JP3931405B2 - 角速度センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は角速度を検出する角速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、安全性や快適性向上のために多くの電子システムが車載されている。たとえば、車両のスピンを防止するシャシ制御システムや車両の現在位置を知るためのナビゲーションシステムなどは急速に需要が伸長している。これらシステムでは角速度を計測する角速度センサが重要な役割を果たす。それに伴いそれぞれのシステムに適用する角速度センサの高精度化とともに小型化と低コスト化とが求められる。このような要求に対して半導体を用いて角速度センサを実現する技術が知られている。
【0003】
図22は従来の半導体を用いた角速度センサ(たとえば、J. Bernstein et al. "Micromachined Comb-Drive Tuning Fork Rate Gyroscope", Digest IEEE/ASME Micro Electro Mechanical Systems (MEMS) Workshop, Florida, 1993, 143-148 に開示されている)を示す概略図、図23は図22のA−A断面図である。図に示すように、基板6上に絶縁膜5が設けられ、基板6に固定部1、支持部2を介して振動質量3a、3bが設けられ、振動質量3a、3bの側面から延びた櫛歯電極と基板6に固定された櫛歯電極とで駆動電極4が構成され、固定部1、支持部2、振動質量3a、3bは多結晶シリコン薄膜を選択的にエッチングして作製されている。また、振動質量3a、3bの直下に検出電極7a、7bが設けられ、検出部は検出電極7a、7bを有している。
【0004】
この角速度センサにおいては、図24に示すように、共通電位の端子aに対して端子bおよびdに逆位相の駆動電圧VbおよびVdを印加すると、2つの振動質量3a、3bがそれぞれx方向の逆方向に駆動される。この状態で、角速度センサがz軸回りに回転して、z軸方向に角速度Ωが入力すると、それぞれの振動質量3a、3bに対してy軸方向にコリオリ力が発生する。そして、振動質量3a、3bの質量をm、静電引力により駆動される振動質量3a、3bの速さをVm(t)とすると、コリオリ力Fc(t)は次式で表される。なお、振動質量3a、3bはそれぞれ逆方向に駆動されるため、振動質量3a、3bに作用するコリオリ力Fc(t)の符号は逆になる。
【0005】
【数1】
Fc(t)=2・m・Vm(t)・Ω
このコリオリ力Fc(t)による振動質量3a、3bのy方向の変位に応じて、振動質量3aと検出電極4aとの間の容量、振動質量3bと検出電極4bとの間の容量が変化するから、差動容量により角速度Ωを計測することができる。なお、(数1)式から明らかなように、コリオリ力Fc(t)を大きくするには速さVm(t)を大きくすればよく、速さVm(t)を大きくするには真空中で共振周波数で振動質量3a、3bを駆動すればよい。
【0006】
この角速度センサにおいては、極めて小型に製造することができるとともに、製造コストを安価にすることができる。
【0007】
しかし、このような角速度センサにおいては、振動質量3a、3bを基板6の面と平行なx軸方向に駆動し、基板6の面と直角なz軸方向のコリオリ力を検出する構成となっているから、以下のような問題点がある。すなわち、支持部2のバネ定数は支持部2の断面形状つまり断面2次モーメントに依存する。そして、支持部2の断面を長方形として、支持部2の厚さをt、幅をwとすると、基板6の主面に対して平行な方向の断面2次モーメントIp、直角な方向の断面2次モーメントInは次式で表される。
【0008】
【数2】
Ip=w・t3/12
【0009】
【数3】
In=w3・t/12
そして、半導体製造技術においては幅wの加工精度はある程度確保することができるが、厚さtを精度良く制御するのは困難であり、また断面2次モーメントIpと断面2次モーメントInとの厚さtに対する依存性は異なるから、検出軸(z軸)方向および駆動軸(x軸)方向の振動モード周波数を所定値に制御するのは困難である。また、構造パラメータへの依存性が異なるので、各々の振動モードの共振周波数の相対値の設定も不可能である。さらに、振動系を半導体で構成した場合、機械的調整は困難である。
【0010】
図25は従来の他の角速度センサ(特開平5−312576号公報)を示す概略図、図26は図25のB−B断面図である。図に示すように、シリコン基板21上にパターニングされた酸化膜20が形成され、シリコン基板21に酸化膜20を介してシリコン基板19が接合され、シリコン基板19に溝部13が設けられ、溝部13により構造体すなわち振動質量15、第1支持部14、第2支持部10およびフレーム部11が形成されている。そして、振動質量15は第1支持部14によって支持され、第1支持部14の振動質量15との接続部とは反対側の接続部はフレーム部11に接続され、フレーム部11は第2支持部10によって支持され、フレーム部11には静電引力で駆動を行なうための櫛歯電極8が構成され、振動質量15のコリオリ力による変位を検出するために、第1支持部14のフレーム部11との接続部付近に2本平行に配置されたピエゾ抵抗9により抵抗ブリッジが構成され、または振動質量15とフレーム部11とに設けられた電極により検出電極12が構成されている。なお、電気的配線の詳細は図面の簡略化のため省略した。
