JP4432950B2 - 車両用自動変速機の調整方法 - Google Patents

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Description

本発明は、油圧式摩擦係合要素に対する供給圧を制御するリニヤソレノイド弁を含む油圧制御回路と、そのリニヤソレノイド弁を駆動するために駆動電流を出力する弁駆動制御装置とを備えた車両用自動変速機において、リニヤソレノイド弁の駆動電流に対する有効圧の関係が基準状態となるようにそのその駆動電流を調整する制御指令値に適用する補正値を算出する調整方法に関するものである。
車両用自動変速機の組立て完成前に、その車両用自動変速機を構成する部品の特性値を検出する部品テスタと、その部品テスタにより得られた特性値を記憶する記憶媒体と、その自動変速機の検査時にその記憶媒体に記憶された特性値を用いて自動変速機の完成品を検査する完成品検査装置とを備えた自動変速機検査システムが提案されている。
この自動変速機検査システムによれば、自動変速機を構成する部品、部品の集合体である部品アッシー、部品アッシーの集合体の特性が部品テスタ、部品アッシーテスタによって測定されるとともに、必要に応じてその特性値が補正され、その特性値または補正値が記憶媒体に記憶される。そして、完成品検査工程において、記憶された自動変速機の特性値に基づいて、完成した自動変速機が検査される。
特開2004−212182号公報
ところで、上記従来の車両用自動変速機検査システムでは、油圧測定は、同一のリニヤソレノイド弁の出力圧SLS(Kpa)に対して所定回数実行してそれらの平均値を測定値とし、その測定値のリニヤソレノイド弁の出力圧SLSに対応するPPC規格の中央値からのずれを算出し、油圧補正データとして展開することが行われている。しかしながら、そのような従来の車両用自動変速機検査システムでは、リニヤソレノイド弁の出力圧が油圧制御回路や接続シーリング等を経由して摩擦係合要素の係合圧すなわち供給圧となるまでの圧力損失等の特性変化が全く考慮されておらず、例えばクラッチ供給圧の油圧検出部分での油圧差分をそのままリニヤソレノイド弁の出力圧の差分として反映することにより、補正誤差が発生する。また、リニヤソレノイド弁に関しては好適に補正されるものの、油圧式摩擦係合要素のばらつき、特にその係合開始圧(ピストンエンド圧)のばらつきは考慮されておらず、必ずしも、油圧式摩擦係合要素に発生させるトルクの制御について十分な精度が得られておらず、係合時のショックすなわち自動変速機の変速ショックが発生する原因となる場合がある等の不都合があった。
上記油圧式摩擦係合要素では、ピストンの移動抵抗やリターンスプリングのばらつき等に起因して、同じ作動油圧が供給されても同じ係合作動が得られず、係合開始圧がばらつく場合があるため、リニヤソレノイド弁の弁特性のばらつきを考慮した油圧制御を行ったとしても、上記係合時のショックすなわち自動変速機の変速ショックが発生する場合がある。車両用自動変速機の油圧制御では、油圧式摩擦係合要素の係合特性のばらつきを考慮することも重要なのである。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、油圧式摩擦係合要素の係合特性のばらつきに拘わらず、油圧式摩擦係合要素の係合トルクの制御精度が得られ、油圧式摩擦係合要素の係合特性のばらつきに拘わらず自動変速機の変速ショックを好適に抑制できる車両用自動変速機の調整方法を提供することにある。
斯かる課題を解決するための請求項1に係る発明の要旨とするところは、油圧式摩擦係合要素に対する供給圧を制御するリニヤソレノイド弁を含む油圧制御回路と、そのリニヤソレノイド弁を駆動するために駆動電流を出力する弁駆動装置とを備えた車両用自動変速機において、駆動電流に対する有効圧の関係が基準特性となるようにその駆動電流を調整するための制御指令値に適用する補正値を算出する調整方法であって、(a) 前記油圧制御回路に装着された状態での前記リニヤソレノイド弁の弁特性を計測し、予め求められた関係からその計測された弁特性に基づいて単体状態でのそのリニヤソレノイド弁の推定リニヤ弁特性を推定する推定工程と、(b) その推定リニヤ弁特性から前記油圧式摩擦係合要素の係合待機状態での推定リニヤピストンエンド圧を算出し、その推定リニヤピストンエンド圧と基準ピストンエンド圧との差分に基づいて、前記弁駆動装置から前記リニヤソレノイド弁に供給される駆動電流を補正するための制御指令値に適用する補正値を算出して出力する補正値出力工程とを、含み、前記補正値出力工程は、(c) 前記推定リニヤ弁特性から前記油圧式摩擦係合要素の係合待機状態での推定リニヤピストンエンド圧を算出する推定リニヤピストンエンド圧算出工程と、(d) 前記推定リニヤピストンエンド圧と予め設定された基準ピストンエンド圧との差分に基づいて定圧待機圧補正値を算出する定圧待機圧補正値算出工程と、(e) 駆動電流に対するクラッチ有効圧の関係が基準特性となるように、前記定圧待機圧補正値に基づいて前記制御指令値に適用する油圧補正値を算出する油圧補正値算出工程とを、含み、(f) その油圧補正値算出工程により算出された前記油圧補正値を、前記自動変速機を制御する電子制御装置に利用可能な形態で出力し、前記油圧補正値算出工程は、(g) 前記制御指令値に適用する補正値の格子点として複数の第1基準リニア圧を決定し、その第1基準リニア圧を定圧待機圧補正値で補正して必要リニア圧を算出する必要リニア圧算出工程を含み、(h) 前記必要リニア圧に必要な駆動電流を推定リニア弁特性より決定してその駆動電流から単体状態基準リニア弁特性により必要な制御指令値を第2基準リニア圧として算出し、前記第1基準リニア圧とその第2基準リニア圧との差圧である前記油圧補正値を、前記予め設定された格子点に対して算出するものであることを特徴とする。上記有効圧とは、油圧式摩擦係合要素の係合トルクの発生に実質的に有効となる圧力であり、たとえば、その油圧式摩擦係合要素に供給される供給圧からその油圧式摩擦係合要素に設けられたピストンが係合直前状態に維持させるピストンエンド圧を差し引いた値である。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記推定工程は、(a) 前記油圧制御回路に装着された状態において前記リニヤソレノイド弁を予め設定された複数の検査駆動電流値で駆動したときのそのリニヤソレノイド弁の装着状態の出力圧を計測する計測工程と、(b) その計測工程において計測された前記リニヤソレノイド弁の装着状態の出力圧と予め設定された装着状態基準弁特性との差分を算出し、その差分および装着状態基準弁特性とに基づいてリニヤソレノイド弁の装着状態実弁特性を算出する装着状態実弁特性算出工程と、(c) 前記装着状態基準弁特性での出力圧と予め設定された単体状態基準リニヤ弁特性での出力圧との予め設定された一般的な関係から、前記リニヤソレノイド弁の装着状態実弁特性に基づいて、単体での推定リニヤ弁特性を算出する推定リニヤ弁特性工程とを、含むことを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、請求項1に係る発明において、(a) 前記リニヤソレノイド弁がその油圧式摩擦係合要素を係合直前状態に制御するときのそのリニヤソレノイド弁の駆動電流を疑似N状態駆動電流として決定する疑似N状態駆動電流決定工程を含み、(b) 前記推定リニヤピストンエンド圧算出工程は、前記推定リニヤ弁特性からその疑似N状態駆動電流での推定リニヤピストンエンド圧を算出するものであることを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、前記疑似N状態駆動電流決定工程は、前記油圧式摩擦係合要素のピストンが予め設定された係合直前位置に到達したことを検知し、予め求められたその油圧式摩擦係合要素に対するリニアソレノイド弁の装着状態実弁特性による油圧と駆動電流との関係から、前記ピストンが係合直前位置に到達したことが検知されたときの供給圧力に対応する駆動電流を、前記疑似N状態駆動電流として決定するものであることを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、前記疑似N状態駆動電流決定工程は、前記自動変速機に備えられた前記油圧式摩擦係合要素を緩やかに係合作動させたとき、その自動変速機に備えられたトルクコンバータが所定の回転差以上或いは速度比以下となったときのその油圧式摩擦係合要素に係合圧を供給するリニヤソレノイド弁の駆動電流を、前記疑似N状態駆動電流として決定するものであることを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、(a) 前記疑似N状態駆動電流を決定するための油圧式摩擦係合要素が前記自動変速機の複数の変速段の達成に関与するものであり、(b) 前記疑似N状態駆動電流決定工程は、前記複数の変速段のうち前記油圧式摩擦係合要素の入力トルクに対する分担トルクが最も小さい変速段において、前記油圧式摩擦係合要素を係合作動させるものであることを特徴とする。
