JP4069937B2 - コネクタ - Google Patents

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Description

本発明は、リテーナによって端子金具を二重係止状態とするコネクタに関する。
この種のコネクタは、コネクタハウジングのキャビティに挿入された端子金具を例えば端子金具に切り起し形成したランス等の係止機構によって抜け止め状態に保持するとともに、コネクタハウジングにリテーナを係止位置に装着することによって端子金具をさらに抜け止め状態となるよう二重に係止するようになっている。
コネクタにおいて端子金具の交換等のメンテナンスを行うには、キャビティ内の端子金具をコネクタハウジングから引き出す必要がある。二重係止タイプのものにおいて端子金具を引き出すには、まずリテーナを係止位置から待避させて二重係止状態を解き、その状態でランス等の係止機構の係止を解除することになる。
ところが、リテーナを係止位置から待避させる操作は比較的簡単であるが、ランス等の係止機構はキャビティ内部に位置しているから、その係止状態を解除するには、キャビティの前面から細長い特殊治具を挿入して手探りで行わねばならず、決して容易ではない。
そこで、コネクタハウジングを貫通させてランスに届く治具挿入口を形成することも考えられるが、そうすると今度は、治具挿入口から異物が侵入して端子金具に付着する等の不具合が予想される。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、端子金具のコネクタハウジングからの抜き出しが容易であり、しかもコネクタハウジング内への異物の侵入も効果的に防止することができるコネクタを提供するところにある。
<請求項1の発明>
上記の目的を達成するために、請求項1に係るコネクタは、コネクタハウジング内に端子金具が挿入されるキャビティを備え、そのキャビティに挿入された端子金具が係止機構によって抜け止め状態に保持されるとともに、前記コネクタハウジングにリテーナを係止位置に装着することによって前記端子金具をさらに抜け止め状態となるよう二重に係止するようにしたものにおいて、前記リテーナは主板部を有し、かつこの主板部には前記係止位置において前記キャビティ内に位置して前記端子金具に係止する端子係止突部が設けられ、前記主板部の左右両側にはそれぞれ取付壁部が形成され、かつこの取付壁部には係止孔が形成される一方、前記コネクタハウジングの左右両側壁には前記係止孔と係止可能な係止突起が設けられて、前記リテーナを、前記端子係止突部が前記キャビティ内に進入して前記端子金具に係止する位置と前記端子係止突部が前記キャビティから退避して前記端子金具の前記キャビティ内での移動を妨げない位置とにそれぞれ保持可能であり、前記コネクタハウジングにおいて前記主板部が取り付けられる側壁部の外面側には、前記係止機構による係止を解除するための治具を挿入する治具挿入口が形成され、かつこの治具挿入孔が設けられた面には同治具挿入口よりも前側部分を残しつつ内側に凹むよう段部が形成され、かつこの段部内には前記治具挿入口が形成されるとともに、前記リテーナの前記端子係止突部を前記キャビティ内に突出させるための開口部が、前記治具挿入孔の後方に形成され、前記主板部の先端部には挿入口閉鎖部が一体に延設されており、前記リテーナが前記係止位置に配されたときには、前記端子係止突部が前記側壁部のうち前記治具挿入口と前記開口部との間の部分に潜り込むようにしてその内面に係止され、かつ前記段部の底面によって前記主板部及び前記挿入口閉鎖部が受けられ前記治具挿入口を外面側から覆うことにより前記治具挿入口を閉塞し、かつこの治具挿入口を閉塞した状態では前記ハウジングにおける前記治具挿入口の前側部分の外面と前記挿入口閉鎖部とが面一状をなし、前記挿入口閉鎖部は前記リテーナが前記係止位置から退避したときには、前記治具挿入口を開放するようになっているところに特徴を有する。
<請求項2の発明>
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記端子金具の係止機構が端子金具に切り起し状に形成されたランスと、前記コネクタハウジングのキャビティ内面に形成されて前記ランスが係合する衝止面とから構成され、前記治具挿入口が、前記コネクタハウジングの壁面を内部に貫通して前記治具により前記ランスを倒し方向に押圧し得るように形成されている構成としたところに特徴を有する。