【0011】
この角速度センサにおいては、櫛歯電極8に電圧を印加すると、第2支持部10で支持されるフレーム部11はx軸方向に静電引力により駆動される。この状態でシリコン基板21の平面に垂直なz軸方向に角速度Ωで回転すると、(数1)式で表わされるコリオリ力がy軸方向に発生し、発生したコリオリ力による振動質量15のy軸方向の変位はピエゾ抵抗9の抵抗差または検出電極12の電気容量変化として検出することができる。
【0012】
このような角速度センサにおいては、駆動軸(x軸)および検出軸(y軸)がともにシリコン基板21の主面すなわち基板主面と平行な方向であるから、第1支持部14、第2支持部10の断面形状、特に構造体の厚さに対する駆動軸方向および検出軸方向の振動モード周波数の依存性は同等である。すなわち、製造バラツキにより厚さに設計値との偏差が生じた場合、駆動軸方向および検出軸方向のモード周波数の絶対値は変化するが、相対値は不変である。その結果、検出感度が製造バラツキに影響を受けにくいという効果が得られる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図25、図26に示した角速度センサにおいては、一般的に角速度Ωの入力で発生するコリオリ力は重力加速度等と比べ微小な力であるから、y軸方向の変位の高精度の検出が要求されるので、ピエゾ抵抗9での検出は実際上は不可能である。また、検出電極12による静電容量の検出はピエゾ抵抗9での検出に比べより高感度であるが、検出電極12による静電容量の検出にはある程度のベース容量(角速度の入力がない場合の検出電極の静電容量)を必要とし、そのベース容量からの変化を検出するが、検出電極12は振動質量15とフレーム部11との側面にのみ形成されており、シリコン基板19の厚さは通常最大数十μm程度であるから、充分なベース容量を確保できない。その結果、角速度Ωの高精度の検出が不可能である。
【0014】
本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、角速度を高精度に検出することができる角速度センサを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明においては、支持基板と、上記支持基板に固定された固定部と、上記固定部に弾性支持部を介して設けられた質量と、上記質量を振動する駆動手段と、上記質量の上記駆動手段による駆動方向と直角でかつ上記質量の面と平行な方向の変位を検出する検出手段とを有する角速度センサであって、上記質量の上記駆動方向と平行な側面に凹部を設け、上記検出手段として固定部に上記駆動方向を長さ方向として設けられた複数の第1の櫛歯電極と上記凹部内の上記質量部に上記駆動方向を長さ方向として設けられた複数の第2の櫛歯電極とを有するものを用いる。
【0016】
この場合、上記弾性支持部は、上記支持基板に固定された固定部に上記駆動方向と直角の方向を長さ方向とする第1の弾性支持部を介して接続部を設け、上記接続部に上記駆動方向を長さ方向とする第2の弾性支持部を介して上記質量を設ける。
【0017】
この場合、上記固定部に駆動方向が長さ方向でありかつ駆動方向と直角の方向に並んだ複数の固定梁の一端を接続し、上記固定梁の他端を固定梁接続部に接続し、上記第1の弾性支持部の上記接続部と接続された側とは反対側の端部を上記固定梁接続部に接続する。
【0018】
また、上記駆動手段として上記固定部に上記駆動方向を長さ方向として設けられた複数の第3の櫛歯電極と上記接続部に上記駆動方向を長さ方向として設けられた複数の第4の櫛歯電極とを有するものを用いる。
【0019】
また、上記第1、第2の弾性支持部の厚さを幅よりも大きくする。
【0020】
また、上記支持基板の主面と平行に設けられかつ厚さが均一な板状部材を上記支持基板の主面と直角な方向に加工して上記固定部、上記第1の弾性支持部、上記接続部、上記第2の弾性支持部、上記質量を形成する。
【0021】
また、上記第2の弾性支持部を上記質量のその重心から最も離れた部分に接続する。
【0023】
この場合、上記接続部の各側部に2本の上記第1の弾性支持部を接続し、上記固定部に駆動方向が長さ方向でありかつ駆動方向と直角の方向に並んだ複数の第1、第2の固定梁の一端を接続し、上記第1の固定梁の他端を第1の固定梁接続部に接続し、上記第2の固定梁の他端を第2の固定梁接続部に接続し、一方の上記第1の弾性支持部の上記接続部と接続された側とは反対側の端部を上記第1の固定梁接続部に接続し、他方の上記第1の弾性支持部の上記接続部と接続された側とは反対側の端部を上記第2の固定梁接続部に接続する。
【0024】
また、上記接続部の各側部に2本の上記第1の弾性支持部を接続し、上記固定部に駆動方向が長さ方向でありかつ駆動方向と直角の方向に並んだ複数の第1、第2の固定梁の一端を接続し、上記第1、第2の固定梁の他端を共通固定梁接続部に接続し、2本の上記第1の弾性支持部の上記接続部と接続された側とは反対側の端部を上記共通固定梁接続部に接続する。
【0025】
これらの場合、上記第1の固定梁の一端を第1の固定部に接続し、上記第2の固定梁の一端を第2の固定部に接続する。
【0026】
また、上記第2の弾性支持部の幅を上記第1の弾性支持部の幅よりも大きくする。
【0027】
