JP2007009877A - 過給圧制御システムの異常診断装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 TCV(タービンコントロールバルブ)への通電をデューティ制御してWGV(ウェイストゲートバルブ)の開度を制御することで過給機により過給される吸入空気の実過給圧を制御するシステムにおいて、TCV制御デューティ値の変化に対する実過給圧の変化特性の異常を検出できるようにする。
【解決手段】 エンジン11が定常運転状態のときに、TCV制御デューティ値を強制的に例えば0%(WGV36の全開相当値)から100%(WGV36の全閉相当値)まで所定量ずつ変化させて、TCV制御デューティ値を所定量だけ変化させる毎にTCV制御デューティ値に対応する目標過給圧(正常なシステムの実過給圧に相当する値)と実過給圧との偏差を算出し、この偏差を異常判定値と比較して、TCV制御デューティ値の変化に対する実過給圧の変化特性の異常(リニアリティの低下等)の有無を判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】 エンジン11が定常運転状態のときに、TCV制御デューティ値を強制的に例えば0%(WGV36の全開相当値)から100%(WGV36の全閉相当値)まで所定量ずつ変化させて、TCV制御デューティ値を所定量だけ変化させる毎にTCV制御デューティ値に対応する目標過給圧(正常なシステムの実過給圧に相当する値)と実過給圧との偏差を算出し、この偏差を異常判定値と比較して、TCV制御デューティ値の変化に対する実過給圧の変化特性の異常(リニアリティの低下等)の有無を判定する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、過給機により過給される吸入空気の過給圧を制御する過給圧制御システムの異常診断装置に関するものである。
従来より、車両に搭載される内燃機関においては、高出力化等を目的として、排気タービン駆動式過給機(いわゆるターボチャージャ)を搭載したものがある。この排気タービン駆動式過給機の一般的な構成は、内燃機関の排気通路に設けた排気タービンと吸気通路に設けたコンプレッサとを連結し、排出ガスの運動エネルギーで排気タービンを回転駆動することでコンプレッサを回転駆動して吸入空気を過給するようにしている。
この過給機により過給される吸入空気の過給圧を制御する技術としては、特許文献1(特開2000−345852号公報)に記載されているように、排気タービンをバイパスする排気バイパス通路にWGV(ウェィストゲートバルブ)を設け、過給圧センサで検出した実過給圧を目標過給圧に一致させるようにWGVの開度をフィードバック制御して排気タービンに供給される排出ガス量を制御することで、排気タービンと一体的に回転するコンプレッサの回転速度を制御して実過給圧を目標過給圧に制御するようにしたものがある。
更に、この過給圧制御システムの異常診断技術としては、特許文献1に記載されているように、実過給圧と目標過給圧との偏差と、この偏差に基づいて算出されるフィードバック補正量とを、それぞれ所定の判定値と比較して、過給圧制御部品の故障の有無を判定するようにしたものがある。
特開2000−345852号公報
ところで、図3に示すように、正常な過給圧制御システムでは、WGVの開度を制御するためのWGV制御信号(WGVを駆動する電磁弁の制御デューティ値Duty )の変化に対して実過給圧がある程度のリニアリティ(直線性)を持って変化するが、例えば、WGVを駆動する電磁弁内にオイル等の異物が付着した過給圧制御システムでは、一部の領域でWGV制御信号の変化に対する実過給圧の変化特性が変化して、WGV制御信号の変化に対する実過給圧の変化特性のリニアリティが低下してしまうことがある。このような異常が発生すると、過給圧制御の制御性が低下してしまう可能性がある。
しかし、上記特許文献1の異常診断技術では、WGV制御信号の変化に対する実過給圧の変化特性についは全く考慮されていないため、実過給圧の変化特性の異常(リニアリティの低下等)を検出することができないという欠点がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、実過給圧の変化特性の異常を検出することができる過給圧制御システムの異常診断装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、内燃機関の排気通路に設けられた排気タービンによってコンプレッサを駆動して吸入空気を過給する過給機と、排気タービンをバイパスする排気バイパス通路を開閉するウェィストゲートバルブ(以下「WGV」と表記する)とを備え、WGVの開度を制御して過給機により過給される吸入空気の実過給圧を制御する過給圧制御システムにおいて、内燃機関が定常運転状態のときにWGVの開度を制御するためのWGV制御信号を強制的に変化させて、そのときの実過給圧に基づいてWGV制御信号の変化に対する実過給圧の変化特性の異常の有無を判定するようにしたものである。
