JP4390558B2 - 燃料電池用の電極触媒層 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体高分子形燃料電池用の電極触媒層に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、電池内で、水素やメタノール等を電気化学的に酸化することにより、燃料の化学エネルギーを、直接、電気エネルギーに変換して取り出すものであり、クリーンな電気エネルギー供給源として注目されている。特に、固体高分子形燃料電池は、他と比較して低温で作動することから、自動車代替動力源や家庭用コジェネレーションシステム、携帯用発電機として期待されている。
かかる固体高分子形燃料電池には、少なくともプロトン交換高分子膜の両面に一対の触媒層が接合された、膜・電極接合体(以下、MEAという)が備えられている。すなわち、プロトン交換高分子膜の一方の面にアノード触媒層、他方の面にカソード触媒層が設けられている。また、さらに両触媒層の外側に一対のガス拡散層が隣接した構造を有するものもMEAと呼ばれる。
【0003】
アノード及びカソード触媒層は、従来、触媒粒子を担持させたカーボンブラックの粉末とプロトン伝導性を有するポリマーからなる混合物をシート化したものであり、一つの手法として、プロトン交換高分子膜に熱プレスにより接合される。また、このような触媒層がガス拡散層と積層された構造を有するものは、ガス拡散電極と一般的に呼ばれる。
アノードとしてのガス拡散電極側には燃料(例えば水素)、カソードとしてのガス拡散電極側には酸化剤(例えば酸素や空気)をそれぞれ供給し、両電極間を外部回路で接続することにより燃料電池が作動する。具体的には、水素を燃料とした場合、アノード触媒上にて水素が酸化されてプロトンが生じ、このプロトンがアノード触媒層内のプロトン伝導性ポリマー部を通った後、プロトン交換高分子膜内を移動し、カソード触媒層内のプロトン伝導性ポリマー部を通ってカソード触媒上に達する。一方、水素の酸化によりプロトンと同時に生じた電子は外部回路を通ってカソード側ガス拡散電極に到達し、カソード触媒上にて上記プロトンと酸化剤中の酸素と反応して水が生成され、このとき電気エネルギーを取り出すことができる。
【0004】
固体高分子形燃料電池の発電性能は、プロトン交換高分子膜、アノード及びカソードのガス拡散電極の水分管理に大きく左右される。すなわち、プロトン交換高分子膜が乾燥すると、そのプロトン伝導度が著しく低下し、電池の内部抵抗が増大して発電性能が低下する。
また、アノードとカソードのガス拡散電極を構成するプロトン伝導性ポリマーが乾燥しても、ガス拡散電極の内部抵抗が増大するとともに、それに伴い活性化過電圧も上昇して発電性能が低下する。特にアノード側では、プロトン交換高分子膜中をアノード側からカソード側に向かってプロトンが移動する際に水分子を同伴するため、アノード側の水分が欠乏する。その結果、アノード側のプロトン伝導性ポリマーは乾燥しやすくなり、プロトンの移動を低下させるとともに、プロトン交換高分子膜内に水濃度勾配が生じ、同様にプロトン伝導度の低下を引き起こす。
【0005】
一方、燃料電池システムの簡略化という観点から、できるだけ低加湿条件で燃料電池を運転することが望ましいが、上記のように、プロトン交換高分子膜、アノード及びカソード側ガス拡散電極が十分に加湿されないと、良好な発電性能が得られないという問題があった。
この問題を解決するために、特開平6−111827号公報では、吸水性材料として微細粒子状及び/又は繊維状シリカをアノード触媒層及び/又はカソード触媒層に含有させる方法(以下、混合法)、特開平6−111834号公報では、微細粒子状及び/又は繊維状シリカをプロトン交換高分子膜に含有させる方法、特開平7−326361号公報では、吸水性材料を用いて形成させた触媒層が提案されている。これらの技術を用いることによりプロトン交換高分子膜、アノード及びカソード側ガス拡散電極の保水性を高めることができ、水分管理をある程度まで容易にすることができる。
【0006】
しかしながら、このような粒子状又は繊維状の吸水性材料は、保水性を向上させると同時に、電気抵抗の増大とガス透過性の低下を招くため、その効果には限界があった。また、その添加量を増やすと、触媒層及びプロトン交換高分子膜が脆くなるとともに、プロトン交換高分子膜に触媒層を添着できないといった問題があった。従って、水分管理はまだ実用上、十分に容易になったとはいえず、低加湿条件下で燃料電池を運転しても、その効果は小さかった(比較例2〜5参照)。
【0007】
一方、ゾルゲル反応を利用してパーフルオロ系イオン交換膜にシリカを複合化した膜(以下、ゾルゲル膜と称する)も報告されている。具体的には、パーフルオロ系イオン交換膜をまずメタノール等のアルコール水溶液に含浸し膨潤させた後、金属アルコキシドであるテトラエトキシシランとアルコールの混合溶媒を添加して、酸性基の触媒作用によりテトラエトキシシランを加水分解・重縮合反応させて、イオン交換膜中にシリカを均一に生成させている(K.A.Mauritz,R.F.Storey and C.K.Jones,in Multiphase Polymer Materials:Blends and Ionomers,L.A.Utracki and R.A.Weiss,Editors,ACS Symposium Series No.395,p.401,American Chemical Society,Washington,DC(1989))。
【0008】
