JP2005254758A - インクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光沢性が高く、インクジェット記録方式でのインク吸収性や電子写真記録方式でのトナーの定着性が良好なインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を提供する。
【解決手段】 シート状支持体と、その少なくとも一面上に、顔料および接着剤を主成分とし、かつ少なくとも2層の塗工層とを有し、前記シート状支持体に隣接する内側塗工層中には、その全顔料100質量部に対して、サチンホワイトが1〜30質量部含有し、かつ前記内側塗工層上に形成された最外側塗工層には、その全顔料100質量部に対して中空プラスチックピグメントおよび/またはサチンホワイトを2〜20質量部、およびカオリンを50〜90質量部含有する。
【選択図】 なし



Description

本発明は、インクジェット記録方式でのインク吸収性や電子写真記録方式でのトナーの定着性が良好で、且つ光沢性が高いインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙に関するものである。
近年、インターネットの普及により、印刷・出版業や広告代理店等と顧客の間の情報伝達が早くなり、顧客別のカタログ、イベントポスター、旅行パンフレット、個人向けダイレクトメール等の少部数印刷や1部ごとに内容の異なる個人向けの可変情報印刷等を、短納期で、且つ低コストに対応できるシステムが要望され、従来の印刷では必須であった製版作業を必要としないオンディマンド印刷(POD)が注目を集めている。
かかるPODシステムの出力方式には、主に電子写真方式とインクジェット方式が使用され、最近では使用する用紙への要望も変化している。例えば、上質紙に変えてグロス系印刷用紙を用いてオフセット印刷物に類似の風合いドキュメントを作製したいという要望が強くなってきている。また表面にオフセット印刷で大量に印刷し、裏面に宛名をPOD方式で顧客別に印刷するなど、オフセット印刷が可能なPOD用紙が強く望まれている。しかも電子写真方式やインクジェット方式を選ばない用紙の場合には、在庫管理等が容易になるため、どちらの方式でも対応可能な用紙が望まれている。
しかし、カオリン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム等の顔料と熱可塑性重合体バインダーを含有する水性塗工液を紙に塗布し、乾燥後、スーパーカレンダー、グロスカレンダー等の光沢付与、平滑化処理を行い、製造されている汎用のグロス系印刷用紙をPOD用紙として使用した場合、種々の問題がある。
即ち、電子写真方式でグロス系印刷用紙を用いると、特に高温高湿下において、重送やトナー定着ロールへの用紙の貼付き等が起こり易く、またトナーブリスタによる画像欠陥が発生し易い。重送やトナー定着ロールへの用紙の貼付きは、高光沢を付与するためのスーパーカレンダー、グロスカレンダー等の処理で、平滑性が向上し、用紙同士の密着性があがること、および前記処理で密度が上がることにより、紙腰が低くなることに起因する。またトナーブリスタは、塗工面に転写されたトナーが、トナー定着ロールで、熱によってフィルム化される時、トナー層中に存在していた空気がフィルム化したトナー層を突き破ることで生じるクレーター状の画像欠陥である。この現象を改善する方法は、トナー層中に存在する空気をすばやく、原紙層へ移行させれば良いが、スーパーカレンダー、グロスカレンダー等でのニップ圧を強くしてしまうと、透気性が低くなるため、トナーブリスタが起こりやすくなる。
一方、グロス系印刷用紙をインクジェット方式に用いると、使用されている顔料が、カオリン、重質炭酸カルシウム等で、塗工層中に形成される細孔の大きくなり難い材料であるために、またスーパーカレンダー、グロスカレンダー等の平滑化処理でその細孔が潰されるために、インク吸収が遅くなり、インクが乾燥し難くなるという問題がある。
電子写真方式とインクジェット方式に併用される記録用紙については、特開2000−250250号公報(特許文献1)があり、そこでは,坪量が75〜85g/mの範囲で、JIS P 8123法に準拠する白色度が84%以上である記録紙において、前記記録紙のJIS K 6911法に準拠する体積固有抵抗が1.0×1011〜1.0×1013Ω・cmの範囲にあり、J.TAPPI No.51法に準拠するブリストー試験による吸収係数Kaが14〜15ml/m・sec1/2の範囲に有り、さらにJ.TAPPI No.5B法に準拠する表裏平滑度が100〜200秒の範囲に有ることを特徴とする記録用紙が記載されている。しかしながら、高光沢を得るためにスーパーカレンダーやグロスカレンダー等の光沢付与または平滑化処理を行うと、高透気度化や細孔の減少により、インク吸収が遅くなり、インクが乾燥し難くなる問題が発生し易い。