また、上記板状部材として半導体基板を用い、上記板状部材を半導体加工技術を用いて加工する。
【0029】
【発明の効果】
本発明に係る角速度センサにおいては、質量の駆動方向と平行な側面に凹部を設け、凹部に第2の櫛歯電極を設けているから、質量のその面と直角な軸回りの慣性モーメントを抑制することができ、しかも第1、第2の櫛歯電極が質量の駆動に対して妨げとなることなく、剛性の許容範囲で第1、第2の櫛歯電極の長さを確保できるので、角速度を高精度に検出することができる。
【0030】
また、支持基板に固定された固定部に駆動方向と直角の方向を長さ方向とする第1の弾性支持部を介して接続部を設け、接続部に駆動方向を長さ方向とする第2の弾性支持部を介して質量を設けたときには、駆動および検出を基板主面に平行な方向で行なうから、駆動方向および検出方向の振動モード周波数およびその相対値は基板主面内の構造体の平面構造に依存し、製造バラツキにより影響を受けにくく、安定した角速度の検出感度を得ることができる。
【0031】
また、固定部に駆動方向が長さ方向でありかつ駆動方向と直角の方向に並んだ複数の固定梁の一端を接続し、固定梁の他端を固定梁接続部に接続し、第1の弾性支持部の接続部と接続された側とは反対側の端部を固定梁接続部に接続したときには、振動系を駆動したときに第1の弾性支持部に長さ方向の応力が生ずるのを抑制することができるから、駆動振動の非線形性を抑制することができ、また第1の弾性支持部の支持部の法線方向に対するねじり剛性が向上するから、振動系の法線方向のモード周波数の低下を回避することができるので、角速度をより高精度に検出することができる。
【0032】
また、第1、第2の弾性支持部の厚さを幅よりも大きくしたときには、高精度検出に影響を及ぼす質量の面と直角な方向の振動モード周波数を駆動、検出モード周波数より高周波領域に設定可能であるから、前記モードの影響を抑制し、角速度をより高精度に検出することができる。
【0033】
また、第2の弾性支持部を質量のその重心から最も離れた部分に接続したときには、質量の面と直角な方向の軸回りの回転に対する剛性が大きいから、回転モードの周波数を駆動、検出モード周波数に比べ充分高周波領域に設定することができるので、前記モードの影響を抑制し、角速度をより高精度に検出することができる。
【0035】
また、接続部の各側部に2本の第1の弾性支持部を接続し、固定部に駆動方向が長さ方向でありかつ駆動方向と直角の方向に並んだ複数の第1、第2の固定梁の一端を接続し、第1の固定梁の他端を第1の固定梁接続部に接続し、第2の固定梁の他端を第2の固定梁接続部に接続し、一方の第1の弾性支持部の接続部と接続された側とは反対側の端部を第1の固定梁接続部に接続し、他方の第1の弾性支持部の接続部と接続された側とは反対側の端部を第2の固定梁接続部に接続したときには、振動系を駆動したときに第1の弾性支持部に長さ方向の応力が生ずるのを抑制することができるから、駆動振動の非線形性を抑制することができ、また第1の弾性支持部の支持部の法線方向に対するねじり剛性が向上するから、振動系の法線方向のモード周波数の低下を回避することができるので、角速度をより高精度に検出することができる。
【0036】
また、接続部の各側部に2本の第1の弾性支持部を接続し、固定部に駆動方向が長さ方向でありかつ駆動方向と直角の方向に並んだ複数の第1、第2の固定梁の一端を接続し、第1、第2の固定梁の他端を共通固定梁接続部に接続し、2本の第1の弾性支持部の接続部と接続された側とは反対側の端部を共通固定梁接続部に接続したときには、振動系を駆動したときに第1の弾性支持部に長さ方向の応力が生ずるのを抑制することができるから、駆動振動の非線形性を抑制することができ、また第1の弾性支持部の支持部の法線方向に対するねじり剛性が向上するから、振動系の法線方向のモード周波数の低下を回避することができるので、角速度をより高精度に検出することができる。
【0037】
また、第1の固定梁の一端を第1の固定部に接続し、第2の固定梁の一端を第2の固定部に接続したときには、駆動電圧に対する振動系の共通電位と検出信号に対する振動系の共通電位とが別の固定部にて外部信号処理回路に接続されるから、検出信号に対する駆動電圧の影響を抑制することができるので、角速度をより高精度に検出することができる。
【0038】
また、第2の弾性支持部の幅を第1の弾性支持部の幅よりも大きくしたときには、高精度検出に影響を及ぼす質量の面と直角な方向の振動モード周波数を駆動、検出モード周波数より高周波領域に設定可能であるから、角速度をより高精度に検出することができる。
【0039】
また、板状部材として半導体基板を用い、板状部材を半導体加工技術を用いて加工したときには、固定部、第1の弾性支持部、接続部、第2の弾性支持部、質量を容易に形成することができるから、製造コストが安価である。
