JP4318363B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機やプリンタやファクシミリ、またはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。そのうち特に、帯電・書込み・現像・転写・清掃・除電等を繰り返して像担持体上に逐次トナー画像を形成し、そのトナー画像を順次直接、用紙等の記録媒体に転写し、または順次いったん中間転写体に転写してから一括して記録媒体に転写し、記録媒体に記録を行う電子写真式の画像形成装置に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電子写真式画像形成装置では、たとえば、帯電チャージャで帯電してから、書込み装置で光書込みを行って像担持体上に静電潜像を形成し、現像装置でトナーを付着してその静電潜像を可視像化して後、その像担持体上のトナー画像を転写チャージャで転写して記録媒体に転写し、画像転写後の像担持体表面をクリーニング装置で清掃後、除電装置で除電して次の画像形成に備えていた。
【0003】
画像転写後の記録媒体は、定着装置へと搬送して画像定着後、装置本体外に排出してたとえば排紙トレイ上にスタックしていた。
【0004】
このような画像形成装置では、画像形成装置本体内に前後に対向して一対の側板を備え、それらの側板間で像担持体を位置決めするとともに、メンテナンス上の便宜から前側板にチャージャ着脱開口を設けてその着脱開口を通してたとえば帯電チャージャや転写チャージャを引き出し可能としていた。
【0005】
一方、帯電チャージャや転写チャージャはオゾンを発生し、その発生したオゾンは像担持体を傷めることなどから、装置本体にはファンとオゾンフィルタとを備え、装置本体内で発生したオゾンをファンを用いオゾンフィルタを通して装置本体外に排出していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述したとおり、前側板にはチャージャ着脱開口を設けることから、帯電チャージャや転写チャージャで発生したオゾンがその着脱開口を通して装置本体外に漏れ出し、ユーザーの健康を害する問題があった。
【0007】
特に、オゾンを効率的に除去すべく、排気ファンとともに吸気ファンを備えるタイプの画像形成装置にあっては、吸気ファンで取り込んだ空気を排気ファンで十分に排出できないとき、取り込んだ空気が装置本体内に充満してチャージャ着脱開口を通してオゾンとともに外部に漏れ出すことがあった。
【0008】
そこで、この発明の課題は、このような問題を解消し、側板のチャージャ着脱開口を通して装置本体内の空気がオゾンとともに外部に漏れ出すことを防止することにある。
【0009】
この発明の第2の課題は、上記第1の課題を達成するとともに、オゾンの除去効率を高めることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1に係る発明は、
像担持体と、
その像担持体の外周面に対向する位置に配置されて、帯電部材または転写部材として用いられるチャージャと、
開口を有するとともに、該開口を通して前記チャージャが着脱可能とされる側板と、
を有する画像形成装置において、
該画像形成装置内に空気を取り込む吸気ファンと、
該吸気ファンと前記チャージャとに接続されて、取り込んだ空気を前記チャージャへと導く吸気ダクトと、
前記画像形成装置内の空気を画像形成装置外へ排出する排気ファンと、
前記チャージャと前記排気ファンとに接続されて、取り込んだ空気を前記排気ファンへ導く排気ダクトと、
前記排気ファンの上流または下流に位置するオゾンフィルタと、
を有し、
前記排気ダクトは、吸気口が、前記チャージャに対して前記像担持体の表面移動方向下流側において、前記チャージャの長手方向に沿って設けられており、
前記吸気ダクトは、前記チャージャの長手方向一端側に接続され、前記開口は、前記チャージャの長手方向他端側に設けられ、
前記側板には、前記開口を開閉可能に塞いで、該開口を通して前記画像形成装置内の空気がオゾンとともに前記側板の外部に漏れ出すことを防止するカバーが取り付けられている、
ことを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、前記カバーに前記吸気ファンから取り込んだ空気を排出可能とする排気部が備えられているとともに、該排気部にオゾンフィルタが設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記開口を有する側板が、画像形成装置の正面側に設けられていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の形態につき説明する。
図1は、この発明による電子写真式画像形成装置における要部の概略構成図である。
【0014】
図中符号10は、像担持体であるドラム状の感光体である。感光体10の上側には、感光体10と対向してそれと平行に帯電チャージャ11を備える。その帯電チャージャ11から感光体10の回転方向に、その感光体10のまわりには、順に現像器12、転写チャージャ13、クリーニング器14などを設ける。
【0015】
また、帯電チャージャ11の上には、書込み器15を配置する。また、クリーニング器14の左には、定着器16を設置する。
【0016】
そして、感光体10の回転とともに、帯電チャージャ11でバイアス電圧を印加して表面を一様に帯電し、書込み器15で書込み光Lを照射して光書込みを行い、感光体10の表面上に静電潜像を形成する。
【0017】
続いて、さらなる感光体10の回転とともに、現像器12で潜像部分にトナーを付着して可視像化し、感光体10上にトナー画像を形成する。その後、転写チャージャ13でバイアス電圧を印加し、感光体10の下側に搬送されてきた、用紙等の記録媒体17にそのトナー画像を転写する。
【0018】
画像転写後の感光体10表面は、クリーニング器14で残留トナーを除去して清掃し、その後たとえば不図示の除電ランプで除電し、帯電からはじまる再度の画像形成に備える。
【0019】
