JP4185171B2 - 荷電粒子ビーム露光方法及びその露光装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム露光方法及びその露光装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ビームやイオンビーム等の荷電粒子ビームを利用した露光装置及びその露光方法に関する。より具体的には、資料を載せたステージを連続的に移動させながら露光する露光装置及びその露光方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子ビーム等を利用した荷電粒子ビーム露光(以下単に電子ビーム露光と称する)は,LSIチップ等の微細なパターンを形成する時に利用される。電子ビーム露光法では、膨大な数の微細パターンをウエハ等の資料上に照射しなければならず、そのスループットが従来のステッパに比較して劣る。特に、資料上の所望の位置に微細パターンを露光する場合、電子ビームを偏向して所望のパターンを生成し、さらにその電子ビームを所望の位置に偏向する。但し、電子ビームを偏向する範囲に限りがあるので、その範囲を越える資料上の位置に露光する時は資料を搭載したステージを移動させる必要がある。
【0003】
しかしながら、ステージを移動させて静止させ、その状態で偏向範囲の露光を行う方法では、ステージの移動後に静止までの整定時間を伴う。ステージの移動は機械的な移動を伴うのでその整定時間は長くなる。従って、例えば資料が半導体ウエハの場合、偏向可能領域が1チップ内で例えば100個あるとすると、1チップの露光時間に上記のステージの整定時間の100倍の時間が必要になる。その結果、1ウエハ分の露光時間は莫大となる。
【0004】
そこで、上記のステージの移動と静止を繰り返す方法ではなく、ステージを連続的に移動させながら、資料上に電子ビームを照射する方法が提案されている。この方法は、ステージスキャン方法と称される。このステージスキャン方法では、一定のスキャン速度でステージを移動させながら露光を行う。従って、ステージの移動速度を速く設定してしまうと、露光処理が終了しないうちに資料の露光位置が露光可能領域から外れてしまい、露光不良となる。逆に、ステージ移動速度を、露光パターン中のショット密度が高いなどの理由で露光時間が最も長く必要な部分でも上記の露光不良が生じない程度の低速度に設定すると、全体の露光処理時間が長くなる。
【0005】
この問題は、可変速スキャンによる露光方法により解決できる。即ち、ステージの移動速度を変化させながら試料上をスキャンする方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この可変速スキャン露光方法は、解決すべき問題点が多く見受けられる。その理由は、ステージの移動速度を露光不良が生じない範囲でできるだけ高くして全体の露光時間を短くする場合、高速でステージを移動中に突然露光時間を長く要する領域を露光することになると、減速が間に合わずに露光可能範囲から外れてしまうことになるからである。このステージの移動速度の制御は必ずしも単純には解決できない。
【0007】
この問題の解決手段の一例として、本出願人は、例えば特開平7-272995号に示される通りのフィードバックによる速度制御を提案した。この方法は、スキャンの領域内での最適速度を初期値として与え、実際に露光しながら露光が進んでいるか遅れているかを常時監視し、フィードバックにより移動速度を変更する。しかし、この方法では、上記した通り急に減速することができず露光不良を起こすことが予想される。
【0008】
また、別の解決手段としては、露光のパターンデータから露光に必要な時間を計算してステージの速度分布を求めることが提案されている。しかし、パターンデータそのものは、LSIの高集積化と共に情報量が膨大になり、パターンデータから直接露光時間を計算すると逆にその計算時間のほうが露光時間よりも長くなる。また、露光装置毎にビーム電流値や偏向領域等の特性が異なり、或いは同じ露光装置でも経時変化によりその特性が変化し、一旦計算で求めた速度分布を再度利用することができない場合が多い。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記問題点を解決した可変速スキャン露光の方法とその露光装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明の目的は、露光不良がなく最短の露光時間で資料を露光することが可能な荷電粒子ビーム露光装置およびその露光方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明は、試料を移動させながら該試料に荷電粒子ビームを照射して露光パターンの領域を露光する荷電粒子ビーム露光方法において、
前記露光パターンのデータと露光位置のデータとを少なくとも有するパターンデータから生成され、少なくとも前記露光パターンの疎密情報を有する2次データに従って、前記試料の移動方向の速度分布を有する速度データを生成する工程と、
前記求められた速度データに従って前記試料を可変速度で移動させながら、前記パターンデータに従って前記試料上に荷電粒子ビームを照射する工程とを有することを特徴とする。
【0012】
上記の2次データは、パターンデータから生成されて、少なくとも露光パターンの疎密情報を有する。疎密情報の例としては、ビームの照射回数である。例えば、試料の移動によるスキャン領域のスキャン方向に分割された小ブロック領域内のビームの照射回数を2次データとして持つことにより、その照射回数と露光時間の積を累積することで、それぞれの小ブロック領域での露光時間を求めることができる。その結果、その小ブロック領域の大きさに従って露光可能な最大の移動速度を求めることができる。この最大の移動速度がそれぞれの小ブロック領域での速度データとなる。
【0013】
更に、2次データには、ビームの偏向位置を変更する回数のデータを含んでも良い。静電偏向器が、透過マスク上の所定位置に偏向する為に設けられ、また、試料上の所定位置に偏向する為に設けられる。それらの偏向器の整定時間、若しくは待ち時間と偏向位置の変更回数との積から、露光に必要な時間を求めることができる。更に、偏向位置の変化の量に従う度数分布を2次データに含ませることにより、より正確に露光に必要な時間を求めることができる。
【0014】
そして、一つの特徴的な点は、この2次データには露光装置の特性についての情報は含まれてなく、異なる露光装置、経時変化を伴う露光装置であっても汎用的に利用することができる。そして、2次データが予め求められていることから、露光時には素早くステージ速度分布を求めることができ、露光スピードを損なうことはない。
【0015】
上記の目的を達成する為の、他の発明は、試料を移動させながら該試料に荷電粒子ビームを偏向し照射して露光パターンの領域を露光する荷電粒子ビーム露光方法において、
