JP4427277B2 - 半導体レーザ駆動装置及びその半導体レーザ駆動装置を使用した画像形成装置 - Google Patents

半導体レーザ駆動装置及びその半導体レーザ駆動装置を使用した画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザプリンタやデジタル複写機等の光書き込み装置をなす画像形成装置に使用される半導体レーザの駆動制御を行う半導体レーザ駆動装置に関し、特にレーザ出力の制御を高速でかつ安定に行うことができる光量制御装置を備えた半導体レーザ駆動装置及びその半導体レーザ駆動装置を使用した画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体レーザのレーザ光を画像信号に応じて記録媒体上に露光走査して画像を記録するレーザ記録装置においては、そのレーザ出力を一定にするための制御を行う光量制御装置が備えられている。該光量制御装置は、一般に半導体レーザに対して定常的に供給するバイアス電流と画像情報に応じて変調して供給する変調電流とからなる動作電流を、実際のレーザ出力状態を検知しながら適宜調整することによって、所望のレーザ出力が常に安定して得られるようになっていた。
【0003】
このような光量制御装置の場合、バイアス電流は半導体レーザが急激に発光し始めるときのしきい値電流ithよりも小さい値で、かつ該しきい値電流ithの値に、より近い値であるほど画像形成時における半導体レーザの入力パルス信号に対する応答特性がよくなることが知られている。このため、バイアス電流値は、通常、しきい値電流ithの値よりも若干小さい値に設定されている。
【0004】
一方、この種のレーザ記録装置においては、半導体レーザのレーザ出力が該半導体レーザのおかれている環境温度の変化により変動してしまうという問題があった。すなわち、半導体レーザは図18の実線で示すような電流−光出力特性を示し、半導体レーザの駆動電流iopが(バイアス電流ib+変調電流is)のときに所定の光出力(光量)Poが得られるようになっているが、環境温度の変化によって該電流−光出力特性が、例えば図18の点線で示すように変動してしまう。このような変動が生じた場合には、同じ駆動電流iopを半導体レーザに供給していたのでは、半導体レーザの光出力も変動してしまい、所定の光出力Poが得られなくなる。その結果、記録した画像の画質が一定でなくなっていた。
【0005】
そこで、環境温度が変化した際には、まずバイアス電流を制御して対応する半導体レーザの光量制御を行う技術として、環境温度が変化するような期間をおいて定期的に半導体レーザのしきい値電流の検出を行い、該検出したしきい値電流の値から所定の電流を減算した電流をバイアス電流として常時流すようにしていた(例えば、特許文献1参照。)。しかし、このような制御技術では、バイアス電流や変調電流の制御、すなわち光量の制御を、連続した数10枚の画像記録を行った後に行うため、この間に温度変動があった場合、光量が変動してしまうという問題があった。
【0006】
また、半導体レーザのしきい値電流を検出する際に、半導体レーザを駆動する電流を一定間隔で増加させ、目標光量を超えた2段階先の光量からしきい値電流を算出しており、半導体レーザの過発光による劣化の恐れがあった。また常時、半導体レーザにしきい値電流付近の電流を流した場合、おおよそ500μW以下の半導体レーザのLED発光によって感光体が反応し、いわゆる地肌汚れが発生する可能性があった。更に、常時、半導体レーザにしきい値電流付近の電流を流すことにより、半導体レーザの寿命が短くなる可能性もあった。
【0007】
このような地肌汚れの問題を解決するために、地肌汚れを考慮してバイアス電流を数mA以下に小さくし、バイアス電流が小さいことでレーザ光の応答性が悪くなる対策として、半導体レーザを発光させる直前に半導体レーザのしきい値電流付近の電流を発生させて半導体レーザを活性化させることにより、レーザ光の応答性を改善する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0008】
【特許文献1】
特許第3365094号
【特許文献2】
特開2003−60289号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような制御技術では、レーザ光の応答性はよいが、バイアス電流が小さいために、半導体レーザが連続した消灯状態から、連続した点灯状態に推移した場合、半導体レーザの発熱に起因し、同じ動作電流に対する半導体レーザの発光量が変動する、いわゆるドループ特性の劣化が顕著になるという問題があった。
【0010】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、半導体レーザの発光電流検出時に半導体レーザの過発光による劣化がなく、環境温度が変化しても短い時間間隔で光量制御を行うことで光量変動がなく、ドループ特性を良好に保つが地肌汚れを発生させない適切なレベルにバイアス電流を制御し、レーザ光の応答性のよい、すなわちレーザ発光までの遅延時間の少ない半導体レーザ駆動装置及びその半導体レーザ駆動装置を使用した画像形成装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る半導体レーザ駆動装置は、半導体レーザから所望の発光量が得られるように該半導体レーザに供給する電流を制御して、半導体レーザの駆動制御を行う半導体レーザ駆動装置において、
前記半導体レーザの発光量を検出し、該発光量が設定値になるようにバイアス電流ishを生成して該半導体レーザに常時供給するバイアス電流生成回路部と、
前記半導体レーザの発光を指示する外部からの発光信号を所定の第1の遅延時間TD1だけ遅延させて供給する第1の遅延回路部と、
入力された信号に応じた、前記半導体レーザを発光させるための発光電流iηを生成し、該第1の遅延回路部からの出力信号に応じて該生成した発光電流iηを前記半導体レーザに供給する発光電流生成回路部と、
該発光電流生成回路部で生成された発光電流iηに対する所定の第1補助電流isub1を生成し前記発光電流iηと同時に前記第1の遅延回路部からの出力信号に応じて前記半導体レーザに出力する第1補助電流生成回路部と、
前記発光信号が半導体レーザの点灯を示した場合、所定の第2補助電流isub2を生成して前記半導体レーザに供給する第2補助電流生成回路部と、
前記半導体レーザの発光特性を検出して発光電流iηの電流値を得る発光電流検出動作を行い、前記発光電流生成回路部に対して、該得られた電流値の発光電流iηを出力させる発光電流検出回路部と、
を備え、
前記第1補助電流isub1と第2補助電流isub2との和は前記半導体レーザの発振しきい値電流ith以下であり、前記バイアス電流ishと第2補助電流isub2との和は前記半導体レーザの発振しきい値電流ith未満であり、前記バイアス電流生成回路部は、バイアス電流ish、発光電流iη、第1補助電流isub1及び第2補助電流isub2の和電流による半導体レーザの発光量が所定値になるように、前記バイアス電流ishを生成して出力するものである。
【0013】
また、前記第1の遅延回路部からの出力信号を所定の第2の遅延時間TD2だけ遅延させて出力する第2の遅延回路部を備え、前記第2補助電流生成回路部は、前記発光信号が半導体レーザの消灯を示した場合、該第2の遅延回路部からの出力信号に応じて第2補助電流isub2の出力を停止するようにしてもよい。
【0014】
また、前記半導体レーザの発光を指示する外部からの発光信号を所定の第2の遅延時間(TD1+TD2)だけ遅延させて出力する第2の遅延回路部を備え、前記第2補助電流生成回路部は、前記発光信号が半導体レーザの消灯を示した場合、該第2の遅延回路部からの出力信号に応じて第2補助電流isub2の出力を停止するようにしてもよい。
【0015】
一方、前記バイアス電流生成回路部は、
前記半導体レーザの発光量の検出を行い、該検出した発光量に応じた電圧を生成して出力する発光量検出回路部と、
入力された制御信号に応じて、外部から入力された所定の基準電圧Vrefを所定の比1/Nで減衰させて出力する減衰回路部と、
前記発光量検出回路部からの出力電圧及び該減衰回路部からの出力電圧を比較し、該比較結果に応じた電圧を生成して出力する比較回路部と、
入力された制御信号に応じて、該比較回路部からの出力信号に対してサンプルホールド動作を行うサンプルホールド回路部と、
該サンプルホールド回路部からの出力電圧に応じた前記バイアス電流ishを生成して出力する電圧−電流変換回路部と、
を備えるようにした。
【0016】
この場合、前記発光電流検出回路部は、
前記半導体レーザの発光特性を検出する発光電流検出時に、
前記発光電流生成回路部、第1補助電流生成回路部及び第2補助電流生成回路部に対してそれぞれ電流出力を停止させ、
前記減衰回路部に対して基準電圧Vrefを所定の比1/Nで減衰した電圧を出力させたときのバイアス電流ishの電流値ish1を検出し、
前記バイアス電流生成回路部に対してバイアス電流ishを電流値ish1で固定させ、
前記発光電流生成回路部に対して生成した発光電流iηを出力させると共に第1補助電流生成回路部及び第2補助電流生成回路部に対してそれぞれ電流出力を停止させた状態で、前記減衰回路部に対して基準電圧Vrefを出力させたときのバイアス電流ishと発光電流iηの和電流を検出し、
前記発光電流生成回路部から出力される発光電流iηの電流値を変え、所望の発光量が得られる該和電流の電流値から前記バイアス電流値ish1を減算した電流値を前記発光電流生成回路部から出力させるようにした。
【0017】
また、前記発光電流検出回路部は、電源投入から発光電流検出動作が開始されるまでの間、前記バイアス電流生成回路部、発光電流生成回路部、第1補助電流生成回路部及び第2補助電流生成回路部に対して半導体レーザへの電流供給を停止させるようにした。
【0018】
また、前記発光電流検出回路部は、発光電流検出動作時に、前記基準電圧Vrefが所定の電圧以下である場合、該発光電流検出動作を停止すると共に、前記バイアス電流生成回路部、発光電流生成回路部、第1補助電流生成回路部及び第2補助電流生成回路部に対して半導体レーザへの電流供給を停止させるようにしてもよい。
【0019】
前記発光電流検出回路部は、発光電流検出動作時に、前記基準電圧Vrefが所定の電圧以下である場合、異常であることを示す所定の信号を外部に出力するようにしてもよい。
【0020】
また、前記発光電流検出回路部は、発光電流検出動作時に、前記基準電圧Vrefを所定の比1/Nで減衰させた電圧に応じたバイアス電流ishの電流値を検出したときに該検出した電流値が所定値未満である場合、該発光電流検出動作を停止すると共に、前記バイアス電流生成回路部、発光電流生成回路部、第1補助電流生成回路部及び第2補助電流生成回路部に対して半導体レーザへの電流供給を停止させるようにしてもよい。
【0021】
前記発光電流検出回路部は、発光電流検出動作時に、前記基準電圧Vrefを所定の比1/Nで減衰させた電圧に応じたバイアス電流ishの電流値を検出したときに該検出した電流値が所定値未満である場合、異常であることを示す所定の信号を外部に出力するようにしてもよい。
【0022】
また、前記発光電流検出回路部は、発光電流検出動作時に、所望の発光量が得られる前記和電流の電流値から前記バイアス電流値ish1を減算した電流値が所定値を超えると、該発光電流検出動作を停止すると共に、前記バイアス電流生成回路部、発光電流生成回路部、第1補助電流生成回路部及び第2補助電流生成回路部に対して半導体レーザへの電流供給を停止させるようにしてもよい。
【0023】
