JPH0942973A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

Info

Publication number
JPH0942973A
JPH0942973A JP7196404A JP19640495A JPH0942973A JP H0942973 A JPH0942973 A JP H0942973A JP 7196404 A JP7196404 A JP 7196404A JP 19640495 A JP19640495 A JP 19640495A JP H0942973 A JPH0942973 A JP H0942973A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
angular velocity
mass
velocity sensor
drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7196404A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3409520B2 (ja
Inventor
Takeshi Mitamura
健 三田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP19640495A priority Critical patent/JP3409520B2/ja
Publication of JPH0942973A publication Critical patent/JPH0942973A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3409520B2 publication Critical patent/JP3409520B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体技術により高感度、高精度で、外乱加速
度その他のノイズの影響を受け難く小形軽量な角速度セ
ンサを量産して低原価で提供することにある。 【解決手段】基板と、基板主面上に隔離形成され直交す
る第1軸と第2軸の方向に振動する振動質量と、振動質
量を支持し第1軸と第2軸に対称に配置され両軸方向に
等しいバネ定数を持つ少なくとも2つの支持部と、基板
に固定され振動質量を第1軸方向に駆動する駆動電極、
駆動手段と、基板に固定され振動質量の第2軸方向の変
位を検出する検出電極、検出手段で構成され、振動質量
と支持部を共通電位に保持し、駆動電極を複数の電圧値
を印加可能に分割し、振動質量を第1軸方向に振動させ
ながら基板の主面に垂直な第3軸の回りに回転させたと
き第2軸方向に生ずるコリオリ力を検出して第3軸回り
の角速度を測定するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小形軽量で量産性
に富み、しかも高精度な角速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の角速度センサとしては、例えば、
図30に示すような第1従来例がある。図中、2はエン
リバなどの恒弾性金属で形成された正方形断面を有する
振動子で、支持部3で支持されている。振動子の側面に
は駆動用圧電素子4と検出用圧電素子1が固定されてい
る。駆動用圧電素子4にx軸方向の共振周波数を有する
交流電圧を印加し、これを歪ませることにより振動子を
図中x軸方向に駆動し振動させる。この状態で、図のz
軸方向の回りに振動子を角速度Ωで回転させると、図の
y軸方向にコリオリ力が発生する。振動子全体で発生す
るコリオリ力Fc(t)は、下記(1)式で表わせる。
【0003】 Fc(t)=2・Ω・∫dm(r)・Vm(r,t) ……(1) ここで、Vm(r,t)は振動子を駆動することにより
発生する質量dm(r)を有する微小部分のx軸方向の
速度である。積分範囲は振動子全体である。発生したコ
リオリ力により振動子はy軸方向に撓み、この撓みによ
り発生する歪を検出用圧電素子1により検出する。
(1)式から、より大きいコリオリ力を発生させるため
には、a:振動子の質量を大きくする、b:共振周波数
で駆動を行い、Vmを大きくする、c:駆動軸と検出軸
の共振周波数を一致させ、検出軸での変位を大きくす
る、ことが有効であることが判る、また、発生したコリ
オリ力を精度よく検出するには、d:振動子の振動振幅
を一定に保つことが必要である。しかし、上記のような
第1従来例の角速度センサには、a:振動子及び支持部
を機械加工して作成するため、小型化に限度がある、
b:振動子の各軸方向の共振周波数の調整が困難で、機
械的調整コストが嵩む、などの問題点があった。
【0004】以上のような問題点を解消するために、特
開平5−248872号公報に図31及び図32(図3
1のA−A’断面図)に示すような角速度センサが開示
されている。以下、その構成を図面を用いて説明する。
この第2従来例では、振動子はシリコン等よりなる基板
12上に構成されている。振動系は振動質量10、中間
支持部11および支持部8で構成されている。振動質量
10、中間支持部11及び支持部8は、例えばポリシリ
コン層により形成されている。支持部8はアンカー部7
によりシリコン基板12に固定されていおり、導電性パ
ターンにより電気的に接続されている。また、5は固定
部である。電気配線は図面の簡略化のために図示しな
い。中間支持部11はアンカー部7の中間に支持部8に
より支持されている。振動質量10は、振動質量を中心
にx,y軸方向に十字状に配置された支持部8により支
持されている。中間支持部11の側面には静電引力で振
動質量10をx軸方向に駆動するための駆動電極6が1
対形成されている。中間支持部のもう一組の側面にはy
軸方向のコリオリ力による変位を検出するための検出電
極9が形成されている。
【0005】次に、上記第2従来例の動作について説明
する。振動系は一対の駆動電極6にそれぞれ駆動電圧V
p+vd・sinωt、Vp−vd・sinωtを印加
し、静電引力により駆動させる。但し、Vpは直流バイ
アス電源、vd・sinωtは駆動用交流電源圧であ
る。駆動周波数ωは振動系のx軸方向の共振周波数と一
致するようにしてある。この状態で振動質量、中間支持
部および支持部より構成される振動系をz軸方向の回り
に角速度Ωで回転させると、振動系にはy軸方向にコリ
オリ力が発生する。発生するコリオリ力は下記(2)式
で表わされる。
【0006】 Fc(t)≒2・m・Vm(t)・Ω ……(2) ここで、mは振動質量10の質量、Vm(t)は静電引
力により駆動されて振動する振動質量10の速さであ
る。但し、中間支持部の質量は振動質量に比べ充分小さ
いと仮定した。したがって、検出電極9の間の静電容量
値から角速度Ωを検出できる。
【0007】上記のような構成によって第2従来例では
第1従来例についての既述の問題点に対して、a:半導
体製造技術により、小型かつ安価な角速度センサの実現
が可能である(第1従来例の問題点aに対して)、b:
振動系をポリシリコン層で形成した平面構造に構成し駆
動および検出方向は基板平面に対して平行方向であるた
め、3次元的な構造が不要であり、構造が簡素化出来る
(第1従来例の問題点aに対して)、c:振動系をポリ
シリコン層で形成した平面構造とし、かつ駆動及び検出
両方向に対して対称形状としたため両方向の共振周波数
が一致し感度が向上する(第1従来例の問題点bに対し
て)、d:駆動および検出方向ともに基板平面に対して
平行方向であるので、支持部の断面形状に対する駆動軸
および検出軸方向の共振周波数の依存性は同等であり、
プロセスのバラツキよる両方向の共振周波数の相対値変
化はない(第1従来例の問題点bに対して)、e:駆動
軸及び検出軸ともに基板平面に対して平行方向であり、
振動状態に於て空気粘性の影響が少なくなり、共振時の
Q値が大きくなり検出感度が向上する、などの効果や利
点が得られる。
【0008】しかし、この第2従来例には、振動質量が
一方向のみに変位可能な支持部により支持されているた
め、a:振動質量はy軸方向に延びた支持部一対を介し
て中間支持部に接続されているため、x軸方向の駆動時
に、両側の中間支持部と共に支持部により振動質量の方
向に引き込まれる(図33参照)、この結果、中間支持
部11は静止位置よりもそれぞれ振動質量方向にオフセ
ットした位置を中心に駆動周波数の倍周波数でy軸方向
に振動することになり、検出方向と駆動方向とで振動モ
ードに差異が生じ、角速度の高精度測定に必要な振動質
量の振動制御が困難になる、また、この左右の振動に支
持部の製造バラツキ等に起因する差が生じれば、駆動振
動誘起の出力信号が発生し、検出信号のS/N比の低下
をもたらす、b:駆動及び検出方向は等しい共振周波数
を有するため、支持部の製造バラツキ等で生じる構造の
非対称性に起因する駆動力の検出方向成分により検出軸
方向に共振する可能性があるが、この第2従来例の場
合、この駆動誘起振動を制御できず、出力信号として検
出し、測定精度が低下する可能性がある、などのような
問題点がある。
【0009】また、やはり半導体製造技術を利用した角
速度センサが特開平5−312576号公報に開示され
ている。この第3従来例を図34、図35(図34のA
−A’断面図)により説明する。図中、63と65はシ
リコン基板で、64は酸化膜である。シリコン基板65
に酸化膜64を形成させた後、これをパターニングして
シリコン基板63と直接接合法を用いて両者を接合させ
てから、シリコン基板63を所定の厚さまで研磨する。
59は半導体製造技術を用い、シリコン基板63をエッ
チングして形成した溝部である。この溝部59によりこ
れから説明する振動質量、第1、第2支持部およびフレ
ーム部を形成している。61は振動質量で、第1支持部
60により支持されている。第1支持部60の振動質量
61との接続部に反対の側はフレーム部57に接続され
て接続部を形成している。フレーム部57は第2支持部
56で支持されている。フレーム部57には静電引力で
振動質量61をx軸方向に駆動して振動させるための櫛
歯電極62が構成されている。振動質量61のコリオリ
力による変位を検出するために、第1支持部60のフレ
ーム部57との接続部付近に各支持部毎に2本平行に配
置されたピエゾ抵抗55により構成した抵抗ブリッジ
が、また振動質量61とフレーム部57に検出電極58
が構成されている(電気的配線の詳細は図面の簡略化の
ため省略した)。
【0010】第2支持部56で支持されているフレーム
部57は櫛歯電極62に電圧を印加することによりx軸
方向に静電引力により駆動される(電気的配線の詳細は
図面の簡略化のため省略した)。この状態で基板平面に
垂直なz軸方向の回りに全体を角速度Ωで回転させる
と、既に説明した(2)式で表わしたのと同様なコリオ
リ力がy軸方向に発生する。発生したコリオリ力による
振動質量61のy軸方向の変位は、上記上記ピエゾ抵抗
55の抵抗差、または上記検出電極58間の電気容量変
化として検出される。
【0011】上記第3従来例では、a:半導体技術を利
用しているので小形で安価な角速度センサが実現でき
る、b:駆動軸もコリオリ力検出軸も共に基板平面に対
して平行なので、駆動軸および検出軸方向の共振周波数
を平面構造で決定できる、c:駆動軸および検出軸とも
に基板平面に対して平行なので、振動状態において空気
粘性の影響が少なくなり、共振時のQ値が大きくなり検
出感度が向上する、などの利点が得られる。しかし、第
3従来例では、半導体で振動質量を構成したので、
(2)式における質量mが小さく、発生するコリオリ力