前記偏向が可能な範囲内の幅を有し、前記移動による該試料のスキャン方向に延びるフレーム領域内であって、該フレーム領域を該スキャン方向に分割した小ブロック領域それぞれに対応する移動速度を、前記小ブロック領域内の露光パターンの疎密度に従って求める工程と、
それぞれの該小ブロック領域の移動速度を越えない速度であって、該移動速度に応じた可変速度で、前記試料を移動させながら、前記荷電粒子ビームを該試料に偏向、照射する工程とを有することを特徴とする。
【0016】
この発明では、小ブロック領域毎の例えば最大速度を2次データから求めておき、その最大速度を手掛かりに、移動速度のサーボ制御を行う。出来るだけ、最大速度に近い速度で制御すると共に、実際の速度がそれぞれの領域内で最大速度を越えない様にする。そうすることにより、露光不良を避けて最短時間での露光工程が可能になる。これは、目標位置に再短時間で到達するように行われる一般的なサーボ制御とは異なる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例について図面に従って説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明は荷電粒子ビームを利用した露光装置に適用できるが、ここではその一例として電子ビーム露光装置で説明する。
【0018】
[荷電粒子ビーム装置の全体構成]
図1は、電子ビーム露光装置の鏡筒部分の構成図である。電子ビーム発生源である電子銃14で発生された電子ビームは、図示しない軸合わせ用のアラインメントコイルとレンズL1aを介して、矩形アパーチャ15に照射される。その結果生成された矩形の電子ビームは、レンズL1bを介してスリット偏向器(デフレクタ)17に入射する。スリット偏向器17は、図示しない修正偏向信号によって制御され微小な位置の修正に利用される。
【0019】
電子ビームを所望のパターンに整形するために、矩形開口や所定のパターンのブロックマスク等の複数の透過孔を有する透過マスク20が用いられる。この透過マスク20は、水平方向に移動可能なマスクステージ19に搭載される。そして、電子ビームを所望のブロックマスク位置に偏向するために、電磁レンズL2a,L2bと各偏向器21−24が透過マスク20の上下に設けられている。尚、非点収差補正器11、像面湾曲補正器12が透過マスク20の上側に設けられる。
【0020】
上記の様に透過マスク20内の透過パターンで整形された電子ビームは、ブランキング電極25によってウエハ36上への照射、非照射(オン、オフ)が制御される。ブランキング電極25でオンされた電子ビームは、更にレンズL3を通過して、ラウンドアパーチャ27を通過する。ラウンドアパーチャ27は一種の絞りであり、その開口の程度が制御できるようになっている。これにより電子ビームの収束半角が制限される。そして、リフォーカルコイル28、電磁レンズL4によってビーム形状が最終的に調節される。そして、レンズL4近傍に設けられた図示しないフォーカスコイルにより、電子ビームが露光対象面であるウエハ36の表面にフォーカスされ、また図示しないスティングコイルにより、非点収差等の補正が行われる。
【0021】
そして最終段階で、電子ビームは、投影レンズL5により露光サイズに縮小され、図示しない露光位置決定信号により制御される主偏向器(メインデフレクタ)33と副偏向器(サブデフレクタ)34によって、ウエハ36の表面の正しい位置に照射される。尚、メインデフレクタ33は電磁偏向器であり、サブデフレクタ34は静電偏向器である。そして、試料のウエハ36は、連続的に移動可能なステージ35に搭載される。このステージの移動の制御については、後で詳述する。
【0022】
上記した電子ビーム露光装置の鏡筒内の偏向器、電磁レンズ、ステージ等のアクチュエータは、制御部からの制御信号により駆動される。図2は、その電子ビーム露光装置の制御部の概略的な構成図である。この図では、上記のアクチュエータの一部に対する制御手段が示されている。
【0023】
CPU51には、バスを介して配置データファイル52、パターンデータファイル53、2次データファイル54、装置データファイル55、速度ファイル56等が接続される。また、パターンデータメモリ57には、例えばパターンデータファイル53からCPU51により露光対象のパターンデータが読み出される。そして、パターン発生手段58により、例えば透過マスク20内のどのパターンを使用(照射)するのか、そしてウエハ36上のどの位置に電子ビームを照射するのかについてのデータが生成される。それらのデータの内、例えば照射パターンデータがアクチュエータ制御部61内のマスク偏向制御部62に与えられる。そして、その制御部62で生成した偏向駆動デジタル信号が、対応するデジタル・アナログ変換手段および増幅器63にて駆動アナログ信号に変換され、マスク偏向器21〜24に供給される。
【0024】
シーケンス制御部59は、露光工程における電子ビームの描画処理シーケンスを制御する。従って、パターン発生手段により生成される照射パターンデータ、照射位置データ等を受け取り、全体の描画処理を制御する。具体的には、アクチュエータ制御部62とステージ制御部60との同期制御を行う。また、照射位置データに従ってそれぞれの偏向位置データを主偏向制御部64、副偏向制御部65等に与える。主偏向制御部64、副偏向制御部66では、その照射位置に対応する偏向デジタル信号が生成され、デジタル・アナログ変換器および増幅器65,67により偏向アナログ信号に変換され、それぞれの偏向器33,34に与えられる。
【0025】
シーケンス制御部59は、ステージ制御部60に対してもステージ移動に必要なデータを与える。例えば、現在露光中のパターンの位置等のデータである。ステージ移動部60は、ステージ駆動手段68に駆動信号を与え、レーザ干渉測定器等で構成されるステージ位置検出手段69から現在のステージ位置のデータを受け取る。
【0026】
本発明の実施の形態例では、ステージの移動速度を可変制御する。その移動速度は、例えば、2次データファイル内のデータを基にしてCPU51が形成した速度データに従って設定される。この例では、CPU51は2次データファイルに基づいて生成した速度データを一旦速度データファイル56に格納し、そのファイルから速度データがステージ制御部60に与えられる。ステージ制御部60では、その速度データにもとづくサーボ制御により実際のステージ移動速度を求めて、最適の移動制御信号を生成し、ステージ駆動手段68に与える。
【0027】
図2に示されていないが、アクチュエータ制御部61内には、上記以外に、マスクステージ移動制御部、ブランキング偏向器の制御部等が含まれる。また、図中のパターン発生手段58により生成される露光パターンデータに従って生成される各種の補正値が、非点収差補正器11や像面湾曲補正器12、リフォーカルレンズ等の図示しない駆動制御部に与えられる。
【0028】