<請求項3の発明>
請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明において、リテーナは、そのリテーナ本体がコネクタハウジングの側壁部に前記端子金具の挿入方向に沿って移動して前記係止位置に装着され、前記リテーナ本体には、前記係止位置において前記キャビティ内に位置して前記端子金具を係止する端子係止突部と、前記治具挿入口を閉塞する挿入口閉鎖部とが一体に設けられている構成としたところに特徴を有する。
<請求項4の発明>
また請求項4の発明は、請求項1の発明において、リテーナは、前記挿入口閉鎖部が前記治具挿入口の開口されたコネクタハウジングの壁面から離間しつつその治具挿入口を開放するように移動して前記係止位置から退避可能とされ、かつその退避位置において仮係止可能とされている構成としたところに特徴を有する。
<請求項5の発明>
請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記挿入口閉鎖部と前記治具挿入口が開口されたコネクタハウジングの壁面との少なくともいずれか一方には、リテーナが前記退避位置にある場合において前記挿入口閉鎖部と前記壁面との隙間を狭めるべく突部が形成されているとともに、前記挿入口閉鎖部と前記壁面のうちの前記突部が形成された側と反対側には、リテーナが前記係止位置に移動した場合に前記突部を嵌めて逃がす凹部が形成されている構成としたところに特徴を有する。
<請求項6の発明>
請求項6の発明は、請求項5の発明において、前記突部が前記挿入口閉鎖部側に形成される一方、前記治具挿入口が前記突部を嵌めて逃がす凹部を兼ねている構成としたところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
請求項1のコネクタによれば、端子金具をコネクタハウジング内から引き抜くには、まずリテーナを係止位置から待避させる。すると、端子金具に対する抜け止め状態が解除され、端子金具は係止機構だけでコネクタハウジングに係止された状態になる。
また、リテーナが係止位置から退避することにより、挿入口閉鎖部が治具挿入口を開放するようになるから、治具挿入口に治具を挿入して端子金具の係止機構を解除することができるようになる。
また、リテーナが係止位置にあるときには、治具挿入口はリテーナの挿入口閉鎖部によって閉塞されているから、ここから異物が侵入することを確実に防止することができる。
<請求項2の発明>
請求項2のコネクタによれば、係止機構が、端子金具に切り起し状に形成されたランスと、コネクタハウジングの衝止面とから構成されているから、係止機構の構造が簡単となるだけでなく、治具挿入口を開放し、そこから治具を挿入してランスを押さえるように操作すれば係止を解除することができ、その作業も極めて簡単となる。
<請求項3の発明>
請求項3のコネクタでは、リテーナ本体を端子金具の挿入方向に沿って移動させて係止位置に装着する構造であるから、そのリテーナ本体の先端部に挿入口閉鎖部を一体に設ければよく、リテーナの構造が簡単になる。
<請求項4の発明>
請求項4の発明に係るコネクタでは、リテーナをコネクタハウジングに対して退避位置で仮係止可能としてあり、端子金具の挿入作業や取り外し作業をリテーナを組み付けたままで行うことができ、取扱いに便利となる。
<請求項5の発明>
請求項5のコネクタによれば、リテーナが退避位置にある場合には、突部の存在によって挿入口閉鎖部とコネクタハウジングの壁面との間の隙間が狭められることで、その間に不用意に電線等が入り込むことが防止され、リテーナが係止位置に移動した場合には、突部が凹部に嵌まって逃がされつつ治具挿入口が挿入口閉鎖部により確実に閉鎖される。
<請求項6の発明>
請求項6のコネクタによれば、治具挿入口に逃がし用の凹部を兼ねさせたことで別途に凹部を設けることが不要にでき、構造の簡素化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明をリテーナの上下壁取付タイプの雌形コネクタに適用した第1実施形態について図1ないし図5を参照して説明する。
