JP3876768B2 - 連続鋳造方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続鋳造装置のガイドロール群の間で鋳片にバルジングを積極的に起こさせた後、圧下する連続鋳造方法に関し、特に鋳込み初期または末期などの鋳片の引き抜き速度を変更しなければならない非定常域において、鋳片の品質を定常域と同等に維持できる連続鋳造方法に関する。
【従来の技術】
【0002】
連続鋳造方法で製造する鋼鋳片には、中心偏析と呼ばれる内部欠陥が発生して問題となる。この中心偏析は、鋳片の厚み方向中心部の最終凝固部に溶鋼中のC、Mn、P、Sなどの成分元素が濃化して正偏析する現象である。この現象は、厚鋼板として製品化されたとき特に深刻な問題となり、偏析部分の靱性の低下や水素誘起割れの原因となることが知られている。
【0003】
中心偏析の発生原因は、上記のように凝固末期の樹枝状晶(デンドライト)の間にC、Mn、P、Sなどの元素が濃化した溶鋼が残り、鋳片厚み中心部でそのまま凝固すること、および凝固時の収縮またはバルジングと呼ばれる鋳片の膨れによる溶鋼流動によって、最終凝固部の凝固完了点に向かって溶鋼がマクロ的に移動することである。したがって、中心偏析防止対策としては、樹枝状晶間の濃化溶鋼の移動を防止すること、および濃化溶鋼の局所的な集積を防ぐことが有効である。
【0004】
上述のように、鋳造中の鋳片にバルジングが起きると、中心偏析が発生するといわれていたが、鋳片に積極的にバルジングを起こさせた後、圧下する連続鋳造方法(この明細書では、これを「バルジング後圧下連続鋳造法」と呼ぶ)によって中心偏析の発生を防止するという発明が提案されている(たとえば、特開昭60-6254号、特開平9-57410号、同9-206903号公報、参照)。
【0005】
図1は、バルジング後圧下連続鋳造法の原理を説明するための装置の一例を摸式的に示す図である。
【0006】
この装置は、鋳片の液相線クレータエンド6aから固相線クレータエンド6bまでの間にガイドロール群(7a〜8n)が設けられている。ガイドロール群は、ロール間隔(鋳片厚さ方向の間隔)を段階的に広げることができるバルジングロール群(7aから7nまでのロール)と、バルジングした鋳片を元の状態まで圧下するためロール間隔を段階的に狭めることができる圧下ロール群(8aから8nまでのロール)とから構成されている。バルジングロール群の区間をバルジングゾーンと称し、それぞれのロールにはロール移動装置9が設けられている。圧下ロール群の区間を圧下ゾーンと称し、それぞれのロールには圧下装置10が設けられている。なお、圧下ゾーンは、少なくとも一対の圧下ロールであればよい。
【0007】
図1に示すように、タンディシュ1に蓄えられた溶鋼2は、浸漬ノズル3を介して鋳型4に注入される。注入された溶鋼は、鋳型内で冷却され、凝固シェル5aを形成して鋳片5となり、鋳型から引き抜かれる。
【0008】
鋳片5は、内部に溶鋼2を保持した状態で引き抜かれ、バルジングゾーンにおいて鋳片厚さ方向にバルジングを積極的に起こさせる。バルジングを起こした鋳片は、圧下ゾーンの圧下ロール群(8a〜8n)によって圧下され、鋳片の凝固界面が圧着されて凝固が完了する。凝固した鋳片は、ピンチロール群11によって引き抜かれる。
【0009】
バルジング後圧下連続鋳造法では、鋳込み初期または末期の非定常域において鋳片の品質が低下したり、漏鋼を起きたりする。これを防止する方法として、たとえば下記のような提案がある。
【0010】
(i)鋳造末期の非定常域において定常域と同じ鋳片の引き抜き速度で引き抜きながら、定常鋳造時よりもバルジング容積を大きくして漏鋼を防止する方法(特開平11-156508号公報、参照)。
【0011】
(ii)鋳造末期において、引き抜き速度を減速させるとともにガイドロール群と圧下ロール群のロール間隔を狭め、バルジング量ならびに圧下量を定常鋳込み時よりも小さくし、固相線クレータエンドの移動に応じて圧下位置を鋳型側に移動させ、ボトム部のひけ巣を軽減させる方法(特開平11-15650号公報、参照)。
