JP4259632B2 - 半導体基板用のチャージポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子回路に関し、より詳しく述べれば相補形金属酸化膜半導体(CMOS)内に負の基板(サブストレート)バイアスを発生するためのチャージポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
MOSトランジスタは、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)のような電子回路に広く使用されている。NMOSトランジスタでは、N型ソース領域が、P型チャネル領域によってN型ドレイン領域から分離されている。これら3つの全ての領域はP型半導体基板内に形成されている。ソース領域とドレイン領域との間のチャネル領域内に集まる電子は、チャネル領域上に配置されているゲート電極に正電圧を印加することによって、ドレイン領域からソース領域へ流れることができる。PMOSトランジスタは、これらの領域の導電型が反転していること、及びソース領域からドレイン領域へ電流が流れることができるようにするためには負のゲート電圧を必要とすることを除いて、同一の構造を有している。
【0003】
NMOSトランジスタは、NMOS(または、CMOS回路内のNMOSトランジスタ)のP型基板を回路接地に対して負に駆動する、換言すれば負の基板バイアスが存在すると、より良好に動作することが分かっている。このような負の基板バイアスは、回路の総合的な性能にとって多くの長所を提供する。より詳しく述べれば、負の基板バイアスは、NMOSトランジスタのソース・ドレイン容量を減少させ、ラッチアップの可能性を低下させ、ノードが接地以下に駆動された時のPNダイオード注入を減少させ、実効ボディ効果を減少させるが、これらは全てCMOS回路には望ましいものである。
負の基板バイアスを作るために、典型的には、チャージポンプ回路が使用される。しかしながら、一旦負の基板バイアスが達成されても、それは恒久的に持続するものではない。例えば、比較的高いドレイン・ソース電圧でNMOSトランジスタが導通すると、ソース領域からドレイン領域へ走行する電子の若干が十分なエネルギでチャネル領域内の原子と衝突し、電子/正孔対を形成させる。生成された電子は正のゲート電圧によってチャネルの表面に引きつけられ、一方電子は正のドレイン電圧によってドレインに引きつけられるので、電子はソースからドレインへの電子の通常の流れに単純に追加される。これに対して、正に帯電した正孔は正に帯電したゲートによって反撥され、チャネル領域から遠去けられて基板内へ進む。過剰正孔によって発生した基板電流が基板をより正に帯電させるので、負の基板バイアスに反作用するようになる。DRAMにおいては、メモリが読み出されるか、または書き込まれる時に、多くのトランジスタがオン及びオフにスイッチするので、かなりな量の基板電流が生成される。基板電流のこの成分は、回路全体の逆バイアスされた全P−Nダイオードのバックグラウンド(即ち、スタンバイ)漏洩電流より大きい大きさになり得る。従って、チャージポンプは、スタンバイ中の低基板電流、及び高活動状態中の高基板電流を除去して負の基板バイアスを維持しなければならない。
【0004】
図1は、正の電源電圧(VCC)とキャパシタンスC1の第1の端子6との間に結合されている第1のスイッチ4を含むチャージポンプ2の概念図である。第2のスイッチ8が、接地電位(VSS)とキャパシタンスC1の第2の端子10との間に結合されている。第3のスイッチ12が(VSS)とキャパシタンスC1の端子6との間に結合され、第4のスイッチ14が基板(電圧(VBB)によって表されている)とキャパシタンスC1の端子10との間に結合されている。動作を説明すると、スイッチ4及び8が共に閉じる(導電状態になる)と、キャパシタンスC1は(VCC)と(VSS)との差に等しい電圧まで充電される。図1では(VCC)=5ボルト、(VSS)=0ボルトであるから、キャパシタンスC1は、ノード6がノード10よりも5ボルト正に充電される。次いで、スイッチ4及び8が開き、スイッチ12及び14が共に閉じる。これによりキャパシタンスC1の正端子6が接地電位に結合されるので、キャパシタンスC1の負端子10はスイッチ14を通してVBBを負の5ボルトに駆動しようとする。次いで、スイッチ12及び14が開き、このシーケンス自体が繰り返される。典型的には発振器(図示してない)がこの繰り返しスイッチングシーケンスを制御し、検出器(図示してない)が基板電圧を監視してポンピング動作を制御し、基板を適切な負の電圧レベルに維持する。
【0005】
以下の詳述するように、公知のチャージポンプは、かなりな量の電力を消費し(さらなるポンピングが要求されない場合であっても、1ミリワットまたはそれ以上である場合が多い)、それらが動作する際に正の基板電流を追加するためにそれら自体に悪影響を及ぼすことが多く、そして一般的には動作は非効率的である。
【0006】
【発明の概要】
本発明は、極めて僅かな電力しか消費しない(例示の実施例では、付加的なポンピングを必要としない場合には、約 50 マイクロワットまたはそれ以下) チャージポンプを目指している。本発明によるチャージポンプは、それが動作する際に基板電流を追加することがなく、公知のチャージポンプよりも効率的に動作する。本発明の一実施例においては、集積回路上の低電圧レギュレータが可変周波数発振器に給電するための集積回路上の低電圧源となり、発振器のノードは接地と、例えば約 1.5ボルトの安定化低電圧源との間で振動する。低電圧レギュレータは、ある負の基板バイアスが達成され、発振器の動作を適切に始動させるようになるまで、僅かに高い電圧を供給する。低電圧源は、公知の発振器に比して、この発振器の電力消費を劇的に減少させる。発振器は、チャージポンプが必要ではない場合(即ち、基板電圧が所望の負バイアス電圧レベルにあるか、またはそれ以下であり、回路がスタンバイ状態にある場合)には低電力消費のために低周波数で動作し、チャージポンプが必要であるか、または必要であるらしい場合には遙かに高い周波数で動作する。例えば、基板電圧が所望の負のバイアス電圧レベルよりも正である場合にはチャージポンプが必要であろうし、また集積回路が典型的に高基板電流を生成するモードで動作している場合にはチャージポンプが必要であり得る。可変周波数発振器は、チャージポンプの総合動作を制御するために使用されるタイミング信号を生成するタイミング信号発生器を制御する。
【0007】
電圧変換回路は、負の基板電圧を正の電圧信号(例えば、0乃至+5ボルト)に変換する。これにより、動作に際して(基板電流を追加することなく)普通のコンパレータを使用して(変換された)基板電圧を正の参照電圧と比較することが可能になる。基板が所望のレベルよりも正であると、コンパレータはポンプ作動信号を生成してポンプ信号発生器へ供給し、チャージポンプをターンオンさせる。
一実施例では、チャージポンプ自体は図1のスイッチ14のスイッチング機能を遂行させるためにNMOSトランジスタを使用している。このNMOSトランジスタは、導通している時にしきい値電圧が失われないように、またスイッチ12によってキャパシタC1のノード6が「低」に駆動される時に基板内にP−Nダイオード注入が生じないように構成されている。同様に、他の全てのスイッチ4、8、及び14は、しきい値電圧降下を呈さない。例示実施例においては、本発明の1段ポンプは、+5.0 ボルトの電源で動作させた時(レギュレータは動作不能にされている)に、基板を−4.9 ボルトまでポンプすることができる。
【0008】
本発明のチャージポンプ回路の本質及び長所は、以下の添付図面に基づく説明からより明白になるであろう。
【0009】
【実施例】
概要
図2は、本発明による基板チャージポンピングシステム20の実施例のブロック線図である。低電圧発生器24は、バス32を通して低めにした電位源(電力節約のため)を供給し、可変(例えば、2周波数)周波数発振器28及びタイミング信号発生器34に給電する。可変周波数発振器28は、バス36を通して高または低周波数の振動信号をタイミング信号発生器34に供給する。高周波数は高速ポンピング用であり、低周波数は低めの電力用である。それに応答してタイミング信号発生器34は、回路の残余の部分の動作を制御するタイミング信号を供給する。即ち、発生器34は、バス48を通して論理電圧レベル変換器40、コンパレータ56、及び基板電圧変換器44へタイミング信号を供給する。
【0010】
論理電圧レベル変換器40は、発振器28及びタイミング信号発生器34が発生した例えば0乃至+1.5 ボルトの低電圧信号を、例えば0乃至+5ボルトの高めの電圧信号に変換する。高めの電圧信号はバス50を通してコンパレータ56に供給される。基板電圧変換器44は、基板電圧を接地より下のレベルから接地より上のレベルに変換し、バス58を通してコンパレータ56に供給する。コンパレータ56は、バス58上の変換された電圧とバス60上の参照電圧とを比較し、必要な時にバス68を通してポンプ作動信号をポンプ信号発生器64に供給する。コンパレータ56は、SPUMP 信号ライン70及び NSPUMP 信号ライン72上に相補的な SPUMP/NSPUMP (低速ポンプ/非低速ポンプ=低周波数/非低周波数)信号をも発生して発振器28へ供給する。SPUMP 及び NSPUMP 信号は、発振器の周波数を制御するために使用される。ポンプ信号発生器64はバス76上に、チャージポンプ80の動作を制御するためのタイミング信号を生成する。チャージポンプ80は、ダイオード接続されたトランジスタ内に望ましくないしきい値降下を呈さない特別な回路を使用する。
【0011】
発振器
図3は、2(デュアル)周波数自走発振器28の特定実施例のブロック線図である。発振器28は、インバータの形状の奇数の発振器段84A−Eからなる。各発振器段の出力端子は次の発振器段の入力端子に接続され、発振器段84Eの出力端子は発振器段84Aの入力端子に接続されてリング発振器を形成している。リング発振器は、リング内の各ノードが論理「1」及び論理「0」を交互するにつれて、自走発振信号を生成する。各発振器段84A−Eは、源24から電力を受けるためにバス32に接続されている(図示してない)。
図4は、発振器段84A−Eとして使用するのに適した公知の発振器段の回路図である。この発振器段は、PMOSトランジスタ88と、それに結合されているNMOSトランジスタ92からなっている。トランジスタ88のソース端子94はVCCに接続され、ドレイン端子96は出力ノード98に接続され、そしてゲート端子は入力ノード104に接続されている。ノード104は前段の出力ノードから(即ち、もしこの段が84Cであれば、段84Bから)信号を受ける。NMOSトランジスタ92は、ドレイン端子106が出力ノード98に接続され、ソース端子108がVSSに接続され、そしてゲート端子110が入力ノードに接続されている。
【0012】