コネクタハウジング10は箱形をなし、内部に複数のキャビティ11が前後(図2中において左右方向)に貫通して設けられている。このコネクタハウジング10の前面にはキャビティ11に連なる雄端子挿入口12が開口しており、後部からキャビティ11内に端子金具20が挿入された状態で、前記雄端子挿入口12を通して図示しない雄側の端子金具が挿入されるとその端子金具20と接続される。なお、コネクタハウジング10の上面には、嵌合相手の雄側のコネクタに対して係合状態とするためのロックアーム13がコネクタハウジング10の先端部中央から後方に延びる片持ち状態で設けられている。
端子金具20は、電線30の芯線31がカシメ接続されるワイヤバレル21、電線30の絶縁被覆がカシメ固定されるインシュレーションバレル22及びこれらの前方で角筒状をなす接続部23を一体に備えた周知の形状であり、その接続部23内に前述の雄側端子金具と接続される弾性接触片(図示せず)が設けられている。また、上記接続部23の上面にはランス24が切り起し形成されていて、これがコネクタハウジング10のキャビティ11の内面に突出するように設けた衝止面18と係合して端子金具20の抜け止めを図るようになっており、これらが端子金具20の係止機構を構成する。
また、上記係止機構とは別に、さらに確実な抜け止めを図るために次に述べるような2つのリテーナ40を利用した二重係止構造が設けられている。上下の各リテーナ40は、主板部41がコネクタハウジング10の上下各側壁部に取り付けられるようになっており、上側のものは下側のものと比べて主板部41にロックアーム13を逃がすための切欠き42を形成したところが相違するのみで基本的には同等な形状であり、上側のものについて説明する。
主板部41の下面側には、各キャビティ11に対応して下向きの端子係止突起43が横並びに間隔を明けて突設されており、これがコネクタハウジング10の上側壁部に形成された開口部14を貫通してキャビティ11内に突出する。また、主板部41の左右両側部にはそれぞれ取付壁部44が下向きに延出して形成され、ここに斜めの係止孔45が形成されている。一方、コネクタハウジング10の左右両側壁には、2個の係止突起15、16が上記リテーナ40の係止孔45の延長方向に沿って間隔を隔てて突設され、後方側の係止突起15のみが係止孔45に嵌合した状態(図3参照)と、そこから斜め下方に移動して双方の係止突起15、16が係止孔45に嵌合した状態(図1参照)とにリテーナ40を保持可能である。リテーナ40が図1に示した状態にあるときには、図2に示すように、その端子係止突起43はキャビティ11内に進出することで端子金具20の接続部23の後端を係止してその抜止を行っており、以下この位置を「係止位置」という。また、リテーナ40が図3に示した状態では、図4に示すように、その端子係止突起43がキャビティ11内から上方に退避し、端子金具20のキャビティ11内での移動を妨げない状態となる。
さて、コネクタハウジング10の上下の両側壁には、端子金具20のランス24に対応する位置に治具挿入口17がキャビティ11内に向けて貫通するように形成されており、ここに図5に示すように治具50を挿入できるようになっている。この治具50は押圧ピン51の基部に握り部52を取り付けた構造であり、その押圧ピン51を治具挿入口17に差し込んで押圧することで、端子金具20のランス24を倒し方向に押圧することができる。
そして、上記リテーナ40の主板部41の先端側には、これと一体の挿入口閉鎖部46が延設されており、リテーナ40が係止位置にあるときにはコネクタハウジング10の治具挿入口17を挿入口閉鎖部46によって閉鎖し(図2参照)、リテーナ40が係止位置から後方に退避すれば、挿入口閉鎖部46が治具挿入口17を開放するようになっている。
本第1実施形態の構成は以上の通りであり、その作用は次のようである。メンテナンス等のためにキャビティ11から端子金具20を取り外す必要が生じた場合には、まず、各リテーナ40を移動させて係止位置から後方に退避させる。これにより、リテーナ40の係止孔45は後方側の係止突起15のみと係合する位置に後退し、図5に示すようにコネクタハウジング10の治具挿入口17が開放する。そこで、治具50の押圧ピン51を治具挿入口17内に挿入し、端子金具20のランス24を倒せば、ランス24とコネクタハウジング10の衝止面18との係合が外れる。そこで、電線30を持って後方に引っ張れば、リテーナ40の端子係止突起43は既に端子金具20の移動を妨げない位置に退避しているから、端子金具20をキャビティ11から簡単に引き出すことができる。
