JP4141039B2 - 閾値演算回路及びこれを用いたandゲート回路、自己保持回路及び起動信号発生回路 - Google Patents

閾値演算回路及びこれを用いたandゲート回路、自己保持回路及び起動信号発生回路 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力信号のレべルを閾値演算し設定レベルにある時に交流信号を発生(論理値1に相当)し、設定レベルにない時には交流信号を発生しない(論理値0に相当)閾値演算回路に関し、特に、アナログ的な閾値演算ができ、入力信号が設定レベルにある時に安定した周波数とデューテイ比の交流信号を発生できる閾値演算回路及びこの閾値演算回路を適用したANDゲート回路、自己保持回路及び起動信号発生回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
フェールセーフ性が要求される安全装置等における信号処理は、交流信号の存在を論理値1とし交流信号の不在を論理値0として処理し、最終的に、交流信号の閾値演算を行い、所定レベル内にあるか否かを判定して安全か危険かを示す信号を出力する。
【0003】
このようなフェールセーフな信号処理に適用される従来の閾値演算回路の一例としては、例えば、フェールセーフなウィンドウ・コンパレータ/ANDゲートがある。この回路構成と動作については,例えば電気学会論文誌(Tran.IEE of Japan) Vol.109-C,No.9,Sep.1989 (窓特性を持つフェールセーフ論理素子を使ったインタロックシステムの一構成法)で示されており、また、U.S.Patent 4,661,880号明細書、U.S.Patent 5,027,114号明細書や特公平1−23006号公報においても示されている。
【0004】
その代表的回路例を図31に示す。
図31(A)はレベル検定機能を有するウィンドウ・コンパレータであり、入力IのレべルLIが、(rl+r2+r3)E/r3<LI<(r4+r5)E/r5(但し、Eは回路電源電圧、r1〜r5は抵抗R1〜R5の抵抗値)の範囲にあるときに、各トランジスタQ1〜Q3が、Q2:OFF→Q3:OFF→Ql:ON→Q2:ON→Q3:ON→Ql:OFF→Q2:OFF→・・・の過程でON/OFF動作を繰り返し自励発振する。
【0005】
また、同図(B)は(A)で示されるウィンドウ・コンパレータ2個を従属接続したレベル検定機能とAND機能を有する回路で、入力Il,I2のレべルLIl,LI2がそれぞれ、(rl+r2+r3)E/r3<LIl<(r4+r5)E/Rr、(rl′+r2′+r3′)E/r3′<LI2<(r4′+r5′)E/r5′(但し、Eは回路電源電圧、r1′〜r5′は抵抗R1′〜R5′の抵抗値)の範囲にあるときに回路は自励発振し、LIl及びLI2のいずれか一方でも上記範囲外になると発振は停止する。
【0006】
また、別の閾値演算回路として、例えば、本出願人により先に提案された特開平8−162940号公報等に示されたものがあり、これを図32に示す。
図32の回路は、例えば交流信号VINに基づく包絡線検波回路Aの出力X2が電源電圧VCCを越えると、別途設けられる交流源からの交流信号を受信しているフォトカプラPClのスイッチングにより、減流抵抗Rを介してスイッチング電流がフォトカプラPC2のフォトダイオードに流れて、フォトカプラPC2のフォトトランジスタがスイッチングして交流信号が発生する(出力が論理値1である)。包絡線検波回路Aに交流信号VINが入力されない時には、包絡線検波回路Aの出力X2は略電源電圧VCCとなり、フォトカプラPClがスイッチングしていても、フォトカプラPC2にスイッチング電流が流れず交流信号は発生しない(出力が論理値0である)。尚、包絡線検波回路Bは、フォトカプラPC2のフォトトランジスタのスイッチングによる交流信号を倍電圧整流して電源電圧VCCより大きい直流信号Yを出力する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図31の閾値演算回路は自励発振回路であり、発振周波数及びデューテイ比は各トランジスタのON及びOFF遅延時間により概ね定まるので、トランジスタの特性のばらつき、温度、湿度等によるトランジスタの特性変化、或いは入力信号レベルによって、交流出力の発振周波数やデューテイ比が変動し、安定した交流出力が得られないという問題がある。また、電源枠外処理(回路電源電圧より大きい所定レベルの入力信号が入力した時に交流信号を発生する)を利用しており、入力信号レベルとウィンドウ・コンパレータの閾値が回路電源電圧に比例して共に変化するような関係を満足しなければならない。このため、入力信号の発生回路とウィンドウ・コンパレータは、同一電源を使用しなければならないという制約があり、回路のレイアウトの自由度が低い。
【0008】
一方、図32の閾値演算回路は、外部の交流源からの交流信号を利用して発振させる構成であるので、発振周波数及びデューテイ比は回路素子の特性や入力レベルの影響を受けにくく、安定した交流信号を得ることができる。しかし、この回路は、入力信号が回路電源電圧VCCより大きいか否か、言い換えれば、入力信号の有り/無しのディジタル的な判定に留まり、入力信号に対するアナログ的な閾値検定機能を持たない。
【0009】
本発明は上記の事情に鑑みなされたもので、アナログ的な閾値演算が可能で、安定した周波数及びデューティ比の出力交流信号が発生でき、また、回路のレイアウトの自由度の大きい閾値演算回路を提供することを目的とする。また、この閾値演算回路を適用したANDゲート回路、自己保持回路及び起動信号発生回路を提供する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1の発明では、入力信号レベルを閾値演算し、入力信号レベルが設定レベルの時に交流信号を発生し、設定レベルでない時には交流信号を発生しない構成の閾値演算回路において、入力信号を、交流源からのスイッチング信号により変調する変調手段と、該変調手段で生成された変調信号の前記スイッチング信号に同期して変化する信号レベルを閾値と比較してレベル検定し、前記変調信号レベルが前記閾値に対して高い値と低い値に交互に変化するとき交流信号を発生するレベル検定手段とを備え、前記入力信号レベルが前記設定レベルにある時に前記変調信号レベルが前記閾値に対して高い値と低い値に交互に変化して前記レベル検定手段から交流信号が発生する構成とした
【0011】
かかる構成では、交流源からの交流のスイッチング信号によりスイッチングする変調手段により入力信号を変調して後、その変調信号をレベル検定手段によりレベル検定する。入力信号レベルが設定レベルにあれば変調信号に同期した交流信号(論理値1)が発生し、設定レベルになければレベル検定手段から交流信号は発生しない(論理値0)。
【0012】
請求項2の発明では、入力信号レベルを閾値演算し、入力信号レベルが設定レベルの時に交流信号を発生し、設定レベルでない時には交流信号を発生しない構成の閾値演算回路において、入力信号を予め設定された閾値と比較してレベル検定し、入力信号が前記閾値以上の時に出力信号を発生するレベル検定手段と、該レベル検定手段の出力信号を、交流源からのスイッチング信号により変調する変調手段と、前記入力信号が前記閾値より高く前記設定レベルにある時に、前記変調手段で変調された変調信号の前記スイッチング信号に同期した信号レベル変化に基づいて交流信号を発生する交流信号発生手段とを備えて構成した。
【0013】
かかる構成では、入力信号がレベル検定手段の閾値より高く設定レベルにあればレベル検定手段から出力信号が発生する。この出力信号を、交流源からのスイッチング信号で変調手段で変調することで、変調信号に同期した交流信号が交流信号発生手段から発生するようになる。
【0014】
請求項3のように、交流信号発生手段にフォトカプラを用いるとよい。
前記変調手段は、具体的には、請求項4に記載のように、一端側が前記入力信号が印加される入力ラインに接続し、他端側が定電圧供給ラインに接続するスイッチ手段を備え、該スイッチ手段を、前記交流源からのスイッチング信号でスイッチングする構成である。この場合、請求項5に記載のように、前記入力ラインの入力端と前記スイッチ手段の接続点との間に介装した第1抵抗と、前記入力ラインと前記スイッチ手段との間に介装した第2抵抗を備える構成とするとよい。
【0015】
また、請求項1に記載の発明では、前記変調手段は、請求項6に記載のように、前記入力ラインの入力端と前記レベル検定手段の入力端との間を接続する入力ラインに順次介装される第1抵抗及びスイッチ手段と、一端側が前記スイッチ手段と前記レベル検定手段の入力端との間の前記入力ラインに接続し、他端側が定電圧供給ラインに接続する第2抵抗とを備え、前記スイッチ手段を、前記交流源からのスイッチング信号でスイッチングする構成とすることができる。また、請求項7に記載のように、前記入力ラインの入力端と前記レベル検定手段の入力端との間を接続する入力ラインに順次介装される第1抵抗及びスイッチ手段と、前記入力ラインに前記第1抵抗及びスイッチ手段の直列回路と並列に接続した第2抵抗とを備え、前記スイッチ手段を、前記交流源からのスイッチング信号でスイッチングする構成とすることもできる。
【0016】
前記スイッチ手段は、請求項8に記載のように、前記交流源からのスイッチング信号の入力によりスイッチングするフォトカプラであることが好ましい。
かかる構成では、外部電源側とレベル検定手段の入力側とを絶縁できる。
【0017】
前記スイッチ手段を、請求項9に記載のように、トランジスタとすれば、高速でスイッチングさせることが可能となる。
スイッチ手段にトランジスタを使用した場合、請求項10のように、スイッチング信号が、前記入力信号と前記定電圧供給ラインの電圧との間の範囲の振幅を有するようにするか、請求項11のように、トランジスタに入力するスイッチング信号に、レベル検定手段の閾値と交差しない信号を用いるとよい。
【0018】
かかる構成では、トランジスタの故障でスイッチング信号が直接にレベル検定手段に入力した場合に、入力信号に関係なくスイッチング信号によってレベル検定手段から交流信号が発生してしまうという問題は生じない。
