JP4074388B2 - 反応性ホットメルト接着剤組成物及び接着方法 - Google Patents

反応性ホットメルト接着剤組成物及び接着方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱溶融状態で塗布され、活性エネルギー線の照射により硬化が進行する反応性ホットメルト接着剤組成物及びこれを用いた接着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、製本、包袋、繊維加工、木工、弱電、輸送等の各種工業分野において、紙、繊維、木材、ガラス、プラスチック、金属等の各種被着体を接着するためにホットメルト接着剤組成物が広く用いられている。
【0003】
ホットメルト接着剤組成物による接着に際しては、アプリケーター内においてホットメルト接着剤組成物を通常100〜200℃程度の温度で加熱溶融した後、溶融状態にあるホットメルト接着剤組成物を被着体に塗工し、被着体同士を貼り合わせる。次いで、ホットメルト接着剤組成物の冷却固化により、被着体同士が接着され、接着強度が発現する。
【0004】
ホットメルト接着剤組成物の場合、冷却固化により接着強度が速やかに高まるため、被着体を貼り合わせてから十分な接着強度を発現するまでの時間が通常1分以内と非常に短い。従って、短時間で接着作業を完了することができるという利点がある。
【0005】
しかし、ホットメルト接着剤組成物は、冷却固化によって接着強度を発現するため、一旦被着体同士が接着されても、その接着物を高温雰囲気下に放置すると、ホットメルト接着剤組成物が軟化もしくは溶融して接着強度が著しく低下するという問題点、即ち耐熱性が乏しいという問題点があった。
【0006】
上記問題点に対応するため、種々の試みがなされており、例えば、特公昭51−30898号公報では、「ウレタンプレポリマー20〜73重量%、エチレン−酢酸ビニル共重合体2〜25重量%及び特定の粘着性付与物質25〜55重量%からなる反応性ホットメルト接着剤組成物」が提案されている。
【0007】
上記提案による反応性ホットメルト接着剤は、空気中の湿気によってウレタンプレポリマーが化学的架橋を形成するため、高温雰囲気下においても優れた接着強度、即ち優れた耐熱性を発現する。
【0008】
しかし、その反面、空気中の湿気によってウレタンプレポリマーの化学的架橋が進行するため、製造時や包装時等に湿気を遮断する必要があり、特殊な製造設備や包装材料を用いる必要があるという問題点がある。
【0009】
上記湿気硬化型ホットメルト接着剤の問題点に対応するため、例えば、特開平6−306346号公報では、「約2〜95部のエポキシ含有材料と約98〜5部のポリエステル成分とからなる組成物に対し、この組成物を放射線硬化させるための光開始剤及びヒドロキシル含有材料が含有されてなる反応性ホットメルト接着剤組成物」が提案されている。
【0010】
上記提案によるホットメルト接着剤組成物は、湿気硬化型ではないので湿気を遮断する必要がなく、又、放射線硬化型であるので架橋を形成させるための加熱等が必要ないという利点を有するものの、接着強度や耐熱性や耐水性等が不十分であり、実用性に乏しいという問題点がある。
【0011】
上述したように、優れた接着強度や耐熱性や耐水性等を発現し、且つ、特殊な製造設備や包装材料等を用いる必要のないホットメルト接着剤組成物は実用化されていないのが現状である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題点を解決するために、活性エネルギー線の照射により硬化が進行し、硬化後は優れた接着強度や耐熱性や耐水性等の諸物性を発現し、且つ、特殊な製造設備や包装材料等の使用を必要としない反応性ホットメルト接着剤組成物、及び、この反応性ホットメルト接着剤組成物を用いた接着方法を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明(以下、「第1発明」と記す)による反応性ホットメルト接着剤組成物は、エポキシ化合物、ポリカーボネート樹脂及び活性エネルギー線の照射により本組成物を硬化させ得る含有量のカチオン重合開始剤が含有されていることを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の発明(以下、「第2発明」と記す)による反応性ホットメルト接着剤組成物は、第1発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物において、エーテル化合物をさらに含むことを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の発明(以下、「第3発明」と記す)に係る反応性ホットメルト接着剤組成物は、第1発明又は第2発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物において、さらに、脂環式エポキシ樹脂及び/又はエポキシ化ポリアルカジエン類を含むことを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の発明(以下、「第4発明」と記す)に係る反応性ホットメルト接着剤組成物は、第1〜第3発明において、上記エポキシ化合物として、環球式測定法による軟化点が40〜200℃の範囲にあるエポキシ化合物と、常温で液状のエポキシ化合物とを含むことを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の発明(以下、「第5発明」と記す)に係る反応性ホットメルト接着剤組成物では、第1〜第4発明のいずれかに係る反応性ホットメルト接着剤組成物において、上記エポキシ化合物として、芳香族エポキシ樹脂類が用いられる。
【0018】
又、請求項6に記載の発明(以下、「第6発明」と記す)による反応性ホットメルト接着剤組成物は、第1〜第5発明による反応性ホットメルト接着剤組成物において、上記ポリカーボネート樹脂が、脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂であることを特徴とする。
【0019】
さらに、請求項7に記載の発明(以下、「第7発明」と記す)による反応性ホットメルト接着剤組成物は、第1〜第6発明のいずれかによる反応性ホットメルト接着剤組成物において、前記カチオン重合開始剤が、芳香族ヨードニウム錯塩、芳香族スルホニウム錯塩及びメタロセン塩からなる群より選択される少なくとも1種のカチオン重合開始剤であることを特徴とする。
【0020】
請求項8に記載の発明(以下、「第8発明」と記す)による接着方法は、第1発明〜第7発明のいずれかによる反応性ホットメルト接着剤組成物を加熱溶融し、溶融状態で被着体の一方又は両方に塗工し、被着体同士の貼り合わせ前もしくは貼り合わせ後に、塗工された反応性ホットメルト接着剤組成物に活性エネルギー線を照射し、被着体同士を圧着することを特徴とする。
【0021】
以下、本発明(第1〜第8発明)の詳細を説明する。
本発明による反応性ホットメルト接着剤組成物に含有されるエポキシ化合物とは、カチオン重合によって重合可能な少なくとも1個のオキシラン環を有する有機化合物を言う。
【0022】
上記エポキシ化合物中のエポキシ基の数は、1分子当たり1個以上であることが好ましく、1分子当たり2個以上であることがより好ましい。ここで1分子当たりのエポキシ基の数は、エポキシ化合物中のエポキシ基の総数をエポキシ化合物中の分子の総数で除算して求められる。
【0023】
上記エポキシ化合物の構造は、脂肪族、脂環族、芳香族等のいずれの構造であっても良く、特に限定されるものではない。又、その形態は、モノマー状、オリゴマー状、ポリマー状等のいずれの形態であっても良く、特に限定されるものではない。
【0024】
上記エポキシ化合物の形状は、常温において、液状、半固形状、固形状等のいずれの形状であっても良いが、環球式測定法による軟化点が40〜200℃であるものが好ましい。
【0025】
エポキシ化合物の上記軟化点が40℃未満であると、後述するポリカーボネート樹脂と配合した時に常温で液状となり、ホットメルト接着剤組成物としての形状を示さなくなることがあり、逆にエポキシ化合物の上記軟化点が200℃を超えると、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度が高くなり過ぎて、被着体への塗工が困難となることがあり、塗工性を向上させるために溶融塗工温度を上げると、反応性ホットメルト接着剤組成物が熱劣化を起こし易くなることがある。
【0026】
又、上記エポキシ化合物は、沸点が200℃以上であるものが好ましい。沸点が200℃未満であると、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物を加熱溶融する時に揮発してしまう恐れがある。
【0027】
又、上記エポキシ化合物は、結晶性を有していても良いし、結晶性を有していなくても良いが、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物を溶融塗工した後のタックフリータイムを短くしたり、被着体同士を接着した後の初期強度の発現を速くしたい場合には、40℃以上の融点を有する結晶性のエポキシ化合物を用いることが好ましい。ここで結晶性とは、示差走査熱量計(DSC)による測定で結晶融点を示すものを言う。
【0028】
さらに、上記エポキシ化合物がポリマーの場合には、その重量平均分子量は50〜100000程度のものであることが好ましく、又、常温で硬化し得る反応性ホットメルト接着剤組成物を得たい場合には、エポキシ化合物のガラス転移温度は20℃以下であることが好ましい。
【0029】
上記エポキシ化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタントリグリシジルエーテル等のような芳香族エポキシ樹脂並びにこれらの水添化物や臭素化物;3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキシルメチル3,4−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサノン−メタ−ジオキサン、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、商品名「EHPE−3150」(軟化点71℃、ダイセル化学工業社製)等のような脂環式エポキシ樹脂;1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールのジグリシジルエーテル、炭素数が2〜9個(好ましくは2〜4個)のアルキレン基を含むポリオキシアルキレングリコールやポリテトラメチレンエーテルグリコール等を含む長鎖ポリオールのポリグリシジルエーテル等のような脂肪族エポキシ樹脂;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジル−p−オキシ安息香酸、サリチル酸のグリシジルエーテル−グリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル等のようなグリシジルエステル型エポキシ樹脂並びにこれらの水添化物;トリグリシジルイソシアヌレート、環状アルキレン尿素のN,N′−ジグリシジル誘導体、p−アミノフェノールのN,N,O−トリグリシジル誘導体、m−アミノフェノールのN,N,O−トリグリシジル誘導体等のようなグリシジルアミン型エポキシ樹脂並びにこれらの水添化物;グリシジル(メタ)アクリレートと、エチレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸エステル等のラジカル重合性モノマーとの共重合体;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ化SBS等のような、共役ジエン化合物を主体とする重合体またはその部分水添物の重合体の不飽和炭素の二重結合をエポキシ化したもの;上記各種エポキシ化合物の構造中にウレタン結合やポリカプロラクトン結合を導入したウレタン変性エポキシ樹脂やポリカプロラクトン変性エポキシ樹脂;上記各種エポキシ化合物にNBR、CTBN、ポリブタジエン、アクリルゴム等のゴム成分を含有させたゴム変性エポキシ樹脂等、従来公知の各種エポキシ化合物が挙げられ、好適に用いられる。