は微小であり、ピエゾ抵抗55で構成した抵抗ブリッジ
では実際上は測定不可能で、検出電極58の静電容量変
化により振動質量の変位を測定する必要がある。しか
し、検出電極58は振動質量61とフレーム57の側面
に形成させたため、対向面積が小さく静電容量値を十分
確保できない。その結果、振動質量の変位を測定する際
に、S/N比を十分確保できないという問題点が生じて
いる。また、振動質量を駆動するための櫛歯電極62に
おいても、十分な対向面積を確保することが困難で、十
分な駆動振幅を得られないという問題点もあった。ま
た、発生するコリオリ力による振動質量61の変位を検
出するピエゾ抵抗55または振動質量のフレーム部57
に対する変位を検出する検出電極58と、櫛歯電極62
への支持部を介した電気的接続と、上記各部への電気的
分離とが必要であり、支持部および駆動電極の微細化が
困難である、という問題もあった。さらに、上記の電気
的接続にAl等の金属を用いた場合、支持部を形成する
構造体であるシリコンや絶縁膜との間に熱膨張係数の差
が生じるので、発生する熱応力によって構造体に反り等
を生じ、出力がオフセットするおそれがあると共に、支
持部の大幅変形によって上記金属部に塑性変形を生じ、
それによって出力に経時劣化を生じるおそれもある、と
いう問題点もあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の技術
の上記のような種々の問題点を解消し、小形軽量で、正
確な検出結果が得られ、しかも量産性に富んだ、角速度
センサを提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては、基板と、基板の主面上に形成され
基板主面内の互いに直交する第1軸方向と第2軸方向と
に振動する振動質量と、一端が振動質量に他端が基板に
固定されて振動質量を支持し第1軸および第2軸方向に
対称に配置され両軸の方向に等しいバネ定数を有する少
なくとも2つの支持部と、基板に固定され振動質量を第
1軸方向に駆動する駆動電極および駆動手段と、基板に
固定され振動質量の第2軸方向の変位を検出する検出電
極および検出手段とにより構成され、振動質量と支持部
を共通電位に保持し、駆動電極を複数の値の電圧を印加
できるように分割し、振動質量を第1軸方向に駆動して
振動させながら基板の主面に垂直な第3軸の回りに回転
させたとき第2軸方向に生ずるコリオリの力を検出する
ことにより第3軸の回りの回転角速度を測定するように
した。
【0014】また、上記のように、第1軸方向に駆動す
る駆動電極と、第2軸方向の変位を検出する検出電極
を、別個に設置する代わりに、電気的に独立した2つの
電極で構成された対向電極を用いる点は同様であるが、
これら2電極に同時に駆動電圧V1、V2を印加して対
向電極間に生ずる静電引力により第1軸方向に駆動さ
せ、対向電極を構成する2つの固定電極と振動質量側電
極間の静電容量をそれぞれC1、C2とするとき、C1
とC2の和より振動質量の第1軸方向の駆動振幅に関す
る情報を、C1とC2の差より振動質量のコリオリ力に
よる第2軸方向の変位に関する情報を検出することに
し、1種類の電極を駆動とコリオリ力検出に兼用するよ
うにしても良い。
【0015】
【作用】駆動電極を複数の値の電圧をそれぞれ独立して
印加できるように分割したので、製造プロセス中に振動
質量や支持部が、たとえ第1軸方向について非対称に形
成されたとしても問題が生じないようにすることができ
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態に基づ
いて更に詳細に説明する。
【0017】第1の実施の形態:第1の実施の形態を図
1および図2(図1のB−B’断面図)によって説明す
る。本実施の形態は請求項(1)、(2)、(4)〜
(15)に対応する。まず基本構成を説明する。14は
薄膜構造材で形成された振動質量である。振動質量14
は、四隅において、同じく薄膜構造材で形成され、x
(第1軸)、y(第2軸)両軸方向に等しいバネ定数を
有する支持部16に接続されている。なお、図中、支持
部は模式的に示してある。支持部16は、図示のように
x、y両軸に対して対称に配置されている。支持部の他
端は固定部17において基板に固定されると共に、導電
材と電気的にも接続されている(図面の簡略化のため配
線は図示してない)。振動質量14の側面には櫛歯状の
電極が複数形成されており、固定部17に接続された櫛
歯状対向電極との間で、静電引力により振動質量14を
x軸方向に駆動するための駆動電極対13を形成してい
る。駆動電極対13の部分を拡大して図5(a)に示し
てある。基板に固定した櫛歯状駆動電極は、振動質量側
の櫛歯状駆動電極の右側に対向する電極21と左側に対
向する電極20とにより構成されており、それぞれ独立
に駆動電圧が印加できるようになっている。さらに、振
動質量14の側面には櫛歯状の電極が複数形成されてお
り(図面では一組のみを図示した)、固定部17に接続
された櫛歯状対向電極との間の静電容量値の変化によ
り、振動質量14のy軸方向の変位を検出するための検
出電極対15を形成している。検出電極対の拡大図を図
6に示す。この場合の各櫛歯電極の配置は図6に示すよ
うに、各対向櫛歯電極対が互いに干渉しないようにd1
<<d2となっている。
【0018】次に本実施の形態の支持部を詳細に説明す
る。x、y両軸方向に等しいバネ定数を有する支持部
は、図中x−y平面内で変位変形可能であり、x軸とy
軸のなす角を2等分する軸方向に対称な構造とすること
により実現可能である。いくつかの例を図14、図15
に示してある。図14には1つの構造要素により対称構
造を実現した例が示してある。x、y軸のなす角を2等
分する方向に対称軸を設定しているため、x軸およびy
軸方向への構造体の変形のモードが等しくなり両軸方向
に等しいバネ定数を有する。図15には複数の構造要素
により対称構造を実現した例を示してある。x、y軸の
なす角を2等分する方向に対称軸を設定しているためx
およびy軸方向への構造体の変形のモードが等しくなり
両軸方向に等しいバネ定数を有する。図14に示した例
に比べて、構造要素の増減によりバネ定数の設計変更が
容易であるという効果が得られる。
【0019】作成プロセスは複数種類あるが、それらに
ついて説明する。 1.ポリシリコンが構造材である場合の作成プロセスの
例を図8に示す。 (a)高濃度拡散層22を形成後、シリコン基板を酸化
して酸化膜24を形成させ、酸化膜24上に窒化シリコ
ン膜23を全面に堆積する。 (b)PSG等のパッシベーション膜27を全面に堆積
させる。高濃度拡散層まで達するコンタクトホールを形
成後、ポリシリコン膜25を堆積させ、必要ならば不純
物の拡散を行った後、ポリシリコン膜をパターニングす
る。 (c)高濃度拡散層まで達するコンタクトホールを形成
後、金属配線26を堆積させ、パターニングする。 (d)PSG等のパッシベーション膜27を全面堆積さ
せ、これをパターニングした後、金属配線及び周辺回路
部保護のために窒化シリコン膜28を堆積しパターニン
グする。 (e)弗酸系の溶液を用いて犠牲層であるPSG等のパ
ッシベーション膜を除去し、ポリシリコンの構造材を形
成する。なお、上記の説明では省略したが、同一基板上
に周辺回路部をも集積することにより、微小な信号処理
が可能になるばかりではなく、センサの小型化、低コス
ト化にも有利となる。
【0020】2.SOI層が構造材である場合の作成プ
ロセスの例を図9に示す。本作成プロセスでは、第1シ
リコン基板を酸化させ、酸化膜を介して第2シリコン基
板と直接接合法を用いて接合させてから、第2シリコン
基板を所定の厚さに研磨したSOI基板を用いる。 (a)SOI層に高濃度拡散層29を形成させた後、酸
化を行い酸化膜24で全面を覆う。 (b)PSG等のパッシベーション膜30を全面に堆積
後、高濃度拡散層29に到達するコンタクトホールを形
成する。その後、全面に配線となる金属を堆積させ、パ
ターニングを行い、金属配線26を形成する。 (c)全面に再度PSG等のパッシベーション膜30を
堆積させた後、パッシベーション膜30及び酸化膜24
のパターニングを行う。 (d)窒化シリコン膜23を全面に堆積後、パターニン
グを行い、金属配線および周辺回路部の保護膜を形成す
る。その後、RIE等の技術を用い、SOI層に溝部3
1を形成する。
【0021】(e)SOI層下の酸化膜を犠牲層とし
て、弗酸系の溶液で除去し振動質量及び支持部を形成す
る。なお、上記の説明では省略したが、同一基板上に周
辺回路部も集積することにより微小な信号処理が可能に
なるばかりではなく、センサの小型化、低コスト化にも
有利となる。
【0022】3.鍍金金属が構造材の場合の作成プロセ
スの例を図10に示す。 (a)まずシリコン基板に高濃度拡散層22を形成さ
せ、酸化膜24を全面に形成させる。その後、パッシベ
ーション膜として窒化シリコン膜23を全面に堆積す
る。 (b)金属膜全面堆積とパターニング、PSG等のパッ
シベーション膜の全面堆積、金属膜配線へのコンタクト
ホール形成、金属膜全面堆積とパターニング、PSG等
のパッシベーション膜の全面堆積とパターニング、金属
配線および周辺回路部保護のための窒化シリコン膜の全
面堆積とパターニングを行う。 (c)犠牲層としての鍍金法による金属膜33の堆積と
パターニング、構造材として鍍金法による金属膜32の
堆積とパターニングを行う。 (d)酸系の溶液を用いて犠牲層金属膜33を除去し、
振動質量及び各支持部を構成する。なお、上記の説明で
は省略したが、同一基板上に周辺回路部も集積すること
により、微小な信号処理が可能になるばかりではなくセ
ンサの小型化、低コスト化にも有利となる。
【0023】次に本実施の形態の動作について説明す
る。振動質量の駆動及び信号の検出回路の一例を図11
に示す。振動質量14の電位Vmに対して、所定の駆動
電圧を駆動電極端Td1、Td2に交互に印加することによ
り支持部16に支持された振動質量14をx軸方向に駆
動して振動させる。振動質量のx軸方向の共振周波数f
xrは、振動質量の質量と振動質量の四隅に接続された
支持部のx軸方向のバネ定数で決まる。従って、34の
駆動電源OSC1の印加周波数を電気的に調整すること
により容易に共振状態を実現できる。
【0024】精度の良いコリオリ力の測定には振動質量
を一定周波数、一定振幅で駆動することが必要である。
振動周波数は駆動周波数と一致するので、OSC1の周
波数を一定に保持すればよい。一定振幅制御のためには
例えば図11のような構成にすればよい。各駆動電極端
Td1、Td2と駆動電源の間に参照電気容量Cr2を直列
に接続する。電気容量のインピーダンスは下記(3)式
のように表わされるの Zc=1/jωC ……(3) で、Cr2を各駆動電極端と振動質量との間の電気容量
Cd1、Cd2より充分大きくすれば、駆動電圧のCr
2に於ける損失は殆ど無視できる。実際上のCd1、C
d2の値はpF程度であるので、同一基板上においても
Cr2の実現は容易である。参照電気容量Cr2を介し
て駆動電圧D、D ̄(Dの論理否定を表わすものとす
る)を印加した時に、各駆動電極端Td1、Td2の電位を
バッファ38を介して取り出し、その差を復調器37で
駆動電源OSC1の駆動周波数に同期して検出すれば振
動質量の振動振幅に関する情報が得られる。従って得ら
れた振幅情報が所定値になるように駆動電源OSC1に
ネガティブフィードバックをかけることにより、振動質
量の一定振幅駆動が可能となる。作成プロセス時に、支
持部に発生する残留応力のバラツキにより駆動電極の電
極間ギャップにバラツキが発生する可能性がある。例え