【0041】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る角速度センサを示す概略平面図、図2は図1の概略C−C断面図、図3は図1の概略D−D断面図、図4は図1のE部詳細図である。図に示すように、板状部材である半導体基板37に半導体支持基板34の主面すなわち基板主面と直角な方向の溝38が形成され、固定部22、41、接続部であるトラス24、質量32、第1、第2の弾性支持部25、27からなる構造体が設けられ、トラス24、質量32には小孔35が多数配設され、半導体支持基板34に絶縁膜33を介して固定部22、41が接合されている。また、質量32の駆動方向と平行な側面に四角形状の凹部39が形成され、凹部39のx軸方向の内壁にx軸方向が長手方向である第2の櫛歯電極30が複数配設されている。また、固定部41は半導体支持基板34に固定され、固定部41に櫛歯電極30と同様の形状の第1の櫛歯電極31が配設され、櫛歯電極30の側面と櫛歯電極31の側面とが対向しており、質量32のy軸方向の変位を静電容量変化として検出する検出手段は櫛歯電極30、櫛歯電極31を有している。なお、図1においては入出力用パッド42を図示したが、入出力用パッド42に接続される信号処理回路は説明を簡単にするため省略する。
【0042】
また、質量32の重心から最も離れた部分すなわち最遠点近傍付近には第2の弾性支持部27が接続され、弾性支持部27はx軸方向が長手方向となっており、弾性支持部27の厚さtと幅wとの関係はt>wとなっており、弾性支持部27の基板主面と平行な方向の剛性より直角な方向の剛性の方が高くなっている。また、弾性支持部27の長さは質量32と櫛歯電極30との合計質量で構成される振動系のy軸方向の共振周波数が所定値となるように設定されている。また、弾性支持部27の質量32とは反対側にトラス24が接続され、質量32は2つのトラス24に接続されており、質量32はトラス24に対して両持梁構造で支持されている。
【0043】
また、トラス24のx軸方向の側面にはx軸が長手方向となる第4の櫛歯電極29が配設され、固定部22に櫛歯電極29と同様の形状の第3の櫛歯電極28が配設され、櫛歯電極28の側面と櫛歯電極29の側面とが対向しており、トラス24および質量32をx軸方向に静電引力を用いて駆動する駆動手段は櫛歯電極28、櫛歯電極29を有している。なお、図1においては入出力用パッド23を図示したが、入出力用パッド23に接続される信号処理回路は説明を簡単にするため省略する。
【0044】
また、トラス24のy軸方向の側面には第1の弾性支持部25が接続され、弾性支持部25はy軸方向が長手方向となっており、弾性支持部25の厚さtと幅wとの関係がt>wとなっており、弾性支持部25の基板主面に平行な方向の剛性より垂直方向の剛性の方が高くなっている。また、弾性支持部25の長さは質量32、トラス24、弾性支持部27および櫛歯電極29、30、31の合計質量で構成される振動系のx軸方向の共振周波数が所定値となるように設定されている。また、弾性支持部25のトラス24とは反対側は固定部22に接続され、弾性支持部25が接続された固定部22の弾性支持部25の接続点近傍にはスリット溝26が設けられ、各トラス24は4本の弾性支持部25に接続されており、固定部22に対して両持梁構造で支持されている。
【0045】
つぎに、図5により図1〜図4に示した角速度センサの製造方法を説明する。まず、図5(a)に示すように、半導体支持基板34に絶縁膜33を介して構造体となる半導体基板37を接合したのち、所定の厚さまで研磨する。つぎに、図5(b)に示すように、半導体基板37の表面に構造に対応じたマスクパターン40を形成する。つぎに、図5(c)に示すように、半導体加工技術を用いて半導体基板37に溝38を作製し、構造体を形成する。この場合、溝38の深さは絶縁膜33まで達するようにする。つぎに、図5(d)に示すように、トラス24、質量32、弾性支持部25、27からなる可動部となる半導体基板37直下の絶縁膜33を除去する。この場合、トラス24、質量32には小孔35が多数配設されているから、絶縁膜33を容易に除去することができる。なお、以上の説明では信号処理回路の作製プロセスについては簡略化のため説明を省いた。
【0046】
図1〜図4に示した角速度センサにおいては、櫛歯電極28、29に電圧を印加することによりトラス24および質量32をx軸方向に駆動する。この場合、印加電圧の周波数は質量32、トラス24、弾性支持部25、櫛歯電極29〜31で構成される振動系のx軸方向の共振周波数とし、より大きい振幅で駆動する。この駆動状態で基板主面に直角なz軸方向の角速度Ωが印加すると、y軸方向に(数1)式で示したコリオリ力が生じる。この場合、弾性支持部27で設定した共振周波数が駆動周波数と同一であれば、質量32はy軸方向に共振振動を開始し、より大きなy軸方向変位として櫛歯電極30、31を有する検出手段の静電容量変化として検出される。このy軸方向の振幅は入力された角速度Ωに比例するため、y軸方向の振幅から角速度Ωを検出することができる。
【0047】
図1〜図4に示した角速度センサにおいては、図25、図26に示した従来の角速度センサと同様に、駆動および検出を基板主面に平行なx軸方向、y軸方向で行なうから、駆動軸であるx軸の方向および検出軸であるy軸の方向の振動モード周波数およびその相対値は基板主面内の構造体の平面構造に依存し、製造バラツキにより影響を受けにくく、安定した角速度Ωの検出感度を得ることができる。また、櫛歯電極30をその長手方向がx軸方向になるように配置してあるから、櫛歯電極30が質量32の駆動に対して妨げとなることなく、剛性の許容範囲で櫛歯電極30の長さを確保できる。たとえば、20μm厚の半導体基板37で幅6μm、長さ320μmの櫛歯電極30を形成し、櫛歯電極30を300μmの範囲でギャップ2μmで櫛歯電極31に対向させたとすると、10V程度までは電圧が印加可能であり、この櫛歯電極30、31の対を38対配設することにより、約1pFの検出容量が確保できる。したがって、角速度Ωを高精度に検出することができる。また、質量32の側面の一部に凹部39を形成し、凹部39の内側に櫛歯電極30を複数配設しているから、櫛歯電極30による可動体のz軸回りの慣性モーメントを抑制することができるので、角速度Ωをより高精度に検出することができる。また、弾性支持部25、27の厚さtと幅wとの関係がt>wとなっており、弾性支持部25、27の基板主面と平行な方向の剛性より直角な方向の剛性の方が高くなっているから、トラス24のy軸回りの回転剛性が向上し、高精度検出に影響を及ぼす基板主面と直角なz軸方向の振動モード周波数を駆動、検出モード周波数より高周波領域に設定可能であるので、基板主面と直角な方向の振動を生じさせることなく角速度Ωを測定することができるため、角速度Ωをより高精度に検出することができる。また、弾性支持部27が質量32の重心から最遠点近傍付近に接続されているから、z軸回りの回転に対する剛性が大きく、駆動および検出に悪影響をもたらす回転モードの周波数を駆動、検出モード周波数に比べ充分高周波領域に設定することができるので、z軸回りの回転振動を生じさせることなく角速度Ωを測定することができるため、角速度Ωをより高精度に検出することができる。また、トラス24を4本の弾性支持部25によって固定部22に接続しているから、高精度検出に影響を及ぼす基板主面と直角な方向の振動モード周波数を駆動、検出モード周波数より高周波領域に設定可能であるので、基板主面と直角な方向の振動を生じさせることなく角速度Ωを測定することができるため、角速度Ωをより高精度に検出することができる。また、半導体加工技術を用いて半導体基板37に溝38を作製して構造体を形成しているから、構造体を容易に形成することができるので、製造コストが安価である。また、固定部22の弾性支持部25の接続点近傍にはスリット溝26が設けられているから、固定部22からの応力の伝達を緩和することができるので、実装ストレス等による応力の影響を抑制できるため、安定した振動モード周波数を実現できる。その結果、角速度センサ感度の安定化が可能である。また、固定部22、41が可動体の外周部に配置されているから、基板主面内で固定部22、41に電気的な接続が可能であり、配線構造の簡素化が可能である。また、質量32の両側に駆動手段を配置しているから、構造の対称性を確保することができ、また駆動振幅検出を行なうことができる。また、質量32の中央部の両側に2列の検出手段を配置しているから、構造の対称性を確保することができ、また振幅を2つの静電容量の差動で変位を検出することができる。また、トラス24のy軸方向のサイズを基板主面と直角な方向の剛性を確保できる範囲で長く設定できるから、駆動手段の櫛歯電極28、29を多数配設できるので、より大きい静電駆動力を得ることができる。以上述べたように、検出容量を確保すると同時に、安定した構造体の振動モードを実現できるから、角速度センサの感度の高精度化と安定化とを同時に実現することができる。
【0048】
図6は本発明に係る他の角速度センサの質量部を示す概略図である。図に示すように、質量32には基板主面と直角な方向の剛性が確保できる範囲で貫通孔36が設けられている。なお、図面の簡略のため駆動手段、検出手段の図示を省略した。
【0049】
この角速度センサにおいては、質量32に貫通孔36が設けられているから、軽量化することができる。その結果、設計共振振動数に対して支持部の剛性を抑えることができ、駆動振幅増加、発生コリオリ力に対する変位増大により高感度化が可能である。
【0050】
図7〜図9に本発明に係る他の角速度センサの振動モードの具体例を示す。図に示すように、質量32は凹部39と貫通孔36とを有する。なお、図面の簡略のため駆動手段、検出手段の図示を省略した。そして、図7はx軸方向の駆動モード、図8はy軸方向の検出モードであり、周波数はいずれも3.5kHz程度である。また、図9はz軸回りの回転モードであり、周波数は30kHz程度であり、充分高い周波数に設定されている。
【0051】
図10は図7〜図9に示した角速度センサの構造体と同一の構造体の基板主面と直角な方向の振動モード例を示す図である。この振動モード周波数はおよそ7.5kHzであり、駆動、検出モード周波数(3.5kHz)の2倍以上である。そして、周波数比は構造体の更なる厚膜化によりさらに増加する。
【0052】
図11は本発明に係る他の角速度センサを示す概略図である。図に示すように、凹部39のx軸方向の内壁およびその内壁と相対する質量32のx軸方向の外周部側壁に、x軸方向が長手方向である櫛歯電極30が複数配設されている。また、質量32のx軸方向の外周部側壁の櫛歯電極30に隣接する部分に弾性支持部27が接続され、弾性支持部27同士の間隔は櫛歯電極30を外周部に配設したことにより増加した質量32の慣性モーメントに対してz軸回りの回転剛性が確保できるように配置されている。
【0053】
この角速度センサにおいては、櫛歯電極30を質量32の外周部側壁にも配設したから、より大きい検出容量が得られるので、角速度Ωをより高精度に検出することができる。また、櫛歯電極30が質量32の外周部にも配設されているから、質量32のy軸方向のサイズを剛性の確保できる範囲で図1〜図4に示した角速度センサに比べ長くすることができる。
【0054】
