JP4390514B2 - 多層構造編地 - Google Patents

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本発明は、多層構造編地に関する、さらに詳しくは、汗、あるいは尿の水処理性に優れるともに、速乾性、機械強度、発色性を維持し、衣料用および資材用に好適に使用できる多層構造編地に関する。
スポーツ用、肌着用、ユニフォーム用、アウター用等に使用される衣料用編地からなるウエア、または資材用編地からなる裏地、帽子裏材、オムツカバー等は、一般に肌に接するように着用されるため、夏場の運動とか労働作業時に肌から激しく発汗する汗、あるいは介護現場における尿を長時間にわたり連続的に吸収処理すると共に、速やかに外気中に蒸散させる乾燥性を有し、また、頻繁に行われる洗濯に対し、優れたウオッシュアンドウエア性を有するものであることが、着用快適性と取り扱い易さの点から理想的とされている。
しかし、現在提案されている編地には、これら理想を達成する吸水・透水性、蒸散・速乾性、肌のベトツキ感軽減性、ウオッシュアンドウエア性の全てを満足なレベルに維持できるようにしたものがないのが実状である。
例えば、木綿、ウール等の天然繊維100%物、あるいは、これら天然繊維と合成繊維との交編や混紡物は、吸水性や保水性には優れていて汗、あるいは尿を良く吸い取るが、一旦吸い取った汗や尿を容易に蒸散させることができないため蒸散・速乾性に劣っており、また洗濯後の脱水が難しく、繊維内部にかなりの水が残って、乾燥に長時間を要するためウオッシュアンドウエア性に劣るという欠点がある。また、合成繊維使いに比べ機械強度、耐薬品性、発色性にも劣るものである。
一方、合成繊維100%物は、ウオッシュアンドウエア性や機械強度、耐薬品性、発色性には優れているが、水と接触したときの吸水速度が遅く、透水能力に劣り、汗、あるいは尿の吸汗・移動が不十分であるため、汗や尿濡れによる不快感やムレ感を招くという問題があった。
合成繊維などの非吸湿性繊維による吸水・透水性に優れた汗処理性編織物として特許文献1が提案されているが、夏場の激しい運動における多発汗時には十分対応できない問題がある。
また、布地の一面に撥水性を有する高い部分と吸水性を有する低い部分とが一体に形成されたことを特徴とし、パンツ等のウエスト部分に使用することを目的とする特許文献2が提案されているが、汗処理性能力において十分に満足されるものではない。
実公昭61−27990号公報 特開2000−256940号公報
本発明の課題は、上述した従来の課題を解消し、合成繊維マルチフィラメントを含みながら多発汗時、または、多量な尿でもベトツキ感が軽減され、肌側の裏面層で吸収した汗、あるいは尿を表面層側へ移動させる吸水・透水性、表面層での蒸散・速乾性、かつウオッシュアンドウエア性のいずれにも優れた性能を発揮できる多層構造編地を提供することにある。
本発明は、前記課題を解決するため以下の構成を有する。すなわち、表面層と裏面層との少なくとも二層からなる編地からなり、該編地の裏面層が撥水加工された合成繊維マルチフィラメント仮撚加工糸交編により30〜90重量%含む糸条から構成され、表面層は吸水加工された糸条から構成されると共に、表面層の裏面層に対する吸水保水率比が6倍以上、吸水拡散面積比が4倍以上であることを特徴とする多層構造編地である。
また、表面層と裏面層との少なくとも二層からなる編地からなり、該編地の裏面層が撥水加工された合成繊維マルチフィラメント仮撚加工糸交編により30〜90重量%含む糸条から構成され、表面層は吸湿性繊維を少なくとも30重量%含む糸条から構成されると共に、表面層の裏面層に対する吸水保水率比が6倍以上、吸水拡散面積比が4倍以上であることを特徴とする多層構造編地である。
本発明の多層構造編地によれば、スポーツウエアやオムツカバーなどに用いた際に、多くの汗とか尿を素早く吸水・透水・拡散・拡散させることによりベトツキ感がなく、良好な着用快適性を得ることができ、また合成繊維であるため優れたウオッシュアンドウエア性などの取り扱い性を得ることができる。
以下に、本発明について、望ましい実施の形態とともに詳細に説明する。
本発明の多層構造編地の好ましい態様の1つは、編地の裏面層(肌面)が撥水加工された合成繊維マルチフィラメントを30〜90重量%含む糸条から構成され、編地の表面層は吸水加工された糸条から構成されると共に、該編地表面層の裏面層(肌面)に対する吸水保水率比が6倍以上、吸水拡散面積比が4倍以上とするものである。
