JP3998744B2 - 圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置及び点火時期制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧縮天然ガスの気化ガス組成を検出し、この気化ガス組成に応じた燃料噴射量或いは点火時期を設定するエンジンの燃料噴射制御装置及び点火時期制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、天然ガスは水素、炭素比が大きく、熱効率が高いため二酸化炭素(CO2)、及び硫黄酸化物(SOx)の排出が少なく、又、天然ガスの主成分であるメタンは炭化水素中もっとも安定した物質であり、オクタン価が高く希薄燃焼が可能で低燃費、高出力を得ることができ、低公害燃料として或いは石油代替燃料として注目されている。
【0003】
上述のように天然ガスの主成分はメタン(CH4)であるが、それ以外に、エタン(C2H4)、プロパン(C3H6)、ブタン(C4H10)、窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)等が含まれている。これらの成分の気化圧力はそれぞれ相違しているため、現在開発が進められている圧縮天然ガス(CNG)を燃料とするエンジンでは、該CNGを貯留する高圧燃料タンク内の圧力変化によりエンジンに供給される気化ガス中のメタンの割合が相対的に変化する。尚、図6に、15.6℃におけるCNGの代表成分の気化圧力(絶対圧)を示す。
【0004】
高圧燃料タンクにCNGを満杯に充填したときの内圧Pが210Kgf/cm2とすれば、気化圧力が210Kgf/cm2以下のエタン等の成分は液体の状態にあり、このときインジェクタへ燃料として供給する気化ガスの成分は、メタン(CH4)、窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)となる。
【0005】
一方、高圧燃料タンク内のCNGの残量が次第に減少すると内圧Pが低下するため、その過程において、図17に示すように、先ず、内圧Pが45.5Kgf/cm2 以下になるとエタンが気化しメタンとの混合された気化ガスとしてインジェクタに供給され、次いで、内圧Pが7.5Kgf/cm2 以下になるとプロパンが気化し、又、2.3Kgf/cm2 以下ではブタンが気化する。その結果、インジェクタへ供給される気化ガスの組成は内圧Pが変化する毎に相違する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、インジェクタへ供給されるCNGの気化ガス組成は内圧Pによって変化し、従って、燃料切れ寸前まで補給しないユーザと、早めに補給するユーザとでは高圧燃料タンク内のCNGの組成比率が異なってくる。すなわち、燃料切れ寸前まで補給しないユーザの車は高圧燃料タンクの内圧Pが高圧状態から低圧状態へ大きく変化するため気化圧力の低い成分も気化してインジェクタへ燃料として供給されるが、早期に補給するユーザの車では気化圧力の低いエタン、プロパン、ブタン等の成分は気化されず高圧燃料タンクに蓄積される。その結果、CNGの主燃料がメタンであれば、早期に補給するユーザの高圧燃料タンクの容量は補給を重ねる毎に実質的に減少してしまうことになり、空燃比或いは点火時期が気化ガスの主成分であるメタンに対応して設定されている場合、早期に補給するユーザの車は燃料切れ寸前まで補給しないユーザの車に比べ、メタンの混合割合が少なくなるため空燃比が実質的にリーンとなり、エンジン出力及び走行性能の低下を招く。
【0007】
この対策として、例えば特開昭61−210261号公報に開示されているような、ガソリンを燃料とするエンジンの排気系に介装したO2センサからの出力値に基づき排気ガス中の酸素濃度を検出し、これをフィードバックさせて、実際の空燃比を理論空燃比に収束させる技術をCNGを燃料とするエンジンに用いることで、高圧燃料タンクの内圧が変化することによって生じる気化ガスの組成比率の変化に対応して空燃比をフィードバック制御することも考えられるが、高圧燃料タンクの内圧は走行中において時事刻々と変化し、CNGの気化ガス組成の変化に従い要求空燃比が変化するため、要求空燃比に対する追従性(収束性)が悪く適正な空燃比制御性能を得ることができない。
【0008】
又、特開平4−284171号公報には、液化石油ガス(LPG)を貯留する燃料タンクに圧力センサと温度センサとを配設し、この各センサの出力値に基づき燃料タンク内の飽和蒸気圧と飽和蒸気温度とを検出し、この飽和蒸気圧と飽和蒸気温度とに基づきLPGの組成比率を算出し、該組成比率とエンジン回転数とに基づき点火時期を設定する技術が開示されており、一方、特開昭61−275555号公報には、LPGを貯留する燃料タンクに温度センサと圧力センサとを配設し、この各センサにて検出した液化ガス温度と飽和蒸気圧力とに基づき液化ガスの組成を算出し、この液化ガスの組成に基づき、該液化ガス組成を完全燃焼させるに必要な空気量を算出して空燃比を決定し、この空燃比に基づきベーパライザのガス圧を調圧する技術が開示されている。
【0009】
しかし、前者においては液化ガス組成の検出には気化ガスの沸点を支配する液体の温度が重要であり、飽和蒸気温度を検出しても液化ガス組成を推定することはできない。この点、後者においては液体の温度を検出しているため気化ガスの沸点を検出することはできるが、CNGは液化石油ガス(LPG)の組成に比べて要求空燃比、沸点の大きく異なる多成分で構成されており、仮に気化ガスの沸点を正確に求めることができたとしても、高圧燃料タンクの内圧によって大きく変化するCNGの気化ガス組成を正確に検出することは困難である。
【0010】
