JP4444062B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、一般家庭やオフィス、レストランなどで使用される誘導加熱調理器に関するものである。
従来、誘導加熱調理器では、誘導加熱コイルから高周波磁界が発生し、電磁誘導による渦電流のために鍋などの被加熱物が加熱される(例えば、特許文献1参照)。
その構成は、図9に示すように、インバータ1、インバータ1に接続された誘導加熱コイル2、誘導加熱コイル2により加熱される被加熱物(調理鍋)3、被加熱物3が載置されるトッププレート4、被加熱物3の温度を検知する温度検知手段5、および筐体6を有する。前記温度検知手段5は、具体的にはサーミスタをトッププレート4に密着させ、熱伝導により検知している。
この構成において、インバータ1により供給された高周波電流によって誘導加熱コイル2からは高周波磁界が発生し、電磁誘導による渦電流のために被加熱物3が加熱される。入力電力の可変および安定化のため、インバータ1の電源電流を図示しないカレントトランスにより検知し、インバータ1の駆動周波数、または、図示しないスイッチング素子の導通比を変化させて、インバータ1の出力を制御している。温度検知手段5によって被加熱物3の温度を検出し、例えば、揚げ物調理などの時に被加熱物3の温度を200℃になるようインバータ1の出力を制御している。
上記構成においては、温度検知手段5がトッププレート4を介して被加熱物3の温度を検知しているため、熱応答が遅く適切な制御が困難であった。具体的な事例を説明すると、図10の実線は被加熱物3の温度であり、破線は温度検知手段5の出力である。このように、被加熱物3の温度変化に対し、温度検知手段5の出力は時間的な遅れが生じているので、例えば、空鍋の異常温度上昇検知などが困難である。こういった背景から、誘導加熱コイル2と被加熱物3との磁気結合を検知し、被加熱物3の温度上昇に伴い磁気結合が変化する特性を利用して被加熱物3の温度検知をする方法が採られている。
誘導加熱コイル2と被加熱物3の等価回路は、等価直列抵抗Riと等価直列インダクタ
ンスLiで表現でき、鉄や磁性SUS、または非磁性SUS、およびアルミニウム、さらにこれらの材料が複数層重ねられた被加熱物において、温度が上昇すると、特に、被加熱物が鉄の場合、図11に示すように等価直列抵抗Ri(図11破線)、および等価直列インダクタンスLi(図11実線)は増大する方向であり、入力電流を一定(すなわち、入力電力を一定)とする制御(例えば、インバータ1の駆動周波数を変化させる場合)を行うと、図12の実線A点(低温時の入力電力−周波数相関)から破線B点(高温時の入力電力−周波数相関)へと駆動周波数は温度上昇と共に低くなるので、駆動周波数の変化が所定時間内で所定値以上大きくなれば加熱を停止することにより、被加熱物3の空鍋時などの異常温度上昇を防止することが可能である。
特開昭53−69938号公報
しかしながら、前記従来の磁気結合変化を利用した温度検知の構成では、加熱中に被加熱物3が何らかの要因(例えば、被加熱物がフライパンで、使用者の肘が無意識のうちにあたった場合など)で移動した場合、被加熱物3の温度上昇時と同様に磁気結合が変化するため誤検知し、実際は被加熱物3の温度上昇が低いにも関わらず、温度上昇が大と判断して加熱出力の抑制または停止をしてしまうという課題があった。被加熱物3が誘導加熱コイル3に対して中央付近から外周方向へ移動した場合、低温から高温への変化と同様の磁気結合変化を示すため、このような誤検知の可能性は高いものである。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、加熱中に被加熱物の移動が発生しても誤検知なく被加熱物の温度変化を高速に検知できる使い勝手の良い誘導加熱調理器を実現することを目的としたものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、被加熱物の移動に基づくインバータの制御量の変化にかかる時間が被加熱物の温度上昇に基づくインバータの制御量の変化にかかる時間と比べ充分短いことに着目し、高周波磁界を発生して被加熱物を加熱する誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、前記インバータの入力電流が一定となるべく前記インバータを制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、所定△f1以上の制御量の変化が第1の所定時間以内にあった場合には、前記被加熱物の高温側への温度変化が大と判断して、前記インバータの出力を抑制または停止する誘導加熱調理器であって、前記制御手段は、前記第1の所定時間内において、所定△f3の制御量の変化が前記第1の所定時間内よりも短い第2の所定時間内であった場合には、少なくとも前記温度変化が大と判断して抑制するインバータの出力値よりも大きな出力にて加熱を継続する構成としたものである。
