JP4251068B2 - 型内塗装成形用金型及び型内塗装成形方法 - Google Patents

型内塗装成形用金型及び型内塗装成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4251068B2
JP4251068B2 JP2003403763A JP2003403763A JP4251068B2 JP 4251068 B2 JP4251068 B2 JP 4251068B2 JP 2003403763 A JP2003403763 A JP 2003403763A JP 2003403763 A JP2003403763 A JP 2003403763A JP 4251068 B2 JP4251068 B2 JP 4251068B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
cavity
air discharge
moving
paint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003403763A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005161686A (ja
Inventor
晃一 上野
博実 日向
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyoda Gosei Co Ltd filed Critical Toyoda Gosei Co Ltd
Priority to JP2003403763A priority Critical patent/JP4251068B2/ja
Publication of JP2005161686A publication Critical patent/JP2005161686A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4251068B2 publication Critical patent/JP4251068B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

本発明は、例えば自動車部品等、基材本体の表面に塗膜を有する樹脂成形品を製造するための型内塗装成形用金型及び型内塗装成形方法に関するものである。
従来より、基材の表面に塗膜を有する樹脂成形品をキャビティ内で成形する型内塗装成形方法が検討されている。この型内塗装成形方法では、キャビティ内に塗料を注入して基材の表面に塗膜を成形する。その塗料の流動性は高いため、金型割面であるパーティングライン面(PL面)への塗料漏れを抑制するために、PL面の密閉性を高めるように構成されている。
一方、各種成形品を射出成形する金型には、キャビティ内の空気を排出する空気排出孔(エアベント)が設けられ、キャビティ内に樹脂を充填し易くしたものが知られている。また、空気排出孔にエアコンプレッサが連結されたものが知られている(特許文献1参照。)特許文献1の金型では、エアコンプレッサの圧縮空気を空気排出孔に流通できるように構成されている。そして、その圧縮空気によって空気排出孔の汚れを除去するように構成されている。
特開平11−19977号公報
上記従来の型内塗装成形用金型の密閉性は高められているため、キャビティ内へ塗料を円滑に充填するためには、キャビティに空気排出孔を設ける必要がある。ところが、上記従来の型内塗装成形用金型に空気排出孔を設けた場合、塗料の流動性は高いため、塗料が空気排出孔に流入し易い。そのため、塗料によって空気排出孔が閉塞され易く、成形を繰り返す度毎に空気排出孔の機能が徐々に低下していくという問題があった。また、空気排出孔に流入した塗料は塗膜の成形に伴って硬化するため、上記特許文献1に記載の圧縮空気では除去することが困難であるという問題があった。
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、空気排出孔の機能を継続的に発揮させることが容易な型内塗装成形用金型及び型内塗装成形方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、基材本体の表面に塗膜を有する樹脂成形品を成形する型内塗装成形用金型であって、固定金型、第1移動金型及び第2移動金型を備え、前記固定金型及び前記第1移動金型により形成される第1キャビティで基材本体にタブ部が連結した基材が一体成形されるとともに、前記固定金型及び前記第2移動金型により形成される第2キャビティ内に前記基材が配置された状態で前記第2キャビティに塗料が充填されるように構成され、前記固定金型には、前記タブ部を押圧する押圧部材が前記固定金型のキャビティ面から突出可能に設けられ、前記第2移動金型のキャビティ面には、前記第2キャビティ内の空気を排出する空気排出孔が前記押圧部材に対向して設けられていることを要旨とする。
この構成によれば、押圧部材によってタブ部が押圧されることにより、空気排出孔が閉塞されるため、塗料が空気排出孔へ流入することが抑制される。その結果、塗料によって空気排出孔が閉塞することが抑制され、空気排出孔の機能が継続的に発揮される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記第1移動金型のキャビティ面には前記タブ部の表面に環状リブを突設するためのリブ形成溝が環状に設けられ、該リブ形成溝は前記押圧部材と対向位置に設けられていることを要旨とする。