前記発光電流検出回路部は、発光電流検出動作時に、所望の発光量が得られる前記和電流の電流値から前記バイアス電流値ish1を減算した電流値が所定値を超えると、異常であることを示す所定の信号を外部に出力するようにしてもよい。
【0024】
また、前記発光電流生成回路部は、電流出力型のD/Aコンバータをなし、前記発光電流検出回路部は、該D/Aコンバータにデータを出力して所望の電流値の発光電流iηを出力させるようにした。
【0025】
この場合、前記D/Aコンバータは、出力電流のフルスケール値が前記基準電圧Vrefに比例し、前記発光電流生成回路部は、該基準電圧Vrefに応じた発光電流iηを生成して出力する。
【0026】
また、前記減衰回路部、比較回路部、サンプルホールド回路部、電圧−電流変換回路部、第1遅延回路部、発光電流生成回路部、第1補助電流生成回路部、第2補助電流生成回路部及び発光電流検出回路部は、1つのICに集積されるようにしてもよい。
【0027】
また、前記サンプルホールド回路部は、比較回路部の出力電圧で充電されるホールドコンデンサ、及び比較回路部の出力端と該ホールドコンデンサとの接続制御を行うスイッチ回路を備え、該ホールドコンデンサは前記ICの外部に設けられるようにしてもよい。
【0028】
また、前記発光電流生成回路部は、出力する発光電流iηの振幅を設定する回路を備え、該回路は前記ICの外部に設けられるようにしてもよい。
【0029】
また、前記第2補助電流生成回路部は、出力する第2補助電流isub2の電流値を調整する回路を備え、該回路は前記ICの外部に設けられるようにしてもよい。
【0030】
また、この発明に係る画像形成装置は、半導体レーザから所望の発光量が得られるように該半導体レーザに供給する電流を制御して、半導体レーザの駆動制御を行う半導体レーザ駆動装置を有する画像形成装置において、
前記半導体レーザ駆動装置は、
前記半導体レーザの発光量を検出し、該発光量が設定値になるようにバイアス電流ishを生成して該半導体レーザに常時供給するバイアス電流生成回路部と、
前記半導体レーザの発光を指示する外部からの発光信号を所定の第1の遅延時間TD1だけ遅延させて出力する第1の遅延回路部と、
入力された信号に応じた、前記半導体レーザを発光させるための発光電流iηを生成し、該第1の遅延回路部からの出力信号に応じて該生成した発光電流iηを前記半導体レーザに供給する発光電流生成回路部と、
該発光電流生成回路部で生成された発光電流iηに対する所定の第1補助電流isub1を生成し前記発光電流iηと同時に前記第1の遅延回路部からの出力信号に応じて前記半導体レーザに供給する第1補助電流生成回路部と、
前記発光信号が半導体レーザの点灯を示した場合、所定の第2補助電流isub2を生成して前記半導体レーザに供給する第2補助電流生成回路部と、
前記半導体レーザの発光特性を検出して発光電流iηの電流値を得る発光電流検出動作を行い、前記発光電流生成回路部に対して、該得られた電流値の発光電流iηを出力させる発光電流検出回路部と、
を備え、
前記第1補助電流isub1と第2補助電流isub2との和は前記半導体レーザの発振しきい値電流ith以下であり、前記バイアス電流ishと第2補助電流isub2との和は前記半導体レーザの発振しきい値電流ith未満であり、前記バイアス電流生成回路部は、バイアス電流ish、発光電流iη、第1補助電流isub1及び第2補助電流isub2の和電流による半導体レーザの発光量が所定値になるように、前記バイアス電流ishを生成して出力するものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
第1の実施の形態.
図1は、本発明の第1の実施の形態における半導体レーザ駆動装置を使用した例を示した図であり、図1では、画像形成装置をなすレーザ記録装置を例にして示している。
図1のレーザ記録装置1において、半導体レーザであるレーザダイオードLDより照射されるレーザ光L1は、高速で定速回転する回転多面鏡(ポリゴンミラー)2で偏向され、結像レンズとしてのfθレンズ3を通り、感光体4の表面に集光結像する。回転多面鏡2で偏向されたレーザ光は、感光体4が回転する方向と直交する方向(主走査方向)に露光走査され、画像信号のライン単位の記録を行う。感光体4の回転速度と記録密度に対応した所定の周期で主走査を繰り返すことによって、感光体4表面上に画像(静電潜像)が形成される。
【0032】
感光体4の一端近傍におけるレーザビームが照射される位置に、主走査同期信号S1を発生するビームセンサ5が配置されている。画像入力装置6は、画像を形成するために必要なレーザダイオードLDの光量を制御するために必要な信号を、レーザダイオードLDの駆動制御を行う半導体レーザ駆動装置7に出力する。画像入力装置6は、該主走査同期信号S1をもとに主走査方向の画像記録タイミングの制御及び画像信号の入出力を行うための制御信号の生成を行う。一方、レーザダイオードLDに、レーザダイオードLDの温度を測る温度センサ8を設け、レーザダイオードLDの温度変化に応じて半導体レーザ駆動装置7に後述の発光電流検出動作を行わせるようにしている。
【0033】
すなわち、レーザダイオードLDの特性は温度によって変化するため、画像入力装置6は、半導体レーザ駆動装置7に対して発光電流検出動作を温度変化に応じて行わせ、レーザダイオードLDの温度変化による微分量子効率の変動によるレーザダイオードLDのオフセット発光(LED発光)の不具合を回避するようにしている。この場合、温度センサ8を設けなくても、温度変化はある程度予測できることから、画像入力装置6は、半導体レーザ駆動装置7に対して、一定の時間間隔でレーザダイオードLDの発光電流検出動作を行わせたり、印刷枚数や印刷ドット数をカウントして温度変化を予測することによりレーザダイオードLDの発光電流検出動作を行わせるようにしてもよい。なお、半導体レーザ駆動装置7は、画像入力装置6からリセット信号RES、発光信号SL及びAPC実行信号SA等がそれぞれ入力されている。
【0034】
半導体レーザ駆動装置7は、図2で示すように、電源投入後、リセット信号RESがハイ(High)レベルからロー(Low)レベルに立ち下がってリセット動作が解除されてから、APC実行信号SAが最初にハイレベルになると、発光電流検出動作を開始し、レーザダイオードLDに対して発光電流を検出するための点灯を行う。半導体レーザ駆動装置7は、電源が投入されてから発光電流検出動作が完了するまでは画像入力装置6からの発光信号SLを無視し、発光電流検出動作が完了すると発光信号SLに応じてレーザダイオードLDの発光制御を行う。ただし、半導体レーザ駆動装置7は、画像入力装置6からのAPC実行信号SAがAPC動作の実行を示すハイレベルである間は、発光信号SLに関係なくレーザダイオードLDを発光させる。
【0035】
図3は、本発明の第1の実施の形態における半導体レーザ駆動装置の例を示した図であり、図1の半導体レーザ駆動装置7の内部構成例を示している。なお、図3では、レーザダイオードLDのアノードとフォトダイオードPDのカソードが共通になったいわゆるアノードコモンタイプのLDユニットを例にして示している。
【0036】
図3において、半導体レーザ駆動装置7は、比較回路11と、アナログスイッチASWと、比較回路11の出力電圧を記憶するホールドコンデンサCと、該ホールドコンデンサCの放電制御を行うNMOSトランジスタ14と、レーザダイオードLDへのバイアス電流ishを生成して出力する電圧−電流変換回路15と、レーザダイオードLDの発光量を電流に変換するフォトダイオードPDと、該フォトダイオードPDで変換された電流を電圧Vpdに変換する可変抵抗16と、分圧回路17とを備えている。
【0037】
なお、比較回路11、アナログスイッチASW、ホールドコンデンサC、NMOSトランジスタ14、電圧−電流変換回路15、フォトダイオードPD、可変抵抗16及び分圧回路17はバイアス電流生成回路部をなし、アナログスイッチASW及びホールドコンデンサCはサンプルホールド回路部を、フォトダイオードPD及び可変抵抗16は発光量検出回路部を、分圧回路17は減衰回路部をそれぞれなす。
【0038】
また、半導体レーザ駆動装置7は、入力されたデータに応じた発光電流iηを生成して出力する発光電流生成回路18と、第1補助電流isub1を生成して出力する第1補助電流生成回路19と、第2補助電流isub2を生成して出力する第2補助電流生成回路20と、発光電流生成回路18に対して電流の出力制御を行う第1制御回路24と、第1補助電流生成回路19に対して電流の出力制御を行う第2制御回路25と、第2補助電流生成回路20に対して電流の出力制御を行う第3制御回路26と、アナログスイッチASWのスイッチング制御を行う第4制御回路27とを備えている。
【0039】
更に、半導体レーザ駆動装置7は、NMOSトランジスタ14、分圧回路17、第1〜第4制御回路24〜27の動作制御を行う発光電流検出回路28と、入力された信号を所定の遅延時間TD1だけ遅延させて出力する第1遅延回路29と、入力された信号を所定の遅延時間TD2だけ遅延させて出力する第2遅延回路30と、OR回路31,32と、加算器をなす演算回路33と、所定のクロック信号CLKを生成して発光電流検出回路28に出力するクロック信号生成回路34とを備えている。第1遅延回路29、第2遅延回路30及びOR回路31,32は遅延回路35を形成している。なお、遅延時間TD1及びTD2は、TD1>TD2となるように設定されている。また、遅延回路35は、第1及び第2の遅延回路部をなす。
【0040】
分圧回路17は、発光電流検出回路28からの制御信号Sdに応じて画像入力装置6から入力された目標光量設定用の基準電圧Vrefを1/N(Nは、N>1)に分圧して比較回路11の一方の入力端に出力し、比較回路11の他方の入力端には可変抵抗16で変換された電圧Vpdが入力され、比較回路11の出力端はアナログスイッチASWを介して電圧−電流変換回路15に接続されている。
【0041】
アナログスイッチASWと電圧−電流変換回路15との接続部と接地電圧との間にはホールドコンデンサCとNMOSトランジスタ14が並列に接続されており、NMOSトランジスタ14のゲートは発光電流検出回路28に接続され制御信号Scが入力されている。電圧−電流変換回路15のバイアス電流ishは、演算回路33に出力される。アナログスイッチASWは、第4制御回路27からの制御信号に応じてスイッチングを行う。
【0042】
一方、電源電圧VCCには、フォトダイオードPDのカソードが接続され、フォトダイオードPDのアノードと接地電圧との間には可変抵抗16が接続され、フォトダイオードPDと可変抵抗16との接続部の電圧Vpdが比較回路11の対応する入力端に入力されている。また、電源電圧VCCにはレーザダイオードLDのアノードが接続され、レーザダイオードLDのカソードは演算回路33に接続され、レーザダイオードLDは、演算回路33によってLD駆動電流iopが供給される。
【0043】
発光電流生成回路18は、発光電流検出回路28から入力されたデジタルデータ信号SD0〜SDn(nは、0を含む自然数)に応じたレーザダイオードLDを発光させるための発光電流iηを生成して演算回路33に出力する。第1制御回路24は、発光電流生成回路18に対して、制御信号Sc1を出力して、生成された発光電流iηの演算回路33への出力制御を行う。
【0044】
第1補助電流生成回路19は、第1補助電流isub1の電流値を指定する指定信号Sa1が画像入力装置6から入力され、該指定信号Sa1に応じた電流値の第1補助電流isub1を生成して演算回路33に出力する。第2制御回路25は、第1補助電流生成回路19に対して、制御信号Sc2を出力して、生成された第1補助電流isub1の演算回路33への出力制御を行う。