これにより、加熱中に被加熱物の移動が発生しても誤検知なく被加熱物の温度変化を高速に検知できる使い勝手の良いものとすることができる。
本発明の誘導加熱調理器は、加熱中に被加熱物の移動が発生しても誤検知なく被加熱物の温度変化を高速に検知できる。
第1の発明は、高周波磁界を発生して被加熱物を加熱する誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、前記インバータの入力電流が一定となるべく前記インバータを制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、所定△f1以上の制御量の変化が第1の所定時間以内にあった場合には、前記被加熱物の高温側への温度変
化が大と判断して、前記インバータの出力を抑制または停止する誘導加熱調理器であって
前記制御手段は、前記第1の所定時間内において、所定△f3の制御量の変化が前記第1の所定時間内よりも短い第2の所定時間内であった場合には、少なくとも前記温度変化が大と判断して抑制するインバータの出力値よりも大きな出力にて加熱を継続するようにした誘導加熱調理器とすることにより、加熱中に被加熱物の移動が発生してインバータの制御量が大きく変化しても、加熱の抑制または停止をすることがなくなるので、誤検知なく被加熱物の温度変化を高速に検知できる使い勝手の良いものとすることができる。
第2の発明は、高周波磁界を発生して被加熱物を加熱する誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、前記インバータの入力電流が一定となるべく前記インバータを制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、所定△f1以上の制御量の変化が第1の所定時間以内にあった場合には、前記被加熱物の高温側への温度変化が大と判断して、前記インバータの出力を抑制または停止する誘導加熱調理器であって、
前記制御手段は、前記第1の所定時間内において、所定△f3の制御量の変化が前記第1の所定時間内よりも短い前記第2の所定時間内で起こった場合には、加熱開始からの制御量の変化が前記所定△f1以上となった場合でも、少なくとも前記温度変化が大と判断して抑制するインバータの出力値よりも大きな出力にて加熱を継続するようにした誘導加熱調理器とすることにより、加熱中に被加熱物の移動が発生してインバータの制御量が大きく変化しても、加熱の抑制または停止をすることがなくなるので、誤検知なく被加熱物の温度変化を高速に検知できる使い勝手の良いものとすることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、第2の所定時間を略5秒以下としたことにより、加熱中に使用者が故意または誤って被加熱物を移動しても加熱の抑制または停止をすることがない。
第4の発明は、特に、第1〜3の発明において、第1の所定時間を略20秒以上としたことにより、被加熱物の空だきなど異常温度上昇を的確に抑制することが可能となる。
第5の発明は、特に、第1〜第4の発明において、記第1の所定時間内において、所定△f3の制御量の変化が前記第1の所定時間内よりも短い前記第2の所定時間で起こり、かつ、加熱開始からの制御量の変化が所定△f1+△f3以上の制御量変化となった場合には、インバータの出力を抑制または停止することにより、加熱中に被加熱物の移動があった後の被加熱物の空だきなど異常温度上昇を的確に抑制することが可能となる。
第6の発明は、特に、第1〜第5の発明において、制御手段はマイクロコンピュータを用い、制御量の変化はインバータの駆動周波数の変化またはインバータ内部で高周波電流を発生させるスイッチング素子の導通時間の変化としたことにより、より精度の高い被加熱物の温度変化検知が可能となる。
第7の発明は、特に、第1〜第6の発明において、報知手段を有し、インバータの出力を抑制または停止した場合、外部へ報知することにより、被加熱物の異常高温を使用者に報知可能となり、より使い勝手が向上する。
第8の発明は、特に、第1〜第7の発明において、鍋種判定手段を有し、前記鍋種判定手段の判定結果に応じて、制御量変化の所定値を変更することにより、さらに精度良く被加熱物の温度上昇を検知することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の
形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態における誘導加熱調理器を示すものである。
図に示すように、高周波磁界を発生して被加熱物を加熱する誘導加熱コイル8と、前記誘導加熱コイル8に高周波電流を供給するインバータ7と、商用電源11と、商用電源11が入力される整流平滑部13と、インバータ7の商用電源11から入力する電源電流を検知するカレントトランス14と、カレントトランス14の検知信号を入力する電源電流検知回路15と、誘導加熱コイル8に流れる高周波電流を検知するカレントトランス16と、カレントトランス16の検知信号を入力するコイル電流検知回路17と、前記インバータ7の入力電流が一定となるべく前記インバータ7を制御する制御手段18と、制御手段18と接続された報知手段19と、誘導加熱コイル8に流れる電流と電源電流を検知し、鍋材質の違いによる共振周波数の違い(例えば、非磁性SUSの共振周波数は鉄の共振周波数よりも高い)を利用して鍋種を判定する鍋種判定手段20とを有する。
前記インバータ7は、第1のスイッチング素子7c(本実施の形態ではIGBT)と、第2のスイッチング素子7d(本実施の形態ではIGBT)の直列接続体が設けられる。第1のダイオード7eが第1のスイッチング素子7cに逆並列に、第2のダイオード7fが第2のスイッチング素子7dに逆並列に接続されている。前記直列接続体の両スイッチング素子7c、7dの接続点と整流平滑部13の負極端子間には誘導加熱コイル8と共振コンデンサ7gの直列接続体が接続される。
また、整流平滑部13は、ブリッジダイオードで構成される全波整流器とその直流出力端間にチョークコイルと平滑コンデンサで構成されるローパスフィルタが接続される。
また、電源電流検知回路15は、電源電流の大きさに比例した検知信号を制御手段18に出力する。コイル電流検知回路17は、誘導加熱コイル電流の大きさに比例した検知信号を鍋種判定手段20に出力する。鍋種判定手段20は、鍋種を判定してこれを制御手段18に伝達するものである。
そして、制御手段18は、第1の所定時間以内に所定以上の制御量の変化があった場合には、前記被加熱物9の高温側への温度変化が大と判断して、前記インバータ7の出力を抑制または停止し、前記第1の所定時間内に、被加熱物9の移動に基づく第2の所定時間内における前記所定以上の制御量の変化があった場合、または被加熱物9の移動前における制御量の変化と第2の所定時間内における制御量の変化の和が前記所定以上の制御量の変化となった場合には、少なくとも前記温度変化が大と判断して抑制するインバータ7の出力値よりも大きな出力にて加熱を継続するように制御するものである。
制御手段18および鍋種判定手段20は、具体的にはマイクロコンピュータで構成され、そのクロックは16MHzであり、両スイッチング素子7c、7dのオン時間の最小制御幅は0.125μsとなっている。温度上昇に伴う時間変化は数μs以上あるため、マイクロコンピュータの制御範囲内で充分変化を読み取ることが可能である。本実施の形態では、マイクロコンピュータの制御量変化の最小変化量を略0.1μs以下とした。
なお、報知手段19は、本実施の形態では、圧電スピーカによる音波で外部へ報知する構成としているが、文字、音声、光あるいはこれらの組み合わせによる報知であっても良い。
以上のように構成された誘導加熱調理器の動作を説明する。商用電源11は整流平滑部
13により整流され、インバータ7と誘導加熱コイル8を有する高周波インバータに電源を供給する。
図2は、本実施の形態における各部波形を示す。波形(ア)は第2のスイッチング素子7dのドライブ信号を示し、HIGH状態でオン、LOW状態でOFFとなる。波形(イ−1)は第1のスイッチング素子7cおよびダイオード7eに流れる電流波形を示す。波形(イ−2)は第2のスイッチング素子7dおよびダイオード7fに流れる電流波形を示す。波形(ウ)は第2のスイッチング素子7dのコレクタ−エミッタ間に生じる電圧を示す。
第1のスイッチング素子7cがオンしている場合には、第1のスイッチング素子7c(または第2のダイオード7f)と誘導加熱コイル8と共振コンデンサ7gの閉回路に共振電流が発生する。第1のスイッチング素子7cがオフすると、第2のダイオード7fを介して電流が流れる。
第1のスイッチング素子7cがオフして以降は、第2のスイッチング素子7dがオンするので、第2のダイオード7fに電流が流れた後、第2のスイッチング素子7d(または第1のダイオード7e)と、誘導加熱コイル8と、共振コンデンサ7gを含む閉回路に共振電流が流れる。
第1のスイッチング素子7cと第2のスイッチング素子7dの駆動周波数は約20kHz近傍で可変され、駆動時間比率は、図2に示すように約1/2近傍で可変される。
制御手段18は、電源電流検知回路15から電源電流の大きさに比例した出力信号を入力されるので、第1のスイッチング素子7cと第2のスイッチング素子7dを、入力電力(高周波インバータの出力値)を所定の値に制御するように、駆動周波数を可変して制御するものである。