しかしながら、低湿度下での保水性は僅かに向上するのみであり、またシリカ複合量を増やしても保水性向上の効果は小さいばかりか、プロトン伝導性が低下することが報告されている(N.Miyake,J.S.Wainright,and R.F.Savinell,Journal of the Electrochemical Society,148(8),A898−904(2001))。従って、低加湿条件下で燃料電池を運転しても、その効果は小さかった(比較例6参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、低加湿条件下で燃料電池を運転する場合においても、良好な発電性能を得られるようにすることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、導電性粒子上に触媒粒子が担持された複合粒子、及びプロトン伝導性ポリマー、及び金属酸化物を含有し、かつ該金属酸化物が非粒子状である電極触媒層が、低湿度下においても高保水性を示し、プロトン伝導性を維持できることを見出した。そして、該金属酸化物が非粒子状であるため、電気抵抗の増大とガス透過性の低下を招くことがなく、低加湿条件下での燃料電池の発電性能が向上することを見出した。
【0011】
このような電極触媒層を得る方法として、例えば複合粒子とプロトン伝導性ポリマーを含有するポリマー含有集合体を形成した後、プロトン伝導性ポリマー中にて金属酸化物前駆体を加水分解及び重縮合反応させることで、非粒子状の金属酸化物を形成させる方法を見出した。驚くべきことに、この方法を用いることで、プロトン伝導性ポリマーに対して100質量%を超える量の金属酸化物を形成させることも可能となり、低加湿条件下での発電性能が飛躍的に向上することを見出した。すなわち、本発明は、以下の通りである。
(1)導電粒子状に触媒粒子が担持された複合粒子、プロトン伝導性ポリマー、及び金属酸化物を含む水素ガスを燃料とする燃料電池用の電極触媒層であって、該電極触媒層は、
(a)前記複合粒子と前記プロトン伝導性ポリマーを含有するポリマー含有集合体を形成した後、
(b)前記金属酸化物に対応する金属酸化物前駆体を含浸させ、引き続き加水分解及び重縮合反応させて該金属酸化物前駆体を前記金属酸化物とする工程によって得られ、
該金属酸化物が非粒子状であり、金属酸化物のプロトン伝導性ポリマーに対する質量比が1以上5以下の上記電極触媒層。
(2)前記触媒粒子の表面の一部が、プロトン伝導性ポリマーで被覆されている(1)に記載の電極触媒層。
(3)前記プロトン伝導性ポリマーが、前記金属酸化物を含有する(1)又は(2)に記載の電極触媒層。
(4)前記金属酸化物がシリカである(1)〜(3)のいずれか一項に記載の電極触媒層。
(5)前記金属酸化物の含有量が、電極投影面積に対する担持量として、0.001mg/cm2以上10mg/cm2以下である(1)〜(4)のいずれか一項に記載の電極触媒層。
(6)(1)〜(5)のいずれか一項に記載の電極触媒層を備えたガス拡散電極。
(7)(1)〜(5)のいずれか一項に記載の電極触媒層を備えた膜・電極接合体。
(8)(1)〜(5)のいずれか一項に記載の電極触媒層を備えた固体高分子形燃料電池。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の燃料電池用の電極触媒層を詳細に説明する。
電極触媒層
本発明の燃料電池用の電極触媒層は、少なくとも、導電性粒子上に触媒粒子が担持された複合粒子の集合体、及びプロトン伝導性ポリマー、及び非粒子状の金属酸化物を含有する。特に限定されないが、該触媒粒子の表面の一部がプロトン伝導性ポリマーで被覆されていることが望ましく、更に該プロトン伝導性ポリマーが該金属酸化物を含有していることがより望ましい。
導電性粒子としては、導電性を有するものであれば何でもよく、例えばファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、活性炭、黒鉛、各種金属が用いられる。これら導電性粒子の粒子径としては、好ましくは10オングストローム以上10μm以下、より好ましくは50オングストローム以上1μm以下、最も好ましくは100オングストローム以上5000オングストローム以下である。
【0013】
触媒粒子は、アノードでは燃料(例えば水素)を酸化して容易にプロトンを生ぜしめ、カソードではプロトン及び電子と酸化剤(例えば酸素や空気)を反応させて水を生成させる触媒である。触媒の種類には制限がないが、白金が好ましく用いられる。CO等の不純物に対する白金の耐性を強化するために、白金にルテニウム等を添加又は合金化した触媒が好ましく用いられる。
触媒粒子の粒子径は限定されないが、10オングストローム以上1000オングストローム以下が好ましく、より好ましくは10オングストローム以上500オングストローム以下、最も好ましくは15オングストローム以上100オングストローム以下である。電極投影面積に対する触媒粒子の担持量は、電極触媒層を形成した状態で、好ましくは0.001mg/cm2以上10mg/cm2以下、より好ましくは0.01mg/cm2以上5mg/cm2以下、最も好ましくは0.1mg/cm2以上1mg/cm2以下である。また、このような複合粒子が結着されて電極触媒層の基本骨格を構成するのが普通である。ここで使用される結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素樹脂を用いることができるが、後述のプロトン伝導性ポリマー等を用いることも可能である。
【0014】
プロトン伝導性ポリマーは、プロトン伝導性のある官能基を有する重合体である。プロトン伝導性のある官能基としては、例えばスルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、リン酸基等が挙げられる。ポリマーの骨格としては、例えば、ポリオレフィン、ポリスチレンのような炭化水素系重合体、パーフルオロカーボン重合体等が挙げられる。中でも、耐酸化性や耐熱性に優れた下記式で表されるパーフルオロカーボン重合体が好ましい。
