JP4449414B2 - ガスバリアフィルム積層体 - Google Patents

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本発明は食品や飲料及び医薬品や電子部材等の非食品等の包装に用いられる包装用のフィルム積層体に関するもので、特に高いガスバリア性を有し、大気中の酸素や水蒸気から内容物を遮断し、その劣化や変質を抑制できるようにしたガスバリアフィルム積層体に関するものである。
近年、食品や飲料及び医薬品や電子部材等の非食品等の包装に用いられる包装材料は、内容物の変質を抑制しそれらの機能や性質を保持するため、包装材料を透過する酸素、水蒸気、その他内容物を変質させる気体による影響を防止する必要があり、これらの気体を遮断するガスバリア性を備えることが求められている。
そのため従来、ガスバリア性を備える包装材料としては、アルミニウム等に代表される金属からなる金属箔や金属蒸着薄膜を有する金属蒸着フィルムや、ポリビニルアルコールとエチレンビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル等のプラスチックからなるプラスチックフィルム、あるいはこれらのプラスチック材料をコーティングしたプラスチックフィルム等が主に用いられてきた。
特開平6−164591号公報
しかしながら金属箔や金属蒸着フィルムは、包装材料として使用した場合、ガスバリア性には優れるが、それを介して内容物が確認できない、検査の際に金属探知器が使用できない、使用後の廃棄の際は不燃物として処理しなければならない、等々の問題点がある。またガスバリア性プラスチックフィルムや、それらをコーティングしたフィルムは、温湿度依存性が高くて高度なガスバリア性を保持できず、特にポリ塩化ビニリデンからなるフィルムは廃棄・焼却の際に有害物質の原料となりうる可能性があるなどの問題がある。つまり現在主として用いられているガスバリア包装材料は、その特性等が一長一短で各種の問題点を抱えていると言える。
このような問題点を解決する包装材料として、酸化無機化合物からなる蒸着層を第1層とし、また水溶性高分子と1種類以上の金属アルコキシド或いは金属アルコキシド加水分解物または、塩化錫の少なくとも一方を含む水溶液、あるいは水アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜を第2層とし、これらの層をフィルム基材上に順次積層したガスバリア包装材料が提案されている(特許文献1参照)。このガスバリア包装材料は高いガスバリア性を示し、かつ耐水性や耐湿性を有すると共に、ある程度の外部応力にも耐えられるものである。しかしこのガスバリア包装材料の被膜第2層は、金属アルコキシド加水分解物と水酸基を有する水溶性高分子とが水素結合しているため、ボイルおよびレトルト殺菌のような処理が必要な包装材料に用いると積層された被膜層が膨潤するため、ガスバリア性が若干劣化してしまう。
本発明は以上のような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであり、環境を汚染するような原因物質を使用しないことは勿論のこと、高温高湿下での高いガスバリア性を有し、かつボイルやレトルト殺菌処理後も優れたガスバリア性を維持しつづけるようにした、包装材料として最適なガスバリアフィルム積層体を提供することを目的とする。
以上のような課題を解決するためになされ、請求項1に記載の発明は、プラスチック材料からなるフィルム基材の片面もしくは両面に、アクリロニトリル−ビニルアルコールユニットを有する共重合体を主体とする高分子溶液を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層を積層してなることを特徴とするガスバリアフィルム積層体である。
また、請求項2に記載の発明は、プラスチック材料からなるフィルム基材の片面もしくは両面に、酸化無機化合物からなる蒸着層と、アクリロニトリル−ビニルアルコールユニットを有する共重合体を主体とする高分子溶液を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層とを順次積層してなることを特徴とするガスバリアフィルム積層体である。
さらにまた、請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載のガスバリアフィルム積層体において、前記高分子溶液が、少なくともアルコキシシラン化合物あるいはその加水分解物か、シランカップリング剤あるいはその加水分解物のいずれかを含むことを特徴とする。
