JP3960867B2 - 光ファイバおよびそれを用いた光信号処理装置 - Google Patents

光ファイバおよびそれを用いた光信号処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバに係り、特に石英ガラスを主成分とし、非線形定数が大きく、かつ1550nmにおける波長分散の絶対値が小さな高非線形性光ファイバに関する。
【0002】
【従来の技術】
光信号の波長変換等の信号処理は、従来、光信号を電気信号に変換し、この電気信号を処理した後、再び光信号に変換する方式により行われている。近年、光信号処理の高速化が望まれているが、光信号処理の高速化には光信号を電気信号に変換せずに処理する全光信号処理が有効である。なかでも近年、全光信号処理として、光ファイバ中での非線形現象を利用した波長変換やパルス圧縮、波形整形等の光信号処理が報告されている。
【0003】
これらの光ファイバ中の非線形現象を利用した光信号処理は、光信号のままで信号処理することが可能であるため、従来の電気信号にいったん変換する方式に比較して高速な処理が可能となる。この光ファイバ中の非線形現象を利用した光信号処理を効率良く行うには、光ファイバとして非線形現象を大きく起こしうる光ファイバが必要となる。
【0004】
非線形現象を大きく起こしうる光ファイバは、光ファイバの非線形定数を大きくすることにより得られる。非線形定数を大きくすることは、光ファイバ構成材料として非線形屈折率の高い材料を使用すること、あるいは光ファイバのモードフィールドを小さくすることにより可能である。
【0005】
石英ガラスを主成分とする光ファイバの基本的な構造は、ゲルマニウムのドープにより屈折率の高められたシリカガラスからなるコアと、コアの外周に設けられた、コアより屈折率の低いシリカガラスからなるクラッドとから構成される。
【0006】
シリカガラスにドープするゲルマニウムの量を多くするほど、シリカガラスの非線形屈折率が高くなるとともに、屈折率も高くなる。また、コアとクラッドの屈折率差を大きくすることにより、モードフィールド径を小さくすることができる。従って、コアにゲルマニウムを高ドープすることにより、コアの非線形屈折率が高まるとともにに、モードフィード径を小さくすることができるので、高い非線形定数を有する光ファイバが得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、コアにゲルマニウムを高ドープしてその非線形屈折率を高め、かつモードフィード径を小さくすることにより、非線形定数の高い光ファイバを得ようとすると、光ファイバの伝送損失が顕著に高くなるという問題が生じる。一般に、ガラスにゲルマニウムをドープすると、波長1550nm帯でのガラスの伝送損失は大きくなるが、ガラスをファイバとしたときの伝送損失の増加は、それより顕著である。
【0008】
光ファイバの伝送損失が高くなると、非線形定数が高くても、大きい伝送損失のために、非線形現象の発現効率が悪くなる。このことは次式(1)、(2)により説明される。
【0009】
非線形性を示すパラメータである自己位相変調における非線形性位相ずれΦNLは下記式(1)により示される。
【0010】
ΦNL=(2π/λ)・(n/Aeff)・I・Leff (1)
式中、nは光ファイバの非線形屈折率、Aeffは光ファイバの実効断面積、Iは光の強度、Leffは光ファイバの実効長である。
上記式において、n/Aeffが非線形定数である。
【0011】
また、実効長Leffは、次式(2)により示される。
【0012】
eff=[1−exp(−αL)]/α (2)
式中、Lはファイバ長、αは光ファイバの伝送損失である。
【0013】
上記式(1),(2)より、光ファイバの伝送損失が大きくなると、光ファイバの実効長が短くなり、非線形性位相ずれも小さくなることがわかる。
【0014】
従って、光ファイバ中での非線形現象を利用した光信号処理に使用される光ファイバとしては、高い非線形定数を有するとともに、伝送損失が低いことが必要である。しかし、このように、高い非線形定数を有するとともに、伝送損失が低い光ファイバは、未だ見出されていない。
【0015】
本発明は、上記事情の下になされ、高い非線形定数と低い伝送損失を併せ有する光ファイバを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、石英ガラスを主成分とするコアと、前記コアの外周に設けられ、屈折率が前記コアより低く、かつ軟化温度が前記コアより高い、石英ガラスを主成分とするクラッドとを具備する光ファイバにおいて、 を光ファイバの非線形屈折率、A eff を光ファイバの実効断面積としたとき、n /A eff で定義される非線形定数が20×10−10−1以上であり、波長1550nmにおける波長分散の絶対値が20ps/nm/km以下であり、曲げ損失が0.1dB/m以下であり、前記クラッドの外径が70〜110μmであることを特徴とする光ファイバを提供する。
【0017】
以上のように構成される本発明の光ファイバでは、非線形定数n/Aeffが20×10−10−1以上であることにより、高い非線形性が得られ、効率の良い非線形現象を利用した光信号処理が可能となる。好ましくは、非線形定数n/Aeffは、40×10−10−1以上であることがよい。
【0018】
また、1550nmにおける波長分散の絶対値が20ps/nm/km以下であることにより、非線形現象を利用した波長変換、及び光2R、光3R等の波形整形に好適に使用することができる。好ましくは、1550nmにおける波長分散の絶対値は、2ps/nm/km以下であるのがよい。
【0019】
更に、曲げ損失が0.1dB/m以下であることにより、コンパクトに巻くことが可能である。好ましくは、曲げ損失は0.05dB/m以下であるのがよい。
【0020】
そして、クラッド外径が70〜110μmであることにより、低伝送損失化を図ることが出来る。
【0021】
クラッド外径が110μmを超えると、伝送損失が大きくなり、一方、70μmを下まわると、光ファイバの強度が低下し、信頼性が低下するとともに、伝送損失も再び大きくなり、好ましくない。
【0022】
なお、クラッド外径125μmの光ファイバが広く使用されているが、ゲルマニウムをコアに高濃度にドープして非線形定数を20×10−10−1以上とするとともに、1550nmにおける波長分散の絶対値を20ps/nm/km以下としたときに、クラッド外径が125μmの光ファイバでは、伝送損失が高くなってしまう。これに対し、例えばクラッド外径を90μm程度に小さくすると、非線形定数の大きさを損うことなく、伝送送損失を小さくすることが可能であることがわかった。本発明は、このような知見の下になされたものである。
【0023】
このように、コアにゲルマニウムを高濃度にドープし、かつ1550nmにおける波長分散の絶対値を20ps/nm/km以下とし、クラッド径を125μmから90μmに小さくすることにより、伝送損失が下がるメカニズムは、明確には理解されていないが、恐らく、次のような現象が生じているためと推測される。
【0024】
即ち、シリカガラスにゲルマニウムをドープすればするるほど屈折率が高くなるとともに、シリカガラスの軟化温度は低下する。このため、ゲルマニウムを高濃度にドープしてコアの屈折率を非常に高くした高非線形性光ファイバでは、通常の伝送路用ファイバの場合に比較して、コアの軟化温度が純シリカガラスからなるクラッドの軟化温度よりもかなり低くなる。
【0025】
ところで、光ファイバは、目的のファイバと同じ断面屈折率分布構造を有する大口径のガラス母材を合成し、これを加熱溶融して線引きし、所定の外径に引き落とすことにより製造される。この線引きの工程において、まずガラス母材の軟化、次いでガラス母材外径のフイバ径までの縮径、そしてファイバ径での冷却固化の各工程をたどる。
【0026】
ガラス母材を軟化させる際、クラッドを軟化させる程の高温度とするため、ゲルマニウムが高濃度にドープされて軟化温度が低くされたコアは、必要以上に高い温度に曝されることになり、この高温と線引き時の張力とにより、コアに欠陥が生じ、これが伝送損失を高くするものと考えられる。これに対し、クラッド外径を小さくすることにより、クラッドの厚さが薄くなってコアが早く冷却されるようになり、コアが高温に曝される時間が短くなるため、欠陥が減少し、伝送損失が低減するものと考えられる。
【0027】
また、冷却固化工程を考えると、ゲルマニウムが高濃度にドープされて軟化温度が低くされたコアより先に軟化温度の高いシリカガラスからなるクラッドがまず固化し、次いでコアが固化することになる。そのため、コアとクラッドの両者の間に大きな歪が生じ、これが伝送損失の増加の原因となることが推察される。
【0028】
特に、高非線形性を得るため、コアにゲルマニウムを高濃度にドープしたときは、この作用により伝送損失が大きくなるものと考えられる。ここで、クラッドの外径を小さくすると、クラッドの厚さが薄くなって、クラッドに対するコアの冷却が、クラッド径が大きいときに比べて相対的に早くなり、コアとクラッドの固化する時間差が小さくなるものと考えられる。また、クラッドの体積を少なくしたことにより、冷却時のクラッドの総体積変化が小さくなるものと考えられる。このため、コアとクラッド間の歪量が減少し、伝送損失が低減されるものと考えられる。
【0029】
なお、コアの屈折率を高くし、かつ1550nmにおける波長分散の絶対値を20ps/nm/km以下とし、更に曲げ損失を0.1dB/m以下とした本発明の光ファイバは、コアの屈折率を高くし、かつ1550nmにおける波長分散を−60ps/nm/km以下と負に大きくした分散補償ファイバ(DCF)と比較して、光強度の分布がコア内に集中するという特徴を有する。このため、本発明の対象とする高非線形性光ファイバでは、分散補償ファイバに比較して、ゲルマニウムがドープされたコアに生ずる欠陥等のコアの影響が大きく、その低減により伝送損失の向上が大きいものと考えられる。
【0030】
本発明に係る光ファイバは、屈折率を高める作用と同時に軟化温度を下げる作用を併せ有するドーパンドがコアに高濃度にドープされたシリカ系ガラスにより構成することにより、非線形定数が大きく、かつ1550nmにおける波長分散の絶対値が20ps/nm/km以下の光ファイバとされている。このようなドーパンドとしては、特に、ゲルマニウムが好ましい。
【0031】
また、本発明に係る光ファイバのカットオフ波長は、1350nm以下であることが好ましい。カットオフ波長が1350nm以下であることにより、Sバンド、Cバンドを含めた広い帯域に対して使用可能となる。
【0032】
更に、本発明に係る光ファイバは、波長1550nmにおける波長分散スロープが0.019ps/nm/km以下であることが好ましい。波長分散スロープが0.019ps/nm/km以下であることにより、波長1550nm帯で波長分散の値の変化の小さいファイバを提供することが可能となり、広い帯域にて良好な非線形現象を利用した光信号処理が可能となる。
【0033】
波長1550nmにおける光ファイバ長手方向の波長分散の変動幅は3ps/nm/km以下であることが好ましい。光ファイバ長手方向の波長分散の変動幅が3ps/nm/km以下であることにより、非線形現象を利用した光信号処理を良好に行うことが可能となる。
【0034】
また、高い非線形性定数を得ることと、クラッド径を特定範囲として低損失化することをバランスよく達成するために、クラッドに対すコアの比屈折率差は1.5%以上であることが好ましい。更に好ましくは、クラッドに対するコアの比屈折率差は2.5%以上であるのがよい。
【0035】
このように、クラッドに対するコアの比屈折率差を2.5%以上とすることにより、1350nm以下の短いカットオフ波長と、20×10−10−1以上の高い非線形定数と、0.019ps/nm/km以下の波長分散スロープをが同時に得ることが出来るので、特に好ましい。
【0036】
また、本発明に係る光ファイバにおいて、クラッドは単一の屈折率からなる層であっても良いし、屈折率の異なる複数の層から構成されてもよい。ただし、最外層のクラッドの外径は70〜110μmであることが必要である。
【0037】
特に、コアとクラッドの間に内層クラッドを設け、クラッドを純シリカガラス若しくは純シリカに近い屈折率を有するシリカ系ガラスとし、クラッドの外径を70〜110μmとし、クラッドに対する内層クラッドの比屈折率差を−0.4〜−1.2%とすることにより、非線形定数が大きく、かつ分散スロープが小さい光ファイバを得ることが出来る。
【0038】
この場合、クラッドに対するコアの比屈折率差は、3%以上であるのが好ましい。
また、内層クラッドの外径をD2、コア外径をD1としたとき、D1/D2を0.3〜0.7とすることにより、更に分散スロープの小さな高非線形性の光ファイバを得ることが可能である。
【0039】
以上で説明した本発明に係る高非線形性光ファイバの一端若しくは両端に、外径120〜130μmのシングルモードファイバ若しくは分散シフトファイバを融着し、かつ当該融着部に加熱処理を施した光ファイバとしてもよい。
【0040】
クラッド外径を70〜110μmとすると、他のファイバとの現場での接続が困難となるとともに、接続損失が大きくなるが、本発明に係る高非線形性光ファイバに、予め外径120〜130μmのシングルモードファイバあるいは分散シフトファイバをそれぞれの中心を合わせて融着し、融着部を加熱処理することにより、他のファイバとの現場での接続が容易な光ファイバとすることが出来る。
【0041】
本発明に係る高非線形ファイバと、融着する外径120〜130μmの光ファイバとは、それぞれの中心を合わせることが好ましい。それぞれのファイバの中心を合わせることにより、接続損失を低くすることが出来る。また、融着した後、融着部を加熱処理をすることが好ましい。融着後に加熱処理することにより、接続部のコアのドーパントが拡散し、モードフィールド径が拡大することにより、融着部の接続損失を小さくすることが出来る。
【0042】
また、本発明に係る光ファイバでは、クラッド径を70〜110μmとしたため、樹脂被覆を含めた外径を小さくすることが出来、コイル状にコンパクトに巻くことが可能である。本発明に係る光ファイバを最大巻き径20cm以下、好ましくは18cm以下に巻き、収容した、例えば光2R用、光3R用、波長変換用のサブシステム装置は、高い非線形現象を利用した光信号処理が可能であると同時に、コンパクトであるという利点を併せ有している。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態としての種々の実施例を示す。
【0044】
実施例1
まず、ゲルマニウムをドープして純シリカに対する比屈折率差を2.8%に調整したシリカガラスからなるコア材を用意した。このコア材の外周上に、四塩化珪素(SiCl)ガスを酸水素火炎分解してスートを堆積させて多孔質体を形成し、次いでこれをClを含むHe中で加熱して脱水し、更にFSiとHeを含む雰囲気下で加熱し、透明ガラス化することにより、フッ素をドープしたシリカガラスからなる内側クラッド層を設けた。
【0045】
次に、この内側クラッド層の外周上に、SiClガスを酸水素火炎分解してスートを堆積させて多孔質体を形成し、次いで、これをClを含むHe中で加熱して脱水し、更に、Heを含む雰囲気下で透明ガラス化し、純シリカからなるクラッドを形成した。
【0046】
このようにして、純シリカに対する相対屈折率が2.8%のコアの外周に、純シリカに対する相対屈折率が−0.55%の、フッ素をドープした内側クラッドと、さらにその外周に純シリカからなるクラッドを有する構造の光ファイバ母材を得た。
【0047】
得られた母材を、線引き炉により線引きし、外側クラッドの外径が90μmの光ファイバを得た。得られた光ファイバの特性を下記表1に示す。
【0048】
実施例2
外側クラッドの外径を80μmとしたことを除き、実施例1と同様にして、実施例1と同一の構造の光ファイバを作成した。
【0049】
実施例3
外側クラッドの外径を100μmとしたことを除き、実施例1と同様にして、実施例1と同一の構造の光ファイバを作成した。
【0050】
比較例1
外側クラッドの外径を125μmとしたことを除き、実施例1と同様にして、実施例1と同一の構造の光ファイバを作成した。
【0051】
比較例2
外側クラッドの外径を120μmとしたことを除き、実施例1と同様にして、実施例1と同一の構造の光ファイバを作成した。
【0052】
比較例3
外側クラッドの外径を130μmとしたことを除き、実施例1と同様にして、実施例1と同一の構造の光ファイバを作成した。
【0053】
なお、実施例2、3、比較例1〜3については、母材の外側クラッドの厚さを調整することにより、外径80、100、120、125、130μmのファイバとしたときのコア径及び内側クラッド径が実施例1と同じになるようにした。
【0054】
得られたファイバの特性を下記表1に示す。
【0055】
【表1】
Figure 0003960867
【0056】
実施例4
コア材に、ゲルマニウムのドープにより純シリカに対する比屈折率差が2.0%に調整されたシリカ系ガラスからなるコア材を使用した以外は、実施例1と同様にして、下記表2に示す構造の光ファイバを得た。得られた光ファイバの特性を下記表2に示す。
【0057】
比較例4
コア材に、ゲルマニウムのドープにより純シリカに対する比屈折率差が2.0%に調整されたシリカ系ガラスからなるコア材を使用した以外は、実施例1と同様にして、下記表2に示す構造のファイバを得た。得られたファイバの特性を下記表2に示す。
【0058】
【表2】
Figure 0003960867
【0059】
上記表1、表2から明らかなように、実施例1〜4に係る光ファイバは、伝送損失が小さく、優れている。これに対し、比較例1〜4に係る光ファイバは、伝送損失が大きいことがわかる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光ファイバは、非線形定数n/Aeffを20×10−10−1以上とし、1550nmにおける波長分散の絶対値を20ps/nm/km以下とし、曲げ損失を0.1dB/m以下とし、クラッドの外径を70〜110μmとしたことにより、高い非線形性と低い伝送損失を同時に併せ有し、非線形現象を効率良く起こし得るとともに、コンパク化を図ることが出来るため、非線形現象を利用した光信号処理に有用である。

Claims (11)

  1. 石英ガラスを主成分とするコアと、前記コアの外周に設けられ、屈折率が前記コアより低く、かつ軟化温度が前記コアより高い、石英ガラスを主成分とするクラッドとを具備する光ファイバにおいて、 を光ファイバの非線形屈折率、A eff を光ファイバの実効断面積としたとき、n /A eff で定義される非線形定数が20×10−10−1以上であり、波長1550nmにおける波長分散の絶対値が20ps/nm/km以下であり、曲げ損失が0.1dB/m以下であり、前記クラッドの外径が70〜110μmであることを特徴とする光ファイバ。
  2. カットオフ波長が1350nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ。
  3. 波長1550nmおける波長分散スロープが0.019ps/nm/km以下であることを特徴とする請求項2に記載の光ファイバ。
  4. 波長1550nmにおける光ファイバ長手方向の波長分散の変動幅が3ps/nm/km以下であることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバ。
  5. 前記コアは酸化ゲルマニウムを含む石英ガラスからなり、前記クラッドに対する前記コアの比屈折率差が1.5%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光ファイバ。
  6. 前記クラッドに対する前記コアの比屈折率差が2.5%以上であることを特徴とする請求項5に記載の光ファイバ。
  7. 前記コアと前記クラッドの間に内層クラッドを設け、前記クラッドは純シリカガラス若しくは純シリカに近い屈折率を有するシリカ系ガラスからなり、前記クラッドの外径が70〜110μmであり、前記クラッドに対する前記内層クラッドの比屈折率差が−1.2〜−0.4%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光ファイバ。
  8. 前記内層クラッドに対する前記コアの比屈折率差が3%以上であることを特徴とする請求項7に記載の光ファイバ。
  9. 前記コアの外径をD1とし、前記内層クラッドの外径をD2としたとき、D1/D2が0.3〜0.7であることを特徴とする請求項7または8に記載の光ファイバ。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の光ファイバの一端または両端に、クラッド外径120〜130μmのシングルモードファイバ、クラッド外径120〜130μmの分散シフトファイバ、またはAeffが20μm以上の石英系光ファイバが、前記請求項1〜のいずれかに記載の光ファイバの中心と、前記シングルモードファイバ、前記分散シフトファイバ、または前記石英系光ファイバの中心とが一致するように融着され、かつ当該融着部に加熱処理が施されていることを特徴とする光ファイバ。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のファイバが最大径20cm以下に巻かれて収容されていることを特徴とする光信号処理装置。
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