−[CF2CX1X2]a−[CF2−CF(−O−(CF2−CF(CF2X3))b−Oc−(CFR1)d−(CFR2)e−(CF2)f−X4)]g−(2)
(式中、X1、X2及びX3は、それそれ独立に、ハロゲン元素又は炭素数1以上3以下のパーフルオロアルキル基、aは0以上20以下の整数、bは0以上8以下の整数、cは0又は1、d、e及びfは、それぞれ独立に、0以上6以下の整数(但し、d+e+fは、0に等しくない)、gは1以上20以下の整数、R1及びR2は、それぞれ独立に、ハロゲン元素、炭素数1以上10以下のパーフルオロアルキル基又はフルオロクロロアルキル基、X4はCOOH、SO3H、PO3H2又はPO3Hである)
【0015】
プロトン伝導性ポリマーの当量質量EW(プロトン交換基1当量あたりのプロトン伝導性ポリマーの乾燥質量グラム数)には限定はないが、500以上2000以下が好ましく、より好ましくは600以上1500以下、最も好ましくは700以上1200以下である。電極触媒層内に存在させるプロトン伝導性ポリマーの量には限定はないが、電極投影面積に対する担持量として、電極触媒層を形成した状態で好ましくは0.001mg/cm2上10mg/cm2以下、より好ましくは0.01mg/cm2以上5mg/cm2以下、最も好ましくは0.1mg/cm2以上2mg/cm2以下である。また、触媒粒子の担持量に対し、質量比で好ましくは0.001以上50以下、より好ましくは0.1以上10以下、最も好ましくは0.5以上5以下である。
【0016】
金属酸化物としては特に限定はないが、Al2O3、B2O3、MgO、SiO2、SnO2、TiO2、V2O5、WO3、Y2O3、ZrO2、Zr2O3及びZrSiO4からなる群から選ばれた少なくとも1つを構成要素とする無機材料が好ましい。より好ましくは、Al2O3,SiO2,TiO2、ZrO2であり、この中でもシリカ(SiO2)が特に好ましい。また、このような金属酸化物はその表面に−OH基を持つのが一般的であり、例えばSiO2の場合、SiO2(1−0.25X)(OH)X(0≦X<4)と表されることがある。
金属酸化物は、粒子状や繊維状といった形態をとらず、非粒子状で電極触媒層中に存在する。つまり、光学顕微鏡や電子顕微鏡で観察しても、粒子状や繊維状の金属酸化物は観察されない。特に、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて電極触媒層を数10万倍までに拡大して観察しても、粒子状や繊維状の金属酸化物は観察されない。また、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて電極触媒層を数10万倍〜数100万倍に拡大して観察しても、明確に粒子状や繊維状の金属酸化物は観察することができない。このように現状の顕微鏡技術の範囲内では、該金属酸化物の粒子を確認することができない。
【0017】
金属酸化物の含有量には限定はないが、電極投影面積に対する担持量として、触媒層を形成した状態で0.001mg/cm2以上10mg/cm2以下であることが好ましく、より好ましく0.01mg/cm2以上5mg/cm2以下、さらにより好ましくは0.1mg/cm2以上3mg/cm2以下、最も好ましくは0.5mg/cm2以上3mg/cm2以下である。金属酸化物のプロトン伝導性ポリマーに対する質量比は限定されないが、好ましくは0.001以上50以下、より好ましくは0.01以上20以下、さらにより好ましくは0.1以上5以下、最も好ましくは1以上5以下である。
本発明の電極触媒層に、導電剤、結着剤、撥水剤等の添加剤が含有されていてもよい。導電剤としては、電子伝導性物質であれば制限がなく、例えばファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、活性炭、黒鉛、各種金属等が用いられる。結着剤及び/又は撥水剤として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素樹脂が挙げられる。
【0018】
次に、本発明の電極触媒層の製造方法について説明する。
本発明の電極触媒層は、いわゆるゾルゲル反応を用い、金属酸化物の前駆体の加水分解及び重縮合反応の速度のpH依存性を利用して製造することが可能である。例えば、酸性下での金属酸化物前駆体の加水分解反応は、その触媒作用により中性下よりも極めて早く進行するため、金属酸化物前駆体は、プロトン伝導性ポリマー中のプロトン交換基、特に複数のプロトン交換基が会合したいわゆるイオンクラスターの近傍にて選択的に加水分解及び重縮合反応する。このため、金属酸化物前駆体が加水分解及び重縮合反応して生成した金属酸化物は、プロトン伝導性ポリマー中に極めて微細に存在し、粒子状や繊維状といった形態をなさない。
【0019】
[製造例1]
この製造例は、少なくとも複合粒子及びプロトン伝導性ポリマーを含んだポリマー含有集合体を形成する工程(以下、ポリマー含有集合体形成工程という)、ポリマー含有集合体中において前記金属酸化物に対応する金属酸化物前駆体を含浸させ、引き続き加水分解及び重縮合反応させて金属酸化物とする工程(金属酸化物形成工程)からなる。
(ポリマー含有集合体形成工程)
少なくとも複合粒子及びプロトン伝導性ポリマーを含むポリマー含有集合体を形成する方法としては、一般的に知られている方法を用いることができる。このような方法として、例えば以下の方法が挙げられる。
まず、複合粒子及びプロトン伝導性ポリマーを少なくとも含有する触媒分散液を作製する。触媒分散液の溶媒は限定されないが、水、エタノール等の低級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジメチルスルホキシド等の単独溶媒又は複合溶媒が挙げられる。この際、かかる分散液に結着剤、撥水剤、電導剤等が含有されていてもよい。この分散液をイオン交換高分子膜、ガス拡散層又はその他の基材(PTFE製フィルム等)に塗布、乾燥することにより、基材上にポリマー含有集合体を形成することができる。
【0020】
イオン交換高分子膜の種類には限定はないが、前記プロトン伝導性ポリマーと同様にパーフルオロカーボン重合体が好ましい。膜厚には制限はないが、1μm以上500μm以下が好ましい。ガス拡散層としては、カーボンペーパーやカーボンクロス等の電気伝導性多孔質織布や不織布が例として挙げられる。また、PTFE製フィルム等のその他の基材上に形成させたポリマー含有集合体を、熱プレス等によりイオン交換高分子膜上に転写・接合してもよい。
別の方法として、少なくともプロトン伝導性ポリマーを含有した分散液を作製し、触媒粒子が担持された複合粒子の集合体に塗布もしくは浸積し、乾燥してポリマー含有集合体を形成することも可能である。ここで言う、集合体としてはガス拡散電極が適合し、米国E−TEK社製ガス拡散電極ELAT(登録商標)がその代表例である。
【0021】
(金属酸化物形成工程)
上記で製造された各種基材上のポリマー含有集合体に、金属酸化物前駆体を含浸させ、引き続いてこれを加水分解及び重縮合反応させる。
本発明で用いる金属酸化物前駆体の種類は限定されないが、Al、B、P、Si、Ti、Zr又はYを含有するアルコキシドが好ましい。その中でも特に、Al、Si、Ti、Zrを含有するアルコキシドが好ましい。Alのアルコキシドの具体例としては、Al(OCH3)3、Al(OC2H5)3、Al(OC3H7)3、Al(OC4H9)3等、Bを含有するアルコキシドの具体例としては、B(OCH3)3等、Pを含有するアルコキシドの具体例としては、PO(CH3)3、P(OCH3)3等、Siを含有するアルコキシドの具体例としては、Si(OCH3)4、Si(OC2H5)4、Si(OC3H7)4、Si(OC4H9)4等、Tiを含有するアルコキシドの具体例としては、Ti(OCH3)4、Ti(OC2H5)4、Ti(OC3H7)4、Ti(OC4H9)4等、Zrを含有するアルコキシドの具体例としては、Zr(OCH3)4、Zr(OC2H5)4、Zr(OC3H7)4、Zr(OC4H9)4等、Yを含有するアルコキシドの具体例としては、Y(OC4H9)3等が挙げられる。これらは、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。また、La[Al(i−OC3H7)4]3、Mg[Al(i−OC3H7)4]2、Mg[Al(sec−OC4H9)4]2、Ni[Al(i−OC3H7)4]2、(C3H7O)2Zr[Al(OC3H7)4]2、Ba[Zr2(OC2H5)9]2といった2種の金属アルコキシドを用いてもよい。
【0022】
金属酸化物前駆体の含浸量は限定されないが、プロトン伝導性ポリマー中のプロトン交換基1当量に対し、好ましくは0.01当量以上1000000当量以下、より好ましくは0.05当量以上500000当量以下、最も好ましくは0.1当量以上100000当量以下、更に好ましくは0.2当量以上20000当量以下である。
加水分解反応を行うためにプロトン伝導性ポリマーを浸漬するための水の量は限定されないが、金属酸化物の前駆体1当量に対し、好ましくは0.1当量以上100当量以下、より好ましくは0.2当量以上50当量以下、最も好ましくは0.5当量以上30当量以下、更に好ましくは1当量以上10当量以下である。
金属酸化物前駆体又は水は、他の溶媒に希釈又は溶解して添加してもよい。加水分解及び重縮合反応を開始させる方法は限定されないが、まず水をポリマー含有集合体に含浸させた後、金属酸化物前駆体を添加する方法、金属酸化物前駆体をポリマー含有集合体に含浸させた後、水を添加する方法、水と金属酸化物前駆体を両方含む液体をポリマー含有集合体に含浸させる方法等がある。これらの方法を行う際、金属酸化物前駆体及び水を、他の溶媒に希釈又は溶解して添加してもよい。
【0023】
加水分解及び重縮合反応を行わせるための反応温度は限定されないが、好ましくは1℃以上100℃以下、より好ましくは10℃以上80℃以下、最も好ましくは20℃以上50℃以下である。反応時間は限定されないが、1秒以上24時間以下が好ましく、より好ましくは10秒以上8時間以下、最も好ましくは20秒以上1時間以下である。
金属酸化物前駆体を上記の反応条件下に置くことによって、通常、先ず、金属酸化物前駆体の加水分解反応が起こり、次いで、重縮合反応が進行する。
所定の時間後にポリマー含有集合体を液体中から取り出し、必要に応じて、表面に付着した液体を除去及び/又は洗浄した後、1〜80℃にて大気中に放置する。この後、必要に応じて、80〜150℃において乾燥条件下で熱処理及び/又は80〜150℃で熱処理することにより、本発明の電極触媒層を得ることができる。
【0024】
[製造例2]
この製造例は、少なくとも、複合粒子及びプロトン伝導性ポリマーを含む溶液に金属酸化物前駆体を添加し、混合して、触媒分散バインダー溶液を製造する工程(触媒分散バインダー溶液の製造工程)、金属酸化物前駆体を加水分解及び重縮合反応させる工程(金属酸化物形成工程)、及び加水分解工程後の触媒分散バインダー溶液の溶媒を蒸発、固化させて電極触媒層を形成させる工程(電極触媒層形成工程)からなる。
(触媒分散バインダー溶液の製造工程)