この構成によれば、押圧部材によって環状リブが押圧され、該環状リブによって空気排出孔と第2キャビティとの間が強固にシールされる。従って、空気排出孔への塗料の流入が一層抑制され、空気排出孔の機能が継続的に発揮される。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記第2移動金型のキャビティ面には前記空気排出孔の周囲を取り囲むシール溝が環状に設けられていることを要旨とする。
この構成によれば、タブ部が圧縮変形するとともにタブ部がシール溝内へ圧入され、空気排出孔の周囲におけるシール性が向上される。従って、空気排出孔への塗料の流入が一層抑制され、空気排出孔の機能が継続的に発揮される。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、前記第2移動金型のキャビティ面にはパーティングラインに沿って延びる周縁突条が設けられ、前記第2移動金型が前記固定金型に型締めされた際における前記周縁突条の先端は、前記第1移動金型が前記固定金型に型締めされた際における第1移動金型のキャビティ面よりも固定金型側に突出していることを要旨とする。
この構成によれば、周縁突条の先端は基材の周縁部を押し潰すように圧入され、第2キャビティの周縁部のシール性が高められる。従って、第2キャビティの周縁部からパーティングライン面へと塗料が漏出することを防止することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の発明において、前記第1キャビティは、前記タブ部を平板状に成形することを要旨とする。この構成によれば、タブ部が空気排出孔を覆う形状に成形されるうえ、弾性変形容易な形状に成形されていることから、空気排出孔を閉塞する機能が向上し、空気排出孔への塗料の流入が一層抑制される。
請求項6に記載の発明は、基材本体の表面に塗膜を有する樹脂成形品を成形する型内塗装成形方法であって、固定金型及び第1移動金型により形成される第1キャビティで基材本体にタブ部が連結した基材を一体成形する基材成形工程と、前記固定金型及び第2移動金型により形成される第2キャビティ内に塗料を注入して塗膜を成形する塗膜成形工程とを備え、前記塗膜成形工程は、前記第2キャビティ内の空気を空気排出孔を通して排出する空気排出段階と、該空気排出段階後に前記タブ部によって前記空気排出孔を閉塞する閉塞段階とを含むことを要旨とする。
この方法によれば、空気排出段階で、第2キャビティ内を減圧状態にすることが可能となるため、減圧による吸引力を利用して間隙に塗料を速やかに流入させることができる。また、閉塞段階で、空気排出孔へ塗料が流入することを抑制することができるため、空気排出孔の機能を継続的に発揮させることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記塗膜成形工程では、前記閉塞段階後に前記塗料の注入を開始することを要旨とする。
この方法によれば、塗料の注入開始時には、空気排出孔が閉塞されているため、空気排出孔内へ塗料が流入するおそれがない。このため、空気排出孔の機能を継続的に発揮させることが極めて容易である。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、前記塗膜成形工程では、前記塗料の注入を開始して所定時間経過した後に前記閉塞段階を実施することを要旨とする。
この方法によれば、塗料の注入を開始した後においても、空気排出段階となっているため、その吸引力により一層速やかに塗料を充填することができる。なお、前記所定時間は、第2キャビティ内に注入された塗料が空気排出孔に到達する前までの任意の時間に設定されている。
請求項9に記載の発明は、請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の発明において、前記閉塞段階において、前記タブ部は空気排出孔内を減圧した状態で空気排出孔を閉塞するように構成されていることを要旨とする。
この方法によれば、減圧による吸引力を利用して、タブ部を空気排出孔に強固に密着され、空気排出孔への塗料の流入が一層抑制される。
本発明によれば、空気排出孔の機能を継続的に発揮させることができる。
以下、本発明を自動車のドアピラーガーニッシュを製造するための型内塗装成形用金型に具体化した実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、樹脂成形品としてのドアピラーガーニッシュ11は、自動車のドア12のドアピラー部12aに取着されるものである。このドアピラーガーニッシュ11(以下、ガーニッシュ11という。)は薄板状をなし、ドアピラー部12aの外表面を被覆している。図2に示すように、このガーニッシュ11は、板状の基材本体13と、その基材本体13の表面に薄層状に成膜された塗膜14とよりなり、塗膜14の表面を意匠面として車両外側に向けて取着される。なお、図面中における塗膜14は、その厚さを誇張して示している。
基材本体13及び塗膜14は熱可塑性樹脂、硬化性樹脂等の樹脂材料から成形される。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられ、硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。基材本体13は、容易に成形することができることから、熱可塑性樹脂から成形されることが好ましい。塗膜14は、流動性に優れることから、液状熱硬化型塗料から成形されることが好ましい。