第2補助電流生成回路20は、第2補助電流isub2の電流値を指定する指定信号Sa2が画像入力装置6から入力され、該指定信号Sa2に応じた電流値の第2補助電流isub2を生成して演算回路33に出力する。第3制御回路26は、第2補助電流生成回路20に対して、制御信号Sc3を出力して、生成された第2補助電流isub2の演算回路33への出力制御を行う。
【0045】
次に、OR回路31の2つの入力端には、画像入力装置6からのAPC実行信号SA及び発光信号SLが対応して入力されており、OR回路31の出力端はOR回路32の一方の入力端に接続され、OR回路31の出力端とOR回路32の他方の入力端との間には第1遅延回路29と第2遅延回路30が直列に接続されている。第1遅延回路29の出力端は、第1制御回路24、第2制御回路25及び第4制御回路27の対応する入力端にそれぞれ接続され、OR回路32の出力端は第3制御回路26の対応する入力端に接続されている。
【0046】
また、発光電流検出回路28は、第1制御回路24の他方の入力端に制御信号Sηを、第2制御回路25の他方の入力端には制御信号Ssub1を、第3制御回路26の他方の入力端に制御信号Ssub2を、第4制御回路27の他方の入力端には制御信号Sshをそれぞれ出力すると共に、第1〜第4制御回路24〜27に選択信号SELをそれぞれ出力する。発光電流検出回路28には、画像入力装置6からリセット信号RES、APC実行信号SA及び発光信号SLがそれぞれ入力されると共に、クロック生成回路34からクロック信号CLKが入力されている。
【0047】
クロック生成回路34には、画像入力装置6からリセット信号RES及びAPC実行信号SAがそれぞれ入力され、クロック生成回路34は、発光電流検出動作時のみ発光電流検出回路28にクロック信号CLKを出力する。なお、図3において、レーザダイオードLD、フォトダイオードPD、可変抵抗16及びホールドコンデンサCを除く各部は1つのICに集積されており、ホールドコンデンサCをも含めて1つのICに集積するようにしてもよい。
【0048】
このような構成において、図4は、通常動作時における図3の各信号の波形例を示したタイミングチャートであり、図4を用いて通常動作時の動作について説明する。なお、以下、レーザダイオードLDが発光する発振しきい値電流(以下、しきい値電流と呼ぶ)をithとし、ith=ish+isub1+isub2となる。
発光電流検出回路28は、通常動作時においては、分圧回路17に対して基準電圧Vrefを分圧せずにそのまま出力するように制御信号Sdを出力し、基準電圧Vrefと電圧Vpdが同じになるように比較回路11によってバイアス電流ishが制御される。
【0049】
比較回路11の出力端に接続されたアナログスイッチASWは、APC実行信号SAに応じてスイッチングが行われる。例えば、アナログスイッチASWがオンすると、ホールドコンデンサCは比較回路11の出力電圧で充電されてサンプリングを行い、アナログスイッチASWがオフして遮断状態になると、ホールドコンデンサCは充電した電圧をホールドする。なお、アナログスイッチASWをオフさせる代わりに比較回路11の出力端をハイインピーダンス状態にする方法もある。
【0050】
ホールドコンデンサCは、外付けにしてもよく、レーザダイオードLDの光出力の検知手段であるフォトダイオードPDの応答速度に合わせて最適な容量値にする。すなわち、フォトダイオードPDの応答速度が速い場合、該容量値を小さくして、比較回路11の応答を速めることができる。電圧−電流変換回路15は、ホールドコンデンサCに貯えられた電荷(電圧)を電流に変換し、バイアス電流ishとしてレーザダイオードLDの点灯/消灯にかかわらず常時出力する。
【0051】
レーザダイオードLDの発光量を検出する検出手段の1構成であるフォトダイオードPDは、レーザダイオードLDの発光量に比例したモニタ電流ipdを発生する。該検出手段のもう1つの構成である可変抵抗16は、モニタ電流ipdを電圧Vpd(以下、モニタ電圧Vpdと呼ぶ)に変換して該検出手段の出力となるため、該検出手段の出力電圧であるモニタ電圧VpdはレーザダイオードLDの発光量に比例する。通常動作時においては、分圧回路17は、発光電流検出回路28によって、基準電圧Vrefを分圧せずにそのまま出力するように設定され、基準電圧Vrefが比較回路11の対応する入力端に入力され、比較回路11の他方の入力端に入力されるモニタ電圧Vpdが基準電圧Vrefと同じ電圧になるように制御されることから、レーザダイオードLDの発光量Poは、基準電圧Vrefに比例する。
【0052】
また、発光電流検出回路28は、通常動作時においては、選択信号SELによって、第1制御回路24及び第2制御回路25に対して第1遅延回路29から入力された第1遅延信号SD1を対応する発光電流生成回路18及び第1補助電流生成回路19にそれぞれ出力させると共に、第3制御回路26に対してOR回路32から入力された信号Sorを第2補助電流生成回路20に出力させる。また、発光電流検出回路28は、通常動作時においては、選択信号SELによって、第4制御回路27に対して第1遅延信号SD1をアナログスイッチASWに出力させる。
【0053】
APC動作を実行しないようにAPC実行信号SAがローレベルのときは、入力された発光信号SLに応じてレーザダイオードLDの点灯又は消灯が行われる。まず、発光信号SLがローレベルでレーザダイオードLDが消灯しているときには、第1遅延信号SD1及び第2遅延信号SD2が共にローレベルであることから、発光電流生成回路18、第1補助電流生成回路19及び第2補助電流生成回路20からの各電流出力が停止し、アナログスイッチASWもオフして遮断状態になる。このため、演算回路33に入力される電流は電圧−電流変換回路15から出力されたバイアス電流ishのみであり、演算回路33は、バイアス電流ishをLD駆動電流iopとしてレーザダイオードLDに供給する。
【0054】
次に、発光信号SLはローレベルからハイレベルに立ち上がると、OR回路32の出力信号Sorがハイレベルに立ち上がり、第2補助電流生成回路20から演算回路33に第2補助電流isub2が出力される。このため、演算回路33に入力される電流はバイアス電流ishと第2補助電流isub2であり、演算回路33は、バイアス電流ishに第2補助電流isub2を加算した電流をLD駆動電流iopとしてレーザダイオードLDに供給する。
【0055】
次に、発光信号SLがハイレベルに立ち上がってから第1遅延時間TD1後に第1遅延信号SD1がハイレベルに立ち上がり、発光電流生成回路18から発光電流iηが、第1補助電流生成回路19から第1補助電流isub1がそれぞれ演算回路33に出力される。このため、演算回路33に入力される電流はバイアス電流ish、第2補助電流isub2、発光電流iη及び第1補助電流isub1となり、演算回路33は、バイアス電流ish、第2補助電流isub2、発光電流iη及び第1補助電流isub1を加算した電流をLD駆動電流iopとしてレーザダイオードLDに供給し、レーザダイオードLDは発光する。なお、第2遅延信号SD2は、第1遅延信号SD1がハイレベルに立ち上がってから遅延時間TD2後にハイレベルに立ち上がる。
【0056】
なお、図3では、APC実行信号SAがローレベルであっても、発光信号SLがハイレベルに立ち上がってから第1遅延時間TD1後に第1遅延信号SD1がハイレベルに立ち上がると、アナログスイッチASWがオンするが、APC実行信号SAがローレベルである場合、第1遅延信号SD1がハイレベルに立ち上がってもアナログスイッチASWがオンしない論理にしてもよい。
【0057】
次に、発光信号SLがハイレベルからローレベルに立ち下がると、第1遅延信号SD1は遅延時間TD1後にローレベルに立ち下がり、発光電流生成回路18は演算回路33への発光電流iηの出力を、第1補助電流生成回路19は演算回路33への第1補助電流isub1の出力をそれぞれ停止する。このため、演算回路33に入力される電流はバイアス電流ishと第2補助電流isub2であり、演算回路33は、バイアス電流ishに第2補助電流isub2を加算した電流をLD駆動電流iopとしてレーザダイオードLDに供給し、レーザダイオードLDは消灯する。
【0058】
更に第2遅延時間TD2が経過すると、第2遅延信号SD2がローレベルに立ち下がると同時に出力信号Sorがローレベルに立ち下がり、第2補助電流生成回路20は演算回路33への第2補助電流isub2の出力を停止する。このため、演算回路33に入力される電流はバイアス電流ishのみとなり、演算回路33は、バイアス電流ishをLD駆動電流iopとしてレーザダイオードLDに供給する。
【0059】
図2で示したように、電源投入後、最初のハイレベルのAPC実行信号SAにより、発光電流iηの検出を行うため、発光電流検出回路28は、通常、周囲温度が低い(常温に近い)状態で発光電流iηの設定を行う。発光電流iηの検出には一定の期間を要するのと、発光電流iηの検出のために発光信号SLに関係なくレーザダイオードLDを連続点灯させることから、画像記録中や連続記録中の紙間に発光電流検出動作を挿入することができず、長時間連続記録した場合、周辺機器の発熱によって発光電流iηを検出したときよりも周囲温度が上昇する場合があった。
【0060】
レーザダイオードLDの特性として、温度が上昇するとしきい値電流ithが増加する。発光電流検出回路28は、発光電流検出動作を行って発光電流iηの検出を行い、検出した発光電流iηの電流値はDACコードとして記憶し、次の発光電流検出を行うまでは発光電流iηは固定値になる。しかし、駆動電流iopは、APC実行信号SAによって、アナログスイッチASW及びホールドコンデンサCからなるサンプルホールド回路並びに電圧−電流変換回路15から生成されるバイアス電流ishで補正される。
【0061】
図1で説明したように、レーザダイオードLDのレーザ光を記録媒体上に露光走査して画像を記録する場合、画像の位置検出用信号である主走査同期信号S1を生成するために、画像を記録する前の非画像領域で1ラインごとに一定期間レーザダイオードLDを連続点灯させる強制点灯期間がある。通常、この強制点灯期間を利用してAPC動作を実行し光量補正を行う。強制点灯期間を制御する信号である強制点灯信号は、発光信号SLとは独立した信号として設定される場合が多い。
【0062】
前記強制点灯信号をAPC実行信号SAとすることで、1ラインごと又は数ラインごとにAPC動作を実行して光量補正を行うことができるため、発光電流検出後に、周囲温度が上昇し、レーザダイオードLDのしきい値電流ithが増加した場合でも、レーザダイオードLD点灯時の光量を常に正確に制御することができる。しかし、レーザダイオードLDの特性として、温度が上昇すると発光電流iηに対する発光量の変化率である微分効率(mW/mA)が低下するという問題がある。すなわち、レーザダイオードLDから同じ発光量を得るためには、常温よりも高温の方が発光電流iηを大きくする必要がある。
【0063】
しかし、発光電流の検出を行うことによって発光電流iηの電流値がDACコードとして発光電流検出回路28に記憶され、次の発光電流検出まで発光電流iηは固定値になることから、温度が変動するとレーザダイオードLDの発光量に誤差を生じる。
図5に、常温時と高温時のLD駆動電流iopとレーザダイオードLDの発光量Poの特性と、常温で発光電流iηを検出し発光電流値idacとして固定した後、高温に推移させ、APC動作によってバイアス電流ishが補正された場合のLD駆動電流iopの電流配分を図示する。
【0064】