まず、複合粒子及びプロトン伝導性ポリマーを少なくとも含有する触媒分散液を製造する。分散液の溶媒の種類は限定されないが、水、エタノール等の低級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジメチルスルホキシド等の単独溶媒又は複合溶媒が挙げられる。この際、分散液に結着剤、撥水剤、電導剤等が含有されていてもよい。
この分散液に、製造例1に示したものと同様の金属酸化物前駆体を添加混合して触媒分散バインダー溶液とする。金属酸化物前駆体の添加量は限定されないが、好ましい添加量は製造例1と同じである。添加の際、金属酸化物前駆体を単独で用いる場合と、他の溶媒に溶解又は希釈して用いる場合がある。このように製造した分散液が水を含む場合、金属酸化物前駆体の添加と同時に加水分解及び重縮合反応が開始する。
【0025】
(金属酸化物工程)
触媒分散バインダー溶液が非水であるか、又は含水量が小さい場合、水を添加、攪拌して金属酸化物前駆体を加水分解及び重縮合反応を開始させる。この時、水を他の溶媒で希釈して添加することもできる。水の量には限定はないが、好ましい添加量、反応温度及び反応時間は製造例1に示したものと同じである。金属酸化物前駆体は、全てが加水分解及び重縮合反応するとは限らず、未反応のまま残存していてもよい。
(電極触媒層形成工程)
金属酸化物形成工程で得られた触媒分散バインダー溶液を各種基材上に塗布し、溶媒を蒸発させて固化させる。基材としては、製造例1で示したのと同様に、イオン交換高分子膜、ガス拡散層、PTFE製フィルム等のその他基材を使用することができる。
その後、必要に応じて、1〜80℃にて大気中に放置後、更に必要に応じて、80〜150℃において乾燥条件下で熱処理及び/又は80〜150℃で熱水処理を行うことにより、本発明の電極触媒層を得ることができる。また、電極触媒層をPTFE製フィルム等の基材上に形成させた場合、熱プレス法等でイオン交換高分子膜に転写・接合し、イオン交換高分子膜上に電極触媒層を形成させてもよい。
【0026】
[製造例3]
この製造例は、少なくとも複合粒子及びプロトン伝導性ポリマーを含む溶液に金属酸化物前駆体を添加し、混合して、触媒分散バインダー溶液を製造する工程(触媒分散バインダー溶液の製造工程)、触媒分散バインダー溶液の溶媒を蒸発、固化させてポリマー含有集合体を形成させる工程(ポリマー含有集合体形成工程)、金属酸化物前駆体を加水分解及び重縮合反応させる工程(金属酸化物形成工程)からなる。
(触媒分散バインダー溶液の製造工程)
まず、複合粒子及びプロトン伝導性ポリマーを少なくとも含有する分散液を作製する。分散液の溶媒は限定されないが、エタノール等の低級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジメチルスルホキシド等の単独溶媒又は複合溶媒が挙げられる。分散液の含水率はできるだけ小さい方がよく、好ましくは1ppm以上5質量%以下、より好ましくは1ppm以上1質量%以下、最も好ましくは1ppm以上1000ppm以下である。分散液には、結着剤、撥水剤、電導剤等が含有されていてもよい。
この分散液に、金属酸化物前駆体を添加、混合して触媒分散バインダー溶液とする。金属酸化物前駆体は製造例1に示したものと同様のものを使用する。金属酸化物前駆体の添加量は限定されないが、好ましい添加量は製造例1と同様である。添加の際、金属酸化物前駆体を単独で用いても、他の溶媒に溶解又は希釈して用いてもよい。
【0027】
(ポリマー含有集合体形成工程)
上記のように製造した触媒分散バインダー溶液を各種基材上に塗布し、溶媒を蒸発させて固化させる。基材としては、製造例1及び2で示したのと同様に、イオン交換高分子膜、ガス拡散層、PTFE製フィルム等のその他基材を使用することができる。ポリマー含有集合体をPTFE製フィルム等の基材上に形成させた場合、熱プレス法等でイオン交換高分子膜に転写・接合し、イオン交換高分子膜上にポリマー含有集合体を形成させてもよい。
(金属酸化物形成工程)
上記のように製造した各種基材上のポリマー含有集合体を水に浸漬し、金属酸化物前駆体の加水分解及び重縮合反応を開始させる。この時、水を他の溶媒で希釈して添加してもよい。水の量は限定されないが、製造例1と同じ添加量が好ましい。好ましい反応温度及び反応時間も、製造例1に示したものと同じである。
所定の時間後にポリマー含有集合体を液体中から取り出す。必要に応じて、表面に付着した液体を除去及び/又は洗浄した後、1〜80℃にて大気中に放置する。この後、必要に応じて、80〜150℃において乾燥条件下で熱処理及び/又は80〜150℃で熱水処理を行うことにより、本発明の電極触媒層を得ることができる。
【0028】
(ガス拡散電極)
本発明の電極触媒層を固体高分子形燃料電池に用いる場合、電極触媒層にカーボンペーパーやカーボンクロス等の電気伝導性多孔質織布又は不織布からなるガス拡散層を接合又は重ね合わせた形態を有するガス拡散電極として用いられるのが一般的である。
(MEA)
本発明の電極触媒層を固体高分子形燃料電池に用いる場合、プロトン交換高分子膜の両面に少なくともアノードとカソード2種類の触媒層が各々接合されたMEAとして使用される。本発明の電極触媒層は、アノード及びカソードのどちらか、又はアノード及びカソードの両方に用いられる。プロトン交換高分子膜の種類は限定されないが、前述のプロトン伝導性ポリマーと同様のパーフルオロカーボン重合体からなるイオン交換高分子膜が好ましい。また、さらに両触媒層の外側に一対のガス拡散層が隣接した構造を有するものもMEAと呼ばれる。
【0029】
本発明の電極触媒層がプロトン交換高分子膜上に形成されている場合、このままの状態で本発明のMEAとして使用することができる。本発明の電極触媒層がプロトン型ではないイオン交換高分子膜上に形成されている場合、塩酸等の酸に浸漬することによりプロトン型に変換し、本発明のMEAとする必要がある。本発明の電極触媒層をガス拡散電極内又はガス拡散層上に形成させた場合、これらを熱プレス等によりイオン交換高分子膜に接合させることにより、本発明のMEAを製造することが可能である。上記と同様に、イオン交換高分子膜がプロトン型ではない場合、さらに塩酸等の酸に浸漬することによりプロトン型に変換する必要がある。本発明の電極触媒層を他の基材(PTFE製フィルム等)上に形成させた場合、熱プレス等によりイオン交換高分子膜に転写、接合させることにより、本発明のMEAを作製することができる。イオン交換高分子膜がプロトン型ではない場合、さらに塩酸等の酸へ浸漬することにより、プロトン型にする必要がある。
【0030】
燃料電池
固体高分子形燃料電池は、本発明のMEA、ガス拡散層、バイポーラプレート、バッキングプレート等より構成される。このうちバイポーラプレートは、その表面に燃料や酸化剤等のガスを流すための溝を形成させたグラファイト又はグラファイトと樹脂との複合材料、金属製のプレート等のことであり、電子を外部負荷回路へ伝達する他に、燃料や酸化剤をガス拡散層及び触媒層の近傍に供給する流路としての機能を持っている。こうしたバイポーラプレートの間にMEAを挿入して複数積み重ねることにより、燃料電池が作製される。燃料電池の運転は、最終的に一方の電極に水素を、他方の電極に酸素又は空気を供給することによって行われる。
燃料電池の作動温度は、高温であるほど触媒活性が上がるために100℃以上150℃以下で作動させることがあるが、通常は水分管理が容易な50℃以上80℃以下で運転される。酸素や水素のセル内圧力についても、これらが高いほど反応活性が上がり、燃料電池出力が向上するため好ましいが、MEA材料の耐久性の観点から、適切な圧力範囲に調整することが好ましい。
本発明の電極触媒層、ガス拡散電極、及びMEAは、クロルアルカリ、水電解、ハロゲン化水素酸電解、食塩電解、酸素濃縮器、湿度センサー、ガスセンサー等に用いることも可能である。
本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は実施例に制限されるものではない。実施例で行った評価法、測定法、及び解析法は以下のとおりである。
【0031】
(燃料電池評価)
アノード側ガス拡散電極とカソード側ガス拡散電極を向かい合わせ、その間に、EWが950、厚みが50μmのパーフルオロスルホン酸膜(旭化成(株)製)をはさみ、150℃、圧力50kg/cm2でホットプレスすることによりMEAを作製した。
このMEAを燃料電池単セル評価装置に組み込み、燃料として水素ガス、酸化剤として空気ガスを用い、常圧、セル温度80℃、電流密度0.5A/cm2にて単セル特性試験を行った。ガス加湿には水バブリング方式を用い、空気ガスは室温で加湿してセルへ供給した。水素ガスの加湿温度を60℃とした時のセル電圧及び電流遮断法で得られたセル内部抵抗を測定した。
(SEM観察)
装置として日立製作所(株)社製S−4700を用い、各試料の検鏡観察を行った。各試料を適度な大きさに切断し試料台に載せ、Osコーティングを施し、電極触媒層表面分析用の検鏡試料とした。
【0032】
(EDX測定)
また、各試料を適度な大きさに切断してエポキシ樹脂に包埋後、ウルトラミクロトームを用いて切削し、電極触媒層の厚み方向を鏡面にして試料台に載せて炭素蒸着を施し、厚み方向の検鏡試料とした。この検鏡試料をSEM観察しながら、X線分析装置として堀場製作所(株)社製EMAX−7000を使用し、各試料のSi元素(SiO2由来)、S元素(パーフルオロスルホン酸ポリマー由来)、及びPt元素(触媒粒子由来)のX線強度を測定し、厚み方向の各元素分布を調べた。
(TEM観察)
装置として日立製作所(株)社製H−7100を用い、各試料の検鏡観察を行った。各試料を適度な大きさに切断し、エポキシ樹脂に包埋後、ウルトラミクロトームにて超薄切片を作製して検鏡試料とし、加速電圧125kVで観察した。
【0033】
(XPS測定)
装置として、Physical Electronics社製PHI5400を用いて、X線光電子分光分析を行った。各試料を5mm角に切り出し、電極触媒層表面をそのまま測定した。測定条件としては、Mg Kαを励起X線として用い、出力は15kV×26.6mA、分析面積は3.5mm×1mmであった。取込領域としては、0〜1100eVの範囲でサーベイスキャン(Survey scan)を行い、ナロウスキャン(Narrow scan)でSi2pとO1sのナロウスキャンを行った。パスエネルギー(Pass Energy)としては、サーベイスキャンで178.9eV、ナロウスキャンで35.75eVとした。
(水分吸着測定)
装置として、日本ベル(株)社製BELSORP18を用いて、水分吸着測定を行った。いわゆる容積法により、30℃での各相対湿度における水の試料への吸着量を、系内のガス圧力変化量から気体の状態式を使って求めた。
【0034】
【実施例】
実施例1
米国E−TEK社製ガス拡散電極ELAT(登録商標)(Pt担持量0.4mg/cm2、以下同じ)に5質量%のパーフルオロスルホン酸ポリマー溶液(旭化成(株)製、EW:910、溶媒組成(質量比):エタノール/水=50/50)を塗布した後、大気雰囲気中120℃で乾燥・固定化し、ポリマー担持量0.8mg/cm2の電極触媒層を作成した。この段階におけるガス拡散電極をブランク電極とした。この電極触媒層表面のSEM写真を図1に示す。この写真によると、電極触媒層は、導電性粒子であるカーボン上に触媒粒子であるPt微粒子が担持された複合粒子の集合体により全体が形成されており、複合粒子の表面の少なくとも一部を覆うパーフルオロスルホン酸ポリマー層が観察される。
【0035】
このブランク電極について、以下の処理を行った。すなわち、予め、容積比1:1で調合したメタノール/水混合液中(1ml/触媒シート単位面積(cm2))に、室温下、前記ブランク電極を浸漬させ、1時間後、同様に、予め、容積比3:1で調合したテトラエトキシシラン/メタノール混合液(3ml/触媒シート単位面積(cm2))を、前記メタノール/水混合液中に注入し、さらに1分間、混合撹拌を行い、電極触媒層中にシリカを形成させた。その後、直ちに処理した電極を取り出し、メタノールで充分洗浄を行い、室温下で3時間、空気中120℃にて1時間、各々乾燥を行い、本発明の電極触媒層から構成されるガス拡散電極を作成した。前後の質量変化から、シリカはパーフルオロスルホン酸ポリマーとの質量比で2.54倍の量が担持されたことがわかった。この電極触媒層表面をXPSで測定した。Si2pのナロウスキャン結果を図2に、O1sのナロウスキャン結果を図3に示す。これらのピーク位置からシリカであることが確認された。またEDX測定の結果、図4に示すように電極触媒層の深部からもSiが検出された。
この電極触媒層表面のSEM写真を図5に示す。図5によると、本発明の電極触媒層の表面はブランクのそれと同等であり、粒子状又は繊維状のシリカは観察されなかった。さらにTEM観察を行った写真を図6に示す。導電性粒子であるカーボンと触媒粒子であるPtは観察されたのに対し、粒子状又は繊維状のシリカは観察されなかった。
本発明のガス拡散電極及びブランク電極の水分吸着測定を行った結果を図7に示す。このように、本発明のガス拡散電極は、ブランク電極と比較して高い含水率を示し、そして低湿度下においても高い含水率を有することが確認された。
本発明のガス拡散電極をアノードとカソードの両方に用いて燃料電池評価を行ったところ、セル電圧は0.54V、セル内部抵抗は0.10Ωcm2であった。その結果を表1に示す。
【0036】
実施例2
アノードに実施例1で作製したガス拡散電極、カソードにブランク電極を用いて燃料電池の評価を行ったところ、セル電圧は0.51V、セル内部抵抗は0.11Ωcm2であった。その結果を表1に示す。
実施例3
アノードにブランク電極、カソードに実施例1で作製したガス拡散電極を用いて燃料電池の評価を行ったところ、セル電圧は各々0.51V、セル内部抵抗は0.11Ωcm2であった。その結果を表1に示す。
【0037】
実施例4
複合粒子としてPt担持カーボン(田中貴金属(株)社製TEC10E40E、Pt36.4wt%)0.519gに対し、3.78gのパーフルオロスルホン酸ポリマー溶液を添加してホモジナイザーでよく混合した。この分散液をスクリーン印刷法にカーボンペーパー(東レ(株)社製TGP−H−060)上に塗布し、室温下で1時間、空気中140℃にて1時間、乾燥を行うことにより、厚み10μm程度のポリマー含有集合体を得た。このポリマー含有集合体のPt担持量は0.3mg/cm2、ポリマー担持量は0.3mg/cm2であり、このガス拡散電極を基準電極とした。
この基準電極に対して以下の処理を行った。すなわち、予め、容積比1:3で調合したメタノール/水混合液中(1ml/触媒シート単位面積(cm2))に、室温下、前記電極を浸漬させ、1時間後、同様に、予め、容積比3:1で調合したテトラエトキシシラン/メタノール混合液(3ml/触媒シート単位面積)(cm2))を、前記メタノール/水混合液中に注入し、さらに5秒間、混合攪拌を行い、ポリマー含有集合体中にシリカを形成させた。その後、直ちに処理した電極を取り出し、メタノールで充分洗浄を行い、室温下で3時間、空気中120℃にて1時間、各々乾燥を行い、本発明の電極触媒層から構成されるガス拡散電極を作成した。前後の質量変化から、シリカ担持量は0.3mg/cm2でありパーフルオロスルホン酸ポリマーとの質量比で1.00倍の量が担持されたことがわかった。
このガス拡散電極をアノードとカソードの両方に用いて燃料電池評価を行ったところ、基準電極をアノードとカソードの両方に用いた場合に比べて発電特性が良く、0.5A/cm2の電流を流した時のセル電圧が0.066V向上した。
【0038】
比較例1
アノード電極、カソード電極ともにブランク電極を用いて、燃料電池の評価を行ったところ、セル電圧は各々0.43V、セル内部抵抗は0.18Ωcm2であった。
比較例2
パーフルオロスルホン酸ポリマーの5質量%溶液にシリカ微粒子(日本アエロジル(株)製、アエロジル(登録商標)380、平均一次粒径0.007μm)を、ポリマーとシリカとの質量比が3:1となるように分散液を調製した。この分散液を米国E−TEK社製ガス拡散電極に塗布した後、室温下で3時間、空気中120℃にて1時間、乾燥を行うことにより従来法による触媒層から構成されるガス拡散電極を得た。塗布前後の質量変化からシリカ微粒子(日本アエロジル(株)製、アエロジル(登録商標)380)はパーフルオロスルホン酸ポリマーとの質量比で2.55倍の量が担持されたことがわかった。この触媒層表面の電子顕微鏡写真を図7にじ示す。このように、触媒層表面全体がシリカ微粒子の層で覆われている様子が観察される。図8のEDX測定結果が示すように、表面近傍にシリカが偏在していることがわかった。
アノード及びカソードともにこのガス拡散電極を用いて、MEAの作製を試みたが、膜面両側に各々の触媒層が転写されず、成功しなかった。
【0039】
比較例3
シリカ微粒子をパーフルオロスルホン酸ポリマーとの質量比で0.08倍の量で担持させたこと以外は比較例2と同様の方法で従来法による触媒層から構成されるガス拡散電極を作製した。電子顕微鏡による観察によると、比較例2と同様に、触媒層の表面がシリカ微粒子の層で覆われている様子が観察された。