図12は本発明に係る他の角速度センサの一部を示す概略図である。図に示すように、質量32とトラス24とを接続する弾性支持部27の幅w1とトラス24と固定部22を接続する弾性支持部25の幅w2との関係がw1>w2となるように設定してある。
【0055】
この角速度センサの構造体の1次元近似モデルを図13に示す。図において、k1は質量32をトラス24にて両持梁構造で支持する計4本の弾性支持部27の基板主面と直角なz軸方向のバネ定数を表す。前述のように弾性支持部27の幅はw1である。また、m1は質量32と櫛歯電極30との質量合計である。また、k2はトラス24を固定部22にて両持梁構造で支持する計8本の弾性支持部25の基板主面と直角なz軸方向のバネ定数を表す。前述のように弾性支持部25の幅はw2である。また、m2はトラス24と櫛歯電極29との質量合計である。そして、比γ=w1/w2、比β=m1/m2とすると、図13に示す1次元2自由度振動系のz軸方向の1次振動モード周波数ω1の2乗は次式で表される。
【0056】
【数4】
ω1 2=1/2[2+γ2(β+1)−√{4+γ4(β+1)2}]
図14は1次モード周波数ω1と比βとの関係を比γをパラメータとして示すグラフで、線a〜cはそれぞれ比γが0.5、1、2の場合を示す。図14から明らかなように、γ>1の方が1次振動モード周波数ω1が大きくなる。したがって、γ>1とすることによりすなわち弾性支持部27の幅w1を弾性支持部25の幅w2よりも大きくすることにより、高精度検出に影響を及ぼす基板主面と直角な方向の振動モード周波数を駆動、検出モード周波数より高周波領域に設定可能であるから、基板主面と直角な方向の振動を生じさせることなく角速度Ωを測定することができるので、角速度Ωを高精度に検出することができる。なお、この効果は構造体の更なる厚膜化によりさらに増大する。
【0057】
図15は本発明に係る他の角速度センサの一部を示す概略図である。図に示すように、トラス24の各側部すなわち図15紙面上下方向側の端部分に2本の第1の弾性支持部25が接続され、第1、第2の固定部46a、46bが半導体支持基板34に固定され、固定部46aに駆動軸であるx軸方向が長さ方向でありかつ検出軸であるy軸方向に並んだ2本の第1の固定梁44aの一端が接続され、固定部46bにx軸方向が長さ方向でありかつy軸方向に並んだ2本の第2の固定梁44bの一端が接続され、2本の固定梁44aの他端が第1の固定梁接続部45aに接続され、2本の固定梁44bの他端が第2の固定梁接続部45bに接続され、一方の弾性支持部25のトラス24と接続された側とは反対側の端部が固定梁接続部45aに接続され、他方の弾性支持部25のトラス24と接続された側とは反対側の端部が固定梁接続部45bに接続され、固定梁接続部45a、45b、固定梁44a、44bにより弾性支持部25の片持梁構造の支持部が構成されている。
【0058】
図16は図15に示した角速度センサの駆動検出時の等価回路を示す図である。図に示すように、駆動電圧が印加されるノード47が信号処理回路23に設けられ、櫛歯電極28、29で分布静電容量48が構成され、トラス24、弾性支持部25、27に電気抵抗49が分布し、電気抵抗49は固定部46aにて外部信号処理回路(図示せず)に接続され、電気抵抗49に質量32の抵抗50が接続され、抵抗50に櫛歯電極30、31で構成された静電容量51が接続され、静電容量51に入出力用パッド42に設けられかつ静電容量51の変化を検出するためのたノード52が接続され、また電気抵抗49は固定部46bにて外部信号処理回路(図示せず)に接続されている。
【0059】
この角速度センサにおいては、ノード47に駆動電圧を印加すると、櫛歯電極28、29で構成される分布静電容量48にて静電引力が発生し、振動系が駆動される。この場合、駆動電圧に対する振動系の共通電位は固定部46aにて外部信号処理回路に接続される。そして、角速度Ωの入力により発生する質量32の変位は櫛歯電極30、31で構成された静電容量51の変化として検出される。この場合、静電容量51の変化は固定部46bにて外部信号処理回路に接続される振動系の共通電位に対しノード52において検出される。
【0060】
このような角速度センサにおいては、弾性支持部25のトラス24と接続された側とは反対側の端部が固定梁接続部45a、45b、固定梁44a、44bを介して固定部46a、46bに接続されているから、弾性支持部25の支持部のy軸方向の剛性が小さいので、弾性支持部25の固定梁接続部45a、45b側端部が比較的自由にy軸方向に移動でき、振動系を駆動したときに弾性支持部25に長さ方向の応力が生ずるのを抑制することができる。このため、櫛歯電極28、29で構成される分布静電容量48にて発生する静電引力と質量32のx軸方向の振幅とを比例させることができ、駆動振動の非線形性を抑制することができるから、より大きい振幅での質量32の駆動が可能で、角速度Ωをより高精度に測定することができる。また、固定部46a、46bと固定梁接続部45a、45bとが2本の固定梁44a、44bによって接続されているから、弾性支持部25の支持部の法線方向すなわち半導体支持基板34と直角方向に対するねじり剛性が向上する。このため、振動系の法線方向のモード周波数の低下を回避することができるから、駆動モード、検出モードの周波数と法線方向モードの周波数との周波数弁別比を大きくすることができるので、角速度Ωをより高精度に測定することができる。また、駆動電圧に対する振動系の共通電位は固定部46aにて外部信号処理回路に接続され、また検出信号に対する振動系の共通電位は固定部46bにて外部信号処理回路に接続されているから、検出信号に対する駆動電圧の影響を抑制することができるので、角速度Ωをより高精度に測定することができる。
【0061】
図17は分布静電容量48にて発生する静電引力すなわち駆動力と質量32の駆動方向の変位との関係を示すグラフであり、線aは線形モデルを示し、線bは図15に示した角速度センサの場合を示し、線cは第1の弾性支持部25を直接固定部に接続した場合を示す。このグラフから明らかなように、図15に示した角速度センサにおいては駆動振動の非線形性を確実に抑制することができる。
【0062】
図18〜図20に図15に示した角速度センサの固定梁44a、44bのy軸方向の剛性が弾性支持部27のy軸方向の剛性の10倍となるように、固定梁44a、44bの長さおよび幅を設定した場合の振動モードの具体例を示す。なお、図面の簡略のため駆動手段、検出手段の図示を省略した。そして、図18はx軸方向の駆動モード(周波数f=3693Hz)、図19はy軸方向の検出モード(周波数f=3691Hz)、図20は法線方向モード(周波数f=5661Hz)であり、駆動モード、検出モードすなわち基本モードに対する法線方向モードの周波数弁別比は1.53であり、この周波数弁別比は十分に大きい。
【0063】
図21は本発明に係る他の角速度センサの一部を示す概略図である。図に示すように、トラス24の各側部に2本の弾性支持部25が接続され、固定部46aにx軸方向が長さ方向でありかつy軸方向に並んだ2本の第1の固定梁44aの一端が接続され、固定部46bにx軸方向が長さ方向でありかつy軸方向に並んだ2本の第2の固定梁44bの一端が接続され、2本の固定梁44aおよび2本の固定梁44bの他端が共通固定梁接続部53に接続され、2本の第1の弾性支持部25のトラス24と接続された側とは反対側の端部が共通固定梁接続部53に接続され、共通固定梁接続部53、固定梁44a、44bにより弾性支持部25の両持梁構造の支持部が構成されている。
【0064】
この角速度センサにおいても、弾性支持部25のトラス24と接続された側とは反対側の端部が共通固定梁接続部53、固定梁44a、44bを介して固定部46a、46bに接続されているから、弾性支持部25の支持部のy軸方向の剛性が小さいので、櫛歯電極28、29にて発生する静電引力と質量32のy軸方向の振幅とを比例させることができ、駆動振動の非線形性を抑制することができるため、角速度Ωをより高精度に測定することができる。また、固定部46a、46bと共通固定梁接続部53とが2本の固定梁44aおよび2本の固定梁44bによって接続されているから、弾性支持部25の支持部の法線方向に対するねじり剛性が向上するので、振動系の法線方向のモード周波数の低下を回避することができるため、駆動モード、検出モードの周波数と法線方向モードの周波数との周波数弁別比を大きくすることができ、角速度Ωをより高精度に測定することができる。また、駆動電圧に対する振動系の共通電位は固定部46aにて外部信号処理回路に接続され、また検出信号に対する振動系の共通電位は固定部46bにて外部信号処理回路に接続されているから、検出信号に対する駆動電圧の影響を抑制することができるので、角速度Ωをより高精度に測定することができる。
【0065】
そして、図21に示した角速度センサにおいて、固定梁44a、44bのy軸方向の剛性が弾性支持部27のy軸方向の剛性の100倍となるように、固定梁44a、44bの長さおよび幅を設定した場合には、駆動振動の非線形性の抑制の程度は図17の線bで表される非線形性の抑制の程度とほぼ同じであり、またx軸方向の駆動モードの周波数f=3718Hzであり、y軸方向の検出モードの周波数f=3719Hzであり、法線方向モードの周波数f=6223Hzであって、駆動モード、検出モードすなわち基本モードに対する法線方向モードの周波数弁別比は1.67であり、この周波数弁別比は十分に大きい。
【0066】
なお、上述実施の形態においては、質量32の両側に駆動手段を配置したが、質量32の片側にのみ駆動手段を配置してもよい。また、上述実施の形態においては、質量32の中央部の両側に2列の検出手段を配置したが、質量32の中央部に1列の検出手段を配置してもよい。また、上述実施の形態においては、固定部22、41に入出力用パッド23、42を配置したが、固定部22、41に信号処理回路を配置してもよい。また、上述実施の形態においては、固定部46aに2本の第1の固定梁44aの一端を接続し、固定部46bに2本の第2の固定梁44bの一端を接続したが、固定部に3本以上の第1、第2の固定梁の一端を接続してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る角速度センサを示す概略平面図である。
【図2】図1の概略C−Cの断面図である。
【図3】図1の概略D−Dの断面図である。
【図4】図1のE部詳細図である。
【図5】図1〜図4に示した角速度センサの製造方法の説明図である。
【図6】本発明に係る他の角速度センサの質量部を示す概略図である。
【図7】本発明に係る他の角速度センサの振動モードの具体例を示す図である。
【図8】本発明に係る他の角速度センサの振動モードの具体例を示す図である。
【図9】本発明に係る他の角速度センサの振動モードの具体例を示す図である。