このガーニッシュ11は型内塗装成形用金型を使用して成形される。図2に示すように、脱型後の基材本体13の一端(ドアピラー部12aの上端側)には楕円板状のタブ部15が連結されており、基材本体13とタブ部15との連結部分においてタブ部15を切り離すことにより、ガーニッシュ11が得られる。以下、基材本体13にタブ部15が連結したものを基材16という。
図3及び図4に示すように、型内塗装成形用金型17は、固定金型18、第1移動金型19及び第2移動金型20を備えている。基材16は、固定金型18及び第1移動金型19により形成される第1キャビティ21にて成形される。塗膜14は、固定金型18及び第2移動金型20により形成される第2キャビティ22に基材16が配置された状態で成形される。
図3に示すように、第1キャビティ21は基材本体13を成形する本体用キャビティ21aとタブ部15を成形するタブ用キャビティ21bとを備え、本体用キャビティ21aの一端にタブ用キャビティ21bが連通されている。タブ用キャビティ21bを形成する第1移動金型19のキャビティ面には断面三角形状のリブ形成溝23が環状に凹設されている。このリブ形成溝23によって、タブ部15の表面には環状リブとしてのシールリブ24が突設されるようになっている。
一方、固定金型18には押圧部材としての円柱状の押圧ピン25が設けられ、リブ形成溝23は押圧ピン25の先端面に対向して設けられている。この押圧ピン25は、その先端面が固定金型18のキャビティ面を構成するとともに、固定金型18のキャビティ面から突出するように構成されている。また、押圧ピン25は、第1移動金型19の型締め及び型開き方向に移動するように構成されている。
図4に示すように、基材16が成形された後、第1移動金型19と第2移動金型20とを交換することにより、固定金型18と第2移動金型20との間には第2キャビティ22が形成される。なお、この第2キャビティ22内には、基材16が固定金型18のキャビティ面に密着した状態でインサートされている。この第2キャビティ22は、塗膜成形用キャビティ22aと排気用キャビティ22bとを備えている。
塗膜成形用キャビティ22aは、前記第2キャビティ22内にインサートされている基材本体13の表面に塗膜14を成形するためのキャビティである。排気用キャビティ22bは、前記第2キャビティ22内にインサートされているタブ部15を利用して塗膜成形用キャビティ22a内の空気を排出するために設けられたキャビティである。この第2キャビティ22内において、基材本体13の第2移動金型20側(基材16の表面)と第2移動金型20のキャビティ面との間隙26を利用して基材本体13の表面に塗膜14が成形される。
第2移動金型20におけるキャビティ面の周縁部には、断面三角形状の周縁突条27がパーティングラインに沿うように全周にわたって突設されている。この周縁突条27の先端縁は、第1移動金型19の対応するキャビティ面よりも固定金型18に近接した位置に配置されている。つまり、第2移動金型20が固定金型18に型締めされた際における周縁突条27の先端は、第1移動金型19が固定金型18に型締めされた際における第1移動金型19のキャビティ面よりも固定金型18側に突出している。そして、固定金型18と第2移動金型20との型締めに伴って基材16の周縁部を押し潰すように圧入されるようになっている。このとき、基材16に対する周縁突条27の圧入によって、第2キャビティ22の周縁部のシール性、すなわち金型割面であるパーティングライン面に対する第2キャビティ22の密閉性が確保され、空気及び液体がパーティングライン面へと流出しないようになっている。
押圧ピン25の先端面は、排気用キャビティ22bを形成する固定金型18のキャビティ面と面一に配置(埋設)される埋設状態と、該キャビティ面から突出する突出状態との2種類の状態をとるように構成されている。この押圧ピン25の基端部は図示しない加圧装置に連結されている。この加圧装置は、油圧又は空圧によって、押圧ピン25の先端部が排気用キャビティ22bから突出する方向に、押圧ピン25を押圧するようになっている。また、この押圧ピン25の先端面は平滑面状をなし、図3に示す基材16の成形時にはタブ用キャビティ21bを形成する固定金型18のキャビティ面と面一となるとともにタブ用キャビティ21bの一部を構成している。
図4に示すように、第2移動金型20には間隙26内の空気を排出するための空気排出孔28が設けられている。この空気排出孔28は、排気用キャビティ22bを形成する第2移動金型20のキャビティ面に開口するとともに、押圧ピン25の先端面に対向するように設けられている。この空気排出孔28の開口部29は、タブ部15の中央部に位置するように配設されている。また、押圧ピン25の先端面は、空気排出孔28の開口部29よりも拡径となるように形成されているうえ、タブ部15の中央部に位置している。そして、図5に示すように押圧ピン25を突出状態にすると、その押圧ピン25の先端面によってタブ部15が第2移動金型20側に押圧され、タブ部15によって空気排出孔28の開口部29が閉塞されるようになっている。このとき、シールリブ24は空気排出孔28の開口部29の周囲を取り囲むように押圧される。空気排出孔28には、図示しない排気手段としての真空ポンプが設けられており、該真空ポンプの作動によって前記間隙26内の空気が強制排気されるようになっている。
