JP3911643B2 - 埋め込み導電層の形成方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は埋め込み導電層の形成方法に関するものであり、特に、エレクトロマイグレーション耐性の高いCuを用いた埋め込み配線層の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の高集積化、或いは、高速化に伴って配線層の低抵抗化が要請されており、従来のAl配線層に替わるものとしてAlより抵抗率が小さく、且つ、エレクトロマイグレーション耐性がAlの約2倍であるCuの使用が検討されている。
【0003】
しかし、一般に微細な配線層を形成する場合にはドライ・エッチングする必要があるが、Cuの場合にはCuのハロゲン化物の蒸気圧が低いため従来のRIE(反応性イオンエッチング)法では低温において十分なエッチングレートが得られないという問題があり、また、異方性エッチングが困難であるという問題もあった。
【0004】
このような問題を解決するために、セルフアライン技法を用いたダマシン(damascene)法と呼ばれる方法が検討されている。
このダマシン法とは、絶縁層に設けた配線パターンに沿った溝、及び、コンタクトホールにCu層を堆積させたのち、上部の不要部分を化学機械研磨(chemical mechanical polishing:CMP)によって除去することによって埋め込み配線層を形成する方法である。
【0005】
なお、この場合の溝或いコンタクトホール内にCuを堆積させる方法としては、段差被覆性(ステップ・カヴァレッジ)の優れているCVD法、或いは、段差被覆性の劣るスパッタリング法とその後のリフローの組合せが用いられており、この内、前者のCVD法が微細化の進む将来の半導体装置のCu配線層の形成方法として期待されている。
【0006】
また、ダマシン法でCu配線層を形成する場合には、CuはSiO2 中を容易に拡散しシリコン半導体中で深い準位を形成して少数キャリアの寿命を縮めるので、Cuの拡散を防止するために、SiO2 層とCu層の間にTiN層等のバリヤメタル層を介在させており、このTiN層の上にCu層を成長させていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このようなTiN層等のバリヤメタル層上にCVD(化学気相成長)法によりCu層を成長させる場合、バリヤメタル表面の酸化の程度が少ないほど、インキュベーションタイム(堆積工程の開始から実際に膜の堆積が始まるまでの遅延時間)が短いものの、アニールによりCuとバリヤメタルとの合金化反応が進行し、バリヤ性を損なうことがあった。
【0008】
即ち、堆積させたままの状態のCVD−TiN層上にCu層を堆積させたのち、600℃で10分間アニールした場合、相互拡散によって合金を形成するので、600℃程度の比較的高温プロセスではTiNはバリヤメタルとして機能しないという問題があった。
【0009】
しかし、CVD−TiN層よりも表面の酸素濃度の高いスパッタリング法によるTiN層、即ち、PVD(物理気相成長)−TiN層を用いた場合には、インキュベーションタイムが大きくなるという問題があり、且つ、バリヤ性も十分ではなかった。
【0010】
したがって、本発明は、埋め込みCu配線層を形成する際に、インキュベーションタイムを短くし、且つ、下地層のCuに対するバリヤ性を高めることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理的構成の説明図であり、この図1を参照して本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図1参照
(1)本発明は、埋め込み配線層の形成方法において、絶縁層2に凹部3を形成したのち、バリヤメタル層4を形成し、次いで、化学気相成長法を用いてTiN層5を形成したのち、化学気相成長法を用いてCu層6を堆積させて凹部3を埋め込み、次いで、バリヤメタル層4、TiN層5、及び、Cu層6の不要部分を化学機械研磨することによって除去することを特徴とする。
なお、図1における符号1は半導体基板を表す。
【0012】