図3は、駆動周波数と入力電力の相関を示しており、実線は被加熱物9の温度が低い時、破線は被加熱物9の温度が高い時を示す。被加熱物9の温度によって相関が変化するのは温度上昇に伴って被加熱物9の抵抗率が変化し(一般的に温度上昇に伴い抵抗率は上昇する)、その結果、誘導加熱コイル8と被加熱物9の磁気結合が変化するためである。さらに詳しくは、等価直列抵抗が上昇し、かつ等価インダクタンスも上昇するので、共振周波数は下がりかつQも低下する。図に示すように、例えば、2000Wの電力を安定して供給しようとした場合、被加熱物9の温度上昇につれて駆動周波数は徐々に低下していく(図中A点からB点)。従って、一定電力を供給した場合の駆動周波数は、図4に示す様な形となる。図4(a)は被加熱物9の温度、(b)は駆動周波数、(c)は入力電力である。被加熱物9の温度上昇に伴い駆動周波数は低下し、被加熱物9の温度が一定になれば駆動周波数も一定となる。以上の関係から駆動周波数の時間変化で被加熱物9の温度変化がわかるものである。
図5は、空鍋加熱など被加熱物9の温度が異常に上昇した場合の本実施の形態での制御を示すものである。制御手段18は、図(b)に示す第1の所定の時間に所定の制御量変化△f1以上があった場合、被加熱物9の温度上昇が大と判断し、インバータ7の出力を低減すべく駆動周波数を低下させる。従って、入力電力が低減し、その結果、被加熱物9の異常温度上昇を回避することが可能となる。本実施の形態の場合、被加熱物9の温度が略320℃以下となるよう設定されている。また、この時、報知手段19によって外部に音波で報知するので、使用者は、被加熱物9の異常温度上昇に気づくことが可能となる。また制御量変化は加熱開始後2000Wに安定してからの駆動周波数変化を用いている。
次に、加熱中に被加熱物9が移動した場合の動作について説明する。図6は、被加熱物9が移動(誘導加熱コイル8に対して中央付近から外周付近へ移動)した場合の周波数と入力電力相関を示す。図に示すように、共振周波数は丁度被加熱物9の温度が上昇した場合と同様に低下する。従って、入力電力を2000Wに制御する場合は、駆動周波数が低下する。
図7は、加熱中に使用者が何らかの理由で被加熱物9を移動させた場合の動作を示す。図(b)に示す第2の所定時間の間に被加熱物9が移動すると、駆動周波数は△f3だけ低下し、加熱開始から変化していた△f2と合計すると△f1と同じになる。しかしながら、△f3は第2の所定時間内における変化のため、制御手段18は入力電力の低下を行わない。さらに、温度が上昇し△f4の変化があったとき、△f1=△f2+△f4となるので、制御手段18は入力電力を低下させ、被加熱物9の異常温度上昇を防ぐ。
すなわち、制御手段18は、第1の所定時間以内に所定以上の制御量の変化があった場合には、被加熱物9の高温側への温度変化が大と判断して、インバータ7の出力を抑制または停止し、第1の所定時間内に、被加熱物9の移動に基づく第2の所定時間内における所定以上の制御量の変化があった場合、または被加熱物9の移動前における制御量の変化と第2の所定時間内における制御量の変化の和が所定以上の制御量の変化となった場合には、少なくとも温度変化が大と判断して抑制するインバータ7の出力値よりも大きな出力にて加熱を継続するようにしている。
本実施の形態の場合、第1の所定時間は20秒以上、第2の所定時間は5秒以下としている。通常使用者が何らかの理由で被加熱物9を移動した場合は1秒程度であり、また被加熱物9が異常温度に到達するまでの時間は20秒以上あるため、この時間の差で被加熱物9の移動と温度上昇の違いを区別することが可能となっている。なお、第1の所定時間を20秒、第2の所定時間を5秒以下としているが、これは実使用において最適な値であるが、略20秒、5秒であって、厳密にその値に限定されるものではない。
図8は、被加熱物9が非磁性SUS厚み1mmの場合の温度と等価直列抵抗Ri、等価直列インダクタンスLiの相関である。図に示すように、被加熱物9が鉄の場合(図11)と比べて温度に対する変化が小さい。従って、本実施の形態の場合、鍋種判定手段20にて鉄か非磁性SUSかを加熱開始直後に判定し、△f1を鍋種に合わせて設定している。具体的には鉄の場合は非磁性SUSに比べて△f1を大きく設定している。
なお、本実施の形態では、被加熱物9が高温と判断したときに入力電力を抑制する方法としたが、加熱を停止してもよい。また、インバータ7の電力制御は駆動周波数の変化によって行う方法としたが、駆動周波数を一定とし、スイッチング素子7e、7fの導通比を可変することにより電力制御を行っても良い。この場合は、スイッチング素子7eまたは7fのオン時間の変化量を検知することにより、同様の制御を行うことができる。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱調理器は、加熱中に被加熱物の移動が発生しても誤検知なく被加熱物の温度変化を高速に検知できるので、一般家庭やオフィス、レストランなどで使用される誘導加熱調理器に適用できる。
本発明の実施の形態における誘導加熱調理器の概略回路図 同誘導加熱調理器における回路各部の動作波形を示す図 同誘導加熱調理器における被加熱物の温度変化時の周波数と入力電力相関を示す図 同誘導加熱調理器における被加熱物の温度と駆動周波数および入力電力の時間変化を示す図 同誘導加熱調理器における被加熱物の温度上昇が異常な場合の制御を示す図 同誘導加熱調理器における被加熱物が移動した場合の周波数と入力電力相関を示す図 同誘導加熱調理器における被加熱物が移動した場合で被加熱物の温度上昇が異常な場合の制御を示す図 同誘導加熱調理器における被加熱物が非磁性SUSの時の温度と等価直列抵抗および等価直列インダクタンス相関を示す図 従来の誘導加熱調理器の概略断面図 同誘導加熱調理器における被加熱物と温度検知手段の出力を示す図 同誘導加熱調理器における被加熱物が鉄の時の温度と等価直列抵抗および等価直列インダクタンス相関を示す図 同誘導加熱調理器における被加熱物の温度変化時の周波数と入力電力相関を示す図
7 インバータ
8 誘導加熱コイル
9 被加熱物
18 制御手段
19 報知手段
20 鍋種判定手段

Claims (8)

  1. 高周波磁界を発生して被加熱物を加熱する誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、前記インバータの入力電流が一定となるべく前記インバータを制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、所定△f1以上の制御量の変化が第1の所定時間以内にあった場合には、前記被加熱物の高温側への温度変化が大と判断して、前記インバータの出力を抑制または停止する誘導加熱調理器であって
    前記制御手段は、前記第1の所定時間内において、所定△f3の制御量の変化が前記第1の所定時間内よりも短い第2の所定時間内であった場合には、少なくとも前記温度変化が大と判断して抑制するインバータの出力値よりも大きな出力にて加熱を継続するようにした誘導加熱調理器。
  2. 高周波磁界を発生して被加熱物を加熱する誘導加熱コイルと、前記誘導加熱コイルに高周波電流を供給するインバータと、前記インバータの入力電流が一定となるべく前記インバータを制御する制御手段とを有し、前記制御手段は、所定△f1以上の制御量の変化が第1の所定時間以内にあった場合には、前記被加熱物の高温側への温度変化が大と判断して、前記インバータの出力を抑制または停止する誘導加熱調理器であって、
    前記制御手段は、前記第1の所定時間内において、所定△f3の制御量の変化が前記第1の所定時間内よりも短い前記第2の所定時間内で起こった場合には、加熱開始からの制御量の変化が前記所定△f1以上となった場合でも、少なくとも前記温度変化が大と判断して抑制するインバータの出力値よりも大きな出力にて加熱を継続するようにした誘導加熱調理器。
  3. 第2の所定時間を略5秒以下とした請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 第1の所定時間を略20秒以上とした請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 第1の所定時間内において、所定△f3の制御量の変化が前記第1の所定時間内よりも短い第2の所定時間で起こり、かつ、加熱開始からの制御量の変化が所定△f1+△f3以上の制御量変化となった場合には、インバータの出力を抑制または停止する請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  6. 制御手段はマイクロコンピュータを用い、制御量の変化はインバータの駆動周波数の変化またはインバータ内部で高周波電流を発生させるスイッチング素子の導通時間の変化とした請求項1〜5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  7. 報知手段を有し、インバータの出力を抑制または停止した場合、外部へ報知する請求項1〜6のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  8. 鍋種判定手段を有し、前記鍋種判定手段の判定結果に応じて、制御量変化の所定値を変更する請求項1〜7のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
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