【図10】本発明に係る他の角速度センサの振動モードの具体例を示す図である。
【図11】本発明に係る他の角速度センサを示す概略図である。
【図12】本発明に係る他の角速度センサの一部を示す概略図である。
【図13】図12に示した角速度センサの構造体の1次元近似モデルを示す図である。
【図14】1次モード周波数ω1と比βとの関係を示すグラフである。
【図15】本発明に係る他の角速度センサの一部を示す概略図である。
【図16】図15に示した角速度センサの駆動検出時の等価回路を示す図である。
【図17】駆動力と質量の駆動方向の変位との関係を示すグラフである。
【図18】図15に示した角速度センサの振動モードの具体例を示す図である。
【図19】図15に示した角速度センサの振動モードの具体例を示す図である。
【図20】図15に示した角速度センサの振動モードの具体例を示す図である。
【図21】本発明に係る他の角速度センサの一部を示す概略図である。
【図22】従来の角速度センサを示す概略図である。
【図23】図22のA−A断面図である。
【図24】図22、図23に示した角速度センサの動作を説明するためのグラフである。
【図25】従来の他の角速度センサを示す概略図である。
【図26】図25のB−B断面図である。
【符号の説明】
22…固定部
24…トラス
25…第1の弾性支持部
27…第2の弾性支持部
28…第3の櫛歯電極
29…第4の櫛歯電極
30…第2の櫛歯電極
31…第1の櫛歯電極
32…質量
34…半導体支持基板
37…半導体基板
39…凹部
41…固定部
44a…第1の固定梁
44b…第2の固定梁
45a…第1の固定梁接続部
45b…第2の固定梁接続部
46a…第1の固定部
46b…第2の固定部
53…共通固定梁接続部
Claims (12)
- 支持基板と、上記支持基板に固定された固定部と、上記固定部に弾性支持部を介して設けられた質量と、上記質量を振動する駆動手段と、上記質量の上記駆動手段による駆動方向と直角でかつ上記質量の面と平行な方向の変位を検出する検出手段とを有する角速度センサであって、上記質量の上記駆動方向と平行な側面に凹部を設け、上記検出手段として上記固定部に上記駆動方向を長さ方向として設けられた複数の第1の櫛歯電極と上記凹部内の上記質量部に上記駆動方向を長さ方向として設けられた複数の第2の櫛歯電極とを有するものを用いたことを特徴とする角速度センサ。
- 上記弾性支持部は、上記支持基板に固定された固定部に上記駆動方向と直角の方向を長さ方向とする第1の弾性支持部を介して接続部を設け、上記接続部に上記駆動方向を長さ方向とする第2の弾性支持部を介して上記質量を設けたことを特徴とする請求項1に記載の角速度センサ。
- 上記固定部に駆動方向が長さ方向でありかつ駆動方向と直角の方向に並んだ複数の固定梁の一端を接続し、上記固定梁の他端を固定梁接続部に接続し、上記第1の弾性支持部の上記接続部と接続された側とは反対側の端部を上記固定梁接続部に接続したことを特徴とする請求項2に記載の角速度センサ。
- 上記駆動手段として上記固定部に上記駆動方向を長さ方向として設けられた複数の第3の櫛歯電極と上記接続部に上記駆動方向を長さ方向として設けられた複数の第4の櫛歯電極とを有するものを用いたことを特徴とする請求項2に記載の角速度センサ。
- 上記第1、第2の弾性支持部の厚さを幅よりも大きくしたことを特徴とする請求項2に記載の角速度センサ。
- 上記支持基板の主面と平行に設けられかつ厚さが均一な板状部材を上記支持基板の主面と直角な方向に加工して上記固定部、上記第1の弾性支持部、上記接続部、上記第2の弾性支持部、上記質量を形成したことを特徴とする請求項2に記載の角速度センサ。
- 上記第2の弾性支持部を上記質量のその重心から最も離れた部分に接続したことを特徴とする請求項2に記載の角速度センサ。
- 上記接続部の各側部に2本の上記第1の弾性支持部を接続し、上記固定部に駆動方向が長さ方向でありかつ駆動方向と直角の方向に並んだ複数の第1、第2の固定梁の一端を接続し、上記第1の固定梁の他端を第1の固定梁接続部に接続し、上記第2の固定梁の他端を第2の固定梁接続部に接続し、一方の上記第1の弾性支持部の上記接続部と接続された側とは反対側の端部を上記第1の固定梁接続部に接続し、他方の上記第1の弾性支持部の上記接続部と接続された側とは反対側の端部を上記第2の固定梁接続部に接続したことを特徴とする請求項2または7に記載の角速度センサ。
- 上記接続部の各側部に2本の上記第1の弾性支持部を接続し、上記固定部に駆動方向が長さ方向でありかつ駆動方向と直角の方向に並んだ複数の第1、第2の固定梁の一端を接続し、上記第1、第2の固定梁の他端を共通固定梁接続部に接続し、2本の上記第1の弾性支持部の上記接続部と接続された側とは反対側の端部を上記共通固定梁接続部に接続したことを特徴とする請求項2または7に記載の角速度センサ。
- 上記第1の固定梁の一端を第1の固定部に接続し、上記第2の固定梁の一端を第2の固定部に接続したことを特徴とする請求項8または9に記載の角速度センサ。
- 上記第2の弾性支持部の幅を上記第1の弾性支持部の幅よりも大きくしたことを特徴とする請求項2または7に記載の角速度センサ。
- 上記板状部材として半導体基板を用い、上記板状部材を半導体加工技術を用いて加工したことを特徴とする請求項6に記載の角速度センサ。
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