内燃機関が定常運転状態のときにWGV制御信号を強制的に変化させて、そのときの実過給圧の挙動を監視すれば、WGV制御信号の変化に対する実過給圧の変化特性を評価することができ、WGV制御信号の変化に対する実過給圧の変化特性の異常(リニアリティの低下等)の有無を判定することができる。これにより、実過給圧の変化特性の異常が発生した場合に、その異常を早期に検出することが可能となる。
本発明の異常診断のように、内燃機関が定常運転状態のときにWGV制御信号を強制的に変化させてWGVの開度を変化させると、実過給圧が変化して吸入空気量が変化するため、トルク変動が発生して、ドライバビリティが低下する可能性がある。
そこで、本発明は、請求項2のように、内燃機関の要求トルクを実現するように内燃機関の制御パラメータを算出するトルクディマンド制御を実行するシステムに適用すると良い。このようにすれば、異常診断の際にWGV制御信号を強制的に変化させてWGVの開度を変化させても、そのWGVの開度変化によるトルク変化が発生しないように(つまり、要求トルクが保持されるように)、トルクディマンド制御によって自動的に内燃機関の制御パラメータ(例えば、目標スロットル開度等)が補正されるため、トルク変動の発生を防止することができ、ドライバビリティを向上させることができる。
また、トルクディマンド制御を実行しないシステムの場合には、請求項3のように、WGV制御信号を強制的に変化させたときのトルク変動を抑えるように内燃機関の制御パラメータを補正するトルク補正を実行するようにすると良い。このようにすれば、トルクディマンド制御を実行しないシステムの場合でも、異常診断の際にWGV制御信号を強制的に変化させてWGVの開度を変化させたときに、そのWGVの開度変化によるトルク変化を打ち消すように内燃機関の制御パラメータ(例えば、目標スロットル開度等)を補正して、トルク変動の発生を防止することができ、ドライバビリティを向上させることができる。
ところで、WGV制御信号の変化に対する実過給圧の変化特性の異常を確実に検出するには、WGV制御信号を強制的に変化させる際の変化領域をできるだけ広くする(例えば、WGVの開度を全閉付近から全開付近まで変化させる)ことが好ましい。しかし、内燃機関が低負荷領域や低回転速度領域のときには、既にスロットル開度が小さく、スロットル開度を減少補正する余裕が十分に残されていないため、WGVの開度を小さくしたときのトルク増加分を、スロットル開度の減少補正によるトルク減少分で打ち消しきれない可能性がある。一方、内燃機関が高負荷領域や高回転速度領域のときには、既にスロットル開度が大きく、スロットル開度を増加補正する余裕が十分に残されていないため、WGVの開度を大きくしたときのトルク減少分を、スロットル開度の増加補正によるトルク増加分で打ち消しきれない可能性がある。
これらの事情を考慮に入れて、請求項4のように、内燃機関が中負荷・中回転速度領域で定常運転状態のときにWGV制御信号を強制的に変化させて実過給圧の変化特性の異常診断を実行するようにすると良い。内燃機関が中負荷・中回転速度領域のときには、スロットル開度が中間領域にあってスロットル開度を増加方向と減少方向の両方向に補正する余裕が十分に残っているため、WGVの開度を小さくしたときのトルク増加分を、スロットル開度の減少補正によるトルク減少分で確実に打ち消すことができると共に、WGVの開度を大きくしたときのトルク減少分を、スロットル開度の増加補正によるトルク増加分で確実打ち消すことができる。これにより、異常診断の際に、トルク変動の発生を確実に防止しながら、WGV制御信号の変化領域を広くする(例えば、WGVの開度を全閉付近から全開付近まで変化させる)ことができ、実過給圧の変化特性の異常が発生した場合に、その異常を確実に検出することができる。
また、実過給圧の変化特性の具体的な異常診断方法は、請求項5のように、WGV制御信号を強制的に所定量だけ変化させる毎に該WGV制御信号に対応する目標過給圧と実過給圧との偏差に基づいてWGV制御信号の変化に対する実過給圧の変化特性の異常の有無を判定するようにすると良い。正常なシステムであれば、WGV制御信号を強制的に変化させてWGVの開度を変化させたときに、実過給圧がWGV制御信号に対応する目標過給圧とほぼ同じになるため、WGV制御信号を強制的に所定量だけ変化させる毎に該WGV制御信号に対応する目標過給圧(正常なシステムの実過給圧に相当する値)と実過給圧との偏差を評価すれば、WGV制御信号の変化に対する実過給圧の変化特性の異常の有無を精度良く判定することができる。
或は、請求項6のように、WGV制御信号を強制的に所定量だけ変化させる毎に実過給圧の変化量又は変化率に基づいてWGV制御信号の変化に対する実過給圧の変化特性の異常の有無を判定するようにしても良い。このようにしても、WGV制御信号変化に対する実過給圧の変化特性の異常の有無を精度良く判定することができる。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。内燃機関であるエンジン11の吸気管12(吸気通路)の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、後述する排気タービン駆動式過給機28のコンプレッサ30と、このコンプレッサ30で加圧された吸入空気を冷却するインタークーラー31とが設けられている。