さらにまた、請求項4に記載の発明は、請求項2または3記載のガスバリアフィルム積層体において、前記フィルム基材と前記酸化無機化合物からなる蒸着層との間に、アクリルポリオールとイソシアネートとシランカップリング剤との組合せになるプライマー剤により構成されるプライマー層が積層してあることを特徴とする。
さらにまた、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のガスバリアフィルム積層体において、前記ガスバリア性被膜層上にヒートシール層がさらに積層してあることを特徴とする。
本発明のバリアフィルム積層体は、高いガスバリア性を有し、耐水性、耐湿性にも優れ、かつボイル・レトルト殺菌処理後もその高いガスバリア性を維持し続ける。また、ガスバリア性被膜層のフィルム基材や酸化無機化合物からなる蒸着層との密着性も良好であり、印刷やドライラミネート、溶融押し出しラミネート、熱圧着ラミネート等の後加工をさらに行うことにより、食品及び飲料、医薬品や電子部材等の非食品等の広範な分野における包装に用いられる、極めて実用性の高い包装材料を提供する事が可能である。
以下、本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1と図2には本発明のガスバリアフィルム積層体の断面図構成が示してある。
図1に示すガスバリアフィルム積層体は、プラスチック材料からなるフィルム基材1の片面に、アクリロニトリル−ビニルアルコールユニットを有する共重合体を主体とする高分子溶液を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層2を積層してなるものである。
一方、図2に示すガスバリアフィルム積層体は、プラスチック材料からなるフィルム基材1の片面に、プライマー剤からなるプライマー層3と、酸化無機物からなる蒸着層4と、アクリロニトリル−ビニルアルコールユニットを有する共重合体を主剤とする高分子溶液を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層2とを順次積層してなるものである。
フィルム基材1はプラスチック材料からなり、透明であることが好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等からなるポリエステルフィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等からなるポリオレフィンフィルム、ポリスチレンフィルム、6, 6−ナイロン等のポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等のエンプラフィルム等が用いられる。これらは延伸されていても未延伸であってもよい。これらの中では
機械強度や寸法安定性を有するものが好ましく、中でも二軸方向に任意に延伸されたフィルムが好ましく用いられる。包装材料として使用する場合のガスバリア性、充填適性、風合い、易廃棄性さらには価格面を考慮すると、二軸延伸のポリアミドフィルムやポリエステルフィルムが特に好ましい。
このフィルム基材1の厚さは特に制限を受けるものでないが、包装材料としての適性および加工性を考慮すると、実用的には3〜200μmの範囲で、一般には6〜30μmとすることが好ましい。
またこのフィルム基材1の表面に、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤等により帯電防止等の処理が施されてあってもよく、さらには密着性を良くするための前処理としてコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理などを施しておいてもよい。また、薬品処理や溶剤処理を施しておいてもよい。特にプラズマ処理は後述する酸化無機化合物からなる蒸着層4をフィルム基材1上に強固に密着させるためにも好ましい。
またフィルム基材1と酸化無機化合物からなる蒸着層4の間に図2に示すようにプライマー層3をさらに設けると、酸化無機化合物からなる蒸着層4が均一に形成されるようになり、ガスバリア性が一段と向上し、また密着性も飛躍的に向上する。特に、包装材料として使用する際にボイル・レトルト殺菌処理等が施される場合にはこのようにプライマー層を設けることが好ましい。
