JP4362877B2 - 角速度センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、振動型角速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
振動型角速度センサが、特開平9−211022号公報に開示されている。この角速度センサの原理を図27を用いて説明する。櫛歯電極(励振用固定電極)300,301,302と励振用可動電極303,304,305,306との間に電圧を印加して、梁構造体307,308の質量部309,310を基板の表面に平行な方向(Y方向)に振動させる。このとき、基板の表面に平行な方向で、かつ、振動方向(Y方向)に直交する方向にヨーΩが発生すると、梁構造体307,308の質量部309,310に対して基板の表面に垂直な方向にコリオリ力が生じる。コリオリ力によって梁構造体307,308の質量部309,310が変位したのを、質量部309,310と裏面電極311,312の間の静電容量C。の変化として検出する。
【0003】
ここで、コリオリ力fcは梁構造体307,308の質量部309,310の質量m、振動の速度V、ヨーΩに依存し、以下の式で表される。
fc=2mVΩ
・・・(1)
一般に、コリオリ力は微小であるため、共振の効果を利用する。具体的には(1)式に示した振動速度Vを大きくするために梁構造体307,308の質量部309,310の励振(基板の表面に平行なY方向)の周波数を共振周波数として、振幅を大きくとる。共振時の振幅は主にエアダンピングによって決まり、エアダンピングによる減衰係数が大きいほど振幅は小さくなる。一般に櫛歯構造ではエアダンピングによる減衰係数が大きく、大気中で大きな振幅を得ることは難しい。したがって、真空パッケージ中に振動子を置く方式がよく用いられるが、これは加工技術として難しく、コストが高く、耐久性が悪い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明の目的は、エアダンピングの影響を抑え、特に櫛歯構造による大気中での静電駆動でかつ大振幅駆動が可能な角速度センサを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の記載のような構成を採用すると、1次振動子本体に対し駆動力を付与することにより1次振動子本体が振動し、2次振動子本体が1次振動子本体からの長円状の梁および第1の振動伝達用梁を介した振動伝達にて1次振動子本体と同じ方向に振動する。さらに、第2の振動伝達用梁を介して2次振動子本体に連結された3次振動子本体が前記振動方向に直交する方向に変位可能であり、2次振動子本体が振動しているときにおいて、変位検出手段が、角速度の印加に伴うコリオリ力による振動方向に直交する方向での2次振動子本体の変位を、3次振動子本体の振動方向に直交方向への変位に基づき検出する。
【0009】
ここで、1次振動子はエアダンピングの影響を受けやすいが、2次振動子はエアダンピングの影響を受けにくい。より詳しくは、共振時の振幅は、エアダンピングの影響を大きく受け、エアダンピング(エアダンピングによる減衰係数)が大きいほど、共振時の振幅は小さくなることが知られており、特に、1次振動子が通常の静電駆動の振動子と同様に櫛歯構造をとっている場合に、エアダンピングの影響を受けやすいが、2次振動子はエアダンピングの影響を比較的受けにくくなる。
【0010】
このようにして、エアダンピングの影響を抑え、特に櫛歯構造による大気中での静電駆動でかつ大振幅駆動が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
以下、この発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明する。
【0017】
図1には、第1の実施の形態における角速度センサの全体模式的な平面図を示す。図3は図1のA−A線における断面図である。図3に示すように、シリコン基板(シリコンチップ)1の上には絶縁膜5および配線(77a等)が配置されるが、この絶縁膜5および配線(77a等)を省略しシリコン基板1のみのセンサ平面図を、図2に示す。また、図1では図を見やすくするために、絶縁膜5を省略している。
【0018】
四角形状をなすシリコン基板1の中央部においては、図3に示すように、その裏面(下面)には凹部2が形成されている。凹部2の底面にて薄肉部3が形成され、その周囲にシリコン基板1の四つの辺にて厚肉の四角枠部4が形成されている。また、シリコン基板1の主表面(上面)には絶縁膜5が形成されている。
【0019】
ここで、本例での座標系を規定しておく。図1,2の平面図において長方形のシリコン基板1において長辺に平行な軸をX軸とし、短辺に平行な軸をY軸とし、これらX−Y座標面に直交する軸をZ軸とする。そして、X軸が振動子の振動軸(励振方向)となり、Z軸が検出する角速度の軸となり、Y軸がコリオリ力の検出方向となる。
【0020】
図2に示すように、シリコン基板1の薄肉部3には貫通孔6,7,8,9,10,11が形成されている。この貫通孔6〜11はシリコン基板1の一部を表面からエッチングして貫通させることにより形成したものである。この貫通孔6〜11により、1次振動子12,13と2次振動子14が区画形成されている。振動子12,13,14に関し、より詳しくは、U字状の1次梁15,16、1次振動子本体(重り部)17,18、1次振動子用可動電極19,20,21,22,23,24,25,26、1次振動子用固定電極27,28,29,30,31,32,33,34、U字状の2次梁35,36、2次振動子本体(Gセンサ重り)37が区画形成されている。可動電極19〜26および固定電極27〜34は櫛歯状をなしている。
【0021】
四角枠部4が振動子の固定部となり、この四角枠部4に対し1次梁15,16にて1次振動子本体17,18が連結されている。これにより、1次振動子本体17,18は、駆動力を付与することによりX方向に振動する。また、1次振動子本体17,18に対し2次梁35,36にて2次振動子本体37が連結され、2次振動子本体37は1次振動子本体17,18からの振動伝達にて1次振動子本体17,18と同じX方向に振動する。つまり、2次振動子本体37はU字状の2次梁35,36にて連結されているので、X方向にのみ変位(振動)しやすく、YおよびZ方向には変位しにくくなっている。
【0022】
1次振動子12,13の固定電極27〜34と四角枠部(固定部)4は、トレンチ溝38,39,40,41,42,43,44,45によって絶縁されており、その内部には絶縁物(例えば、SiO2 等)が埋め込まれている。また、図1に示すように、固定電極27〜34は絶縁膜5上の金属配線(例えば、Al、Ti等)46,47,48,49,50,51,52,53によって、四角枠部(固定部)4での絶縁膜5上に配置された電極端子46a,47a,48a,49a,50a,51a,52a,53aとそれぞれ電気的に接触している。また、固定電極27〜34と金属配線46〜53はコンタクトホール54,55,56,57,58,59,60,61によって電気的に接触している。つまり、図3に示すように、絶縁膜5の一部に穴62を開け、金属配線(50,51等)で埋めることにより、絶縁膜5の上下を電気的に接触させている。