このインタークーラー31の下流側に、スロットルバルブ16上流側の吸気圧(以下「過給圧」という)を検出する過給圧センサ32が設けられている。尚、過給圧センサ32に吸気温センサを一体的に設けるようにしても良い。この過給圧センサ32の下流側には、モータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。内燃機関であるエンジン11の吸気管12(吸気通路)の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、後述する排気タービン駆動式過給機28のコンプレッサ30と、このコンプレッサ30で加圧された吸入空気を冷却するインタークーラー31とが設けられている。このインタークーラー31の下流側に、スロットルバルブ16上流側の吸気圧(以下「過給圧」という)を検出する過給圧センサ32が設けられている。尚、過給圧センサ32に吸気温センサを一体的に設けるようにしても良い。この過給圧センサ32の下流側には、モータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
更に、スロットルバルブ16の下流側には、サージタンク18が設けられ、このサージタンク18には、スロットルバルブ16下流側の吸気圧(以下単に「吸気圧」という)を検出する吸気圧センサ19が設けられている。また、サージタンク18には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が設けられ、各気筒の吸気マニホールド20の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁21が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ22が取り付けられ、各点火プラグ22の火花放電によって各気筒の混合気に着火される。
一方、エンジンの排気管23には、排出ガスを浄化する三元触媒等の上流側触媒24と下流側触媒25が1つの触媒ケース内に所定の間隔を隔てて設けられている。この上流側触媒24の上流側に、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーン等を検出する第1の排出ガスセンサ26(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられ、上流側触媒24と下流側触媒25との間に、第2の排出ガスセンサ27が設けられている。
このエンジン11には、排気タービン駆動式過給機28が搭載されている。この過給機28は、排気管23のうち第1の排出ガスセンサ26の上流側に排気タービン29が配置され、吸気管12のうちエアフローメータ14とスロットルバルブ16との間にコンプレッサ30が配置されている。過給機28は、排気タービン29とコンプレッサ30とが連結され、排出ガスの運動エネルギーで排気タービン29を回転駆動することでコンプレッサ30を回転駆動して吸入空気を過給するようになっている。
更に、吸気管12には、スロットルバルブ16の上流側においてコンプレッサ30の上流側と下流側とをバイパスさせる吸気バイパス通路33が設けられ、この吸気バイパス通路33の途中に、吸気バイパス通路33を開閉するエアバイパスバルブ34が設けられている。
一方、排気管23には、排気タービン29の上流側と下流側とをバイパスさせる排気バイパス通路35が設けられ、この排気バイパス通路35の途中に、排気バイパス通路35を開閉するウェイストゲートバルブ(以下「WGV」と表記する)36が設けられている。このWGV36は、電磁弁で構成されたタービンコントロールバルブ(以下「TCV」と表記する)37への通電をデューティ制御してダイヤフラム式のアクチュエータ38を制御することでWGV36の開度が制御されるようになっている。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ39や、エンジン11のクランク軸が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ40が取り付けられている。このクランク角センサ40の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
これら各種センサの出力は、エンジン制御回路(以下「ECU」と表記する)41に入力される。このECU41は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁21の燃料噴射量や点火プラグ22の点火時期を制御する。
また、図2に示すように、ECU41は、アクセル開度(アクセルペダルの踏み込み量)等に応じた要求トルクを実現するようにスロットル開度を制御するトルクディマンド制御を次のようにして実行することで、特許請求の範囲でいうトルクディマンド制御手段としての役割を果たす。
まず、アクセル開度等に基づいてマップ又は数式等により要求トルクを算出し、この要求トルクを要求吸入空気量に変換する。この要求吸入空気量と上限過給圧とに基づいてマップ又は数式等により目標吸気圧を算出し、この目標吸気圧と要求吸入空気量を、それぞれ上限過給圧に応じた上限ガード値でガード処理して最終的な目標吸気圧と最終的な要求吸入空気量を求める。