図3は、パターンデータ、配置データ、および試料であるウエハ36上のスキャン領域を示すフレームとの関係を示す図である。図2に示したパターンデータファイル53内には、例えば、図3(a)に示されるような例えばチップ領域37内の露光用のパターンデータが格納される。このパターンデータの構成は種々の方法があり、一般に当業者が採用しているデータ構成が適用可能である。
【0029】
図3(b)は、図2中の配置データファイル52内の配置データを説明する。即ち、図3(a)のチップ毎のパターンデータが、図3(b)の如くウエハ36内に配置される位置38に露光される。その結果、図3(c)の通りウエハ36上の複数のチップ領域に、それぞれのパターンデータに従う露光パターンの電子ビームが照射される。即ち、ウエハ36表面に形成されたレジスト層の露光パターンに対応した領域が電子ビームにより露光される。
【0030】
図3(c)には、更にウエハ36を連続的に移動させながら露光する時の、ウエハ36とチップ領域37およびそのスキャン領域であるフレーム39との関係例が示される。即ち、フレーム領域39は、ウエハ36の表面をストライプ状に区切った帯状の領域である。即ち、電子ビームの偏向可能範囲は、例えば数ミリメートルの範囲であるので、ウエハ36を露光する時には幅が数ミリメートルで並列するフレーム領域39に分割される。そして、例えば複数のフレーム領域39により、1つのチップ領域37がカバーされる。図3(c)の例では、3本のフレーム領域39により、1つのチップ領域37がカバーされる。
【0031】
図4は、ウエハを搭載したステージの移動により電子ビームの露光領域がスキャンされるのを示す図である。上記したフレーム領域39に沿って露光領域が移動する様にステージが移動制御される。そして、図4中の矢印で示した様に、1つのフレーム領域39の露光が終了すると、その隣のフレーム領域に沿って露光領域が逆方向に移動する。
【0032】
図5は、フレーム領域内における偏向領域の例について示す図である。図1に示した主偏向器は通常電磁偏向器で構成され、例えば数ミリメートルと比較的大きな範囲に偏向することができる。但し、電磁偏向器の場合はそのインダクタンスのために応答が遅い。また、副偏向器は通常静電偏向器で構成され、例えば数百ミクロンの範囲しか偏向することができない。但し、静電偏向器の場合は応答が高速である。通常、主偏向器により偏向可能なメインフィールド内が、副偏向器により偏向可能なサブフィールドで分割される。そして、ブロックマスクにより整形されたパターンの電子ビームが主偏向器と副偏向器の組み合わせにより所望の位置に偏向制御される。
【0033】
図4に示したフレーム39の一部分40が、主偏向器により偏向可能な領域を示す。図5に示される通り、その偏向可能領域40内に副偏向器により偏向可能なサブフィールドSFが複数含まれる。フレーム39に沿ったウエハの移動方向と垂直な方向に、複数のサブフィールドSFが並んで配置される。そのサブフィールドSFが一列に配置された領域をバンドBと称する。図5中には、斜線で示したバンドBiが、例えば偏向可能領域40内に位置する間に、そのバンドBi内の露光処理が終了するようにステージの移動速度が制御される。図中、bp0〜bpnはバンドBの境界線を示す。
【0034】
図6は、更にチップ領域内のフレームと主偏向器の偏向可能範囲との関係例を示す図である。図3、4、5から明らかな通り、この例では、チップ領域37が3本のフレームによりカバーされて、それぞれのフレーム内が複数の小ブロック領域41に分割される。この小ブロック領域41は、複数のバンドBで構成され、一例としては主偏向器によるメインフィールドに該当する。
【0035】
図7は、パターンデータファイル53内のパターンデータのデータ構造の例を示す図である。パターンデータは、少なくとも照射するビームの形状であるパターンPとそれを照射する位置(x、y)のデータを有する。ビームの形状は、具体的には、ブロックマスク方式を利用するときは、透過マスク20内のどのアパーチャーを使用するかに関するデータである。また、ブランキングアパーチャ方式を利用するときは、別途準備されてファイルに記録されているパターンテーブル等のパターン番号のデータである。
【0036】
このパターンデータは、例えば1つのチップ領域内のデータを有する。従って、図6にて示した通り、1つのチップ領域は複数のメインフィールド領域を有し、また各メインフィールド領域は複数のサブフィールド領域を有する。それに伴い、パターンデータも図7に示される通り、複数のメインフィールドMF1〜MFnに分けられている。そして、それぞれのメインフィールドが複数のサブフィールドSF1〜SFmに分けられている。そして、それぞれのサブフィールドSFに対して、露光されるパターンデータ(P1,x1,y1)〜(Pk、xk、yx)〜が与えられる。
【0037】
この様に、パターンデータファイル内のパターンデータがメインフィールドとサブフィールドに区分されていることが、試料の可変速度制御において好ましい。即ち、サブフィールド内の露光パターンの密度等の露光に要する時間に関連する状況は、各サブフィールドで異なる。従って、当然に複数のサブフィールドで構成される1つのバンドを露光するのに要する時間も異なる。図5に示した通り、フレーム39に沿って連続移動させながら露光する場合には、各バンドを露光するのに要する時間に従って、そこの移動速度を制御する必要がある。或いは、複数のバンド単位で露光に要する時間に従って、その部分での移動速度を制御する必要がある。従って、バンドの構成要素であるサブフィールド毎にパターンデータが分けられていることが大切である。
【0038】
図8は、2次データファイル54内の2次データのデータ構成の例を示す図である。本発明の実施の形態例では、2次データはステージの移動速度分布を算出するために必要な情報を含む。そして、かかる2次データは露光前に予め作成される。従って、その2次データと配置データから各フレームの速度分布を計算することができる。
【0039】
この2次データの第一の例は、パターンPからなる電子ビームの照射密度(ショット密度)のデータを有する。1つのパターンの電子ビームを照射して露光するためには、試料上のレジスト膜を化学的に変化させる必要がある。また、図1にて示した通り、透過マスク20内の所望の位置に電子ビームを偏向し、試料の所望の位置に主、副偏向器33,34により再度偏向する必要がある。それぞれの偏向位置の変化の程度により多少の違いはあるが、例えば1つのパターンの電子ビームを照射して露光するに要する時間が、主に露光時間等から平均的に把握可能である。従って、チップ内のフレームのスキャン方向のショット密度の分布を2次データとして予めファイルとして記憶することで、ウエハ36内のチップの配置データが決定した時に、ウエハ全体のフレーム内のスキャン方向の速度分布を容易に求めることができる。
【0040】