該編地の裏面層(肌面)が撥水加工された合成繊維マルチフィラメントを30〜90重量%含む糸条から構成されることが必要であり、撥水加工された合成繊維マルチフィラメントが30重量%未満の場合は、肌面のベトツキ感を生じ、不快感を感じることになる。この糸条は、50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましい。また、90重量%を越えると、多量の汗、あるいは尿を肌側で十分に吸収することができなくなり、肌面のベトツキ感を生じ、不快感を感じることになる。
該編地表面層の裏面層(肌面)に対する吸水保水率比を6倍以上とすることで、編地裏面層(肌面)で吸い取った汗や尿をより多く編地表面層に移動させ、肌面のベトツキを抑えることができる。6倍に満たない場合は、編地裏面層(肌面)の汗、あるいは尿を効率よく編地表面層へ移動することができないため、ベトツキを生じ、不快感を感じることになる。この吸水保水率比は、8倍以上であることが好ましく、10倍以上であることがより好ましい。
さらに、該編地表面層の裏面層(肌面)に対する吸水拡散面積比を4倍以上とすることで、編地表面層で汗、あるいは尿の拡散を促進させて乾燥速度を速めることができる。4倍に満たない場合は、吸収した汗や尿を効率よく拡散できないため乾燥が遅れ、編地裏面層(肌面)からの汗や尿を移動することができず、肌面のベトツキ感を生じ、不快感を感じることになる。吸水拡散面積比は、6倍以上であることが好ましく、8倍以上であることがより好ましい。
肌面のベトツキの軽減には吸水保水率の大小が大きく影響し、速乾性には吸水拡散面積比の大小が大きく影響するものである。なお、吸水保水率比および吸水拡散面積比は後述する測定方法で測定した値をいう。
また、該編地の表面層が吸水加工された糸条から構成されることが必要であり、一方編地の裏面層(肌面)が撥水加工された合成繊維マルチフィラメントを30〜90重量%含む糸条から構成され、これら表裏層組合せの構成にすることが必要であり、この構成と上記の吸水保水率比と吸水拡散面積比を規定することにより、吸水・透水・拡散・乾燥を効率よく行うことができ、結果として連続して汗、あるいは尿を吸い続けることが可能となる。なお、表裏層の吸水保水率比および吸水拡散面積比の設計については、特に裏面層(肌面)を構成する撥水加工された合成繊維マルチフィラメントの割合を適宜選択すること等によって行うことができる。
本発明に用いる撥水加工された合成繊維マルチフィラメント糸条への撥水加工方法は、糸条での撥水加工を行うものであり、糸条をチーズ形状に巻き返し撥水加工剤へ浸漬後ドライ・キュアにより架橋反応させる方法、あるいは、撥水加工剤の付与設備を設置した仮撚加工機や撚糸機、繰り返し機上で糸条に撥水加工剤を付与させた後、ドライ・キュアにより架橋反応させる方法、または、原糸製造段階の紡糸・延伸機上に撥水加工剤の付与設備を設け、機上で糸条に撥水加工剤を付与させた後、ドライ・キュアにより架橋反応させる方法など、特に限定されるものではない。
ここで用いる撥水加工剤は、シリコーン系撥水剤、フッ素系撥水剤など、通常に合成繊維に使用される撥水剤を用いることができるが、耐久性の面からフッ素系撥水剤が好ましく、中でもぺルフルオロアルキル基含有アクリル共重合体を含むフッ素系撥水剤が好ましい。また、耐久性の面から、撥水剤に、アミノプラスト樹脂、多官能ブロックイソシアネート基含有ウレタン樹脂、エチレンカーボネートなどを併用添加してもよい。
また、合成繊維マルチフィラメント糸条への吸水加工方法としては、上記の撥水加工された合成繊維マルチフィラメント糸条と吸水加工が施されていない未吸水加工糸条とを交編により編地に形成した後、染色加工工程における染色と同時の浴中吸水加工、あるいは、染色後、吸水加工剤の入った浴槽に編地を浸漬後、ドライ・キュアにより架橋反応させる吸水加工法あるいは、糸条をチーズ形状に巻き返し吸水加工剤へ浸漬後ドライ・キュアにより架橋反応させる方法、あるいは、吸水加工剤の付与設備を設置した仮撚加工機や撚糸機、繰り返し機上で糸条に吸水加工剤を付与させた後、ドライ・キュアにより架橋反応させる方法、または、原糸製造段階の紡糸・延伸機上に吸水加工剤の付与設備を設け、機上で糸条に吸水加工剤を付与させた後、ドライ・キュアにより架橋反応させる方法など、が挙げられる。
ここで用いる吸水剤は公知のものが用いられ、例えばポリエステル系繊維に用いる場合は、ポリエステル系繊維と親和性のある吸水剤であるポリエチレングリコール、テレフタル酸およびエチレングリコールをブロック共重合してなるブロック共重合体が好ましく用いられるが、特に限定されるものではない。