更に、図示しない大気圧センサで検出した大気圧と、過給圧センサ32で検出した実過給圧と、上限過給圧等に基づいてマップ又は数式等により目標過給圧を算出する。その際、スポーツモードとエコノミーモードとの間で運転モードの切り換えがある場合には、その運転モードに応じて目標過給圧のマップ又は数式等を切り換える。
この後、目標過給圧と目標吸気圧と要求吸入空気量と吸気温等に基づいてマップ又は数式等により要求吸入空気量を実現するための目標スロットル開度を算出し、実スロットル開度を目標スロットル開度に一致させるようにスロットルバルブ16をフィードバック制御する。
また、図2に示すように、ECU41は、過給機28により過給される吸入空気の過給圧を次のようにして制御する。まず、上述した方法で目標過給圧を算出した後、この目標過給圧とエンジン回転速度等に基づいてマップ又は数式等により目標過給圧を実現するためのTCV制御デューティ値(TCV37の制御デューティ値)Duty を算出する。このTCV制御デューティ値Duty でTCV37への通電をデューティ制御してWGV36の開度を制御することで、排気タービン29に供給される排出ガス流量を制御して、排気タービン29と一体的に回転するコンプレッサ30の回転速度を制御して実過給圧を目標過給圧に制御する。
ところで、図3に示すように、正常な過給圧制御システムでは、TCV制御デューティ値Duty の変化に対して実過給圧がある程度のリニアリティ(直線性)を持って変化するが、例えば、WGV36を駆動するTCV37内にオイル等の異物が付着した過給圧制御システムでは、一部の領域でTCV制御デューティ値Duty の変化に対する実過給圧の変化特性が変化して、TCV制御デューティ値Duty の変化に対する実過給圧の変化特性のリニアリティが低下してしまうことがある。このような異常が発生すると、過給圧制御の制御性が低下してしまう可能性がある。
そこで、ECU41は、後述する図4乃至図7の過給圧制御システム異常診断用の各ルーチンを実行することで、エンジン11が定常運転状態のときに、TCV制御デューティ値Duty を例えば0%(WGV36の全開相当値)から100%(WGV36の全閉相当値)まで強制的に所定量aずつ変化させて、TCV制御デューティ値Duty を所定量aだけ変化させる毎にTCV制御デューティ値Duty に対応する目標過給圧Ptbp と実過給圧Pabp との偏差ΔPを算出し、この偏差ΔPの絶対値を所定の異常判定値TPと比較して、TCV制御デューティ値Duty の変化に対する実過給圧Pabp の変化特性の異常(リニアリティの低下等)の有無を判定する。
正常なシステムであれば、TCV制御デューティ値Duty を強制的に変化させてWGV36の開度を変化させたときに、実過給圧Pabp がTCV制御デューティ値Duty に対応する目標過給圧Ptbp とほぼ同じになるため、TCV制御デューティ値Duty を所定量aだけ変化させる毎に該TCV制御デューティ値Duty に対応する目標過給圧Ptbp (正常なシステムの実過給圧に相当する値)と実過給圧Pabp との偏差ΔPを異常判定値TPと比較すれば、TCV制御デューティ値Duty の変化に対する実過給圧Pabp の変化特性の異常(リニアリティの低下等)の有無を精度良く判定することができる。
本実施例の異常診断のように、エンジン11が定常運転状態のときにTCV制御デューティ値Duty を強制的に変化させてWGV36の開度を変化させると、実過給圧Pabp が変化して吸入空気量が変化するため、トルク変動が発生する可能性があるが、本実施例では、前述したトルクディマンド制御を実行するため、異常診断の際にTCV制御デューティ値Duty を強制的に変化させてWGV36の開度を変化させても、そのWGV36の開度変化によるトルク変化が発生しないように(つまり、要求トルクが保持されるように)トルクディマンド制御によって自動的に目標スロットル開度等が補正されて、トルク変動の発生を防止することができる。
ところで、TCV制御デューティ値Duty の変化に対する実過給圧Pabp の変化特性の異常を確実に検出するには、TCV制御デューティ値Duty を強制的に変化させる際の変化領域をできるだけ広くする(例えば、WGV36の開度を全閉付近から全開付近まで変化させる)ことが好ましい。しかし、エンジン11が低負荷領域や低回転速度領域のときには、既にスロットル開度が小さく、スロットル開度を減少補正する余裕が十分に残されていないため、WGV36の開度を小さくしたときのトルク増加分を、スロットル開度の減少補正によるトルク減少分で打ち消しきれない可能性がある。一方、エンジン11が高負荷領域や高回転速度領域のときには、既にスロットル開度が大きく、スロットル開度を増加補正する余裕が十分に残されていないため、WGV36の開度を大きくしたときのトルク減少分を、スロットル開度の増加補正によるトルク増加分で打ち消しきれない可能性がある。
