JP4243029B2 - ポジ型化学増幅レジスト組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジ型化学増幅レジスト組成物に関し、特に電子線又はX線で露光して得られるパターンプロファイルに優れ、高感度で解像力に優れ更に引き置き経時安定性(PCD、PED)に優れたポジ型化学増幅レジスト組成物に関する。
ここでPCD(Post Coating Delay)安定性とは、基板にレジスト組成物を塗布後、照射装置内あるいは装置外で放置した場合の塗膜安定性であり、またPED(Post Exposure Delay)安定性とは、照射後に加熱操作を行なうまでの間照射装置内あるいは装置外で放置した場合の塗膜安定性である。
【0002】
【従来の技術】
集積回路はその集積度を益々高めており、超LSIなどの半導体基板の製造に於いてはハーフミンクロン以下の線幅から成る超微細パターンの加工が必要とされるようになってきた。そのため、リソグラフィー用のレジスト材料として化学増幅レジストが用いられている。
【0003】
特に電子線またはX線は次世代もしくは次々世代のパターン形成技術として位置づけられ、高感度、高解像度かつ矩形なプロファイル形状を達成し得るポジ型レジスト組成物の開発が望まれている。
【0004】
更には、ポジ型化学増幅レジストの場合,大気中の塩基性汚染物質の影響あるいは照射装置内外で曝される影響(塗膜の乾燥)を受けやすく表面が難溶化し、ラインパターンの場合にはT−Top形状(表面がT字状の庇になる)になり、コンタクトホールパターンの場合には表面がキャッピング形状(コンタクトホール表面に庇形成)になるという問題があった。更に、照射装置内あるいは装置外の経時での安定性(PCD,PED)についても悪化し、パターン寸法が変動してしまうという問題も生じた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高感度、高解像力を有し、矩形状の優れたパターンプロファイルを与えることができしかもPCD、PED安定性に優れたポジ型化学増幅レジスト組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、塗布性(面内均一性)に優れたポジ型化学増幅レジスト組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明によれば、下記のポジ型化学増幅レジスト組成物が提供されて、本発明の上記目的が達成される。
【0007】
(a)電子線又はX線の照射により、直接的あるいは間接的にラジカル(A)を発生する下記の群(1)〜(5)のいずれかから選ばれる少なくとも1種の化合物、(b)電子線又はX線の照射により酸を発生する化合物、及び
(e)酸により分解しうる基を有し、母体樹脂が側鎖に−Ar−OH基を有するアルカリ可溶性樹脂である樹脂(−Ar−は単環もしくは多環の置換基を有していてもよい2価以上の芳香族基を示す。)、又は(g)o-ポリヒドロキシスチレン、m-ポリヒドロキシスチレン、p-ポリヒドロキシスチレン若しくはこれらの共重合体を含有することを特徴とするポジ型化学増幅レジスト組成物。
(1)フッ素以外のハロゲン化アルキル、
(ただし、上記アルキル基は、一部もしくは全部の水素がフッ素で置換されてよい)、
(2)チオール化合物、二級アルコール、置換基を有しても良いアリルアルコール、芳香環上に置換基を有してもよいベンジルアルコール、及びこれらのエステル、エーテル化合物、ジスルフィド化合物
(3)含ハロゲン珪素化合物
(4)直鎖状、分岐状、あるいは環状アセタール化合物
(5)N−ヒドロキシル化合物
【0010】
) (f)酸により分解しうる基を有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増大する、分子量3000以下の低分子溶解阻止化合物を含有することを特徴とする前記(1)に記載のポジ型化学増幅レジスト組成物。
【0011】
) (1)又は(2)に記載のポジ型化学増幅レジスト組成物によりレジスト膜を形成し、当該レジスト膜に電子線又はX線を照射し、現像することを特徴とするパターン形成方法。
【0013】
以下に好ましい態様を記載する。
) 該化合物(b)が、下記一般式(I)〜(II)で表される化合物のうち、少なくとも一つを含有することを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載のポジ型化学増幅レジスト組成物。
【0014】
【化1】
Figure 0004243029
【0015】
(式中、R1〜R22は、同一又は異なって、水素原子、直鎖状、分岐状あるいは 環状アルキル基、直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、又は−S−R23基を表す。R23は、直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基又はアリール基を表す。また、R1〜R12、R13〜R22のうち、2つ以上が結合して、単結合、炭素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2種以上を含む環を形成していてもよい。
-は、スルホン酸のアニオンである。)
【0016】

-が、
少なくとも1個のフッ素原子、
少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基、
少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基、
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシル基、
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシロキシ基、
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニル基、
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニルオキシ基、
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニルアミノ基、
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアリール基、
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアラルキル基、及び
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルコキシカルボニル基、
から選択された少なくとも1種を有するアルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセンスルホン酸のアニオンであることを特徴とする前記()に記載のポジ型化学増幅レジスト組成物。
【0017】
) (c)有機塩基性化合物を更に含有することを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載のポジ型化学増幅レジスト組成物。
) (d)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を更に含有することを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載のポジ型化学増幅レジスト組成物。
【0018】
) 溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを主に含むことを特徴とする前記(1)〜()のいずれかに記載のポジ型化学増幅レジスト組成物。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のポジ型化学増幅レジスト組成物について説明する。
本発明は、(a)電子線又はX線の照射により、直接的あるいは間接的にラジカル(A)を発生する下記の群(1)〜(5)のいずれかから選ばれる少なくとも1種の化合物、(b)電子線又はX線の照射により酸を発生する化合物、及び
(e)酸により分解しうる基を有し、母体樹脂が側鎖に−A r −OH基を有するアルカリ可溶性樹脂である樹脂(−A r −は単環もしくは多環の置換基を有していてもよい2価以上の芳香族基を示す。)、又は(g) o- ポリヒドロキシスチレン、 m- ポリヒドロキシスチレン、 p- ポリヒドロキシスチレン若しくはこれらの共重合体を含有することを特徴とするポジ型化学増幅レジスト組成物。
(1)フッ素以外のハロゲン化アルキル、
(ただし、上記アルキル基は、一部もしくは全部の水素がフッ素で置換されてよい)、
(2)チオール化合物、二級アルコール、置換基を有しても良いアリルアルコール、芳香環上に置換基を有してもよいベンジルアルコール、及びこれらのエステル、エーテル化合物、ジスルフィド化合物
(3)含ハロゲン珪素化合物
(4)直鎖状、分岐状、あるいは環状アセタール化合物
(5)N−ヒドロキシル化合物
に関するものであるが、その他の事項についても記載した。
[I](a)エネルギー線の照射により、直接的あるいは間接的にラジカル(A)を発生する化合物((a)成分又は(a)の化合物ともいう)
尚、上記のエネルギー線は可視光、紫外線、電子線又はX線、等を表す。
【0020】
直接的にラジカルを発生するとは、該化合物分子が電子線あるいはX線の照射により1分子だけが関与する反応でラジカルを発生することを表し、間接的にラジカルを発生するとは、該化合物分子が該化合物の他の分子あるいは、他の化合物分子と2分子以上が関与する反応でラジカルを発生することを表す。
【0021】
本発明に用いられる(a)の化合物としては、上記の条件を満たす化合物であればいずれの化合物でも使用することができるが、次の群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
【0022】
▲1▼フッ素以外のハロゲン化アルキル、
フッ素以外のハロゲン化アリール、
フッ素以外のハロゲン化アラルキル、
フッ素以外のハロゲン化アリル
(ただし、上記アルキル、アリール、アラルキル、アリル基は一部もしくは全部の水素がフッ素で置換されてよい)、
▲2▼チオール化合物、二級アルコール、置換基を有しても良いアリルアルコール、芳香環上に置換基を有してもよいベンジルアルコール、及びこれらのエステル、エーテル化合物
スルフィド化合物、ジスルフィド化合物
▲3▼含ハロゲン珪素化合物、アルコキシ珪素化合物
▲4▼直鎖状、分岐状、あるいは環状アセタール化合物
▲5▼N−ヒドロキシル化合物
【0023】
以下に上記▲1▼〜▲5▼の化合物について順次に説明する。
【0024】
▲1▼の化合物について
▲1▼の化合物中、上記アルキル、アリール、アラルキル、アリル基は一部もしくは全部の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよく、更に上記アルキル、アラルキル置換基は分岐していてもよい。
【0025】
これらの化合物の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
【化2】
Figure 0004243029
【0027】
【化3】
Figure 0004243029
【0028】
【化4】
Figure 0004243029
【0029】
【化5】
Figure 0004243029
【0030】
【化6】
Figure 0004243029
【0031】
【化7】
Figure 0004243029
【0032】
▲2▼の化合物について
これらの化合物の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0033】
【化8】
Figure 0004243029
【0034】
【化9】
Figure 0004243029
【0035】
【化10】
Figure 0004243029
【0036】
【化11】
Figure 0004243029
【0037】
【化12】
Figure 0004243029
【0038】
【化13】
Figure 0004243029
【0039】
【化14】
Figure 0004243029
【0040】
【化15】
Figure 0004243029
【0041】
【化16】
Figure 0004243029
【0042】
【化17】
Figure 0004243029
【0043】
【化18】
Figure 0004243029
【0044】
【化19】
Figure 0004243029
【0045】
▲3▼の化合物について
これらの化合物の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
【化20】
Figure 0004243029
【0047】
▲4▼の化合物について
これらの化合物としては、下記一般式(V)、(U)で表される部分構造を有する化合物が好ましい。