【0030】
上記エポキシ化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記エポキシ化合物のなかでも、例えば2個以上の芳香族核を有する多価フェノールのポリグリシジルエーテルのような芳香族エポキシ樹脂が特に好適に用いられる。このようなエポキシ化合物を用いることにより、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物に特に優れた接着強度や耐熱性や耐水性等の諸物性を付与することが可能となる。
【0031】
本発明による反応性ホットメルト接着剤組成物に含有されるポリカーボネート樹脂とは、下記一般式(1)で表される繰り返し単位を有する高分子化合物を言い、一般的には、ビスフェノールAとホスゲンとを溶液法で重縮合反応させて得られる。
【0032】
【化1】
Figure 0004074388
【0033】
(式中、Rは直鎖状又は分岐状の炭化水素基を示し、nは正の整数を示す)
上記ポリカーボネート樹脂の構造は、脂肪族、脂環族、芳香族等のいずもの構造であっても良く、特に限定されるものではない。
【0034】
又、上記ポリカーボネート樹脂の形状は、常温において、液状、半固形状、固形状等のいずれの形態であっても良いが、環球式測定法による軟化点が40〜200℃であるものが好ましい。
【0035】
ポリカーボネート樹脂の上記軟化点が40℃未満であると、前述したエポキシ化合物と配合した時に常温で液状となり、ホットメルト接着剤組成物としての形状を示さなくなることがあり、逆にポリカーボネート樹脂の上記軟化点が200℃を超えると、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度が高くなり過ぎて、被着体への塗工が困難となることがあり、塗工性を向上させるために溶融塗工温度を上げると、反応性ホットメルト接着剤組成物が熱劣化を起こし易くなることがある。
【0036】
又、上記ポリカーボネート樹脂は、結晶性を有していても良いし、結晶性を有していなくても良いが、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物を溶融塗工した後のタックフリータイムを短くしたり、被着体同士を接着した後の初期強度の発現を速くしたい場合には、DSCで測定した融点が40℃以上である結晶性のポリカーボネート樹脂を用いることが好ましい。
【0037】
さらに、上記ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量は200〜100000程度のものであることが好ましく、又、常温で硬化し得る反応性ホットメルト接着剤組成物を得たい場合には、ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度は20℃以下であることが好ましい。
【0038】
上記ポリカーボネート樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、α−メチルブタンジオール、α−ジメチルブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチルペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、シクロブタン−1,3−ジ(2′−エタノール)、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサン、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、炭素数が2〜9個(好ましくは2〜4個)のアルキレン基を含むポリオキシアルキレングリコールやポリテトラメチレンエーテルグリコール等を含む長鎖ジオール、フタリルアルコール、p−キシレングリコール、ヒドロキノン、レゾルシノール、ジヒドロキシナフタレン、ビスフェーノルA並びにその誘導体等のようなジオール類とホスゲンとを重縮合反応させて得られるポリカーボネート樹脂;上記ジオール類と炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル、炭酸ジイソプロピル、炭酸ジブチル、エチルブチル炭酸、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、炭酸ジフェニル、炭酸ジベンジル等のような炭酸ジエステル類とをエステル交換縮合させて得られるポリカーボネート樹脂;上記ジオール類を2種以上併用して得られる共重合ポリカーボネート樹脂;上記各種ポリカーボネート樹脂とカルボキシル基含有化合物とをエステル化反応させて得られるポリカーボネート樹脂;上記各種ポリカーボネート樹脂とヒドロキシル基含有化合物とをエーテル化反応させて得られるポリカーボネート樹脂;上記各種ポリカーボネート樹脂とエステル化合物とをエステル交換反応させて得られるポリカーボネート樹脂;上記各種ポリカーボネート樹脂とヒドロキシル基含有化合物とをエステル交換反応させて得られるポリカーボネート樹脂;上記各種ポリカーボネート樹脂とジカルボン酸化合物とを重縮合反応させて得られる変成ポリエステル系ポリカーボネート樹脂;上記各種ポリカーボネート樹脂とアルキレンオキサイドとを共重合させて得られる共重合ポリエーテル系ポリカーボネート樹脂等、従来公知の各種ポリカーボネート樹脂が挙げられ、好適に用いられる。
【0039】
上記ポリカーボネート樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
反応性ホットメルト接着剤組成物を加熱溶融状態で被着体の一方又は両方に塗工し、被着体同士の貼り合わせ前に、塗工された反応性ホットメルト接着剤組成物に活性エネルギー線を照射し、被着体同士を圧着する場合の作業性を向上させるために、活性エネルギー線を照射された反応性ホットメルト接着剤組成物の硬化の進行を上記接着作業が支障なく行える程度に遅延させる必要がある場合や、接着強度や耐熱性や耐水性等を向上させる必要がある場合には、1分子当たり1個以上(好ましくは2個以上)の脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂を用いても良い。ここで1分子当たりの脂肪族ヒドロキシル基の数は、ポリカーボネート樹脂中の脂肪族ヒドロキシル基の総数をポリカーボネート樹脂中の分子の総数で除算して求められる。
【0040】
活性エネルギー線を照射された反応性ホットメルト接着剤組成物の硬化の進行を遅延させる必要がない場合や、接着強度や耐熱性や耐水性等を向上させる必要がない場合には、上記脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂中のヒドロキシル基は置換フェノール、脂肪族ヒドロキシル化合物、カルボン酸化合物等によりエステル化もしくはエーテル化され封止されていても良い。
【0041】
又、活性エネルギー線を照射された反応性ホットメルト接着剤組成物の硬化の進行を促進させる必要がある場合や、接着強度や耐熱性や耐水性等を特に向上させる必要がある場合には、1分子当たり1個以上(好ましくは2個以上)のエポキシ基を有するポリカーボネート樹脂を用いても良い。ここで1分子当たりのエポキシ基の数は、前記エポキシ化合物の場合と同様の方法で求められる。
【0042】
さらに、上記ポリカーボネート樹脂は、反応性ホットメルト接着剤組成物の貯蔵時や加熱溶融塗工時等に、前記エポキシ化合物中のエポキシ基と反応を起こし得るような、例えば芳香族ヒドロキシル基や(無水)カルボキシル基等のような官能基を有さないものであることが好ましく、又、カチオン重合の進行を過度に抑制して反応性ホットメルト接着剤組成物の硬化を阻害するような、例えばアミノ基等のような官能基を有さないものであることが好ましい。
【0043】
上記ポリカーボネート樹脂の配合量は、必要とされる硬化速度や接着強度、耐熱性や耐水性等に対応して適宜設定されれば良く特に限定されるものではないが、一般的には、前記エポキシ化合物100重量部に対し、ポリカーボネート樹脂5〜1000重量部であることが好ましく、10〜500重量部であることがより好ましい。
【0044】
エポキシ化合物100重量部に対するポリカーボネート樹脂の配合量が5重量部未満であると、接着強度や耐熱性や耐水性等の向上効果を十分に得られないことがあり、逆にエポキシ化合物100重量部に対するポリカーボネート樹脂の配合量が1000重量部を超えると、接着強度や耐熱性や耐水性等が却って低下する。
【0045】
本発明による反応性ホットメルト接着剤組成物に含有されるカチオン重合開始剤としては、反応性ホットメルト接着剤組成物をカチオン重合により硬化させるためのカチオンを活性エネルギー線の照射により生成し得るものであれば良く、特に限定されるものではないが、好ましくは、芳香族ヨードニウム錯塩、芳香族スルホニウム錯塩、メタロセン塩、アリールシラノール・アルミニウム錯体等が挙げられ、好適に用いられる。
【0046】
上記カチオン重合開始剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
これらのカチオン重合開始剤を含有させることにより、反応性ホットメルト接着剤組成物は、200〜400nmの波長の光を含む活性エネルギー線の照射により速やかに硬化が進行し得るものとなり、且つ、反応性ホットメルト接着剤組成物を保存する際の貯蔵安定性や反応性ホットメルト接着剤組成物を製造したり加熱溶融塗工する際の加熱時安定性等に優れたものとなる。
【0047】
カチオン重合開始剤として有効な上記芳香族ヨードニウム錯塩、芳香族スルホニウム錯塩及びメタロセン塩は、例えば、米国特許第4256828号公報、米国特許第5089536号公報、特開平6−306346号公報等に開示されている。
【0048】
上記カチオン重合開始剤のうち、芳香族ヨードニウム錯塩と芳香族スルホニウム錯塩は、紫外領域以外の光ではカチオンを生成しないが、芳香族アミンや着色芳香族多環式炭化水素等の公知の増感剤を併用することにより、近紫外領域や可視領域の光でもカチオンを生成することができる。
【0049】
カチオン重合開始剤の有効な配合量は、活性エネルギー線の種類や強度、エポキシ化合物とポリカーボネート樹脂の種類や配合量、カチオン重合開始剤の種類等によって異なり、特に限定されるものではないが、一般的には、エポキシ化合物及びポリカーボネート樹脂の合計量100重量部に対し、カチオン重合開始剤0.01〜10重量部であることが好ましく、0.1〜10重量部であることがより好ましい。
【0050】
エポキシ化合物及びポリカーボネート樹脂の合計量100重量部に対するカチオン重合開始剤の配合量が0.01重量部未満であると、反応性ホットメルト接着剤組成物に活性エネルギー線を照射しても硬化が十分に進行しないことがあり、逆にエポキシ化合物及びポリカーボネート樹脂の合計量100重量部に対するカチオン重合開始剤の添加量が10重量部を超えると、活性エネルギー線を照射された反応性ホットメルト接着剤組成物の硬化が速くなり過ぎて、タックフリータイムが短くなり過ぎ、被着体同士を貼り合わせるのが困難となることがある。
【0051】
また、接着強度や耐熱性や耐水性等が却って低下することもある。
第2発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物では、エーテル化合物がさらに含有される。このエーテル化合物とは、少なくとも1個のエーテル結合を有する有機化合物を広く含むものとする。