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
上記(i)および(ii)に提案された方法は、いずれも鋳込み初期、末期におけるバルジング法または圧下法を特定することによって、漏鋼またはひけ巣を防止する効果がある。しかし、この方法では鋳片の品質の改善、たとえば中心偏析の防止の効果が十分ではない。
【0013】
本発明の目的は、バルジング後圧下連続鋳造法において、鋳込み初期若しくは末期の非定常域または定常域にかかわらず鋳片の引き抜き速度を変化させたときでも、鋳片の中心偏析の発生を完全に防止できるバルジング後圧下連続鋳造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明者は、バルジング後圧下連続鋳造法で製造された鋳片の品質を調査し、非定常域または定常域において鋳片の引き抜き速度を変動させ、バルジング量および圧下量を変更することによって中心偏析の発生を軽減できることを見いだし、本発明を完成した。
【0015】
本発明の要旨は、下記(1)および(2)に示す連続鋳造方法にある。
【0016】
(1) 鋳片にバルジングを起こさせた後、圧下ロールによって圧下を加える連続鋳造方法であって、鋳片の引き抜き速度を定常域の引抜速度よりも小さくする際に、バルジング量を定常域のバルジング量よりも大きくするとともに、圧下量を下記の (1) 式、 (2) 式及び (a) 式を満足する条件で定常域の圧下量よりも小さくすることを特徴とする連続鋳造方法。
0.2≦D1/D2≦0.7 ・・・・・・・・・・・・・(1)
D1≧2.9mm・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
D1 Tb ・・・・・・・・・・・・・・・・・(a)
ここで、 D1: 圧下量( mm )、 D2 :鋳片の圧下前の溶鋼厚さ( mm )、 Tb :定常域のバルジング量( mm )である。
【0017】
(2) 鋳片にバルジングを起こさせた後、圧下ロールによって圧下を加える連続鋳造方法であって、鋳片の引き抜き速度を定常域の引抜速度よりも大きくする際に、バルジング量を定常域のバルジング量よりも小さくするとともに、圧下量を下記の (1) 式、 (2) 式及び (b) 式を満足する条件で定常域の圧下量よりも小さくすることを特徴とする連続鋳造方法。
0.2≦D1/D2≦0.7 ・・・・・・・・・・・・・(1)
D1≧2.9mm ・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
D1≦Tb − Tb1 ・・・・・・・・・・・・・・(b)
ここで、 D1: 圧下量( mm )、 D2 :鋳片の圧下前の溶鋼厚さ( mm )、 Tb :定常域のバルジング量( mm )、 Tb1 :バルジング量の減少量( mm )である。
【0018】
本発明の連続鋳造方法は、湾曲型連続鋳造装置であっても垂直曲げ型連続鋳造装置であっても、その形式を問わず適用できる。また、鋳片は、スラブであってもブルーム(ビレット)であってもよいが、特に厚鋼板等の素材となるスラブの連続鋳造に適用するのに好適である。
【発明の実施の形態】
【0019】
本発明は、バルジング後圧下連続鋳造法において、鋳片の引き抜き速度が変化したとき、バルジング量を変更して圧下量に見合う溶鋼厚さとする方法である。
【0020】
図2は、バルジング後圧下連続鋳造中の鋳片を幅方向に側面からみた模式的断面図であり、(a)は定常域、(b)および(c)は非定常域で、(b)は鋳片の引き抜き速度を定常域よりも大きくした場合、(c)は鋳片の引き抜き速度を定常域よりも小さくした場合である。
【0021】
定常域では、図2(a)に示すように、鋳片はバルジング量Tbに等しい圧下量D1で圧下される。圧下位置は、鋳片にバルジングを起こさせないときの固相線クレータエンド(これを「最終凝固点」ということもある)に等しい位置である。
【0022】
溶鋼の厚さD2とは、図2(a)に示すように凝固シェルが最初の圧下ロール8aによって変形する直前の溶鋼の厚さである。これは、鋼の化学成分および冷却速度などから凝固係数αを算出し、鋳片の引き抜き速度を加味して下記の(3)式によって求めることができる。
D2=D−2α(t)1/2
=D−2α[{Lp−(圧下装置の引き抜き方向の長さ)}/変更前の引き抜き速度 Vc
1/2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
ここで、Dは鋳片の厚さ(または鋳型短辺の長さ、mm)、αは凝固係数(mm/min1/2)、「α(t)1/2」は圧下装置の最初のロール位置での凝固シェル厚さ(mm)、tはメニスカスから圧下装置の最初のロール位置までの鋳造所要時間(min)であって{(メニスカスから圧下装置の最終ロール位置までの距離Lp(m))−(圧下装置の最初のロールと最終ロールとの距離Lq(m))}/{変更前の引き抜き速度Vc(m/min)}で計算できる。
【0023】
圧下量D1とは、最終のバルジングロール7nのロール間隔(鋳片の厚さ方向の距離)と最終圧下ロール8nのロール間隔との差である。
【0024】
次に、(1)式、(2)式および(3)式を規定した理由について説明する。
圧下量D1と圧下前の溶鋼の厚さD2との関係を、(1)式(0.2≦D1/D2≦0.7)のように規定したのは次の理由からである。即ち、D1/D2が0.2未満というのは、圧下量D1が小さいか、または圧下前の溶鋼の厚さD2が大きい場合であり、圧下域の溶鋼が完全に押し出されないため、中心偏析の発生を低減することができない。また、D1/D2が0.7を超えるのは、圧下量D1が大きいか、または圧下前の溶鋼の厚さD2が小さい場合である。いずれの場合も、鋳片の幅方向に厚みが均一でない未凝固部を過度に圧下して、未凝固溶鋼を鋳片幅方向に移動させることとなる。
【0025】
圧下量D1を(2)式(D1≧2.9mm)のように規定したのは、圧下量が2.9mm未満では、圧下前の溶鋼厚さD2への圧下力が小さいため、圧下域の溶鋼が完全に押し出されないため、中心偏析の発生を低減することができない。上限は特に規定しないが、望ましくは40mmである。
【0026】
非定常域で鋳片の引き抜き速度(Vc2)を定常域の引き抜き速度(Vc)よりも小さくした場合には、たとえば、Vc=0.85m/minからVc2=0.55m/minとした場合、図2(c)に示すように、鋳片の凝固シェル厚さが大きくなり、固相線クレータエンドの位置が最終圧下ロール位置よりも上流側に移動するため、圧下位置では溶鋼は存在しなくなる。そのため本発明では、バルジング量をTb2だけ大きくした後、Tb以下の条件で圧下する。この場合の鋳片の厚さは、Tb2だけ定常域の鋳片の厚さよりも大きくなる。
【0027】
非定常域では、図2(b)に示すように、鋳片の引き抜き速度(Vc1)を定常域の引き抜き速度(Vc)よりも大きくした場合、たとえば、Vc=0.85m/minからVc1=1.0m/minとした場合は、鋳片の凝固シェル厚さが定常域よりも小さくなり、圧下前の溶鋼厚さD21が定常域の圧下前の溶鋼厚さD2よりも大きくなる。このD21をバルジング量と同じ量だけ圧下したとしても、最終圧下位置の下流に溶鋼が残存し、圧下ロールの下流側で再びバルジングを起こす可能性がある。そこで本発明の方法では、最初の圧下ロールの上流側でバルジング量TbをTb1だけ小さくした後、D11=Tb−Tb1)以下の条件で圧下する。これにより、この場合の鋳片の中心偏析は、定常域で得られる中心偏析のレベルを同等にすることができる。
【0028】
これらの圧下量Dl,D11,D12およびバルジング量Tbの増減Tb1,Tb2は、鋳片の引き抜き速度Vcの変化Vc1,Vc2および上記(3)の凝固式から求めた圧下前溶鋼厚さD2,D21,D22から計算によって求めることができる。これらをフィードバックし、バルジングゾーンではバルジング量の変更、圧下ゾーンでは圧下量の変更をすることによって、非定常状態においても鋳片の中心偏析の発生を低減することができる。
【実施例】
【0029】
図1に示す連続鋳造装置を用い、アルミキルド炭素鋼(C:0.16〜0.18質量%、Mn:1.30〜1.45質量%、P:0.020質量%、S:0.004質量%、Fe:残部)のスラブの鋳造試験を実施した。使用した鋳型の内法断面寸法は、厚さが235mm、幅2300mm、長さ700mmである。なお、機長は23m、メニスカスから最終圧下位置までの距離は17mとした。
【0030】
図3は、鋳片の引き抜き速度と時間との関係を示す図である。図3に示すように、鋳片の引き抜き速度は、定常域において0.85m/min、非定常域において鋳片の引き抜き速度を低下させる場合は0.55m/min、同じく鋳片の引き抜き速度を高める場合は1.00m/minとした。ガイドロール部での冷却水の水量は、比水量で2リットル/(1kg溶鋼)とした。
【0031】
評価は、鋳片断面のりん(P)最大偏析度によって行った。Pの最大偏析度とは、次のようにして算出した値である。すなわち、鋳片を鋳込み方向に直角な断面で切断し、その厚み中心部から試験片を採取し、その表面を200μmメッシュに区分する。その各区分ごとにEPMAを用いてP濃度を測定し、その中で最大P濃度[Pmax]を求める。その最大P濃度[Pmax]と母溶鋼のP濃度[Pave]との比([Pmax]/[Pave])をPの最大偏析度とした。
【0032】
表1に鋳造試験条件として鋳片の引き抜き速度Vc、バルジング量Tb、圧下量D1および圧下前溶鋼厚さD2を示し、鋳片の評価としてP最大偏析度の測定結果を示した。
【0033】
【表1】
Figure 0003876768
【0034】
番号1の鋳造試験は、鋳片の引き抜き速度Vcが0.85m/minである定常域の場合であり、圧下前溶鋼厚さD2が22.05mmと計算されたので、バルジング量Tbを15mm、圧下量Dlを15mmとした。得られた鋳片のP最大偏析度は、3.2と良好であった。
【0035】
番号2の鋳造試験は、本発明例であり、鋳片の引き抜き速度Vcを0.85m/minから0.55m/minに低下させた場合である。圧下前溶鋼厚さD2は11.62mmと計算されたので、メニスカスから5mの位置で初期のバルジング量Tbを15mmとし、さらにメニスカスから10mの位置で追加のバルジング量Tb2を45mmとするバルジングを起こさせた後、圧下量D1を2.9mmとして圧下した。得られた鋳片のP最大中心偏析度は3.4であり、ほぼ定常域の場合と同様である。
【0036】
番号3の鋳造試験は、本発明例であり、鋳片の引き抜き速度Vcを0.85m/minから0.55m/minに低下させた場合で、圧下前溶鋼厚さD2が11.62mmと計算されたので、メニスカスから10mの位置で初期のバルジング量Tbを25mmとし、さらにメニスカスから13mの位置で追加のバルジング量Tb2を35mmとするバルジングを起こさせた後、圧下量D1を2.9mmとして圧下した。得られた鋳片のP最大偏析度は3.3であり、ほぼ定常域の場合と同様である。
【0037】
番号4の鋳造試験は、本発明例であり、鋳片の引き抜き速度Vcを0.85m/minから1.00m/minに増速した場合で、圧下前の溶鋼厚さD2が25mmと大きくなり、バルジング量Tbを10mmに減少させ、圧下量を10mmとした。得られた鋳片のP最大偏析度は3.5であり、ほぼ定常域の場合と同様である。なお、番号4の欄には、D1/D2が(1)式を満たさない参考例も併記した。
【0038】
番号5は、比較例であり、鋳片の引き抜き速度を0.85m/minから1.1m/minに増速した場合で、圧下前溶鋼厚さD2が54.62mmと計算されたので、メニスカスから15mの位置でバルジング量Tbを20mmとするバルジングを起こさせた後、圧下量D1を15mmとして圧下した。この場合、D1/D2が15/54.62=0.27となりP最大偏析度は4.0と悪化した
【0039】
番号6は、比較例であり、鋳片の引き抜き速度を0.85m/minから0.55m/minに減少させた場合で、圧下前溶鋼厚さD2が20mmと計算されたので、メニスカスから5mの位置でバルジング量Tbを15mmとするバルジングを起こさせた後、圧下量D1を15mmとして圧下した。この場合、D1/D2が15/20=0.75となり、本発明で定める範囲から外れる。このため、P最大偏析度は4.5と定常レベルよりも悪化した。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、鋳造中の鋳片をバルジングさせた後圧下する連続鋳造方法において、定常鋳片の引き抜き速度から外れる非定常状態になったとき、バルジング量および圧下量を変更することにより、鋳片の中心偏析の発生を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 バルジング後圧下連続鋳造法の原理を説明するための装置の一例を摸式的に示す図である。
【図2】 連続鋳造鋳片を幅方向に側面からみた模式断面図であり、(a)は定常域、(b)および(c)は非定常域で、(b)は鋳片の引き抜き速度を定常域よりも高くした場合、(c)は鋳片の引き抜き速度を定常域よりも低くした場合である。
【図3】 鋳片の引き抜き速度と時間との関係を示す図である。
【符号の説明】
1…タンディシュ、 2…溶鋼、 3…浸漬ノズル、 4…鋳型、5…鋳片、 6a…液相線クレータエンド、 6b…固相線クレータエンド、7…バルジングロール(ガイドロール)、 8…圧下ロール(ガイドロール)、9…移動装置、 10…圧下装置、 11…ピンチロール

Claims (2)

  1. 鋳片にバルジングを起こさせた後、圧下ロールによって圧下を加える連続鋳造方法であって、鋳片の引き抜き速度を定常域の引抜速度よりも小さくする際に、バルジング量を定常域のバルジング量よりも大きくするとともに、圧下量を下記の (1) 式、 (2) 式及び (a) 式を満足する条件で定常域の圧下量よりも小さくすることを特徴とする連続鋳造方法。
    0.2≦D1/D2≦0.7 ・・・・・・・・・・・・・(1)
    D1≧2.9mm・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
    D1 Tb ・・・・・・・・・・・・・・・・・(a)
    ここで、 D1: 圧下量( mm )、 D2 :鋳片の圧下前の溶鋼厚さ( mm )、 Tb :定常域のバルジング量( mm )である。
  2. 鋳片にバルジングを起こさせた後、圧下ロールによって圧下を加える連続鋳造方法であって、鋳片の引き抜き速度を定常域の引抜速度よりも大きくする際に、バルジング量を定常域のバルジング量よりも小さくするとともに、圧下量を下記の (1) 式、 (2) 式及び (b) 式を満足する条件で定常域の圧下量よりも小さくすることを特徴とする連続鋳造方法。
    0.2≦D1/D2≦0.7 ・・・・・・・・・・・・・(1)
    D1≧2.9mm ・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
    D1≦Tb − Tb1 ・・・・・・・・・・・・・・(b)
    ここで、 D1: 圧下量( mm )、 D2 :鋳片の圧下前の溶鋼厚さ( mm )、 Tb :定常域のバルジング量( mm )、 Tb1 :バルジング量の減少量( mm )である。
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