このプライマー層3は、アクリルポリオールやポリビニルアセタール、ポリエステルポリオール、ポリウレタンポリオール等のポリオール類とイソシアネート化合物との2液反応によって得られる有機高分子、またはポリイソシアネート化合物および水との反応によりウレア結合を有する有機化合物、ポリエチレンイミンまたはその誘導体、ポリオレフィン系エマルジョン、ポリイミド、メラミン、フェノール、また有機変性コロイダルシリカのような無機シリカ、シランカップリング剤およびその加水分解物のような有機シラン化合物を主剤とするプライマー剤により設ければよいが、特にアクリルポリオールとイソシアネート化合物、シランカップリング剤の組み合わせになるプライマー剤により設けると密着性が良好になり、例え酸化無機化合物からなる蒸着層が無くても、高いガスバリア性を発現するようになる。厚さは、一般的には乾燥後の厚さで0.005〜5μmの範囲になるように設けることが望ましく、より好ましくは0.01〜1.0μmの範囲である。0.01μm以下の場合は塗工技術の点から均一な塗膜が得られ難く、逆に1μmを越える場合は不経済である。
一方、図2の酸化無機化合物からなる蒸着層4は、ケイ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、錫、マグネシウム等の酸化物やそれらの複合物からなり、真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ気相成長法等の真空プロセスにより形成される。特に酸化アルミニウムの酸化物からなる蒸着層は無色透明であり、透明なフィルム基材と併用すれば、包装時における内容物の透視が可能となり、また内容物の検査に際して金属探知器の使用が可能となると共に、ボイル・レトルト殺菌処理に対して優れた耐水性を示し、広範な用途に使用することができる。
この酸化無機化合物物からなる蒸着層4の膜厚は、用途やその上に設けるガスバリア性被膜層5の膜厚によって種々選択できるが、数十Åから5000Åの範囲が望ましい。ただし、50Å以下では薄膜の連続性に問題が生じることがあり、また3000Åを超えるとクラックが発生しやすく可とう性が低下することがあるため、50〜3000Åとすることがより好ましい。
他方、本発明のガスバリアフィルム積層体を構成するガスバリア性被膜層2、5は、上述のようにアクリロニトリル−ビニルアルコールユニットを有する共重合体を主体としてなる高分子溶液を塗布し、加熱乾燥することで得られる。一般的には、ポリビニルアルコールを主体とする高分子溶液を塗布し、加熱乾燥して得られる被膜はガスバリア性には優れているが、湿度依存性が高い。これに対し、本発明のようにアクリロニトリルユニットをコモノマーとして適宜の割合で共重合させたものを主体とする高分子溶液により被膜を造膜すると、湿度依存性の低い高バリア性被膜層にすることが可能となる。また、耐水性、耐湿性をさらに向上させるには、アルコキシシラン化合物やその加水分解物、シランカップリング剤やその加水分解物を併用することが好ましい。
また、アクリロニトリル−ビニルアルコールユニットは共重合体中で70mol%以上を占めることが好ましい。また、その他のエチレンや種々のα−オレフィンユニットを共重合させても良い。さらに、ビニルアルコールユニットは共重合体中に40mol%以上含有することが好ましく、それ以下になるとガスバリア性が低下するようになる。
前記したアルコキシシラン化合物やその加水分解物、シランカップリング剤やその加水分解物は被膜の耐水性や耐湿性の向上をもたらすが、アルコキシシランやシランカップリング剤の加水分解物における縮合時の体積縮小による歪みに伴ってそれからなる被膜層にクラックを生じせしめ易くなり、薄く透明で均一な縮合体被膜を形成することは非常に困難となる。これに対し、本発明のように上記した高分子共重合体と併用することにより、被膜の不溶化が向上して形成被膜層に柔軟性が付与され、クラックの発生も防止することができるようになると共に、殺菌処理のように過酷な処理がなされても劣化しない高耐水性のガスバリア性能を発現できるようになる。
しかし高分子共重合体を併用して添加した場合は目視では均一になっているように見えても、微視的にはアルコキシシランやシランカップリング剤の加水分解物と高分子部分とに分離していることが多く、ガスバリア包装材料ではバリアの孔になりやすい。そこでこような場合には、水酸基をもつ高分子共重合体をさらに添加することにより、アルコキシシランやシランカップリング剤の加水分解物が高分子部分との間に上手く分散し、形成被膜に高いガスバリア性を発現させることができるようになる。またこの被膜を酸化無機化合物からなる蒸着層の上に積層すると、それぞれの層によって得られる個々の効果よりもさらに高いガスバリア性、耐水性、耐湿性を、これらが積層されたガスバリアフィルム積層体は示すことになる。