【0052】
上記エーテル化合物の構造は、脂肪族、脂環族、芳香族などのいずれの構造であってもよく、特に限定されるものではない。又、エーテル化合物の形態についても、モノマー状、オリゴマー状、ポリマー状などのいずれの形態であってもよく、特に限定されるものではない。
【0053】
さらに、上記エーテル化合物は、常温において、液状、半固形状、固形状などのいずれの形状であっても良い。又、エーテル化合物は、結晶性を有していてもよく、結晶性を有していなくとも良い。
【0054】
上記エーテル化合物の具体的な例としては、特に限定されるわけではないが、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、炭素数が2〜9個、好ましくは2〜4個のアルキレン基を含むポリオキシアルキレングリコールやポリテトラメチレンエーテルグリコールなどを含む長鎖ポリエーテルなどの従来から公知の各種エーテル化合物を挙げることができる。
【0055】
上記エーテル化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上併用されても良い。
第2発明では、上記エーテル化合物がさらに含有されることにより、可使時間が延長される。ここで、可使時間とは、反応性ホットメルト接着剤組成物を加熱溶融し、光を照射した後、貼り合わせ得るまでの時間をいうものとする。
【0056】
接着硬化物の接着強度、耐熱性あるいは耐水性などを特に高める必要がある場合には、エーテル化合物として、1分子当たり1個以上、好ましくは2個以上のエポキシ基を有するエーテル化合物を用いることが望ましい。ここで、1分子当たりのエポキシ基の数は、上記エポキシ化合物の場合と同様の方法で算出される。
【0057】
さらに、接着硬化物の接着強度、耐熱性あるいは耐水性などを特に高める必要がある場合には、上記エーテル化合物を原料として合成されたポリカーボネート樹脂を用いても良い。
【0058】
上記エーテル化合物の配合割合については、必要とされる硬化速度などに応じて適宜設定され、特に限定されるものではない。一般的には、エポキシ化合物100重量部に対し、エーテル化合物を0.1〜500重量部の範囲で配合することが好ましく、1〜100重量部の範囲で配合することがより好ましい。
【0059】
エポキシ化合物を100重量部に対し、エーテル化合物の配合割合が0.1重量部未満では、硬化速度を遅延する効果を十分に得られないことがあり、逆にエーテル化合物の配合割合が500重量部を超えると、耐熱性が十分に発現しない場合がある。
【0060】
上記エーテル化合物が脂肪族ヒドロキシル基を有する場合には、本組成物中のエポキシ基の数に対する脂肪族ヒドロキシル基の数の比が、0.01/1〜10/1となるようにエーテル化合物を配合することが好ましく、より好ましくは0.1/1〜3/1となるように配合することが望ましい。上記エポキシ基の数に対する脂肪族ヒドロキシル基の数の比が10/1を超えると、反応性ホットメルト接着剤組成物の接着硬化物の耐熱性が不十分となることがある。
【0061】
第3発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物では、脂環式エポキシ樹脂及び/又はエポキシ化ポリアルカジエン類がさらに含有される。このような脂環式エポキシ樹脂及び/又はエポキシ化ポリアルカジエン類をさらに含有させることにより、硬化時間の短縮を図り得る。
【0062】
上記脂環式エポキシ樹脂及び/又はエポキシ化ポリアルカジエン類を用いる場合、上述したエポキシ化合物としては、これらの脂環式エポキシ樹脂やエポキシ化ポリアルカジエン類以外のエポキシ化合物が用いられる。
【0063】
ここで、上記脂環式エポキシ樹脂としては、前述したエポキシ化合物として用いられる脂環式エポキシ樹脂として例示したものを挙げることができるが、特にこれに限定されるものではない。
【0064】
又、エポキシ化ポリアルカジエンとしては、特に限定されるわけではないが、例えば、エポキシ化ポリブタジエンなどのような共役ジエン化合物を主体とする重合体、もしくはその部分水添物の重合体の不飽和炭素の二重結合をエポキシ化したもの;エポキシ化SBS(スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)などのようなビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロックと、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックもしくはその部分水添物の重合体ブロックとを同一分子内にもつブロック共重合体の、共役ジエン化合物の不飽和炭素の二重結合をエポキシ化したものなどを挙げることができる。
【0065】
上記脂環式エポキシ樹脂及び/又はエポキシ化ポリアルカジエン類としては、沸点が200℃以上のものを用いることが好ましい。沸点が200℃未満では、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物を加熱溶融する際に揮発する恐れがある。
【0066】
上記脂環式エポキシ樹脂及び/又はエポキシ化ポリアルカジエン類中のエポキシ基の数は、1分子当たり1個以上であることが好ましく、より好ましくは1分子当たり2個以上である。1分子当たりのエポキシ基の数は、前述した方法で求めることができる。
【0067】
脂環式エポキシ樹脂及び/又はエポキシ化ポリアルカジエン類は、1種のみを用いてもよく、2種以上併用されても良い。
脂環式エポキシ樹脂及び/又はエポキシ化ポリアルカジエン類の配合量は、被着体を貼り合わせてから耐熱性を発現するまでの時間などに応じて適宜設定されればよく、特に限定されるものではないが、一般的には、上記エポキシ化合物100重量部に対し、1〜500重量部の範囲が好ましく、5〜100重量部の範囲がより好ましい。
【0068】
脂環式エポキシ樹脂及び/又はエポキシ化ポリアルカジエン類の配合割合が1重量部未満では、耐熱性を発現するまでの時間を短くする効果が十分に得られないことがあり、逆に500重量部を超えると、活性エネルギー線を照射された反応性ホットメルト接着剤組成物の硬化が速くなり過ぎ、活性エネルギー線を照射してから被着体同士を貼り合わせることが困難となることがある。
【0069】
第4発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物では、上記エポキシ化合物として、環球式測定法による軟化点が40〜200℃の範囲にあるエポキシ化合物と、常温で液状のエポキシ化合物とが用いられ、それによって反応性ホットメルト接着剤組成物の加熱溶融に際しての溶融粘度を低くすることができ、塗工性を高めることができる。
【0070】
上記のように、第4発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物では、少なくとも2種類のエポキシ化合物が併用される。
環球式測定法による軟化点が40〜200℃の範囲にあるエポキシ化合物としては、特に限定されず、前述した軟化点が40〜200℃の範囲にあるエポキシ化合物を適宜用いることができる。
【0071】
軟化点が40℃未満のエポキシ化合物を用いた場合には、常温で液状のエポキシ化合物と併用した場合、ポリカーボネート樹脂と配合した際に液状となり、ホットメルト接着剤組成物としての形状を示さなくなることがあり、逆に、軟化点が200℃を超えると、常温で液状のエポキシ化合物と併用した場合、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度が高くなり過ぎ、被着体への塗工が困難となることがある。常温で液状のエポキシ化合物についても、常温で液状である限り特に限定されず、前述した各種エポキシ化合物のうち常温で液状のものが適宜用いられる。
【0072】
第4発明では、上記環球式測定法による軟化点が40〜200℃の範囲にあるエポキシ化合物と、常温で液状のエポキシ化合物との配合割合については、必要とされる溶融粘度、塗布後にタックフリーとなる時間、塗布後の性状などに応じて適宜設定され、特に限定されるわけではないが、一般には、軟化点が40〜200℃にあるエポキシ化合物100重量部に対し、常温で液状のエポキシ化合物を5〜1000重量部の範囲、より好ましくは10〜500重量部の範囲で配合することが望ましい。
【0073】
常温で液状のエポキシ化合物の配合割合が5重量部未満では、反応性ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度を小さくする効果が十分に得られないことがあり、1000重量部を超えると、常温で液状となるが、ホットメルト接着剤組成物としての形状を示さなくなることがある。
【0074】
第5発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物では、上記エポキシ化合物として、芳香族エポキシ樹脂類が用いられ、それによって前述したように、反応性ホットメルト接着剤組成物のように優れた接着強度や耐熱性や耐水性などの諸物性を付与することが可能となる。このような芳香族エポキシ樹脂類としては、特に限定されるわけではないが、例えば、2個以上の芳香族核を有する多価フェノールのポリグリシジルエーテルなど並びにその水添化物や臭素化物などを挙げることができる。
【0075】
第6発明による反応性ホットメルト接着剤組成物は、第1〜第5発明による反応性ホットメルト接着剤組成物において、ポリカーボネート樹脂として、脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂を用いることを特徴とする。
【0076】
上記脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、前記ポリカーボネート樹脂の原料として用いられる脂肪族ジオールや長鎖脂肪族ジオール等と、ホスゲンとを重縮合反応させて得られる脂肪族ヒドロキシル基含有ポリカーボネート樹脂;脂肪族ジオールや長鎖脂肪族ジオール等と炭酸ジエステル類とをエステル交換縮合させて得られる脂肪族ヒドロキシル基含有ポリカーボネート樹脂;脂肪族ジオールや長鎖脂肪族ジオール等を2種以上併用して得られる共重合ポリカーボネート樹脂;ポリカーボネート樹脂と脂肪族ヒドロキシル基含有化合物とをエーテル化反応させて得られる脂肪族ヒドロキシル基含有ポリカーボネート樹脂;ポリカーボネート樹脂とアルキレンオキサイドとの共重合ポリエーテル等が挙げられ、好適に用いられる。
【0077】
脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂の具体例としては、特に限定されるものではないが、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリ(3−メチルペンテンカーボネート)ジオール、ポリプロピレンカーボネートジオール、1,6−ヘキサンジオールと3−メチルペンテンジオールとからなるポリカーボネートジオール、1,9−ノナンジオールと2−メチル−1,8−オクタンジオールとからなるポリカーボネートジオール、並びにこれらの共重合物や混合物等が挙げられ、好適に用いられる。
【0078】
上記脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂中の脂肪族ヒドロキシル基の数は、1分子当たり1個以上であることが好ましく、1分子当たり2個以上であることがより好ましい。ここで1分子当たりの脂肪族ヒドロキシル基の数は、前述した方法で求められる。
【0079】
脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂の配合量は、必要とされる硬化速度や接着強度、耐熱性、耐水性等に対応して適宜設定されればよく、特に限定されるものではないが、前記ポリカーボネート樹脂の場合と同様の理由により、エポキシ化合物100重量部に対し、脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂5〜1000重量部であることが好ましく、10〜500重量部であることがより好ましい。
【0080】
又、脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂の配合量は、本組成物中のエポキシ基の数に対する脂肪族ヒドロキシル基の数の比が0.01〜1〜10/1となるような量であることが好ましく、0.1/1〜3/1となるような量であることがより好ましい。上記エポキシ基の数に対する脂肪族ヒドロキシル基の数の比が10/1を超えると、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物の耐熱性が不十分となることがある。
【0081】
次に、第7発明による反応性ホットメルト接着剤組成物は、第1発明〜第6発明のいずれかによる反応性ホットメルト接着剤組成物において、カチオン重合開始剤として、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩及びメタロセン塩からなる群より選択される少なくとも1種のカチオン重合開始剤を用いることを特徴とする。
【0082】
上記芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩及びメタロセン塩としては、例えば、特開平6−306346号公報で開示されているものと同様のものが挙げられ、好適に用いられる。
【0083】
上記芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩及びメタロセン塩は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
上記芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩及びメタロセン塩からなる群より選択される少なくとも1種のカチオン重合開始剤の有効な配合量は、前記カチオン重合開始剤の場合と同様の理由により、エポキシ化合物及びポリカーボネート樹脂の合計量100重量部に対し、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.1〜10重量部であることがより好ましい。
【0084】
又、芳香族ヨードニウム塩及び/又は芳香族スルホニウム塩を用いる場合には、芳香族アミンや着色芳香族多環式炭化水素等のような増感剤を併用してもよく、メタロセン塩を用いる場合には、ターシャリーアルコールのオキサレートエステルのような反応促進剤を併用しても良い。
【0085】
第1発明〜第7発明による反応性ホットメルト接着剤組成物には、活性エネルギー線照射後の硬化の進行をさらに促進させる等の目的で、エポキシ化合物以外のカチオン重合性化合物(以下、単に「カチオン重合性化合物」と記す)が含有されていても良い。
【0086】
上記カチオン重合性化合物は、カチオン重合により高分子量化し得る部分を有する有機化合物からなり、その構造は、エポキシ化合物の場合と同様に、脂肪族、脂環族、芳香族等のいずれの構造であっても良く、その形態は、エポキシ化合物の場合と同様に、モノマー状、オリゴマー状、ポリマー状等のいずれの形態であっても良い。又、カチオン重合により高分子量化し得る部分は、分子骨格の末端、側鎖、分子骨格内のいずれの部位に存在しても良い。
【0087】
又、上記カチオン重合性化合物の形状は、エポキシ化合物の場合と同様に、常温において、液状、半固形状、固形状等のいずれの形状であっても良いが、沸点が200℃以上であり、環球式測定法による軟化点が40〜200℃であるものが好ましい。
【0088】
カチオン重合性化合物の沸点が200℃未満であると、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物を加熱溶融する時に揮発してしまう恐れがある。又、カチオン重合性化合物の環球式測定法による軟化点が40℃未満であると、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物が常温で液状となり、ホットメルト接着剤組成物としての形状を示さなくなることがあり、逆にカチオン重合性化合物の上記軟化点が200℃を超えると、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度が高くなり過ぎて、被着体への塗工が困難となることがあり、塗工性を向上させるために溶融塗工温度を上げると、反応性ホットメルト接着剤組成物が熱劣化を起こし易くなることがある。
【0089】
又、上記カチオン重合性化合物は、結晶性を有していても良いし、結晶性を有していなくても良いが、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物を溶融塗工した時のタックフリータイムを短くしたり、被着体同士を接着した後の初期強度の発現を速くしたい場合には、DSCで測定した融点が40℃以上である結晶性のカチオン重合性化合物を用いることが好ましい。さらに、常温で硬化し得る反応性ホットメルト接着剤組成物を得たい場合には、カチオン重合性化合物のガラス転移温度は20℃以下であることが好ましい。
【0090】
このようなカチオン重合性化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、オキセタン化合物やオキソラン化合物等のような環状エーテル化合物、環状エステル化合物、ビニルエーテル化合物、プロペニルエーテル化合物等が挙げられ、好適に用いられる。
【0091】
上記カチオン重合性化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
第1発明〜第7発明による反応性ホットメルト接着剤組成物には、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、活性エネルギー線を照射された後の硬化の進行を遅延させたり、溶融粘度を低下させるための脂肪族ヒドロキシル化合物、ホットメルト接着剤としての形状を付与するための熱可塑性樹脂、各種被着体に対する接着強度を向上させるための密着性向上剤、接着強度の向上や溶融粘度の調整あるいは増量による低コスト化等のための充填材、補強材、軟化剤、可塑剤、粘度調整剤、揺変剤、安定剤、酸化防止剤、着色剤、脱水剤、難燃剤、帯電防止剤、発泡剤、防黴剤等の各種添加剤の1種もしくは2種以上が含有されていても良い。
【0092】
脂肪族ヒドロキシル化合物としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリヒドロキシアルカン、アルキレングリコール、炭素数が2〜9個(好ましくは2〜4個)のアルキレン基を含むポリオキシアルキレングリコールやポリテトラメチレンエーテルグリコール等を含む長鎖ポリオール、ヒドロキシル基末端ポリアルカジエン、ヒドロキシル基末端ポリエステル、ヒドロキシル基末端ポリカプロラクトン、アクリルポリオール、エチレン−酢酸ビニル共重合体の(部分)鹸化物、ポリビニルアルコール、ひまし油、ケトン樹脂、キシレン樹脂、並びに、これらの脂肪族ヒドロキシル化合物の共重合体や変性物等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0093】
上記ヒドロキシル化合物の配合量は、特に限定されるものではないが、本組成物中のエポキシ基の数に対する脂肪族ヒドロキシル基の数の比が0.01/1〜10/1となるような量であることが好ましく、0.1/1〜3/1となるような量であることがより好ましい。上記エポキシ基の数に対する脂肪族ヒドロキシル基の数の比が10/1を超えると、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物の耐熱性が不十分となることがある。
【0094】
熱可塑性樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体のようなポリオレフィン系樹脂;スチレン−ブタジエン、スチレンブロック共重合体のようなブロックポリマー;アクリル系共重合体;ポリエステル樹脂;ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、スチレン系樹脂、石油系樹脂等のような粘着付与樹脂;ワックス類等、ホットメルト接着剤組成物用として一般的に用いられている各種熱可塑性樹脂が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0095】
密着性向上剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−β−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のようなシランカップリング剤;イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、トリス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート等のようなチタンカップリング剤;各種アルミニウムカップリング剤等、従来公知の各種密着性向上剤が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0096】
充填材としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、タルク、アスベスト等のような無機充填材;レーヨン、アクリル繊維、ナイロン繊維、ガラス繊維、炭素繊維等のような繊維;ガラスバルーン、シラスバルーン等のような中空状充填材;尿素メラミン樹脂粉末、アクリル樹脂粉末、フェノール樹脂粉末等のような合成樹脂粉末;木粉、果実穀粉等のような天然物粉末並びにこれらの表面処理物等、従来公知の各種充填材が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0097】
第1発明〜第7発明による反応性ホットメルト接着剤組成物に含有される上述の各種成分は、他の成分と均一に相溶するものであることが好ましく、加熱溶融塗工時や貯蔵時にエポキシ基との反応を起こし得るような、例えば芳香族ヒドロキシル基や(無水)カルボキシル基等のような官能基を有さないものであることが好ましい。
【0098】
又、上記各種成分は、加熱溶融塗工時や活性エネルギー線照射時に分解や揮発を起こさないものであることが好ましく、硬化開始に必要な活性エネルギー線を十分に透過し得るものであることが好ましい。
【0099】
さらに、上記各種成分は、カチオン重合の進行を過度に抑制して反応性ホットメルト接着剤組成物の硬化を阻害するような、例えばアミノ基等のような官能基を有さないものであることが好ましい。
【0100】
第1発明〜第7発明による反応性ホットメルト接着剤組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、配合すべき各成分の所定量を均一に混練し得る限り、如何なる方法を採用しても良いが、各成分が溶融し得る適度な加熱条件下で製造する必要がある。又、製造に際しての各成分の混練は無溶媒で行っても良く、例えば芳香族炭化水素、酢酸エステル、ケトン等のような不活性溶媒中で行っても良いが、不活性溶媒中で行った場合には、混練後に減圧及び/又は加熱により不活性溶媒を除去する必要がある。具体的には、ダブルヘリカルリボン浴もしくはゲート浴、バタフライミキサー、プラネタリミキサー、三本ロール、ニーダールーダー型混練機、エクストルーダー型混練押出機等の1種もしくは2種以上を用いて各成分の混練を行い得るが、各成分を混練する装置については、これらに限定されるものではない。
【0101】