【0048】
【化21】
Figure 0004243029
【0049】
c、Rc'、Rc'';同一又は異なっても良く、水素原子、置換基を有していてもよい、アルキル基又はアリール基を表し、またそれらの内の2つが結合して飽和又はオレフィン性不飽和の環を形成してもよい。
Lは、2価の連結基を表す。
【0050】
一般式(V)、(U)において、Rc、Rc'、Rc''がアリール基の場合、一般に4〜20個の炭素原子を有し、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルキルメルカプト基、アミノアシル基、カルボアルコキシ基、ニトロ基、スルホニル基、シアノ基又はハロゲン原子により置換されていてよい。
ここで、炭素数4〜20個のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
【0051】
c、Rc'、Rc''がアルキル基を表す場合には、炭素数1〜20の飽和又は不飽和の直鎖、分岐又は脂環のアルキル基を示し、ハロゲン原子、シアノ基、エステル基、オキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基又はアリール基により置換されていてもよい。
ここで、炭素数1〜20個の飽和又は不飽和の直鎖、分岐又は脂環のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、2−ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等を例示することができる。
【0052】
また、Rc、Rc'、Rc''のいずれか2つが結合して形成する飽和又はオレフィン性不飽和の環、具体的には、シクロアルカン又はシクロアルケンとしては、通常3〜8、好ましくは5又は6個の環員を表す。
Lの2価の連結基としては、単結合、置換基を有しても良い、アルキレン基、シクロアルキレン基、もしくはアリーレン基、又は−O−、−O−CO−Ra1−、−CO−O−Ra2−、−CO−N(Ra3)−Ra4−を表す。
Ra1、Ra2、Ra4は同じでも異なっていても良く、単結合、又はエーテル構造、エステル構造、アミド構造、ウレタン構造もしくはウレイド構造を有しても良く、置換基を有していても良い、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基を表す。
Ra3は水素原子、置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基を表す。
【0053】
本発明において、一般式(V)、(U)において、好ましいのは、Rc、Rc'、Rc''が水素原子又は炭素数1〜4個のアルキル基であるものである。
【0054】
以下に一般式(V)、(U)で表される部分構造を有する化合物の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0055】
【化22】
Figure 0004243029
【0056】
【化23】
Figure 0004243029
【0057】
【化24】
Figure 0004243029
【0058】
【化25】
Figure 0004243029
【0059】
【化26】
Figure 0004243029
【0060】
▲5▼の化合物について
これらの化合物の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0061】
【化27】
Figure 0004243029
【0062】
これら(a)の化合物としては、上記の▲1▼、▲2▼、▲4▼の化合物が好ましく、▲1▼、▲4▼の化合物が更に好ましい。
【0063】
これら(a)の化合物は、市販のものを適宜使用することができ、また、市販ではないものも定法により簡便に合成できる。
また、(a)の化合物の分子量は3000以下であるが、好ましくは2500以下であり、更に好ましくは2000以下である。
【0064】
本発明のレジスト組成物中の、(a)の化合物の添加量としては、組成物全重量(固形分)に対して0.5〜50重量%が好ましく、より好ましくは3〜30重量%である。
【0065】
〔II〕(b)エネルギー線の照射により酸を発生する化合物(以下、「成分(b)」ともいう)
尚、上記のエネルギー線は可視光、紫外線、電子線又はX線、等を表す。
上記(b)成分としては、エネルギー線の照射により酸を発生する化合物であれば、いずれのものでも用いることができるが、上記一般式(I)〜(II)で表される化合物が好ましい。
【0066】
〔II-1〕 一般式(I)〜(II)で表される化合物
一般式(I)〜(II)において、R1〜R22の直鎖状、分岐状アルキル基としては、置換基を有してもよい、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。
環状アルキル基としては、置換基を有してもよい、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基のような炭素数3〜8個のものが挙げられる。
1〜R23の直鎖状、分岐状アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、プロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基のような炭素数1〜4個のものが挙げられる。
環状アルコキシ基としては、例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
1 〜R22のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
23のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基、ナフチル基のような置換基を有してもよい炭素数6〜14個のものが挙げられる。
【0067】
これらの置換基として好ましくは、炭素数1〜4個のアルコキシ基、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、沃素原子)、炭素数6〜10個のアリール基、炭素数2〜6個のアルケニル基、シアノ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、ニトロ基等が挙げられる。
【0068】
また、R1〜R12、R13〜R22のうち、2つ以上が結合して形成する、単結合、炭素、酸素、イオウ、及び窒素から選択される1種又は2種以上を含む環としては、例えば、フラン環、ジヒドロフラン環、ピラン環、トリヒドロピラン環、チオフェン環、ピロール環等を挙げることができる。
【0069】
一般式(I)〜(II)において、X-はスルホン酸のアニオンである。
スルホン酸のアニオンとしては、アルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセンスルホン酸のアニオン等が挙げられる。
【0070】
一般式(I)〜(II)において、X-としては、下記基から選択される少なくとも1種を有するアルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセンスルホン酸のアニオンが好ましい。
少なくとも1個のフッ素原子
少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基
少なくとも1個のフッ素原子で置換された直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシル基
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアシロキシ基
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニル基
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニルオキシ基
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたスルホニルアミノ基
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアリール基
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアラルキル基及び
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルコキシカルボニル基
【0071】
上記直鎖状、分岐状あるいは環状アルキル基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメチル基、ペンタフロロエチル基、2,2,2−トリフロロエチル基、ヘプタフロロプロピル基、ヘプタフロロイソプロピル基、パーフロロブチル基、パーフロロオクチル基、パーフロロドデシル基、パーフロロシクロヘキシル基等を挙げることができる。なかでも、全てフッ素で置換された炭素数1〜4のパーフロロアルキル基が好ましい。
【0072】
上記直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメトキシ基、ペンタフロロエトキシ基、ヘプタフロロイソプロピルオキシ基、パーフロロブトキシ基、パーフロロオクチルオキシ基、パーフロロドデシルオキシ基、パーフロロシクロヘキシルオキシ基等を挙げることができる。なかでも、全てフッ素で置換された炭素数1〜4のパーフロロアルコキシ基が好ましい。
【0073】
上記アシル基としては、炭素数が2〜12であって、1〜23個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロアセチル基、フロロアセチル基、ペンタフロロプロピオニル基、ペンタフロロベンゾイル基等を挙げることができる。
【0074】
上記アシロキシ基としては、炭素数が2〜12であって、1〜23個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロアセトキシ基、フロロアセトキシ基、ペンタフロロプロピオニルオキシ基、ペンタフロロベンゾイルオキシ基等を挙げることができる。
【0075】
上記スルホニル基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスルホニル基、ペンタフロロエタンスルホニル基、パーフロロブタンスルホニル基、パーフロロオクタンスルホニル基、ペンタフロロベンゼンスルホニル基、4−トリフロロメチルベンゼンスルホニル基等を挙げることができる。
【0076】
上記スルホニルオキシ基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスルホニルオキシ、パーフロロブタンスルホニルオキシ基、4−トリフロロメチルベンゼンスルホニルオキシ基等を挙げることができる。
【0077】
上記スルホニルアミノ基としては、炭素数が1〜12であって、1〜25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメタンスルホニルアミノ基、パーフロロブタンスルホニルアミノ基、パーフロロオクタンスルホニルアミノ基、ペンタフロロベンゼンスルホニルアミノ基等を挙げることができる。
【0078】
上記アリール基としては、炭素数が6〜14であって、1〜9個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニル基、4−トリフロロメチルフェニル基、ヘプタフロロナフチル基、ノナフロロアントラニル基、4−フロロフェニル基、2,4−ジフロロフェニル基等を挙げることができる。
【0079】
上記アラルキル基としては、炭素数が7〜10であって、1〜15個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはペンタフロロフェニルメチル基、ペンタフロロフェニルエチル基、パーフロロベンジル基、パーフロロフェネチル基等を挙げることができる。
【0080】
上記アルコキシカルボニル基としては、炭素数が2〜13であって、1〜25個のフッ素原子で置換されているものが好ましい。具体的にはトリフロロメトキシカルボニル基、ペンタフロロエトキシカルボニル基、ペンタフロロフェノキシカルボニル基、パーフロロブトキシカルボニル基、パーフロロオクチルオキシカルボニル基等を挙げることができる。
【0081】
最も好ましいX-としてはフッ素置換ベンゼンスルホン酸アニオンである。
【0082】
また、上記含フッ素置換基を有するアルキルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、又はアントラセンスルホン酸は、さらに直鎖状、分岐状あるいは環状アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、スルホニル基、スルホニルオキシ基、スルホニルアミノ基、アリール基、アラルキル基、アルコキシカルボニル基(これらの炭素数範囲は前記のものと同様)、ハロゲン(フッ素を除く)、水酸基、ニトロ基等で置換されてもよい。
【0083】
一般式(I)で表される化合物の具体例を以下に示す。
【0084】
【化28】
Figure 0004243029
【0085】
【化29】
Figure 0004243029
【0086】
一般式(II)で表される化合物の具体例を以下に示す。
【0087】
【化30】
Figure 0004243029
【0088】
【化31】
Figure 0004243029
【0089】
【化32】
Figure 0004243029
【0090】
【化33】
Figure 0004243029
【0091】
【化34】
Figure 0004243029
【0092】
【化35】
Figure 0004243029
【0093】
一般式(I)〜(II)で表される化合物は、1種あるいは2種以上を併用して用いてもよい。
【0094】
一般式(I)の化合物は、例えばアリールマグネシウムブロミド等のアリールグリニャール試薬と、置換又は無置換のフェニルスルホキシドとを反応させ、得られたトリアリールスルホニウムハライドを対応するスルホン酸と塩交換する方法、置換あるいは無置換のフェニルスルホキシドと対応する芳香族化合物とをメタンスルホン酸/五酸化二リンあるいは塩化アルミニウム等の酸触媒を用いて縮合、塩交換する方法、又はジアリールヨードニウム塩とジアリールスルフィドを酢酸銅等の触媒を用いて縮合、塩交換する方法等によって合成することができる。
式(II)の化合物は過ヨウ素酸塩を用いて芳香族化合物を反応させることに より合成することができる。
また、塩交換に用いるスルホン酸あるいはスルホン酸塩は、市販のスルホン酸クロリドを加水分解する方法、芳香族化合物とクロロスルホン酸とを反応する方法、芳香族化合物とスルファミン酸とを反応する方法等によって得ることができる。
【0095】
以下具体的に、一般式(I)〜(II)の具体的化合物の合成方法を以下に示す。
(ぺンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニウム塩の合成)
ペンタフロロペンセンスルホニルクロリド25gを氷冷下メタノール100m1に溶解させ、これに25%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液100gをゆっくり加えた。室温で3時間撹伴するとペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニウム塩の溶液が得られた。この溶液をスルホニウム塩、ヨードニウム塩との塩交換に用いた。
【0096】
(トリアリールスルホニウムペンタフロロベンセンスルホネートの合成:具体例(I−a)と(I−1)との混合物の合成)
トリアリールスルホニウムクロリド50g(Fluka製、トリフェニルスルホニ ウムクロリド50%水溶液)を水500m1に溶解させこれに過剰量のペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニウム塩の溶液を加えると油状物質が析出してきた。上澄みをデカントで除き、得られた油状物質を水洗、乾燥するとトリアリールスルホニウムペンタフロロべンセンスルホネート(具体例(I−a)、(I−1)を主成分とする)が得られた。
【0097】
上記記載の(I−a)の構造式を以下に示す。
【0098】
【化36】
Figure 0004243029
【0099】
(ジ(4−t−アミルフェニル)ヨードニウムペンタフロロベンセンスルホネートの合成:具体例(II−1)の合成)
t−アミルベンゼン60g、ヨウ素酸カリウム39.5g、無水酢酸81g、ジクロロメタン170m1を混合し、これに氷冷下濃硫酸66.8gをゆっくり滴下した。氷冷下2時間撹伴した後、室温で10時間撹伴した。反応液に氷冷下、水500m1を加え、これをジクロロメタンで抽出、有機相を炭酸水素ナトリウム、水で洗浄した後濃縮するとジ(4−t−アミルフェニル)ヨードニウム硫酸塩が得られた。この硫酸塩を、過剰量のペンタフロロベンゼンスルホン酸テトラメチルアンモニウム塩の溶液に加えた。この溶液に水500m1を加え、これをジクロロメタンで抽出、有機相を5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、及び水で洗浄した後濃縮するとジ(4−t−アミルフェニル)ヨードニウムペンタフロロベンセンスルホネートが得られた。
その他の化合物についても同様の方法を用いることで合成できる。
【0100】
〔II-2〕成分(b)として使用することができる他の酸発生剤
本発明においては、成分(b)として以下に記載の、エネルギー線の照射により分解して酸を発生する化合物を使用することもできる。
また、本発明においては、成分(b)として、上記一般式(I)〜一般式(II)で表される化合物とともに、以下のようなエネルギー線の照射により分解して酸を発生する化合物を併用してもよい。
【0101】
本発明における上記一般式(I)〜一般式(II)で表される化合物と併用しうる酸発生剤の使用量は、モル比(一般式(I)〜一般式(II)で表される化合物/その他の酸発生剤)で、通常100/0〜20/80、好ましくは100/0〜40/60、更に好ましくは100/0〜50/50である。
成分(b)の総含量は、本発明のポジ型化学増幅レジスト組成物全組成物の固形分に対し、通常0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、更に好ましくは1〜7重量%である。
【0102】
そのような酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている電子線又はX線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
【0103】
たとえば S.I.Schlesinger,Photogr.Sci.Eng.,18,387(1974)、T.S.Bal etal,Polymer,21,423(1980)等に記載のジアゾニウム塩、米国特許第4,069,055号、同4,069,056号、同 Re 27,992号、特願平3-140,140号等に記載のアンモニウム塩、D.C.Necker etal,Macromolecules,17,2468(1984)、C.S.Wenetal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo,Oct(1988)、米国特許第4,069,055号、同4,069,056 号等に記載のホスホニウム塩、J.V.Crivello etal,Macromorecules,10(6),1307 (1977)、Chem.&Eng.News,Nov.28,p31(1988)、欧州特許第104,143号、米国特許第339,049 号、同第410,201号、特開平2-150,848号、特開平2-296,514号等に記載 のヨードニウム塩、J.V.Crivello etal,Polymer J.17,73(1985)、J.V.Crivello etal.J.Org.Chem.,43,3055(1978)、W.R.Watt etal,J.Polymer Sci.,Polymer Che m.Ed.,22,1789(1984)、J.V.Crivello etal,Polymer Bull.,14,279(1985)、J.V. Crivello etal,Macromorecules,14(5),1141(1981) 、J.V.Crivello etal,J.Poly merSci.,Polymer Chem.Ed.,17,2877(1979)、欧州特許第370,693 号、同,902,114 号、同233,567号、同297,443号、同297,442号、米国特許第4,933 ,377号、同161,811号、同410,201号、同339,049号、同4,760,013号、同4,734,444号、同2,833,827 号、獨国特許第2,904,626号、同3,604,580号、同3,604,581号等に記載のスルホニウム塩、J.V.Crivello etal,Macromorecules,10(6),1307(1977)、J.V.Crivello etal,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed., 17,1047(1979) 等に記載のセレノニウム塩、C.S.Wen etal,Teh,Proc.Conf.Rad.Curing ASIA,p478 Tokyo ,Oct(1988) 等に記載のアルソニウム塩等のオニウム塩、米国特許第3,905,815号、特公昭46-4605 号、特開昭48-36281号、特開昭55-32070号、特開昭60-239736号、特開昭61-169835 号、特開昭61-169837号、特開昭62-58241号、特開昭62-212401号、特開昭63-70243号、特開昭63-298339号等に記載の有機ハロゲン化合物、K.Meier etal,J.Rad.Curing,13(4),26(1986)、T.P.Gill etal,Inorg.Chem.,19,3007 (1980)、D.Astruc,Acc.Chem.Res.,19(12),377(1896)、特開平2-161445号等に記 載の有機金属/有機ハロゲン化物、S.Hayase etal,J.PolymerSci.,25,753(1987)、E.Reichmanis etal,J.Pholymer Sci.,Polymer Chem.Ed.,23,1(1985)、Q.Q.Zhu etal,J.Photochem.,36,85,39,317(1987)、 B.Amit etal,Tetrahedron Lett.,(24)2205(1973)、 D.H.R.Barton etal,J.Chem Soc.,3571(1965)、P.M. Collins etal,J.Chem.SoC.,Perkin I,1695(1975)、M.Rudinstein etal,Tetra hedron Lett.,(17),1445(1975)、 J.W.Walker etalJ.Am.Chem.Soc.,110,7170(1988)、 S.C.Busman etal,J.Imaging Technol.,11(4),191(1985)、H.M.Houlihan etal,Macormolecules,21,2001(1988)、P.M.Collins etal,J.Chem.Soc.,Chem. Commun.,532(1972)、S.Hayase etal,Macromolecules,18,1799(1985)、E.Reich manis etal,J.Electrochem.Soc.,Solid State Sci.Technol.,130(6)、F.M.Houli han etal,Macromolcules,21,2001(1988)、欧州特許第0290,750号、同046,083号、同156,535号、同271,851号、同0,388,343 号、 米国特許第3,901,710号、同4,181,531号、特開昭60-198538号、特開昭53-133022 号等に記載のo−ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生剤、M.TUNOOKA etal,Polymer Preprints Japan,35(8)、G.Berner etal,J.Rad.Curing,13(4)、W.J.Mijs etal,Coating Technol.,55(697),45(1983),Akzo、H.Adachi etal,Polymer Preprints,Japan,37(3)、 欧州特許第0199,672号、同84515号、同199,672号、同044,115号、同0101,122号、米国特許第618,564号、同4,371,605号、 同4,431,774号、特開昭64-18143号、特開平2-245756号、特願平3-140109号等に 記載のイミノスルフォネ−ト等に代表されるスルホン酸を発生する化合物、特開昭61-166544号等に記載のジスルホン化合物を挙げることができる。
【0104】
また、これらのエネルギー線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、M.E.Woodhouse etal,J.Am.Chem.Soc.,104,5586(1982)、S.P.Pappas etal,J.Imaging Sci.,30(5),218(1986)、S.Kondo etal,Makromol.Chem.,Rapid Commun.,9,625(1988)、.Yamada etal,Makromol.Chem.,152,153,163(1972) 、J.V.Crivello etal,J.PolymerSci.,Polymer Chem.Ed.,17,3845(1979)、米国特許第3,849,137号、獨国特許第3914407号、特開昭63-26653号、特開昭55-164824号、特開昭62-69263号、特開昭63-146038号、特開昭63-163452 号、特開昭62-153853号、特開昭63-146029号等に記載の化合物を用いることができる。
【0105】
さらにV.N.R.Pillai,Synthesis,(1),1(1980)、A.Abad etal,Tetrahedron Lett.,(47)4555(1971)、D.H.R.Barton etal,J.Chem.Soc.,(C),329(1970)、米国特許 第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の酸を発生する化合物も使用することができる。
【0106】
上記併用可能なエネルギー線の照射により分解して酸を発生する化合物の中で、特に有効に用いられるものについて以下に説明する。
(1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG2)で表されるS−トリアジン誘導体。
【0107】
【化37】
Figure 0004243029
【0108】
式中、R201 は置換もしくは未置換のアリール基、アルケニル基、R202 は置換もしくは未置換のアリール基、アルケニル基、アルキル基、−C(Y)3をし めす。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。
具体的には以下の化合物を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
【0109】
【化38】
Figure 0004243029
【0110】
【化39】
Figure 0004243029
【0111】
【化40】
Figure 0004243029
【0112】
(2)一般式(PAG4)で表されるスルホニウム塩。
【0113】
【化41】
Figure 0004243029
【0114】
203 、R204 、R205 は各々独立に、置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。好ましくは、炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜8のアルキル基及びそれらの置換誘導体である。好ましい置換基としては、アリール基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキル基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒロドキシ基及びハロゲン原子であり、アルキル基に対しては炭素数1〜8のアルコキシ基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基である。
【0115】
-は対アニオンを示し、例えばBF4 -、CF3SO3 -等のパーフルオロアルカンスルホン酸アニオン、ナフタレン−1−スルホン酸アニオン等の縮合多核芳香族スルホン酸アニオン、アントラキノンスルホン酸 アニオン、スルホン酸基含有染料等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。
【0116】
またR203 、R204 、R205 のうちの2つはそれぞれの単結合又は置換基を介して結合してもよい。
【0117】
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0118】
【化42】
Figure 0004243029
【0119】
【化43】
Figure 0004243029
【0120】
【化44】
Figure 0004243029
【0121】
【化45】
Figure 0004243029
【0122】
【化46】
Figure 0004243029
【0123】
【化47】
Figure 0004243029
【0124】
【化48】
Figure 0004243029
【0125】
【化49】
Figure 0004243029
【0126】
一般式(PAG4)で示される上記オニウム塩は公知であり、例えばJ.W.Knapczyk etal,J.Am.Chem.Soc.,91,145(1969)、A.L.Maycok etal, J.Org.Chem.,35,2532,(1970)、E.Goethas etal ,Bull.Soc.Chem.Belg.,73,546,(1964) 、H.M.Leicester、J.Ame.Chem.Soc.,51,3587(1929)、J.V.Crivello etal,J.Polym.Chem.Ed.,18,2677(1980)、米国特許第2,807,648 号及び同4,247,473号、特開昭53-101,331号等に記載の方法により合成することができる。
【0127】
(3)下記一般式(PAG5)で表されるジスルホン誘導体又は一般式(PAG6)で表されるイミノスルホネート誘導体。
【0128】
【化50】
Figure 0004243029
【0129】
式中、Ar3、Ar4は各々独立に置換もしくは未置換のアリール基を示す。R206 は置換もしくは未置換のアルキル基、アリール基を示す。Aは置換もしくは未置換のアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基を示す。
具体例としては以下に示す化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0130】
【化51】
Figure 0004243029
【0131】
【化52】
Figure 0004243029
【0132】
【化53】
Figure 0004243029
【0133】
【化54】
Figure 0004243029
【0134】
【化55】
Figure 0004243029
【0135】
本発明において、成分(b)としては、エネルギー線の照射により酸を発生する化合物であれば、いずれのものでも用いることができるが、還元電位が−0.5V(vs SCE)以上であることが好ましい。
還元電位の評価方法については、電気化学測定法(上)及び(下)(技報堂出版、1984)等に記載されている方法を使用することができる。
【0136】
本発明においては、(d)酸により分解しうる基を有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増大する樹脂(以下、「成分(d)」ともいう)、又は(e)酸により分解しうる基を有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増大する、分子量3000以下の低分子溶解阻止化合物(以下、「成分(e)」ともいう)のうち少なくともいずれか一方を含有することが好ましい。
【0137】
〔III〕(e)酸により分解しうる基を有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増大する樹脂
本発明のポジ型化学増幅レジスト組成物において用いられる成分(e)としては、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸で分解し得る基を有する樹脂である。この内、酸で分解し得る基を側鎖に有する樹脂がより好ましい。
酸で分解し得る基として好ましい基は、−COOA0、−O−B0基であり、更にこれらを含む基としては、−R0−COOA0、又は−Ar−O−B0で示される基が挙げられる。
ここでA0は、−C(R01)(R02)(R03)、−Si(R01)(R02)(R03)もしくは−C(R04)(R05)−O−R06基を示す。B0 は、A0 又は−CO−O−A0基を示す(R0、R01〜R06、及びArは後述のものと同義)。
【0138】
酸分解性基としては好ましくは、シリルエーテル基、クミルエステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテル基、エノールエーテル基、エノールエステル基、第3級のアルキルエーテル基、第3級のアルキルエステル基、第3級のアルキルカーボネート基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基、第3級アルキルカーボネート基、クミルエステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテル基である。
【0139】
次に、これら酸で分解し得る基が側鎖として結合する場合の母体樹脂としては、側鎖に−OHもしくは−COOH、好ましくは−R0−COOHもしくは−Ar−OH基を有するアルカリ可溶性樹脂である。例えば、後述するアルカリ可溶性樹脂を挙げることができる。
【0140】
これらアルカリ可溶性樹脂のアルカリ溶解速度は、0.261Nテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して170A/秒以上のものが好ましい。特に好ましくは330A/秒以上のものである(Aはオングストローム)。
このような観点から、特に好ましいアルカリ可溶性樹脂は、o−,m−,p−ポリ(ヒドロキシスチレン)及びこれらの共重合体、水素化ポリ(ヒドロキシスチレン)、ハロゲンもしくはアルキル置換ポリ(ヒドロキシスチレン)、ポリ (ヒドロキシスチレン)の一部、O−アルキル化もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体及び水素化ノボラック樹脂である。
【0141】
本発明に用いられる成分(e)は、欧州特許254853号、特開平2−25850号、同3−223860号、同4−251259号等に開示されているように、アルカリ可溶性樹脂に酸で分解し得る基の前駆体を反応させる、もしくは、酸で分解し得る基の結合したアルカリ可溶性樹脂モノマーを種々のモノマーと共重合して得ることができる。
【0142】
本発明に使用される成分(e)の具体例を以下に示すが、これらに限定されるものではない。
【0143】
【化56】
Figure 0004243029
【0144】
【化57】
Figure 0004243029
【0145】
【化58】
Figure 0004243029
【0146】
【化59】
Figure 0004243029
【0147】
【化60】
Figure 0004243029
【0148】
【化61】
Figure 0004243029
【0149】
【化62】
Figure 0004243029
【0150】
酸で分解し得る基の含有率は、樹脂中の酸で分解し得る基の数(B)と酸で分解し得る基で保護されていないアルカリ可溶性基の数(S)をもって、B/(B+S)で表される。含有率は好ましくは0.01〜0.7、より好ましくは0.05〜0.50、更に好ましくは0.05〜0.40である。B/(B+S)>0.7ではPEB後の膜収縮、基板への密着不良やスカムの原因となり好ましくない。一方、B/(B+S)<0.01では、パターン側壁に顕著に定在波が残ることがあるので好ましくない。
【0151】
成分(e)の重量平均分子量(Mw)は、2,000〜200,000の範囲であることが好ましい。2,000未満では未露光部の現像により膜減りが大きく、200,000を越えるとアルカリ可溶性樹脂自体のアルカリに対する溶解速度が遅くなり感度が低下してしまう。より好ましくは、5,000〜100,000の範囲であり、更に好ましくは8,000〜50,000の範囲である。
また、分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1.0〜4.0、より好ましくは1.0〜2.0、特に好ましくは1.0〜1.6であり、分散度が小さいほど、耐熱性、画像形成性(パターンプロファイル等)が良好となる。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
また、成分(e)は、2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0152】
〔IV〕(f)低分子酸分解性溶解阻止化合物(「(f)成分」)
本発明において、(f)成分を用いてもよい。(f)成分は、酸により分解し得る基を有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増大する、分子量3000以下の低分子溶解阻止化合物である。
本発明の組成物に配合される好ましい(f)成分は、その構造中に酸で分解し得る基を少なくとも2個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた位置において、酸分解性基を除く結合原子を少なくとも8個経由する化合物である。
より好ましい(f)成分は、その構造中に酸で分解し得る基を少なくとも2個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた位置において、酸分解性基を除く結合原子を少なくとも10個、好ましくは少なくとも11個、更に好ましくは少なくとも12個経由する化合物、又は酸分解性基を少なくとも3個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた位置において、酸分解性基を除く結合原子を少なくとも9個、好ましくは少なくとも10個、更に好ましくは少なくとも11個経由する化合物である。又、上記結合原子の好ましい上限は50個、更に好ましくは30個である。
(f)成分である酸分解性溶解阻止化合物が、酸分解性基を3個以上、好ましくは4個以上有する場合、また酸分解性基を2個有するものにおいても、該酸分解性基が互いにある一定の距離以上離れている場合、アルカリ可溶性樹脂に対する溶解阻止性が著しく向上する。
なお、酸分解性基間の距離は、酸分解性基を除く、経由結合原子数で示される。例えば、以下の化合物(1),(2)の場合、酸分解性基間の距離は、各々結合原子4個であり、化合物(3)では結合原子12個である。
【0153】
【化63】
Figure 0004243029
【0154】
また、(f)成分である酸分解性溶解阻止化合物は、1つのベンゼン環上に複数個の酸分解性基を有していてもよいが、好ましくは、1つのベンゼン環上に1個の酸分解性基を有する骨格から構成される化合物である。更に、本発明の酸分解性溶解阻止化合物の分子量は3,000以下であり、好ましくは300〜3,000、更に好ましくは500〜2,500である。
【0155】
本発明の好ましい実施態様においては、酸により分解し得る基、即ち−COO−A0 、−O−B0基を含む基としては、−R0−COO−A0、又は−Ar−O−B0で示される基が挙げられる。
ここでA0は、−C(R01)(R02)(R03)、−Si(R01)(R02)(R03)もしくは−C(R04)(R05)−O−R06基を示す。B0は、A0又は−CO−O−A0基を示す。
01、R02、R03、R04及びR05は、それぞれ同一でも相異していてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基もしくはアリール基を示し、R06はアルキル基もしくはアリール基を示す。但し、R01〜R03の内少なくとも2つは水素原子以外の基であり、又、R01〜R03、及びR04〜R06の内の2つの基が結合して環を形成してもよい。R0は置換基を有していてもよい2価以上の脂肪族もしくは芳香族炭化水素基を示し、−Ar−は単環もしくは多環の置換基を有していてもよい2価以上の芳香族基を示す。
【0156】
ここで、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好ましく、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基としてはフエニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。
【0157】
また、置換基としては水酸基、ハロゲン原子(フツ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、上記のアルキル基、メトキシ基・エトキシ基・ヒドロキシエトキシ基・プロポキシ基・ヒドロキシプロポキシ基・n−ブトキシ基・イソブトキシ基・sec−ブトキシ基・t−ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカルボニル基・エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ベンジル基・フエネチル基・クミル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル基・アセチル基・ブチリル基・ベンゾイル基・シアナミル基・バレリル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基・プロペニルオキシ基・アリルオキシ基・ブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノキシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアリールオキシカルボニル基を挙げることができる。
【0158】
好ましくは、シリルエーテル基、クミルエステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテル基、エノールエーテル基、エノールエステル基、第3級のアルキルエーテル基、第3級のアルキルエステル基、第3級のアルキルカーボネート基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基、第3級アルキルカーボネート基、クミルエステル基、テトラヒドロピラニルエーテル基である。
【0159】
(f)成分としては、好ましくは、特開平1−289946号、特開平1−289947号、特開平2−2560号、特開平3−128959号、特開平3−158855号、特開平3−179353号、特開平3−191351号、特開平3−200251号、特開平3−200252号、特開平3−200253号、特開平3−200254号、特開平3−200255号、特開平3−259149号、特開平3−279958号、特開平3−279959号、特開平4−1650号、特開平4−1651号、特開平4−11260号、特開平4−12356号、特開平4−12357号、特願平3−33229号、特願平3−230790号、特願平3−320438号、特願平4−25157号、特願平4−52732号、特願平4−103215号、特願平4−104542号、特願平4−107885号、特願平4−107889号、同4−152195号等の明細書に記載されたポリヒドロキシ化合物のフエノール性OH基の一部もしくは全部を上に示した基、−R0−COO−A0もしくはB0基で結合し、保護した化合物 が含まれる。
【0160】
更に好ましくは、特開平1−289946号、特開平3−128959号、特開平3−158855号、特開平3−179353号、特開平3−200251号、特開平3−200252号、特開平3−200255号、特開平3−259149号、特開平3−279958号、特開平4−1650号、特開平4−11260号、特開平4−12356号、特開平4−12357号、特願平4−25157号、特願平4−103215号、特願平4−104542号、特願平4−107885号、特願平4−107889号、同4−152195号の明細書に記載されたポリヒドロキシ化合物を用いたものが挙げられる。
【0161】
より具体的には、一般式[I]〜[XVI]で表される化合物が挙げられる。
【0162】
【化64】
Figure 0004243029
【0163】
【化65】
Figure 0004243029
【0164】
【化66】
Figure 0004243029
【0165】
【化67】
Figure 0004243029
【0166】
ここで、
101 、R102 、R108 、R130 :同一でも異なっていてもよく、水素原子、−R0−COO−C(R01)(R02)(R03)又は−CO−O−C(R01)(R0 2)(R03)、但し、R0、R01、R02及びR03の定義は前記と同じである。
【0167】
100 :−CO−,−COO−,−NHCONH−,−NHCOO−,−O−、−S−,−SO−,−SO2−,−SO3−,もしくは
【0168】
【化68】
Figure 0004243029
【0169】
ここで、G=2〜6 但し、G=2の時はR150 、R151 のうち少なくとも一方はアルキル基、
150 、R151 :同一でも異なっていてもよく、水素原子,アルキル基,アルコキシ基、−OH,−COOH,−CN,ハロゲン原子,−R152 −COOR153 もしくは−R154 −OH、
152 、R154 :アルキレン基、
153 :水素原子,アルキル基,アリール基,もしくはアラルキル基、
99、R103 〜R107 、R109 、R111 〜R118 、R121 〜R123 、R128 〜R129 、R131 〜R134 、R138 〜R141 及びR143 :同一でも異なってもよく、水素原子,水酸基,アルキル基,アルコキシ基,アシル基,アシロキシ基,アリール基,アリールオキシ基,アラルキル基,アラルキルオキシ基,ハロゲン原子,ニトロ基,カルボキシル基,シアノ基,もしくは−N(R155)(R156)( ここで、R155 、R156 :H,アルキル基,もしくはアリール基)
110 :単結合,アルキレン基,もしくは
【0170】
【化69】
Figure 0004243029
【0171】
157 、R159 :同一でも異なってもよく、単結合,アルキレン基,−O−,−S−,−CO−,もしくはカルボキシル基、
158 :水素原子,アルキル基,アルコキシ基,アシル基,アシロキシ基,
アリール基,ニトロ基,水酸基,シアノ基,もしくはカルボキシル基、但し、水酸基が酸分解性基(例えば、t−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロピラニル基、1−エトキシ−1−エチル基、1−t−ブトキシ−1−エチル基)で置き換ってもよい。
【0172】
119 、R120 :同一でも異なってもよく、メチレン基,低級アルキル置換メチレン基,ハロメチレン基,もしくはハロアルキル基、但し本願において低級アルキル基とは炭素数1〜4のアルキル基を指す、
124 〜R127 :同一でも異なってもよく、水素原子もしくはアルキル基、
135 〜R137 :同一でも異なってもよく、水素原子,アルキル基,アルコキシ基,アシル基,もしくはアシロキシ基、
142 :水素原子,−R0−COO−C(R01)(R02)(R03)又は−CO −O−C(R01)(R02)(R03)、もしくは
【0173】
【化70】
Figure 0004243029
【0174】
144 、R145 :同一でも異なってもよく、水素原子,低級アルキル基,低級ハロアルキル基,もしくはアリール基、
146 〜R149 :同一でも異なっていてもよく、水素原子,水酸基,ハロゲン原子,ニトロ基,シアノ基,カルボニル基,アルキル基,アルコキシ基,アルコキシカルボニル基,アラルキル基,アラルキルオキシ基,アシル基,アシロキシ基,アルケニル基,アルケニルオキシ基,アリール基、アリールオキシ基,もしくはアリールオキシカルボニル基、但し、各4個の同一記号の置換基は同一の基でなくてもよい、
Y:−CO−,もしくは−SO2−、
Z,B:単結合,もしくは−O−、
A:メチレン基,低級アルキル置換メチレン基,ハロメチレン基,もしくはハロアルキル基、
E:単結合,もしくはオキシメチレン基、
a〜z,a1〜y1:複数の時、()内の基は同一又は異なっていてもよい、
a〜q、s,t,v,g1〜i1,k1〜m1,o1,q1,s1,u1:0もしくは1〜5の整数、
r,u,w,x,y,z,a1〜f1,p1,r1,t1,v1〜x1:0もしくは1〜4の整数、
j1,n1,z1,a2,b2,c2,d2:0もしくは1〜3の整数、
z1,a2,c2,d2のうち少なくとも1つは1以上、
y1:3〜8の整数、
(a+b),(e+f+g),(k+l+m),(q+r+s),(w+x+y),(c1+d1),(g1+h1+i1+j1),(o1+p1),
(s1+t1)≧2、
(j1+n1)≦3、
(r+u),(w+z),(x+a1),(y+b1),(c1+e1),(d1+f1),(p1+r1),(t1+v1),(x1+w1)≦4 、但し一般式[V]の場合は(w+z),(x+a1)≦5、
(a+c),(b+d),(e+h),(f+i),(g+j),(k+n),(l+o),(m+p),(q+t),(s+v),(g1+k1),
(h1+l1),(i1+m1),(o1+q1),(s1+u1)≦5、
を表す。
【0175】
【化71】
Figure 0004243029
【0176】
【化72】
Figure 0004243029
【0177】
【化73】
Figure 0004243029
【0178】
【化74】
Figure 0004243029
【0179】
好ましい化合物骨格の具体例を以下に示す。
【0180】
【化75】
Figure 0004243029
【0181】
【化76】
Figure 0004243029
【0182】
【化77】
Figure 0004243029
【0183】
【化78】
Figure 0004243029
【0184】
【化79】
Figure 0004243029
【0185】
【化80】
Figure 0004243029
【0186】
【化81】
Figure 0004243029
【0187】
【化82】
Figure 0004243029
【0188】
【化83】
Figure 0004243029
【0189】
【化84】
Figure 0004243029
【0190】
【化85】
Figure 0004243029
【0191】
【化86】
Figure 0004243029
【0192】
【化87】
Figure 0004243029
【0193】
化合物(1)〜(44)中のRは、水素原子、
【0194】
【化88】
Figure 0004243029
【0195】
を表す。但し、少なくとも2個、もしくは構造により3個は水素原子以外の基であり、各置換基Rは同一の基でなくてもよい。
【0196】
〔V〕本発明には、その他の成分として、(g)水に不溶で、アルカリ現像液に可溶な樹脂(以下、「(g)成分」あるいは「(g)アルカリ可溶性樹脂」ともいう)を使用することができる。
本発明のポジ型化学増幅レジスト組成物において、(g)成分として、水に不溶でアルカリ水溶液に可溶な樹脂を用いることができる。(g)成分を用いる場合、上記(g)成分である酸の作用により分解し、アルカリ現像液中での溶解度を増大させる基を有する樹脂を配合する必要は必ずしもない。勿論、(g)成分との併用を排除するものではない。
【0197】
本発明に用いられる(g)アルカリ可溶性樹脂としては、例えばノボラック樹脂、水素化ノボラツク樹脂、アセトン−ピロガロール樹脂、o−ポリヒドロキシスチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン、水素化ポリヒドロキシスチレン、ハロゲンもしくはアルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ヒドロキシスチレン−N−置換マレイミド共重合体、o/p−及びm/p−ヒドロキシスチレン共重合体、ポリヒドロキシスチレンの水酸基に対する一部O−アルキル化物(例えば、5〜30モル%のO−メチル化物、O−(1−メトキシ)エチル化物、O−(1−エトキシ)エチル化物、O−2−テトラヒドロピラニル化物、O−(t−ブトキシカルボニル)メチル化物等)もしくはO−アシル化物(例えば、5〜30モル%のo−アセチル化物、O−(t−ブトキシ)カルボニル化物等)、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、カルボキシル基含有メタクリル系樹脂及びその誘導体、ポリビニルアルコール誘導体を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0198】
特に好ましい(g)アルカリ可溶性樹脂はノボラック樹脂及びo−ポリヒドロキシスチレン、m−ポリヒドロキシスチレン、p−ポリヒドロキシスチレン及びこれらの共重合体、アルキル置換ポリヒドロキシスチレン、ポリヒドロキシスチレンの一部O−アルキル化、もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体である。該ノボラック樹脂は所定のモノマーを主成分として、酸性触媒の存在下、アルデヒド類と付加縮合させることにより得られる。
【0199】
所定のモノマーとしては、フェノール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のクレゾール類、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノール、2,3−キシレノール等のキシレノール類、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−エチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−オクチルフエノール、2,3,5−トリメチルフェノール等のアルキルフェノール類、p−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、3,5−ジメトキシフェノール、2−メトキシ−4−メチルフェノール、m−エトキシフェノール、p−エトキシフェノール、m−プロポキシフェノール、p−プロポキシフェノール、m−ブトキシフェノール、p−ブトキシフェノール等のアルコキシフェノール類、2−メチル−4−イソプロピルフェノール等のビスアルキルフェノール類、m−クロロフェノール、p−クロロフェノール、o−クロロフェノール、ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、フェニルフェノール、レゾルシノール、ナフトール等のヒドロキシ芳香化合物を単独もしくは2種類以上混合して使用することができるが、これらに限定されるものではない。
【0200】
アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラール、クロロアセトアルデヒド及びこれらのアセタール体、例えばクロロアセトアルデヒドジエチルアセタール等を使用することができるが、これらの中で、ホルムアルデヒドを使用するのが好ましい。
これらのアルデヒド類は、単独でもしくは2種類以上組み合わせて用いられる。酸性触媒としては塩酸、硫酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸等を使用することができる。
【0201】
こうして得られたノボラック樹脂の重量平均分子量は、1,000〜30,000の範囲であることが好ましい。1,000未満では未露光部の現像後の膜減りが大きく、30,000を越えると現像速度が小さくなってしまう。特に好適なのは2,000〜20,000の範囲である。
また、ノボラック樹脂以外の前記ポリヒドロキシスチレン、及びその誘導体、共重合体の重量平均分子量は、2000以上、好ましくは5000〜200000、より好ましくは5000〜100000である。
ここで、重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
本発明に於けるこれらの(g)アルカリ可溶性樹脂は2種類以上組み合わせて使用してもよい。
【0202】
ここで、本発明の組成物の構成例を以下に例示する。しかし、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。
1)上記成分(a)、上記成分(b)、上記成分(c)及び上記成分(e)を含むポジ型化学増幅レジスト組成物。
2)上記成分(a)、上記成分(b)、上記成分(c)、上記成分(f)及び前記成分(g)を含むポジ型化学増幅レジスト組成物。
3)上記成分(a)、上記成分(b)、上記成分(c)、上記成分(e)及び上記成分(f)を含むポジ型化学増幅レジスト組成物。
【0203】
上記各構成例において、1)の成分(e)、2)の成分(g)及び3)の成分(e)の組成物中の使用量は、各々全組成物の固形分に対して40〜99重量%が好ましく、より好ましくは50〜95重量%である。
【0204】
前記成分(f)の組成物中の使用量は、上記各構成例いずれでも、全組成物の固形分に対し3〜45重量%が好ましく、より好ましくは5〜30重量%、更に好ましくは10〜30重量%である。
【0205】
〔VI〕(c)有機塩基性化合物
本発明で用いられる(c)有機塩基性化合物とは、フェノールよりも塩基性の強い化合物である。中でも含窒素塩基性化合物が好ましい。
好ましい化学的環境として、下記式(A)〜(E)構造を挙げることができる。
【0206】
【化89】
Figure 0004243029
【0207】
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
好ましい具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダーゾル、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
【0208】
特に好ましい化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリン、ジアザビシクロノネン、ジアザビシクロウンデセンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0209】
これらの(c)有機塩基性化合物は、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。有機塩基性化合物の使用量は、本発明の(a)放射線の照射により酸を発生する化合物に対し、通常、0.01〜10モル%、好ましくは0.1〜5モル%である。0.01モル%未満ではその添加の効果が得られない。一方、10モル%を超えると感度の低下や非露光部の現像性が悪化する傾向がある。
【0210】
〔VII〕(d)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤
本発明には、(d)フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤を使用することができる。例えば、エフトップEF301、EF303(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ(株)製)、サーフロンS−382、SC−101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。また、ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
【0211】
フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤以外の界面活性剤を併用することもできる。具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、アクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げることができる。
【0212】
これらの界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の全組成物の固形分に対し、通常、2重量%以下、好ましくは1重量%以下である。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また2種以上を組み合わせて添加することもできる。
【0213】
〔VIII〕本発明に使用されるその他の成分
本発明のポジ型化学増幅レジスト組成物には必要に応じて、更に染料、顔料、可塑剤、光増感剤、及び現像液に対する溶解性を促進させるフエノール性OH基を2個以上有する化合物等を含有させることができる。
【0214】
本発明で使用できるフェノール性OH基を2個以上有する化合物は、好ましくは分子量1000以下のフェノール化合物である。また、分子中に少なくとも2個のフェノール性水酸基を有することが必要であるが、これが10を越えると、現像ラチチュードの改良効果が失われる。また、フェノ−ル性水酸基と芳香環との比が0.5未満では膜厚依存性が大きく、また、現像ラチチュードが狭くなる傾向がある。この比が1.4を越えると該組成物の安定性が劣化し、高解像力及び良好な膜厚依存性を得るのが困難となって好ましくない。
【0215】
このフェノール化合物の好ましい添加量は(g)アルカリ可溶性樹脂に対して2〜50重量%であり、更に好ましくは5〜30重量%である。50重量%を越えた添加量では、現像残渣が悪化し、また現像時にパターンが変形するという新たな欠点が発生して好ましくない。
【0216】
このような分子量1000以下のフェノール化合物は、例えば、特開平4−122938、特開平2−28531、米国特許第4916210、欧州特許第219294等に記載の方法を参考にして、当業者に於て容易に合成することが出来る。
フェノール化合物の具体例を以下に示すが、本発明で使用できる化合物はこれらに限定されるものではない。
【0217】
レゾルシン、フロログルシン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,3′,4′,5′−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、アセトン−ピロガロール縮合樹脂、フロログルコシド、2,4,2′,4′−ビフェニルテトロール、4,4′−チオビス(1,3−ジヒドロキシ)ベンゼン、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェニルエーテル、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェニルスルフォキシド、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシジフェニルスルフォン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1−エチル−4−イソプロピルベンゼン、1,2,2−トリス(ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,2−トリス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2,5,5−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサン、1,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,3−トリス(ヒドロキシフェニル)ブタン、パラ〔α,α,α′,α′−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)〕−キシレン等を挙げることができる。
【0218】
本発明の組成物は、上記各成分を溶解する溶媒に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルプロピオネート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用することができる。
本発明において、塗布溶剤としては、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが特に好ましく、これにより、面内均一性に優れるようになる。
【0219】
半導体の更なる進歩を追求していくと本質的なレジストの高解像力等の性能に加え、感度、塗布性、最小塗布必要量、基板との密着性、耐熱性、組成物の保存安定性等の種々の観点より高性能の組成物が要求されている。
最近では、出来上がりのチップの取れる絶対量を増やすため大口径のWaferを使用してデバイスを作成する傾向にある。
しかしながら、大口径に塗布すると、塗布性、特に面内の膜厚均一性の低下が懸念されるため、大口径のWaferに対しての膜厚面内均一性の向上が要求されている。この均一性を確認することができる手法としてWafer内の多数点で膜厚測定を行い、各々の測定値の標準偏差をとり、その3倍の値で均一性を確認することができる。この値が小さい程面内均一性が高いと言える。値としては、標準偏差の3倍の値が100以下が好ましく、50以下がより好ましい。
また、光リソグラフィー用マスク製造においてもCDリニアリティーが最重要視され、ブランクス内の膜厚面内均一性の向上が要求されている。
【0220】
本発明のレジスト組成物は、溶剤に溶かした後濾過することができる。そのために使用されるフィルターは、レジスト分野で使用されるものの中から選択され、具体的にはフィルターの材質が、ポリエチレン、ナイロン又はポリスルフォンを含有するものが使用される。
より具体的には、ミリポア社製のマイクロガード、マイクロガードPlus、マイクロガードミニケム−D、マイクロガードミニケム−D PR、ミリポア オブチマイザーDEV/DEV−C、ミリポア オブチマイザー16/14、ポール社製のウルチボアN66、ポジダイン、ナイロンファルコン等が挙げられる。また、フィルターの孔径については下記の方法により確認したものを使用できる。つまり超純水中にPSL標準粒子(ポリスチレンラテックスビーズ 粒子径0.100μm)を分散させて、チューブポンプにてフィルター1次側に連続的に定流量で流し、チャレンジ濃度をパーティクルカウンターにより測定し、90%以上捕捉できたものを孔径0.1μmフィルターとして使用できる。
【0221】
本発明のポジ型化学増幅レジスト組成物を精密集積回路素子の製造に使用されるような基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆)あるいは光リソグラフィー用マスク製造用基板(例:ガラス/Cr被覆)上にスピナー、コーター等の適当な塗布方法により塗布後、所定のマスクを通して露光し、ベークを行い現像することにより良好なレジストパターンを得ることができる。
【0222】
本発明の組成物の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類等のアルカリ性水溶液を使用することができる。
更に、上記アルカリ性水溶液にアルコール類、界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
【0223】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
なお、化合物(b−4)、(b−12)、(b−16)、(b−32)、(b−37)を用いた実施例は参考例と読み替えるものとする。
〔合成例1:ポリ(p−ヒドロキシスチレン/スチレン)共重合体の合成〕
常法に基づいて脱水、蒸留精製したp−tert−ブトキシスチレンモノマー35.25g(0.2モル)及びスチレンモノマー5.21g(0.05モル)をテトラヒドロフラン100mlに溶解した。窒素気流及び攪拌下、80℃にてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.033gを2.5時間置きに3回添加し、最後に更に5時間攪拌を続けることにより、重合反応を行った。反応液をヘキサン1200mlに投入し、白色の樹脂を析出させた。得られた樹脂を乾燥後、テトラヒドロフラン150mlに溶解した。
これに4N塩酸を添加し、6時間加熱還流することにより加水分解させた後、5Lの超純水に再沈し、この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させた。更にテトラヒドロフラン200mlに溶解し、5Lの超純水中に激しく攪拌しながら滴下、再沈を行った。この再沈操作を3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥器中で120℃、12時間乾燥し、ポリ(p−ヒドロキシスチレン/スチレン)共重合体を得た。
【0224】
〔合成例2:樹脂例(c−21)の合成〕
p−アセトキシスチレン32.4g(0.2モル)及びメタクリル酸t−ブチル7.01g(0.07モル)を酢酸ブチル120mlに溶解し、窒素気流及び攪拌下、80℃にてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.033gを2.5時間置きに3回添加し、最後に更に5時間攪拌を続けることにより、重合反応を行った。反応液をヘキサン1200mlに投入し、白色の樹脂を析出させた。得られた樹脂を乾燥後、メタノール200mlに溶解した。
これに水酸化ナトリウム7.7g(0.19モル)/水50mlの水溶液を添加し、1時間加熱還流することにより加水分解させた。その後、水200mlを加えて希釈し、塩酸にて中和し白色の樹脂を析出させた。この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させた。更にテトラヒドロフラン200mlに溶解し、5Lの超純水中に激しく攪拌しながら滴下、再沈を行った。この再沈操作を3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥器中で120℃、12時間乾燥し、ポリ(p−ヒドロキシスチレン/メタクリル酸t−ブチル)共重合体を得た。
【0225】
〔合成3:樹脂例(c−3)の合成〕
ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(日本曹達(株)製VP−8000)10gをピリジン50mlに溶解させ、これに室温で撹伴下、二炭酸ジ−t−ブチル3.63gを滴下した。
室温で3時間撹伴した後、イオン交換水1L/濃塩酸20gの溶液に滴下した。析出した粉体をろ過、水洗、乾燥すると、樹脂例(c−3)が得られた。
【0226】
〔合成4:樹脂例(c−33)の合成〕
p−シクロヘキシルフェノール83.1g(0.5モル)を300m1のトル エンに溶解し、次いで2−クロロエチルビニルエーテル150g、水酸化ナトリ ウム25g、テトラブチルアンモニウムブロミド5g、トリエチルアミン60gを加えて120℃で5時間反応させた。反応液を水洗し、過剰のクロエチルビニルエーテルとトルエンを留去し、得られたオイルを減圧蒸留にて精製すると4− シクロヘキシルフェノキシエチルビニルエーテルが得られた。
ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(日本曹達(株)製VP−8000)20g,4−シクロヘキシルフェノキシエチルビニルエ−テル6.5gをTHF80mlに溶解し、これにp−トルエンスルホン酸0.01gを添加して室温で18時間反応させた。反応液を蒸留水5Lに激しく撹拌しながら滴下し、析出する粉体をろ過、乾燥すると樹脂例(c−33)が得られた。
【0227】
樹脂例(c−4)、(c−28)、(c−30)も対応する幹ポリマーとビニルエーテルを用いて、同様の方法により合成した。
【0228】
ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(日本曹達(株)製VP−8000)の代わりに、ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(日本曹達(株)製VP−5000)を用いて同様の操作をし、(c−3)'、(c−33)’、(c−4)’、(c−28)’、(c−30)’を得た。
また、開始剤の量を制御して分子量を6割程度としたポリマー(ポリ(P−ヒドロキシスチレン/スチレン)共重合体(2)、(c−21)’を得た。
【0229】
(溶解阻止剤化合物の合成例−1:化合物例16の合成)
1−[α−メチル−α−(4' −ヒドロキシフェニル)エチル]−4−[α' ,α' −ビス(4" −ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン42.4g(0.10モル)をN,N−ジメチルアセトアミド300mlに溶解し、これに炭酸カリウム49.5g(0.35モル)、及びブロモ酢酸クミルエステル84.8g(0.33モル)を添加した。その後、120℃にて7時間撹拌した。反応混合物をイオン交換水2lに投入し、酢酸にて中和した後、酢酸エチルにて抽出した。酢酸エチル抽出液を濃縮、精製し、化合物例16(Rは全て−CH2 COOC(CH3265 基)70gを得た。
【0230】
(溶解阻止剤化合物の合成例−2:化合物41の合成)
1,3,3,5−テトラキス−(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン44gをN,N−ジメチルアセトアミド250mlに溶解させ、これに炭酸カリウム70.7g、次いでブロモ酢酸t−ブチル90.3gを加え120℃にて7時間撹拌した。反応混合物をイオン交換水2lに投入し、得られた粘稠物を水洗した。これをカラムクロマトグラフィーにて精製すると化合物例41(Rはすべて−CH2 COOC49 (t))が87g得られた。
【0231】
(溶解阻止剤化合物の合成例−3:化合物例43の合成)
α,α,α’,α’,α”,α”,−ヘキサキス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリエチルベンゼン20gをジエチルエーテル400mlに溶解させた。この溶液に窒素雰囲気下で3,4−ジヒドロ−2H−ピラン42.4g、触媒量の塩酸を加え、24時間還流した。反応終了後少量の水酸化ナトリウムを加えた後ろ過した。ろ液を濃縮し、これをカラムクロマトグラフィーにて精製すると化合物例43(RはすべてTHP基)が55.3g得られた。
【0232】
(溶解阻止剤化合物の合成例−4:化合物例43−2の合成)
α,α,α’,α’,α”,α”,−ヘキサキス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリエチルベンゼン20g、N,N−ジメチルアセトアミド200mlに溶解させ、これに炭酸カリウム28.2g、次いでブロモ酢酸ブチル36.0gを加え120℃にて7時間攪拌した。反応生成物をイオン交換水2リットルに投入し、得られた粘稠物を水洗した。これをカラムクロマトグラフィーにて精製すると前記化合物例43−2(Rは、全て−CH2COOC49(t))が37g得られた。
【0233】
〔(a)エネルギー線の照射により、直接的あるいは間接的にラジカル(A)を発生する化合物の合成例〕
【0234】
(合成例−1)
2−ブロモメチル−1,3−ジオキソランとテレフタル酸を当モル混合物に、炭酸カリウムを5倍モル加え、60℃で反応を行った。混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。水洗後、乾燥して(b−6)を白色固体として得た。
他の化合物(b−7)〜(b−8)も同様な操作によって得た。
また(b−4)、(b−9)〜(b−40)は市販の化合物を用いた。
【0235】
化合物(b−4)、(b−6)〜(b−40)は下記の通りである。
【0236】
【化90】
Figure 0004243029
【0237】
【化91】
Figure 0004243029
【0238】
【化92】
Figure 0004243029
【0239】
【化93】
Figure 0004243029
【0240】
実施例〔実施例、比較例〕
(1)レジストの塗設
下記表1〜7に示した成分をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.2gに溶解させ、これを0.1μmのテフロンフィルターによりろ過してレジスト溶液を調製した。尚、実施例35の組成物は、溶剤として乳酸エチルを8.2g用いた。
各試料溶液をスピンコーターを利用して、シリコンウエハー上に塗布し、110℃、90秒間真空吸着型のホットプレートで乾燥して、膜厚0.5μmのレジスト膜Aを得た。
更に、各試料溶液をスピンコーターを利用してシリコンウェハー上に塗布し、110℃、90秒間真空吸着型ホットプレートで乾燥して膜厚0.4μmのレジスト膜Bを得た。
【0241】
(2)レジストパターンの作成
このレジスト膜A及びBに電子線描画装置(加圧電圧50KV)を用いて照射を行った。
照射後にそれぞれ真空吸着型ホットプレートで(110℃で60秒(A)、110℃で60秒(B))加熱を行い、2.38%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液で60秒間浸漬し、30秒間水でリンスして乾燥した。
得られたコンタクトホールパターン(レジスト膜A使用)及びラインアンドスペースパターン(レジスト膜B使用)の断面形状を走査型電子顕微鏡により観察した。
【0242】
(3)感度及び解像力の評価
コンタクトホールパターンでの限界解像力(ホールの最小直径)を解像力とし、更にその限界解像力を解像できる最小照射量を感度とした。
また、ラインアンドスペースパターンで0.2μmを1:1で設計寸法に解像する照射量を感度とし、該照射量での解像できる最小サイズを解像度とした。
【0243】
(4)PCDの評価
上記(1)の方法により得られたレジスト膜を電子線描画装置内で高真空下150分間放置したのち、(2)の方法によりレジストパターンを形成した。
(3)の方法により求めた感度(この場合はレジスト膜形成後高真空下150分間放置はなく、直ちに照射)と同一の照射量で解像できる最小のコンタクトホールサイズ(直径)あるいはラインアンドスペースを求める。このサイズと(3)で得られた限界解像力が近い値を示すもの程PCD安定性が良好である。
【0244】
(5)PEDの評価
レジストパターンを形成する際に、照射後、電子線描画装置内で高真空下150分間放置する工程を加える以外は(2)と同様の方法で行った。(3)の方法により求めた感度(この場合は、照射後の高真空下150分間放置する工程はなく、直ちに加熱する)と同一の照射量で解像できる最小のコンタクトホールサイズ(直径)あるいはラインアンドスペースを求める。このサイズと(3)で得られた限界解像力が近い値を示すもの程PED安定性が良好である。
【0245】
【表1】
Figure 0004243029
【0246】
【表2】
Figure 0004243029
【0247】
【表3】
Figure 0004243029
【0248】
【表4】
Figure 0004243029
【0249】
【表5】
Figure 0004243029
【0250】
【表6】
Figure 0004243029
【0251】
【表7】
Figure 0004243029
【0252】
酸発生剤PAG−1は、下記の通りである。
【0253】
【化94】
Figure 0004243029
【0254】
使用したバインダー樹脂の組成、物性等は以下の通りである。
(c−3):p−ヒトロキシスチレン/p−t−ブトキシカルボキシスチレン共重合体(モル比:80/20)、重量平均分子量(Mw)13000、分子量分布(Mw/Mn)1.4
(c−3)’:Mw8000
【0255】
(c−4):p−ヒドロキシスチレン/p−(1−エトキシエトキシ)スチレン共重合体(モル比:70/30)、Mw12000、分子量分布(Mw/Mn)1.3
(c−4)’:Mw7000
【0256】
(c−21):p−ヒドロキシスチレン/t−ブチルメタクリレート共重合体 (モル比:70/30)、Mw16000、分子量分布(Mw/Mn)2.0
(c−21)’:Mw9500
【0257】
(c−22):p−ヒドロキシスチレン/p−(1−t−ブトキシエトキシ)スチレン共重合体(モル比:85/15)、Mw12000、分子量分布(Mw/Mn)1.1
(c−22)’:Mw7000
【0258】
(c−28):p−ヒドロキシスチレン/p−(1−フェネチルオキシエトキシ)スチレン共重合体(モル比:85/15)、Mw12000、分子量分布(Mw/Mn)1.2
(c−28)’:Mw7000
【0259】
(c−30):p−ヒドロキシスチレン/p−(1−フェノキシエトキシエトキシ)スチレン共重合体(モル比:85/15)、Mw13000、分子量分布(Mw/Mn)1.2
(c−30)’:Mw8000
【0260】
(c−33):p−ヒドロキシスチレン/p−(1−p−シクロヘキシルフェノキシエトキシ)スチレン共重合体(モル比:85/15)、Mw13000、分子量分布(Mw/Mn)1.2
(c−33)’:Mw8000
【0261】
(PHS−1):ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(日本曹達(株)製、商品名VP−8000)
(PHS−2):ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(日本曹達(株)製、商品名VP−5000)
(PHS−3):ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(東邦化学(株)製、商品名H−80A)
(PHS−4):ポリ(P−ヒドロキシスチレン)(東邦化学(株)製、商品名H−60A)
【0262】
(PHS/St:合成例1で合成したもの):p−ヒドロキシスチレン/スチレン(モル比:80/20)、Mw26000、分子量分布(Mw/Mn)1.9(PHS/St2):Mw15600
【0263】
有機塩基性化合物については、以下の通りである。
B−1:2,4,5−トリフェニルイミダゾール
B−2:1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン
B−3:4−ジメチルアミノピリジン
B−4:1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
B−5:N−シクロヘキシル−N’−モルホリノエチルチオ尿素
【0264】
界面活性剤については、以下の通りである。
W−1:トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)
W−2:メガファックF176(大日本インキ(株)製)
W−3:メガファックR08(大日本インキ(株)製)
W−4:ポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)
W−5:サーフロンS−382(旭硝子(株)製)
【0265】
【表8】
Figure 0004243029
【0266】
【表9】
Figure 0004243029
【0267】
【表10】
Figure 0004243029
【0268】
【表11】
Figure 0004243029
【0269】
【表12】
Figure 0004243029
【0270】
【表13】
Figure 0004243029
【0271】
【表14】
Figure 0004243029
【0272】
表8〜14の結果から、本発明のポジ型レジスト組成物は、高感度、高解像力で、矩形なパターンプロファイルを与え、更にPCD、PED安定性が極めて優れていることが判る。
【0273】
実施例1、4、5、14、15、20、21、29、30、及び31において、有機塩基性化合物をB−1からそれぞれ、B−2、B−3、B−4、B−5に変更して実施したところ、同等の性能が得られた。
また、実施例1、4、5、14、15、20、21、29、30、及び31において、界面活性剤をW−1からそれぞれW−2、W−3、W−4、W−5に変更して実施したところ、同等の性能が得られた。
【0274】
実施例1、4、6、8、13、及び14において、PHS−2をPHS−4に変更して同様に実施したところ、同等の性能が得られた。
実施例41においてバインダーをそれぞれ(c−21)'、(c−22)'、(c−28)'、(c−30)'、(c−33)'に変更して実施したところ同等の性能が得られた。
また、実施例において、PHS−1をPHS−3に変更して同様に実施したところ、同等の性能が得られた。
【0275】
実施例1、4、5、14、15、20、39、40、及び41において、溶剤をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールモノメチルエーテル=80/20(重量比)に変更して同様に実施したところ、同様な効果が得られた。
【0276】
実施例1、5、11、及び28において、酸発生剤をそれぞれ(I−1)、(I−7)、(I−8)、(I−9)、(II−3)に変更して実施したところ、同等の性能が得られた。
【0277】
また、上記表1に記載の成分を上記溶剤に溶解し、その上記実施例1〜31及び35の組成物液を0.1μmのポリエチレン製フィルターで濾過してレジスト溶液を調製した。これらの各レジスト溶液について、下記のように面内均一性を評価した。
【0278】
(面内均一性)
各レジスト溶液を8inchシリコンウエハ上に塗布し、上記のようなレジスト層の塗設同様の処理を行い、面内均一性測定用のレジスト塗布膜を得た。これを大日本スクリーン社製LambdaAにて、塗布膜厚をウエハ直径方向に沿って十字になるように均等に36箇所測定した。各々の測定値の標準偏差をとり、その3倍が50に満たないものを○、50以上のものを×として評価した。その結果、レジスト塗布溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を用いたもの(実施例1〜31)は面内均一性が○であった。それに対して、レジスト塗布溶剤として乳酸エチル(EL)を用いたもの(実施例35)は面内均一性が×であった。
従って、本発明において、レジスト塗布溶剤としてPGMEAを用いることが好ましいことが判る。
【0279】
(6)等倍X線露光によるパターニング
上記実施例42と比較例1と2の各レジスト組成物を夫々用い、上記(1)のレジスト膜Bと同様の方法で膜厚0.40μmのレジスト膜を得た。次いで、等倍X線露光装置(ギャップ値;20nm)を用いた以外は上記(2)と同様にしてパターニングを行い、上記(3)と同様の方法でレジスト性能(感度、解像力、及びパターン形状)を評価した。
評価結果を表15に示す。
【0280】
Figure 0004243029
【0281】
上記表15より明らかなように、本発明のレジスト組成物がX線露光においても極めて優れた性能を示すことが判る。
【0282】
【発明の効果】
本発明のポジ型化学増幅レジスト組成物は、高感度、高解像力であり、矩形状の優れたパターンプロファイルを与えることができ、しかもPCD、PEDの安定性及び塗布性が極めて優れる。

Claims (3)

  1. (a)電子線又はX線の照射により、直接的あるいは間接的にラジカル(A)を発生する下記の群(1)〜(5)のいずれかから選ばれる少なくとも1種の化合物、(b)電子線又はX線の照射により酸を発生する化合物、及び
    (e)酸により分解しうる基を有し、母体樹脂が側鎖に−Ar−OH基を有するアルカリ可溶性樹脂である樹脂(−Ar−は単環もしくは多環の置換基を有していてもよい2価以上の芳香族基を示す。)、又は(g)o-ポリヒドロキシスチレン、m-ポリヒドロキシスチレン、p-ポリヒドロキシスチレン若しくはこれらの共重合体を含有することを特徴とするポジ型化学増幅レジスト組成物。
    (1)フッ素以外のハロゲン化アルキル、
    (ただし、上記アルキル基は、一部もしくは全部の水素がフッ素で置換されてよい)、
    (2)チオール化合物、二級アルコール、置換基を有しても良いアリルアルコール、芳香環上に置換基を有してもよいベンジルアルコール、及びこれらのエステル、エーテル化合物、ジスルフィド化合物
    (3)含ハロゲン珪素化合物
    (4)直鎖状、分岐状、あるいは環状アセタール化合物
    (5)N−ヒドロキシル化合物
  2. (f)酸により分解しうる基を有し、アルカリ現像液に対する溶解性が酸の作用により増大する、分子量3000以下の低分子溶解阻止化合物を含有することを特徴とする請求項に記載のポジ型化学増幅レジスト組成物。
  3. 請求項1または2に記載のポジ型化学増幅レジスト組成物によりレジスト膜を形成し、当該レジスト膜に電子線又はX線を照射し、現像することを特徴とするパターン形成方法。
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