以下にVCCを+5ボルトとし、VSSを接地(0ボルト)としてこの段の動作を説明する。PMOSトランジスタ88が、そのソース電圧より約 0.7ボルト低いしきい値電圧|Vtp|を有し、NMOSトランジスタ92が、そのソース電圧より約 0.8ボルト高いしきい値電圧Vtnを有しているものとする。入力ノード104が0ボルトにセットされている場合には、PMOSトランジスタ88はオンであり、NMOSトランジスタ92はオフであって出力ノード98は+5ボルトになる。入力ノード104の電位が+0.8 ボルト以上に上昇すると、NMOSトランジスタ98がターンオンする。入力ノード104の電位が+4.3 ボルトに達するか、または超えると、PMOSトランジスタ88がターンオフする。その後はNMOSトランジスタ92だけが導通し、出力ノード98は0ボルトになる。入力ノード104の電圧が+5ボルトから0ボルトにスウィングすると反転が発生する。
【0013】
この段に伴う問題は、入力ノード104が+0.8 ボルトと+4.3 ボルトとの間にある時に、PMOSトランジスタ88及びNMOSトランジスタ92が同時に導通し、かなりな量の電流(多分 100マイクロアンペア程度)を引込むことである。
本発明によれば、低電圧発生器24がバス32上に低電圧信号を供給し、発振器28に給電する。この低電圧は、しきい値電圧Vtn及びVtpの絶対値の合計に等しい。上述したVtp及びVtnを使用すると、PMOSトランジスタ88のソース端子94は、本発明によれば+5ボルトに結合されるのではなく、+1.5 ボルト電位に結合される。従って、入力ノード104が0ボルトである時には、PMOSトランジスタ88が導通し、NMOSトランジスタ92がオフになって出力ノード98は+1.5 ボルトになる。入力ノード104の電位が+1.5 ボルトまで上昇し続けると、NMOSトランジスタ98だけが導通する。入力ノード104の電圧が0と+1.5 ボルトとの間でスウィングしても、PMOSトランジスタ88及びNMOSトランジスタ92は同時に導通することはないので、公知のインバータ段の過大な電力消費は排除されるようになる。更に、これらのトランジスタを低電圧で動作させることは、ゲートを充電及び放電させる電荷はより少なくてよいから、電力消費が更に減少することを意味している。タイミング信号発生器34の論理も、電力を節約するために低電圧で動作する。
【0014】
低電圧発生器
図5は、低電圧発生器24の特定の実施例の回路図である。極めて狭く、そして極めて長いチャネルの、従って弱いPMOSトランジスタ100のソース端子102は(VCC)に接続され、ドレイン端子104はノード108に接続され、そしてゲート端子112は(VSS)に接続されている。中程度の広さの、短いチャネルのNMOSトランジスタ114のゲート端子118及びドレイン端子122は一緒にノード108に接続され、ソース端子126はノード130に接続されている。別の同じようなNMOSトランジスタ134のゲート端子138及びドレイン端子142は一緒にノード130に接続され、ソース端子144はノード148に接続されている。中程度の広さの、短いチャネルのPMOSトランジスタ152のソース端子164はノード148とそのNウェル(線168によって略示してある)とに接続されている。PMOSトランジスタ152のゲート端子154及びドレイン端子158はノード162に接続され、ノード162自体は(VSS)に接続されている。
【0015】
動作を説明する。トランジスタ100、114、134、及び152は分圧器を形成している。トランジスタ100は、ダイオード接続されたトランジスタ114、134、及び152を通して極めて小さい電流を供給し、各トランジスタはそのトランジスタのしきい値電圧より僅かに高い電圧でこの小さい電流を支える。従って、ノード162の電圧は0ボルト、ノード148の電圧は|Vtp|ボルト、ノード130の電圧は|Vtp|+Vtnボルト、そしてノード108の電圧は|Vtp|+Vtn+Vtnボルトになる。
幅が広く、短いチャネルのNMOSトランジスタ170のゲート端子174はノード108に接続され、ドレイン端子178は(VCC)に接続され、ソース端子180はバス32に接続されている。トランジスタ170はソースフォロアとして接続されているので、バス32上の電圧はノード108上の電圧より1NMOSしきい値電圧分だけ低くなる。即ち、上述した値の場合には、バス32上の電圧は|Vtp|+(Vtn)、即ち+1.5 ボルトになる。
【0016】
好ましい実施例では、発振器28に給電するために低電圧信号を使用しているから、もし例えばNMOSトランジスタ92が負のしきい値電圧を有するデプレッションモードであれば、発振器28は誤動作する可能性がある。これは、負の基板電圧が欠如する場合、即ち、ポンプが負の基板バイアスを確立する前にのみ発生し得るものである。従って、発振器28の適切な動作を保証するために、図6に示す低電圧発生器24の代替実施例を使用することができる。図6に示す回路と、図5に示す回路との唯一の相違点は、ノード162と(VSS)との間に、付加的な中程度に広く、短いチャネルのPMOSトランジスタ200が挿入されていることである。図6に示すように、PMOSトランジスタ200のゲート端子204は基板(基板電圧(VBB)によって表されている)に接続され、ソース端子208はノード162とそのNウェル(線212によって表されている)とに接続され、そしてドレイン216は(VSS)に接続されている。
【0017】
基板が負にバイアスされる前にPMOSトランジスタ200のゲートは0ボルトに等しくなり、トランジスタ200を流れる電流がノード162をVSSより1PMOSしきい値分高くする。ノード108の電圧は|Vtp|+|Vtp|+(Vtn)+(Vtn)になり、バス32上に|Vtp|+|Vtp|+(Vtn)の電圧を発生させる。この高めの電圧は、たとえNMOSトランジスタが僅かに負のしきい値電圧を有しているとしても、各発振器段の適切な動作を保証するのに十分である。チャージポンプがポンピングを開始し、負の基板バイアスが確立されると、バス32上のこの高めの電圧は最早必要でなくなる。VBBが負になると、ソースフォロアPMOSトランジスタ200はノード162を(VSS)に引下げる。これにより、ノード108には|Vtp|+(Vtn)+(Vtn)が、そしてバス32上には低い|Vtp|+(Vtn)電圧が発生し、初期始動後の電力消費は最小になる。
【0018】
2(デュアル)周波数発振器
公知のシステムではチャージポンピングは、2つの分離したチャージポンプを使用して達成されることが多い。低基板電流期間中には低電力消費の小さめのチャージポンプが作動させられ、高基板電流期間中には小さめのチャージポンプと大きめのチャージポンプの両方が作動させられる。例えばDRAMを使用する場合、メモリがスタンバイモードにある時には小さめのチャージポンプが使用され、メモリが活動サイクル(即ち、読み出しまたは書き込み)にある時には何時でも両ポンプが使用される。本発明は、2つの分離した発振器回路を使用する代わりに単一のチャージポンプを使用し、基板内へのポンプ電流及びポンプが消費する電流の両方を、発振器28の周波数を変化させることによって制御できるようにしている。
【0019】
スタンバイ中、発振器28は比較的低い周波数(例えば、≒200 kHz)の発振器信号(図7参照)を生成するので、システム内の全ての構成要素が消費する電力は低い。サイクル当たり1回(例えば図示してあるように、各サイクルの先縁において)、基板電圧が参照電圧と比較される。基板電圧が所望の基板バイアス電圧に等しいか、それより低い限り、発振器28はこの低周波数で動作し続ける。電圧比較によって、ポンピングが必要であると決定された時(即ち、基板電圧が所望の負の基板バイアス電圧よりも正になった時)には、以下に説明するように SPUMPライン70及び NSPUMP ライン72上の信号を介して、発振器28は高めの周波数(例えば、≒20MHz)に切り替わる。更に、コンパレータ56がバス68上に単一のポンプ作動用正パルスを生成するので、チャージポンプ80は図1に関して説明したように単一のポンピングサイクルを実行することができる。各発振器信号の先縁において引き続き比較機能が遂行され、ポンピングが必要であることをコンパレータ56が決定する度に対応するポンプ作動信号が生成される。コンパレータ56がポンピングは最早必要ではないことを決定した場合には、コンパレータ56は SPUMPライン70及び NSPUMP ライン72上に適切な信号を生成し、発振器28を低周波数、低電力モードに復帰させる。この実施例では、ポンピングが実際に必要であろうと、なかろうと、関連回路が典型的に高基板電流を流すようなモードで動作していれば(例えば、DRAMが活動サイクルにある時には)発振器28は高めの周波数で動作する。以上のように、ポンピングは必要に応じて発生し、発振器28の高周波数モードは、チャージポンプ80が高い基板電流状態を受入れることを可能にする。
【0020】
発振器28の2周波数動作は、図4に示す基本発振器構造に、図8に示すようにトランジスタ210、214、218、及び222を追加することによって達成される。各トランジスタ210及び214は中程度に狭く、短いチャネルのPMOSトランジスタであり、218及び222はNMOSトランジスタである。PMOSトランジスタ210のソース端子228はPMOSトランジスタ88(この実施例では、極めて狭く、長いチャネルのトランジスタである)のソース端子94に接続され、ゲート端子230は SPUMP(低速ポンプ)ライン70に接続され、そしてドレイン端子232はノード234に接続されている。PMOSトランジスタ214のソース端子236はノード234に接続され、ゲート端子240はPMOSトランジスタ88のゲート端子102に接続され、そしてドレイン端子244はノード106に接続されている。NMOSトランジスタ218のドレイン端子250はノード106に接続され、ゲート端子254はNMOSトランジスタ92(この実施例では、極めて狭く、長いチャネルのトランジスタである)のゲート端子110に接続され、そしてソース端子258はノード260に接続されている。最後にNMOSトランジスタ222のドレイン端子264はノード260に接続され、ゲート端子268は NSPUMP (非低速ポンプ)ライン72に接続され、そしてソース端子272は(VSS)に接続されている。
【0021】
ライン70及び72上の信号は相補的な信号であり、トランジスタ210及び222を同時にオンにするか、または同時にオフにするように発生する。発振器28は、トランジスタ210及び222がオフである時にはトランジスタ88及び92の極めて高い抵抗によって決定される低めの周波数で動作し、そしてトランジスタ210及び222がオンである時にはトランジスタ88、92、214、218、210、及び222の遙かに低い組合わせ抵抗によって決定される遙かに高い周波数で動作する。高周波数動作は、比較的広く、短いチャネル(低抵抗)のトランスコンダクタンストランジスタ214及び218が大きい電流を供給し、比較的狭く、極めて長いチャネル(高抵抗)のトランスコンダクタンストランジスタ88及び92よりも遙かに高速でノード106を「高」及び「低」に引張るために発生するのである。高周波数は多分 20 MHzであり、低周波数は多分 200kHzである。