そこで、ECU41は、エンジン11が中負荷・中回転速度領域で定常運転状態のときに、TCV制御デューティ値Duty を強制的に変化させて実過給圧Pabp の変化特性の異常診断を実行するようにしている。この理由は、エンジン11が中負荷・中回転速度領域のときには、スロットル開度が中間領域にあってスロットル開度を増加方向と減少方向の両方向に補正する余裕が十分に残っているため、WGV36の開度を小さくしたときのトルク増加分を、スロットル開度の減少補正によるトルク減少分で確実に打ち消すことができると共に、WGV36の開度を大きくしたときのトルク減少分を、スロットル開度の増加補正によるトルク増加分で確実打ち消すことができるからである。
以上説明した過給圧制御システムの異常診断は、ECU41によって図4乃至図7に示す過給圧制御システム異常診断用の各ルーチンに従って実行される。以下、これらの各ルーチンの処理内容を説明する。
[定常判定ルーチン]
図4に示す定常判定ルーチンは、ECU41の電源オン中に所定周期で実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、クランク角センサ40で検出したエンジン回転速度NEと、エアフローメータ14又は吸気圧センサ19で検出したエンジン負荷Load (吸入空気量又は吸気圧)を読み込んだ後、ステップ102に進み、エンジン回転速度の変化量ΔNE(例えば、エンジン回転速度NEの今回値と前回値との差)とエンジン負荷の変化量ΔLoad (例えば、エンジン負荷Load の今回値と前回値との差)を算出する。
図4に示す定常判定ルーチンは、ECU41の電源オン中に所定周期で実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、クランク角センサ40で検出したエンジン回転速度NEと、エアフローメータ14又は吸気圧センサ19で検出したエンジン負荷Load (吸入空気量又は吸気圧)を読み込んだ後、ステップ102に進み、エンジン回転速度の変化量ΔNE(例えば、エンジン回転速度NEの今回値と前回値との差)とエンジン負荷の変化量ΔLoad (例えば、エンジン負荷Load の今回値と前回値との差)を算出する。
この後、ステップ103に進み、エンジン回転速度の変化量ΔNEの絶対値が定常判定TNE値よりも小さいか否かを判定すると共に、エンジン負荷の変化量ΔLoad の絶対値が定常判定値TLoad よりも小さいか否かを判定する。
その結果、エンジン回転速度の変化量ΔNEの絶対値が定常判定値TNEよりも小さいと判定され、且つ、エンジン負荷の変化量Load の絶対値が定常判定値TLoad よりも小さいと判定された場合には、ステップ104に進み、定常判定フラグXStable を、エンジン11が定常運転状態であることを意味する「1」にセットする。
これに対して、上記ステップ103で、エンジン回転速度の変化量ΔNEの絶対値が定常判定値TNE以上であると判定された場合、又は、エンジン負荷の変化量ΔLoad の絶対値が定常判定値TLoad 以上であると判定された場合には、ステップ105に進み、定常判定フラグXStable を、エンジン11が過渡運転状態であることを意味する「0」にリセットする。
尚、本ルーチンでは、エンジン回転速度の変化量とエンジン負荷の変化量に基づいてエンジン11が定常運転状態であるか否かを判定するようにしたが、これに限定されず、アクセル開度の変化量、要求トルクの変化量、要求吸入空気量の変化量、要求吸気圧の変化量等に基づいてエンジン11が定常運転状態であるか否かを判定するようにしても良い等、エンジン11が定常運転状態であるか否かの判定方法は適宜変更しても良い。
[WGV強制開閉モード判定ルーチン]
図5に示すWGV強制開閉モード判定ルーチンは、ECU41の電源オン中に所定周期で実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ201で、定常判定フラグXStable が「1」にセットされているか否かによってエンジン11が定常運転状態であるか否かを判定する。
図5に示すWGV強制開閉モード判定ルーチンは、ECU41の電源オン中に所定周期で実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ201で、定常判定フラグXStable が「1」にセットされているか否かによってエンジン11が定常運転状態であるか否かを判定する。
その結果、エンジン11が定常運転状態である(XStable =1)と判定された場合には、ステップ202に進み、クランク角センサ40で検出したエンジン回転速度NEが所定範囲内(MaxNE>NE>MinNE)であるか否かによってエンジン11が中回転速度領域であるか否かを判定すると共に、エアフローメータ14で検出した吸入空気量Qが所定範囲内(MaxQ>Q>MinQ)であるか否かによってエンジン11が中負荷領域であるか否かを判定する。
このステップ202で、エンジン11が中回転速度領域であると判定され、且つ、エンジン11が中負荷領域であると判定された場合には、ステップ203に進み、WGV強制開閉モードフラグXDiag を、WGV36の強制開閉を許可するWGV強制開閉モードであることを意味する「1」にセットする。
これに対して、上記ステップ202で、エンジン11が中回転速度領域ではないと判定された場合、又は、エンジン11が中負荷領域ではないと判定された場合には、ステップ204に進み、WGV強制開閉モードフラグXDiag を、WGV強制開閉モードではないことを意味する「0」にリセットする。
[異常診断実施フラグ操作ルーチン]
図6に示す異常診断実施フラグ操作ルーチンは、ECU41の電源オン中に所定周期で実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ301で、図示しないIGスイッチ(イグニッションスイッチ)がオフからオンに切り換えられたか否かを判定し、IGスイッチがオフからオンに切り換えられたときに、ステップ302に進み、異常診断実施フラグXDone を、今回のトリップ中(IGスイッチのオン中)に過給圧制御システムの異常診断が未実施であることを意味する「0」にリセットする。
図6に示す異常診断実施フラグ操作ルーチンは、ECU41の電源オン中に所定周期で実行される。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ301で、図示しないIGスイッチ(イグニッションスイッチ)がオフからオンに切り換えられたか否かを判定し、IGスイッチがオフからオンに切り換えられたときに、ステップ302に進み、異常診断実施フラグXDone を、今回のトリップ中(IGスイッチのオン中)に過給圧制御システムの異常診断が未実施であることを意味する「0」にリセットする。
[過給圧制御システム異常診断ルーチン]
図7に示す過給圧制御システム異常診断ルーチンは、ECU41の電源オン中に所定周期で実行され、特許請求の範囲でいう異常診断手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ401で、異常診断実施フラグXDone が「0」にリセットされているか否かによって今回のトリップ中に過給圧制御システムの異常診断が未実施であるか否かを判定し、次のステップ402で、WGV強制開閉モードフラグXDiag が「1」にセットされているか否かによってWGV36の強制開閉を許可するWGV強制開閉モードであるか否かを判定する。
図7に示す過給圧制御システム異常診断ルーチンは、ECU41の電源オン中に所定周期で実行され、特許請求の範囲でいう異常診断手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ401で、異常診断実施フラグXDone が「0」にリセットされているか否かによって今回のトリップ中に過給圧制御システムの異常診断が未実施であるか否かを判定し、次のステップ402で、WGV強制開閉モードフラグXDiag が「1」にセットされているか否かによってWGV36の強制開閉を許可するWGV強制開閉モードであるか否かを判定する。
上記ステップ401で、今回のトリップ中に過給圧制御システムの異常診断が既に1回実施されている(XDone =1)と判定された場合、又は、上記ステップ402で、WGV強制開閉モードではない(XDiag =0)と判定された場合には、ステップ404以降の過給圧制御システムの異常診断に関する処理を実行することなく、ステップ403に進み、TCV制御デューティ値Duty を通常時のデューティ値Normal Duty に戻す又は保持する。その際、TCV制御デューティ値Duty を後述するWGV強制開閉用のデューティ値Diag Duty から通常時のデューティ値Normal Duty に戻す場合には、TCV制御デューティ値Duty をなまし処理して徐々に通常時のデューティ値Normal Duty に近付けていく。
一方、上記ステップ401で、今回のトリップ中に過給圧制御システムの異常診断が1回も実施されていない(XDone =0)と判定され、且つ、上記ステップ402で、WGV強制開閉モードである(XDiag =1)と判定された場合には、ステップ404以降の過給圧制御システムの異常診断に関する処理を次のようにして実行する。
まず、ステップ404で、初回判定フラグXInitial が「0」にリセットされているか否かを判定する。過給圧制御システムの異常診断に関する処理を開始する際には、初回判定フラグXInitial が「0」にリセットされているため、このステップ404で「Yes」と判定されて、ステップ405に進み、WGV強制開閉用のデューティ値Diag Duty を初期値Initial (例えば0%)にセットした後、ステップ406に進み、初回判定フラグXInitial を「1」にセットして、ステップ407に進む。
このステップ406で初回判定フラグXInitial が「1」にセットされた後は、上記ステップ404で「No」と判定されて、ステップ405,406の処理を飛ばして、ステップ407に進む。
次のステップ407で、WGV強制開閉用のデューティ値Diag Duty を所定量aだけ増加させた後、ステップ408に進み、TCV制御デューティ値Duty をWGV強制開閉用のデューティ値Diag Duty に設定する。これにより、TCV制御デューティ値Duty を強制的に所定量aずつ増加させる。
この後、ステップ409に進み、過給圧センサ32で検出した実過給圧Pabp を読み込んだ後、ステップ410に進み、TCV制御デューティ値Duty に対応した目標過給圧Ptbp (正常なシステムの実過給圧に相当する値)を読み込む。この後、ステップ411に進み、実過給圧Pabp と目標過給圧Ptbp との偏差ΔPを算出した後、ステップ412に進み、実過給圧Pabp と目標過給圧Ptbp との偏差ΔPの絶対値が異常判定値TPよりも大きいか否かを判定する。