上記製造において、各成分の水分含有量が多いと、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物に活性エネルギー線を照射した後の硬化の進行が阻害されることがあるので、必要に応じて、各成分中の水分を予め除去しておくことが好ましい。水分を除去する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、モレキュラーシーブ等の混合による脱水、オーブンやヒーター等による加熱脱水、減圧脱水等の方法が挙げられ、いずれも好適に採用されるが、これらの方法に限定されるものではない。
【0102】
又、各成分の混練は、通常、大気圧下で行えば良いが、水分の混入を特に避けたい場合には、減圧雰囲気下もしくは窒素ガスのような不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。
【0103】
さらに、各成分の仕込み順序は、特に限定されるものではないが、溶融時間を短縮したり、得られる反応性ホットメルト接着剤組成物の劣化を防止するために、溶融し難い成分や溶融時の熱や機械的剪断力により劣化を受け難いものから順に仕込むことが望ましい。特に、カチオン重合開始剤は熱により分解もしくは劣化し易いので、最後に仕込むことが望ましい。
【0104】
尚、上記製造においては、硬化開始に有効な活性エネルギー線を遮断した状態で行うことが必要である。
第1発明〜第7発明による反応性ホットメルト接着剤組成物の貯蔵方法は、硬化開始に有効な活性エネルギー線を遮断し得る限り、特に限定されるものではないが、好ましい貯蔵容器としては、ペール缶、ブリキ缶、ドラム缶、カートリッジ、離型箱、離型トレー、段ボール容器、紙袋、プラスチック製の袋(例えばアルミ箔をサンドイッチした複合フィルム)等のような硬化開始に有効な活性エネルギー線に対して不透明な各種容器が挙げられ、好適に用いられるが、これらの容器に限定されるものではなく、又、これらの容器の材質についても、活性エネルギー線を遮断し得る限り、特に限定されるものではない。
【0105】
さらに、第1発明〜第7発明による反応性ホットメルト接着剤組成物は、貯蔵されることなく、製造直後に直ちに使用されても勿論良い。
次に、第8発明による接着方法は、上述した第1発明〜第7発明のいずれかによる反応性ホットメルト接着剤組成物を加熱溶融し、溶融状態で被着体の一方又は両方に塗工し、被着体同士の貼り合わせ前もしくは貼り合わせ後に、塗工された反応性ホットメルト接着剤組成物に活性エネルギー線を照射し、被着体同士を圧着することにより接着を行う。
【0106】
上記反応性ホットメルト接着剤組成物を加熱溶融して塗工する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、通常のホットメルトアプリケーターやホットメルトコーター等を用いて、加熱溶融状態にある反応性ホットメルト接着剤組成物を被着体の一方もしくは両方に塗布する方法、加熱溶融状態にある反応性ホットメルト接着剤組成物中に被着体の一方もしくは両方を浸漬する方法、ホットメルトエアーガンなどを用いて、加熱溶融状態にあるホットメルト接着剤組成物を被着体の一方もしくは両方に噴霧する方法、押出機などを用いて、加熱溶融状態にある反応性ホットメルト接着剤組成物を被着体の一方もしくは両方の表面に押出塗工する方法等が挙げられ、いずれの方法も好適に採用される。
【0107】
又、接着層に柔軟性や遮音性等を付与するために、加熱溶融された反応性ホットメルト接着剤組成物中に空気、窒素ガス、炭酸ガス等を混入して発泡させ、所謂「フォームメルト」の状態で塗工しても良い。上記フォームメルト用アプリケーターとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ノードソン社製の「フォーメルトアプリケーター」が挙げられ、好適に用いられる。
【0108】
さらに、反応性ホットメルト接着剤組成物は、ペールアンローダーやカートリッジディスペンサー等を用いてホットメルトアプリケーター等の塗布装置へ供給しても良いし、スティック、ペレット、スラッグ、ブロック、ピロー、ビレット等の各種形状でホットメルトアプリケーター等の塗布装置へ供給しても良い。
【0109】
さらに又、加熱溶融については、反応性ホットメルト接着剤組成物全体を加熱溶融しても良いし、加熱体の近傍のみで部分的に加熱溶融しても良い。
上記反応性ホットメルト接着剤組成物の塗工厚みは、所望の接着強度が得られる厚みであれば良く、被着体の種類や塗工方法等によって適宜設定されれば良いが、照射した活性エネルギー線が接着剤層の内部まで十分に到達し得る厚みであることが好ましい。
【0110】
上記いずれの溶融塗工方法を用いる場合でも、反応性ホットメルト接着剤組成物を被着体に塗工した後、被着体同士を貼り合わせる迄の塗り置き時間を十分に長く設定したい時には、硬化開始に有効な活性エネルギー線を遮断した状態で溶融塗工を行い、貼り合わせ直前に活性エネルギー線の照射を行うことが望ましい。又、活性エネルギー線の照射は、塗工された反応性ホットメルト接着剤組成物が溶融状態にある時に行っても良いし、塗工された反応性ホットメルト接着剤組成物が冷却固化した後に行っても良い。
【0111】
さらに、反応性ホットメルト接着剤組成物を被着体に塗工した後の塗り置き時間を特に設定する必要がない場合や塗工を行った後では活性エネルギー線の照射が困難な場合には、先に反応性ホットメルト接着剤組成物に活性エネルギー線を照射し、次いで加熱溶融塗工を行う方法、加熱溶融状態にある反応性ホットメルト接着剤組成物に活性エネルギー線を照射した後、塗工を行う方法、加熱溶融状態にある反応性ホットメルト接着剤組成物を塗工すると同時に活性エネルギー線を照射する方法等のいずれの方法を採っても良い。
【0112】
反応性ホットメルト接着剤組成物を硬化させるための活性エネルギー線としては、前記カチオン重合開始剤からカチオンを生成し得るものであれば良く、特に限定されるものではない。活性エネルギー線の種類は、カチオン重合開始剤の種類に応じて適宜選択されれば良いが、好ましくは紫外線が用いられる。又、好ましくは200〜600nmの波長の光を含む活性エネルギー線が用いられ、特に、カチオン重合開始剤として芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン塩等を用いる場合には、200〜400nmの波長の光を含む活性エネルギー線を用いることが望ましい。
【0113】
上記活性エネルギー線の照射方法としては、反応性ホットメルト接着剤組成物に対し直接照射しても勿論良いし、透明もしくは半透明の被着体又は保護フィルムを通して反応性ホットメルト接着剤組成物に対し間接的に照射しても良い。
【0114】
又、活性エネルギー線の照射源としては、特に限定されるものではないが、炭素アーク、水銀蒸気アーク、蛍光ランプ、アルゴングローランプ、ハロゲンランプ、白熱ランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、フラッシュUVランプ、ディープUVランプ、キセノンランプ、タングステンフィラメントランプ、太陽光等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0115】
上記活性エネルギー線の照射量は、反応性ホットメルト接着剤組成物を構成する各成分の種類や量、塗工厚み、活性エネルギー線の照射源等によっても異なるため、一義的には定め得ないが、カチオン重合開始剤からカチオンを生成するのに有効な波長の照射量を0.001〜10J/cm2 の範囲とすることが望ましい。
【0116】
被着体同士の貼り合わせと圧着は、活性エネルギー線を照射された反応性ホットメルト接着剤組成物が溶融状態にある時に行っても良いし、活性エネルギー線を照射された反応性ホットメルト接着剤組成物が冷却固化した後に行っても良い。この時、反応性ホットメルト接着剤組成物は粘着性を有する状態であっても良いし、非粘着性の状態であっても良い。
【0117】
被着体同士の貼り合わせ方法及び圧着方法としては、例えば、一方の被着体に反応性ホットメルト接着剤組成物を塗工した後、他方の被着体を貼り合わせ、適宜の圧力及び温度で必要な時間加圧する方法や、両方の被着体に反応性ホットメルト接着剤組成物を塗工した後、適宜の圧力及び温度で必要な時間加圧する方法等が挙げられるが、これらの方法に限定されるものではない。上記方法において、熱プレスや熱ラミネーター等を用いても良いし、貼り合わせ及び圧着時に、十分に加熱を行い、反応性ホットメルト接着剤組成物の硬化を完了させても良い。
【0118】
第1発明〜第7発明による反応性ホットメルト接着剤組成物は、常温常圧下において上記活性エネルギー線を照射することにより十分硬化し得るが、さらに硬化時間を短縮したい場合には、適度な温度に加熱しても良い。この場合、加熱方法としては、反応性ホットメルト接着剤組成物を構成する各成分の種類や量、被着体の種類や形状、加熱条件等によっても異なるため一義的には定め得ないが、例えば、温風を吹き付ける方法、加熱したオーブン中に置く方法、ヒーターにて加熱する方法等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上の方法が好適に採用されるが、これらの方法に限定されるものではない。尚、硬化時間を短縮する場合の加熱温度については、反応性ホットメルト接着剤組成物自体が軟化する温度よりも低い温度とすることが望ましい。さもないと、反応性ホットメルト接着剤組成物の軟化により接着部分のズレ等が生じる恐れがある。
【0119】
第1発明〜第7発明による反応性ホットメルト接着剤組成物が適用される被着体、並びに、第8発明による接着方法で用いる被着体としては、特に限定されるものではないが、例えば、鉄、アルミニウム、銅、鉛、錫、亜鉛、ニッケル、マグネシウム、チタン、金、銀、白金等の金属もしくは合金又はこれらの塗装体、各種プラスチック又はプラスチック混合物、ガラス、コンクリート、石、モルタル、セラミック、陶磁器等の無機材料、木材や紙等のセルロース系材料、皮革等の広範な材料からなる各種被着体が挙げられ、好適に適用することができる。又、上記各種被着体は、同一材料の被着体が接着されても良いし、異種材料の被着体が接着されても良い。
【0120】
上記被着体の形状は、板、塊、棒、シート、紐、繊維、ハニカム、管、粒子等のいずれの形状であっても良く、又、同一形状の被着体が接着されても良いし、異なる形状の被着体が接着されても良い。
【0121】
第1発明〜第7発明による反応性ホットメルト接着剤組成物は、通常広く一般に使用されている反応性ホットメルト接着剤としてだけでなく、構造用接着剤や弾性接着剤としても、又、感圧接着剤、シーリング剤、コーティング剤等としても、好適に使用することが出来る。このような反応性ホットメルト接着剤組成物の具体的用途としては、例えば、ドアパネル、間仕切り、雨戸、家具、黒板、白板、事務機器のハウジング用パネル等のサンドイッチパネルの芯材と表面材との接着;家具、パーティション、自動車内装材としてのドアパネルや天井材等の芯材と表面材との接着;自動車、建材、電気製品等に緩衝材、遮音材、断熱材等として使用されるポリオレフィン樹脂発泡体と各種基材との接着;ランプ用レンズの接着;スポンジ研磨材、研磨布紙、タワシ、発泡マットレス、建具、包装材料、座席シート、電気カーペット、テーブル、デスク、システムキッチン、テレビ、スピーカー等の製作;合板、化粧板等の貼り合わせ;テープボンディングやフレキシブルボンディング等への適用;光学式オーディオ・ビデオディスクや光磁気ディスク等の貼り合わせ;自動車のサイドモール、ボディーパネルシーラー、ドア、インパネ周辺部、ヘッドランプ、テールランプ、窓周辺部等の接着やシーリング等の広範な用途が挙げられるが、勿論これらの用途に限定されるものではない。
【0122】