【0022】
図8を参照して上述したように、発振器28は始めは低周波数モードで動作する。基板電圧が所望の負のバイアス電圧レベルよりも高いことをコンパレータ56が検出すると、SPUMP ライン70及び NSPUMP ライン72に信号が供給されてトランジスタ210及び222をターンオンさせる。これにより発振器信号は図7の波形の中央部分に示してあるように(スケールは異なる)遙かに高い周波数で発生し、低周波数モードから高周波数モードへの移行は滑らかに行われる。ポンピングが必要ではなく、また関連回路が典型的に高基板電流を流すモードで動作していない場合には、SPUMP ライン70及び NSPUMP ライン72に信号が供給されてトランジスタ210及び222をターンオフさせる。発振器28はその低周波数モードに復帰し、この場合もモード間の移行は滑らかに行われる。
【0023】
タイミング信号発生器
図9は、タイミング信号発生器34の構造を示す回路図であり、それが2周波数発振器28にどのように接続されているかをも示している。電力を節約するために、図9に示す回路の全ては低電圧発生器24から供給される低めの電源電圧で動作することが好ましい。タイミング信号発生器34はインバータ300を含み、インバータ300の入力端子は発振器28内のインバータ84Aの出力端子に接続され、インバータ300の出力端子はインバータ304の入力端子に接続されている。インバータ304の出力端子は、2入力NANDゲート308の一方の入力端子に接続されている。NANDゲート308の他方の入力端子はインバータ312の出力端子に接続されており、インバータ312の入力端子は発振器28内のインバータ84Cの出力端子に接続されている。
【0024】
同様に、インバータ316の入力端子はインバータ84Bの出力端子に接続され、出力端子はインバータ320の入力端子に接続されている。インバータ320の出力端子は、2入力NANDゲート324の一方の入力端子に接続されている。NANDゲート324の他方の入力端子はインバータ328の出力端子に接続されており、インバータ328の入力端子は発振器28内のインバータ84Dの出力端子に接続されている。
NANDゲート308の出力は、インバータ332の入力端子と、2入力NANDゲート310の一方の入力端子と、2入力NANDゲート356の一方の入力端子とに接続されている。インバータ332の出力端子はインバータ336の入力端子に接続され、インバータ336の出力端子はインバータ340の入力端子に接続されている。インバータ340の出力端子はインバータ344の入力端子に接続され、インバータ344の出力端子はインバータ348の入力端子に接続されている。インバータ348の出力端子はインバータ352の入力端子に接続され、インバータ352の出力端子はNANDゲート356の他方の入力端子と、“X”信号ライン354とに接続されている。
【0025】
NANDゲート356の出力端子はインバータ360の入力端子に接続され、インバータ360の出力端子はインバータ364の入力端子に接続されている。インバータ364の出力端子は“Y”信号ライン368に接続されている。
NANDゲート310の出力端子は、2入力NANDゲート370の一方の入力端子と、インバータ374の入力端子とに接続されている。NANDゲート370の他方の入力端子はNANDゲート324の出力端子に接続されている。インバータ374の出力端子はインバータ378の入力端子に接続され、インバータ378の出力端子は“Z”信号ライン382に接続されている。
NANDゲート370の出力端子は、NANDゲート310の他方の入力端子と、インバータ390の入力端子とに接続されている。インバータ390の出力端子はインバータ394の入力端子に接続され、インバータ394の出力端子は“W”信号ライン398に接続されている。“X”信号ライン354、“Y”信号ライン368、“Z”信号ライン382、及び“W”信号ライン398は一緒になってバス48(図2)を構成している。
【0026】
図10は、“X”信号ライン354、“Y”信号ライン368、“Z”信号ライン382、及び“W”信号ライン398上のそれぞれの信号のシーケンスを示すタイミング図である。要約すれば、“X”信号ライン354及び“Y”信号ライン368上の信号は相補的であるが、“Y”信号ライン368上の信号が「低」になる前に“X”信号ライン354上の信号が「高」になる、及びその逆になるようなタイミングである。“Z”信号ライン382上の信号及び“W”信号ライン398上の信号についても同じことが言える。即ち、これらのライン上の各信号は、「高」部分(+1.5 ボルト)と「低」部分(0ボルト)とを有し、信号の「低」部分は相互に排他的である。
【0027】
論理電圧レベル変換器
図13は、論理電圧レベル変換器40の特定実施例の回路図である。タイミング信号発生器34からの“X”信号ライン354、“Y”信号ライン368、“W”信号ライン398、及び“Z”信号ライン382が接続されている。論理電圧レベル変換器は論理入力信号“X”、“Y”、“W”、及び“Z”を受ける。「低」論理レベルはVSS(0ボルト)であり、「高」論理レベルは約 1.5ボルトである。その目的はVSSとVCCとの間でスイッチする出力信号を供給することである。
キャパシタとして機能するNMOSトランジスタ450のソース及びドレインの両端子は“X”信号ライン354に接続され、ゲート端子461はノード488に接続されている。これもキャパシタとして機能するNMOSトランジスタ452のソース及びドレインの両端子は“Y”信号ライン368に接続され、ゲート端子463はノード490に接続されている。これもキャパシタとして機能するNMOSトランジスタ454のソース及びドレインの両端子は“W”信号ライン398に接続され、ゲート端子はノード650に接続されている。これもキャパシタとして機能するNMOSトランジスタ456のソース及びドレインの両端子は“Z”信号ライン382に接続され、ゲート端子560はノード652に接続されている。PMOSトランジスタ460のソース端子464は(VCC)に接続され、ドレイン端子468はキャパシタ450の別の端子461に接続され、そしてゲート端子472はノード490に接続されている。PMOSトランジスタ476のソース端子480は(VCC)に接続され、ドレイン端子484はノード490に接続され、そしてゲート端子482はノード488に接続されている。NMOSトランジスタ500のドレイン端子504は(VCC)に接続され、ソース端子508はノード488に接続され、そしてゲート端子512には(VCC−|Vtp|)ボルト信号が印加されている。同様に、NMOSトランジスタ520のドレイン端子524は(VCC)に接続され、ソース端子528はノード490に接続され、そしてゲート端子532には(VCC−|Vtp|)ボルト信号が印加されている。
【0028】
PMOSトランジスタ550のソース端子554は(VCC)に接続され、ゲート端子558はノード652に接続され、そしてドレイン端子564はノード650に接続されている。PMOSトランジスタ572のソース端子574は(VCC)に接続され、ドレイン端子576はノード652に接続され、そしてゲート端子580はノード650に接続されている。NMOSトランジスタ600のドレイン端子604は(VCC)に接続され、ソース端子608はノード650に接続され、そしてゲート端子612には(VCC−|Vtp|)ボルト信号が印加されている。NMOSトランジスタ630のドレイン端子634は(VCC)に接続され、ソース端子638はノード652に接続され、そしてゲート端子642には(VCC−|Vtp|)ボルト信号が印加されている。
【0029】
PMOSトランジスタ660のソース端子664は(VCC)に接続され、ドレイン端子668はノード672に接続され、そしてゲート端子676はノード488に接続されている。NMOSトランジスタ680のドレイン端子684はノード672に接続され、ソース端子688は(VSS)に接続され、そしてゲート端子692は“X”信号ライン354に接続されている。ノード672はインバータ700の入力端子に結合され、インバータ700の出力端子はインバータ704の入力端子に接続されている。インバータ704の出力端子は、基板電圧変換器44へ信号を供給するライン706に接続されている。
同様に、PMOSトランジスタ710のソース端子714は(VCC)に接続され、ドレイン端子718はノード720に接続され、そしてゲート端子724はノード490に接続されている。NMOSトランジスタ730のドレイン端子734はノード720に接続され、ソース端子738は(VSS)に接続され、そしてゲート端子742は“Y”信号ライン368に接続されている。ノード720はインバータ750の入力端子に接続され、インバータ750の出力端子はインバータ754の入力端子に接続されている。インバータ754の出力端子は、基板電圧変換器44へ信号を供給するライン760に接続されている。ライン650、706、及び760は一緒になってバス50(図2)を構成している。
【0030】
図13の左側に示す論理電圧レベル変換器40の部分の機能は、信号ライン354上の低電圧信号“X”及び信号ライン368上の低電圧信号“Y”から、VSSからVCCへ移行する信号をノード706及び760上に生成することである。論理電圧レベル変換器40の残余の部分の機能は、低電圧信号“W”及び“Z”から、VCC−1.5 ボルトとVCCとの間を移行する信号をノード650上に生成することである。図13の回路の左及び右の両部分は同じように動作する。信号ライン354上のノード“X”及び信号ライン368上のノード“Y”はVSS(0ボルト)と 1.5ボルトとの間を移行し、互いに概ね相補的である。即ち、一方が「低」である時には、他方は「高」であり、その逆も真である。しかしながら、図9に詳細に示されている図2のタイミング信号発生器34の出力は、図10に示すように、ノード“Y”が「低」へ移行する前にノード“X”が「高」へ移行し、ノード“X”が「低」へ移行する前にノード“Y”が「高」へ移行する。
【0031】
更に図13を参照する。ノード“Y”が「低」へ移行すると、キャパシタ(NMOSトランジスタ)452はノード490を「低」に駆動し、PMOSトランジスタ460をターンオンさせてノード488をVCCへ引上げる。この時間を通してノード“X”は「高」の+1.5 ボルトであり、キャパシタ450は 3.5ボルトまで充電される。次にノード“Y”が+1.5 ボルトの「高」へ移行すると、キャパシタ452がノード490を「高」に駆動してPMOSトランジスタ460をターンオフさせるが、ノード488はVCCに留まっている。次にノード“X”が 1.5ボルトから0ボルトの「低」へ移行し、キャパシタ450がノード488を 1.5ボルトだけ引下げ、VCCより 1.5ボルト低くしてPMOSトランジスタ476をターンオンさせる。これはノード“Y”が+1.5 ボルトの「高」となる時点にノード490をVCCまで引上げさせ、キャパシタ452は 3.5ボルトまで充電される。次いでノード“X”が「高」に移行すると、ノード488は再びVCCに復帰してPMOSトランジスタ476をターンオフさせるが、ノード490はVCCに留まっている。これで1サイクルが完了したことになる。
