JP4440344B2 - 哺乳動物細胞表面抗原;関連試薬 - Google Patents
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Description
本発明は、概して、哺乳動物細胞、特に哺乳動物の免疫系細胞の活性化および拡大を制御する分子に関する。本発明は、例えば、造血細胞を含む種々の細胞型の活性化、発生、分化、および機能を調節するのに有用な精製された遺伝子、タンパク質、抗体、および関連試薬を提供する。詳細には、本発明は哺乳動物の312C2遺伝子、遺伝子産物、組成物、これらを使用するための方法を提供する、
発明の背景
休止T細胞の活性化は、大部分の免疫応答に重要であり、そしてこれらの細胞に調節能またはエフェクター能を発揮させる。Paul(編;1993)Fundamental Immunology、第3版、Raven Press,N.Y.を参照のこと。T細胞と抗原提示細胞(APC)との間の接着の増加、または他の形態の1次刺激(例えば、固定化されたモノクローナル抗体(mAb))は、T細胞レセプターシグナルを増強し得る。T細胞活性化およびT細胞の拡大は、T細胞レセプター(TCR)の連動および補助細胞によって提供される同時刺激シグナルに依存する。例えば、JenkinsおよびJohnson(1993)Curr.Opin.Immunol.5:361-367;BiererおよびHahn(1993)Semin.Immunol.5:249-261;Juneら、(1990)Immunol.Today 11:211-216;およびJenkins(1994)Immunity 1:443-446を参照のこと。主要な、そしてよく研究された、T細胞の同時刺激相互作用には、T細胞上のCD28またはCTLA-4のいずれかと、B7またはB70のいずれかとの相互作用が含まれる(Jenkins(1994)Immunity 1:443-446)。CD28欠損マウス(Shahinianら、(1993)Science 261:609-612;Greenら、(1994)Immunity 1:501-508)およびCTLA-4免疫グロブリンを発現するトランスジェニックマウス(Roncheseら、(1994)J.Exp.Med.179:809-817)における最近の研究は、これらのマウスが、リンパ性脈絡髄膜炎ウイルスおよび水疱性口内炎ウイルスに対して正常な一次免疫応答および正常なCTL応答を有するが、いくらかのT細胞応答を欠失していることを明らかにした。結果として、これらの研究は両方とも、他の同時刺激分子がT細胞機能を支持しているはずであると結論づけている。しかし、異なる同時刺激シグナルを媒介するこれらの分子の同定は困難であった。
活性化シグナルを調節し得ないことは、不適切な発生の制御または免疫系における生理学的応答を妨げる。本発明は、過剰な免疫応答の調節において有用である少なくとも1つの代替的な同時刺激分子、アンタゴニスト、およびアゴニストを提供する。
発明の要旨
本発明は、部分的に、T細胞活性化の同時刺激因子として作用するタンパク質ファミリーの発見に基づく。特に、本発明は、胸腺において発現され、そして活性化後にT細胞および脾臓細胞において誘導される、哺乳動物(例えば、マウスおよびヒト)遺伝子(それぞれ、m312C2およびh312C2と呼ばれる)を提供する。312C2のかみ合わせ(engagement)は、T細胞クローンの増殖、抗原特異的増殖、およびT細胞によるサイトカイン生成を刺激し、そしてT細胞拡張(expansion)またはアポトーシスを強化するようである。マウスおよびヒト実施態様がより詳細に記載されるが、本発明は、関連する哺乳動物遺伝子、タンパク質、抗体、およびその使用を含む。有意な配列相同性を示す機能的等価物は、他の哺乳動物および非哺乳動物種から入手可能である。さらに、312C2のリガンドは、その抗原を発現する他の細胞を刺激するその結合パートナーとして機能し得る。
本発明は、実質的に純粋なまたは組換えの312C2タンパク質またはそのペプチドフラグメントを提供する。タンパク質またはポリペプチドは、活性化T細胞上で発現されるか、または配列番号2または4に対して作製された抗体に特異的に結合する。いくつかの実施態様は、鳥類および哺乳動物(マウスを含む)の群より選択される温血動物に由来するタンパク質またはペプチド;配列番号2または4の少なくとも1つのポリペプチドセグメントを含むタンパク質またはペプチド;天然312C2とは異なる翻訳後修飾パターンを示すタンパク質またはペプチド;あるいはT細胞を同時刺激し得るタンパク質またはペプチドから選択されるタンパク質またはペプチドを含む。タンパク質またはペプチドは、312C2の細胞外または細胞内部部分に由来する配列を含み得るか、あるいは融合タンパク質であり得る。
本発明はまた、例えば、関連遺伝子に対するプローブまたはPCRプライマーとして有用な、配列番号1、3、または5の312C2核酸配列に対して、少なくとも約30ヌクレオチドの範囲にわたって少なくとも約70%同一性の配列を含む組換え核酸を提供する。別の実施態様は、さらに、配列番号2または4の312C2配列に対して、少なくとも約20アミノ酸の範囲にわたって少なくとも約60%同一性で含むポリペプチドをコードする。
別の実施態様は、312C2タンパク質および薬学的に受容可能なキャリアを含む滅菌組成物である。他の組成物は、この物質と他のT細胞シグナリング分子(例えば、T細胞レセプター、CD40、CD40リガンド、CTLA-8、CD28、B7、B70、BAS-1、SLAMなどを介したシグナリング物質)のアゴニストまたはアンタゴニストとを組み合せ得る。
本発明はまた、312C2タンパク質またはペプチドを特異的に結合する抗体を含み、例えば、ここで312C2は哺乳動物(マウスを含む)タンパク質であり;抗体は、配列番号2または4の精製312C2ペプチド配列に対して惹起され;抗体は、モノクローナル抗体であるか;または抗体は標識される。抗体はまた、混合物を抗312C2抗体に接触させる工程、および結合312C2を他の物質から分離する工程を含む、混合物中の他の物質から312C2タンパク質またはペプチドを精製する方法を利用可能にする。
本発明の別の局面は、配列番号2または4の配列をコードする核酸を含む、312C2タンパク質またはペプチドをコードし得る;配列番号1、3、または5の配列を含む;天然312C2の細胞外ドメインに由来する配列をコードする;あるいは天然312C2の細胞内ドメインに由来する配列をコードする、単離された核酸または組換え核酸である。このような核酸実施態様はまた、発現ベクターまたは複製ベクターを含む。
312C2ポリペプチドをコードする核酸を発現することにより312C2ペプチドを発現する方法もまた提供される。本発明はまた、312C2ペプチドをコードする核酸を含む細胞、組織、器官、または生物を提供する。
本発明はまた、実質的に純粋な312C2またはフラグメント;312C2を特異的に結合する抗体またはレセプター;あるいは312C2またはペプチドをコードする核酸またはその相補物を含むキットを提供する。このキットはまた、このようなキットでこのサンプルを試験する工程を含む、サンプル中の核酸、タンパク質、または抗体の存在を検出するための方法を提供する。
本発明はまた、細胞の生理機能を調整する方法を供給し、この方法は、この細胞と、実質的に純粋な312C2またはそのフラグメント;あるいは312C2を特異的に結合する抗体またはリガンド;あるいは312C2またはそのペプチドフラグメントをコードする核酸とを接触させる工程を含む。特定の好ましい実施態様は、細胞がT細胞であり、そして生理機能の調整がT細胞の活性化またはT細胞のアポトーシスであるか、あるいは細胞が組織および/または生物中にある、方法を含む。
本発明は、312C2に特異的な抗体または結合パートナー;312C2タンパク質またはポリペプチド;あるいは312C2ペプチドをコードする核酸の有効用量を投与することにより異常な免疫応答を有する患者を処置する方法を提供する。異常な免疫応答は、T細胞免疫欠損;慢性的炎症;または組織拒絶により特徴付けられる。
本発明の詳細な説明
I.定義
用語「核酸」、「プローブ」、または「プライマー」は、1本鎖または2本鎖いずれかの形態のデオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、または混合ポリマーに対する参照を含み、そして他に限定されなければ、天然に生じるヌクレオチドと類似の様式で核酸にハイブリダイズする天然ヌクレオチドの既知のアナログを含む。他に示されなければ、特定の核酸配列は、その完全な相補的配列を含む。真核生物核酸は、真核生物細胞、好ましくは多細胞真核生物の細胞に由来する核酸である。
他に示されなければ、それぞれ、核酸は、5’から3’方向に左から右に書かれ;アミノ酸配列は、アミノからカルボキシ方向に左から右に書かれる。数の範囲は、範囲を定義する数を含む。以下に定義される用語は、全体として明細書に対する参照により十分に定義される。
細胞、もしくは核酸、またはベクターに対する参照で使用される場合、用語「組換え」は、異種核酸の導入または天然核酸のその細胞の天然にはない形態への変化により改変されるか、あるいは細胞がそのように改変された細胞に由来する、細胞、または核酸、またはベクターに対する参照を含む。従って、例えば、組換え細胞は、細胞の天然(非組換え)形態で見出されない遺伝子を発現するか、あるいは別の方法で異常に発現されるか、過小発現されるか、または全く発現しない天然遺伝子を発現する。
参照される核酸配列の状況における用語「部分列(subsequence)」は、参照される核酸より長さが短いヌクレオチドを有する核酸に由来する隣接配列に対する参照を含む。参照されるタンパク質、ポリペプチド、またはペプチド配列(集合的に「タンパク質」)の状況において、「部分列」は、参照されるタンパク質より短いアミノ酸を有する参照されるタンパク質に由来する隣接配列をいう。
アミノ酸は、それらの一般的に知られる三文字記号またはIUPAC-IUB Biochemical Nomenclature Comissionにより推奨される一文字記号のいずれかにより本明細書中で言及され得る。同様に、ヌクレオチドは、それらの一般的に認められた一文字コードにより言及され得る。
「保存的に改変された変異体」は、アミノ酸配列および核酸配列の両方に適用する。特定の核酸配列に関して、保存的に改変された変異体は、同一または本質的に同一のアミノ酸配列をコードするか、あるいは核酸が本質的に同一の配列までアミノ酸配列をコードしない、それらの核酸をいう。遺伝コードの縮重のため、多数の機能的に同一の核酸が任意の所定のタンパク質をコードする。例えば、コドンGCA、GCC、GCG、およびGCUは全てアミノ酸アラニンをコードする。従って、アラニンがコドンにより指定される全ての位置で、コドンは、コードされるポリペプチドを変えることなく記載された対応するコドンのいずれかに変えられ得る。このような核酸変異は「サイレント変異」であり、これは保存的に改変された変異の一種である。ポリペプチドをコードする本明細書中の全ての核酸配列はまた、核酸の全ての可能なサイレント変異を記載する。当業者は、核酸中の各コドン(普通メチオニンのみをコードするAUGを除く)が機能的に同一の分子を生じるように改変され得ることを認識する。従って、ポリペプチドをコードする核酸の各サイレント変異は、それぞれ記載された配列に含まれる。機能的に等価な変わったヌクレオチドまたはアナログでの置換が意図される(例えば、イノシトールなど)。
アミノ酸配列に関して、当業者は、変化がアミノ酸の化学的に類似したアミノ酸での置換をもたらす場合、コード配列における単一のアミノ酸または小さな割合のアミノ酸を変化させるか、付加するか、または欠失させる、核酸、ペプチド、ポリペプチド、またはタンパク質配列への個々の置換、欠失、または付加は、「保存的に改変された変異体」であることを認識する。機能的に類似したアミノ酸を提供する保存的置換表は当該分野で周知である。以下の6群はそれぞれ、互いに対する保存的置換であるアミノ酸を含む:
1)アラニン(A)、セリン(S)、スレオニン(T);
2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E);
3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q);
4)アルギニン(R)、リジン(K);
5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V);および
6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W)。
Creighton(1984)Proteins W.H.Freeman and Companyもまた参照のこと。
指定された配列に由来するアミノ酸残基の指定された数の状況において、「隣接アミノ酸」は、参照配列と同じアミノ酸に直接近接した各アミノ酸の同一の順番を有する指定された参照配列に由来する指定された数のアミノ酸配列を意味する。
本明細書中で使用する用語「ポリペプチド」は、有意なフラグメントまたはセグメントを含み、そして少なくとも約8アミノ酸、一般的に少なくとも約12アミノ酸、代表的に少なくとも約16アミノ酸、好ましくは少なくとも約20アミノ酸、および特に好ましい実施態様において、少なくとも約30以上のアミノ酸のアミノ酸残基の範囲を含む。
用語「複数の非重複フラグメント」は、一連のポリペプチドフラグメントまたはセグメントを含む。複数は、2、3、4、5などのポリペプチドフラグメントを含む。
用語「生物学的に純粋な」または「単離された」は、その天然に生じる環境において見出されるように、正常にそれに付随するか、またはそれと相互作用する成分を実質的または本質的に含まない物質をいう。単離された物質は、その天然環境の物質で見出されない物質を必要に応じて含む。
核酸の状況における句「タンパク質をコードする」は、天然に生じるタンパク質または天然タンパク質の誘導体をコードする核酸を含むが、この核酸は、定まった条件下で天然起源のタンパク質をコードする天然の遺伝子にもはやハイブリダイズしないように故意に改変または操作される。
本明細書中で使用する「比較領域(window)」は、20から600、通常約50から約200、より通常約100から約150からなる群より選択される隣接位置の数のうちのいずれか1つのセグメントに対する参照を含み、ここで2つの配列が最適に整列された後、配列は同数の隣接位置の参照配列に対して比較され得る。比較のための配列のアラインメント方法は、当該分野で周知である。比較のための配列の最適アラインメントは、SmithおよびWaterman(1981)Adv.Appl.Math.2:482の局所的相同性アルゴリズムにより;NeedlemanおよびWunsch(1970)J.Mol.Biol.48:443-445の相同性アラインメントアルゴリズムにより;PearsonおよびLipman(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:2444の類似性方法のための検索により;これらのアルゴリズム(Intelligenetics,Mountain View,CalforniaによるPC/GeneプログラムにおけるCLUSTAL、GAP、BESTFIT、BLAST、FASTA、およびWisconsin Genetics Software Package,Genetics Computer Group(GCG),575 Science Dr.,Madison,Wisconsin,USAにおけるTFASTAを含むが、それらに限定されない)のコンピューター実行により行われ得;CLUSTALプログラムは、HigginsおよびSharp(1988)Gene 73:237-244ならびにHigginsおよびSharp(1989)CABIOS 5:151-153;Corpetら、(1988)Nucleic Acids Research 16:10881-90;Huangら、(1992)Computer Applications in the Biosciences 8:155-65、ならびにPearsonら、(1994)Methods in Molecular Biology 24:307-31により十分に記載される。アラインメントはまた、しばしば、閲覧(inspection)および手動アラインメントにより行われる。
2つの核酸またはポリペプチド配列の状況における用語「同一」または「配列同一性」は、指定された比較領域にわたる最大一致について整列された場合に同じである2つの配列における残基に対する参照を含む。配列同一性の割合がタンパク質に対する参照において使用される場合、同一でない残基位置は、しばしば保存的アミノ酸置換により異なり、ここでアミノ酸残基は、同様の化学的特性(例えば、電荷または疎水性)を有する他のアミノ酸残基で置換され、従って、分子の機能的特性を変えないことが認識される。配列が保存的置換で異なる場合、配列同一性パーセントは、置換の保存性質を矯正するように修正され得る。この修正をするための手段は、当業者に周知である。代表的に、これは、完全なミスマッチよりもむしろ部分的なミスマッチとして保存的置換をスコア付けし、それにより配列同一性の割合を増大させることを含む。従って、例えば、同一アミノ酸にスコア1を与え、そして非保存的置換にスコア0を与える場合、保存的置換に0と1との間のスコアを与える。保存的置換のスコア付けは、例えば、プログラムPC/GENE(Intelligenetics,Mountain View,Calfornia,USA)において実行されるように、例えば、MeyersおよびMiller(1988)Computer Applic.Biol.Sci.4:11-17のアルゴリズムに従って計算される。
ポリヌクレオチド配列の用語「実質的な同一性」または「類似性」は、ポリヌクレオチドが、例えば、標準的なパラメーターを用いた上記のプログラム(好ましくはBLAST)を用いて、参照配列と比較して、少なくとも60%の配列同一性、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも90%、そして最も好ましくは少なくとも95%を有する配列を含むことを意味する。2つの核酸配列が実質的に同一である1つの指標は、第1の核酸がコードするポリペプチドは第2の核酸によりコードされるポリペプチドと免疫学的に交差反応性であることである。
2つの核酸配列が実質的に同一性を有する別の指標は、2つの分子が「中程度のストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件」(または「中程度の条件」)下で互いにハイブリダイズすることである。例示的な「中程度のストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件」は、40%ホルムアミド、1M NaCl、1%SDSの緩衝液中の37℃でのハイブリダイゼーション、および1×SSC中の45℃での洗浄を含む。ポジティブハイブリダイゼーションは、少なくとも2倍のバックグラウンドである。当業者は、代替のハイブリダイゼーションおよび洗浄条件が同様のストリンジェンシーの条件を提供するために利用され得ることを容易に認識する。中程度のストリンジェンシーハイブリダイゼーション条件下で互いにハイブリダイズしない核酸は、それらがコードするポリペプチドが実質的に同一であればなお実質的に同一である。これは、例えば、遺伝コードにより許される最大コドン縮重を用いて、例えば、1コピーの核酸が生成される場合に生じる。
ペプチドの状況における用語「実質的な同一性」または「類似性」は、ペプチドが、指定された比較領域にわたって参照配列に対して、参照配列に対して少なくとも60%の配列同一性、通常少なくとも70%、好ましくは80%、より好ましくは85%、最も好ましくは少なくとも90%または95%の配列同一性を有する配列を含むことを示す。好ましくは、最適アラインメントは、NeedlemanおよびWunsch(1970)J.Mol.Biol.48:443の相同性アラインメントアルゴリズムを用いて行われる。2つのペプチド配列が実質的に同一である指標は、1つのペプチドが第2のペプチドに対して惹起された抗体と免疫学的に反応性であることである。従って、例えば、2つのペプチドが保存的置換によりのみ異なる場合、ペプチドは第2のペプチドと実質的に同一である。一般的に、類似性は、完全長コア領域配列における残基数に対して20隣接位置に由来するいずれかの数の長さを有する比較領域を用いて決定され、ここで比較領域はコア配列内である。
用語「オリゴヌクレオチド」または「ポリヌクレオチド」プローブは、2本鎖および1本鎖の両方のDNAまたはRNAに対する参照を含む。この用語はまた、非核酸夾雑物を本質的に含まない合成的または組換え的に得られた配列をいう。
本明細書中で使用する「接触する」または「接触する工程」は、直接的な物理的会合(例えば、溶液の混合)に配置することを意味する。
本明細書中で使用する「生物学的サンプル」は、312C2タンパク質または別の記載された組成物(例えば、核酸もしくはタンパク質)を含む生物学的組織または液体のサンプルである。このようなサンプルは、痰、羊水、血液、血液細胞(例えば、白血球)、または組織(例えば、脾臓、胸腺、骨髄、リンパ節)を含むが、それらに限定されない。生物学的サンプルはまた、組織学的目的のために採取された組織切片(例えば、凍結切片)を含み得る。生物学的サンプルの例は、神経、筋肉、腺、もしくは上皮組織、または免疫系(例えば、T細胞)に由来する細胞サンプルを含む。生物学的サンプルは、代表的に、真核生物、好ましくは多細胞真核生物(例えば、昆虫、原生動物、鳥類、魚類、爬虫類、および好ましくは哺乳動物(例えば、ラット、マウス、ウシ、イヌ、モルモット、ブタ、ヤギ、またはウサギ、および最も好ましくは霊長類(例えば、マカーク、チンパンジー、またはヒト)))から得られる。
「発現ベクター」は、宿主細胞において特定の核酸の転写を可能にする指定された一連の核酸エレメントを用いて、代表的に組換え的または合成的に作製された核酸構築物である。発現ベクターは、プラスミド、ウイルス、または核酸フラグメントの一部で有り得る。代表的に、発現ベクターは、転写されるべき核酸およびプロモーターを含む。
312C2に影響する化合物を試験するためのアッセイの状況において句「機能的効果」は、間接的または直接的に312C2の影響下にあるいずれかのパラメーターの決定を含む。これは、転写またはセカンドメッセンジャーもしくはリンホカインの放出の増加または減少のような変化を含む。
「選択的にハイブリダイズする工程」または「選択的なハイブリダイゼーション」または「選択的にハイブリダイズする」は、ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件下での、非標的核酸配列へのそのハイブリダイゼーションよりも検出可能に大きな程度にまで、および/または非標的核酸配列の実質的な排除までの、核酸配列の指定された核酸標的配列へのハイブリダイゼーションを意味する。選択的にハイブリダイズする配列は、代表的に、互いに、少なくとも80%の配列同一性、通常90%の配列同一性、好ましくは95%の同一性、より好ましくは98%の同一性、および最も好ましくは100%の配列同一性(すなわち、相補的)を有する。「配列同一性の割合」は、比較領域にわたる2つの最適に整列された配列を比較することにより決定され、ここで比較領域におけるポリヌクレオチド配列の部分は、2つの配列の最適アラインメントのために参照配列(付加または欠失を含まない)と比較して、付加または欠失(すなわちギャップ)を含み得る。割合は、同一の核酸塩基またはアミノ酸残基が両方の配列において生じる位置の数を決定してマッチした位置の数を得、マッチした位置の数を比較領域における位置の総数で割り、そして結果を100で掛けて、配列同一性の割合を得ることにより計算した。
用語「ストリンジェントな条件」または「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」は、プローブが、その下で他の配列より検出可能的に大きな程度でその標的配列にハイブリダイズする条件をいう。ストリンジェントな条件は配列依存性であり、そして異なる環境において異なる。より長い配列は、より高い温度で特異的にハイブリダイズする。一般的に、ストリンジェントな条件は、定義されたイオン強度およびpHで、特異的配列の熱融点(Tm)より約5℃低いように選択される。Tmは、相補的標的配列の50%が完全にマッチしたプローブにハイブリダイズする(定義されたイオン強度およびpH下での)温度である。代表的に、ストリンジェントな条件は、塩濃度が、pH7.0〜8.3で約1.0M Naイオン未満、代表的には約0.01〜1.0M Naイオン濃度(または他の塩)であり、そして温度が短いプローブ(例えば、10〜50ヌクレオチド)については少なくとも約30℃および長いプローブ(例えば、50ヌクレオチドを超える)については少なくとも約60℃である条件である。ストリンジェントな条件はまた、ホルムアミドのような脱安定剤の添加で達成され得る。例示的な低いストリンジェンシー条件は、30%ホルムアミド、1M NaCl、1%SDSの緩衝溶液での37℃でのハイブリダイゼーション、および2×SSC中で50℃での洗浄を含む。例示的な高いストリンジェンシー条件は、50%ホルムアミド、1M NaCl、1%SDS中での37℃でのハイブリダイゼーション、および0.1×SSC中で60℃での洗浄を含む。
核酸ハイブリダイゼーションアッセイ形式の状況における「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」または「ストリンジェントな条件」は配列依存性であり、そして異なる環境パラメーター下で異なる。核酸のハイブリダイゼーションに対する広範なガイドは、Tijssen(1993)Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology―Hybridization with Nucleic Acid Probes第I部、第2章「Overview of principles of hybridization and the strategy of nucleic acid probe assays」,Elsevier,New Yorkに見出される。ストリンジェントな条件は配列依存性であり、そして異なる環境において異なる。より長い配列は、より高い温度で特異的にハイブリダイズする。
「ハイブリダイゼーション複合体」は、2つの1本鎖核酸配列の互いでの選択的なハイブリダイゼーションにより形成された2重核酸配列を意味する。
「宿主細胞」は、分子(通常、核酸)を含み、そして特定の例においてそれを発現するように操作される細胞を意味する。宿主細胞は、原核生物細胞(例えば、E.coli)または真核生物細胞(例えば、酵母、昆虫、両生類、または哺乳動物細胞)であり得る。
用語「抗体」はまた、抗体の抗原結合形態(例えば、Fab、F(ab)2)を含む。用語「抗体」は、免疫グロブリン遺伝子(単数)もしくは免疫グロブリン遺伝子(複数)により実質的にコードされるポリペプチドまたは分析物(抗原)に特異的に結合およびそれを特異的に認識するそのフラグメントをいう。抗体は、例えば、インタクトな免疫グロブリンまたは種々のペプチダーゼでの消化により生成された多数の十分に特徴付けられたフラグメントとして存在する。従って、例えば、ペプシンはヒンジ領域のジスルフィド結合下で抗体を消化して、Fab(これ自体はジスルフィド結合によりVH-CH1に連結された軽鎖である)のダイマーである、F(ab)’2を生成する。F(ab)’2は、ヒンジ領域のジスルフィド結合を破壊し、それによりF(ab)’2ダイマーをFab’モノマーに変換するために穏やかな条件下で還元され得る。Fab’モノマーは、本質的にヒンジ領域部分を有するFabであり、例えば、Paul(編)(1993)Fundamental Immunology,第3版,Raven Press,N.Y.を参照のこと。種々の抗体フラグメントは、インタクトな抗体の消化に関して定義され、当業者は、このようなフラグメントが、化学的にまたは組換えDNA方法論を利用することによるかのいずれかで新規に合成され得ることを認識する。従って、本明細書中で使用する用語抗体は、抗体フラグメント(例えば、単鎖Fv)、キメラ抗体(すなわち、異なる種に由来する定常領域および可変領域を含む)、ヒト化抗体(すなわち、非ヒト供給源に由来する相補性決定領域(CDR)を含む)、およびヘテロ結合性抗体(例えば、二重特異性抗体)と機能的に等価である。
「免疫学的に反応性の条件」は、特定のエピトープに対して作製された抗体が、その抗体が実質的に全ての他のエピトープに結合するより検出可能的に大きな程度でそのエピトープに結合するのを可能にする条件を意味する。免疫学的に反応性の条件は、抗体結合反応の形式に依存し、そして代表的に免疫アッセイプロトコルに使用される条件である。免疫アッセイ形式および条件の記載のために、HarlowおよびLane(1988)Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Publications,New Yorkを参照のこと。
「タンパク質に反応性の抗体」は、タンパク質が「抗体に特異的に免疫反応性」であることを意味する。
タンパク質またはペプチドをいう場合、句「抗体に特異的に免疫反応性」または「抗体に特異的に結合する」は、抗体と抗体の抗原結合部位により認識されるエピトープを有するタンパク質との間の結合反応をいう。この結合反応は、タンパク質および他の生物製剤の異種集団の存在中の認識されるエピトープを有するタンパク質の存在の決定である。従って、示された免疫アッセイ条件下で、指定された抗体は、認識されるエピトープを有するタンパク質に結合し、そしてあったとしても、サンプルに存在するエピトープを欠く他のタンパク質に検出可能的により少ない程度で結合する。
このような条件下での抗体への特異的結合は、特定のタンパク質のその特異性について選択される抗体を必要とし得る。例えば、配列番号2または4の312C2に対して惹起された抗体は、その特定のタンパク質に特異的に免疫反応性であり、そして他のタンパク質に特異的に免疫反応性でない抗体を得るために選択され得る。免疫原として使用されるタンパク質は、天然のコンフォメーションであり得るか、または(例えば、線状エピトープを提供するように)変性され得る。
種々の免疫アッセイ形式を使用して、特定のタンパク質に特異的に免疫反応性の抗体を選択し得る。例えば、固相ELISA免疫アッセイを日常的に使用して、タンパク質に特異的に免疫反応性のモノクローナル抗体を選択する。特異的な免疫反応性を決定するために使用され得る免疫アッセイ形式および条件の記載については、HarlowおよびLane(1988)Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Publications,New Yorkを参照のこと。
「抗原」は、抗体が作製され、そして抗体が特異的に免疫反応性である、基質を意味する。特定の抗原に免疫反応性の抗体は、インビボでまたは組換え法(例えば、ファージまたは類似のベクター中の組換え抗体ライブラリーの選択)により作製され得る。例えば、Huseら(1989)Science 246:1275-1281;およびWardら(1989)Nature 341:544-546;およびVaughanら(1996)Nature Biotechnology,14:309-314を参照のこと。
「トランスフェクトされた」は、核酸の真核生物細胞への導入を意味し、ここで核酸は細胞ゲノム(すなわち、染色体、プラスミド、もしくはミトコンドリアDNA)へ組込まれるか、自律複製に変えられるか、または一過的に発現される(例えば、トランスフェクトされたmRNA)かであり得る。トランスフェクションは、インビボまたはエクスビボであり得る。「エクスビボ」は、細胞(単数または複数)が得られるか、または細胞株が単離される生物の身体の外側を意味する。好ましくは、エクスビボトランスフェクションに続いて、細胞を生物へ再注入して戻す。対照的に、「インビボ」は、細胞が得られるか、または細胞株が単離される生物の身体の内側を意味する。
用語「結合組成物」は、例えば、細胞接着対型様式または抗体-抗原相互作用において、312C2に対する特異性を有して結合する分子をいう。これはまた、共有結合または非共有結合のいずれかで、天然の生理学的に関連するタンパク質-タンパク質相互作用を含めて、312C2と特異的に会合する化合物(例えば、タンパク質)を含む。分子は、ポリマーまたは化学試薬であり得る。機能的アナログは、構造的修飾を有する抗原であり得るか、または適切な結合決定基と相互作用する分子形状を有する分子であり得る。化合物は、結合相互作用のアゴニストまたはアンタゴニストとして作用し得、例えば、Goodmanら(編)(1990)Goodman&Gilman’s:The Pharmacological Bases of Therapeutics(第8版),Pergamon Pressを参照のこと。
実質的に純粋は、代表的に、タンパク質が、最初の供給源生物に会合される他の夾雑タンパク質、核酸、または他の生物製剤を含まないことを意味する。純度は、標準的な方法により、代表的に重量でアッセイされ得、そして普通少なくとも約40%純粋であり、一般的に少なくとも約50%純粋であり、しばしば少なくとも約60%純粋であり、代表的には少なくとも約80%純粋であり、好ましくは少なくとも約90%純粋であり、そして最も好ましい実施態様において、少なくとも約95%純粋である。キャリアまたは賦形剤がしばしば添加される。
II.総論
本発明は、T細胞活性化の初期段階において見出された抗原である(例えば、T細胞を活性化し得る)種々の哺乳動物タンパク質をコードする、アミノ酸配列およびDNA配列を提供する。これらのタンパク質のうち、T細胞の増殖または分化、特に生理学的効果を調整する(例えば、誘導または防止する)抗原である。完全長抗原およびフラグメントまたはアンタゴニストは、抗原を発現する細胞の生理学的調整に有用である。タンパク質はまた、タンパク質上の種々のエピトープ(線状および高次構造の両方のエピトープ)に対する抗体を惹起するための抗原(例えば、免疫原)として有用である。分子は、機能的T細胞またはNK細胞の部分集合の定義に有用であり得る。
マウス312C2をコードするcDNAは、活性化プロT細胞cDNAライブラリーから単離された。Kelnerら、(1994)Science 266:13995-1399を参照のこと。マウス312C2 cDNAは、長さが約1073bpの範囲を含み、そしてI型膜貫通タンパク質をコードする11つの大きなオープンリーディングフレームを含んだ。構造的特性は、約19アミノ酸のN末端リーダー配列、約153アミノ酸の細胞外領域、約25アミノ酸の疎水性推定膜貫通(spanning)部分、および約50アミノ酸の推定細胞質ドメインを含む。配列番号2を参照のこと。ヒトcDNAは、HY06と呼ばれるヒトアネルギーT細胞ライブラリーをプローブするためにマウスクローンを用いて単離された。配列番号3および4を参照のこと。膜貫通領域は約アミノ酸155で始まり、そして約アミノ酸185で終わり得る。
312C2は、多くのシステイン反復を有するTNFレセプターファミリーのメンバーに特徴的な構造モチーフを示す。例えば、CD40、OX40、TNFレセプター、NGFレセプター、およびFASLレセプターと比較のこと。
本明細書中で使用する用語「マウス312C2」は、タンパク質状況で使用される場合、配列番号2に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質、またはこのようなタンパク質の重要なフラグメント、またはマウスに由来する別の高度に相同なタンパク質を含むべきである。用語「ヒト312C2」は、タンパク質状況で使用される場合、配列番号4に示されるアミノ酸配列を有するタンパク質、またはこのようなタンパク質の重要なフラグメント、またはヒトに由来する別の高度に相同なタンパク質を含むべきである。
天然の抗原は、標的細胞において生物学的または生理学的応答を導く種々の生化学的応答を媒介し得る。本明細書中で特徴付けられる実施態様はヒトおよびマウスに由来するが、他の種および組織特異的変異体が存在する。他の哺乳動物種(例えば、霊長類および齧歯動物)におけるタンパク質のさらなる配列もまた利用可能であるはずである。以下を参照のこと。以下の記載は、例示的な目的のために、マウスまたはヒトの312C2に関するが、他の種に由来する関連実施態様に同様に適用可能である。
III.精製312C2
マウス312C2核酸配列は配列番号1に示され、マウス312C2アミノ酸配列は配列番号2に示され、ヒト312C2核酸配列は配列番号3に示され、ヒト312C2アミノ酸配列は配列番号4に示され、そして312C2配列の逆翻訳は配列番号5に示される(5’ATGは配列番号5において示されない)。アミノからカルボキシで提供される、これらのアミノ酸配列は、このタンパク質と他のタンパク質との区別を可能にする抗原についての配列情報を提供し、そして多くの変異体を例示することにおいて重要である。さらに、ペプチド配列は、このようなセグメントを認識する抗体を作製するめのペプチド調製を可能にし、そしてヌクレオチド配列は、オリゴヌクレオチドプローブの調製を可能にする。この両方は、検出または単離(例えば、このような配列をコードする遺伝子のクローニング)のためのストラテジーである。
マウス312C2ヌクレオチドおよび予測されるアミノ酸配列(特に、天然の境界を通っておよそMet1からGly19まで及ぶ、予測されるリーダー配列および膜貫通配列)は、細胞型にも依存して異なり得る。ポリアデニル化シグナルは、ヌクレオチド1010位で生じる。ポリA尾部は、1034位で始まる。配列番号1および2を参照のこと。
これらのタンパク質に対する抗体は、代表的に、高い親和性(例えば、少なくとも約100nM、通常約30nMを超える、好ましくは約10nMを超える、およびより好ましくは約3nMを超える)で312C2に結合する。相同タンパク質は、マウス以外の哺乳動物種(例えば、霊長類または齧歯動物)において見出される。非哺乳動物種(例えば、鳥類または両生類)もまた、構造的または機能的に関連する遺伝子およびタンパク質を有するはずである。
ポリペプチドまたはフラグメントの溶解性は、環境およびそのポリペプチドに依存する。温度、電解質環境、ポリペプチドのサイズおよび分子特性、ならびに溶媒の性質を包含する多くのパラメーターがポリペプチドの溶解性に影響を与える。代表的には、ポリペプチドが使用される温度は約4℃〜約65℃の範囲である。通常、使用温度は約18℃より高い。診断目的の場合、温度は、通常、室温付近またはそれより暖かいが、アッセイにおける成分の変性温度より低い。治療目的の場合、温度は通常、体温(代表的にはヒトおよびマウスについては約37℃)であるが、一定の状況下では、温度はインサイチュまたはインビトロで上昇または低下され得る。
ポリペプチドのサイズおよび構造は、一般的には、実質的に安定な状態にあるべきであり、そして通常は、変性状態にあるべきではない。このポリペプチドは、4次構造で他のポリペプチドと結合し得、例えば、溶解性を与えるか、あるいは天然の脂質二重層相互作用に近い様式で、脂質または界面活性剤と結合し得る。
溶媒および電解質は通常、生物学的活性の保護のために使用されるタイプの生物学的に適合する緩衝液であり、そして通常、生理学的水性溶媒に近い。通常、溶媒は中性のpH、代表的には約5と10との間のpH、そして好ましくは約7.5のpHを有する。いくつかの場合、代表的には緩和な非変性界面活性剤(例えば、CHS(コレステリルヘミスクシネート)またはCHAPS(3-[3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート))か、またはタンパク質の構造的または生理学的特性の有意な崩壊を避けるのに十分に低い濃度で、1つ以上の界面活性剤が添加される。
A.物理的変異
本発明はまた、312C2のアミノ酸配列と実質的にアミノ酸配列同一性を有するタンパク質またはペプチドを包含する。変異には、種変異、多型性変異または対立遺伝子変異が含まれる。
アミノ酸配列相同性、または配列同一性は、残基適合を最適化することにより(必要ならば、必要とされるギャップを導入することにより)決定される。また、Needlehamら(1970)J.Mol.Biol.48:443-453;Sankoffら(1983)Time Warps,String Edits,and Macromolecules:The Theory and Practice of Sequence Comparisonの第1章、Addison-Wesley、Reading、MA;ならびにIntelliGenetics、Mountain View、CA;およびthe University of Wisconsin Genetics Computer Group、Madison、WIからのソフトウェアパッケージを参照のこと。配列の同一性は、保存的置換を適合と考える場合、変化する。保存的置換は、代表的には、以下の群内での置換を包含する:グリシン、アラニン;バリン、イソロイシン、ロイシン;アスパラギン酸、グルタミン酸;アスパラギン、グルタミン;セリン、スレオニン;リジン、アルギニン;およびフェニルアラニン、チロシン。相同なアミノ酸配列は、代表的には各々それぞれのタンパク質配列における天然の多型性もしくは対立遺伝子変異体(variation)および種間変異体を包含することが意図される。代表的な相同タンパク質またはペプチドは、312C2のアミノ酸配列と、25〜100%の同一性(ギャップが導入され得る場合)から50〜100%の同一性(保存的置換が含まれる場合)を有する。同一性の尺度は少なくとも約35%、一般的には少なくとも約40%、しばしば少なくとも約50%、代表的には少なくとも約60%、通常少なくとも約70%、好ましくは少なくとも約80%、そしてより好ましくは少なくとも約90%である。
単離された312C2 DNAは、ヌクレオチド置換、ヌクレオチド欠失、ヌクレオチド挿入、およびヌクレオチド範囲の反転(inversion)により容易に改変され得る。これらの改変は、これらの抗原、それらの誘導体、または類似の生理学的活性、免疫原性活性、抗原性活性、もしくは他の機能的活性を有するタンパク質をコードする新規のDNA配列を生じる。これらの改変された配列は変異抗原を生成するため、または発現を増強するために用いられ得る。増強された発現は、遺伝子増幅、転写の増加、翻訳の増加、および他の機構を含み得る。「変異312C2」は、他の点では上記の312C2の配列同一性の定義に該当するが、欠失、置換、または挿入のいずれによるかにかかわらず、天然において通常見出される312C2のアミノ酸配列とは異なるアミノ酸配列を有するポリペプチドを包含する。これは一般的に、配列番号2の配列を有するタンパク質と有意な同一性を有し、かつこれらの配列と種々の生物学的な活性(例えば、抗原性活性または免疫原性活性)を共有するタンパク質を包含し、そして好ましい実施態様においては、全長を開示された配列のほとんどを含む。短縮型もまた有用であるが、代表的には全長配列が好ましい、同様に天然の供給源から見い出される遺伝子またはタンパク質が最も望ましい。同様の概念が、異なる312C2タンパク質、特に種々の温血動物(例えば、哺乳動物および鳥類)に見出される312C2タンパク質に適用される。これらの記載は、一般的には、すべての312C2タンパク質を包含することを意味し、詳細に論じられる特定のヒトまたはマウスの実施態様に限定されない。
312C2変異誘発はまた、アミノ酸挿入または欠失を作成することにより行われ得る。置換、欠失、挿入、または任意の組合せが作成されて、最終構築物に到達し得る。挿入には、アミノ末端またはカルボキシ末端の融合が含まれる。ランダムな変異誘発を標的コドンで行い得、次いで発現された変異体を所望の活性についてスクリーニングし得る。公知の配列を有するDNA中の予め決定された部位に置換変異を作成するための方法(例えば、M13プライマー変異誘発またはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術による)は、当該分野において周知である。例えば、Sambrookら(1989);Ausubelら(1987および追補);およびKunkelら(1987)Methods in Enzymol.154:367-382を参照のこと。
本発明はまた、組換えタンパク質(例えば、これらのタンパク質由来のセグメントを使用する異種融合タンパク質)を提供する。異種融合タンパク質は、天然には同じ様式で通常融合されないタンパク質またはセグメントの融合物である。同様の概念が異種核酸配列に適用される。
さらに、新たな構築物が、他のタンパク質由来の類似の機能的ドメインを組み合わせることにより作成され得る。例えば、標的結合セグメントまたは他のセグメントは、異なる新たな融合ポリペプチドまたはフラグメントの間で「交換」され得る。例えば、Cunninghamら(1989)Science 243:1330-1336;およびO’Dowdら(1988)J.Biol.Chem.263:15985-15992を参照のこと。
BeaucageおよびCarruthers(1981)Tetra.Letts.22:1859-1862により記載されるホスホラミダイト法は、適切な合成DNAフラグメントを生成する。相補鎖を合成し、そして適切な条件下で鎖を一緒にアニーリングするか、または適切なプライマー配列とともにDNAポリメラーゼを用いて相補鎖を付加するか(例えばPCR技術)のいずれかにより、二本鎖フラグメントがしばしば得られる。
B.機能的変異
312C2に対する生理学的応答のブロッキングは、その結合パートナーに対するこの抗原の結合阻害(例えば、それ自身とは別の、おそらく競合的阻害を介して)から生じ得る。従って、本発明のインビトロアッセイは、単離されたタンパク質、組換え膜結合312C2を発現する細胞由来の膜、これらのタンパク質の抗原結合セグメントを含有する可溶性フラグメント、または固相基質に接着するフラグメントをしばしば使用する。これらのアッセイはまた、結合セグメントの変異および改変、または抗原の変異および改変(例えば、312C2アナログ)のいずれかの効果の診断的測定を可能にする。
本発明はまた、競合的薬物スクリーニングアッセイの使用を意図し、例えばここで、抗原または結合フラグメントに対する中和抗体が、タンパク質(例えば、天然のタンパク質配列)の結合に関して試験化合物と競合する。
312C2抗原の「誘導体」には、天然に存在する形態由来のアミノ酸配列変異体、グリコシル化変異、および他の化学的部分との共有結合体または凝集結合体が含まれる。共有結合誘導体は、例えば、標準的な手段によって、312C2アミノ酸側鎖において、あるいはN末端またはC末端で見出される基に官能性を結合することにより調製され得る。例えば、LundbladおよびNoyes(1988)Chemical Reagents for Protein Modification,1-2巻,CRC Press,Inc.、Boca Raton,FL;Hugli(編)(1989)Techniques in Protein Chemistry,Academic Press,San Diego,CA;およびWong(1991)Chemistry of Protein Conjugation and Cross Linking,CRC Press,Boca Raton,FLを参照のこと。
詳細には、例えば合成およびプロセシングの間、またはさらなるプロセシング工程での、ポリペプチドのグリコシル化パターンを改変することによってなされるグリコシル化の変化が含まれる。例えば、Elbein(1987)Ann.Rev.Biochem.56:497-534を参照のこと。リン酸化されたアミノ酸残基(例えば、ホスホチロシン、ホスホセリン、またはホスホスレオニン)を含む、他の小さな改変を有する同じ一次アミノ酸配列を有するペプチドの型もまた含まれる。
312C2と他の相同タンパク質または異種タンパク質との間の融合ポリペプチドもまた提供される。多くのサイトカインレセプターまたは他の表面タンパク質は、多量体(例えば、ホモ二量体の存在)であり、そして反復構築物は、タンパク質加水分解切断に対する感受性の減少を含む種々の利点を有し得る。代表的な例は、融合されたリガンドの存在または位置が容易に決定され得るような、レポーターポリペプチド(例えば、ルシフェラーゼ)とタンパク質のセグメントまたはドメイン(例えば、レセプター結合セグメント)との融合体である。例えば、Dullら、米国特許第4,859,609号を参照のこと。他の遺伝子融合パートナーには、細菌のβガラクトシダーゼ、trpE、プロテインA、βラクタマーゼ、αアミラーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、酵母α接合因子、および検出タグまたは精製タグ(例えば、His6配列のFLAG配列)が含まれる。例えば、Godowskiら、(1988)Science 241:812-816を参照のこと。
融合タンパク質は、代表的には、組換え核酸法、または合成ポリペプチド法のいずれかにより作製される。核酸操作および発現の技術は、一般には、例えば、Sambrookら(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第2版),1-3巻,Cold Spring Harbor Laboratory;およびAusubelら(編)(1993)Current Protocols in Molecular Biology,Greene and Wiley,NYに記載される。ポリペプチド合成の技術は、例えば、Merrifield(1963)J.Amer.Chem.Soc.85:2149-2156;Merrifield(1986)Science 232:341-347;Athertonら(1989)Solid Phase Peptide Synthesis:A Practical Approach,IRL Press,Oxford;およびGrant(1992)Synthetic Peptides:A User’s Guide,W.H.Freeman,NYに記載される。
本発明はまた、アミノ酸配列またはグリコシル化における変異体以外の312C2の誘導体の使用を意図する。このような誘導体は、化学部分との共有結合または凝集結合を含み得る。共有結合誘導体または凝集誘導体は免疫原として、イムノアッセイにおける試薬として、または、例えば、結合パートナー(例えば、他の抗原)のアフィニティー精製のための精製方法における試薬として有用である。抗312C2抗体または代替の結合組成物のアッセイまたは精製の際の使用のため、312C2は、当該分野で周知の方法によって、臭化シアン活性化SEPHAROSEのような固体支持体に共有結合させることにより固定化され得るか、あるいはグルタルアルデヒド架橋を用いて、またはそれを用いずにポリオレフィン表面上へ吸着され得る。312C2はまた、例えば、診断アッセイに使用するために検出可能な基で標識され得る。312C2の精製は、固定化された抗体または相補的な結合パートナーにより達成され得る。
本発明の可溶化312C2またはフラグメントは、抗原またはそのフラグメントに対する結合に特異的な抗血清または抗体の生成のための免疫原として使用され得る。精製された抗原は、天然の抗体(例えば、Fab、Fab’、F(ab)2など)の抗原結合フラグメントを含むモノクローナル抗体または抗原結合フラグメントをスクリーニングするために使用され得る。精製された312C2はまた、抗原または抗原を含む細胞フラグメントの上昇レベルの存在(これらの両方が、異常な状態または特定の生理学的状態または疾患状態の診断症状であり得る)に応答して産生される抗体を検出するための試薬として、使用され得る。本発明は、配列番号1に示されるヌクレオチド配列によりコードされるアミノ酸配列、またはこれらを含むタンパク質のフラグメントに対して惹起される抗体を意図する。詳細には、本発明は、脂質二重層の外部(細胞外または細胞内の両方)に位置すると予測される特定のフラグメントに結合親和性を有するか、あるいはこのフラグメントに対して惹起される抗体を意図する。
本発明は、さらなる近密に関連した種の変異の単離を意図する。サザンブロット分析およびノーザンブロット分析により、類似の遺伝実体(entity)が他の哺乳動物に存在することが立証されるはずである。312C2は、種の変異(例えば、齧歯目、ウサギ目、食肉目、偶蹄目、奇蹄目、および霊長目の動物)において広範囲に存在するようである。
本発明はまた、構造、発現、および機能における相違性および類似性の両方を示す一群の関連する抗原を単離する手段を提供する。この分子の多くの生理学的効果の解明は、それらのさらなる別個の種変異の単離および特徴付けによって、大きく加速される。詳細には、本発明は、異なる種においてさらなる相同な遺伝実体を同定するために有用なプローブを提供する。
単離された遺伝子は、対応する312C2の発現を欠く細胞(例えば、対応する抗原を欠き、そしてネガティブバックグランド活性を示す種タイプまたは細胞のいずれか)の形質転換を可能にする。これは、形質転換されないコントロール細胞に比較して312C2の機能の分析を可能にするはずである。
これらの抗原によって媒介される種々の活性化機能または分化機能をもたらす重要な構造エレメントの詳細な分析は、特に関連したクラスのメンバーの比較において、現代の分子生物学の標準的な技術を使用して可能である。例えば、Cunninghamら(1989)Science 243:1339-1336に記載のホモローグスキャニング変異誘発技術(homolog-scanning mutagenesis technique);およびO’Dowdら(1988)J.Biol.Chem.263:15985-15992において使用されるアプローチ;およびLechleiterら(1990)EMBO J.9:4381-4390を参照のこと。
細胞内機能は、おそらく通常サイトゾルに接近し易い抗原のセグメントを包含する。しかし、タンパク質インターナリゼーションは、一定の環境下で生じ得、そして細胞内成分と「細胞外」セグメントの間の相互作用が存在し得る。312C2と他の細胞内成分との相互作用の特異的セグメントは、変異誘発または直接的な生化学的手段(例えば、架橋法またはアフィニティー法)により同定され得る。結晶学的方法または他の物理的方法による構造解析もまた適用可能である。シグナル伝達の機構のさらなる研究には、アフィニティー方法により、または遺伝子的手段(例えば、変異体の相補性分析)により単離可能であり得る、結合される成分の研究が含まれる。
312C2の発現および制御のさらなる研究が遂行される。抗原に付随する制御エレメントは、ディファレンシャルな(differential)発現パターン、生理学的発現パターン、発生的発現パターン、組織特異的発現パターン、または他の発現パターンを示すべきである。上流または下流の遺伝子領域(例えば、制御エレメント)は重要である。特に、生理学的変異体または発生的変異体(例えば、マウス抗原の複数のオルタナティブにプロセシングされた形態)が見出されている。例えば、配列番号1参照。したがって、メッセージのディファレンシャルなスプライシングは、抗原の膜結合形態、可溶性形態、および抗原の改変型の組合せを導き得る。
ヒト312C2を用いて、6個のオルタナティブプロセシングを受けた形態が単離された。クローンA8は312C2の短縮形態で、膜貫通ドメインの直後の7アミノ酸を欠失している。配列番号6を参照のこと。クローンA5は、最初の105アミノ酸について312C2と同一である。この多様性は、スプライシングされていないイントロンに起因し得ると考えられる。配列番号7を参照のこと。クローンG10は、最初の202アミノ酸について312C2と同一であるが、次いで、膜貫通ドメインの後の11アミノ酸が異なり、そして細胞内ドメインにおいて76アミノ酸より長い。G10の細胞内ドメインは、死ドメインは含有していない。配列番号8を参照のこと。
抗原の構造的研究は、新しい抗原、特に分子上にアゴニスト特性またはアンタゴニスト特性を示すアナログの設計を導く。これは、所望の範囲の活性を示す抗原を単離するための、以前に記載のスクリーニング法と組み合わされ得る。
IV.抗体
抗体は、天然に存在する形態および組換え形態の両方の、種々の312C2(種変異体または対立遺伝子変異体を含む)およびそのフラグメントに対して惹起され得る。さらに、抗体は、活性形態または不活性形態(天然型または変性型を含む)のいずれかの312C2に対して惹起され得る。抗イディオタイプ抗体もまた意図される。
抗原の予め決定されたフラグメントに対する抗体(結合フラグメントおよび単鎖型を含む)は、このフラグメントと免疫原性タンパク質との結合体で動物を免疫することによって惹起され得る。モノクローナル抗体は、所望の抗体を分泌する細胞から調製される。これらの抗体は、正常312C2または欠損312C2への結合についてスクリーニングされ得るか、またはアゴニスト活性またはアンタゴニスト活性(例えば、抗原またはその結合パートナーにより媒介される)についてスクリーニングされ得る。抗体は、アゴニスト的またはアンタゴニスト的(例えば、リガンド結合を立体的にブロックすることによる)であり得る。これらのモノクローナル抗体は、通常、少なくとも約1mM、より通常には少なくとも約300μM、代表的には少なくとも約100μM、より代表的には少なくとも約30μM、好ましくは少なくとも約10μM、そしてより好ましくは少なくとも約3μMまたはより良好なKDで結合する。
本発明の抗体はまた、診断適用に有用であり得る。捕捉または非中和抗体として、これらの抗体は、パートナーによる結合を阻害することなく、抗原に結合する能力についてスクリーニングされ得る。中和抗体として、これらの抗体は、競合的結合アッセイにおいて有用であり得る。これらの抗体は、312C2タンパク質またはその結合パートナーを検出または定量することにおいてもまた有用である。例えば、Chan(編)(1987)Immunology:A Practical Guide Academic Press,Orlando,FLA;PriceおよびNewman(編)(1991)Principles and Practice of Immunoassay Stockton Press,NY;ならびにNgo(編)(1988)Nonisotopic Immunoassay Plenum Press,NYを参照のこと。交差吸収または他の試験は、種々の範囲の特異性(例えば、独特のまたは共有される種特異性)を示す抗体を同定する。
さらに、本発明の抗体(抗原結合フラグメントを含む)は、抗原に結合し、そして機能的結合を阻害するかまたは結合パートナーの生物学的応答を誘起する能力を阻害する、強力なアンタゴニストであり得る。それらはまた、非中和抗体として有用であり得、そして毒素または放射性核種と結合され得、その結果抗体が抗原に結合した場合に、(例えば、その表面上で)それを発現する細胞が傷害される。さらに、これらの抗体は、リンカーにより直接的または間接的にのいずれかで、薬物またはその他の治療的物質に結合され得、そして薬物標的化をもたらし得る。
抗原フラグメントは、免疫原として使用されるべきポリペプチドに融合または共有結合されるように、他の物質、特にポリペプチドに結合され得る。抗原およびそのフラグメントは、キーホールリンペットヘモシアニン、ウシ血清アルブミン、破傷風トキソイドなどの様々な免疫原に融合されるかまたは共有結合され得る。ポリクローナル抗血清の調製方法の記載については、Microbiology,Hoeber Medical Division,HarperおよびRow,1969;Landsteiner(1962)Specificity of Serological Reactions,Dover Publications,New York;Williamsら(1967)Methods in Immunology and Immunochemistry,第1巻,Academic Press,New York;ならびに、HarlowおよびLane(1988)Antibodies;A Laboratory Manual,CSH Press,NYを参照のこと。
いくつかの例において、マウス、齧歯目、霊長目、ヒトなどの種々の哺乳動物宿主由来のモノクローナル抗体を調製することが望ましい。このようなモノクロール抗体を調製するための技術の記載は、例えば、Stitesら(編)、Basic and Clinical Immunology(第4版),Lange Medical Publications,Los Altos,CA,およびそこで引用される参考文献;HarlowおよびLane(1988)Antibodies:A Laboratory Manual,CSH Press;Goding(1986)Monoclonal Antibodies:Principles and Practice(第2版),Academic Press,New York;ならびに特にKohlerおよびMilstein(1975)Nature 256:495-497(これは、モノクローナル抗体を生成する1つの方法を考察する)に見い出され得る。
他の適切な技術は、リンパ球を抗原性ポリペプチドに対してインビトロで曝露すること、あるいはファージまたは同様なベクター中の抗体ライブラリーの選択を包含する。Huseら(1989)「λファージ中の免疫グロブリンレパートリーの大組み合わせライブラリーの生成」Science 246:1275-1281;およびWardら(1989)Nature 341:544-546を参照のこと。本発明のポリペプチドおよび抗体は、改変を有してまたは有さないで使用され得、改変はキメラ抗体またはヒト化抗体を含む。しばしば、ポリペプチドおよび抗体は、共有または非共有のいずれかで、検出可能なシグナルを提供する物質と結合することにより標識される。広範な標識および結合技術が公知であり、科学文献および特許文献の両方において広く報告されている。適切な標識は、放射性核種、酵素、基質、補因子、インヒビター、蛍光部分、化学発光部分、磁性粒子などを含む。このような標識の使用を教示する特許は、米国特許第3,817,837号;第3,850,752号;第3,939,350号;第3,996,345号;第4,277,437号;第4,275,149号;および第4,366,241号を含む。また、組換え免疫グロブリンが産生され得る(Cabilly、米国特許第4,816,567号;Mooreら、米国特許第4,642,334号;およびQueenら、(1989)Proc.Nat’l.Acad.Sci.USA 86:10029-10033を参照のこと)。
本発明の抗体はまた、タンパク質を単離することにおいて、アフィニティークロマトグラフィーのために使用され得る。抗体が固体支持体に結合されているカラムが調製され得る。例えば、Wilchekら(1984)Meth.Enzymol.104:3-55を参照のこと。
各312C2に対して惹起される抗体はまた、抗イディオタイプ抗体を惹起するために有用である。これらは、それぞれの抗原の発現に関連する種々の免疫学的症状を検出または診断することにおいて有用である。
V.核酸
記載されたペプチド配列および関連試薬は、例えば天然供給源由来の312C2をコードするDNAクローンを検出、単離、または同定するのに有用である。代表的には、それは、哺乳動物由来の遺伝子を単離するのに有用であり、そして同様の手順が、他の種(例えば、鳥類および哺乳動物のような温血動物)由来の遺伝子を単離するために適用される。クロスハイブリダイゼーションは、他の種由来の312C2の単離を可能にする。多くの異なるアプローチが、適切な核酸クローンをうまく単離するのに利用可能であるはずである。
精製タンパク質または規定されたペプチドは、上記のように、標準方法により抗体を生成するために有用である。合成ペプチドまたは精製タンパク質は、免疫系に提供され、モノクローナル抗体またはポリクローナル抗体を生成し得る。例えば、Coligan(1991)Current Protocols in Immunology Wiley/Greene;ならびにHarlowおよびLane(1989)Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Pressを参照のこと。あるいは、312C2は、特異的結合試薬として用いられ得、そして抗体が用いられる場合と全く同様に、その結合特異性が利用され得る。
例えば、特異的結合組成物は、312C2を発現する細胞株から作製される発現ライブラリーのスクリーニングのために用いられ得る。スクリーニングは、表面に発現される抗原の標準的染色であり得、またはパンニングにより得る。細胞内発現のスクリーニングはまた、種々の染色または免疫蛍光法手順により行われ得る。結合組成物は、このタンパク質を発現する細胞をアフィニティー精製または選別(sort out)するために用いられ得る。
ペプチドセグメントはまた、ライブラリーをスクリーンする適切なオリゴヌクレオチドを予測するのに用いられ得る。遺伝子コードは、スクリーニングのためのプローブとして有用な適切なオリゴヌクレオチドを選択するのに用いられ得る。例えば、配列番号1または3を参照のこと。ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)技術と組み合わせて、合成オリゴヌクレオチドは、ライブラリーからの正しいクローンを選択するのに有用である。相補的配列もまた、プローブ、プライマー、またはアンチセンス鎖として用いられる。推定細胞外ドメインの同定に基づいて、種々のフラグメントは、例えば、アンカーされたベクターまたはポリA相補的PCR技術あるいは他のペプチドの相補的DNAと合わせて、特に有用であるはずである。
本発明は、生物学的に活性な対応する312C2ポリペプチドをコードする単離されたDNAまたはフラグメントの使用を意図している。さらに、本発明は、適切な条件下で本明細書中に記載されるDNA配列とハイブリダイズし得る、生物学的に活性なタンパク質またはポリペプチドをコードする単離されたDNAまたは組換えDNAをカバーする。この生物学的に活性なタンパク質またはポリペプチドは、インタクトな抗原、またはフラグメントであり得、そして、例えば、配列番号1に開示されるアミノ酸配列を有する。さらに、本発明は、単離されたDNAまたは組換えDNA、あるいはそのフラグメントの使用をカバーする。ここで、これらのDNAは、312C2に相同なタンパク質をコードするか、または312C2をコードするcDNAをプローブとして用いて単離された。単離されたDNAは、5’および3’に隣接する、それぞれの調節配列(例えば、プロモーター、エンハンサー、ポリA付加シグナルおよびその他)を有し得る。
「単離された」核酸は、本来(native)の配列に天然に付随する他の成分(例えば、起源の種由来のリボソーム、ポリメラーゼ、および/または隣接するゲノム配列)から実質的に分離された核酸(例えば、RNA、DNA、または混合ポリマー)である。この用語は、その天然に生じる環境から取り出された核酸配列を包含し、そして組換えまたはクローン化DNA単離物、および化学的に合成されるアナログまたは異種系により生物学的に合成されるアナログを包含する。実質的に純粋な分子は、単離された形態の分子を包含する。一般に、核酸は、ベクター中に存在するか、または約50kb未満、通常約30kb未満、代表的には約10kb未満、そして好ましくは約6kb未満のフラグメントである。
単離された核酸は、一般に、分子の均質な組成物であるが、しかしいくつかの実施態様においては、少しの不均質性を含む。代表的には、この不均質性は、ポリマー末端、または所望の生物学的な機能または活性に重要ではない部分に見出される。
「組換え」核酸は、その生成方法またはその構造のいずれかにより定義される。その生成方法については(例えば、あるプロセスにより作製された産物)、そのプロセスは、組換え核酸技術(例えば、ヌクレオチド配列におけるヒトの介入(代表的には、選択または生成)を含む)の使用である。あるいは、組換え核酸は、天然には互いに隣接していない2つのフラグメントの融合を含む配列を生成することにより作製される核酸であり得るが、しかし天然の産物(例えば、天然に生じる変異体)を除外することを意味する。したがって、任意の合成オリゴヌクレオチドプロセスを使用して誘導される配列を含む核酸のように、例えば、任意の天然に生じないベクターで細胞を形質転換することにより作製された産物が包含される。このようなことは、代表的には、配列認識部位を導入または除去して、コドンを、同じアミノ酸または保存アミノ酸をコードする縮重コドンで置換するためにしばしば行われる。
あるいは、所望の機能の核酸セグメント同士を結合し、一般的に入手可能な天然形態では見出されない、機能の所望の組み合わせを含む単一の遺伝子物質(entity)を生成することが行われる。制限酵素認識部位は、しばしばこのような人工的な操作の標的であるが、しかし他の部位特異的標的(例えば、プロモーター、DNA複製部位、調節配列、制御配列または他の有用な特徴)が設計により取り込まれ得る。同様の概念が、組換え(例えば、融合)ポリペプチドについて意図される。これらの抗原のフラグメントに類似するポリペプチドを、遺伝コードの縮重によりコードする合成核酸、および種々の異なる種変異体に由来する配列の融合物が、特に包含される。
核酸の記載において有意な「フラグメント」は、少なくとも約17ヌクレオチド、一般的には少なくとも約22ヌクレオチド、普通少なくとも約29ヌクレオチド、さらにしばしば少なくとも約35ヌクレオチド、代表的には少なくとも約41ヌクレオチド、通常は少なくとも約47ヌクレオチド、好ましくは少なくとも約55ヌクレオチド、そして特に好ましい実施態様においては少なくとも約60以上のヌクレオチドの連続セグメントである。
312C2タンパク質をコードするDNAは、関連するかまたは相同なタンパク質をコードする遺伝子、mRNA、およびcDNA種、ならびに異なる種由来の相同なタンパク質をコードするDNAを同定するのに特に有用である。霊長類、齧歯類、および鳥類を含む他の種においてホモログが存在すると見込まれる。種々の312C2タンパク質が相同であるはずであり、そして本明細書中に含まれる。しかし、この抗原とより遠い進化的関係を有するタンパク質でさえ、これらが十分に相同である場合には、これらの配列を用いて適切な条件下で容易に単離され得る。霊長類312C2タンパク質を特に目的とする。
ゲノム配列(例えば、イントロンを含む)由来の組換えクローンは、トランスジェニック研究(例えば、トランスジェニック細胞および生物を包含する)ならびに遺伝子治療に有用である。例えば、Goodnow(1992)「Transgenic Animals」Roitt(編)Encyclopedia of Immunology,Academic Press、San Diego、pp.1502-1504;Travis(1992)Science 256:1392-1394;Kuhnら(1991)Science 254:707-710;Capecchi(1989)Science 244:1288;Robertson(1987)(編)Teratocarcinomas and Embryonic Stem Cells:A Practical Approach,IRL Press、Oxford;およびRosenberg(1992)J.Clinical Oncology 10:180-199を参照のこと。
核酸配列比較についての実質的な相同性は、比較した場合に、セグメントまたはそれらの相補鎖が、適切なヌクレオチド挿入または欠失を伴って最適にアラインされる場合、少なくとも約50%のヌクレオチド、一般には少なくとも約58%、普通少なくとも約65%、しばしば少なくとも約71%、代表的には少なくとも約77%、通常少なくとも約85%、好ましくは少なくとも約95〜約98%以上、そして特定の実施態様においては、約99%以上程度の高さのヌクレオチドで同一であることを意味する。あるいは、セグメントが、選択的なハイブリダイゼーション条件下で、鎖またはその相補物に、代表的には、例えば、配列番号1の312C2の配列を使用して、ハイブリダイズする場合、実質的な相同性が存在する。代表的には、選択的ハイブリダイゼーションは、少なくとも約30ヌクレオチドの領域(stretch)にわたって少なくとも約55%相同、好ましくは約25ヌクレオチドの領域にわたって少なくとも約75%、そして最も好ましくは約20ヌクレオチドにわたって少なくとも約90%の相同性が存在する場合に起こる。Kanehisa(1984)Nuc.Acids Res.12:203-213を参照のこと。相同性比較の長さは、記載されるように、より長い領域にわたり得、そして特定の実施態様においては、少なくとも約17ヌクレオチド、通常少なくとも約28ヌクレオチド、代表的には少なくとも約40ヌクレオチド、そして好ましくは少なくとも約75〜100以上のヌクレオチドの領域にわたる。
ハイブリダイゼーションについての相同性を言う場合、ストリンジェントな条件は、塩、温度、有機溶媒、および他のパラメーター(代表的にはハイブリダイゼーション反応において制御される)のストリンジェントな組合わされた条件である。ストリンジェントな温度条件は、約30℃を超過する、通常は約37℃を超過する、代表的には約55℃を超過する、好ましくは約70℃を超過する温度を通常包含する。ストリジェントな塩条件は、普通約1000mM未満、通常約400mM未満、代表的には約250mM未満、好ましくは約150mM未満である。しかし、パラメーターの組合わせは、どの一つのパラメーターの度合よりもはるかに重要である。例えば、WetmurおよびDavidson(1968)J.Mol.Biol.31:349-370を参照のこと。
他の哺乳動物種由来の312C2は、近縁の種の種間ハイブリダイゼーション(cross-species hybridization)によりクローン化および単離され得る。遠縁の種間では、相同性は比較的低くあり得、したがって比較的近縁の種のハイブリダイゼーションが得策である(advisable)。あるいは、より低い種特異性を示す抗体調製物の調製が、発現クローニングアプローチにおいて有用であり得る。
VI.312C2;模擬体の作製
312C2またはそのフラグメントをコードするDNAは、化学的合成、cDNAライブラリーのスクリーニング、または広範な種々の細胞株または組織サンプルから調製されたゲノムライブラリーのスクリーニングにより得られ得る。例えば、OkayamaおよびBerg(1982)Mol.Cell.Biol.2:161-170;GublerおよびHoffman(1983)Gene25:263-269;およびGlover(編)(1984)DNA Cloning:A Practical Approach,IRL Press,Oxfordを参照のこと。あるいは、本明細書中に提供される配列は、有用なPCRプライマーを提供するか、または312C2(天然に存在する実施態様を含む)をコードする適切な遺伝子の合成または他の調製を可能にする。
このDNAは、次に例えばポリクローナルまたはモノクローナル抗体を作成するために使用され得る完全長の312C2またはフラグメントの合成のために;結合研究のために;改変分子の構築および発現のために;および構造/機能研究のために広範な種々の宿主細胞で発現され得る。
本明細書で使用されるベクターは、プラスミド、ウイルス、バクテリオファージ、組み込み可能DNAフラグメント、およびDNAフラグメントの宿主ゲノムへの組み込みを可能にする他のビヒクルを包含する。例えば、Pouwelsら、(1985および補遺)Cloning Vectors:A Laboratory Manual、Elsevier、N.Y.;およびRodriguezら、(1988)(編)Vectors:A Survey of Molecular Cloning Vectors and Their Uses、Buttersworth、Boston、MAを参照のこと。
本発明の目的のために、DNA配列は、それらが互いに機能的に関連する場合、作動可能に連結される。例えば、プレ配列(presequence)または分泌リーダーのDNAは、それがプレタンパク質として発現されるか、あるいはポリペプチドを細胞膜に指向させることまたはポリペプチドの分泌に関与する場合には、そのペプチドに作動可能に連結される。プロモーターは、それがポリペプチドの転写を制御する場合、コード配列に作動可能に連結される;リボソーム結合部位は、それが翻訳を可能にするように置かれる場合、コード配列に作動可能に連結される。通常、作動可能に連結されるとは、隣接し、そしてリーディングフレーム内にあることを意味する。しかし、リプレッサー遺伝子のような特定の遺伝子エレメントは、隣接して連結しないが、それでもやはりオペレーター配列(これは、次には発現を制御する)に結合する。例えば、Rodriguezら,第10章,205-236ページ;BalbasおよびBolivar(1990)Methods in Enzymology 185:14-37;ならびにAusubelら(1993)Current Protocols in Molecular Biology,GreeneおよびWiley,NY参照。
適切な発現ベクターの代表的な例は、pCDNA1;pCD(Okayamaら、(1985)Mol.Cell Biol.5:1136-1142参照);pMC1neo Poly-A(Thomasら、(1987)Cell 51:503-512参照);およびpAC373またはpAC 610のようなバキュロウイルスベクターを包含する。例えば、Miller(1988)Ann.Rev.Microbiol.42:177-199参照。
特定のまたは規定されたグリコシル化パターンを提供するシステムにおいて312C2ポリペプチドを発現することがしばしば望ましい。例えば、LuckowおよびSummers(1988)Bio/Technology6:47-55;およびKaufman(1990)Meth.Enzymol.185:487-511参照。
312C2またはそのフラグメントは、細胞膜にホスファチジルイノシトール(PI)を結合するように操作され得るが、ホスファチジルイノシトール切断酵素(例えば、ホスファチジルイノシトールホスホリパーゼC)を用いる処理により膜から除去され得る。これは抗原を生物学的に活性な形態で放出し、そしてタンパク質化学の標準的な手順による精製を可能にする。例えば、Low(1989)Biochim.Biophys.Acta 988:427-454;Tseら、(1985)Science 230:1003-1008;およびBrunnerら、(1991)J.Cell Biol.114:1275-1283を参照のこと。
312C2が特徴づけられたため、そのフラグメントまたは誘導体はペプチド合成のための従来のプロセスにより調製され得る。これらは、StewartおよびYoung(1984)Solid Phase Peptide Synthesis、Pierce Chemical Co.、Rockford、IL;BodanszkyおよびBodanszky(1984)The Practice of Peptide Synthesis、Springer-Verlag、New York;Bodanszky(1984)The Principles of Peptide Synthesis、Springer-Verlag、New York;ならびにVillafranca(編)(1991)Techniques in Protein Chemistry II,Academic Press,San Diego,CAに記載されるようなプロセスを包含する。
VII.用途
本発明は、本明細書の別の箇所(例えば、T細胞媒介状態に関する一般的な記載において、または下記の診断のためのキットの記載において)に記載されるような診断適用において用途を見い出す試薬を提供する。
本発明はまた、重要な治療価値を有する試薬を提供する。312C2(天然に存在する312C2、または組換え312C2)、そのフラグメント、およびそれらに対する抗体、さらに312C2に対して結合親和性を有すると同定される化合物は、異常な増殖(例えば、ガン状態)、または変性(degenerative)状態を含む異常な生理状態または発生状態に関連する状態の処置において有用であるべきである。特に、リンパ球の発生の調節は、本明細書が提供する組成物を使用する適切な治療処置によって達成され得る。例えば、312C2による異常な発現または異常なシグナル伝達に関連する疾患または異常は、その抗原のアゴニストまたはアンタゴニストの有望な標的であるはずである。抗原は、造血細胞(例えば、リンパ球)の調節または発生において役割を果たし、その造血細胞は、免疫応答(自己免疫障害)に影響を与える。
特に、抗原は、同時刺激シグナルをT細胞活性化に提供するようであることが証明されている。したがって、312C2は、他の細胞型とのT細胞相互作用を媒介するようである。これらの相互作用は、特別な状況において、細胞増殖、その細胞による増大されたサイトカイン合成、およびその結果としてT細胞増殖の増幅を導く。
さらに、312C2またはアンタゴニストは、T細胞応答を(例えば、Th0/Th1経路またはTh2応答に)再び指向し得る。これらのアゴニストの間には、適切なエピトープ(例えば、312C2のそのリガンドへの結合を模倣する)を認識する種々の抗体が、存在するはずである。あるいは、抗体アンタゴニストは、リガンド結合を立体的にブロックし得るエピトープに結合し得る。
逆に、312C2のアンタゴニスト(例えば、312C2の天然に存在する分泌型またはブロッキング抗体)は、異常な状況(例えば、自己免疫障害:リウマチ様関節炎、全身性エリテマトーデス(erythematois)(SLE)、橋本自己免疫甲状腺炎、ならびにT細胞活性化、拡大、および/または免疫学的なT細胞記憶が重要な役割を果たす、急性または慢性の炎症反応を含む)において、免疫応答をブロックする選択的および強力な方法を提供する。Samterら(編)Immunological Disease第1巻および第2巻、Little、Brown and Co.もまた参照のこと。組換え法または抗体をブロックすることより多量に生産され得る天然に存在する312C2の分泌型による、T細胞活性化、拡大、および/またはサイトカイン放出の抑制は、異常なまたは望ましくないT細胞応答(例えば、移植拒絶状況)が重要である多くの障害に効果的であるはずである。
さらに、他のT細胞シグナル伝達の修飾物質との特定の組み合わせ組成物が有用である。このような他のシグナル伝達分子にはTcR試薬、CD40、CD40L、CTLA-8、CD28、SLAM、FAS、およびそれらの各々のアンタゴニストが挙げられる。
種々の異常な状態が、ノザンブロット分析によって312C2 mRNAを有することが示された細胞タイプの各々で知られている。Berkow(編)The Merck Manual of Diagnosis and Therapy,Merck & Co.,Rahway,N.J.;Thornら、Harrison’s Principles of Internal Medicine,McGraw-Hill,N.Y.;ならびにWeatherallら(編)Oxford Textbook of Medicine,Oxford University Press,Oxfordを参照のこと。多くの他の医学的症状および疾患は、T細胞に関するか、またはT細胞に媒介され、そして、これらの多くは、本明細書中で提供されるアゴニストまたはアンタゴニストによる処置に応答する。例えば、SitesおよびTerr(編;1991)Basic and Clinical Immunology AppletonおよびLange,Norwalk,Connecticut;ならびにSamterら(編)Immunological Diseases Little,Brown and Co.参照。これらの問題は、本明細書で提供される組成物を使用する予防または処置のに影響されるはずである。
312C2抗体は精製され得、次いで(動物またはヒトの)患者に投与され得る。これらの試薬は、治療的使用のために別の活性な成分または不活性な成分、例えば、従来の薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈物(例えば、免疫原性アジュバント)ならびに生理学的に無害な安定剤、賦形剤、または防腐剤中で組み合され得る。これらの組合わせは、滅菌濾過され、そして投薬バイアル中への凍結乾燥により投薬形態に入れ得るか、または安定化された水性調製物として保管され得る。本発明はまた、抗体またはその結合フラグメント(補体結合していない形態を含む)の使用を意図する。
312C2またはそのフラグメントを用いた薬物スクリーニングは、312C2への結合親和性または312C2の機能において他の関連した生物学的効果を有する化合物を同定するため(会合した成分の単離を含む)に行われ得る。次いで、その化合物が内因性刺激活性を有し、そしてそれゆえに抗原の活性をブロックするブロッカーまたはアンタゴニストであるかどうかを決定するために、引き続く生物学的アッセイが利用され得る。同様に、内因性の刺激活性を有する化合物は、シグナル経路を活性化し得、したがってそれが312C2活性を刺激する点でアゴニストである。本発明はさらに、アンタゴニストとしての312C2に対するブロック抗体、およびアゴニストとしての刺激抗体(例えば、A12)の治療的用途を意図する。このアプローチは、他の312C2種変異体にも特に有用であるはずである。
効果的な治療に必要な試薬の量は、多くの異なる因子(投与手段、標的部位、患者の生理学的状態、および他の投与される薬剤(medicant)を含む)に依存する。したがって、処置用量は、安全性および効果を最適化にするように滴定されるべきである。代表的に、インビトロで使用される用量は、これらの試薬のインサイチュ投与に有用な量の有用な指標を提供し得る。特定の異常の処置に効果的な用量の動物試験は、ヒト投薬量の予測的指示をさらに提供し得る。種々の考察が、例えば、Gilmanら編(1990)Goodman and Gilman’s:The Pharmacological Bases of Therapeutics、第8版、Pergamon Press;およびRemington’s Pharmaceutical Sciences、第17版(1990)、Mack Publishing Co.,Easton,Pennに記載されている。投与の方法(例えば、経口投与、静脈内投与、腹腔内投与、または筋肉内投与、経皮的拡散など)は、それらの中でまたは下記に論じられる。薬学的に受容可能なキャリアは、水、生理食塩水、緩衝液、および例えば、Merck Index,Merck & Co.,Rahway,New Jerseyに記載される他の化合物を含む。用量の範囲は、適切なキャリアを伴って、通常1mM未満濃度、代表的には約10μM未満濃度、通常約100nM未満、そして好ましくは約10pM(ピコモル濃度)未満、そして最も好ましくは約1fM(フェントモル濃度)未満の濃度の用量であると通常予想される。徐放性処方物(slow release formulation)、または徐放装置は、しばしば連続投与または長期投与に利用される。例えば、Langer(1990)Science 249:1527-1533を参照のこと。
312C2、そのフラグメント、およびそれに対する抗体またはそのフラグメント、アンタゴニストおよびアゴニストは、処置されるべき宿主に直接投与され得るか、または化合物のサイズに依存して、それらの投与の前にオボアルブミンまたは血清アルブミンなどのキャリアタンパク質と結合させることが望ましい。治療処方物は、任意の従来の投与処方物で投与され得る。活性成分が単独で投与されることも可能であるが、薬学的処方物として存在することが好ましい。代表的に処方物は、上記に規定されるような少なくとも1つの活性成分を、1つ以上のそれらの受容可能なキャリアと共に含有する。各キャリアは、他の成分と適合性がある点、および患者に対して傷害性でない点で、薬学的および生理学的の両方で受容可能であるべきである。処方物は、経口投与、直腸投与、鼻腔内投与、局所投与、または非経口投与(皮下投与、筋肉内投与、静脈内投与、および皮内投与を含む)に適切なキャリアを含む。処方物は、都合の良いように単位用量形態で提案され得、そして薬学分野において周知の任意の方法によって調製され得る。例えば、Gilmanら編(1990)Goodman and Gilman’s:The Pharmacological Bases of Therapeutics,第8版,Pergamon Press;およびRemington’s Pharmaceutical Sciences,第17版(1990),Mack Publishing Co.,Easton,Penn.;Avisら編(1993)Pharmaceutical Dosage Forms:Parenteral Medications,Dekker,New York;Liebermanら編(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets,第2版Dekker,New York;およびLiebermanら編(1990)Pharmaceutical Dosage Forms:Disperse Systems,Dekker,New Yorkを参照のこと。本発明の治療は、他の薬剤(例えば、T細胞活性化の他の調節因子(例えば、CD40、CD40リガンド、CD28、CTLA-4、B7、B70、SLAM、T細胞レセプターシグナル伝達物、またはそれらのそれぞれのアンタゴニスト)と組み合わせて、あるいは関連して用いられ得る。
本発明の天然に存在する312C2および組換え形態の312C2の両方は、タンパク質に対する結合活性について化合物をスクリーニングし得るキットおよびアッセイ方法において特に有用である。近年自動化アッセイのいくつかの方法が開発され、短期間で何万もの化合物をスクリーニングすることが可能になった。例えば、Fodorら(1991)Science 251:767-773(固体支持体上で合成された複数の規定されたポリマーによって結合親和性を試験する方法を記載している)を参照のこと。適切なアッセイの開発は、本発明によって提供される大量の精製された可溶性312C2タンパク質の利用可能性によって非常に容易にされ得る。
他の方法は、312C2-312C2リガンド相互作用における決定的な残基を決定するのに用いられ得る。変異分析は、相互作用および/またはシグナル伝達において決定的な特異的残基を決定するために行われ得る。例えば、Somozaら(1993)J.Exptl.Med.178:549-558を参照のこと。両方の細胞外ドメイン(同種親和性相互作用に関与する)または細胞内シグナル伝達(細胞内伝達において重要な相互作用を提供する)。
例えば、一旦、抗原が構造的に規定されれば(例えば3次元構造データにより)、アンタゴニストは通常見出され得る。潜在的な相互作用アナログの試験が、精製312C2を用いて、高度に自動化されたアッセイ法の発達により今や可能である。特に、新規のアゴニストおよびアンタゴニストは、本明細書中に記載のスクリーニング技術を用いることにより発見される。種々の312C2分子(例えば、312C2の種変異体に対するアンタゴニストとして役に立ち得る化合物)に対して組合された結合親和性を有することが見出だされる化合物は、特に重要である。
薬物スクリーニングの1つの方法は、312C2を発現する組換えDNA分子によって安定に形質転換される真核または原核宿主細胞を利用する。他の分子からの単離において、312C2を発現する細胞が単離され得る。このような細胞は、生存形態または固定化形態のいずれかで、標準的な結合パートナー結合アッセイに使用され得る。Parceら(1989)Science 246:243-247;およびOwickiら(1990)Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 87:4007-4011もまた参照のこと。これらは細胞応答を検出する感度の高い方法を記載している。
薬物スクリーニングの別の技術は、312C2に適切な結合親和性を有する化合物の高処理量スクリーニングを提供するアプローチを包含し、1984年9月13日に公開されたGeysen、欧州特許出願第84/03564号に詳細に記載されている。始めに多数の異なる小ペプチド試験化合物を固体支持体(例えば、プラスチックピンまたは他の適切な表面、Fodorら(1991)を参照のこと)上で合成する。次いで、全てのピンを、可溶化された未精製312C2、または可溶化された精製312C2と反応させ、そして洗浄する。次の工程は、結合した312C2の検出を包含する。
合理的な薬物設計はまた、312C2および他のエファクターまたはアナログの分子形状の構造研究に基づき得る。エフェクターは、結合に応じて他の機能を媒介する他のタンパク質、または312C2と正常に相互作用する他のタンパク質であり得る。特定の他のタンパク質と相互作用する部位を決定する1つの手段は、物理的な構造決定(例えば、X線結晶学、または2次元NMR技術)である。これらは、どのアミノ酸残基が分子接触領域を形成するかについて指標を提供する。タンパク質の構造決定の説明については、例えば、BlundellおよびJohnson(1976)Protein Crystallography,Academic Press,New Yorkを参照のこと。
VIII.キット
本発明はまた、別の312C2または結合パートナーの存在を検出する種々の診断キットおよび方法における、312C2タンパク質、そのフラグメント、ペプチド、およびそれらの融合産物の使用を意図する。代表的に、キットは規定の312C2ペプチドまたは遺伝子セグメント、またはあるものか別のものか(例えば、312C2フラグメントまたは抗体)を認識する試薬のいずれかを有する区画を有する。
試験化合物の312C2に対する結合親和性を測定するためのキットは、代表的に以下の試験化合物を含む;標識化合物(例えば、312C2に対する公知の結合親和性を有する結合パートナーまたは抗体);312C2の供給源(天然に存在するか、または組換え);および、分子を固定化する固相のように遊離標識化合物から結合標識化合物を分離する手段。一旦、化合物がスクリーニングされると、抗原に対して適切な結合親和性を有する化合物は、当該分野において周知のように適切な生物学的アッセイにおいて評価され得、それらがSALMシグナル伝達経路に対するアゴニストまたはアンタゴニストとして作用するかどうかを決定し得る。組換え312C2ポリペプチドの有用性はまた、そのようなアッセイを較正するための十分に規定された標準を提供する。
例えば、サンプル中の312C2の濃度を測定するための好ましいキットは、代表的に、標識化合物(例えば、抗原に対して公知の結合親和性を有する結合パートナーまたは抗体)、抗原供給源(天然に存在するか、または組換え)および遊離標識化合物から結合標識化合物を分離する手段(例えば、312C2を固定化する固相)を含む。試薬を含む区画、および説明書が、通常提供される。
312C2またはフラグメントに特異的な抗体(抗原結合フラグメントを含む)は、増加したレベルの312C2および/またはそのフラグメントの存在を検出する診断適用において有用である。このような診断アッセイは、溶解物、生細胞、固定化細胞、免疫蛍光、細胞培養物、体液を使用し得、さらに血清中の抗原などに関連する抗原の検出を包含し得る。診断アッセイは、同種(遊離試薬と抗原−結合パートナー複合体との間の分離工程を有さない)または異種(分離工程を有する)であり得る。ラジオイムノアッセイ(RIA)、酵素免疫吸着測定法(ELISA)、酵素免疫測定法(EIA)、酵素増加(enzyme-multiplied)イムノアッセイ技法(EMIT)、基質標識蛍光イムノアッセイ(SLFIA)などの種々の市販のアッセイが存在する。例えば、Van Vunakisら、(1980)Meth Enzymol.70:1-525;HarlowおよびLane(1980)Antibodies:A Laboratory Manual、CSH Press、NY;およびColiganら、(編)(1993)Current Protocols in Immunology、GreeneおよびWiley、NYを参照のこと。
抗イディオタイプ抗体は、312C2に対する抗体の存在を診断するための同様の使用を有し得、それ自体種々の異常な状態の診断であり得る。例えば、312C2の過剰生成は、種々の免疫学的反応の生成となり得る。それは特に、ガンあるいは異常な活性化または分化のような増殖細胞状態において、異常な生理学的状態の診断となり得る。
しばしば、診断アッセイのための試薬がキット中に供給され、アッセイの感度を最適化する。本発明のためには、アッセイの性質に依存して、プロトコル、および標識、標識抗体または標識結合パートナーあるいは非標識抗体または非標識結合パートナーのいずれか、または標識312C2が提供される。これは通常、他の付加物(例えば、緩衝液、安定剤、酵素の基質などのシグナル生成に必要な物質)などとの組み合わせである。好ましくは、キットはまた、正しい利用のための説明書および使用後の内容物のディスポーザーを包含する。代表的には、キットはそれぞれの有用な試薬についての区画を有する。望ましくは、試薬は凍結乾燥粉末として提供される。この試薬は水性媒介物中で再構成され、アッセイを行うために適切な濃度の試薬を提供し得る。
薬物スクリーニングおよび診断アッセイの前記構成要素の多くが改変せずに使用され得るか、または種々の方法で改変され得る。例えば、標識化は、共有結合的にまたは非共有結合的に直接的または非直接的に検出可能なシグナルを提供する部分を結合することにより達成され得る。任意のこれらのアッセイにおいて、結合パートナー、試験化合物、312C2、またはそれらに対する抗体が、直接的または間接的のいずれかで標識され得る。直接標識の可能性は、標識群を含む:125Iのような放射標識、パーオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼのような酵素(米国特許第3,645,090号)、および蛍光強度、波長シフト、または蛍光偏光における変化をモニターし得る蛍光標識(米国特許第3,940,475号)。間接標識の可能性は1つの成分をビオチンで標識した後、上記の標識群の1つにカップリングさせたアビジンに結合させることを包含する。
また、遊離312C2から結合312C2を分離するか、あるいは遊離試験化合物から結合化合物を分離する、非常に多くの方法がある。312C2は種々のマトリックス上で固定化され得、次いで洗浄される。適切なマトリックスは、ELISAプレート、フィルター、およびビーズのようなプラスチックを含む。例えば、Coliganら(編)(1993)Current Protocols in Immunology、第1巻、第2章、GreeneおよびWiley、NYを参照のこと。他の適切な分離技術は、Rattleら(1984)Clin.Chem.30:1457-1461に記載される蛍光抗体磁化粒子法、および米国特許第4,659,678号に記載されるような二重抗体磁化粒子分離を含むが、これらに限定されない。
種々の標識にタンパク質またはそれらのフラグメントを結合する方法は、広範囲にわたって文献中に報告されており、本明細書中での詳細な考察は必要としない。多くの技術が、ペプチド結合を形成するためにカルボジイミドまたは活性エステルのいずれかの使用を介して活性化されたカルボキル基の使用、結合のためにクロロアセチルなどの活性化ハロゲンまたはマレイミドなどの活性化オレフィンとメルカプト基を反応させることによるチオエーテルの形成などを包含する。融合タンパク質もまた、これらの適用における使用が見出される。
本発明の別の診断的局面は、312C2の配列から得られるオリゴヌクレオチド配列またはポリヌクレオチド配列の使用を包含する。これらの配列は異常な状態(例えば、ガンまたは発生の問題)を有する疑いのある患者由来のサンプルにおける312C2メッセージのレベルを検出するためのプローブとして使用され得る。抗原は、活性化についてのマーカーであるので、例えば、さらなる抑制が必要とされ得る場合、測定すべき活性化T細胞の数を決定するのに有用であり得る。RNAヌクレオチド配列およびDNAヌクレオチド配列の両方の調製、配列の標識、および配列の好ましいサイズは、文献中で十分に記載され、そして考察されてきた。例えば、Langer-Saferら(1982)Proc.Nat’l.Acad.Sci.79:4381-4385;Caskey(1987)Science 236:962-967;およびWilchekら(1988)Anal.Biochem.171:1-32を参照のこと。
他のマーカーの定性的または定量的存在についても試験する診断キットもまた、意図される。診断または予後は、マーカーとして使用される複数の指標の組み合わせに依存し得る。従って、キットはマーカーの組み合わせについて試験し得る。例えば、Vialletら(1989)Progress in Growth Factor Res.1:89-97を参照のこと。他のキットが、T細胞サブセットを評価するために使用され得る。
IX.312C2特異的結合パートナーを単離するための方法
312C2タンパク質は、例えば、同様の構造および発現の細胞型特異性を示す他の細胞表面抗原に対する構造および機能におけるその類似性に基づいて、リガンドと相互作用するはずである。リガンドを単離するための方法は、スクリーニングプログラムのために精製312C2を作製する能力により利用可能にされる。本明細書中で提供される312C2配列を用いた可溶性または他の構築物は、312C2特異的リガンドのスクリーニングまたは単離を可能にする。発現クローニング、パンニング、アフィニティ単離、またはレセプターリガンドを同定する他の手段のための多くの方法が存在する。
312C2に結合し得る化合物を検出するための種々の異なるアッセイが本発明において使用される。例えば、試験化合物の312C2またはそのペプチドフラグメントへの結合は、312C2ポリペプチドの存在下または非存在下で直接測定され得る。この後者のアッセイ型は直接結合アッセイと呼ばれる。さらに、312C2の特異的、好ましくはモノクローナル抗体への結合を阻害する化合物は、競合結合アッセイにおいて同定され得る。直接結合アッセイおよび競合結合アッセイの両方は、免疫アッセイおよびレセプター結合アッセイにおいて使用される形式と同様に、種々の異なる形式において使用され得る。結合アッセイ(競合結合アッセイおよび直接結合アッセイを含む)の異なる形式の記載については、Basic and Clinical Immunology第7版(D.StitesおよびA.Terr編)1991;Enzyme Immunoassay,E.T.Maggio編,CRC Press,Boca Raton,Florida(1980);ならびに”Practice and Theory of Enzyme Immunoassays”,P.Tijssen,Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology,Elsevier Science Publishers B.V.Amsterdam(1985)(これらの各々が参考として本明細書中に援用される)を参照のこと。
競合結合アッセイにおいて、例えば、サンプル化合物は、固相に結合した結合剤上の特異的結合部位について標識分析物と競合し得る。この型の形式において、標識分析物は標識された312C2であり得、そして結合剤は、固相支持体に結合した抗体であり得る。あるいは、標識分析物は標識された抗体であり得、そして結合剤は、固相野生型312C2またはそのフラグメントであり得る。捕獲剤に結合した標識分析物の濃度は、結合アッセイにおいて競合する試験化合物の能力に反比例する。試験化合物による標識分析物の阻害量は、結合アッセイ条件ならびに使用される結合剤、標識分析物、および試験化合物の濃度に依存する。指定されたアッセイ条件下で、標識分析物の結合剤への結合量が50%または好ましくは90%以上減少する場合、化合物は、競合結合アッセイにおいて312C2の特異的抗体への結合を阻害し得るといわれる。直接結合アッセイ形式が使用される場合、測定されるシグナルがバックグラウンドレベルの2倍またはそれより高い場合に、試験化合物は312C2を結合するといわれる。
競合結合アッセイにおいて、サンプル化合物は、特異的結合剤への結合のために標識タンパク質と競合する。上記のように、結合剤は、結合していない標識タンパク質からの結合した標識タンパク質の分離をもたらすために固体表面に結合し得る。あるいは、競合結合アッセイは液相で行われ得、そして当該分野で公知の種々の技術のいずれかを使用して、結合していない標識タンパク質から結合した標識タンパク質を分離し得る。分離の後、結合した標識タンパク質の量が決定される。サンプルに存在するタンパク質の量は、結合している標識タンパク質の量に反比例する。
あるいは、分離工程が必要とされない、同種結合アッセイが行われ得る。これらの型の結合アッセイにおいて、タンパク質上の標識は、タンパク質のその特異的結合剤への結合により変えられる。標識タンパク質におけるこの変化は、標識により放射されるシグナルの減少または増加をもたらし、その結果結合アッセイの終わりでの標識測定は、タンパク質の検出または定量を可能にする。
本明細書中に記載の結合アッセイ形式は、標識されたアッセイ成分を使用する。標識は、種々の形態であり得る。標識は、当該分野で周知の方法に従うアッセイの所望の成分に直接的または間接的に結合され得る。広範な種々の標識が使用され得る。成分は、いくつかの方法のいずれか1つにより標識され得る。伝統的に、3H、125I、35S、14C、または32Pを組込む放射性標識が使用される。非放射性標識は、標識抗体に結合するリガンド、発蛍光団、化学発光剤、酵素、および標識リガンドに対する特異的結合対メンバーとして働き得る抗体を含む。標識の選択は、必要とされる感受性、化合物との結合の容易さ、安定性の必要条件、および利用可能な器具類に依存する。使用され得る種々の標識またはシグナル発生系の概説については、本明細書中に参考として援用される、米国特許第4,391,904号を参照のこと。
あるいは、発現ライブラリーは、例えば、細胞選別またはこのような結合成分を発現する亜集団を検出する他のスクリーニングにより、312C2への特異的結合についてスクリーニングされ得る。例えば、Hoら(1993)Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 90:11267-11271を参照のこと。あるいは、パンニング法が使用され得る。例えば、SeedおよびAruffo(1987)Proc.Nat’l Acad.Sci.USA 84:3365-3369を参照のこと。ツーハイブリッド選択システムもまた、利用可能な312C2配列を有する適切な構築物の作製に適用され得る。例えば、FieldsおよびSong(1989)Nature 340:245-246を参照のこと。
本発明の広範な範囲は、以下の実施例を参照して最も良く理解され、これは本発明を特定の実施態様に限定することを意図されない。
実施例
一般的方法
標準的な方法のいくつかは、例えば、Maniatisら(1982)Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Horbor Laboratory,Cold Spring Horbor Press;Sambrookら(1989)Molecular Cloning:A Laboratory Manual(第2版),第1〜3巻,CSH Press,NY;Ausubelら、Biology,Greene Publishing Associates,Brooklyn,NY;またはAusubelら(1987および補遺)Current Protocols in Molecular Biology,Greene and Wiley,New York;Innisら(編)(1990)PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Academic Press,N.Y.において記載または参照される。タンパク質精製のための方法は、硫酸アンモニウム沈殿、カラムクロマトグラフィー、電気泳動、遠心分離、結晶化、およびその他のような方法を含む。例えば、Ausubelら(1987および定期的補遺);Deutscher(1990)”Guide to Protein Purification”in Methods in Enzymology第182巻およびこのシリーズの他の巻;ならびにタンパク質精製製品の使用における製造者の文献(例えば、Pharmacia,Piscataway,N.J.またはBio-Rad,Richmond,CA)を参照のこと。組換え技術との組み合せは、適切なセグメントへの(例えば、FLAG配列またはプロテアーゼ除去可能な配列を介して融合され得る等価物への)融合を可能にする。例えば、Hochuli(1989)Chemische Industrie 12:69-70;Setlow(編)Genetic Engineering,Principle and Methods 12:87-98,Plenum Press,N.Y.におけるHochuli(1990)”Purification of Recombinant Proteins with Metal Chelate Absorbent”;およびCroweら(1992)QIAexpress:The High Level Expression & Protein Purification System QUIAGEN,Inc.,Chatsworth,CAを参照のこと。細胞培養技術は、Doyleら(編)(1994)Cell and Tissue Culture:Laboratory Procedures,John Wily and Sons,NY.に記載される。
標準的な免疫学的技術は、例えば、Hertzenbergら(編、1996)Weir’s Handbook of Experimantal Immunology第1〜4巻,Blackwell Science;Coligan(1991)Current Protocols in Immunology Wiley/Greene,NY;およびMethods in Enzymology第70、73、74、84、92、93、108、116、121、132、150、162、および163巻において記載される。
血管生物学的活性についてのアッセイは当該分野で周知である。それらは、腫瘍または他の組織における血管形成および血管静止(angiostatic)活性(例えば、動脈平滑筋増殖)(例えば、Koyomaら(1996)Cell 87:1069-1078を参照のこと)、血管上皮への単球接着(例えば、McEvoyら(1997)J.Exp.Med.185:2069-2077)などに及ぶ。Ross(1993)Nature 362:801-809;RekhterおよびGordon(1995)Am.J.Pathol.147:668-677;Thybergら(1990)Athersclerosis 10:966-990;ならびにGumbiner(1996)Cell 84:345-357もまた参照のこと。
神経細胞生物学的活性についてのアッセイは、例えば、Wouterlood(編、1995)Neuroscience Protocols modules 10,Elsevier;Methods in Neurosciences Academic Press;およびNeuromethods Humana Press,Totowa,NJにおいて記載される。発生系の方法論は、例えば、Meisami(編)Handbook of Human Growth and Developmental Biology CRC Press;およびChrispeels(編)Molecular Techniques and Approaches in Developmental Biology Interscienceにおいて記載される。
FACS分析は、Melamedら(1990)Flow Cytometry and Sorting Wiley-Liss,Inc.,New York,NY;Shapiro(1988)Practical Flow Cytometry Liss,New York,NY;およびRobinsonら(1993)Handbook of Flow Cytometry Methods Wiley-Liss,New York,NYにおいて記載される。適切な試薬の蛍光標識は、標準的な方法により行われた。
実施例1:マウス312C2のクローニング
抗体およびフローサイトメトリー選別
αβTcR+CD4-CD8-(DN)胸腺細胞を、CD4/CD8a-PEおよびTcRαβ-FITC mAb(Phar Mingen,San Diego,CA)を用いて選別した。Zlotnikら(1992)J.Immunol.4:1211-1215を参照のこと。選別された細胞(約5×105)を固相抗CD3上で24時間刺激し、次いで拡張し、そしてIL-2(500U/ml)およびIL-7(100U/ml)中で1週間(約1×108細胞まで)培養した。細胞を培養中で1週間後に採集するか、または抗CD3上で6時間再刺激し、次いで採集するかのいずれかであった。Kelnerら(1994)Science 266:1395-1399を参照のこと。
方向性(directional)cDNAライブラリーの構築
抗CD3刺激αβDN胸腺細胞または非刺激abDN胸腺細胞に由来するポリ(A)+RNAを使用して、NotI/Oligo-dTプライマー(Gibco-BRL,Gaithersburg,MD)を使用することにより第1鎖cDNAを合成した。2本鎖cDNAを合成し、BstXIアダプターと連結し、NotIで消化し、>0.5キロ塩基対(kb)にサイズ分画し、そしてpCDSRαベクターの誘導体であるpJFE-14のNotI/BstXI部位に連結した。Takabeら、Mol.Cell Biol.8:466-472を参照のこと。電気コンピテントなE.coli DH10α細胞(Gibco-BRL)を形質転換のために使用した。cDNAライブラリーの独立クローンの総数は、それぞれ、刺激αβDNについては1.2×106であり、そして非刺激αβDN胸腺細胞については8×105であった。
ライブラリーサブトラクション(subtraction)
WangおよびBrown(1991)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:11505-11509により開発されたPCRに基づくサブトラクション系を改変して、プラスミドcDNAライブラリーに適用した。活性化αβDN胸腺細胞に特異的なcDNAライブラリーを、ドライバー(driver)DNAとしてXbaI、NotI、およびScaIで消化した100μgの非刺激αβDN cDNAライブラリーDNAならびにトレーサーDNAとして5μgの刺激αβDN cDNAライブラリーDNAを用いて作製した。制限消化の後、ドライバーDNAを、DNAポリメラーゼクレノウフラグメントで処理して、制限部位をフィルインした。エタノール沈殿の後、DNAを100μlの水に溶解し、熱変性させ、そして100μl(100μg)のPhotoprobeビオチン(Vector Laboratories,Burlingame,CA)と混合した。次いで、ドライバーDNAを、20分間氷上で270-W太陽灯を用いて照射した。さらに50μlのPhotoprobeビオチンを添加し、そしてビオチン化反応を繰り返した。ブタノール抽出後、光ビオチン化DNA(ドライバー-U)をエタノール沈殿させ、そして30μlの10mM Tris-HClおよび1mM EDTA、pH8(TE)に溶解した。トレーサーDNAとして、5μgの刺激αβDN cDNAをXbaIおよびNotIで消化し;エタノール沈殿させ;そして4μlのTE(トレーサー-S)に溶解した。トレーサー-Sを、15μlのドライバー-U、1μl(10μg)のE.coli tRNA(Sigma,St.Louis,MO)、および20μlの2×ハイブリダイゼーション緩衝液(1.5M NaCl、10mM EDTA、50mM HEPES、pH7.5、0.2%SDS)と混合し、鉱物油を重層し、そして熱変性させた。サンプルチューブを68℃水浴に直ぐに移し、そして20時間インキュベートした。次いで、反応混合物を、ストレプトアビジン処理、続いてフェノール/クロロホルム抽出に供した。サブトラクションされたDNAを沈殿させ、12μlのTEに溶解し、8μlのドライバー-Uおよび20μlの2×ハイブリダイゼーション緩衝液と混合し、次いで68℃で2時間インキュベートした。ストレプトアビジン処理後、残存DNAを、250ngのpJFE-14の精製XbaI/NotIフラグメントと連結し、次いで電気コンピテントE.coli細胞に形質転換して、活性化特異的αβDNのサブトラクションライブラリー(S1)を作製した。100個の独立したクローンをランダムに突つき、そして既知のサイトカインcDNAのカクテルを用いたハイブリダイゼーションによりスクリーニングした。プラスミドDNAを、サイトカインプローブにハイブリダイズしなかったクローンから調製した。これらのクローンを挿入物の大きさにより分類し、そしてDNA配列決定によりさらに特徴づけた。312C2に対応するクローンを単離した。
実施例2:マウス312C2の細胞発現
マウス312C2をコードするcDNAに特異的なプローブを使用して、抗原の組織分布を決定した。全てのプローブを、ランダムプライミングにより標識した。
結果は、312C2がT細胞(特に、活性化T細胞の特定の部分集合)において最も豊富に発現したことを示した。胸腺、脾臓、およびリンパ節は、他の組織より多くの発現を有するようであった。発現レベルは:胸腺+;Th1部分集合++++;Th2部分集合++++;NK1.1+;T細胞++;αβT細胞++;プロT細胞+;CD4+細胞++;CD8+細胞++;および活性化脾臓細胞+である。メッセージもまた、特定のプロ、プレ、および成熟B細胞株において検出された。以下の細胞型におけるシグナルは、発現が、肺、心臓、腎臓、マクロファージ、支質、脳、肝臓、筋肉、および精巣において非常に低い〜実質的にないことを示唆した。
実施例3:312C2タンパク質の精製
複数のトランスフェクトされた細胞株を、他の細胞と比較して高レベルの抗原を発現する細胞株についてスクリーニングする。種々の細胞株を、取り扱いにおいてそれらの好ましい特性についてスクリーニングおよび選択する。天然312C2を、天然供給源から、または適切な発現ベクターを用いた形質転換細胞からの発現により単離し得る。発現されたタンパク質の精製を、標準的な手順により達成するか、または細胞溶解物または上清からの高効率の効果的精製のための操作手段と組み合せ得る。FLAGまたはHis6セグメントを、このような精製特色のために使用し得る。
ノザンブロット分析により、312C2が種々のTh1、Th2、CD4+、CD8+、NK1.1+、プロ、プレ、およびαβCD4-CD8-T細胞において発現されることは明らかである。312C2はまた胸腺において発現され、そして脾臓細胞において活性化される。312C2を発現する細胞は、代表的に、クローニングされた312C2 cDNAの大きさに対応する約1.3kbの転写物を含む。312C2の転写物は、心臓、腎臓、マクロファージ、支質、脳、肝臓、筋肉、精巣組織において検出されなかった。
TNFレセプターファミリーに対する312C2の構造的相同性は、この分子の広い機能を示唆する。活性化分子としての312C2は、T細胞における増強したAg特異的増殖応答またはこれらの細胞のアポトーシス誘導を媒介するようである。312C2アゴニストまたはアンタゴニストはまた、T細胞活性化のための同時刺激分子として作用し得、そして実際に、Tヘルパー細胞型の変化(例えば、Th1からTh2またはTh2からTh1)を引き起こし得る。従って、312C2は、異常な免疫障害(例えば、T細胞免疫欠損、慢性的炎症、または組織拒絶)の処置に有用であり得る。
マウス312C2タンパク質は、細胞表面抗原に特徴的な構造特色を示す。タンパク質は、特定の細胞型で容易に検出され、他はより少ない量を発現する。312C2抗原は、同定された組織型に存在するはずであり、そして抗原とその結合パートナーとの相互作用は、細胞の生理機能または発達の種々の局面の媒介に重要なはずである。
実施例4:相同312C2遺伝子の単離
312C2 cDNAは、所望の供給源に由来するライブラリー(例えば、霊長類細胞cDNAライブラリー)をスクリーニングするためのハイブリダイゼーションプローブとして使用され得る。多くの異なる種が、容易なハイブリダイゼーションに必要なストリンジェンシーおよびプローブを用いた存在の両方についてスクリーニングされ得る。適切なハイブリダイゼーション条件を使用して、交差ハイブリダイゼーションの特異性を示すクローンについて選択する。特に、マウス312C2 cDNAクローンを使用して、HY06ヒトアネルギーT細胞ライブラリーをプローブする。241アミノ酸の推定ポリペプチドをコードする約1006bpのクローンを単離した。
ペプチド配列に基づく縮重プローブを用いたハイブリダイゼーションによるスクリーニングはまた、適切なクローンの単離を可能にする。あるいは、PCRスクリーニングための適切なプライマーの使用は、適切な核酸クローンの富化を生じる。
同様の方法は、種、多型、または対立遺伝子のいずれかの変異体を単離するために適用可能である。種変異体は、プローブとしての1種に由来する完全長単離物またはフラグメントの単離に基づく交差種ハイブリダイゼーション技術を用いて単離される。
あるいは、マウス312C2に対して惹起された抗体を使用して、適切な、例えばcDNAライブラリーから交差反応性タンパク質を発現する細胞をスクリーニングする。精製タンパク質または定義されたペプチドは、上記のような標準的な方法により抗体を作製するために有用である。合成ペプチドまたは精製タンパク質は、モノクローナルまたはポリクローナル抗体を作製するために免疫系に提示される。例えば、Coligan(1991)Current Protocols in Immunology Wiley/Greene;ならびにHarlowおよびLane(1989)Antibodies:A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Pressを参照のこと。得られた抗体は、スクリーニング、パンニング、または選別に使用される。
実施例5:ヒト312C2の発現および組織分布
種々の造血細胞および組織のサザンおよびPCR分析を、上記のように行った。発現を、いくつかの細胞株および組織(最も顕著には、刺激樹状細胞ライブラリー、いくつかの活性化T細胞クローン、活性化PBMC、NKクローン、Th1、Th2細胞、プレT細胞、プロT細胞)において検出した。脾臓および肺組織は、312C2の検出可能なレベルを有した。
実施例6:312C2に特異的な抗体の調製
モノクローナルまたはポリクローナル抗体を作製するために、合成ペプチドまたは精製タンパク質を免疫系に提示する。例えば、Coligan(1991)Current Protocols in Immunology Wiley/Greene;ならびにHarlowおよびLane(1989)Antibodies:A Laboratory Manual Cold Spring Harbor Pressを参照のこと。ポリクローナル血清またはハイブリドーマを調製し得る。適切な状況において、結合試薬は、上記のように(例えば、蛍光または別の方法で)標識されるか、またはパンニング法のために基質に固定化されるかのいずれかである。
本発明の多くの改変および変化は、当業者には明らかなように、その精神および範囲を逸脱することなくなされ得る。上記の特定の実施態様は例示のためにのみ提供され、そして本発明は、このような請求の範囲が権利を与える等価物の全範囲と共に、添付の請求の範囲に関してのみ限定されるべきである。本明細書中で引用される全ての参考文献は、各々の個々の刊行物または特許出願が、参考として援用されるために詳細かつ個々に示されるように、同程度に本明細書中で参考として援用される。
配列表
(1)一般的情報:
(i)出願人:シェーリング コーポレイション
(ii)発明の名称:哺乳動物細胞表面抗原;関連試薬
(iii)配列数:5
(iv)通信住所:
(A)名称:シェーリング−プラウ コーポレイション
(B)番地:ギャロッピング ヒル ロード 2000 K-6-1 1990
(C)市:ケニルワース
(D)州:ニュー ジャージー
(E)国:アメリカ合衆国
(F)郵便番号:07033
(v)コンピューター読み出し形態:
(A)媒体型:フロッピー ディスク
(B)コンピューター:IBM PC 互換用
(C)OS:PC-DOS/MS-DOS
(D)ソフトウェア:パテントイン リリース #1.0,バージョン #1.30
(vi)現在の出願データ:
(A)出願番号:
(B)出願日:
(C)分類:
(vii)先願データ:
(A)出願番号:US 08/689943
(B)出願日:1996年8月16日
(viii)代理人/事務所情報:
(A)名称:シンシア エル.フォルク
(B)登録番号:32364
(C)照会/記録番号:DX0612K
(ix)通信情報:
(A)電話:(908)298-2987
(B)テレファックス:(908)298-5388
(2)配列番号1の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:1073塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:cDNA
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:CDS
(B)存在位置:68..754
(xi)配列:配列番号1:
(2)配列番号2の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:228アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(xi)配列:配列番号2:
(2)配列番号3の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:1006塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:cDNA
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:CDS
(B)存在位置:1..723
(xi)配列:配列番号3:
(2)配列番号4の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:241アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:タンパク質
(xi)配列:配列番号4:
(2)配列番号5の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:723塩基対
(B)型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:cDNA
(xi)配列:配列番号5:
(2)配列番号6の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:228アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列:配列番号6:
(2)配列番号7の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:232アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列:配列番号7:
(2)配列番号8の情報:
(i)配列の特徴:
(A)長さ:311アミノ酸
(B)型:アミノ酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:ペプチド
(xi)配列:配列番号8:
Claims (7)
- 配列番号2に示されるアミノ酸配列からなる、実質的に純粋なまたは組換えの312C2タンパク質。
- 請求項1に記載のタンパク質をコードする単離された核酸または組換え核酸。
- 配列番号2に示されるアミノ酸配列をコードする、請求項2に記載の核酸。
- 配列番号1に示される配列を有する、請求項3に記載の核酸。
- 請求項2に記載の核酸を含む発現ベクターまたは複製ベクター。
- 請求項5に記載のベクターを含む宿主細胞。
- 核酸が発現される条件下で請求項6に記載の宿主細胞を培養する工程を包含する、312C2タンパク質を調製する方法。
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