図8に示した2次データの例では、かかるショット密度のデータDEが、各サブフィールドSF毎に分けられている。即ち、メインフィールドMF1内のサブフィールドSF1には、そのサブフィールド内のショット回数のデータがDE11として格納される。この例では、既にサブフィールドに区分されているので、その領域内のショット回数であれば、実質的にショット密度と等価である。したがって、この2次データを利用することで、バンド毎のショット密度を簡単に求めることができる。更に、複数のバンドから構成される小ブロック41内のそれぞれのショット密度も簡単に求めることができる。
【0041】
図9は、ショット密度のデータを有する2次データの他のデータ構成例を示す図である。この例では、複数のサブフィールドSFから構成されるバンドB毎にショット密度データDEが求められて格納される。この構成にすることで、バンド毎の露光に要する時間が、概略的にショット密度と1ショットの平均露光時間の積から求められる。1ショットに要する露光時間は、装置やレジスト等の装置依存性、プロセス依存性を有するので、かかるデータは例えば装置データファイル55内に格納されている。これらのデータを読み出すことで取得することができる。
【0042】
2次データの第二の例は、上記の所定領域当たりのショット回数に加えて、偏向位置を変化させた回数(ジャンプ回数)、更にその変更位置変化の量の度数分布を含む。この偏向器は、主に透過マスク20内の偏向位置を変化させる静電偏向器21〜24、主偏向器である電磁偏向器33、及び副偏向器である静電偏向器34である。偏向器により電子ビームの偏向位置を変化させる場合、それぞれの偏向器に異なる偏向信号を与える。従って、偏向位置を変化させるとその偏向位置で整定のための待ち時間が必要になる。特に、電磁偏向器による整定時間は静電偏向器よりもかなり長い。また、静電偏向器は比較的短いがその回数は大であり、同様に整定時間が必要になる。
【0043】
そこで、これらの偏向位置を変化させる回数を上記のショット密度に加えることで、より実際の露光時間の分布を求めることができる。
【0044】
更に、偏向位置を変化させる場合に、その変化量が大きい程整定時間が長くなる傾向がある。従って、変化量(ジャンプ距離)毎の変化回数(ジャンプ回数)からなる偏向位置変化の量の度数分布を2次データに含ませることで、より正確な整定時間を算出することができる。
【0045】
図10は、上記の偏向位置変化の量の度数分布の例を示す図である。この例では、偏向位置の変化量が、0〜DL1、DL1〜DL2....DL4〜DL5の範囲にある偏向位置変化(ジャンプ)回数が、それぞれN1、N2....N5である。これが度数分布である。従って、その上に示したそれぞれの整定時間t1,t2....t5を装置ファイルデータより取得することで、トータルの整定時間Tsを
Ts=N1×t1+....+N5×t5
として求めることができる。
【0046】
従って、かかる度数分布を、各サブフィールド毎に、或いはバンド毎に、或いは速度分布を設定するフレームの単位長さ、例えば小ブロック領域41やメインフィールド毎に2次データの一部として有することにより、より正確な露光に要する時間を求めることができる。そして、この度数分布は、例えば電磁偏向器33、静電偏向器21〜24と34に対してそれぞれ与えられる。
【0047】
図11は、偏向位置の変化の量の度数分布の他の例を示す図である。図10の例が1次元の度数分布であったのに対して、図11の例では2次元の度数分布である。図1にて説明した通り、主な静電偏向器は、透過マスク20内で電子ビームを偏向する偏向器21〜24と、ウエハ36内で偏向させる副偏向器34である。電磁偏向器33の整定時間は非常に長いので、静電偏向器による偏向位置の変化が電磁偏向器の偏向位置の変化と同時に生じたとしても、その時の整定時間は電磁偏向器の整定時間で拘束される。ところが、メインフィールド内でマスク偏向器21〜24による偏向位置の変化と副偏向器34による偏向位置の変化とが同時に発生した場合は、両者の整定時間が同等であるので、両者の整定時間を重複してカウントすることは、現実の整定時間より長い整定時間を求めることになる。その場合は、いずれか長い方の整定時間のみをカウントすることが望ましい。
【0048】
そこで、図11の例では、副偏向器であるサブデフレクタ34による偏向位置の変化量である水平軸と、マスク偏向器による偏向位置変化量の垂直軸を有する2次元の度数分布を採用する。従って、度数分布は2次元のマトリクス内にそれぞれの回数N11〜N55を有するものとなる。この例では、例えば、回数N15は、主にサブデフレクタ34による整定時間に従って全整定時間の計算が行われる。また、回数N51では、主にマスク偏向器21〜24の整定時間に従ってトータルの整定時間の計算が行われる。それらの整定時間は、上記した通り、装置データファイル55内に格納される。
【0049】
更に、この考え方を拡張すると、図1に示した非点収差補正器11や像面湾曲補正器などの電磁コイルにおいて発生する整定時間も考慮して、それらの電磁コイルの駆動電流の変化量の分布を追加して、N次元の度数分布を予め求めておくことで、より正確なトータルの整定時間を求めることができる。
【0050】
従って、最も詳細な2次データの例は、ショット回数と、電磁偏向器の図10に示した如き度数分布と、2つの静電偏向器に対する図11に示した如き2次元の度数分布とを有する。更に、コンピュータの演算処理能力が高い場合は、N次元の度数分布を利用することもできる。
【0051】
図12は、2次データと配置データから求められた各小ブロック41毎の速度分布の例を示す図である。横軸が、フレーム39のスキャン方向に配置される小ブロック41を、縦軸がそれぞれの速度を示す。この例では、小ブロック41がメインフィールドと同じ場合の例である。この様に、複数のバンドからなる小ブロック(MF1 ..MFn+4 ..)における速度(v1 ..vn+4 )が求められると、その速度データは、図2に示した速度データファイル56に格納される。この速度データの計算は、配置データファイル52と2次データファイル54内のデータに基づいてCPU51により行われる。即ち、両データから小ブロック毎の露光に要する時間が求められ、偏向可能領域40との関係から、そこの小ブロックでのステージ速度が求められる。
【0052】
ここで示された小ブロック毎の速度データは、そこでの最大速度を意味する。従って、この最大速度を上回る速度でステージを移動させることは、露光不良を招くおそれがある。従って、ステージ制御部60では、この速度データの範囲内の速度になる様にステージの移動制御を行う。
【0053】
かかるステージに移動制御は、ある種のサーボ制御により実現できる。図2に示した通りステージ制御部60は、ステージ駆動手段68に駆動信号を与えると同時にステージ位置検出手段69によりそのステージの速度を監視する。従って、ステージ制御部60によりステージ速度を監視しながら、ステージ速度ができるだけ図12の速度分布に一致する様に制御することができる。かかるフィードバック制御を伴うサーボ制御が、サーボ制御の当業者に自明のサーボ制御手段により行われる。