【0032】
以上のように、ノード“X”が+1.5 ボルトの「高」である時にはノード488にVCCの高レベルが存在し、ノード“X”が0ボルトの「低」レベルである時にはノード488にVCC−1.5 ボルトの「低」レベルが存在する。ノード“X”が+1.5 ボルトの「高」である時には、NMOSトランジスタ680がオンとなってインバータ700の入力を0ボルトに引下げる。この時点に、ノード488はVCCにあってPMOSトランジスタ660はオフであるので、トランジスタ660及び680を通って流れる電流は存在しない。ノード“X”が0ボルトの「低」レベルである時には、ノード488はVCC−1.5 ボルトの「低」になってPMOSトランジスタ660がターンオンし、インバータ700の入力をVCCに引上げる。この時点に、NMOSトランジスタ680はオフであり、この場合にもトランジスタ660及び680を通って流れる電流は存在しない。
【0033】
以上のようにこの回路はノード“X”及び“Y”上の「低」レベル入力から、インバータ700の入力にVSSとVCCとの間を完全にスウィングする論理レベルを発生し、そして、それはVCCからVSSまでの電流経路を確立することなく行われる。論理的に言えば、図13の論理電圧レベル変換器の出力706は、ノード“X”上の「低」レベル信号の補数の「高」レベルである。もしこのような配列にせずに、そのPMOS源電圧が+5ボルトであるような普通のインバータにノード“X”を直接接続すれば、ノード“X”が+1.5 ボルトになった時にインバータはかなりな電力を消費することになろう。同じように、ノード“Y”上の「低」レベル信号は、その補数である「高」レベル信号をノード760上に発生させる。
【0034】
NMOSトランジスタ500及び520は、最初に電力が印加された時に回路を始動させるために使用され、それ以後は必要ではなく、機能もしない。各トランジスタは、各NMOSトランジスタ(キャパシタ)450及び452のチャネルを確立するのに十分な、少なくともVCC−|Vtp|−Vtn=VCC−1.5 ボルトの電圧をその関連ノード488または490上に確立し、それによって回路を上述したように機能せしめる。
図13の右側の回路部分は、ノード“W”上の0ボルト乃至+1.5 ボルトの論理レベルを、ノード650上のVCC−1.5 ボルト乃至VCCボルトの論理レベルに変換する。ノード650上のこれらのレベルは、ソースがVCCボルトにあるPMOSトランジスタをターンオンまたはターンオフさせるために使用される。この回路は既に述べた図13の左側の回路の対応する部分と同じように機能する。
【0035】
基板電圧比較の概要
以下の公知の基板電圧検出器の説明は、本発明のチャージポンピングシステムの若干の残余の部分の発明的な面の理解に役立つであろう。
図11は、公知の基板電圧コンパレータ300の回路図である。電圧コンパレータ300は、極めて狭く、極めて長いチャネルのPMOSトランジスタ304を含み、このトランジスタ304のソース端子308は(VCC)に接続され、ゲート端子312は(VSS)に接続され、そしてドレイン端子316はノード320に接続されている。トランジスタ304は、極めて高い抵抗または極めて低い電流源として機能する。NMOSトランジスタ324のドレイン端子328はノード320に接続され、ゲート端子332は参照電圧VREF (典型的には、接地)に接続され、そしてソース端子336はノード340に接続されている。NMOSトランジスタ344のドレイン端子348及びゲート端子352は一緒にノード340に接続され、ソース端子356はノード360に接続されている。最後に、NMOSトランジスタ364のドレイン端子368及びゲート端子372は一緒にノード360に接続され、ソース端子376は基板VBBに接続されている。全てのNMOSトランジスタ324、344、及び364は比較的広く、短いチャネルのトランジスタである。
【0036】
もし基板電圧がVREF (接地)より3NMOSしきい値電圧分負であれば、正の電源VCCと負の基板VBBとの間にトランジスタ304、324、344、及び364を通して電流が流れる。この場合、トランジスタ364は、ノード360がVBB+1NMOSしきい値電圧分以上に上昇するのを防ぎ、トランジスタ344はノード340がそれより1NMOSしきい値電圧分、即ち、VBB+2(Vtn)以上に上昇するのを防いでいる。ソース電圧が(VBB+2(Vtn))であり、そのゲート電圧がVREF であるNMOSトランジスタ324はオンになり、ノード320を本質的にノード340の電圧、即ちVBB+2(Vtn)まで引下げる。接地より低いこの電圧は、ポンピングが必要であることを表すノード320上の論理「1」状態の出力である。
【0037】
一方、もしVBBがVREF (接地)より3NMOSしきい値電圧低ければ(より正の電圧であれば)、ダイオード接続されたトランジスタ364及び344は、トランジスタ324を導通させてノード340を十分低く引下げることはできない。ノード320上のこのVCCレベルは、ポンピングが必要ではないことを表すノード320上の他の論理状態の出力である。ノード320上の信号はチャージポンプに伝えらえる。ノード320が(VCC)ボルトにある時にはチャージポンプはターンオンして電荷を基板に転送し、ノード320がVBB+2(Vtn)にある時にはチャージポンプはターンオフする。不幸にも、VBBがチャージポンプをターンオフさせるのに十分に低い場合には、コンパレータ300を通して電流が基板に流れる。従って、コンパレータ300自体が基板電流をもたらし、この基板電流はポンプによって除去しなければならない。本発明による基板電圧比較回路は、この問題を回避する。
【0038】
図12は、本発明による基板電圧比較回路の特定の実施例の概念図である。スイッチ400が、接地(VSS)とキャパシタンスC2の端子404との間に接続されている。スイッチ408が、基板電圧VBBとキャパシタンスC2の端子412との間に接続されている。スイッチ414が電源電圧(VCC)とキャパシタンスC2の端子404との間に接続され、コンパレータ56の一方の入力端子418がバス58を介してキャパシタンスC2の端子412に接続されている。前述したように、コンパレータ56の他方の入力端子は、バス60を通して参照電圧(VREF )に接続されている。
図12に示すスイッチ及びキャパシタンス回路の目的は、基板電圧VBBをコンパレータ56によって比較することができるレベルに変換することである。始めにスイッチ400及び408が閉じてキャパシタンスC2を(VSS−|VBB|)まで充電するように閉じる。次にスイッチ400及び408が開く。次いでスイッチ414が閉じ、キャパシタンスC2の端子404をVSSからVCCまで上昇させる。これによって、端子412の電圧はVBBからVBB+VCCまで上昇させる(VSSが0ボルトに等しいとしている)。もしVCCが+5ボルトに等しく、またもしVBBが−5ボルトよりも正であれば、バス58上の電圧はコンパレータ56によって都合よく比較することがきる正の電圧になる。バス58上の電圧をコンパレータ56によって比較した後に、スイッチ414が開いてスイッチ400が閉じる。キャパシタンスC2の端子404はVSSまで降下し、そして端子412はVBBまで降下する。次いでスイッチ408を閉じることができ、電荷は基板へ、または基板から転送されない。以上のようにこの回路は、公知のコンパレータに関して説明した欠陥を伴わずに動作する。
【0039】
基板電圧変換器
図14は、基板電圧変換器44及びコンパレータ56の特定実施例の回路図である。電圧レベル変換器44は図12のスイッチ及びキャパシタに対応しており、一方図14のコンパレータ56は図12のコンパレータに対応している。図14の基板電圧変換器44の部分を参照する。ライン760は、キャパシタンス804及び812として機能するPMOSトランジスタのソース及びドレインに接続されている。同様に、ライン706は、キャパシタンス820として機能するPMOSトランジスタのソース及びドレインに接続されている。NMOSトランジスタ830のドレイン端子834はキャパシタンス812のゲート端子838に接続され、ソース端子842は基板VBBに接続され、そしてゲート端子846はキャパシタンス820のゲート端子850に接続されている。NMOSトランジスタ854のドレイン端子858はキャパシタンス820のゲート端子850に接続され、ソース端子862はVBBに接続され、そしてゲート端子866はキャパシタンス812のゲート端子838に接続されている。以上に説明した回路は、全ての極性が反転していることを除き、図13に示す回路と同じように動作する。ノード760及び706がVSS(0ボルト)とVCCの間でスウィングすると、ゲート端子838及び850上の電圧はVBBとVBB+VCCの間をスウィングする。即ち、ライン760上の「高」(例えば、+5ボルト)信号の結果として端子838が「高」になるとトランジスタ854がターンオンし、ライン706上の信号が「低」である時間中ゲート端子850をVBBに引下げる。次いでライン760上の信号が「低」に移行してトランジスタ854をターンオフさせる。次いでライン706上の信号が「高」(例えば、+5ボルト)に移行すると、ゲート端子850上の電圧はVBB+5ボルトまで上昇し、トランジスタ830をターンオンさせ、ゲート端子838をVBBに引下げる。
【0040】
NMOSトランジスタ880のドレイン端子はキャパシタンス804のゲート端子888と、ノード885とに接続され、ソース端子892はノード896に接続され、そしてゲート端子900はキャパシタンス820のゲート端子850に接続されている。別のNMOSトランジスタ904のドレイン端子908はノード896に接続され、ソース端子912はVBBに接続され、そしてゲート端子916はキャパシタンス820のゲート端子850に接続されている。最後に、NMOSトランジスタ930のドレイン端子934はVCCに接続され、ソース端子938はノード896に接続され、そしてゲート端子942はノード885に接続されている。
図12のスイッチ及びキャパシタは、図13及び14の以下のトランジスタに対応している。図12のスイッチ400及び414は、ノード760を形成している図13のインバータ754のNMOSトランジスタ及びPMOSトランジスタにそれぞれ対応している。図12のキャパシタC2は、図14のキャパシタ(PMOSトランジスタ)804に対応している。図12のスイッチ408は、図14の基板電圧変換器44のNMOSトランジスタ880及び904の直列組合わせに対応している。図12のバス58上の変換された基板電圧は、図14の変換された基板電圧バス58に対応している。
【0041】
