JP4213597B2 - カチオン性ポリマーおよび化粧品製剤におけるその使用 - Google Patents

カチオン性ポリマーおよび化粧品製剤におけるその使用 Download PDF

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Description

本発明はカチオン性ポリマー、その調製方法、ならびに化粧品製剤へのその使用に関する。カチオン性グラフトポリマーは、四級化されたカチオン性のラジカル重合性モノマーおよび任意成分としてのラジカル共重合性モノマーを、ポリエーテル含有化合物の存在下で重合することによって得ることができる。ただしこの反応は全反応混合物の20重量%未満という少量の水分の存在下で行われることを条件とする。
独国特許出願公開第19714714A1号には、マクロイニシエータを用いて合成された、ポリエチレングリコールとカチオン性モノマーの線状ブロックコポリマーが記載されている。この化合物は高分子界面活性剤として用いられている。分枝鎖ポリマーを生じさせるグラフト反応は記載されておらず、発明者が述べるところによれば、記載されたプロセスにおいては無視できるものである(Lieske AおよびJaeger W(1998)Macromol Chem Phys 199:255-260、とくに256頁、左側カラム、最後のパラグラフ:「副反応、特にPEG鎖へのグラフトとDADMACホモポリマーを生成する連鎖移動反応は無視できる。」)。
独国特許出願公開第2924663号および米国特許第4,380,600号には水溶性ポリマーを分散剤として用いた、水溶液中でのエチレン性不飽和モノマーのラジカル重合が記載されている。水溶性ポリマーとしては、とくにポリエチレングリコールが用いられている。使用されているエチレン性不飽和モノマーは、やはり四級アンモニウム化合物である。記載された方法は、水中水(「W/W」)型エマルジョン重合であり、これにはかなりの割合の水が含まれている。したがって、エチレン性不飽和モノマーは水100部に対し、3〜150部の重量比で用いられている。エチレン性不飽和モノマーと水溶性ポリマー(例えばポリエチレングリコール)との重量比は1:5〜5:1である。この高い水分率は、この方法がこのように実行されると、エチレン性不飽和モノマーの水溶性ポリマーへのグラフト化が全く、あるいはごくわずかにしか生じないことを意味している。ここで水溶性ポリマー(例えばポリエチレングリコール)は、水性分散体に対する分散剤の働きをしている。
欧州特許出願公開第0183466号には、分散剤と塩の存在下に水溶液中で水溶性モノマーを重合するための方法が記載されている。使用できる分散剤としてはとりわけポリエチレングリコールがあげられている。水溶性モノマーとしてはある種のカチオン性ポリマーがあげられている。「W/W」乳化重合に典型的な高水分含有量は、プロセスがこのようにして行われる場合、水溶性ポリマーに対するエチレン性不飽和モノマーのグラフト化がきわめて少ししか、あるいはまったく生じないことを意味している。水溶性ポリマー(例えばポリエチレングリコール)はここで分散剤としての機能を有している。モノマーの分散剤へのグラフト化については触れられていない。得られる化合物は廃水処理用または製紙工業用凝集剤として使用される。化粧品製剤への使用は記載されていない。
欧州特許出願公開第10880548号および独国特許出願公開第19521096A1号にはこのプロセスを実行するための、水溶性ビニルポリマーと安定化剤の分散体調製方法が記載されている。記載されている安定化剤はポリエチレンオキシドの主鎖と、カチオン性、好ましくは四級の、ビニルポリマーのグラフト枝からなるグラフトポリマーである。実施態様1に記載されているこの安定化剤の合成は水溶液中で行われている。エチレン性不飽和モノマー:ポリエチレングリコール:水の重量比は24:30:270である。これらの安定化剤の化粧品製剤への使用については言及されていない。記載された方法の欠点は反応混合物中における高水分含有率である。この方法をこのやり方で実施すると、エチレン性不飽和モノマーの水溶性ポリマーへのグラフト化が極めてわずかにしか、あるいはまったく行われず、すなわちカチオン性モノマーのポリマーとポリエチレングリコールがグラフト化がおこなわれないまま相当量個々に存在するのである(参考:Lieske AおよびJaeger W(1998)macromol Chem Phys 199:255-260の記載(上記参照))。これにより製品の品質は下がり、特に化粧品への適合性は低下する。ここでポリエチレングリコールは分散剤として機能している。
欧州特許出願公開第1123942号には、ポリエチレングリコール溶融液中での陰イオン性(カルボン酸)エチレン性不飽和モノマーの重合が記載されている。ポリマー中に存在するカルボン酸基は少なくとも一部がその後アルキレンイミンを添加することにより、反応する。ここでは、一級アミノ基が優先的に得られる。場合によっては二級アミノ基もまた生成可能である。三級または四級のアミノ基については記載がなく、請求項に記載のプロセスによって得ることはできない。
DD117326号には二段階プロセスによる四級化グラフトポリマーの調製法が記載されている。まず初めに溶融ポリエチレングリコール中で非イオン性エチレン性不飽和モノマー(3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルアクレリートまたはビニルイミダゾール)の重合が行われる。得られるポリマーを第2のステップにおいてトリエチルアミンまたはヨウ化メチルと反応させることにより四級化が行われる。このポリマーは写真用ゼラチン-ハロゲン化銀エマルジョン層の調製に用いられる。化粧品分野での使用については記載がない。記載された方法には経済的な面とプロセステクノロジーの点で欠点がある。第一に工程が2段階であるため、プロセスコントロールが複雑である。第2に、例えば不完全な第2反応ステップの結果として、このプロセスからは、再現不可能な性質を有するポリマーが生じる可能性がある。第2の反応工程は、場合に応じて有毒な化合物をさらに必要とすることがあるが、これはさらに調製における支障となり、またとくにこのポリマーが、例えば化粧品分野で使用される場合には、これにより精製が必要となる。
国際公開第00/49998号にはビニルエステルを例えばポリエチレングリコールなどのポリエーテル含有化合物中で重合する方法が記載されている。さらに、カチオン性モノマーなどのその他のモノマーも任意成分として使用できる。このプロセスは引き続きポリマーの鹸化を行う。記載されたポリマーにおいて任意成分として追加で用いることのできるモノマーの比率は最大50%(9頁、32行目からを参照)に限定されている。好ましくは0〜20%である。
米国特許第3,990,459号にはグラフト化カチオン性ポリマーを有する化粧品組成物が記載されている。前記グラフト化カチオン性ポリマーは3〜95重量%のジメチルアミノエチルメタクリレート、2〜50重量%含有されたポリエチレングリコールおよび3〜95重量%の例えばN-ビニルピロリドンなどのその他のモノマーの共重合によって得られている。ジメチルアミノエチルメタクリレートの四級化は例えばジメチルスルファートにより行うことができる。特許請求の範囲によれば、ここに記載のポリマーにおいて、ポリエチレングリコールの割合は50重量%以下である。この発明にしたがう実施例において、その比率はこれをさらに大きく下回り10重量%である。
米国特許第4,408,301号には、グラフト化カチオン性ポリマーを含有するシャンプー組成物が記載されている。前記グラフト化カチオン性ポリマーは、3〜95重量%のN-ビニルピロリドン、3〜95重量%のジメチルアミノエチルメタクリレートおよび2〜50重量%のポリエチレングリコールの共重合により得られる。ジメチルアミノエチルメタクリレートの四級化は例えば、ジメチルスルファートにより行うことができる。特許請求の範囲によれば、ここに記載のポリマーにおいて、ポリエチレングリコールの割合は50重量%以下である。この発明にしたがう実施例において、この比率はこれをさらに大きく下回り、8.15重量%および8.81重量%である。
DE2623692号にはグラフト化カチオン性ポリマーを含有するヘヤーカラーリング剤が記載されている。前記グラフト化カチオン性ポリマーはN-ビニルピロリドン、ジメチルアミノエチルメタクリレートおよびポリエチレングリコールの共重合によって得られている。ジメチルアミノエチルメタクリレートの四級化は例えばジメチルスルファートによって行われる。好ましくは、グラフトポリマーは3〜95重量%のN-ビニルピロリドン、3〜95重量%のジメチルアミノエチルメタクリレートおよび2〜50重量%のポリエチレングリコールの共重合によって得られる。特許請求の範囲によれば、ここに記載のポリマーにおいて、ポリエチレングリコールの割合は50重量%以下である。この発明にしたがう実施例において、この比率はさらに大きく下回り、8.15重量%および8.81重量%である。
髪、爪および皮膚などのケラチン物質のコンディショニングと維持のために、合成ポリマーは長い間使用されてきている。髪用のコンディショイング剤に要求される事項としては、例えば、濡れた髪と乾いた髪の両方において櫛でとかすのに必要な力が大きく減少できること、櫛を入れるとすぐに髪のもつれが解けること、さらにその他の配合成分との良好な相溶性を有することである。整髪料に要求される事項としては、例えば、湿気の多い時でも髪をしっかりとセットできること、髪に弾性を与え、洗い流しが良好であること、さらにその他の配合成分との良好な相溶性を有することである。異なる性質を合わせ持たせることはむずかしい。例えば良好なセット性を有するポリマーはしばしば弾性が低く、これはヘアスタイルに物理的圧力が加わるとポリマーフィルムがダメージを受ける結果としてセット力がしばしばかなり劣化することを意味する。さらに、合成ポリマーは顔料または化粧的に有効な活性成分を含有する化粧品製剤において、均一で安定な製剤を達成するために、相溶性促進剤として使用されている。
多大な努力が払われてきたが、依然として湿度の高い時であっても弾力性をもつヘアースタイルを作り、かつ同時に強力にそれを維持でき、洗い流しが良好で、髪の感触のよい、さらに改良されたポリマーが必要とされている。同様に、簡単に櫛でとかし、もつれを解くことができる髪を作り、さらに頭皮および頭髪のコンディショニングを行うためのポリマーに対しても、感触、ボリューム、扱いやすさなどの感覚的に示される諸性質の改良が必要とされている。さらに、他の配合成分と良好な相溶性を有するこれらのポリマーの透明な水性製剤が求められている。
本発明の目的は特に髪用化粧品製剤のための新規ポリマーを提供することであって、これは一方ではヘアスタイルを強力に維持すると同時に高い弾力性を与え、他方で髪にボリュームを与え、かつ櫛の通りをよくし、水を用いて透明な製剤を生じるものである。
我々はこの目的が本発明にしたがうポリマーを提供することによって達成できることを見い出した。
本発明はまず第一に、
3〜30重量%の少なくとも一種の四級窒素含有ラジカル重合性モノマー(a1)および/またはその直接前駆体(direct preproduct)(a2)を、
70〜97重量%の少なくとも一種のポリエーテル含有化合物(b)の存在下で、
水に対する溶解度が25℃で60g/l以上である、任意成分としての0〜15重量%の一種以上のラジカル重合性モノマー(c)および
水に対する溶解度が25℃で60g/l未満である、任意成分としての0〜15重量%の一種以上のラジカル重合性モノマー(d)
と共に重合する工程であって、
重合中の反応混合物中の水分含有量が20重量%未満であり、
前駆体(a2)を使用する場合、重合後または重合中にその前駆体(a2)の少なくとも一部が四級窒素を含有する化合物(a2’)に変換され、
モノマー(a1)、(a2’)および(c)の合計の、モノマー(d)の合計に対するモル比が少なくとも2対1であり、
各場合において、個々の成分a1および/またはa2,bならびに任意成分のcおよびdの割合(重量%)を合計すると100重量%である
工程により得られるカチオン性ポリマーの、化粧品製剤における使用を提供する。
本発明はさらに、
3〜30重量%の少なくとも一種のカチオン性四級ラジカル重合性モノマー(a1)を、
70〜97重量%の少なくとも一種のポリエーテル含有化合物(b)の存在下で、
水に対する溶解度が25℃で60g/l以上である、任意成分としての0〜15重量%の一種以上のラジカル重合性モノマー(c)および
水に対する溶解度が25℃で60g/l未満である、任意成分としての0〜15重量%の一種以上のラジカル重合性モノマー(d)
と共に重合する工程であって、
モノマー(a1)および(c)の合計の、モノマー(d)の合計に対するモル比が少なくとも2対1であり、
重合中の反応混合物中の水分含有量が20重量%未満であり、
各場合において、個々の成分a1,bおよび任意成分のcおよびdの割合(重量%)を合計すると100重量%である
工程により得られるポリマーを提供する。
さらに本発明にしたがう前記ポリマーの下記に列挙した用途、とりわけ化粧品製剤における使用もまた含まれる。
本発明はさらに、
3〜30重量%の少なくとも一種のカチオン性四級ラジカル重合性モノマー(a1)を、
70〜97重量%の少なくとも一種のポリエーテル含有化合物(b)の存在下で、
水に対する溶解度が25℃で60g/l以上である、任意成分としての0〜15重量%の一種以上のラジカル重合性モノマー(c)および
水に対する溶解度が25℃で60g/l未満である、任意成分としての0〜15重量%の一種以上のラジカル重合性モノマー(d)
と共に重合する工程を含み、
モノマー(a1)および(c)の合計の、モノマー(d)の合計に対するモル比が少なくとも2対1であり、
重合中の反応混合物中の水分含有量が20重量%未満であり、
各場合において、個々の成分a1,bおよび任意成分のcおよびdの割合(重量%)を合計すると100重量%である、
本発明のポリマーの製造方法を提供する。
本発明にしたがうポリマーを用いてトリートメントした髪は、乾いた髪と濡れた髪のいずれの場合も極めて櫛の通りがよくなる。その他の利点としては、とりわけ、これで処理した表面、例えば織物、髪、皮膚、髪、繊維材料、および不織布およびその他の表面に、やわらかい感触および帯電防止性を付与することがあげられる。顔料を含有する、または化粧品のための活性成分を含有する製剤は、このポリマーによって安定化される。その他の利点は本発明のポリマーを使用することによって、シャンプーおよび洗浄ジェルなどの水性組成物が透明な形で処方可能であるということである。さらに、このポリマーは水溶液または水/アルコール溶液の形態で、水性エマルジョン、マイクロエマルジョン、分散体、不透明なまたは透明なジェルあるいはエアロゾルとして使用することができる。
卓越したコンディショニング性にとって極めて重要であるのは、本発明のポリマー中にポリエーテル含有化合物が少なくとも70重量%含有されていることであり、このことは米国特許第3,990,459号、米国特許第4,048,301号およびDE2623692号に開示されているポリマーと大きく異なる点である。これらに開示されているポリマーは、例えば髪用化粧料の用途において髪をとかすのに必要な力を減少させる点に関して本発明のものと比べて大きく劣っている(比較例3参照)。