このように本実施形態では、コネクタハウジング10の上下両側壁部に治具挿入口17が形成されているから、リテーナ40を係止位置から退避させることでその治具挿入口17を開放し、そこに治具50を差し込むことで端子金具20を簡単に引き出すことができる。このため、端子金具20の交換等のメンテナンス作業が極めて簡単になるという効果が得られる。
しかも、その治具挿入口17はリテーナ40が係止位置にある場合には、挿入口閉鎖部46によって塞がれるから、ここを通してキャビティ11内に異物が侵入することを確実に防止することができる。
<参考例>
図6ないし図12はリテーナの横側壁取付タイプの雌側コネクタについての参考例を示す。
コネクタハウジング60は箱形をなし、内部に複数のキャビティ61が前後(図7中において左右方向)に貫通して設けられている。このコネクタハウジング60の前面にはキャビティ61に連なる雄端子挿入口62が開口しており、後部からキャビティ61内に端子金具70が挿入された状態で、前記雄端子挿入口62を通して図示しない雄側の端子金具が挿入されるとその端子金具70と接続される。
端子金具70は、電線80の芯線81がカシメ接続されるワイヤバレル71、電線80の絶縁被覆がカシメ固定されるインシュレーションバレル72びこれらの前方で角筒状をなす接続部73を一体に備えた周知の形状であり、その接続部73内に前述の雄側端子金具と接続される弾性接触片(図示せず)が設けられている。また、上記接続部73の上面にはランス74が切り起し形成されていて、これがコネクタハウジング60のキャビティ61の内面に突出するように設けた衝止面63と係合して上記端子金具70の抜け止めを図るようになっており、これらが端子金具70の係止機構を構成する。また、ランス74の後方に位置してスタビライザ75が突設されており、これがキャビティ61の内面に形成したガイド溝64内に位置して端子金具70のキャビティ61内での姿勢安定化を図っている。なお、図8に示すように、前方から見てスタビライザ75はランス74とは右側にずれた箇所に位置しており、衝止面63と干渉しないようになっている。
また、上記係止機構とは別に、さらに確実な抜け止めを図るために次に述べるような2つのリテーナ90を利用した二重係止構造が設けられている。
まず、図7に示すように、コネクタハウジング60の上下両面にコネクタの幅方向に延びるスリット状の開口部65が形成されている。そして、リテーナ90の上下には、コネクタハウジング60の上下両面に沿うスライド板部91が上下に対をなして形成され、コネクタハウジング60を上下から挟むように取り付けられる。その取付状態で、リテーナ90はコネクタハウジング60の左右に移動可能であり、スライド板部91の後端中央に突設した係合突起92がコネクタハウジング60の対応部側に形成した2つの位置決め凹部66のいずれかに係合して図6及び図10にそれぞれ示す位置に位置決めされる。そして、図9に示すように、各スライド板部91の裏面には複数の端子係止突起93が所定間隔を隔てて横並びに突設されており、各端子係止突起93は前記開口部65を通して各キャビティ61内に突出する。リテーナ90が図6に示す位置にあるときには、端子係止突起93がスタビライザ75の後方から外れた状態にあって端子金具70の自由な移動を許容し、図10に示す位置に至ると、端子係止突起93はスタビライザ75の後方に位置して、スタビライザ75の移動を規制して端子金具70の抜止を図るようになっている。そこで、以下、図6に示すリテーナ90の位置を「仮係止位置」、図10に示す位置を「本係止位置」と称する。
さて、コネクタハウジング60の上下の両側壁には、端子金具70のランス74に対応する位置に治具挿入口67が開口形成されている。そして、上記リテーナ90のスライド板部91には、上記治具挿入口67と同一のピッチ及び開口サイズで連通口94が設けられており、リテーナ90が仮係止位置にあるときには、図8に示すように、治具挿入口67と連通口94とが連続して治具挿入口67が開放された状態となる。また、リテーナ90が本係止位置にあるときには、図11に示すように治具挿入口67と連通口94とが連続せずに治具挿入口67が閉鎖された状態となる。
なお、係止機構解除用の治具100は、図12に示すように、押圧ピン101の基部に握り部102を取り付けた構造であり、その押圧ピン101を治具挿入口67に差し込んで押圧することで、端子金具70のランス74を倒し方向に押圧することができる。
