JP3945864B2 - 新規な感光性樹脂積層体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規な感光性樹脂積層体に関する。更に詳しくはプリント配線板の製造、金属の精密加工等に用いられるエッチングレジスト又はメッキレジストとして耐薬品性に優れる感光性樹脂積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板の製造やリードフレーム等金属の微細加工に、感光性樹脂積層体を使用することは以前より知られている。これらの製造、加工に於いては、感光性樹脂層を金属表面に支持体と共に熱圧着(ラミネート)させた後、フォトマスクを介して露光し、支持体を剥がして現像して、レジストパターンを得た後に金属をエッチング又はメッキして所望の金属パターンを形成するのが一般的である。
【0003】
而して、この分野においても近年の電子機器の小型、高性能化に対応した解像度に優れる感光性樹脂組成物が提供されており、それにともなって感光性樹脂組成物の用途が拡大し、42アロイ材等の銅以外の金属の微細加工へ適用が進むとともに感光性樹脂組成物の金属に対する密着性、耐エッチング性、解像性がますます重要となってきている。
【0004】
それに応じて、これまでにも感光層を多層化する技術が開発されており、例えば特公昭60−32173号公報、特公昭61−31855号公報、特開昭56−25732号公報、特開昭58−136027号公報、特開平03−17650号公報のような多層化した感光性樹脂積層体が知られている。
また、特開平4−353849号公報や特開平4−340551号公報には耐エッチング性を改良する感光性樹脂組成物も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の感光層の多層化によって得られる感光性樹脂積層体は、耐エッチング性が不十分であり、エッチング液がしみ込んで金属が変色するという問題点があった。特に、リードフレーム等金属の微細加工に於いては、42アロイ材等の銅以外の金属に対する密着性が不十分なためエッチング中にレジストパターンが剥がれるという現象が見られ、これらの感光性樹脂積層体に対して金属に対する良好な密着性と耐エッチング性が求められていたのである。
【0006】
一方、耐エッチング性を改良することを目的とした後者の技術(特開平4−353849号公報、特開平4−340551号公報)によって得られたレジストパターンは、解像度が不十分で、且つ、銅以外の金属に対する密着性が不十分なため、金属の微細加工には適用できなかった。
また、上記技術を組合せ(感光性樹脂層の多層化技術と耐エッチング性改良技術)ても、得られる感光性樹脂積層体の銅以外の金属に対する密着性と耐エッチング性はやはり不十分であった。
【0007】
本発明は、以上説明した従来技術の問題点を解決し、解像性が優れ、金属に対する密着性がよく、耐エッチング性に優れた感光性樹脂組成物及びこれを用いた感光性樹脂積層体の開発を課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、上記従来技術の問題点を解決すべく、プリント配線板の製造や金属の微細加工に好適な感光性樹脂積層体について鋭意研究を重ねるなかで、スチレン及びスチレン誘導体の中から選ばれる少なくとも1種の単量体を含むビニル共重合体を用いた感光性樹脂組成物が解像性と密着性が優れること、しかし、該感光性樹脂組成物はまだ支持体との接着性が低く、感光性樹脂層から支持体が剥がれやすいという問題があることを知った。
【0009】
そこでさらに研究を重ねた結果、その感光性樹脂組組成物の層の他に、スチレン及びスチレン誘導体を含まないビニル共重合体を支持体上の第1の感光性樹脂組成物の層として用いて、2層の感光性樹脂積層体とする事で支持体との接着性が向上し、且つ、解像性と密着性も維持されることを見い出したのである。
しかも、驚くべき事に、上記感光性樹脂組成物に特定のモノマーを含有させることで金属に対する密着性と耐エッチング性が飛躍的に向上することがわかり、解像性、密着性、耐エッチング性に優れた本発明の感光性樹脂積層体を完成することができたのである。
【0010】
即ち、本発明は、支持体上に第一の感光性樹脂層及び第二の感光性樹脂層を順次積層してなる感光性樹脂積層体であって、
第一の感光性樹脂層が、
(A)α,β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる少なくとも1種の単量体と、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドとその窒素上の水素がアルキル基又はアルコキシ基で置換された化合物、及びメタクリル酸グリシジルの中から選ばれる少なくとも1種の単量体を共重合して得られる重量平均分子量30,000から280,000のビニル共重合体、
(B)下記式(1)で示される分子量が1000以下の光重合性モノマー、
【0011】
【化3】
Figure 0003945864
〔式中、φはベンゼン環を表わし、R1 は水素原子又はメチル基を表わし、R2 は炭素数6〜12のオキシアルキル基、繰り返し単位合計が2〜15のエチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体残基、2−ヒドロキシアルキル基(アルキル基は炭素数2〜12)、ネオペンチルグリコール基、カルボン酸オキシアルキルエステル基(アルキル基は炭素数2〜12)のいずれかであり、R3 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のオキシアルキル基、炭素数1〜12のカルボン酸アルキルエステル基、炭素数2〜12の2−ヒドロキシアルキルカルボン酸基のいずれかであり、nは0〜3の整数を表わす。〕
【0012】
(C)エチレン性不飽和二重結合を2個以上含有する光重合性モノマー及び、
(D)光重合開始剤を含有し、
第二の感光性樹脂層が、
(E)スチレン及びスチレン誘導体の中から選ばれる少なくとも1種の単量体と、α、β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる少なくとも1種の単量体と、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドとその窒素上の水素がアルキル基又はアルコキシ基で置換された化合物、及びメタクリル酸グリシジルの中から選ばれる少なくとも1種の単量体を共重合して得られる重量平均分子量30,000から150,000のビニル共重合体、
(F)下記式(1)で示される分子量が1000以下の光重合性モノマー、
【0013】
【化4】
Figure 0003945864
〔式中、φはベンゼン環を表わし、R1 は水素原子又はメチル基を表わし、R2 は炭素数6〜12のオキシアルキル基、繰り返し単位合計が2〜15のエチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体残基、2−ヒドロキシアルキル基(アルキル基は炭素数2〜12)、ネオペンチルグリコール基、カルボン酸オキシアルキルエステル基(アルキル基は炭素数2〜12)のいずれかであり、R3 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のオキシアルキル基、炭素数1〜12のカルボン酸アルキルエステル基、炭素数2〜12の2−ヒドロキシアルキルカルボン酸基のいずれかであり、nは0〜3の整数を表わす。〕
【0014】
(G)エチレン性不飽和二重結合を2個以上含有する光重合性モノマー及び、(H)光重合開始剤
を含有してなる事を特徴とする感光性樹脂積層体が提供するものである。
【0015】
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の第一の感光性樹脂組成層の(A)成分の共重合に用いられるα,β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる少なくとも1種の単量体としてはアクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
【0016】
(A)成分の今一つの単量体であるアルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドとその窒素上の水素がアルキル基又はアルコキシ基で置換された化合物、及びメタクリル酸グリシジルの中から選ばれる少なくとも1種の単量体としては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
【0017】
(A)成分の含有量は感光性樹脂組成物の全重量基準で5〜90重量%、好ましくは20〜85重量%、より好ましくは45〜75重量%である。
(A)成分の使用量が少なすぎると現像性が低下し、多すぎると光感度が低下する。
【0018】
本発明で用いる(B)成分は下記式(1)で示される分子量が1000以下の光重合性モノマーである。
【0019】
【化5】
Figure 0003945864
〔式中、φはベンゼン環を表わし、R1 は水素原子又はメチル基を表わし、R2 は炭素数6〜12のオキシアルキル基、繰り返し単位合計が2〜15のエチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体残基、2−ヒドロキシアルキル基(アルキル基は炭素数2〜12)、ネオペンチルグリコール基、カルボン酸オキシアルキルエステル基(アルキル基は炭素数2〜12)のいずれかであり、R3 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のオキシアルキル基、炭素数1〜12のカルボン酸アルキルエステル基、炭素数2〜12の2−ヒドロキシアルキルカルボン酸基のいずれかであり、nは0〜3の整数を表わす。〕
【0020】
1 の例としては上記した水素原子、メチル基が挙げられる。
2 の例としては、オキシノニル基、エチレンオキシド2単位とプロピレンオキシド5単位の共重合体残基、エチレンオキシド5単位とプロピレンオキシド2単位の共重合体残基、カルボン酸エチルエステル基、カルボン酸−2−ヒドロキシプロピルエステル基、2−ヒドロキシプロピルオキシ基、ネオペンチルグリコール基が挙げられる。
3 の例としては、水素原子、臭素原子、ノニル基、カルボン酸−2−ヒドロキシエチルエステル基が挙げられる。
【0021】
そして(B)成分の例としては、フェノキシノニルアクリレート(R1 :水素原子、R2 :オキシノニル基、R3 :水素原子)、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート(R1 :水素原子、R2 :2−ヒドロキシプロピルオキシド基、R3 :水素原子)、アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート(R1 :水素原子、R2 :カルボン酸エチルエステル基、R3 :カルボン酸2−ヒドロキシプロピルエステル基)、ディスパノールLS−100A(R1 :水素原子、R2 :エチレンオキシド2単位とプロピレンオキシド5単位の共重合体残基、R3 :ノニル基)、2−アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシ エチルフタル酸(R1 :水素原子、R2 :カルボン酸エチルエステル基、R3 :カルボン酸−2−ヒドロキシエチルエステル基)等が挙げられる。
【0022】
(B)成分の含有量は感光性樹脂組成物の全重量基準で3〜30重量%、好ましくは5〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%である。
(B)成分の含有量が3重量%未満である場合には耐エッチング性が不足し、30重量%を越える場合には光重合した感光性樹脂組成物から得られるレジストパターンの硬化が不足する。
【0023】
本発明で用いる(C)及び(G)成分としては、分子内にエチレン性不飽和二重結合を2個以上含有する公知の光重合性モノマーを用いることができる。その例としては、ポリオールのアクリル酸もしくはメタクリル酸エステル、ポリアミンより得られるアクリルアミド類、ウレタン基を含有する化合物、ポリオールとジイソシアネートとを反応させて得られる化合物に更にβ−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートを反応させて得られるアクリルウレタンオリゴマー、ビスフェノールAから変性誘導されたアクリル酸もしくはメタクリル酸エステル類等の内エチレン性不飽和二重結合を2個以上含有する物を用いることができる。
(C)及び(G)成分の含有量はそれぞれ感光性樹脂組成物の全重量基準で5〜60重量%、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜35重量%である。
【0024】
本発明で用いられる光重合性モノマー(B)及び(C)成分の全含有量は感光性樹脂組成物の全重量基準で8〜90重量%、好ましくは10〜80重量%、より好ましくは15〜55重量%である。この使用量が少なすぎると耐現像液性が低下し、多すぎると感光性樹脂組成物としての粘度が低下し、感光性樹脂積層体としてロール状に巻いたときに感光性樹脂組成層がはみ出し接着する(エッジフュージョン現象)。
【0025】
本発明で用いる(D)及び(H)成分の光重合開始剤は、特に限定されるものでなく、公知の光重合開始剤を用いることができる。好ましい例として、ベンゾフェノン、アンスラキノン、ミヒラーズケトン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、2−エチルアントラキノン等の芳香族ケトン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルなどのベンゾインエーテル、メチルベンゾイン、エチルベンゾインなどのベンゾイン、ベンジルジメチルケタールなどのベンジル誘導体、
【0026】
2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−フルオロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(o−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体、2−(p−メトキシフェニル)−5−フェニルイミダゾール二量体、2−(p−メチルメルカプトフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体等のイミダゾール二量体、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタン等のアクリジン誘導体、
【0027】
N−フェニルグリシン、N−(3−クロロフェニル)グリシン、N−(2,4−ジクロルフェニル)グリシン、N−(2−ニトロフェニル)グリシン、N−(4−アセチルフェニル)グリシン、N−(4−ニトロフェニリル)グリシン、N−(4−シアノフェニリル)グリシン、N−(4−クロロフェニル)グリシン、N−(2−メチルフェニル)グリシン、N−(2−メトキシフェニル)グリシン、N−メチル−N−フェニルグリシン、N−(3−シアノフェニル)グリシン、N−(4−カルバモイルフェニル)グリシン、N−(4−スルファモイルフェニル)グリシン等のフェニルグリシン誘導体、ジアゾニウム化合物、クロルチオキサントン等のチオキサントン誘導体等を使用することができる。
【0028】
(D)及び(H)成分の含有量はそれぞれ感光性樹脂組成物の全重量基準で、0.01〜30重量%、好ましくは0.01〜20重量%、より好ましくは0.05〜15重量%である。この使用量が少なすぎると、十分な光感度が得られない傾向があり、多すぎると露光の際に感光性樹脂組成の表面での光吸収が増加して内部の光硬化が不足する傾向がある。
【0029】
本発明の第二の感光性樹脂組成層の(E)成分の共重合体に用いられるスチレン及びスチレン誘導体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−エチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−エトキシスチレン、p−クロロスチレン、p−ブロモスチレン等を挙げることができ、スチレンが好ましく用いられる。スチレン及びスチレン誘導体の含有率は5〜30%が好ましい。5%より低いと解像性が悪化し、30%より多いと現像に要する時間がいちじるしく長くなる。
【0030】
α,β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる単量体としてはアクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドとその窒素上の水素がアルキル基又はアルコキシ基で置換された化合物、及びメタクリル酸グリシジルの中から選ばれる少なくとも1種の単量体としては、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレートが挙げられ、これらビニル単量体は任意に用いることがでる。
上記(E)成分のビニル共重合体の含有量は感光性樹脂組成物の全重量基準で、5〜90重量%、好ましくは20〜85重量%、より好ましくは45〜75重量%である。
【0031】
本発明に用いられる(F)成分は、上記した(B)成分と同じ光重合性モノマーが用いられる。(F)成分の含有量は感光性樹脂組成物の全重量基準で3〜30重量%、好ましくは5〜30重量%、より好ましくは5〜20重量%である。本発明で用いられる光重合性モノマー(F)及び(G)成分の全含有量は感光性樹脂組成物の全重量基準で8〜90重量%、好ましくは10〜80重量%、より好ましくは15〜55重量%である。
【0032】
本発明で用いる感光性樹脂組成物には、染料、顔料などの着色物質を含有させても良い。例えば、フクシン、オーラミン塩基、カルコキシドグリーンS、パラマジェンタ、クリスタルバイオレット、メチルオレンジ、ナイルブルー2B、ビクトリアブルー、マラカイトグリーン、ベイシックブルー20、ダイヤモンドグリーンなどを用いることができる。
【0033】
本発明で用いる感光性樹脂組成物には、光硬化部分を未硬化部分と区別するために、光照射により発色する発色系染料を含有させても良い。発色系染料としては、ロイコ染料とハロゲン化合物の組み合わせが良く知られている。ロイコ染料としては、例えばトリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン等が挙げられる。ハロゲン化合物としては、臭化アミル、臭化イソアミル、臭化イソブチレン、臭化エチレン、臭化ジフェニルメチル、臭化ベンザル、臭化メチレン、トリブロモメチルフェニルスルフォン、4臭化炭素、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、トリクロロアセトアミド、ヨウ化アミル、ヨウ化イソブチル、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(p−クロロフェニル)エタン、ヘキサクロロエタン等が挙げられる。
【0034】
本発明で用いる感光性樹脂組成物には、必要に応じてラジカル重合禁止剤を含有させ、熱安定性、保存安定性を向上、調節することができる。ラジカル重合禁止剤の例としてはハイドロキノン、p−メトキシフェノール、t−ブチルカテコール、ピロガロール、ピクリン酸、p−トルイジン、ニトロソフェニルヒドロキシアミンアルミニウム塩等が挙げられる。
【0035】
また、本発明で用いる感光性樹脂組成物には必要に応じて可塑剤などの添加剤を含有することができる。このような添加剤としては、例えばジエチルフタレート等のフタル酸エステル類、o−トルエンスルホン酸アミド、p−トルエンスルホン酸アミド、クエン酸トリブチル、クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリ−n−プロピル、アセチルクエン酸トリ−n−ブチル、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
【0036】
本発明で用いる感光性樹脂組成物は、組成の各成分を、これらを溶解する溶剤、例えば、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、塩化メチレン、メチルアルコール、エチルアルコール等に溶解、混合させることにより均一な溶液とすることができる。
【0037】
本発明の感光性樹脂積層体に用いられる支持体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、スチレン共重合体、ポリアミド、セルロース誘導体等のフィルムを使用することができる。
【0038】
本発明に於いて、感光性樹脂層の塗設は従来から採用されている方法で行うことができる。例えば、前述の溶剤を用いて溶液とした第一の感光性樹脂層を支持体上に塗布、乾燥後、第二の感光性樹脂層の溶液を塗布、乾燥して塗設することができる。また、Tダイ、キスディッピング等により連続して塗設することもできる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明の実施の形態を説明するが、本発明はこれら実施例により限定されない。
<感光性樹脂組成物の調製>
表1に示す成分を用いて、表2〜4に示す配合(単位はグラム)で感光性樹脂組成物の溶液を調製した。なお、表2〜4に示す組成成分の略号は、表1に示す通りのものを表わしている。
【0040】
【実施例】
実施例1〜8及び比較例1〜3
<感光性樹脂積層体>
第一の感光性樹脂組成物の溶液を20μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布し、対流式乾燥機で80℃にて約3分間乾燥させ、厚み3μmの第一の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂積層体を得た。次に、第二の感光性樹脂組成物の溶液を上記積層体の感光性樹脂層面に均一に塗布し、100℃で約3分間乾燥させて感光性樹脂層を形成、二層合わせて厚み30μmの第一及び第二の感光性樹脂層からなる感光性樹脂積層体を得た。
【0041】
比較例4、5
感光性樹脂組成物の溶液を20μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布し、100℃で約3分間乾燥させて感光性樹脂層を形成し、厚み30μmの感光性樹脂層からなる感光性樹脂積層体を得た。
【0042】
<解像性>
厚み200μmの42アロイ基板(日立金属(株)製)を1%苛性ソーダ水溶液に1分間浸漬し、水洗、送風乾燥し得られた基板を60℃に加温し、この金属表面に前記感光性樹脂積層体をホットロールラミネーター(旭化成工業(株)製)を用いて120℃に加熱しながらラミネートした。次に、高圧水銀灯ランプを有する露光機(オーク(株)製)HMW−201KBを用いてライン:スペース=1:1ライン幅20〜100μmのネガマスクパターンを支持体であるポリエチレンテレフタレートフィルム上に置き、このフィルムを介して80mJ/cm2 で露光した。次にポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、30℃1重量%炭酸ナトリウム水溶液を60秒間スプレーすることにより、未露光部分を除去し解像性を観察した。結果を表5、6にまとめた。
【0043】
<耐エッチング性>
上記と同様にして、ライン&スペース50μmのネガマスクパターンを用いて露光、現像した後、スプレーエッチング装置(東京加工機(株)製)により、塩化第二鉄水溶液(液の比重47ボーメ、塩酸濃度0.2%、温度50℃)をスプレー圧力2.0kg/cm2 で10分間スプレー、エッチングし、レジストパターンの剥がれを観察した。その後、レジストを剥離し金属ラインの表面状態を観察した。結果を表5、6にまとめた。
【0044】
【表1】
Figure 0003945864
【0045】
【表2】
Figure 0003945864
【0046】
【表3】
Figure 0003945864
【0047】
【表4】
Figure 0003945864
【0048】
【表5】
Figure 0003945864
【0049】
【表6】
Figure 0003945864
【0050】
上記表5、表6中の*、**、***の意味は次の通りである。
*市販の引っ張り試験機を用いて支持体を感光性樹脂層から剥離する時の180度ピール強度を測定した。
Figure 0003945864
【0051】
【発明の効果】
本発明の感光性樹脂積層体は感光性樹脂層を多層化し特定のモノマーを含有させる事で、解像性、金属面への密着性、耐エッチング性に優れ、プリント配線板の製造、リードフレーム等金属の微細加工等に極めて好適に用いる事ができるという効果を有している。

Claims (1)

  1. 支持体上に第一の感光性樹脂層及び第二の感光性樹脂層を順次積層してなる感光性樹脂積層体であって、
    第一の感光性樹脂層が、
    (A)α,β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる少なくとも1種の単量体と、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドとその窒素上の水素がアルキル基又はアルコキシ基で置換された化合物、及びメタクリル酸グリシジルの中から選ばれる少なくとも1種の単量体を共重合して得られる重量平均分子量30,000から280,000のビニル共重合体、
    (B)下記式(1)で示される分子量が1000以下の光重合性モノマー、
    Figure 0003945864
    〔式中、φはベンゼン環を表わし、R1 は水素原子又はメチル基を表わし、R2 は炭素数6〜12のオキシアルキル基、繰り返し単位合計が2〜15のエチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体残基、2−ヒドロキシアルキル基(アルキル基は炭素数2〜12)、ネオペンチルグリコール基、カルボン酸オキシアルキルエステル基(アルキル基は炭素数2〜12)のいずれかであり、R3 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のオキシアルキル基、炭素数1〜12のカルボン酸アルキルエステル基、炭素数2〜12の2−ヒドロキシアルキルカルボン酸基のいずれかであり、nは0〜3の整数を表わす。〕
    (C)エチレン性不飽和二重結合を2個以上含有する光重合性モノマー及び、
    (D)光重合開始剤を含有し、
    第二の感光性樹脂層が、
    (E)スチレン及びスチレン誘導体の中から選ばれる少なくとも1種の単量体と、α,β−不飽和カルボン酸の中から選ばれる少なくとも1種の単量体と、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドとその窒素上の水素がアルキル基又はアルコキシ基で置換された化合物、及びメタクリル酸グリシジルの中から選ばれる少なくとも1種の単量体を共重合して得られる重量平均分子量30,000から150,000のビニル共重合体、
    (F)下記式(1)で示される分子量が1000以下の光重合性モノマー、
    Figure 0003945864
    〔式中、φはベンゼン環を表わし、R1 は水素原子又はメチル基を表わし、R2 は炭素数6〜12のオキシアルキル基、繰り返し単位合計が2〜15のエチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体残基、2−ヒドロキシアルキル基(アルキル基は炭素数2〜12)、ネオペンチルグリコール基、カルボン酸オキシアルキルエステル基(アルキル基は炭素数2〜12)のいずれかであり、R3 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のオキシアルキル基、炭素数1〜12のカルボン酸アルキルエステル基、炭素数2〜12の2−ヒドロキシアルキルカルボン酸基のいずれかであり、nは0〜3の整数を表わす。〕
    (G)エチレン性不飽和二重結合を2個以上含有する光重合性モノマー及び、
    (H)光重合開始剤
    を含有してなる事を特徴とする感光性樹脂積層体。
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