JP3927669B2 - ステータコイルのレーシング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステータコアの端面から突出するコイル端部を糸で縛り付けて結束するためのステータコイルのレーシング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステータコアのコイルは、ステータコアの選択された2つの溝を通ってループをなすように形成されるが、そのときステータコアの両端面より突出した部分が形成される。ステータコアの両端面より突出したコイルエンドは、各種回転機械に装着されたときに回転子やケーシングに接触したりする虞れがあるため、糸で縛り付けて結束させるようにしている。この操作は、糸を編むようにしてコイルエンドをネット状に縛り付けることにより行われている。
【0003】
図7は、このレーシング操作の一例を示し、10は、図示しないステータコアの端面から突出するコイルエンド、11は、糸12を繰り出す給糸ノズル、13はレーシングニードルである。給糸ノズル11は、図示しないステータコアの軸心に配置され、先端がJ字又はL字状に曲げられてコイルエンド10方向を向いている。そして、図示しない駆動装置によって、レーシングニードル13と共に上下に移動すると共に、図中矢印A−Bで示すように揺動する。レーシングニードル13は、先端がフック状をなし、給糸ノズル11と共に上下に移動すると共に、軸方向に進退動作し、かつ、図中矢印C−Dで示すように揺動する。
【0004】
次にレーシングの手順について説明すると、まず、図7(a)に示すように、給糸ノズル11の先端がコイルエンド10の下方に位置した状態で、糸12は給糸ノズル11の先端とコイルエンド10との間に張設されている。なお、実際の操作開始時には、糸12は別のニードルによって所定の位置に引っ張られて張設されるのであるが、ここではその詳細は省略することにする。上記の状態で、レーシングニードル13がステータコアの半径方向内方に侵入し、コイルエンド10の下方を通り抜けて、糸12に係合する位置まで至る。このとき、給糸ノズル11は、矢印B方向に回動し、糸12をレーシングニードル13の先端のフックに引き掛かりやすくする。
【0005】
この状態で、同図(b)に示すように、レーシングニードル13がその先端のフックに糸12を引き掛けて後退し、コイルエンド10の下方から糸12を引張り出す。その後、レーシングニードル13は矢印C方向に回動し、フックを上方に向ける。
【0006】
そして、同図(c)に示すように、給糸ノズル11及びレーシングニードル13が上方に移動し、それぞれ糸12を引張り上げる。これにより、糸12のループR1が形成される。この状態でレーシングニードル13は矢印D方向に回動し、フックを再び側方に向ける。また、給糸ノズル11は矢印A方向に回動し、レーシングニードル13の先端が接触しない位置に糸12を退避させる。
【0007】
更に、同図(d)に示すように、レーシングニードル13が再びステータコアの半径方向内方に侵入し、コイルエンド10の上方を通り抜けて、糸12に係合する位置まで至る。このとき、給糸ノズル11は、矢印B方向に回動し、糸12をレーシングニードル13に接触させてレーシングニードル13の先端のフックに引き掛かりやすくする。
【0008】
この状態で、同図(e)に示すように、レーシングニードル13を後退させてその先端のフックに糸12を引き掛け、ループR1を通して糸12を引張り出し、新たなループR2を形成する。その後、レーシングニードル13は矢印D方向に回動し、フックを下方に向ける。
【0009】
そして、同図(f)に示すように、給糸ノズル11及びレーシングニードル13が再び下方に移動し、それぞれ糸12を下方に引張り出す。その結果、糸12のループR2は、コイルエンド10の下方に引張り寄せられる。
【0010】
この状態でレーシングニードル13が再びステータコアの半径方向内方に侵入し、以後、同図(a)からの操作を繰り返すことにより、糸12の絡み付けがなされ、それと同時にレーシング操作位置を割出すようにステータコアを回動させることにより、コイルエンド10の全体を網目状に包むように糸12を絡み付けることができる。
【0011】
なお、コイルエンド10の全体を縛り付けた後、糸12を結び付ける操作を行うが、この操作は、例えば本出願人による特開平2−214445号に記載された方法等で行われている。
【0012】
上記のようなステータコイルのレーシング装置に関しては、前記本出願人による特開平2−214445号の他、いくつかの出願がなされているが、従来のレーシング装置は、いずれも一つの駆動源からカムやリンクを介して、給糸ノズル11、レーシングニードル13の全ての動作を連動させる構造をなしていた。
【0013】
これに対して、特開平4−347563号には、レーシングニードル13の回動動作のみをサーボモータで行い、給糸ノズル11の動作やレーシングニードル13の他の動作は、十字アームを備えた駆動手段によって連動するようにした装置が開示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ステータコアのコイルエンド10の高さは、場所によって変化するのに対し、従来のレーシング装置では、コイルエンド10の全周を同じ動作でレーシングするため、部分的に糸12が弛んだところが生じる場合があった。また、レーシングニードル13の回動角や回動タイミングも一定のため、コイルエンド10の形状の部分的な変化によって糸12がレーシングニードル13から外れることもあった。更に、ステータコアの積厚や、コイルエンドの長さや、コイルの線数等が変更されると、カムやリンク等を取り替えて、レーシングニードルや給糸ノズルの動きを調整し直さなければならず、作業性が悪いと共に、取扱いに熟練を要するという問題があった。
【0015】
また、特開平4−347563号に開示されたレーシング装置は、レーシングニードル13の回動動作をサーボモータで行うので、レーシング操作中にレーシングニードル13の回動角や回動タイミングを変化させたりすることは可能となったが、その他の部分は、従来の装置と同様に一つの駆動源から連動させる構造をなしているので、ステータコアのコイルエンド10の高さの部分的な変化等に対応することはできなかった。
【0016】
したがって、本発明の目的は、コイルエンドの高さ等の部分的な変化に対応して糸をより緊密に縛り付けることができ、レーシングニードルからの糸の外れ等もできるだけ防止できるようにしたステータコイルのレーシング装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のステータコイルのレーシング装置は、フレームに一端を枢支された上下一対の揺動板と、各揺動板を上下に揺動させる第1駆動装置と、各揺動板に軸方向に進退可能でかつ回動可能に支持されたレーシングニードル支軸と、前記レーシングニードル支軸とほぼ平行に各揺動板に回動可能に支持された給糸ノズル支持棒と、前記レーシングニードル支軸を回動させる第2駆動装置と、前記レーシングニードル支軸を前後に進退動作させると共に、前記給糸ノズル支持棒を回動させる第3駆動装置と、前記レーシングニードル支軸の先端に取付けられたレーシングニードルと、前記給糸ノズル支持棒の先端から前記レーシングニードル方向に向けて延出された給糸ノズルと、ステータコアを保持して所定角度ずつ回動させるインデックス手段を有するステータコア設置台とを備え、前記第1駆動装置、第2駆動装置及び第3駆動装置の駆動源が、それぞれ別々の、回転角制御可能なモータであり、前記第1駆動装置は、前記揺動板の揺動に伴う前記レーシングニードル及び前記給糸ノズルの上方及び下方への移動量をコイルエンドの高さに応じて部分的に変化できるように構成されていることを特徴とする。
【0018】
本発明において、前記第1駆動装置は、第1サーボモータと、この第1サーボモータにより回動するネジ軸と、このネジ軸に螺合して前記ネジ軸の回動によって昇降するスライドブロックと、前記揺動板を前記スライドブロックに枢支させる支軸とで構成されていることが好ましい。
【0019】
また、前記2駆動装置は、第2サーボモータと、この第2サーボモータの回動により前記レーシングニードル支軸を回動させる連動手段とで構成されていることが好ましい。
【0020】
更に、前記第3駆動装置は、第3サーボモータと、この第3サーボモータの回動により前記給糸ノズル支持棒を回動させる連動手段と、前記第3サーボモータの回動により前記レーシングニードル支軸を軸方向移動させる連動手段とで構成されていることが好ましい。
【0021】
なお、本発明において、回転角を制御可能なモータとしては、上記サーボモータの他に、ステッピングモータ等を使用することもできる。
【0022】
本発明によれば、第1駆動装置によって各揺動板を上下に揺動させることにより、この揺動板に支持されたレーシングニードル支軸及び給糸ノズル支持棒を揺動させ、それらに連結されたレーシングニードル及び給糸ノズルを上下に移動させることができる。この移動量は、回転角制御可能なモータを駆動源とする第1駆動装置によって他の駆動装置とは独立して制御できるので、ステータコイルの高さの部分的な変化等に応じて変化させることができる。
【0023】
また、レーシングニードル支軸を回動させる第2駆動装置も、前記第1駆動装置とは別の回転角制御可能なモータを駆動源とするので、レーシングニードル支軸の回動角や回動タイミングを、コイルエンドの高さ等の形状変化に応じて変化させることができる。
【0024】
更に、第3駆動装置によって、レーシングニードル支軸を前後に進退動作させて、レーシングニードルをステータコアの半径方向に進退動作させると共に、給糸ノズル支持棒を回動させ、給糸ノズル支持棒の先端に連接された給糸ノズルを揺動させることができる。また、これらの駆動も前記第1駆動装置及び前記第2駆動装置とは別の回転角制御可能なモータを駆動源とするので、レーシングニードル支軸の軸方向移動量及び給糸ノズルの揺動角度を、コイルエンドの高さ等の形状変化に応じて変化させることができる。
【0025】
更にまた、上記のように、各駆動装置の駆動源が、それぞれ別々の、回転角制御可能なモータからなるので、全ての操作をNC(数値制御)化して行うことができ、ステータコアの積厚や、コイルエンドの長さや、コイルの線数等の変更があったとき、NCのプログラムを変更するだけで対応することができ、カムやリンクの変更等の作業が必要なくなるので、誰でも簡単に操作できると共に、作業性が著しく向上する。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1〜6には、本発明のステータコイルのレーシング装置の一実施形態が示されている。図1はレーシングニードル及び給糸ノズルの駆動部を示す正面図、図2はレーシングニードル及び給糸ノズルの駆動部を示す平面図、図3はレーシングニードル及び給糸ノズルの駆動部の要部を示す正面図、図4はレーシングニードル及び給糸ノズルの駆動部の要部を示す側面図、図5はレーシングニードル及び給糸ノズルを省略して示す装置全体の正面図、図6はレーシングニードル及び給糸ノズルを省略して示す装置全体の平面図である。
【0027】
図1、2に示すように、基台14に立設された支柱15上に、テーブルテーブル17が架設されて、フレームが構成されている。基台14の下面及びテーブル17の上面には第1サーボモータ18がそれぞれ設置されており、支柱15に沿って上下から対向して延出された一対のボールネジ19をそれぞれ回動させるようになっている。これらのボールネジ19には、支柱15に沿って移動可能なスライドブロック20がそれぞれ螺合している。なお、図2の21はスライドブロック20を貫通し、昇降ガイドとなるガイド棒である。
【0028】
基台14、テーブル17には、支持板25、26が上下に向けて取付けられ、これらの支持板25、26に支軸22を介して揺動板23の一端がそれぞれ枢支されている。これらの揺動板23の中間には、ローラ軸24が取付けられ、ローラ軸24は前記スライドブロック20の端部に嵌合し、スライドブロック20の上下移動に伴って上下移動するようになっている。このため、揺動板23は、第1サーボモータ18の作動によりスライドブロック20が上下移動すると、支軸22を中心に揺動動作する。
【0029】
図3、4を併せて参照すると、各揺動板23には、支軸27を介してレーシングニードル支軸ホルダ28が枢支されると共に、支軸29を介して給糸ノズル支軸ホルダ30が枢支されている。レーシングニードル支軸ホルダ28にはレーシングニードル支軸31が回転可能かつ軸方向移動可能に保持され、給糸ノズル支軸ホルダ30には給糸ノズル支軸32が回転可能に保持されている。レーシングニードル支軸31の先端には、先端がフック状をなすレーシングニードル13が取付けられ、給糸ノズル支軸32の先端にはレーシングニードル13方向にほぼ直角に延出され、先端がレーシングニードル13の軸心に向けてJ字状に屈曲した給糸ノズル11が取付けられている。この給糸ノズル11の先端から、レーシング糸が導出されるようになっている。
【0030】
レーシングニードル支軸31の中間部には、円筒35、36がボール嵌合してなる前後移動用ホルダ37が装着されている。この場合、円筒35は、ニードル前後駆動用伸縮アーム38の先端に、軸39を介して枢着されており、円筒36は、レーシングニードル支軸31に固着されている。そして、ニードル前後駆動用伸縮アーム38の基部をなすニードル前後用駆動軸53が図2中の矢印Eで示す如く回動すると、ニードル前後駆動用伸縮アーム38、円筒35、36を介して、レーシングニードル支軸31が軸方向に移動する。なお、過度な力が作用すると、円筒35と円筒36のボール嵌合が外れ、レーシングニードル支軸31に無理な力が作用しないようになっている。なお、ニードル前後用駆動軸53の駆動機構については後述することにする。
【0031】
レーシングニードル支軸31の後端部は、スプライン31aをなし、この外周にレーシングニードル支軸31の軸方向移動を許容した状態で従動プーリ40が装着されている。更に、基台14、テーブル17にそれぞれ取付けられたガイドフレーム41、42を介して、昇降ブロック43、44が昇降可能に支持され、これらの昇降ブロック43、44に第2サーボモータ45がそれぞれ取付けられている。そして、第2サーボモータ45の駆動軸に装着された駆動プーリ46と前記従動プーリ40との間にタイミングベルト47が張設され、第2サーボモータ45の作動により駆動プーリ46、タイミングベルト47を介して従動プーリ40が回動し、これにスプライン嵌合するレーシングニードル支軸31が回動するようになっている。
【0032】
一方、給糸ノズル支軸32の後端部は、昇降ブロック43、44に取付けられた軸受48に支持され、その部分に揺動アーム49がほぼ直角に取付けられている。また、基台14とテーブル17との間には、給糸ノズル揺動用駆動軸50が貫通配置されており、その上下にクランク51がそれぞれ設けられている。そして、揺動アーム49とクランク51とを自在継手を介してリンク52が連結している。このため、給糸ノズル揺動用駆動軸50と共にクランク51が図2中の矢印Fで示す如く回動すると、リンク52を介して揺動アーム49が揺動し、給糸ノズル支軸32が回動するようになっている。
【0033】
図5、6を併せて参照すると、基台14の下部には第3サーボモータ54が設置されており、その駆動軸に取付けられた駆動プーリ55と、前記ニードル前後用駆動軸53に取付けられた従動プーリ56と、前記給糸ノズル揺動用駆動軸50に取付けられた従動プーリ57との間に、タイミングベルト58が張設されている。したがって、第3サーボモータ54の作動により、ニードル前後用駆動軸53、給糸ノズル揺動用駆動軸50がそれぞれ回動し、レーシングニードル支軸31及びレーシングニードル13の軸方向移動と、給糸ノズル支軸32及び給糸ノズル11の回動とが同期してなされるようになっている。
【0034】
レーシングニードル13、給糸ノズル11の駆動部の側方には、ステータコア60の支持部が配置されている。すなわち、基台14上には、支持台61が設置され、これに回転軸62が挿通保持され、この回転軸62の上端には、回転テーブル63が回転可能に支持されている。回転テーブル63上には、ステータコア60を設置する設置台64が周方向に所定間隔で回転可能に装着されており、この設置台64の外周はギヤ65をなしている。設置台64がレーシング操作を受ける所定箇所にあるとき、その設置台64のギヤ65に歯合可能なギヤ66を有するスライド回転軸67が支持台61を貫通して配置されており、スライド回転軸67の下部には小径ギヤ68と大径ギヤ69とが所定間隔をおいて装着されている。また、スライド回転軸67の下方には、エアシリンダ70が配置されており、その作動ロッド71が回転継手72を介してスライド回転軸67と連結されている。
【0035】
また、支持台61の下方には、支持板73を介して第4サーボモータ74が設置されており、その駆動ギヤ75は、スライド回転軸67の大径ギヤ69に常時歯合している。更に、回転軸62の下端にはギヤ76が装着されている。エアシリンダ70の作動により、スライド回転軸67が上方に移動すると、上方のギヤ66が設置台64のギヤ65に歯合し、そのときには、下方の小径ギヤ68はギヤ76から外れる。したがって、この状態で、第4サーボモータ74が回転すると、駆動ギヤ75、大径ギヤ69、スライド回転軸67、ギヤ66、ギヤ65を介して設置台64が回動し、ステータコア60をインデックスさせることができる。これと反対に、エアシリンダ70の作動により、スライド回転軸67が下方に移動すると、上方のギヤ66は、設置台64のギヤ65から外れ、下方の小径ギヤ68がギヤ76に歯合する。したがって、この状態で、第4サーボモータ74が回転すると、駆動ギヤ75、大径ギヤ69、スライド回転軸67、小径ギヤ68、ギヤ76、回転軸62を介して回転テーブル63が回転し、ステータコア60を設置する設置台64が回動し、レーシングステーションへのステータコア60の入れ換えがなされる。
【0036】
なお、レーシングステーションに位置する設置台64の下方には、基台14の下部に設置されたエアシリンダ80により昇降動作するガイド筒81が配置されており、レーシング操作の際にステータコア60内に挿入され、レーシングニードル13、給糸ノズル11のガイドをなす。図示を省略したが、ガイド筒81の周壁には、軸方向に沿ったスリットが形成され、このスリットを通してレーシングニードル13が出入りするようになっている。
【0037】
このステーコアのレーシング装置は、ステータコア60のコイルエンド10に対して、前記図7に示した手順で糸12の縛り付けを行うものである。
【0038】
すなわち、図7においては、給糸ノズル11、レーシングニードル13がコイルエンド10に対して、下方位置又は上方位置に配置されるように、互いに同期して上下移動する。この上下移動は、第1サーボモータ18によってボールネジ19が回動し、スライドブロック20が昇降動作して、ローラ軸24を介して揺動板23が揺動し、この揺動板23にレーシングニードル支軸ホルダ28、給糸ノズル支軸ホルダ30を介して保持されたレーシングニードル支軸31、給糸ノズル支軸32が揺動することによりなされる。そして、第1サーボモータ18の作動は、NC化することによって自由に変化させることができるので、給糸ノズル11、レーシングニードル13の上方及び下方への移動量をコイルエンド10の高さ等に応じて部分的に変化させることができ、糸12を緊密に縛り付けることができる。また、糸12がレーシングニードル13から外れることを防止することができる。
【0039】
また、図7においては、レーシングニードル13が矢印C−D方向に回動する。この動作は、第2サーボモータ45が回動して駆動プーリ46、タイミングベルト47、従動プーリ40を介してレーシングニードル支軸31が回動することによりなされる。この第2サーボモータ45の作動も、NC化することによって自由に変化させることができるので、コイルエンド10の形状に応じてレーシングニードル13の回動角度や回動のタイミングを部分的に変化させることができ、それによってレーシングの途中で糸12がレーシングニードル13から外れることをより確実に防止することができる。
【0040】
更に、図7においては、レーシングニードル13が軸方向に進退動作すると共に、給糸ノズル11が矢印A−B方向に揺動する。この動作は、第3サーボモータ54が作動して、駆動プーリ55、タイミングベルト58を介して、従動プーリ56及びニードル前後用駆動軸53と、従動プーリ57及び給糸ノズル揺動用駆動軸50とが回動することによりなされる。すなわち、図2に示したように、ニードル前後用駆動軸53が回動すると、ニードル前後駆動用伸縮アーム38が回動し、前後移動用ホルダ37を介してレーシングニードル支軸31及びレーシングニードル13が軸方向に進退動作する。また、給糸ノズル揺動用駆動軸50が回動すると、クランク51が回動し、リンク52、揺動アーム49を介して、給糸ノズル支軸32及び給糸ノズル11が回動動作する。上記2つの動作は、第3サーボモータ54の作動によって同期してなされるが、給糸ノズル11の揺動とレーシングニードル13の進退動作は、糸12をレーシングニードル13先端のフックに引き掛けたりするため、協動してなされるものであり、同期してなされる方がむしろ好ましい。
【0041】
更に、図7のような手順でレーシングを行いつつ、ステータコア60を所定の速度で回動させて、コイルエンド10の全周を糸12で縛り付けるのであるが、このステータコア60の回動(インデックス)は、エアシリンダ70によりスライド回転軸67を上昇させ、ギヤ66と設置台64のギヤ65とを歯合させた状態で、第4サーボモータ74を作動させることによりなされる。すなわち、第4サーボモータ74が作動すると、前述したように、駆動ギヤ75、大径ギヤ69、スライド回転軸67、ギヤ66、ギヤ65を介して設置台64及びステータコア60が回動する。
【0042】
このように、それぞれの動作を別々のサーボモータを駆動源として行うようにしたので、各動作をステータコア60のコイルエンド10の形状に応じて設定されたプログラムによりNC化することにより、コイルエンド10の形状に適した条件でレーシングを行うことが可能となり、コイルエンド10をより緊密に縛り付けることができる。また、糸12がレーシングニードル13から外れることを防止することができる。
【0043】
また、ステータコア60の積厚やコイルエンドの長さが変更された場合でも、NCのプログラムを変更するだけで、給糸ノズル11、レーシングニードル13の上下移動量、レーシングニードル13の回動角度及びタイミング、レーシングニードル13の軸方向移動量及び給糸ノズル11の揺動角度等を直ちに変更することができるので、カムやリンクの交換、調整等の作業が必要なくなり、作業性を飛躍的に高めることができ、作業員の熟練も要求されないですむ。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ステータコアのコイルエンドの形状に適合するように、レーシングニードル及び給糸ノズルの動作を部分的に変化させることができ、それによってコイルエンドをより緊密に縛り付けることができると共に、糸がレーシングニードルから外れることをより確実に防止できる。
【0045】
また、全ての動作をNC化することができるので、ステータコアの積厚やコイルエンドの長さが変更されても、プログラムを変更するだけで対応することができ、作業性を高めると共に、熟練を必要とせずに誰でも操作できるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるステータコイルのレーシング装置におけるレーシングニードル及び給糸ノズルの駆動部を示す正面図である。
【図2】同レーシング装置におけるレーシングニードル及び給糸ノズルの駆動部を示す平面図である。
【図3】同レーシング装置におけるレーシングニードル及び給糸ノズルの駆動部の要部を示す正面図である。
【図4】同レーシング装置におけるレーシングニードル及び給糸ノズルの駆動部の要部を示す側面図である。
【図5】同レーシング装置におけるレーシングニードル及び給糸ノズルを省略して示す装置全体の正面図である。
【図6】同レーシング装置におけるレーシングニードル及び給糸ノズルを省略して示す装置全体の平面図である。
【図7】ステータコアのコイルエンドのレーシング操作手順を示す説明図である。
【符号の説明】
10 コイルエンド
11 給糸ノズル
12 糸
13 レーシングニードル
14 基台
17 テーブル
18 第1サーボモータ
19 ボールネジ
20 スライドブロック
21 ガイド棒
22 支軸
23 揺動板
24 ローラ軸
25 支持板
26 支持板
28 レーシングニードル支軸ホルダ
29 支軸
30 給糸ノズル支軸ホルダ
31 レーシングニードル支軸
32 給糸ノズル支軸
35 円筒
36 円筒
37 前後移動用ホルダ
38 ニードル前後駆動用伸縮アーム
39 軸
40 従動プーリ
41 ガイドフレーム
42 ガイドフレーム
43 昇降ブロック
44 昇降ブロック
45 第2サーボモータ
46 駆動プーリ
47 タイミングベルト
48 軸受
49 揺動アーム
50 給糸ノズル揺動用駆動軸
51 クランク
52 リンク
53 ニードル前後用駆動軸
54 第3サーボモータ
55 駆動プーリ
56 従動プーリ
57 従動プーリ
58 タイミングベルト
60 ステータコア
61 支持台
62 回転軸
63 回転テーブル
64 設置台
65 ギヤ
66 ギヤ
67 スライド回転軸
68 小径ギヤ
69 大径ギヤ
70 エアシリンダ
71 作動ロッド
72 回転継手
73 支持板
74 第4サーボモータ
75 駆動ギヤ
76 ギヤ

Claims (4)

  1. フレームに一端を枢支された上下一対の揺動板と、
    各揺動板を上下に揺動させる第1駆動装置と、
    各揺動板に軸方向に進退可能でかつ回動可能に支持されたレーシングニードル支軸と、
    前記レーシングニードル支軸とほぼ平行に各揺動板に回動可能に支持された給糸ノズル支持棒と、
    前記レーシングニードル支軸を回動させる第2駆動装置と、
    前記レーシングニードル支軸を前後に進退動作させると共に、前記給糸ノズル支持棒を回動させる第3駆動装置と、
    前記レーシングニードル支軸の先端に取付けられたレーシングニードルと、
    前記給糸ノズル支持棒の先端から前記レーシングニードル方向に向けて延出された給糸ノズルと、
    ステータコアを保持して所定角度ずつ回動させるインデックス手段を有するステータコア設置台とを備え、
    前記第1駆動装置、第2駆動装置及び第3駆動装置の駆動源が、それぞれ別々の回転角制御可能なモータであり、
    前記第1駆動装置は、前記揺動板の揺動に伴う前記レーシングニードル及び前記給糸ノズルの上方及び下方への移動量をコイルエンドの高さに応じて部分的に変化できるように構成されていることを特徴とするステータコイルのレーシング装置。
  2. 前記第1駆動装置は、第1サーボモータと、この第1サーボモータにより回動するネジ軸と、このネジ軸に螺合して前記ネジ軸の回動によって昇降するスライドブロックと、前記揺動板を前記スライドブロックに枢支させる支軸とで構成されている請求項1記載のステータコイルのレーシング装置。
  3. 前記2駆動装置は、第2サーボモータと、この第2サーボモータの回動により前記レーシングニードル支軸を回動させる連動手段とで構成されている請求項1又は2記載のステータコイルのレーシング装置。
  4. 前記第3駆動装置は、第3サーボモータと、この第3サーボモータの回動により前記給糸ノズル支持棒を回動させる連動手段と、前記第3サーボモータの回動により前記レーシングニードル支軸を軸方向移動させる連動手段とで構成されている請求項1〜3のいずれか1つに記載のステータコイルのレーシング装置。
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