一方、画像転写後の記録媒体17は、定着器16へと搬送してその定着器16で転写画像を定着して後、図示しない排出ローラで装置本体外に排出してたとえば排紙トレイ上にスタックする。
【0020】
ところで、この画像形成装置では、装置本体内の前後に一対の側板を対向して設け、それらの側板間で感光体10を位置決めする。そのような一対の側板のうち、正面側に設ける前側板20には、図2に示すように、チャージャ着脱開口21をあけ、その着脱開口21を通して装置本体に対して帯電チャージャ11を図中矢示するようにその長さ方向に着脱可能とする。
【0021】
そして、この図示画像形成装置では、着脱開口21を密閉する開閉カバー22を、図3に示すように前側板20に着脱したり回動したりして開閉可能に取り付けて設ける。
【0022】
また、この図3に示すように、装置本体には、装置本体内に空気を取り込む吸気ファン30と、取り込んだ空気を帯電チャージャ11へと導く吸気ダクト31と、装置本体内の空気を装置本体外に排出する排気ファン32と、排出する空気を導く排気ダクト33と、排気する空気中のオゾンを除去すべく排気ファン32の外側に設けるオゾンフィルタ34とを備える。
【0023】
そして、図中矢示するとおり、空気を吸引排気し、帯電チャージャ11で発生したオゾンを除去する。なお、オゾンフィルタ34は、排気ファン32の下流位置に配置したが、上流位置に配置してもよい。
【0024】
この図示画像形成装置では、吸気ファン30で取り込んだ空気を排気ファン32で十分に排出できないことがあったとしても、開閉カバー22で密閉するから、装置本体内に取り込んだ空気がオゾンとともにチャージャ着脱開口21を通して外部に漏れ出すようなことはない。
【0025】
図4には、着脱開口21を開閉する開閉カバー22を前側板20に取り付け、その開閉カバー22に排気部を備え、その排気部にオゾンフィルタ23を設けた場合を示す。
【0026】
このようにすると、たとえば吸気ファン30で取り込んだ空気を排気ファン32で十分に排出できないとき、装置本体内の空気を開閉カバー22の排気部を通して排出することができ、このとき排出する空気中のオゾンをオゾンフィルタ23で除去することができる。
【0027】
ところで、上述した例では、帯電チャージャで発生したオゾンの外部への漏れ出し防止について説明したが、帯電チャージャに限らず、たとえば転写チャージャで発生したオゾンの外部への漏れ出し防止についても、同様に適用することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したとおり、この発明によれば、排気ダクトは、吸気口が、チャージャに対して像担持体の表面移動方向下流側において、チャージャの長手方向に沿って設けられているので、像担持体の表面移動にともなう気流とともにオゾンを排気ダクトに送り込むことができ、効率的にオゾンを排出できるとともに、開口からのオゾンの流出を低減することが可能になる。
また、開口に開閉可能なカバーが設けられているので、カバーで密閉して、開口を通して画像形成装置内の空気がオゾンとともに外部に漏れ出すことをさらに防止することができる。
【0029】
請求項2に係る発明によれば、カバーに吸気ファンから取り込んだ空気を排出可能とする排気部を備え、その排気部にオゾンフィルタを設けるから、開口から排気部を通して画像形成装置内の空気がオゾンとともに外部に漏れ出すことを防止することができる。
【0030】
この発明によれば、画像形成装置内に空気を取り込む吸気ファンと、画像形成装置内の空気を画像形成装置外に排出する排気ファンの双方を設けるから、画像形成装置内の流通空気量を多くしてオゾンの除去効率を高めながら、外部へのオゾンの漏れ出しを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による電子写真式画像形成装置における要部の概略構成図である。
【図2】その画像形成装置における帯電チャージャの着脱を示す説明斜視図である。
【図3】同画像形成装置における吸排気状態を示す説明斜視図である。
【図4】他の吸排気状態を示す説明斜視図である。
【符号の説明】
10 感光体(像担持体)
11 帯電チャージャ
13 転写チャージャ
20 前側板(側板)
21 チャージャ着脱開口
22 開閉カバー
23 オゾンフィルタ
30 吸気ファン
32 排気ファン
34 オゾンフィルタ
Claims (3)
- 像担持体と、
その像担持体の外周面に対向する位置に配置されて、帯電部材または転写部材として用いられるチャージャと、
開口を有するとともに、該開口を通して前記チャージャが着脱可能とされる側板と、
を有する画像形成装置において、
該画像形成装置内に空気を取り込む吸気ファンと、
該吸気ファンと前記チャージャとに接続されて、取り込んだ空気を前記チャージャへと導く吸気ダクトと、
前記画像形成装置内の空気を画像形成装置外へ排出する排気ファンと、
前記チャージャと前記排気ファンとに接続されて、取り込んだ空気を前記排気ファンへ導く排気ダクトと、
前記排気ファンの上流または下流に位置するオゾンフィルタと、
を有し、
前記排気ダクトは、吸気口が、前記チャージャに対して前記像担持体の表面移動方向下流側において、前記チャージャの長手方向に沿って設けられており、
前記吸気ダクトは、前記チャージャの長手方向一端側に接続され、前記開口は、前記チャージャの長手方向他端側に設けられ、
前記側板には、前記開口を開閉可能に塞いで、該開口を通して前記画像形成装置内の空気がオゾンとともに前記側板の外部に漏れ出すことを防止するカバーが取り付けられている、
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記カバーに前記吸気ファンから取り込んだ空気を排出可能とする排気部が備えられているとともに、該排気部にオゾンフィルタが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記開口を有する側板が、画像形成装置の正面側に設けられていることを特徴とする、請求項1または2に記載の画像形成装置。
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