ば、図4(a)に示すのは理想的な状態でd3=d4で
ある。この場合にはy軸方向の静電引力は打ち消し合
い、振動質量14に発生する駆動力はx軸方向のみであ
る。しかし、前述の理由により図4(b)に示すように
d3≠d4の状態が発生すると、理想状態からのギャッ
プの偏差がδ(d3−d4=2*δ)の場合、x軸方向
の駆動力は理想状態と同一であるが、y軸方向に駆動電
極一対当り下記(4)式で表わされる静電引力が発生す
る。
【0025】 Fy=ε0・(L・t)/d0 2・Vd2・4・(δ/d0)…(4) 但し、 ε0:誘電率 L:駆動電極対向長 t:駆動電極厚 d0:理想状態での電極間ギャップ Vd:駆動電圧 する。(4)式で表わされる静電引力は駆動軸方向の共
振周波数を有する。本実施の形態構造の場合、駆動軸と
共振軸の共振周波数は一致するので、前記静電引力によ
り検出軸方向の振動を誘起し、出力に好ましからざる信
号を発生する可能性がある。
【0026】しかし、図5に示すような方法により駆動
力配分を調整し、ギャップバラツキの影響を除去するこ
とが出来る。図5(a)は駆動電極部の拡大模式図で、
基板に固定した駆動電極を、振動質量側電極の右側に対
向する電極21と左側に対向する電極20とに分割して
構成してあることを示す。ギャップバラツキが発生した
場合、図5(b)に示すように、電極20及び21に印
加する駆動電圧を調整抵抗Rtを用いて調整し、駆動電
圧により誘起された検出軸方向の振動を抑制することが
できる。
【0027】振動質量を一定振幅で振動させている状態
で、図1に示すz軸の回りに角速度Ωで回転させると、
y軸方向に下記(2)式で示すコリオリ力が発生する。 Fc(t)≒2・m・Vm(t)・Ω ……(2) ここで、mは振動質量の質量、Vm(t)は振動質量の
x軸方向の速さである。三角関数波状の駆動力を印加し
振動質量が共振周波数fxrで振動している場合、振動
質量のx軸方向の変位は駆動力に比べπ/2位相が遅れ
ている。従って振動質量の変位の微分量であるVm
(t)及びそれに比例するy軸方向のコリオリ力Fc
(t)は駆動力と同一周波数及び同一位相の変化をす
る。従って、支持部で支持された振動質量のy軸方向に
対する共振周波数fyrを駆動軸であるx軸方向の共振
周波数fxrと一致させればコリオリ力によるy軸方向
の変位を大きくすることができる。
【0028】本実施の形態の場合、振動質量を4本の、
x,y平面内で変位変形可能で、x軸とy軸のなす角を
2等分する軸方向に対称な構造を有し、そのことにより
x、y両軸方向に等しいバネ定数を有する、支持部で支
持しているため、y軸方向の共振周波数fyrはx軸方
向の共振周波数fxrと一致する。1つの支持部では
x、y軸の正負方向でそれぞれバネ定数が若干異なる場
合もあり得るが、本実施の形態の場合のように、振動質
量を支持する支持部を、xおよびy軸に対して対称に配
置することにより、上記の影響を除去できる。また、両
方向おける振動モードも同一化できる(但し、y軸方向
の変位は駆動力であるコリオリ力よりπ/2位相がずれ
る)。
【0029】本実施の形態のように、振動質量、支持部
及び櫛歯電極の構造が所定の厚さを有する薄膜によって
構成される場合、各部材の質量は構造材の密度とx、y
平面に於ける面積によって決定される。また、支持部の
x軸及びy軸方向のバネ定数は支持部材の剛性率とx、
y平面に於ける形状及び断面形状すなわち断面2次モー
メントによってのみ決定される。従ってx、y両軸方向
の共振周波数を構造材の厚さ及びx、y平面の構造設計
により決定することができる。製造プロセスのばらつき
により構造材の厚さ、長さ及び図7に示すような断面形
状の偏差が生じた場合、各軸方向の共振周波数の変化は
x、y軸方向については下記の(5)、z軸方向につい
ては下記(6)式のように表わされる。
【0030】 Δf/fx,y=−(3/4)×δ−(5/2)×(ΔL/L) …(5) Δf/fz=−Δt/t−(1/4)×δ−(5/2)×(ΔL/L)…(6) 但し δ=(b−a)/b:支持部の断面形状変化 Δt/t :構造材の厚さの偏差 ΔL/L :構造材の長さの偏差 従って、(5)式から判るように、偏差が同一角速度セ
ンサ内にて一定であれば、x、y軸方向の共振周波数の
絶対値は変化しても相対値は変化しないので、駆動電源
OSC1の駆動周波数の調整のみで高感度化が可能であ
る。
【0031】(2)式で示されるコリオリ力による検出
電極対の電気容量変化の検出は例えば図11に示すよう
に行えばよい。各検出電極端Vs1、Vs2と、34の
駆動電源OSC1より充分高い周波数を有する35の検
出電源OSC2との間に、各検出電極と振動質量側電極
との間の電気容量にほぼ等しい参照電気容量Cr1を直
列に接続する。参照電気容量Cr1を介して検出電圧C
を印加した時に、各検出電極端Vs1、Vs2の電位の
差を、バッファ38介して、復調器37によって、35
の検出電源OSC2の駆動周波数に同期して検出すれ
ば、34の駆動電源OSC1の周波数で変化するコリオ
リ力によるy軸方向の変位量が得られる。従って、図1
1に示すように、再度OSC1の駆動周波数に同期して
信号を処理すればy軸方向の変位量に対応したDC信号
が得られる。
【0032】また、他の検出方法の一例を図12に示
す。図11の場合と同様に参照電気容量Cr1を介して
各検出電極端に検出電圧Cを印加した時に、各検出電極
端Vs1、Vs2の電位の差を、バッファ38を介し
て、復調器37によって、検出電源OSC2の駆動周波
数に同期して検出すれば、駆動電源OSC1の周波数で
変化するコリオリ力によるy軸方向の変位量が得られ
る。こうして得られた信号をピークホールド回路39に
入力して最大信号を検出すれば、コリオリ力によるy軸
方向の変位量に対応したDC信号が得られる。
【0033】また、更に他の検出方法の一例を図13に
示す。図11の場合と同様に、参照電気容量Cr1を介
して各検出電極端Vs1、Vs2に検出電圧Cを印加す
る。この場合、検出電圧源OSC3は駆動電源OSC1
と同一の周波数を有し、かつOSC1に対して位相差δ
を有するものとする。動作状態において、駆動力による
x軸方向の変位と、コリオリ力によるy軸方向の変位と
の間にはある位相差が生じる。従って、OSC3を調整
してOSC1との位相差を調整し、各検出電極端Vs
1、Vs2の電位を、バッファ38を介して、復調器3
7によって、検出電源OSC3(周波数はOSC1に等
しく位相のみ異なる)40の周波数に同期して検出し、
その差を採れば、コリオリ力によるy軸方向の変位量に
対応したDC信号が得られる。
【0034】DC的なx軸方向の外乱加速度入力は、振
動質量の振動振幅の変化として出力に影響を与える。こ
の影響は振動振幅を監視し、これを一定にするような図
11、図12、図13に示したような構成をとることに
より除去することができる。
【0035】DC的なz軸方向の外乱加速度入力は、振
動質量の振動振幅の変化および検出電極の対向面積の変
化として出力に影響を与える。振動振幅の変化による影
響はx軸方向の場合と同じ手法で除去できる。検出電極
の対向面積の変化による出力への影響は、検出電極対の
差動容量を検出する図11、図12、図13のような回
路構成により除去できる。
【0036】DC的なy軸方向の外乱加速度入力は、本
実施の形態のような角速度センサ1対を並べて設置し、
それぞれの振動質量を逆位相で駆動し、角速度センサ1
対それぞれの出力の差を採ることによって除去すること
ができ、一層精度の高い角速度検出を行うことができ
る。また、角速度センサそれぞれの出力の和を採ること
により、検出軸方向(y軸方向)のDC的な外来加速度
入力を検出できる。
【0037】とくに、x、y軸方向のAC的な外乱加速
度入力にさらされると、x軸方向及びy軸方向に共振に
よる振動が誘起され出力に影響を蒙るが、各軸方向の共
振周波数を充分高く設計すれば、センサの実装構造によ
り、ローパスフィルタを構成して、AC的外乱加速度入
力を抑制することができる。
【0038】本実施の形態を説明する図面では、角速度
検出部のみを図示したが、図11、図12、図13に示
すような、検出部全体の駆動および信号処理回路を同一
基板上に形成すれば、角速度を検出して発生した微小な
信号を処理回路に入力する間に混入する外来ノイズの影
響を大幅に減少できる。また、参照電気容量Cr1対、
Cr2対の電気容量のペア性を向上させることができ、
駆動力及び出力信号のオフセットを低減することが出来
る。
【0039】本第1の実施の形態の効果を述べると下記
の如くである。 a:駆動軸及び検出軸方向に等しいバネ定数を有する支
持部を、上記2軸の方向に対して対称に配置して、振動
質量を支持したため、上記2軸方向の共振周波数及び振
動モードが一致し角速度の高精度測定が可能である。 b:振動質量に対向し、これを静電引力で駆動する駆動
電極を分割し、独立して駆動電圧を印加できる構成とし
たため、駆動振動を高精度に制御することができる。 c:平面方向に駆動、振動させ、平面方向に検出するの
で、駆動軸及び検出軸の相対的な共振周波数の設計が容
易である。 d:平面構造を有する振動質量が、基板平面に平行に振
動するので、共振時に高いQ値が得られる。 e:平面方向に駆動、振動させ、平面方向に検出するの
で、2次元的に電極を構成でき構造が簡単になる。 f:半導体作成技術を用いて角速度センサを実現したの
で、小型化、軽量化及び低コスト化が可能で、均一な特
性を有するセンサの大量生産に対応できる。 g:センサ特性を2次元の構造のみで設計できる。 h:静電引力駆動、静電容量検出を用いることにより、
振動質量及び各支持部を同一電位にする事ができ、電気
的配線が容易である。 i:静電引力駆動、静電容量検出を用いることにより、
振動質量および各支持部を同一電位にする事ができるの
で、各支持部上の金属、ポリシリコンまたは高濃度拡散
層による電気的配線が不要となり各構造部材の熱膨張係
数差に起因する出力への悪影響を除去できる。 j:静電引力駆動、静電容量検出を用いることにより、
振動質量及び各支持部を同一電位にする事ができるので
各支持部上の金属、ポリシリコンまたは高濃度拡散層に
よる電気的配線が不要であり、各支持部上に金属配線を
用いた場合に、金属配線の塑性変形によって発生する恐
れのあるオフセットまたはヒステリシスを除去できる。 k:振動質量を直接駆動しているので、振動質量の振動
振幅の一層高精度な制御が可能である。 l:表面形マイクロストラクチャにより振動質量及び支
持部を形成したため、機械系の共振周波数を高く設計す
ることが可能である。従って、センサの実装構造により
AC的な外乱加速度入力に対するローパスフィルタを構
成すれば、AC的な外乱加速度入力による出力への悪影
響を除去できる。 m:振動振幅の監視用電極を用いることなく、振動振幅
の一定制御が可能である。 n:駆動による振動振幅の一定制御と検出容量の差動容
量検出により、振動振幅の駆動軸及び角速度入力軸に対
するDC的な外乱加速度入力の、出力への悪影響を除去
できる。 o:振動質量を逆位相で駆動する角速度センサ1対を用
い、それぞれの出力の差を採ることにより、検出軸方向
のDC的な外乱加速度入力の、出力に対する悪影響を除
去でき、一層精度の高い角速度検出を行うことが出来
る。 p:振動質量を逆位相で駆動する角速度センサ1対を用
い、それぞれの出力の和を採ることにより検出軸方向の
加速度の検出を行うことが出来る。 q:検出部、検出部の駆動回路及び信号処理回路を同一
基板上に形成すれば、微小な発生信号を処理回路に入力
する間に混入する外来ノイズの影響を大幅に減少でき
る。また、参照電気容量Cr1対、Cr2対の電気容量