【0023】
一方、2次振動子本体37には、加速度センサエレメント67が設置され、2次振動子本体37が振動しているときにおいて角速度の印加に伴うコリオリ力を検出することができるようになっている。詳しくは、図2に示すように、2次振動子本体37において、貫通孔63,64,65,66が形成され、この貫通孔63〜66により加速度センサエレメント67が区画形成されている。詳しくは、Gセンサ用梁68,69、Gセンサ用可動電極70,71、Gセンサ用固定電極72,73が区画形成されている。可動電極70,71および固定電極72,73は櫛歯構造を成している。そして、梁68,69にて連結された可動電極70,71が基板1の表面に平行な方向(Y方向)において固定電極72,73と所定の間隔をおいて対向し、静電容量の変化によって角速度を検出するようになっている。
【0024】
2次振動子14の固定電極72,73はそれぞれトレンチ溝74,75によって電気的に絶縁されており、その内部には絶縁物(例えば、SiO2 等)が埋め込まれている。また、この固定電極72,73は、図1に示すように、金属配線76,77により2次梁35,36、1次振動子本体17,18、1次梁15,16の上を通り、四角枠部(固定部)4での絶縁膜5上に配置された電極端子76a,77aとそれぞれ電気的に接触している。但し、図1では中間の金属配線は省略されている。また、固定電極72,73と金属配線76,77はそれぞれコンタクトホール78,79によって電気的に接触している。
【0025】
図2に示すように、2次振動子14とそれに対向する四角枠部(固定部分)4には突起80,81が設けられ、その間の静電容量をモニタして2次振動子本体37の振幅を検出することができるようになっている。つまり、振動モニタ用の固定電極81が可動電極80とY軸において僅かに離間して対向配置している。固定電極81は、トレンチ溝82によって電気的に絶縁されており、その内部には絶縁物(例えば、SiO2 等)が埋め込まれている。また、この固定電極81は、図1に示すように、金属配線83により、四角枠部(固定部)4での絶縁膜5上に配置された電極端子83aと電気的に接触している。なお、固定電極81と金属配線83はコンタクトホール84によって電気的に接触している。
【0026】
1次振動子の可動電極19〜26および2次振動子の可動電極70,71はトレンチ溝38〜45,74,75,82によって他の電極と絶縁されており、電極端子85とコンタクトホール86によって接触している。
【0027】
次に、このように構成した角速度センサの動作を、図1を用いて説明する。
駆動用の櫛歯構造の可動電極19〜26をGNDに接続し(接地し)、一方の固定電極27,29,31,33にオフセットのついた正弦波的な電圧を印加し、反対側の固定電極28,30,32,34には同じオフセットのついた逆位相の正弦波的な電圧を印加する。これにより、1次振動子12,13はX軸方向に正弦波的な振動を起こす。このとき、2個の1次振動子12,13は同位相で振動する。
【0028】
ここで、1次振動子12,13、2次振動子14が作る振動系はそれらが同位相で振動する固有振動モードおよび逆位相で振動する固有振動モードを持つ。駆動の正弦波の周波数をこのどちらかの固有振動数に近づける。その結果、この系は共振し、大きな振幅を得ることができる。なお、固有振動数(共振周波数)は振動子の重さと梁のバネ定数によって決まる。
【0029】
また、図1では、1次振動子12,13を2次振動子14の両側に配置することにより、大きくて安定な駆動を実現している。このように2次振動子本体37の両側に1次振動子本体17,18を配置した構成に代わる他の構成例としては、図6のように、1次振動子12を1個使用してセンサを構成することも可能であり、この場合はチップサイズを小さくできるというメリットがある。
【0030】
さらに、本例では、振動モニタによる自励発振を用いて駆動周波数を固有振動数に正確に一致させている。つまり、駆動振動モニタ可動電極80と駆動振動モニタ固定電極81の間の静電容量の時間変化を測定し、振幅が最大になるように駆動周波数を調整する。固有振動数は温度によって異なるが、駆動振動モニタ用の電極80,81による自励発振を用いれば、常に固有振動数で駆動することができる。また、駆動振動モニタ用の電極80,81によれば、振幅も測定できるので、常に同一振幅で駆動することが可能で、温度特性のよい角速度センサを構成することが可能である。
【0031】
ところで、共振時の振幅は、エアダンピングの影響を大きく受ける。エアダンピング(従って、それによる減衰係数)が大きいほど、共振時の振幅は小さくなることが知られている。1次振動子12,13は通常の静電駆動の振動子と同様に櫛歯構造19〜26,27〜34をとっているために、エアダンピングの影響を受けやすいが、2次振動子14はエアダンピングの影響を比較的受けにくい。そのため、2次振動子14は、通常の櫛歯構造による静電駆動よりも同じ電圧で大きな振幅が得られることになる。コリオリ力の大きさは駆動振幅に比例するので、高出力化の点で有利である。また、従来よりも低い電圧または小さな櫛歯構造で従来と同程度の駆動振幅を得ることができるので、省電力化または低コスト化が期待できる。
【0032】
このように本例では駆動手段として、櫛歯構造による静電駆動を用いているが、駆動方法は櫛歯構造による静電駆動に限定されるものではなく、減衰係数の大きい全ての駆動方法に応用することが可能である。
【0033】
一方、2次振動子14がX軸方向に正弦波的な振動をしている状態で、このセンサにZ軸まわりの角速度が加わると、加速度センサエレメントの重り部(2次振動子本体)37はY軸方向に正弦波的に変位するコリオリ力を受ける。その結果、検出電極70・72間の静電容量および検出電極71・73間の静電容量が正弦波的に変化する。その容量の変化を、例えば同期検波回路を用いて測定する。これにより、角速度の大きさを測定することができる。具体的には、コリオリ力fcによって電極70・72間の静電容量がCo+ΔC(初期容量Co、コリオリ力による変化分ΔC)となったとすると、電極71・73間の静電容量はCo−ΔCとなる(ここで、コリオリ力によるギャップ変化が初期のギャップよりも十分に小さいことを仮定している)。
【0034】
ここで、
ΔC∝fc∝Ω
・・・(2)
となり、ΔCはヨーΩに比例するので電極70・72間の静電容量と電極71・73間の静電容量を差動で検出することにより、ヨーΩを検出することができる。
【0035】
他の構成例としては、図7や図8のように、2次振動子14,14’を2個接続し、それらを梁87,88により連結して、逆位相で振動させるようにしてもよい。この2つの2次振動子14,14’に形成した加速度センサエレメント67の出力の差をとることにより、外乱加速度をフィルタリング除去することが可能である。この場合、加速度センサエレメント67の出力の和をとることにより、加速度を測定することも可能であり、信号処理により加速度、角速度を同時に測定するセンサを構成することもできる。このように、2次振動子本体37を2個以上、梁87,88により連結することもできる。
【0036】
また、これまで述べてきた梁15,16,35,36,87は、1回または複数回、折り曲げた形状としているので、振動子本体の自由度を確保するという観点から好ましいものとなっている。
【0037】
次に、本実施形態の角速度センサの製造プロセスを、図4,5を用いて説明する。
図4,5は図1のA−A線に対応する断面図である。
【0038】
まず、図4(a)に示すように、半導体基板1として、面方位(100)のシリコンウエハを用意する。そして、熱酸化により、シリコン基板1の表面にシリコン酸化膜(SiO2 )90を成膜する。さらに、このシリコン酸化膜90の所定の領域を掘り、開口部91を形成し、さらに、それをマスクとして異方性エッチングにより所定領域のシリコン基板1にトレンチ溝92を掘る。なお、シリコン基板1の表面にシリコン酸化膜90を成膜せず、直接マスクにより同様の位置にトレンチ溝92を掘ってもよい。このトレンチ溝92が図2でのトレンチ溝38〜45,74,75,82となる。
【0039】
さらに、成膜したシリコン酸化膜90を除去した後に、図4(b)に示すように、新たにシリコン基板1の表面にシリコン酸化膜(絶縁膜)5を成膜し、トレンチ溝92を酸化膜5で埋める。なお、表面の凹凸が問題になる場合は、酸化膜5を必要とする膜厚以上に形成しておいて、表面を研磨する。
【0040】
その後、図4(c)に示すように、シリコン酸化膜5の所定領域(不要領域)93を除去するとともに、トレンチ溝62を形成する。
引き続き、図5(a)に示すように、スパッタや電子ビーム蒸着等によりシリコン基板1の表面にAl,Ti等の金属配線を成膜しパターニングする。これにより酸化膜5の上に所望の金属配線94が配置されるとともに、トレンチ溝62が埋められてシリコン基板1とのコンタクトがとられる。
【0041】
さらに、図5(b)に示すように、シリコン基板1の裏面全面にSiO2 等の絶縁膜95を成膜しパターニングした後、基板1に対し裏面から異方性エッチングにより裏面の所定の領域96を掘り、トレンチ溝92に達する凹部2を形成する。その結果、この凹部2の底面に薄肉部3が形成される。なお、この際、シリコン基板1の表面はダメージを避けるためにワックスや樹脂等で保護することが肝要である。
【0042】
その後、表面を保護したものを除去した後、図3に示すように、シリコン基板1の薄肉部3に対し表面より異方性エッチングを行い所定の位置に貫通孔6〜11(図2参照)を形成する。その結果、1次および2次振動子(振動子本体17,18,37等)が区画形成される。このようにして、本センサが完成する。
【0043】
その結果、シリコン基板1に形成した貫通孔により1次および2次振動子を区画する場合に、好ましいものとなる。また、シリコン基板1を用いた半導体プロセスで形成することによって小型化、軽量化、高出力化ならびに低コスト化を図ることができる。
【0044】
なお、半導体基板としてシリコン基板1を用いたが、半導体基板としてSOI基板(Silicon on Insulater)を用いてもよい。この場合には、SOI基板を貫通する孔は埋込絶縁膜とその上の薄膜シリコン層を貫通させることになる。
【0045】
このように本実施形態は、下記の特徴を有する。
(イ)1次振動子本体17,18に対し2次振動子本体37を2次梁35,36にて連結し、1次振動子本体17,18からの振動伝達にて1次振動子本体17,18と同じX方向に振動させるとともに、加速度センサエレメント67により、2次振動子本体37が振動しているときにおいて角速度の印加に伴うコリオリ力を検出するようにした。よって、共振時の振幅は、エアダンピングの影響を大きく受け、エアダンピング(エアダンピングによる減衰係数)が大きいほど、共振時の振幅は小さくなるが、2次振動子はエアダンピングの影響を比較的受けにくく、エアダンピングの影響を抑え、櫛歯構造による大気中での静電駆動でかつ大振幅駆動ができる。
(ロ)1次および2次振動子本体17,18,37が作る振動系において、少なくとも一つ存在する固有振動モードの固有振動数に駆動周波数を近づければ、この系の共振倍率は増加し、大きな振幅を得ることができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0046】
図9は、第2の実施の形態における角速度センサの模式的平面図を示す。図11は図9のB−B線での断面図である。図11に示すように、シリコン基板100の上には絶縁膜101を介して配線102およびポリシリコン層103が配置されるが、この絶縁膜101、配線102およびポリシリコン層103を省略しシリコン基板100のみのセンサ平面図を、図10に示す。また、図9では図を見やすくするために、図11の絶縁膜(窒化膜)101を省略している。
【0047】
本例においては、シリコン基板100の表面にて形成されるX−Y座標面(2軸直交座標面)におけるX軸を振動子の駆動振動方向(励振方向)とし、Y軸を、検出する角速度の軸とし、Z軸をコリオリ力の検出方向としている。
【0048】
また、本例の加速度センサエレメント67は、可動電極105を有する。この電極105は、基板100の表面に垂直なZ方向において2次振動子本体37に対向し、かつ所定の間隔をおいて変位可能に配置されている。そして、本例の加速度センサエレメントは、この可動電極105を用いた静電容量の変化によって角速度を検出するようになっている。
【0049】
以下、詳しく説明していく。
図11に示すように、シリコン基板100の裏面には凹部2が形成され、その底面にて薄肉部3が形成されている。そして、薄肉部3において、基板100の一部を表面からエッチングすることにより貫通孔104が形成され、図10に示すように、1次振動子12,13および2次振動子14を区画形成している。詳しくは、1次梁15,16、1次振動子本体17,18、1次振動子用可動電極19〜26、1次振動子用固定電極27〜34、2次振動子本体37を形成している。また、図9,11に示すように、2次振動子本体37の上には、ポリシリコン層103よりなるGセンサ重り105およびGセンサ梁106,107が形成されている。つまり、Gセンサ重り105およびGセンサ梁106,107が絶縁膜101の上方に所定の間隔をおいて支持されている。このGセンサ重り105およびGセンサ梁106,107は、犠牲層エッチングにより形成したものである。なお、Gセンサ梁106,107はアンカー部An(図9,11に示す)にて絶縁膜101に固定されている。
【0050】
そして、2次振動子本体37とGセンサ重り105によりコンデンサが構成され、2次振動子本体37が加速度センサエレメントの下部電極として機能する。また、Gセンサ重り105には多数のエッチング孔129が形成され、犠牲層エッチングの際にエッチング液が孔129を通して進入していく。
【0051】
図10に示すように、1次振動子12,13の固定電極27〜34と四角枠部(固定部分)4はトレンチ溝(窒化膜)38〜45によって絶縁されており、図9に示すように、固定電極27〜34は窒化膜101上の金属配線46〜53(例えば、Al,Ti等)によって、四角枠部(固定部分)4での窒化膜101上に配置された電極端子46a〜53aと電気的に接触している。固定電極27〜34と金属配線46〜53はコンタクトホール54〜61によって電気的に接触している。つまり、絶縁膜101の一部に穴を開け、金属で埋めることにより、絶縁膜101の上下を電気的に接触させている。
2次振動子14の上のGセンサ重り105は、図10に示すように、トレンチ溝108,109によって電気的に絶縁されており、図9の金属配線110により2次梁36、1次振動子本体18、1次梁16の上部を通り、四角枠部(固定部)4での窒化膜101上に配置された電極端子110aと電気的に接触している(但し、図9では中間の金属配線は省略されている)。また、Gセンサ重り105と金属配線110はコンタクトホール111によって電気的に接触している。
【0052】
図10に示すように、振動モニタの固定電極81はトレンチ溝82によって電気的に絶縁されており、図9に示すように、金属配線83により、四角枠部(固定部)4での窒化膜101上に配置された電極端子83aと電気的に接触している。振動モニタの固定電極81と金属配線83はコンタクトホール84によって電気的に接触している。
【0053】
図10に示すように、1次振動子の可動電極19〜26、2次振動子本体37および振動モニタの可動電極80は、トレンチ溝38〜45,82,108,109によって他の電極と絶縁されており、図9に示すように、金属配線113により、四角枠部(固定部)4での窒化膜101上に配置された電極端子113aと電気的に接触している(但し、図9では中間の金属配線は省略されている)。なお、1次振動子の可動電極19〜26、2次振動子本体37および振動モニタの可動電極80は金属配線113とコンタクトホール114によって電気的に接触している。
【0054】
次に、第2の実施形態の角速度センサの動作について説明する。
駆動方法に関しては第1の実施形態と全く同じであるので説明は省略する。
2次振動子本体37がX軸方向に正弦波的な振動をしている状態で、このセンサにY軸まわりの角速度が加わると、Gセンサエレメントの重り(可動電極)105はZ軸方向に正弦波的に変位するコリオリ力を受け、Z軸方向に正弦波的に変位する。その結果、Gセンサ重り(可動電極)105と2次振動子本体37の作る静電容量が正弦波的に変化するので、その変化を例えば同期検波回路を用いて測定することにより、角速度の大きさを測定することができる。なお、静電容量方式の他にも、電磁検出、圧電検出等の方法が可能である。
【0055】
なお、第1の実施形態と同様に本実施形態においても、図6を用いて説明したように1次振動子12を1個でこのセンサを構成することも可能である。また、図7,8を用いて説明したように、2次振動子を2個接続し、それらを逆位相で振動させることも可能である。さらに、第1の実施形態と同様に、2つの2次振動子の加速度センサエレメントの出力の差をとることにより、外乱加速度をフィルタリング除去すること、および出力の和をとることにより、加速度を測定することが可能である。
【0056】
次に、製造方法を、図12,13,14を用いて説明する。
図12,13,14は図9のB−B線に対応する断面図である。
まず、図12(a)に示すように、半導体基板として、面方位(100)のシリコンウエハ100を用意し、異方性エッチングにより所定領域に第1のトレンチ溝120を掘る。このトレンチ溝120が図10でのトレンチ溝38〜45,82,108,109となる。
【0057】
そして、図12(b)に示すように、シリコン基板100の表面に、第1の絶縁膜としてのシリコン窒化膜101を堆積(成膜)してトレンチ溝120を窒化膜101で埋める。なお、表面の凹凸が問題になる場合は、窒化膜101を必要とする膜厚以上に形成しておいて、表面を研磨する。
【0058】
さらに、図12(c)に示すように、シリコン基板100の表面に、第2の絶縁膜としてのシリコン酸化膜121を成膜する。このシリコン酸化膜121が後の工程において犠牲層として使用される。
【0059】
引き続き、図12(d)に示すように、酸化膜121および窒化膜101の所定領域に基板100に達する第2のトレンチ溝122を掘る。詳しくは、酸化膜121の所定の位置を除去し、次にそれをマスクとして窒化膜101の所定の位置を除去してトレンチ溝122を形成する。
【0060】
そして、図13(a)に示すように、シリコン酸化膜121の表面に、半導体層としてのポリシリコン層123を堆積(成膜)してトレンチ溝122をポリシリコン層123で埋める。このトレンチ溝122に埋められたポリシリコン層123が図9,10での可動電極105のアンカー部Anとなる。その後、図13(b)に示すように、ポリシリコン層123の不要領域(所定の位置)124をエッチングにより除去する。
【0061】
引き続き、図13(c)に示すように、シリコン酸化膜121の不要領域(所定の位置)125をエッチングにより除去する。そして、図13(d)に示すように、窒化膜101の所定の位置をエッチングにより除去してシリコン基板100に達する第3のトレンチ溝126を形成する。
【0062】
さらに、図14(a)に示すように、シリコン窒化膜101の上に、スパッタや電子ビーム蒸着等によりAl,Ti等の金属配線127を形成してトレンチ溝126を埋める。その後、図14(b)に示すように、シリコン基板100の裏面全面に窒化膜128を成膜するとともにパターニングする。そして、シリコン基板100の裏面からの異方性エッチングにより裏面の所定の位置を掘り、トレンチ溝120に達する凹部2を形成する。その結果、凹部2の底面に薄肉部3が形成される。なお、この際、表面はダメージを避けるためにワックスや樹脂等で保護する。
【0063】
その後、表面を保護したものを除去後、図14(c)に示すように、シリコン基板100の薄肉部3に対し表面から異方性エッチングにより所定の位置に貫通孔104を形成する。これにより、1次および2次振動子12,13,14(振動子本体17,18,37等)が区画形成される。さらに、図14(d)に示すように、ポリシリコン層123の所定の位置を除去してシリコン酸化膜121に達する第4のトレンチ溝(エッチング孔)129を形成する。そして、エッチングによりポリシリコン層123の下のシリコン酸化膜121を除去して(犠牲層エッチングを行い)、図11に示すように、上部電極となるポリシリコン層123を可動にする。このようにして、本センサが完成する。
【0064】
その結果、シリコン基板100に形成した貫通孔により1次および2次振動子12,13,14を区画し、かつ、2次振動子本体37と可動電極105とで対向電極を構成する場合に、好ましいものとなる。また、シリコン基板100を用いた半導体プロセスで形成することによって小型化、軽量化、高出力化ならびに低コスト化を図ることができる。
【0065】
なお、半導体基板としてシリコン基板100を用いたが、SOI基板を用いてもよい。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態を、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0066】
図15は、第3の実施の形態における角速度センサの模式的平面図を示す。図16は図15のC−C線での断面図である。本例では、図16に示すように、SOI基板140、つまり、シリコン基板141の上に絶縁膜(酸化膜)142を介してシリコン層143を配置したSOI基板140を用いている。
【0067】
検出する角速度の軸はSOI基板140の表面に垂直な方向(Z軸)である。また、駆動手段としては、第1および第2の実施形態と同様に櫛歯構造による静電駆動を用いている。
【0068】
本実施形態においては、第1および第2の実施形態における加速度センサエレメント67の代わりに、変位検出手段としての静電容量変化検出用電極156,157を用いており、電極156,157は四角枠部(固定部)4に設置される。この電極156,157を用いて、2次振動子本体160,161が振動しているときにおいて角速度の印加に伴うコリオリ力による振動方向に直交するY方向での2次振動子本体160,161の変位を検出するようにしている。詳しくは、変静電容量変化検出用電極156,157は、基板140の表面に平行なX方向において2次振動子本体160に所定の間隔をおいて対向して配置され、2次振動子本体160とでコンデンサの対向電極板を形成する。
【0069】
以下、詳しく説明していく。
図16において、SOI基板140の裏面には凹部144が形成され、その外周部には厚肉の四角枠部4が形成されている。凹部144の底面部には、シリコン層143よりなる薄肉部が配置されている。シリコン層143には貫通孔145が形成され、図15に示すように、1次振動子12,13および2次振動子14が区画されている。詳しくは、貫通孔145の形成および酸化膜142上でのシリコン層143の不要領域を除去することにより、1次梁15,16、1次振動子本体17,18、1次振動子用可動電極19〜26、1次振動子用固定電極27〜34、2次梁35,36,146,147、2次振動子本体(検出用可動電極)160,161、検出用固定電極156,157が、おのおの分離した状態で配置されている。
【0070】
四角枠部4に1次梁15,16を介して1次振動子本体17,18が連結されている。また、1次振動子本体17,18に対し2次梁35,36および2次梁146,147を通して2次振動子本体160,161が連結されている。ここで、2次梁35,36はU字状をなし、X方向に変位可能な梁である。また、2次梁146,147はX方向に直線的に延びており、Y方向にのみ変位可能な梁である。よって、2次振動子本体160,161は2次梁35,36によりX方向に振動することができるとともに2次梁146,147によりY方向に変位することができるようになっている。
【0071】
また、1次振動子12,13の固定電極27〜34は図16の酸化膜142によって他の電極と絶縁されている。これらは金属の電極端子148〜155によって外部と電気的に接続される。
【0072】
検出用固定電極156,157は図16の酸化膜142によって他の電極と絶縁されている。検出用固定電極156,157は、金属の電極端子158,159によって外部と電気的に接続される。
【0073】
駆動用可動電極19〜26、2次振動子本体(検出用可動電極)160,161は図16の酸化膜142によって他の電極と絶縁されている。駆動用可動電極19〜26、2次振動子本体(検出用可動電極)160,161は全て同電位で、金属の電極端子162または163によって外部と電気的に接続される。
【0074】
このように、1次振動子本体17,18は、四角枠部(固定部)4に対し1次梁15,16にて連結され、駆動力を付与することにより振動でき、また、2次振動子本体160,161は、1次振動子本体17,18に対し2次梁35,36,146,147にて1次振動子本体17,18の振動方向および振動方向に直交するY方向に変位可能に連結され、1次振動子本体17,18からの振動伝達にて1次振動子本体17,18と同じX方向に振動することができるようになっている。
【0075】
また、本例においては、2次振動子本体160,161の両側に1次振動子本体17,18を配置している。さらに、少なくとも1本の梁15,16,35,36は1回または複数回、折り曲げられている(図15では1回だけ折り曲げられている)。
【0076】
また、1次および2次振動子本体17,18,160,161が作る振動系において、少なくとも一つ存在する固有振動モードの固有振動数に駆動振動数を近づければ、この系の共振倍率は増加し、大きな振幅を得ることができる。
【0077】
次に、第3の実施形態の角速度センサの動作について説明する。
駆動方法に関しては第1の実施形態と全く同じであるので説明は省略する。
そして、2次振動子本体160,161がX軸方向に正弦波的な振動をしている状態で、このセンサにZ軸まわりの角速度が加わると、2次振動子本体160,161はY軸方向に正弦波的に変位するコリオリ力を受け、Y軸方向に正弦波的に変位する。その結果、検出用電極156・160間の静電容量および検出用電極159・161間の静電容量が正弦波的に変化するので、その変化を例えば同期検波回路を用いて測定することにより、角速度の大きさを測定することができる。この時、第1の実施形態と同様に検出用電極156・160間の静電容量および検出用電極159・161間の静電容量を差動で検出する。
【0078】
なお、静電容量方式の他にも、電磁検出、圧電検出等の方法を用いることも可能であり、この場合、2次振動子本体の変位検出素子を基板ではなく基板を収納するケースに設置することも可能である。さらに、第1の実施形態と同様に、図6のように、1次振動子を1個でこのセンサを構成することも可能である。また、図7,8のように、2次振動子を2個接続し、それらを逆位相で振動させることも可能である。さらに、第1の実施形態と同様に、2次振動子本体を2個以上、梁により連結し、2つの2次振動子の検出部の出力の差をとることにより、外乱加速度をフィルタリング除去すること、および出力の和をとることにより、加速度を測定することが可能である。
【0079】
次に、第3の実施形態の製造プロセスを、図17,18を用いて説明する。
図17,18は図15のC−C線に対応する断面図である。
まず、図17(a)に示すように、半導体基板として、面方位(100)のSOIウエハ(SOI基板)140を用意する。つまり、第1の半導体層としてのシリコン基板141の上に絶縁膜としてのシリコン酸化膜142を介して第2の半導体層としてのシリコン層143を形成したSOI基板140を用意する。そして、図17(b)に示すように、スパッタや電子ビーム蒸着等によりSOI基板140におけるシリコン層143の表面の所定の位置にAl,Ti等の金属配線165を形成する。
【0080】
そして、図17(c)に示すように、裏面全面に窒化膜166を成膜し、所定の位置が残るように、エッチングを行う。さらに、図18(a)に示すように、表面のシリコン層143の不要領域167をエッチング除去する。
【0081】
その後、図18(b)に示すように、シリコン基板141に対し異方性エッチングにより裏面の所定の位置を掘り、凹部144を形成する。その結果、凹部144の底面に薄肉部168が形成される。なお、この際、表面はダメージを避けるためにワックスや樹脂等で保護する。
【0082】
そして、SOI基板140の薄肉部168に対し図16に示すように貫通孔145を形成、つまり、酸化膜142の所定の位置をエッチング除去することにより、1次および2次振動子12,13,14(振動子本体17,18,160,161等)を区画形成する。このようにして、本センサが完成する。
【0083】
その結果、SOI基板140に形成した貫通孔により1次および2次振動子本体等を区画する場合に、好ましいものとなる。また、SOI基板140を用いた半導体プロセスで形成することによって小型化、軽量化、高出力化ならびに低コスト化を図ることができる。
【0084】
第3の実施形態については、他に第1の実施形態と同様の製造プロセスによっても作製可能である。
このように本実施形態は、下記の特徴を有する。
(イ)第1および第2の実施の形態と同様に、共振時の振幅は、エアダンピングの影響を大きく受け、エアダンピング(エアダンピングによる減衰係数)が大きいほど、共振時の振幅は小さくなるが、2次振動子はエアダンピングの影響を比較的受けにくく、エアダンピングの影響を抑え、櫛歯構造による大気中での静電駆動でかつ大振幅駆動が可能となる。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態を、第3の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0085】
図19は、第4の実施形態のセンサの平面図である。
駆動方法に関しては、第3の実施形態と全く同じである。第3の実施形態に対して、検出部分が主に異なっている。検出する角速度の軸はZ軸である。また、第3の実施形態と同様な方法で、電極を必要に応じて電気的に分離している。
【0086】
2次振動子本体160,161からは変位検出用の電極173〜176が、Y軸方向に直線的に延びる振動伝達用梁171,172にて連結されている。また、この変位検出用電極173〜176の根元部183,184は、固定部分4に対し、X軸方向(振動方向)に直線的に延びる梁181,182にて連結されている。
【0087】
以下、詳しく説明する。
2次振動子の櫛歯電極173に対向して櫛歯の固定電極177が、同様に、櫛歯電極174に対向して櫛歯の固定電極178が、櫛歯電極175に対向して櫛歯の固定電極179が、櫛歯電極176に対向して櫛歯の固定電極180が、それぞれ配置されている。
【0088】
そして、2次振動子本体160,161がX軸方向に正弦波的な振動をしている状態で、このセンサにZ軸まわりの角速度が加わると、2次振動子本体160,161はY軸方向に正弦波的に変位するコリオリ力を受け、Y軸方向に正弦波的に変位する。このとき、梁171,172の存在により検出用可動電極173〜176も同様にY軸方向に正弦波的に変位する。その結果、検出用電極173・177間の静電容量、検出用電極174・178間の静電容量、検出用電極175・179間の静電容量および検出用電極176・180間の静電容量が正弦波的に変化するので、その変化を例えば同期検波回路を用いて測定することにより、角速度の大きさを測定することができる。
【0089】
この時、第1の実施形態と同様に検出用電極173・177間の静電容量と検出用電極174・178間の静電容量を差動で検出する。同様に、検出用電極175・179間の静電容量と検出用電極176・180間の静電容量を差動で検出する。なお、静電容量方式の他にも、電磁検出、圧電検出等の方法が可能である。
【0090】
一方、検出用可動電極173〜176は2次振動子本体160,161が振動しても梁181,182の剛性によりX軸方向には変位しない。このことにより、コリオリ力のない状態で検出用電極の静電容量が全く変化しないので、ノイズを抑えることが可能である。
【0091】
なお、第3の実施形態の構造において単に検出用電極を櫛歯構造にすることも可能である。しかし、この場合は検出用電極自身がエアダンピングの影響を受けやすいため、本発明のメリットである大振幅の駆動が得にくくなる。したがって、このような方法よりも本実施形態の方がより大きな信号を取ることができ有利である。
【0092】
また、本実施形態においても、図6のように、第1の実施形態と同様に、1次振動子を1個でこのセンサを構成することも可能である。また、図7,8のように、2次振動子を2個接続し、それらを逆位相で振動させることも可能である。あるいは、第1の実施形態と同様に、2つの2次振動子の検出部の出力の差をとることにより、外乱加速度をフィルタリング除去すること、および出力の和をとることにより、加速度を測定することが可能である。
【0093】
第4の実施形態については、第1および第3の実施形態と同様の製造プロセスにより適当に電極を分離して作製することが可能である。
以上のように、X−Y座標面におけるX軸方向に2次振動子本体160,161が振動するが、変位検出用電極173〜176の根元部183,184が、駆動方向に延びる梁181,182にて固定部分4に連結されているので、2次振動子本体160,161の駆動振動が変位検出用電極173〜176に伝わるのが抑制される。その結果、2次振動子本体160,161の変位成分のみを検出して角速度を高精度に検出することができる。
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施の形態を、第3の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0094】
図20は、第5の実施形態のセンサの平面図である。図22は図20のD−D線での断面図である。図23は図20のE−E線での断面図である。本例では、図22に示すように、SOI基板190、つまり、シリコン基板191の上に絶縁膜192を介してシリコン層193を配置したSOI基板190を用いている。シリコン基板191のみの平面図を図21に示す。
【0095】
検出する角速度の軸は、基板190の表面に平行で、かつ、駆動振動方向に直交するY軸方向である。また、変位検出手段が第3の実施形態とは異なり静電容量変化検出用電極197を用いており、この電極197は、図23に示すように基板190の表面に垂直なZ軸方向において2次振動子本体202に所定の間隔をおいて対向して配置されている。
【0096】
以下、詳しく説明していく。
図22,23に示すように、SOI基板190の上には絶縁膜(シリコン窒化膜)194が形成されている。また、図21,23に示すように、シリコン基板191の一部を表面からエッチングすることにより凹部195が形成され、シリコン基板191の4つの辺にて構成される四角枠部196と下部電極197が区画されている。つまり、図21に示すように、四角枠部196の内方に下部電極197が架設された構成となっている。また、図23に示すように、凹部195の底部におけるシリコン層193には貫通孔198が形成され、この貫通孔198により、図20に示すように、1次振動子12,13および2次振動子199が形成されている。詳しくは、1次梁15,16、1次振動子本体17,18、1次振動子用可動電極19〜26、1次振動子用固定電極27〜34、2次梁35,36、2次振動子本体202が区画形成されている。
【0097】
1次振動子本体17,18に対し2次梁35,36を通して2次振動子本体202が連結されている。ここで、2次梁35,36はU字状をなし、かつ、肉厚が薄くなっており、2次振動子本体202はXおよびZ方向に変位(振動)することができるようになっている。
【0098】
また、図22に示すように、SOI基板190の絶縁膜192に対する犠牲層エッチングの工程により、振動子12,12,199が分離され、下部電極197も2次振動子本体202と分離している。
【0099】
なお、2次振動子本体202には多数のエッチング孔202aが形成され、犠牲層エッチングの際にエッチング液がエッチング孔202aを通して進入していく。
【0100】
図20に示すように、1次振動子12,13の固定電極27〜34と四角枠部(固定部)196はトレンチ溝(例えば、窒化膜等)38〜45によって絶縁されており、固定電極27〜34は窒化膜194上の金属配線46〜53(例えば、Al,Ti等)によって、四角枠部(固定部)196での窒化膜194上に配置された電極端子46a〜53aと電気的に接触している。固定電極27〜34と金属配線46〜53はコンタクトホール54〜61によって適当に電気的に接触している。つまり、コンタクトホール54〜61は、絶縁膜194の一部に穴を開け、金属で埋めたものであり、絶縁膜194の上下を電気的に接触させる役割を果たす。
【0101】
1次振動子の可動電極19〜26および2次振動子本体202はトレンチ溝38〜45によって他の電極と絶縁されており、電極端子200とコンタクトホール201によって接触している。
【0102】
また、2次振動子本体202とそれに対向する固定部分196に突起80,81をそれぞれ設け、その間の静電容量をモニタして2次振動子本体202の振幅を検出するようにしている。
【0103】
次に、第5の実施形態の角速度センサの動作について説明する。
駆動方法に関しては第1の実施形態と全く同じであるので説明は省略する。
2次振動子本体202がX軸方向に正弦波的な振動をしている状態で、このセンサにY軸まわりの角速度が加わると、2次振動子本体202はZ軸方向に正弦波的に変位するコリオリ力を受け、Z軸方向に正弦波的に変位する。その結果、2次振動子本体202と下部電極197の作る静電容量が正弦波的に変化するので、その変化を例えば同期検波回路を用いて測定することにより、角速度の大きさを測定することができる。なお、静電容量の他にも、電磁検出、圧電検出等の方法が可能である。
【0104】
応用例としては、第1の実施形態と同様に、図6のように、1次振動子を1個でこのセンサを構成することも可能である。また、図7,8のように、2次振動子を2個接続し、それらを逆位相で振動させることも可能である。第1の実施形態と同様に、2つの2次振動子の検出部の出力の差をとることにより、外乱加速度をフィルタリング除去すること、および出力の和をとることにより、加速度を測定することが可能である。
【0105】
次に、第5の実施形態の製造プロセスを、図24,25を用いて説明する。
図24,25は図20のD−D線に対応する断面図である。
まず、図24(a)に示すように、半導体基板として、面方位(100)のSOIウエハを用意する。つまり、第1の半導体層としてのシリコン基板191の上に第1の絶縁膜としてのシリコン酸化膜192を介して第2の半導体層としてのシリコン層193を形成したSOI基板190を用意する。そして、SOI基板190におけるシリコン層193に対し、異方性エッチングにより第1のトレンチ溝210を形成する。この時、シリコン酸化膜192が露出したところでエッチングを終了する。このトレンチ溝210が図20のトレンチ溝38〜45となる。
【0106】
そして、図24(b)に示すように、SOI基板190のシリコン層193の表面に、第2の絶縁膜としてのシリコン窒化膜194を堆積(成膜)してトレンチ溝210を窒化膜194で埋める。なお、表面の凹凸が問題になる場合は、窒化膜194を必要とする膜厚以上に形成しておいて、表面を研磨する。
【0107】
さらに、図25(a)に示すように、窒化膜194の所定の位置を除去してシリコン層193に達するトレンチ溝211を形成する。そして、図25(b)に示すように、スパッタや電子ビーム蒸着等により窒化膜194上にAl,Ti等の金属配線212を形成してトレンチ溝211を埋める。
【0108】
引き続き、図26(c)に示すように、SOI基板190の裏面全面に窒化膜213を成膜およびパターニングし、裏面からの異方性エッチングにより所定の位置を掘り、シリコン酸化膜192に達する凹部195を形成する。その結果、凹部195の底面に薄肉部215が形成される。この時、シリコン酸化膜192が露出したところでエッチングを終了する。なお、この際、表面はダメージを避けるためにワックスや樹脂等で保護する。
【0109】
そして、表面を保護したものを除去後、図25(d)に示すように、SOI基板190の薄肉部215に対し表面より異方性エッチングにより窒化膜194の所定の位置を除去するとともに、シリコン層193の所定の位置を除去して貫通孔214を形成する。その結果、1次および2次振動子(振動子本体17,18,202等)が区画形成される。
【0110】
最後に、図22に示すように、SOI基板190におけるシリコン酸化膜192の所定位置(一部)を除去するすることにより(犠牲層エッチングを行い)、1次および2次振動子(振動子本体17,18,202等)をシリコン基板191から分離する。これにより、本センサが完成する。
【0111】
その結果、SOI基板190に形成した貫通孔により1次および2次振動子本体を区画し、かつ、固定電極197と2次振動子本体202で対向電極を構成する場合に、好ましいものとなる。また、SOI基板190を用いた半導体プロセスで形成することによって小型化、軽量化、高出力化ならびに低コスト化を図ることができる。
【0112】
なお、これまでの説明においては図2に示すように固定部に対し梁15(16)により1次振動子本体17(18)を連結し、1次振動子本体17(18)に対し梁35(36)により2次振動子本体37を連結したが、図26に示すように、固定部4に対し1次梁15’(16’)を介して1次振動子本体17’(18’)を連結し、さらに1次振動子本体17’(18’)に対し1次梁15’’(16’’)を介して1次振動子本体17’’(18’’)を連結し、この1次振動子本体17’’(18’’)に対し梁35(36)により2次振動子本体37を連結してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施実施における角速度センサの模式的平面図。
【図2】図1の要部の平面図。
【図3】図1のA−A断面図。
【図4】製造プロセスを説明するための断面図。
【図5】製造プロセスを説明するための断面図。
【図6】第1の実施形態の応用例を示す模式的平面図。
【図7】第1の実施形態の応用例を示す模式的平面図。
【図8】第1の実施形態の応用例を示す模式的平面図。
【図9】第2の実施実施における角速度センサの模式的平面図。
【図10】図9の要部の平面図。
【図11】図10のB−B断面図。
【図12】製造プロセスを説明するための断面図。
【図13】製造プロセスを説明するための断面図。
【図14】製造プロセスを説明するための断面図。
【図15】第3の実施実施における角速度センサの模式的平面図。
【図16】図15のC−C断面図。
【図17】製造プロセスを説明するための断面図。
【図18】製造プロセスを説明するための断面図。
【図19】第4の実施実施における角速度センサの模式的平面図。
【図20】第5の実施実施における角速度センサの模式的平面図。
【図21】図20の要部の平面図。
【図22】図20のD−D断面図。
【図23】図20のE−E断面図。
【図24】製造プロセスを説明するための断面図。
【図25】製造プロセスを説明するための断面図。
【図26】別例の角速度センサの模式的平面図。
【図27】従来技術を示す模式図。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…凹部、3…薄肉部、4…四角枠部、5…絶縁膜、6〜11…貫通孔、12,13…1次振動子、14…2次振動子、16…1次梁、17,18…1次振動子本体、19〜26…1次振動子用可動電極、27〜34…1次振動子用固定電極、35,36…2次梁、37…2次振動子本体、63〜66…貫通孔、67…加速度センサエレメント、68,69…Gセンサ用梁、70,71…Gセンサ用可動電極、72,73…Gセンサ用固定電極、80…可動電極、81…固定電極、87,88…梁、92…トレンチ溝、93…不要領域、94…金属配線、100…シリコン基板、101…シリコン窒化膜、104…貫通孔、105…Gセンサ重り、120…トレンチ溝、121…第2の絶縁膜、122…トレンチ溝、123…ポリシリコン層、124,125…不要領域、126…トレンチ溝、127…金属配線、129…溝、140…SOI基板、141…シリコン基板、142…絶縁膜、143…シリコン層、144…凹部、145…貫通孔、146,147…2次梁、156,157…検出用固定電極、160,161…検出用固定電極、165…金属配線、167…トレンチ溝、171,172…梁、173〜176…検出用可動電極、181,182…梁、190…SOI基板、191…シリコン基板、192…絶縁膜、193…シリコン層、194…第2の絶縁膜、195…凹部、196…四角枠部、197…下部電極、198…貫通孔、202…2次振動子本体、210…第1のトレンチ溝、211…第2のトレンチ溝、212…金属配線、215…薄肉部。
Claims (5)
- 固定部(4)上に配置され、駆動力を付与することにより所定の振動方向(X)に振動する1次振動子本体(17,18)と、
前記1次振動子本体(17,18)に、前記振動方向に直交する方向(Y)に沿って延びる長円状の梁(35,36)を介して連結され、前記振動方向(X)に延設されて前記長円状の梁(35,36)を介して前記1次振動子本体(17,18)の振動方向(X)に沿う振動を伝達する第1の振動伝達用梁(146,147)と、
前記長円状の梁(35,36)および第1の振動伝達用梁(146,147)を介して前記振動方向(X)および当該振動方向に直交する方向(Y)に変位可能に前記1次振動子本体(17,18)に連結され、前記長円状の梁(35,36)および第1の振動伝達用梁(146,147)を介して伝達される前記振動方向(X)に沿う振動に基づき前記振動方向(X)に振動可能な2次振動子本体(160,161)と、
前記2次振動子本体(160,161)に連結され、前記振動方向に直交する方向(Y)に延びる第2の振動伝達用梁(171,172)と、
前記第2の振動伝達用梁(171,172)を介して前記2次振動子本体(160,161)に連結され、前記振動方向に直交する方向(Y)に変位可能な3次振動子本体(183,184)と、
前記2次振動子本体(160,161)が振動しているときにおいて、コリオリ力による前記振動方向に直交する方向(Y)での前記2次振動子本体(160,161)の変位を、前記3次振動子本体(183,184)の前記振動方向に直交する方向(Y)への変位に基づき検出する変位検出手段(173〜180)と、
を備えたことを特徴とする角速度センサ。 - 前記固定部(4)上に配置され、櫛歯構造を有する1次振動子用固定電極(27〜34)と、
1次振動子本体(1,18)に設けられて前記1次振動子用固定電極(27〜34)と対向配置された櫛歯構造を有する1次振動子用可動電極(19〜26)とを有し、
前記1次振動子用固定電極(27〜34)と1次振動子用可動電極(19〜26)との間で発生される静電気力により前記駆動力が前記1次振動子本体(17,18)に付与されることを特徴とする請求項1に記載の角速度センサ。 - 検出する角速度の軸が固定部(4)の表面に垂直な方向である請求項1または2に記載の角速度センサ。
- 前記変位検出手段(173〜180)は、
前記3次振動子本体(183,184)に設けられた変位検出用電極(173〜176)と、
前記変位検出用電極(173〜176)に対向して配置され、前記変位検出用電極(173〜176)との間で静電容量を形成する固定電極(177〜180)と、
を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の角速度センサ。 - 前記2次振動子本体(160,161)の両側に前記1次振動子本体(17,18)を配置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の角速度センサ。
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