又、第1発明〜第7発明による反応性ホットメルト接着剤組成物は、固形状のホットメルト接着剤組成物としてのみならず、サポート型又はノンサポート型のフィルム状もしくはテープ状接着剤組成物として用いることもできる。
【0123】
(作用)
第1発明による反応性ホットメルト接着剤組成物は、エポキシ化合物、ポリカーボネート樹脂及びカチオン重合開始剤が含有されてなるので、活性エネルギー線の照射によりカチオン重合で硬化が進行し、硬化後は、エポキシ化合物とポリカーボネート樹脂との相乗効果により、優れた接着強度や耐熱性、耐水性等の諸物性を発現する。又、活性エネルギー線硬化型であり、湿気硬化型ではないので湿気を遮断する必要がなく、従って、特殊な製造設備や包装材料等を必要としない。
【0124】
第2発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物では、第1発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物においてエーテル化合物がさらに含有されているので、請求項1に記載の発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物と同様の作用効果が得られるだけでなく、さらに、エーテル化合物の配合により活性エネルギー線照射後の硬化の進行を遅延させることができる。すなわち、前述した可使時間を延長することができ、それによって活性エネルギー線照射後に余裕をもって被着体同士を貼り合わせることができる。よって、貼り合わせが困難な部材の接着等に好適に利用することができる。
【0125】
第3発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物は、第1,第2発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物において、さらに脂環式エポキシ樹脂及び/又はエポキシ化ポリアルカジエン類が含有されているので、該脂環式エポキシ樹脂及び/又はエポキシ化ポリアルカジエンにより、カチオン重合による硬化が非常に速く進行する。従って、被着体同士を貼り合わせてから耐熱性を発現するまでの硬化時間を短縮することができる。
【0126】
第4発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物では、上記エポキシ化合物として、環球式測定法による軟化点が40〜200℃の範囲にあるエポキシ化合物と、常温で液状のエポキシ化合物とを用いるため、塗布に先立ち加熱溶融した際の溶融粘度を低めることができ、それによって接着強度、耐熱性あるいは耐水性などの諸物性を低下させることなく反応性ホットメルト接着剤組成物の塗工性、ひいては作業性を高め得る。
【0127】
第5発明に係る反応性ホットメルト接着剤組成物では、上記エポキシ化合物として芳香族エポキシ樹脂類を用いるため、反応性ホットメルト接着剤組成物が硬化した後の接着硬化物において、接着強度や耐熱性や耐水性などの性能をより一層高め得る。
【0128】
又、第6発明による反応性ホットメルト接着剤組成物は、上記第1〜第5発明による反応性ホットメルト接着剤組成物において、ポリカーボネート樹脂として、脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂を用いるので、活性エネルギー線を照射された後のカチオン重合による硬化が適度に遅延してタックフリータイムが長くなり、被着体同士を貼り合わせ、圧着する時の作業性が一段と向上する。又、接着強度や耐熱性や耐水性等の諸物性が一段と向上する。
【0129】
さらに、第7発明による反応性ホットメルト接着剤組成物は、上記第1発明〜第6発明のいずれかによる反応性ホットメルト接着剤組成物において、カチオン重合開始剤として、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩及びメタロセン塩からなる群より選択される少なくとも1種のカチオン重合開始剤を用いるので、活性エネルギー線を照射された後のカチオン重合による硬化が適正な速度で進行する。
【0130】
第8発明による接着方法は、上記第1発明〜第7発明のいずれかによる反応性ホットメルト接着剤組成物を用いて、活性エネルギー線照射による硬化方式で行うので、短時間で接着作業を完了することが可能であり、且つ、優れた接着強度や耐熱性耐水性等の諸物性を有する接合体を得ることができる。
【0131】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「重量部」を意味する。
【0132】
以下に挙げる実施例及び比較例では、下記の諸原料を用いて反応性ホットメルト接着剤組成物を製造した。
〔エポキシ化合物〕
エポキシ化合物(A):商品名「エピコート1001」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、軟化点64℃、エポキシ当量450〜500、油化シェルエポキシ社製)
エポキシ化合物(B):商品名「エピコート1007」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、軟化点128℃、エポキシ当量1750〜2200、油化シェルエポキシ社製)
エポキシ化合物(C):商品名「ERL−4221」(脂環式エポキシ樹脂、常温液状、エポキシ当量137、ユニオンカーバイド社製)
エポキシ化合物(D):商品名「エポリードPB4700」(エポキシ化ポリブタジエン、常温液状、エポキシ当量172、ダイセル化学工業社製)
エポキシ化合物(E):商品名「エピコート828」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、常温液状、エポキシ当量184〜194、油化シェルエポキシ社製)
エポキシ化合物(F):トリエンメチロールプロパントリグリシジルエーテル(常温液状、エポキシ当量135、エーシーアイジャパン社製)
〔ポリカーボネート樹脂〕
ポリカーボネート樹脂(a):商品名「ポリライトCD2001」(融点46℃、水酸基価56KOHmg/g、大日本インキ化学工業社製)
ポリカーボネート樹脂(b):商品名「プラクセルCD220」(融点47〜53℃、水酸基価56KOHmg/g、ダイセル化学工業社製)
ポリカーボネート樹脂(c):商品名「プラクセルCD220HL」(常温液状、水酸基価56KOHmg/g、ダイセル化学工業社製)
ポリカーボネート樹脂(d):商品名「プラクセルCD220PL」(常温液状、水酸基価56KOHmg/g、ダイセル化学工業社製)
ポリカーボネート樹脂(e):商品名「PNOC−1000」(融点50℃、水酸基価112KOHmg/g、クラレ社製)
〔エーテル化合物〕
エーテル化合物(1):商品名「PG−207」(ポリプロピレングリコール−ジグリシジルエーテル、常温液状、エポキシ当量300〜330、東都化成社製)
エーテル化合物(2):商品名「リカレジンBEO−60E」(ポリエチレングリコール付加型ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、常温液状、エポキシ当量356、新日本理化社製)
エーテル化合物(3):商品名「プラクセルCD221T」(ポリエーテル変性ポリカーボネート樹脂、常温ペースト状、水酸基価56KOHmg/g、ダイセル化学工業社製)
〔カチオン重合開始剤〕
カチオン重合開始剤としては、旭電化工業社製、商品名:「アデカオプトマーSP−170」(カチオン重合触媒、芳香族スルホニウム塩化合物、常温液状)を用いた。
〔脂肪族ヒドロキシル化合物〕
商品名:「G−700」(ポリエーテルポリオール、常温液状、水酸基価205〜245KOHmg/g、旭電化工業社製)
〔熱可塑性樹脂〕
商品名:「ダイナポールS−1402」(結晶性ポリエステル樹脂、軟化点102℃、ヒュルス社製)
【0133】
(実施例1)
(1)反応性ホットメルト接着剤組成物の製造
エポキシ樹脂(A)70部及びポリカーボネート樹脂(a)30部を加熱オイルを循環させ得るジャケットを備えたプラネタリーミキサーに投入して、温度150℃、回転速度30rpmで30分間混合した。次いで、アルミ箔で全体を覆った後、カチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部を投入し、温度120℃、回転速度30rpmで10分間混合して、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0134】
(2)評価
上記で得られた反応性ホットメルト接着剤組成物の性能(▲1▼剥離接着強度、▲2▼耐熱性)を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0135】
▲1▼剥離接着強度:120℃に設定したロールコーターを用いて、上記で得られた反応性ホットメルト接着剤組成物を9号綿帆布(25mm×150mm)に塗工面積が25mm×100mm、塗工厚みが100〜200μm(塗工量10〜20mg/cm2 )となるように塗工した後、23℃−60%RHの暗所で7日間養生した。次に、高圧水銀灯(商品名「ジェットライトJL2300」、ORK製作所社製)を用いて、上記塗工物の反応性ホットメルト接着剤組成物面に365nmの波長の光を照度25mW/cm2 で30秒間照射した後、23℃−60%RHの暗所で10分間養生した。次いで、光照射された塗工面に亜鉛鋼板(25mm×125mm×0.8mm)を重ね合わせ、温度80℃、圧力0.5kg/cm2 、時間10分間の条件で加熱プレスを行い、90度角剥離試験片を作成した。上記で得られた90度角剥離試験片を23℃−60%RHの雰囲気下で12時間養生した後、JIS K−6854「接着剤のはく離接着強さ試験方法」準拠して、90度角剥離試験を行い、剥離接着強度(kg/25mm)を求めた。
【0136】
▲2▼耐熱性:▲1▼の場合と同様の条件で作成され、光照射された9号綿帆布上の塗工面同士を重ね合わせ、温度80℃、圧力0.5kg/cm2 、時間10分間の条件で加熱プレスを行い、T型剥離試験片を作成した。次いで、直ちに、上記で得られたT型剥離試験片の一方の綿帆布の端部に200gの錘を付け、他方の綿帆布の端部を100℃に設定されたギアーオーブンの天井面に固定し、T型剥離タイプの熱クリープ試験を行い、試験片の接着部分が全て剥離するまでの時間を求めた。
【0137】
(実施例2)
表1に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(A)50部、ポリカーボネート樹脂(a)50部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例1と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0138】
(実施例3)
表1に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)70部、ポリカーボネート樹脂(a)30部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例1と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0139】
(実施例4)
表1に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)50部、ポリカーボネート樹脂(a)50部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例1と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0140】
(実施例5)
表1に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)70部、ポリカーボネート樹脂(b)30部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例1と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0141】