【0019】
請求項12のように、前記変調手段は、前記交流源のスイッチング信号を入力して前記入力信号が印加される入力ラインに供給するバッファ回路を備える構成としてもよい。
【0020】
前記バッファ回路が、請求項13のように入力信号に比例した振幅の信号を供給する構成としてもよい。
請求項1、4〜13に記載の発明では、前記レベル検定手段を、請求項14に記載のようにコンパレータで構成する。この場合、請求項15に記載のように、コンパレータの交流出力をフォトカプラを介して出力回路側に伝達する構成とするとよい。
【0021】
かかる構成では、出力回路側と閾値演算回路側の各電源を独立でき、閾値演算回路のレイアウトの自由度を増す。
また、レベル検定手段は、請求項16に記載のように、ツェナーダイオードと、該ツェナーダイオードの出力によりスイッチングして交流信号を発生するフォトカプラとを備えて構成してもよい。
【0022】
この構成の場合も、閾値演算回路のレイアウトの自由度を増す。
レベル検定手段は、請求項17に記載のように、入力信号の供給する電流のみでレベル検定する構成としてもよい。この場合、請求項18に記載のように、ツェナーダイオードで構成するとよい。
【0023】
請求項19の発明では、入力信号レベルを閾値演算し、入力信号レベルが設定レベルの時に交流信号を発生し、設定レベルでない時には交流信号を発生しない構成の閾値演算回路において、入力信号を予め設定された第1の閾値と比較してレベル検定し、入力信号が前記第1の閾値以上の時に出力信号を発生する第1ツェナーダイオードと、外部の交流源から入力するスイッチング信号によりスイッチングして前記第1ツェナーダイオードの出力信号を変調するスイッチング手段と、前記入力信号が前記第1の閾値より高く前記設定レベルにある時に、前記スイッチング手段で変調された変調信号の前記スイッチング信号に同期した信号レベル変化によりスイッチングする第1フォトカプラと、該第1フォトカプラのスイッチング動作により変調された前記入力信号の変調信号を予め設定された第2の閾値と比較してレベル検定し、変調信号レベルが前記第2の閾値以上の時に出力信号を発生する第2ツェナーダイオードと、該第2ツェナーダイオードの出力信号が入力する第2フォトカプラとを備え、前記入力信号レベルが前記設定レベルにある時に、前記第2ツェナーダイオードに入力する変調信号レベルが、第1フォトカプラのスイッチング動作に同期して前記第2の閾値に対して高い値と低い値に交互に変化して前記第2フォトカプラから交流信号が発生する構成とした
【0024】
請求項20の発明のANDゲート回路は、請求項1〜19のいずれか1つに記載の閾値演算回路をn個設け、次段の閾値演算回路の変調手段には、交流源に代えて前段の閾値演算回路の交流出力をスイッチング信号として入力してn個の閾値演算回路を従属接続して構成した。
【0025】
請求項21の発明のANDゲート回路は、交流入力信号をそれぞれ整流する複数の整流回路を備え、初段の整流回路の整流出力を次段の整流回路の整流出力に順次加算し全ての交流入力信号の加算値を最終段の整流回路から出力する加算回路を設け、請求項1〜19のいずれか1つに記載の閾値演算回路の入力端に前記加算回路の加算出力を入力信号として供給する構成とした。
【0026】
請求項22の発明の自己保持回路は、請求項1〜19のいずれか1つに記載の閾値演算回路を2個設け、一方の閾値演算回路をトリガ回路とし、他方の閾値演算回路をホールド回路とし、前記トリガ回路の出力とホールド回路の出力の論理和出力に基づいて生成される交流信号を、前記ホールド回路のスイッチング信号とする構成とした。
【0027】
請求項23に記載の自己保持回路は、交流入力信号をそれぞれ整流する2つの整流回路を備え、初段の整流回路の整流出力を後段の整流回路の整流出力に加算し2つの交流入力信号の加算値を後段の整流回路から出力する加算回路を有し、請求項1〜19のいずれか1つに記載の閾値演算回路の入力端に前記加算回路の加算出力を入力信号として供給すると共に、前記加算回路の後段整流回路の入力端をホールド入力端とし、前段整流回路の入力端をトリガ入力端とし、前記閾値演算回路の交流出力信号を整流した後に前記前段整流回路の出力端に帰還する構成とした。
【0028】
請求項24に記載の起動信号発生回路は、互いに相補の関係を持ってON/OFFする第1及び第2接点からなる起動スイッチと、該起動スイッチが押された時にONする第1接点を介して充電され前記起動スイッチを戻した時にONする第2接点を介して放電して出力信号を出力するコンデンサと、該出力信号を入力信号として閾値演算する請求項1〜19のいずれか1つに記載の閾値演算回路とを備え、該閾値演算回路の出力を起動信号とするよう構成した。
【0029】
かかる構成では、起動スイッチの両接点が正常に動作し、且つ、起動信号レベルが設定レベルにある時のみ、閾値演算回路から交流信号が発生するようになる。
【0030】
請求項25に記載の起動信号発生回路は、電源電圧レベルを閾値演算する請求項19に記載の第1の閾値演算回路と、該第1の閾値演算回路の交流出力を交流源からのスイッチング信号とする請求項19に記載の第2の閾値演算回路とを備え、運転ボタンのON動作に基づいて発生する出力信号のレベルを、前記第2の閾値演算回路でレベル検定し、第2の閾値演算回路の出力を起動信号とする構成とした。
【0031】
請求項26に記載の起動信号発生回路は、請求項22の自己保持回路のトリガ回路に、互いに相補の関係を持ってON/OFFする第1及び第2接点からなる起動スイッチを接続し、該起動スイッチのON/OFF動作に伴って発生する出力信号が設定レベルにあり、且つ、ホールド回路の入力信号レベルが設定レベルにある時のみ、起動信号を発生する構成とした。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の閾値演算回路の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る閾値演算回路の第1実施形態の回路構成図を示す。
【0033】
図1において、レベル検定手段としてのレベル検定回路10は、電源電圧VCCより高レべルの閾値Vtを有しており、入力信号Viが閾値Vtより高い時に出力Voが例えばGNDレべルとなり、入力信号Viが閾値Vt以下の時には出力VoはVCCレベルになる。尚、以下では上記の入出力関係で説明するが、逆の関係、即ち、入力信号Viが閾値Vtより高い時にレベル検定回路の出力VoがVCCレべルとなり、入力信号Viが閾値Vt以下の時には出力VoがGNDレベルになるようにしても動作上差し支えない。
【0034】
スイッチSWaは、一端側が入力信号Viの入力ライン11に接続し、他端側が、定電圧Vaの供給ラインに接続する。そして、別途設けられた(図示せず)外部の交流源からのスイッチング信号Sgに同期してON/OFFし、入力信号Viを変調して変調信号V1を生成してレベル検定回路10に入力するもので、変調手段を構成する。前記入力信号Viは直流信号であり、入力ライン11に介装された抵抗R10を介してスイッチSWaで変調されてレベル検定回路10に入力される。
【0035】
次に、図1の第1実施形態の動作を説明する。
この回路では、スイッチSWaがONしている時には、レベル検定回路10に入力する変調信号Vlは電圧Vaとなる。スイッチがOFFしている時には、GNDレべルから見たレベル検定回路10の入力インピーダンスをRcとすれば、Vl=Rc・Vi/(r10+Rc)となる(r10は、抵抗R10の抵抗値)。
【0036】
ここで、Va<Vt(Vt:レベル検定回路10の閾値電圧)の場合には、スイッチSWaのON/OFFに同期してレベル検定回路10の出力Voが交流となるには、スイッチSWaがOFFした時のVlが、V1=Rc・Vi/(r10+Rc)>Vtにならなければなず、Vi>(r10+Rc)Vt/Rcを満足しなければならない。従って、Va<Vtの場合には、図1の閾値演算回路は下限閾値を持つことになる。前記下限閾値VtiL は、Rc・VtiL /(r10+Rc)=Vtより、VtiL =(r10+Rc)Vt/Rcとなる。そして、入力信号ViがVi>VtiL の時、外部の交流源からのスイッチング信号SgによるスイッチSWaのON/OFF動作に同期して、レベル検定回路10の出力VoはVCC/GNDを交互にとり、出力VoはスイッチSWaのスイッチングに同期した交流信号(論理値1)になる。一方、Vi≦VtiL である場合には、スイッチSWaがON/OFF動作してもレベル検定回路10の出力Voは固定値(VCCのまま)で変化せず、出力は直流信号(論理値0)となる。
【0037】
次に、Va>Vtの場合には、スイッチSWaのON/OFFに同期してレベル検定回路10の出力Voが交流になるには、スイッチSWaがOFFした時のVlが、V1=Rc・Vi/(r10+Rc)<Vtにならなければならず、Vi<(r10+Rc)Vt/Rcを満足しなければならない。従って、Va>Vtの場合には、図1の閾値演算回路は上限閾値を持つことになる。前記上限閾値VtiH は、Rc・VtiH /(r10+Rc)=Vtより、VtiH =(r10+Rc)Vt/Rcとなる。そして、入力信号ViがVi<VtiH の時、外部の交流源からのスイッチング信号SgによるスイッチSWaのON/OFF動作に同期して、レベル検定回路10の出力VoはVCC/GNDを交互にとる交流信号になる。一方、Vi≧VtiH の場合は、スイッチSWaがON/OFF動作してもレベル検定回路10の出力Voは固定値(GNDのまま)で変化せず、交流信号は出力されない。
【0038】
以上のように、図1の構成の閾値演算回路では、レベル検定回路10の閾値Vtに対する電圧Vaの値を選択することにより、下限の閾値演算と上限の閾値演算を選択できる。
【0039】
図2は、図1と同様に上限/下限の閾値演算を選択可能な別の実施形態の回路構成例である。尚、図1と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