【0054】
上記した2次データは、例えばサブフィールド毎のショット密度であるので、パターンデータに比較して極めて少ないデータ量である。また、2次データをバンド毎或いは小ブロック領域毎に設けることにより更にそのデータ量を減らすことができる。
【0055】
更に、2次データと配置データから速度データを演算により求める工程は、露光工程に入る前に行って速度データをファイル56に格納しておくことが好ましい。しかし、演算自体はそれほど複雑でないので、パターン発生手段によりパターンデータから駆動データが生成されるのと同時に速度データを生成することでも良い。
【0056】
そして、2次データは、パターンデータにのみ依存するデータであるので、異なる露光装置、露光条件に対しても使用することができる。
【0057】
[速度制御]
電子ビーム露光装置において、上記のステージ移動の制御で留意すべき点は、ステージの移動速度が図12の速度vを越えることがない範囲で、できるだけ図12の分布に近い速度制御を行わなければならない点にある。即ち、ステージ速度が速度vを越える状態が発生すると、その状態では露光領域が、偏向可能領域40の外に出てしまい露光不良が発生するからである。この点が、所望の位置に短時間で移動させる一般的なサーボ制御とは異なる。
【0058】
図13は、かかる露光不良が発生する恐れがある速度制御の例を示す図である。この例では、各小ブロック領域MFn ,MFn+1 ... に対して求められた速度データがv1 、v2 ....に従って、ステージ制御部60によりステージ速度が制御された時の実際の速度Vを示す。この例では、ステージ制御部60がフレームのスキャン方向に沿った速度データに従って加速と減速を単純に行った場合である。前記した通り、ステージの移動速度は、速度データvより遅い速度にする必要があるので、速度変化点である小ブロック領域の境界点で加速、減速を行う。そして、その速度の変化は、ステージの移動による慣性により一定の時間を要する。従って、実際のステージ速度Vはその加速度と減速度(負の加速度)に従って、境界点から目標の速度に向かって速度が変化する。
【0059】
図13の例で、領域MFn から領域MFn+1 へ移動する場合は、加速度の限界により一時的に実際の速度CVが目標の最高速度vn+1 より低い状態が発生する。かかる状態は、理想的にはないほうが好ましいが、少なくとも露光不良を生じることはない。ところが、図13の例で、領域MFn+2 から領域MFn+3 に移動する場合は、露光パターン密度が低い領域MFn+2 から高い領域MFn+3 に移動することを意味する。その場合は、減速度に限界があるため、両領域の境界点で減速を始めると80に示される通り、実際の速度CVが目標の最高速度vn+3 より高くなる。領域MFn+3 から領域MFn+4 に移動するの場合も同様の現象が発生する。かかる現象80が発生すると、偏向可能領域40の外に露光対象領域が出てしまい露光不良になる。
【0060】
従って、速度制御では、上記の様に特に減速するときに実際のステージ速度が速度データの目標最高速度を越えることがない様にすることが必要である。
【0061】
図14は、上記の現象80を防止することができる速度制御を示す図である。この図も図13と同じ様に、横軸にフレームのスキャン方向を示し、縦軸にそれぞれの小ブロックMFでの最高速度vを示す。破線CV1は、改良された速度制御例である。この例では、小ブロックMFの境界の速度変化点を速度設定点と定義する。そして、その速度設定点において、両側の小ブロックMFの速度データvの内遅い方の速度をその速度設定点における設定速度として与える。図中の、速度設定点Cn では、小ブロックMFn とMFn+1 の目標速度vn とvn+1 のうち遅い方の目標速度vn がその設定速度Vn として与えられる。同様に、速度設定点Cn+1 、Cn+2 、Cn+3 、Cn+4 の設定速度Vn+1 n+2 n+3 n+4 が図示されるとおり与えられる。
【0062】
そして、図中破線CV1で示した通り、速度制御がその速度設定点Cの速度Vに沿う様に行われる。従って、領域MFn+2 から領域MFn+3 に移動する場合は、領域MFn+2 の左端の速度設定点Cn+1 の速度Vn+1 からあらかじめ右端にある次の速度設定点Cn+2 の速度Vn+2 に向かって減速が行われる。従って、図13の如く速度CV1が最高速度vn+3 を越える現象は発生しない。領域MFn+3 から領域MFn+4 に移動する場合も同様である。
【0063】
図中の一点鎖線CV2で示した速度制御曲線は、上記の速度設定点Cを利用する方法を更に改良した例である。この例では、速度制御を速度設定点Cの速度Vに沿って行うことは上記と同じであるが、加速する時は速度設定点Cを通過直後にできるだけ早く加速を開始し、減速する時は次の速度設定点Cの手前でできるだけ遅く減速を開始する。そうすることにより、速度制御曲線CV2をできるだけ最高速度vの線(実線)に近づけることができる。
【0064】
尚、この改良例で留意すべき点は、まず加速時に加速の慣性モーメントにより実際のステージ速度CV2が最高速度vn やvn+1 を越えることがない様にする点である。従って、例えば領域MFn から領域MFn+1 に移動する時に速度設定点Cn を通過後に速度Vn から加速する場合は、次の速度設定点Cn+1 の手前の位置からその加速をなくす様にして、最高速度vn+1 を中心として振動することがないようにする。単純なフィードバック制御においては、そのような振動が発生するが、良く知られたフェードフォワード制御を適切に追加することで、かかる振動を避けることができる。
【0065】
図15は、図14の速度制御を更に改良した例を示す図である。この例では、領域MFの境界点での速度設定点Cに両側の領域の最高速度vのうち遅い速度を与えることは図14と同じである。図15の例では、更に領域MFの中間点をさらに速度設定点Cxとして速度Vxを追加する。そして、それらの速度設定点C及びCxの速度V,Vxに沿って速度曲線CV3を生成する。即ち、図15中の破線CV3が速度制御曲線となる。この例では、例えば領域MFn+2 の如く両側の領域MFn+1 MFn+3 よりも露光密度が低い場合は、十分に高い速度でステージを移動できるので、露光のスループットが更に向上する。
【0066】
破線CV3で示した速度制御曲線に対して、更に、加速はできるだけ早く開始し、減速はできるだけ遅く手前で開始するようにしたのが、一点鎖線で示される速度制御曲線CV4である。かかる改良を加えることで、さらに露光時間を短縮して露光スループットを上げることができる。
【0067】
上記の速度制御曲線の生成は、図2に示した制御部の構成において、ステージ制御部60にて行われる。速度データファイル56内に格納されている各小ブロック領域MFの速度データを読み出しながら、速度制御曲線が生成される。或いは、2次データから速度データを求める演算をステージの移動中に行う場合は、その速度データの生成と共に速度制御曲線の生成も行われる。いずれの演算もCPU51により行われる場合もあれば、ステージ制御部60に高い演算処理能力がある場合は、ステージ制御部60にて行われる。
【0068】
さて、図14,15で説明した方法の場合に、非常に露光密度が低い小ブロック領域MFが連続する領域で制御された実速度が非常に高くなった後に、突然露光密度が高い小ブロック領域MFがスキャンされた場合に、減速が間に合わない場合が考えられる。即ち、領域MFの開始点の速度Vから次の領域MFの速度Vに向けて減速しても間に合わない状況である。その場合の解決方法としては、速度設定点の速度Vをその次の速度設定点の速度Vに従って低く再設定する方法がある。即ち、スキャン方向とは反対の方向に戻って、速度設定点の速度Vを次の速度設定点の速度Vまで減速可能な速度Vzに再度設定する方法である。この方法を採用すると、速度の再設定により再びその前の速度設定点の速度Vを再度設定する必要がでる場合がある。このような場合には、速度設定点の速度を決定するソフトウエアプログラムに再帰性を持たせることで、再設定を行う方法がある。
【0069】
図16は、かかる速度Vの再設定が必要になる場合について示す図である。この例では、図14と同様に小ブロックMFの境界に速度設定点Cを設けてその両側の速度vの内遅い速度を速度設定点Cの速度Vに設定する例である。従って、図中破線で示した速度制御曲線CV1が、ステージ制御部60により生成される。
【0070】
この例では、領域MFn 〜MFn+1 においては比較的露光密度が低いのに対して、領域MFn+4 は急に露光密度が高くなる。その場合、領域MFn 〜MFn+1 においてステージ移動速度vが高く制御されている。ところが、速度設定点n+2 の速度Vn+2 からCn+3 の速度Vn+3 に向けて減速する時に、両者の速度Vの差が減速能力以上(負の加速度の下限値以下)ある為に、速度制御曲線CV1は領域MFn+3 と領域MFn+4 との境界での速度が速度設定点Cn+3 の速度Vn+3 を大きく上回ることになる。その為、領域MFn+4 での速度CV1はその領域での最高速度vn+4 を越えてしまい、全ての露光パターンを露光できない。このような露光不良を防ぐことが必要である。
【0071】
上記の問題点を解決する方法が、図16中の一点鎖線の速度制御曲線CV5に示されている。即ち、速度設定点Cn+2 の速度Vn+2 から最大減速しても速度設定点Cn+3 の速度Vn+3 に達することができない場合は、速度設定点Cn+3 からスキャン方向とは逆の方向にある速度設定点Cn+2 に対して、最大減速した時に速度設定点Cn+3 の速度Vn+3 に達することが可能な新たな速度Vzn+2 を再設定する。そして、更に再設定された速度Vzn+2 に対して、その前の速度設定点Cn+1 の速度Vn+1 から最大減速した場合に達することが可能かどうかの判定を行う。そして、それが不可能な場合は、再度速度設定点Cn+1 の速度Vn+1 を、最大減速した時に速度Vzn+2 に達することが可能な新たな速度Vzn+1 に再設定する。そして、再度、再設定された速度Vzn+1 に対して、その前の速度設定点Cn の速度Vn から最大減速した場合に達することが可能かどうかの判定を行う。図16の例では、それは可能である。そこで、一点鎖線に示した新たな速度制御曲線CV5が生成されたことになる。
【0072】
この様に、一度設定した速度設定点を逆方向にスキャンして再設定する為には、コンピュータプログラムにおいて知られている再帰性の手法が有効である。
【0073】
図17は、速度設定点Cの速度Vを設定した後に、最大加速しても次の速度設定点の速度Vに達することができない場合の速度の再設定について説明する図である。この例では、領域MFn から領域MFn+1 、MFn+2 、MFn+3 と露光密度が低い領域にスキャンする例である。速度設定点Cn の速度Vn から最大加速しても次の境界の速度設定点Cn+1 の速度Vn+1 に達することができない。その場合は、図中白丸で示した新たな速度Vzn+1 を再設定する。この速度Vzn+1 は、速度設定点Cn の速度Vn から最大加速した時に達することができる速度である。同様にして、速度設定点Cn+2 の速度がVzn+2 に再設定される。
【0074】
図18は、上記のアルゴリズムに従う速度設定点生成のフローチャート図である。図19は、再帰性を持つ部分のフローチャート図である。
【0075】
既に2次データが2次データファイル54に格納されている状態から、その2次データをもとに小ブロック領域MFn 内での速度データvn を生成する。この速度vn は、小ブロック領域MFn 内を一定の速度でステージ移動させる時に露光不良を生じない範囲の最高速度である。即ち、小ブロック内を露光中に露光位置が露光装置の偏向可能領域40内に位置することができる範囲内の最高速度である(ステップS1)。この速度データは速度データファイル56に格納される。
【0076】
次に、小ブロック領域の境界点を速度設定点Cn と定義して、その速度Vn を両側の領域の最大速度vn-1 ,vn の内遅い方の速度(min(vn-1,n ))と設定する(ステップS2)。そして、この速度設定点Cn の設定速度Vn に沿った速度制御を行うことで、制御されたステージ速度が各小ブロック領域での最大速度を越えることがかなり防止できる。図15に示した小ブロック領域の中央点も速度設定点として追加する時は、更にその追加の速度設定点での速度を属する小ブロック領域での最大速度に設定する。
【0077】
ステップS3は、説明していないステップであるが、設定した速度Vn が露光装置のステージ速度の最大値Vmax を越えていないかどうかをチェックする工程である。もし越えている場合は、その装置の最大値に再設定される。
【0078】
そして、フレーム39のスキャン方向の各速度設定点Cn (n=0〜N−1)に速度Vn が与えられると、図16、17で説明した装置の最大加速度あるいは最大減速度で速度を変化させた時に、隣接する速度設定点Cn とCn+1 との間で設定速度Vn からVn+1 に変化可能か否かのチェックが行われ、不可能な場合は速度の再設定が行われる。この工程が、ステップS4からS13及び図19の再帰性のサブルーチンにより行われる。
【0079】
先ず、この例では始点から終点に向かってスキャンするのでn値を初期値の0と設定して(ステップS4)、速度設定点Cn とCn+1 との間で設定速度Vn からVn+1 に変化可能か否かのチェックを行う(ステップS5)。この工程では、露光装置のステージの最大加速度と最大減速度により両速度Vn からVn+1 に変更可能か否かの演算が行われる。加減速可能であれば、n値をインクリメントして(ステップS7)、最後の速度設定点CN-1 に達するまで続ける(ステップS6)。
【0080】
ステップS5で、加減速不可能と判断されると、加速が不可能の場合(Vn <Vn+1 )は、速度Vn+1 を加速可能な新たな速度Vzn+1 に再設定する(ステップS11)。この点は図17にて説明した。或いは、減速が不可能の場合(Vn >Vn+1 )は、速度Vn を速度Vn+1 から減速可能な新たな速度Vzn に再設定する(ステップS12)。
【0081】
減速が不可能と判断されて速度Vn をVzn に再設定すると、その前の速度設定点Cn-1 からの減速が可能か否かのチェックを行う必要がある。そこで、ステップS13にて、k値をその時のn値に設定して、再帰型のサブルーチン100を呼び出す。サブルーチン100は図19に示されるフローチャートにより構成される。サブルーチン100では、最初の速度設定点C0 に達するまでステップS17,S18,S19を繰り返して自分のサブルーチン100を呼び出す(ステップS16)。そして、最初の速度設定点C0 に達するまで、ステップS17にて前の速度設定点Ck-1 の速度Vk-1 と現在の速度設定点Ck の再設定速度Vzk との間で加減速可能か否かのチェックが行われる。加減速可能であればサブルーチン100は終了して元のルーチンに戻る。加減速不可能であれば、再度速度Vk-1 を新たな加減速可能な速度Vzk-1 に再設定する。そして、k値をディクリメント(k=k−1)して(ステップS18)、更にサブルーチン100を呼び出す。
【0082】
上記の再帰型のサブルーチンの手法を使用することにより、全ての速度設定点間での加減速が可能な速度に再設定が行われる。図18に戻って、最後に設定された速度Vに沿って速度制御曲線CVが生成され、それに従ってステージの速度の制御が行われる。
【0083】
上記のフローチャートでは、フレーム39内のスキャン開始点(n=0)からスキャン方向にしたがって隣接する速度設定点Cn からCn+1 の設定速度の変更が、減速度の上限値を越す減速度(負の加速度の下限値より小さい負の加速度)を必要とする場合に、速度設定点Cn の設定速度を低く再設定する。そして、次に、加速度の調査点を一つ戻して速度設定点Cn-1 とCn との設定速度の変更が可能か否かの判定を行う。
【0084】
同様のアルゴリズムに従い、フレーム39内のスキャン終了点からスキャン方向の逆方向にしたがって隣接する速度設定点Cn からCn+1 の設定速度の変更が可能かどうかを調査することでもよい。その場合は、速度設定点Cn からCn+1 の設定速度の変更が加速度(正の加速度)の上限値を越す加速度を必要とするか否かの判定を行う。そして、越す場合は、速度設定点Cn+1 の設定速度を低く再設定する。そして、次に加速度の調査点を一つ戻して速度設定点Cn+1 とCn+2 について再度調査を行えば良い。この場合も、上記した再帰型のサブルーチンの手法が利用される。
【0085】
図16乃至図19にて説明した通り、各速度設定点Cnでの設定速度Vnを設定した後、図14、15で示した通り、各速度設定点Cnの設定速度Vnにそった速度のサーボ制御が行われる。その場合、図14、15で一点鎖線で示した通り、加速は速度設定点直後に行い、減速は次の速度設定点の手前から行うのが好ましい。
【0086】
図20は、その速度のサーボ制御のフローチャート図である。この図に示されたサーボ制御では、現在の速度から次の速度設定点の速度まで加速または減速のに必要な距離Lvを求めて、加速の場合は加速を終了する位置を加速度変更位置Chvと定義する。また、減速の場合は減速を開始すべき位置を加速度変更位置Chvと定義する。そして、その加速度変更位置Chvを目標にして速度を加速または減速する。このフローチャートの制御はステージ制御部60にて行われる。
【0087】
先ず最初に、初期値として、始点、終点、パラメータ等を読み込む(S20)。そして、現在位置PPを始点位置、現在ステージ速度Vsを0に設定する(S21)。そして、最初の速度設定点Cnの設定速度vnを読み込み(S22)、加速に必要な距離Lvを演算する(S23)。そして、現在位置から加速を開始してからその加速を止める位置として、加速度変更位置Chvを、現在位置PPに加速距離Lvを加えた位置に設定する(S24)。ステップS25で現在値PPがその加速度変更位置Chvに到るまで、ステップS34にて速度を加速しながら、ステージ移動させる。
【0088】
やがて、ステップ25で現在位置PPが加速度変更位置Chvに到ると、次の速度設定点が最終設定点でない限り(S27)、ステップS28乃至S35,S25〜S27のループで出来るだけ早く加速し、出来るだけ遅く減速する制御が行われる。
【0089】
ステップS28にて次の速度設定点Cnでの設定速度vnを読み込み、現在の速度と設定速度vnとの比較から、減速か、加速か、或いは等しい速度かの判定を行う(S29,31)。減速の場合は、減速に必要な距離Lvを求め、次の加速度変更位置Chvを次の速度設定点CnーLvと再設定する。また、加速の場合は、加速に必要な距離Lvを求め、その直後に加速した場合に目標速度に達する位置を、新たな加速度変更位置Chv(=PP+Lv)を設定する。更に、等速度の場合は次の速度設定点を加速度変更位置Chvと設定する。
【0090】
減速の場合は、次の加速度変更位置Chvまで減速は始めない。加速の場合は、直後に加速を始めて次の加速度変更位置Chvで加速を終了する。等速の場合は次の加速度変更位置まで加減速は行わない。加減速の為の新たな速度の設定はステップS34にて行われる。
【0091】
そして、次の加速度変更位置Chvに達するまで、ステップS25,S34,S35のループを繰り返す。
【0092】
次が最終の速度設定点になると、最終の速度設定点の後の終点から減速に必要な距離Lvを減じた位置を、加速度変更位置Chvとし(S36)、現在位置PPが最終速度設定点に到ると(S26)、加速度変更点Chvを終点と再設定して(S37)、終点に到ると(S35)ステージの制御を終了する。
【0093】
以上のサーボ制御によれば、必ず速度設定点Cnの設定速度Vnを越えることはなく、しかも出来るだけ早い速度でステージの速度を設定することができる。
【0094】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、可変速の荷電粒子ビーム露光において露光不良が生じない範囲で最も早くビームによる描画を行うことができ、露光工程のスループットを短くすることができる。
【0095】
更に、本発明によれば、パターンデータから求められる露光時間に関する2次データを生成するので、異なる露光装置の場合でもその2次データからスキャン方向の速度分布を求めることができる。
【0096】
更に、本発明によれば、露光資料のスキャン方向の速度分布を含む速度データから移動速度が露光可能な最大速度を越えることがないような速度に制御されるので、スループットが短く且つ露光不良が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】電子ビーム露光装置の鏡筒部分の構成図である。
【図2】電子ビーム露光装置の制御部の概略的な構成図である。
【図3】パターンデータ、配置データ、および試料であるウエハ36上のスキャン領域を示すフレームとの関係を示す図である。
【図4】ウエハを搭載したステージの移動により電子ビームの露光領域がスキャンされるのを示す図である。
【図5】フレーム領域内における偏向領域の例について示す図である。
【図6】チップ領域内のフレームと主偏向器の偏向可能範囲との関係例を示す図である。
【図7】パターンデータのデータ構造の例を示す図である。
【図8】2次データファイル内の2次データのデータ構成の例を示す図である。
【図9】2次データの他のデータ構成例を示す図である。
【図10】偏向位置変化の量の度数分布の例を示す図である。
【図11】偏向位置の変化の量の度数分布の他の例を示す図である。
【図12】小ブロック41毎の速度分布の例を示す図である。
【図13】露光不良が発生する恐れがある速度制御の例を示す図である。
【図14】現象80を防止することができる速度制御を示す図である。
【図15】図14の速度制御を更に改良した例を示す図である。
【図16】速度の再設定が必要になる場合について示す図である。
【図17】速度の再設定が必要になる別の場合について示す図である。
【図18】速度設定点生成のフローチャート図である。
【図19】速度設定点生成のフローチャート(その2)の図である。
【図20】速度のサーボ制御のフローチャート図である。
【符号の説明】
20 透過マスク
21〜24 マスク偏向器
33 主偏向器
34 副偏向器
36 試料(ウエハ)
35 ステージ
53 パターンデータファイル
54 2次データファイル
56 速度データファイル
60 ステージ制御部

Claims (9)

  1. 試料を移動させながら該試料に荷電粒子ビームを照射して露光パターンの領域を露光する荷電粒子ビーム露光方法において、
    前記露光パターンのデータと露光位置のデータとを少なくとも有するパターンデータから少なくとも前記露光パターンの疎密情報を有する2次データがあらかじめ、異なる露光装置に対して汎用的に求められる工程と、
    個々の露光装置において、前記2次データに従って、前記試料の移動方向の速度分布を有する速度データを生成する工程と、
    前記求められた速度データに従って前記試料を可変速度で移動させながら、前記パターンデータに従って前記試料上に荷電粒子ビームを照射する工程と、を有し、
    前記荷電粒子ビームの照射工程では、所定形状に整形された荷電粒子ビームが該試料の所定位置に偏向されて該試料に照射され、前記2次データは、該偏向位置の変化の量に対応する該偏向位置の変化の回数を有する度数分布を少なくとも有することを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  2. 請求項1において、前記2次データが、前記露光パターンを分割した小ブロック領域の前記疎密情報を少なくとも該小ブロック領域毎に若しくは該小ブロック領域を分割した領域毎に有する構成であり、前記速度データ生成工程で、該小ブロック領域毎の試料の移動速度を有する前記速度データが生成されることを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  3. 請求項1または2において、前記荷電粒子ビームの照射工程では、所定形状に整形された荷電粒子ビームが複数回に渡り前記試料に照射され、前記2次データは、該照射の回数を少なくとも有することを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  4. 請求項3において、前記速度データの生成工程において、前記2次データの照射回数とそれぞれの照射時間の積の累積値にしたがう露光時間分布に基づいて、前記速度データが生成されることを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  5. 請求項において、前記速度データの生成工程において、前記2次データの偏向位置の変化の回数と露光装置の偏向器の偏向位置の変化に要する偏向時間の積にしたがう露光時間の分布に基づいて、前記速度データが生成されることを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  6. 請求項1において、前記速度データの生成工程において、前記2次データの度数分布に含まれる偏向位置の変化の量に対応する該偏向位置変化の回数と、それぞれの該露光位置の変化の量に応じた偏向位置の変化に要する時間との積の累積値にしたがう露光時間の分布に基づいて、前記速度データが生成されることを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  7. 試料を移動させながら該試料に荷電粒子ビームを照射して露光パターンの領域を露光する荷電粒子ビーム露光方法において、
    前記露光パターンのデータと露光位置のデータとを少なくとも有するパターンデータから少なくとも前記露光パターンの疎密情報を有する2次データがあらかじめ、異なる露光装置に対して汎用的に求められる工程と、
    個々の露光装置において、前記2次データに従って、前記試料の移動方向の速度分布を有する速度データを生成する工程と、
    前記求められた速度データに従って前記試料を可変速度で移動させながら、前記パターンデータに従って前記試料上に荷電粒子ビームを照射する工程と、を有し、
    前記荷電粒子ビームの照射工程では、該荷電粒子ビームが透過マスクの所定位置に偏向されて所定形状に整形され、該整形された荷電粒子ビームが該試料の所定位置に偏向されて該試料に照射され、前記2次データは、該透過マスク上の偏向位置の変化の回数と、該試料上の偏向位置の変化の回数とを少なくとも有することを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  8. 請求項7において、前記2次データは、該透過マスク上の偏向位置の変化量及び該試料上の偏向位置の変化量の少なくとも2次元の度数分布を有することを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
  9. 請求項7または8において、前記速度データの生成工程において、前記2次データの偏向位置の変化回数または該2次元の度数分布が有する変化回数と、それぞれの偏向位置の変化に要する時間との積の累積値に従って、前記速度データが生成されることを特徴とする荷電粒子ビーム露光方法。
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