本参考例の構成は以上の通りであり、その作用は次のようである。メンテナンス等のためにキャビティ61から端子金具70を取り外す必要が生じた場合には、まず、本係止位置にあるリテーナ90を仮係止位置に移動させる。これにより、リテーナ90の端子係止突起93が端子金具70のスタビライザ75の後方から退避するとともに、図8に示すようにコネクタハウジング60の治具挿入口67が開放する。そこで、治具100の押圧ピン101を治具挿入口67内に挿入し、端子金具70のランス74を押し倒せば、ランス74とコネクタハウジング60の衝止面63との係合が外れる。そこで、電線80を持って後方に引っ張れば、リテーナ90の端子係止突起93は既に端子金具70の移動を妨げない位置に退避しているから、端子金具70をキャビティ61から簡単に引き出すことができる。
このように本参考例では、コネクタハウジング60の上下両側壁部に治具挿入口67が形成されているから、リテーナ90を仮係止位置に退避させることでその治具挿入口67が連通口94と一致して開放し、そこに治具100を差し込むことで端子金具70を簡単に引き出すことができる。このため、前記実施形態と同様に、端子金具70の交換等のメンテナンス作業が極めて簡単になるという効果が得られる。
しかも、その治具挿入口67はリテーナ90が本係止位置にある場合には、連通口94と不一致となって塞がれるから、やはり第1実施形態と同様にキャビティ61内に異物が侵入することを確実に防止することができるという効果が得られる。
<第2実施形態>
さらに図13ないし図15によって、本発明の第2実施形態を説明する。この第2実施形態は、前記した第1実施形態にさらに改良を加えたものである。
ワイヤハーネスを製造する工程では、電線群の端部に、リテーナを仮係止した状態のコネクタを接続し、これを組立図板上で所定の配線形状に布線したのち、その電線群の回りにテープ卷き等を施して所定形状に固めるといった工程が設けられる。その場合、布線前の電線群はコネクタを接続した状態でハンガ等に掛けられて待機している。
ここで、第1実施形態のコネクタは、リテーナ40が退避位置(仮係止位置)に係止されている場合には、図4に示されるように、リテーナ40に設けられた挿入口閉鎖部46と、コネクタハウジング10における治具挿入口17の開口された上下の壁面との間に、深い溝状の隙間ができた状態にある。そうすると、このようなコネクタを接続した状態で多数の電線群がハンガに掛けられた場合に、互いに絡み合うことで、一つの電線群の電線が別の電線群のコネクタにおける上記の隙間に入り込んでしまうおそれがある。そして、そのまま布線をすべく電線群をハンガから外すと、電線の入り込んでいたコネクタではリテーナ40が引っ張られて外れたり、リテーナ40の係止部分が破損することも懸念される。この第2実施形態のコネクタは、主にこのような事態を回避すべく改良されたものである。
そのためこの第2実施形態では、図13〜図15に示すように、リテーナ40に設けられた挿入口閉鎖部46の内面側に、突条111が全幅にわたって形成されている。一方、コネクタハウジング10の上下の壁面には、リテーナ40が係止位置に移動された場合において、その突条111が当接する部分(治具挿入口17が開口された部分)に、その突条111を嵌めて逃がす逃がし溝112が形成されている。
その他の構造は前記第1実施形態と同様であって、同一機能を有する部位については同一符号を付すことで重複した説明は省略する。
上記のような構造であると、図14に示すように、リテーナ40が退避位置に係止されていて、挿入口閉鎖部46とコネクタハウジング10の上下の壁面との間に隙間110ができたとしても、突条111がその隙間110の入り口を狭めるように機能する。これにより、電線30が隙間110内に入り込むことを極力防止することができる。一方、図15に示すように、リテーナ40が係止位置に移動された場合には、突条111が逃がし溝112に嵌まり、リテーナ40の移動を阻害することなく挿入口閉鎖部46により治具挿入口17を完全に閉鎖することができる。
なお、挿入口閉鎖部46の全幅にわたって突条111を設けることに代えて、挿入口閉鎖部46の幅方向の一部にのみ突部を設けるようにしてもよい。これによっても、電線30の入り込みを防止することができる。その場合、突部を治具挿入口17に対応する位置に設ければ、その治具挿入口17に逃がし用の凹部を兼用させることができて、改めて逃がし用の凹部を設けることが不要にでき、コネクタハウジング10の形状変更は不要となる。
