JP4433106B2 - 高ニトリル共重合体を被覆したガスバリヤー性フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れた塗膜成形能とガスバリヤー性を有する高ニトリル共重合体ラテックスをプラスチックフイルムに被覆したガスバリヤー性フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アクリロニトリル系樹脂は、ニトリル基特有の分子間結合に基づいて優れたガスバリヤー性を示し、酸、アルカリ、有機溶剤などに対する耐薬品性及び曲げ弾性率、強度、耐クリープ性などの機械的物性に優れた熱可塑性樹脂であり、近年食品や農医薬品、化粧品等の分野で包装材料としてフィルム、シート、容器の素材として、その利用価値が認められている。
しかし、アクリロニトリル系樹脂のガスバリヤー性と溶融成形性は相反した性質であり、アクリロニトリル成分の含有率が多くなるほどガスバリヤー性は高くなるが、溶融成形性は低下する。
【0003】
これはコーティングに際しても同様で、ガスバリヤー性と塗膜形成能は相反した性質であり、アクリロニトリル成分の含有率が多くなるほど塗膜形成能は低下する。
また、アクリロニトリル成分の含有率が高いと重合安定性が悪くなり、安定にラテックスを得ることができない。
高いアクリロニトリル含有率にて安定にラテックスを得る技術としては例えば、特公昭54−41638号公報や特公昭55−2207号公報には、特定の圧力及び温度条件下で重合する際に生成する重合体中に一定量以上の酸性基を導入する製造方法が開示されているが、塗膜形成能は充分であるとはいえない。
【0004】
また、特開昭57−195770号公報には特定の増粘剤を添加するニトリルバリヤー樹脂ラテックスコーティング、特開昭59−213773号公報には塗膜形成特性および乾燥フィルム性質が異なる少なくとも2つの水性ニトリル樹脂の配合物を含む塗膜形成組成物が提案されているが、バリヤー性を発現させるためには高温、長時間による焼き付けが必要であり、プラスチックフィルム等の耐熱温度の低い基材には使用できないものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の技術が有する上記の問題点を解決するためになされたものであり、優れた塗膜形成能とガスバリヤー性を有する高ニトリル共重合体ラテックスを被覆したガスバリヤー性フィルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記従来技術の課題を克服すべく鋭意検討の結果、驚くべきことに、特定のポリビニルアルコール存在下で乳化重合をすることにより、高いアクリロニトリル含量で安定に重合でき、また、ニトリル共重合体ラテックスにおいては、塗膜形成能とバリヤー性とは相反する性質であるにもかかわらず、該ラテックスの塗膜形成能が著しく向上し、かつ、高いバリヤー性を有する塗膜が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、
(1)アクリロニトリル70〜95重量%とこれと共重合可能な1種以上のビニル系単量体5〜30重量%とからなる単量体混合物100重量部に対して、粘度が2〜50mPa・s、けん化度が95.5モル%以上であるポリビニルアルコール3〜25重量部存在下で乳化重合することにより得られる高ニトリル共重合体ラテックスを少なくとも片面に被覆したガスバリヤー性フィルム、
(2)請求項1記載の高ニトリル共重合体ラテックスと、その固形分100重量部当たり、粘度が2〜50mPa・s 、けん化度が95.5モル%以上のポリビニルアルコール25重量部以下とを含有する高ニトリル共重合体ラテックスを少なくとも片面に被覆したガスバリヤー性フィルム、
(3)請求項1または請求項2記載のガスバリヤー性フィルムを含む、少なくとも2層以上のフィルム層からなる積層フィルム、に係わる。
【0008】
以下に本発明の詳細を説明する。
本発明において使用する単量体混合物は、アクリロニトリルが70〜95重量%、望ましくは80〜90重量%であり、これらと共重合可能な1種以上のビニル単量体5〜30重量%、望ましくは10〜20重量%である。
アクリロニトリルが70重量%未満では、充分なガスバリヤー性が得られない。一方、95重量%を越えると重合安定性が悪くなる。
【0009】
本発明において使用するアクリロニトリルと共重合可能なビニル系単量体とは、特に限定されず、炭素−炭素不飽和二重結合を有する公知ないしは周知の化合物であり、(メタ)アクリレート類、(メタ)アクリルアミド類、官能基が結合した(メタ)アクリレート類、ビニル類、オレフィン類、不飽和カルボン酸エステル類、ビニリデン類、不飽和結合を有するウレタン類、不飽和結合を有するシリコン類、フッ素系の不飽和単量体が使用できる。好ましくは不飽和カルボン酸エステル類、具体例としてはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。
【0010】
本発明において乳化重合時に使用するポリビニルアルコールは、B型粘度計で20℃、4%における粘度が2〜50mPa・s、望ましくは2〜10mPa・sであり、けん化度が95.5モル%以上、望ましくは98モル%以上である。粘度が50mPa・sを越えると重合中の系の粘度が上がりすぎて、ラテックスの固形分を10%以上とするためには、重合安定性を確保できない。ラテックスの固形分を高くするためには粘度は低い方が望ましい。また、けん化度が95.5モル%未満では重合安定性が低下し、90%以上の収率が得られない。
【0011】
ポリビニルアルコールは、前記単量体混合物100重量部に対し、3〜25重量部、望ましくは6〜15重量部とすることが好ましい。ポリビニルアルコールが3重量部未満では良好な塗膜形成能が得られにくく、また25重量部を越えると系の粘度が上がりすぎて、重合安定性が確保しにくい。
本発明の高ニトリル系共重合体ラテックスの重合に用いる、重合開始剤、界面活性剤等々の種類は特に限定しないが、これらの物質はラテックスから生成させた塗膜中に残存してガス及び水蒸気遮断性を劣化させる要因となりうるので、その使用量は可能な限り少量であることが好ましい。特に乳化剤については、反応性乳化剤例えば、スルホエチルメタクリレート、p−スチレンスルホン酸ソーダ等を使用することが、さらに望ましい。
【0012】
また、高分子量の高ニトリル共重合体は溶融流動性が劣るため、ラテックス粒子の融着、及び融着後の分子拡散が起こりにくくなるため、分子量調整剤を添加し、低分子量とすることが望ましい。
本発明の高ニトリル共重合体ラテックスの製造方法は、上述した原料を用いて、一般的に知られた乳化重合法により行われ、特別の反応装置を用いることなく製造し得る。重合開始剤、界面活性剤、モノマー混合物等各種添加剤の重合系への添加方法、重合温度等も特に限定はしない。
本発明においては、より低温における塗膜形成を可能とする点から、上記により得られた高ニトリル共重合体ラテックスにさらにポリビニルアルコールを混合することが好ましい。
【0013】
高ニトリル共重合体ラテックスに混合するポリビニルアルコールは、上記の通りの性質を有するものであり、ラテックスの固形分100重量部に対し、25重量部以下、望ましくは15重量部以下とすることが好ましい。ポリビニルアルコールが25重量部を越えるとコーティング後の塗膜の耐水性が著しく低下する。
本発明の高ニトリル共重合体ラテックスはバリヤコーティング剤として使用できる。本発明のバリヤコーティング剤をコートし、バリヤー層とする基材フィルム層は特に限定はなく、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、セロハン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、エチレンービニルアルコール共重合体、ポリカーボネートなど、およびこれらの多層フィルムが挙げられる。
【0014】
また、基材フィルム層上に本発明のバリヤー層を設け、バリヤー層上に前記フィルム層を設けても良い。
本発明の高ニトリル共重合体ラテックスコーティング剤をコートする方法に特に限定はなく、既知の方法、例えば、エアーナイフコート、グラビアコート、リバースグラビアコート、バーコート、コンマコート等が挙げられる。
また、未延伸フィルムに、前記コート法によりコートした後、バリヤー層と同時に延伸することにより、本発明のラテックスからなるバリヤー層を含む積層フィルムを作成しても良い。
乾燥温度および延伸温度は単量体混合物中のアクリロニトリル含量、ポリビニルアルコールの混合割合及び基材フィルムの耐熱性により異なるが室温〜210℃の範囲で、塗膜の透明性、耐水性に応じて決められる。
【0015】
【実施例】
以下で、本発明を実施例等を用いてさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等により何ら限定させるものではない。なお、部および%は、特に断らない限り重量基準による。
本発明の実施例等で用いる分析手段などは以下の通りである。
(イ)重合時に発生した凝集物量
乳化重合終了後、重合釜中のラテックス全量を400mesh金網にて濾過し、金網上に残留した固形物を水洗乾固後重量を測定し、重合に使用したモノマー混合物に対する重量分率にて表した。
(ロ)塗工フィルムの作成
コロナ放電処理を施した延伸ポリエステルフィルムまたは延伸ナイロンフィルム、延伸ポリプロピレンフィルムに、高ニトリル共重合体ラテックスをメイヤーロッドを用いて乾燥後塗膜重量が2.5g/m2 となるように塗布し、熱風循環乾燥機中100〜200℃、30秒乾燥した。
【0016】
(ハ)酸素透過率
延伸ポリエステルフィルム(12μm)または延伸ナイロンフィルム(15μm)、延伸ポリプロピレンフィルム(22μm)を用い上述(ロ)項によって作成した塗工フィルムを、20℃、相対湿度55%に放置した後、OX−TRAN100(Modern Control社製)を用い、20℃、相対湿度60%にて測定した。塗布量2.5g/m2 での値である。
(ニ)粘度
JIS規格K6726の3.5の方法によって測定した。
(ホ)けん化度
JIS規格K6726の3.11.1の方法によって測定した。
【0017】
(実施例1)
高ニトリル共重合体ラテックスを下記の方法により製造した。
ガラスライニングを施した耐圧反応器中に水220部、過硫酸ソーダ0.04部を仕込み、脱気した後、内容物の温度を80℃に保った。これとは別の容器にアクリロニトリル80部、アクリル酸メチル18部、メタクリル酸2部を計量混合してモノマー混合物を作成した。前記耐圧反応器中に単量体混合物を5時間にわたって連続的に定量添加した。並行して、過硫酸ソーダ0.6部(ただし、濃度1.48%水溶液として添加した。)、ポリビニルアルコール(以下PVAと記載)(クラレ製:商品名PVA−103、完全けん化型、けん化度98.4モル%、粘度3.5mPa・s(4%、20℃))10部(ただし、濃度7.69%水溶液として添加した。)及びスルホエチルメタクリレート(以下SEMと記載。日本乳化剤製:商品名Antox MS−2N)2部(ただし、濃度4.76%水溶液として添加した。)を5時間にわたって連続的に定量添加した。この間内容物を80℃に保ち、内圧が十分に降下するまで反応を進行させた。
【0018】
得られた高ニトリル共重合体ラテックスの重合収率、凝集物量及び延伸ポリエステルフィルムにコートしたフィルムの酸素透過率を表1に示す。得られたラテックスは上述の塗工条件、表1に示した乾燥温度にて透明なフィルムが得られる優れた塗膜形成能を有し、かつ、コートフィルムのガスバリア性も高かった。
(実施例2)
モノマー混合物をアクリロニトリル80部、アクリル酸エチル18部、メタクリル酸2部とした以外は実施例1と全く同様とした。結果を表1に示す。
(実施例3)
モノマー混合物をアクリロニトリル80部、アクリル酸ブチル18部、メタクリル酸2部とした以外は実施例1と全く同様とした。結果を表1に示す。
【0019】
(実施例4)
実施例1のラテックスの固形分100重量部に対し、PVA(クラレ製:商品名PVA−103、完全けん化型、けん化度98.4モル%、粘度3.5mPa・s(4%、20℃))10部(ただし、濃度11%水溶液として添加した。)を添加した。得られたラテックスを延伸ポリエステルフィルムにコートしたフィルムの酸素透過率を測定した。結果を表1に示す。
【0020】
(実施例5)
基材フィルムを延伸ナイロンフィルムにする以外は実施例4と全く同様とした。結果を表1に示す。
(実施例6)
基材フィルムを延伸ポリプロピレンフィルムにする以外は実施例4と全く同様とした。結果を表1に示す。
(比較例1)
PVAを添加しないこと以外は実施例1と全く同様とした。結果を表1に示す。
【0021】
(比較例2)
PVAを添加しないこと及びSEM水溶液の代わりにアルキルジフェニルエーテルスルホン酸ソーダ(三洋化成製:商品名エレミノールMON−2)2部(ただし、濃度6.25%水溶液として添加した。)とすること以外は実施例1と全く同様とした。結果を表1に示す。
(比較例3)
PVAを添加しないこと及びSEM水溶液の代わりにポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(花王製:商品名エマルゲン935)2部(ただし、濃度6.25%水溶液として添加した。)とすること以外は実施例1と全く同様とした。結果を表1に示す。
【0022】
(実施例7)
乾燥温度を100℃とする以外は実施例4と全く同様とした。結果を表1に示す。
(比較例4)
比較例1のラテックスの固形分100重量部にPVA(クラレ製:商品名PVA−103、完全けん化型、けん化度98.4モル%、粘度3.5mPa・s(4%、20℃))10部(ただし、濃度11%水溶液として添加した。)を添加した。得られたラテックスを延伸ポリエステルフィルムにコートしたフィルムの酸素透過率を測定した。結果を表1に示す。
【0023】
(実施例8)
SUS製の耐圧反応器中に、過硫酸ソーダ0.64部(ただし、濃度1.06%水溶液として添加した。)、SEM2部(ただし、濃度1.41%水溶液として添加した。)、PVA(クラレ製:商品名PVA−105、完全けん化型、けん化度98.5モル%、粘度5.6mPa・s(4%、20℃))10部(ただし、濃度4.54%水溶液として添加した。)、アクリロニトリル93部、アクリル酸メチル5部、メタアクリル酸2部のモノマー混合物を常温で添加し、1時間で80℃に昇温した後、内容物をさらに1時間80℃に保ち、内圧が充分に降下するまで反応を進行させた。
【0024】
得られた高ニトリル共重合体ラテックスの重合収率、凝集物量及び延伸ポリエステルフィルムにコートしたフィルムの酸素透過率につき表2に示す。得られたラテックスは上述の塗工条件、表2に記載の乾燥温度にて透明なフィルムが得られる優れた塗膜形成能を有し、かつ、コートフィルムのガスバリア性も高かった。
(実施例9)
モノマー混合物をアクリロニトリル88部、アクリル酸メチル10部、メタクリル酸2部とした以外は実施例8と全く同様とした。結果を表2に示す。
【0025】
(実施例10)
モノマー混合物をアクリロニトリル80部、アクリル酸メチル18部、メタクリル酸2部とした以外は実施例8と全く同様とした。結果を表2に示す。
(実施例11)
PVA添加量を8部とした以外は実施例10と全く同様とした。結果を表2に示す。
(実施例12)
PVA添加量を6部とした以外は実施例10と全く同様とした。結果を表2に示す。
【0026】
(実施例13)
モノマー混合物をアクリロニトリル70部、アクリル酸メチル28部、メタクリル酸2部とした以外は実施例8と全く同様とした。結果を表2に示す。
(比較例5)
モノマー混合物をアクリロニトリル60部、アクリル酸メチル38部、メタクリル酸2部とした以外は実施例8と全く同様とした。結果を表2に示す。
(比較例6)
モノマー混合物をアクリロニトリル50部、アクリル酸メチル48部、メタクリル酸2部とした以外は実施例8と全く同様とした。結果を表2に示す。
【0027】
(比較例7)
モノマー混合物をアクリロニトリル40部、アクリル酸メチル58部、メタクリル酸2部とした以外は実施例8と全く同様とした。結果を表2に示す。
(比較例8)
PVAを部分けん化型、けん化度80.0モル%、粘度5.0mPa・s(4%、20℃)(日本化学合成製:商品名ゴーセノールKL−01)としたこと以外は実施例9と全く同様とした。結果を表2に示す。
【0028】
(比較例9)
PVAを部分けん化型、けん化度88モル%、粘度45mPa・s(4%、20℃)(ユニチカ製:商品名UP240G)としたこと以外は実施例9と全く同様とした。結果を表2に示す。
(比較例10)
PVAを添加しないこと以外は実施例9と全く同様とした。結果を表2に示す。
以上の実施例1〜13および比較例1〜10において、表1及び表2のバリヤー性と凝集物量に示されるごとく、単量体組成とPVAが本発明の条件を満たすときに、優れた塗膜形成能、高いバリヤー性と重合安定性が兼備できる。
【0029】
【表1】
Figure 0004433106
【0030】
【表2】
Figure 0004433106
【0031】
【発明の効果】
本発明の高ニトリル共重合体ラテックスは安定で、プラスチックフィルムやシート、金属板等にラテックス状態で塗布する際に、従来の高ニトリル共重合体ラテックスより低温、短時間で乾燥可能であり優れた塗膜形成能を有する。特にプラスチックフィルムに被覆したガスバリヤー性フィルムは、塩素原子を含まない系のガスバリヤー包装資材を提供することができる。

Claims (3)

  1. アクリロニトリル70〜95重量%とこれと共重合可能な1種以上のビニル系単量体5〜30重量%とからなる単量体混合物100重量部に対して、粘度が2〜50mPa・s、けん化度が95.5モル%以上であるポリビニルアルコール3〜25重量部存在下で乳化重合することにより得られる高ニトリル共重合体ラテックスを少なくとも片面に被覆したガスバリヤー性フィルム。
  2. 請求項1記載の高ニトリル共重合体ラテックスと、その固形分100重量部当たり、粘度が2〜50mPa・s 、けん化度が95.5モル%以上のポリビニルアルコール25重量部以下とを含有する高ニトリル共重合体ラテックスを少なくとも片面に被覆したガスバリヤー性フィルム。
  3. 請求項1または請求項2記載のガスバリヤー性フィルムを含む、少なくとも2層以上のフィルム層からなる積層フィルム。
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