のペア性を向上することができ、駆動力及び出力信号の
オフセットを低減することが出来る。 r:ACサーボ機構を付加し、フィードバック量を出力
信号とする事により、更に高感度化が可能である。 第2の実施の形態:本発明の第2の実施の形態を図3に
よって説明する。本実施の形態は請求項1、3〜15に
対応する。基本構成は図3に示す通りで、それぞれx,
y両軸方向に等しいバネ定数を有し、x、y平面内で変
位変形可能な複数の弾性構造体を、x軸とy軸のなす角
を2等分する軸方向に対称に、支持部18として配置す
ることにより実現可能である。2つの例を図16に示
す。また、複数の弾性構造体それぞれは、図14、図1
5に示したものでもよい。これらの図において、14は
振動質量、17は固定部、18は支持部である。x軸、
y軸のなす角を2等分する方向に対称軸を設定している
ため、x軸およびy軸方向への構造体の変形のモードが
等しくなり両軸方向に等しいバネ定数を有する。
【0040】作成するための製造工程は、第1の実施の
形態の場合と同様である。また、第1の実施の形態と同
様に作用するが、本第2の実施の形態の場合、振動質量
を、xy平面内で変位変形可能で、それぞれx,y両軸
方向に等しいバネ定数を有する複数の弾性構造体を、そ
れぞれ、x軸、y軸方向のなす角を2等分する方向に対
称に組合せて配置した支持部で支持しているため、y軸
方向の共振周波数fyrはx軸方向の共振周波数fxr
と一致する。1つの支持部ではx、y軸の正負方向でそ
れぞれバネ定数が若干異なる場合もあり得るが、本実施
の形態のように、振動質量を支持する支持部を、x軸お
よびy軸にに対して対称に、配置することによって、上
記のような影響を除去できる。また、両方向における振
動モードも同一化できる(但し、y軸方向の変位は駆動
力であるコリオリ力よりπ/2だけ位相がずれる)。第
2の実施の形態でも第1の実施の形態と同様な効果が得
られる。
【0041】第3の実施の形態:本第3の実施の形態で
は、既述の第1、第2の実施の形態とは異なって、振動
質量の側方に配置する電極は1種類だけで、x軸方向駆
動用とか、コリオリ力によるy軸方向変位検出用とかの
区別はない。但し、電極間間隙の不同に対処するため
に、固定電極をそれぞれ異なる電位を印加できる2組に
分割することは第1、第2の実施の形態の場合と同様で
ある。
【0042】本第3の実施の形態について、まず、振動
質量側電極と固定側電極とで構成される櫛歯電極対の状
態を図17、図18により説明する。これらの図は薄膜
構造材で形成された角速度センサの振動質量と対向(固
定)電極部の平面模式図を示す。図中、66は振動質量
で、後述するような支持部により支持(図面の簡略化の
ため図示せず)されている。また振動質量は支持部を介
して共通電位に接続されている。70は振動質量の側面
より延設した櫛歯電極である。櫛歯電極70では、それ
ぞれ対向電極が所定の電極間間隙を隔てて対向してい
る。図17では1本の櫛歯電極70の両側面にそれぞれ
対向電極68、69が対向している。図18では1本の
櫛歯電極70の一方の側面に対向電極68または69が
対向して対を構成している。対向電極68、69は接続
部67において引き出し電極71に接続されて周辺回路
に接続されている(周辺回路は図面の簡略のため図示せ
ず)。対向電極68、69は電気的に独立しており、そ
れぞれ振動質量間で静電容量を構成している。図示した
ような振動質量および対向電極は公知の技術により結晶
シリコン又は多結晶シリコン等を用いて作成可能であ
る。通常振動質量および対向電極の厚さは数μm程度で
ある。
【0043】図19および図20に振動質量の支持方法
の概略平面図を示す(これらの図には図17に示した対
向電極構造を示したが、図18に示した対向電極でも同
様に実現できる)。図19で72は薄膜構造材で形成さ
れた振動質量である。振動質量72は四隅において、同
じく薄膜構造材で形成され、x、y両軸方向に等しいバ
ネ定数を有する支持部73に接続されている(支持部は
模式的に示した)。支持部はx、y両軸に対して対称に
配置されている。支持部の他端は固定部74において基
板に固定されると共に、導電材と電気的にも接続されて
いる(図面の簡略化のため配線は図示せず)。振動質量
はx、y両軸方向に等しいバネ定数を有する支持部73
によって支持されているため、x、y両軸方向に変位可
能で、かつ同じ共振周波数を有する。破線で囲まれた部
分75は電極部である。図20で支持部76は、図中
x、y平面内で変位可能な複数の弾性構造体を、それぞ
れ、x軸、y軸方向に、x軸とy軸のなす角を2等分す
る方向に対称に配置して構成されている。x、y軸のな
す角を2等分する方向に対称軸を設定しているため、支
持部76は両軸方向に等しいバネ定数を有する。支持さ
れた振動質量72はx軸およびy軸方向に変位可能で、
かつ同じ共振周波数を有する。
【0044】次に、検出回路の構成を図21によって説
明する。この図では、さきに図19、図20に示した対
向電極端子R1,R2,L1,L2と振動質量間の静電
容量を、それぞれCR1,CR2,CL1,CL2とし
た。破線で囲まれた部分77は振動質量を表わし、CR
1,CR2,CL1,CL2の接続されたノードが振動
質量の電位を表わし、支持部を介してこれを共通電位に
接続している。対向電極端子R1,R2,L1,L2
は、それぞれほぼ等しいDCバイアス値VR1,VR
2,VL1,VL2に保持されている。さらに対向電極
端子R1,R2,L1,L2には、それぞれ参照電気容
量Cref79が接続されており、CR1,CR2,CL
1,CL2には参照電気容量Crefを介して駆動電圧V
1,V2,V1 ̄,V2 ̄が印加されている。なお、7
8は検出電気容量である。従って対向電極端子R1,R
2,L1,L2には、それぞれ、DCバイアス値VR
1,VR2,VL1,VL2と参照電気容量Crefを介
しての駆動電圧V1,V2,V1 ̄,V2 ̄の和が印加
される。対向電極端子R1,R2,L1,L2の電圧
は、バッファ80に入力されインピーダンス変換を行っ
た後、信号処理を行う。図21では図面を簡単にするた
め省略したが、実際には図25に示すように、参照容量
とCR1,CR2,CL1,CL2それぞれに平行に抵
抗を接続して出力電圧のDCバイアス値を安定化させて
いる(図25では4つの容量のうちの1つで模式的に示
した)。
【0045】R1とR2、及びL1とL2の電圧は加算
器81で加算されたのち、減算器82で差を求め、これ
をハイパスフィルタ89を介して復調器83に入力す
る。復調器83で発振器86と同期検出を行ったのち、
ローパスフィルタ84を経て、一部は振動質量の自励発
振のために発振器85に帰還され、もう一部は再度復調
器83に入力され、今度は発振器85と同期検出を行っ
たのち、ローパスフィルタ84を経て振動質量の振幅情
報として制御回路87に入力される。制御回路87から
は角速度に比例した出力と、発振器85に同期した電圧
信号が出力される。発振器85に同期した電圧信号は、
一部はインバータ88に入力した後に、一部はそのまま
で、加算器81に入力され、それぞれの信号は発振器8
6の出力と加算され、それらの出力は参照電気容量Cre
fに印加され振動質量を駆動する。L1とR1及びL2
とR2の電圧は加算器81で加算されたのち、減算器8
2で差を求め、これをハイパスフィルタ89を介して復
調器83に入力し、今度は発振器86と同期検出を行っ
たのち、ローパスフィルタ84を経て振動質量のコリオ
リ力による変位情報として制御回路87に入力する。
【0046】制御回路87は、例えば図26に示すよう
にして実現する。変位情報と振幅情報は、それぞれ演算
器91に入力される。演算器91において、変位情報は
零レベルからの偏差に、振幅情報は設定した参照レベル
との偏差に応じた駆動電圧の変調量を演算する。図中で
変調量は、変位情報に対してはa、振幅情報に関しては
bと示した。変調量aは増幅器93を介して入力した角
速度として出力される。さらに変調量aは一部はそのま
ま、もう一部はインバータ88で符号を反転した後、加
算器81で変調量bと加算されて、駆動電圧の変調量Δ
1、Δ2が算出される。すなわち Δ1=a+b ……(7) Δ2=−a+b ……(8) である。算出された変調量Δ1、Δ2は振幅変調器92に
入力され、発振器85の振幅をそれぞれに応じて変調
し、駆動電圧Vd1、Vd2を出力する。
【0047】図21に戻り、復調器83における発振器
86による同期検出は、図23に示すようにPLL素子
89を用いて信号の周波数を検知して、その周波数で同
期検出を行うホモダイン方式で検出を行っても良い。ま
た、復調器83において発振器85で同期検出した信号
をそれぞれ振幅情報、変位情報として制御回路87に入
力しているが、これは復調器を積分回路に置き換えても
良い。
【0048】次に振動質量の駆動について上記回路の作
用を説明する。参照電気容量Crefを介して対向電極R
1,R2,L1,L2に電圧Vを印加すると、振動質量
の駆動軸方向に下記(9)式で示すような静電引力Fd
が発生する。
【0049】 Fd=−n/2・ε0・t/d0・V2 ……(9) 但し、 n;振動質量の櫛歯電極に対向する電極数 ε0;誘電率 t;櫛歯電極の厚さ d0;電極間隔 を表わし、負符号は電極の重なりが増えるように駆動力
が発生することを示す。電気容量のインピーダンスは既
述の下記(3)式 ZC=1/jωC ……(3) のように表わされるので、図21に示すように参照容量
Crefを介して振動質量にACの駆動電圧を印加した場
合、振動質量と対向電極間の電気容量CR1,CL1,
CR2,CL2に印加されるACの駆動電圧は下記(1
0)式のように表わされる。
【0050】 V=1/(CS/Cref+1)×V〜drive ……(10) 但し V;振動質量と対向電極間の電気容量CR1,
CL1,CR2,CL2に 印加されるACの
駆動電圧 V〜drive;電気容量Crefを介して印加する駆動電圧V
1,V2,V1 ̄, V2 ̄ CS;振動質量と対向電極間の電気容量CR1,CL
1,CR2,CL2 従って、Crefを振動質量と対向電極間の電気容量CR
1,CL1,CR2,CL2より十分大きくすれば駆動
電圧のCrefにおける損失は殆ど無視できる。また、駆
動して振動させることにより電気容量CR1,CL1,
CR2,CL2が変化しても印加されるACの駆動電圧
は、電気容量Crefを介した駆動電圧V1,V2,V1
 ̄,V2 ̄に比例する。実際上のCR1,CL1,CR
2,CL2の値はpF程度であるので、同一基板上にお
いてもCrefの実現は容易である。 駆動電圧としては
図24に示すように、振動質量の共振周波数と一致した
周期を有する発振器85と、発振器85(OSC1,振
幅;vd)より十分高い周波数で且つ出力振幅の小さい
発振器86(OSC2,s振幅;vc)の出力の和を用
いる。より具体的には図21において、発振器85(O
SC1)の出力を制御回路87に入力し、加算器81に
より制御回路87の出力に発振器86(OSC2)の出
力を加算した和を発生させている。発生した駆動電圧V
1,V2は参照容量Crefを介して、図19、図20に
おけるR1,R2に、V1 ̄,V2 ̄は参照容量Cref
を介して、図19、図20におけるL1,L2に印加す
る。V1,V2とV1 ̄,V2 ̄では発振器85(OS
C1)の出力が逆位相である。R1,R2及びL1,L
2に印加される(9)式における電圧は、それぞれのD
Cバイアスと参照容量Crefを介して印加されるAC電
圧V1,V2,V1 ̄,V2 ̄の和すなわち(11)、
(12)式に示すようになる。
【0051】 V1,V2=Vbias+vd・sinω1t+vc・sinω2t ……(11) V1 ̄,V2 ̄=Vbias−vd・sinω1t+vc・sinω2t …(12) 但し、Vbias;対向電極端子R1,R2,L1,L2の
DCバイアス電圧 ω1;発振器85(OSC1)の発振周波数 vd;発振器85(OSC1)の出力振幅 ω2;発振器86(OSC2)の発振周波数 vc;発振器86(OSC2)の出力振幅 (11)、(12)式を(9)式に代入して得られる静
電引力はR1及びR2とL1及びL2で逆方向となり、
結局振動質量には下記(13)式のように表わされる静
電駆動力が発生する。
【0052】 Fdrive∝Vbias・vd・sinω1t+vd・vc・sinω1t・sinω2t ……(13) 第2項は、vd≫vcであれば無視できる。さらにω1
より十分高い周波数を有するのでω1付近に共振周波数
を有する振動系に影響を与えない。従って振動質量はω
1で振動する。
【0053】対向電極端子R1,R2,L1,L2と振
動質量間の静電容量をCS、静止時の櫛歯電極の重なり
をL、櫛歯電極間隔をdとすると、振動質量のx軸方向
駆動およびコリオリ力によるy軸方向変位によるCS
変化は下記(14)式のように表わされる。
【0054】 CS=Cs0(1+x/L)/(1+y/d) ……(14) 但し、Cs0;静止時の静電容量 参照容量を介して発振器85(OSC1)の出力vdと
発振器86(OSC2)の出力vcの和を、図21の検
出回路に示すように対向電極に印加した際の対向電極端
子R1,R2,L1,L2のAC電圧VR1,V
2,VL1,VL1は、(10)式に(14)式を
代入して、それぞれ、下記(15)〜(18)式に示す
ようになる。但し、x/L及びy/dの1次項のみで展
開した。
【0055】 VR1=1/B・(1−A・x/L+A・y/d)・(vd+vc)…(15) VR2=1/B・(1−A・x/L−A・y/d)・(vd+vc)…(16) VL1=1/B・(1+A・x/L+A・y/d)・(−vd+vc)…(17) VL2=1/B・(1+A・x/L−A・y/d)・(−vd+vc)…(18) 但し、A=(Cs0/Cr)/((Cs0/Cr)+1) B=(Cs0/Cr)+1 Cr;参照容量 振動質量の駆動による変位xは以下のように求める。V
R1とVR2及びVL1とVL2の電圧はバッファ80
でインピーダンス変換してから、加算器81で加算され
た後、減算器82で差を求める。その結果は下記(1
9)式のように示される。
【0056】 (VR1+VR2)−(VL1+VL2)=4/B・(vd−A・x/L・vc) …(19) 第1項はハイパスフィルタ89を介して除去した後、復
調器83に入力する。復調器83で発振器86と同期検
出を行った後、ローパスフィルタ84で平滑化を行う。
平滑化された信号は発振器85(OSC1)と同じ周波
数を有し、振幅は振動質量の駆動振幅に比例した信号で
ある。この信号は自励発振のため発振器85(OSC
1)に帰還させる。同時にAGC機能実現のため再度復
調器83で発振器85と同期検出を行った後、ローパス
フィルタ84で平滑化を行った後、駆動電圧V1、V2
の振幅を制御する制御回路87に入力する。
【0057】振動質量のコリオリ力による変位yは以下
のように求める。発生するコリオリ力は、既述の(2)
式に示すように振動質量の振動速度に比例するため、本
第3の実施の形態の場合、発振器85(OSC1)と同
じ周波数で、振幅はコリオリ力による変位に比例した信
号となる。
【0058】VR1とVL1及びVR2とVL2の電圧
をバッファ80でインピーダンス変換した後、加算器8
1で加算し減算器82で差を求める。その結果は下記
(20)式のように示される。 (VR1+VL1)−(VR2+VL2)=4A/B・y/d・vc…(20) これをハイパスフィルタ89を介して復調器83に入力
する。復調器83で発振器86と同期検出を行った後、
ローパスフィルタ84で平滑化を行う。平滑化された信
号は発振器85(OSC1)と同じ周波数で、振幅はコ
リオリ力による変位に比例した信号となる。再度復調器
83に入力し、今度は発振器85と同期検出を行った
後、ローパスフィルタ84で平滑化を行う。平滑化され
た信号はコリオリ力による振動質量の変位に比例した信
号となり、駆動電圧V1、V2の変調のため制御回路8
7に入力される。復調器83における発振器86による
同期検出において、図23に示すようにPLL素子89
を用いて信号の周波数を検知して、その周波数で同期検
出を行うホモダイン検出を行うことにより高精度な復調
が可能となる。
【0059】制御回路87における駆動電圧V1,V2
の変調は下記のように行われる。参照容量Crefを介し
た駆動電圧の印加により、振動質量と対向電極間には、
図17、図18のコリオリ力検出軸方向に下記(2
1)、(22)式で示すような静電引力が発生する。そ
の方向は電極間間隙を狭める方向である。
【0060】 Fs1=ε0m・Lt/(d02・(CV12 ……(21) Fs2=ε0m・Lt/(d02・(CV22 ……(22) 但し、m;対向電極対数 C;参照容量Crefによる駆動電圧降下を表わす係数 ε0;誘電率 L;電極の対向する長さ t;電極の厚さ 駆動電圧をV1=V0 1(1+Δ1)、V2=V0 2(1+
Δ2)と変調して、発生したコリオリ力Fcを打ち消す
には下記(23)式の関係を満足すれば良い。
【0061】 Fc=F1 S−F2 S≒ε0m・(CV02/d2・(Δ1−Δ2) ……(23) 但し、簡単のためV0=V0 1=V0 2とした。このときに
振動質量に印加される駆動力は同様に下記(24)式の
ように表わせる。 Fd≒ε0mt・(CV02/d・{1+(Δ1+Δ2)} ……(24) 従って、(7)、(8)式に示したように駆動電圧を変
調し、逆符号で且つ絶対値の等しい変調±aを印加する
ことにより、下記(25)式のように振動質量の駆動振
幅に影響を与えることなく、発生するコリオリ力を補償
することが出来る。
【0062】 Fc≒ε0m・(CV02/d2・2a ……(25) また、振動質量の駆動振幅に外乱入力等により変化が発
生した場合は、(7)、(8)式に示したように駆動電
圧を変調し、絶対値が等しく同符号の変調bを印加する
ことにより、下記(26)式のように振動質量に検出軸
方向の静電引力を発生することなく、駆動力を変化さ
せ、振幅を制御できる。
【0063】 Fd≒ε0mt・(CV02/d・{1+2b} ……(26) 制御回路87においては、振動質量の振幅情報とコリオ
リ力による変位情報を同時に入力することにより、先述
の駆動電圧変調を行い、駆動振幅の均一化とコリオリ力
の補償を同時に実現でき、簡易な構造の角速度センサに
より高精度な検出が可能となる。
【0064】上記第3の実施の形態では下記のような効
果が得られる。 a:検出電極と駆動電極を共用し、振動質量の駆動とコ
リオリ力による変位の測定を同時に行えるため、振動質
量に対向する電極の電位、容量を効率良く確保できる。 b:振動質量に対向する電極を2つに分割し、それぞれ
独立に電圧を印加できるようにしたので、振動質量の駆
動振幅の一定化と発生するコリオリ力の補償が同時に実
現できる。 c:駆動電圧によりコリオリ力を補償するため角速度の
測定範囲が拡大する。 d:駆動電圧によりコリオリ力を補償するため、振動質
量は検出軸方向には振動しない。従って、一層高精度な
角速度測定が可能である。
【0065】第4の実施の形態:本実施の形態は請求項
19に関する。角速度センサの構成は第3の実施の形態
の場合と同一である。本実施の形態の検出回路構成を図
22に示す。第3の実施の形態(図21)と差異のある
部分だけを述べる。本実施の形態では、復調器83にお
ける発振器86(OSC2)と同期した検出の後、ロー
パスフィルタを介して波形整形をした信号をそれぞれ変
位情報と振幅情報として制御回路87に入力する。制御
回路からの出力Vd1及びVd2は、一部はそのまま、もう
一部はインバータ88を介して理想ダイオード回路90
に入力する。理想ダイオード回路90の出力に発振器8
6(OSC2)の出力を加算して駆動電圧V1,V2,
V1 ̄,V2 ̄として参照容量79を介して振動質量に
印加される。
【0066】参照容量79を介して印加される駆動電圧
V1,V2,V1 ̄,V2 ̄を、図28に示す。駆動電
圧は、駆動力発生のための電圧vdと、振動質量の振幅
およびvdに比べて十分振幅の小さい、コリオリ力によ
る変位読み出しのための電圧vcによって構成される。
vdは発振器85(OSC1)のインバータ88及び理
想ダイオード回路90を介した出力である。vcは発振
器86(OSC2)の出力である。vcは図28(a)
に示すような単極性パルスであっても、図28(b)に
示すような両極性パルスであっても良い。vdとvcは
交互に印加される。図中で、vdとvc印加の中間に電
圧が印加されない時間帯を設けたが、この時間帯は無く
ても本質的な機能は同等である。vdはV1,V2とV
1 ̄,V2 ̄で逆位相で印加される。vcはvdが印加
されていない時間帯τに、V1,V2とV1 ̄,V2 ̄
に同時に印加される。vdの印加により既述の(9)式
に従って発生する静電引力により振動質量は発振器85
(OSC1)と同じ周波数で加振される。読み出し電圧
vcはV1,V2とV1 ̄,V2 ̄に同時に印加される
ため、コリオリ力により振動質量が変位しなければvc
により発生する静電引力は打ち消し合う。また、vcは
vdに比べて十分振幅が小さいので、振動質量が変位し
ても発生する静電引力は無視できる。
【0067】図22に示すように、バッファ80を介し
て、対向電極端子R1,R2,L1,L2の電圧の、和
と差を求める。さらに、この信号を発振器86(OSC
2)との同期検出により、第3の実施の形態の場合と同
様に振動質量の駆動による振幅とコリオリ力による変位
の情報が得られる。その後の処理は第3の実施の形態の
場合と同様なので省略する。
【0068】第4の実施の形態では、第3の実施の形態
の効果に加えて下記のような効果がある。 a:発振器86(OSC2)による同期検出だけで変位
情報および振幅情報が得られるため、信号処理回路が簡
素化できる。 第5の実施の形態:本実施の形態は、特に請求項20に
関する。角速度センサの構成は第3の実施の形態と同一
である。本実施の形態の検出回路構成を図27に示す。
第4の実施の形態(図22)と差異のある部分だけを述
べる。本第5の実施の形態では振動質量の電位Vmは、
発振器86(OSC2)に接続されている。制御回路か
らの出力Vd1およびVd2は、一部はそのまま、もう一部
はインバータ88を介して出力され、駆動電圧V1,V
2,V1 ̄,V2 ̄として参照容量79を介して振動質
量に印加される。
【0069】参照容量79を介して印加される駆動電圧
V1,V2,V1 ̄,V2 ̄を、図29に示す。駆動電
圧は駆動力発生のための電圧vdにより構成される。v
dは発振器85(OSC1)の(一部はインバータ88
を介した)出力である。vdはV1,V2とV1 ̄,V
2 ̄で逆位相で、かつvdが印加されていない時間帯τ
が存在するように印加される。vcはvdに比べて十分
に振幅の小さい発振器86(OSC2)の出力であり、
時間帯τ内に振動質量に印加される。vcは図28
(a)に示すような単極パルスであっても、図28
(b)に示すような両極パルスであっても良い。vdの
印加により既出の(9)式に従って発生する静電引力に
より振動質量は発振器85(OSC1)と同じ周波数で
加振される。読み出し電圧vcは、時間帯τ内に振動質
量に印加される。コリオリ力により振動質量が変位しな
ければvcにより発生する静電引力は打ち消し合う。ま
たvcはvdに比べて十分に振幅が小さいので、振動質
量が変位しても発生する静電引力は無視できる。
【0070】図27に示すように、バッファ80を介し
て、対向電極端子R1,R2,L1,L2の電圧の和と
差を求める。さらに、これらの信号から、発振器86
(OSC2)との同期検出により第3の実施の形態の場
合と同様に、振動質量の駆動による振幅とコリオリ力に
よる変位の情報とが得られる。その後の処理は第3の実
施の形態の場合と同様なので説明を省略する。第5の実
施の形態の効果は第4の実施の形態の効果と同等であ
る。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、半
導体技術を用いて製作するので、高感度、高精度、外乱
加速度その他のノイズの影響を受け難く、しかも小形、
軽量な角速度センサを、低原価で、容易に量産できると
いう効果が得られる。なお、既に個々の実施の形態につ
いて細部にわたって効果を述べてある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の模式的平面図である。
【図2】第1の実施の形態の模式的側断面図である。
【図3】第2の実施の形態の模式的平面図である。
【図4】振動質量と固定部との間に形成された対向電極
の間隙不同の駆動力への影響とその軽減手段を説明する
ための図である。
【図5】振動質量と固定部との間に形成された対向電極
の間隙不同の駆動力への影響を軽減するために固定部側
電極を独立して電圧を印加できる2組に分割したことを
説明する図である。
【図6】コリオリ力によるy軸方向変位を検出するため
の検出電極対の拡大平面図である。
【図7】製造プロセスのバラつきによりの実施の形態の
構造材の断面形状に生じた偏差の例を示す図である。
【図8】ポリシリコンが構造材である場合の作成プロセ
スについて説明する図である。
【図9】SOI層が構造材である場合の作成プロセスに
ついて説明する図である。
【図10】鍍金金属が構造材である場合の作成プロセス
について説明する図である。
【図11】第1の実施の形態において、振動質量の駆動
および信号の検出回路の一例を示す図である。
【図12】第1の実施の形態において、振動質量の駆動
および信号の検出回路の一例を示す図である。
【図13】第1の実施の形態において、振動質量の駆動
および信号の検出回路の一例を示す図である。
【図14】第1の実施の形態において、x軸とy軸のな
す角を2等分する軸方向に対称な構造の支持部を1つの
構造要素により実現した例を示す図である。
【図15】第1の実施の形態において、x軸とy軸のな
す角を2等分する軸方向に対称な構造の支持部を複数の
構造要素により実現した例を示す図である。
【図16】第2の実施の形態において、複数の弾性構造
体をx軸とy軸のなす角を2等分する軸方向に対称に配
置した例を示す図である。
【図17】第3の実施の形態における、振動質量側電極
と固定側電極とで構成される櫛歯電極対の状態を説明す
る平面図である。
【図18】第3の実施の形態における、振動質量側電極
と固定側電極とで構成される更に簡単な櫛歯電極対の状
態を説明する平面図である。
【図19】第3の実施の形態における、簡単な支持部材
を用いた振動質量の支持方法を説明するための概略平面
図である。
【図20】第3の実施の形態における、複数の弾性構造
体を用いた振動質量の支持方法を説明するための概略平
面図である。
【図21】第3の実施の形態における角速度検出回路の
構成を説明する図である。
【図22】第4の実施の形態における角速度検出回路の
構成を説明する図である。
【図23】角速度検出回路に、PLL素子を用いて信号
の周波数を検知し、その周波数で同期検出を行うホモダ
イン方式を用いた場合の回路の例を示す図である。
【図24】第3の実施の形態において、振動質量の共振
周波数に等しい周期を有する発振器と、それより周波数
が充分高く振幅の小さい発振器とにより、対向電極間に
印加している駆動電圧を説明する図である。
【図25】第3の実施の形態において、参照容量や、対
向電極端子と振動質量間の静電容量に、それぞれ平行に
抵抗を接続して、出力電圧のDCバイアス値を安定化さ
せている検出電極回路を説明する図である。
【図26】図21に示した角速度検出回路に用いる制御
回路の構成例を示す図である。
【図27】第5の実施の形態における角速度検出回路の
構成を説明する図である。
【図28】第4の実施の形態において、参照容量を介し
て対向電極間に印加される駆動電圧を説明する図であ
る。
【図29】第5の実施の形態において、参照容量を介し
て対向電極間に印加される駆動電圧を説明する図であ
る。
【図30】角速度センサの第1従来例の斜視図である。
【図31】角速度センサの第2従来例の平面図である。
【図32】角速度センサの第2従来例の側断面図であ
る。
【図33】第2従来例で不具合が発生することを説明す
るための図面である。
【図34】角速度センサの第3従来例の平面図である。
【図35】角速度センサの第3従来例の側断面図であ
る。
【符号の説明】
1…検出用圧電素子 2…振動子 3…支持部 4…駆動用圧電
素子 5…固定部 6…駆動電極 7…アンカー部 8…支持部 9…検出電極 10…振動質量 11…中間支持部 12…シリコン
基板 13…駆動電極対 14…振動質量 15…検出電極対 16…支持部 17…固定部 18…支持部 19…駆動電極 20…振動質量側電極の左側に対向する基板に固定した
駆動電極 21…振動質量側電極の右側に対向する基板に固定した
駆動電極 22…高濃度拡散層 23…窒化シリ
コン膜 24…酸化膜 25…ポリシリ
コン膜 26…金属配線 27…パッシベ
ーション膜 28…窒化シリコン膜 29…高濃度拡
散層 30…パッシベーション膜 31…溝部 32…鍍金金属膜 33…犠牲層金
属膜 34…駆動電源OSC1 35…検出電源
OSC2 36…増幅器 37…復調器 38…バッファ 39…ピークホ
ールド回路 40…検出電圧源OSC3 66…振動質量 67…接続部 68…対向電極 69…対向電極 70…櫛歯電極 71…引き出し電極 72…振動質量 73…支持部 74…固定部 75…電極部 76…支持部 77…振動質量 78…検出電気
容量 79…参照電気容量Cref 80…バッファ 81…加算器 82…減算器 83…復調器 84…ローパス
フィルタ 85…発振器OSC1 86…発振器O
SC2 87…制御回路 88…インバー
タ 89…ハイパスフィルタ 90…理想ダイ
オード回路 91…演算器 92…振幅変調
器 93…増幅器

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、基板主面上に隔離して形成され基
    板主面内の互いに直交する第1軸と第2軸の方向に振動
    する振動質量と、一端が振動質量に他端が基板に固定さ
    れて振動質量を支持し第1軸と第2軸の方向に対称に配
    置され両軸の方向に等しいバネ定数を有する少なくとも
    2つの支持部と、基板に固定され振動質量を第1軸方向
    に駆動する駆動電極および駆動手段と、基板に固定され
    振動質量の第2軸方向の変位を検出する検出電極および
    検出手段とにより構成され、振動質量と支持部を共通電
    位に保持し、駆動電極を複数の値の電圧を印加できるよ
    うに分割し、振動質量を第1軸方向に駆動して振動させ
    ながら基板の主面に垂直な第3軸の回りに回転させたと
    き第2軸方向に生ずるコリオリ力を検出することにより
    第3軸の回りの角速度を測定するようにしたことを特徴
    とする角速度センサ。
  2. 【請求項2】支持部は、基板主面内で変位変形可能で、
    基板主面内の第1軸と第2軸のなす角を2等分する軸に
    対称な構造を有し、第1軸および第2軸方向に相等しい
    バネ定数を有することを特徴とする請求項1記載の角速
    度センサ。
  3. 【請求項3】支持部は、基板主面内で変位変形可能な複
    数の弾性構造体を、それぞれ、基板主面内の第1軸と第
    2軸のなす角を2等分する軸に対称に配置し、第1軸お
    よび第2軸方向に相等しいバネ定数を有するように構成
    したことを特徴とする請求項2記載の角速度センサ。
  4. 【請求項4】駆動用電極は振動質量の側面に対向して第
    1軸の正および負の方向に駆動力を発生するように配置
    された1対の電極であって、振動質量および支持部の共
    通電位に接続された2つの電気容量の端子であることを
    特徴とする請求項1記載の角速度センサ。
  5. 【請求項5】コリオリ力の検出電極は振動質量の側面に
    対向して第2軸の正および負の方向の変位を検出するよ
    うに配置された1対の電極であって、振動質量及び支持
    部の共通電位に接続された2つの電気容量の端子である
    ことを特徴とする請求項1記載の角速度センサ。
  6. 【請求項6】振動質量の駆動状態での振動の振幅を検出
    し、振動の振幅を一定に制御する手段を備えていること
    を特徴とする請求項4記載の角速度センサ。
  7. 【請求項7】検出電極端それぞれに参照電気容量を接続
    し、参照電気容量を介して検出電極に読み出し信号を入
    力し、検出電極端それぞれに発生する信号より振動質量
    の第2軸方向の変位を検出することを特徴とする請求項
    5記載の角速度センサ。
  8. 【請求項8】振動質量の第1軸方向の駆動電極端それぞ
    れに参照電気容量を接続し、参照電気容量を介して駆動
    電極に駆動電圧を入力し、検出電極端それぞれに発生す
    る電圧により駆動振幅を検出し、検出電極に発生した電
    圧により駆動電圧を制御し、駆動振幅を一定に制御する
    ことを特徴とする請求項6記載の角速度センサ。
  9. 【請求項9】振動質量および支持部は堆積させたポリシ
    リコンで構成させ、基板は半導体基板で構成させたこと
    を特徴とする請求項1記載の角速度センサ。
  10. 【請求項10】振動質量の駆動手段および振動質量の変
    位の検出手段が同一半導体基板上に集積されていること
    を特徴とする請求項9記載の角速度センサ。
  11. 【請求項11】振動質量、支持部および基板は半導体基
    板で構成されていることを特徴とする請求項1記載の角
    速度センサ。
  12. 【請求項12】振動質量および支持部は鍍金法により堆
    積した金属で構成され、基板は半導体基板で構成されて
    いることを特徴とする請求項1記載の角速度センサ。
  13. 【請求項13】振動質量の駆動手段および振動質量の変
    位の検出手段が同一半導体基板上に集積されていること
    を特徴とする請求項11または12記載の角速度セン
    サ。
  14. 【請求項14】請求項1記載の角速度センサ1対を備
    え、それぞれの振動質量を第1軸方向に逆位相で駆動
    し、検出された第2軸方向出力の差により第3軸の回り
    の角速度を測定し、かつ、検出された第2軸方向出力の
    和により第2軸方向の加速度を測定することを特徴とす
    る角速度センサ。
  15. 【請求項15】請求項1記載の角速度センサにおいて、
    駆動電極は電気的に独立した少なくとも4つの電極で構
    成された対向電極であって、これら4つの電極のうち少
    なくとも2つの電極に同時に駆動電圧V1、V2を印加
    して対向電極間に生ずる静電引力により第1軸方向に駆
    動させ、対向電極を構成する電極のうち少なくとも2つ
    の電極と振動質量間の静電容量をそれぞれC1、C2と
    するとき、C1とC2の和より振動質量の第1軸方向の
    駆動振幅に関する情報を、C1とC2の差より振動質量
    のコリオリ力による第2軸方向の変位に関する情報を検
    出することを特徴とする角速度センサ。
  16. 【請求項16】対向電極を構成する電極のうち少なくと
    も2つの電極と振動質量間の静電容量をそれぞれC1、
    C2として、C1とC2の差より振動質量のコリオリ力
    による第2軸方向の変位に関する情報を検出し、得られ
    た情報より振動質量の電位に対して対向電極を構成する
    電極のうち少なくとも2つの電極に同時に印加する駆動
    電圧V1、V2の振幅をそれぞれ調整し、振動質量に発
    生するコリオリ力を打ち消す制御機構を備えたことを特
    徴とする請求項15記載の角速度センサ。
  17. 【請求項17】対向電極を構成する電極のうち少なくと
    も2つの電極と振動質量間の静電容量をそれぞれC1、
    C2として、C1とC2の和より振動質量の第1軸方向
    の駆動振幅に関する情報を検出し、得られた情報より振
    動質量の電位に対して対向電極を構成する電極のうち少
    なくとも2つの電極に同時に印加する駆動電圧V1、V
    2の振幅をそれぞれ調整して、振動質量の駆動振幅を一
    定にする制御機構を備えたことを特徴とする請求項15
    または16記載の角速度センサ。
  18. 【請求項18】振動質量に対する駆動電圧は、第1周波
    数で時間的に変動する電圧と、第1周波数より高周波の
    第2周波数で時間的に変動する電圧の加算信号であっ
    て、対向電極を構成する電極のうち少なくとも2つの電
    極にそれぞれ参照電気容量Crefを接続し、参照電気容
    量Crefを介して対向電極に駆動電圧を印加し、参照電
    気容量Crefと対向電極を構成する電極のうち少なくと
    も2つの電極とのそれぞれの接続点の電位を、上記第2
    周波数および第1周波数と同期して検出することによ
    り、対向電極を構成する電極のうち少なくとも2つの電
    極と振動質量間の静電容量C1、C2の測定を行うこと
    を特徴とする請求項15〜17の何れか1項に記載の角
    速度センサ。
  19. 【請求項19】振動質量の駆動電圧は、第1周波数で時
    間的に変動し、かつ電圧を印加しない第1時間帯を備
    え、さらに第1時間帯にキャリア電圧を印加する電圧で
    あって、対向電極を構成する電極のうち少なくとも2つ
    の電極にそれぞれ参照電気容量Crefを接続し、参照電
    気容量Crefを介して対向電極に駆動電圧を印加し、参
    照電気容量Crefと対向電極を構成する電極のうち少な
    くとも2つの電極とのそれぞれの接続点の電位を、上記
    キャリア電圧と同期して検出することにより、対向電極
    を構成する電極のうち少なくとも2つの電極と振動質量
    間の静電容量C1、C2の測定を行うことを特徴とする
    請求項15〜17の何れか1項に記載の角速度センサ。
  20. 【請求項20】振動質量の駆動電圧は、第1周波数で時
    間的に変動し、かつ電圧を印加しない第1時間帯を備え
    た電圧であって、対向電極を構成する電極のうち少なく
    とも2つの電極にそれぞれ参照電気容量Crefを接続
    し、参照電気容量Crefを介して対向電極に駆動電圧を
    印加し、第1時間帯に振動質量にキャリア電圧を印加
    し、参照電気容量Crefと対向電極を構成する電極のう
    ち少なくとも2つの電極とのそれぞれの接続点の電位
    を、上記キャリア電圧と同期して検出することにより、
    対向電極を構成する電極のうち少なくとも2つの電極と
    振動質量間の静電容量C1、C2の測定を行うことを特
    徴とする請求項15〜17の何れか1項に記載の角速度
    センサ。
JP19640495A 1995-08-01 1995-08-01 角速度センサ Expired - Fee Related JP3409520B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19640495A JP3409520B2 (ja) 1995-08-01 1995-08-01 角速度センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19640495A JP3409520B2 (ja) 1995-08-01 1995-08-01 角速度センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0942973A true JPH0942973A (ja) 1997-02-14
JP3409520B2 JP3409520B2 (ja) 2003-05-26

Family

ID=16357305

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19640495A Expired - Fee Related JP3409520B2 (ja) 1995-08-01 1995-08-01 角速度センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3409520B2 (ja)

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10339640A (ja) * 1997-04-10 1998-12-22 Nissan Motor Co Ltd 角速度センサ
JP2000009471A (ja) * 1998-06-18 2000-01-14 Aisin Seiki Co Ltd 角速度センサ
JP2000081335A (ja) * 1998-09-07 2000-03-21 Denso Corp ヨーレートセンサ
US6044707A (en) * 1997-06-20 2000-04-04 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Angular rate sensor
US6134961A (en) * 1998-06-24 2000-10-24 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Angular velocity sensor
JP2000329561A (ja) * 1999-05-24 2000-11-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 角速度センサ
JP2001194154A (ja) * 2000-01-12 2001-07-19 Ngk Insulators Ltd 振動子、振動子の支持構造、振動型ジャイロスコープおよび直線加速度計
US6267008B1 (en) 1998-10-23 2001-07-31 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Angular rate detecting device
JP2003083750A (ja) * 2001-09-11 2003-03-19 Nippon Soken Inc 角速度センサ
KR100431004B1 (ko) * 2002-02-08 2004-05-12 삼성전자주식회사 회전형 비연성 멤스 자이로스코프
KR100493149B1 (ko) * 1999-01-15 2005-06-02 삼성전자주식회사 대칭형 z축 마이크로자이로스코프 및 그 제조방법
WO2005078390A1 (ja) * 2004-02-18 2005-08-25 Star Micronics Co., Ltd. 電磁駆動型角速度センサ
JP2009075135A (ja) * 2009-01-09 2009-04-09 Wacoh Corp 角速度センサ
WO2009107576A1 (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 アルプス電気株式会社 角速度センサ
JP2009198265A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 静電容量型検出装置及びそれを用いた加速度・角速度検出装置
JP2009294218A (ja) * 2009-07-31 2009-12-17 Seiko Epson Corp 直線加速度計
JP2010515021A (ja) * 2006-12-22 2010-05-06 ザ・ボーイング・カンパニー 寄生モード減衰を有する振動ジャイロ
JP2010133804A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Hitachi Automotive Systems Ltd 角速度検出装置
JP2010145394A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Honeywell Internatl Inc プルーフマスの回転を最小化する慣性センサを吊るすためのシステムおよび方法
JP2010151825A (ja) * 2010-02-05 2010-07-08 Seiko Epson Corp 振動子、振動子の支持構造、振動型ジャイロスコープおよび直線加速度計
JP2010164397A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 角速度センサの感度測定装置
JP2011039074A (ja) * 1999-10-13 2011-02-24 Analog Devices Inc 機械式センサとこれを含む機械式レートジャイロスコープとその操作方法
JP2011191318A (ja) * 2011-05-30 2011-09-29 Wacoh Corp 角速度センサ
US8176780B2 (en) 2008-02-19 2012-05-15 Canon Kabushiki Kaisha Angular velocity sensor
CN102807189A (zh) * 2011-05-31 2012-12-05 矽创电子股份有限公司 微机电装置
JPWO2017130312A1 (ja) * 2016-01-27 2018-07-05 株式会社日立製作所 ジャイロスコープ
WO2018124456A1 (ko) * 2016-12-27 2018-07-05 국방과학연구소 고속 정밀 구동을 위한 가이드 장치 및 그 가이드 장치의 설계 방법
CN114599935A (zh) * 2019-10-18 2022-06-07 赛峰电子与防务公司 带有用于频率各向异性的机械补偿的传感器

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6293668A (ja) * 1985-10-21 1987-04-30 Hitachi Ltd 角速度・加速度検出器
JPH04361113A (ja) * 1991-06-07 1992-12-14 Akai Electric Co Ltd 振動ジャイロ
JPH05133976A (ja) * 1990-02-14 1993-05-28 Charles Stark Draper Lab Inc:The 半導体チツプ運動変換器及びその形成方法