電子写真方式とインクジェット方式に併用される記録用紙として、その他に、特開平8−30011号公報(特許文献2)、特開平8−50366号公報(特許文献3)、特開2000−85239号公報(特許文献4)や特開平6−219038号公報(特許文献5)等の特許があるが、高光沢で且つ、電子写真適性やインクジェット適性を得る方法について何ら記載されていない。
特開平3−294600号公報(特許文献6)では、電子写真用転写用塗工紙において、塗工紙の密度が1.10g/m以下、水分が4%以上、6%以下であり、塗工層中に、内部に空隙を有する非造膜性樹脂である有機顔料が顔料重量の5重量%以上、25重量%以下含有することが開示されている。しかしながら、インクジェット適性を得るために、細孔を得る方法については何ら記載されていない。
また、特開平9−256295号公報(特許文献7)では、顔料を主成分とする塗工組成物を塗工した塗工紙において、前記塗工組成物中にプラスチックピグメントを全顔料100質量部に対して3〜12重量%、かつサチンホワイト5〜15重量%を含有することを特徴とする高光沢印刷用塗工紙が提案されている。しかしながら、低透気度にするための方法について何ら記載されておらず、電子写真方式やインクジェット方式で印刷した場合、上記記載の問題が発生し易い。
特開2000−250250号公報 特開平8−30011号公報 特開平8−50366号公報 特開2000−85239号公報 特開平6−219038号公報 特開平3−294600号公報 特開平9−256295号公報
本発明の目的は、光沢性が高く、インクジェット記録方式でのインク吸収性や電子写真記録方式でのトナーの定着性が良好なインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を提供することにある。
本発明者等は鋭意検討した結果、支持体上に、特定の顔料を用いた、顔料と接着剤を主成分とする二種類の塗工液を積層状態で設けることによって、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明に係るインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙は、シート状支持体と、その少なくとも一面上に、顔料および接着剤を主成分とし、かつ少なくとも2層の塗工層とを有し、前記シート状支持体に隣接する内側塗工層中には、その全顔料100質量部に対して、サチンホワイトが1〜30質量部含有し、かつ前記内側塗工層上に形成された最外側塗工層には、その全顔料100質量部に対して中空プラスチックピグメントおよび/またはサチンホワイトを2〜20質量部、およびカオリンを50〜90質量部含有することを特徴とするものである。
前記内側塗工層中には、その全顔料100質量部に対して、軽質炭酸カルシウムが70〜99質量部含有することが好ましく、前記カオリンの平均粒子径が、0.05〜0.5μmであることが好ましい。
また前記中空プラスチックピグメントの中空率が、30〜70%であることが好ましく、前記内側塗工層および最外側塗工層の少なくとも1層中に、炭酸ジルコニウム・アンモニウムが含有されていることが好ましい。さらに、前記最外側塗工層表面の、JIS Z 8741に基づく75度表面光沢度が、40%以上であることが好ましい。
本発明により、光沢性が高く、インクジェット記録方式でのインク吸収性や電子写真記録方式でのトナーの定着性が良好なインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を得ることが出来る。
(構成)
本発明に係るインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙は、シート状支持体と、その少なくとも一面上に、顔料および接着剤を主成分とし、かつ少なくとも2層の塗工層とを有し、前記シート状支持体に隣接する内側塗工層中には、その全顔料100質量部に対して、サチンホワイトが1〜30質量部含有し、かつ前記内側塗工層上に形成された最外側塗工層には、その全顔料100質量部に対して中空プラスチックピグメントおよび/またはサチンホワイトを2〜20質量部、およびカオリンを50〜90質量部含有するものである。
(内側塗工層)
サチンホワイトとは、水酸化カルシウム(消石灰)と硫酸アルミニウム(バンド)との反応によって生成する針状高白色顔料である。分子式は3CaO・Al・3CaSO・31〜32HOであり、分子量の約半分に相当する結晶水を含有していて、比重が小さく、針状のため、嵩高で高光沢な塗工層が得られ易く、低透気度化、高い細孔容積のものが得られる。結晶水の一部は約140℃で脱水して6水和物になるため、以後6水和物での固形分濃度とする。サチンホワイトは全顔料100質量部に対して1〜30質量部含有することが好ましく、より好ましくは2〜20質量部である。1質量部未満であると、本発明の効果が発現できず、30質量部を超えると、塗工層の強度が低下し、接着剤を多く添加しなければならなくなり、高透気度になるおそれがある。
内側塗工層には、その他の顔料としてクレー、カオリン、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、タルク、水酸化アルミニウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、プラスチックピグメント等の有機顔料等が、必要に応じ適宜用いられ、これらは二種以上併用しても良い。その中でも軽質炭酸カルシウムは、塗工層に細孔が形成され易い材料であり、記録用紙の性能が出易いので好ましく用いられる。好ましくは全顔料100質量部に対して70〜99質量部の範囲で配合される。
内側塗工層に用いる接着剤としては、カゼイン、大豆蛋白、澱粉、カチオン化澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉およびエーテル化澱粉等の変性澱粉、セルロース誘導体のような天然接着剤およびスチレン−ブタジエン系共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン系共重合体等の共役ジエン系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体のような酢酸系重合体ラテックス、ポリビニルアルコールのような合成接着剤等、一般に塗工紙分野で公知公用の各種接着剤を用いることが出来、二種以上を併用しても良い。
顔料と接着剤の固形分質量比は特に限定しないが、顔料100質量部に対し、接着剤は2〜30質量部、好ましくは3〜25質量部である。接着剤の添加量が30質量部を超えると、細孔容積が小さくなり、インク吸収性が低下したり、高透気度となる場合がある。また2質量部未満であると、塗工層の強度が弱くなるおそれがある。
その他、塗工液の調整の際には、分散剤、増粘剤、保湿剤、消泡剤、着色剤、蛍光増白剤等の通常の塗工紙に用いられる各種の助剤を、所望の効果を得るために必要に応じて適宣使用される。
(最外側塗工層)
最外側塗工層は、顔料と接着剤を主成分とし、且つ全顔料100質量部に対して、中空プラスチックピグメントおよび/またはサチンホワイトを2〜20質量部、およびカオリンを50〜90質量部含有するものである。
本発明では、高光沢を得るために、スーパーカレンダーやグロスカレンダー等の光沢付与、平滑化処理を行うが、全顔料100質量部に対して、中空プラスチックピグメントおよび/またはサチンホワイトを2〜20質量部、カオリンを50〜90質量部含有させることによって、弱めの加圧処理でも、電子写真記録方式とインクジェット記録方式で問題となる塗工層の高透気度化、細孔容積の減少が起こらず、良好な光沢を得ることが出来る。
中空プラスチックピグメントは、芯に空隙を有する非造膜性樹脂の微粒子で、樹脂としては、例えばスチレン系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂およびウレタン系樹脂等が挙げられる。好ましい中空率は30〜70%である。中空率が30%未満の場合、所望の効果が得られ難く、70%を超えると、中空の維持が困難であるために光沢が発現し難い。また樹脂のTgとしては80℃以上のものが好ましい。また好ましい平均粒子径は0.5〜5μmであり、0.5μm未満であると、光沢が発現しにくく、5μmを超えると、インク吸収性を阻害するおそれがある。
本発明においては、全顔料100質量部に対して2〜20質量部の中空プラスチックピグメントおよび/またはサチンホワイトが用いられる。サチンホワイトは針状のため嵩高で高光沢な塗工層が得られ易いため、好ましく用いられる。中空プラスチックピグメントとサチンホワイトとの割合は特に限定されないが、コストと光沢発現性との兼ね合いら中空プラスチックピグメントは2〜10質量部で、サチンホワイトは18質量部以下であることがより好ましい。中空プラスチックピグメントおよび/またはサチンホワイトは、全顔料100質量部に対して2質量部未満では所望の効果が得られにくく、20質量部を超えると、塗工層の強度が低下することがある。