(実施例6)
表1に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)50部、ポリカーボネート樹脂(b)50部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例1と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0142】
(比較例1)
表1に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(A)100部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部とし、ポリカーボネート樹脂を含有させなかったこと以外は実施例1と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0143】
(比較例2)
表1に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、ポリカーボネート樹脂(a)100部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部とし、エポキシ化合物を含有させなかったこと以外は実施例1と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0144】
(比較例3)
表1に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(A)35部、脂肪族ヒドロキシル化合物「G−700」12部、熱可塑性樹脂「ダイナポールS1402」53部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部とし、ポリカーボネート樹脂を含有させなかったこと以外は実施例1と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0145】
実施例2〜6、及び、比較例1〜3で得られた8種類の反応性ホットメルト接着剤組成物の性能(▲1▼剥離接着強度、▲2▼耐熱性)を実施例1の場合と同様にして評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
【0146】
【表1】
Figure 0004074388
【0147】
なお、表1における耐熱性の「>12」は、12時間後も剥離しなかったことを示す。
表1から明らかなように、本発明による実施例1〜6の反応性ホットメルト接着剤組成物は、活性エネルギー線を照射した後も容易に被着体を貼り合わせることが可能であり、かつ、硬化後は優れた剥離接着強度や耐熱性を発現した。
【0148】
これに対し、ポリカーボネート樹脂を含有させなかった比較例1の反応性ホットメルト接着剤組成物は、硬化物が脆弱であり、剥離接着強度が極端に低かった。
【0149】
又、エポキシ化合物を含有させなかった比較例2の反応性ホットメルト接着剤組成物、及び、エポキシ化合物の含有量が少なく、かつ、ポリカーボネート樹脂を含有させなかった比較例3の反応性ホットメルト接着剤組成物は、いずれも、耐熱性が極端に悪く、剥離接着強度も低かった。
【0150】
(実施例7)
(1)反応性ホットメルト接着剤組成物の製造
エポキシ樹脂(A)70部及びポリカーボネート樹脂(a)30部を加熱オイルを循環させ得るジャケットを備えたプラネタリーミキサーに投入して、温度150℃、回転速度30rpmで30分間混合した。次いで、アルミ箔で全体を覆った後、カチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部を投入し、温度120℃、回転速度30rpmで10分間混合して、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0151】
(2)上記のようにして得られた反応性ホットメルト接着剤組成物の性能として、▲1▼剥離接着強度及び▲2▼耐熱性を、実施例1と同様にして評価した。又、▲3▼耐水性を以下の方法で評価した。結果を下記の表2に示す。
▲3▼耐水性:▲1▼剥離接着強度を評価した場合と同様の条件で作成された90度角剥離試験片を23℃及び相対湿度60%の雰囲気下で12時間養生した後、ガラス瓶に入れたイオン交換水に浸漬し、100℃に設定されたギアオーブン中にて3日間養生した。その後イオン交換水から取り出し、23℃及び相対湿度60%の雰囲気下で12時間養生した後、JIS K−6854「接着剤のはく離接着強さ試験方法」に準拠し、90度角剥離試験を行い、剥離接着強度(kg/25mm)を求め、耐水性の指標とした。
【0152】
以下の実施例8〜15及び比較例1〜3についても、実施例7と同様にして評価した。結果を下記の表2に示す。
【0153】
(実施例8)
表2に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(A)50部、ポリカーボネート樹脂(a)50部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例7と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0154】
(実施例9)
表2に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)70部、ポリカーボネート樹脂(a)30部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例7と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0155】
(実施例10)
表2に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)50部、ポリカーボネート樹脂(a)50部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例7と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0156】
(実施例11)
表2に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)70部、ポリカーボネート樹脂(b)30部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例7と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0157】
(実施例12)
表2に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)50部、ポリカーボネート樹脂(b)50部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例7と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0158】
(実施例13)
表2に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)60部、ポリカーボネート樹脂(c)40部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例7と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0159】
(実施例14)
表2に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)60部、ポリカーボネート樹脂(d)40部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例7と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0160】
(実施例15)
表2に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(A)60部、ポリカーボネート樹脂(e)40部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例7と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0161】
【表2】
Figure 0004074388
【0162】
なお、表2における耐熱性の「>12」は、12時間後も剥離しなかったことを示す。又、耐水性の「×」は、イオン交換水浸漬中に自然に剥離したことを示す。
【0163】
表2にから明らかなように、実施例7〜15の反応性ホットメルト接着剤組成物では、活性エネルギー線照射後も容易に被着体を貼り合わせることができ、かつ硬化後は、優れた剥離接着強度、耐熱性及び耐水性を発現することがわかる。
【0164】
これに対して、比較例1では、ポリカーボネート樹脂を含有させなかったため、剥離接着強度が極端に低かった。
又、エポキシ化合物を含有させなかった比較例2の反応性ホットメルト接着剤組成物、及びエポキシ化合物の含有量が少なくかつポリカーボネート樹脂を含有させなかった比較例3の反応性ホットメルト接着剤組成物では、いずれも、耐熱性及び耐水性が極端に悪く、剥離接着強度も低かった。
【0165】
(実施例16)
エポキシ化合物(A)70部及びポリカーボネート樹脂(a)30部に加えて、さらにエーテル化合物(1)を10部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1.1部としたことを除いては、実施例7と同様にして反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0166】
(評価)
実施例16で得た反応性ホットメルト接着剤組成物の性能として、▲1▼剥離接着強度、▲2▼耐熱性及び▲3▼耐水性を実施例7と同様にして評価した。又、▲4▼硬化遅延性を以下の方法で評価した。結果を下記の表3に示す。
【0167】
▲4▼硬化遅延性:▲1▼剥離接着強度の場合と同様の条件で9号綿帆布に反応性ホットメルト接着剤組成物を塗布し、光照射した後、該9号綿帆布を23℃及び相対湿度60%の暗所で12時間養生した。次に、光照射された塗工面に亜鉛鋼板(25mm×125mm×厚さ0.8mm)を重ね合わせ、温度80℃及び圧力0.5kg/cm2 、時間10分の条件で加熱プレスし、90度角剥離試験片を得た。このようにして得た90度角剥離試験片を23℃及び相対湿度60%の雰囲気下で12時間養生した後、JIS K−6854「接着剤のはく離接着強さ試験方法」に準拠し、90度角剥離試験を行い、剥離接着強度(kg/25mm)を求めた。
【0168】
(実施例17)
表3に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(A)70部、ポリカーボネート樹脂(a)30部、エーテル化合物(1)20部、及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1.2部としたこと以外は実施例16と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0169】
(実施例18)
表3に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(A)70部、ポリカーボネート樹脂(a)30部、エーテル化合物(2)20部、及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1.2部としたこと以外は実施例16と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0170】