本発明にしたがって用いられるポリマーの調製において、ポリエーテル含有化合物(b)へのグラフト化が重合中に生じることが予想されるが、これが本ポリマーの利点をもたらすものと思われる。グラフト化の度合いに応じ、本発明にしたがい用いられるポリマーは、純粋なグラフトポリマー、または上記グラフトポリマーと、非グラフト化ポリエーテル含有化合物およびモノマー(a1)のホモポリマーまたはモノマー(a1)と任意成分の(a2)、(c)および(d)とのコポリマーとの混合物を意味するものと理解されたい。これに関連して、本発明にしたがうポリマーは、重合が比較的多量の水の存在下に行われる(比較例1参照)あるいはポリエーテル成分がモノマーの重合後に初めて添加される(比較例2参照)混合物と比較して、その諸物性の点で明らかに優れている。しかし、これらの有利な諸物性をもたらすものとしてグラフト化以外の機構もまた考えられる。
使用されるポリエーテル含有化合物(b)はエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよびその他のアルキレンオキシドに基づくポリアルキレンオキシド、またはポリグリセロールである。モノマービルディングブロックの性質に基づき、ポリマーは下記の構造単位を含有する。
-(CH-O-、-(CH-O-、-(CH-O-、-CH-CH(R)-O-、
-CH-CHOR-CH-O-
ここで
はC-C24-アルキル、
は水素、C-C24-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-である。
ここで、この構造単位はホモポリマーまたはランダムコポリマーおよびブロックコポリマーのいずれであってもよい。
ポリエーテル(b)としては式I:
Figure 0004213597
〔式中、記号は互いに独立して下記の意味を有するものである:
は水素、C-C24-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-、ポリアルコールラジカルであり;
は水素、C-C24-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-であり;
からRは、互いに独立して、-(CH-、-(CH-、-(CH-、-CH-CH(R)-、
-CH-CHOR-CH-であり;
はC-C24-アルキルであり;
は水素、C-C24-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-であり;
Aは-C(=O)-O、-C(=O)-B-C(=O)-O、
-CH-CH(-OH)-B-CH(-OH)-CH-O、
-C(=O)-NH-B-NH-C(=O)-O、
Figure 0004213597
であり;
Bは-(CH-、アリーレン、これらは置換されていてもよく;
30、R31は、互いに独立して、水素、C-C24-アルキル、C-C24-ヒドロキシアルキル、ベンジルまたはフェニルであり;
nは、Rがポリアルコールラジカルでない場合、1であり、または
nは、Rがポリアルコールラジカルである場合、1〜1000であり
sは0〜1000;
tは1〜12;
uは1〜5000;
vは0〜5000;
wは0〜5000:
xは0〜5000;
yは0〜5000;
zは0〜5000である〕
で表されるポリマーを用いることが好ましい。
ポリアルキレンオキシドに基づき調製されたポリエーテルの末端の一級または二級ヒドロキシル基、およびポリグリセロールの二級OH基は保護されていない遊離形で存在してもよく、またはアルコール例えば鎖長がC-C24であるモノ-、ジ-、トリ-またはポリアルコール類などのアルコールもしくは鎖長がC-C24であり、架橋されていてもよいカルボン酸によりエーテル化もしくはエステル化されていてもよく、またはイソシアネート、ジイソシアネートまたはトリイソシアネートと反応させてウレタンとし、任意に架橋してもよい。
およびR〜Rのアルキルラジカルとしては分岐のまたは分岐していないC-C24-アルキル鎖、好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル、n-ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチル、n-ペンチル、1-メチルブチル、2-メチルブチル、3-メチルブチル、2,2-ジメチルプロピル、1-エチルプロピル、n-ヘキシル、1,1-ジメチルプロピル、1,2-ジメチルプロピル、1-メチルペンチル、2-メチルペンチル、3-メチルペンチル、4-メチルペンチル、1,1-ジメチルブチル、1,2-ジメチルブチル、1,3-ジメチルブチル、2,2-ジメチルブチル、2,3-ジメチルブチル、3,3-ジメチルブチル、1-エチルブチル、2-エチルブチル、1,1,2-トリメチルプロピル、1,2,2-トリメチルプロピル、1-エチル-1-メチルプロピル、1-エチル-2-メチルプロピル、n-ヘプチル、2-エチルヘキシル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、n-ヘプタデシル、n-オクタデシル、n-ノナデシルまたはn-エイコシルをあげることができる。
上記アルキルラジカルの好ましい代表例としては分岐のまたは分岐していないC〜C12-アルキル鎖、特に好ましくはC〜C-アルキル鎖をあげることができる。
ポリエーテルの分子量は1000000未満(数平均)、好ましくは300〜100000、特に好ましくは500〜50000、極めて好ましくは600〜20000の範囲である。
エチレンオキシドのホモポリマーまたはエチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマーが特に好ましく、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのモル比は好ましくは1:9〜9:1である。エチレンオキシドのホモポリマーまたはエチレンオキシド含有量が9〜99mol%のコポリマーが有利に用いられる。好適に用いられるエチレンオキシドポリマーにおいては、共重合したエチレンオキシドの含有量はしたがって10〜100mol%である。これらのコポリマーに適したコモノマーはプロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよび/またはイソブチレンオキシドである。例えば、エチレンオキシドとプロピレンオキシドのコポリマー、エチレンオキシドとブチレンオキシドのコポリマー、およびエチレンオキシド、プロピレンオキシドと少なくとも一つのブチレンオキシドのコポリマーが適している。コポリマーにおけるエチレンオキシド含有量は好ましくは10〜99mol%、プロピレンオキシドの含有量は1〜90mol%であり、コポリマーにおけるブチレンオキシドの含有量は1〜30mol%である。直鎖状ホモまたはコポリマーに加えて分岐のホモまたはコポリマーもまたポリエーテル含有化合物(b)として使用することができる。
分岐ポリマーは、エチレンオキシドおよび任意成分としてプロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドを、例えばポリアルコールラジカル、例えばペンタエリスリトール、グリセロールまたはD-ソルビトール、およびD-マンニトールなどの糖アルコールに付加反応させることによって調製することができるが、また、例えばセルロースおよびデンプンなどの多糖に付加反応させることによっても調製することができる。アルキレンオキシド単位はポリマー中にランダムに分布してもよく、またブロックの形で存在してもよい。
また、例えば欧州特許出願公開第0743962号にポリエーテル含有化合物として記載されているような、モル質量が1500から25000の、ポリアルキレンオキシドと脂肪族または芳香族ジカルボン酸、例えばシュウ酸、コハク酸、アジピン酸およびテレフタル酸とのポリエステルを使用することもできる。さらにポリアルキレンオキシドをホスゲンまたはジフェニルカーボネートなどのカーボネートと反応させたポリカーボネートやポリアルキレンオキシドと脂肪族および芳香族ジイソシアネートとの反応によるポリウレタンを用いることも可能である。
特に好ましいポリエーテル(b)は平均分子量が300〜100000(数平均)である式Iのポリマーであり、ここで記号は、互いに独立して下記の意味を有する:
は水素、C-C12-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-、ポリアルコールラジカル、
は水素、C-C12-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-、
〜Rは-(CH-、-(CH-、-(CH-、-CH-CH(R)-、
-CH-CHOR-CH-、
はC-C12-アルキル、
は水素、C-C12-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-、
nは1(Rがポリアルコールラジカルでないとき)または、
nは1〜8(Rがポリアルコールラジカルのとき)、
sは0、
uは2〜2000、
vは0〜2000、
wは0〜2000である。
極めて好ましいポリエーテル(b)は平均分子量が600〜20000(数平均)である式Iのポリマーであり、ここで変量は、互いに独立して下記の意味を有する:
は水素、C-C-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-、
は水素、C-C-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-、
〜Rは-(CH-、-(CH-、-(CH-、-CH-CH(R)-、
-CH-CHOR-CH-、
はC-C-アルキル、
は水素、C-C-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-、
nは1、
sは0、
uは5〜500、
vは0〜500、
wは0〜500である。
この他ポリエーテルとしてはシリコン誘導体が使用できる。適したシリコン誘導体は、ジメチコンコポリオール(INCI名)として知られた化合物または例えばAbil(登録商標)(T.Goldschmidt)、Alkasil(登録商標)(Rhone-Poulenc)、シリコーンポリオールコポリマー(登録商標)(Genesee)、Belsil(登録商標)(Wacker)、Silwet(登録商標)(アメリカ合衆国、コネチカット州、グリニッチのWitco)、またはダウコーニング(Dow Corning)などのシリコーン界面活性剤である。これらにはCAS番号64365-23-7、68937-54-2、68938-54-5、68937-55-3の化合物が含まれる。
シリコーン類は一般的に手触りを向上させるために髪用化粧品に使用される。したがって、ポリエーテル含有シリコーン誘導体をポリエーテル(b)として本発明にしたがうポリマー中に用いるとさらに髪の手触りが良好となる。
このようなポリエーテル含有シリコーン誘導体の好ましい代表例としては下記の構造要素を含有するものがあげられる:
Figure 0004213597
上記式中、
Figure 0004213597
Figure 0004213597
であり、
13は炭素原子数1〜40個の有機ラジカルであり、アミノ基、カルボン酸基またはスルホナート基を含有してもよく、またはe=0の時は無機酸の陰イオンをも意味し、
ラジカルRは同一であっても異なっていてもよく、1〜20個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素基から生じるものであるか、または3〜20個の炭素原子を有する脂環式炭化水素、または芳香族性を有するもの、またはR12と同一であり、式中
Figure 0004213597
であり、
ただしラジカルR、RまたはR10のうちの少なくとも一つは上記定義にしたがうポリアルキレンオキシド含有ラジカルであり、さらに
fは1〜6の整数であり、
aとbはポリシロキサンブロックの分子量が300〜30000となるような整数であり、
cとdは0〜50の整数であり(ただしcとdの和は0より大きい)、eは0または1である。
好ましいラジカルRとR12はc+dの和が5〜30であるものである。
は好ましくは次の群、すなわちメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシルおよびオクタデシル、脂環式ラジカル、特にシクロヘキシル、芳香族基、特にフェニルまたはナフチル、ベンジルまたはフェニルエチルなどの混合芳香族-脂肪族ラジカル、およびトリル、キシリルならびにR12、から選択される。
特に適したラジカルR11は、R11が-(CO)-R13、のときR13が1〜40個の炭素原子を有し、さらにNH、COOH、SOHなどの無機官能基をさらに有してもよいアルキル、シクロアルキルまたはアリールラジカルであるものである。
好ましい無機ラジカルR13はe=0のとき、ホスファートおよびスルファートである。
特に好ましいポリエーテル含有シリコーン誘導体は構造が下記のものである:
Figure 0004213597
さらに、使用することのできるその他のポリエーテル(b)としては、例えばポリアルキレンオキシド(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキシドビニルエーテル、ポリアルキレンオキシド(メタ)アクリルアミド、ポリアルキレンオキシドアリルアミドまたはポリアルキレンオキシドビニルアミドなどのポリアルキレンオキシド含有エチレン性不飽和モノマーのホモおよびコポリマーである。もちろんこのようなモノマーをその他のエチレン性不飽和モノマーと共重合させたコポリマーを用いることもまた可能である。
さらに、使用することのできるその他のポリエーテル含有化合物(b)は、ポリエチレンイミンとアルキレンオキシドの反応生成物である。この場合に用いられるアルキレンオキシドは、好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドおよびこれらの混合物、特に好ましくはエチレンオキシドである。ポリエチレンイミンとしては、数平均分子量が300〜20000、好ましくは500〜10000、特に好ましくは500〜5000であるポリマーを用いることができる。用いられるアルキレンオキシドとポリエチレンイミンの重量比は、100:1から0.1:1、好ましくは50:1〜0.5:1、特に好ましくは20:1〜0.5:1である。
ポリエーテル(b)はもっとも好ましくは、エチレンオキシドのホモポリマーまたはエチレンオキシド/プロピレンオキシドのブロックコポリマーであって分子量が100000g/mol未満、好ましくは20000g/mol未満のものである。ブロックはA-Bの形またはA-B-AまたはB-A-Bまたはその他の組み合わせであってよい。
ポリエーテル(b)の存在下に行われる重合に用いられる成分(a1)は少なくとも一つの四級窒素を有するラジカル重合性モノマーである。本発明において、四級窒素とは4個の有機ラジカルが共有結合している窒素を意味する。四級窒素を有する適したモノマーの例としては下記のものがあげられる。
1)式(IIIa)と(IIIb)の四級ビニルアミンおよびその塩:
Figure 0004213597
式中
14とR15は互いに独立して、水素、C-Cの直鎖または分枝鎖のアルキル、メトキシ、エトキシ、2-ヒドロキシエトキシ、2-メトキシエトキシおよび2-エトキシエチルからなる群から選択され、好ましくは水素、メチルまたはエチルであり、
nは0、1または2であり、

Wは、
Figure 0004213597
であり、
式中ラジカルR16は同一であっても異なっていてもよく、C-C40直鎖または分枝鎖のアルキルラジカル、ホルミル、C-C10直鎖または分枝鎖のアシル、N,N-ジメチルアミノエチル、2-ヒドロキシエチル、2-メトキシエチル、2-エトキシエチル、ヒドロキシプロピル、メトキシプロピル、エトキシプロピルまたはベンジルからなる群から選択され、好ましくはメチル、エチルおよびn-プロピルであり、
-はアニオンであり、好ましくは化粧品に適合性のアニオンである。好ましいアニオンは酢酸イオン、メチルスルファートイオンまたは、ハロゲン化物イオンであり、とくに塩化物イオンまたは臭化物イオンである。
2)式(IV)で表される四級N,N,N-トリアルキルアミノアルキルアクリレートとメタクリレートおよび四級N,N,N-トリアルキルアミノアルキルアクリルアミドとメタクリルアミドおよびその塩:
Figure 0004213597
式中R14、R15およびWは式IIIaとIIIbに用いられたのと同一の意味を有し、さらに
17=水素またはメチル、
18=1〜24個の炭素原子を有するアルキレンまたはヒドロキシアルキレンであり、アルキル、好ましくはC、C、C、CH-CH(OH)-CHで置換されていてもよく、
g=0または1であり、
Z=窒素(g=1の時)または酸素(g=0の時)である。
本発明にしたがい含有されるアミドとしては、未置換のもの、N-アルキル-もしくはN-アルキルアミノ一置換またはN,N-ジアルキル置換もしくはN,N-ジアルキルアミノ二置換のものを使用することができ、ここで、アルキルまたはアルキルアミノ基はC-C40直鎖、C-C40分枝鎖、またはC-C40炭素環構成単位から誘導されるものである。
好ましい式(IV)のモノマーは、N,N,N-トリメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N,N-トリエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N,N-トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N,N-トリエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N,N-トリメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N,N-トリエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N,N-トリメチルアミノヘキシル(メタ)アクリレート、N,N,N-トリメチルアミノオクチル(メタ)アクリレート、N,N,N-トリメチルアミノドデシル(メタ)アクリレートの塩である。
N-[3-(トリメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドおよびN-[3-(トリメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、
N-[3-(ジメチルアミノ)ブチル]メタクリルアミド、
N-[8-(トリメチルアミノ)オクチル]メタクリルアミド、
N-[12-(トリメチルアミノ)ドデシル]メタクリルアミド、
N-[3-(トリエチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドならびに
N-[3-(トリエチルアミノ)プロピル]アクリルアミドの塩もまた好ましい。
(メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドと(メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムクロリドもまた好ましい。
とりわけ好ましいのは、N,N,N-トリメチルアミノエチルメタクリレートおよびN-[3-(トリメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドである。
3)式(V)の四級N-ビニルイミダゾールおよびその塩、
Figure 0004213597
式中R19〜R21は互いに独立して、水素、C-C-アルキル、C-C-ヒドロキシアルキルまたはフェニルであり、
22はC-C-アルキル、C-C-ヒドロキシアルキルまたはフェニルであり、
さらにX-はアニオン、好ましくは化粧品適合性のアニオンである。好ましくは、酢酸イオン、メチルスルファートイオンまたは、ハロゲン化物イオンであり、とくに塩化物イオンまたは臭化物イオンである。
特に好ましくは3-メチル-1-ビニルイミダゾリウムクロリド、3-メチル-1-ビニルイミダゾリウムメチルスルファートである。
4)式(VI)の四級ビニルピリジンとその塩(R21、R22およびX-は式(V)に用いられたのと同じ意味を有する):
Figure 0004213597
5)この他に適したモノマーは式(VII)のジアリルアミンとその塩である:
Figure 0004213597
式中R23とR24はそれぞれ互いに独立してC〜C24アルキルであり、X-は式(V)に用いられたのと同じ意味を有する。特に好ましいのは、N,N-ジメチル-N,N-ジアリルアンモニウムクロリドである。
もちろん上記の群から選択される、いくつかの互いに異なるモノマー(a1)を(あるいはさらに別のモノマーと共に)混合した混合物を重合することも可能である。
特に好ましくは、3-メチル-1-ビニルイミダゾリウムクロリド、3-メチル-1-ビニルイミダゾリウムメチルスルファートおよびN,N-ジメチル-N,N-ジアリルアンモニウムクロリド、ならびに上記化合物の混合物である。極めて好ましい(a1)は、3-メチル-1-ビニルイミダゾリウムメチルスルファートとN,N-ジメチル-N,N-ジアリルアンモニウムクロリドの混合物である。
成分(a1)の直接前駆体である(a2)としては一般に、一回の変換で四級窒素を有するラジカル重合性モノマーに変換することのできる、ラジカル重合性モノマーがすべて含まれる。引き続き得られる化合物(a2’)に対しては、上記(a1)に用いたのと同じ定義が適用される。成分(a1)の直前の前駆体である(a2)として適しているものとしては、下記のラジカル重合性モノマーをあげることができる。
1)不飽和の一級、二級または三級アミン
本発明のポリマーを生じるアミン四級化は、例えば、モノマー(a2)に存在するアミノ基を、アルキル基に好ましくは1〜24個の炭素原子を有するアルキルハリドと反応させることにより行うことができる。特に好ましくは、メチルクロリド、メチルブロミド、メチルヨージド、エチルクロリド、エチルブロミド、プロピルクロリド、ヘキシルクロリド、ドデシルクロリド、ラウリルクロリドおよびとりわけ、ベンジルクロリドとベンジルブロミドなどのベンジルハリドを用いるのがよい。四級化に適したその他の試薬としては、とくにジメチルスルファートまたはジエチルスルファートなどのジアルキルスルファートがあげられる。塩基性アミノ基の四級化はまた酸の存在下にエチレンオキシドまたはプロピレンオキシドなどのアルキレンオキシドによって行うこともできる。殆どの場合四級化に用いる試薬は、メチルクロリド、ジメチルスルファートまたはジエチルスルファートである。さらに、式(XII)の四級化エピクロロヒドリンとの反応もまた可能である(下記参照)。
モノマー(a2)として適したアミンの非限定例としては下記のものがあげられる。
a)式(VIII)のアミノアルキルアクリレート、アミノアルキルメタクリレート、アミノアルキルアクリルアミドおよびアミノアルキルメタクリルアミド:
Figure 0004213597
式中R14〜R18には、式(IV)で用いた定義があてはまり、R25とR26はそれぞれ互いに独立して水素、直鎖または分枝鎖のC-C40アルキル、ホルミル、直鎖または分枝鎖のC-C10アシル、N,N-ジメチルアミノエチル、2-ヒドロキシエチル、2-メトキシエチル、2-エトキシエチル、ヒドロキシプロピル、メトキシプロピル、エトキシプロピルまたはベンジルからなる群から選択される。水素、メチル、エチル、n-プロピルとベンジルが好ましい。
アミドは未置換であってもよく、N-アルキルもしくはN-アルキルアミノ一置換またはN,N-ジアルキル置換もしくはN,N-ジアルキルアミノ二置換であってもよいが、ここでアルキルまたはアルキルアミノ基はC-C40の直鎖、C-C40の分枝鎖またはC-C40の炭素環式構成単位から誘導されるものである。さらにアルキルアミノ基は四級化されていてもよい。
好ましい式(VIII)のコモノマーはN,N-ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノヘキシル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノオクチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノドデシル(メタ)アクリレートである。
N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、
N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、
N-[3-(ジメチルアミノ)ブチル]メタクリルアミド、
N-[8-(ジメチルアミノ)オクチル]メタクリルアミド、
N-[12-(ジメチルアミノ)ドデシル]メタクリルアミド、
N-[3-(ジエチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドおよび
N-[3-(ジエチルアミノ)プロピル]アクリルアミドもまた好ましい。
極めて好ましいのはN,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、
N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、
N-メチルアミノエチルメタクリレート、
N-[3-(メチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、
アミノエチルメタクリレートおよびN-[3-アミノプロピル]メタクリルアミドである。
上記のモノマーの場合、 四級化は好ましくはメチルクロリド、メチルスルファートまたはジエチルスルファートを用いて行われる。
b)式IXのN-ビニルイミダゾール(式中R19〜R21に対しては、式(V)で定義した意味が互いに独立して当てはまる):
Figure 0004213597
特に好ましいのは、N-ビニルイミダゾール、1-ビニル-2-メチルビニルイミダゾールならびにメチルクロリド、メチルスルファートまたはジエチルスルファートとの四級化である。
c)式(X)のジアリルアミン
Figure 0004213597
式中R27=水素またはC〜C24-アルキル。特に好ましいのはN,N-ジアリルアミン、ならびにメチルクロリドまたはメチルスルファートによる四級化である。
d)さらに、(a2)は1,3-ジビニルイミダゾリド-2-オンまたは(XI)のN-二置換ビニルアミンなどの化合物から選択することができる:
(R28N-(CH-CR15=CHR14 (XI)
式中R14、R15およびnは式(IIIa)と(IIIb)中に用いられたのと同じ意味を有し、ラジカルR28は水素、直鎖または分枝鎖のC-C40アルキルラジカル、ホルミル、直鎖または分枝鎖のC-C10アシル、N,N-ジメチルアミノエチル、2-ヒドロキシエチル、2-メトキシエチル、2-エトキシエチル、ヒドロキシプロピル、メトキシプロピル、エトキシプロピルまたはベンジルからなる群から選択することができる。好ましくはメチル、エチル、n-プロピルおよびベンジルである。ここでn=0のとき、ラジカルR28は共に同時に水素ではない。
2)不飽和酸
四級アミンは例えばアクリル酸あるいはメタクリル酸などの不飽和酸を出発化合物(a2)として用いることによって導入されるような、酸と式(XII)の四級化エピクロロヒドリンとの反応によって得ることができる:
Figure 0004213597
式中、R29は好ましくはC〜C40アルキルである。2,3-エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドまたは3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを用いることが好ましい。式XIのエポキシドはin situで対応するクロロヒドリンを、例えば、水酸化ナトリウムなどの塩基と反応させることによっても生成可能である。
したがって、ヒドロキシルおよび/またはアミノ基を含有するモノマー(a2)を反応させることもまた可能である。ポリビニルアルコール単位およびビニルホルムアミドの加水分解によって製造されるビニルアミン単位のヒドロキシル基が好ましい。
3)ラジカル重合性モノマーのハロゲン化物、例えば、ハロアルキルアクリレートまたはハロアルキルメタクリレート。塩素、臭素またはヨウ素化合物が好ましい。非限定例としては、3-クロロ-2-ヒドロキシプロピルアクリレートがあげられる。四級アミンを生じるための反応は、アミンとの反応、例えばトリメチルアミンまたはトリエチルアミンなどのトリアルキルアミンとの反応により行われる。
もちろん、群(a2)のそれぞれのモノマーの混合物を重合することもまた可能である。最も好ましい(a2)モノマーとしてはN-ビニルイミダゾール、N,N-ジアリルアミンおよびアミノエチルメタクリレートがあげられる。
四級アミン化合物(下記a2’)を生じる化合物(a2)の反応はこの反応中または反応後に行うことができる。この反応を引き続き行う場合は、中間体ポリマーをまず分離してもよく、あるいは好ましくはそのまま反応させてもよい。この反応は完全にまたは部分的に行うことができる。これに関して、好ましくは少なくとも10%、特に好ましくは少なくとも50%、とりわけ好ましくは少なくとも80%の化合物(a2)が四級アミン(a2’)に変換される。四級アミンへの変換率は、好ましくはモノマー(a2)の水に対する溶解度が小さい程大きくなる。モノマー(a2)の水に対する溶解度が60g/l未満であるときは、モノマー(a2’)ならびに任意成分の(a1)および(c)の合計と、モノマー(a2)および(d)の合計との比が少なくとも2対1、好ましくは4対1、とりわけ好ましくは10対1となるように反応を行う。
四級窒素を含有する重合性モノマー(a1)および/またはその前駆体(a2)はまた一種以上のエチレン性不飽和共重合性コモノマー(c)および/または(d)との混合物として用いることができる。ここで、最終生成物中でのモノマー単位a1および/またはa2さらに任意成分のcの合計と、モノマーdの合計とのモル比は、少なくとも2対1である。この比は好ましくは少なくとも4対1、極めて好ましくは少なくとも10対4、とりわけ好ましくは少なくとも20対1である。
適したモノマー(c)は、原則的に言えば、モノマー(a1)および任意成分の(a2)ならびに(d)と共重合可能な、水に対する溶解度が25℃で60g/l以上である親水性モノマーすべてである。これらは好ましくはエチレン性不飽和モノマーである。モノマー(c)として適したさまざまなモノマーの例としては、ドイツのバインハイムにあるVCHフェアラークスゲゼルシャフト社から出版されている、ウルマンの工業化学百科事典1992年第5版、Vol.A21“ポリアクリレート”の章、157-178頁に記載されているものがとくにあげられる。
「エチレン性不飽和」とはモノマーが少なくとも一つのラジカル重合性炭素-炭素二重結合を有していることを意味するが、これは一、二、三、または四置換のものであってよい。
モノマー(c)は好ましくは、
i)N-ビニルラクタム、好ましくは5〜7員環、例えば、N-ビニルピロリドン、N-ビニルピペリドン、N-ビニルカプロラクタム、
ii)非環式N-ビニルカルボキサミド、好ましくは2〜6個の炭素原子を有するもので、例えば、N-ビニルホルムアミド、N-エチル-N-ビニルアセトアミド、またはN-メチル-N-ビニルアセトアミドなど、
iii)ヒドロキシアルキルアクリレート、好ましくは2〜6個の炭素原子を有するもので、例えば、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、ブタンジオールモノアクリレートなど、
iv)エチレン性不飽和アミド、例えば、アクリルアミドまたはメタクリルアミドなど、
v)N-ビニルイミダゾール、
vi)不飽和酸、好ましくはカルボン酸またはスルホン酸、例えば、アクリル酸、マレイン酸、メタクリル酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸など、
vii)不飽和アミン、例えばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノメタクリレートなどである。
さらにさまざまなモノマー(c)の混合物を使用することもできる。特に好ましいモノマー(c)はN-ビニルラクタムとN-ビニルイミダゾールである。とりわけ好ましいのはN-ビニルピロリドンである。
適したモノマー(d)としては、原則的に言えばモノマー(a1)ならびに任意成分の(a2)および(c)と共重合可能な、水に対する溶解度が25℃で60g/l未満である疎水性モノマーすべてがあげられる。これらは好ましくはエチレン性不飽和モノマーである。モノマー(d)として適した様々なモノマーの例としては、中でもドイツのバインハイムにあるVCHフェアラークスゲゼルシャフト社から出版されている、ウルマンの工業化学百科事典1992年第5版、Vol.A21“ポリアクリレート”の章、157-178頁に記載されているものがとくにあげられる。
これらは具体的には
1)モノエチレン性不飽和C-Cカルボン酸のC-C10アルキルエステル、とくにアクリル酸のエステルとメタクリル酸のエステル。これらのエステルはC-C40直鎖、C-C40分枝鎖またはC-C40炭素環式アルコール、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、2-ブタノール、t-ブタノール、n-ペンタノール、n-ヘキサノール、2-エチルヘキサン-1-オール、n-オクタノール、n-デカノール、2-プロピルヘプタン-1-オール、シクロヘキサノール、4-t-ブチルヘキサノールまたは2,3,5-トリメチルシクロヘキサノールから誘導することができる。特に好ましいのはメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、デシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t-ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレート、メチルエタクリレート、エチルエタクリレート、n-ブチルエタクリレート、イソブチルエタクリレート、t-ブチルエタクリレート、2-エチルヘキシルエタクリレート、デシルエタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートである。エステルもまた2〜約8個の水酸基を有する多価アルコール、ただし、モノマー(d)の溶解性要件を満たすもの、から誘導することができる。例えば、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセロールと1,2,6-ヘキサントリオールのエステル、アミノアルコールのエステルまたはアルコールエーテル、例えばメトキシエタノールとエトキシエタノール、(アルキル)ポリエチレングリコール、(アルキル)ポリプロピレングリコールまたはエトキシル化脂肪酸(例えば、1〜200個のエチレンオキシド単位と反応させたC12-C24脂肪アルコール)のエステルを例としてあげることができる。
2)エチレン性不飽和ジカルボン酸、例えばマレイン酸、フマル酸またはイタコン酸と、上記1)の項に記載したC-C10アルカノールまたはC-C10シクロアルカノールとのジ-C-C10-アルキルエステル、例えばマレイン酸ジメチルまたはマレイン酸ジ-n-ブチル。
3)少なくとも一つのラジカル重合性炭素-炭素二重結合を有する炭化水素、好ましくはスチレン、α-メチルスチレン、t-ブチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、シクロヘキサジエン、エチレン、プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、イソブチレン、ビニルトルエン、およびこれらのモノマーの混合物。特に好ましくはビニル芳香族化合物であり、例えばスチレンとα-メチルスチレンであり、これらは一つ以上の、好ましくはC-Cアルキル、ハロゲン原子、とくに塩素および/またはヒドロキシル基から選択される、置換基を芳香環に有していてもよい。
4)ビニル、ビニリデンまたはアリルハリド、好ましくはビニルクロリド、ビニリデンクロリドおよびアリルクロリド。
5)脂肪族飽和または不飽和のC-C40直鎖、C-C40分枝鎖またはC-C40炭素環式カルボン酸のビニル、アリルおよびメタリルエステル。好ましいカルボン酸の例をあげるとギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸およびメリシン酸である。上述のC-C12カルボン酸とくにC-Cカルボン酸のビニルエステルを用いることが好ましい。極めて好ましいのは酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、吉草酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、2-エチルヘキサン酸ビニル、デカン酸ビニル、ラウリン酸ビニルおよびステアリン酸ビニル、および対応するアリルおよびメタリルエステルである。酢酸ビニルが最も好ましい。
6)直鎖または分枝鎖の、2〜20個の炭素原子を有する脂肪族アルコールのビニル、アリルおよびメタリルエーテル、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルドデシルエーテル、ビニルヘキサデシルエーテルおよびビニルステアリルエーテル。
7)モノエチレン性不飽和モノカルボン酸、ただし25℃での水に対する溶解度が60g/l未満であるもの、例えば、アクリルアミドグリコール酸、フマル酸またはクロトン酸。
さらに、さまざまなモノマー(d)の所望の混合物を用いることができる。特に好ましいモノマー(d)は酢酸ビニル、メチルメタクリレート、メチルアクリレートおよびエチルアクリレートである。
上記のコモノマーに加え、コモノマー(c)または(d)としてはマクロモノマー、例えば、EP408311に記載されているもののような、一つ以上のラジカル重合性基を有するシリコーン含有マクロモノマーまたはアルキルオキサゾリンマクロモノマーを用いることも可能である。さらに例えばEP558423に記載されているように、フッ素を含有するモノマーを用いることも可能であり、さらに架橋作用を有する化合物、あるいは分子量を規定する化合物を組み合わせてまたは単独で用いることもできる。これらはその溶解度に応じて群(c)または(d)へ割り当てる。
モノマー(a2)が四級アミン(a2’)に変換されない場合、これをモノマー(c)または(d)の群に入れることができることは当業者には公知である。
塩基性モノマー(c)または(d)はまた鉱酸、例えば硫酸、塩酸、臭素酸、ヨウ化水素酸、リン酸または硝酸、あるいは有機酸、例えばギ酸、酢酸、乳酸またはクエン酸など、により中和することによってカチオン化することができる。
調節剤としては、当業者に知られた従来からの化合物を用いることができ、例えば硫黄化合物(例えばメルカプトエタノール、2-エチルヘキシルチオグリコレート、チオグリコール酸、またはドデシルメルカプタン)およびトリブロモクロロメタンまたはその他の化合物であって、得られるポリマーの分子量を調節する作用を有するものである。
場合によっては、チオール基を有するシリコーン化合物を用いることもまた可能である。
シリコーンを含有しない調節剤が好ましい。
モノマー(a1)、(a2)、(c)または(d)としては、架橋性モノマー、例えば、少なくとも2個のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸のエステル、例えばアクリル酸またはメタクリル酸と多価アルコールのエステル、少なくともニ価のアルコールのエーテル、例えば、ビニルエーテルまたはアリルエーテル、を使用することも可能である。同じく適しているのは直鎖のまたは分岐した、鎖式または環式の脂肪族または芳香族炭化水素であり、少なくとも2個の二重結合を有するものであるが、脂肪族炭化水素の場合は、共役していてはならない。この他に適しているのはアクリル酸とメタクリル酸のアミドおよび少なくとも二官能性アミンのN-アリルアミン、例えば、1,2-ジアミノエタン、1,3-ジアミノプロパンである。同じくトリアリルアミン、尿素誘導体のN-ビニル化合物、少なくとも二官能性のアミド、シアヌレートまたはウレタンも適している。この他に適している架橋剤としてはジビニルジオキサン、テトラアリルシランまたはテトラビニルシランがあげられる。
とりわけ好ましい架橋剤は、例えば、メチレンビスアクリルアミド、トリアリルアミンおよびトリアリルアンモニウム塩、ジビニルイミダゾール、N,N’-ジビニルエチレンウレア、多価アルコールとアクリル酸またはメタクリル酸との反応生成物、ポリアルキレンオキシドまたは多価アルコールのメタクリル酸エステルやアクリル酸エステルであってエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドおよび/またはエピクロロヒドリンと反応させたものがあげられる。
極めて好ましい架橋剤はジビニルエチレンウレアである。
架橋性モノマーは出発物質a)からd)の全量に基づき5重量%未満の量で用いられる。特に好ましくは架橋性モノマーは3重量%未満の量、極めて好ましくは1重量%未満で用いられる。
本発明のポリマーの調製のための重合中、例えばポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、エチレン性不飽和モノマーのホモポリマーおよびコポリマーなどのその他のポリマーを共存させることもまた可能である。このようなポリマーの中のいくつかは化粧品にもまた使用されているが、例をあげると、商品名で「Amerhold」、「Ultrahold」、「Ultrahold Strong」、「Luviflex VBM」、「Luvimer」、「Acronal」、「Acudyne」、「Stepanhold」、「Lovocryl」、「Versatyl」、「Amphomer」または「Eastma AQ」として知られているポリマーなどである。カチオン性グアー誘導体、例えばグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(INCI)を使用することもできる。
本発明にしたがうコモノマー(c)および/または(d)がイオン化可能な官能基を有する場合には、例えば水に対する溶解度や分散性を所望の値に調節するために、これらを重合の前または後に酸または塩基によって部分的にまたは完全に中和してもよい。
使用することのできる酸基含有モノマーの中和剤としては、例えば無機塩基、例えば炭酸ナトリウム、アルカリ金属水酸化物およびアンモニア、有機塩基、例えばアミノアルコール、具体的には2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリ[(2-ヒドロキシ)-1-プロピル]アミン、2-アミノ-2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-アミノ-2-ヒドロキシメチル-1,3-プロパンジオール、およびジアミン、例えば、リジンなどである。
ポリマーを調製するには、成分a1)のモノマーを、ポリエーテルの存在下にラジカルを形成する開始剤により、または高エネルギー照射(これには高エネルギー電子の作用も含まれる)の作用によって重合することができる。
ラジカル重合に用いることのできる開始剤としては、通常この目的に用いられるペルオキソおよび/またはアゾ化合物を用いることができるが、例えばアルカリ金属またはアンモニウムペルオキシジスルファート、ジアセチルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、スクシニルペルオキシド、ジ-t-ブチルペルオキシド、t-ブチルペルベンゾエート、t-ブチルペルピバレート、t-ブチルペルマレエート、クミンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルペルオキシジカルバメート、ビス(o-トルオイル)ペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、t-ブチルペルイソブチレート、t-ブチルペルアセテート、ジ-t-アミルペルオキシド、t-ブチルヒドロペルオキシド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2-アミドノプロパン)ジヒドロクロリドまたは2-2’-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)である。開始剤の混合物またはレドックス開始剤系もまた適しており、例えば、アスコルビン酸/鉄(II)スルファート/ペルオキソ二硫酸ナトリウム、t-ブチルヒドロペルオキシド/メタ重亜硫酸ナトリウム、t-ブチルヒドロペルオキシド/ナトリウムヒドロキシメタンスルフィナートである。
好ましくは有機ペルオキシドが使用される。
使用されるラジカル重合性モノマー(a1、a2、c、d)に基づく、用いられる開始剤または開始剤混合物の量は0.01〜100重量%、好ましくは0.1〜40重量%、特に好ましくは1〜15重量%である。
重合は40〜200℃、好ましくは50〜140℃、特に好ましくは60〜110℃の温度で行われる。通常は大気圧で行われるが、減圧下あるいは加圧下、好ましくは1〜5barでも反応は進む。反応温度は、反応が溶融状態の(b)のもとで実施されるように、用いられる反応条件の下で、少なくともポリエーテル含有化合物(b)の融点に相当するように選択することが好ましい。
重合は例えば溶液重合、塊状重合、乳化重合、逆乳化重合、懸濁重合、逆懸濁重合または沈澱重合などにより行うことができるが、これらに限定するわけではない。好ましくは塊状重合が使用されるが、塊状重合においてはa1および任意成分のa2、cおよび/またはdはbの存在下に重合される。ここで、重合中の反応混合物中の水の含有量は、20重量%未満、好ましくは15重量%、特に好ましくは10%未満であり、とりわけ好ましくは5重量%未満である。好ましくは、本質的に無水条件下で作業し、塊状重合を行う。ここで「本質的に無水」とは、出発物質中に存在する水分を別にすると、反応混合物中にはいかなる水分も導入されないことを意味する。ここで「重合中」とはラジカル重合性モノマーのラジカル重合がまだ完了していないことを意味する。ここで重合は、開始時のモノマーの量と比較した残留モノマーの量が依然として50%以上、好ましくは30%以上、特に好ましくは10%以上、極めて好ましくは5%以上、とりわけ好ましくは2%以上であるとき未完了であるとみなす。上記の定義にしたがって重合が完了すると、反応混合物中にさらに多量の水分(すなわち反応混合物の20重量%以上の量)を加えることが可能となる。
とくに好ましい塊状重合においては、このプロセスは群(a1)および/または(a2)の少なくとも一種のモノマー、および/または群(c)および/または(d)のその他のコモノマーをポリエーテル含有化合物(b)に溶解すること、そして重合開始剤の添加後、この混合物を完全に重合することを有する。この重合はまた、ポリエーテル含有化合物(b)、群(a1)および/または(a2)からの少なくとも一種のモノマー、さらに群(c)および/または(d)のコモノマー、および開始剤を含有する重合混合物の一部、例えば10%をまず導入すること、この混合物を重合温度まで加熱すること、さらに重合開始後、重合の進行にしたがって残りの重合混合物を加えることにより、半連続的に行うこともできる。もっとも好ましくは、ポリマーは最初に群(b)のポリエーテル含有化合物を反応器に導入し、これらを重合温度まで加熱し、群(a1)および/または(a2)のうちの少なくとも一つのモノマー、およびさらに群(c)および/または(d)のその他のコモノマー、および重合開始剤を、一度にバッチ式で添加し、あるいは好ましくは連続的に添加して、混合物を重合することによって得ることができる。
重合に際し、乳化剤を添加することができる。乳化剤の例としてはHLB値が3〜18であるイオン性または非イオン性の界面活性剤をあげることができる。HLB値を定義するには、Griffin WC(1954)J.Soc.Cosmetic Chem.Volume 5、p.249を参照のこと。表面活性剤の量はポリマーに対し0〜10重量%である。重合に際し表面活性剤を添加しないことが好ましい。
本発明のポリマーの調製のための重合は、少なくとも一つの非水性有機溶媒の存在下、または少なくとも一つの有機溶媒と水の混合物中で実施することができる。好ましくは出発材料の合計(a1および/またはa2、b、および任意成分のcおよびd)100重量部に対し、5〜2000重量部、好ましくは10〜500重量部の有機溶媒または溶媒混合物を使用する。適した溶媒の例としてはアルコール類、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール、t-ブタノール、n-ヘキサノール、およびシクロヘキサノール、ならびにグリコール類、例えばエチレングリコール、プロピレングリコールおよびブチレングリコール、二価アルコールのメチルエーテルおよびエチルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロールおよびジオキサンがあげられる。
下記成分:
1)四級アミノ基を含有する少なくとも一種のモノマー(a1)3〜30重量%および
2)一種以上のさらなる共重合性モノマー(c)0〜15重量%および
3)一種以上のさらなる共重合性モノマー(d)0〜15重量%を、
4)少なくとも一種のポリエーテル含有化合物70〜97重量%の存在下で、
ラジカル重合することにより得られるポリマーが好ましく、ここで定義の重合において各成分a1〜dの割合(重量%)を合計すると、いずれの場合も100重量%となる。
特に好ましくは、下記成分:
1)四級アミノ基を含有する少なくとも一種のモノマー(a1)4〜12重量%および
2)一種以上のさらなる共重合性モノマー(c)0重量%および
3)一種以上の共重合性モノマー(d)0重量%を、
4)少なくとも一種のポリエーテル含有化合物88〜96重量%の存在下で、
ラジカル重合することにより得られるポリマーであり、ここで定義の重合において各成分a1とbの割合(重量%)の合計はいずれの場合も100重量%となる。
ポリマーのK値は10〜300、好ましくは11〜100、特に好ましくは15〜60でなければならない。それぞれの場合において望ましいK値は供給原料の組成によりそれ自体公知の方法で求めることができる。K値はFikentscher、Cellulosechemie、Vol.13、pp.58〜64および71〜74(1932)にしたがい、N-メチルピロリドン中25℃で決定され、ポリマー濃度はK値の範囲によるが、0.1重量%〜5重量%の間である。N-メチルピロリドンの代わりにその他の溶媒を使用することもできる。特に好ましいのはエタノールである。上述の範囲は好ましくはエタノール中1%濃度のポリマー溶液の決定に関してのものである。
反応後、このポリマー溶液を水蒸気蒸留に付し、例えば残留モノマーなどを除去することができる。この水蒸気蒸留の後、四級化アミノ基の量およびポリエーテル(b)の性質に応じて水溶液または分散液が得られる。水溶液を得るのが好ましい。重合が完了した時点で、よりよい取扱い性のために本発明にしたがい、本発明のポリマーに水を添加すると好都合である。ここで、ポリマーの量は好ましくは20〜60重量%である。
ポリマーはさまざまな乾燥方法、例えば噴霧乾燥、流動化噴霧乾燥、ロール乾燥、または凍結乾燥などの方法により粉末に変換することができる。好ましく用いられる乾燥方法は噴霧乾燥である。このようにして得られた乾燥ポリマー粉末は再び水に溶解または分散させてそれぞれ水溶液または分散液を調製する。粉末への変換により貯蔵安定性がよく、簡単な輸送方法が選択でき、微生物による攻撃をうける可能性も低下するという利点が得られる。
本発明の水溶性または水分散性ポリエーテル含有ポリマーは、多数の目的に有利に用いることができる。用途の例をあげると
a)化粧品製剤、
b)医薬およびその他の治療学的薬剤、
c)洗剤、殺菌剤、皿洗い洗剤用の製剤、
d)繊維および/またはカーペットの手入れ用組成物、例えば織物軟化剤、または洗濯洗剤および洗濯物の手入組成物、
e)例えば重合が水溶液またはエマルジョン中で行われる際の、分散物などのための安定化剤として、
f)写真乳剤の調製のための安定化剤として、
g)例えば廃水処理における凝集剤として、
h)インクジェットプロセスに用いられる紙を生産するのに特に用いられる製紙用助剤として、
i)染料業界において染料またはインクの添加剤として、
j)湿潤剤またはジェル形成剤として、
k)ゼラチン代替剤として、
l)増粘剤として、
m)脱水素剤として、用いることができる。
水溶性または水分散性の本発明のポリアルキレンオキシドまたはポリグリセロール含有ポリマーは特に化粧品製剤、さらに言えば髪用化粧品製剤に用いるのに適している。
「化粧品製剤」とは広い意味で理解すべきものであって、皮膚および/または髪および/または爪に対して用いるのに適しており、その目的が特に医薬的治療的なもののみに限定されるものではない、すべての配合物をさす。
髪用化粧品製剤には特に髪用化粧品製剤に用いられるスタイリング組成物および/またはコンディショナーが含有されるが、その例をあげると例えばヘヤートリートメント、ヘヤームース、ヘヤージェルまたはヘヤースプレー、ヘヤーローション、ヘヤーリンス、ヘヤーシャンプー、ヘヤー乳液、ヘヤー用リキッド、パーマ用中和剤、ヘヤーカラー剤、およびブリーチ剤、ホットオイルトリートメント用配合物、コンディショナー、セットローションまたはヘヤースプレーがあげられる。用途に応じて、ヘヤー化粧品製剤は(エアーゾル)スプレー、(エアーゾル)ムース、ジェル、ジェルスプレー、クリーム、ローションまたはワックスの形で用いることができる。
この他の化粧料としては、例えば肌用コンディショナー、例えば肌またはボディーケア組成物、フォームバスおよびシャワー剤があげられる。また口腔衛生およびその他の衛生配合物における用途、ニキビ用組成物、日焼け止め、日焼け用組成物、メークアップ化粧品に用いられる顔料含有製剤、しわ予防組成物、肌引き締め組成物およびデオドラント(脱臭)剤にも用いることができる。
本発明にしたがう髪用化粧品製剤は好ましい実施態様において、下記のものを含有する:
a)本発明にしたがうポリマー0.05〜20重量%、
b)水および/またはアルコール20〜99.95重量%、
c)その他の成分0〜79.5重量%。
アルコールは通常化粧品に用いられる全てのアルコール例えばエタノール、イソプロパノール、n-プロパノールを意味するものとする。
その他の成分とは通常化粧品に用いられる添加物を意味し、例えば噴射剤、消泡剤、表面活性剤などの界面活性化合物、乳化剤、発泡剤、および可溶化剤である。使用される界面活性化合物としては、陰イオン性、陽イオン性、両性または中性のものが使用できる。この他に通常用いられる成分としては例えば保存剤、香油、不透明剤、活性成分、UVフィルター、パンテノール、コラーゲン、ビタミン類、タンパク水解物、アルファー-およびベータ-ヒドロキシカルボン酸、安定化剤、pH調節剤、染料、粘度調整剤、ジェル生成剤、塩、湿潤剤、リファッティング剤、錯化剤およびその他の通常用いられる添加剤があげられる。
さらに特定の性質を持たせたいときに、本発明のポリマーと組み合わせて用いることのできる、化粧品での使用が知られているすべてのスタイリングおよびコンディショニングポリマーもまたここに含めることができる。
適した従来からの髪用化粧品ポリマーの例としては、陰イオン性ポリマーを挙げることができる。このような陰イオン性ポリマーは、アクリル酸とメタクリル酸またはその塩のホモポリマーおよびコポリマー、アクリル酸とアクリルアミドおよびその塩のコポリマー、ポリヒドロキシカルボン酸のナトリウム塩、水溶性または水分散性ポリエステル、ポリウレタン(Luviset P.U.R.(商標))およびポリウレアである。特に適しているポリマーはt-ブチルアクリレート、エチルアクリレート、メタクリル酸のコポリマー(例えばLuvimer 100P(商標))、N-t-ブチルアクリルアミド、エチルアクリレート、アクリル酸のコポリマー(Ultrahold 8、ストロング(商標))、ビニルアセテート、クロトン酸およびオプション成分としてのその他のビニルエステルのコポリマー(例えばLuviset grades(商標))、マレイン酸無水物コポリマー、これはアルコール類と反応させてもよい、陰イオン性ポリシロキサン、例えばカルボキシ官能性のもの、ビニルピロリドン、t-ブチルアクリレート、メタクリル酸のコポリマー(例えばLuviskol VBM(商標))である。
さらに、本発明のポリマーと組み合わせて用いるのに適したポリマー群の例をあげると、Balance CR((商標)National Starch製、アクリレートコポリマー)、Balance 0/55((商標)National Starch製、アクリレートコポリマー)、Balance 47((商標)National Starch製、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー)、Aquaflex FX64((商標)ISP製、イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルマレイミドコポリマー)、Aquaflex SF-40((商標)ISP/National Starch製、VP/ビニルカプロラクタム/DMAPAアクリレートコポリマー)、Alliance LT-120((商標)ISP/Rohm&Haas製、アクリレート/C1-2スクシナート/ヒドロキシアクリレートコポリマー)、Aquarez HS((商標)Eastman製、ポリエステル-1)、Diaformer Z-400((商標)Clariant製、メタクリロイルエチルベタイン/メタクリレートコポリマー)、Diaformer Z-711((商標)Clariant製、メタクリロイルエチルN-オキシド/メタクリレートコポリマー)、Diaformer Z-712((商標)Clariant製、メタクリロイルエチルN-オキシド/メタクリレートコポリマー)、Omnirez 2000((商標)ISP製、ポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸)のモノエチルエステルをエタノールに加えたもの)、Amphomer HC((商標)National Starch製、アクリレート/オクチルアクリルアミドコポリマー)、Amphomer 28-4910((商標)National Starch製、オクチルアクリルアミド/アクリレート/ブチルアミノエチルメタクリレートコポリマー)、Advantage HC37((商標)ISP製、ビニルカプロラクタム/ビニルプロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのターポリマー)、Acudyne 258((商標)Rohm&Haas製、アクリレート/ヒドロキシエステルアクリレートコポリマー)、Luviset PUR((商標)BASF製、ポリウレタン-1)、Luviflex Silk((商標)BASF製)、Eastman AQ48((商標)Eastman製)である。
特に好ましい陰イオン性ポリマーは酸価が120以上のアクリレートおよびt-ブチルアクリレート、エチルアクリレート、メタクリル酸のコポリマーである。
適した髪用化粧品のポリマーはINCIに従いポリクオタニウムと命名されるカチオン性ポリマー例えばビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat FC(商標)、Luviquat HM(商標)、Luviquat MS(商標)、LuviquatCare(商標))、N-ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマーでジエチルスルファートにより四級化されているもの(Luviquat PQ11(商標))、N-ビニルカプロラクタムN-ビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat Hold(商標))、陽イオン性セルロース誘導体(ポリクオタニウム-4および10)、アクリルアミドコポリマー(ポリクオタニウム-7)である。
さらに、陽イオン性グアー誘導体、例えばグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(INCI)を用いることも可能である。
この他に適した髪用化粧品ポリマーは中性ポリマーであり、例えばポリビニルピロリドン、N-ビニルピロリドンと酢酸ビニルおよび/またはプロピオン酸ビニルのコポリマー、ポリシロキサン、ポリビニルカプロラクタムおよびN-ビニルピロリドン、ポリエチレンイミンおよびその塩を含有するコポリマー、ポリビニルアミンおよびその塩、セルロース誘導体、ポリアスパラギン酸塩および誘導体があげられる。
ある種の物性を確立するために、この配合物にシリコーン化合物をベースとする、コンディショニング物質をさらに加えてもよい。適したシリコーン化合物としては、例えばポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアリールアルキルシロキサン、ポリエーテルシロキサン、シリコーン樹脂またはジメチコーンコポリオール(CTFA)およびアミノ基含有シリコーン化合物例えばアモジメチコーン(CTFA)があげられる。
本発明にしたがうポリマーは特にヘアースタイリング配合物、とりわけヘヤースプレー(噴射剤ガスを含まないエアロゾルスプレーおよびポンプスプレー)およびヘアームース(噴射剤ガスを含まないエアロゾルムースおよびポンプムース)におけるセット剤として適している。
好ましい実施態様において、これらの配合物は
a)本発明のポリマーを0.1〜10重量%、
b)水および/またはアルコールを20〜99.9重量%、
c)噴射剤を0〜70重量%、
d)その他の成分を0〜20重量%、含有する。
噴射剤は通常ヘヤースプレーまたはエアロゾルムースに用いられている噴射剤である。好ましくはプロパン/ブタン混合物、ペンタン、ジメチルエーテル、1,1-ジフルオロエタン(HFC-152a)、二酸化炭素、窒素または圧縮空気である。
本発明にしたがう好ましいエアロゾルヘヤームースの製剤は、
a)本発明のポリマー0.1〜10重量%、
b)水および/またはアルコール55〜94.8重量%、
c)噴射剤5〜20重量%
d)乳化剤0.1〜5重量%、
e)その他の成分0〜10重量%を含有する。
ここで用いる乳化剤はヘヤームースに通常用いられる乳化剤であればいずれのものでもよい。適した乳化剤は非イオン性、陽イオン性または陰イオン性あるいは両性のものである。
非イオン性乳化剤の例(INCI命名法)を挙げるとラウレス類、例えばラウレス-4、セテス類、例えばセテス-1、ポリエチレングリコールセチルエーテル、セテアレス類、例えばセテアレス-25、ポリグリコール脂肪酸グリセリド、ヒドロキシル化レシチン、脂肪酸のラクチルエステル、アルキルポリグリコシドである。
陽イオン性乳化剤の例としてはセチルジメチル-2-ヒドロキシエチルアンモニウム二水素リン酸エステル、セチルトリモニウムクロリド、セチルトリモニウムブロミド、ココトリモニウムメチルスルファート、クオタニウム-1〜x(INCI)があげられる。
陰イオン性乳化剤は例えばアルキルスルファート、アルキルエーテルスルファート、アルキルスルホナート、アルキルアリールスルホナート、アルキルスクシナート、アルキルスルホスクシナート、N-アルコイルサルコシネート、アシルタウレート、アシルイセチオネート、アルキルホスファート、アルキルエーテルホスファート、アルキルエーテルカルボキシレート、アルファー-オレフィンスルホナート、とくにアルカリ金属およびアルカリ土類金属塩、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシルム、およびアンモニウムさらにトリエタノールアミン塩である。アルキルエーテスルファート、アルキルエーテルホスファートおよびアルキルエーテルカルボキシレートは1分子中に1〜10個のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド単位を有してもよく、好ましくは、1〜3個のエチレンオキシド単位を有する。
本発明にしたがい適している、スタイリングジェルの調製物は例えば下記の組成を有する:
a)本発明のポリマーを0.1〜10重量%、
b)水および/またはアルコールを60〜99.85重量%、
c)ジェル生成剤を0.05〜10重量%、
d)その他の成分を0〜20重量%。
使用することのできるジェル生成剤は通常化粧品に用いられるすべてのジェル生成剤である。例をあげると、わずかに架橋したポリアクリル酸、例えばカルボマー(INCI)、セルロース誘導体、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、陽イオン変性セルロース、ポリサッカライド、例えばキサンタンガム、カプリル/カプリン酸トリグリセライド、アクリル酸ナトリウムコポリマー、ポリクオタニウム-32(および)白色鉱油(INCI)、PPG-1トリデセス-6、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド/アクリルアミドコポリマー、ステアレス-10アリルエーテルアクリレートコポリマー、ポリクオタニウム37(および)プロピレングリコールジカプレートジカプリレート(および)PPG-1トリデセス-6、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-44である。
本発明にしたがうポリマーはまたセット剤および/またはコンディショニング剤としてシャンプー製剤にも使用することができる。適したコンディショニング剤は、特に陽イオン電荷を有するポリマーである。好ましいシャンプー製剤には
a)本発明のポリマー0.05〜10重量%、
b)水25〜94.95重量%、
c)界面活性剤5〜50重量%、
c)その他のコンディショニング剤0〜5重量%、
d)その他の化粧品成分0〜10重量%が含まれる。
シャンプー製剤中には通常シャンプーに用いられるすべての陰イオン性、中性、両性または陽イオン性表面活性剤が使用できる。
適した陰イオン性界面活性剤は例えばアルキルスルファート、アルキルエーテルスルファート、アルキルスルホナート、アルキルアリールスルホナート、アルキルスクシナート、アルキルスルホスクシナート、N-アルコイルサルコシネート、アシルタウレート、アシルイセチオネート、アルキルホスファート、アルキルエーテルホスファート、アルキルエーテルカルボキシレート、アルファー-オレフィンスルホナート、とくにアルカリ金属およびアルカリ土類金属塩、例えばナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、およびアンモニウムさらにトリエタノールアミン塩である。アルキルエーテルスルファート、アルキルエーテルホスファートおよびアルキルエーテルカルボキシレートは1分子中に1〜10個のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド単位を有してもよく、好ましくは1〜3個のエチレンオキシド単位を有する。
適した例をあげると、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、オレイルコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンがあげられる。
適した両性表面活性剤としては例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルグリシネート、アルキルカルボキシグリシネート、アルキルアンホアセテート、またはアンホプロピオネート、アルキルアンホジアセテートまたはアンホジプロピオネートである。例えばココジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタインまたはコカンホプロピオネートナトリウムを用いることができる。
適した非イオン性表面活性剤の例としては、直鎖であっても分岐していてもよいアルキル鎖に6〜20個の炭素原子を有する脂肪族アルコールまたはアルキルフェノールをエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドと反応させた生成物があげられる。アルキレンオキシドの量はアルコール1モルに対しおよそ6〜60モルである。この他に適しているものとして、アルキルアミンオキシド、モノまたはジアルキルアルカノールアミド、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシドまたはソルビタンエーテルエステルがあげられる。
さらにシャンプー製剤は通常の陽イオン性表面活性剤、例えば四級アンモニウム化合物、例えばセチルトリメチルアンモニウムクロリドなどを含有してもよい。
ある種の効果を得るために、シャンプー製剤に通常のコンディショニング剤を本発明のポリマーと組み合わせて用いることができる。これらの例としては、INCIに従いポリクオタニウムと呼ばれるカチオン性ポリマーをあげることができ、特にビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat FC(商標)、Luviquat HM(商標)、Luviquat MS(商標)、Luviquat Care(商標))、ジエチルスルファートにより四級化したN-ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー(Luviquat PQ11(商標))、N-ビニルカプロラクタム/N-ビニルピロリドン/N-ビニルイミダゾリウム塩のコポリマー(Luviquat Hold(商標))、陽イオン性セルロース誘導体(ポリクオタニウム-4および-10)、アクリルアミドコポリマー(ポリクオタニウム-7)である。またタンパク質加水分解物、およびシリコーン化合物をベースとするコンディショニング物質、例えばポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアリールアルキルシロキサン、ポリエーテルシロキサンまたはシリコーン樹脂などもまた用いることができる。その他適したシリコーン化合物としてはジメチコーンコポリオール(CTFA)およびアミノ基含有シリコーン化合物、例えばアモジメチコーン(CTFA)をあげることができる。陽イオン性グアー誘導体、例えばグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(INCI)を用いることもまた可能である。
実施例
下記の実施例は、反応混合物中に比較的多量に水が存在した場合のポリマーまたはポリエーテル成分を個々のモノマーの重合終了後にのみ添加した場合のポリマーと比較して、本発明にしたがうポリマーの物性が向上していることを示すものである。
下記のものを使用した:
a)ジメチルスルファートで四級化したビニルイミダゾール、45%濃度の水溶液(以後「QVIXDMS」)、
b)ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、65%濃度の水溶液(以後「DADMAC」)、
c)Pluronic(登録商標)PE4300、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコールブロックコポリマー(BASF Aktiengesellschaft製)、
d)Pluriol(登録商標)E600、分子量600のポリエチレングリコール(BASF Aktiengesellschaft製)、
e)Wako V50アゾ開始剤(和光ケミカル株式会社製)。
実施例1:本発明のプロセスによるカチオン性ポリマーの調製
Pluronic PE4300:QVIxDMS:DADMAC=92:7:1の定量的組成を有するカチオン性ポリマーを調製した。モノマー(a1)としてはQVIxDMSおよびDADMACを7:1で使用した。重合中の水分含有量は7重量%であった。
Figure 0004213597
反応はアンカースタラーおよび温度制御(内部)付の2Lのガラス容器(HWS)中で行った。初装填材(initial charge)を液体製品であるPluronic PE4300およびフィード1の一部と共に導入し、85℃に加熱した。80℃でフィード2を8g添加し、混合物を4分間放置した。続いてフィード1および2を同時に添加開始した。フィード1は6時間かけて添加し、フィード2はこれと平行してやはり6時間かけて添加した。混合物をその後85℃で2時間、後重合した。ついで混合物を室温まで冷却し、フィード3で希釈した。物性の評価については下記参照のこと。
比較実施例1:水溶液中での重合によるカチオン性ポリマーの調製
Pluronic PE4300:QVIxDMS:DADMACの比が92:7:1である定量的組成を有するカチオン性ポリマーを調製した。この定量的組成は実施例1のものと全く同一であった。モノマー(a1)としてはQVIxDMSおよびDADMACを7:1で用いた。しかし、重合中の水分は実施例1とは対照的に50重量%であった。
Figure 0004213597
実施例1に記載したものと同様に重合を行った。反応はアンカースタラーおよび温度制御(内部)付の2Lのガラス容器(HWS)中で行った。初装填材を液体製品であるPluronic PE4300、水およびフィード1の一部と共に導入し、85℃に加熱した。80℃でフィード2を8g添加し、混合物を4分間放置した。フィード1および2を同時に添加開始した。フィード1は6時間かけて添加し、フィード2はこれと平行してやはり6時間かけて添加した。混合物をその後85℃で2時間、後重合した。ついで混合物を室温まで冷却した。物性の評価については下記参照のこと。
比較実施例2:ポリエーテルとカチオン性ポリマーの混合物の調製
a)QVIxDMS:DADMACの比が92:7:1である定量的組成を有するカチオン性ポリマーを調製した。これはポリエーテル成分を含有する混合物の調製のための前駆体となる。この定量的組成は実施例1のモノマー(a1)のものと全く同一であった。モノマー(a1)としてはQVIxDMSおよびDADMACを7:1で用いた。
Figure 0004213597
この反応はアンカースタラーおよび温度制御(内部)付の2Lのガラス容器(HWS)中で行った。初装填材を水およびフィード1の一部と共に導入し、75℃に加熱した。70℃でフィード2を2g添加し、混合物を3分間放置した。フィード1および2を同時に添加開始した。フィード1は2.5時間かけて添加し、フィード2は3時間かけて添加した。混合物をその後75℃で3時間、後重合した。ついで混合物を室温まで冷却した。物性の評価については下記参照のこと。
b)水性のカチオン性ポリマー前駆体(上記参照)とPluronic PE4300の実施例1または比較例1に記載の形式的組成(formal composition)を有する混合物を調製した。組成はPluronic PE4300:QVIxDMS:DADMAC=92:7:1であった。
Figure 0004213597
アンカースタラーおよび温度制御(内部)付の2Lのガラス容器(HWS)中で混合を行った。Pluronic PE4300とPluriol E600の製品と共に、先の実験で得た陽イオン性前駆体を初装填材中に導入した。この初装填材を室温で激しく撹拌した。物性の評価については下記参照のこと。
比較実施例3:米国特許第4,048,301号記載の実施例2の再実施
米国特許第4,048,301号の実施例2を記載の通り再実施した。このために下記の出発物質を機械的スタラー、還流冷却器および温度計付きの500mlの丸底フラスコに入れた。
-N-ビニルピロリドン、蒸留したばかりのもの:54.62g
-ジメチルアミノエチルメタクリレート:9.87g
-ジメチルスルファートで四級化したジメチルアミノエチルメタクリレート:26.70g
-ポリエチレングリコール MW-20,000:8.81g
-アゾビスイソブチロニトリル:0.2g
-無水エタノール:20g
反応混合物を撹拌しつつ65℃に加熱した。混合物が粘性を有するようになった直後に80gの予め65℃に加熱しておいた無水エタノールをさらに加えた。温度を76℃に上げ、この温度に24時間保ちつつ撹拌した。その後200gの水を添加し、エタノールがすべて除去するまで水-エタノール共沸混合物を蒸留により除去した。
実施例2:本発明のポリマーの物性と、比較実施例1、2および3で得たポリマーの物性との比較
ポリマーは下記の組成の表面活性剤溶液製剤で使用した:
テキサポンNSO(ラウリル硫酸ナトリウム溶液28%、Cognis製):40.0%
テゴ-ベタインL7(コカミドプロピルベタイン溶液30%、ゴールドシュミット製):10.0%
ポリマー(固形分):0.5%
水を加えて100%とする。
i)櫛の通りやすさ(combability)の決定
コンディショナーでトリートメントした後の濡れた髪および乾いた髪の櫛の通りやすさを決定する手順は下記に示す説明が記する通りである。すべての測定は相対湿度65%、温度21℃に室温と湿度をコントロールした部屋で行なうものである。
使用した機器
濡れた髪の櫛の通りやすさ:Frank引っ張り/圧力テスター
乾いた髪の櫛の通りやすさ:Diastron力測定システムデジタルはかり(上皿天秤)
髪:
a)ヨーロッパ人、脱色:Wernesgrunの髪の毛(脱色は下記参照)
b)アジア人、未処理:Wernesgrunの髪の毛(枝毛を有する)
下記のテストを行う。
-ヨーロッパ人の脱色した髪の毛にシャンプーを行った後の濡れた髪の櫛の通りやすさ。
-アジア人の髪にシャンプーを行った後の乾いた髪の櫛の通りやすさ。
予備処理/髪の毛のクレンジング
初回の使用に先立ち、アジア人の髪の毛(房)を乾燥状態で清浄に見えるまで(すなわち髪の毛同士がくっつかなくなるまで)溶媒混合物(エタノール/イソプロパノール/アセトン/水を1:1:1:1)で洗浄する。この髪をその後ラウリルエーテル硫酸ナトリウムで洗浄する。
ヨーロッパ人の髪の毛をブリーチペースト(炭酸アンモニウム7.00g、炭酸カルシウム8.00g、アエロジル200を0.50g、過酸化水素(濃度30%)9.80g、脱塩水9.80g)で処理する。髪の毛(房)を完全にブリーチペーストに浸し、髪の毛の全表面がしっかり濡れるようにする。髪の毛(房)を指でしごいて過剰なブリーチペーストを拭う。髪の毛と残りのブリーチ剤との接触時間は求めるダメージの程度に相当し、通常は15分〜30分であるが、髪の毛の質に応じて異なってもよい。その後、脱色した髪の毛を蛇口から流れる水道水の下でよくすすぎ(2分)、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムで洗浄する。「潜行性の」脱色があるので、髪の毛はその後短時間酸水溶液(例えばクエン酸)に浸すべきであり、その後再び水道水で洗浄する。
適用
髪の毛は1分間試験用表面活性剤製剤に浸し、1分間シャンプーし、ついで飲料水(暖めた)を流しながら1分すすぐ。
I)濡れた髪の櫛の通りやすさ
濡れた髪の櫛の通りやすさの空試験値の測定:洗った髪の毛を一晩湿度と温度を調節した部屋において乾燥させる。測定に先立ちTexapon NSOを用いて合計で1分洗浄し、1分すすいで2回シャンプーし、完璧に濡れた、すなわち膨潤、状態にする。測定開始に先立ち、もつれがない様に、髪の毛の房には予め櫛を通しておき、繰り返し行う測定のための櫛通しに際し必要な力が一定となるようにする。髪の毛の房をその後ホルダーに固定し、試験用の櫛の歯の細かい方の側でくしけずる。試験用の櫛の歯の間に髪の毛の房を挿入する作業は各測定ごとに一様に、かつ張力がかからないように行わなくてはならない。測定の開始と評価はソフトウエア(EGRANUDOプログラム、Frank)を用いて行う。各測定は5〜10回繰り返して行った。平均を計算して記載する。
濡れた髪の櫛の通りやすさの測定値の決定:空試験値の決定に続き、髪の毛を所望の用途にしたがいそれぞれ処理する。くしけずり力は空試験値の決定と同様にして測定する。
評価:
濡れた髪に対するくしけずり力の減少(%)=100-(測定値x100/空試験値)
II)乾いた髪の櫛の通りやすさ
乾いた髪の櫛の通りやすさの空試験値の測定:洗った髪の毛を一晩湿度と温度を調節した部屋において乾燥させる。測定開始に先立ち、もつれがない様に、髪の毛の房には予め櫛を通しておき、繰り返し行う測定のための櫛通しに際し必要な力が一定となるようにする。髪の毛の房をその後ホルダーに固定し、試験用の櫛の歯の細かい側でくしけずる。試験用の櫛の歯の間に髪の毛の房を挿入する作業は各測定ごとに同様に、かつ張力がかからないように行わなくてはならない。測定の開始と評価はソフトウエア(mtt-win、DIASTRON)を用いて行う。各測定は5〜10回繰り返して行う。計算した平均を標準偏差と共に記載する。
乾いた髪の櫛の通りやすさの測定値の決定:空試験値の決定に続き、髪の毛を所望の適用にしたがいそれぞれ処理し、一晩乾燥する。くしけずり力は空試験値の決定と同様にして測定する。
評価:
濡れた髪に対するくしけずり力の減少(%)=100-(測定値x100/空試験値)
本発明にしたがうポリマーは乾いた髪の櫛の通りやすさに関し、卓越した結果を与えたが、とりわけ濡れた髪の櫛の通りやすさにおいてはすばらしい結果を与えた。さらなる利点としては本発明のポリマーは透明(洗浄)製剤が可能である点である。米国特許第4,048,301号に記載のポリマー(比較例3)は、比較例1と2よりも優れているが本発明のポリマーよりは大きく劣っている。
Figure 0004213597

Claims (29)

  1. 3〜30重量%の少なくとも一種の四級窒素含有ラジカル重合性モノマー(a1)および/またはその直接前駆体(a2)を、
    式I
    Figure 0004213597
    〔式中、記号は互いに独立して下記の意味を有するものである:
    は水素、C-C24-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-、ポリアルコールラジカルであり;
    は水素、C-C24-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-であり;
    からRは-(CH-、-(CH-、-(CH-、-CH-CH(R)-、-CH-CHOR-CH-であり;
    はC-C24-アルキルであり;
    は水素、C-C24-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-であり;
    Aは-C(=O)-O、-C(=O)-B-C(=O)-O、
    -CH-CH(-OH)-B-CH(-OH)-CH-O、
    -C(=O)-NH-B-NH-C(=O)-O、
    Figure 0004213597
    であり;
    Bは-(CH-、アリーレン、これらは置換されていてもよく;
    30、R31は水素、C-C24-アルキル、C-C24-ヒドロキシアルキル、ベンジルまたはフェニルであり;
    nは、Rがポリアルコールラジカルでない場合、1であり、または
    nは、Rがポリアルコールラジカルである場合、1〜1000であり
    sは0〜1000;
    tは1〜12;
    uは1〜5000;
    vは0〜5000;
    wは0〜5000:
    xは0〜5000;
    yは0〜5000;
    zは0〜5000である〕
    で表される化合物から選択される、70〜97重量%の少なくとも一種のポリエーテル含有化合物(b)の存在下で、
    水に対する溶解度が25℃で60g/l以上である、任意成分としての0〜15重量%の一種以上のラジカル重合性モノマー(c)および
    水に対する溶解度が25℃で60g/l未満である、任意成分としての0〜15重量%の一種以上のラジカル重合性モノマー(d)
    と共に重合する工程であって、
    重合中の反応混合物中の水分含有量が20重量%未満であり、
    前駆体(a2)を使用する場合、重合後または重合中にその前駆体(a2)の少なくとも一部が四級窒素を含有する化合物(a2’)に変換され、
    モノマー(a1)、(a2’)および(c)の合計の、モノマー(d)の合計に対するモル比が少なくとも2対1であり、
    各場合において、個々の成分a1および/またはa2,bならびに任意成分のcおよびdの割合(重量%)を合計すると100重量%である工程、
    により得られるカチオン性ポリマーの、化粧品製剤における使用。
  2. 前記モノマー(a1)および/または化合物(a2’)が四級ビニルアミン、N,N,N-トリアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N,N-トリアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N,N-トリアルキルアミノアルキルアクリルアミド、N,N,N-トリアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、3-アルキル-1-ビニルイミダゾール、3-アリール-1-ビニルイミダゾール、四級ビニルピリジンおよび四級ジアリルアミン、およびその塩からなる群から選択される、請求項1に記載の使用。
  3. 前記モノマー(a1)および/または化合物(a2’)が、
    a)式(IIIa)または(IIIb)
    Figure 0004213597
    〔式中、
    14とR15は互いに独立して、水素、C-Cの直鎖または分枝鎖のアルキル、メトキシ、エトキシ、2-ヒドロキシエトキシ、2-メトキシエトキシおよび2-エトキシエチルからなる群から選択され、
    nは0、1または2であり、
    Wは、
    Figure 0004213597
    (ここで、ラジカルR16は同一であっても異なっていてもよく、C-C40直鎖または分枝鎖のアルキルラジカル、ホルミル、C-C10直鎖または分枝鎖のアシル、N,N-ジメチルアミノエチル、2-ヒドロキシエチル、2-メトキシエチル、2-エトキシエチル、ヒドロキシプロピル、メトキシプロピル、エトキシプロピルまたはベンジルからなる群から選択され、
    -はアニオンである)
    である〕
    で表される四級ビニルアミン、
    b)式(IV)
    Figure 0004213597
    〔式中、
    14、R15およびWは請求項3のa)の式IIIaとIIIbに用いられたのと同一の意味を有し、
    17は、水素またはメチルであり、
    18は、1〜24個の炭素原子を有するアルキレンまたはヒドロキシアルキレンであり、
    gが1のときZは窒素であり、gが0のときZは酸素である〕
    で表されるN,N,N-トリアルキルアミノアルキルアクリレート、N,N,N-トリアルキルアミノアルキルメタクリレート、N,N,N-トリアルキルアミノアルキルアクリルアミドまたはN,N,N-トリアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、
    c)式(V)
    Figure 0004213597
    〔式中、
    19〜R21は互いに独立して、水素、C-C-アルキル、C-C-ヒドロキシアルキルまたはフェニルであり、
    22はC-C-アルキル、C-C-ヒドロキシアルキルまたはフェニルであり、
    -はアニオンである〕
    で表される四級N-ビニルイミダゾール、
    d)式(VI)
    Figure 0004213597
    〔式中、R21、R22およびX-は請求項3のc)の式(V)で用いられたのと同じ意味を有する〕
    で表される四級ビニルピリジン、
    e)式(VII)
    Figure 0004213597
    〔式中、R23とR24はそれぞれ互いに独立してC〜C24アルキルであり、X-はアニオンである〕
    で表される四級ジアリルアミン
    からなる群から選択される、請求項1または2に記載の使用。
  4. 前記モノマー(a1)および/または化合物(a2’)が、
    N,N,N-トリメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、
    N,N,N-トリエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、
    N,N,N-トリメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
    N,N,N-トリエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
    N,N,N-トリメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、
    N,N,N-トリエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、
    N,N,N-トリメチルアミノヘキシル(メタ)アクリレート、
    N,N,N-トリメチルアミノオクチル(メタ)アクリレート、
    N,N,N-トリメチルアミノドデシル(メタ)アクリレート、
    N-[3-(トリメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、
    N-[3-(トリメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、
    N-[3-(ジメチルアミノ)ブチル]メタクリルアミド、
    N-[8-(トリメチルアミノ)オクチル]メタクリルアミド、
    N-[12-(トリメチルアミノ)ドデシル]メタクリルアミド、
    N-[3-(トリエチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、
    N-[3-(トリエチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、
    (メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピルトリメチルアミン、
    (メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピルトリエチルアミン、
    3-メチル-1-ビニルイミダゾールおよび
    N,N-ジメチル-N,N-ジアリルアミン
    からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
  5. 前記ポリマーが成分(a1)として3-メチル-1-ビニルイミダゾリウムメチルスルファートとN,N-ジメチル-N,N-ジアリルアンモニウムクロリドの混合物を用いることによって得られるものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の使用。
  6. 前記モノマー(a2)が、ラジカル重合性の不飽和第一、第ニおよび第三アミン、不飽和酸ならびに不飽和ハロゲン化物からなる群から選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。
  7. 前記モノマー(a2)が、
    a)式(VIII)
    Figure 0004213597
    〔式中、R14〜R18には、請求項3のb)の式(IV)で用いた定義が当てはまり、R25とR26はそれぞれ互いに独立して水素、直鎖または分枝鎖のC-C40アルキル、ホルミル、直鎖または分枝鎖のC-C10アシル、N,N-ジメチルアミノエチル、2-ヒドロキシエチル、2-メトキシエチル、2-エトキシエチル、ヒドロキシプロピル、メトキシプロピル、エトキシプロピルまたはベンジルからなる群から選択される〕
    で表されるアミノアルキルアクリレート、アミノアルキルメタクリレート、アミノアルキルアクリルアミドおよびアミノアルキルメタクリルアミド、
    b)式IX
    Figure 0004213597
    〔式中、R19〜R21には、互いに独立して、請求項3のc)の式(V)で用いた定義が当てはまる〕
    で表されるN-ビニルイミダゾール、
    c)式(X)
    Figure 0004213597
    〔式中R27は水素またはC〜C24アルキルである〕
    で表されるジアリルアミン、
    d)1,3-ジビニルイミダゾリド-2-オンまたは式(XI)
    (R28N-(CH-CR15=CHR14 (XI)
    〔式中、R14、R15およびnは式(IIIa)と(IIIb)中に用いられたのと同じ意味を有し、ラジカルR28は水素、直鎖または分枝鎖のC-C40アルキルラジカル、ホルミル、直鎖または分枝鎖のC-C10アシル、N,N-ジメチルアミノエチル、2-ヒドロキシエチル、2-メトキシエチル、2-エトキシエチル、ヒドロキシプロピル、メトキシプロピル、エトキシプロピルまたはベンジルからなる群から選択され、n=0のとき、ラジカルR28は共に同時に水素ではない〕
    で表されるN-二置換ビニルアミン
    からなる化合物群から選択されるアミンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
  8. 前記モノマー(a2)が、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリレート、N-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N-メチルアミノエチルメタクリレート、N-[3-(メチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、アミノエチルメタクリレートおよびN-[3-アミノプロピル]メタクリルアミド、N-ビニルイミダゾール、1-ビニル-2-メチルビニルイミダゾールおよびN,N-ジアリルアミンからなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の使用。
  9. 前記四級化が1〜24個の炭素原子を有するハロゲン化アルキル、1〜24個の炭素原子を有するジアルキルスルファート、アルキレンオキシドまたはエピクロロヒドリンにより行われる、請求項6〜8のいずれか1項に記載の使用。
  10. 前記モノマー(a2)がハロアルキルアクリレートまたはハロアルキルメタクリレートから選択される不飽和ハロゲン化物である、請求項6に記載の使用。
  11. 前記四級化がトリアルキルアミンによって行われる、請求項10に記載の使用。
  12. 前記モノマー(c)がN-ビニルラクタム、N-ビニルカルボキサミド、ヒドロキシアルキルアクリレート、エチレン性不飽和アミド、ビニルイミダゾール、不飽和酸および不飽和アミンからなる群から選択される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の使用。
  13. 前記モノマー(c)がN-ビニルピロリドン、N-ビニルピペリドン、N-ビニルカプロラクタム、N-ビニルホルムアミド、N-エチル-N-ビニルアセトアミドまたはN-メチル-N-ビニルアセトアミド、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-ヒドロキシエチルメタクリレート、2-ヒドロキシプロピルメタクリレート、ブタンジオールモノアクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N-ビニルイミダゾール、アクリル酸、マレイン酸、メタクリル酸、2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、ジメチルアミノエチルアクリレート、およびジメチルアミノメタクリレートからなる群から選択される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の使用。
  14. 前記モノマー(d)が、モノエチレン性不飽和C-C-カルボン酸のC-C10-アルキルエステル、エチレン性不飽和ジカルボン酸のジ-C-C10-アルキルエステル、少なくとも一つのラジカル重合性炭素-炭素二重結合を有する炭化水素、ビニル、ビニリデンまたはアリルハリド、脂肪族の飽和または不飽和のC-C40直鎖、C-C40分枝鎖またはC-C40炭素環式カルボン酸のビニル、アリルおよびメタリルエステル、直鎖または分枝鎖の、2〜20個の炭素原子を有する脂肪族アルコールのビニル、アリルおよびメタリルエーテルからなる群から選択される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の使用。
  15. 前記モノマー(d)がメチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、デシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t-ブチルメタクリレート、2-エチルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレート、メチルエタクリレート、エチルエタクリレート、n-ブチルエタクリレート、イソブチルエタクリレート、t-ブチルエタクリレート、2-エチルヘキシルエタクリレート、デシルエタクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、好ましくはスチレン、α-メチルスチレン、t-ブチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、シクロヘキサジエン、エチレン、プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、イソブチレン、ビニルトルエン、ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、アリルクロリド、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、吉草酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、2-エチルヘキサン酸ビニル、デカン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルドデシルエーテル、ビニルヘキサデシルエーテル、ビニルステアリルエーテル、アクリルアミドグリコール酸、フマル酸およびクロトン酸、からなる群から選択される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の使用。
  16. 前記式Iで表されるポリエーテル含有化合物(b)の平均分子量が500〜50000(数平均)であり、記号が互いに独立して下記の意味、すなわち
    が水素、C-C-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-であり;
    が水素、C-C-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-であ
    からRが-(CH-、-(CH-、-(CH-、-CH-CH(R)-、-CH-CHOR-CH-であり;
    がC-C-アルキルであり;
    が水素、C-C-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-であり;
    nが1であり;
    sが0であり;
    uが5〜500であり;
    vが0〜500であり;
    wが0〜500である、
    請求項1〜15のいずれか1項に記載の使用。
  17. 前記ポリエーテル含有化合物がエチレンオキシドおよびプロピレンオキシドから選択される少なくとも一つの化合物のポリマー、コポリマーまたはブロックコポリマーである、請求項1〜16のいずれか1項に記載の使用。
  18. 前記量的比率が
    a1)3〜30重量%
    b)70〜97重量%
    c)0〜15重量%
    d)0〜15重量%
    であり、各場合において、個々の成分a1、bおよび任意成分としてのcおよびdの割合(重量%)を合計すると100重量%である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の使用。
  19. 前記量的比率が
    a1)4〜12重量%
    b)88〜96重量%
    c)0重量%
    d)0重量%
    であり、各場合において、個々の成分a1およびbの割合(重量%)を合計すると100重量%である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の使用。
  20. 3〜30重量%の少なくとも一種のカチオン性四級ラジカル重合性モノマー(a1)を、
    式I
    Figure 0004213597
    〔式中、記号は互いに独立して下記の意味を有するものである:
    は水素、C-C24-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-、ポリアルコールラジカルであり;
    は水素、C-C24-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-であり;
    からRは-(CH-、-(CH-、-(CH-、-CH-CH(R)-、-CH-CHOR-CH-であり;
    はC-C24-アルキルであり;
    は水素、C-C24-アルキル、R-C(=O)-、R-NH-C(=O)-であり;
    Aは-C(=O)-O、-C(=O)-B-C(=O)-O、
    -CH-CH(-OH)-B-CH(-OH)-CH-O、
    -C(=O)-NH-B-NH-C(=O)-O、
    Figure 0004213597
    であり;
    Bは-(CH-、アリーレン、これらは置換されていてもよく;
    30、R31は水素、C-C24-アルキル、C-C24-ヒドロキシアルキル、ベンジルまたはフェニルであり;
    nは、Rがポリアルコールラジカルでない場合、1であり、または
    nは、Rがポリアルコールラジカルである場合、1〜1000であり
    sは0〜1000;
    tは1〜12;
    uは1〜5000;
    vは0〜5000;
    wは0〜5000:
    xは0〜5000;
    yは0〜5000;
    zは0〜5000である〕
    で表される化合物から選択される、70〜97重量%の少なくとも一種のポリエーテル含有化合物(b)の存在下で、
    水に対する溶解度が25℃で60g/l以上である、任意成分としての0〜15重量%の一種以上のラジカル重合性モノマー(c)および
    水に対する溶解度が25℃で60g/l未満である、任意成分としての0〜15重量%の一種以上のラジカル重合性モノマー(d)
    と共に重合する工程であって、
    モノマー(a1)および(c)の合計の、モノマー(d)の合計に対するモル比が少なくとも2対1であり、
    重合中の反応混合物中の水分含有量が20重量%未満であり、
    各場合において、個々の成分a1,bおよび任意成分のcおよびdの割合(重量%)を合計すると100重量%である工程、
    により得られるカチオン性ポリマー。
  21. 前記ポリエーテル含有化合物(b)が請求項16または17に定義のものである、請求項20に記載のカチオン性ポリマー。
  22. i)前記モノマー(a1)が請求項2〜5のいずれかに定義のものであり、
    ii)前記ポリエーテル含有化合物(b)が請求項1、16および17のいずれかに定義のものであり、
    iii)前記モノマー(c)が請求項12または13に定義のものであり、および/または
    iv)前記モノマー(d)が請求項14または15に定義のものである、請求項20に記載のカチオン性ポリマー。
  23. 前記ポリマーの組成が請求項18または19に定義のものである、請求項20または21に記載のカチオン性ポリマー。
  24. 3〜30重量%の少なくとも一種のカチオン性四級ラジカル重合性モノマー(a1)を、
    70〜97重量%の少なくとも一種のポリエーテル含有化合物(b)の存在下で、
    水に対する溶解度が25℃で60g/l以上である、任意成分としての0〜15重量%の一種以上のラジカル重合性モノマー(c)および
    水に対する溶解度が25℃で60g/l未満である、任意成分としての0〜15重量%の一種以上のラジカル重合性モノマー(d)
    と共に重合する工程を含み、
    モノマー(a1)および(c)の合計の、モノマー(d)の合計に対するモル比が少なくとも2対1であり、
    重合中の反応混合物中の水分含有量が20重量%未満であり、
    各場合において、個々の成分a1,bおよび任意成分のcおよびdの割合(重量%)を合計すると100重量%である、
    請求項20〜23のいずれか1項に記載のカチオン性ポリマーの製造方法。
  25. 下記の組成;
    a)0.05〜20重量%の請求項1〜23のいずれか1項に記載のカチオン性ポリマー、
    b)20〜99.95重量%の水および/またはアルコール、
    c)0〜79.05重量%のその他の成分、
    を有する髪用化粧品製剤。
  26. 下記の組成;
    a)0.1〜10重量%の請求項1〜23のいずれか1項に記載のカチオン性ポリマー、
    b)20〜99.9重量%の水および/またはアルコール、
    c)0〜70重量%の噴射剤、
    d)0〜20重量%のその他の成分、
    を有する髪用化粧品製剤。
  27. 下記の組成;
    a)0.1〜10重量%の請求項1〜23のいずれか1項に記載のカチオン性ポリマー、
    b)55〜94.8重量%の水および/またはアルコール、
    c)5〜20重量%の噴射剤、
    d)0.1〜5重量%の乳化剤、
    e)0〜10重量%のその他の成分、
    を有する髪用化粧品製剤。
  28. 下記の組成;
    a)0.1〜10重量%の請求項1〜23のいずれか1項に記載のカチオン性ポリマー、
    b)60〜99.85重量%の水および/またはアルコール、
    c)0.05〜10重量%のジェル形成剤、
    d)0〜20重量%のその他の成分、
    を有する髪用化粧品製剤。
  29. 下記の組成;
    a)0.05〜10重量%の請求項1〜23のいずれか1項に記載のカチオン性ポリマー、
    b)25〜94.95重量%の水、
    c)5〜50重量%の表面活性剤、
    d)0〜5重量%のその他のコンディショニング剤、
    e)0〜10重量%のその他の化粧品成分、
    を有する髪用化粧品製剤。
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