その結果、ステップ412で、実過給圧Pabp と目標過給圧Ptbp との偏差ΔPの絶対値が異常判定値TP以下であると判定された場合には、ステップ413に進み、TCV制御デューティ値Duty が上限値MaxDuty (例えば100%)に到達したか否かを判定する。
このステップ413で、TCV制御デューティ値Duty が上限値MaxDuty よりも小さいと判定された場合には、TCV制御デューティ値Duty が上限値MaxDuty に到達するまで、TCV制御デューティ値Duty を強制的に所定量aだけ増加させる毎に、実過給圧Pabp と目標過給圧Ptbp との偏差ΔPの絶対値が異常判定値TPよりも大きいか否かを判定する処理を繰り返す(ステップ401〜412)。
上記ステップ413で、TCV制御デューティ値Duty が上限値MaxDuty に到達したと判定される前に、上記ステップ412で、実過給圧Pabp と目標過給圧Ptbp との偏差ΔPの絶対値が異常判定値TPよりも大きいと判定された場合には、TCV制御デューティ値Duty の変化に対する実過給圧Pabp の変化特性の異常(リニアリティの低下等)有りと判断して、ステップ414に進み、異常判定フラグXFaultを「1」にセットした後、ステップ415に進み、異常診断実施フラグXDone を「1」にセットし、次のステップ416で、WGV強制開閉用のデューティ値Diag Duty を「0」にリセットすると共に、初回判定フラグXInitial を「0」にリセットして、本ルーチンを終了する。
これに対して、上記ステップ412で、実過給圧Pabp と目標過給圧Ptbp との偏差ΔPの絶対値が異常判定値TPよりも大きいと判定されることなく、上記ステップ413で、TCV制御デューティ値Duty が上限値MaxDuty に到達したと判定された場合には、TCV制御デューティ値Duty の変化に対する実過給圧Pabp の変化特性の異常無し(正常)と判断して、ステップ415に進み、異常診断実施フラグXDone を「1」にセットし、次のステップ416で、WGV強制開閉用のデューティ値Diag Duty を「0」にリセットすると共に、初回判定フラグXInitial を「0」にリセットして、本ルーチンを終了する。
以上説明した本実施例では、エンジン11が定常運転状態のときに、TCV制御デューティ値Duty を強制的に所定量aずつ変化させて、TCV制御デューティ値Duty を所定量aだけ変化させる毎にTCV制御デューティ値Duty に対応する目標過給圧Ptbp と実過給圧Pabp との偏差ΔPの絶対値を異常判定値TPと比較して、TCV制御デューティ値Duty の変化に対する実過給圧Pabp の変化特性の異常(リニアリティの低下等)の有無を判定するようにしたので、実過給圧Pabp の変化特性の異常の有無を精度良く判定することができ、実過給圧Pabp の変化特性の異常(リニアリティの低下等)が発生した場合に、その異常を早期に検出することが可能となる。
しかも、本実施例では、トルクディマンド制御を実行するため、異常診断の際にTCV制御デューティ値Duty を強制的に変化させてWGV36の開度を変化させても、そのWGV36の開度変化によるトルク変化が発生しないように(つまり、要求トルクが保持されるように)、トルクディマンド制御によって自動的に目標スロットル開度等が補正されて、トルク変動の発生を防止することができ、異常診断時のドライバビリティを向上させることができる。
また、本実施例では、エンジン11が中負荷・中回転速度領域のときには、スロットル開度が中間領域にあってスロットル開度を増加方向と減少方向の両方向に補正する余裕が十分に残っているため、WGV36の開度を変化させたときのトルク変化分を、スロットル開度の減少補正又は増加補正によるトルク変化分で確実に打ち消すことができることに着目して、エンジン11が中負荷・中回転速度領域のときに、TCV制御デューティ値Duty を強制的に変化させて実過給圧Pabp の変化特性の異常診断を実行するようにしたので、異常診断の際に、トルク変動の発生を確実に防止しながら、TCV制御デューティ値Duty の変化領域を広くする(WGV36の開度を全閉付近から全開付近まで変化させる)ことができ、実過給圧Pabp の変化特性の異常が発生した場合に、その異常を確実に検出することができる。
尚、上記実施例では、TCV制御デューティ値Duty を強制的に所定量aずつ変化させる毎にTCV制御デューティ値Duty に対応する目標過給圧Ptbp と実過給圧Pabp との偏差ΔPを異常判定値TPと比較して、TCV制御デューティ値Duty の変化に対する実過給圧Pabp の変化特性の異常の有無を判定するようにしたが、実過給圧Pabp の変化特性の異常判定方法は適宜変更しても良い。
例えば、図8に示すように、ステップ411で実過給圧Pabp と目標過給圧Ptbp との偏差ΔPを算出した後、ステップ411aに進み、前回の偏差ΔP(i-1) と今回の偏差ΔP(i) とを積算した積算値ΔP[ΔP=ΔP(i-1) +ΔP(i) ]を求め、この積算値ΔPの絶対値を異常判定値TPと比較して、TCV制御デューティ値Duty の変化に対する実過給圧Pabp の変化特性の異常の有無を判定するようにしても良い。