またカオリンは安価で光沢が出易い素材であるため、本発明の成分として用いられ、全顔料100質量部に対して50〜90質量部の範囲で配合される。50質量部未満であると、光沢が発現しにくいため所望の効果が得られにくく、90質量部を超えると、チキソトロピー性が強くなり、ストリークやカスレ等が発生し易くなるため、好ましくない。またカオリンの平均粒子径は0.05〜0.5μmであることが好ましい。0.05μm未満であると、高透気度になりやすく、0.5μmを超えると、光沢発現がし難いため、所望の効果が得られにくい。
最外側塗工層には、その他の顔料としてクレー、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、硫酸カルシウム、タルク、水酸化アルミニウム、酸化チタン、コロイダルシリカ等、内側塗工層で記載した顔料を必要に応じ適宣使用しても良く、併用しても良い。
最外側塗工層に用いる接着剤としては、カゼイン、大豆蛋白、澱粉、カチオン化澱粉、酸化澱粉、エステル化澱粉およびエーテル化澱粉等の変性澱粉、セルロース誘導体のような天然接着剤およびスチレン−ブタジエン系共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン系共重合体等の共役ジエン系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体のような酢酸系重合体ラテックス、ポリビニルアルコールのような合成接着剤等、一般に塗工紙分野で公知公用の各種接着剤を用いても良く、二種以上を併用しても良い。
顔料と接着剤の固形分質量比は、特に限定しないが、顔料100質量部に対し、接着剤は2〜30質量部、好ましくは3〜20質量部である。接着剤の添加量が30質量部を超えると、細孔容積が小さくなり、インク吸収性が低下したり、高透気度になる場合がある。また2質量部未満であると、塗工層の強度が低下することがある。
その他、塗工液の調整の際には、分散剤、増粘剤、保湿剤、消泡剤、着色剤、蛍光増白剤等の通常の塗工紙用塗工液に配合される各種の助剤を、所望の効果を得るために必要に応じて適宣使用される。
最外側塗工層および/または内側塗工層の塗工液には、インクジェット記録直後の印字の擦過性を改善するために、炭酸ジルコニウム・アンモニウムなどの耐水化剤を添加してもよい。耐水化剤は、塗工液中の全顔料100質量部に対して、0.05〜3質量部の範囲で配合される。またインクジェット記録の際のインク定着性を高めるために、カチオン性物質、アニオン性物質を添加してもよい。
(支持体)
本発明において、支持体としては酸性、中性の上質紙や中質紙等が使用できる。支持体の層間強度は、小さくすると用紙中での膨れであるペーパーブリスタが起こり易くなるので、300J/m以上にすることが好ましい。
(塗工)
最外側塗工層や内側塗工層は、それぞれの塗工液を、例えばブレードコーター、エアナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロッドフレードコーター、リップコーター、ダイコーター、カーテンコーター等、公知の各種塗工装置を用いて塗工・乾燥して得ることができる。塗工面は片面でも両面でも良い。最外側塗工層の塗工量は3〜20g/mの範囲が好ましく、より好ましくは5〜13g/mの範囲である。また内側塗工層の塗工量は0.5〜15g/mの範囲が好ましく、より好ましくは1〜10g/mの範囲である。
(光沢付与、平滑化処理)
スーパーカレンダー、グロスカレンダー等による光沢付与、平滑化処理は、支持体上に内側塗工層および最外側塗工層を塗工した後に通常行われる。スーパーカレンダー、グロスカレンダー等剛性ロールと弾性ロールのニップ間を通す条件は、使用する装置によって異なるが、低透気性、高い細孔容積を得るために、ロール温度を高く、ニップ圧力を出来るだけ低くすることが望ましい。
本発明において、光沢付与、平滑化処理を行った後の透気度(JIS P 8117)は、4000秒以下に抑えられる。4000秒を超えると、トナーブリスター等、所望の効果が得られにくい。
本発明では、一般塗工紙のA2グロス並の優れた画質や光沢が得るため、JIS Z 8741に基づく75度光沢度は、40%以上が好ましい。また本発明に係る塗工紙は、インクジェット記録用や電子写真記録用ばかりではなく、溶融熱転写記録用、昇華熱転写記録用、または凸版印刷用、グラビア印刷用、フレキソ印刷用若しくはオフセット印刷用に適用可能である。
以下に実施例をあげて、本発明をより具体的に説明するが、もちろんこれらに限定されるものではない。また例中の部および%は特に断らない限り、水分等の揮発分を除いた固形分であり、それぞれ質量部および質量%を示す。
[支持体の作成]
標準ろ水度(JIS P 8121)で350mlまで叩解した針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)と、標準ろ水度で380mlまで叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)とを、質量比1:9の割合で混合して得た100部のパルプスラリーに、内添サイズ剤としてアルケニル琥珀酸無水物(商標;ファイブラン81K、荒川化学工業社製)0.05部、定着剤としてカチオン化澱粉(商標;CatoF、王子ナショナル社製)0.7部、並びに硫酸バンド0.5部を添加し、さらに填料として、炭酸カルシウム10部を添加し、これらの混合物を白水で希釈してpH7、固形分濃度0.8%の紙料を調製した。この紙料を、長網抄紙機に供して抄紙し、得られた湿紙に、酸化澱粉(王子コンスターチ社製、商品名:エースA)を濃度6%で含むサイズプレス液を、サイズプレス装置で塗布量が乾燥質量で2g/mとなるように塗布し、乾燥し、さらにマシンカレンダを用いてベック平滑度が50秒になるように平滑化処理を施して、坪量が60g/m、密度0.7g/cm3の支持体Aを得た。
実施例1
サチンホワイト(白石工業社製、商品名:SW−BL)10部、軽質炭酸カルシウム(自社製)90部を混合機に入れ、攪拌しながら酸化澱粉(王子コンスターチ社製、商品名:王子エースA)4部、ラテックス(JSR社製、商品名:T−2540A)7部を添加し、固形分濃度60%の内側塗工層用塗工液を製造した。
また、カオリン(ヒューバー社製、商品名:ハイドラグロス90、平均粒子径0.2μm)80部、軽質炭酸カルシウム(自社製)10部および中空プラスチックピグメント(JSR社製、商品名:AE851、平均粒子径1.5μm、中空率55%)10部を攪拌機で混合分散を行い、攪拌しながら酸化澱粉(王子コンスターチ社製、商品名:王子エースA)4部、ラテックス(JSR社製、商品名:T−2540A)7部、潤滑剤としてステアリン酸カルシウム0.5部、蛍光染料0.2部添加し、固形分濃度55%の最外側塗工層用塗工液を製造した。
支持体A上の両面に、内側塗工層用塗工液をブレードコーターにて片面につき7g/mを塗工した。続いて得られた内側塗工層上の両面に、最外側塗工層塗工液をブレードコーターにて片面7g/m塗工し、インクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を得た。内側塗工層、最外側塗工層のいずれも塗工後、塗工面に向けて赤外線乾燥機でプレ乾燥を行い、続いてシリンダードライヤーで乾燥を行った。
このようにして得られた塗工紙を線圧40kg/cmのニップ圧でスーパーカレンダー処理を行い、インクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を得た。
実施例2
実施例1の最外側塗工層用塗工液に用いたカオリン(ヒューバー社製、商品名:ハイドラグロス90、平均粒子径0.2μm)80部の代りに、カオリン(エンゲルハード社製、商品名:HT、平均粒子径0.6μm)80部を用いた以外は、実施例1と同様に、インクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を得た。
実施例3
実施例1の内側塗工層用塗工液に用いた軽質炭酸カルシウム(自社製)90部の代りに、粉砕した重質炭酸カルシウム90部を用いた以外は、実施例1と同様に、インクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を得た。
実施例4
実施例1の内側塗工層用塗工液に炭酸ジルコニウム・アンモニウム2部(日本軽金属社製、商品名:ベイコート20)を添加した以外は、実施例1と同様に、インクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を得た。
実施例5
実施例1の最外側塗工層用塗工液に炭酸ジルコニウム・アンモニウム2部(日本軽金属社製、商品名:ベイコート20)を添加した以外は、実施例1と同様に、インクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を得た。
実施例6
実施例1の最外側塗工層用塗工液に用いた中空プラスチックピグメント(JSR社製、商品名:AE851、平均粒子径1.5μm、中空率55%)10部の代りに、サチンホワイト(白石工業社製、商品名:SW−BL)10部を用いた以外は、実施例1と同様に、インクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を得た。
比較例1
実施例1の内側塗工層用塗工液に用いたサチンホワイト(白石工業社製、商品名:SW−BL)10部、軽質炭酸カルシウム(自社製)90部の代りに、軽質炭酸カルシウム(自社製)100部を用いた以外は、実施例1と同様に、インクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を得た。
比較例2
実施例1の最外側塗工層用塗工液に用いたカオリン(ヒューバー社製、商品名:ハイドラグロス90、平均粒子径0.2μm)80部、軽質炭酸カルシウム(自社製)10部および中空プラスチックピグメント(JSR社製、商品名:AE851、平均粒子径1.5μm、中空率55%)10部の代りに、カオリン(ヒューバー社製、商品名:ハイドラグロス90、平均粒子径0.2μm)85部、軽質炭酸カルシウム(自社製)15部を用いた以外は、実施例1と同様に、インクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を得た。
比較例3
比較例2において、線圧40kg/cmのニップ圧でスーパーカレンダー処理を行う代りに、線圧200kg/cmのニップ圧でスーパーカレンダー処理を行った以外は、比較例2と同様に、インクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を得た。
得られた9種のインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙を、以下のように光沢度、透気度、インクジェット適性、電子写真適性および表面強度の評価を行った。
[光沢度] JIS Z 8741に準じて白紙部の75度光沢度を測定した。
[透気度] JIS P 8117に準じて透気度を測定した。
[インクジェット適性] インクジェットプリンター(エプソン社製、商品名:PM800C)で黒ベタ印字を行い、インク吸収性を目視で評価した。
○:インク吸収性が早く、ムラが見られない。
:インク吸収性は比較的遅いが、ムラは見られない。
×:インク吸収性が遅く、ムラが見られる。
[電子写真適性] カラーレーザープリンター(リコー社製カラーコピー機IPSiO Color2100)で、サンプル画像「蘭」(高精細カラーディジタル標準画像データ、N6、日本規格協会)を両面に印字し、以下のように評価した。
○:プリンターの走行性に問題がなく、トナーブリスターも見られない。
×:トナー:トナーブリスターが見られる。
[表面強度] RI印刷適性評価機(明製作所社製)を用い、インクタックグレード13で、紙表面の抜け具合を肉眼で観察し評価した。
◎:特に良好
○:良好
×:不良
Figure 2005254758


Claims (6)

  1. シート状支持体と、その少なくとも一面上に、顔料および接着剤を主成分とし、かつ少なくとも2層の塗工層とを有する塗工紙において、前記シート状支持体に隣接する内側塗工層中には、その全顔料100質量部に対して、サチンホワイトが1〜30質量部含有し、かつ前記内側塗工層上に形成された最外側塗工層には、その全顔料100質量部に対して中空プラスチックピグメントおよび/またはサチンホワイトを2〜20質量部、およびカオリンを50〜90質量部含有することを特徴とするインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙。
  2. 前記内側塗工層中に、全顔料100質量部に対して、軽質炭酸カルシウムが70〜99質量部含有する請求項1記載のインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙。
  3. 前記カオリンの平均粒子径が、0.05〜0.5μmである請求項1記載のインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙。
  4. 前記中空プラスチックピグメントの中空率が、30〜70%である請求項1記載のインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙。
  5. 前記内側塗工層および最外側塗工層の少なくとも1層中に、炭酸ジルコニウム・アンモニウムが含有されている請求項1〜4のいずれかに記載のインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙。
  6. 前記最外側塗工層表面の、JIS Z 8741に基づく75度表面光沢度が、40%以上である請求項1〜5のいずれかに記載のインクジェット記録および電子写真記録兼用塗工紙。


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