アノード及びカソードともにこのガス拡散電極を用いて、燃料電池評価を行ったところ、セル電圧は0.47V、セル内部抵抗は0.18Ωcm2であった。
比較例4
複合粒子としてPt担持カーボン(田中貴金属(株)社製TEC10E40E、Pt36.4wt%)0.519gに対し、7.56gのパーフルオロスルホン酸ポリマー溶液と0.019gの比較例1で用いたのと同じシリカ微粒子を添加してホモジナイザーでよく混合した。この分散液をスクリーン印刷法にてPTFE上に塗布し、室温下で1時間、空気中120℃にて1時間、乾燥を行うことにより厚み10μm程度の触媒層を得た。この触媒層のPt担持量は0.4mg/cm2、ポリマー担持量は0.8mg/cm2、シリカ担持量は0.04mg/cm2であり、パーフルオロスルホン酸ポリマーとの質量比で0.05であった。
この触媒層をアノードとカソードの両方に用いて燃料電池評価を行ったが性能が悪く、電圧変動が大きい上に、0.5A/cm2まで電流密度を挙げることができなかった。電流密度が0.2A/cm2の時のセル電圧が0.36V、セル内部抵抗は0.39Ωcm2であった。その結果を表1に示す。
【0040】
比較例5
シリカ微粒子を0.960g添加して分散液を作製したこと以外は、比較例4と同様な方法で触媒層を作製し、Pt担持量0.4mg/cm2、ポリマー担持量0.8mg/cm2、シリカ担持量は2.03mg/cm2であり、パーフルオロスルホン酸ポリマーとの質量比で2.54であった。
この触媒層をアノードとカソードの両方に用いて燃料電池評価を行ったが性能が悪く、電圧変動が大きい上に、0.1A/cm2ですら電流を流すことができなかった。その結果を表1に示す。
【0041】
比較例6
EWが950、厚みが50μmのパーフルオロスルホン酸膜(旭化成(株)製)を100℃の真空オーブン中にて24時間乾燥させた。この膜サンプルを容積比2:1で調合したメタノール/水混合液中(1cm3/膜単位面積(cm2))に室温で浸漬させ、1時間後、容積比3:2で調合したテトラエトキシシラン/メタノール混合液(3cm3/膜単位面積(cm2))を、前記メタノール/水混合液中に注入し、さらに1分間、混合攪拌を行い、膜中にシリカを形成させた。その後、100℃の真空オーブン中にて24時間乾燥させた。前後の質量変化から、シリカはパーフルオロスルホン酸膜との質量比で0.05倍の量が担持されていた。このシリカ複合膜の両側をブランク電極で挟み、150℃、圧力50kg/cm2でホットプレスすることによりMEAを作製した。このMEAを用いて燃料電池評価を行ったが、セル電圧は各々0.33V、セル内部抵抗は0.22Ωcm2と性能が悪かった。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】
本発明の電極触媒層を用いることにより、低加湿条件下でも燃料電池を安定に運転することができ、かつ、発電性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ブランク電極の電極触媒層表面の走査型電子顕微鏡(以下、SEMという)写真である。
【図2】図2は、実施例1で作製した電極触媒層のX線光電子分光法(以下、XPSという)分析結果1(Si2p)である。
【図3】図3は、実施例1で作製した電極触媒層のXPS分析結果2(O1s)である。
【図4】図4は、実施例1で作製した電極触媒層厚み方向のX線分析装置(以下、EDXという)測定結果である。
【図5】図5は、実施例1で作製した電極触媒層表面のSEM写真である。
【図6】図6は、実施例1で作製した電極触媒層表面の透過型電子顕微鏡(以下、TEMという)写真である。
【図7】図7は、実施例1で作製したガス拡散電極とブランク電極の水分吸着曲線である。
【図8】図8は、比較例2で作製した電極触媒層表面のSEM写真である。
【図9】図9は、比較例2で作製した電極触媒層厚み方向のEDX測定結果である。
Claims (8)
- 導電粒子状に触媒粒子が担持された複合粒子、プロトン伝導性ポリマー、及び金属酸化物を含む水素ガスを燃料とする燃料電池用の電極触媒層であって、該電極触媒層は、
(a)前記複合粒子と前記プロトン伝導性ポリマーを含有するポリマー含有集合体を形成した後、
(b)前記金属酸化物に対応する金属酸化物前駆体を含浸させ、引き続き加水分解及び重縮合反応させて該金属酸化物前駆体を前記金属酸化物とする工程によって得られ、
該金属酸化物が非粒子状であり、金属酸化物のプロトン伝導性ポリマーに対する質量比が1以上5以下の上記電極触媒層。 - 前記触媒粒子の表面の一部が、プロトン伝導性ポリマーで被覆されている請求項1に記載の電極触媒層。
- 前記プロトン伝導性ポリマーが、前記金属酸化物を含有する請求項1又は2に記載の電極触媒層。
- 前記金属酸化物がシリカである請求項1〜3のいずれか一項に記載の電極触媒層。
- 前記金属酸化物の含有量が、電極投影面積に対する担持量として、0.001mg/cm2以上10mg/cm2以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載の電極触媒層。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電極触媒層を備えたガス拡散電極。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電極触媒層を備えた膜・電極接合体。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の電極触媒層を備えた固体高分子形燃料電池。
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