(実施例19)
表3に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(A)70部、ポリカーボネート樹脂(a)30部、エーテル化合物(3)20部、及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1.2部としたこと以外は実施例16と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0171】
上記実施例17〜19及び前述した比較例1〜3の各反応性ホットメルト接着剤組成物についても、実施例16と同様にして評価した。結果を下記の表3に示す。
【0172】
【表3】
Figure 0004074388
【0173】
表3における耐熱性の「>12」は、12時間後も剥離しなかったことを示す。又、耐水性の「×」は、イオン交換水浸漬中に自然に剥離したことを示す。
表3から明らかなように、実施例16〜19の各反応性ホットメルト接着剤組成物では、活性エネルギー線照射後も容易に被着体を貼り合わせることができ、かつ硬化後は優れた剥離接着強度、耐熱性及び耐水性を発現した。又、活性エネルギー線照射後の硬化の進行を十分に遅延でき、上記のように活性エネルギー線照射12時間後に貼り合わせた場合においても、十分な剥離接着強度を示した。
【0174】
(実施例20)
エポキシ化合物(A)30部、エポキシ化合物(C)10部、及びポリカーボネート樹脂(a)60部をプラネタリーミキサーに投入したことを除いては、実施例7と同様にして反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0175】
上記のようにして得た反応性ホットメルト接着剤組成物の性能として、▲1▼剥離接着強度、▲2▼耐熱性及び▲3▼耐水性を前述した方法に従って評価した。又、▲5▼初期耐熱性を以下の方法で評価した。結果を下記の表4に示す。
【0176】
▲5▼初期耐熱性:▲1▼剥離接着強度の場合と同様の条件で作成され、光照射された9号綿帆布を2枚用意し、この9号綿帆布上の塗工面同士を重ね合わせ、常温で、圧力0.5kg/cm2 、時間10分の条件でプレスし、T型剥離試験片を作成した。次に、23℃及び相対湿度60%の雰囲気下で3時間養生した後、T型剥離試験片の一方の綿帆布の端部に200gの錘を付け、他方の綿帆布の端部を23℃に設定されたギアオーブンの天井面に固定した後、2℃/5分の速度で昇温し、T型剥離タイプの昇温クリープ試験を行い、試験片の接着部分が全て剥離する温度を求めた。
【0177】
(実施例21)
表4に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(A)30部、エポキシ化合物(C)20部、ポリカーボネート樹脂(a)60部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1.1部としたこと以外は実施例20と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0178】
(実施例22)
表4に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(A)30部、エポキシ化合物(D)10部、ポリカーボネート樹脂(b)60部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1部としたこと以外は実施例20と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0179】
(実施例23)
表4に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(A)30部、エポキシ化合物(D)20部、ポリカーボネート樹脂(b)60部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1.1部としたこと以外は実施例20と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0180】
上記実施例21〜23及び前述した比較例1〜3の各反応性ホットメルト接着剤組成物について、実施例20と同様にして評価した。結果を下記の表4に示す。
【0181】
【表4】
Figure 0004074388
【0182】
表4において、耐熱性の「>12」は、12時間後も剥離しなかったことを示す。又、耐水性の「×」は、イオン交換水浸漬中に自然に剥離したことを示す。表4から明らかなように、実施例20〜23の各反応性ホットメルト接着剤組成物では、活性エネルギー線照射後も容易に被着体を貼り合わせることができ、かつ硬化後は優れた剥離接着強度、耐熱性及び耐水性を発現した。又、被着体を貼り合わせてから耐熱性を発現するまでの時間を短縮することができた。
【0183】
これに対して、エポキシ化合物を含有させなかった比較例2の反応性ホットメルト接着剤組成物及びエポキシ化合物の含有量が少なくかつポリカーボネート樹脂を含有させなかった比較例3の反応性ホットメルト接着剤組成物では、いずれの場合においても、耐熱性及び耐水性が極端にわるく、剥離接着強度も低かった。又、被着体を貼り合わせてから耐熱性を発現するまでの時間も長かった。
【0184】
(実施例24)
エポキシ化合物(B)50部、エポキシ化合物(E)20部、ポリカーボネート樹脂(a)50部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1.2部としたことを除いては、実施例7と同様にして反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0185】
上記のようにして得た反応性ホットメルト接着剤組成物の性能として、▲1▼剥離接着強度、▲2▼耐熱性、及び▲3▼耐水性を前述した方法に従って評価した。さらに、▲6▼溶融粘度を、以下の要領で評価した。結果を下記の表5に示す。
【0186】
▲6▼溶融粘度:JIS K−6862のB法に準拠し、120℃にて溶融粘度(cps)を求めた。
(実施例25)
表5に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)50部、エポキシ化合物(E)40部、ポリカーボネート樹脂(a)50部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1.4部としたこと以外は実施例24と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0187】
(実施例26)
表5に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)50部、エポキシ化合物(F)20部、ポリカーボネート樹脂(b)50部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1.2部としたこと以外は実施例24と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0188】
(実施例27)
表5に示すように、反応性ホットメルト接着剤組成物の配合組成を、エポキシ化合物(B)50部、エポキシ化合物(F)40部、ポリカーボネート樹脂(b)50部及びカチオン重合開始剤「アデカオプトマーSP−170」1.4部としたこと以外は実施例24と同様にして、反応性ホットメルト接着剤組成物を得た。
【0189】
上記実施例25〜27及び前述した比較例1〜3に係る各反応性ホットメルト接着剤組成物について、実施例24と同様にして評価した。
【0190】
【表5】
Figure 0004074388
【0191】
耐熱性の「>12」は、12時間後も剥離しなかったことを示す。又、耐水性の「×」は、イオン交換水浸漬中に自然に剥離したことを示す。
表5から明らかなように、実施例24〜27の各反応性ホットメルト接着剤組成物では、活性エネルギー線照射後も容易に被着体を貼り合わせることができ、かつ硬化後は優れた剥離接着強度、耐熱性及び耐水性を発現した。又、溶融粘度も低かった。
【0192】
これに対して、エポキシ化合物を含有させなかった比較例2の反応性ホットメルト接着剤組成物及びエポキシ化合物の含有量が少なくかつポリカーボネート樹脂を含有させなかった比較例3の反応性ホットメルト接着剤組成物では、いずれの場合においても、耐熱性及び耐水性が極端にわるく、剥離接着強度も低かった。又、溶融粘度も高かった。
【0193】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明による反応性ホットメルト接着剤組成物は、溶融温度以上の加熱や2成分の混合等を必要とせず、活性エネルギー線の照射により硬化速度、塗り置き時間、タックフリータイム等を幅広く調節可能な状態で硬化し得るので、接着時の作業性が良い。
【0194】
又、活性エネルギー線を透過しない被着体や非透湿性の被着体にも適用できるので被着体選択性が少なく、且つ、硬化後は優れた接着強度や耐熱性、耐水性等の諸物性を発現するので、自動車用、電気製品用、建材用等を初め、各種工業製品用の反応性ホットメルト接着剤として好適に用いられる。
【0195】
さらに、本発明による反応性ホットメルト接着剤組成物は、活性エネルギー線硬化型であり、湿気硬化型ではないので、湿気を厳密に遮断する必要がなく、従って、特殊な製造設備や包装材料等を用いる必要がなく経済的である。
【0196】
さらに又、上記反応性ホットメルト接着剤組成物を用いる本発明の接着方法は、優れた接着強度や耐熱性、耐水性等の諸物性を有する接合体を作業性良く簡便に得ることが可能なので、各種工業用途に好適に活用できる。

Claims (6)

  1. エポキシ化合物、ポリカーボネート樹脂及び活性エネルギー線の照射により本組成物を硬化させ得る有効量のカチオン重合開始剤が含有されてなり、エーテル化合物をさらに含むものであって、エポキシ化ポリアルカジエン類をさらに含むものであることを特徴とする反応性ホットメルト接着剤組成物。
  2. エポキシ化合物、ポリカーボネート樹脂及び活性エネルギー線の照射により本組成物を硬化させ得る有効量のカチオン重合開始剤が含有されてなり、前記ポリカーボネート樹脂が、脂肪族ヒドロキシル基を有するポリカーボネート樹脂であり、エポキシ化ポリアルカジエン類をさらに含むものであることを特徴とする反応性ホットメルト接着剤組成物。
  3. 前記エポキシ化合物として、環球式測定法による軟化点が40〜200℃の範囲にあるエポキシ化合物と、常温で液状のエポキシ化合物とを含む請求項1又は2記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
  4. 前記エポキシ化合物が、芳香族エポキシ樹脂類であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
  5. 前記カチオン重合開始剤が、芳香族ヨードニウム錯塩、芳香族スルホニウム錯塩及びメタロセン塩からなる群より選択される少なくとも1種のカチオン重合開始剤であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の反応性ホットメルト接着剤組成物。
  6. 請求項1、2、3、4又は5記載の反応性ホットメルト接着剤組成物を加熱溶融し、溶融状態で被着体の一方又は両方に塗工し、被着体同士の貼り合わせ前もしくは貼り合わせ後に、塗工された反応性ホットメルト接着剤組成物に活性エネルギー線を照射し、被着体同士を圧着することを特徴とする接着方法。
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