本発明におけるガスバリア性被膜層中の共重合体は、例えばアクリロニトリル−酢酸ビニルをケン化して得られるものであり、アセチル基が数十%残存している、いわゆる部分ケン化からアセチル基が数%しか残存していない完全ケン化共重合体までを含んでいる。またこの共重合体の分子量は高分子溶液の造膜性という観点から1000以上が好ましい。しかしながら、一般的にケン化度が高く、また重合度が高い高分子量共重合体の方が耐水性、耐湿性が認められ、かつガスバリア性が優れるので好ましいと言える。
アクリロニトリル−ビニルアルコールユニットを有する共重合体を主体とする高分子溶液の塗布・加熱乾燥後の厚さは特に限定しないが、厚さが50μm以上を越えるとクラックが生じやすくなるため、0.01〜50μmとすることが望ましい。
ガスバリア性被膜層を高分子溶液により造膜する方法としては、通常のコーティング方法を用いることができる。例えばディッピング法、ロールコート、グラビアコート、リバースコート、エアナイフコート、コンマコート、ダイコート、シルクスクリーン、スプレーコート、グラビアオフセット法等を用いることができる。これらの塗工方法を用いて蒸着層の上、あるいはフィルム基材の上にダイレクトにアクリロニトリル−ビニルアルコー
ルユニットを有する共重合体を主体としてなる高分子溶液を塗布する。塗布されたガスバリア性被膜の加熱・乾燥方法としては、熱風乾燥、熱ロール乾燥、高周波誘導加熱、赤外線照射、UV照射等の方法、即ち被膜に熱をかけて、溶媒をとばす方法であればこれらのいずれでもよく、またこれらを2つ以上組み合わせてもかまわない。
以上、本発明の構成を説明したが、前記したガスバリア性被膜層2、5の側にヒートシール層を設けることで、より実用性の高い包装材料を提供することができる。このヒートシール層は、袋状包装体などを形成する際の接着部に利用されるものであり、例えばポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸、エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル重合体及びそれらの金属架橋物等のプラスチック材料により形成される。厚さは目的に応じて適宜決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。また包装材料としての使用形態を考慮し、そのフィルム基材側にヒートシール層を設けてもかまわない。
ヒートシール層の形成方法としては、上記プラスチック材料からなるフィルム状のものを2液反応硬化型接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネート法、無溶剤接着剤を用いて貼り合わせるノンソルベントラミネート法、上述したプラスチック材料を加熱溶融させカーテン状に押し出し、貼合わせるエクストルージョンラミネート法等のいずれも公知の積層方法により形成することができる。
また、ガスバリア性被膜層上には必要に応じて、印刷層を積層することも可能であるし、接着剤を介して複数の樹脂層を積層することも可能である。また、フィルム基材1の反対面にも、印刷層、ヒートシール層、接着剤を介する複数の樹脂層を積層してもよい。
以下、本発明のガスバリアフィルム積層体を具体的な実施例を挙げて説明する.
表面にコロナ処理を施した厚さ12μmのPET製の二つのフィルム基材上に、グラビアコーターにて、アクリロニトリルとビニルアルコールが下記割合(A)、(B)にて調整してあるアクリロニトリル−ビニルアルコールユニットを有する共重合体を主体とする高分子溶液を塗布した後、加熱乾燥機にかけ100℃で1分間乾燥させ、膜厚が約2.0μmのガスバリア性被膜層を形成し、実施例1に係るガスバリアフィルム積層体AとBを得た。
(A)アクリロニトリル/ビニルアルコール=50/50(mol%)
(B)アクリロニトリル/ビニルアルコール=30/70(mol%)
エチレンとビニルアルコールが下記割合(C)にて調整してあるエチレン−ビニルアルコールユニットを有する共重合体を主体とする高分子溶液と、下記(D)に示すポリビニルアルコールを主体とする高分子溶液のそれぞれ使用してガスバリア性被膜層を形成した以外は実施例1と同様な条件にて、比較のための実施例2に係るフィルム積層体CとDを得た。
(C)エチレン/ビニルアルコール=50/50(mol%)
(D)ポリビニアルコール(完全ケン化品)
コロナ処理を施した厚さ12μmのPET製の二つのフィルム基材上に、グラビアコーターにて、ポリアクリル酸グリシジル(10%)、ポリアクリル酸ヒドロキシエチル(1