また、吸水加工が施される糸条は、合成繊維マルチフィラメント糸条、合成繊維紡績糸、あるいは他繊維との混繊糸、合撚糸、混紡糸などが用いられ、特に限定されるものではない。
本発明の多層構造編地は、表面層と裏面層(肌面)との少なくとも二層からなる多層構造体からなるものであれば、特に編組織等には限定されるものではない。例えば、丸編地であれば、シングルジャージ、ダブルジャージ、経編地であれば、シングルトリコット、ダブルトリコット、シングルラッセル、ダブルラッセルを使用することができ、横編地であれば、シングルベットニット、ダブルベットニットを使用することができ、また、タイツ、靴下編地などを使用することができる。
また、編地裏面層(肌面)は平坦面形状であるよりも、多数の凸部が分散した凹凸面形状にすることがより好ましい。このように裏面層(肌面)を凹凸形状にすると、衣服にして着用した場合、その凸部が肌面と点接触するため、液状の汗や尿を発汗してもベトツキ感が無く、かつ編地表面層の密度が密となるのに対し、裏面層(肌面)の密度が粗になるため、液状の汗や尿が毛細管現象により編地裏面層(肌面)から表面層へより効率的に移動し、吸水・透水性および表面層での拡散・乾燥性をより向上させることができる。かかる凹凸部の形状はタテストライプ状、ヨコボーダー状、格子状、ツイル状、杉綾状、ドット状、鹿の子状等幅広く適用でき限定されるものではない。この凹凸状高低差を形成させるには、編組織による方法、太い糸と細い糸の組合せや、あるいは、この両者の組合せ等があり、特に限定されるものではない。
製編における編成条件は、通常糸使いの編成条件に準じればよく、特に特殊条件を取る必要はない。
本発明の多層構造編地は、用途によってストレッチ性が要求される場合は、ポリウレタン系弾性繊維に代表される各種のストレッチ性弾性糸とか、ポリエステル系繊維の一種であるポリブチレンテレフタレート系繊維加工糸、あるいは、ポリトリメチレンテレフタレート系繊維加工糸またはポリエチレンテレフタレートポリマーとポリトリメチレンテレフタレートポリマーとのサイドバイサイド型複合糸を交編させることが好ましい。更に肌面のソフト風合化にも、このポリトメチレンテレフタレート系繊維を交編させることが好ましい。
本発明の多層構造編地の好ましい態様のもう1つは、編地の裏面層(肌面)が撥水加工された合成繊維マルチフィラメントを30〜90重量%含む糸条から構成され、編地の表面層は吸湿性繊維を少なくとも30重量%含む糸条から構成されると共に、該編地表面層の裏面層(肌面)に対する吸水保水率比が6倍以上、吸水拡散面積比が4倍以上とするものである。すなわち、表面層を、吸水加工された糸条に替えて少なくとも30重量%以上の吸湿性繊維で構成するものである。
この吸湿性繊維は、表面層の50重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましい。30重量%未満の場合は、望む性能が得られず好ましくない。
吸湿性繊維とは、20℃×65%RHの環境下での水分率3%以上の繊維が好ましく、天然繊維である木綿、麻、絹、羊毛などの紡績糸、または、これら繊維と他繊維との混紡糸、合撚糸、再生繊維であるレーヨン系繊維、キュプラ等の紡績糸、フィラメント、または、これら繊維と他繊維との混紡糸、合撚糸、混繊糸、半合成繊維であるアセテート、トリアセテート繊維等の紡績糸、フィラメント、または、これら繊維と他繊維との混紡糸、合撚糸、混繊糸、合成繊維であるナイロン、ビニロン等の紡績糸、フィラメント、または、これら繊維と他繊維との混紡糸、合撚糸、混繊糸であり、特に限定されるものではない。
編地の裏面層(肌面)が撥水加工された合成繊維マルチフィラメントを30〜90重量%含む糸条から構成され、編地表面層が吸湿性繊維を含む糸条から構成され、これら表裏層組合せの構成にすることと、上記の吸水保水率比と吸水拡散面積比を規定することにより、吸水・透水・拡散・乾燥を効率よく行うことができ、結果として連続して汗、あるいは尿を吸い続けることが可能となる。なお、表裏層の吸水保水率比および吸水拡散面積比の設計については、特に裏面層(肌面)を構成する撥水加工された合成繊維マルチフィラメントの割合や表面層を構成する吸湿性繊維の割合を適宜選択すること等によって行うことができる。
