JP4315695B2 - 電子写真用転写用紙および電子写真用転写用紙の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式のフルカラープリンターや複写機に使用される走行安定性に優れた電子写真転写用紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真方式を用いたオン・デマンド・プリンターの伸長により、ハードウェアの高精細なカラー画質化や高速化が図られている。
【0003】
この分野では、印刷ライクな高品位な仕上がりが要求されるため、印字濃度や発色性、色再現性などの面で高い画質要求をクリアしなければならない。このことから、この分野で使用される用紙としては、光沢度や平滑性が高い塗工紙が多く使用されるようになってきている。
【0004】
しかし、一般の印刷に使用される塗工紙を、電子写真方式を用いたオン・デマンド・プリンターで使用した場合、特に両面タイプの印刷用塗工紙は非塗工紙と比較して用紙の剛度が低く、耐熱性という観点からも電子写真方式の前記プリンターでの適性を備えていないため、トナーを用紙に熱定着させる際に用紙のカール量が大きくなり、更には定着器での熱定着ロールへ巻付きや、機内での紙詰りが発生するとともに、排紙トレイでの収容性が悪化し頻繁に用紙を排紙トレイから排出しないといけないなど、生産性を悪化させるという問題があった。
【0005】
特に、電子写真方式のシステムに用いられる定着器は、熱定着ロールから用紙を剥離するのに、用紙の剛度を利用して熱定着ロールと用紙上に形成されるトナー層とを剥離させている。一方、印刷用塗工紙の塗工層を構成する成分としては、スチレン・ブタジエン共重合体(SBR)、メチルメタクリレート・ブタジエン共重合体(MBR)、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体(NBR)などの合成ゴム系ラテックスのバインダーが広く用いられているため、熱定着時に加熱された際、これらのバインダーが軟化現象を起こし、用紙自体の剛度が加熱前と比較して加熱後は著しく低下してしまい、前記のカール悪化や熱定着ロールへの巻付きなどのトラブルを発生させている。
【0006】
また、定着器での加熱時にカール量が小さい用紙においても、定着器での加熱による剛度が低下してしまい、特に傾斜がついている排紙トレイにおいて、プリント後の用紙が収容された際に用紙の自重によりたわみが発生してしまい、収容性悪化を招くという問題があった。
【0007】
これまでに、塗工紙において電子写真方式を用いた複写機やプリンターで走行安定性を向上させる手段としては、摩擦係数を制御し給紙部での紙送り性の安定化が図られていたが、これらについては熱定着におけるカールや剛度低下を制御するものではない(例えば、特許文献1、2参照)。また、熱定着における課題については、CD方向の裂断長を2.5km以上に調整する方法や、CD方向の伸び率を0.65%以下に調整する方法が提案されているが、いずれの方法についても熱定着時における用紙の寸法変化を制御するものであり、熱定着によるカールや剛度低下を改善するものではない(例えば、特許文献3、4参照)。
【0008】
該特許は、塗工紙の熱定着時における課題である剛度低下によるカールや紙詰り、トレイ収容性などの走行安定性を改善することであり、これによりの塗工紙における電子写真方式を用いたプリンターや複写機での生産性の向上が図られた。
【0009】
近年におけるオン・デマンド・プリンティング市場に上市されるオン・デマンド・プリンターは、生産性を向上させるため自動両面プリントの機能が付加されつつあり、用紙に対して安定した走行性が求められている。
【0010】
【特許文献1】
特開2000−292961号公報(第2−4頁)
【特許文献2】
特開2002−088680号公報(第2−4頁)
【特許文献3】
特開2001−083729号公報(第2−3頁)
【特許文献4】
特開2000−330319号公報(第2−3頁)
【0011】
【本発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、従来の印刷用塗工紙が抱えていた電子写真方式のフルカラープリンターや複写機での熱定着時のカール発生量抑制により機内でのトラブルやトレイ収容性悪化などによる生産性低下を解消できる、優れた用紙を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意努力し研究を重ねた結果、以下の構成により走行安定性に優れた電子写真用転写用紙を提供することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
従って、本発明は基材の両面に主成分として顔料とバインダーで構成される塗工層を設けてなる電子写真用転写用紙において、塗工層中のバインダー成分としてTgが20℃以上の合成ゴム系ラテックスを、顔料100重量部に対して6〜8重量部を含有し、かつ、用紙のクロス方向(CD方向)の特性が次式で表されることを特徴とする電子写真用転写用紙に関する:
BS(mm) × PS(mm) ≦ 30mm、 BS=BS1(mm)−BS2(mm)、6.5(mm)≦BS≦7.0(mm)
BS:加熱剛度、
BS1:加熱後の剛度
BS2:加熱前の剛度
PS:加熱後の残留たわみ量。
【0014】
本発明の別の有利な実施態様の一つは、塗工量が片面で6〜10g/m2の範囲であり、かつ光沢度(JIS P−8142 75度鏡面光沢度)が40%以上で
ある、電子写真用転写用紙である。
【0015】
更に本発明の一つの有利な実施態様は、基材に用いられる木材パルプ成分のうち、古紙再生パルプを50重量%以上の割合で含有する、電子写真用転写用紙である。
【0016】
本発明は更に、オンマシンコーター方式で塗工を行い、オンマシンソフトニップキャレンダーで仕上げることを特徴とする電子写真用転写用紙の製造方法にも関する。
【0017】
上記の加熱剛度(BS)とは、前処理としてJIS P−8111(調湿及び試験のための標準状態)に記載される標準状態[23℃±1℃(50±2)% r.h.]で用紙を完全に調湿した後、一定温度で一定時間試料を加熱処理行った後のたわみの増加量を表す。具体的には、試料を一定サイズ(25mm×70mm)に断裁し、図1に示す通り、支持台にスパン長50mmとなるように片持ち梁で固定し、水平面からの試料先端のたわみ量(BS2)を測定する。次いで130℃で3分間加熱処理を行った後、速やかにたわみ量(BS1)を測定し、加熱前後のたわみ量の差(BS1−BS2)を加熱剛度(BS)として表す。
【0018】
次に、上記の残留たわみ(PS)とは、図1に示す通り、上記加熱剛度測定後の試料を反転させ水平面からの変位を測定したものを、残留たわみ(PS)として表す。
まず、本発明者等は、生産性低下に起因するこれら走行時における問題を解決すべく鋭意検討を行った結果、図2に示す通り、加熱による用紙の剛度低下(加熱剛度)と走行時における紙詰りとの関係を見出した。これは、加熱剛度が高い用紙において、熱定着時に用紙が加熱された際にバインダーが軟化し用紙の剛度低下やカールを増大させ、熱定着器の出口部や第2面をプリントする際に機内で紙詰りとなり、走行性を悪化させていると考える。
【0019】
次に、図3に示す通り、加熱時における残留たわみとプリント後カールとの関係を見出した。これは、残留たわみが大きい用紙において、定着部で熱定着時に用紙が加熱された際にバインダーが軟化しカールとなり、定着部から排出された後に用紙が冷却されバインダーが硬化することによりカール形状を保持すると考える。
【0020】
そして、図4に示す通り、プリント後の排紙トレイ収容性と加熱剛度と残留たわみの積との関係について見出した。これは、プリント後のカールが小さい用紙を排紙トレイにスタックした際に、定着部での熱定着により剛度が低下した用紙であると用紙の自重によりたわみが発生し収容性低下を引き起こしてしまうことがある。一方、定着部での熱定着により用紙の剛度が低下しにくい用紙においてもプリント後のカール量が大きいとカールによりたわみが発生し収容性低下を引き起こしてしまうことがある。つまり、トレイ収容性を向上させるには用紙の剛度とプリント後のカール量を抑制しなければならず、それを制御するには加熱剛度と残留たわみとの積の値を小さくする必要があると考える。
【0021】
以上より、塗工紙を使用してオン・デマンド・プリンターに要求される生産性を向上させるには、加熱剛度と残留たわみが重要な特性であることを見出し、本発明である走行安定性に優れた電子写真用転写用紙を完成するに至った。
【0022】
本発明に用いる原紙の主成分であるパルプとしては、化学パルプ[漂白あるいは未漂白のNKP(針葉樹クラフトパルプ)やLKP(広葉樹クラフトパルプ)]等、高歩留りパルプ[GP(破砕パルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)等]、古紙パルプを単独または任意の比率で混合して使用される。本発明で使用する化学漂白パルプとしてはECFまたはTCF漂白を行ったものが好ましい。また、古紙パルプとしては、製本、印刷工場、裁断所等において発生する損紙または裁ち落し乃至幅落しした上白、特白、中白、白損等の未印刷古紙を離解した古紙パルプが使用できる。また、上質紙、上質コート紙、中質紙、中質コート紙、更紙等に平版、凸版、凹版印刷等、電子写真方式、感熱方式、熱転写方式、感圧記録方式、インクジェット記録方式、カーボン紙等により印字された古紙、及び、水性・油性インク・鉛筆等で筆記した古紙、新聞古紙を離解後脱墨したパルプ(以下、DIPと略記する)等も使用できるが、好ましくは上白、特白、中白等の古紙が良い。
【0023】
抄紙前の紙料には炭酸カルシウム、カオリン、二酸化チタン等の製紙用填料を適宜必要に応じて添加することができる。
【0024】
さらに、紙料中には上記填料と共に紙力増強剤、歩留向上剤、サイズ剤等の一般抄紙用薬品を添加することができる。
【0025】
本発明における塗工層の顔料としては、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、サチンホワイト、プラスチックピグメント等の塗工紙製造分野で公知公用の顔料を適宜使用できる。
【0026】
本発明において、塗工層を構成するバインダーとしては合成ゴムラテックスを使用し、このTgは20℃以上であり、好ましくは20〜35℃の範囲が良い。Tgが20℃未満であると熱定着時に用紙が加熱された際に加熱剛度が大きくなり、プリント後カールの悪化や熱定着ロールへの巻付きなどのトラブルが発生し走行安定性が低下してしまう。また、Tgが35℃より高いと塗工層の成膜性が低くなり塗工層表面にひび割れが生じて画像抜けが発生するなど画質面へ悪影響を及ぼすとともに、製本時に用紙を折った際にトナー層が塗工層表面から剥落するといった問題が発生し好ましくない。
【0027】
上記の合成ゴムラテックスとしては、スチレン−ブタジエン系ラテックス(SBRラテックス)、アクリル系ラテックス、メチルメタクリレート−ブタジエン系ラテックス(MBRラテックス)、アクリルニトリル−ブタジエン系ラテックス(NBRラテックス)等が例示されるが、特にSBRラテックスが好ましく、具体的にはスチレン、ブタジエンを主成分とし、これに必要に応じて共重合可能な他の単量体を重合して得られる共重合体ラテックスである。該スチレン成分としては、スチレンの他に、α−メチルスチレン、メチルα−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびジビニルベンゼン等が挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。特にスチレンの使用が好ましい。ブタジエン成分としては、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3−ブタジエンなどが挙げられ、これらを1種または2種以上使用することができる。特に1,3−ブタジエンの使用が好ましい。また、共重合可能な他の単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などのモノまたはジカルボン酸(無水物)等のエチレン系不飽和カルボン酸単量体、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート、グリシジルメタクリレート、ジメチルフマレート、ジエチルフマレート、ジメチルマレエート、ジエチルマルエート、ジメチルイタコネート、モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、2−エチルヘキシルアクリレートなどの不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレートなどのヒドロキシアルキル基を含有する不飽和単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリルなどのシアン化ビニル単量体、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどの不飽和カルボン酸アミド単量体などが挙げられ、それぞれ1種または2種以上使用することができる。また、上記SBRラテックスの組成割合については特に制限はないが、特にスチレン成分20〜79.5重量%、ブタジエン成分20〜70重量%、共重合可能な他の単量体0.5〜60重量%であることが好ましい。
【0028】
また、上記の合成ゴムラテックスは、顔料は100重量部に対して6〜10重量部であり、好ましくは6〜8部の範囲が良い。6部未満であるとトナー定着性を低下させ、10重量部より多いと加熱剛度が大きくなり走行安定性が低下するので好ましくない。
【0029】
なお、上記のような顔料とバインダーを含有してなる塗工用塗工液(以後「塗工液」という)には、その他に染料、潤滑剤、耐水化剤、pH調整剤、防腐剤等の各種助剤が必要に応じて添加、混合撹拌して調製される。
【0030】
また、塗工液の固形分濃度は、塗工装置や目的とする塗工量に応じて適宜調整することができる。
【0031】
基材への塗工は、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、バーコーター等が使用できるが、ファウンテンノズルタイプのブレードコーターが好ましい。塗工量は片面当り6〜10g/mの範囲で塗工することが好ましい。6g/m未満では基材の被覆性が低くなり、光沢発現性が低下するだけでなく表面が荒れて見栄えが悪くなり商品価値が低下し、10g/mより多いと光沢発現性が向上し印刷効果は高くなるものの、加熱剛度が大きくなり走行安定性が低下する。また塗工層の強度が低下してトナー定着性が低下するので好ましくない。
【0032】
また、塗工層の乾燥についても、通常の熱風、赤外線、熱シリンダー等の公知公用の乾燥方法が適宜使用される。
【0033】
塗工層乾燥後、必要に応じてソフトニップキャレンダー、スーパーキャレンダー等で加圧処理することができる。好ましくはオンマシンでソフトニップキャレンダー仕上げを行うことで、これにより巻き取りをオフラインでスーパーキャレンダー処理する工程を省くことができるために操業性に優れ、コスト的にも有利となる。
【0034】
【実施例】
以下実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例または比較例において示す「部」および「%」は、特に明記しない限り重量部及び重量%を示す。
【0035】
(実施例1)
〔原紙の製造〕原料はECF漂白したLBKP85%(フリーネス480ml)、NBKP15%(フリーネス660ml)の配合からなるパルプスラリーに、填料、紙力増強剤、歩留向上剤等を添加した紙料を用いて抄紙及び乾燥を行った後、ゲートロールコーターにより13%熱化学変性澱粉糊液を乾燥重量で両面2g/mとなるように塗工を行い、坪量86g/mの原紙を得た。
【0036】
〔塗料の調製〕顔料としてカオリン(商品名HN−90/エンゲルハード)62.5部、プラスチックピグメント(商品名OP−84J/ロームアンドハース)7.5部と湿式重質炭酸カルシウム(商品名カービタル90/イメリス)30部の混合顔料100部に対し、バインダーとしてリン酸エステル化澱粉(商品名MS#4600/日本食品化工)3部とSBRラテックス(商品名PA−0421/日本エイアンドエル)(Tg20℃)7.5部、潤滑剤、染料、保水剤等の助剤を添加し、固形分濃度62%の塗料を得た。
【0037】
〔塗工紙の製造〕上記86g/mの原紙の両面にジェットファウンテン型ブレードコーターを使用して、乾燥重量で両面19g/m(片面当り9.5g/m)となるように片面ずつ塗工及び乾燥を行って両面塗工紙を得た。塗工紙の仕上げはスーパーキャレンダーを用い白紙光沢55%を目標にオフラインで処理した。
【0038】
(実施例2)
実施例1の塗工紙の製造において、塗工量を両面14g/m(片面当り7g/m)とした以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
【0039】
(実施例3)
実施例1の原紙の製造において、上白古紙パルプを70%、ECF漂白したLBKP15%、NBKP15%配合のパルプスラリーとした以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
【0040】
(実施例4)
実施例1の塗工紙の製造において、オンマシンソフトニップキャレンダー(2ニップ)で仕上げを行った以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
【0041】
(比較例1)
実施例1の塗料の調製において、SBRラテックスをTg4℃のものに変更した以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
【0042】
(比較例2)
実施例1の塗料の調製において、SBRラテックス(Tg20℃)を12重量部とした以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
【0043】
(比較例3)
実施例1の塗工紙の製造において、乾燥重量で両面22g/m(片面当り11g/m)となるように塗工を行った以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
【0044】
(比較例4)実施例1の塗料の調製において、SBRラテックスをTg38℃
のものに変更し、実施例1の塗工紙の製造において、乾燥重量で両面10g/m(片面当り5g/m)となるように塗工を行った以外は、実施例1と同様にして塗工紙を得た。
【0045】
かくして得られた実施例、比較例の塗工紙について、下記に示す項目についての評価を行い、得られた結果を表1に示した。
【0046】
〔加熱剛度〕
試料を70mm×25mmに断裁し、支持台にスパン長50mmとなるように片持ち梁で固定し、水平面からの試料先端のたわみ量を測定する。次いで130℃で3分間加熱処理を行った後、速やかにたわみ量を測定し、加熱前後のたわみ量の差を加熱剛度とした。
【0047】
〔残留たわみ〕
上記加熱剛度測定後の試料を反転させ水平面からの変位を測定し、残留たわみとした。
【0048】
〔白紙光沢度〕
JIS P8142で規定される方法に準拠し、(株)村上色彩研究所製の光沢度計を用い、75度光沢を測定した。
【0049】
〔走行安定性〕
電子写真方式を用いたプリンターであるカラー・オンデマンド・パブリッシング・システム(富士ゼロックス社製ColorDocuTech60)を使用して、自動両面プリントにて連続走行(給紙トレイに用紙が無くなったら用紙補給)で20,000枚走行し、走行安定性を確認した。
◎:紙詰りの発生間隔 8,001 枚以上
○:紙詰りの発生間隔 5,001〜8,000枚以上
△:紙詰りの発生間隔 2,001〜5,000枚以上
×:紙詰りの発生間隔 2,000枚以下
【0050】
〔トレイ収容性〕
上記のプリンターを使用して、自動両面プリントにて連続走行し、排紙トレイの収容性を確認した。
◎:収容枚数 401枚以上
○:収容枚数 301〜400枚
△:収容枚数 101〜300枚
×:収容枚数 100枚以下
【0051】
〔画質〕
上記のプリンターを使用して、イエロー,マゼンタ,シアン,レッド,グリーン,ブルーと、イエロー,マゼンタ,シアンの混色ブラックについて画像面積率100%のソリッドパッチ(2.5×2.5cm)をこの電子写真用転写用紙にプリントし、画像抜けなどのディフェクトを確認した。
◎:良好
○:極わずかなディフェクトが確認できる
△:軽微なディフェクトが確認できる
×:明らかにディフェクトが確認できる
【0052】
〔トナー定着性〕
上記のプリンターを使用して、イエロー,マゼンタ,シアン,レッド,グリーン,ブルーと、イエロー,マゼンタ,シアンの混色ブラックについて画像面積率100%のソリッドパッチ(2.5×2.5cm)をこの電子写真用転写用紙にプリントし、ソリッドパッチ部の中央部を内側に折り、その上から800gの荷重をかけた時のトナー像の剥れ具合を確認した。
◎:トナー剥落が見られない
○:極わずかなトナーの剥落が確認できる
△:軽微なトナー剥落が見られる
×:明らかにトナー剥落が確認できる
【0053】
【表1】
Figure 0004315695
【0054】
【発明の効果】
本発明における電子写真用転写用紙は、上記に記載した塗工層を設けて用紙を構成することにより、走行安定性やトレイ収容性に優れた電子写真用転写用紙を提供することが可能となり、オン・デマンド・プリンターに要求される高い生産性を達成することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、加熱剛度,及び残留ひずみの測定原理を示す図である。
【図2】図2は、加熱剛度と走行時における紙詰りとの関係を示すグラフである。
【図3】図3は、残留たわみとプリント後カールとの関係を示すグラフである。
【図4】図4は、トレイ収容性と加熱剛度と残留たわみの積との関係を示すグラフである。

Claims (4)

  1. 基材の両面に主成分として顔料とバインダーで構成される塗工層を設けてなる電子写真用転写用紙において、塗工層中のバインダー成分としてTgが20℃以上の合成ゴム系ラテックスを、顔料100重量部に対して6〜8重量部を含有し、かつ、用紙のクロス方向(CD方向)の特性が次式で表されることを特徴とする電子写真用転写用紙:
    BS(mm) × PS(mm) ≦ 30mm、 BS=BS1(mm)−BS2(mm)、6.5(mm)≦BS≦7.0(mm)
    BS: 加熱剛度、
    BS1:加熱後の剛度
    BS2:加熱前の剛度
    PS: 加熱後の残留たわみ量。
  2. 前記転写用紙の塗工量が少なくとも片面で6〜10g/mの範囲であり、かつ光沢度(JIS P−8142 75度鏡面光沢度)が40%以上である、請求項1記載の電子写真用転写用紙。
  3. 基材に用いられる木材パルプ成分のうち、古紙再生パルプを50重量%以上の割合で含有する、請求項1または2記載の電子写真用転写用紙。
  4. 請求項1〜のいずれか一つに記載の電子写真用転写用紙の製造方法において、オンマシンコーター方式で塗工を行い、オンマシンソフトニップキャレンダーで仕上げることを特徴とする、電子写真用転写用紙の製造方法。
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