タブ部15の中央部は、所定の厚さに形成されることにより、空気排出孔28の開口部29に弾性変形を利用して密着させ、空気排出孔28を閉塞する機能を十分に発揮させることができる。図3に示すように、タブ用キャビティ21bにおいて、空気排出孔28と対向する部位の厚さTは、好ましくは0.5〜5mm、より好ましくは1.0〜2.0mmである。この厚さが0.5mm未満であると、タブ部15の強度が維持しにくく、開口部29を閉塞する機能が十分に発揮されないおそれがある。一方、5mmを超える場合、タブ部15が弾性変形しにくくなり、空気排出孔28の開口部29の周囲にタブ部15が密着しにくくなり、開口部29を閉塞する機能が十分に発揮されないおそれがある。
次に、型内塗装成形用金型17を使用したガーニッシュ11の型内塗装成形方法について詳細に説明する。
本実施形態における型内塗装成形方法は、基材成形工程と塗膜成形工程とを備えている。基材成形工程は、固定金型18及び第1移動金型19から形成される第1キャビティ21によって基材16を成形する工程である。塗膜成形工程は、第1移動金型19から第2移動金型20に交換し、固定金型18及び第2移動金型20から形成される第2キャビティ22によって基材16の表面に塗膜14を成形する工程である。
図3及び図7に示すように基材成形工程では、まず固定金型18及び第1移動金型19の型締めを行うことにより第1キャビティ21を形成する(ステップS100)。次に、第1キャビティ21に図示しない射出ゲートから溶融樹脂を充填した後、該溶融樹脂を固化させることにより、基材16を成形する(S101)。次いで、固定金型18及び第1移動金型19の型開きを行う(S102)。
図4及び図7に示すように、塗膜成形工程では、まず固定金型18及び第2移動金型20の型締めを行うことにより第2キャビティ22を形成する(S103)。次に、真空ポンプを作動させ、第2キャビティ22内の空気を空気排出孔28から排出させる空気排出段階を行う(S104)。この空気排出段階に続いて、図5及び図7に示すように押圧ピン25を突出させてタブ部15を押圧し、該タブ部15によって空気排出孔28を閉塞させる閉塞段階を行う(S105)。このとき、タブ部15にはシールリブ24が突設されている。そして、タブ部15が押圧ピン25によって押圧される際には、シールリブ24は空気排出孔28の開口部29の周囲に押圧される。その押圧ピン25の押圧力によってシールリブ24は圧縮変形しながら、前記開口部29の周囲に強固に密着する。その結果、空気排出孔28の開口部29の周囲におけるシール性が向上される。またこのとき、基材16の周縁部には周縁突条27が圧入されているため、第2キャビティ22の密閉性が向上されている。その結果、上記間隙26の内部における真空度が容易に高められる。
S105の閉塞段階後、図示しない注入ゲートから前記間隙26内に塗料の注入を開始することによって、図6及び図7に示すように間隙26に塗料を充填して硬化させ、基材本体13の表面に塗膜14を成形させる塗膜成形を行う(S106)。このとき、間隙26は注入ゲートに対して減圧状態となっているため、減圧による吸引力を利用して間隙26内に塗料が速やかに充填されるようになっている。またこのとき、空気排出孔28の開口部29はタブ部15によって閉塞されているため、空気排出孔28内への塗料の流入が抑制されている。続いて、固定金型18及び第2移動金型20の型開きを行い、タブ部15が連結されたガーニッシュ11を脱型する(S107)。最後に、基材本体13からタブ部15を切り離すタブ部除去を行うことにより、ガーニッシュ11が得られる(S108)。
本実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
・ 本実施形態における型内塗装成形用金型17では、固定金型18には押圧ピン25が設けられ、この押圧ピン25は排気用キャビティ22bの内面から突出するように構成されている。第2移動金型20の排気用キャビティ22bの内面には、開口部29が押圧ピン25に対向して設けられている。このように構成した場合、押圧ピン25によってタブ部15が押圧されることにより、開口部29はタブ部15によって閉塞される。そして、開口部29から空気排出孔28へ塗料が流入することを抑制することができる。従って、空気排出孔28が硬化した塗料によって閉塞することを抑制できるため、空気排出孔28の機能を継続的に発揮させることができる。
・ 本実施形態における型内塗装成形用金型17では、第1移動金型19におけるタブ用キャビティ21bの内面にはリブ形成溝23が環状に設けられるとともに、このリブ形成溝23は押圧ピン25と対向位置に設けられている。このように構成した場合、このリブ形成溝23によってタブ部15にはシールリブ24が突設され、タブ部15が押圧ピン25によって押圧された際に、このシールリブ24は開口部29の周囲に押圧される。そして、シールリブ24の圧縮変形により、開口部29の周囲が強固にシールされる。従って、開口部29から空気排出孔28への塗料の流入が一層抑制され、空気排出孔28の機能を継続的に発揮させることができる。
・ 本実施形態における型内塗装成形用金型17では、第2移動金型20におけるキャビティ面には、周縁突条27がパーティングラインに沿って延設されている。第2移動金型20が固定金型18に型締めされた際における周縁突条27の先端は、第1移動金型19が固定金型18に型締めされた際における第1移動金型19のキャビティ面よりも固定金型18側に突出している。このように構成した場合、周縁突条27の先端は基材16の周縁部に圧入され、第2キャビティ22の周縁部の密閉性が容易に確保されるとともに高い密閉性を発揮させることができる。従って、第2キャビティ22の周縁部から塗料が漏出することを抑制することができる。
・ 本実施形態における型内塗装成形用金型17では、第1キャビティ21によって、タブ部15は平板状に成形されている。このように構成した場合、空気排出孔28を閉塞する機能が向上し、空気排出孔28への塗料の流入が一層抑制される。
・ 本実施形態における型内塗装成形用金型17では、空気排出孔28には、第2キャビティ22内の空気を強制排気する真空ポンプが連結されている。このように構成した場合、第2キャビティ22内を減圧状態にすることが可能となるため、減圧による吸引力を利用して間隙26に塗料を速やかに流入することができる。
また、第2キャビティ22内は減圧状態にすることにより、第2キャビティ22内の酸素濃度を低下させることができる。従って、空気中の酸素によって硬化反応が阻害される嫌気性塗料を使用した場合、その硬化反応に対する酸素の影響を抑制することができる。従って、嫌気性塗料の成膜性能を十分に発揮させることができ、外観(光沢性や平滑性)に優れるガーニッシュ11を得ることができる。さらに、第2キャビティ22に周縁突条27を設けることにより、第2キャビティ22内の密閉性が高まるため、第2キャビティ22内の酸素濃度をさらに低下させることができる。
・ 本実施形態における型内塗装成形方法では、上記型内塗装成形用金型17が使用され、基材成形工程と塗膜成形工程とを備えている。さらに、塗膜成形工程は空気排出段階と閉塞段階とを含んでいる。この場合、閉塞段階によって開口部29から空気排出孔28へ塗料が流入することを抑制することができるため、空気排出孔28の機能を継続的に発揮させることができる。また、空気排出段階によって、第2キャビティ22内を減圧状態にすることが可能となるため、減圧による吸引力を利用して間隙26に塗料を速やかに流入することができる。
加えて、空気排出段階によって、第2キャビティ22内の酸素濃度を低下させることができる。従って、空気中の酸素によって反応が阻害される嫌気性塗料を使用した場合、嫌気性塗料の成膜性能を十分に発揮させることができる。
・ 本実施形態における型内塗装成形方法では、塗膜成形工程において閉塞段階後に第2キャビティ22に対する塗料の注入を開始している。この場合、塗料の注入開始時には、開口部29が閉塞されているため、開口部29から空気排出孔28へ塗料が流入することをさらに抑制することが可能となる。
(変形例)
なお、前記実施形態を次のように変更して構成してもよい。
・ 前記第1移動金型19にリブ形成溝23を設けずに、タブ用キャビティ21bの内面を平面状に形成してもよい。そして、図8に示すようにタブ部15の表面を平面状としてもよい。この場合、第2移動金型20における開口部29の周囲に断面三角形状のシール溝30を環状に設けることが好ましい。この場合、図9に示すように、押圧ピン25によってタブ部15が押圧された際に、押圧ピン25の押圧力によってタブ部15が圧縮変形するとともにタブ部15がシール溝30へ圧入される。従って、開口部29の周囲におけるシール性が向上され、空気排出孔28の機能を継続的に発揮させることができる。
・ 前記実施形態におけるリブ形成溝23、周縁突条27及び上記シール溝30は、断面三角形状に形成されているが、断面コ字状、断面U字状等の他の形状でもよい。
・ 前記塗膜成形工程では、閉塞段階後に塗料の注入を開始している。この他に、塗膜成形工程では、塗料の注入を開始して一定時間経過した後に閉塞段階としてもよい。この場合、塗料の注入を開始した後においても、空気排出段階となっているため、その吸引力により一層速やかに塗料を充填することができる。ここで、一定時間とは塗料の注入開始時から塗料が開口部29に到達する前までの任意の時間をいう。
・ 前記実施形態では、排気手段として真空ポンプを適用している。この他に、排気手段としてアスピレータ等を適用してもよい。
・ 前記実施形態では、タブ部15は基材本体13の上端(ドアピラー部12aを基準とする)に連結されているが、下端や側端に連結されるように構成してもよい。また、前記実施形態のタブ用キャビティ21b及びタブ部15は楕円板状をなしているが、四角板状等、他の形状に変更してもよい。
・ 前記実施形態の型内塗装成形用金型及び型内塗装成形方法では、樹脂成形品としてのガーニッシュ11に適用している。その他の樹脂成形品として、自動車の各種外装品や内装品に適用してもよい。
本実施形態のドアピラーガーニッシュが装着されたドアの側面図。 タブ部が連結されたガーニッシュの要部斜視図。 固定金型及び第1移動金型を示す要部断面図。 固定金型及び第2移動金型、並びに空気排出段階を示す要部断面図。 固定金型及び第2移動金型、並びに閉塞段階を示す要部断面図。 第2キャビティに塗料が充填された状態を示す要部断面図。 型内塗装成形方法を示すフロー図。 第1移動金型の別例を示す要部断面図。 別例の作用を示す要部断面図。
符号の説明
11…樹脂成形品としてのドアピラーガーニッシュ、13…基材本体、14…塗膜、15…タブ部、16…基材、17…型内塗装成形用金型、18…固定金型、19…第1移動金型、20…第2移動金型、21…第1キャビティ、22…第2キャビティ、23…リブ形成溝、24…環状リブとしてのシールリブ、25…押圧部材としての押圧ピン、27…周縁突条、28…空気排出孔、30…シール溝。

Claims (9)

  1. 基材本体の表面に塗膜を有する樹脂成形品を成形する型内塗装成形用金型であって、
    固定金型、第1移動金型及び第2移動金型を備え、
    前記固定金型及び前記第1移動金型により形成される第1キャビティで基材本体にタブ部が連結した基材が一体成形されるとともに、
    前記固定金型及び前記第2移動金型により形成される第2キャビティ内に前記基材が配置された状態で前記第2キャビティに塗料が充填されるように構成され、
    前記固定金型には、前記タブ部を押圧する押圧部材が前記固定金型のキャビティ面から突出可能に設けられ、前記第2移動金型のキャビティ面には、前記第2キャビティ内の空気を排出する空気排出孔が前記押圧部材に対向して設けられていることを特徴とする型内塗装成形用金型。
  2. 前記第1移動金型のキャビティ面には前記タブ部の表面に環状リブを突設するためのリブ形成溝が環状に設けられ、該リブ形成溝は前記押圧部材と対向位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の型内塗装成形用金型。
  3. 前記第2移動金型のキャビティ面には前記空気排出孔の周囲を取り囲むシール溝が環状に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の型内塗装成形用金型。
  4. 前記第2移動金型のキャビティ面にはパーティングラインに沿って延びる周縁突条が設けられ、前記第2移動金型が前記固定金型に型締めされた際における前記周縁突条の先端は、前記第1移動金型が前記固定金型に型締めされた際における第1移動金型のキャビティ面よりも固定金型側に突出していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の型内塗装成形用金型。
  5. 前記第1キャビティによって、前記タブ部が平板状に成形されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の型内塗装成形用金型。
  6. 基材本体の表面に塗膜を有する樹脂成形品を成形する型内塗装成形方法であって、
    固定金型及び第1移動金型により形成される第1キャビティで基材本体にタブ部が連結した基材を一体成形する基材成形工程と、前記固定金型及び第2移動金型により形成される第2キャビティ内に塗料を注入して塗膜を成形する塗膜成形工程とを備え、
    前記塗膜成形工程は、前記第2キャビティ内の空気を空気排出孔を通して排出する空気排出段階と、該空気排出段階後に前記タブ部によって前記空気排出孔を閉塞する閉塞段階とを含むことを特徴とする型内塗装成形方法。
  7. 前記塗膜成形工程では、前記閉塞段階後に前記塗料の注入を開始することを特徴とする請求項6に記載の型内塗装成形方法。
  8. 前記塗膜成形工程では、前記塗料の注入を開始して所定時間経過した後に前記閉塞段階を実施することを特徴とする請求項6に記載の型内塗装成形方法。
  9. 前記閉塞段階において、前記タブ部は空気排出孔内を減圧した状態で空気排出孔を閉塞するように構成されていることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の型内塗装成形方法。
JP2003403763A 2003-12-02 2003-12-02 型内塗装成形用金型及び型内塗装成形方法 Expired - Fee Related JP4251068B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003403763A JP4251068B2 (ja) 2003-12-02 2003-12-02 型内塗装成形用金型及び型内塗装成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003403763A JP4251068B2 (ja) 2003-12-02 2003-12-02 型内塗装成形用金型及び型内塗装成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005161686A JP2005161686A (ja) 2005-06-23
JP4251068B2 true JP4251068B2 (ja) 2009-04-08

Family

ID=34726968

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003403763A Expired - Fee Related JP4251068B2 (ja) 2003-12-02 2003-12-02 型内塗装成形用金型及び型内塗装成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4251068B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5004125B2 (ja) * 2007-08-09 2012-08-22 ダイキョーニシカワ株式会社 樹脂成形体の成形型
JP6653483B2 (ja) * 2015-04-22 2020-02-26 パナソニックIpマネジメント株式会社 金型内被覆成形方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005161686A (ja) 2005-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7459114B2 (en) Method for manufacturing in-mold coating product
JP4628125B2 (ja) 樹脂漏れ防止構造
JP2001163062A (ja) 自動車用ウェザストリップ
US7214417B2 (en) Weather strip and manufacturing method therefor
JP2004291901A (ja) ウエザストリップ
JP4251068B2 (ja) 型内塗装成形用金型及び型内塗装成形方法
JP5136193B2 (ja) 枠体付きガラスの射出成形用金型および枠体付きガラスの製造方法
JP2003146173A (ja) 自動車のエアバッグドア及びその製造方法
CN102015246A (zh) 带框玻璃的注塑成型用模具
JP4268897B2 (ja) 型内塗装成形方法及び型内塗装成形用金型
JP2959084B2 (ja) インモールドコーティング用金型
JP2012025090A (ja) ウエザーストリップにおける型成形部の成形方法
JP3106190U (ja) スピーカグリル、射出成形金型、及びテレビジョン受信機
JP4120473B2 (ja) 微細成形品の成形方法と成形型及びその方法により製造された成形品
JP3966038B2 (ja) 樹脂部品のインサート材セット構造およびこの構造による成形方法
JP4506014B2 (ja) 被覆成形品の成形方法及び金型装置
JP5311616B2 (ja) 樹脂成形品の成形方法、および樹脂成形品の成形装置
JP2004181687A (ja) 発泡成形型およびこれを使用した発泡成形体の製造方法
JP2006082679A (ja) ウエザストリップ
JPH10119583A (ja) 自動車のドアグラスラン及びその製造方法
CN115782039A (zh) 具有模压密封件的部件
JPH11300761A (ja) 樹脂成形品製造装置
JP2017077662A (ja) インサート成形法
JP3625749B2 (ja) 繊維強化樹脂の成形方法、およびその成形方法を用いて製造された膨張成形品
JP2578279Y2 (ja) 成形型用エジェクター

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060330

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080115

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081224

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090106

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120130

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130130

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140130

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees