JP4248857B2

JP4248857B2 - Method for producing silver fine particles

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Publication number: JP4248857B2
Application number: JP2002348441A
Authority: JP
Inventors: 恵美子江草; 浩太郎黒田; 茂彦林
Original assignee: Mitsuboshi Belting Ltd
Current assignee: Mitsuboshi Belting Ltd
Priority date: 2002-11-29
Filing date: 2002-11-29
Publication date: 2009-04-02
Anticipated expiration: 2022-11-29
Also published as: JP2004183009A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は触媒、光学材料、電子材料、感圧材料などに用いられるナノサイズ金属微粒子の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
数十ｎｍ以下の粒径を有する貴金属の微粒子は、バルク金属には見られない微粒子に特有の性質を活かして、化学的に安定な着色剤、カラーフィルター、導電性ペースト、化学反応の触媒、透明導電膜等、その応用を拡大している。従来のリソグラフィー技術に基づいたＬＳＩの高集積化の限界を打破する目的で研究が進められている単一電子デバイスにおいては、その一構成要素である量子ドットとして金属微粒子の利用も検討されている。
【０００３】
このような金属微粒子を製造する方法として、気相法と液相法がある。気相法にはガス中蒸発法、スパッタリング法等があり、例えばガス中蒸発法では、不活性ガスを導入した真空容器内で金属を蒸発させ、有機溶剤で被覆した状態の金属微粒子が得られる。高濃度の金属微粒子分散液を製造可能である利点を有するが、金属微粒子の粒径分布を制御することは困難である。また、特別な装置を必要とするためコスト面の問題もある。
【０００４】
一方、液相法は、金属イオン含有溶液に紫外光を照射あるいは還元剤を加えて金属イオンを還元することによって金属微粒子を得る方法である。なかでも還元剤を用いる方法は、特別な装置を必要とすることなく、比較的容易に粒径分布の狭い金属微粒子を製造することが可能であるといった特徴がある。このような手法として具体的には、保護ポリマーの存在下、金属塩を溶液中で還元してコロイド溶液を得る手法が古くから用いられており、これを応用した技術として、溶媒中に金属塩とアミンを溶解した溶液を還元することにより得られた溶液に、チオールまたはチオール溶液を添加することにより得られる表面がチオールで保護された金属超微粒子を作製する手法が開示されている。（特許文献１参照）
【０００５】
更にこれら手法の他に、金属微粒子の製造方法としては、脂肪酸と水酸化ナトリウムを反応させ鹸化後、硝酸銀と反応させることにより脂肪酸塩銀を作製し、窒素存在下２５０℃で該金属塩を熱分解させることにより銀超微粒子を作製する技術も提案されている。（非特許文献１参照）
【０００６】
【非特許文献１】
長澤浩、他５名、「金属錯体の固相熱分解法による銀超微粒子の合成と評価」、超微粒子とクラスター懇談会第２回研究会公演予稿集、１９９８年４月２２日、Ｐ４５−４８
【特許文献１】
特開平１０−１９５５０５号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、液相法においても、一般的に粒径分布の狭い金属微粒子を得ることは非常に厳密な条件を必要とし、より厳密に制御された平均粒径及び粒径分布を有する金属微粒子を得ることは困難であるという問題があった。更に、副生成物が多く、安定な銀コロイドが作製できないといった問題も有するものであった。また、熱分解を行う方法においては、不活性ガスの存在下で熱分解を行うことが必要であるために大掛かりな装置を必要とし、また高温条件下で製造を行なう必要がある。本発明はこのような問題点に注目し、安定な銀微粒子を容易に製造することのできる銀微粒子の製造方法を提供することを目的とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
すなわち本願請求項１記載の発明は、銀微粒子の製造方法において、（１）相間移動剤である安息香酸の存在下、銀塩水溶液と水と相溶しない有機溶媒を攪拌混合し、有機溶媒に銀イオンを相間移動させる工程、（２）ニトリル化合物もしくはアミン化合物から選ばれてなる保護剤の存在下、銀イオンを含有する有機溶媒と還元剤を攪拌混合し、銀微粒子コロイド溶液を作製する工程、（３）溶媒を除去し、表面保護された銀微粒子を得る工程、を含むことを特徴とする。
【０００９】
【００１０】
【００１１】
請求項２記載の発明は、請求項１記載の銀微粒子の製造方法にあって、前記還元剤が水素化ホウ素ナトリウムである。
【００１２】
請求項３記載の発明は、請求項１乃至２のいずれかに記載の銀微粒子の製造方法にあって、前記保護剤がアミン化合物である。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の金属微粒子の製造方法について詳細に説明する。
本発明の製造方法は、（１）相間移動剤である安息香酸の存在下、銀塩水溶液と水と相溶しない有機溶媒を攪拌混合し、有機溶媒に銀イオンを相間移動させる工程、（２）アミン化合物から選ばれてなる保護剤の存在下、前記有機溶媒と還元剤を攪拌混合し、銀微粒子コロイド溶液を作製する工程、（３）溶媒を除去し、表面保護された銀微粒子を得る工程、を含むことを特徴とする。
【００１４】
銀塩としては、硝酸銀、亜硝酸銀、塩化銀等が挙げられる。前記銀塩の水溶液は濃度０．１ｍＭ以上に調整されてなることが望ましい。
【００１５】
まず（１）相間移動剤である安息香酸の存在下、前記銀塩水溶液と水と相溶しない有機溶媒を攪拌混合する。
相間移動剤である安息香酸は、銀イオンに配位して、有機相に銀イオンを移動させるものである。
【００１６】
有機溶媒は特に限定されず、ノルマルヘキサン、シクロヘキサン、ノルマルペンタン、ノルマルヘプタン、トルエン、メチルイソブチルケトン、キシレン、ベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、エチルベンゼン等が挙げられる。
【００１７】
相間移動剤である安息香酸は、溶液に直接添加してもよいし、あらかじめ有機溶媒に溶解させていても良い。溶液中の安息香酸の濃度は、銀イオンに対して２〜１００倍モル程度であることが望ましい。また相間移動時間としては、数時間程度でよい。
【００１８】
続いて、（２）特定の保護剤の存在下、前記銀イオンを含有する有機溶媒と還元剤を攪拌混合し、銀微粒子コロイド溶液を作製する。
前記保護剤は、有機溶媒中で銀微粒子の凝集による二次粒子の生成を妨げ、銀微粒子を安定化するものであって、ニトリル化合物あるいはアミン化合物が好適に用いられる。具体的には、ニトリル化合物としてはデカンニトリル、ドデカンニトリルなどがある。アミン化合物としては、第１アミン類、第２アミン類、第３アミン類、ジアミン類、ポリアミン類、環式アミン類があげられ、なかでもプロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ペプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン等のアルキルアミンが好適に用いられる。これら保護剤は銀イオンに対して０．１〜１０倍モル程度の量を滴下することによって添加する。これらは単独または２種以上を併用して用いることができる。
【００１９】
還元剤は通常使用されるもので特に限定されず、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウムなどの水素化ホウ素金属塩、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミニウムカリウム、水素化アルミニウムセシウム、水素化アルミニウムベリリウム、水素化アルミニウムマグネシウム、水素化アルミニウムカルシウム等の水素化アルミニウム塩、ヒドラジン化合物、クエン酸及びその塩、コハク酸及びその塩、アスコルビン酸及びその塩等がある。還元剤の添加方法としては、直接溶液中に還元剤を添加する方法、または予め還元剤を溶解させた溶液を添加する方法のどちらでもよいが、前記各種還元剤を水あるいはエタノール、プロパノール等のアルコールに溶解した状態で、前記銀イオンを含む有機溶媒に添加することが好ましい。
【００２０】
前記混合物全体を、攪拌子等を用いて１時間以上混合攪拌した後静置することによって、銀微粒子に特有の色に着色した有機相を得る。この銀微粒子コロイド溶液は、４２０ｎｍ付近に特有の吸収を示し、それによって銀微粒子の生成が確認される。
【００２１】
そして（３）溶媒を除去し、表面保護されたを銀微粒子を得る。
前記有機相のみを分離し、乾燥させることにより、保護剤によって表面保護された銀微粒子を得る。尚、有機相に貧溶媒（溶質に対して溶解度の小さい溶媒）を加えることで迅速に銀微粒子を沈殿せしめることができる。有機相のみを分離するには、分液ロートを用いる方法、有機相のみを吸引する方法、あるいは単純にデカンテーションによってもよい。この沈殿物を洗浄し、不純物を除去することにより、高濃度の銀微粒子を得ることができる。
また、得られた銀微粒子を別の有機溶媒に再分散させることにより、制御された平均粒径及び粒径分布を有する銀微粒子を得ることもできる。ここで再分散させる有機溶媒としては、例えばトルエン、イソオクタン、キシレン、ヘキサン、ジエチルベンゼン、テルピネオール、ヘキサデカン、あるいはシクロヘキサンが好ましい。
【００２２】
【実施例】
以下、本発明の銀微粒子の製造方法について、実施例を示しさらに詳細に説明する。
硝酸銀水溶液（３．０×１０^−２ｍｏｌ／ｌ）４ｍｌに、表１の相間移動剤を溶解させたトルエン溶液（５．０×１０^−２ｍｏｌ／ｌ）６４ｍｌを加えて、室温雰囲気下で１０分間攪拌した後静置し、銀イオンの相間移動速度について評価した。尚、評価は静置してから５時間、２４時間後の溶液に還元剤を滴下して銀微粒子が生成を観察することにより判断した。表１に結果を示す。
【００２３】
【表１】

【００２４】
結果、安息香酸を相間移動剤として使用した場合は、銀イオンの相間移動速度が早いことが判明した。
【００２５】
次に、硝酸銀水溶液（３．０×１０^−２ｍｏｌ／ｌ）４ｍｌに、相間移動剤を溶解させたトルエン溶液（５．０×１０^−２ｍｏｌ／ｌ）６４ｍｌを加えて、室温雰囲気下で１０分間攪拌した後、２４時間静置した。続いて、保護剤を０．１０ｇ加えて１０分間攪拌した後、水酸化ホウ素ナトリウム水溶液（０．４ｍｏｌ／ｌ）を加え、３時間以上攪拌した。相間移動剤、保護剤は表２に示す組合せで使用し、得られた有機相の着色の有無を観測して銀微粒子コロイド生成状況を評価した。尚、銀微粒子コロイド溶液は茶黄色を呈することが知られており、結果を表２に併記する。
【００２６】
【表２】

【００２７】
結果、アミン化合物、ニトリル化合物以外の化合物を保護剤として使用した試料では銀微粒子コロイドの生成がみられなかった。また保護剤としてニトリル化合物を使用した場合、銀微粒子コロイドは生成されるものの、有機相と水相の相間や壁面に副生成物が観察されることがあった。
【００２８】
次に、上記コロイド溶液の有機相を分離し、エタノールを加えた後、吸引濾過により褐色の沈殿物を得た。この沈殿物をトルエンに再分散して、紫外可視吸収スペクトルを測定したところ、図１に示すように銀微粒子に起因すると考えられる波長４３３．５ｎｍに極大値が見られた。また透過型電子顕微鏡により、図２に示すように粒子径２〜１０ｎｍの大きさの銀微粒子が観測された。これらの結果より、銀微粒子が合成できたことが確認できた。
【００２９】
【発明の効果】
以上説明したように、本願請求項記載の発明は、銀微粒子の製造方法において、（１）相間移動剤である安息香酸の存在下、銀塩水溶液と水と相溶しない有機溶媒を攪拌混合し、有機溶媒に銀イオンを相間移動させる工程、（２）ニトリル化合物もしくはアミン化合物から選ばれてなる保護剤の存在下、銀イオンを含有する有機溶媒と還元剤を攪拌混合し、銀微粒子コロイド溶液を作製する工程、（３）溶媒を除去し、表面保護された銀微粒子を得る工程、を含むことを特徴とする銀微粒子の製造方法であって、簡易に安定な銀微粒子を高い生産性で製造することができる。更に特定の保護剤を用いることにより、副生成物が少なく、より安定な銀微粒子が得られることが判った。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施例により得られた沈殿物をトルエンに再分散させた物質の紫外可視吸収スペクトル（ＵＶ−ＶＩＳ）である。
【図２】実施例により得られた沈殿物をトルエンに再分散させた物質の透過型電子顕微鏡（ＴＥＭ）像である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing nanosized metal fine particles used for catalysts, optical materials, electronic materials, pressure sensitive materials and the like.