本発明は、上記事情に鑑み、圧縮天然ガスの気化ガス組成がユーザの補給条件或いは走行条件などによって大きく変化した場合でも、燃料噴射量或いは点火時期を適正に設定することのできる圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置及び点火時期制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明による第1の圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置は、圧縮天然ガスを貯留する高圧燃料タンクに内圧検出手段を配設し、上記内圧検出手段で検出した内圧に基づき上記高圧燃料タンクからインジェクタへ供給する気化ガスの組成値を設定し、上記組成値に基づき該組成値に対応する要求空燃比を設定し、少なくともエンジン運転状態及び上記要求空燃比に基づき上記インジェクタに対する燃料噴射量を設定することを特徴とする。
【0015】
本発明による第2の圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置は、圧縮天然ガスを貯留する高圧燃料タンクに内圧検出手段を配設し、上記内圧検出手段で検出した内圧に基づき上記高圧燃料タンクからインジェクタへ供給する気化ガスの組成値を設定し、上記組成値に基づき該気化ガスを完全燃焼させるに必要な空気量との体積比である着火限界を設定し、少なくとも上記着火限界に基づき始動時の燃料噴射量を設定することを特徴とする。
【0016】
本発明による第3の圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置は、上記第1の圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置、或いは上記第2の圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置において、前記高圧燃料タンクに該高圧燃料タンク内の液化ガスを検出する残留液化ガス検出手段を配設し、上記残留液化ガス検出手段で高圧燃料タンクの液化ガスの残留量が僅少或いはゼロと検出されたときは前記気化ガスが単一成分であると推定することを特徴とする。
【0019】
本発明による第1の圧縮天然ガスエンジンの点火時期制御装置は、圧縮天然ガスを貯留する高圧燃料タンクに内圧検出手段を配設し、上記内圧検出手段で検出した内圧に基づき上記高圧燃料タンクからインジェクタへ供給する気化ガスの組成値を設定し、上記組成値に基づき該気化ガスのオクタン価を設定し、該オクタン価に基づき点火時期補正値を設定し、少なくともエンジン運転状態及び上記点火時期補正値に基づき最終的な点火時期を設定することを特徴とする。
【0020】
本発明による第2の圧縮天然ガスエンジンの点火時期制御装置は、上記第1の圧縮天然ガスエンジンの点火時期制御装置において、前記高圧燃料タンクに該高圧燃料タンク内の液化ガスを検出する残留液化ガス検出手段を配設し、上記残留液化ガス検出手段で高圧燃料タンクの液化ガスの残留量が僅少或いはゼロと検出されたときは前記気化ガスが単一成分であると推定することを特徴とする。
【0024】
第1の圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置では、高圧燃料タンクの内圧を内圧検出手段で検出し、この内圧に基づき上記高圧燃料タンクからインジェクタへ供給する気化ガスの組成値を設定し、この組成値に基づき該気化ガスを完全燃焼させるための要求空燃比を設定する。そして、少なくともエンジン運転状態と上記要求空燃比とに基づき上記インジェクタから噴射する実際の燃料噴射量を設定する。
【0025】
第2の圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置では、圧縮天然ガスを貯留する高圧燃料タンク内で発生した気化ガスをインジェクタへ燃料として供給する際の該気化ガスの組成値を上記高圧燃料タンクに設けた内圧検出手段で検出した内圧に基づき設定し、この組成値に基づき該気化ガスを完全燃焼させるに必要な空気量との体積比である着火限界を設定し、少なくとも該着火限界に基づき始動時の燃料噴射量を設定する。
【0026】
第3の圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置では、上記第1の圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置、或いは上記第2の圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置において、前記高圧燃料タンクに配設した残留液化ガス検出手段で該高圧燃料タンク内の液化ガスの残留量が僅少或いはゼロと検出されたときは、該高圧燃料タンク内が単一成分の気化ガスで充満されていると推定する。
【0029】
第1の圧縮天然ガスエンジンの点火時期制御装置では、圧縮天然ガスを貯留する高圧燃料タンクの内圧を内圧検出手段で検出し、該内圧に基づき上記高圧燃料タンク内で気化しインジェクタへ燃料として供給する気化ガスの組成値を設定し、この組成値に基づき該気化ガスのオクタン価を設定する。そして、少なくともエンジン運転状態と上記点火時期補正値とに基づき最終的な点火時期を設定する。
【0030】
第2の圧縮天然ガスエンジンの点火時期制御装置では、上記第1の圧縮天然ガスエンジンの点火時期制御装置において、前記高圧燃料タンクに配設した残留液化ガス検出手段で該高圧燃料タンク内の液化ガスの残留量が僅少或いはゼロと検出されたときは、該高圧燃料タンク内が単一成分の気化ガスで充満されていると推定する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の一実施の形態を説明する。図1〜図10に本発明の第1実施の形態を示す。先ず、図9に基づき圧縮天然ガスエンジンの全体概略構成について説明する。同図の符号1はエンジン本体で、本実施の形態では水平対向型多気筒エンジンを示す。このエンジン本体1のシリンダヘッド2に形成された各吸気ポート2aに吸気マニホルド3が連通され、この吸気マニホルド3の上流集合部がエアチャンバ4を介してスロットルチャンバ5、吸気管6に連通され、この吸気管6の吸入空気取り入れ口側にエアクリーナ7が取り付けられている。
【0032】
又、上記吸気管6のエアクリーナ7の直下流に、例えばホットワイヤ式等の吸入空気量センサ8が介装され、更に、上記スロットルチャンバ5に設けられたスロットル弁5aに、スロットル開度に応じた電圧値を出力するスロットル開度センサ9aとスロットル弁全閉でONするアイドル接点を有するアイドルスイッチ9bとが組み込まれたスロットルセンサ9が連設されている。
【0033】
又、上記スロットル弁5aの上流側と下流側とを連通するバイパス通路10に、主にアイドル時の吸入空気流量を制御するアイドルスピードコントロール(ISC)弁11が介装されている。更に、上記吸気マニホルド3の各気筒の各吸気ポート2a直上流側にインジェクタ12が臨まされ、上記シリンダヘッド2には、先端を燃焼室に露呈する点火プラグ13が各気筒毎に取り付けられている。各点火プラグ13には点火コイル14がそれぞれ連設され、点火コイル14にイグナイタ15が接続されている。
【0034】
又、エンジン本体1のシリンダブロック1aにノックセンサ21が取り付けられると共に、シリンダブロック1aの左右バンクを連通する冷却水通路22に冷却水温センサ23が臨まされている。
【0035】
一方、エンジン本体1の排気ポート2bに連通する排気マニホルド24の集合部が排気通路25に連通され、この排気通路25にマフラ26が連通されている。更に、この排気通路25の上記排気マニホルド24の集合部下流に触媒27が介装されていると共に、上記排気マニホルド24の集合部にO2センサ28が配設されている。
【0036】
上記インジェクタ12は、燃料ライン16を介して高圧燃料タンク17に連通され、更に、この燃料ライン16にプレッシャレギュレータ18が介装されており、この燃料ライン16の上記プレッシャレギュレータ18の上流に気化ガス組成検出手段の一例である炭化水素(HC)組成検出センサ19が配設されている。この高圧燃料タンク17には圧縮天然ガス(CNG)が貯留されており、この高圧燃料タンク17内の気化ガスが上記燃料ライン16を介し、上記プレッシャレギュレータ18により吸気マニホルド3内圧との相対圧が一定になるように調圧された状態で上記インジェクタ12に供給される。又、上記HC組成検出センサ19の検出面は、例えば、三酸化アルミ(Al2O3),二酸化チタン(TiO2),二酸化スズ(SnO2)等を素材とする多孔質セラミックで構成されており、この検出面の微粒子状結晶表面に被検査雰囲気中のHC組成に応じた分子が物理的に吸着し、1部分離した陽子(H+)の移動による多孔質セラミックセンサのバルク方向の電気抵抗の変化を検出することでHC組成を検出する。
【0037】
又、上記シリンダブロック1aに支承されたクランクシャフト1bに、クランクロータ29が軸着され、このクランクロータ29の外周に、所定のクランク角に対応する突起を検出する電磁ピックアップ等からなるクランク角センサ30が対設され、更に、上記クランクシャフト1bに対して1/2回転するカムシャフト1cに連設されたカムロータ31に、電磁ピックアップ等からなる気筒判別用のカム角センサ32が対設されている。上記クランクロータ29には、その外周に突起が所定クランク角に対応して形成されており、後述する電子制御装置40は、クランク角センサ30で検出した突起すなわちクランク角信号の入力間隔時間からエンジン回転数NEを算出し、また、カム角センサ32によってカムロータ31の外周に形成された気筒判別用の突起を検出したときの割り込み信号から気筒判別を行う。
【0038】
上記インジェクタ12、点火プラグ13、ISC弁11等の各アクチュエータに対する制御量の演算、制御信号の出力、すなわち燃料噴射制御、点火時期制御などは、図10に示す電子制御装置40にて実行される。この電子制御装置40は、CPU41、ROM42、RAM43、バックアップRAM44、及びI/Oインターフェイス45がバスライン46を介して互いに接続されたマイクロコンピュータを中心として構成され、その他、安定化電圧を各部に供給する定電圧回路47、上記I/Oインターフェイス45の出力ポートからの信号によりアクチュエータ類を駆動する駆動回路48、及びセンサ類からのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器49等の周辺回路が内蔵されている。
【0039】
上記定電圧回路47は、電源リレー50のリレー接点を介してバッテリ51に接続され、このバッテリ51に、上記電源リレー50のリレーコイルがイグニッションスイッチ52を介して接続されており、上記イグニッションスイッチ52がONされ、上記電源リレー50の接点が閉となったとき、上記バッテリ51の電圧を安定化して電子制御装置40の各部に供給する。更に、上記バックアップRAM44には、バッテリ51が上記定電圧回路47を介して直接接続されており、上記イグニッションスイッチ52のON,OFFに拘らず常時バックアップ用電源が供給される。
【0040】
又、上記I/Oインターフェイス45の入力ポートには、スタータスイッチ33、アイドルスイッチ9b、ノックセンサ21、クランク角センサ30、カム角センサ32が接続されると共に、HC組成検出センサ19、吸入空気量センサ8、スロットル開度センサ9a、冷却水温センサ23、及びO2センサ28等が上記A/D変換器49を介して接続され、更に、このA/D変換器49に上記バッテリ51の端子電圧VB が入力されてモニタされる。
【0041】
一方、上記I/Oインターフェイス45の出力ポートには、イグナイタ15が接続されると共に、上記駆動回路48を介してISC弁11及び各気筒毎に備えたインジェクタ12が接続されている。
【0042】
上記ROM42には、エンジン制御プログラムや各種マップ或いはテーブル等の固定データが記憶されており、又、上記RAM43には、上記各センサ類、スイッチ類の出力信号を処理した後のデータ、及び上記CPU41で演算処理したデータが格納される。又、上記バックアップRAM44には制御用データ等がストアされ、上記イグニッションスイッチ52がOFFのときにもデータが保持される。
【0043】
上記CPU41では上記ROM42に記憶されている制御プログラムに従い燃料噴射制御、点火時期制御等のエンジン制御を所定周期毎に実行する。
【0044】
このようなエンジン制御系において、イグニッションスイッチ52がONされると、電源リレー50がONし、上記電子制御装置40では、定電圧回路47を介して各部に定電圧が供給されて各種制御を実行する。すなわち、CPU41が、ROM42に記憶されている制御プログラムに従い、I/Oインターフェイス45を介して入力されるセンサ・スイッチ類からの各種検出信号、及びバッテリ電圧VB等を処理し、RAM43及びバックアップRAM44に格納されている各種データ、ROM42に記憶されている固定データ等に基づき各種制御量を演算する。そして、演算した燃料噴射量に相応する駆動パルス信号を所定のタイミングで該当気筒のインジェクタ12に出力して燃料噴射制御を行い、又、演算した点火時期に対応するタイミングでイグナイタ15に点火信号を出力して点火時期制御を実行し、更には演算したデューティ比に対応してISC弁11に制御デューティ信号を出力してアイドル回転数制御等を実行する。
【0045】
この中で燃料噴射制御は、図1〜図3に示すフローチャートに従って実行され、点火時期制御は、図4、図5に示すフローチャートに従って実行される。
【0046】
先ず、燃料噴射制御について説明する。図1に示すフローチャートは燃料噴射量設定ルーチンで、ステップS1でエンジン始動中か否かを、例えばスタータスイッチ33がオンかオフかで判定する。そして、スタータスイッチ33がオンの始動中のときはステップS2へ進み、又、スタータスイッチ33がOFFの始動後はステップS5へ進む。
【0047】
始動中と判定されてステップS2へ進むと、インジェクタ12へ供給される気化ガスの着火限界LMTが設定される。
【0048】
この着火限界は、図2に示す気化ガスの着火限界設定ルーチンにて設定され、先ず、ステップS16で、燃料ライン16に配設したHC組成検出センサ19の出力値に基づきインジェクタ12へ供給する気化ガス組成を物理量で表した気化ガス組成値CNGCOMを検出する。そして、ステップS17で、上記気化ガス組成値CNGCOMに基づき気化ガスの着火限界LMT(%)をテーブル参照などにより設定してルーチンを抜ける。上記着火限界LMTは気化ガスを完全燃焼させるに要する体積当たりの理論燃空比(m3/m3)であり、図6に示すように、気化ガスの成分毎に予め設定されている。
【0049】
次いで、上記燃料噴射量設定ルーチンのステップS3へ戻り、上記着火限界LMTに基づき着火限界係数KCLを、図7に示すテーブルを補間計算付きで参照して設定する。
【0050】
その後、ステップS4で、冷却水温度Twなどに基づき設定する始動時燃料噴射パルス幅TSTを上記着火限界係数KCLで補正して始動時における燃料噴射パルス幅Tiを設定する。そして、ステップS11へ進み、上記燃料噴射パルス幅Tiを噴射対象気筒の噴射タイマにセットしてルーチンを抜ける。
【0051】
その結果、所定タイミングで上記噴射タイマがスタートされ、上記燃料噴射パルス幅Tiの駆動パルス信号が噴射対象気筒のインジェクタ12へ出力され、該インジェクタ12から所定に計量された燃料が噴射され、エンジンを駆動させる。
【0052】
一方、スタータスイッチ33がオフの始動後のときは、ステップS1からステップS5へ進み、クランク角センサ30の出力信号に基づいて算出したエンジン回転数NEと、吸入空気量センサ8の出力信号に基づいて算出した吸入空気量Qとから基本燃料噴射量Tpを算出する。
Tp←α・Q/NE
ここで、αは通常のガソリン使用時の理論空燃比におけるインジェクタ特性補正定数である。
【0053】
そして、ステップS6で、O2センサ28の出力電圧に基づき、RAM43の所定アドレスに格納した空燃比フィードバック補正係数LAMBDAを読込み、ステップS7で、冷却水温センサ23による冷却水温Tw、スロットル開度センサ9aによるスロットル開度、スロットル全閉時にON動作するアイドルスイッチ9bからのアイドル出力等に基づいて、冷却水温補正、加減速補正、全開増量補正、アイドル後増量補正等に係わる各種増量分補正係数COEFを設定し、ステップS8で、後述する空燃比補正係数設定ルーチン(図3参照)で設定した空燃比補正係数KA/Fを読込む。
【0054】
次いで、ステップS9でバッテリ51の端子電圧VBに基づき、インジェクタ12の無効噴射時間を補間する電圧補正係数Tsを設定する。
【0055】
その後、ステップS10で、上記基本燃料噴射量Tpを、上記空燃比補正係数KA/F、各種増量分補正係数COEF、及び上記空燃比フィードバック補正係数LAMBDAにより空燃比補正すると共に、上記電圧補正係数Tsにより電圧補正して最終的な燃料噴射量を定める燃料噴射パルス幅Tiを、
Ti←Tp・KA/F・COEF・LAMBDA+Ts
により算出する。
【0056】
そして、ステップS11で、上記燃料噴射パルス幅Tiを燃料噴射対象気筒の噴射タイマにセットしてルーチンを抜ける。
【0057】
その結果、所定タイミングで上記噴射タイマがスタートされ、上記燃料噴射パルス幅Tiの駆動パルス信号が噴射対象気筒のインジェクタ12へ出力され、該インジェクタ12から所定に計量された燃料が噴射される。
【0058】
上記ステップS8で読込まれる空燃比補正係数KA/Fは、図3に示す空燃比補正係数設定ルーチンで設定される。
【0059】
このルーチンでは、先ず、ステップS21でHC組成検出センサ19の出力値に基づきインジェクタ12へ供給される気化ガス組成値CNGCOMを検出する。次いで、ステップS22で、上記気化ガス組成値CNGCOMに基づき現在の気化ガスを完全燃焼させるに要する空燃比(要求空燃比)A/FDEを設定する。図6に示すように、CNGの気化ガスを完全燃焼させるための空燃比(A/F)は、気化ガス組成毎に相違しており、ステップS22ではステップS21で検出した気化ガス組成値CNGCOMに基づき、メタンの単一成分、或いはメタンと他の気化ガスとの混合成分に対応した要求空燃比A/FDEを設定する。
【0060】
そして、ステップS23で、上記要求空燃比A/FDEに基づきテーブルを補間計算付きで参照して基本空燃比をフィードフォワード補正する空燃比補正係数KA/Fを設定してルーチンを抜ける。図8に示すように、上記テーブルには要求空燃比A/FDEが15(通常のガソリン使用時の理論空燃比)のときの空燃比補正係数KA/Fを1.0(基準値)とし、上記要求空燃比A/FDEの増減にほぼ比例する空燃比補正係数KA/Fが予め実験などから求めて格納されている。従って、上記基本燃料噴射量Tpが空燃比補正係数KA/Fで空燃比補正されることにより、上記燃料噴射パルス幅Tiは上記気化ガス組成値CNGCOMに対応した値に設定される。
【0061】
次に、点火時期制御について、図4、図5に示すフローチャートに従って説明する。図4に示す点火時期設定ルーチンでは、先ず、ステップS31でエンジン回転数NEと基本燃料噴射量Tpに基づきマップを補間計算付きで参照して基本点火時期IGREGを設定する。尚、上記マッブの各運転領域に格納されている基本点火時期IGREGは、例えばオクタン価ONが90(レギュラーガソリンのオクタン価に相当)のときの最適点火時期である。
【0062】
次いで、ステップS32で、後述する点火時期補正値設定ルーチンで設定する点火時期補正値としての点火時期補正係数TCMP、及び気化ガス組成補正値ADVCNGを読込み、ステップS33でノック補正係数ADVNを設定する。このノック補正係数ADVNはノックセンサ21からの信号に基づき判別したノッキング発生の有無に応じて設定される。
【0063】
そして、ステップS34で次式に基づき上記基本点火時期IGREGを補正して点火時期進角量ADVを算出する。
ADV←IGREG+ADVN+(TCMP・IGMBT)+ADVCNG
ここで、IGMBTは、エンジン運転状態に基づいて設定される点火進角補正値である。
【0064】
そして、ステップS35で上記点火進角量ADVに対応する点火タイミングを点火対象気筒の点火タイマにセットしてルーチンを抜ける。
【0065】
その結果、予め設定されているクランク角を基準として上記点火タイマがスタートし、点火タイミングに達したとき点火対象気筒の点火プラグ13がスパークする。
【0066】
上記ステップS32で読込まれる点火時期補正係数TCMP、及び気化ガス組成補正係数ADVCNGは、図5に示す点火時期補正係数及び気化ガス組成補正値設定ルーチンで設定される。このルーチンでは、先ず、ステップS41で燃料ライン16に配設したHC組成検出センサ19の出力値に基づきインジェクタ12へ供給する気化ガス組成値CNGCOMを検出する。
【0067】
次いで、ステップS42で上記気化ガス組成値CNGCOMに基づき、該気化ガス組成値CNGCOMのオクタン価ONを設定する。図6に示すように、オクタン価ONは気化ガス組成毎に相違しており、上記ステップS42ではステップS41で検出した気化ガス組成値CNGCOMに基づき、メタンの単一成分、或いはメタンと他の気化ガスとの混合成分に対応したオクタン価ONを設定する。
【0068】
そして、ステップS43で上記オクタン価ONに基づきテーブルを補間計算付きで参照し、或いは演算によりて点火時期補正係数TCMP、及び気化ガス組成補正値ADVCNGを設定し、ルーチンを抜ける。
【0069】
上記ステップS43では、オクタン価ONが高くなるに従いノック限界クランク角が進角方向へ移行するため、オクタン価ONが高いときには大きい値の点火時期補正係数TCMP、及び気化ガス組成補正値ADVCNGが設定され、逆にオクタン価ONが低いときは小さい値の点火時期補正係数TCMP、及び気化ガス組成補正値ADVCNGが設定される。
【0070】
このように、本実施の形態によれば、燃料噴射制御ではインジェクタ12へ供給される気化ガスの組成をHC組成検出センサ19にて逐次検出しているので、CNGの気化ガス組成値CNGCOMが走行中に急激に変化した場合であっても、常に要求空燃比A/FDEに対応する燃料噴射パルス幅Tiを設定することができ、従って、例えばCNGを早期に補給することで気化ガスの主成分であるメタンの混合割合が低下した場合、或いは走行中に気化ガス組成値CNGCOMが大きく変化した場合でも、当該気化ガス組成値CNGCOMに応じた要求空燃比A/FDEが設定されるため、空燃比がリーン化することなく安定した燃焼が得られ、排気エミッションの低減、及び良好な始動性能を図ることができる。
【0071】
又、点火時期制御では、インジェクタ12へ供給するCNGの気化ガス組成値CNGCOMに対応するオクタン価ONを設定し、該オクタン価ONに応じた点火時期補正係数TCMP、気化ガス組成補正値ADVCNGで基本点火時期IGREGを補正するようにしたので、インジェクタ12へ供給される気化ガス組成値CNGCOMが、ユーザの補給タイミング等の使用条件或いは走行条件などにより変化した場合であっても、常に最適な点火時期が設定され、良好な運転性能が得られるばかりでなく排気エミッションの低減を図ることができる。
【0072】
尚、上記HC組成検出センサ19を燃料ライン16の上記プレッシャレギュレータ18とインジェクタ12との間に配設すれば、気化ガス組成が急変した場合であっても燃焼に供する気化ガスの組成に対応する要求空燃比A/FDEを瞬時に設定することができる。
【0073】
又、図11〜図16に本発明の第2実施の形態を示す。本実施の形態では、図15、図16に示すように、前記第1実施の形態で採用したHC組成検出センサ19に代えて、高圧燃料タンク17の上部に内圧検出手段の一例である内圧センサ34を配設し、更に、高圧燃料タンク17の底部に残留液化ガス検出手段の一例である液面センサ35を配設し、上記内圧センサ34で検出する気化ガス雰囲気内の圧力Pに基づきインジェクタ12へ供給される気化ガス組成値CNGCOMを設定し、又上記液面センサ35で高圧燃料タンク17に貯留されている液化ガスの油面が僅少或いはゼロを示す程度まで低下したときは上記気化ガス組成値CNGCOMが単一成分であると推定する。
【0074】
以下、本実施の形態で実行する燃料噴射制御、及び点火時期制御について、図11〜図14に示すフローチャートに従って説明する。
【0075】
図11に示すフローチャートは燃料噴射量設定ルーチンで、このルーチンでは、先ず、ステップS51でエンジン始動中か否かを、例えばスタータスイッチ33がオンかオフかで判別する。そして、スタータスイッチ33がONの始動中のときはステップS52へ進み、又OFFのときはステップS55へ進む。
【0076】
ステップS52へ進むと、図12に示す着火限界設定ルーチンが実行され、インジェクタ12へ供給する気化ガスの着火限界LMTが設定される。この着火限界設定ルーチンでは、先ず、ステップS61で内圧センサ34の出力値に基づいて検出した内圧Pに基づき気化ガス組成値CNGCOMを設定する。すなわち、高圧燃料タンク17にCNGが満杯のときの内圧Pを、例えば210Kgf/cm2とした場合、メタンは気化ガスの状態で存在するが、その他の成分は、図6、図17に示すように、気化圧力が210Kgf/cm2以下であるため液化ガスの状態にあり、その後、内圧Pが低下して45.5Kgf/cm2以下になると、エタンが気化し、気化ガスはメタンとエタンとの混合ガスになる。又、内圧Pが7.5Kgf/cm2以下ではプロパンが気化するため、気化ガスはメタンとエタンとプロパンとの混合ガスになる。そして、内圧Pが2.3Kgf/cm2以下ではブタンが気化し、気化ガスはメタンとエタンとプロパンとブタンとの混合ガスになる。従って、上記高圧燃料タンク17の内圧Pを検出することで、インジェクタ12へ供給する気化ガス組成値CNGCOMを設定することができる。
【0077】
次いで、ステップS62へ進むと、上記気化ガス組成値CNGCOMに基づき着火限界LMT(%)をテーブル参照などにより設定してルーチンを抜ける。この着火限界LMTは気化ガスを完全燃焼させるに要する体積当たりの理論燃空比(m3/m3)であり、第1実施の形態と同様、図6に示すように、気化ガスの成分毎に予め設定されている。
【0078】
そして、上記燃料噴射量設定ルーチンのステップS53へ戻ると、上記着火限界LMTに基づき着火限界係数KCLを設定し、ステップS54で冷却水温度Twなどに基づき設定する始動時燃料噴射パルス幅TSTを上記着火限界係数KCLで補正して始動時における燃料噴射パルス幅Tiを設定する。そして、ステップS11へ進み、始動時の燃料噴射パルス幅Tiを噴射対象気筒の噴射タイマにセットしてルーチンを抜ける。
【0079】
その結果、所定タイミングで上記噴射タイマがスタートされ、上記燃料噴射パルス幅Tiの駆動パルス信号が噴射対象気筒のインジェクタ12へ出力され、該インジェクタ12から所定に計量された燃料が噴射され、エンジンを駆動させる。
【0080】
一方、スタータスイッチ33がオンの始動後のときはステップS51からステップS55へ進み、後述する空燃比補正係数設定ルーチンで設定する空燃比補正係数KA/Fを読込み、ステップS56で基本燃料噴射量Tpを、
Tp←(KA/F・α)・Q/N
に基づき算出する。すなわち、通常のガソリン使用時の理論空燃比におけるインジェクタ特性補正定数αを空燃比補正係数KA/Fで補正し、要求空燃比A/FDEに対応する基本燃料噴射量Tpを求める。
【0081】
次いで、ステップS6〜S10を経て、前述した第1実施の形態と同様、始動後の燃料噴射パルス幅Tiを算出し、ステップS11で燃料噴射対象気筒の燃料噴射タイマに上記燃料噴射パルス幅Tiをセットしてルーチンを抜ける。
【0082】
上記ステップS55で読込まれる始動後の空燃比補正係数KA/Fは、図13に示す空燃比補正係数設定ルーチンで設定される。
【0083】
このルーチンでは、先ず、ステップS71で高圧燃料タンク17に設けた液面センサ35の出力電圧を読込み、ステップS72で、上記液面センサ35の出力電圧と基準電圧とを比較して、上記高圧燃料タンク17に液化ガスの油面が僅少或いはゼロを示す程度まで低下したか否かを判別する。そして、上記出力値が基準電圧以上の液化ガスが未だ十分に残留しているときは、ステップS73へ進み、上記高圧燃料タンク17に設けた内圧センサ34の出力値に基づいて検出した高圧燃料タンク17の内圧Pを読込み、ステップS74で上記内圧Pに基づき気化ガス組成値CNGCOMを、上記図12に示す着火限界設定ルーチンのステップS61と同様に設定する。
【0084】
次いで、ステップS75へ進み、上記気化ガス組成値CNGCOMに基づき要求空燃比A/FDEを演算、或いはテーブル参照により設定し、ステップS77へ進む。図6に示すように、CNG組成中の各成分を完全燃焼させるための空燃比、及び各成分の気化圧力は予め知られており、従って、上記高圧燃料タンク17の内圧Pを検出することで上記気化ガス組成値CNGCOMに対応する要求空燃比A/FDEを簡単に求めることができる。
【0085】
一方、上記ステップS72で、上記液面センサ35の出力電圧が基準電圧未満、すなわち高圧燃料タンク17内に残留する液化ガスの液面が僅少或いはゼロを示すまでに低下したときは、ステップS76へ分岐し、メタン対応の要求空燃比A/FDEを設定してステップS77へ進む。すなわち、高圧燃料タンク17内に液化ガスが存在していれば、内圧Pが低下するに従い残留液化ガスが気化し、インジェクタ12へ混合ガスとして供給されるが、残留液化ガスが存在しない或いは僅少な場合は、その後内圧Pが変化しても高圧燃料タンク17内の気化ガス成分のみがインジェクタ12に供給されることになる。このときの気化ガスの混合成分はメタンが大部分を支配していると考えられる。
【0086】
そして、上記ステップS75或いはステップS76からステップS77へ進むと、上記要求空燃比A/FDEに基づきテーブル(図8参照)を補間計算付きで参照して空燃比補正係数KA/Fを設定し、ルーチンを抜ける。
【0087】
このように、本実施の形態における燃料噴射制御では、内圧センサ34を高圧燃料タンク17に配設し、この高圧燃料タンク17の内圧Pに基づき気化ガス組成値CNGCOMを検出するようにしたので、燃料ライン16に配設したHC組成検出センサ19により燃料ライン16を通過する気化ガスから組成値CNGCOMを検出する第1実施の形態に比し、気化ガス組成値CNGCOMを瞬時に検出することができ、インジェクタ12へ供給される気化ガス組成値CNGCOMに応じた要求空燃比A/FDEに対応する燃料噴射パルス幅Tiを設定することができる。又、同時に高圧燃料タンク17に液面センサ35を配設し、この液面センサ35の出力値に基づき高圧燃料タンク17に貯留する液化ガスの液面が僅少或いはゼロを示すまでに低下したときは、インジェクタ12へ供給する気化ガスがメタンの単一成分であると推定し、このメタンを完全燃焼させる要求空燃比A/FDEに対応する燃料噴射パルス幅Tiが設定されるので演算、及び制御を簡略化することかできる。
【0088】
又、本実施の形態で実行する点火時期制御は、第1実施の形態の図4に示す点火時期設定ルーチンと同等のルーチンを経て設定され、当該ルーチンのステップS22で読み込まれる点火時補正係数TCMP、及び気化ガス組成補正値ADVCNGは、図14に示す点火時期補正係数及び気化ガス組成補正値設定ルーチンに従って実行される。
【0089】
先ず、ステップS81で高圧燃料タンク17に設けた液面センサ35の出力電圧を読込み、ステップS82で、上記液面センサ35の出力電圧と基準電圧とを比較して、上記高圧燃料タンク17に残留する液化ガスが僅少或いはゼロを示す程度まで低下したか否かを判別する。そして、出力電圧が基準電圧以上の液化ガスが十分に残留しているときはステップS83へ進み、上記高圧燃料タンク17に設けた内圧センサ34の出力値に基づいて検出した高圧燃料タンク17の内圧Pを読込み、ステップS84で上記内圧Pに基づき気化ガス組成値CNGCOMを設定する。そして、ステップS85で、上記気化ガス組成値CNGCOMに基づきオクタン価ON(図6参照)を設定し、ステップS87へ進む。
【0090】
一方、上記液面センサ35の出力電圧が基準電圧未満の液化ガスの油面が僅少或いはゼロを示す程度まで低下したときは、ステップS82からステップS86へ分岐し、メタンの単一成分に対応するオクタン価ONを算出してステップS87へ進む。
【0091】
そして、ステップS85或いはステップS86からステップS87へ進むと、上記オクタン価ONに基づきテーブルを補間計算付きで参照し、或いは演算によりて点火時期補正係数TCMP、及び気化ガス組成補正値ADVCNGを設定し、ルーチンを抜ける。
【0092】
このように、本実施の形態における点火時期制御では、高圧燃料タンク17の内圧Pに基づいてインジェクタ12へ供給する気化ガス組成値CNGCOMを設定し、この気化ガス組成値CNGCOMに基づきオクタン価ONを算出するので、燃料ライン16を通過する気化ガス組成値CNGCOMからオクタン価ONを検出する第1実施の形態に比し、オクタン価ONに応じた点火時期を早期に設定することができる。又、同時に高圧燃料タンク17に液面センサ35を配設し、この液面センサ35の出力値に基づき液化ガスの油面が僅少或いはゼロを示す程度まで低下したときは、インジェクタ12から噴射する気化ガスがメタンの単一成分であると推定し、このメタンのオクタン価ONに基づき点火時期補正係数TCMP、気化ガス組成補正値ADVCNGを設定するので、演算が簡略化される。
【0093】
更に、上述した各実施の形態では高圧燃料タンク内の液化ガス温度を検出する必要がないので、高圧燃料タンクに温度センサを配設する必要がなく、その分部品点数を削減することができる。
【0094】
尚、上述した各実施の形態では始動時の燃料噴射パルス幅Tiを、始動時燃料噴射パルス幅TSTを着火限界係数KCLで補正して設定しているが、本発明はこれに限らず、始動時燃料パルス幅TSTを設定する際の補正項を着火限界LMTの関数で補正することで始動時の燃料噴射パルス幅Tiを設定したり、或いは該補正項中に着火限界LMTの関数を補正係数として取り込むことで、始動時の燃料噴射パルス幅Tiを設定するようにしても良い。
【0095】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば以下に列記する効果が奏される。
【0099】
請求項1記載の発明によれば、圧縮天然ガスを貯留する高圧燃料タンクの内圧を内圧センサで検出し、この内圧に基づいてインジェクタへ供給する気化ガスの組成値を設定することで、気化圧力の異なる複数の成分からなる圧縮天然ガスの気化ガス組成を圧力の変化のみから簡単に検出することができ、気化ガス組成の変化に対応した迅速な空燃比制御性を得ることができる。
【0100】
請求項2記載の発明によれば、圧縮天然ガスを貯留する高圧燃料タンクの内圧を内圧センサで検出し、この内圧に基づいてインジェクタへ供給する気化ガスの組成値を設定し、この気化ガス組成値に基づき上記気化ガスの着火限界を設定し、少なくとも該着火限界に基づいて始動時の燃料噴射量を設定するようにしたので、気化ガス組成に応じて始動時の燃料噴射量を適正に設定することができ良好な始動性を得ることができる。
【0101】
請求項3記載の発明によれば、上記請求項1或いは2記載の発明において、前記高圧燃料タンクに残留液化ガス検出手段を配設し、上記残留液化ガス検出手段で高圧燃料タンクの液化ガスの残留量が僅少或いはゼロと検出されたときは前記気化ガスが単一成分であると推定し、単一の気化ガス成分に基づいて要求空燃比を設定し、或いは着火限界を設定することで燃料噴射制御を簡略化することができる。
【0104】
請求項4記載の発明によれば、圧縮天然ガスを貯留する高圧燃料タンクの内圧を内圧センサで検出し、この内圧に基づいて気化ガス組成を設定し、この気化ガス組成値に基づき当該気化ガスのオクタン価を設定し、該オクタン価に基づいて点火時期を補正するようにしたので、燃焼に供する気化ガス組成に対応した適正な点火時期を設定することができる。
【0105】
請求項5記載の発明によれば、上記請求項4記載の発明において、前記高圧燃料タンクに残留液化ガス検出手段を配設し、上記残留液化ガス検出手段で高圧燃料タンクの液化ガスの残留量が僅少或いはゼロと検出されたときは前記気化ガスが単一成分であると推定し、単一の気化ガス成分に基づいて点火時期を設定することで点火時期制御を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による燃料噴射量設定ルーチンを示すフローチャート
【図2】同、気化ガスの着火限界設定ルーチンを示すフローチャート
【図3】同、空燃比補正係数設定ルーチンを示すフローチャート
【図4】同、点火時期設定ルーチンを示すフローチャート
【図5】同、点火時期補正係数及び気化ガス組成補正値設定ルーチンを示すフローチャート
【図6】同、圧縮天然ガス成分の性状を示す図表
【図7】同、着火限界係数を格納するテーブルの概念図
【図8】同、空燃比補正係数を格納するテーブルの概念図
【図9】同、エンジンの全体概略構成図
【図10】同、電子制御装置の回路図
【図11】本発明の第2の実施の形態による燃料噴射量設定ルーチンを示すフローチャート
【図12】同、気化ガスの着火限界設定ルーチンを示すフローチャート
【図13】同、空燃比補正係数設定ルーチンを示すフローチャート
【図14】同、点火時期補正係数及び気化ガス組成補正値設定ルーチンを示すフローチャート
【図15】同、エンジンの全体概略構成図
【図16】同、電子制御装置の回路図
【図17】圧縮天然ガスの気化ガス組成を圧力毎に示す図表
【符号の説明】
1…エンジン本体
12…インジェクタ
16…燃料ライン
17…高圧燃料タンク
19…気化ガス組成検出手段(炭化水素組成検出センサ)
34…内圧検出手段(内圧センサ)
35…残留液化ガス検出手段(液面センサ)
ADV…点火時期
A/FDE…要求空燃比
CNGCOM…気化ガス組成値
IGREG…基本点火時期
KA/F…空燃比補正係数
LMT…着火限界
ON…オクタン価
P…内圧
TCMP,ADVCNG…点火時期補正値
Ti…燃料噴射量(燃料噴射パルス幅)
Claims (5)
- 圧縮天然ガスを貯留する高圧燃料タンクに内圧検出手段を配設し、
上記内圧検出手段で検出した内圧に基づき上記高圧燃料タンクからインジェクタへ供給する気化ガスの組成値を設定し、
上記組成値に基づき該組成値に対応する要求空燃比を設定し、
少なくともエンジン運転状態及び上記要求空燃比に基づき上記インジェクタに対する燃料噴射量を設定することを特徴とする圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置。 - 圧縮天然ガスを貯留する高圧燃料タンクに内圧検出手段を配設し、
上記内圧検出手段で検出した内圧に基づき上記高圧燃料タンクからインジェクタへ供給する気化ガスの組成値を設定し、
上記組成値に基づき該気化ガスを完全燃焼させるに必要な空気量との体積比である着火限界を設定し、
少なくとも上記着火限界に基づき始動時の燃料噴射量を設定することを特徴とする圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置。 - 前記高圧燃料タンクに該高圧燃料タンク内の液化ガスを検出する残留液化ガス検出手段を配設し、
上記残留液化ガス検出手段で高圧燃料タンクの液化ガスの残留量が僅少或いはゼロと検出されたときは前記気化ガスが単一成分であると推定することを特徴とする請求項1或いは2記載の圧縮天然ガスエンジンの燃料噴射制御装置。 - 圧縮天然ガスを貯留する高圧燃料タンクに内圧検出手段を配設し、
上記内圧検出手段で検出した内圧に基づき上記高圧燃料タンクからインジェクタへ供給する気化ガスの組成値を設定し、
上記組成値に基づき該気化ガスのオクタン価を設定し、
該オクタン価に基づき点火時期補正値を設定し、
少なくともエンジン運転状態及び上記点火時期補正値に基づき最終的な点火時期を設定することを特徴とする圧縮天然ガスエンジンの点火時期制御装置。 - 前記高圧燃料タンクに該高圧燃料タンク内の液化ガスを検出する残留液化ガス検出手段を配設し、
上記残留液化ガス検出手段で高圧燃料タンクの液化ガスの残留量が僅少或いはゼロと検出されたときは前記気化ガスが単一成分であると推定することを特徴とする請求項4記載の圧縮天然ガスエンジンの点火時期制御装置。
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