前述したように、キャパシタ(PMOSトランジスタ)812及び820のゲート端子上の電圧は、VBBと(VBB+VCC)との間を交互する。ノード706が「高」である時には、ノード760は「低」になる。この時には、キャパシタ850のゲート端子850が(VBB+VCC)になってトランジスタ880及び904をターンオンさせ、ノード885をVBBまで引下げる。ノード706が「低」に移行するとキャパシタ820のゲート端子850はVBBに戻り、トランジスタ880及び904は希望通りターンオフになる。最後に、ノード760がVCCに上昇すると、コンパレータ56へのバス58上の変換された基板電圧としてノード885は(VBB+VCC)まで駆動される。ノード885が上昇する時点からコンパレータ56が感知する時点までこの(VBB+VCC)の完全性を維持するためには、ノード885上の電圧が漏洩してしまわないようにすることが重要である。しかしながらNMOSトランジスタ904のソースはVBB電位にあり、ソースがVBB電位よりも十分に高いVSSにあるNMOSトランジスタのようにそのしきい値電圧を上昇させる何等の逆バイアスもボディ効果も有していない。ボディ効果を有していないので、トランジスタ904は完全に遮断されることはない。即ち、トランジスタ904は、そのゲート端子がVBBにあるとしても、小さい漏洩電流を流すことができる。トランジスタ880及び930は、このノード885から電荷が漏洩する問題を防ぐために含まれているのである。ノード885が(VBB+VCC)まで上昇すると、ソースフォロアNMOSトランジスタ930はノード896〔(VBB+VCC)−Vtn〕の電圧まで引下げる。そのソース892がVBBより十分に高く、そのゲート900がVBBであるトランジスタ880は完全にオフであり、漏洩電流は完全に無視することができる。従って、ノード885は(VBB+VCC)まで上昇し、そのレベルは失われず、そして基板電圧変換器44は(VBB+VCC)の電圧レベルをコンパレータ56へ供給する。
【0042】
図14のコンパレータ56へのバス60上の参照電圧は、簡単な容量性分圧器(図示してない)によって生成することができる。例えば、もし接地と、接地からVCCまでスイッチするノードとの間に2つのキャパシタを直列に接続すれは、その中間(キャパシタの間の)ノードは、キャパシタンス比に依存してVCCの分数でスイッチする。スイッチするノードが接地電位になれば、中間ノード接地まで放電(NMOSトランジスタによって)する。このようにして、中間ノードはキャパシタンス比に依存してVCCの分数までスイッチする。この参照電圧は、基板電圧変換器44から供給される(VBB+VCC)電圧と比較される。もしこれらのキャパシタが同じ値であれば、この中間ノードの電圧はVCC/2である。この場合、VBBが−(VCC/2)より正になればレギュレータはチャージポンプをターンオンさせ、それ以外はチャージポンプをターンオフさせる。即ち、レギュレータは、バス58上の電圧が(VBB+VCC)=(VCC/2)=VREF または(VBB)=− 1/2(VCC)となるように、基板電圧を維持する。
【0043】
コンパレータ
バス58上の変換された基板電圧信号はコンパレータ56に伝えられ、コンパレータ56はバス60から受信した参照電圧VREF と比較する。この比較は、タイミング信号発生器34からの“W”信号ライン398上の信号によってトリガされる。この実施例では、上述したように“W”信号は発振器サイクル毎に1回発生し、毎サイクル1回の比較を行わせるようにしている。もしサイクル電圧が参照電圧よりも正であれば、正パルスの形状のポンプ作動信号がライン68上に現れる。更に、比較の度に差動 SPUMP/NSPUM信号が SPUMP信号ライン70及び NSPUM信号ライン72上に生成され、次のサイクルまで有効のままとなる。前述したように、SPUMP/NSPUM 信号は各発振器段内のPMOSトランジスタ210及びNMOSトランジスタ222(図8)を制御して、発振器周波数を設定する。
【0044】
図14に、コンパレータ56の詳細を示してある。“W”信号ライン398上の“W”信号は、比較機能を遂行するNMOSトランジスタ1004のゲート端子1000に印加される。NMOSトランジスタ1004のソース端子1008はVSSに接続され、ドレイン端子1012はノード1016に接続されている。このノード1016は、NMOSトランジスタ1024のソース端子1020とNMOSトランジスタ1032のソース端子1028とに接続されている。NMOSトランジスタ1024のゲート端子1036は、バス60上の参照電圧(前述したように、VCCとVSSとの間に接続された容量性分圧器を介して生成することができる)を受信するように接続されており、NMOSトランジスタ1032のゲート端子1040は、バス58上の変換された基板電圧を受信するように接続されている。NMOSトランジスタ1024のドレイン端子1044はNMOSトランジスタ1052のソース端子1048に接続されている。NMOSトランジスタ1052のゲート端子1056はノード1060に接続され、ドレイン端子1064はノード1068に接続されている。ノード1068は、PMOSトランジスタ1076のドレイン端子1072と、PMOSトランジスタ1084のドレイン端子1080とに接続されている。PMOSトランジスタ1076のゲート端子1088はライン650に接続され、トランジスタ1084のゲート端子1092はノード1060に接続されている。トランジスタ1076のソース端子1096と、トランジスタ1084のソース端子1100は、共にVCCに接続されている。
【0045】
トランジスタ1032のドレイン端子1104は、NMOSトランジスタ1112のソース端子1108に接続されている。NMOSトランジスタ1112のゲート端子1116はノード1120(ノード1068に接続されている)に接続され、ドレイン端子1124はノード1128(ノード1060に接続されている)に接続されている。ノード1128は、PMOSトランジスタ1136のドレイン端子1132と、PMOSトランジスタ1144のドレイン端子1140とに接続されている。PMOSトランジスタ1136のゲート端子1148はノード1120に接続され、PMOSトランジスタ1144のゲート端子1152はライン650に接続されている。トランジスタ1136のソース端子1156及びトランジスタ1144のソース端子1160は、共にVCCに接続されている。
【0046】
ノード1128はインバータ1180の入力端子に接続され、インバータ1180の出力端子はバス68と、2入力NORゲート1188の入力端子とに接続されている。同様に、ノード1068はインバータ1192の入力端子に接続され、インバータ1192の出力端子はバス68と、2入力NORゲート1200の入力端子とに接続されている。NORゲート1188の出力端子はNORゲート1200の別の入力端子に接続され、NORゲート1200の出力端子はNORゲート1188の別の入力端子に接続されている。従って、NORゲート1188及び1200はラッチとして機能し、インバータ1180及び1192の出力端子上の信号を次の比較機能まで維持する。
NORゲート1200の出力端子は、2入力NORゲート1204の入力端子に接続されている。NORゲート1204の別の入力端子は「高」が活動状態の DRAM RAS 信号を受信するように接続されている。NORゲート1204の出力端子は、SPUMP (低速ポンプ)信号ライン70と、インバータ1208の入力端子とに接続されている。インバータ1208の出力端子は NSPUMP 信号ライン72に接続されている。
【0047】
前述したように、図13の論理電圧レベル変換器40のノード650は、ノード“W”が0ボルトのVSSと+1.5 ボルトとの間でスイッチすると、それぞれVCC−1.5 ボルトとVCCとの間でスイッチする。再度、図14のコンパレータ56を参照する。感知サイクルの間、ノード“W”は「低」であり、NMOSトランジスタ1004はオフである。この時点に、信号650も「低」であり、PMOSトランジスタ1076及び1144はオンであって、ノード1068及び1128をVCCまで充電する。VSSへの導電経路は存在しないから、この時点に電流は流れない。
信号“W”が「高」(+1.5 ボルト)に移行すると、ノード650も「高」(VCC)に移行する。NMOSトランジスタ1076及び1144がターンオフする。NMOSトランジスタ1004がターンオンするので、ノード1016が「低」に移行する。もしバス58上の変換された基板電圧(VBB+VCC)がVREF より高ければ、トランジスタ1032はトランジスタ1024より前に導通し始める(それらのソース端子が一緒に接続されているから)。トランジスタ1032が導通するとそのドレイン1104は、トランジスタ1024のドレインが接地に向かって放電するよりも早く、接地に向かって放電する。それより前には、ノード1068及び1128(トランジスタ1112及び1052のゲートが接続されている)は各々同一の電圧、VCCになっている。従って、トランジスタ1032のドレインノード1104がVSSに向かって放電すると、トランジスタ1112が導通してノード1128を接地に引下げる。これにより、NMOSトランジスタ1052がターンオフしてノード1068を接地に引下げることを阻止し、一方PMOSトランジスタ1048がターンオンしてノード1068をVCCに維持する。以上のように、バス58上の変換された基板電圧(VBB+VCC)が参照電圧より高いような上記条件の下では、ノード1128は接地に移行し、インバータ1180の出力は「高」(VCC)に移行する。この初期スイッチングトランジェントの後ではあるが、ノード“W”及び650が未だ「高」である時も電流経路が存在しないことに注目されたい。PMOSトランジスタ1136及び1144が共にオフであるので回路の右側に電流は存在せず、またNMOSトランジスタ1052がオフであるので左側にも電流は存在しない。ノード“W”及び650が「高」に留まっている限り、ノード1128は「低」に留まり、ノード68は「高」に留まる。
【0048】
以上のように、ノード58がVREF より高い時に“W”上の(そしてバス650上の)正のパルスは、ノード68上に正のパルスをもたらし、一方インバータ1192の出力は接地に留められる。この正のパルスはポンピングが必要であることを表している。(変換された基板電圧も正である。)このパルスは、2つのことを行う。第1に、このパルスは、ノード68上に単一のポンプサイクルを供給する(後述するように、これはチャージポンプ自体に引渡される)。第2に、このパルスは、NORゲート1188及び1200からなるフリップフロップを適切な状態にセットして発振器を高周波数で動作させる。
ノード68上の正のパルスは、NORゲート1188を「低」に移行させる。この「低」はインバータ1192の「低」出力と組合って、NORゲート1200の出力を「高」に移行させる。この「高」は、ノード68上の正のパルスが終了した後でもNORゲート1188の出力を「低」に維持する。従って、NORゲート1200の出力は「高」に留まる(インバータ1192が「高」出力を供給するまで)。
【0049】