5%)を含んだアクリルポリオール及びテトラエトキシシラン(15%)とシランモノマー(5%)、イソシアネート硬化剤(5%)混合の酢酸エチル(20%)、酢酸ブチル溶液(30%)からなるプライマー剤を膜厚が約0.1μmになるように塗工してプライマー層を設けた。次に、このプライマー層の上に、酸化アルミニウムを蒸着源とし、電子線加熱方式による真空蒸着法により、膜厚が200Åの蒸着層を形成した。そして最後に、アクリロニトリルとビニルアルコールが下記割合(E)にて調整してあるアクリロニトリル−ビニルアルコールユニットを有する共重合体とテトラエトキシシラン(TEOS)の加水分解物を主体とする高分子溶液と、アクリロニトリルとビニルアルコールが下記割合(F)にて調整してあるアクリロニトリル−ビニルアルコールユニットとエポキシシランカップリング剤の加水分解物を主体とする高分子溶液のそれぞれを塗布した後、乾燥機にかけ100℃で1分間乾燥させ、膜厚約1.0μmのガスバリア性被膜層を形成し、実施例3に係るガスバリアフィルム積層体EとFを得た。
(E)アクリロニトリル/ビニルアルコール=30/70(mol%)+テトラエトキシシラン(TEOS)の加水分解物
(F)アクリロニトリル/ビニルアルコール=30/70(mol%)+エポキシシランカップリング剤の加水分解物
下記(G)、(H)に示す混合物を主体とする高分子溶液のそれぞれを使用してガスバリア性被膜層を形成した以外は実施例1と同様な条件にて、比較のための実施例4に係るフィルム積層体GとHを得た。
(G)ポリビニルアルコール+テトラエトキシシランの加水分解物
(H)ポリビニルアルコール+エポキシシランカップリング剤の加水分解物
前記ガスバリアフィルム積層体(A、B、E、F)とフィルム積層体(C、D、G、H)のガスバリア被膜層面にドライラミネート法により、厚さ70μmの無延伸ポリプロピレン(CPP)フィルムを接着剤(三井武田ケミカル社製A−515/A―50)を用いてラミネートし、ガスバリアフィルム積層体(a、b、e、f))とフィルム積層体(c、d、g、h)を作成した。得られた各フィルム積層体(a〜h)に121℃で30分間のレトルト処理を施した後の酸素透過度を、酸素透過度測定装置(モダンコントロール社製 OXTRAN−2/20)を用いて、30℃、70%RH中の雰囲気下で測定した。レトルト処理前に測定した酸素透過度とレトルト処理後のラミネート強度のデータと共に表1に示す。
Figure 0004449414
表1より、本発明に係るガスバリアフィルム積層体a、b、e、fは、比較のために作成したフィルム積層体c、d、g、hに比べ、ガスバリア性において有意差があることが認められる。またレトルト処理後の酸素透過度に関しては、比較のためのフィルム積層体ではレトルト後に酸素透過度が高くなってしまうのに対し、本発明のガスバリアフィルム積層体ではそれ程高くはならず、バリア性が大きく劣化せずに高いバリア性を維持していることが分かる。
本発明の一実施形態に係るガスバリアフィルム積層体の断面説明図である。 本発明の他の実施形態に係るガスバリアフィルム積層体の断面説明図である。
符号の説明
1・・・基材
2、5・・・ガスバリア性被膜層
3・・・プライマー層
4・・・蒸着層

Claims (5)

  1. プラスチック材料からなるフィルム基材の片面もしくは両面に、アクリロニトリル−ビニルアルコールユニットを有する共重合体を主体とする高分子溶液を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層を積層してなることを特徴とするガスバリアフィルム積層体。
  2. プラスチック材料からなるフィルム基材の片面もしくは両面に、酸化無機化合物からなる蒸着層と、アクリロニトリル−ビニルアルコールユニットを有する共重合体を主体とする高分子溶液を塗布し、加熱乾燥してなるガスバリア性被膜層とを順次積層してなることを特徴とするガスバリアフィルム積層体。
  3. 前記高分子溶液が、少なくともアルコキシシラン化合物あるいはその加水分解物か、シランカップリング剤あるいはその加水分解物のいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2記載のガスバリアフィルム積層体。
  4. 前記フィルム基材と前記酸化無機化合物からなる蒸着層との間に、アクリルポリオールとイソシアネートとシランカップリング剤との組合せになるプライマー剤により構成されるプライマー層が積層してあることを特徴とする請求項2または3記載のガスバリアフィルム積層体。
  5. 前記ガスバリア性被膜層上にヒートシール層をさらに積層してなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のガスバリアフィルム積層体。
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