尚、図8のルーチンでは、1回前の偏差ΔP(i-1) と今回の偏差ΔP(i) との積算値ΔPを求めるようにしているが、2回以上前の偏差から今回の偏差までの積算値ΔPを求めるようにしたり、TCV制御デューティ値Duty の強制変化開始から今回の偏差までの積算値ΔPを求めるようにしても良い。
また、TCV制御デューティ値Duty を強制的に所定量aずつ変化させる毎に実過給圧Pabp の変化量又は変化率を異常判定値と比較して、TCV制御デューティ値Duty の変化に対する実過給圧Pabp の変化特性の異常の有無を判定するようにしても良い。
また、上記実施例では、TCV制御デューティ値Duty 自体を強制的に変化させるようにしたが、目標過給圧Ptbp を強制的に変化させることでTCV制御デューティ値Duty を変化させるようにしても良い。
また、上記実施例では、本発明をトルクディマンド制御を実行するシステムに適用したが、トルクディマンド制御を実行しないシステムの場合には、TCV制御デューティ値Duty を強制的に変化させたときのトルク変動を抑えるようにエンジン11の制御パラメータを補正するトルク補正を実行するようにしても良い。この機能が特許請求の範囲でいうトルク補正手段としての役割を果たす。このようにすれば、トルクディマンド制御を実行しないシステムの場合でも、異常診断の際にTCV制御デューティ値Duty を強制的に変化させてWGV36の開度を変化させたときに、そのWGV36の開度変化によるトルク変化を打ち消すようにエンジン11の制御パラメータ(例えば、目標スロットル開度等)を補正して、トルク変動の発生を防止することができ、ドライバビリティを向上させることができる。
また、上記実施例では、TCV37(電磁弁)を制御してWGV36の開度を制御するシステムに本発明を適用したが、電磁弁等の電気的に制御可能なアクチュエータで構成したWGVを直接制御するシステムに本発明を適用して、WGVに入力される制御信号の変化に対する実過給圧の変化特性の異常の有無を判定するようにしても良い。
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、14…エアフローメータ、16…スロットルバルブ、17…スロットル開度センサ、19…吸気圧センサ、21…燃料噴射弁、22…点火プラグ、23…排気管、28…過給機、29…排気タービン、30…コンプレッサ、32…過給圧センサ、35…排気バイパス通路、36…WGV、37…TCV、40…クランク角センサ、41…ECU(異常診断手段,トルクディマンド制御手段,トルク補正手段)
Claims (6)
- 内燃機関の排気通路に設けられた排気タービンによってコンプレッサを駆動して吸入空気を過給する過給機と、前記排気タービンをバイパスする排気バイパス通路を開閉するウェィストゲートバルブ(以下「WGV」と表記する)とを備え、前記WGVの開度を制御して前記過給機により過給される吸入空気の実過給圧を制御する過給圧制御システムにおいて、
内燃機関が定常運転状態のときに前記WGVの開度を制御するためのWGV制御信号を強制的に変化させて、そのときの実過給圧に基づいて前記WGV制御信号の変化に対する前記実過給圧の変化特性の異常の有無を判定する異常診断手段を備えていることを特徴とする過給圧制御システムの異常診断装置。 - 内燃機関の要求トルクを実現するように内燃機関の制御パラメータを算出するトルクディマンド制御手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の過給圧制御システムの異常診断装置。
- 前記異常診断手段により前記WGV制御信号を強制的に変化させたときのトルク変動を抑えるように内燃機関の制御パラメータを補正するトルク補正手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の過給圧制御システムの異常診断装置。
- 前記異常診断手段は、内燃機関が中負荷・中回転速度領域で定常運転状態のときに前記WGV制御信号を強制的に変化させて前記実過給圧の変化特性の異常診断を実行することを特徴とする請求項2又は3に記載の過給圧制御システムの異常診断装置。
- 前記異常診断手段は、前記WGV制御信号を強制的に所定量だけ変化させる毎に該WGV制御信号に対応する目標過給圧と実過給圧との偏差に基づいて前記WGV制御信号の変化に対する前記実過給圧の変化特性の異常の有無を判定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の過給圧制御システムの異常診断装置。
- 前記異常診断手段は、前記WGV制御信号を強制的に所定量だけ変化させる毎に実過給圧の変化量又は変化率に基づいて前記WGV制御信号の変化に対する前記実過給圧の変化特性の異常の有無を判定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の過給圧制御システムの異常診断装置。
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