JP4120182B2 - Cngエンジンの燃料噴射制御装置 - Google Patents

Cngエンジンの燃料噴射制御装置 Download PDF

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はCNGエンジンの燃料噴射制御装置に係り、特に、設定されたガス燃料とは発熱量及びガス組成が異なり且つ空燃比がリーン側になり易いガス燃料が供給された場合にも、空燃比センサが活性化されずにフィードバック制御が正常に行われないという不都合を回避し得て、各ガス燃料専用の制御仕様を用意する必要がなく、設計工数の削減に寄与し得るCNGエンジンの燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両に搭載されたエンジンには、液体燃料を噴射するインジェクタを設け、排気通路に設けた空燃比センサの検出信号から求められる吸気通路の空燃比が目標空燃比になるようインジェクタを制御する燃料噴射制御装置を設けているものがある。この燃料噴射制御装置は、低中負荷域では三元触媒の浄化特性が良い理論空燃比付近になるようフィードバック制御しているが、スロットル弁が全開する全負荷域では出力空燃比になるようオープンループ制御するのが通常である。
【0003】
また、車両に搭載されたエンジンには、燃料としてガス燃料であるCNG(圧縮天然ガス)をインジェクタにより噴射供給されるCNGエンジンがある。このCNGエンジンの燃料噴射制御装置においても、前記と同様に、低中負荷域では理論空燃比付近になるようフィードバック制御し、全負荷域では出力空燃比になるようオープンループ制御した方が出力的に優位性がある。
【0004】
このようなCNGエンジンの燃料噴射制御装置としては、特開平10−148143号公報に開示されるものがある。この開示されるものは、気化ガス組成検出手段で検出した組成値に対応する要求空燃比を設定し、この要求空燃比に基づき燃料噴射量を補正する空燃比補正係数を設定し、少なくともエンジン運転状態及び空燃比補正係数に基づきインジェクタに対する燃料噴射量を設定するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、CNGエンジンの燃料噴射制御装置においては、供給される燃料がガス燃料であるため、燃料温度、燃料圧力、吸入空気温度等の要因の変動による影響を大きく受け、これらの要因による補正を実施しても、オープンループ制御では安定して出力空燃比に制御することが困難な問題がある。
【0006】
また、CNGエンジンに供給されるガス燃料である天然ガスをベースとした都市ガスは、大部分の地域で13Aと呼ばれるガスが供給されている。CNGエンジンの制御仕様を設定する場合は、通常、大部分の地域で供給されている13Aガスの発熱量及びガス組成に基づき設定している。
【0007】
ところが、都市ガスには、一部の地域で13Aガスと発熱量及びガス組成が異なる12Aと呼ばれる都市ガスが供給されている。したがって、CNGエンジンに供給される都市ガスには、発熱量及びガス組成の異なる13Aガスと12Aガスとの2種類がある。このため、13Aガスで設定されたCNGエンジンに12Aガスが供給された場合には、排気浄化性能やドライバビリティが悪化する問題がある。
【0008】
このような問題に対しては、燃料噴射量の制御に学習制御を加えることによってある程度は対応可能である。しかし、CNGエンジンの燃料噴射量の学習制御は、フィードバック制御の制御中心がプラス(+)・マイナス(−)0%になるよう学習値を設定している。
【0009】
このため、13Aガスによりフィードバック制御の制御中心が(+)・マイナス(−)0%になるよう学習制御した場合には、13Aガスを燃料として使用した後に、発熱量及びガス組成が異なる12Aガスを燃料として充填されると空燃比がリーン側になり、空燃比のリーン化により空燃比センサであるO2センサが活性せず、空燃比のフィードバック制御が正常に行われなくなる不都合がある。
【0010】
このような発熱量及びガス組成の異なる2種類のガス燃料に対応するためには、燃料噴射制御装置に各ガス燃料毎の制御仕様を用意する必要があるため、設計工数が増大してコストの上昇を招く不都合がある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで、この発明は、上述の不都合を除去するために、インジェクタにより互いに発熱量及びガス組成が異なる二種類のガス燃料のどちらも供給可能なCNGエンジンの排気通路に空燃比センサを設け、フィードバック制御条件の成立時に前記空燃比センサの検出信号から求められる空燃比が目標空燃比になるようフィードバック補正係数により燃料噴射量をフィードバック制御する空燃比制御手段を設け、学習条件の成立時に前記空燃比センサの検出信号から求められる空燃比と目標空燃比との差に対応する値を学習値として記憶するとともにこの記憶した学習値を更新するよう学習制御する学習制御手段を設け、基本燃料噴射量を前記フィードバック補正係数と学習値とにより補正して得られた値により前記CNGエンジンにガス燃料を噴射供給するようインジェクタを動作制御する燃料供給制御手段を設けたCNGエンジンの燃料噴射制御装置において、前記学習制御手段は、ベース空燃比を常に理論空燃比よりリッチ側の値を備えた出力空燃比となるように学習制御することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
この発明のCNGエンジンの燃料噴射制御装置は、設定されたガス燃料とは発熱量及びガス組成が異なり且つ空燃比がリーン側になり易いガス燃料が供給された場合にも、学習値がリッチ側に学習されているで、空燃比のリーン化を防止して空燃比センサを活性させることができ、発熱量及びガス組成の異なる2種類のガス燃料に対応するために燃料噴射制御装置に各ガス燃料専用の制御仕様を用意する必要がない。
【0013】
【実施例】
以下図面に基づいて、この発明の実施例を説明する。図1〜図8は、この発明の実施例を示すものである。図8において、2は図示しない車両に搭載されたガス燃料としてCNG(圧縮天然ガス)を供給されるCNGエンジンである。CNGエンジン2は、吸気系として、エアクリーナ4と吸気管6とスロットルボディ8と吸気マニホルド10とにより吸気通路12を形成し、スロットルボディ8にスロットル弁14を設け、吸気マニホルド10に各気筒(図示せず)に対応するインジェクタ16を設けている。また、CNGエンジン2は、排気系として、排気マニホルド18と排気管20とマフラ22とにより排気通路24を形成し、排気マニホルド18の直下流に三元触媒26を設けている。
【0014】
このCNGエンジン2は、吸気通路12の吸気温度を検出する吸気温センサ28を設け、スロットル弁14のスロットル開度を検出するスロットルセンサ30を設け、スロットル弁14のアイドル開度時にONするアイドルスイッチ32を設け、スロットル弁14の全開開度時にONする全開スイッチ34を設け、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ36を設け、エンジン2の冷却水温度を検出する水温センサ38を設け、図示しない可変バルブタイミング装置(VVT)を構成するカム角センサ40を設け、エンジン回転数を検出する回転数センサ42を設け、排気の空燃比を検出する空燃比センサであるO2センサ44を設けている。
【0015】
CNGエンジン2には、ガス燃料であるCNGを貯留するガス燃料容器46を設けている。ガス燃料容器46は、2つ設けられ、連絡管48により連絡して設けている。一方のガス燃料容器46には、燃料供給管50の一端側を接続して設けている。燃料供給管50の他端側は、前記インジェク16に接続して設けている。燃料供給管50には、ガス燃料容器46側から順次に、主止弁52と残量圧力センサ54とガスフィルタ56と高圧レギュレータ58と燃料圧力センサ60と燃料温度センサ62とを介装して設けている。
【0016】
前記主止弁52は、ガス燃料容器46に近接して設置され、CNGエンジン2の停止時にCNGを遮断する。前記残量圧力センサ54には、デジタル燃料計64及びアナログ燃料計66を接続している。前記ガスフィルタ56は、CNGを濾過する。前記高圧レギュレータ58は、CNGを減圧して適正な圧力・流量に調整する。前記燃料圧力センサ60は、CNGの圧力を検出する。前記燃料温度センサ62は、CNGの温度を検出する。
【0017】
また、前記他方のガス燃料容器46には、燃料充填管68の一端側を接続している。燃料充填管68の他端側には、充填口70を設けている。充填口70には、ガス燃料容器46にガス燃料であるCNGを充填する際に、図示しない充填装置の充填器具が接続される。燃料充填管68には、充填口70側から順次に、燃料充填弁72と逆止弁74とを介装して設けている。
【0018】
前記インジェクタ16と吸気温センサ28とスロットルセンサ30とアイドルスイッチ32と全開スイッチ34と吸気管圧力センサ36と水温センサ38とカム角センサ40と回転数センサ42とO2センサ44と前記主止弁52と燃料圧力センサ60と燃料温度センサ62とは、燃料噴射制御装置76の制御部78に接続して設けている。制御部78は、各種センサ28〜44・60〜62から入力する信号により運転状態を判断し、インジェクタ16と主止弁52の動作を制御する。
【0019】
制御部78は、空燃比制御手段80と学習制御手段82と燃料供給制御手段84とを設けている。空燃比制御手段80は、フィードバック制御条件の成立時に、O2センサ44の検出信号から求められる吸気通路12の空燃比が目標空燃比になるよう、フィードバック補正係数により燃料噴射量をフィードバック制御する。
【0020】
学習制御手段82は、学習条件の成立時に、O2センサ44の検出信号から求められる空燃比と目標空燃比との差に対応する値を学習値として記憶するとともに、この記憶した学習値を更新するよう、学習制御する。燃料供給制御手段84は、基本燃料噴射量をフィードバック補正係数と学習値とにより補正して得られた値によりCNGエンジン2にCNGを噴射供給するよう、インジェクタ16を動作制御する。
【0021】
このCNGエンジン2の燃料噴射制御装置76は、学習制御手段82の学習制御のしきい値を、フィードバック領域をはずれたときに、ベース空燃比が出力空燃比となるように変更している。
【0022】
また、このCNGエンジン2の燃料噴射制御装置76は、制御部78に出力空燃比制御手段86を設けている。出力空燃比制御手段86は、CNGエンジン2のスロットル弁14が全開である全開条件の成立時に、O2センサ44の検出信号から求められる空燃比が出力空燃比になるよう、学習制御手段82の学習した学習値により燃料噴射量をオープンループ制御する。
【0023】
次に作用を説明する。
【0024】
CNGエンジン2の燃料噴射制御装置76は、制御部78によって、各種センサ28〜44・60〜62から入力する信号により運転状態を判断し、インジェクタ16と主止弁52の動作を制御する。
【0025】
燃料噴射制御装置76は、図1に示す如く、CNGエンジン2を始動して制御がスタートすると(100)、オープンループ制御による基本噴射量の制御が行われ(102)、空燃比のフィードバック制御条件が成立するか否かを判断する(104)。空燃比制御は、図4に示す如く、エンジン回転数と吸気管圧力とにより設定され、かつスロットル弁14の全開スイッチ34がOFFとなっている領域で行われる。
【0026】
この判断(104)がNOの場合は、処理(102)に戻る。この判断(104)がYESの場合は、フィードバック制御を開始してフィードバック補正係数により燃料噴射量をフィードバック制御し(106)、学習制御条件が成立するか否かを判断する(108)。
【0027】
この判断(108)がNOの場合は、処理(106)に戻る。この判断(108)がYESの場合は、フィードバック領域をはずれたときに、ベース空燃比が出力空燃比となるように変更された学習制御のしきい値により学習制御を開始し(110)、目標空燃比が理論空燃比よりもリッチ側の出力空燃比となるよう学習値を学習し、このリッチ側の学習値の保持及び更新を行い(112)、スロットル弁14の全開スイッチ34がONか否かを判断する(114)。
【0028】
前記学習制御は、学習条件として、例えば以下のすべての条件を満足し、XFLRTM[sec]経過後、図4に示す運転ゾーン毎に学習値Mの更新を行う。
(1)フィードバック制御中
(2)ブースト圧力(吸気管圧力)
Pb<(TFBPRSL(Ne),Pa+TAPFB(Ne)min)
/(TFBPRSL(Ne),Pa+TAPFB(Ne)min
−XCLHYS)[kPa]
(3)水温センサ38正常で、
XFLRNWH[度C]>冷却水温WT≧XFLRNW[度C]
(4)吸気温センサ28が正常で、AT<XFLRNAH[度C]
(5)燃料エンドセンサ62正常
(6)加速増量中でない(Qacc=0)
(7)減速減量中でない(Qdec=0)
(8)ブースト圧力(吸気管圧力)Pb≧XFLPRS[kPa]
(9)スロットルセンサ30正常
(10)始動後t[sec]経過後にO2センサ44が、X02CHL[V]を横切ってからフィードバック中にO2センサ44がX02CHL[V]をX02TST[sec]間横切らない時まで。
(11)始動直後増量中でない。
(12)カム角センサ40正常、かつOCV(VVTのオイルコントロールバルブ)電流正常、VVT(可変バルブタイミング装置)進角量制御正常
【0029】
また、学習制御は、図5・図6に示す如く、空燃比の学習値Cstdyを、以下の学習方法により学習する。
(1)バッテリOFF→ON直後は、Cstdy=1.0とする。
(2)電源遮断(イグニションスイッチOFF)時は、Cstdyをバッテリバックアップにより記憶保持する。
(3)t[sec]毎に、図5に示す式より学習値を計算する。
(4)学習値は、図6に示す如く、各種の値をデータとして学習し、
XDFLLOS≦Cstdy≦XDFLUPSに制限する。
【0030】
前記全開スイッチ34がONか否かの判断(114)がNOの場合は、処理(106)に戻る。前記全開スイッチ34がONか否かの判断(114)がYESの場合は、保持したリッチ側の学習値により出力空燃比になるようオープンループ制御する(116)。
【0031】
オープンループ制御(116)中に、スロットル弁14の全開スイッチ34がONか否かを判断し(114)、この判断(114)がNOの場合は処理(106)に戻りフィードバック制御を開始し、この判断(114)がYESの場合は保持したリッチ側の学習値により出力空燃比になるようオープンループ制御する(116)。
【0032】
このように、このCNGエンジン2の燃料噴射制御装置76は、学習制御手段82の学習制御のしきい値を、フィードバック領域をはずれたときに、ベース空燃比が出力空燃比となるように変更している。また、このCNGエンジン2の燃料噴射制御装置76は、スロットル弁14の全開条件の成立時に、空燃比が出力空燃比になるよう、学習制御手段82の学習したリッチ側の学習値により燃料噴射量をオープンループ制御する。
【0033】
即ち、CNGエンジン2に供給されるガス燃料としての都市ガスである13Aガスは、図7に示す如く、理論空燃比は16.8付近、出力空燃比は16.1付近であり、空気過剰率λは0.96となっている。これは、13Aガスで出力空燃比を得るには、理論空燃比よりもある値(例えば、4%)だけリッチ側の空燃比で燃焼させることになる。
【0034】
一方、ガソリンは、理論空燃比は14.7付近、出力空燃比は12.5付近(λ=0.85)であり、理論空燃比よりもある値(例えば、15%)だけリッチ側の空燃比で燃焼させることになる。
【0035】
通常、車両に搭載されるエンジンは、排気有害成分を低減させるために、触媒浄化率の良い理論空燃比付近で空燃比をフィードバック制御しているが、スロットル弁の全開付近では出力を重視し、フィードバック制御せずにオープンループ制御により出力空燃比になるよう制御している。また、燃料噴射量の学習制御も、図3(A)に示す如く、安定した理論空燃比が得られるように、フィードバック制御の制御中心が(+)・マイナス(−)0%になるよう制御している。
【0036】
このCNGエンジン2の燃料噴射制御装置76は、図7に示す如く、CNGの出力空燃比が理論空燃比に非常に近いという特性を利用し、ベース空燃比が出力空燃比になるよう、リッチ側にある値だけずらして学習制御させるものであり、そのために、図3(B)に示す如く、学習制御のしきい値をフィードバック領域をはずれたときに、ベース空燃比が出力空燃比となるように変更した値(例えば、−4%)だけずらして設定するものである。
【0037】
学習制御の領域は、図4に示す如く、エンジン回転数と吸気管圧力とによりゾーン0〜ゾーン9に区分する。各領域(ゾーン)には、しきい値をフィードバック領域をはずれたときに、ベース空燃比が出力空燃比となるように変更した値(例えば、−4%)だけずらして設された学習値M0〜M9が記憶される。スロットル弁14が全開付近のゾーン7・8・9は、フィードバック制御される領域と、オープンループ制御される領域(斜線部分)とが混在している。
【0038】
ゾーン7・8・9においては、フィードバック制御されているときに理論空燃比に対してある値(例えば、+4%)だけリッチな学習値を記憶している。全開判定によりオープンループ制御になったときには、このある値(例えば、+4%)だけリッチな学習値により出力空燃比になるよう制御する。
【0039】
これにより、燃料噴射制御装置76は、図2に示す如く、スロットル弁14の全開付近において、オープンループ制御であっても、学習値により常に安定した出力空燃比を得ることができる。
【0040】
また、このCNGエンジン2の燃料噴射制御装置76は、発熱量及びガス組成の異なるガス燃料である13Aガスと12Aガスとに対応することができる。12Aガスで最もリーンになる燃料組成は、メタンが略100%のものであり、この理論空燃比は17.2である。12Aガスの理論空燃比は、13Aガスの理論空燃比より約2%リーンであるので、13Aガスで出力空燃比となるようにある値(例えば、+4%)だけリッチに学習制御すれば、13Aガスを使用してから12ガスを充填してもリッチな学習値をそのまま使えば2%分リッチになるため、確実にO2センサを活性させることができ、正常に空燃比をフィードバック制御することができる。
【0041】
このように、このCNGエンジン2の燃料噴射制御装置76は、学習制御手段82の学習制御のしきい値を、フィードバック領域をはずれたときに、ベース空燃比が出力空燃比となるように変更していることにより、設定されたガス燃料とは発熱量及びガス組成が異なり且つ空燃比がリーン側になり易いガス燃料が供給された場合にも、学習値がリッチ側に学習されているで、空燃比のリーン化を防止して空燃比センサを活性させることができ、発熱量及びガス組成の異なる2種類のガス燃料に対応するために燃料噴射制御装置に各ガス燃料専用の制御仕様を用意する必要がない。
【0042】
このため、このCNGエンジン2の燃料噴射制御装置76は、設定されたガス燃料とは発熱量及びガス組成が異なり且つ空燃比がリーン側になり易いたガス燃料が供給された場合にも、O2センサ44が活性化されずにフィードバック制御が正常に行われないという不都合を回避することができ、発熱量及びガス組成の異なる2種類のガス燃料に対応するために燃料噴射制御装置に各ガス燃料専用の制御仕様を用意する必要がないため、設計工数の削減に寄与し得て、コストの低減を果たすことができる。
【0043】
また、このCNGエンジン2の燃料噴射制御装置76は、CNGエンジン2のスロットル弁14が全開である全開条件の成立時に、O2センサ44の検出信号から求められる空燃比が出力空燃比になるよう、学習制御手段82の学習した学習値により燃料噴射量をオープンループ制御する出力空燃比制御手段86を設けている。
【0044】
このため、このCNGエンジン2の燃料噴射制御装置76は、学習制御手段82により記憶されたリッチな学習値を利用して、スロットル弁14の全開走行時に適切な出力空燃比になるようオープンループ制御することができ、専用の補正係数を設ける必要がない。
【0045】
なお、上述実施例においては、ベース空燃比が出力空燃比になるよう、リッチ側にある値だけずらして学習値を学習制御させたが、CNGの出力空燃比と理論空燃比とが非常に近い(例えば、4%)特性を有することから、ベースの空燃比が出力空燃比と理論空燃比との中間の空燃比となるよう、理論空燃比からはリッチ側にずれの半値(例えば、+2%)だけずらすとともに出力空燃比からはリーン側にずれの半値(例えば、−2%)だけずらして学習値を学習制御し、その学習値をそのままフィードバック制御及びオープンループ制御に利用することにより、フィードバック制御に悪い影響を及ぼさない範囲で、全開走行時に出力空燃比を簡易に安定してオープンループ制御することができる。
【0046】
【発明の効果】
このように、この発明のCNGエンジンの燃料噴射制御装置は、設定されたガス燃料とは発熱量及びガス組成が異なり且つ空燃比がリーン側になり易いガス燃料が供給された場合にも、学習値がリッチ側に学習されているで、空燃比のリーン化を防止して空燃比センサを活性させることができ、発熱量及びガス組成の異なる2種類のガス燃料に対応するために燃料噴射制御装置に各ガス燃料専用の制御仕様を用意する必要がない。
【0047】
このため、このCNGエンジンの燃料噴射制御装置は、設定されたガス燃料とは発熱量及びガス組成が異なり且つ空燃比がリーン側になり易いたガス燃料が供給された場合にも、空燃比センサが活性化されずにフィードバック制御が正常に行われないという不都合を回避することができ、発熱量及びガス組成の異なる2種類のガス燃料に対応するために燃料噴射制御装置に各ガス燃料専用の制御仕様を用意する必要がなく、設計工数の削減に寄与し得て、コストの低減を果たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す燃料噴射制御装置のフローチャートである。
【図2】燃料噴射制御装置のタイムチャートである。
【図3】(A)は通常のフィードバック補正係数を示す図、(B)はこの発明のフィードバック補正係数を示す図である。
【図4】エンジン回転数と吸気管圧力とによる学習領域の区分を示す図である。
【図5】学習値の計算を示す図である。
【図6】学習値のデータを示す図である。
【図7】空燃比とトルクとの関係を示す図である。
【図8】CNGエンジンの燃料噴射制御装置の概略構成図である。
【符号の説明】
2 CNGエンジン
12 吸気通路
14 スロットル弁
16 インジェクタ
24 排気通路
26 三元触媒
30 スロットルセンサ
34 全開スイッチ
42 回転数センサ
44 O2センサ
46 ガス燃料容器
50 燃料供給管
60 燃料圧力センサ
62 燃料温度センサ
68 燃料充填管
70 充填口
76 燃料噴射制御装置
78 制御部
80 空燃比制御手段
82 学習制御手段
84 燃料供給制御手段
86 出力空燃比制御手段

Claims (1)

  1. インジェクタにより互いに発熱量及びガス組成が異なる二種類のガス燃料のどちらも供給可能なCNGエンジンの排気通路に空燃比センサを設け、
    フィードバック制御条件の成立時に前記空燃比センサの検出信号から求められる空燃比が目標空燃比になるようフィードバック補正係数により燃料噴射量をフィードバック制御する空燃比制御手段を設け、
    学習条件の成立時に前記空燃比センサの検出信号から求められる空燃比と目標空燃比との差に対応する値を学習値として記憶するとともにこの記憶した学習値を更新するよう学習制御する学習制御手段を設け、
    基本燃料噴射量を前記フィードバック補正係数と学習値とにより補正して得られた値により前記CNGエンジンにガス燃料を噴射供給するようインジェクタを動作制御する燃料供給制御手段を設けたCNGエンジンの燃料噴射制御装置において、
    前記学習制御手段は、ベース空燃比を常に理論空燃比よりリッチ側の値を備えた出力空燃比となるように学習制御することを特徴とするCNGエンジンの燃料噴射制御装置。
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