また、本発明の多層構造編地は上記2つの好ましい態様において、編地の表面層と裏面層(肌面)とが接結糸条で接結されており、かつ表面層が単糸繊度0.5〜3.0デシテックスの範囲である合成繊維マルチフィラメントの糸条で構成されるとともに、裏面層(肌面)は前記表面層を構成する糸条の単糸繊度の1.5倍以上で5.5倍未満の単糸繊度の糸条で構成されることがさらに好ましい。
編地の表裏層構成繊維の単糸繊度が異なる糸条を用いて、単糸繊度の大である糸条を肌と接する編地裏面層(肌面)に配置させ、単糸繊度の小である糸条を編地表面層に配置し構成させることが好ましい。肌と接する編地裏面層(肌面)は、単糸繊度が、編地表面層を構成している0.5〜3.0デシテックスの範囲のものの1.5倍以上で、かつ、5.5倍未満(すなわち0.75デシテックス以上16.5デシテックス未満)の太い糸条で構成させることにより、繊維間の間隙が編地の裏面層側(肌面)では大きく、一方、他面、すなわち外気と接する編地表面層は単糸繊度が上記の通り0.5〜3.0デシテックスであるので繊維間間隙が小さい。
このように肌面から外気面へ向かうにつれ繊維間隙が大から小へ変化していることにより、そこに水分の吸収勾配が生じ、毛細管現象の原理に基づき肌面から外気面へ水分を吸収移動させることができる。
編地表面層を構成する単糸繊度が、0.5デシテックス以上の場合は、抗ピリング性、抗スナッグ性に優れ好ましい。また、3.0デシテックス以下の場合は、風合いが粗硬化傾向となることもない。好ましくは、1.0デシテックス以上で2.5デシテックス以下、より好ましくは、1.0デシテックス以上で2.0デシテックス以下である。
裏面層(肌面)を構成する糸条の単糸繊度が前記表面層を構成する糸条の単糸繊度の1.5倍以上の場合は、上記した毛細管現象を十分に発揮することができるため好ましい。また、5.5倍未満の場合は、肌面の風合いが粗硬となって肌触り感に劣ることもない。好ましくは、2.0倍以上で4.0倍未満、より好ましくは、2.0倍以上で3.0倍未満である。
また、本発明の多層構造編地に用いられるフィラメント糸条の総繊度は、特に限定されないが、その狙いとする用途と薄地編地類から厚地編地類まで含めると、33〜330デシテックス程度までの範囲を好ましく使用することができる。また、紡績糸の糸番手としては、綿番手換算で10番手から120番手程度までの範囲を好ましく使用することができる。
さらには、本発明の多層構造編地は、編地の表面層が、繊維長手方向に沿って延びる複数の凹溝をもつ合成繊維マルチフィラメント糸条を少なくとも30重量%含む糸条から構成され、該編地の裏面層(肌面)が繊維表面の長手方向に沿って延びる凹溝を持たないフィラメントの糸条から構成されることが好ましい。
これは断面形状の異なる合成繊維マルチフィラメントを糸条編地の表裏層に最適に配置させることにより、吸水保水率比および吸水拡散面積比の向上を図り、より肌面のべトツキ感を軽減させ、着用快適性を十分に満足させることができるものである。なかでも効果的な汗、あるいは尿の水処理性を得る観点から、編地表面層には繊維表面に繊維長手方向に沿って延びる複数の凹溝を持つマルチフィラメント糸条を用いて構成し、編地裏面層(肌面)には繊維表面に繊維長手方向に沿って延びる凹溝を持たないフィラメント糸条から構成させることが好ましい。ここで、繊維表面に繊維長手方向に沿って延びる凹溝を持つフィラメント糸条とは、具体的には異形断面糸条、糸条の断面形状として、文字もしくは記号などでモデル的に示すとE、F、H、K、M、N、T、W、X、Y、Z、+、*等が好ましく用いられる。なかでもH型やX型、Y型などの形状が好ましい。これらの断面形状の糸条は繊維表面に繊維の長手方向に延びる凹溝を持つため、単繊維自身で毛細管現象作用を有する糸条である。一方、編地裏面層(肌面)を構成する糸条の断面形状としては、一般的に使用される丸型、三角型、五角型、八角型などの形状であることが好ましい。これらの断面形状は繊維表面に繊維の長手方向に延びる凹溝を持たないため、単繊維自身で毛細管現象作用を有していない断面形状である。
このように編地表面層を毛細管現象作用を持つ単繊維からなるマルチフィラメント糸条で構成し、編地裏面層(肌面)を毛細管現象作用を持たない単繊維からなるマルチフィラメント糸条で構成することで、編地裏面層(肌面)から編地表面層への多層構造体としての毛細管現象による汗や尿の移動をより効率的に行うことができる。
また、毛細管現象による水分の移動を十分に行うために、編地表面層において凹溝を持つフィラメント糸条は40重量%以上含むことが好ましく、50重量%以上含むことがより好ましい。40重量%以上とすることにより、毛細管現象による水分の移動が十分に行われ、肌面がベトツキ、不快感を感じることをより低減させられる。
本発明の多層構造編地は、合成繊維マルチフィラメントの糸条が、ポリエステル系合成繊維、ポリアミド系合成繊維の少なくとも一方を構成要素として含むことが好ましい。
例えば、ポリエステル系繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート繊維などを使用することができる。また、ポリアミド系繊維としては、ナイロン6やナイロン66繊維が好ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。
また、これらの合成繊維フィラメント糸条は、延伸糸、捲縮加工糸、或いは他のフィラメント糸条との混繊糸であっても良いが、好ましくは捲縮加工糸またはその混繊糸を使用することが好ましい。捲縮加工糸としては、特に仮撚加工糸が好ましく、したがって、本発明では、合成繊維フィラメント糸条を仮撚加工糸とすることとしている。
本発明の多層構造編地の製編された生機編地の熱処理、精練や染色等の加工は、通常の編地の加工法に準じて行えばよく、特に特別な設備等は必要ではない。この染色段階での付帯加工として、防汚加工、抗菌加工、消臭加工、防臭加工、難燃加工、吸水加工、吸湿加工、防カビ加工、紫外線吸収加工、減量加工等が挙げられる。更に、後加工としてカレンダー加工、エンボス加工、シワ加工、起毛加工、プリント加工、オパール加工等、最終用途の要求特性に応じて適宜付与することが望ましい。
また、該編地の裏面層を起毛加工することにより、より良い肌触り感と保温性、更にはより優れた汗や尿の吸水・透水・拡散性を得ることができる。
本発明の多層構造編地は、次のように幅広く展開可能である。例えば、衣料用である運動着類、肌着類、ホームウエア類、ユニフォームウエア類、アウターウエア類。資材用である裏地類、靴材類、サポーター類、靴下類、手袋類、帽子裏材類、オムツカバー類、シーツ類である。
運動着類ならば、ランニングシャツ・パンツ、競技シャツ・パンツ、ゴルフシャツ、テニスシャツ、サイクルシャツ、アウトドアシャツ、ポロシャツ、Tシャツ、野球用アンダーシャツ、トレーニングウエア、スエットシャツ・パンツ等。肌着類ならば、一般婦人用肌着であるスリップ、キャミソール、ペチコート、ショーツ、アンダーパンツ、タイツ、Tシャツ、丸首シャツ、U首シャツ、ボディスーツ、ガードル等や、一般紳士用肌着であるTシャツ、丸首シャツ、U首シャツ、ランニングシャツ、アンダーパンツ、タイツ、ブリーフ、トランクス等、さらに、また、これらの肌着の転用を含めたアスレチック、アウトドア、スキー等のスポーツ用肌着、さらには、屋外作業、屋内作業等の作業用肌着等。ホームウエア類ならば、室内着、パジャマ、ネグリジェ、ガウン等。アウターウエア類ならば、婦人服、紳士服、子供服、作業服等。裏地類ならば、スポーツウエア用、婦人服用、紳士服用、子供服用、礼服用、学生服用、作業服用裏地等に好ましく使用することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、本発明中の各評価は以下の方法で求めたものである。
[吸水保水率比]
ガラス板上に蒸留水1.0ccを滴下し、その上にサンプルサイズ10cm×10cmの編地の裏面を下に、すなわち蒸留水に接する側にしてのせた。そして60秒間放置し、別のガラス板上に移動し同一サイズにカットしたろ紙2枚にて、この編地をサンドイッチ状に挟み、5g/cm 2 の荷重下で60秒間放置した。その後、もとの編地重量と吸水後の編地重量との差から編地の保水重量および表面と裏面に接した各々のろ紙の含水重量から、編地の表面層、裏面層(肌面)の保水率を出した。編地3枚について同様に行った。この値より保水率比(表面の保水率/裏面の保水率)を算出した。
保水率比の大小は蒸留水の吸収状態を示すものであり、表面層の保水率が大きく、かつ、前記保水率比が大きいものは滴下された蒸留水を効率よく表面層側に移動するいわゆる透水能力に優れていることを示すものであり、着用時にベトツキ感がより少ないものである。
[吸水拡散面積比]
ガラス板上に市販のインクを2倍に水で希釈したインク液を0.1cc滴下し、その上にサンプルサイズ10cm×10cmの編地の裏面層を下に、すなわちインク液に接する側にのせた。そして60秒間放置し、インク液を吸収させた後、今度は別のガラス板上に移動し、ここでも裏面層を下にして3分間放置した。編地3枚について同様に行った。このようにして得たサンプル編地の表面層、裏面層のインク液の拡散面積を測定し、その測定値により算出した面積比(表面の拡散面積/裏面の拡散)を示した。
拡散面積の大小はインク液の吸収状態を示すものであり、表面の拡散面積が大きく、かつ、前記面積比が大きいものは滴下されたインク液を効率よく表面層側に移動するいわゆる吸水、透水、拡散能力に優れていることを表すものである。
また、表面層側の拡散面積が大きいことは、大気との接触効率が良くなるので乾燥性にも優れていることを示す。
[着用感]
それぞれの編地からテニスシャツを作製し、真夏の炎天下、テニスを30分間プレーした際の肌側(編地裏面層)の「ベトツキ感」および「着用快適感」の優劣を、それぞれ次の基準により評価した。
(1)肌側(編地裏面層)の「ベトツキ感」
○:「ベトツキ」を全く感じない。
△:「ベトツキ」を若干感じる。
×:「ベトツキ」を感じる。
(2)「着用快適感」
○:着用して快適である。
×:着用して不快である。
実施例1
24ゲージ両面丸編機を用い、図1に示す一完全組織F1〜F12の12口給糸からなる裏面ハニカム調リバーシブル編組織において、それぞれの表面編組織用の給糸口であるF2、F4、F6、F8、F10、F12の全6給糸の糸条ロ1〜ロ6にポリエステル83デシテックス72フィラメント丸型断面の通常の仮撚加工糸を、また裏面(肌面)編組織用の給糸口であるF1、F3、F5、F7、F9、F11の全6給糸の糸条イ1〜イ6の内、F1とF7の2給糸口の糸条イ1とイ4にポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の仮撚加工糸に撥水加工を施した糸条を、他の裏面(肌面)編組織用の給糸口であるF3、F5、F9、F11の4給糸口の糸条イ2、イ3、イ5、イ6に同じポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の撥水加工を施していない通常の仮撚加工糸を配して編成した。
ポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の仮撚加工糸への撥水加工は、該糸をチーズ形状に巻き返し、フッ素系撥水加工剤へ浸漬後ドライ・キュアにより架橋反応させる方法で得た糸条を使用した。
その後、通常のポリエステル編地の染色加工条件に準じて、精練、染色、吸水加工、仕上げセットを行い、目付180g/m2 である編地を得た。この編地裏面(肌面)における撥水加工された糸条の混率は33%であり、かつ表裏層の吸水保水率比は6.3倍、吸水拡散面積比は4.7倍であった。
この編地を用いてテニスシャツを作製し、真夏の炎天下、テニスを30分間プレーしたところ、表1に示す評価結果の通り、肌面のベトツキ感がなく、優れた着用快適性を有していた。
実施例2
実施例1と同一の丸編機を用い、実施例1と同一の図1の編組織において、それぞれの表面編組織用の給糸口であるF2、F4、F6、F8、F10、F12の全6給糸の糸条ロ1〜ロ6にポリエステル83デシテックス36フィラメントX型断面の通常の仮撚加工糸を、また裏面(肌面)編組織用の給糸口であるF1、F3、F5、F7、F9、F11の全6給糸の糸条イ1〜イ6の内、F1とF5とF9の3給糸口の糸条イ1とイ3とイ5に実施例1と同一撥水加工法によるポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の仮撚加工糸に撥水加工を施した糸条を、他の裏面(肌面)編組織用の給糸口であるF3、F7、F11の3給糸口の糸条イ2、イ4、イ6に同じポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の撥水加工を施していない通常の仮撚加工糸を配して編成した。
その後、通常のポリエステル編地の染色加工条件に準じて、精練、染色、吸水加工、仕上げセットを行い、目付182g/m2 である編地を得た。この編地裏面(肌面)における撥水加工された糸条の混率は50%であり、かつ表裏層の吸水保水率比は8.5倍、吸水拡散面積比は7.1倍であった。
この編地を用いてテニスシャツを作製し、真夏の炎天下、テニスを30分間プレーしたところ、表1に併せて示す評価結果の通り、肌面のベトツキ感がなく、優れた着用快適性を有していた。
実施例3
実施例1と同一の丸編機を用い、実施例1と同一の図1の編組織において、それぞれの表面編組織用の給糸口であるF2、F4、F6、F8、F10、F12の全6給糸の糸条ロ1〜ロ6に綿糸60Sを、また裏面(肌面)編組織用の給糸口であるF1、F3、F5、F7、F9、F11の全6給糸の糸条イ1〜イ6の内、F1とF5とF9の3給糸口の糸条イ1とイ3とイ5に実施例1と同一撥水加工法によるポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の仮撚加工糸に撥水加工を施した糸条を、他の裏面(肌面)編組織用の給糸口であるF3、F7、F11の3給糸口の糸条イ2、イ4、イ6に同じポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の撥水加工を施していない通常の仮撚加工糸を配して編成した。
その後、通常のポリエステル編地の染色加工条件に準じて、精練、染色、仕上げセットを行い、目付210g/m2 である編地を得た。但し、実施例1、2の染色加工条件とは異なり、吸水加工は省略した。この編地裏面(肌面)における撥水加工された糸条の混率は50%であり、また、編地における吸湿性繊維である綿糸の混率は100%であった。かつ表裏層の吸水保水率比は11.7倍、吸水拡散面積比は9.5倍であった。
この編地を用いてテニスシャツを作製し、真夏の炎天下、テニスを30分間プレーしたところ、表1に併せて示す評価結果の通り、肌面のベトツキ感がなく、優れた着用快適性を有していた。
実施例4
実施例1と同一の丸編機を用い、実施例1と同一の図1の編組織において、それぞれの表面編組織用の給糸口であるF2、F4、F6、F8、F10、F12の全6給糸の糸条ロ1〜ロ6にポリエステル83デシテックス72フィラメント丸型断面の通常の仮撚加工糸を、また裏面(肌面)編組織用の給糸口であるF1、F3、F5、F7、F9、F11の全6給糸の糸条イ1〜イ6の内、F1、F3、F5、F7、F9の5給糸口の糸条イ1、イ2、イ3、イ4、イ5に実施例1と同一撥水加工法によるポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の仮撚加工糸に撥水加工を施した糸条を、他の裏面(肌面)編組織用の給糸口であるF11の1給糸口の糸条イ6に同じポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の撥水加工を施していない通常の仮撚加工糸を配して編成した。
その後、通常のポリエステル編地の染色加工条件に準じて、精練、染色、吸水加工、仕上げセットを行い、目付185g/m2 である編地を得た。この編地裏面(肌面)における撥水加工された糸条の混率は83%であり、かつ表裏層の吸水保水率比は13.1倍、吸水拡散面積比は12.8倍であった。
この編地を用いてテニスシャツを作製し、真夏の炎天下、テニスを30分間プレーしたところ、表1に併せて示す評価結果の通り、肌面のベトツキ感がなく、優れた着用快適性を有していた。
比較例1
実施例1と同一の丸編機を用い、実施例1と同一の図2の編組織において、それぞれの表面編組織用の給糸口であるF2、F4、F6、F8、F10、F12の全6給糸の糸条ロ1〜ロ6に実施例1と同一のポリエステル83デシテックス72フィラメント丸型断面の通常の仮撚加工糸を、また裏面(肌面)編組織用の給糸口であるF1、F3、F5、F7、F9、F11の全6給糸の糸条イ1〜イ6にポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の撥水加工を施していない通常の仮撚加工糸を配して編成した。
その後、通常のポリエステル編地の染色加工条件に準じて、精練、染色、吸水加工、仕上げセットを行い、目付187g/m2 である編地を得た。この編地裏面(肌面)における撥水加工された糸条の混率は0%であり、かつ表裏層の吸水保水率比は3.3倍、吸水拡散面積比は2.7倍と低いものであった。
この編地を用いてテニスシャツを作製し、真夏の炎天下、テニスを30分間プレーしたところ、表1に併せて示す評価結果の通り、肌面のベトツキ感を感じ、着用感も不快なものであった。
比較例2
実施例1と同一の丸編機を用い、実施例1と同一の図2の編組織において、それぞれの表面編組織用の給糸口であるF2、F4、F6、F8、F10、F12の全6給糸の糸条ロ1〜ロ6に実施例1と同一のポリエステル83デシテックス72フィラメント丸型断面の通常の仮撚加工糸を、また裏面(肌面)編組織用の給糸口であるF1、F3、F5、F7、F9、F11の全6給糸の糸条イ1〜イ6の内、F1の1給糸口の糸条イ1のみに実施例1と同一撥水加工法によるポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の仮撚加工糸に撥水加工を施した糸条を、他の裏面(肌面)編組織用の給糸口であるF3、F5、F7、F9、F11の5給糸口の糸条イ2、イ3、イ4、イ5、イ6にポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の撥水加工を施していない通常の仮撚加工糸を配して編成した。
その後、通常のポリエステル編地の染色加工条件に準じて、精練、染色、吸水加工、仕上げセットを行い、目付181g/m2 である編地を得た。この編地裏面(肌面)における撥水加工された糸条の混率は17%であり、かつ表裏層の吸水保水率比は4.9倍、吸水拡散面積比は3.4倍と低いものであった。
この編地を用いてテニスシャツを作製し、真夏の炎天下、テニスを30分間プレーしたところ、表1に併せて示す評価結果の通り、肌面のベトツキ感を若干感じ、着用感も不快なものであった。
比較例3
実施例1と同一の丸編機を用い、実施例1と同一の図2の編組織において、それぞれの表面編組織用の給糸口であるF2、F4、F6、F8、F10、F12の全6給糸の糸条ロ1〜ロ6に実施例1と同一のポリエステル83デシテックス72フィラメント丸型断面の通常の仮撚加工糸を、また裏面(肌面)編組織用の給糸口であるF1、F3、F5、F7、F9、F11の全6給糸の糸条イ1〜イ6に実施例1と同一撥水加工法によるポリエステル83デシテックス36フィラメント丸型断面の通常の仮撚加工糸に撥水加工を施した糸条をを配して編成した。
その後、通常のポリエステル編地の染色加工条件に準じて、精練、染色、吸水加工、仕上げセットを行い、目付182g/m2 である編地を得た。この編地裏面(肌面)における撥水加工された糸条の混率は100%であるため吸水せず、表裏層の吸水保水率比および吸水拡散面積比は測定不可であった。
この編地を用いてテニスシャツを作製し、真夏の炎天下、テニスを30分間プレーしたところ、表1に併せて示す評価結果の通り、肌面のベトツキ感を強く感じ、着用感も非常に不快なものであった。
Figure 0004390514
実施例1、2、比較例1、2の編地の編方図である。
符号の説明
F1〜F12 編機の給糸口NO
D1〜D5 ダイヤル側編針
C1〜C6 シリンダー側編針
イ1〜イ6 編地裏面側構成糸
ロ1〜ロ6 編地表面側構成糸

Claims (5)

  1. 表面層と裏面層との少なくとも二層からなる編地からなり、該裏面層が撥水加工された合成繊維マルチフィラメント仮撚加工糸交編により30〜90重量%含む糸条から構成され、表面層は吸水加工された糸条から構成されると共に、表面層の裏面層に対する吸水保水率比が6倍以上、かつ吸水拡散面積比が4倍以上であることを特徴とする多層構造編地。
  2. 表面層と裏面層との少なくとも二層からなる編地からなり、該裏面層が撥水加工された合成繊維マルチフィラメント仮撚加工糸交編により30〜90重量%含む糸条から構成され、表面層は吸湿性繊維を少なくとも30重量%含む糸条から構成されると共に、表面層の裏面層に対する吸水保水率比が6倍以上、かつ吸水拡散面積比が4倍以上であることを特徴とする多層構造編地。
  3. 表面層と裏面層とが接結糸条で接結されており、かつ表面層が単糸繊度0.5〜3.0デシテックスの範囲である合成繊維マルチフィラメントの糸条で構成されるとともに、裏面層は前記表面層を構成する糸条の単糸繊度の1.5倍以上5.5倍未満の単糸繊度の糸条で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の多層構造編地。
  4. 表面層が、繊維表面に繊維長手方向に沿って延びる複数の凹溝をもつ合成繊維マルチフィラメントを少なくとも30重量%含む糸条から構成され、裏面層が繊維表面に繊維長手方向に沿って延びる凹溝を持たないフィラメントの糸条から構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多層構造編地。
  5. 前記合成繊維マルチフィラメントの糸条が、ポリエステル系合成繊維、ポリアミド系合成繊維の少なくとも一方を構成要素として含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多層構造編地。
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