[0002]
[Prior art]
Precious metal fine particles having a particle size of several tens of nanometers or less, utilizing the unique properties of fine particles not found in bulk metals, chemically stable colorants, color filters, conductive pastes, chemical reaction catalysts, The application of the transparent conductive film has been expanded. In single electronic devices that have been studied for the purpose of breaking the limits of high integration of LSI based on conventional lithography technology, the use of metal fine particles as quantum dots, which are one component, is also being considered. .
[0003]
As a method for producing such metal fine particles, there are a gas phase method and a liquid phase method. The gas phase method includes a gas evaporation method, a sputtering method, and the like. For example, in the gas evaporation method, metal is evaporated in a vacuum vessel into which an inert gas is introduced, and metal fine particles in a state of being coated with an organic solvent are obtained. . Although it has the advantage that a high-concentration metal fine particle dispersion can be produced, it is difficult to control the particle size distribution of the metal fine particles. There is also a problem of cost because a special device is required.
[0004]
On the other hand, the liquid phase method is a method for obtaining metal fine particles by reducing metal ions by irradiating a metal ion-containing solution with ultraviolet light or adding a reducing agent. Among these, the method using a reducing agent is characterized in that metal fine particles having a narrow particle size distribution can be produced relatively easily without requiring a special apparatus. Specifically, a technique for obtaining a colloidal solution by reducing a metal salt in a solution in the presence of a protective polymer has been used for a long time. As a technique to which this technique is applied, a metal salt in a solvent is used. And a method of producing ultrafine metal particles having a thiol-protected surface obtained by adding a thiol or a thiol solution to a solution obtained by reducing a solution in which amine is dissolved. (See Patent Document 1)
[0005]
In addition to these methods, metal fine particles can be produced by reacting a fatty acid with sodium hydroxide to saponify, and then reacting with silver nitrate to produce fatty acid salt silver, and heating the metal salt at 250 ° C. in the presence of nitrogen. A technique for producing ultrafine silver particles by decomposition is also proposed. (See Non-Patent Document 1)
[0006]
[Non-Patent Document 1]
Hiroshi Nagasawa and five others, “Synthesis and Evaluation of Silver Ultrafine Particles by Solid Phase Thermal Decomposition of Metal Complexes”, Ultrafine Particles and Cluster Roundtable Proceedings of the 2nd Workshop, April 22, 1998, P45- 48
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 10-195505
[Problems to be solved by the invention]
However, even in the liquid phase method, obtaining metal fine particles having a narrow particle size distribution generally requires very strict conditions, and obtains metal fine particles having a more strictly controlled average particle size and particle size distribution. There was a problem that it was difficult. Furthermore, there are many by-products, and there is a problem that a stable silver colloid cannot be produced. Moreover, in the method of performing thermal decomposition, since it is necessary to perform thermal decomposition in the presence of an inert gas, a large-scale apparatus is required, and manufacturing must be performed under high temperature conditions. The present invention pays attention to such a problem, and an object of the present invention is to provide a method for producing silver fine particles, which can easily produce stable silver fine particles.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
That the invention of claim 1, wherein, in the method for producing fine silver particles, (1) the presence of benzoic acid, a phase transfer agent, an organic solvent incompatible with silver salt solution and water were mixed with stirring, in an organic solvent A step of transferring silver ions between phases, and (2) a step of preparing a silver fine particle colloidal solution by stirring and mixing an organic solvent containing silver ions and a reducing agent in the presence of a protective agent selected from a nitrile compound or an amine compound. (3) removing the solvent to obtain silver fine particles with surface protection.
[0009]
[0010]
[0011]
The invention according to claim 2 is the method for producing silver fine particles according to claim 1 , wherein the reducing agent is sodium borohydride.
[0012]
A third aspect of the present invention is the method for producing silver fine particles according to any one of the first to second aspects, wherein the protective agent is an amine compound.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the method for producing metal fine particles of the present invention will be described in detail.
Production method of the present invention, (1) the presence of benzoic acid, a phase transfer agent, an organic solvent incompatible with water silver salt aqueous solution were mixed by stirring, the step of phase-transfer silver ion into the organic solvent, (2 ) A step of stirring and mixing the organic solvent and the reducing agent in the presence of a protective agent selected from amine compounds to produce a silver fine particle colloid solution; and (3) removing the solvent to obtain surface-protected silver fine particles. Including a process.
[0014]
The silver salt, silver nitrate, silver nitrite, silver chloride, and the like. The aqueous silver salt solution is preferably adjusted to a concentration of 0.1 mM or more.
[0015]
First (1) the presence of benzoic acid, a phase transfer agent, mixing and stirring an organic solvent incompatible said silver salt solution and water.
Benzoate a phase transfer agent is coordinated with silver ion, Ru der to move the silver ions in the organic phase.
[0016]
The organic solvent is not particularly limited, and includes normal hexane, cyclohexane, normal pentane, normal heptane, toluene, methyl isobutyl ketone, xylene, benzene, chloroform, carbon tetrachloride, methyl ethyl ketone, ethyl acetate, butyl acetate, isobutyl acetate, ethylbenzene, and the like. It is done.
[0017]
Benzoic acid , which is a phase transfer agent, may be added directly to the solution or may be dissolved in advance in an organic solvent. The concentration of benzoic acid in the solution is desirably about 2 to 100 times mol of silver ions. In addition, the phase transfer time may be about several hours.
[0018]
Subsequently, (2) an organic solvent containing silver ions and a reducing agent are stirred and mixed in the presence of a specific protective agent to prepare a silver fine particle colloidal solution.
The protective agent prevents the formation of secondary particles by aggregation of silver fine particles in an organic solvent and stabilizes the silver fine particles, and a nitrile compound or an amine compound is preferably used. Specifically, examples of the nitrile compound include decane nitrile and dodecane nitrile. Examples of amine compounds include primary amines, secondary amines, tertiary amines, diamines, polyamines, and cyclic amines. Among them, propylamine, butylamine, pentylamine, hexylamine, peptylamine, octyl Alkylamines such as amine, nonylamine, decylamine, undecylamine, dodecylamine, tridecylamine, tetradecylamine, pentadecylamine and hexadecylamine are preferably used. These protective agents are added by dropping an amount of about 0.1 to 10 times mol with respect to silver ions. These can be used alone or in combination of two or more.
[0019]
The reducing agent is usually used and is not particularly limited. Metal borohydride such as sodium borohydride and potassium borohydride, lithium aluminum hydride, potassium aluminum hydride, cesium aluminum hydride, beryllium aluminum hydride And aluminum hydride salts such as magnesium aluminum hydride and calcium aluminum hydride, hydrazine compounds, citric acid and salts thereof, succinic acid and salts thereof, ascorbic acid and salts thereof, and the like. As a method for adding the reducing agent, either a method of adding the reducing agent directly into the solution or a method of adding a solution in which the reducing agent is dissolved in advance may be used, but the various reducing agents may be water, ethanol, propanol or the like. It is preferable to add to the organic solvent containing silver ions in a state dissolved in alcohol.
[0020]
The whole mixture is mixed and stirred for 1 hour or more using a stirrer or the like and then allowed to stand to obtain an organic phase colored in a color specific to silver fine particles. This silver fine particle colloid solution shows a specific absorption around 420 nm, thereby confirming the formation of silver fine particles.
[0021]
(3) The solvent is removed, and the surface-protected silver fine particles are obtained.
Only the organic phase is separated and dried to obtain silver fine particles whose surface is protected by a protective agent. In addition, silver fine particles can be rapidly precipitated by adding a poor solvent (a solvent having low solubility with respect to the solute) to the organic phase. In order to separate only the organic phase, a method using a separating funnel, a method of sucking only the organic phase, or simply decanting may be used. By washing the precipitate and removing impurities, high concentration silver fine particles can be obtained.
Furthermore, by re-dispersing the fine silver particles obtained in a separate organic solvent, it is also possible to obtain a fine silver particles having an average particle size and particle size distribution controlled. The organic solvent to be redispersed here is preferably, for example, toluene, isooctane, xylene, hexane, diethylbenzene, terpineol, hexadecane or cyclohexane.
[0022]
【Example】
Hereinafter, the method for producing silver fine particles of the present invention will be described in more detail with reference to examples.
To 4 ml of an aqueous silver nitrate solution (3.0 × 10 ⁻² mol / l), 64 ml of a toluene solution (5.0 × 10 ⁻² mol / l) in which the phase transfer agent shown in Table 1 was dissolved was added, The mixture was allowed to stand after stirring for 10 minutes, and the phase transfer speed of silver ions was evaluated. The evaluation was made by observing the formation of silver fine particles by dropping a reducing agent into the solution 5 hours and 24 hours after standing. Table 1 shows the results.
[0023]
[Table 1]

[0024]
As a result, it was found that when benzoic acid was used as a phase transfer agent, the phase transfer rate of silver ions was fast.
[0025]
Next, 64 ml of a toluene solution (5.0 × 10 ⁻² mol / l) in which a phase transfer agent is dissolved is added to 4 ml of an aqueous silver nitrate solution (3.0 × 10 ⁻² mol / l). After stirring for 10 minutes, the mixture was allowed to stand for 24 hours. Subsequently, after adding 0.10 g of a protective agent and stirring for 10 minutes, an aqueous sodium borohydride solution (0.4 mol / l) was added and stirred for 3 hours or more. The phase transfer agent and the protective agent were used in combinations shown in Table 2, and the resulting organic phase was observed for coloration to evaluate the state of silver fine particle colloid formation. The silver fine particle colloidal solution is known to exhibit a brownish yellow color, and the results are also shown in Table 2.
[0026]
[Table 2]

[0027]
As a result, in the sample using a compound other than the amine compound and the nitrile compound as a protective agent, no formation of silver fine particle colloid was observed. Further, when a nitrile compound is used as a protective agent, although a silver fine particle colloid is generated, a by-product may be observed between the organic phase and the aqueous phase or on the wall surface.
[0028]
Next, the organic phase of the colloidal solution was separated, ethanol was added, and a brown precipitate was obtained by suction filtration. When the precipitate was redispersed in toluene and an ultraviolet-visible absorption spectrum was measured, a maximum value was observed at a wavelength of 433.5 nm which is considered to be caused by silver fine particles as shown in FIG. Further, silver fine particles having a particle diameter of 2 to 10 nm were observed with a transmission electron microscope as shown in FIG. From these results, it was confirmed that silver fine particles could be synthesized.
[0029]
【The invention's effect】
As described above, the invention of claim, wherein, in the method for producing fine silver particles, (1) the presence of benzoic acid, a phase transfer agent, an organic solvent incompatible with silver salt solution and water were mixed and stirred A step of transferring silver ions to an organic solvent, (2) an organic solvent containing silver ions and a reducing agent are stirred and mixed in the presence of a protective agent selected from a nitrile compound or an amine compound, and a silver fine particle colloidal solution And (3) a step of removing the solvent to obtain surface-protected silver fine particles, which is a method for producing silver fine particles, which can easily produce stable silver fine particles with high productivity. Can be manufactured. Furthermore, it was found that by using a specific protective agent, more stable silver fine particles can be obtained with less by-products.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an ultraviolet-visible absorption spectrum (UV-VIS) of a material obtained by redispersing precipitates obtained in Examples in toluene.
FIG. 2 is a transmission electron microscope (TEM) image of a material obtained by redispersing precipitates obtained in Examples in toluene.

Claims

銀微粒子の製造方法において、（１）相間移動剤である安息香酸の存在下、銀塩水溶液と水と相溶しない有機溶媒を攪拌混合し、有機溶媒に銀イオンを相間移動させる工程、（２）ニトリル化合物もしくはアミン化合物から選ばれてなる保護剤の存在下、銀イオンを含有する有機溶媒と還元剤を攪拌混合し、銀微粒子コロイド溶液を作製する工程、（３）溶媒を除去し、表面保護された銀微粒子を得る工程、を含むことを特徴とする銀微粒子の製造方法。In the method for manufacturing fine silver particles, (1) the presence of benzoic acid, a phase transfer agent, an organic solvent incompatible with water silver salt aqueous solution were mixed by stirring, the step of phase-transfer silver ion into the organic solvent, (2 ) nitrile compound or the presence of a protective agent comprising been selected from amine compounds, organic solvents reducing agent containing silver ions were mixed with stirring, the step of producing a silver particle colloidal solution to remove (3) a solvent, the surface method for producing fine silver particles, which comprises a step, to obtain a protected silver particles.

前記還元剤が水素化ホウ素ナトリウムである請求項１記載の銀微粒子の製造方法。The process according to claim 1 silver microparticles wherein the reducing agent is sodium borohydride.

前記保護剤がアミン化合物である請求項１乃至２のいずれかに記載の銀微粒子の製造方法。Method for producing fine silver particles according to any one of claims 1 to 2 wherein the protective agent is an amine compound.