また、請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、前記必要リニア圧算出工程は、前記第1基準リニア圧のうち所定値以上のものを前記定圧待機圧補正値で補正するものである。
請求項1に係る発明の車両用自動変速機の調整方法によれば、(a) 前記油圧制御回路に装着された状態での前記リニヤソレノイド弁の弁特性を計測し、予め求められた関係からその計測された弁特性に基づいて単体状態でのそのリニヤソレノイド弁の推定リニヤ弁特性を推定する推定工程と、(b) その推定リニヤ弁特性から前記油圧式摩擦係合要素の係合待機状態での推定リニヤピストンエンド圧を算出し、その推定リニヤピストンエンド圧と基準ピストンエンド圧との差分に基づいて、前記弁駆動装置から前記リニヤソレノイド弁に供給される駆動電流を補正するためにその制御指令値に適用する補正値を算出して出力する補正値出力工程とを、含むことから、リニヤソレノイド弁の弁特性のばらつきだけでなく、油圧式摩擦係合要素の係合特性のばらつきにも個々に補正されるので、油圧式摩擦係合要素の係合トルクの制御精度が得られ、油圧式摩擦係合要素の係合特性のばらつきに拘わらず自動変速機の変速ショックを好適に抑制できる。また、前記補正値出力工程は、(c) 前記推定リニヤ弁特性から前記油圧式摩擦係合要素の係合待機状態での推定リニヤピストンエンド圧を算出する推定リニヤピストンエンド圧算出工程と、(d) 前記推定リニヤピストンエンド圧と予め設定された基準ピストンエンド圧との差分に基づいて定圧待機圧補正値を算出する定圧待機圧補正値算出工程と、(e) 駆動電流に対する有効圧の関係が基準特性となるように、前記定圧待機圧補正値に基づいて前記制御指令値に適用する油圧補正値を算出する油圧補正値算出工程とを、含み、(f) その油圧補正値算出工程により算出された前記油圧補正値を、前記自動変速機を制御する電子制御装置に利用可能な形態で出力するので、油圧式摩擦係合要素の係合特性のばらつきが個々に補正される。また、前記油圧補正値算出工程は、(g) 前記制御指令値に作用させる補正値の格子点としての複数の第1基準リニア圧を決定し、その第1基準リニア圧を定圧待機圧補正値で補正して必要リニア圧を算出する必要リニア圧算出工程を含み、(h) 前記必要リニア圧に必要な駆動電流を推定リニア弁特性より決定してその駆動電流から単体状態基準リニア弁特性による必要な制御指令値を第2基準リニア圧として算出し、前記第1基準リニア圧とその第2基準リニア圧との差圧である前記油圧補正値を、前記予め設定された格子点に対して算出するものであることから、制御指令値から駆動電流指令値に変換される最終的な処理部分に適合した油圧指令値が算出され、且つ最終的な処理部分を補正することで、各係合要素が関係する全ての変速制御に補正の効果が期待できる。
また、請求項2に係る発明の車両用自動変速機の調整方法によれば、前記推定工程は、(a) 前記油圧制御回路に装着された状態において前記リニヤソレノイド弁を予め設定された複数の検査駆動電流値で駆動したときのそのリニヤソレノイド弁の装着状態の出力圧を計測する計測工程と、(b) その計測工程において計測された前記リニヤソレノイド弁の装着状態の出力圧と予め設定された装着状態基準弁特性との差分を算出し、その差分および装着状態基準弁特性とに基づいてリニヤソレノイド弁の装着状態実弁特性を算出する装着状態実弁特性算出工程と、(c) 前記装着状態基準弁特性での出力圧と予め設定された単体状態基準リニヤ弁特性での出力圧との予め設定された一般的な関係から、前記リニヤソレノイド弁の装着状態実弁特性に基づいて、単体での推定リニヤ弁特性を算出する推定リニヤ弁特性工程とを、含むことから、油圧制御回路の影響を含めたリニヤソレノイド弁の弁特性のばらつきが個々に補正される。
また、請求項に係る発明の車両用自動変速機の調整方法によれば、(a) 前記リニヤソレノイド弁が前記油圧式摩擦係合要素を係合直前状態に制御するときのそのリニヤソレノイド弁の駆動電流を疑似N状態駆動電流として決定する疑似N状態駆動電流決定工程を含み、(b) 前記推定リニヤピストンエンド圧算出工程は、前記推定リニヤ弁特性からその疑似N状態駆動電流での推定リニヤピストンエンド圧を算出するので、油圧式摩擦係合要素の係合直前状態である疑似N状態駆動電流が好適に得られる。
また、請求項に係る発明の車両用自動変速機の調整方法によれば、前記疑似N状態駆動電流決定工程は、前記油圧式摩擦係合要素のピストンが予め設定された係合直前位置に到達したことを検知し、予め求められたその油圧式摩擦係合要素に対するリニアソレノイド弁の装着状態実弁特性による油圧と駆動電流との関係から、前記ピストンが係合直前位置に到達したことが検知されたときの供給圧力に対応する駆動電流を、前記疑似N状態駆動電流として決定するものであるので、油圧式摩擦係合要素の実際の係合開始状態を必要とせず、ピストンストロークの検出することに基づいて油圧式摩擦係合要素の係合直前状態である疑似N状態駆動電流が好適に得られる。
また、請求項に係る発明の車両用自動変速機の調整方法によれば、前記疑似N状態駆動電流決定工程は、前記自動変速機に備えられた前記油圧式摩擦係合要素を緩やかに係合作動させたとき、その自動変速機に備えられたトルクコンバータが所定の回転差以上或いは速度比以下となったときのその油圧式摩擦係合要素に係合圧を供給するリニヤソレノイド弁の駆動電流を、前記疑似N状態駆動電流として決定するものであるので、油圧式摩擦係合要素の実際の係合開始状態の検出に基づいて疑似N状態駆動電流が精度よく決定される。
また、請求項に係る発明の車両用自動変速機の調整方法によれば、(a) 前記疑似N状態駆動電流を決定するための油圧式摩擦係合要素が前記自動変速機の複数の変速段の達成に関与するものであり、(b) 前記疑似N状態駆動電流決定工程は、前記複数の変速段のうち前記油圧式摩擦係合要素の入力トルクに対する分担トルクが最も小さい変速段において、前記油圧式摩擦係合要素を係合作動させるものであるので、油圧式摩擦係合要素の係合開始感度の高い状態で疑似N状態駆動電流が精度よく決定される。
また、請求項に係る発明の車両用自動変速機の調整方法によれば、前記必要リニア圧算出工程は、前記第1基準リニア圧のうち所定値以上のものを前記定圧待機圧補正値で補正するものであるので、変速ショックに寄与する所定値以上の範囲に対してだけ補正することができる利点がある。
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の調整方法が適用される車両用自動変速機(以下、自動変速機と表す)10の構成を説明する骨子図であり、図2は、その自動変速機10において複数の変速段を成立させる際の係合要素の作動を説明する作動表である。この自動変速機10は、車体に取り付けられる非回転部材としてのトランスミッションケース(以下、ケースと表す)26内において、ダブルピニオン型の第1遊星歯車装置12を主体として構成されている第1変速部14と、シングルピニオン型の第2遊星歯車装置16及びダブルピニオン型の第3遊星歯車装置18を主体として構成されている第2変速部20とを共通の軸心上に有し、入力軸22の回転を変速して出力軸24から出力する。入力軸22は入力回転部材に相当するものであり、本実施例では走行用の動力源であるエンジン30によって回転駆動されるトルクコンバータ32のタービン軸である。出力軸24は出力回転部材に相当するものであり、例えば図示しない差動歯車装置(終減速機)や一対の車軸等を順次介して左右の駆動輪を回転駆動する。なお、この自動変速機10はその軸心に対して略対称的に構成されており、図1の骨子図においてはその軸心の下半分が省略されている。
上記第1遊星歯車装置12は、サンギヤS1、互いに噛み合う複数対のピニオンギヤP1、そのピニオンギヤP1を自転及び公転可能に支持するキャリヤCA1、ピニオンギヤP1を介してサンギヤS1と噛み合うリングギヤR1を備え、サンギヤS1、キャリアCA1、及びリングギヤR1によって3つの回転要素が構成されている。キャリヤCA1は入力軸22に連結されて回転駆動され、サンギヤS1は回転不能にケース26に一体的に固定されている。リングギヤR1は中間出力部材として機能し、入力軸22に対して減速回転させられて、回転を第2変速部20へ伝達する。本実施例では、入力軸22の回転をそのままの速度で第2変速部20へ伝達する経路が、予め定められた一定の変速比(=1.0)で回転を伝達する第1中間出力経路PA1であり、その第1中間出力経路PA1には、入力軸22から第1遊星歯車装置12を経ることなく第2変速部20へ回転を伝達する直結経路PA1aと、入力軸22から第1遊星歯車装置12のキャリヤCA1を経て第2変速部20へ回転を伝達する間接経路PA1bとがある。また、入力軸22からキャリヤCA1、そのキャリヤCA1に配設されたピニオンギヤP1、及びリングギヤR1を経て第2変速部20へ伝達する経路が、第1中間出力経路PA1よりも大きい変速比(>1.0)で入力軸22の回転を変速(減速)して伝達する第2中間出力経路PA2である。
前記第2遊星歯車装置16は、サンギヤS2、ピニオンギヤP2、そのピニオンギヤP2を自転及び公転可能に支持するキャリヤCA2、ピニオンギヤP2を介してサンギヤS2と噛み合うリングギヤR2を備えている。また、前記第3遊星歯車装置18は、サンギヤS3、互いに噛み合う複数対のピニオンギヤP2及びP3、そのピニオンギヤP2及びP3を自転及び公転可能に支持するキャリヤCA3、ピニオンギヤP2及びP3を介してサンギヤS3と噛み合うリングギヤR3を備えている。
上記第2遊星歯車装置16及び第3遊星歯車装置18では、一部が互いに連結されることによって4つの回転要素RM1〜RM4が構成されている。具体的には、第2遊星歯車装置16のサンギヤS2によって第1回転要素RM1が構成され、第2遊星歯車装置16のキャリヤCA2及び第3遊星歯車装置18のキャリヤCA3が互いに一体的に連結されて第2回転要素RM2が構成され、第2遊星歯車装置16のリングギヤR2及び第3遊星歯車装置18のリングギヤR3が互いに一体的に連結されて第3回転要素RM3が構成され、第3遊星歯車装置18のサンギヤS3によって第4回転要素RM4が構成されている。この第2遊星歯車装置16及び第3遊星歯車装置18は、キャリアCA2及びCA3が共通の部材にて構成されているとともに、リングギヤR2及びR3が共通の部材にて構成されており、且つ第2遊星歯車装置16のピニオンギヤP2が第3遊星歯車装置18の第2ピニオンギヤを兼ねているラビニヨ型の遊星歯車列とされている。
前記自動変速機10は、ギヤ比の異なる複数のギヤ段を成立させるための油圧式摩擦係合要素としてクラッチC1、クラッチC2、クラッチC3、クラッチC4(以下、特に区別しない場合には単にクラッチCという)、ブレーキB1、ブレーキB2(以下、特に区別しない場合には単にブレーキBという)を備えており、上記第1回転要素RM1(サンギヤS2)は、第1ブレーキB1を介してケース26に選択的に連結されて回転停止され、第3クラッチC3を介して中間出力部材である第1遊星歯車装置12のリングギヤR1(すなわち第2中間出力経路PA2)に選択的に連結され、さらに第4クラッチC4を介して第1遊星歯車装置12のキャリヤCA1(すなわち第1中間出力経路PA1の間接経路PA1b)に選択的に連結されている。第2回転要素RM2(キャリヤCA2及びCA3)は、第2ブレーキB2を介してケース26に選択的に連結されて回転停止させられるとともに、第2クラッチC2を介して入力軸22(すなわち第1中間出力経路PA1の直結経路PA1a)に選択的に連結されている。第3回転要素RM3(リングギヤR2及びR3)は、出力軸24に一体的に連結されて回転を出力するようになっている。第4回転要素RM4(サンギヤS3)は、第1クラッチC1を介してリングギヤR1に連結されている。なお、第2回転要素RM2とケース26との間には、第2回転要素RM2の正回転(入力軸22と同じ回転方向)を許容しつつ逆回転を阻止する一方向クラッチF1が第2ブレーキB2と並列に設けられている。
図2の作動表は、自動変速機10において各変速段(ギヤ段)を成立させる際のクラッチC1〜C4、ブレーキB1、B2の作動状態を説明する図表であり、「○」は係合状態を、「(○)」はエンジンブレーキ時のみ係合状態を、空欄は解放状態をそれぞれ表している。第1変速段「1st」を成立させるブレーキB2には並列に一方向クラッチF1が設けられているため、発進時(加速時)には必ずしもブレーキB2を係合させる必要は無い。また、各変速段の変速比は、第1遊星歯車装置12、第2遊星歯車装置16、及び第3遊星歯車装置18の各ギヤ比ρ1、ρ2、ρ3によって適宜定められる。
図2に示すように、自動変速機10では、第1クラッチC1及び第2ブレーキB2が係合させられることにより、変速比γ(=入力軸22の回転速度/出力軸24の回転速度)が最大である第1変速段「1st」が成立させられ、第1クラッチC1及び第1ブレーキB1が係合させられることにより、変速比γが第1変速段「1st」よりも小さい第2変速段「2nd」が成立させられ、第1クラッチC1及び第3クラッチC3が係合させられることにより、変速比γが第2変速段「2nd」よりも変速比が小さい第3変速段「3rd」が成立させられ、第1クラッチC1及び第4クラッチC4が係合させられることにより、第3変速段「3rd」よりも小さい第4変速段「4th」が成立させられ、第1クラッチC1及び第2クラッチC2が係合させられることにより、変速比γが第4変速段「4th」よりも小さい第5変速段「5th」が成立させられ、第2クラッチC2及び第4クラッチC4が係合させられることにより、変速比γ(=1)が第5変速段「5th」よりも小さい第6変速段「6th」が成立させられ、第2クラッチC2及び第3クラッチC3が係合させられることにより、変速比γが第6変速段「6th」よりも小さい第7変速段「7th」が成立させられ、第2クラッチC2及び第1ブレーキB1が係合させられることにより、変速比γが第7変速段「7th」よりも小さい第8変速段「8th」が成立させられる。
また、第3クラッチC3及び第2ブレーキB2が係合させられることにより、逆回転方向で変速比が最も大きい第1後進変速段「Rev1」が成立させられ、第4クラッチC4及び第2ブレーキB2が係合させられることにより、第1後進変速段「Rev1」よりも変速比が小さい第2後進変速段「Rev2」が成立させられる。
図3は、図1の自動変速機10などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。この図3に示すエンジン制御用および変速制御用の電子制御装置(ECT)82は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、前記エンジン30の出力制御や自動変速機10の変速制御等を実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用や変速制御用等に分けて構成される。
図3において、アクセルペダル50の操作量Accがアクセル操作量センサ52により検出されるとともに、そのアクセル操作量Accを表す信号が電子制御装置82に供給されるようになっている。このアクセルペダル50は、運転者の出力要求量に応じて大きく踏み込み操作されるものであることからアクセル操作部材に相当し、アクセル操作量Accは出力要求量に相当する。また、常用ブレーキであるフットブレーキのブレーキペダル54の操作の踏込量θSCを表す信号が電子制御装置82に供給されるようになっている。このブレーキペダル54は、運転者の減速要求量に応じて大きく踏み込み操作されるものであることからブレーキ操作部材に相当し、その踏込量θSCはブレーキ操作量に相当する。
また、エンジン30の回転速度Nを検出するためのエンジン回転速度センサ58、エンジン30の吸入空気量Qを検出するための吸入空気量センサ60、吸入空気の温度Tを検出するための吸入空気温度センサ62、エンジン30の電子スロットル弁の全閉状態(アイドル状態)及びその開度θTHを検出するためのアイドルスイッチ付スロットル弁開度センサ64、車速V(出力軸24の回転速度NOUTに対応)を検出するための車速センサ66、エンジン30の冷却水温Tを検出するための冷却水温センサ68、ブレーキペダル54の操作の有無乃至は踏込量θSCを検出するためのブレーキセンサ70、シフトレバー72のレバーポジション(操作位置)PSHを検出するためのレバーポジションセンサ74、タービン回転速度N(=入力軸22の回転速度NIN)を検出するためのタービン回転速度センサ76、油圧制御回路84内の作動油の温度であるAT油温TOILを検出するためのAT油温センサ78、車両の加速度(減速度)Gを検出するための加速度センサ80、バーコードリーダ、赤外線センサ、キーなどの入力装置81などが設けられており、それらのセンサやスイッチなどから、アクセル操作量Acc、エンジン回転速度N、吸入空気量Q、吸入空気温度T、スロットル弁開度θTH、車速V、エンジン冷却水温T、ブレーキ操作の有無乃至は踏込量θSC、シフトレバー72のレバーポジションPSH、タービン回転速度N、AT油温TOIL、車両の加速度(減速度)Gなどを表す信号が電子制御装置82に供給されるようになっている。
