JP3947679B2 - 検針器対応ステンレス鋼及びスライドファスナー並びにボタン - Google Patents

検針器対応ステンレス鋼及びスライドファスナー並びにボタン Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、検針器に対して誤動作を生じさせない検針器対応ステンレス鋼、さらには検針器対応として適した被服、鞄などに装着されるスライドファスナー、ボタンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種ステンレス鋼としては、特公平6−4905号及び特公平6−41624号公報に開示のものが知られている。前者公報には、ばね性に優れた非磁性ステンレス鋼が、また後者公報には冷間加工硬化させた後に非磁性を維持している加工硬化型非磁性ステンレス鋼がそれぞれ開示されている。しかしながら、上記公報のステンレス鋼は、透磁率1.01以下であることが開示されて非磁性であるものの、その他の合金である銅合金、アルミニウム合金に比べ磁性が大きく、縫製時の折れ針はかなり小さく磁性も小さなため、その混入を検出する検針器対応としては不十分であるといった問題を有する。一方、検針器に誤動作を生じさせない装身用合金としては、特開2000−256813公報に開示の合金が知られている。この公報には、ボタン、スライドファスナー、キーホルダー、イヤリング、ネクタイピン、ブローチ、ペンダントなどの各種装身具及び装身具の構成部品への適用用途が開示されている。しかしながら、この公報の合金はZr及び/又はTiを主とする合金について開示され、これまで用いられている合金からみれば特殊な合金であるとともに合金組織の制御が必要になるため容易に製造できないといった問題がある。さらに、この合金のみでスライドファスナー、ボタンを作製した場合、充分な検針器対応とすることも可能ではあるが、スライドファスナー、ボタンは各種多数の部品により構成されており、それぞれ必要な特性に基づき作製されている。前記合金でスライドファスナー、ボタンの各種多数の部品を作製した場合、部品によっては必要な機能を備えない、或いは乏しいものとなってしまう。特に、ばね性を必要とする部品においては、前記合金はその適用が難しく、現状のステンレス鋼等を用いなければならなくなり、縫製時の折れ針の混入を検出することが充分に行えなくなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は縫製時の折れ針の混入を検出することが充分に行えるステンレス鋼及びこのステンレス鋼を用いスライドファスナー、ボタン或いはこれらを構成する部品を作製することによってスライドファスナー、ボタンに求められる特性を満足し、検針器対応が行えるスライドファスナー、ボタンを提供することを目的とするものである。なお、本発明に係るステンレス鋼は、検針器対応のスライドファスナー、ボタンのみならず、非磁性が要求される用途、例えば、ガンパーツ、磁気センサー用ケース等の部材への適用も可能である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の構成よりなる。
(1)質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.1〜5%、Mn:1〜10%、Ni:8〜25%、Cr:14〜30%、N:0.01〜0.06%未満を含有し、残部Fe及び不純物からなり、かつNi当量=Ni+0.6Mn+9.69(C+N)+0.18Cr―0.11Si 2 と定義されるNi当量の値が19以上であることを満足する組成を有し、1kOeの磁場中での透磁率が1.005以下、18kOeの磁場中での磁化が550memu/g以下、さらに、φ1.2mm鉄球以下の検針性能を示すことを特徴とする検針器対応ステンレス鋼。
(2)さらに、φ0.8mm鉄球以下の検針性能を示す請求項1記載の検針器対応ステンレス鋼
【0005】
3)さらに、60%冷間圧延させた後に検針性を維持している請求項1又は2のいずれかに記載の検針器対応ステンレス鋼
【0006】
(4)一対のファスナーテープの対向端部に装着されたエレメントと、その両端に装着された止具と、前記エレメントを開閉するスライダーとからなるスライドファスナーにおいて、前記エレメント、止具、スライダー及びこれらを構成する部品のいずれかが、質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.1〜5%、Mn:1〜10%、Ni:8〜25%、Cr:14〜30%、N:0.01〜0.06%未満を含有し、残部Fe及び不純物からなり、かつNi当量=Ni+0.6Mn+9.69(C+N)+0.18Cr―0.11Si 2 と定義されるNi当量の値が19以上であることを満足する組成を有し、1kOeの磁場中での透磁率が1.005以下、18kOeの磁場中での磁化が550memu/g以下、さらに、φ1.2mm鉄球以下の検針性能を示す検針器対応ステンレス鋼からなることを特徴とする検針器対応スライドファスナー。
(5)スライドファスナーが、φ0.8mm鉄球以下の検針性能を示す請求項4記載の検針器対応スライドファスナー
【0007】
(6)スライドファスナー用スライダーは、スライダー胴体と、スライダー胴体上に配される引手と、引手の操作により揺動自在で、スライダー胴体側に付勢する付勢手段により押圧されてなる係止爪とからなり、少なくとも前記付勢手段が検針器対応ステンレス鋼からなる請求項4又は5のいずれかに記載の検針器対応スライドファスナー。
(7)スライドファスナー用スライダーの付勢手段が、係止爪付きバネ材又は係止爪上に配されるバネ材である請求項6記載の検針器対応スライドファスナー。
(8)生地の表面に配される表面部材と生地の裏面に配されるベース部材とからなり、前記表面部材とベース部材とを係合させることにより生地に取付けられてなるボタンにおいて、前記表面部材、ベース部材及びこれらを構成する部品のいずれかが、質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.1〜5%、Mn:1〜10%、Ni:8〜25%、Cr:14〜30%、N:0.01〜0.06%未満を含有し、残部Fe及び不純物からなり、かつNi当量=Ni+0.6Mn+9.69(C+N)+0.18Cr―0.11Si 2 と定義されるNi当量の値が19以上であることを満足する組成を有し、1kOeの磁場中での透磁率が1.005以下、18kOeの磁場中での磁化が550memu/g以下、さらに、φ1.2mm鉄球以下の検針性能を示す検針器対応ステンレス鋼からなることを特徴とする検針器対応ボタン。
(9)ボタンが、φ0.8mm鉄球以下の検針性能を示す請求項8記載の検針器対応ボタン
【0008】
(10)生地に固定され、表面に突出した膨出頭部を有する雄釦と、生地に固定され、前記雄釦の膨出頭部と分離、係合する凹部を有する雌釦とからなる一対のボタンよりなるボタンにおいて、前記雄釦、雌釦及びこれらを構成する部品のいずれかが、質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.1〜5%、Mn:1〜10%、Ni:8〜25%、Cr:14〜30%、N:0.01〜0.06%未満を含有し、残部Fe及び不純物からなり、かつNi当量=Ni+0.6Mn+9.69(C+N)+0.18Cr−0.11Si 2 と定義されるNi当量の値が19以上であることを満足する組成を有し、1kOeの磁場中での透磁率が1.005以下、18kOeの磁場中での磁化が550memu/g以下、さらに、φ1.2mm鉄球以下の検針性能を示す検針器対応ステンレス鋼からなることを特徴とする検針器対応ボタン
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のステンレス鋼について説明する。
本発明のステンレス鋼は、本発明の目的である検針器対応のステンレス鋼とするためには、1kOeの磁場中での透磁率1.005以下であり、かつ18kOeの磁場中での磁化が550memu/g以下であることが必要である。これらの条件を満たすことにより、装身用製品或いは装身用製品の構成部品、すなわち、スライドファスナー、ボタンとして用いても、縫製時の折れ針の混入を検出することができると共に検針器に誤動作を生じさせない検針器対応の製品、部品及び材料を提供できる。さらに、1kOeの磁場中での透磁率1.003以下であり、かつ18kOeの磁場中での磁化が440memu/g以下であれば、上記効果がより期待できる。
【0010】
検針性能は、磁束中に、一定速度で金属を通過させたときに生じる磁束密度の変化量を測定する静磁界型検針器において、鉄球φ0.8mm相当の磁束密度の変化量を、基準値(指示値)100〜120に設定し、被測定物を測定したときの値を検針値とし、前記基準値との相対値に基づき評価したものである。つまり、被測定物の検針値が基準値以下であればφ0.8mm鉄球相当以下となり、被測定物の検針値がφ1.2mm鉄球の検針値以下であればφ1.2mm鉄球相当以下となる。また、検針性能は、φ0.8、1.2及び1.5mm鉄球のいずれか以下に相当するかで表され、φ0.8mm鉄球以下の場合、縫製に使用される最も小さな特殊サイズの折れ針をも検知できることを意味し、φ1.2mm鉄球以下の場合、通常使用されるサイズの折れ針を充分に検知できることを意味する。本発明においては、検針性能はφ1.2mm鉄球以下であることが好ましく、φ0.8mm鉄球以下であることが最も好ましい。なお、本発明において、合金の場合、被測定物は15×15×0.4mmの大きさの材料で、被測定物の検針値はこれを磁束に垂直に流して得られた結果である。また、後述するスライドファスナー、ボタンの場合、被測定物は製品あるいは部品で、被測定物の検針値はこれを磁束に垂直に流して得られた結果である。
【0011】
使用するステンレス鋼としては、以下の組成が好ましい。すなわち、質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.1〜5%、Mn:1〜10%、Ni:8〜25%、Cr:14〜30%、N:0.01〜0.06%未満を含有し、残部Fe及び不純物からなり、かつNi当量=Ni+0.6Mn+9.69(C+N)+0.18Cr―0.11Si2と定義されるNi当量の値が19以上であることを満足するステンレス鋼が有効である。
【0012】
CはNと同様に強力なオーステナイト相安定化元素であり、かつ、ばね特性の向上に有効な元素であるので下限値を0.01%とする。ただし、Cは耐食性を低下させる元素であること、また過度に固溶すると固溶Cの増加で硬質化により加工性を損なうため、その事情を考慮し上限を0.15%とした。
Siは高強度を達成するための有効元素であり、0.1%以上含有することが好ましい。しかしその含有量が増加するにつれて冷間加工後の透磁率が急激に上昇し非磁性が保てなくなるため上限を5%とする。
【0013】
MnはNiと同様にオーステナイト相安定元素であり、冷間加工後による透磁率の上昇を抑制する。またMnはNの固溶度を高める元素である。これらの性能を発揮するには1%以上必要であり、また、冷間加工後の非磁性を維持するためにはNi含有量とともにMn含有量を調整する必要があるが10%を越えて含有させてもそれに見合う効果が見られないので上限は10%とする。
Niはオーステナイト系ステンレス鋼の基本成分であり、オーステナイト相の安定化に寄与する有効元素である。冷間加工後の非磁性を維持するためには8%以上必要であり、Si含有量に応じてMnとともにNi含有量を調整する必要がある。しかしNiは冷間加工を施した後でのばね特性を低下させるため上限は25%に抑えられる。
【0014】
Crはステンレス鋼の基本成分であり、優れた耐食性を得るためには14%以上の含有が必要であるが、多量に含有されると、多量のデルタフェライトが生成し、非磁性が確保できなくなるため、上限を30%とする。
Nは主要な特徴である非磁性を維持し、かつ強度の向上及び優れたばね特性を得るために有効な元素であり、下限値を0.01%とする。そして、とくに形状凍結性等の加工性やプレス金型の長寿命化が必要とされ、軟質化を図る必要があるので、その上限を0.06%未満にする
【0015】
Cuはオーステナイト相安定元素であり、加工性を賦与に有効な元素である。その作用を発現するためには0.5%以上添加することが好ましい。しかし、3%を越える添加は固溶限を越えたCuが加工性を阻害するので上限を3%とした。
【0016】
Nb、W、Vはともに加工硬化能を高める元素であるが、その作用を発現するためには0.05%以上添加することが好ましい。しかし、多量に添加すると熱間加工性の劣化やデルタフェライトが生成され非磁性が保てなくなるため上限を0.5%とした。
【0017】
Moは耐食性向上に有効な元素であるが、その作用を発現するためには0.1%以上添加することが好ましい。しかし、多量に添加するとデルタフェライト生成量が増加し非磁性が保てなくなるので上限を2%とする。
また、本発明のステンレス鋼は高強度を得るためには冷間加工で加工歪みを賦与し加工硬化させる必要がある。そのためには冷間圧延率30%から80%に相当する冷間加工が必要であるが、冷間加工を施しても非磁性が確保されるためには前記のように規定されるNi当量値が19以上必要である。なお、冷間圧延率は素材の元板厚に対する冷間圧延後の板厚差分変化率と定義する。しかしながら、Ni当量値を上げるためにNi、Mnの含有量が多くなりすぎると、鋼の加工硬化能が低下するので、上記のように規定されるNi、Mnの含有量となる。
【0018】
さらに、本発明のステンレス鋼が適用される例えばスライドファスナーの構成部品などは、少なくとも60%の冷間圧延により作製されるため、60%冷間圧延させた後に検針性を維持していることが必要である。前記のように本発明のステンレス鋼は高強度を得るためには30%ないし80%の冷間圧延が必要であるため、少なくとも30%冷間圧延させた後に検針性を維持していることが必要であり、作製される製品或いは部品によっては60%の冷間圧延を施す必要があり、特には60%冷間圧延させた後に検針性を維持していることが好ましい。
【0019】
以下、本発明が適用されるスライドファスナー及びボタンについて、図面に基づき説明する。
まず、スライドファスナーFについて説明する。
図1は、スライドファスナーの概念図であり、図1に示すようにスライドファスナーFは、一側端側に芯部2が形成された一対のファスナーテープ1とファスナーテープ1の芯部2に所定の間隔をおいてかしめ固定(装着)されたエレメント3と、エレメント3の上端及び下端でファスナーテープ1の芯部2にかしめ固定された上止具4及び下止具5と、対向する一対のエレメント3間に配され、エレメント3の噛合及び開離(開閉)を行うための上下方向に摺動自在なスライドファスナー用スライダー(以下、スライダーという。)Sとからなる。なお、上記において、ファスナーテープ1の芯部2にエレメント3が装着されたものがスライドファスナーチェーン7である。なお、下止具5は、図示していないが蝶棒、箱棒、箱体からなる開離嵌挿具とし、スライダーSの開離操作にて一対のスライドファスナーチェーン7を分離できるようにしたものであっても構わない。本発明においては、エレメント3、上止具4、下止具5、スライダーS、開離嵌挿具等金属製のものであれば、上記検針器対応のステンレス鋼を適用することができる。また、スライダーS、開離嵌挿具については、これを構成する部品、例えば蝶棒、箱棒、箱体(スライダーSについては後述する。)などに適用できる。さらに、上記において、金属製のエレメント3、上止具4、下止具5を用いたスライドファスナーをもとに説明したが、樹脂製の例えば射出、線条(コイル状など)からなるエレメント3、上止具4、下止具5を用いたスライドファスナーにも適用でき、この場合他の金属製部品等が本発明の適用対象となる。
以下、スライダーSについて、詳細に説明する。
【0020】
図2及び図3は、本発明が適用されるスライダーSを示しており、図2は分解して各部品関係を示す分解斜視図、図3はスライダーの長手方向中心線での縦断面図である。11はスライダー本体、12は引手を示し、13は係止爪付きバネを示している。係止爪付きバネ13は、前方のスプリング部14と後方の係止爪部15とが一体に形成されている。図3に示すようにスライダーS1は、スライダー本体11上に引手12を配し、係止爪付きバネ13をスライダー本体11の上部に取付けることにより構成される。上記のようなスライダーS1は、未使用時においては図3に示すように係止爪付きバネ13のスプリング部14からの付勢により係止爪付きバネ13の係止爪部15の端部が下方に位置し図示していないエレメント間に食い込みスライダーS1の下方への移動を停止する。一方、使用時においてはスプリング部14からの付勢に反し引手12を上方へ操作することにより、係止爪部15の端部が上方に移動し図示していないエレメントとの係止が外れ、下方への移動が可能となる。
【0021】
図4、5及び図6は、スライダーSの他の例を示しており、図4はスライダーSを示す斜視図、図5は分解して各部品関係を示す分解斜視図、図6はスライダーの長手方向中心線での縦断面図である。上記と同様に11はスライダー本体、12は引手を示し、16は係止爪、17は板バネ、18はカバーを示す。図5及び6に示すようにスライダーS2は、スライダー本体11上に引手12、係止爪16を配し、板バネ17をスライダー本体11の上部に固定し、カバー18をスライダー本体11の上部に固着することにより構成される。上記のようなスライダーS2は、未使用時においては図6に示すように板バネ17からの付勢により係止爪16の端部が下方に位置し図示していないエレメント間に食い込みスライダーS2の下方への移動を停止する。一方、使用時においては板バネ17からの付勢に反し引手12を上方へ操作することにより、係止爪16の端部が上方に移動し図示していないエレメントとの係止が外れ、下方への移動が可能となる。
【0022】
上記スライダーについて、スライダーS1においては係止爪付きバネ13が、スライダーS2においては少なくとも板バネ17が、本発明の検針器対応ステンレス鋼からなるものである。なお、上記において、係止爪16、カバー18を、さらには引手12、スライダー本体11を本発明の検針器対応ステンレス鋼からなるものとしても構わないとともに係止爪付きバネ13、板バネ17を検針器対応ステンレス鋼とし、スライダー本体11、係止爪16、カバー18、引手12を例えば真鍮、丹銅などにより作製することによっても本発明の検針器対応のスライダーを提供できる。さらに、スライダーを上述の構成とし、エレメント3、上止具4、下止具5を検針器対応ステンレス鋼或いは例えば真鍮、丹銅などとすることにより本発明の検針器対応のスライドファスナーを提供できる。
【0023】
次に、ボタンBについて説明する。なお、本発明でいうボタンBは、図7〜9で示される装飾ボタンB1〜3、図10に示される掛け止めボタンB4、図11〜13に示されるスナップボタンSB1、2、3を含む意味で使用している。また、表面部材は主として生地の外表面側に配される部材等をいい、ベース部材は主として生地の裏面側に配される部材をいう。
【0024】
以下、各種ボタンBについて、その詳細を説明する。
図7は、例えばジーンズのポケット端等に装着される装飾ボタンB1である。装飾ボタンB1は、図7の断面図に示すように、連結部材21、カバー部材22と取付部材23とからなる。ボタンB1は、連結部材21の底部にカバー部材22が固定され(連結部材21とカバー部材22とを合わせてベース部材)、連結部材21の柱を生地20に刺通し、更に取付部材23(表面部材)に挿通後、前記連結部材21の柱の先端を膨大させることにより、生地20に装着される。
【0025】
図8の装飾ボタンB2は、図7の装飾ボタンB1に比べ、連結部材21の柱が、取付部材23の中で膨大され、隠蔽されるようになっている点で異なる。それ以外は図7の装飾ボタンB1と同様である。
【0026】
上記装飾ボタンB1、B2について、取付けするための変形が可能であり、変色、変質、腐蝕を考慮し外表面に主として表出する取付部材23が本発明の検針器対応ステンレス鋼からなるものである。なお、上記において、カバー部材22、連結部材21を本発明の検針器対応ステンレス鋼からなるものとしても構わないとともに、カバー部材22、連結部材21を例えば真鍮、丹銅などにより作製することによっても検針器対応の装飾ボタンが提供できる。
【0027】
図9は、例えばジャケット等に使用される装飾ボタンB3である。装飾ボタンB3は、図9の断面図に示すように、取付部材23(表面部材)と基部材24(ベース部材)とからなる。ボタンB3は、基部材24を生地20の裏面に配し、取付部材23を生地20に刺通させ、基部材24の裏面に挿通し、基部材24に加締め固定することにより、生地20に装着される。
【0028】
上記装飾ボタンB3について、加締め固定するための変形が可能であり、変色、変質、腐蝕を考慮し外表面に主として表出する取付部材23が本発明の検針器対応ステンレス鋼からなるものである。なお、上記において、基部材24を本発明の検針器対応ステンレス鋼からなるものとしても構わないとともに、基部材24を例えば真鍮、丹銅などにより作製することによっても検針器対応の装飾ボタンが提供できる。
【0029】
図10は、例えば被服等で使用され、ボタンの拡大する上端部分を他方側の生地20に形成された取付穴に挿通させ、固定を行う掛け止めボタンB4である。掛け止めボタンB4は、図10の断面図に示すように、連結部材21、カバー部材22、取付部材23、装飾部材25と支持部材26とからなる。ボタンB4は、連結部材21の底部にカバー部材22が固定され(連結部材21とカバー部材22とを合わせてベース部材)、連結部材21の柱を生地20に刺通させ、取付部材23に挿通し、支持部材26を内部に配して固定される取付部材23と装飾部材25(取付部材23、装飾部材25と支持部材26とを合わせて表面部材)の前記取付部材23を前記連結部材21の柱を膨大させて係合させることにより、生地20に装着される。
【0030】
上記装飾ボタンB4について、取付けするための変形が可能であり、変色、変質、腐蝕を考慮し外表面に表出する取付部材23あるいは、加締め固定するための変形が可能であり、変色、腐蝕を考慮し外表面に主として表出する装飾部材25が本発明の検針器対応ステンレス鋼からなるものである。なお、上記において、連結部材21、カバー部材22、支持部材26を本発明の検針器対応ステンレス鋼からなるものとしても構わないとともに、連結部材21、カバー部材22、支持部材26を例えば真鍮、丹銅などにより作製することによっても検針器対応の装飾ボタンが提供できる。
【0031】
図11は本発明が適用されるボタンBの内のスナップボタンSBを示す断面図であり、スナップボタンSB1は雌釦31と雄釦32とからなる。雌釦31は、内周面に後述する雄釦32と係合する弾性部を備える凹部33aが形成された雌部材33(ベース部材)と、生地20を刺通し、前記雌部材33を固定する雌固定部材35(表面部材)とからなる。雄釦32は、前記雌部材33の弾性部と係合する膨出頭部34aを有する雄部材34(表面部材)と、生地20を刺通し、前記雄部材34を固定する雄固定部材36(ベース部材)とからなる。
【0032】
図12は、スナップボタンSBの他の例を示す断面図であり、スナップボタンSB2は前記スナップボタンSB1と同様に雌釦31と雄釦32とからなる。雌釦31は、被覆部材37と、被覆部材37に内嵌され、被覆部材37の変形を防止し、生地20に刺通され、前記被覆部材37と後述する雌部材33とを生地20を介して固定する雌固定部材35(被覆部材37と雌固定部材35とを合わせて表面部材)と、内方に後述する雄釦32を収納する凹部33aが形成された雌部材33と、雌部材33の凹部33a内に配され、後述する雄釦32と係合する弾性を備えてなるスプリング38(雌部材33とスプリング38とを合わせてベース部材)とからなる。雄釦32は、前記雌部材33の凹部33a内に配され、弾性を備えてなるスプリング38と係合する膨出頭部34aを有する雄部材34(表面部材)と、生地20に刺通され、前記雄部材34を固定する雄固定部材36(ベース部材)とからなる。
【0033】
図13は、スナップボタンSBのさらに他の例を示す断面図であり、スナップボタンSB3は前記スナップボタンSB1、SB2と同様に雌釦31と雄釦32とからなる。雌釦31は、スナップボタンSB2が一部切りかかれたリング状のスプリング38であるのに対し、図13に示す形態のスプリング38を用いている点及びこれに合わせた雌部材33形態になっている点でスナップボタンSB2とは異なっているが、その他の点についてはスナップボタンSB2と同様である。また、雄釦32は、前記スナップボタンSB1と同様である。
【0034】
上記スナップボタンSBについて、スナップボタンSB1、SB2及びSB3においては少なくとも雌部材33が本発明の検針器対応ステンレス鋼からなるものである。なお、上記において雄部材34、雌雄固定部材35、36、被覆部材37を本発明の検針器対応ステンレス鋼からなるものとしても構わないとともに、雌部材33を本発明の検針器対応ステンレス鋼とし、雄部材34、雌雄固定部材35、36、被覆部材37を例えば真鍮、丹銅などにより作製することによっても本発明の検針器対応のスナップボタンを提供できる。また、変色、変質、腐蝕を考慮し、スナップボタンSB1については雌固定部材35、スナップボタンSB2、SB3については被覆部材37を、本発明の検針器対応ステンレス鋼からなるものとすることが好ましい。
【0035】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではないことはもとよりである。
【0036】
【表1】
Figure 0003947679
【0037】
表1に示す本発明のステンレス鋼からなる供試材を以下のように作製した。また、比較例の供試材についても同様に作製した。
表1に示される所定組成に秤量し、30Kg高周波誘導溶解炉で常法により溶製し、10mm厚、120mm幅に鍛造後、溶体化処理し、3mmまで冷間圧延し、中間焼鈍した後さらに、1.5mmまで冷間圧延し、最終焼鈍を施し、120×300mmとした。その後さらに圧延率が60%となるように冷間圧延を施し、得られた材料を供試材とした。
【0038】
得られた供試材について、透磁率を島津磁気天秤MB−3型を用いて1kOeの磁場のもとで測定した。その結果を表2に示す。表2の結果より、本発明の供試材は、透磁率が1.005以下と極めて小さいことが分かる。
また、得られた供試材について、磁化を測定した。磁化測定は得られた供試材を交番力磁力計(AGFM:AGFM2900−04C型)を用いて測定した結果であり、所定量の供試材を電磁石の磁界中に配し電磁石より18kOeの磁界を発生させ、これを変化させることにより磁化を測定した。なお、測定速度は、50msec/pointにて行った。表2の結果から分かるように、本発明の供試材は18kOeの強い磁界でも、磁化が550memu/g以下と極めて小さいことが分かる。
【0039】
【表2】
Figure 0003947679
【0040】
さらに、供試材を15×15×0.4mmの大きさにし、その検針値を測定した。検針値は、磁束中に、一定速度で金属を通過させたときに生じる磁束密度の変化量を測定する静磁界型検針器において、鉄球φ0.8mm相当の磁束密度の変化量を、基準値(指示値)100〜120に設定し、被測定物を測定したときの値を検針値とする。上記に基づき測定した結果を表2に示す。表中に示す数値は、上記基準値との相対値を示すものである。表2の結果から分かるように、本発明の供試材は検針値が86以下と極めて小さいことが分かる。
【0041】
また、得られた供試材をもとに雌部材33、雌固定部材35及び被覆部材37を作製し、図12に示されるスナップボタンSB2の雌釦31を作製した。なお、圧延率はスナップボタンSB2の雌釦31作製前に60%となるように上記圧延を施した。作製した雌釦31を検針器に供給し、特定の折れ針を検知できる雌釦31の個数を調べた。φ0.8mm鉄球値は、表2に記載の個数の雌釦31存在下でφ0.8mm鉄球値に相当する折れ針を検知できることを意味し、φ1.2mm鉄球値は、同様に表2に記載の個数の雌釦31存在下でφ1.2mm鉄球値に相当する折れ針を検知できることを意味する。表2によれば、本発明の供試材からなる雌釦31は、雌釦31が3個存在していてもφ0.8mm鉄球値に相当する折れ針を検知でき、φ1.2mm鉄球値に相当する折れ針の検知に際しては、雌釦31が10個存在していても検知することができることが分かる。この結果は、被服に取り付けられたスナップボタンが1個づつ検針器に通るように供給し、折れ針の検出を行えることは無論、3個或いは10個の範囲内で同時に検針器に通し、折れ針の検出が行えることを意味する。
【0042】
次に、加工率と硬度、磁化、検針値との関係を調べた。供試材は上記のように作製した圧延率60%と最終焼鈍を施し、その後冷間圧延を施していない圧延率0%の材料を用意した。硬度はビッカース20kgの荷重で測定し、磁化及び検針値の測定は上記と同様に行った。その結果を表3に示す。
【0043】
【表3】
Figure 0003947679
【0044】
表3によれば、硬度は圧延率が大きくなるにつれ高くなっており、比較例の供試材に比べ本発明例の供試材が圧延率に関係なく高いことが分かる。また、磁化は比較例の供試材が圧延率増加にともない大きくなっているのに対し本発明例の供試材は圧延率の影響を受けていないということが分かるとともに、圧延率に関係なく比較例の供試材より小さいことが分かる。さらに、検針値は、比較例の供試材が圧延率増加にともない飛躍的に大きくなっているのに対し本発明例の供試材は圧延率の影響を受けていないということが分かる。
【0045】
【発明の効果】
本発明の検針器対応ステンレス鋼によれば、縫製時の折れ針の混入を検出することが充分に行える。また、本発明のスライドファスナー、ボタンによれば、それぞれの用途に求められる特性を満足し、縫製時の折れ針の混入を検出することが充分に行える検針器対応が行えるスライドファスナー、ボタンを提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スライドファスナーの概念図である。
【図2】本発明が適用されるスライダーの斜視図である。
【図3】本発明が適用されるスライダーの断面図である。
【図4】スライダーの他の例の斜視図である。
【図5】スライダーの他の例の分解斜視図である。
【図6】スライダーの長手方向中心線での縦断面図である。
【図7】ジーンズポケット端等に装着される装飾ボタンの断面図である。
【図8】他の例の装飾ボタンの断面図である。
【図9】ジャケット等に使用される装飾ボタンの断面図である。
【図10】被覆等に使用される掛け止めボタン断面図である。
【図11】スナップボタンの断面図である。
【図12】スナップボタンの他の例の断面図である。
【図13】スナップボタンの他の例の断面図である。
【符号の説明】
1 ファスナーテープ
2 芯部
3 エレメント
4 上止具
5 下止具
7 スライドファスナーチェーン
11 スライダー本体
12 引手
13 係止爪付きバネ
14 スプリング部
15 係止爪部

Claims (10)

  1. 質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.1〜5%、Mn:1〜10%、Ni:8〜25%、Cr:14〜30%、N:0.01〜0.06%未満を含有し、残部Fe及び不純物からなり、かつNi当量=Ni+0.6Mn+9.69(C+N)+0.18Cr―0.11Si 2 と定義されるNi当量の値が19以上であることを満足する組成を有し、1kOeの磁場中での透磁率が1.005以下、18kOeの磁場中での磁化が550memu/g以下、さらに、φ1.2mm鉄球以下の検針性能を示すことを特徴とする検針器対応ステンレス鋼。
  2. さらに、φ0.8mm鉄球以下の検針性能を示す請求項1記載の検針器対応ステンレス鋼。
  3. さらに、60%冷間圧延させた後に検針性を維持している請求項1又は2のいずれかに記載の検針器対応ステンレス鋼。
  4. 一対のファスナーテープの対向端部に装着されたエレメントと、その両端に装着された止具と、前記エレメントを開閉するスライダーとからなるスライドファスナーにおいて、前記エレメント、止具、スライダー及びこれらを構成する部品のいずれかが、質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.1〜5%、Mn:1〜10%、Ni:8〜25%、Cr:14〜30%、N:0.01〜0.06%未満を含有し、残部Fe及び不純物からなり、かつNi当量=Ni+0.6Mn+9.69(C+N)+0.18Cr―0.11Si 2 と定義されるNi当量の値が19以上であることを満足する組成を有し、1kOeの磁場中での透磁率が1.005以下、18kOeの磁場中での磁化が550memu/g以下、さらに、φ1.2mm鉄球以下の検針性能を示す検針器対応ステンレス鋼からなることを特徴とする検針器対応スライドファスナー。
  5. スライドファスナーが、φ0.8mm鉄球以下の検針性能を示す請求項記載の検針器対応スライドファスナー。
  6. スライドファスナー用スライダーは、スライダー胴体と、スライダー胴体上に配される引手と、引手の操作により揺動自在で、スライダー胴体側に付勢する付勢手段により押圧されてなる係止爪とからなり、少なくとも前記付勢手段が検針器対応ステンレス鋼からなる請求項4又は5のいずれかに記載の検針器対応スライドファスナー。
  7. スライドファスナー用スライダーの付勢手段が、係止爪付きバネ材又は係止爪上に配されるバネ材である請求項記載の検針器対応スライドファスナー。
  8. 生地の表面に配される表面部材と生地の裏面に配されるベース部材とからなり、前記表面部材とベース部材とを係合させることにより生地に取付けられてなるボタンにおいて、前記表面部材、ベース部材及びこれらを構成する部品のいずれかが、質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.1〜5%、Mn:1〜10%、Ni:8〜25%、Cr:14〜30%、N:0.01〜0.06%未満を含有し、残部Fe及び不純物からなり、かつNi当量=Ni+0.6Mn+9.69(C+N)+0.18Cr―0.11Si 2 と定義されるNi当量の値が19以上であることを満足する組成を有し、1kOeの磁場中での透磁率が1.005以下、18kOeの磁場中での磁化が550memu/g以下、さらに、φ1.2mm鉄球以下の検針性能を示す検針器対応ステンレス鋼からなることを特徴とする検針器対応ボタン。
  9. ボタンが、φ0.8mm鉄球以下の検針性能を示す請求項8記載の検針器対応ボタン。
  10. 生地に固定され、表面に突出した膨出頭部を有する雄釦と、生地に固定され、前記雄釦の膨出頭部と分離、係合する凹部を有する雌釦とからなる一対のボタンよりなるボタンにおいて、前記雄釦、雌釦及びこれらを構成する部品のいずれかが、質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:0.1〜5%、Mn:1〜10%、Ni:8〜25%、Cr:14〜30%、N:0.01〜0.06%未満を含有し、残部Fe及び不純物からなり、かつNi当量=Ni+0.6Mn+9.69(C+N)+0.18Cr―0.11Si 2 と定義されるNi当量の値が19以上であることを満足する組成を有し、1kOeの磁場中での透磁率が1.005以下、18kOeの磁場中での磁化が550memu/g以下、さらに、φ1.2mm鉄球以下の検針性能を示す検針器対応ステンレス鋼からなることを特徴とする検針器対応ボタン。
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