一方、もし変換された基板電圧(VBB+VCC)が参照電圧より低ければポンピングは要求されない。この場合、ノード1068は接地され、ノード1128が「高」に留まる。ノード1128が「高」に留まると、ノード68上の低電圧に変化は生ぜず、インバータ1192の出力上の正のパルスがNORゲート1200か「低」出力を発生させることもない。この「低」出力はノード68上の「低」と組合ってNORゲート1188に「高」出力を発生させる。NORゲート1188の「高」出力は、インバータ1192の出力上の正のパルスが終了しても、NORゲート1200の出力を「低」に維持する。
以上のように、もし基板が正であり過ぎる(即ち、ポンピングが要求されている)ことをコンパレータが最も新しく決定すれば、NORゲート1200の出力は「高」になる。一方、もし基板が十分に負である(即ち、ポンピングは不要である)ことをコンパレータが最も新しく決定すれば、NORゲート1200の出力は「低」になる。信号 RASD は、回路がその活動状態にあれば常に「高」である。DRAMの場合、この信号は、活動サイクル中は「高」であり、サイクル間のプリチャージ中は「低」である。ポンピングが要求されていることをコンパレータが最も新しく決定するか、または回路が活動( RASD が「高」)である場合には、NORゲート1204の出力 ( SPUMP )が「低」になる。この SPUMP(低速ポンプ)上の「低」出力は、発振器を低周波数で発振させず、高周波数で発振させる。即ち、SPUMP 上の「低」は図8のPMOSトランジスタ210をターンオンさせ、NSPUMP上のインバータ1208(図14)の「高」出力は図8のNMOSトランジスタ222をターンオンさせる。
【0050】
前述したように、図8の発振器段のトランジスタ210及び222がターンオンすると発振器は高周波数で動作し、それによって高いポンピング電流が得られる。これらのトランジスタがオフになると、図13の論理電圧レベル変換器40、図14のサイクル電圧変換器44、及び図14のコンパレータ56と共に、発振器は遙かに低い周波数で動作する。1.5 ボルトの電源によって動作している回路の多くと共に、約 200kHzの低周波数で動作させることによって、ポンピングが要求されない時のポンプの合計電流消費は1マイクロアンペアより少なくなる。しかも、ポンピングが要求された時には回路は自動的に高周波数にスイッチし、この高周波数において基板から1ミリアンペアより多くの電流をポンピングすることができる。
【0051】
ポンプ信号発生器
図15は、ポンプ信号発生器64の特定の実施例の回路図である。バス68から受信するポンプ信号はインバータ1300の入力端子に印加される。インバータ1300の出力端子は、インバータ1304の入力端子に接続されている。インバータ1304の出力端子は、インバータ1308の入力と、インバータ1312の入力端子と、インバータ1316の入力端子とに接続されている。インバータ1308の出力端子は、インバータ1320の入力端子に接続されている。インバータ1320の出力端子は、インバータ1328の入力端子と、インバータ1332の入力端子と、インバータ1336の入力端子とに接続されている。インバータ1328の出力端子は、インバータ1340の入力端子に接続されている。インバータ1340の出力端子は、インバータ1344の入力端子と、インバータ1348の入力端子と、インバータ1352の入力端子とに接続されている。インバータ1348の出力はインバータ1356の入力端子に接続され、インバータ1356の出力端子はインバータ1360の入力端子に接続されている。インバータ1344の出力端子はインバータ1364の入力端子に接続されている。インバータ1364の出力端子は、インバータ1368の入力端子と、インバータ1372の入力端子とに接続されている。インバータ1368の出力端子はインバータ1376の入力端子に接続され、インバータ1376の出力端子はインバータ1380の入力端子に接続されている。
【0052】
インバータ1380の出力端子は、2入力NANDゲート1384の一方の入力に接続されている。NANDゲート1384の別の入力端子は、インバータ1312の出力端子に接続されている。NANDゲート1384の出力端子はインバータ1388の入力端子に接続され、インバータ1388の出力端子は“D”信号ライン1392に接続されている。
インバータ1316の出力端子は、2入力NANDゲート1396の一方の入力に接続されている。NANDゲート1396の別の入力端子は、インバータ1372の出力端子に接続されている。NANDゲート1396の出力端子はインバータ1400の入力端子に接続され、インバータ1400の出力端子は“A”信号ライン1408に接続されている。
【0053】
インバータ1360の出力端子は、2入力NANDゲート1412の一方の入力に接続されている。NANDゲート1412の別の入力端子は、インバータ1332の出力端子に接続されている。NANDゲート1412の出力端子はインバータ1416の入力端子に接続され、インバータ1416の出力端子は“B”信号ライン1420に接続されている。
インバータ1352の出力端子は、2入力NANDゲート1424の一方の入力に接続されている。NANDゲート1424の別の入力端子は、インバータ1336の出力端子に接続されている。NANDゲート1424の出力端子はインバータ1428の入力端子に接続され、インバータ1428の出力端子はインバータ1432の入力端子に接続されている。インバータ1432の出力端子は“C”信号ライン1436に接続されている。
【0054】
図から明らかなように、ノード68と各NANDゲート1384、1396、1412、及び1424の各入力との間には奇数のインバータが存在している。従って、これらの各NANDゲートの出力は、ノード68と同一の極性を有している。即ちもしノード68が「高」であれば、これらのNANDゲートの出力は全て「高」である。各々がその関連するNANDゲートの後に1つのインバータを有しているノード“B”及び“D”は、ノード68とは逆極性である。各々がその関連するNANDゲートの後に2つのインバータを有しているノード“A”及び“C”は、ノード68と同一極性である。
ノード68が「高」に移行すると、ノード“O”は5論理分遅れた後に「低」に移行する。即ち、順次に、インバータ1300の出力が「低」に移行し、インバータ1300の出力が「低」に移行し、1304の出力が「高」に移行し、1312の出力が「低」に移行し、NAND 1384の出力が「高」に移行し、そしてインバータ1388の出力が「低」に移行するのである。しかし、ノード68が「低」に移行すると、ノード“O”は 13 論理分遅れた後に「高」に移行する。即ち、インバータ1300の出力が「高」に移行し、1304の出力が「低」に移行し、1308の出力が「高」に移行し、1320の出力が「低」に移行し、1328の出力が「高」に移行し、1340の出力が「低」に移行し、1344の出力が「高」に移行し、1364の出力が「低」に移行し、1368の出力が「高」に移行し、1376の出力が「低」に移行し、1380の出力が「高」に移行し、NAND 1384の出力が「低」に移行し、そして最後にインバータ1388の出力が「高」に移行する。
【0055】
ノード68が「高」に移行した時に、ノード“C”が「高」に移行する前にノード“D”が「低」に移行し、またノード68が「低」に移行した時に、ノード“D”が「高」に移行する前にノード“C”が「低」に移行するように、各信号“A”、“B”、“C”、及び“D”を生成する各論理経路内のインバータの数はさまざまに選択されている。図15及び16を参照されたい。更に、ノード“B”が「低」に移行する前にノード“A”は「高」に移行し、ノード“A”が「低」に移行する前にノード“B”は「高」に移行する。またノード“B”が「低」に移行する前にノード“D”は「低」に移行し、ノード“D”が「高」に移行する前にノード“B”は「高」に移行する。
ポンピングが要求されない時には、ノード68は前述したように「低」に留まり、ノード“A”、“B”、“C”、及び“D”は移行しない。ポンプサイクルが要求されていることをコンパレータ56が決定すると、ノード68、“A”、“B”、“C”、及び“D”は図16に示す相対タイミングで単一のポンプサイクルを実行する。
【0056】
チャージポンプ
図17は、チャージポンプ80の特定実施例の回路図である。“A”信号ライン1408はキャパシタンス1454の端子1450に接続され、“B”信号ライン1420はキャパシタンス1462の端子1458に接続されている。キャパシタンス1454及び1462は各々、ソース及びドレイン端子が一緒に接続されているPMOSトランジスタからなっている。キャパシタンス1454のゲート端子1550は、PMOSトランジスタ1558のゲート端子1554に接続されている。PMOSトランジスタ1558のソース端子1562はVSSに接続され、ドレイン端子1566は、PMOSトランジスタ1574のゲート端子1570と、キャパシタンス1462のゲート端子1578とに接続されている。PMOSトランジスタ1574のソース端子1582はVSSに接続され、ドレイン端子1586はトランジスタ1558のゲート端子1554に接続されている。“A”信号ライン1408上の信号及び“B”信号ライン1420が0ボルトから+5ボルトへスウィングすると、端子1550上の信号及び1578上の信号はそれぞれ−5ボルトから0ボルトへスウィングする。
【0057】
“D”信号ライン1392はキャパシタンス1478の端子1474に接続され、“C”信号ライン1436はキャパシタンス1494の端子1490に接続されている。キャパシタンス1478及び1494は各々、ソース及びドレイン端子が一緒に接続されているPMOSトランジスタからなっている。キャパシタンス1478のゲート端子1628は、NMOSトランジスタ1636のゲート端子1632に接続されている。NMOSトランジスタ1636のソース端子1668はVBBに接続され、ドレイン端子1664は、NMOSトランジスタ1644のゲート端子1652と、キャパシタンス1494のゲート端子1660とに接続されている。NMOSトランジスタ1644のソース端子1648はVBBに接続され、ドレイン端子1640はキャパシタンス1478のゲート端子1628に接続されている。“D”信号ライン1392上の信号及び“C”信号ライン1436が0ボルトから+5ボルトへスウィングすると、端子1628上の信号及び1660上の信号はそれぞれVBBボルトからVBB+5ボルトへスウィングする。
【0058】
キャパシタンス1524の一方の端子1520はノード1508に接続され、ゲート端子1604はノード1610に接続されている。キャパシタンス1524は、そのソース及びドレイン端子が一緒に結合されたPMOSトランジスタからなり、図1のキャパシタンスC1として機能する。
PMOSトランジスタ1470のソース端子1500はVCCに接続され、ゲート端子1466は“B”信号ライン1420に接続され、そしてドレイン端子1504はノード1508に接続されている。PMOSトランジスタ1470は図1のスイッチ4として機能する。トランジスタ1470は、“B”信号ライン1420が0ボルトであるとターンオンし、“B”信号ライン1420が+5ボルトであるとターンオフする。
【0059】
PMOSトランジスタ1594のソース端子1598はVSSに接続され、ゲート端子1590はキャパシタンス1462のゲート端子に接続され、そしてドレイン端子1602はノード1610に接続されている。PMOSトランジスタ1594は図1のスイッチ8として機能する。トランジスタ1594は、ゲート端子1590が−5ボルトであるとターンオンし、ゲート端子1590が0ボルトであるとターンオフする。
50ミクロン幅のNMOSトランジスタ1486のドレイン端子1512はノード1508に接続され、ゲート端子1482は“D”信号ライン1392に接続され、そしてソース端子1516はVSSに接続されている。NMOSトランジスタ1486は図1のスイッチ12として機能する。トランジスタ1486は、“D”信号ライン1392が+5ボルトであるとターンオンし、“D”信号ライン1392が0ボルトであるとターンオフする。
【0060】
350 ミクロン幅のNMOSトランジスタ1612のドレイン端子1608はノード1610に接続され、ゲート端子1620はキャパシタンス1478の端子1628に接続され、そしてソース端子1616はVBBに接続されている。NMOSトランジスタ1612は図1のスイッチ14として機能する。トランジスタ1612は、ゲート端子1620が(VBB+5)ボルトであるとターンオンし、ゲート端子1620がVBBボルトであるとターンオフする。
“A”信号ライン1408、“B”信号ライン1420、“C”信号ライン1436、及び“D”信号ライン1392上の信号は、図1に関して説明したように、トランジスタスイッチを開閉させ、必要に応じて基板から正の電荷を除去する。
【0061】
(V BB )スイッチ
チャージポンプ80の独特な特色は、キャパシタンス1524の端子1604から基板へ電荷を転送できるようにするスイッチとしてNMOSトランジスタ1612を使用していることである。上述したようにNMOSトランジスタ1612を使用する本発明の面を完全に理解するために、基板へ電荷を転送するための公知のスイッチを復習する。各場合に、VCCが+5.0 ボルトであり、VSSが 0.0ボルトであるものとしている。従って、キャパシタンス1524が充電された後にキャパシタンス1524の端子1520がVSSに接続されると、端子1604は−5.0 ボルトに向かって駆動される。またVBBは 0.0ボルトと−5.0 ボルトとの間のある電圧であるものとする。
【0062】
図18は、スイッチ14の公知の実施例の回路図である。この実施例では、スイッチ14はダイオード接続されたNMOSトランジスタ1700からなり、そのソース端子1704はキャパシタンスC1の端子1604に接続され、ドレイン端子1708は基板VBBに接続され、そしてゲート端子1712はドレイン端子1708に接続されている。NMOSトランジスタは、端子1604上の電圧がVBBより低いVtnであると導通する。しかしながら、NMOSトランジスタ1700のソース領域が、P型基板内に配置されたN型領域であることに注目されたい。従って、N型ソース及びP型基板はPN接合を形成する。従って、端子1604がVBBより負になると、PN接合は順方向バイアスになる。NMOSしきい値電圧Vtnが極めて低くない限り、このPN接合の順方向バイアスは、実質的にP型基板内へ電子を注入させるのに十分に高い。これはCMOSデバイスをラッチアップさせる可能性を増加させ、DRAM内のメモリノードから電荷を漏洩させる。従って、スイッチ14としてNMOSトランジスタを使用することは、概して成功しなかった。
【0063】
図19は、上述した問題を解消するようなスイッチ14の考え得る実施例の回路図である。スイッチ14はダイオード接続されたPMOSトランジスタ1750からなり、このトランジスタのドレイン端子1754はキャパシタンス1524の端子1604に接続され、ゲート端子1758はドレイン端子1754に接続され、そしてソース端子1762はVBBに接続されている。PMOSトランジスタ1750は、端子1604上の電圧がVBBより低い1|Vtp|である場合に導通する。しかしながら、導通を確立するために端子1604をVBBより低い1|Vtp|に駆動しなければならないということは、もし|Vtp|=0.8 ボルトであるとすれば、コンパレータ1524がノード1604を−5ボルトに駆動した時、基板、VBBは−4.2 ボルトにしか駆動されない。従って、ポンプは極めて効率的ではない。それでも、この構成は広く使用されている。
【0064】
図20は、上述した問題を解消するスイッチ14の特定の実施例の回路図である。この実施例では、スイッチ14はPMOSトランジスタ1780からなり、このトランジスタはキャパシタンス1524の端子1604に接続されている第1の通電端子1784と、VBBに接続されている第2の通電端子1788と、トランジスタの動作を制御するゲート端子1792とを有している。VBBが−4.9 ボルトであるものとする。端子1604が−5.0 ボルトである場合、第1の通電端子1784はドレイン端子として機能し、第2の通電端子1788はソース端子として機能する(PMOSトランジスタにおいてはソースがドレインに対して正であると定義されている)。|Vtp|=0.8 ボルトであるとする。PMOSトランジスタ1780をターンオンさせるためには、(VBB−0.8 )ボルト(より負)をゲート端子1792に印加しなければならない。VBBが−4.9 ボルトであるから、−5.7 ボルト(より負)信号をゲート端子1792に印加しなければならない。キャパシタンスが再充電され、端子1604が 0.0ボルトである場合は、第1の通電端子1784はソース端子として機能し、第2の通電他に1788はドレイン端子として機能する。PMOSトランジスタ1780をターンオフさせるためには、−0.8 ボルトの信号をゲート端子1792に印加しなければならない。従って、ゲート端子1792のための信号発生器はほぼ5ボルトまたはそれ以上まで変化しなければならない信号を発生しなければならないが、これは5ボルト電源からでは困難である。従って、この回路は広く使用されていない。
【0065】
図17に関して説明したように、NMOSトランジスタ1612のドレイン端子1608はキャパシタンス1524の端子1604に接続され、ソース端子1616はVBBに接続され、そしてゲート端子1620はキャパシタンス1478の端子1628に接続されている。キャパシタンス1478の端子1628は、VBBと(VBB+VCC)との間でスウィングする信号を供給し、NMOSトランジスタ1612をターンオン及びターンオンさせる。NMOSトランジスタ1612は、NMOSトランジスタ1486よりも実質的に広い(例えば、350 ミクロン対 50 ミクロン) 。
ノード1392上の“D”信号が0ボルトからVCCボルトへ移行すると、NMOSトランジスタ1486がターンオンする。同時にキャパシタ1478が、NMOSトランジスタ1612のゲート端子1620を基板電圧VBBより高く駆動して、トランジスタ1612をターンオンさせる。キャパシタ1478のキャパシタンスはトランジスタ1612のゲートキャパシタンスよりも遙かに大きい。従って、ノード“D”の正のスイッチング移行中の任意の時点には、トランジスタ1612のゲートは殆ど、VBB(トランジスタ1612のソース)より高い(ノード“D”(トランジスタ1486のゲート)がVSS(トランジスタ1486のソース)より高いのと同程度)。トランジスタ1486のしきい値電圧はそのボディ効果によって、即ち、そのソース電圧(0ボルト)がその基板電圧VBBより高いという事実によって増加する。トランジスタ1612のしきい値電圧は、そのソースが全てのNMOSトランジスタの共通基板VBBに接続されているから、ボディ効果によって増加しない。従って、トランジスタ1486のしきい値電圧は、トランジスタ1612のしきい値電圧よりも大きい。ノード“D”が上昇すると、トランジスタ1486がターンオンし始める前に、しきい値電圧が低いトランジスタ1612がターンオンし始める(キャパシタ1478が十分に大きいものとする)。
【0066】
ノード“D”の上昇中(最終のVCC電圧を含む)の任意の時点には、トランジスタ1486はそのゲート電圧におけるその飽和電流よりも大きくない電流を流す。トランジスタ1486の飽和電流はノード1508を0ボルトに向かって引下げ、キャパシタ1612を通る変位電流を供給しての1610を基板VBBより低く駆動しようとする。この時点に、トランジスタ162は、トランジスタ1486と同じように同一のゲート・ソース電圧に対して閉じている。そして最も重要なことは、トランジスタ1612が、トランジスタ1486よりも例えば7倍広いことである(例えば、350 ミクロン対 50 ミクロン)。
トランジスタ1612は、それを極めて広くすることによって低抵抗を有するように設計されている。その抵抗は、トランジスタ1486を通る(そしてキャパシタ1524を通る)飽和電流がトランジスタ1612にまたがって約 0.3ボルトの電圧しか発生できないようにするのに十分低い。従って、ノード1610が基板電圧VBBより 0.3ボルト以上低くなるように駆動されることはない。NMOSトランジスタ1612の第1の通電端子1608は基板に対して負に駆動されるが、P−Nダイオードが順方向にバイアスされるので注入電流は全く無視できる。シリコンP−Nダイオードに実質的な電流を流すのに必要な順方向バイアスは約 0.7ボルトである。順方向バイアスを 60 ミリボルト減少させる毎に、電流は 1/10 ずつ減少する。0.7 ボルトより 400ミリボルト低い 0.3ボルトの順方向バイアスにおける電流は、順方向バイアスが 0.7ボルトの場合の電流の百万分の一以下である。
【0067】
以上のように、トランジスタ1612の幅を、トランジスタ1486の幅よりも遙かに大きく設計することによって、及びキャパシタ1478のキャパシタンスをトランジスタ1612のゲートのキャパシタンスよりも遙かに大きく設計することによって、順方向バイアス注入電流を完全に無視することができる。しかもこれはトランジスタ1612のゲート端子1620をVBBから(VBB+VCC)までだけスイッチングさせることによって、またトランジスタ1612にまたがるしきい値電圧を降下させることなく達成される。しきい値効果がないことから、ポンプ80は、従来技術のポンプよりも実質的に効率的であり、所与の基板ポンプ電流を得るために少ないVCC電流を使用し、そして所与のキャパシタ1524サイズに対してより大きいポンプ電流を達成する。
【0068】
ボディ効果がないことから、NMOSトランジスタ1612はそのゲート電圧が、VBBであるそのソース電圧に等しくても完全にターンオフにはならない。従って、スタンバイ中、ポンピングが行われない時にはノード“D”が「高」になってトランジスタ1612がオンになる。この時点に、ノード“B”は「高」であり、PMOSトランジスタ1594は、PMOSトランジスタ1470と同様に、オフとなって漏洩電流は無視することができる。即ち、スタンバイ状態は、図16の開始時または終了時に示してあるようになる。基板はノード“D”(図16)が上昇した後に負に実際にポンプされる。トランジスタ1612を通る漏洩電流は、ポンプサイクルパルス中(この時間中にはキャパシタが充電され、ノード“D”(図16)が「低」である)だけに留まる。この漏洩は小さく、パルス幅も短い(多分 20 ナノ秒)ので、サイクル当たりの漏洩電荷は極めて少なく、サイクル当たりのポンプチャージに比して無視することができる。これに対して、もしノード“D”が「低」の時にポンプを停止させ、トランジスタ1612を恐らくオフにし(しかし、多分僅かにオン)、そしてPMOSトランジスタ1594を限定的にオンにすれば、基板から接地まで実質的な漏洩経路が形成されることになる。
【0069】
最後に、端子1604がVBBより低く駆動された時、第1の通電端子1608はソース端子として機能し、第2の通電端子1616はドレイン端子として機能する(NMOSトランジスタでは、ドレインはソースに対して正であると定義されている)。Vtn=0.8 ボルトとし、VBB=−4.9 ボルトとする。NMOSトランジスタ1612をターンオンさせるには、ゲート端子1620に−4.1 ボルト(または、より正)の信号を印加しなければならない。端子1604が 0.0ボルトである時には、第1の通電端子1608はドレイン端子として機能し、第2の通電端子1608はソース端子として機能する。NMOSトランジスタ1612をターンオフさせるには、ゲート端子1620に(VBB+0.8 )ボルト(または、より負)の信号を印加しなければならない。即ち、−4.1 ボルトより正の電圧がトランジスタ1612をターンオンさせ、一方−4.1 ボルトより負の電圧がトランジスタ1612をターンオンさせる。従って、NMOSトランジスタ1612のジョブを行うPMOSトランジスタスイッチに必要な電圧より高いある電圧に近い量まで電圧をスイッチさせる必要はない。その代わりに、VCCより低い電圧電荷で十分以上である。
【0070】
結論として、多くの独立した新機軸を一緒にして上述した全ての便益が提供されている。各々はそれ自体に貢献し、単独でも従来技術を進歩させている。一緒に使用すると、極めて少ないスタンバイ電力しか消費しない、しかも大きい電流をポンプすることができ、また1段のポンプを使用して、正の供給VCCが接地より高いにも拘わらず殆ど接地より低い基板電圧を達成することができるポンプを提供するようになる。以上に説明した種々の新規回路技術は、電力を節約するために低い供給電圧でポンプ発振器を動作させ、もし基板が適度に負でなければこの低下した供給電圧レベルを高め、ポンピングが不要である場合には電力を節約するために低周波数で、またポンピングが必要である場合には高ポンプ電流を達成するために高周波数でポンプ発振器を動作させ、電力を消費するような直接電流経路を用いずに低電圧スウィング論理ノードを高電圧スウィング論理ノードに変換し、ポンピングが必要か否かを決定するために参照電圧との比較を容易ならしめるようにキャパシタ及びスイッチを使用してVBB電圧を(VBB+VCC)までに変換し、図1のスイッチ14の代わりに図17のNMOSトランジスタ1612を使用し、このトランジスタにまたがって発生する電圧をP−Nダイオード注入電流が無視できるような受入れ可能なレベルに制限し、存在する恐れのあるオフ漏洩電流(基板を高く引上げる)を極めて短い時間に制限するようにポンプサイクル間の潜在的に長い期間中に図17のトランジスタ1612をオンに維持することを含む。
【0071】
以上に、本発明の特定の実施例を完全に説明したが、種々の変更を使用することが可能である。例えば、想定した電圧及び種々のトランジスタのサイズは動作原理から逸脱することなく変更することができる。従って、本発明の範囲は特許請求の範囲に記載されている場合を除いて制限されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のチャージポンプの概念図である。
【図2】本発明によるチャージポンピングシステムの実施例のブロック線図である。
【図3】図2に示す可変周波数発振器の実施例のブロック線図である。
【図4】従来の発振器段の回路図である。
【図5】図2に示す低電圧発生器の実施例の回路図である。
【図6】図5に示す低電圧発生器の代替実施例の回路図である。
【図7】図3に示す2周波数発振器の動作を示す波形である。
【図8】図3に示す可変周波数発振器段の実施例の回路図である。
【図9】図2に示すタイミング信号発生器の回路図である。
【図10】図9に示すタイミング信号発生器によって生成される信号のタイミングを示すタイミング図である。
【図11】従来の基板電圧コンパレータの回路図である。
【図12】本発明による基板電圧検出器の実施例の概念図である。
【図13】図2に示す論理電圧レベル変換器の実施例の回路図である。
【図14】図2に示す基板電圧変換器及びコンパレータの実施例の回路図である。
【図15】図2に示すポンプ信号発生器の実施例の回路図である。
【図16】入力信号及び図15に示すポンプ信号発生器によって生成される信号のタイミングを示すタイミング図である。
【図17】図2に示すチャージポンプの実施例の回路図である。
【図18】ダイオード接続されたNMOSトランジスタからなる従来の基板電荷スイッチの回路図である。
【図19】ダイオード接続されたPMOSトランジスタからなる従来の基板電荷スイッチの回路図である。
【図20】直列に接続されたPMOSトランジスタからなる基板電荷スイッチの実施例の回路図である。
【符号の説明】
2 チャージポンプ
4 第1のスイッチ
6 キャパシタンスC1の第1の端子
8 第2のスイッチ
10 キャパシタンスC1の第2の端子
12 第3のスイッチ
14 第4のスイッチ
20 基板チャージポンピングシステム
24 低電圧発生器
28 可変周波数発振器
34 タイミング信号発生器
40 論理電圧レベル変換器
44 基板電圧変換器
64 ポンプ信号発生器
70 SPUMP 信号ライン
72 NSPUMP信号ライン
80 チャージポンプ
84 発振器段

Claims (21)

  1. チャージポンプであって、
    第1の端子及び第2の端子を有するキャパシタンスを備え、
    上記キャパシタンスに接続されたスイッチング回路であって、第1の時間において、上記キャパシタンスの第1の端子を高電圧に接続すると共に上記キャパシタンスの第2の端子を低電圧に接続し、第2の時間において、上記キャパシタンスの第1の端子を低電圧に接続すると共に上記キャパシタンスの第2の端子を基板の基板電圧に接続するように構成されたスイッチング回路を備え、
    上記スイッチング回路は、上記キャパシタンスの第2の端子を基板電圧に接続するNMOSトランジスタを含み、
    実質的に前記第1の時間において、上記NMOSトランジスタのゲート端子が上記基板電圧へ駆動され、実質的に前記第2の時間において、上記NMOSトランジスタのゲート端子が上記基板電圧とは異なる第1の電圧へ駆動される、
    ことを特徴とするチャージポンプ。
  2. 上記第1の電圧は、電圧V1の量だけ上記基板電圧よりも大きい電圧である請求項に記載のチャージポンプ。
  3. 上記電圧V1の量は、上記高電圧と上記低電圧の差に実質的に等しい請求項に記載のチャージポンプ。
  4. 上記高電圧は、チャージポンプ回路に印加される正の電源電圧に実質的に等しく、上記低電圧は、接地電位に実質的に等しい請求項に記載のチャージポンプ。
  5. 上記スイッチング回路は、上記キャパシタンスの第2の端子を上記低電圧に接続するPMOSトランジスタを更に含む請求項に記載のチャージポンプ。
  6. 上記PMOSトランジスタのゲート端子は、該PMOSトランジスタがターンオフするように実質的に上記低電圧へ駆動され、該PMOSトランジスタがターンオンするように上記低電圧よりも低い第2の電圧へ駆動される請求項に記載のチャージポンプ。
  7. 上記第2の電圧は、上記高電圧と上記低電圧の差に実質的に等しい量だけ上記低電圧から減少された電圧に実質的に等しい請求項に記載のチャージポンプ。
  8. 上記スイッチング回路は、上記キャパシタンスの第1の端子を上記低電圧に接続する第2のNMOSトランジスタを更に含む請求項に記載のチャージポンプ。
  9. 上記キャパシタンスの第2の端子と接続するNMOSトランジスタのチャンネル幅の長さに対する比は、上記キャパシタンスの第1の端子と接続する第2のNMOSトランジスタのチャンネル幅の長さに対する比よりも大きい請求項に記載のチャージポンプ。
  10. 上記キャパシタンスの第2の端子と接続するNMOSトランジスタのチャンネル幅は、上記キャパシタンスの第1の端子と接続する第2のNMOSトランジスタのチャンネル幅よりも大きい請求項に記載のチャージポンプ。
  11. 上記キャパシタンスの第2の端子と接続するNMOSトランジスタは、上記第2のNMOSトランジスタがターンオンする前に又は実質的に同時にターンオンする請求項に記載のチャージポンプ。
  12. 上記スイッチング回路は、上記NMOSトランジスタのゲート端子と上記第2のNMOSトランジスタのゲート端子との間に接続された第2のキャパシタンスを更に含む請求項に記載のチャージポンプ。
  13. 上記スイッチング回路は、上記NMOSトランジスタのゲート端子を上記基板電圧に接続する第3のNMOSトランジスタを更に含む請求項12に記載のチャージポンプ。
  14. 上記スイッチング回路は、上記第2のNMOSトランジスタがオフの時に上記第3のNMOSトランジスタをターンオンするように動作する請求項13に記載のチャージポンプ。
  15. 上記スイッチング回路は、上記第2のNMOSトランジスタをターンオンする前に上記第3のNMOSトランジスタをターンオフするように動作する請求項14に記載のチャージポンプ。
  16. 上記第2のキャパシタンスの値は、上記NMOSトランジスタのゲートキャパシタンスの値よりも実質的に大きい請求項15に記載のチャージポンプ。
  17. 上記スイッチング回路は、上記キャパシタンスの第1の端子と上記高電圧との間に接続された第1のPMOSトランジスタを更に含む請求項13に記載のチャージポンプ。
  18. 上記スイッチング回路は、上記キャパシタンスの第2の端子と上記低電圧との間に接続された第2のPMOSトランジスタを更に含む請求項17に記載のチャージポンプ。
  19. 上記スイッチング回路は、上記第1及び第2のPMOSトランジスタのゲート端子の間に接続された第3のキャパシタンスを更に含む請求項18に記載のチャージポンプ。
  20. 上記スイッチング回路は、上記第2のPMOSトランジスタのゲート端子と上記低電圧との間に接続された第3のPMOSトランジスタを更に含む請求項19に記載のチャージポンプ。
  21. 上記スイッチング回路は、上記第2のPMOSトランジスタがオフの時に上記第3のPMOSトランジスタをターンオンし、上記第2のPMOSトランジスタをターンオンする前に上記第3のNMOSトランジスタをターンオフするように動作する請求項20に記載のチャージポンプ。
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