前記電子制御装置82は、例えば図4に示すような車速V及びアクセル操作量Accをパラメータとして予め記憶された関係(マップ、変速線図)から実際の車速V及びアクセル操作量Accに基づいて変速判断を行い、その判断した変速段が得られるように変速制御を行う後述の変速制御手段150を機能的に備えており、例えば車速Vが低くなったりアクセル操作量Accが大きくなったりするに従って変速比が大きい低速側の変速段が成立させられる。この変速制御においては、その変速判断された変速段が成立させられるように変速用の油圧制御回路84内のリニアソレノイド弁SL1〜SL6の励磁、非励磁や電流制御が実行されてクラッチCやブレーキBの係合、解放状態が切り換えられるとともに変速過程の過渡油圧などが制御される。すなわち、前記リニアソレノイド弁SL1〜SL6の励磁、非励磁をそれぞれ制御することによりクラッチC及びブレーキBの係合、解放状態を切り換えて第1変速段「1st」〜第8変速段「8th」の何れかの前進変速段を成立させる。なお、スロットル弁開度θTHや吸入空気量Q、路面勾配などに基づいて変速制御を行うなど、種々の態様が可能である。
上記図4の変速線図において、実線はアップシフトが判断されるための変速線(アップシフト線)であり、破線はダウンシフトが判断されるための変速線(ダウンシフト線)である。また、この図4の変速線図における変速線は、実際のアクセル操作量Acc(%)を示す横線上において実際の車速Vが線を横切ったか否かすなわち変速線上の変速を実行すべき値(変速点車速)Vを越えたか否かを判断するためのものであり、上記値Vすなわち変速点車速の連なりとして予め記憶されていることにもなる。なお、図4の変速線図は自動変速機10で変速が実行される第1変速段乃至第8変速段のうちで第1変速段乃至第6変速段における変速線が例示されている。
図5は、油圧制御回路84のうち前記クラッチC1〜C4、及びブレーキB1、B2の各油圧式摩擦係合装置に供給される油圧を制御するための部分を示す回路図である。この図5に示すように、本実施例の油圧制御回路84では、前記クラッチC1〜C4、及びブレーキB1、B2の各油圧アクチュエータ(油圧シリンダ)34、36、38、40、42、44に対応してリニアソレノイド弁SL1、SL2、SL3、SL4、SL5、SL6がそれぞれ個別に設けられており、油圧供給装置46から出力されるDレンジ圧(前進レンジ圧、前進油圧)すなわちライン圧PLがそれぞれリニアソレノイド弁SL1、SL2、SL3、SL4、SL5、SL6により調圧されて上記油圧アクチュエータ34、36、38、40、42、44に供給されるようになっている。上記油圧制御回路84のうちの主要部は、自動変速機10の下部に固定される厚板状のバルブボデー94内に集積された状態で設けられている。
上記油圧供給装置46は、前記エンジン30によって回転駆動される機械式の油圧ポンプ48(図1参照)から発生する油圧を元圧としてDレンジ圧PLを調圧する。
図6は、前記リニアソレノイド弁SL1〜SL6の構成を説明する図である。ここで、本実施例の油圧制御回路84に備えられたリニアソレノイド弁SL1〜SL6は、基本的には何れも同じ構成であるため、リニアソレノイド弁SL1を例示している。このリニアソレノイド弁SL1は、通電することにより電気エネルギを駆動力に変換する装置であるソレノイド114と、そのソレノイド114の駆動により入力圧PIN(SL1、SL2、SL3、SL4、SL5、及びSL6ではDレンジ圧PL)を調圧して所定の出力圧PSLを発生させる調圧部116とから構成されている。上記ソレノイド114は、円筒状の巻芯118と、その巻芯118の外周に導線が巻回されたコイル120と、その巻芯118の内部を軸心方向に移動可能に設けられたコア122と、そのコア122における上記調圧部116とは反対側の端部に固設されたプランジャ124と、それら巻芯118、コイル120、コア122、及びプランジャ124を格納するためのケース126と、そのケース126の開口に嵌め着けられたカバー128とから成る。上記調圧部116は、上記ケース126に嵌め着けられたスリーブ130と、そのスリーブ130の内部を軸心方向に移動可能に設けられたスプール弁子132と、そのスプール弁子132を上記ソレノイド114に向けて付勢するスプリング134とから成り、そのスプール弁子132におけるソレノイド114側の端部は、上記コア122における調圧部116側の端部に当接させられている。以上のように構成されたリニアソレノイド弁SL1では、上記コイル120に駆動電流IDRが流されるとその電流値に応じて上記プランジャ124が上記コア122及びスプール弁子132に共通の軸心方向に移動させられて、それに従って上記コア122延いてはスプール弁子132が同方向に移動させられる。それにより、入力ポート136から入力される作動油の流量及びドレンポート138から排出される作動油の流量が調節され、たとえば図7の駆動電流と出力圧との関係を示す弁特性にしたがって、その入力ポート136から入力されるライン油圧PL(元圧)から駆動電流IDRに対応する所定の出力圧PSLが調圧されて出力ポート140から出力される。
図8は、前記電子制御装置82の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。変速制御手段150は、例えば図4に示すような車速V及びアクセル操作量Accをパラメータとして予め記憶された関係(マップ、変速線図)から実際の車速V及びアクセル操作量Accに基づいて変速判断を行い、その判断した変速段が得られるように変速出力を行う。この変速出力は、複数の油圧式摩擦係合要素(クラッチCまたはブレーキB)のうちの上記変速判断された変速の実現に関与する一対の解放側の油圧式摩擦係合要素および係合側の油圧式摩擦係合要素に対する供給圧を制御する一対のリニヤソレノイド弁SLに駆動電流IDRを供給して、予め設定された手順で解放側の油圧式摩擦係合要素を解放させつつ、係合側の油圧式摩擦係合要素を係合させる制御を行うものである。このように電子制御装置82は弁駆動装置として機能している。たとえば、4→3ダウン変速が判断された場合には、クラッチC4を解放させるようにリニヤソレノイド弁SL4に対して油圧値PSL4またはそれを示す駆動電流値IDR4を出力し、クラッチC3を係合させるようにリニヤソレノイド弁SL3に対して油圧値PSL3またはそれを示す駆動電流値IDR3を逐次出力する。
出力圧補正手段すなわち駆動電流補正手段152は、各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL6の特性のばらつきおよび各油圧式摩擦係合要素の係合特性のばらつきに影響されないように予め求められ且つ入力装置81を介して記憶されたリニヤソレノイド弁SL1乃至SL6毎の出力油圧P(またはそれを指令する駆動電流IDR)と油圧補正値ΔP(またはそれに対応する駆動電流補正値ΔIDR)との間の関係R乃至Rを用いて、上記出力された油圧値またはそれを発生させる駆動電流値を補正するためにその制御指令値を補正し、駆動電流IDR1乃至IDR6を出力する。上記補正値ΔPLは、各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL6が予め設定された一定の基準(ノミナル)弁特性として作動するように且つ単品状態すなわち油圧制御回路84に接続されていない単独状態におけるリニア弁特性に換算するように決定し、しかも、各油圧式摩擦係合要素の疑似N状態での推定リニアピストンエンド圧が予め設定された一定の基準(ノミナル)ピストンエンド圧となるように算出されたものである。上記基準(ノミナル)弁特性および基準(ノミナル)ピストンエンド圧は、実測された数十個のリニヤソレノイド弁SLの平均値、設計中心値、1個の原器の値などの目標とする一定値であればよい。
図12は、変速過程における所定の係合側油圧式摩擦係合要素の係合過渡状態における駆動電流IDRの変化状態を例示している。t時点においえ変速出力が出されると、t時点までのクイックアプライ区間の間では急激に大きくされ、次いでt時点までの定圧待機区間では、係合直前状態の定圧待機圧とするための大きさの駆動電流値IDRが維持される。次いで、緩やかに係合トルクを上昇させるためのスイープ期間が経過した後で、t時点で同期判断されると、最大値まで上昇させられる。
図9は、自動変速機10内のリニヤソレノイド弁SLの作動を調整するための上記関係Rをその自動変速機10毎に作成するために、たとえば自動変速機の組立て工場に設けられるの検査装置(バルブボデーテスタ)90を示している。図9において、検査装置90は、リニヤソレノイド弁SL1乃至SL6および油圧制御回路84の主要部が内蔵されたバルブボデー94が着脱可能に装着される検査治具96と、各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL6の出力圧をそれぞれ検出するようにその検査治具96に接続された圧力センサPS1乃至PS6と、検査治具96に装着された各油圧式摩擦係合要素C1、C2、C3、C4、B1、B2のピストンC1p、C2p、C3p、C4p、B1p、B2pの移動位置をそれぞれ検出するように設けられたピストンストロークセンサSS1乃至SS6と、上記リニヤソレノイド弁SL1乃至SL6へ検査用の駆動電流IDR1乃至IDR6を出力するとともに圧力センサPS1乃至PS6およびピストンストロークセンサSS1乃至SS6からの検出信号が入力されるを検査用の電子制御装置98とを備えている。また、検査装置90には、油圧ポンプ100から上記バルブボデー94へ圧送される作動油圧(元圧)を電子制御装置98からの指令に従って変更する油圧調節装置102が設けられている。
上記検査用の電子制御装置98は、CPU104、RAM106、ROM108、リニヤソレノイド弁SL1乃至SL6へ駆動電流IDR1乃至IDR6を出力する出力インターフェースである駆動回路110、圧力センサPS1乃至PS6およびピストンストロークセンサSS1乃至SS6からの信号を入力させるための入力インターフェースであるデマルチプレクサ112およびA/D変換器114、表示/出力装置116等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAM106の一時記憶機能を利用しつつ予めROM108に記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、予め設定された手順で各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL6を作動させるとともに、それらリニヤソレノイド弁SL1乃至SL6の出力圧PSL1乃至PSL6や各クラッチCおよびブレーキBのピストン位置に基づいて、前記関係Rを算出する。
図10は、上記検査用の電子制御装置98の制御作動の要部を説明するフローチャートである。この制御作動では、後進を達成させるブレーキB2を制御するリニヤソレノイド弁SL6を除き、専ら前進走行のギヤ段を達成させるクラッチC1、C2、C3、C4、およびブレーキB1を制御するリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5について、それらの出力圧P(それを指令する駆動電流IDRに)対する油圧補正値ΔP(駆動電流補正値ΔIDR)の関係Rが求められる。
図10において、ステップ(以下、ステップを省略する)S1乃至S5は、単体状態での各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の推定リニヤ弁特性を推定する推定工程或いは推定手段に対応し、S6乃至S13は、駆動電流に対する有効圧(=係合圧−ピストンエンド圧)の関係が基準特性となるように、定圧待機圧補正値に基づいてリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5に供給される駆動電流IDRを発生させる制御指令値を補正するための補正値を算出して出力する補正値出力工程或いは補正値出力手段に対応している。
先ず、計測工程に対応するS1では、検査装置90に着脱可能に装着されたバルブボデー94に設けられている各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5に対して、たとえば1500Kpa程度の高圧側の元圧PHが油圧調整装置102から供給された状態で、予め設定された5種類の検査電流IH1乃至IH5を順次階段状に往復供給したときの各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の出力圧PSL1乃至PSL6が圧力センサPS1乃至PS5によりそれぞれ計測されるとともに、たとえば700Kpa程度の低圧側元圧PLが油圧調整装置102から供給された状態で、予め設定された複数種類の検査電流IL1乃至IL3を順次階段状に往復供給したときの各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の出力圧PSL1乃至PSL5が圧力センサPS1乃至PS5によりそれぞれ計測され、それらの計測値PHJ1乃至PHJ5、PLJ1乃至PLJ3はRAM106に一時記憶される。この計測値により、バルブボデー装着状態での各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の駆動電流と出力圧との関係である弁特性(実V/B弁特性)が、高圧側の元圧PHが供給された状態および低圧側の元圧PLが供給された状態において、それぞれ得られる。なお、計測値は往復の平均値が用いられる。また、上記検査電流は、最少電流(零)と定格最大電流との間に所定間隔で設けられたものであり、上記低圧側元圧での検査電流IL1乃至IL3は高圧側元圧でも検査電流IH1乃至IH3と同じ値が用いられる。また、上記検査電流IL1(=IH3)はリニヤソレノイド弁の出力圧PSLの制御が可能な範囲の最少値に設定される。
S2では、所定数たとえば30台の実測値の平均値から予め求められた目標とする装着状態基準弁特性(ノミナルV/B弁特性:PNV/B(IDR))での上記各検査電流に対応する値と、上記S1で計測された各検査電流に対応する実際の出力圧PHJ1乃至PHJ5およびPLJ1乃至PLJ3との出力圧の差分ΔPHV1乃至ΔPHV5およびΔPLV1乃至ΔPLV3が、算出される。図11には、高圧側元圧における差分ΔPHV1乃至ΔPHV5を示している。続くS3では、上記予め設定された基準弁特性(ノミナルV/B弁特性)に上記差分ΔPHV1乃至ΔPHV5或いはΔPLV1乃至ΔPLV3とそれらの補間値とを加えることにより、各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の装着状態実弁特性(実V/B弁特性:PJV/B(IDR))を、各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5についてそれぞれ算出する。低圧側の元圧の場合も同様に算出する。この実際の弁特性は、たとえば図7に示すような滑らかな曲線である。本実施例では、上記S2およびS3が装着状態実弁特性算出工程に対応している。
次いで、S4では、各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5毎において、予め求められた多数のバルブボデー装着状態での実際の弁特性(実V/B弁特性:PJV/B(IDR))と、予め記憶された目標とする単体でのノミナルリニア弁特性PNT(IDR)とを用いて、各駆動電流IDR毎の出力圧の一般的(統計的)な相対関係(たとえば差分或いは比率)が算出される。そして、S5では、各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5毎において、S4において算出された相互関係から上記バルブボデー装着状態での装着状態実弁特性(実V/B弁特性:PJV/B(IDR))に基づいて、単体状態での実際の弁特性すなわち推定リニア弁特性PJT(IDR)が算出(推定)される。本実施例では、上記S4およびS5が推定リニヤ弁特性工程に対応している。
疑似N状態駆動電流決定工程或いは疑似N状態駆動電流決定手段に対応するS6では、所定の1台の自動変速機10に組み入れられる予定の各油圧式摩擦係合装置C1、C2、C3、C4、B1に対して徐々に上昇する供給圧力(たとえば空圧或いは油圧)が供給されたときに移動するピストンC1p、C2p、C3p、C4p、B1pのそれぞれの位置がピストンストロークセンサSS1乃至SS5により逐次検出されるとともに、それらの供給圧力が圧力センサPS1乃至PS5によりそれぞれ逐次検出され、それらピストンC1p、C2p、C3p、C4p、B1pの移動位置が個々に予め設定された係合直前位置に到達したときの供給圧力がそれぞれ記憶される。そして、予め求められた各油圧式摩擦係合要素での供給圧(係合圧)とその圧力を供給するリニヤソレノイド弁の装着状態での駆動電流との関係から、前記ピストンC1p、C2p、C3p、C4p、B1pが係合直前位置に到達したことが検知されたときの供給圧力に対応する駆動電流が、疑似N状態駆動電流Iとしてそれぞれ決定される。この疑似N状態駆動電流Iは、各ピストンC1p、C2p、C3p、C4p、B1pをパック詰めが完了した係合直前状態の定圧待機圧とするための駆動電流値である。上記係合直前位置には、たとえば、油圧式摩擦係合要素を組み立てる前工程においてパック詰め或いはピストンの押圧開始点の公差内を確認するための管理値として予め個々に求められているものが用いられる。
次いで、推定リニヤピストンエンド圧算出工程或いは推定リニヤピストンエンド圧算出手段に対応するS7では、前記S5において求められたリニヤソレノイド弁の単体状態での実際の弁特性すなわち推定リニア弁特性PJT(IDR)から、上記S6において求められた疑似N状態駆動電流Iに基づいて、推定リニア弁特性上の疑似N油圧すなわち推定リニヤピストンエンド圧PLEL(I)が算出される。
定圧待機圧補正値算出工程或いは定圧待機圧補正値算出手段に対応するS8では、前記S7において求められた推定リニヤピストンエンド圧PLEL(I)と、予め目標値或いは設計値として設定された基準(ノミナル)ピストンエンド圧(ノミナル疑似N油圧)PPENとの差分(PLEL(I)−PPEN)が定圧待機圧補正値ΔPPEとして算出される。次式はその算出式を示している。上記基準ピストンエンド圧(ノミナル疑似N油圧)PPENは、変速用の電子制御装置82が疑似N状態を狙いとする指令値に対応する。
ΔPPE=PLEL(I)−PPEN
次いで、油圧補正値算出工程或いは油圧補正値算出手段に対応するS9乃至S13では、変速用の電子制御装置82の制御仕様上において出力圧範囲内で予め設定された複数の工場調整補正点PN(Nは点数、単位はKpa)について、次式に示すように、油圧補正値ΔPが算出される。次式において、FH()およびFL()は、高圧側元圧のときおよび低圧側元圧のときに用いられる推定リニア圧→リニア電流→ノミナルリニア圧への変換関数である。すなわち、高圧側元圧のときは、工場調整補正点PH1、PH2、PH3、PH4、PH5について油圧補正値ΔPH1、ΔPH2、ΔPH3、ΔPH4、ΔPH5が算出され、低圧側元圧のときは、工場調整補正点PL1、PL2、PL3について油圧補正値ΔPL1、ΔPL2、ΔPL3が算出される。そして、たとえば表1および表2に示すような、各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5毎の工場調整補正点PNと油圧補正値ΔPとの関係R乃至Rを示すバーコードを印字したラベルが表示/出力装置116から出力される。上記高圧側元圧のときの工場調整補正点PH1、PH2、PH3、PH4、PH5は、たとえば30、160、410、715、1012(Kpa)であり、上記低圧側元圧のときは、工場調整補正点PL1、PL2、PL3は、たとえば30、160、410(Kpa)である。なお、上記関係R乃至Rは、出力油圧を示す工場調整補正点PNと油圧補正値ΔPとの関係を示すものであったが、その工場調整補正点PNを出力させる駆動電流IDRと油圧補正値ΔPに対応する駆動電流補正値ΔIDRとの関係を示すものであってもよい。
ここで、上記S9乃至S13で用いられる、油圧補正値ΔPを算出する次式の右辺では、第1項の変換関数FH()またはFL()が示す第2基準(ノミナル)リニア圧(2)から第1基準(ノミナル)リニア圧(1)が差し引かれており(S13)、その第2基準(ノミナル)リニア圧(2)は、第1基準リニア圧(1)と定圧待機圧補正値ΔPPEとの加算値として算出(S10)された必要リニア圧と同圧となる推定リニア弁特性上に算出(S11)された第2駆動電流(2)に対応して算出されている(S12)。また、上記第1基準リニア圧(1)は、第1駆動電流(1)別に算出されている(S9)。なお、S10において、定圧待機圧補正値ΔPPEは、第1基準リニア圧(1)のうち、変速ショックへ寄与する所定値たとえば30kPaを超える範囲に加算されるようになっている。
ΔPH1=FH(P1)−P1
ΔPH2=FH(P2+ΔPPE)−P2
ΔPH3=FH(P3+ΔPPE)−P3
ΔPH4=FH(P4+ΔPPE)−P4
ΔPH5=FH(P5+ΔPPE)−P5
但し、上式は高圧側元圧であるときに用いられる油圧補正値を導く算出式であり、その右辺第1項のFH(P1)、FH(P2+ΔP PE )、FH(P3+ΔP PE )、FH(P4+ΔP PE )、FH(P5+ΔP PE )は、前記変換関数FH()として示される前記第2基準(ノミナル)リニア圧であり、上記右辺第2項のP1、P2、P3、P4、P5は、前記第1基準(ノミナル)リニア圧である。
[表1]
高圧側工場調整補正点 PH1 PH2 PH3 PH4 PH5
油圧補正値 ΔPH1 ΔPH2 ΔPH3 ΔPH4 ΔPH5
ΔPL1=FL(P1)−P1
ΔPL2=FL(P2+ΔPPE)−P2
ΔPL3=FL(P3+ΔPPE)−P3
但し、上式は低圧側元圧であるときに用いられる油圧補正値を導く算出式であり、その右辺第1項のFL(P1)、FL(P2+ΔP PE )、FL(P3+ΔP PE )は、前記変換関数FL()として示される前記第2基準(ノミナル)リニア圧であり、上記右辺第2項のP1、P2、P3は、前記第1基準(ノミナル)リニア圧である。
[表2]
低圧側工場調整補正点 PL1 PL2 PL3
油圧補正値 ΔPL1 ΔPL2 ΔPL3
上記出力された工場調整補正値PNと油圧補正値ΔPとの関係Rを示すバーコードが印字されたラベルは自動変速機10毎に粘着されることにより、車体組立て工場において、その自動変速機10が搭載される車体に設けられる変速用の電子制御装置(ECT)82の入力装置81により上記ラベルに印字されたバーコードが読み取られてその自動変速機10を制御するための変速用の電子制御装置(ECT)82に上記関係Rが記憶される。電子制御装置82の駆動電流補正手段152は、リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5毎の出力油圧P(またはそれを指令する駆動電流IDR)と油圧補正値ΔP(またはそれに対応する駆動電流補正値ΔIDR)との間の関係R乃至Rを用いて、上記出力された油圧値またはそれを発生させる駆動電流値を補正するための制御指令値を補正し、駆動電流IDR1乃至IDR5を出力する。
上述のように、本実施例の自動変速機10のリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の調整方法によれば、(a) 油圧制御回路84に装着された状態でのリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の弁特性を計測し、予め求められた関係からその計測された弁特性に基づいて単体状態でのそのリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の推定リニヤ弁特性を推定する推定工程(S1乃至S5)と、(b) その推定リニヤ弁特性から前記油圧式摩擦係合要素の係合待機状態での推定リニヤピストンエンド圧PLEL(I)を算出し、その推定リニヤピストンエンド圧PLEL(I)と基準ピストンエンド圧PPENとの差分(PLEL(I)−PPEN)に基づいて、電子制御装置(弁駆動装置)82からリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5に供給される駆動電流を補正するためにその制御指令値に適用する(作用させる)補正値を算出して出力する補正値出力工程(S6乃至S13)とを、含むことから、リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の弁特性のばらつきだけでなく、それらリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5により制御される複数の油圧式摩擦係合要素C1、C2、C3、C4、B1の係合特性のばらつきにも個々に補正されるので、油圧式摩擦係合要素C1、C2、C3、C4、B1の係合トルクの制御精度が得られ、油圧式摩擦係合要素C1、C2、C3、C4、B1の係合特性のばらつきに拘わらず自動変速機10の変速ショックを好適に抑制できる。
また、本実施例の自動変速機10のリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の調整方法によれば、推定工程(S1乃至S5)は、(a) 油圧制御回路84に装着された状態においてリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5を予め設定された複数の検査駆動電流値で駆動したときのそのリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の装着状態の出力圧を計測する計測工程(S1)と、(b) その計測工程(S1)において計測された前記リニヤソレノイド弁の装着状態の出力圧と予め設定された装着状態基準弁特性(ノミナルV/B弁特性:PNV/B(IDR))との差分ΔPHV1乃至ΔPHV5およびΔPLV1乃至ΔPLV3を算出し、その差分および装着状態基準弁特性とに基づいてリニヤソレノイド弁の装着状態実弁特性(実V/B弁特性:PJV/B(IDR))を算出する装着状態実弁特性算出工程(S2、S3)と、(c) 装着状態基準弁特性での出力圧と予め設定された単体状態基準リニヤ弁特性での出力圧との予め設定された一般的な関係(たとえば差分或いは比率)から、前記リニヤソレノイド弁の装着状態実弁特性に基づいて、単体での推定リニヤ弁特性PJT(IDR)を算出する推定リニヤ弁特性工程(S4、S5)とを、含むことから、油圧制御回路84の影響を含めたリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の弁特性のばらつきが個々に補正される。
また、本実施例の自動変速機10のリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の調整方法によれば、補正値出力工程(S6乃至S13)は、(a) 推定リニヤ弁特性PJT(IDR)から油圧式摩擦係合要素C1、C2、C3、C4、B1の係合待機状態での推定リニヤピストンエンド圧PLEL(I)を算出する推定リニヤピストンエンド圧算出工程(S7)と、(b) 推定リニヤピストンエンド圧PLEL(I)と予め設定された基準ピストンエンド圧PPENとの差分(PLEL(I)−PPEN )に基づいて定圧待機圧補正値ΔPPEを算出する定圧待機圧補正値算出工程(S8)と、(c) 駆動電流に対する有効圧の関係が基準特性となるように、定圧待機圧補正値ΔPPEに基づいて油圧補正値を算出する油圧補正値算出工程(S9乃至S13)とを、含み、(d) その補正値算出工程により算出された油圧補正値を、自動変速機10を制御する電子制御装置82に利用可能な形態で出力するので、油圧式摩擦係合要素の係合特性のばらつきが個々に補正される。
また、本実施例の自動変速機10のリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の調整方法によれば、(a) 制御指令値に適用する補正値の格子点として複数の第1基準リニア圧を決定し、その第1基準リニア圧を定圧待機圧補正値で補正して必要リニア圧を算出する必要リニア圧算出工程(S10)を含み、(b) 前記必要リニア圧に必要な駆動電流を推定リニア弁特性より決定してその駆動電流から単体状態基準リニア弁特性により必要な制御指令値を第2基準リニア圧として算出し、前記第1基準リニア圧とその第2基準リニア圧との差圧である油圧補正値を、前記予め設定された複数の格子点に対して算出するものであることから、制御指令値から駆動電流指令値に変換される最終的な処理部分に適合した油圧補正値が算出され、且つ最終的な処理部分を補正することで、各係合要素が関係する全ての変速制御に補正の効果が得られる。
また、本実施例の自動変速機10のリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の調整方法によれば、(a) リニヤソレノイド弁SL1乃至SL5が油圧式摩擦係合要素を係合直前状態に制御するときのそのリニヤソレノイド弁の駆動電流を疑似N状態駆動電流として決定する疑似N状態駆動電流決定工程(S6)を含み、(b) 前記推定リニヤピストンエンド圧算出工程(S7)は、推定リニヤ弁特性PJT(IDR)からその疑似N状態駆動電流での推定リニヤピストンエンド圧PLEL(I)を算出するので、油圧式摩擦係合要素の係合直前状態である疑似N状態駆動電流が好適に得られる。
また、本実施例の自動変速機10のリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の調整方法によれば、疑似N状態駆動電流決定工程(S6)は、油圧式摩擦係合要素C1、C2、C3、C4、B1のピストンC1p、C2p、C3p、C4p、B1pが予め設定された係合直前位置に到達したことを検知し、予め求められたその油圧式摩擦係合要素に対するリニアソレノイド弁の装着状態実弁特性による油圧と駆動電流との関係から、その検知されたときのピストン位置に対応する駆動電流を、前記疑似N状態駆動電流として決定するものであるので、油圧式摩擦係合要素の実際の係合開始状態を必要とせず、ピストンストロークの検出することに基づいて油圧式摩擦係合要素の係合直前状態である疑似N状態駆動電流が好適に得られる。
次に、他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図13は、前述の図10のS6に替えて用いられるS61が示されている。本実施例のS61では、油圧式摩擦係合要素C1、C2、C3、C4、B1が自動変速機10内に組み付けられた状態で実行される。すなわち、自動変速機10に備えられた油圧式摩擦係合要素C1、C2、C3、C4、B1から必要に応じて1つの係合要素を完全係合した上で選択された所定の油圧式摩擦係合要素を択一的に緩やかに係合作動させるように、その所定の油圧式摩擦係合要素に対応するリニヤソレノイド弁の駆動電流を徐々に上昇させたとき、その自動変速機10に備えられたトルクコンバータ32が所定の回転差以上たとえば70rpm以上或いは速度比eが0.96以下となったときのその油圧式摩擦係合要素に係合圧を供給するリニヤソレノイド弁の駆動電流が、疑似N状態の駆動電流Igとして決定される。本実施例によれば、油圧式摩擦係合要素の実際の組み付け状態での係合開始状態の検出に基づいて疑似N状態駆動電流が精度よく決定される。
上記油圧式摩擦係合要素C1、C2、C3、C4、B1のうち複数の変速段の達成に関与するもの、たとえばクラッチC2は第5速から第8速までの変速に関与するものであるので、上記疑似N状態の駆動電流Igを決定するに際しては、クラッチC2の自動変速機10の入力トルクに対する分担トルクが最も小さい変速段、たとえば5速ギヤ段が用いられる。このようにすれば、クラッチC2の分担トルクが小さく、トルク変化に対して係合開始感度の高い状態であるので、疑似N状態駆動電流Igが精度良く決定される利点がある。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例の自動変速機10は前進8速であったが、前進4速、前進5速、前進6速等の他の前進段であっても差し支えない。また、自動変速機10は、FF形式、FR形式のいずれに用いられてもよい。
また、前述の実施例では、油圧式摩擦係合要素C1、C2、C3、C4、B1を制御するリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の出力圧を制御するための補正値および関係Rが算出されていたが、精度を必要とされるそれらの一部に適用されてもよいし、油圧式摩擦係合要素B2を制御するリニヤソレノイド弁SL6に適用されてもよい。
また、前述の実施例では、油圧式摩擦係合要素C1、C2、C3、C4、B1を制御するリニヤソレノイド弁SL1乃至SL5の出力圧を制御するための補正値および関係Rは、低圧側元圧と高圧側元圧について算出されていたが、一方の元圧についてのみで算出されてもよい。
また、前述の実施例の図10では、バルブボデーテストホール(検査用接続孔)などから予め求められた多数のバルブボデー装着状態での実際の弁特性(実V/B弁特性:PJV/B(IDR))と、予め記憶された目標とする単体でのノミナルリニア弁特性PNT(IDR)とを用いて、各駆動電流IDR毎の出力圧の一般的(統計的)な相対関係(たとえば差分或いは比率)を算出するS4が設けられていたが、図10のルーチンよりも長周期で繰り返し実行されてもよいし、予め設定された一定の相対関係を用いてもよいので、そのような場合には、必ずしも設けられていなくてもよい。
また、前述の実施例では、判読可能な一次元バーコード或いは二次元バーコードなどが出力されていたが、RFIDラベルなどに記憶させて出力するものであってもよいし、サーバへ記録するために通信回線を通して出力するものであってもよい。
また、前述の図9の実施例では油性制御装置102が設けられていたが、バルブボデー94内の機能の一つであるライン圧調圧機構をそのまま使用し、電子制御装置98はライン圧コントロール用のパイロットリニア弁を制御するようにしてもよい。
また、前述の実施例では、予め設定された手順で各リニヤソレノイド弁SL1乃至SL6を作動させるとともに、それらリニヤソレノイド弁SL1乃至SL6の出力圧PSL1乃至PSL6や各クラッチCおよびブレーキBのピストン位置に基づいて、前記関係Rが算出されていたが、バルブボデー94と各クラッチの計測工程はばらばらであって、各情報がデータベースに蓄積され、最終的に補正値が算出されるようにしてもよい。
また、前述の実施例のS6では、ピストンC1p、C2p、C3p、C4p、B1pの移動位置が個々に予め設定された係合直前位置に到達したときの供給圧力がそれぞれ記憶されるようになっていたが、ピストンC1p、C2p、C3p、C4p、B1pを一旦ピストンエンドまで移動させ、各ピストンのストロークと供給圧との関係が屈曲した点を記憶し、それに基づいてピストンエンド圧を決定するようにしてもよい。
また、前述の実施例のS6では、ピストンが係合直前位置に到達したことが検知されたときの供給圧力に対応する駆動電流が、疑似N状態駆動電流Iとしてそれぞれ決定されていたが、予め設定されたノミナル(基準)ピストンエンド圧と計測したピストンエンド圧との差圧を予め設定されたノミナル(基準)疑似N油圧に加算し、推定リニア特性を用いて疑似N状態駆動電流Iが求められてもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明方法の一例が適用される車両用自動変速機の構成を説明する骨子図である。 図1の車両用自動変速機の変速段とそれを達成するための油圧式摩擦係合要素の係合の組合わせとの関係を示す図表である。 図1の自動変速機を搭載した車両の制御装置の構成を説明するブロック図である。 図3の電子制御装置が変速制御のために用いる予め記憶された変速線図を説明する図である。 図1の自動変速機を搭載した車両において備えられた変速用油圧制御回路の要部を説明する図である。 図5の変速用油圧制御回路に油圧式摩擦係合要素に対する供給圧を制御するために設けられたリニヤソレノイド弁の構成を説明する断面図である。 図6のリニヤソレノイド弁の弁特性の例を示す図である。 図3の電子制御装置の変速制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 図1の自動変速機内のリニヤソレノイド弁の作動を調整するための上記関係をその自動変速機毎に作成するために、たとえば自動変速機の組立て工場に設けられるの検査装置の構成を説明する図である。 図9の検査装置の作動の要部を説明するフローチャートである。 図9のS2において求められた差分を説明する図である。 図6のリニヤソレノイド弁の変速時における係合作動例を説明するタイムチャートである。 本発明の他の実施例のフローチャートの一部であって、図10のS6に替えて用いられるステップS61を示す図である。
符号の説明
10:車両用自動変速機
82:変速用の電子制御装置(弁駆動装置)
98:検査用の電子制御装置
SL:リニヤソレノイド弁
C1、C2、C3、C4:クラッチ(油圧式摩擦係合要素)
B1、B2:ブレーキ(油圧式摩擦係合要素)
S1〜S5:推定工程
S6〜S13:補正値出力工程
S1:計測工程
S2、S3:装着状態実弁特性算出工程
S4、S5:推定リニヤ弁特性工程
S6:疑似N状態駆動電流決定工程
S7:推定リニヤピストンエンド圧算出工程
S8:定圧待機圧補正値算出工程
S9〜S13:油圧補正値算出工程
S10:必要リニア圧算出工程

Claims (7)

  1. 油圧式摩擦係合要素に対する供給圧を制御するリニヤソレノイド弁を含む油圧制御回路と、該リニヤソレノイド弁を駆動するために駆動電流を出力する弁駆動装置とを備えた車両用自動変速機において、駆動電流に対する有効圧の関係が基準特性となるように該駆動電流を調整するための制御指令値に適用する補正値を算出する調整方法であって、
    前記油圧制御回路に装着された状態での前記リニヤソレノイド弁の弁特性を計測し、予め求められた関係から該計測された弁特性に基づいて単体状態での該リニヤソレノイド弁の推定リニヤ弁特性を推定する推定工程と、
    該推定リニヤ弁特性から前記油圧式摩擦係合要素の係合待機状態での推定リニヤピストンエンド圧を算出し、該推定リニヤピストンエンド圧と基準ピストンエンド圧との差分に基づいて、前記弁駆動装置から前記リニヤソレノイド弁に供給される駆動電流のための制御指令値に適用する補正値を算出して出力する補正値出力工程と
    を、含み、
    前記補正値出力工程は、
    前記推定リニヤ弁特性から前記油圧式摩擦係合要素の係合待機状態での推定リニヤピストンエンド圧を算出する推定リニヤピストンエンド圧算出工程と、
    前記推定リニヤピストンエンド圧と予め設定された基準ピストンエンド圧との差分に基づいて定圧待機圧補正値を算出する定圧待機圧補正値算出工程と、
    駆動電流に対するクラッチ有効圧の関係が基準特性となるように、前記定圧待機圧補正値に基づいて前記制御指令値に適用する油圧補正値を算出する油圧補正値算出工程とを、含み、
    該油圧補正値算出工程により算出された前記油圧補正値を、前記自動変速機を制御する電子制御装置に利用可能な形態で出力し、
    前記油圧補正値算出工程は、
    前記制御指令値に適用する補正値の格子点として複数の第1基準リニア圧を決定し、該第1基準リニア圧を定圧待機圧補正値で補正して必要リニア圧を算出する必要リニア圧算出工程を含み、
    前記必要リニア圧に必要な駆動電流を推定リニア弁特性により決定して該駆動電流から単体状態基準リニア弁特性による必要な制御指令値を第2基準リニア圧として算出し、前記第1基準リニア圧と該第2基準リニア圧との差圧である前記油圧補正値を、前記予め設定された格子点に対して算出することを特徴とする車両用自動変速機の調整方法。
  2. 前記推定工程は、
    前記油圧制御回路に装着された状態において前記リニヤソレノイド弁を予め設定された複数の検査駆動電流値で駆動したときの該リニヤソレノイド弁の装着状態出力圧を計測する計測工程と、
    該計測工程において計測された前記リニヤソレノイド弁の装着状態出力圧と予め設定された装着状態基準弁特性との差分を算出し、該差分および装着状態基準弁特性とに基づいてリニヤソレノイド弁の装着状態実弁特性を算出する装着状態実弁特性算出工程と、
    前記装着状態基準弁特性での出力圧と予め設定された単体状態基準リニヤ弁特性での出力圧との予め設定された一般的な関係から、前記リニヤソレノイド弁の装着状態実弁特性に基づいて、単体での推定リニヤ弁特性を算出する推定リニヤ弁特性工程と
    を、含むことを特徴とする請求項1の車両用自動変速機の調整方法。
  3. 前記リニヤソレノイド弁が該油圧式摩擦係合要素を係合直前状態に制御するときの該リニヤソレノイド弁の駆動電流を疑似N状態駆動電流として決定する疑似N状態駆動電流決定工程を含み、
    前記推定リニヤピストンエンド圧算出工程は、前記推定リニヤ弁特性から該疑似N状態駆動電流での推定リニヤピストンエンド圧を算出するものである請求項1の車両用自動変速機の調整方法。
  4. 前記疑似N状態駆動電流決定工程は、前記油圧式摩擦係合要素のピストンが予め設定された係合直前位置に到達したことを検知し、予め求められた該油圧式摩擦係合要素に対するリニヤソレノイド弁の装着状態実弁特性による油圧と駆動電流との関係から、前記ピストンが係合直前位置に到達したことが検知されたときの供給圧力に対応する駆動電流を、前記疑似N状態駆動電流として決定するものである請求項3の車両用自動変速機の調整方法。
  5. 前記疑似N状態駆動電流決定工程は、前記自動変速機に備えられた前記油圧式摩擦係合要素を緩やかに係合作動させたとき、該自動変速機に備えられたトルクコンバータが所定の回転差以上或いは速度比以下となったときの該油圧式摩擦係合要素に係合圧を供給するリニヤソレノイド弁の駆動電流を、前記疑似N状態駆動電流として決定するものである請求項3の車両用自動変速機の調整方法。
  6. 前記疑似N状態駆動電流を決定するための油圧式摩擦係合要素が前記自動変速機の複数の変速段の達成に関与するものであり、
    前記疑似N状態駆動電流決定工程は、前記複数の変速段のうち前記油圧式摩擦係合要素の入力トルクに対する分担トルクが最も小さい変速段において、前記油圧式摩擦係合要素を係合作動させるものである請求項5の車両用自動変速機の調整方法。
  7. 前記必要リニア圧算出工程は、前記第1基準リニア圧のうち所定値以上のものを前記定圧待機圧補正値で補正するものである請求項1の車両用自動変速機の調整方法。
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