JPH05248874A (ja) * 1991-12-19 1993-09-28 Motorola Inc 多軸振動モノリシックジャイロスコープ
JPH05322578A (ja) * 1992-05-20 1993-12-07 Tamagawa Seiki Co Ltd ジャイロ装置
JPH0642971A (ja) * 1990-05-18 1994-02-18 British Aerospace Plc <Baf> センサー
JPH06123632A (ja) * 1992-10-13 1994-05-06 Nippondenso Co Ltd 力学量センサ
JPH06241812A (ja) * 1993-02-17 1994-09-02 Mitsubishi Electric Corp 振動ジャイロ用振動子および振動ジャイロ用検出回路
JPH07159181A (ja) * 1993-12-13 1995-06-23 Nippondenso Co Ltd 半導体ヨーレートセンサおよびその製造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6293668A (ja) * 1985-10-21 1987-04-30 Hitachi Ltd 角速度・加速度検出器
JPH05133976A (ja) * 1990-02-14 1993-05-28 Charles Stark Draper Lab Inc:The 半導体チツプ運動変換器及びその形成方法
JPH0642971A (ja) * 1990-05-18 1994-02-18 British Aerospace Plc <Baf> センサー
JPH04361113A (ja) * 1991-06-07 1992-12-14 Akai Electric Co Ltd 振動ジャイロ
JPH05248874A (ja) * 1991-12-19 1993-09-28 Motorola Inc 多軸振動モノリシックジャイロスコープ
JPH05322578A (ja) * 1992-05-20 1993-12-07 Tamagawa Seiki Co Ltd ジャイロ装置
JPH06123632A (ja) * 1992-10-13 1994-05-06 Nippondenso Co Ltd 力学量センサ
JPH06241812A (ja) * 1993-02-17 1994-09-02 Mitsubishi Electric Corp 振動ジャイロ用振動子および振動ジャイロ用検出回路
JPH07159181A (ja) * 1993-12-13 1995-06-23 Nippondenso Co Ltd 半導体ヨーレートセンサおよびその製造方法

Cited By (33)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10339640A (ja) * 1997-04-10 1998-12-22 Nissan Motor Co Ltd 角速度センサ
US6044707A (en) * 1997-06-20 2000-04-04 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Angular rate sensor
JP2000009471A (ja) * 1998-06-18 2000-01-14 Aisin Seiki Co Ltd 角速度センサ
US6134961A (en) * 1998-06-24 2000-10-24 Aisin Seiki Kabushiki Kaisha Angular velocity sensor
DE19928759B4 (de) * 1998-06-24 2007-05-31 Aisin Seiki K.K., Kariya Winkelgeschwindigkeitssensor
JP2000081335A (ja) * 1998-09-07 2000-03-21 Denso Corp ヨーレートセンサ
US6267008B1 (en) 1998-10-23 2001-07-31 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Angular rate detecting device
KR100493149B1 (ko) * 1999-01-15 2005-06-02 삼성전자주식회사 대칭형 z축 마이크로자이로스코프 및 그 제조방법
JP2000329561A (ja) * 1999-05-24 2000-11-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 角速度センサ
JP2011039074A (ja) * 1999-10-13 2011-02-24 Analog Devices Inc 機械式センサとこれを含む機械式レートジャイロスコープとその操作方法
JP2001194154A (ja) * 2000-01-12 2001-07-19 Ngk Insulators Ltd 振動子、振動子の支持構造、振動型ジャイロスコープおよび直線加速度計
JP4626002B2 (ja) * 2000-01-12 2011-02-02 セイコーエプソン株式会社 振動型ジャイロスコープ
JP2003083750A (ja) * 2001-09-11 2003-03-19 Nippon Soken Inc 角速度センサ
KR100431004B1 (ko) * 2002-02-08 2004-05-12 삼성전자주식회사 회전형 비연성 멤스 자이로스코프
WO2005078390A1 (ja) * 2004-02-18 2005-08-25 Star Micronics Co., Ltd. 電磁駆動型角速度センサ
JP2010515021A (ja) * 2006-12-22 2010-05-06 ザ・ボーイング・カンパニー 寄生モード減衰を有する振動ジャイロ
US8176780B2 (en) 2008-02-19 2012-05-15 Canon Kabushiki Kaisha Angular velocity sensor
JP2009198265A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 静電容量型検出装置及びそれを用いた加速度・角速度検出装置
WO2009107576A1 (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 アルプス電気株式会社 角速度センサ
JP2010133804A (ja) * 2008-12-03 2010-06-17 Hitachi Automotive Systems Ltd 角速度検出装置
JP2010145394A (ja) * 2008-12-16 2010-07-01 Honeywell Internatl Inc プルーフマスの回転を最小化する慣性センサを吊るすためのシステムおよび方法
JP2009075135A (ja) * 2009-01-09 2009-04-09 Wacoh Corp 角速度センサ
JP2010164397A (ja) * 2009-01-15 2010-07-29 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 角速度センサの感度測定装置
JP2009294218A (ja) * 2009-07-31 2009-12-17 Seiko Epson Corp 直線加速度計
JP4670992B2 (ja) * 2010-02-05 2011-04-13 セイコーエプソン株式会社 振動型ジャイロスコープ
JP2010151825A (ja) * 2010-02-05 2010-07-08 Seiko Epson Corp 振動子、振動子の支持構造、振動型ジャイロスコープおよび直線加速度計
JP2011191318A (ja) * 2011-05-30 2011-09-29 Wacoh Corp 角速度センサ
CN102807189A (zh) * 2011-05-31 2012-12-05 矽创电子股份有限公司 微机电装置
JPWO2017130312A1 (ja) * 2016-01-27 2018-07-05 株式会社日立製作所 ジャイロスコープ
US10809061B2 (en) 2016-01-27 2020-10-20 Hitachi, Ltd. Vibratory gyroscope including a plurality of inertial bodies
WO2018124456A1 (ko) * 2016-12-27 2018-07-05 국방과학연구소 고속 정밀 구동을 위한 가이드 장치 및 그 가이드 장치의 설계 방법
CN114599935A (zh) * 2019-10-18 2022-06-07 赛峰电子与防务公司 带有用于频率各向异性的机械补偿的传感器
JP2022553185A (ja) * 2019-10-18 2022-12-22 サフラン エレクトロニクス アンド ディフェンス 振動数異方性に対する機械的補償を備えたセンサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3409520B2 (ja) 2003-05-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3409520B2 (ja) 角速度センサ
JP3409565B2 (ja) 角速度センサの自己診断方法
US5392650A (en) Micromachined accelerometer gyroscope
KR100327481B1 (ko) 마이크로 자이로스코프
US6296779B1 (en) Method of fabricating a sensor
An et al. Dual-axis microgyroscope with closed-loop detection
EP0840092B1 (en) A complementary electrostatic driving apparatus for a micro-actuator
US7316161B2 (en) Rotation rate sensor
JPH11337345A (ja) 振動するマイクロジャイロメータ
CN109444466B (zh) Fm惯性传感器和用于操作fm惯性传感器的方法
JPH08159776A (ja) 角速度センサ
JP2001264072A (ja) 角速度センサ
JP4362877B2 (ja) 角速度センサ
JP3409476B2 (ja) 振動ジャイロの駆動方法
JP2000114548A (ja) 角速度センサ
JP2001133268A (ja) 角速度センサ
JP3449130B2 (ja) 力学量センサおよびそれを用いた集積回路
JP3931405B2 (ja) 角速度センサ
JP3462225B2 (ja) 半導体ヨーレイトセンサ
JP4362739B2 (ja) 振動型角速度センサ
JP2001349731A (ja) マイクロマシンデバイスおよび角加速度センサおよび加速度センサ
JP2001264355A (ja) 加速度センサ
JPH09325031A (ja) 振動型角速度センサ
JP3181368B2 (ja) ジャイロ装置
US6092417A (en) Gyrosensor

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090320

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees