JP4206572B2 - 発泡成形型 - Google Patents

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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
    • B29C44/34Auxiliary operations
    • B29C44/58Moulds

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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、発泡成形型に関し、更に詳細には、外面に複数の突部を有する発泡成形品を発泡成形するに際し、キャビティに画成された突出空間内に閉込められた空気およびガスを型外へ排出して該発泡成形品の突部に欠肉部が形成されることを防止するよう構成した発泡成形型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に発泡成形型は、例えば図7に示すように互いに開閉可能な上型41と下型42から構成され、下型42に対して上型41を型締めすることで発泡成形品の形状を前提としたキャビティ43が内部に画成されている。そして、前記発泡成形型30による発泡成形品Pの成形に際しては、例えばオープン注入法による場合を例にとると、上型41を開放した下で下型42のキャビティ43内に所定量のウレタン原液を注入して該上型41を該下型42に型締めすると、ウレタン原液は化学反応により白濁したクリーム状となった後に細かい気泡が発生して発泡を開始し、所定時間(ライズタイム)後にキャビティ43に充満するようになる。
【0003】
ところで図8(a)に示した前記発泡成形品Pは、適宜の間隔で隣接して外方へ突出する合計4個の突部P1,P2,P3,P4を有した形状を呈しているため、前記発泡成形型40では、上型41の内面に壁体部41a,41b,41cを突設することにより、各突部P1,P2,P3,P4に対応した突出空間44,45,46,47がキャビティ43の上方に画成されている。このため、キャビティ43に注入したウレタン原液が発泡反応を開始してウレタンUが徐々に上方へ膨張すると、該キャビティ43内に残存する空気やウレタン原液の発泡反応によるガスは、各突出空間44,45,46,47へ押上げられていく。このとき、図7の両側に位置する第1突出空間44および第4突出空間47は上型41と下型42との接合分割面P.Lに隣接しているため、該突出空間44,47内の空気およびガスは、この接合分割面P.Lに成形されたガス抜き用の隙間を介して発泡成形型40の外部へ適宜排出され得る。しかるに、内側に位置する第2突出空間45および第3突出空間46は前記接合分割面P.Lに隣接していないため、該突出空間45,46内の空気およびガスは型外へ排出されることなく残留してしまう。従って実際に成形された発泡成形品Pでは、図8(b)に示すように、前記第2突出空間45および第3突出空間46に対応した前記突部P2,P3に欠肉部Sが形成され、これにより製品不良を招来していた。
【0004】
そこで、前述した問題点を解決するために、例えば図9に示すような発泡成形型が提案されて実施に供されている。この発泡成形型55では、前記第2突出空間45および第2突出空間46に対応した上型41の壁部に、夫々の突出空間45,46内と型外とを連通する直径3mm程度の空気排出孔56を形成し、発泡成形過程において各突出空間45,46内の空気およびガスを型外へ排出することを許容した型式のものである。またこの型式の発泡成形型55では、前記空気排出孔56に対応した型内壁面に、空気およびガスのみを通過させるスラブ57を配設するものもある。なお図示しないが、前記上型41の壁部に夫々の突出空間45,46内と型外とを連通する空気放出口を開設すると共に各空気放出口を閉塞可能な栓部材を設け、発泡成形工程において該栓部材を空気放出口から脱抜することで対応の突出空間45,46内の空気およびガスを型外へ排出し得るようにした発泡成形型も実施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図9に例示した発泡成形型55では、前記第2突出空間45および第3突出空間46内の空気およびガスを型外へ排出することを許容するので、成形された発泡成形品Pの各突部P2,P3に前記欠肉部Sが形成される不都合を回避することはできる。しかるに前記発泡成形型55では、前記スラブ57を装備しないタイプにおいては、1回の成形作業で該空気排出孔56にウレタンUが詰まってしまうので毎回これを除去する作業を伴い、生産効率が極めて低い欠点を内在している。また前記スラブ57を装備したタイプでは、空気排出孔56のウレタン除去作業は不要となるとしても、成形作業毎に該スラブ56を装着セットする作業が必要となり、この形態でも成形作業の合理化や生産効率の向上は図り得なかった。しかも前記発泡成形型55では、空気およびガスの排出量をコントロールできないので、空気およびガスの抜け過ぎによる発泡成形品のPの底上がりが発生してしまう欠点も内在している。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、前述した課題を好適に解決するべく提案されたもので、発泡成形途中においてはキャビティの各突出空間内に存在する空気およびガスが接合分割面側へ通過することを許容すると共に、発泡最終段階においては各突出空間内に閉込められた空気の収容を許容する空気流通収容路を設けることで、発泡成形品の突部に欠肉部が形成されることを防止すると共にメンテナンスの簡素化による生産効率向上を図った発泡成形型を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、所期の目的を達成するために、本発明に係る発泡成形型は、適宜の間隔で隣接して外方へ突出する少なくとも2つの突部を有する発泡体を成形するための発泡成形型であって、その開閉自在な上型および下型の内部に画成されるキャビティに前記夫々の突部に対応する突出空間を画成し、これら突出空間は前記上型および下型の接合分割面に隣接する突出空間と、該接合分割面に隣接しない突出空間とに分かたれる発泡成形型において、
前記キャビティに形成されて前記夫々の突出空間を仕切る壁部に、隣接し合う突出空間を相互に連通する空気流通収容路を開設し、
前記キャビティ中で反応して膨張するウレタンが前記突出空間へ侵入するに伴なって、これら突出空間に存在する空気および該ウレタンから発生するガスは、これら空気流通収容路を介して前記接合分割面に隣接する突出空間へ移動し、最終的にこの接合分割面から型外へ排出されるよう構成したことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る発泡成形型につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお本実施例では、前述した図8(a)に例示する形状の発泡成形品、すなわち外面上部に適宜の間隔で隣接して上方へ突出する合計4個の突部P1,P2,P3,P4を有した形状の発泡成形品Pを成形する発泡成形型につき説明する。
【0009】
(発泡成形型)
図1は、本発明の一実施例に係る発泡成形型を概略的に示す断面図であって、本実施例の発泡成形型10は、互いに開閉自在な上型11と下型12から構成され、前記下型12の開口部12aに対して前記上型11を型締めすることで、前記発泡成形品Pの形状を前提としたキャビティ13が内部に画成されるようになっている。なお前記発泡成形型10は、オープン注入によりウレタン原液を注入するタイプのもので、上型11を開放した状態で下型12の前記開口部12aを介して所定量のウレタン原液をキャビティ13内に注入するようになっている。また、下型12と上型11とを型締めした際には、該下型12と上型11との接合分割面(パーティングライン)P.Lにガス抜き用の隙間が画成されるようになっており、キャビティ13内の空気およびガスを型外へ排出し得るようになっている。
【0010】
前記上型11では、前記発泡成形品Pの形状を前提として、該発泡成形品Pの前記各凹部Pa,Pb,Pcに対応する壁部18,19,20が内面に膨出形成され、これにより前記発泡成形品Pの前記各突部P1,P2,P3,P4に対応した突出空間14,15,16,17が、キャビティ13の上方へ画成されている。そして、この上型11が前記下型12に型締めされた状態においては、両側に位置する第1突出空間14および第4突出空間17は上型11と下型12との接合分割面P.Lに隣接していると共に、内側に位置する第2突出空間15および第3突出空間16は該接合分割面P.Lに隣接していない。
【0011】
(空気流通収容路)
そして本実施例の発泡成形型10では、第1突出空間14と第2突出空間15を仕切る前記第1壁部18の上方基部に、各突出空間14,15の上方隅角部に開口して両突出空間14,15同士を空間的に連通する第1空気流通収容路21が形成されている。また、前記第2突出空間15と第3突出空間16とを仕切る前記第2壁部19の上方基部には、各突出空間15,16の上方隅角部に開口して両突出空間15,16同士を空間的に連通する第2空気流通収容路22が形成されている。すなわち第1空気流通収容路21は、第1および第2突出空間14,15内へ侵入して徐々に膨張するウレタンUの上昇方向に対して、空気およびガスが最終的に閉込められる上方隅角部に開口している(図3)。一方、第2空気流通収容路22も、第2および第3突出空間15,16内へ侵入して徐々に膨張するウレタンUの上昇方向に対して、空気およびガスが最終的に閉込められる上方隅角部に開口している(図3)。
【0012】
なお各空気流通収容路21,21のサイズは、例えば直径2mm〜8mm程度とされ、好適には直径3mm〜6mmの範囲で設定するのが望ましい。すなわち、直径2mm以下の場合はウレタンUが詰まって閉塞し易く、また直径8mm以上の場合はウレタンUが容易に侵入して発泡成形品Pの製品面に突出部が形成される問題が生ずる。なお、第1空気流通収容路21および第2空気流通収容路22は、各突出空間15,16内に最終的に閉込められる空気およびガスの合計体積を前提としたもとで、この体積と同程度の容積となるようその形成数を設定するのが望ましいが、該空気およびガスは適宜圧縮されて体積が小さくなるので合計体積の30%の容積以上であればよい。
【0013】
このように本実施例の発泡成形型10では、前記第2突出空間15が、前記第1空気流通収容路21および第1突出空間14を介して上型11および下型12の接合分割面P.Lに空間的に連通しており、該第2突出空間15内の空気およびガスは、これら第1空気流通収容路21および第1突出空間14を介して接合部P.Lから型外へ適宜排出可能となっている(図2)。また、前記第1突出空間14および第2突出空間15の上面にウレタンUの上面が到達した時点においては、両突出空間14,15内に閉込められた空気およびガスは、その一部が第1空気流通収容路21へ収容され得るようになっている(図3)。
【0014】
一方、前記第3突出空間16は、前記第2空気流通収容路22,前記第2突出空間15,前記第1空気流通収容路21および第1突出空間14を介して上型11および下型12の接合分割面P.Lに空間的に連通しており、該第3突出空間16内の空気およびガスは、これら第2空気流通収容路22,前記第2突出空間15,前記第1空気流通収容路21および第1突出空間14を介して接合分割面P.Lから型外へ排出可能となっている(図2)。また、前記第1〜第3突出空間14,15,16の上面にウレタンUの上面が到達した時点において、該第2突出空間15および第3突出空間16内に閉込められた空気およびガスは、その一部が第2空気流通収容路22へ収容され得るようになっている(図3)。
【0015】
【実施例の作用】
前述のように構成された本実施例の発泡成形型10では、上型11を開放した下で、図示しない注入装置により下型12のキャビティ13内へ所定量のウレタン原液を注入する。そして、ウレタン原液の注入完了後に前記上型11を下型12に型締めすると、ウレタン原液は化学反応により白濁したクリーム状となった後に細かい気泡が発生して発泡を開始し、キャビティ13に徐々に充満していく(図1)。この際に、キャビティ13内に残存する空気およびウレタン原液の発泡反応により発生したガスは、ウレタンUの膨張と共に上方へ徐々に押上げられ、下型12および上型11の接合分割面P.Lに画成された隙間を介して型外へ適宜排出される。
【0016】
そして、発泡により膨張するウレタンUの上面が、前記第1壁部18,第2壁部19および第3壁部20の下面に到達すると、図2に示すように、前記各突出空間14,15,16,17は夫々が独立した空間として区分される。ここで前述したように、図1の両側に位置する第1突出空間14および第4突出空間17は、上型11と下型12の接合分割面P.Lに隣接しているので、当該の突出空間14,17内を上昇するウレタンUにより押上げられる空気およびガスは、該接合分割面P.Lを介して型外へ適宜排出される。一方、図1の内側に位置する第2突出空間15および第3突出空間16に関しては、前述したように、何れの突出空間15,16も前記第1空気流通収容路21および第2空気流通収容路22を介して前記接合分割面P.Lに空間的に連通している。従って、第2突出空間15内に侵入して上昇するウレタンUにより押上げられる該空間15内の空気およびガスは、第1空気流通収容路21および前記第1突出空間14を通って前記接合分割面P.Lから型外へ排出されるので、第2突出空間15内へのウレタンUの膨張を好適に許容する。一方、前記第3突出空間16内に侵入して上昇するウレタンUにより押上げられる該空間16内の空気およびガスは、第2空気流通収容路22,第2突出空間15,第1空気流通収容路21および第1突出空間14を通って前記接合分割面P.Lから型外へ排出されるので、第3突出空間16内へのウレタンUの膨張を好適に許容する。
【0017】
このように、第1〜第4の各突出空間14,15,16,17に侵入したウレタンUが、夫々の突出空間14,15,16,17内を発泡しながら上昇している過程では、各突出空間14,15,16,17内に残存した空気およびガスは、前記接合分割面P.Lを介して発泡成形型10の外部へ順次排出される。従ってウレタンUは、第2突出空間15および第3突出空間16内へも好適に膨張するようになる。
【0018】
そして、前記第1突出空間14内を上昇したウレタンUの上面中央部が当該突出空間14の上面に到達すると、図3(a)に示すように、第2突出空間15と接合分割面P.Lとの空間的な連通が遮断され、また第2突出空間15内を上昇したウレタンUの上面中央部が当該突出空間15の上面に到達すると、第1突出空間14(接合分割面P.L)と第3突出空間16との空間的な連通が遮断される。従って、この時点で第1突出空間14の上部隅角部に閉込められた空気およびガスにおいて、接合分割面P.Lに連通しない上部隅角部に閉込められた空気およびガスは、該空間14内で更に膨張するウレタンUの発泡圧によって、前記第1空気流通収容路21内へ押込まれて収容されるに至る。また、前記第2突出空間15の上部隅角部に閉込められた空気およびガスは、該空間15内で更に膨張するウレタンUの発泡圧によって、その一部は前記第1空気流通収容路21内へ押込まれて収容される一方、残りは前記第2空気流通収容路22内へ押込まれて収容されるに至る(図3(b))。更に、前記第3突出空間16の上部隅角部に閉込められた空気およびガスは、該空間16内で更に膨張するウレタンUの発泡圧によって、その全てが前記第2空気流通収容路22内へ押込まれて収容されるに至る(図3(b))。なお図示しないが、前記第4突出空間17内の空気およびガスは、その全てが前記接合分割面P.Lを介して型外へ排出される。
【0019】
従って本実施例の発泡成形型10では、第2突出空間15および第3突出空間16内の上部隅角部に最終的に閉込められた空気およびガスは、ウレタンUの膨張する際の発泡圧により、これら突出空間15,16の上部隅角部に開口した第1空気流通収容路21または第2空気流通収容路22内へ押込まれて収容されるようになり、図4に示すように、当該突出空間15,16内全体にウレタンUが好適に充満するようになる。しかも、前記第1空気流通収容路21および第2空気流通収容路22は、夫々の空気流通収容路21,22に隣接する突出空間14,15,16に閉込められる空気とガスの合計体積を前提とした容積に設定されているので、第2突出空間15および第3突出空間16内に空気が残留することはない。また、各突出空間14,15,16内に充満したウレタンUの圧力が同じであるから、第1空気流通収容路21および第2空気流通収容路22内の空気およびガスは両側開口部から均一的に押圧されてバランスが維持されることにより、空気流通収容路21,22へウレタンUが侵入することやこれにより空気が突出空間内へ押出される等の不都合が発生することがなく、従って発泡成形品Pの製品表面に凹部や突部が形成されない。
【0020】
そして、ライズタイムを経過した後、更に適時間が経過したら、所要の方法によりガス抜きを施し、このガス抜きが完了したらウレタンが硬化するまで待機する。そして、所要時間が経過して発泡成形品Pが所要形状で完全に硬化したら、上型11を開放してキャビティ13から該発泡成形品Pを脱型する。
【0021】
このように本実施例の発泡成形型10では、接合分割面P.Lに隣接しない第2突出空間15および第3突出空間16内に閉込められた空気およびガスの排出を好適に行ない得るので、発泡成形品Pの突部P2,P3に欠肉部が形成される不都合が好適に回避し得る。また、第1空気流通収容路21および第2空気流通収容路22内は、残存空気およびガスが押込まれて圧力が適宜上昇した状態となるので、これら空気流通収容路21,21内にウレタンUが侵入することも殆どなく、該空気流通収容路21,21を成形作業毎に清掃する必要もなく生産効率を向上させ得る。また、キャビティ13内は略最適な圧力に保持されるので、空気およびガスの過度の排出により発生する発泡成形品Pの底上がり不良も好適に回避し得る。
【0022】
図5は、キャビティ13の中央に立設したテーパ部26aを有する壁部26によってアンダーカット形状を呈する発泡成形型25を例示したものであるが、この発泡成形型25においても、該壁部26の屈曲部に空気の流通を許容する空気流通収容路28を開設することにより該屈曲部内側に閉込められた空気およびガスを好適に排出することが可能となり、発泡成形品に欠肉部が形成される不都合が好適に回避できる。すなわち、前記壁部26を挟んだキャビティ27の左右両側に注入されたウレタン原液が夫々発泡反応を開始し、左側のウレタンUが壁部26の屈曲部まで上昇すると、図6(a)に示すように、この屈曲部の内側隅角部に空気およびガスが閉込められてしまう。しかし、ウレタンUの膨張圧力により閉込められた空気およびガスは、前記空気流通収容路28を介して壁部26の右側へ順次流出し、最終的に全ての空気およびガスは右側空間へ放出された後、上型29と下型30の接合分割面P.Lから型外へ排出される。しかも、この空気およびガスが完全に放出される直前においては、図6(b)に示すように、膨張した右側のウレタンUが該空気流通収容路28を閉塞するので、この空気流通収容路28には適宜量の空気が閉込められるようになり、左右のウレタンU,Uが該空気流通収容路28内へ侵入することがない。
【0023】
なお前記実施例では、外面上部に適宜の間隔で隣接して上方へ突出する合計4個の突部P1,P2,P3,P4を有した形状の発泡成形品Pを成形する発泡成形型10につき説明した。しかし、例えば外面上部に適宜の間隔で隣接して上方へ突出する合計n個の突部P1〜Pnを有する発泡成形品を成形するに際しては、この発泡成形品を成形する発泡成形型のキャビティは、n個の各突部P1〜Pnに対応するn個の突出空間が画成されると共に、各突出空間を仕切るn個の壁部が突出形成される。このような発泡成形金型では、各突出空間を仕切るn個の各壁部に、隣接し合う突出空間を相互に連通する空気流通収容路を開設すれば、各突出空間に存在する空気およびガスは、これら空気流通収容路を介して接合分割面に隣接する突出空間へ移動し、最終的にこの接合分割面から型外へ排出される。また、各突出空間に最終的に閉込められた空気は、ウレタンの発泡圧によって夫々の突出空間に隣接する前記空気流通収容路内へ収容されるので、これに伴って各突出空間内へウレタンが充満することも許容されるようになり、発泡成形品におけるn個の各突部P1〜Pnに欠肉部が形成されることがない。
【0024】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る発泡成形型によれば、上型と下型の接合分割面に隣接しない突出空間と該接合分割面とを空気流通収容路で空間的に連通した構造としたことにより、前記突出空間内に閉込められた空気およびガスをこの空気流通収容路を介して接合分割面から排出し得るようになり、発泡成形品の突部に欠肉部が形成される不都合を好適に回避し得る利点がある。そして空気流通収容路は、前記突出空間に最終的に空気およびガスが閉込められる部位に開口しているので、前記空気流通収容路と該突出空間と連通が遮断されたとしても、該突出空間内に閉込められた空気およびガスはウレタンの発泡圧を利用して該空気流通収容路内へ収容され、当該の突出空間内にウレタンが充満することが好適に許容される。しかも前記空気流通収容路は、最終的に閉込められる空気およびガスの合計体積を前提として容積が設定されているので、突出空間内に空気が残ったり空気流通収容路内にウレタンが侵入する等の不都合を好適に回避でき、これにより空気流通収容路内のウレタン除去作業を毎回実施する必要もない。更に、キャビティ内の圧力が最適となるので、空気およびガスの抜け過ぎによる発泡成形品の底上がり不良の発生も好適に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る発泡成形型を、キャビティ中のウレタンが発泡反応により膨張しつつある状態を示す断面図である。
【図2】キャビティ内の各突出空間内に残存する空気および発泡反応によるガスが、ウレタンの膨張により発泡成形型の接合分割面を介して型外へ排出される状態を示す要部拡大断面図である。
【図3】 (a)は、ウレタンが各突出空間の上面まで膨張した際に、夫々の突出空間内に閉込められた空気およびガスが空気流通収容路内へ押込まれる状態を示す要部断面図、(b)は(a)の一部拡大断面図である。
【図4】夫々の突出空間内に残存した空気およびガスが空気流通収容路内へ収容される結果として、各突出空間内にウレタンが完全に充満した状態を示す要部断面図である。
【図5】本発明の別形態に係る発泡成形型の断面図である。
【図6】図5に示す発泡成形型のキャビティ内でウレタンが膨張している状態を示す要部断面図であって、(a)は壁部左側に閉込められた空気およびガスが空気流通収容路を介して壁部右側へ放出される状態を示し、(b)は壁部左側に閉込められた空気およびガスの放出完了に伴い空気流通収容路が閉塞される状態を示している。
【図7】従前の発泡成形型の一例を、キャビティ中でウレタンが膨張しつつある状態で示す断面図である。
【図8】 (a)は、図1に示した発泡成形型により好適に成形される発泡成形品の断面図、(b)は図7に示した従来技術に係る発泡成形型により成形される発泡成形品の断面図である。
【図9】図7に示した発泡成形型の問題点を解決するため提案された従来の別の発泡成形型の断面図である。
【符号の説明】
11 上型
12 下型
13 キャビティ
14 第1突出空間
15 第2突出空間
16 第3突出空間
18 第1壁部(壁部)
19 第2壁部(壁部)
21 第1空気流通収容路
22 第2空気流通収容路
P 発泡成形品
1 突部
2 突部
3 突部
n 突部
P.L 接合分割面
U ウレタン

Claims (6)

  1. 適宜の間隔で隣接して外方へ突出する少なくとも2つの突部(P1,P2,P3,Pn)を有する発泡体(P)を成形するための発泡成形型であって、その開閉自在な上型(11)および下型(12)の内部に画成されるキャビティ(13)に前記夫々の突部(P1,P2,P3,Pn)に対応する突出空間(14,15,16,n)を画成し、これら突出空間(14,15,16,n)は前記上型(11)および下型(12)の接合分割面(P.L)に隣接する突出空間(14)と、該接合分割面(P.L)に隣接しない突出空間(15,16,n)とに分かたれる発泡成形型において、
    前記キャビティ(13)に形成されて前記夫々の突出空間(14,15,16,n)を仕切る壁部(18,19,n)に、隣接し合う突出空間(14,15,16,n)を相互に連通する空気流通収容路(21,22,n)を開設し、
    前記キャビティ(13)中で反応して膨張するウレタン(U)が前記突出空間(14,15,16,n)へ侵入するに伴なって、これら突出空間(14,15,16,n)に存在する空気および該ウレタン(U)から発生するガスは、これら空気流通収容路(21,22,n)を介して前記接合分割面(P.L)に隣接する突出空間(14)へ移動し、最終的にこの接合分割面(P.L)から型外へ排出されるよう構成した
    ことを特徴とする発泡成形型。
  2. 前記突部は、前記接合分割面(P.L)に隣接する第1突出空間(14)と、該接合分割面(P.L)に隣接しない第2突出空間(15)とに分かたれ、前記キャビティ(13)に形成されて第1突出空間(14)および第2突出空間(15)を仕切る壁部(18)に、両突出空間(14,15)を連通する空気流通収容路(21)が開設され、前記突出空間(14,15)に存在する空気および前記ウレタン(U)から発生するガスは、前記空気流通収容路(21)を介して前記接合分割面(P.L)に隣接する突出空間(14)へ移動して、この接合分割面(P.L)から型外へ排出される請求項1記載の発泡成形型。
  3. 前記突部は、前記接合分割面(P.L)に隣接する第1突出空間(14)と、該接合分割面(P.L)に隣接しない第2突出空間(15)および第3突出空間(16)とに分かたれ、前記キャビティ(13)に形成されて第1突出空間(14),第2突出空間(15)および第3突出空間(16)を夫々仕切る壁部(18,19)に、これら3つの突出空間(14,15,16)を連通する空気流通収容路(21,22)が開設され、前記突出空間(14,15,16)に存在する空気および前記ウレタン(U)から発生するガスは、前記空気流通収容路(21,22)を介して前記接合分割面(P.L)に隣接する突出空間(14)へ移動して、この接合分割面(P.L)から型外へ排出される請求項1記載の発泡成形型。
  4. 前記突出空間(14)内へ膨張した前記ウレタン(U)が接合分割面(P.L)と空気流通収容路(21)との連通を遮断した後に、前記突出空間(15,16,n)内に閉込められた空気およびガスを前記空気流通収容路(21,22,n)内へ収容させることで、突出空間(15,16,n)内に該ウレタン(U)が充満することを許容する請求項1記載の発泡成形型。
  5. 前記空気流通収容路(21,22,n)は、前記ウレタン(U)が前記第突出空間(15,16,n)内へ膨張した際に前記空気およびガスが最終的に閉込められる部位で隣接する該突出空間(15,16,n)へ開口した請求項1または4に記載の発泡成形型。
  6. 前記空気流通収容路(21,22,n)は、夫々に連通する突出空間(15,16,n)内に最終的に閉込められる空気およびガスの合計体積を前提とした容積に設定される請求項1,4または5の何れかに記載の発泡成形型。
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