<第3実施形態>
図16および図17は、本発明の第3実施形態を示す。この第3実施形態では、第2実施形態に加え、コネクタハウジング10の上下の壁面における治具挿入口17を開口した部分の後側(図16の右側)に突条115が形成されているとともに、挿入口閉鎖部46には、上記の突条111の後側において、コネクタハウジング10側の突条115を嵌めて逃がす逃がし溝116が形成されている。なお、両突条111,115は、リテーナ40が係止位置と退避位置との間を移動する間、互いに干渉しない設定となっている。
この第3実施形態では、図16に示すように、リテーナ40が退避位置に係止された場合、両突条111,115の存在によって挿入口閉鎖部46とコネクタハウジング10の壁面の間の隙間110の入り口がより狭められ、電線30が隙間110内に入り込むことがより確実に防止される。リテーナ40が係止位置に移動された場合には、図17に示すように、各突条111,115がそれぞれ対応する逃がし溝112,116に嵌まりつつ、挿入口閉鎖部46が治具挿入口17を完全に閉鎖する。
なお、コネクタハウジング10の上下の壁面側にのみ突部を設けるとともに、挿入口閉鎖部46側にその突部を嵌めて逃がす凹部を設ける構造としてもよい。この場合も、第2実施形態と同程度に隙間110を狭める機能を果たすことができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施の形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
なお、上記した実施形態からは、特許請求の範囲に記載した技術的思想のほかに、以下に記載する技術的思想を把握することができる。
コネクタハウジング内に端子金具が挿入されるキャビティを備え、そのキャビティに挿入された端子金具が係止機構によって抜け止め状態に保持されるとともに、前記コネクタハウジングにリテーナを係止位置に装着することによって前記端子金具をさらに抜け止め状態となるよう二重に係止するようにしたものにおいて、
前記リテーナには、前記係止位置において前記キャビティ内に位置して前記端子金具に係止する端子係止突部が設けられ、
前記コネクタハウジングの側壁部には、前記係止機構による係止を解除するための治具を挿入する治具挿入口が形成されるとともに、前記リテーナの前記端子係止突部を前記キャビティ内に突出させるための開口部が、前記治具挿入口が設けられているのと同じ面に形成され、
前記リテーナには、前記係止位置にあるときに前記治具挿入口を閉塞し、前記係止位置から待避したときに前記治具挿入口を開放する挿入口閉鎖部が設けられており、
前記側壁部の外面側には、内側に凹むよう段部が形成され、そこに前記リテーナが取り付けられるようになっており、さらにリテーナが前記係止位置に配されたときには、前記段部の底面によって前記リテーナが受けられるとともに、前記端子係止突部が前記側壁部のうち前記治具挿入口と前記開口部との間の部分の内面に係止され、且つ前記側壁部のうち前記段部の周りの外面と前記係止位置としたリテーナの外面とが面一状になっていることを特徴とするコネクタ。
本発明の第1実施形態に係るコネクタの斜視図 同じく縦断面図 同じくリテーナを係止位置から退避させた状態で示す斜視図 同じくリテーナを係止位置から退避させた状態で示す縦断面図 同じく治具の使用形態を示す縦断面図 参考例に係るコネクタの斜視図 同じく縦断面図 同じくリテーナが仮係止位置にある状態の縦断正面図 同じくリテーナの斜視図 同じくリテーナが本係止位置にある状態の斜視図 同じくリテーナが本係止位置にある状態の縦断正面図 同じく治具の使用形態を示す縦断面図 本発明の第2実施形態に係るリテーナが退避位置にある状態のコネクタの斜視図 同じく縦断面図 同じくリテーナが係止位置にある状態の縦断面図 本発明の第3実施形態に係るリテーナが退避位置にある状態のコネクタの縦断面図 同じくリテーナが係止位置にある状態の縦断面図
符号の説明
10、60…コネクタハウジング
11、61…キャビティ
14、65…開口部
17、67…治具挿入口
18、63…衝止面
20、70…端子金具
24、74…ランス
30…電線
40、90…リテーナ
43、93…端子係止突起
46…挿入口閉鎖部
50、100…治具
91…スライド板部
94…連通口
110…隙間
111…突条
112…逃がし溝
115…突条
116…逃がし溝

Claims (6)

  1. コネクタハウジング内に端子金具が挿入されるキャビティを備え、そのキャビティに挿入された端子金具が係止機構によって抜け止め状態に保持されるとともに、前記コネクタハウジングにリテーナを係止位置に装着することによって前記端子金具をさらに抜け止め状態となるよう二重に係止するようにしたものにおいて、
    前記リテーナは主板部を有し、かつこの主板部には前記係止位置において前記キャビティ内に位置して前記端子金具に係止する端子係止突部が設けられ、
    前記主板部の左右両側にはそれぞれ取付壁部が形成され、かつこの取付壁部には係止孔が形成される一方、前記コネクタハウジングの左右両側壁には前記係止孔と係止可能な係止突起が設けられて、前記リテーナを、前記端子係止突部が前記キャビティ内に進入して前記端子金具に係止する位置と前記端子係止突部が前記キャビティから退避して前記端子金具の前記キャビティ内での移動を妨げない位置とにそれぞれ保持可能であり、
    前記コネクタハウジングにおいて前記主板部が取り付けられる側壁部の外面側には、前記係止機構による係止を解除するための治具を挿入する治具挿入口が形成され、かつこの治具挿入孔が設けられた面には同治具挿入口よりも前側部分を残しつつ内側に凹むよう段部が形成され、かつこの段部内には前記治具挿入口が形成されるとともに、前記リテーナの前記端子係止突部を前記キャビティ内に突出させるための開口部が、前記治具挿入孔の後方に形成され、
    前記主板部の先端部には挿入口閉鎖部が一体に延設されており、
    前記リテーナが前記係止位置に配されたときには、
    前記端子係止突部が前記側壁部のうち前記治具挿入口と前記開口部との間の部分に潜り込むようにしてその内面に係止され、かつ前記段部の底面によって前記主板部及び前記挿入口閉鎖部が受けられ前記治具挿入口を外面側から覆うことにより前記治具挿入口を閉塞し、かつこの治具挿入口を閉塞した状態では前記ハウジングにおける前記治具挿入口の前側部分の外面と前記挿入口閉鎖部とが面一状をなし、
    前記挿入口閉鎖部は前記リテーナが前記係止位置から退避したときには、前記治具挿入口を開放するようになっていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記端子金具の係止機構が端子金具に切り起し状に形成されたランスと、前記コネクタハウジングのキャビティ内面に形成されて前記ランスが係合する衝止面とから構成され、前記治具挿入口が、前記コネクタハウジングの壁面を内部に貫通して前記治具により前記ランスを倒し方向に押圧し得るように形成されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  3. リテーナは、そのリテーナ本体がコネクタハウジングの側壁部に前記端子金具の挿入方向に沿って移動して前記係止位置に装着され、前記リテーナ本体には、前記係止位置において前記キャビティ内に位置して前記端子金具を係止する端子係止突部と、前記治具挿入口を閉塞する挿入口閉鎖部とが一体に設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコネクタ。
  4. リテーナは、前記挿入口閉鎖部が前記治具挿入口の開口されたコネクタハウジングの壁面から離間しつつその治具挿入口を開放するように移動して前記係止位置から退避可能とされ、かつその退避位置において仮係止可能とされていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
  5. 前記挿入口閉鎖部と前記治具挿入口が開口されたコネクタハウジングの壁面との少なくともいずれか一方には、リテーナが前記退避位置にある場合において前記挿入口閉鎖部と前記壁面との隙間を狭めるべく突部が形成されているとともに、前記挿入口閉鎖部と前記壁面のうちの前記突部が形成された側と反対側には、リテーナが前記係止位置に移動した場合に前記突部を嵌めて逃がす凹部が形成されていることを特徴とする請求項4記載のコネクタ。
  6. 前記突部が前記挿入口閉鎖部側に形成される一方、前記治具挿入口が前記突部を嵌めて逃がす凹部を兼ねていることを特徴とする請求項5記載のコネクタ。
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