図2の実施形態は、入力信号Viの入力ライン11に順次、第1抵抗R10とスイッチSWaを介装すると共に、一端がスイッチSWaとレベル検定回路10の入力端との間に接続し、他端が電圧Vaの供給ラインに接続する第2抵抗R11を設ける構成である。この場合、第1及び第2抵抗R10,R11とスイッチSWaとで変調手段としての変調回路12が構成される。
【0040】
次に、図2の回路の動作を説明する。
スイッチSWaがOFFの時、レベル検定回路10の入力Vl(変調信号)は、Vl(OFF)=Va・Rc/(r11+Rc)となる。スイッチSWaがONの時、入力V1は、Vl(ON)=(r11・Rc・Vi+r10・Rc・Va)/(r10・r11+r10・Rc+r11・Rc)となる。説明を簡単にするために、ここではRc≫r10、r11とおくと、Vl(OFF)≒Va、Vl(ON)≒(r11・Vi+r10・Va)/(r10+r11)となる。
【0041】
今、Vl(OFF)≒Va<VtであるようにVaを定めると、レベル検定回路10の出力Voが交流信号となるには、スイッチSWaのON時の入力Vl(ON)≒(r11・Vi+r10・Va)/(r10+r11)>Vtでなければならない。従って、図2の回路は、図1と同様に下限閾値VtiL =Vt+(Vt−Va)r10/r11を持つ閾値演算回路となる。
【0042】
一方、Vl(OFF)≒Va>VtであるようにVaを定めると、レベル検定回路10の出力Voが交流信号となるには、スイッチSWaのON時の入力Vl(ON)≒(r11・Vi+r10・Va)/(r10+r11)<Vtでなければならない。この場合、図2の回路は、上限閾値VtiH =Vt+(Vt−Va)r10/r11を持つ閾値演算回路となる。
【0043】
以上のように、図2の回路構成の場合も、電圧Vaの値により、下限の閾値演算と上限の閾値演算を選択できる。
次に、図3に第3実施形態の回路図を示す。これは、上限/下限の両閾値を持つ閾値演算回路の例である。
【0044】
図3において、本実施形態回路では、第1抵抗R10とレベル検定回路10の入力端との間の入力ライン11に、スイッチSWaと第2抵抗R11の直列回路を接続する構成とする。
【0045】
次に動作を説明する。
図2の場合と同様に、変調回路12のスイッチSWaがOFFの時には、Vl(OFF)=Rc・Vi/(r10+Rc)となり、スイッチSWaがONの時には、Vl(ON)=(r11・Rc・Vi+r10・Rc・Va)/(r10・r11+r10・Rc+r11・Rc)となる。前述と同様にRc≫r10、r11とおくと、Vl(OFF)≒Vi、Vl(ON)≒(r11・Vi+r10・Va)/(r10+r11)となる。
【0046】
更に、ここではViはVCC<Vi<2VCCの範囲をとるものとする。例えば、Va=VCC(即ち、Va<Vimin)とおくと、Vl(OFF)≒Vi>Vl(ON)≒(r11・Vi+r10・VCC)/(r10+r11)となる。入力信号Viのレべルに応じた回路挙動を見ると、Vl(OFF)≒Vi<Vtでは、スイッチSWaがON/OFFしてもレベル検定回路10の出力VoはVCCに固定される。また、Vl(ON)≒(r11・Vi+r10・VCC)/(r10+r11)>Vtでは、スイッチSWaがON/OFFしてもレベル検定回路10の出力VoはGNDに固定される。スイッチSWaのON/OFFに同期してレベル検定回路10の出力VoがVCC/GNDの交流信号となる範囲は、Vl(OFF)≒Vi>Vt>Vl(ON)≒(r11・Vi+r10・VCC)/(r10+r11)である。従って、下限閾値VtiL 及び上限閾値VtiH は、Vl(OFF)≒VtiL =Vt及びVl(ON)≒(r11・VtiH +r10・VCC)/(r10+r11)=Vtより、それぞれ、VtiL =Vt、VtiH =Vt+(Vt−VCC)r10/r11となる。以上から、図3の回路は、入力信号Viが上記VtiL 〜VtiH の範囲内である時のみレベル検定回路10から交流信号の出力Voを生成するウィンドウ・コンパレータの機能を持つ。
【0047】
因みに、Va=2VCC(即ち、Va>Vimax)とおくと、Vl(OFF)≒Vi<Vl(ON)≒(r11・Vi+r10・2VCC)/(r10+r11)となる。上述と同様に、Vl(ON)≒(r11・Vi+r10・2VCC)/(r10+r11)<Vt、Vl(OFF)≒Vi>Vtではいずれも出力Voは固定される。Vl(OFF)≒Vi<Vt<Vl(ON)≒(r11・Vi+r10・2VCC)/(r10+r11)の範囲でのみレベル検定回路10の出力VoにスイッチSWaのON/OFFに同期した交流信号が現れる。下限閾値VtiL 及び上限閾値VtiH は、Vl(ON)≒(r11・VtiL +r10・2VCC)/(r10+r11)=Vt及びVl(OFF)≒VtiH =Vtより、それぞれ、VtiL =Vt−(2VCC−Vt)r10/r11、VtiH =Vtとなる。以上から、入力信号Viが上記VtiL 〜VtiH の範囲内である時のみレベル検定回路10から交流信号の出力Voを生成するウィンドウ・コンパレータの機能を持つ。
【0048】
このように、図3の構成では、上限と下限の各閾値範囲を持つ閾値演算回路となる。
図4には、下限と上限の閾値を有する別の回路構成例を示す。
【0049】
図4の回路は、入力信号Viの入力端とレベル検定回路10の入力端との間の入力ライン11に順次介装される第1抵抗R10及びスイッチSWaの直列回路と並列に第2抵抗R11を入力ライン11に接続する構成である。
【0050】
次に動作を説明する。
スイッチSWaがOFFの時、入力Vl(OFF)=Vi・Rc/(r11+Rc)となり、スイッチSWaがONの時、入力Vl(ON)=Vi・Rc/(r10‖r11十Rc)(ここで、r10‖r11=r10・r11/(r10+r11)である)となる。Vl(OFF)<Vl(ON)であるので、Vl(OFF)>Vt又はVl(ON)<Vtでは、レベル検定回路10の出力Voは定電圧に固定される。従って、図4の回路では、Vl(OFF)<Vt<Vl(ON)の時、即ち、(r10‖r11+Rc)Vt/Rc<Vi<(r10+r11)Vt/Rcの範囲でのみ、スイッチSWaのスイッチング動作に同期してレベル検定回路10の出力Voに交流信号が現れる。尚、図4の回路の下限閾値はVtiL =(r10‖r11+Rc)Vt/Rcであり、上限閾値はVtiH =(r10+r11)Vt/Rcである。
【0051】
このように、入力信号Viを外部の交流源からのスイッチング信号Sgにより変調し、この変調信号をレベル検定する構成とすれば、外部の交流源のスイッチング信号に同期した交流出力となり、周波数及びデューティ比の安定した交流出力信号を得ることができる。そして、入力信号の閾値演算をアナログ的に行うことができる。また、入力信号発生源とレベル検定手段が別電源にできるので、閾値演算回路や入力信号発生源のレイアウトの自由度が増大するという効果を有する。
【0052】
図5は、上述した図1〜図4の回路に適用するスイッチSWaの具体例であり、(A)はフォトカプラを用いる例、(B)はトランジスタを用いる例である。図(A)のスイッチ回路では、フォトカプラPC10は、発光ダイオードPDaとフォトトランジスPTaを備え、前記発光ダイオードPDaには、外部の交流源13よりスイッチング信号Sgが抵抗Raを介して供給する。
【0053】
例えば、スイッチング信号SgがHレべルの時は発光ダイオードPDaに電流が流れて発光しフォトトランジスPTaはONする。スイッチング信号SgがLレべルの時は発光ダイオードPDaに電流が流れずフォトトランジスPTaはOFFする。従って、フォトトランジスタPTaがスイッチング信号Sgに同期してON/OFFすることで、入力信号Viを変調して変調信号V1が生成される。
【0054】
図(B)のスイッチ回路では、交流源13からのスイッチング信号SgはコンデンサCaでレべル変換されて抵抗Ra1に伝達される。スイッチング信号SgがHレベルの時は、図中のA点より高いレべルがB点に生じ、トランジスタTrに抵抗Ra1を介してべース電流が供給されてトランジスタTrはONする。スイッチング信号SgがLレベルになると、B点はA点と略同レべルとなりべース電流が供給されずトランジスタTrはOFFする。この回路の場合も、スイッチング信号Sgに同期してトランジスタTrがON/OFFすることで、入力信号Viを変調して変調信号V1が生成される。尚、抵抗Ra2はトランジスタTrのOFF状態を安定させるために設けたものであり、ダイオードDaはスイッチング信号SgがLレべルの時にコンデンサCaを速やかに充電できるように設けてある。
【0055】
図5の(A)、(B)いずれのスイッチ回路の場合も、各素子に故障が生じた場合には、フォトトランジスPTa及びトランジスタTrのスイッチング動作が停止し、ON状態或いはOFF状態に固定される。
【0056】
図6は、図1〜図4のレベル検定回路に適用可能なコンパレータの具体的回路例である。
同図(A)の回路構成において、ツェナーダイオードZDのツェナー電圧をVzd、トランジスタTrc1 (ここではNPNトランジスタ)のエミッタ−べース間のON電圧をVbeとして、入力閾値電圧Vtを求めてみる。コンパレータ(レベル検定回路)10の出力VoレベルがVCC→GNDへ(或いは、GND→VCCへ)変化する入力レべルの境界が閾値電圧Vtであり、この回路ではトランジスタTrc1 のOFF→ON(或いは、ON→OFF)へ変化する境となる入力レべルがVtとなる(即ち、入力V1レべルを増加させて行きトランジスタTrc1 がONするための最低電圧がVtである)。
【0057】
この回路では、Vt=Vzd+(1+rc1/rc2)Vbeである(rc1、rc2は抵抗Rc1、Rc2の抵抗値)。入力V1(変調信号)のレベルがVtより高い時には、トランジスタTrc1 はONして出力レべルはGNDレべルになり、入力V1レべルがVt以下の時には、トランジスタTrc1 はOFFして出力レべルはVCCレべルになる。
【0058】
同図(B)の回路構成では、閾値電圧Vtは入力V1レべルを増加させていった時にトランジスタTrc1 (ここではPNPトランジスタ)がOFFするための最低電圧であり、トランジスタTrc1 のエミッタ−ベース間のON電圧をVbe(>0)とすると、Vt=(1+rc1/rc2)・(VCC−Vbe)である。入力V1レべルがVtより高い時にはトランジスタTrc1 はOFFして出力レべルはGNDレべルになり、入力V1レべルがVt以下の時にはトランジスタTrc1 はONして出力レべルはVCCレべルになる。
【0059】
図7及び図8に、スイッチSWaに図5(A)の回路を用い、レベル検定回路10に図6(B)のコンパレータを用いた閾値演算回路の具体的回路構成例をそれぞれ示す。
【0060】
図7は、図1の構成の閾値演算回路に適用した例であり、図8は、図3の構成の閾値演算回路に適用した例である。尚、図7及び図8の回路では、スイッチSWaの他端に供給する電圧Vaを電源電圧VCCとしてある。
【0061】
図7及び図8の回路の動作は、上述の説明における電圧Vaが電源電圧VCCに代わるだけで同じであり、ここでは説明を省略する。
上記各実施形態では、レベル検定の対象となる入力信号Viが直流の場合について説明したが、レベル検定対象の入力信号が交流信号であってもよい。
【0062】
交流信号Siを閾値演算するには、図9に示すように、レベル検定の対象となる交流信号を、整流回路として例えば倍電圧整流回路14を用いて整流して直流信号に変換して、図1〜図4の前述した各閾値演算回路に入力すればよい。尚、図9は、図8の閾演算回路を用いた場合を示している。
【0063】
図9において、2つのダイオードD11,D12と2つのコンデンサC11,C12からなる倍電圧整流回路14の出力Vi′は、電源電圧VCCに交流信号Siの振幅Vsi(ピーク=ピーク)を加算した直流レべルに略等しくなる(即ち、Vi′≒Vsi+VCC)。その直流出力Vi′が下限閾値から上限閾値の範囲内である時に、外部の交流源からのスイッチング信号Sgに同期して出力Voに交流信号が生成される。
【0064】
ところで、倍電圧整流回路14の平滑コンデンサC12に、図に示すような4端子コンデンサではなく、通常の2端子コンデンサを用いた場合、2端子コンデンサに断線故障が生じると、交流信号Siが電源レべルVCCへレべル変換されて出力Vi′として現れる。この場合、スイッチSWaがスイッチングしなくても、この出力Vi′として現れた交流信号がレベル検定回路10の閾値を挟んでいる場合には、レベル検定回路10の出力Voに交流信号が生じてしまう。このような事態を避けるためには、図示のように平滑コンデンサC12に4端子コンデンサを用いればよい。4端子コンデンサC12に断線故障が生じた場合、出力Vi′は略VCCレべルとなり、レベル検定回路10の下限閾値はこのレべルより大なので、レベル検定回路10の出力Voは、スイッチSWaのスイッチング動作に拘わらず直流信号(論理値0)となる。
【0065】
閾値演算回路の出力Voを、図10に示すように、フォトカプラPC11に供給し、フォトカプラPC11を介して出力回路側に伝達するようにするとよい。
かかる構成によれば、出力回路側の電源と閾値演算回路側の電源にそれぞれ独立した電源を使用することが可能となり、出力回路から離れた位置に閾値演算回路を配置することができ、入力信号発生源と閾値演算回路のレイアウトの自由度が増大するだけでなく、出力回路のレイアウト自由度も増大する。
【0066】
次に、入力信号から供給される電流だけを用いてレベル検定を行う回路例について説明する。
図11において、この回路は、入力信号Viをレベル検定回路10の電源として入力信号をレベル検定するものである。入力信号Viは、レベル検定回路10の電源として供給される一方、フォトカプラによるスイッチSWaで外部の交流源からのスイッチング信号Sgによって変調されてレベル検定回路10でレベル検定される。入力信号Viが設定レベルを満足する時は、フォトカプラPC11の発光ダイオードがスイッチング信号Sgに同期して通電されてフォトカプラPC11を介して交流信号が生成される。入力信号Viが設定レベルを満足しない時は、フォトカプラPC11から交流信号が生成されない。ここで、レベル検定回路10は交流−交流変換の機能を担い、レベル検定回路10の交流入力レベルが設定条件を満足する時、交流信号を伝達する。
【0067】
次に、レベル検定にツェナーダイオードを用いる回路例について説明する。
図12は、ツェナーダイオードを用いた上限/下限の閾値演算を行う閾値演算回路の構成例を示す。尚、上述の各実施形態と同一要素には同一符号を付してある。
【0068】
図12において、本実施形態では、スイッチSWaには、図5(A)のフォトカプラPC10を用いている。本実施形態のレベル検定手段としてのレベル検定回路20は、ツェナーダイオードTzとフォトカプラPC12とを備えて構成され、変調信号V1のレベルがその閾値(この場合ツェナー電圧Vz)以上の時にフォトカプラPC12を介して交流の出力Voを発生する。抵抗R12は、ツェナーダイオードTzへの入力電流を制限するための減流抵抗である。
【0069】
次に動作を説明する。
この回路は、入力信号Viが、Vz<Vi<Vz/αの時に出力Voが交流信号(論理値1)となり、Vi≧Vz/α又はVi≦Vzの時に出力Voは直流信号(論理値0)となる構成の閾値演算回路である。ここで、Vzはツェナーダイオード電圧、αは、α=r11/(r10+r11)である。
【0070】
Vz<Vi<Vz/αの場合、スイッチSWaがONした時、レベル検定回路20の入力である変調信号V1は、V1=αViとなり、αVi<VzであるからツェナーダイオードTzはOFFであり、フォトカプラPC12には電流が流れずOFFする。スイッチSWaがOFFすると、V1=Viとなり、Vi>VzであるからツェナーダイオードTzは導通し、フォトカプラPC12に電流が流れてONする。従って、外部の交流源からのスイッチング信号SgによるスイッチSWaのスイッチング動作に同期してレベル検定回路20からは交流の出力Voが発生する。
【0071】
Vi≧Vz/αの場合、スイッチSWaがONしてもαVi≧VzであるからフォトカプラPC12はONしたままとなる。また、Vi≦Vzの場合は、スイッチSWaがOFFしてもVi≦VzであるからフォトカプラPC12はOFFしたままとなる。従って、レベル検定回路20の出力Voは、Vz<Vi<Vz/αの閾値範囲にある時のみ、スイッチSWaのスイッチング動作に同期して交流信号(論理値1)を発生する。この回路は、ツェナーダイオードTzがショートすると、スイッチSWaのON/OFFに拘わらずフォトカプラPC12はON状態のままとなる。
【0072】
ところで、上述の各閾値演算回路のスイッチSWaの具体例として、図5(A)、(B)のフォトカプラとトランジスタを示した。しかし、フォトカプラはON/OFFの遅れ時間が一般に大きく高速スイッチングに適さない。一方、トランジスタは高速スイッチングに適しているが、フェールセーフ性を考慮すると次のような問題点がある。
【0073】
図1の閾値演算回路に図5(B)の構成を適用した回路を図13に示してその問題点を説明する。尚、Va=VCCとしている。
図13のトランジスタTrはエンハンスメント型であるので、このトランジスタTrのON/OFF閾値電圧(ベース−エミッタ間電圧)は正である。尚、MOSFETでも同様である。従って、交流源13から出力される振幅0−VCCの電源枠内レベルのスイッチング信号Sgを、コンデンサCaで振幅VCC−2VCCの電源枠外レベルのスイッチング信号Sg′にレベル変換してトランジスタTrのベースに供給する。トランジスタTrは、Sg′=VCCの時OFFし、Sg′=2VCCの時ONする。ここで、レベル検定回路10の閾値VtがVCC<Vt<2VCCの範囲に設定されている。トランジスタTrの故障でスイッチング信号Sg′が図中の点線で示すようにレベル検定回路10に直接伝達されると、入力信号Viのレベルに関係なく、スイッチング信号Sg′に同期してレベル検定回路10から交流の出力Voが発生する虞れがある。定電圧Vaがレベル検定回路10の閾値電圧Vtより低い設定でエンハンスメント型のトランジスタをスイッチSWaに用いるとこのような問題が発生する虞れがある。
【0074】
この問題を解消する高速スイッチング手段の構成例を以下に示す。
図14(A)、(B)は、交流源から発生するスイッチング信号Sgの振幅を、入力信号Viと定電圧供給ラインの電圧Vaとの間の範囲に設定する構成とした例であり、(A)は図1の回路に適用した例であり、(B)は図3の回路に適用した例である。尚、(B)図では定電圧Va=VCCとしてある。
【0075】
図14(A)、(B)において、スイッチング信号Sgを発生する交流源としてのスイッチング信号発生回路13′を、電源として入力信号ViとVa(図(B)ではVCC)を供給する構成とし、スイッチング信号SgとしてVa(図(B)ではVCC)−Viの範囲の振幅の信号を出力する。
【0076】
かかる構成では、トランジスタTrは、スイッチング信号SgがViの時ONし、Va又はVCCの時OFFし、変調信号V1がレベル検定回路10に入力する。トランジスタTrの故障でスイッチング信号Sgが直接レベル検定回路10に入力しても、どちらも入力信号Viが伝達されるだけであり、入力信号Viが閾値電圧Vtより低ければレベル検定回路10から交流の出力は発生せず問題はない。
【0077】
上述の問題を解決する高速スイッチング手段の別の構成例としては、スイッチング信号Sgに、レベル検定回路10の閾値Vtと交差しない信号を用いる構成がある。
【0078】
図15に、この構成を図3の回路に適用した例を示す。尚、Va=VCCとしてある。
図15において、スイッチSWaに、nタイプのディプレッション型JFET(Junction FET)トランジスタTrを用い、ソースを定電圧ラインに接続しドレインを入力信号ラインに接続している。nタイプのディプレッション型トランジスタTrは、トランジスタのON/OFF閾値電圧(FETではゲート−ソース間電圧Vtgs)は負である。従って、この回路では、スイッチング信号SgがVtgs(<VCC)より大きい時にトランジスタTrはONし、スイッチング信号SgがVtgs(<VCC)より小さい時にトランジスタTrはOFFするので、スイッチング信号Sgとして、例えばGND−VCCの振幅を有する信号を利用できる。
【0079】
即ち、Sg≦Vaとすることができ、レベル検定回路10の閾値電圧VtがVt>Vaの関係にあれば、スイッチング信号Sgが閾値Vtと交差することはなく、スイッチング信号Sgが直接レベル検定回路10に入力する故障が発生したとしても、レベル検定回路10から交流の出力Voが発生することはない。また、図15の構成では、図5(B)のようにスイッチング信号Sgを信号Sg′にレベル変換するための回路を省くことができる利点がある。
【0080】
尚、Vt<Vaの設定関係にある場合には、pタイプのディプレッション型トランジスタを用いれば、トランジスタのON/OFF閾値電圧は正であるのでVa≦Sgとすることができ、同様にスイッチング信号Sgと閾値Vtが交差しないようにできる。ディプレッション型のMOSFETを用いても同様に構成できる。
【0081】
スイッチング信号Sgによって入力信号を変調する手段として、フォトカプラやトランジスタのスイッチ手段を示したが、バッファ回路を用いても良い。バッファ回路を用いた構成例を図16に示す。
【0082】
図16は、図3の回路に適用した例である。
図16において、本実施形態の変調回路12′は、図3の変調回路12のスイッチSWaに代えてバッファ回路Bを設けた。バッファ回路Bは、スイッチング信号Sgを入力しVa1−Va2の振幅(Va1>Va2)のスイッチング信号Sg′を出力し、抵抗R11に供給する。
【0083】
次に動作を説明する。
レベル検定回路10の入力V1は、Sg′=Va1の時、Vl(Va1)=(Vi/r10+Va1/r11)×(r10‖r11‖Rc)であり、Sg′=Va2の時、Vl(Va2)=(Vi/r10+Va2/r11)×(r10‖r11‖Rc)である。ここで、r10‖r11‖Rc=1/(1/r10+1/r11+1/Rc)である。Va1>Va2であるから、V1(Va1)>Vl(Va2)であり、レベル検定回路10の閾値電圧Vtに対して、Vt>V1(Va1)或いはVl(Va2)>Vtの関係にある時はレベル検定回路10の出力Voは定電圧に固定される。従って、この回路はV1(Va1)>Vt>Vl(Va2)の時、即ち、r10×(Vt/(r10‖r11‖Rc)−Va1/r11)<Vi<r10×(Vt/(r10‖r11‖Rc)−Va2/r11)の範囲でのみ、スイッチング信号Sg′に同期してレベル検定回路10の出力Voに交流信号が発生する。即ち、図16の回路は、下限閾値VtiL=r10×(Vt/(r10‖r11‖Rc)−Va1/r11)、上限閾値VtiH=r10×(Vt/(r10‖r11‖Rc)−Va2/r11)を有する。
【0084】
ここで、Rc≫r10、r11とおき、更に、Vi>VCC,Va1=VCC,Va2=0V(GND)とおくと、下限閾値VtiL=(1+r10/r11)×Vt−VCC×r10/r11、上限閾値VtiH=(1+r10/r11)×Vtとなる。尚、バッファ回路Bの出力インピーダンスは零とする。
【0085】
尚、スイッチング信号Sg′に変換せずにスイッチング信号Sgをそのまま抵抗R11に供給する構成としても構わないことは言うまでもない。
スイッチング信号Sgをそのまま抵抗R11に供給する構成において、スイッチング信号が入力Viに比例する構成も考えられる。図17は、バッファ回路Bの出力であるスイッチング信号Sg′として、kVi−Va2の振幅の信号としている。ここで、kVi(kは比例定数)は入力Viに比例し、kVi>Va2とする。
【0086】
動作は図16と同様で、図16の回路におけるVa1をkViに置き換えれば良い。
即ち、レベル検定回路10の入力V1は、Sg′=kViの時、Vl(kVi)=(Vi/r10+kVi/r11)×(r10‖r11‖Rc)であり、Sg′=Va2の時、Vl(Va2)=(Vi/r10+Va2/r11)×(r10‖r11‖Rc)である。kVi>Va2であるから、V1(kVi)>Vl(Va2)であり、レベル検定回路10の閾値電圧Vtに対して、Vt>V1(kVi)或いはVl(Va2)>Vtの関係にある時はレベル検定回路10の出力Voは定電圧に固定される。この回路は、V1(kVi)>Vt>Vl(Va2)の時、即ち、Vt/((1/r10+k/r11)×(r10‖r11‖Rc))<Vi<r10×(Vt/(r10‖r11‖Rc)−Va2/r11)の範囲でのみ、スイッチング信号Sg′に同期してレベル検定回路10の出力Voに交流信号が発生する。即ち、下限閾値VtiL=Vt/((1/r10+k/r11)×(r10‖r11‖Rc))、上限閾値VtiH=r10×(Vt/(r10‖r11‖Rc)−Va2/r11)を有する。
【0087】
Rc≫r10、r11とおき、Vi,Vt>VCC,k=1,Va2=VCCとおくと、下限閾値VtiL=Vt、上限閾値VtiH=(1+r10/r11)×Vt−VCC×r10/r11となる。尚、バッファ回路Bの出力インピーダンスは零とする。
【0088】
図17の回路でr11=0の場合、即ち、抵抗R11がない図1の回路に適用した場合について説明する。
レベル検定回路10の入力V1は、Sg′=kViの時にkVi、Sg′=Va2の時にVa2である。Vt>Va2とすると、Vt>kViの時はレベル検定回路10の出力Voは定電圧に固定される。従って、kVi>Vtの時、即ち、Vi>Vt/kの範囲でのみ、スイッチング信号Sg′に同期してレベル検定回路10の出力Voに交流信号が発生する。つまり、下限閾値VtiL=Vt/kを持つ。一方、Va2>Vtとすると、kVi>Vtの時はレベル検定回路10の出力Voは定電圧に固定される。従って、Vt>kViの時、即ち、Vt/k>Viの範囲でのみ、スイッチング信号Sg′に同期してレベル検定回路10の出力Voに交流信号が発生する。つまり、上限閾値VtiH=Vt/kを持つ。
【0089】
尚、この場合には、上式から判るように、抵抗R 10 とは無関係であるので抵抗R10を取り除いても構わない。
図18(A),(B)は、本発明の請求項2に対応する閾値演算回路の一実施形態を示すもので、入力信号ViをツェナーダイオードTzでレベル検定した後に、変調手段で変調する構成である。
【0090】
図18(A)では、レベル検定手段としてのツェナーダイオードTzを、入力信号Viの入力端と第1抵抗R10との間の入力ライン11に挿入する構成である。その他は、図12と同様の構成である。
【0091】
本実施形態の回路は、入力信号Viが、VLED +Vz<Vi<VLED /α+Vzの時に出力Voが交流信号(論理値1)となり、Vi≧VLED /α+Vz又はVi≦VLED +Vzの時に出力Voは直流信号(論理値0)となる。ここで、VLED は交流信号発生手段としてのフォトカプラPC12の発光ダイオードの降下電圧である。
【0092】
LED +Vz<Vi<VLED /α+Vzの場合、スイッチSWaがONした時、フォトカプラPC12の発光ダイオードに入力する変調信号V1は、V1=α(Vi−Vz)となり、α(Vi−Vz)<VLED であるからフォトカプラPC12には電流が流れずOFFする。スイッチSWaがOFFすると、V1=Vi−Vzとなり、Vi−Vz>VLED であるからフォトカプラPC12に電流が流れてONする。
【0093】
一方、Vi≧VLED /α+Vzの場合、スイッチSWaがONしてもα(Vi−Vz)≧VLED であるからフォトカプラPC12はONしたままとなる。また、Vi≦VLED +Vzの場合は、スイッチSWaがOFFしてもVi−Vz≦VLED であるからフォトカプラPC12はOFFしたままとなる。
【0094】
従って、フォトカプラPC12の出力Voは、VLED +Vz<Vi<VLED /α+Vzの閾値範囲にある時のみ、スイッチSWaのスイッチング動作に同期して交流信号(論理値1)を発生する。この回路も、ツェナーダイオードTzがショートすると、スイッチSWaのON/OFFに拘わらずフォトカプラPC12はON状態のままとなる。
【0095】
図18(B)は、交流信号発生手段としてのフォトカプラPC12の代わりに図中点線で囲んだようにトランジスタTr12を用いた例である。この場合、トランジスタTr12のON時のベース−エミッタ間電圧をVbeとおくと、フォトカプラPC12の発光ダイオードの降下電圧VLEDをVbeに置き換えれば図18(A)の回路と同じことが成り立つ(ただし、抵抗R13を流れる電流は無視できるものとする)。
【0096】
尚、以下の説明ではフォトカプラPC12を用いた回路構成の場合について述べるが、トランジスタTr12を用いた場合も、図19〜図21の回路についてVLEDをVbeに置き換えればそのまま成り立つ。
【0097】
図12及び図18の回路の場合、ツェナーダイオードTzがショートした時も、入力信号Viが、αVi<VLED 且つ、Vi>VLED の範囲にあると、スイッチSWaのスイッチング動作に伴ってフォトカプラPC12がON/OFFしてしまうという問題がある。
【0098】
図19に、上記の問題を解消するようにした請求項19に対応する閾値演算回路の構成例を示す。
図19において、この閾値演算回路は、図12の回路と図18の回路とを組み合わせたものである。即ち、図18の閾値演算回路のフォトカプラPC12を、図12のスイッチSWaとして使用する構成である。ここで、図中、 10 、R11′、R12′は、図12の各抵抗R10、R11、R12に対応し、Tz′、PC12′は、図12のレベル検定回路20内のツェナーダイオードTzとフォトカプラPC12にそれぞれ対応する。従って、ツェナーダイオードTz,Tz′が第1及び第2ツェナーダイオード、スイッチSWaがスイッチング手段、フォトカプラPC12が第1フォトカプラ、フォトカプラPC12′が第2フォトカプラに、それぞれ相当する。
【0099】
かかる構成では、入力信号Viを第1ツェナーダイオードTzで閾値演算し、設定レベルにあれば第1フォトカプラPC12から交流信号が発生する。そして、この第1フォトカプラPC12の交流信号をスイッチング信号として、入力信号Viを変調し、第2ツェナーダイオードTz′に入力し、レベル検定する。レベル検定の結果、入力する変調信号が設定レベルにあれば、第2フォトカプラPC12′から交流信号(論理値1)を発生する。即ち、第1ツェナーダイオードTzで下限の閾値を設定し、第2ツェナーダイオードTz′で上限閾値を設定し、下限の閾値演算の出力結果を変調信号として、上限の閾値演算を実行する。
【0100】
かかる構成によれば、下限と上限の各閾値を独立に設定できるので、ツェナーダイオードTz又はTz′がショートした場合に第2フォトカプラPC12′からの交流信号(論理値1)の発生を防止できる。
【0101】
図19において、下限閾値Vzと上限閾値Vz′/α′(ここで、α′=r11′/(r10′+r11′))の間に、入力信号レベルが存在する場合、フォトカプラPC12′の発光ダイオードの通過電流は、最小で約(Vz′−Vz)/r12′である。ツェナーダイオードTzとTz′が共にショートした場合、フォトカプラPC12′の出力に交流信号が生成される可能性の存在する入力レベルの範囲は、
LED <Vi<min(VLED /α,VLED /α′)・・・(1)
ここに、α=r11/(r10+r11)である。
【0102】
このとき、フォトカプラPC12′の発光ダイオード通過電流は、(VLED /r12′)・(1−α)/α又は、(VLED /r12′)・(1−α′)/α′である。
【0103】
Vz′−VzをVLED ×min((1−α′)/α′,(1−α)/α)に比較して十分に大きく設定すれば、ツェナーダイオードTzとTz′が共にショートし、且つ、入力電圧が上記(1)式で定まる狭い範囲に収まる場合であっても、フォトカプラPC12′の出力電流の発生を抑制することが可能である。
【0104】
次に、本発明の閾値演算回路の応用例を示す。
図20に、前述の閾値演算回路を用いたレベル検定機能付きの機械の起動信号発生回路の例を示す。
【0105】
図20において、この回路は、互いに相補の関係の第1接点31aと第2接点31bを有する起動スイッチ31が正常であることを確認しつつ起動信号を発生する構成である。即ち、前記第1接点31aがONした後、第2接点31bがONしたか否かのバックチェックを行い、第2接点31bがONした時に起動信号を発生する。
【0106】
起動スイッチ31が押されて第1接点31aがONすると、ダイオードD31を介してコンデンサC31が充電される。その後、起動スイッチ31が戻って第2接点31bがONするとコンデンサC31が放電される。この放電信号を入力信号Viとして本発明の閾値演算回路に入力して閾値演算し、設定レベルの時のみ閾値演算回路のフォトカプラPC12から交流(論理値1)の起動信号Voが発生する構成である。尚、本実施形態では、図12に示すツェナーダイオードTzを使用した閾値演算回路を適用しているが、他の閾値演算回路でもよいことは言うまでもない。
【0107】
本実施形態では、放電時の入力信号Viは2VCCのレベルであり、充電時ではVCCである。従って、Vi=2VCCの時に交流信号が発生し、Vi=VCCでは交流信号が発生しないように、α(=r11/(r10+r11))とツェナー電圧Vzを、VCC<Vz<2VCC、且つ、2VCC/α<Vzを満足するように設定する。
【0108】
コンデンサC31に蓄積された電荷は、第1接点31aのOFF後はダイオードD32によって放電される。
図20で、ツェナーダイオードTzがショートした場合、コンデンサC31に充電された電荷が放電される過程で、抵抗R10とR11で分圧された信号レベルが、VLED とVLED /α(α=r11/(r10+r11))の範囲となる期間が存在するが、その発生時間は、ツェナーダイオードTzが正常な場合に比較して極端に短い。
【0109】
図21に、この種の機械の起動信号発生回路の別の例を示す。
図21の回路は、図19の閾値演算回路を適用したものである。
図21おいて、閾値演算回路101、102は、図19に示すもので、閾値演算回路101は、電源電圧VCCを入力信号としてこの電源電圧VCCに対して閾値演算を行い、その出力を閾値演算回路102に対する交流のスイッチング信号Sg′として発生する。閾値演算回路102は、運転ボタン103がONした時に発生する信号Viを入力信号としてこの信号Viに対して閾値演算を行い、最終的な起動信号として出力信号Voを発生する。尚、コンデンサC101、ダイオードD101,D102は、図20のコンデンサC31、ダイオードD31,D32に対応するものである。
【0110】
かかる構成では、電源電圧VCCが設定レベルを満足すれば、閾値演算回路101は、外部の交流のスイッチング信号Sgに同期した交流出力を発生し、閾値演算回路102に交流のスイッチング信号Sg′が入力する。そして、運転ボタン103がONした時の信号Viが設定レベルを満足すれば、閾値演算回路102からスイッチング信号Sg′に同期した交流の出力信号Voが発生する。信号Viのレベルは、運転ボタン103が押されてONした時、VCCから2VCCに増加する。閾値演算回路102の下限閾値はVCCと2VCCの間に設定される。
【0111】
ここで、電源電圧VCC自体が昇圧すると、信号Viのレベルが閾値演算回路102の閾値を越えてしまうが、昇圧した電源電圧VCCレベルが閾値演算回路101の設定レベルを満足しない場合には、閾値演算回路101からスイッチング信号Sg′が発生しないので、閾値演算回路102から交流の出力信号Voは発生しない。従って、電源電圧VCCが正常なレベルにある時のみ、出力信号Voが発生する。
【0112】
次に、本発明の閾値演算回路を用いたANDゲート回路について説明する。
図22は、図3の閾値演算回路を用いたANDゲート回路の構成例を示す。尚、その他の閾値演算回路でも同様にANDゲート回路を構成できることは言うまでもない。
【0113】
図22において、本実施形態のANDゲート回路は、抵抗R10,R11、スイッチSWa1 、レベル検定回路10からなる第1の閾値演算回路と、抵抗R20,R21、スイッチSWa2 、レベル検定回路10′からなる第2の閾値演算回路とからなり、第1の閾値演算回路10の出力Vo1 を、第2の閾値演算回路のスイッチSWa2 のスイッチング信号とする構成である。このANDゲート回路は、直流の入力信号Vi1とVi2が共にそれぞれ定められた所定レべル範囲内にある時に、第2の閾値演算回路の出力Vo2として交流信号(論理値1に相当)を発生する。
【0114】
以下で、動作を説明する。
第1の閾値演算回路のスイッチSWa1 は、別途設けられた交流源からのスイッチング信号Sgに同期してスイッチングする。入力Vi1 が、抵抗R10、R11、Va及びレベル検定回路10の閾値Vt1 等で定まる下限閾値Vt1L から上限閾値Vt1H の範囲内である時に、第1の閾値演算回路の出力Vo1 として交流信号(論理値1に相当する)が生成される。この交流出力信号Vo1 は、次段の第2の閾値演算回路のスイッチSWa2 に供給され、スイッチSWa2 は信号Vo1 に同期してスイッチングする。入力信号Vi2 が、抵抗R20、R21、Va及びレベル検定回路10′の閾値Vt2 等で定まる下限閾値Vt2L から上限閾値Vt2H の範囲内である時に、その出力Vo2 として交流信号(論理値1に相当する)が生成される。
【0115】
もし、例えば入力Vi1 が下限閾値Vt1L 以下もしくは上限閾値Vt1H 以上であると、第1の閾値演算回路の出力Vo1 は直流信号(論理値0に相当)となり交流信号は生成されない。従って、第2の閾値演算回路のスイッチSWa2 はスイッチされず、ON状態もしくはOFF状態に固定される。このため、入力信号Vi2 がたとえ閾値範囲内にあっても、第2の閾値演算回路の出力Vo2 は直流信号(即ち、論理値0)となり交流信号は生じない。また、入力信号Vi1 が閾値範囲内で入力信号Vi2 が閾値範囲外である時にも、第2の閾値演算回路の出力Vo2 に交流信号は生成されない。
【0116】
このように、図22の回路は、入力信号Vi1 とVi2 が共にそれぞれ定められた閾値範囲内(即ち、共に論理値1)である時のみ交流信号が出力される(論理値1が生成される)ANDゲート回路である。
【0117】
尚、閾値演算回路を更に従属接続し、前段の閾値演算回路の出力Voで次段の閾値演算回路のスイッチSWaを駆動するよう構成すれば、多入力のANDゲート回路を構成でき、多入力のAND演算(論理積演算)を行うことができる。
【0118】
図23は、図22のANDゲート回路において、第1及び第2の各スイッチSWa1 、SWa2 として図5(A)のフォトカプラを用い、レベル検定回路10、10′として図6(B)のコンパレータを用いて構成した具体的回路例である。尚、この場合、第1の閾値演算回路の出力Vo1 に次段のスイッチSWa2 の発光ダイオードを抵抗Ra1を介して接続し、この発光ダイオードを出力Vo1 により駆動することで、スイッチSWa2 のフォトトランジスをスイッチングする構成とする。
【0119】
尚、各閾値演算回路の動作は前述と同様であるので説明は省略する。
図24は、入力信号が共に交流信号である場合のANDゲート回路の構成例を示し、図3の閾値演算回路を用いた構成例を示す。尚、その他の閾値演算回路でも同様に構成できることは言うまでもない。
【0120】
図24において、本実施形態のANDゲート回路は、それぞれ2個のコンデンサと2個のダイオードからなりそれぞれの交流入力信号Si1 ,Si2 を倍電圧整流する第1及び第2倍電圧整流回路40A,40Bからなる加算回路40を設ける。加算回路40は、交流信号Si1 を整流する第1倍電圧整流回路40Aの整流出力Vi1 を、交流信号Si2 を整流する第2倍電圧整流回路40Bの整流出力Vi2 に加算してVi1 +Vi2 の加算出力を発生する。この加算出力(Vi1 +Vi2 )を閾値演算回路に入力信号Viとして入力し、閾値演算回路で閾値演算する構成である。
【0121】
以下に動作を説明する。
加算回路40の加算出力レべルViは、交流入力信号Si1 ,Si2 の論理値1の振幅(ピーク=ピーク)をそれぞれVi1 、Vi2 とおくと、Vi≒Vi1 +Vi2 +VCCとなる。下限閾値VtLを、Vi1 +VCC,Vi2 +VCC<VtL<Vi1 +Vi2 十VCCの範囲に設定すると、交流入力信号Si1 、Si2 が共に論理値1のレべルで入力されている時にのみ交流信号(論理値1)が出力される。
【0122】
図25は、図24のANDゲート回路において、閾値演算回路のスイッチSWaに図5(A)のフォトカプラを用い、レベル検定回路10に図6(B)のコンパレータを用いた具体的な回路構成例を示している。尚、閾値演算回路の動作は前述と同様であるので説明は省略する。
【0123】
尚、図25で例示した回路のように、上下限閾値を有する閾値演算回路を使用した場合には、下限閾値VtL及び上限閾値VtHを、例えば、VCC<VtL<Vi1 +VCC,Vi2 +VCC<VtH<Vi1 +Vi2 +VCCと設定すると、交流入力信号Si1 又はSi2 のいずれか一方が入力(論理値1)する時にのみ閾値演算回路から交流出力が生じるようにすることも可能である。
【0124】
図24では、2入力の場合のANDゲート回路構成を示した。n入力のANDゲート回路とするには、n個の倍電圧整流回路により加算回路を構成し、n個の交流入力信号が全て論理値1レベルである時の整流加算レべルとn個の交流入力信号の内の1つが論理値0のレベルである時の整流加算レべルとの間に、閾値演算回路の下限閾値を設定すればよい。
【0125】
図26に、n=8の場合の加算回路50の構成例を示す。
図26において、この加算回路50の加算出力Vi(ΣVin (n=1〜8)) を本発明の閾値演算回路に入力信号として入力する。この場合、閾値演算回路の下限閾値ViLは、1つの整流回路の整流出力Vijとすれば、7Vij+VCC<ViL<8Vij+VCCの範囲に設定すればよい。これにより、全ての入力交流信号Si1 〜Si8 が論理値1のレベルにある時のみ、閾値演算回路から交流信号が発生する。
【0126】
尚、このような整流回路による加算回路の構成は、例えば、国際公開WO93/23772や「フェイルセーフ多値論理の光センサ走査回路への適用」(平成5年、電気学会全国大会、699)等で公知である。
【0127】
次に、本発明の閾値演算回路を利用した自己保持回路について説明する。
図27は、本発明の自己保持回路の具体的回路構成例を示している。
図27において、本実施形態の自己保持回路は、図25に示すANDゲート回路の出力Voを倍電圧整流回路60で整流し、その整流出力Vfを加算回路40の第1倍電圧整流回路40Aの出力端に帰還する構成である。第2倍電圧整流回路40Bの入力端はリセット入力端(又はホールド入力端)となり、第1倍電圧整流回路40Aの入力端はトリガ入力端となる。尚、図25の実施形態と同一要素には同一符号を付してある。倍電圧整流回路60は、第1及び第2倍電圧整流回路40A,40Bと同じ構成である。
【0128】
次に、図28に示すタイムチャートに基づいて動作を説明する。
ここで、論理値1で入力信号Siは振幅(ピーク=ピーク)Vsi、入力信号Tiは振幅(ピーク=ピーク)Vtiの交流信号であり、論理値0では両者とも直流信号であるとする。
【0129】
リセット入力端に交流入力信号Siが入力しない時(論理値0の時)では、整流加算出力である入力Viは略VCCである。時刻t1 で交流入力信号Siが入力すると(論理値1)、閾値演算回路への入力Viは略Vsi+VCCとなる。ここで、閾値演算回路の下限閾値VtLを、Vsi+VCC,Vti+VCC<VtL<Vsi+Vti+VCC,Vsi+Voi+VCCと設定すれば、時刻t1 〜t2 では閾値演算回路の出力Voは直流信号(論理値0)である。時刻t2 でトリガ入力端に交流入力信号Tiが入力すると(論理値1)、入力ViはVsi+Vti+VCCとなり下限閾値VtLを越えるので、閾値演算回路の出力Voが論理値1となり、交流信号(振幅Voi(ピーク=ピーク)≒VCC)が生成される。この交流信号は倍電圧整流回路60に入力されて整流され、整流出力Vf=Voi+VCCが生じて加算回路40の第1倍電圧整流回路40Aの出力端にOR接続で帰還される。時刻t3 でトリガ入力端の交流信号Tiが消滅しても、出力Voの整流信号Vfが帰還されているので入力ViはVsi+Voi+VCC>VtLの状態に維持され、出力Vo=1(交流信号) が継続される。時刻t4 で交流入力信号Siが消滅すると、入力ViはVoi+VCC<VtLとなり、出力Voは直流信号(論理値0)になる。
【0130】
尚、図27の自己保持回路に適用する閾値演算回路は、この構成に限定されず、本発明の他の構成の閾値演算回路でも構わないことは言うまでもない。
図29に、図11の閾値演算回路を適用した自己保持回路の別の構成例を示す。
【0131】
図29において、トリガ回路111及びホールド回路112は、どちらも図11の閾値演算回路と同様の構成である。トリガ回路111は、外部からの交流のスイッチング信号Sgにより入力信号Vi1を変調して閾値演算を行う。ホールド回路112は、トリガ回路111の閾値演算の結果発生した交流信号をスイッチング信号Sg′として入力信号Vi2を変調して閾値演算を行う。ホールド回路112の出力は、スイッチング信号Sg′の生成のための電流を供給する。図中、113,114は、前述した倍電圧整流回路を示し、PCは、倍電圧整流回路113の整流出力を、外部の交流スイッチング信号Sgに同期してスイッチングしてスイッチング信号Sg′を生成するためのフォトカプラである。
【0132】
本自己保持回路の動作は、入力信号Vi1が設定レベルを満足する時、トリガ回路111は出力信号Vo1を生成する。この出力信号Vo1は、倍電圧整流回路113で整流され、スイッチング信号SgによりフォトカプラPCを介してスイッチング信号Sg′が生成される。このスイッチング信号Sg′により、ホールド回路112の入力信号Vi2を変調し、入力信号Vi2が設定レベルを満足する時、ホールド回路112から出力信号Vo2が生成される。この出力信号Vo2は、倍電圧整流回路114で整流されて出力信号Vo2′として外部に出力されると共に、倍電圧整流回路113の出力側に供給され、スイッチング信号Sg′の生成のための電流を供給する。従って、入力信号Vi1の発生によりスイッチング信号Sg′が発生し、入力信号Vi2の入力により出力信号Vo2が発生した後は、トリガ入力としての入力信号Vi1が消滅しても、ホールド入力としての入力信号Vi2が消滅しない限りは、出力信号Vo2の発生が継続する。その後、入力信号Vi2が消滅すると、出力信号Vo2は消滅してスイッチング信号Sg′が停止し、トリガ入力である入力信号Vi1が再度入力しない限り、スイッチング信号Sg′は生成されず、出力信号Vo2は生成しない。
【0133】
図30に、図29の自己保持回路を図20の起動信号発生回路に適用した場合の構成例を示す。
図30において、この起動信号発生回路におけるトリガ回路111′は、図20における起動スイッチ31を除いた部分に相当する。
【0134】
かかる構成では、起動スイッチ31がON(第1接点31aがON)された後にOFF(第1接点31aがOFFで第2接点31bがON)された時に、電源電圧VCCが正常でトリガ回路111′から出力信号Vo1が発生すると、スイッチング信号Sg′が発生する。そして、ホールド回路112から出力信号Vo2が発生し、倍電圧整流回路114から出力信号Vo2′が発生すると、この出力信号Vo2′でスイッチング信号Sg′を自己保持する。
【0135】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1〜9、12〜14、16〜19に記載の発明によれば、外部の交流源からの交流信号に同期した交流出力を得ることができるので、入力信号レベル変化や回路素子の特性変化等に影響を受けることなく、周波数及びデューティ比の安定した交流出力を発生することができる。
【0136】
請求項10,11に記載の発明によれば、上記効果に加えて、スイッチ手段をトランジスタで構成した時に、トランジスタの故障でスイッチング信号が直接レベル検定手段に入力した場合でも入力信号と無関係にスイッチング信号によってレベル検定回路から論理値1の交流信号が発生することを防止できる。
【0137】
請求項15に記載の発明によれば、上記効果に加えて、閾値演算回路側と出力回路側とを独立した電源にすることが可能となり、閾値演算回路や出力回路のレイアウトの自由度が増大する。
【0138】
請求項20、21に記載の発明によれば、出力の安定したANDゲート回路を提供できる。
請求項22、23に記載の発明によれば、出力の安定した自己保持回路を提供できる。
【0139】
請求項24〜26に記載の発明によれば、安全装置等の起動信号発生回路の安全性を向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の閾値演算回路の第1実施形態の構成図
【図2】本発明の閾値演算回路の第2実施形態の構成図
【図3】本発明の閾値演算回路の第3実施形態の構成図
【図4】本発明の閾値演算回路の第4実施形態の構成図
【図5】同上各実施形態のスイッチの具体的回路図
【図6】同上各実施形態のレベル検定回路の具体的回路図
【図7】図1の第1実施形態の具体的回路図
【図8】図3の第3実施形態の具体的回路図
【図9】入力信号が交流信号の場合の具体的回路例を示す図
【図10】レベル検定回路の出力をフォトカプラを介して出力回路側に伝達する回路例を示す図
【図11】本発明の閾演算回路の別の実施形態の回路図
【図12】ツェナーダイオードを利用した本発明の閾値演算回路の構成図
【図13】スイッチにトランジスタを用いた場合の問題点の説明図
【図14】入力信号−定電圧の振幅信号をスイッチング信号として用いる構成の回路図
【図15】ディプレッション型トランジスタを用いた構成の回路図
【図16】変調手段にバッファ回路を用いた構成の回路図
【図17】変調手段にバッファ回路を用いた構成の別の回路図
【図18】ツェナーダイオードを利用した本発明の閾値演算回路の別の構成図
【図19】図12と図18の閾値演算回路を組み合わせた回路図
【図20】本発明の閾値演算回路を適用した起動信号発生回路の実施形態を示す図
【図21】起動信号発生回路の別の構成例を示す図
【図22】本発明のANDゲート回路の実施形態の構成図
【図23】図22の具体的回路例を示す図
【図24】入力信号が交流信号の場合のANDゲート回路の構成図
【図25】図24の具体的回路例を示す図
【図26】多入力のANDゲート回路における加算回路の構成図
【図27】本発明の自己保持回路の実施形態の構成図
【図28】図27の回路の動作タイムチャート
【図29】自己保持回路の別の実施形態の構成図
【図30】図29の自己保持回路を適用した起動信号発生回路の構成図
【図31】従来の閾値演算回路例を示す図
【図32】従来の閾値演算回路の別の例を示す図
【符号の説明】
10、10′20 レベル検定回路
11 入力ライン
12 変調回路
13 外部交流源
14、60 倍電圧整流回路
40、50 加算回路
SWa スイッチ
Vi 入力信号
Vo 出力信号
V1 変調信号

Claims (26)

  1. 入力信号レベルを閾値演算し、入力信号レベルが設定レベルの時に交流信号を発生し、設定レベルでない時には交流信号を発生しない構成の閾値演算回路において、
    交流源からのスイッチング信号により前記入力信号を変調する変調手段と、
    該変調手段で生成された変調信号の前記スイッチング信号に同期して変化する信号レベルを閾値と比較してレベル検定し、前記変調信号レベルが前記閾値に対して高い値と低い値に交互に変化するとき交流信号を発生するレベル検定手段とを備え、
    前記入力信号レベルが前記設定レベルにある時に前記変調信号レベルが前記閾値に対して高い値と低い値に交互に変化して前記レベル検定手段から交流信号が発生する構成としたことを特徴とする閾値演算回路。
  2. 入力信号レベルを閾値演算し、入力信号レベルが設定レベルの時に交流信号を発生し、設定レベルでない時には交流信号を発生しない構成の閾値演算回路において、
    入力信号を予め設定された閾値と比較してレベル検定し、入力信号が前記閾値以上の時に出力信号を発生するレベル検定手段と、
    該レベル検定手段の出力信号を、交流源からのスイッチング信号により変調する変調手段と、
    前記入力信号が前記閾値より高く前記設定レベルにある時に、前記変調手段で変調された変調信号の前記スイッチング信号に同期した信号レベル変化に基づいて交流信号を発生する交流信号発生手段と、
    を備えて構成したことを特徴とする閾値演算回路。
  3. 交流信号発生手段がフォトカプラである請求項2に記載の閾値演算回路。
  4. 前記変調手段は、一端側が前記入力信号が印加される入力ライン又はレベル検定手段からの出力信号ラインに接続し、他端側が定電圧供給ラインに接続するスイッチ手段を備え、該スイッチ手段を、前記交流源からのスイッチング信号でスイッチングする構成である請求項1から3のいずれか1つに記載の閾値演算回路。
  5. 前記変調手段は、前記入力ラインの入力端と前記スイッチ手段の接続点、又はレベル検定手段からの出力信号ラインと前記スイッチ手段の接続点、の間に介装した第1抵抗と、前記入力ライン又は前記出力信号ラインと前記スイッチ手段との間に介装した第2抵抗を備える構成である請求項4に記載の閾値演算回路。
  6. 前記変調手段は、前記入力ラインの入力端と前記レベル検定手段の入力端との間を接続する入力ラインに順次介装される第1抵抗及びスイッチ手段と、一端側が前記スイッチ手段と前記レベル検定手段の入力端との間の入力ラインに接続し、他端側が定電圧供給ラインに接続する第2抵抗とを備え、前記スイッチ手段を、前記交流源からのスイッチング信号でスイッチングする構成である請求項1に記載の閾値演算回路。
  7. 前記変調手段は、前記入力ラインの入力端と前記レベル検定手段の入力端との間を接続する入力ラインに順次介装される第1抵抗及びスイッチ手段と、前記入力ラインに前記第1抵抗及びスイッチ手段の直列回路と並列に接続した第2抵抗とを備え、前記スイッチ手段を、前記交流源からのスイッチング信号でスイッチングする構成である請求項1に記載の閾値演算回路。
  8. 前記スイッチ手段は、前記交流源からのスイッチング信号の入力によりスイッチングするフォトカプラである請求項4〜7のいずれか1つに記載の閾値演算回路。
  9. 前記スイッチ手段は、前記交流源からのスイッチング信号の入力によりスイッチングするトランジスタである請求項4〜7のいずれか1つに記載の閾値演算回路。
  10. 前記トランジスタに入力するスイッチング信号が、前記入力信号と前記定電圧供給ラインの電圧との間の範囲の振幅を有する請求項9に記載の閾値演算回路。
  11. 前記トランジスタに入力するスイッチング信号が、前記レベル検定手段の閾値と交差しない信号である請求項9に記載の閾値演算回路。
  12. 前記変調手段は、前記交流源のスイッチング信号を入力して前記入力信号が印加される入力ラインに供給するバッファ回路を備える構成である請求項1〜3のいずれか1つに記載の閾値演算回路。
  13. 前記バッファ回路が、前記入力信号に比例した振幅の信号を前記入力ラインに供給する構成である請求項12に記載の閾値演算回路。
  14. 前記レベル検定手段は、コンパレータである請求項1、4〜13のいずれか1つに記載の閾値演算回路。
  15. 前記コンパレータの交流出力をフォトカプラを介して出力回路側に伝達する構成である請求項14に記載の閾値演算回路。
  16. 前記レベル検定手段は、ツェナーダイオードと、該ツェナーダイオードの出力によりスイッチングして交流信号を発生するフォトカプラとを備えて構成される請求項1、4〜13のいずれか1つに記載の閾値演算回路。
  17. 前記レベル検定手段は、入力信号の供給する電流のみでレベル検定する構成である請求項1又は2に記載の閾値演算回路。
  18. 前記レベル検定手段は、ツェナーダイオードである請求項17に記載の閾値演算回路。
  19. 入力信号レベルを閾値演算し、入力信号レベルが設定レベルの時に交流信号を発生し、設定レベルでない時には交流信号を発生しない構成の閾値演算回路において、
    入力信号を予め設定された第1の閾値と比較してレベル検定し、入力信号が前記第1の閾値以上の時に出力信号を発生する第1ツェナーダイオードと、
    交流源からのスイッチング信号によりスイッチングして前記第1ツェナーダイオードの出力信号を変調するスイッチング手段と、
    前記入力信号が前記第1の閾値より高く前記設定レベルにある時に、前記スイッチング手段で変調された変調信号の前記スイッチング信号に同期した信号レベル変化によりスイッチングする第1フォトカプラと、
    該第1フォトカプラのスイッチング動作により変調された前記入力信号の変調信号を予め設定された第2の閾値と比較してレベル検定し、変調信号レベルが前記第2の閾値以上の時に出力信号を発生する第2ツェナーダイオードと、
    該第2ツェナーダイオードの出力信号が入力する第2フォトカプラと、を備え
    前記入力信号レベルが前記設定レベルにある時に、前記第2ツェナーダイオードに入力する変調信号レベルが、第1フォトカプラのスイッチング動作に同期して前記第2の閾値に対して高い値と低い値に交互に変化して前記第2フォトカプラから交流信号が発生する構成としたことを特徴とする閾値演算回路。
  20. 請求項1〜19のいずれか1つに記載の閾値演算回路をn個設け、次段の閾値演算回路の変調手段には、交流源に代えて前段の閾値演算回路の交流出力をスイッチング信号として入力してn個の閾値演算回路を従属接続して構成したことを特徴とするANDゲート回路。
  21. 交流入力信号をそれぞれ整流する複数の整流回路を備え、初段の整流回路の整流出力を次段の整流回路の整流出力に順次加算し全ての交流入力信号の加算値を最終段の整流回路から出力する加算回路を設け、請求項1〜19のいずれか1つに記載の閾値演算回路の入力端に前記加算回路の加算出力を入力信号として供給する構成としたことを特徴とするANDゲート回路。
  22. 請求項1〜19のいずれか1つに記載の閾値演算回路を2個設け、一方の閾値演算回路をトリガ回路とし、他方の閾値演算回路をホールド回路とし、前記トリガ回路の出力とホールド回路の出力の論理和出力に基づいて生成される交流信号を、前記ホールド回路のスイッチング信号とする構成としたことを特徴とする自己保持回路。
  23. 交流入力信号をそれぞれ整流する2つの整流回路を備え、初段の整流回路の整流出力を後段の整流回路の整流出力に加算し2つの交流入力信号の加算値を後段の整流回路から出力する加算回路を有し、請求項1〜19のいずれか1つに記載の閾値演算回路の入力端に前記加算回路の加算出力を入力信号として供給すると共に、前記加算回路の後段整流回路の入力端をホールド入力端とし、前段整流回路の入力端をトリガ入力端とし、前記閾値演算回路の交流出力信号を整流した後に前記前段整流回路の出力端に帰還する構成としたことを特徴とする自己保持回路。
  24. 互いに相補の関係を持ってON/OFFする第1及び第2接点からなる起動スイッチと、該起動スイッチが押された時にONする第1接点を介して充電され前記起動スイッチを戻した時にONする第2接点を介して放電して出力信号を出力するコンデンサと、該出力信号を入力信号として閾値演算する請求項1〜19のいずれか1つに記載の閾値演算回路とを備え、該閾値演算回路の出力を起動信号とするよう構成されたことを特徴とする起動信号発生回路。
  25. 電源電圧レベルを閾値演算する請求項19に記載の第1の閾値演算回路と、該第1の閾値演算回路の交流出力を交流源からのスイッチング信号とする請求項19に記載の第2の閾値演算回路とを備え、運転ボタンのON動作に基づいて発生する出力信号のレベルを、前記第2の閾値演算回路でレベル検定し、第2の閾値演算回路の出力を起動信号とする構成としたことを特徴とする起動信号発生回路。
  26. 請求項22の自己保持回路のトリガ回路に、互いに相補の関係を持ってON/OFFする第1及び第2接点からなる起動スイッチを接続し、該起動スイッチのON/OFF動作に伴って発生する出力信号が設定レベルにあり、且つ、ホールド回路の入力信号レベルが設定レベルにある時のみ、起動信号を発生する構成としたことを特徴とする起動信号発生回路。
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