図5では、常温時のしきい値電流ithの電流値をithNとし、常温時の発光電流iηの電流値をiηNとし、高温時のしきい値電流ithの電流値をithHとし、高温時の発光電流iηの電流値をiηHとしており、ithH>ithNとなり、iηH>iηNとなる。また、第1補助電流isub1は、任意の値に設定され発光電流値idacと同じタイミングでLD点灯期間に発生し、第2補助電流isub2は、任意の値に設定され発光電流値idacと同じタイミングとその前後を含む期間に発生する。
【0065】
図5において、(a)で示した場合は、バイアス電流ish及び発光電流iηを用いてLD駆動電流iopを制御する場合を、(b)で示した場合は、バイアス電流ish、発光電流iη及び第1補助電流isub1を用いてLD駆動電流iopを制御する場合を、(c)で示した場合は、バイアス電流ish、発光電流iη、第1補助電流isub1及び第2補助電流isub2を用いてLD駆動電流iopを制御する場合をそれぞれ示している。
【0066】
なお、図5の(a)の場合において、常温時のバイアス電流ishの電流値をishaNとし、高温時のバイアス電流ishの電流値をishaHとしている。また、図5の(b)の場合において、常温時のバイアス電流ishの電流値をishbNとし、高温時のバイアス電流ishの電流値をishbHとしている。更に、図5の(c)の場合において、常温時のバイアス電流ishの電流値をishNとし、高温時のバイアス電流ishの電流値をishHとしている。
【0067】
図5の(a)の場合、idac<iηHより、ishaH>ithHとなり、LD消灯時にもかかわらずレーザダイオードLDは発光する。図5の(b)の場合では、(idac+isub1)>iηHより、ishbH<ithHとなり、LD消灯時にはレーザダイオードLDは発光しない。また、図5の(c)の場合、(idac+isub1+isub2)>iηHより、ishH<ithHとなり、LD消灯時にはレーザダイオードLDは発光しない。
【0068】
更に、LD点灯直前の第2補助電流isub2生成期間にレーザダイオードLDが発光しないように、(idac+isub1)>iηHとする必要がある。また、APC動作が正常に行われるためには、ish=ith−isub1−isub2>0が常に成立する必要がある。すなわち、個々のレーザダイオードLDのしきい値電流ithのばらつきやしきい値電流ithの温度変動を考慮して、(isub1+isub2)<ithが常に成立するように第1補助電流isub1及び第2補助電流isub2の各電流値を決める必要がある。
【0069】
次に、図5の(b)における第1補助電流isub1の概念に対して、本第1の実施の形態の方式である図5の(c)で更に第2補助電流isub2の概念を取り入れた理由について説明する。
レーザダイオードLDの特性としてLD発光領域よりもLD駆動電流iopが小さい領域では、レーザダイオードLDはLED発光している。レーザダイオードLDは、LED発光領域でもLD駆動電流iopに比例して発光する。レーザダイオードLDのLED発光量は0.5mW以下程度の微弱発光であるが、感光体の反応による地肌汚れの影響を無視できないため、地肌汚れを防止する点ではレーザダイオードLDの点灯又は消灯にかかわらず、レーザダイオードLDに常時流すバイアス電流ishは小さい方がよい。
【0070】
一方、バイアス電流ishが小さいと、発光信号SLに対応するLD駆動電流iopがレーザダイオードLDに供給されても、レーザダイオードLDは、レーザ発振が可能な濃度のキャリアを生成するまでにある程度の時間を要し、レーザダイオードLDが発光するまでに遅延時間が生じる。レーザダイオードLDの発光時間が該発光遅延時間より十分大きく発光遅延時間が無視できる場合は問題ないが、レーザダイオードLDを高速に駆動したい場合は、所望の発光時間より短い時間の発光しか得ることができないという問題があるため、レーザダイオードLDの応答速度を考慮するとバイアス電流ishは大きい方がよい。
【0071】
更に、バイアス電流ishが小さいと、レーザダイオードLDにおいて、連続した消灯状態から連続した点灯状態に推移した場合、レーザダイオードLDの発熱に起因して、同じLD駆動電流値に対する発光量が変動する、いわゆるドループ特性の劣化が顕著になり、画像に濃淡差を生じる問題がある。このことから、レーザダイオードLDの安定した発光量を得るためにはバイアス電流ishは大きい方がよい。第1補助電流isub1と第2補助電流isub2の概念は、このような相反する要求特性を中庸なレベルで満足させるためにある。バイアス電流ishは(ith−isub1−isub2)となるようにすることから、(isub1+isub2)を大き目に設定して、ドループ特性を良好に保つが地肌汚れを発生しないレベルにバイアス電流ishを設定する。
【0072】
バイアス電流ishをしきい値電流ithよりも(isub1+isub2)だけ小さくすることにより、レーザダイオードLDの応答速度の劣化が懸念されるため、その対策として、レーザダイオードLDの点灯直前に、通常10ns程度の間、バイアス電流ishを第2補助電流isub2だけ増やし、すなわちバイアス電流ishを(ith−isub1)としてレーザダイオードLDを活性化させることで、発光遅延時間を小さくする。このときの、第1補助電流isub1は数mA程度である。
【0073】
レーザダイオードLDの点灯直前の期間にバイアス電流ishを第2補助電流isub2だけ増やすことで、レーザダイオードLDのLED発光量が増え、感光体が反応しても発光期間が短いために地肌汚れとして現れることはない。更に、バイアス電流ishをしきい値電流ithから一定量の減算としきい値電流ithに連動させることで、温度変動によってしきい値電流ithが変動しても発光遅延時間を一定の小さな値に制御することができる。
【0074】
次に、レーザダイオードLDの発光電流検出動作について説明する。
図3において、半導体レーザ駆動装置7は、電源投入後、まず発光電流検出動作を行い、接続されたレーザダイオードLDの発光電流iηとしきい値電流ithを検出し、画像入力装置6によってそれぞれ任意に設定される所定の第1補助電流isub1と所定の第2補助電流isub2をしきい値電流ithからそれぞれ減算し、電流(ith−isub1−isub2)、第1補助電流isub1、第2補助電流isub2、発光電流iηの4つの電流の和電流でレーザダイオードLDを駆動する。
【0075】
発光電流検出動作が完了した時点でレーザダイオードLDの所望の光量が得られているが、以降、温度変動等によりしきい値電流ithが変動した場合におけるレーザダイオードLDの光量補正のために、アナログスイッチASW及びホールドコンデンサCからなるサンプルホールド回路によりバイアス電流ishを補正する。発光電流検出回路28は、リセット信号RESが解除された後、最初のAPCの開始を示したAPC実行信号SAが入力されたときに発光電流検出動作を開始する。すなわち、発光電流検出回路28は、リセット信号RESがハイレベルからローレベルに立ち下がると共にAPC実行信号SAがローレベルからハイレベルに立ち上がると、発光電流検出動作を開始する。
【0076】
発光電流検出回路28は、発光電流検出動作時には、選択信号SELによって、第1制御回路24に対して制御信号Sηを発光電流生成回路18に、第2制御回路25に対して制御信号Ssub1を第1補助電流生成回路19に、第3制御回路26に対して制御信号Ssub2を第2補助電流生成回路20に、第4制御回路27に対して制御信号SshをアナログスイッチASWにそれぞれ出力させる。
【0077】
このようにして、発光電流検出回路28は、発光信号SL及びAPC実行信号SAに関係なく発光電流生成回路18、第1補助電流生成回路19及び第2補助電流生成回路20の電流出力制御を行うと共にアナログスイッチASWのスイッチング制御を行う。なお、発光電流検出回路28は、リセット信号RESとAPC実行信号SAによって発光電流検出動作の実行判断を行うようにしたが、専用の発光電流検出開始信号を設け、発光電流検出回路28は、該発光電流検出開始信号に応じて発光電流検出動作を行うようにしてもよい。
【0078】
発光電流検出回路28は、電源が投入されてから発光電流検出動作を開始するまでは、画像入力装置6からの発光信号SLに関係なく、レーザダイオードLDに電流が流れないようにする。発光電流検出動作が完了するとそれ以降はレーザダイオードLDの点灯又は消灯が発光信号SLに応じて行われる。また、リセット信号RESがアサートされて再度リセット動作が行われると、発光電流検出回路28は、発光電流検出動作によって設定したバイアス電流ish及び発光電流iηがそれぞれ解除(=0)されてLD駆動電流iop=0となる。
【0079】
図6は、発光電流検出回路28による発光電流検出動作例を示したフローチャートであり、図7は、発光電流検出動作時における発光電流の検出例を示した図である。図6及び図7を用いて、発光電流検出回路28による発光電流検出動作について説明する。
図6において、まず最初に、発光電流検出回路28は、発光電流生成回路18、第1補助電流生成回路19及び第2補助電流生成回路20の各電流出力を停止させると共に分圧回路17の分圧比を設定して、基準電圧Vrefの1/Nの電圧を比較回路11に入力されるようにし、アナログスイッチASWのスイッチング制御を行ってAPCを実行する(ステップST1)。このときのバイアス電流ishの電流値をish1とすると、iop=ish1=ith+iη/Nとなる。図7の(ST1)は、ステップST1の状態を示している。
【0080】
次に、発光電流検出回路28は、アナログスイッチASWをオフさせて遮断状態にしホールドコンデンサCの電圧を保持することによってバイアス電流ishを電流値ish1で保持させ、分圧回路17に対して基準電圧Vrefを分圧せずにそのまま出力するように設定し、比較回路11に基準電圧Vrefが入力されるようにすると共に、発光電流生成回路18に対して発光電流iηを演算回路33に出力させる(ステップST2)。図7の(ST2)は、ステップST2の状態を示している。
【0081】
この際、発光電流検出回路28は、比較回路11の出力電圧をモニタしており、発光電流生成回路18へ出力するディジタルデータの下位ビットから1ビットずつ大きくし、モニタ電圧Vpdが基準電圧Vrefを超えた時点の該ディジタルデータをDACコードとして記憶する。比較回路11に入力された基準電圧VrefとレーザダイオードLDの発光量Poは比例関係にあり、図7で示すように発光電流iηとレーザダイオードLDの発光量Poも比例関係にあることから、発光電流iηと基準電圧Vrefは比例関係になる。
【0082】
このため、比較回路11に入力される電圧をVref/N→Vrefに変化させると、発光電流iηはN倍になる。発光電流検出回路28は、iη/N→iηの差分の発光電流値idac1をDACコードとして記憶することから、idac1=iη−iη/N=iη×(N−1)/Nとなり、分圧回路17から比較回路11に入力する電圧をVref/NからVrefに変えることによって発光電流値idac1を検出し、発光電流iηを算出することができる。このときのLD駆動電流iopは、iop=ish1+idac1となる。このような発光電流値idac1の検出方法としては、逐次比較方式もある。
【0083】
次に、発光電流検出回路28は、NMOSトランジスタ14をオンさせてホールドコンデンサCに貯えられた電荷を放電することによって、バイアス電流ishを0にする(ステップST3)。このときのLD駆動電流iopは、iop=idac1となる。図7の(ST3)は、ステップST3の状態を示している。
【0084】
次に、発光電流検出回路28は、記憶したDACコードをN/(N−1)倍することで、発光電流生成回路18から出力される発光電流値idac1をN/(N−1)倍させた発光電流iηの発光電流値をidacとする(ステップST4)。このときのLD駆動電流iopは、iop=idac=idac1×N/(N−1)となる。図7の(ST4)は、ステップST4の状態を示している。
【0085】
このようにバイアス電流ishを0にした目的は、発光電流検出回路28で記憶したDACコードをN/(N−1)倍する際に、N>1である場合N/(N−1)>1となり、idac1×N/(N−1)>idac1となる。前記ステップST2の工程において分圧回路17の出力電圧によってiop=ish1+idac1へ光量調整された状態でDACコードをN/(N−1)倍すると、iop=ish1+idac1×N/(N−1)>iop2となってレーザダイオードLDが過発光することになりレーザダイオードLDの劣化等の不具合が発生することを防止できる。例えばN=2の場合、N/(N−1)=2となるため、DACコードを1ビット上位にシフト(最下位ビットは0)させるだけで容易にN/(N−1)を実現することができる。
【0086】
次に、発光電流検出回路28は、第1補助電流生成回路19及び第2補助電流生成回路20に対して、第1補助電流isub1及び第2補助電流isub2をそれぞれ演算回路33に出力させる(ステップST5)。このときのLD駆動電流iopは、iop=idac+isub1+isub2となる。図7の(ST5)は、ステップST5の状態を示している。
【0087】
この後、発光電流検出回路28は、分圧回路17に対して基準電圧Vrefを分圧せずにそのまま出力するように設定すると共にNMOSトランジスタ14をオフさせ、発光電流生成回路18、第1補助電流生成回路19及び第2補助電流生成回路20に対してそれぞれ電流出力を行わせた状態でアナログスイッチASWのスイッチング制御を行って再度APC動作を行わせてバイアス電流ishを演算回路33に出力させる(ステップST6)。このときのLD駆動電流iopは、iop=idac+isub1+isub2+ishとなる。図7の(ST6)は、ステップST6の状態を示している。
【0088】
このように、iop=ith+iη=ish+isub2+isub1+idacであり、iη=idacであると共に、レーザダイオードLD点灯前後でidac,isub1,isub2が発生することから、レーザダイオードLDに常時流れるバイアス電流ishは、ish=ith−isub1−isub2となる。
【0089】
次に発光電流検出時におけるレーザダイオードLDの保護機能について説明する。
発光電流検出回路28は、発光電流検出時に、発光信号SLによらず基準電圧Vref又はVref/NレベルでレーザダイオードLDを発光させ、発光電流検出の途中でレーザダイオードLDの発光電流をDACコードに記憶してから1<N/(N−1)倍の演算を行うため、各工程で正しく電流を検出できなかった場合、レーザダイオードLDの過発光や演算ミスが生じる可能性がある。
【0090】
そこで、発光電流検出回路28は、主要な工程で、入力設定が正しいか、セトリングが完了しているか、DACコードが所定の値以上になっていないかを検査する。発光電流検出回路28は、異常を検出した場合、該異常を検出した時点で発光電流検出動作を中止し、LD駆動電流iopを0にする。更に、発光電流検出回路28から、該異常を検出したことを画像入力装置6に知らせる信号(図示せず)を出力するようにしてもよい。
【0091】
図8は、発光電流検出時における図3の各部の信号の波形例を示したタイミングチャートである。図8では、図6の各工程に対応させて示している。
図8において、発光電流検出回路28は、ステップST1の最初にAPC実行信号SAがハイレベルになって発光電流検出動作がスタートしたときに、基準電圧Vrefをチェックして、基準電圧Vrefの値が所定の電圧以上あるか否かを調べる。発光電流検出回路28は、基準電圧Vrefの値が所定の電圧未満の場合、異常と判断する。
【0092】
基準電圧Vrefを一定電圧以上にする目的は、基準電圧Vrefが小さいと比較回路11の電圧利得、応答速度又は出力電流が低下し、クロック信号CLKの発振周波数と発光電流検出回路28を構成するデジタル回路で規定されるステップST1の期間内に、Vref/Nに対するAPCが完了しない恐れと、比較回路11の入力オフセット電圧の誤差が基準電圧Vrefに対して無視できなくなることと、レーザダイオードLDのLED発光領域での検出になることをそれぞれ防ぐことにある。比較回路11の入力オフセット電圧の誤差を±20mVとすると、該入力オフセット電圧の誤差が無視できるレベルとして基準電圧Vrefが少なくとも100mV以上になる必要がある。
【0093】
次に、発光電流検出回路28は、ステップST2の工程の最初に、DACコードを1ビットごとにアップさせる前に、モニタ電圧VpdがVref/Nに対して一定の割合に到達しているか否かをチェックする。発光電流検出回路28は、一定の割合に到達していない場合は、異常と判定する。
モニタ電圧Vpdが基準電圧Vrefに対して一定の割合以上にする目的は、発光電流iηを正確に検出するためである。
【0094】
ステップST1の工程では、分圧回路17から出力される電圧がVref/NでありAPC動作によってバイアス電流ishはish=ith+iη/Nになり、ステップST2で分圧回路17から出力される電圧がVref/NからVrefになることにより差分検出された発光電流値idac1がiη×(N−1)/Nであることを前提に、演算によりiη=idac1×N/(N−1)を算出していることから、ステップST1の工程で設定されるバイアス電流ishは充分にセトリングが完了している必要がある。
【0095】
セトリングが完了していれば、Vpd=Vref/Nとなる。Vpd<Vref/Nの場合、セトリングが完了しておらず、バイアス電流ishが実際の値よりも小さいままでステップST2工程の最初にホールドされていることになる。バイアス電流ishが実際の値よりも小さく、かつステップST2工程でLD駆動電流iopが正しく検出された場合、iop=ish1+idac1であることから、idac1>iη×(N−1)/Nとなり、ステップST4工程でidac1×N/(N−1)>iηとなり、実際の発光電流iηよりも大きな値が設定されてしまうことになる。
【0096】
次に、発光電流検出回路28は、ステップST3で、ステップST2工程の最後に検出されたDACコードをチェックし、所定のコードよりも大きい場合は異常とする。このようにDACコードをチェックする目的は、ステップST4工程でDACコードをN/(N−1)>1にするので、検出されたDACコードがフルスケールコードの(N−1)/N以下にすることにある。N/(N−1)倍したときにフルスケールコードを超えた場合、正しく発光電流iηを設定することができなくなる。例えば、N=2の場合、N/(N−1)=2であり、N/(N−1)倍するとDACコードを1ビット上位にシフトすることになるので、発光電流検出時に最上位ビットが立った場合を異常とすればよい。
【0097】
次に、発光電流生成回路18のフルスケール電流を基準電圧Vrefと比例する回路構成にすることにより、APCを実行しなくてもレーザダイオードLDの発光量Poが基準電圧Vrefに比例して所望の光量になる機能について説明する。
図9は、発光電流生成回路18の内部構成例を示した図である。
図9において、発光電流生成回路18は、D/Aコンバータをなしており、差動ゲート駆動スイッチ回路41には、発光電流検出回路28からのDACコード信号SD0〜SDnによるDACコードD0〜Dn及び第1制御回路24からの制御信号Sc1がそれぞれ入力されている。
【0098】
差動ゲート駆動スイッチ回路41は、制御信号Sc1がアサートされると、PMOSトランジスタQkB(k=0〜n)と差動ゲートを形成するPMOSトランジスタQkのゲートにDACコードDkを出力し、PMOSトランジスタQkBのゲートにはDACコードDkの信号レベルを反転させたデータDkBを生成して出力する。また、差動ゲート駆動スイッチ回路41は、制御信号Sc1がネゲートされると、DACコードD0〜Dnに関係なくPMOSトランジスタQ0B〜QnBをすべてオフさせる。PMOSトランジスタQ0B〜QnBの各ドレインが発光電流生成回路18の出力端にそれぞれ接続され、該出力端から発光電流iηが出力される。
【0099】
演算増幅器42の反転入力端には基準電圧Vrefが入力されており、演算増幅器42の非反転入力端と接地電圧との間に抵抗43が接続され、抵抗43は、PMOSトランジスタQと差動ゲートを形成するPMOSトランジスタQBから出力される電流を電圧に変換して演算増幅器42の非反転入力端に出力する。PMOSトランジスタQBのゲートには、DACコード信号SD0〜SDnがハイレベルのときのDACコードD0B〜DnBの電圧が入力されており、PMOSトランジスタQのゲートには、DACコード信号SD0〜SDnがハイレベルのときのDACコードD0〜Dnの電圧が入力されている。
【0100】
演算増幅器42の出力端は、PMOSトランジスタQA0〜QAn及びQCの各ゲートに接続され、PMOSトランジスタQA0〜QAn及びQCの各ソースは電源電圧VCCにそれぞれ接続されている。PMOSトランジスタQAkのドレインは、PMOSトランジスタQk及びQkBの各ソースに接続され、PMOSトランジスタQCのドレインは、PMOSトランジスタQ及びQBの各ソースに接続されている。また、PMOSトランジスタQ及びQ0〜Qnの各ドレインは接地電圧にそれぞれ接続されている。
【0101】
このような構成において、DACコードD0〜Dn及びD0B〜DnBの電圧レベルの振幅は、電源電圧VCC及び接地電圧まで振らずに振幅制限がかけられており、DACコードD0〜Dn及びD0B〜DnBのハイレベルの電圧をVHとし、ローレベルの電圧をVLとすると、0<VL<VH<VCCという関係になっている。なお、PMOSトランジスタQBは常時オンし、PMOSトランジスタQは常時オフしている。
【0102】
また、抵抗43の抵抗値を変えることにより、発光電流iηの振幅を変えることができる。抵抗43の抵抗値をRcとし、抵抗R43に流れる電流をicとすると、発光電流iηのフルスケール電流の基準となる電流icは、ic=Vref/Rcとなり、電流icは基準電圧Vrefに比例する。電流icと発光電流iηの振幅は、PMOSトランジスタQCとPMOSトランジスタQA0〜QAnとのトランジスタサイズの比によって、常に同じ比率になるように設定されている。このように、発光電流生成回路18で生成される発光電流iηの振幅は、基準電圧Vrefに比例する。なお、抵抗43は、ICの外部に設けるようにして、抵抗値Rcを変更しやすくするようにしてもよい。
【0103】
一方、レーザダイオードLDの発光量を検出する検出手段の1構成であるフォトダイオードPDは、レーザダイオードLDの発光量Poに比例したモニタ電流ipdを発生させる。該検出手段のもう1つの構成である可変抵抗16は、モニタ電流ipdをモニタ電圧Vpdに変換して出力するため、モニタ電圧Vpdは発光量Poに比例する。通常動作時には、分圧回路17において入力された基準電圧Vrefが分圧されずにそのまま出力されて基準電圧Vrefが比較回路11に入力され、モニタ電圧Vpdが基準電圧VrefになるようにレーザダイオードLDの発光量Poが制御されることから、発光量Poは基準電圧Vrefに比例するようにAPCが実行される。
【0104】
このように、半導体レーザ駆動装置7において、基準電圧Vref、発光電流iη及び発光量Poが比例関係にあり、基準電圧Vrefと発光量Poが比例するようにAPCが実行されることから、発光電流検出動作によって、バイアス電流ishと発光電流iηが正しく設定されると、APCによってバイアス電流ishの補正を行わなくても、基準電圧Vrefに応じた所望の光量Poが得られる。
【0105】
また、APCを実行する場合、フォトダイオードPDの応答遅れをホールドコンデンサCの容量で位相補償する。すなわち、電圧−電流変換回路15の入力電圧の変化をフォトダイオードPDの応答よりも圧倒的に遅くすることでAPC系を安定させている。このことは、基準電圧Vrefを変更してAPCにより発光量Poを変更する場合、高速な応答を得ることが困難であることを意味する。画像走査して、画像を記録する場合の1ラインの走査時間が数百μsである場合、基準電圧Vrefを変更しながらAPCにより発光量Poを1ライン以内に所望の光量に正しく制御することは困難である。
【0106】
これに対して、本第1の実施の形態の方式であれば、特にAPCによってバイアス電流ishの補正を行わなくても、基準電圧Vrefに応じた所望の光量Poが得られることから、APCの応答速度の制約を受けない高速の発光量制御が可能となる。特に、走査面上での走査光の単位面積当たりの光強度の不均一を補正するために、走査に際して走査面上に照射される走査光の入射角が大きくなるほど、走査光の強度を増やす制御を行う、いわゆるシェーディング補正に有効となる。
【0107】
一方、図4に示すように、第1補助電流isub1と発光電流値idacの発生期間がそのまま発光期間となり、発光信号SLのアサート期間と同じ幅でレーザダイオードLDを発光させるためには、高速な電流切り替えが必要となる。発光電流生成回路18はD/Aコンバータで構成されており、発光電流iηの振幅に対して最適なトランジスタサイズを設定することで、発光電流検出時に設定されたDACコードに関係なく、高速な電流切り替えを行うことができる。
【0108】
このことから、第1補助電流生成回路19もD/Aコンバータで構成されるようにし、外部からレジスタ設定等によってデジタルコードで第1補助電流isub1の電流値を設定することにより高速な電流切り替えを行うことができる。また、他の方法として、外部からのDC電圧をAD変換してデジタルコードを生成し、該生成したデジタルコードを第1補助電流isub1設定用のD/Aコンバータに入力する方法もある。
【0109】
図10に、第1補助電流生成回路19の内部構成例を示す。
図10において、画像入力装置6から入力された指定信号Sa1がインバータ51及び52の各入力端にそれぞれ入力される。インバータ51のしきい値電圧はVCC/2よりも大きく、インバータ52のしきい値電圧はVCC/2よりも小さい。
【0110】
インバータ51の出力端は、AND回路53の一方の入力端、AND回路54の非反転入力端及びNOR回路55の一方の入力端にそれぞれ接続され、インバータ52の出力端は、AND回路53の他方の入力端、AND回路54の反転入力端及びNOR回路55の他方の入力端にそれぞれ接続されている。AND回路53の出力端はAND回路56の一方の入力端に、AND回路54の出力端はAND回路57の一方の入力端に、NOR回路55の出力端はAND回路58の一方の入力端にそれぞれ接続されている。AND回路56〜58の各他方の入力端には第2制御回路25からの制御信号Sc2がそれぞれ入力されている。
【0111】
差動スイッチ回路59は、AND回路56の出力信号がハイレベルになると、PMOSトランジスタQD0をオフさせると共にPMOSトランジスタQD0Bをオンさせ、AND回路56の出力信号がローレベルになると、PMOSトランジスタQD0をオンさせると共にPMOSトランジスタQD0Bをオフさせる。同様に、差動スイッチ回路60は、AND回路57の出力信号がハイレベルになると、PMOSトランジスタQD1をオフさせると共にPMOSトランジスタQD1Bをオンさせ、AND回路57の出力信号がローレベルになると、PMOSトランジスタQD1をオンさせると共にPMOSトランジスタQD1Bをオフさせる。
【0112】
同様に、差動スイッチ回路61は、AND回路58の出力信号がハイレベルになると、PMOSトランジスタQD2をオフさせると共にPMOSトランジスタQD2Bをオンさせ、AND回路58の出力信号がローレベルになると、PMOSトランジスタQD2をオンさせると共にPMOSトランジスタQD2Bをオフさせる。
【0113】
PMOSトランジスタQF及びQE0〜QE2はカレントミラー回路を形成しており、定電流源62から供給された電流が該カレントミラー回路によってPMOSトランジスタQD0〜QD2及びQD0B〜QD2Bにそれぞれ供給される。なお、PMOSトランジスタQE0〜QE2のトランジスタサイズは異なっており、PMOSトランジスタQE0のトランジスタサイズが最も小さく、PMOSトランジスタQE2のトランジスタサイズが最も大きい。PMOSトランジスタQD0B〜QD2Bのドレインが第1補助電流生成回路19の出力端にそれぞれ接続され、第1補助電流isub1が出力される。
【0114】
このような構成において、インバータ51及び52の各入力端には、画像入力装置6から、L(小)、M(中)、H(大)の3値のいずれかを示す3種類の電圧値のいずれか1つが選択されて指定信号Sa1として入力される。しきい値電圧の異なるインバータ51及び52から、入力された指定信号Sa1が示したL,M,Hのいずれか1つを示す組み合わせの信号がそれぞれ出力される。差動スイッチ回路59〜61は、インバータ51及び52の出力信号レベルの組み合わせに応じて、対応するPMOSトランジスタQD0〜QD2及びQD0B〜QD2Bの動作制御を行って第1補助電流isub1の電流値を切り替える。
【0115】
なお、定電流源62から供給される電流値は、外部の抵抗によって任意に設定できるようにしてもよいし、固定値にしてもよい。また、通常動作時にノイズによる指定信号Sa1の選択値の誤りを防ぐために、第1補助電流生成回路19にラッチ回路を付加し、発光電流検出時に、指定信号Sa1の選択値をラッチし、以降、該選択値の変更をできないようにしてもよい。
【0116】
図11は、第2補助電流生成回路20の内部構成例を示した図である。
図11において、差動ゲート駆動スイッチ回路71には、第2制御回路26からの制御信号Sc3が入力されている。差動ゲート駆動スイッチ回路71は、制御信号Sc3がアサートされると、PMOSトランジスタQGBをオンさせると共にPMOSトランジスタQGをオフさせ、PMOSトランジスタQGBから第2補助電流isub2が出力される。また、差動ゲート駆動スイッチ回路71は、制御信号Sc3がネゲートされると、PMOSトランジスタQGBをオフさせると共にPMOSトランジスタQGをオンさせ、第2補助電流isub2の出力を停止させる。
【0117】
演算増幅器72の非反転入力端には画像入力装置6からの指定信号Sa2が入力されており、演算増幅器72の反転入力端と接地電圧との間に抵抗73が接続され、演算増幅器72の出力端はNMOSトランジスタQJのゲートに接続されている。NMOSトランジスタQJのソースは、演算増幅器72の反転入力端と抵抗73との接続部に接続され、演算増幅器72、抵抗73及びNMOSトランジスタQJで定電流源を形成している。PMOSトランジスタQH及びQiはカレントミラー回路を形成しており、該定電流源から供給された電流が該カレントミラー回路によってPMOSトランジスタQG及びQGBにそれぞれ供給される。PMOSトランジスタQGBのドレインが第2補助電流生成回路20の出力端に接続され、第2補助電流isub2が出力される。
【0118】
このような構成において、図4で示したように、第2補助電流isub2はレーザダイオードLDの発光直前に発生し、レーザダイオードLDの応答速度を高めるためにある。第2補助電流isub2は、レーザダイオードLDが発光する10ns程度前に発生するため、第2補助電流isub2の電流波形が数ns程度鈍っても光出力波形としては大きな影響はない。このため、第2補助電流生成回路20は、1種類のトランジスタサイズで設定することができる。
【0119】
また、指定信号Sa2の電圧値Va2と抵抗73の抵抗値Rsによって電流is(=Va2/Rs)が設定される。なお、電圧値Va2及び抵抗値Rsは、内部の固定、又は外部から任意に設定される。また、第2補助電流isub2の電流値は、PMOSトランジスタQi及びQHのトランジスタサイズ比で決まる。図11の各トランジスタは、想定される第2補助電流isub2の最大電流を十分駆動できるサイズにしておけばよい。
【0120】
なお、前記説明ではレーザダイオードLDが1つである場合を例にして説明したが、複数のレーザダイオードLDと1つのフォトダイオードPDを有する構成であるLDアレイ形式の半導体レーザを駆動する方式について、図12を用いて説明する。
図12では、半導体レーザはレーザダイオードLDのカソードとフォトダイオードPDのアノードが共通になった、いわゆるカソードコモンタイプのLDユニットを例にして示している。
【0121】
1つのレーザダイオード、例えばレーザダイオードLD1に対して外部から入力される基準電圧Vr1を設定し、レーザダイオードLD1の所望の発光量Po1になるようにフォトダイオードPDに接続された可変抵抗Rpdでおおまかに調整する。所望の発光量Poに対して、モニタ電流ipdはLDユニットごとに大きくばらつくため、抵抗を可変にしてこのばらつきを調整する。Vr1=ipd×Rpd(Rpdは、抵抗Rpdの抵抗値を示す。)になるようにAPCが実行される。
【0122】
レーザダイオードLD1が発光したときのモニタ電流ipd1は、ipd1=Po×M1となり、M1はレーザダイオードLD1個有の定数であり、この定数はLDユニットごと及び同じLDユニット内のレーザダイオードLD間でばらつく。したがって、Po=Vr1/(M1×Rpd1)となり、M1のばらつきを含めて抵抗Rpdの抵抗値を調整することで設定された基準電圧Vr1に対する所望の発光量PoをレーザダイオードLD1に設定することができる。Rpd1は、レーザダイオードLD1の光量調整時に決定されている固定値である。基準電圧Vr1はD/AコンバータDAC1の出力電圧Vdac1を可変抵抗を含む抵抗分圧で設定する。DAコンバータDAC1の出力が電流の場合は1つの可変抵抗でもよい。
【0123】
次に、レーザダイオードLD2の光量を調整する。通常、各レーザダイオードの光量は同じ値に設定する。Po=Vr2/(M2×Rpd1) 、モニタ電流ipdは同じLDユニット内でもレーザダイオードLD間でばらつくのため、M1≠M2である。よって、レーザダイオードLD1と同じ光量を得るためには基準電圧Vr2を変更する。Vr1≠Vr2。
【0124】
通常、本LD駆動装置を制御する画像入力装置6の構成を簡素化する、及び、シェーディング補正時に、共通のデータで補正するなどの目的で、基準電圧Vrefを設定するD/AコンバータのコードはレーザダイオードLD間で同じ値になるようにする。そこで、Vr1≠Vr2を実現するために、D/Aコンバータの出力に可変抵抗を付けて、その値を調整することで最適な基準電圧Vr2を設定する。このように、1つの可変抵抗Rpdと、レーザダイオードLDごとのD/Aコンバータと可変抵抗により、LDユニットごと及び同じLDユニット内のレーザダイオードLD間でモニタ電流がばらついても、所望の発光量を得ることができ、更に、D/Aコンバータのコード変更により、光量の変更、特にシェーディング補正が容易に実現することができる。
【0125】
このように、本第1の実施の形態における半導体レーザ駆動装置は、レーザダイオードLDの発光電流検出時にレーザダイオードLDの過発光による劣化がなく、環境温度が変化しても短い時間間隔で光量制御を行うことで光量変動がなく、ドループ特性を良好に保つが地肌汚れを発生させない適切なレベルにバイアス電流ishを制御して、レーザ発光までの遅延時間を小さくしてレーザ光の応答性をよくすることができる。
【0126】
第2の実施の形態.
前記第1の実施の形態において、図4で示したように、レーザダイオードLDの点灯期間に遅延時間TD1及びTD2を加えた期間、第2補助電流isub2を発生させるようにした。しかし、図3で示した第1遅延回路29、第2遅延回路30及びOR回路31,32の構成では、図13に示すように点灯期間が(TD1+TD2)未満である場合、(TD1+TD2−点灯期間)(>0)の期間に第2補助電流isub2が出力されない場合がある。例えば、通常、第1遅延時間TD1=10ns、第2遅延時間TD2=2nsに設定する。これに対して、点灯期間は最小で1ns程度の場合もあり、点灯期間が12ns未満の場合は前記のような問題が発生する。このような問題を解決するようにしたものを本発明の第2の実施の形態とする。
【0127】
図14は、本発明の第2の実施の形態における半導体レーザ駆動装置における遅延回路の例を示した図である。なお、本発明の第2の実施の形態における半導体レーザ駆動装置の例を示した図は、遅延回路以外は図3と同じであることから図14では図3と異なる部分である遅延回路のみを示している。また、図14では、図3と同じもの又は同様のものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略する。
図14における図3の遅延回路35との相違点は、図3の遅延回路35の回路構成を変えたことにあり、これに伴って図3の遅延回路35を遅延回路81にした。
【0128】
図14において、遅延回路81は、q(qは、q>1の整数)個のバッファB1〜Bqと、r(rは、r>0の整数)個のバッファBA1〜BArと、OR回路31,82とで構成されている。なお、qとrは、q>rの関係にある。OR回路82は、(q+r+1)個の入力端を備えており、OR回路31の出力端がOR回路82の対応する1つの入力端に接続されている。また、OR回路31の出力端とOR回路82の対応する1つの入力端との間に、バッファB1〜Bq及びBA1〜BArが直列に接続されており、バッファB1〜Bq及びBA1〜BArの各出力端は、OR回路82の対応する入力端にそれぞれ接続されている。バッファBqとバッファBA1との接続部の信号が第1遅延信号SD1をなし、バッファBArの出力信号が第2遅延信号SD2をなす。また、OR回路82の出力信号が第3制御回路26に出力される出力信号Sorをなす。
【0129】
図15は、図14の各部の信号例を示したタイミングチャートである。なお、図15では、バッファB1〜Bq及びBA1〜BArの各遅延時間をそれぞれTD3としている。遅延時間TD3を、発光信号SLがアサートされたレーザダイオードLDの点灯期間の最小幅未満にすることで、OR回路82の各入力端に入力される信号が重なり合い、切れ目のない出力信号Sorを第2制御回路26に出力することができる。具体的には、点灯期間の最小幅を1nsとした場合、遅延時間TD3を1ns未満にすることで、切れ目のない出力信号Sorが生成される。このように、点灯期間が第1遅延時間TD1と第2遅延時間TD2を加えた時間未満であっても、連続した出力信号Sorを生成することができる。
【0130】
一方、第1遅延時間TD1を10nsに、第2遅延時間TD2を2nsにした場合、点灯期間の最小時間1nsを、TD1+TD2=12nsもの期間、バッファで遅延させた場合、バッファを構成するMOSトランジスタのゲート容量、配線容量の負荷容量、配線抵抗、及びバッファ出力の立ち上り時間と立ち下がり時間のばらつきによって、バッファB1〜Bq及びBA1〜BArの直列回路の途中で発光信号SLが消滅する恐れがある。図14では、バッファの負荷として、次段のバッファ負荷以外にOR回路のゲート及び配線の負荷が付いており、図3で示した遅延回路35よりも発光信号SLが消滅しやすい。
【0131】
図16は、このような問題を解決するための遅延回路81の回路例を示した図である。なお、図16では、図14と同じもの又は同様のものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略する共に図14との相違点のみ説明する。
図16における図14との相違点は、バッファBC1〜BCs(sは、s>0の整数)の直列回路を設けたことにある。
【0132】
図16において、遅延回路81は、バッファB1〜Bqの直列回路と、バッファBC1〜BCsの直列回路と、OR回路31,82とで構成されている。OR回路31の出力端とOR回路82の対応する1つの入力端との間に、バッファBC1〜BCsが直列に接続され、OR回路31の出力端に別途バッファB1〜Bqの直列回路が接続されており、該直列回路の出力端から第1遅延信号SD1が出力される。
【0133】
図17は、図16の各部の信号例を示したタイミングチャートである。
図17から分かるように、バッファBC1〜BCsは、特性が同じになるように形成されている。バッファBC1〜BCsは、入力信号がハイレベルからローレベルに立ち下がってから、出力信号がローレベルと判断されるしきい値電圧以下になるまでの時間TD4が、それぞれ遅延時間TD3よりも大きくなるようにトランジスタのサイズが調整されている。このようにすることにより、第2遅延信号SD2のハイレベルの幅を広げることができる。また、遅延時間(TD1+TD2)を形成するバッファの段数を図14の(q+r)よりも少なくすることができる。
【0134】
なお、図14では、第1遅延信号SD1と第2遅延信号SD2との間に遅延回路が挿入されていることから、確実に第1遅延信号SD1が終了した後に第2遅延信号SD2の終了信号がOR回路82に入力される。しかし、図16では、第1遅延信号SD1と第2遅延信号SD2が別回路でそれぞれ生成されるため、第2遅延信号SD2の終了を確実に第1遅延信号SD1の終了の後にするためには、図13や図15で示す遅延時間TD2よりも図17で示す遅延時間TD2の方が大きくなるようにするとよい。
【0135】
また、図14及び図16では、OR回路82を使用したがOR回路82の代わりにAND回路を使用してもよい。OR回路を使用した場合、発光信号SLの点灯論理はハイレベルであり、各バッファの出力信号の点灯論理もハイレベルであるが、バッファの代わりにインバータを使用した場合、1つのバッファに対して偶数のインバータを直列に接続した回路に置き換えるようにする。
【0136】
このように、本第2の実施の形態における半導体レーザ駆動装置は、第2遅延信号SD2を、第1遅延信号SD1を生成する回路とは異なる別の回路によってOR回路31の出力信号から生成するようにした。このことから、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができると共に、第2遅延信号SD2のハイレベルの幅を広げることでOR回路31の出力端からOR回路82の対応する入力端までの間に接続されたバッファの段数を減少させることができ、第2遅延信号SD2が減衰して消滅することを防ぐことができる。
【0137】
【発明の効果】
上記の説明から明らかなように、本発明の半導体レーザ駆動装置によれば、半導体レーザに対する設定光量と、該設定光量の1/Nの差分から発光電流を検出するため、発光電流検出時に過発光による半導体レーザの劣化を防止することができる。
【0138】
また、主走査方向の1ライン又は数ラインごとにAPCを実施することにより、温度変動による半導体レーザの発振しきい値電流ithの変動に対して短い時間間隔での光量補正を行うことができる。
【0139】
また、任意に設定できる第1補助電流isub1と第2補助電流isub2により、バイアス電流ishの電流値を制御することができることから、ドループ特性を良好に保つが半導体レーザで画像を形成する際の地肌汚れが発生しない適切なレベルにバイアス電流ishを制御することができる。
【0140】
また、バイアス電流値を半導体レーザの発振しきい値電流ithに連動させることにより、温度変動による該発振しきい値電流ithの変動に対して、安定した光応答性を確保することができる。
【0141】
また、温度変動によって微分効率が低下することで所望の発光量を得るために必要な発光電流iηが増加する分を第1補助電流isub1及び第2補助電流isub2で保証することにより、温度変動時に半導体レーザのLED発光量が増加して半導体レーザを使用して形成した画像に地肌汚れが発生することを防止することができる。
【0142】
また、バイアス電流ishを半導体レーザの発振しきい値電流ithから第1補助電流isub1及び第2補助電流isub2だけ低下させたことで、光の応答性能が低下する対策として、レーザダイオードLDの点灯直前に第2補助電流isub2を付加してレーザダイオードLDを活性化させ、光の応答性をよくするすなわちレーザ発光までの遅延時間を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態における半導体レーザ駆動装置を使用した例を示した図である。
【図2】 電源投入時の図1の各部の波形例を示した図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態における半導体レーザ駆動装置の例を示した図である。
【図4】 通常動作時における図3の各信号の波形例を示したタイミングチャートである。
【図5】 LD駆動電流iopとレーザダイオードLDの発光量Poの特性例を示した図である。
【図6】 図3の発光電流検出回路28による発光電流検出動作例を示したフローチャートである。
【図7】 発光電流検出動作時における発光電流の検出例を示した図である。
【図8】 発光電流検出時における図3の各部の信号の波形例を示したタイミングチャートである。
【図9】 図3の発光電流生成回路18の内部構成例を示した図である。
【図10】 図3の第1補助電流生成回路19の内部構成例を示す。
【図11】 図3の第2補助電流生成回路20の内部構成例を示した図である。
【図12】 LDアレイ形式の半導体レーザ駆動装置の例を示した図である。
【図13】 図3の遅延回路35の動作例を示したタイミングチャートである。
【図14】 本発明の第2の実施の形態における半導体レーザ駆動装置の遅延回路の例を示した図である。
【図15】 図14の各部の信号例を示したタイミングチャートである。
【図16】 本発明の第2の実施の形態における半導体レーザ駆動装置の遅延回路の他の例を示した図である。
【図17】 図16の各部の信号例を示したタイミングチャートである。
【図18】 従来のLD駆動電流iopとレーザダイオードLDの発光量Poの特性例を示した図である。
【符号の説明】
1 レーザ記録装置
6 画像入力装置
7 半導体レーザ駆動装置
11 比較回路
14 NMOSトランジスタ
15 電圧−電流変換回路
16 可変抵抗
17 分圧回路
18 発光電流生成回路
19 第1補助電流生成回路
20 第2補助電流生成回路
24 第1制御回路
25 第2制御回路
26 第3制御回路
27 第4制御回路
28 発光電流検出回路
29 第1遅延回路
30 第2遅延回路
31,32 OR回路
33 演算回路
34 クロック生成回路
35 遅延回路
LD レーザダイオード
ASW アナログスイッチ
C ホールドコンデンサ
PD フォトダイオード
B1〜Bq,BA1〜BAr,BC1〜BCs バッファ

Claims (19)

  1. 半導体レーザから所望の発光量が得られるように該半導体レーザに供給する電流を制御して、半導体レーザの駆動制御を行う半導体レーザ駆動装置において、
    前記半導体レーザの発光量を検出し、該発光量が設定値になるようにバイアス電流ishを生成して該半導体レーザに常時供給するバイアス電流生成回路部と、
    前記半導体レーザの発光を指示する外部からの発光信号を所定の第1の遅延時間TD1だけ遅延させて供給する第1の遅延回路部と、
    入力された信号に応じた、前記半導体レーザを発光させるための発光電流iηを生成し、該第1の遅延回路部からの出力信号に応じて該生成した発光電流iηを前記半導体レーザに供給する発光電流生成回路部と、
    該発光電流生成回路部で生成された発光電流iηに対する所定の第1補助電流isub1を生成し前記発光電流iηと同時に前記第1の遅延回路部からの出力信号に応じて前記半導体レーザに出力する第1補助電流生成回路部と、
    前記発光信号が半導体レーザの点灯を示した場合、所定の第2補助電流isub2を生成して前記半導体レーザに供給する第2補助電流生成回路部と、
    前記半導体レーザの発光特性を検出して発光電流iηの電流値を得る発光電流検出動作を行い、前記発光電流生成回路部に対して、該得られた電流値の発光電流iηを出力させる発光電流検出回路部と、
    を備え、
    前記第1補助電流isub1と第2補助電流isub2との和は前記半導体レーザの発振しきい値電流ith以下であり、前記バイアス電流ishと第2補助電流isub2との和は前記半導体レーザの発振しきい値電流ith未満であり、前記バイアス電流生成回路部は、バイアス電流ish、発光電流iη、第1補助電流isub1及び第2補助電流isub2の和電流による半導体レーザの発光量が所定値になるように、前記バイアス電流ishを生成して出力することを特徴とする半導体レーザ駆動装置。
  2. 前記第1の遅延回路部からの出力信号を所定の第2の遅延時間TD2だけ遅延させて出力する第2の遅延回路部を備え、前記第2補助電流生成回路部は、前記発光信号が半導体レーザの消灯を示した場合、該第2の遅延回路部からの出力信号に応じて第2補助電流isub2の出力を停止することを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ駆動装置。
  3. 前記半導体レーザの発光を指示する外部からの発光信号を所定の第2の遅延時間(TD1+TD2だけ遅延させて出力する第2の遅延回路部を備え、前記第2補助電流生成回路部は、前記発光信号が半導体レーザの消灯を示した場合、該第2の遅延回路部からの出力信号に応じて第2補助電流isub2の出力を停止することを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ駆動装置。
  4. 前記バイアス電流生成回路部は、
    前記半導体レーザの発光量の検出を行い、該検出した発光量に応じた電圧を生成して出力する発光量検出回路部と、
    入力された制御信号に応じて、外部から入力された所定の基準電圧Vrefを所定の比1/Nで減衰させて出力する減衰回路部と、
    前記発光量検出回路部からの出力電圧及び該減衰回路部からの出力電圧を比較し、該比較結果に応じた電圧を生成して出力する比較回路部と、
    入力された制御信号に応じて、該比較回路部からの出力信号に対してサンプルホールド動作を行うサンプルホールド回路部と、
    該サンプルホールド回路部からの出力電圧に応じた前記バイアス電流ishを生成して出力する電圧−電流変換回路部と、
    を備えることを特徴とする請求項1、2又は記載の半導体レーザ駆動装置。
  5. 前記発光電流検出回路部は、
    前記半導体レーザの発光特性を検出する発光電流検出時に、
    前記発光電流生成回路部、第1補助電流生成回路部及び第2補助電流生成回路部に対してそれぞれ電流出力を停止させ、
    前記減衰回路部に対して基準電圧Vrefを所定の比1/Nで減衰した電圧を出力させたときのバイアス電流ishの電流値ish1を検出し、
    前記バイアス電流生成回路部に対してバイアス電流ishを電流値ish1で固定させ、
    前記発光電流生成回路部に対して生成した発光電流iηを出力させると共に第1補助電流生成回路部及び第2補助電流生成回路部に対してそれぞれ電流出力を停止させた状態で、前記減衰回路部に対して基準電圧Vrefを出力させたときのバイアス電流ishと発光電流iηの和電流を検出し、
    前記発光電流生成回路部から出力される発光電流iηの電流値を変え、所望の発光量が得られる該和電流の電流値から前記バイアス電流値ish1を減算した電流値を前記発光電流生成回路部から出力させることを特徴とする請求項4記載の半導体レーザ駆動装置。
  6. 前記発光電流検出回路部は、電源投入から発光電流検出動作が開始されるまでの間、前記バイアス電流生成回路部、発光電流生成回路部、第1補助電流生成回路部及び第2補助電流生成回路部に対して半導体レーザへの電流供給を停止させることを特徴とする請求項5記載の半導体レーザ駆動装置。
  7. 前記発光電流検出回路部は、発光電流検出動作時に、前記基準電圧Vrefが所定の電圧以下である場合、該発光電流検出動作を停止すると共に、前記バイアス電流生成回路部、発光電流生成回路部、第1補助電流生成回路部及び第2補助電流生成回路部に対して半導体レーザへの電流供給を停止させることを特徴とする請求項5又は6記載の半導体レーザ駆動装置。
  8. 前記発光電流検出回路部は、発光電流検出動作時に、前記基準電圧Vrefが所定の電圧以下である場合、異常であることを示す所定の信号を外部に出力することを特徴とする請求項又は記載の半導体レーザ駆動装置。
  9. 前記発光電流検出回路部は、発光電流検出動作時に、前記基準電圧Vrefを所定の比1/Nで減衰させた電圧に応じたバイアス電流ishの電流値を検出したときに該検出した電流値が所定値未満である場合、該発光電流検出動作を停止すると共に、前記バイアス電流生成回路部、発光電流生成回路部、第1補助電流生成回路部及び第2補助電流生成回路部に対して半導体レーザへの電流供給を停止させることを特徴とする請求項又は記載の半導体レーザ駆動装置。
  10. 前記発光電流検出回路部は、発光電流検出動作時に、前記基準電圧Vrefを所定の比1/Nで減衰させた電圧に応じたバイアス電流ishの電流値を検出したときに該検出した電流値が所定値未満である場合、異常であることを示す所定の信号を外部に出力することを特徴とする請求項又は記載の半導体レーザ駆動装置。
  11. 前記発光電流検出回路部は、発光電流検出動作時に、所望の発光量が得られる前記和電流の電流値から前記バイアス電流値ish1を減算した電流値が所定値を超えると、該発光電流検出動作を停止すると共に、前記バイアス電流生成回路部、発光電流生成回路部、第1補助電流生成回路部及び第2補助電流生成回路部に対して半導体レーザへの電流供給を停止させることを特徴とする請求項又は記載の半導体レーザ駆動装置。
  12. 前記発光電流検出回路部は、発光電流検出動作時に、所望の発光量が得られる前記和電流の電流値から前記バイアス電流値ish1を減算した電流値が所定値を超えると、異常であることを示す所定の信号を外部に出力することを特徴とする請求項又は記載の半導体レーザ駆動装置。
  13. 前記発光電流生成回路部は、電流出力型のD/Aコンバータをなし、前記発光電流検出回路部は、該D/Aコンバータにデータを出力して所望の電流値の発光電流iηを出力させることを特徴とする請求項又は記載の半導体レーザ駆動装置。
  14. 前記D/Aコンバータは、出力電流のフルスケール値が前記基準電圧Vrefに比例し、前記発光電流生成回路部は、該基準電圧Vrefに応じた発光電流iηを生成して出力することを特徴とする請求項13記載の半導体レーザ駆動装置。
  15. 前記減衰回路部、比較回路部、サンプルホールド回路部、電圧−電流変換回路部、第1遅延回路部、発光電流生成回路部、第1補助電流生成回路部、第2補助電流生成回路部及び発光電流検出回路部は、1つのICに集積されることを特徴とする請求項4、5、6、7、8、9、10、11、12、13又は14記載の半導体レーザ駆動装置。
  16. 前記サンプルホールド回路部は、比較回路部の出力電圧で充電されるホールドコンデンサ、及び比較回路部の出力端と該ホールドコンデンサとの接続制御を行うスイッチ回路を備え、該ホールドコンデンサは前記ICの外部に設けられることを特徴とする請求項15記載の半導体レーザ駆動装置。
  17. 前記発光電流生成回路部は、出力する発光電流iηの振幅を設定する回路を備え、該回路は前記ICの外部に設けられることを特徴とする請求項15又は16記載の半導体レーザ駆動装置。
  18. 前記第2補助電流生成回路部は、出力する第2補助電流isub2の電流値を調整する回路を備え、該回路は前記ICの外部に設けられることを特徴とする請求項15、16又は17記載の半導体レーザ駆動装置。
  19. 半導体レーザから所望の発光量が得られるように該半導体レーザに供給する電流を制御して、半導体レーザの駆動制御を行う半導体レーザ駆動装置を有する画像形成装置において、
    前記半導体レーザ駆動装置は、
    前記半導体レーザの発光量を検出し、該発光量が設定値になるようにバイアス電流ishを生成して該半導体レーザに常時供給するバイアス電流生成回路部と、
    前記半導体レーザの発光を指示する外部からの発光信号を所定の第1の遅延時間TD1だけ遅延させて出力する第1の遅延回路部と、
    入力された信号に応じた、前記半導体レーザを発光させるための発光電流iηを生成し、該第1の遅延回路部からの出力信号に応じて該生成した発光電流iηを前記半導体レーザに供給する発光電流生成回路部と、
    該発光電流生成回路部で生成された発光電流iηに対する所定の第1補助電流isub1を生成し前記発光電流iηと同時に前記第1の遅延回路部からの出力信号に応じて前記半導体レーザに供給する第1補助電流生成回路部と、
    前記発光信号が半導体レーザの点灯を示した場合、所定の第2補助電流isub2を生成して前記半導体レーザに供給する第2補助電流生成回路部と、
    前記半導体レーザの発光特性を検出して発光電流iηの電流値を得る発光電流検出動作を行い、前記発光電流生成回路部に対して、該得られた電流値の発光電流iηを出力させる発光電流検出回路部と、
    を備え、
    前記第1補助電流isub1と第2補助電流isub2との和は前記半導体レーザの発振しきい値電流ith以下であり、前記バイアス電流ishと第2補助電流isub2との和は前記半導体レーザの発振しきい値電流ith未満であり、前記バイアス電流生成回路部は、バイアス電流ish、発光電流iη、第1補助電流isub1及び第2補助電流isub2の和電流による半導体レーザの発光量が所定値になるように、前記バイアス電流ishを生成して出力することを特徴とする画像形成装置
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