(2)また、本発明は、上記(1)において、バリヤメタル層4としてスパッタリング法で堆積させたアモルファスTi−Si−N層を用いたことを特徴とする。
【0013】
(3)また、本発明は、上記(2)において、スパッタリング法として、コリメーションスパッタリング法、または、ターゲットと被処理基板との間隔が10cm以上のロングスロースパッタリング法を用いたことを特徴とする。
【0014】
(4)また、本発明は、上記(1)において、バリヤメタル層4としてWNx 層(x=0〜1)、または、TaNx 層(x=0〜1)を用いたことを特徴とする。
【0015】
(5)また、本発明は、上記(1)において、バリヤメタル層4として、TiN層を堆積させたのち窒素雰囲気中で熱処理することにより形成した少なくとも表面が酸化したTiN層を用いたことを特徴とする。
【0016】
(6)また、本発明は、上記(1)において、バリヤメタル層4として、TiN層を堆積させたのちSiH4 ガス雰囲気中で熱処理することにより形成したアモルファスTi−Si−N層を用いたことを特徴とする。
【0017】
(7)また、本発明は、上記(1)において、バリヤメタル層4として、Al層を堆積させたのち酸化雰囲気中で熱処理することにより形成したAl2 O3 層を用いたことを特徴とする。
【0020】
(8)また、本発明は、上記(1)乃至(7)のいずれかにおいて、バリヤメタル層4の堆積工程からCu層6の堆積工程を一連の工程として真空中で連続的に行うことを特徴とする。
【0021】
【作用】
埋め込みCu配線層を形成する際に、バリヤメタル層4及び化学気相成長を用いて形成した酸素濃度の低いTiN層5を介することによって、バリヤ性を損なうことなく、インキュベーショタイムを短縮することができる。
【0022】
図2(a)参照
図2は、PVD−TiN層〔図2(a)〕とCVD−TiN層〔図2(b)〕を酸素雰囲気中に所定時間置いた場合の層中の酸素の1s電子軌道に起因する結合エネルギーを測定することによって層中の酸素濃度を検出したもので、段差被覆性の劣るPVD−TiN層においては、表面から250nm/分のエッチングレートで2.5分エッチングバックした625nmの深さまで有意な量の酸素が検出された。
【0023】
図2(b)参照
一方、段差被覆性に優れるCVD−TiN層においては、表面以外ではほとんど酸素が検出されなかった。
これは、PVD−TiN層の結晶粒径は、CVD−TiN層に比べて小さいため、雰囲気中の酸素が層中により進入しやすいためと考えられる。
【0024】
図3参照
図3はこのようなPVD−TiN層とCVD−TiN層の表面にCVD法を用いてCu層を堆積させた場合のCu成長量(×10-4g・cm-2)の下地依存性を示したもので、CVD−TiN層を用いた場合には堆積工程開始と略同時にCu層の堆積が開始するのに対して、PVD−TiN層を用いた場合には堆積工程開始して100秒経過してもCu層の堆積はほとんど起こらず、インキュベーションタイムが長いことが判った。
【0025】
例えば、Cu層を堆積する際に、ヘキサフルオロアセチルアセトネイトトリメチルビニルシラン銅〔hexafluoroacetylacetonate−trimetylvinylsilaneCu:Cu(hfac)TMVS〕を前駆体(プリカーサ)として用いた場合、下地層表面から電子が供与されることによってCuが析出されることになるため、下地層となるバリヤメタル層4中の酸素濃度が高くて金属性が低い場合、バリヤメタル層4表面からの電子供与が起こりにくく、インキュベーションタイムは増大することになる(S.Cohenet al.,Appl.Phys.Lett.,Vol.60,1992,p.995参照)。
【0026】
また、バリヤメタル層4としてスパッタリング法で堆積させたアモルファス状態のTi−Si−N層を用いることにより、結晶性の層を用いるよりもCuに対するバリヤ性の優れたバリヤメタル層4を形成することができる。
【0027】
また、アモルファスTi−Si−N層を形成する際のスパッタリング法として、コリメーションスパッタリング法、または、ターゲットと被処理基板との間隔が10cm以上のロングスロースパッタリング法を用いることによって、スパッタリング原子の平行性が増すために段差被覆性が改善される。
【0028】
また、バリヤメタル層4としてWNx 層(x=0〜1)、または、TaNx 層(x=0〜1)を用いることにより、800℃においてもCuに対するバリヤ性を示すバリヤメタル層4を形成することができる。
【0029】
また、バリヤメタル層4として、TiN層を堆積させたのち窒素雰囲気中で熱処理することにより表面が酸化したTiN層を用いることによりCuに対するバリヤ性を有するバリヤメタル層4を形成することができる。
【0030】
また、バリヤメタル層4として、TiN層を堆積させたのちSiH4 ガス雰囲気中で熱処理して形成したアモルファスTi−Si−N層を用いることによりCuに対するバリヤ性の優れたバリヤメタル層4を形成することができる。
【0031】
また、バリヤメタル層4として、Al層を堆積させたのち酸化雰囲気中で熱処理して形成したAl2 O3 層を用いることによりCuに対するバリヤ性の優れたバリヤメタル層4を形成することができる。
【0032】
また、TiN層5を化学気相成長法により堆積させることにより、インキュベーションタイムを短縮するための層の段差被覆性を高めることができ、下地層となるバリヤメタル層4の膜厚の薄い部分を補うことができる。
【0034】
また、バリヤメタル層4の堆積工程からCu層6の堆積工程を一連の工程として真空中で連続的に行うことにより、大気中の酸素による酸化、或いは、汚染不純物の侵入等の不所望な反応を防止することができる。
【0035】
【実施例】
本発明の第1の実施例を図4及び図5を参照して説明する。
なお、本発明の実施例に用いている各反応装置の内容積は40〜80リットルである。
図4(a)参照
まず、6インチ(約15cm)の(100)面を主面とするシリコン基板11上にプラズマCVD法を用いて600nmのSiO2 層12を堆積させたのち、0.6μmの厚さのフォトレジストを塗布したのち、i線(365nm)を用いて露光・パターニングして形成したフォトレジストパターンをマスクとしてエッチングすることによって幅300nmで、深さ500nmの配線用の溝13を形成する。
【0036】
なお、この場合のSiO2 層12は、TEOS(Tetra−Ethyl−Ortho−Silicate)−SiO2 層、SOG(Spin−on Glass)層、或いは、PSG(Phospho−Silicate Glass)層を用いても良いし、または、シリコン基板11の表面を熱酸化して形成しても良い。
【0037】
さらに、このSiO2 層12は、シリコン基板11表面に直接設けるのではなく、Si3 N4 等の他の絶縁層上に設けても良いし、或いは、TiNやW等の金属層の上に設けても良いものである。
【0038】
図4(b)参照
次いで、TiSi0.6 をターゲットとして用い、Ar/N2 流量比を1〜2、好適には1とした状態で、Arを10〜100sccm、好適には50sccm及びN2 を10〜100sccm、好適には50sccm流した混合ガス中での反応性スパッタリング法によりTi−Si−N膜14を10〜50nm、好適には30nm堆積したのち、密着性を改善するために450〜600℃、好適は、600℃で、20〜60分、好適には30分アニールする。
【0039】
なお、この場合のTiSi0.6 ターゲットは直径約30cmで厚さ約3cmであり、印加する電力は0.5〜1.5Wであり、また、得られたTi−Si−N膜14はアモルファスになっており、このようなアモルファス状態の膜はCuに対して良好なバリヤ性を示す(飯島他、1995年春季、第42回応用物理学関係連合講演会、講演予稿集、30a−K−10参照)。
【0040】
図4(c)参照
次いで、TiCl4 を10〜20sccm、好適には10sccm、Heを40〜80sccm、好適には50sccm、メチルヒドラジンを0.4〜0.8sccm、好適には0.7sccm、及び、NH3 を400〜800sccm、好適には500sccm流し、成長室の圧力を50〜200mTorr、好適には100mTorrとし、基板温度を500〜600℃、好適には600℃で40秒程度堆積させることによって10〜30nm、好適には20nmのCVD−TiN層15を堆積する。
【0041】
このCVD−TiN層15はスパッタリング法によるPVD−TiN層に比べて酸素濃度が低く、且つ、段差被覆性に優れているので、インキュベーションタイムを短縮することができると共に、下地のバリヤメタル層となるアモルファスTi−Si−N膜14の膜厚の薄い部分を補償することができる。
【0042】
図5(d)参照
次いで、キャリアガスとしてのH2 の流量を100〜1000sccm、好適には500sccmとしてCu(hfac)TMVSを0.1〜1.0g/分、好適には0.3g/分供給し、基板温度を120〜220℃、好適には160℃とし、成長室の圧力を100〜500mTorr、好適には200mTorrにしたCVD法によって20分程度CVD−Cu層16を堆積させることによって溝13を埋め込む。
【0043】
図5(e)参照
次いで、スラリーとしてアルミナ粉末をベースとした化学機械研磨法を用い、200〜300g/cm2 、好適には250g/cm2 の研磨圧力で、回転数50〜100回転/分(rpm)、好適には50回転/分で、1〜2分研磨して、CVD−Cu層16乃至Ti−Si−N膜14の不要部分、即ち、SiO2 層12に設けた溝13の高さ以上に堆積したCVD−Cu層16乃至Ti−Si−N膜14を除去して埋め込みCu配線層を形成する。
【0044】
このようなCu配線層は、Al配線層に比べて比抵抗が小さいので信号遅延が少なく、且つ、Al配線層に比べてエレクトロマイグレーションに起因する配線層の断線時間が約2倍となるので半導体装置の信頼性が向上する。
【0045】
次に、図6を参照して本発明の第2の実施例を説明する。
図6(a)参照
先ず、第1の実施例と同様に、シリコン基板11上に堆積させた厚さ600nmのSiO2 層12に幅が300nmで、深さが500nmの配線用の溝13を形成したのち、RFスパッタリング法によってバリヤメタル層としてWNx 層17(x=0〜1)を10〜30nm、好適には30nm堆積させる。
【0046】
なお、このWNx 層17(x=0〜1)の代わりにTaNx 層(x=0〜1)を用いても良く、このような膜はCuに対して800℃においても良好なバリヤ性を示す(奥他、1995年春季、第42回応用物理学関係連合講演会、講演予稿集、30p−K−6参照)。
【0047】
図6(b)参照
次いで、第1の実施例と同様に、CVD法によって厚さ20nmのCVD−TiN層15を堆積させてCu層を堆積させるための下地層を2層構造にして、バリヤ性を高めると共に、インキュベーションタイムを短縮する。
【0048】
次いで、第1の実施例と同様にCu(hfac)TMVSをプリカーサとしたCVD法によってCVD−Cu層を堆積させ、化学機械研磨法によってCVD−Cu層乃至WNx 層17の不要部分を除去することによって埋め込みCu配線層を形成する。
【0049】
次に、図7を参照して本発明の第3の実施例を説明する。
図7(a)参照
先ず、第1の実施例と同様に、シリコン基板11上に堆積させた厚さ600nmのSiO2 層12に幅が300nmで、深さが500nmの配線用の溝13を形成したのち、マグネトロンスパッタリング法によってPVD−TiN層18を10〜30nm、好適には30nm堆積させる。
【0050】
図7(b)参照
次いで、N2 ガスを20000〜30000sccm、好適には30000sccm流し、基板温度を400〜500℃、好適には450℃としたN2 雰囲気19中で、20〜60分、好適には30分アニールしてPVD−TiN層18を酸化し、表面が酸化したTiN層20を形成する。
【0051】
この場合の酸化はN2 ガス中に含まれる微量の酸素によって生ずるものであり、酸化によってバリヤ性の向上した表面が酸化したTiN層20が形成され、バリヤメタル層として機能する。
【0052】
図7(c)参照
次いで、第1の実施例と同様に、CVD法によって厚さ20nmのCVD−TiN層15を堆積させてCu層を堆積させるための下地層を2層構造にして、バリヤ性を高めると共に、インキュベーションタイムを短縮する。
【0053】
次いで、第1の実施例と同様にCu(hfac)TMVSをプリカーサとしたCVD法によってCVD−Cu層を堆積させ、化学機械研磨法によってCVD−Cu層乃至表面が酸化したTiN層20の不要部分を除去することによって埋め込みCu配線層を形成する。
【0054】
次に、図8を参照して本発明の第4の実施例を説明する。
図8(a)参照
先ず、第1の実施例と同様に、シリコン基板11上に堆積させた厚さ600nmのSiO2 層12に幅が300nmで、深さが500nmの配線用の溝13を形成したのち、マグネトロンスパッタリング法によってPVD−TiN層18を10〜30nm、好適には30nm堆積させる。
【0055】
図8(b)参照
次いで、SiH4 ガスを50〜200sccm、好適には100sccm流し、基板温度を400〜600℃、好適には600℃としたSiH4 ガス雰囲気21中で、20〜30分、好適には30分アニールしてPVD−TiN層18をアモルファスTi−Si−N層14に変換する。
【0056】
この場合のアモルファスTi−Si−N層14は、第1の実施例におけるスパッタリング法によって形成したTi−Si−N層と同様に、Cuに対する良好なバリヤ性を示す。
【0057】
図8(c)参照
次いで、第1の実施例と同様に、CVD法によって厚さ20nmのCVD−TiN層15を堆積させてCu層を堆積させるための下地層を2層構造にして、バリヤ性を高めると共に、インキュベーションタイムを短縮する。
【0058】
次いで、第1の実施例と同様にCu(hfac)TMVSをプリカーサとしたCVD法によってCVD−Cu層を堆積させ、化学機械研磨法によってCVD−Cu層乃至アモルファスTi−Si−N層14の不要部分を除去することによって埋め込みCu配線層を形成する。
【0059】
次に、図9を参照して本発明の第5の実施例を説明する。
図9(a)参照
先ず、第1の実施例と同様に、シリコン基板11上に堆積させた厚さ600nmのSiO2 層12に幅が300nmで、深さが500nmの配線用の溝13を形成したのち、スパッタリング法によってAl層22を5〜10nm、好適には10nm堆積させる。
【0060】
図9(b)参照
次いで、酸化雰囲気23中でアニールしてAl層22を酸化し、Cuに対するバリヤメタルとして機能するAl2 O3 層24に変換する。
【0061】
図6(c)参照
次いで、第1の実施例と同様に、CVD法によって厚さ20nmのCVD−TiN層15を堆積させてCu層を堆積させるための下地層を2層構造にして、バリヤ性を高めると共に、インキュベーションタイムを短縮する。
【0062】
次いで、第1の実施例と同様にCu(hfac)TMVSをプリカーサとしたCVD法によってCVD−Cu層を堆積させ、化学機械研磨法によってCVD−Cu層乃至Al2 O3 層24の不要部分を除去することによって埋め込みCu配線層を形成する。
【0063】
なお、上記各実施例におけるバリヤメタル層を形成する工程における、RFスパッタリング法、或いは、マグネトロンスパッタリング法は、それらに限定されるものでなく、各種の他のスパッタリング法に置き換えても良いものである。
【0064】
また、第1の実施例におけるTi−Si−N層14の堆積手段も反応性スパッタリング法に限られるものではなく、段差被覆性を改善するためにコリメーションスパッタリング法、或いは、ロングスロースパッタリング法を用いても良いものである。
【0065】
このコリメーションスパッタリング法とは、ターゲットと被処理基板との間に蜂巣状の通路を有するコリメータを配置したもので、コリメータによって比較的平行なスパッタ原子成分、即ち、被処理基板に対して比較的垂直なスパッタ原子成分のみを利用して堆積を行うので、通常のスパッタリング法を用いた場合に比べて段差被覆性が良好になり、比較的均一な膜厚の被膜で溝13を設けたSiO2 層12の表面を被覆することができる。
【0066】
また、ロングスロースパッタリング法とは、ターゲットと被処理基板との間の間隔を大きくすることによって比較的平行なスパッタ原子成分のみを利用して堆積を行うもので、本明細書においてはターゲットと被処理基板との間の間隔が10cm以上の場合をロングスロースパッタリング法とするもので、この場合にも、通常のスパッタリング法を用いた場合に比べて段差被覆性が良好になる。
【0068】
また、上記各実施例においては、SiO2 層12に設ける溝13を配線用の溝として説明しているが、本発明の構成はコンタクトホールの溝、即ち、コンタクト電極の形成にも適用されるものである。
【0069】
また、上記実施例においては、CVD−Cu層16を堆積させる際のプリカーサ(前駆体)としてCu(hfac)TMVSを用いているが、Cu(hfac)TMVSに限られるものではなく、他のプリカーサ、例えば、ヘキサフルオロアセチルアセトネイト銅〔hexafluoroacetylacetonate−Cu:Cu(HFA)2 〕等を用いても良いものである。
【0070】
また、上記各実施例におけるCuに対するバリヤ性を高めるための層の堆積工程乃至CVD−Cu層の堆積工程の一連の工程を、各反応装置を結合チャンバーで結合させることにより、被処理基板を大気中に曝すことなく真空中で連続的に行っても良く、この場合には大気中の酸素或いは汚染不純物の影響を防止することができる。
【0071】
【発明の効果】
本発明によれば、CVD法によりCu層を堆積させる際に、下地層をCuの拡散を防止するためのバリヤメタル層とインキュベーションタイムを短縮するための酸素濃度の低いTiN層との2層構造を用いることにより、低抵抗のCu配線層を設けた半導体装置の信頼性を高め、且つ、スループットを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の作用を説明するためのTiN層の酸素含有量を示す図である。
【図3】本発明の作用を説明するためのCu層の成長量の下地依存性を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例の途中までの製造工程の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施例の図4以降の製造工程の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施例の説明図である。
【図7】本発明の第3の実施例の説明図である。
【図8】本発明の第4の実施例の説明図である。
【図9】本発明の第5の実施例の説明図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
2 絶縁層
3 凹部
4 バリヤメタル層
5 TiN層
6 Cu層
11 シリコン基板
12 SiO2 層
13 溝
14 Ti−Si−N層
15 CVD−TiN層
16 CVD−Cu層
17 WNx 層
18 PVD−TiN層
19 N2 雰囲気
20 表面が酸化したTiN層
21 SiH4 ガス雰囲気
22 Al層
23 酸化雰囲気
24 Al2 O3 層
Claims (8)
- 絶縁層に凹部を形成したのち、バリヤメタル層を形成し、次いで、化学気相成長法を用いてTiN層を形成したのち、化学気相成長法を用いてCu層を堆積させて前記凹部を埋め込み、次いで、前記バリヤメタル層、TiN層、及び、Cu層の不要部分を化学機械研磨することによって除去することを特徴とする埋め込み導電層の形成方法。
- 上記バリヤメタル層として、スパッタリング法で堆積させたアモルファスTi−Si−N層を用いたことを特徴とする請求項1記載の埋め込み導電層の形成方法。
- 上記スパッタリング法として、コリメーションスパッタリング法、または、ターゲットと被処理基板との間隔が10cm以上のロングスロースパッタリング法を用いたことを特徴とする請求項2記載の埋め込み導電層の形成方法。
- 上記バリヤメタル層として、WNx 層、または、TaNx 層を用いたことを特徴とする請求項1記載の埋め込み導電層の形成方法。
- 上記バリヤメタル層として、TiN層を堆積させたのち窒素雰囲気中で熱処理することにより形成した少なくとも表面が酸化したTiN層を用いたことを特徴とする請求項1記載の埋め込み導電層の形成方法。
- 上記バリヤメタル層として、TiN層を堆積させたのちSiH4 ガス雰囲気中で熱処理することにより形成したアモルファスTi−Si−N層を用いたことを特徴とする請求項1記載の埋め込み導電層の形成方法。
- 上記バリヤメタル層として、Al層を堆積させたのち酸化雰囲気中で熱処理することにより形成したAl2 O3 層を用いたことを特徴とする請求項1記載の埋め込み導電層の形成方法。
- 上記バリヤメタル層の堆積工程乃至Cu層の堆積工程を、一連の工程として真空中で連続的に行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の埋め込み導電層の形成方法。
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