コンプレッサ24A,24Bをモータで駆動するものに比較して動力消費が少なくなる。また、可変ノズル式ターボチャージャは一般に広く使用されているため、異常判断手段のプログラムを変更するだけで実施することが可能となる。
(6)補正量Cfbは、EGR弁27の作動を考慮して演算されるため、EGR装置が作動中においても、支障なく過給機の異常検出を行うことができる。
(第2の実施形態)
次に第2の実施形態を図4に従って説明する。この実施形態では、実過給量として過給圧を検出する代わりに、過給圧に対応する吸気流量を検出することにより実過給圧Pmを推定する点と、過給機19A,19Bとして、コンプレッサをモータで駆動する点が前記第1の実施形態と大きく異なっている。前記実施形態と同様な部分は同一符号を付して詳しい説明を省略する。
図4に示すように、各分岐吸気通路17A,17Bは、それぞれエキゾーストマニホールド18A,18Bの出口から離れた箇所を通るように配置されている。各エキゾーストマニホールド18A,18Bは、出口がそれぞれ排気通路21A,21Bに直接接続されている。メイン吸気通路16にはエアクリーナ16aより下流側にエアフローメータ16bが設けられている。
各分岐吸気通路17A,17Bの途中にはそれぞれ過給機19A,19Bのコンプレッサ24A,24Bが介在されている。各コンプレッサ24A,24Bは、モータ37によって駆動される構成となっている。モータ37はインバータ38によって変速制御可能に構成されている。モータ37及びインバータ38により、コンプレッサ24A,24Bの回転速度をディーゼルエンジン11の回転速度とは独立して変更可能な回転速度制御手段が構成されている。
電子制御ユニット29は、前記回転速度制御手段への指令値(モータ回転速度)を基準値(基本モータ回転速度)として算出する基準値算出手段を構成する。電子制御ユニット29は、モータ37への供給電力をインバータ38を介してフィードバック制御することにより、過給圧の調整を行う。電子制御ユニット29は、例えば、比例積分制御(PI制御)でフィードバック制御を行う。
電子制御ユニット29は、目標過給量(目標過給圧)Poに対応したモータ37の回転速度を基本モータ回転速度(基準値)MCbとして算出する。目標過給圧Poに対応して基本モータ回転速度MCbがマップ又は関係式としてメモリ36に記憶されており、一方、各回転速度に対応したモータ37の制御量(例えば、供給電力量)もまた、予め設定され、マップ又は関係式としてメモリ36に記憶されている。そして、目標過給圧Poに対応した基準値である基本モータ回転速度MCbが、例えば、マップより算出される。また、実過給圧Pmと目標過給圧Poとの差より、基本モータ回転速度MCbに付加される補正量MCfbが算出される。補正量MCfbの算出方法の一例として、ここでは、比例項及び積分項の和として計算されるものとする。比例項は、予め定められた一次元マップにより、前記過給圧の差|Pm−Po|に対応した値として算出される。積分項は、1回前の積分項の値と、予め定められた一次元マップにより、前記過給圧の差|Pm−Po|に対応した値との和として算出される。前記比例項と積分項との和が補正量MCfbとなり、基本モータ回転速度と補正量の和を算出して、実指令値にあたる最終モータ回転速度MCn=MCb+MCfbが決定される。そして、最終モータ回転速度MCnが決まると、これに対応する今回のモータ37の制御量が決定され、それに対応する指令信号がインバータ38へ出力される。そして、モータ37は、現在の回転速度、つまり前回の最終モータ回転速度から今回の最終モータ回転速度MCnまで速度が変化する。
インテークマニホールド15には実過給量検出手段としてのエアフローメータ39が配設されている。この実施形態ではエアフローメータ39は、インテークマニホールド15における両分岐吸気通路17A,17Bからの吸気の合流部に配設されている。エアフローメータ39は、実過給量としての過給圧を吸気流量により間接的に検出する。
この実施形態においても前記第1の実施形態とほぼ同様にして、過給機の異常検出及び異常処置が行われる。即ち、図2及び図3のフローチャートにおいて、補正量Cfbに代えて補正量MCfbを使用し、ステップS8における下限閾値L1及びステップS15における上限閾値L2の値が異なるだけで、ほぼ同様に行われる。
この実施形態では前記第1の実施形態の(1)、(3)、(4)及び(6)とほぼ同様な効果を有する他に次の効果を有する。
(7)第1及び第2の過給機19A,19Bは、変速制御可能なモータ37によってコンプレッサ24A,24Bを駆動する構成である。従って、コンプレッサ24A,24Bをディーゼルエンジン11の運転状態に関係なく目的の吐出気流量(吐出圧力)となるように駆動できる。従って、可変ノズル式ターボチャージャに比較して、ディーゼルエンジン11の低速回転時においても、目的の吸気量に過給することができる。
(8)分岐吸気通路17A,17Bの一部がエキゾーストマニホールド18A,18Bの出口近傍を通るように配置する必要がないため、分岐吸気通路17A,17Bの配置の自由度が高くなる。
(9)第1及び第2の過給機19A,19Bより上流側の吸気量を測定するエアフローメータ16bをメイン吸気通路16に設けているため、各分岐吸気通路17A,17Bにエアフローメータ30A,30Bを設けた前記実施形態より部品点数を少なくできる。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ 第1の異常判断を省略してもよい。即ち、図2のフローチャートにおけるステップS1〜ステップS6を省略して、異常検出を第2の異常判断でのみ行うようにする。
〇 第2の異常判断の次に行う異常処置として、第1の保護運転レベル及び第2の保護運転レベルの2種類を設けずに、第1の保護運転レベルのみとしてもよい。即ち、全閉固着の異常時及び全開固着の異常時とも、異常処置として内燃機関の運転レベルを第1の保護運転レベル(高い保護運転レベル)に変更する。
〇 異常検出後の異常処置は前記の運転レベルを変更する処置に限らない。
〇 ディーゼルエンジン11に限らず、他の内燃機関(例えば、ガソリンエンジン)に適用してもよい。
〇 異常検出の時期を、急加速・急減速等ディーゼルエンジン11の運転条件が大きく変化する時の過渡状態を避けるように設定してもよい。この場合、誤検出を抑制できる。
〇 異常検出の時期を排気再循環装置の作動していない時期(例えば、アイドル運転時や全開運転時)にのみ行うようにしてもよい。この場合、目標過給圧Poの算出が簡単になる。
〇 内燃機関は排気再循環装置付きのエンジンに限らず、排気再循環装置を装備していない内燃機関に適用してもよい。
〇 排気再循環装置を装備していない内燃機関に適用する場合で、実過給量検出手段として、過給圧を吸気流量により間接的に検出するエアフローメータを設ける構成をとる場合には、メイン吸気通路16に設けられたエアフローメータ16bが実過給量検出手段を兼用するようにしてもよい。この場合、実過給量検出手段(過給圧センサ)を特別設けずに、エンジン制御に必要な吸気流量を検出する検出手段を利用することで、部品点数を少なくできる。
〇 第1の実施形態において過給圧センサ28に代えてエアフローメータ39を使用したり、第2の実施形態においてエアフローメータ39に代えて過給圧センサ28を使用したりしてもよい。過給圧センサ28の方がエアフローメータ39に比較して、検出過給量(過給圧)に対するEGRの影響が少ないので、排気再循環装置の作動中に過給機の異常検出を行う場合は、過給圧センサ28を設ける方が好ましい。
〇 インテークマニホールド15内の圧力はほぼ一定のため、過給圧センサ28の配設位置は吸気の合流部に限らず、インテークマニホールド15内の圧力を検出可能な位置であれば、任意の位置でよい。
〇 異常判断時に使用する第1カウンタ、第2カウンタ及び第3カウンタの設定値は所定時間Toを異常判断周期で割った値と等しくなくてもよい。例えば、運転状態のバラツキで異常であるにも拘わらず補正量Cfb,MCfbが小さくなる場合があるため、設定値を多少(例えば、1%)小さくしてもよい。
○ 異常判断方法として、ステップS3、ステップS8、ステップS15における判定値αや下限閾値L1、上限閾値L2との比較条件を満たす状態が連続して所定回数続いた時に異常と判断する構成としてもよい。例えば、比較条件を満たすときにはカウンタのカウント値を1プラス(インクリメント)し、比較条件を満たさないときにはカウンタをリセットする構成とする。所定回数は、例えば所定時間Toを異常判断周期で割った値やその値より多少(例えば、1%)小さな値にする。
○ 第1の実施形態において第1及び第2の過給機19A,19Bより上流の吸気流量をメイン吸気通路16に設けたエアフローメータ16bで検出するようにしてもよい。また、第2の実施形態において、第1及び第2の過給機19A,19Bより上流の吸気流量を分岐吸気通路17A,17Bに設けた30A,30Bで検出するようにしてもよい。
○ 排気浄化装置22はDPNRに限らない。
○ 左右の排気循環通路26A,26Bを連通させる構成としてもよい。
○ 3つ以上の過給機を備えた内燃機関において本発明を適用してもよい。
以下の技術的思想(発明)は前記実施形態から把握できる。
(1)請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、内燃機関は排気再循環装置を備え、前記制御手段はEGR量を考慮した目標過給量に実過給量を近づけるように制御を行う。
(2)請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発明において、内燃機関は排気再循環装置を備え、前記異常判断手段は前記排気再循環装置が作動していない状態において過給機の異常検出を行う。
第1の実施形態のディーゼルエンジンシステムの概略構成図。 過給機の異常検出手順を説明するためのフローチャート。 過給機の異常検出手順を説明するためのフローチャート。 第2の実施形態のディーゼルエンジンシステムの概略構成図。
符号の説明
11…ディーゼルエンジン、15…インテークマニホールド、19A,19B…過給機、20A,20B…タービン、24A,24B…コンプレッサ、28…実過給量検出手段としての過給圧センサ、29…目標過給量算出手段、基準値算出手段、過給量制御手段、異常判断手段及び異常処理手段としての電子制御ユニット、37…回転速度制御手段を構成するモータ、38…同じくインバータ、39…実過給量検出手段としてのエアフローメータ、40…回転速度制御手段を構成するアクチュエータ。

Claims (6)

  1. 複数の過給機から送り出される空気を合流して供給する内燃機関における過給機の異常検出装置であって、
    吸気を圧縮するコンプレッサの回転速度を、内燃機関の回転速度とは独立して変更可能な回転速度制御手段を有する複数の過給機と、
    過給圧又は過給圧に対応する吸気流量である実過給量を検出する実過給量検出手段と、
    内燃機関の運転状態に基づき目標過給量を算出する目標過給量算出手段と、
    前記目標過給量に対応した前記回転速度制御手段の指令値を基準値として算出する基準値算出手段と、
    前記実過給量検出手段により検出された前記実過給量を前記目標過給量に近づけるために決定された同一の実指令値に基づき、前記複数の過給機における前記回転速度制御手段を制御する過給量制御手段と、
    前記基準値と、前記実指令値との差が、予め設定された範囲内にあるか否かを判断し、前記差が前記範囲から外れたときに異常と判断する異常判断手段と
    を備えた内燃機関における過給機の異常検出装置。
  2. 前記実過給量は過給圧であり、前記実過給量検出手段は、インテークマニホールドの合流部より下流側に設けられた過給圧センサである請求項1に記載の内燃機関における過給機の異常検出装置。
  3. 前記実過給量は過給圧に対応する吸気流量であり、前記実過給量検出手段は、前記過給機より上流側の吸気通路の合流部より上流又はインテークマニホールドの合流部に設けられたエアフローメータである請求項1に記載の内燃機関における過給機の異常検出装置。
  4. 前記異常判断手段が異常と判断したときに異常処置を行う異常処置手段を備え、前記異常判断手段は、異常と判断する際、前記基準値と、実指令値との差に基づいて異常の程度も判断し、前記異常処置手段は異常の程度に応じた異常処置を行う請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の内燃機関における過給機の異常検出装置。
  5. 前記過給機は、排気で駆動されるタービンによって前記コンプレッサを駆動する構成であり、前記過給量制御手段は、前記タービンに設けられたベーンの開度を制御する請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の内燃機関における過給機の異常検出装置。
  6. 前記過給機は、変速可能なモータによって前記コンプレッサを駆動する構成であり、前記過給量制御手段は前記モータの回転速度を制御する請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の内燃機関における過給機の異常検出装置。
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