JP3876539B2 - テープ記録再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はテープ記録再生装置に係り、リール軸が回転してテープをリールに巻き取ることによってテープを一定速度で走行させるテープ記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
大容量なデータバックアップ装置としてDDS(Digital Data Storage)が開発されている。DDSは、DAT(Digital Audio Tape-recorder )の記録フォーマットによりバックアップデータを記録するテープ記録再生装置である。
近年、情報の高密度記録に対応するために磁気テープの厚さが薄くなりつつある。磁気テープの厚さが薄くなると、キャプスタンとピンチローラとによる挟持して駆動が難しくなる。よって、上記テープ記録再生装置として、リールモータによって巻取リール軸が回転してテープを巻取リールに巻き取ることによってテープを一定速度で走行させる構成のものが開発されている。
【0003】
図1は従来のテープ記録再生装置1を示す。2は回転ドラム、3は供給リール軸、4は巻取リール軸である。5は巻取リール軸4を直接回転させる所謂DDタイプの巻取リール軸用リールモータである。6は遊星ギヤ機構であり、リールモータ5に組み込まれている。記録再生モードには勿論早送りモードにも、遊星ギヤ機構6が動作する。記録再生モードには、巻取リール軸が超低速で回転される。遊星ギヤ機構6が設けてある理由は、減速比が大きく、よって、リールモータの回転速度は安定に回転する速度となり、記録再生モードにおいて巻取リール軸を超低速で回転させる制御が安定に行えるからである。供給リール軸3についても、巻取リール軸4についてと同様に、DDタイプの供給リール軸用リールモータ7及び遊星ギヤ機構8が設けてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、早送りモードについてみると、巻取リール軸4を速く回転させるためには、リールモータ5を相当に高速で回転させる必要があり(図3中、線I参照)、よって、リールモータに要求される性能が高くなり、コストの高いリールモータを組み込むことが必要とされていた。あるいは、早送りのスピードを下げる必要があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記課題を解決したテープ記録再生装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、リールモータによってリール軸が回転してテープをリールに巻き取ることによって、記録再生モード時には該テープを一定の速度で走行させ、高速送りモード時には該テープを記録再生モード時の速度より速い速度で走行させるテープ記録再生装置において、
該リール軸は、遊星ギヤ機構が組み込まれた構成であり、
高速送りモード時に上記遊星ギヤ機構をその遊星歯車が自公転しなくなって減速動作を行わないセルフロック状態とするセルフロック機構を備えてなり、
記録再生モード時には、上記リールモータの回転が上記遊星ギヤ機構によって減速されて伝達されて上記リール軸が回転され、高速りモード時には、上記リールモータの回転が該セルフロック機構によってセルフロック状態とされた上記遊星ギヤ機構を介して減速されないで伝達されて上記リール軸が回転されるように構成したものである。
【0007】
セルフロック機構が設けてあり、早送りモード時には遊星ギヤ機構が減速機構として動作しないようになっているため、早送りモード時のリールモータの回転速度は、記録再生モード時の回転速度と略同じでよい。よって、通常の性能のリールモータを使用することが可能となる。また、早送りのスピードを下げる必要もない。
【0008】
請求項2の発明は、巻取リール軸が回転してテープを巻取リールに巻き取ることによって、記録再生モード時には該テープを一定の速度で走行させ、早送りモード時には該テープを記録再生モード時の速度より速い速度で走行させ、供給リール軸が回転してテープを巻取リールに巻き取ることによって、リバース再生モード時には該テープを一定の速度で走行させ、巻き戻しモード時には該テープをリバース再生モード時の速度より速い速度で走行させるテープ記録再生装置において、
該巻取リール軸は、巻取リール軸用遊星ギヤ機構が組み込まれた構成であり、
該供給リール軸は、供給リール軸用遊星ギヤ機構が組み込まれた構成であり、
単一のリールモータと、
該単一のリールモータの回転を上記巻取リール軸及び上記供給リール軸に選択して伝達する選択伝達機構と、
早送りモード時に上記巻取リール軸用遊星ギヤ機構をその遊星歯車が自公転しなくなって減速動作を行わないセルフロック状態とし、巻き戻しモード時に上記供給リール軸用遊星ギヤ機構をその遊星歯車が自公転しなくなって減速動作を行わないセルフロック状態とするセルフロック機構とを備えてなり、
記録再生モード時には、上記単一のリールモータの回転が上記巻取リール軸用遊星ギヤ機構によって減速されて伝達されて上記巻取リール軸が回転され、早送りモード時には、上記単一のリールモータの回転が該セルフロック機構によってセルフロック状態とされた上記巻取リール軸用遊星ギヤ機構を介して減速されないで伝達されて上記巻取リール軸が回転され、リバース再生モード時には、上記単一のリールモータの回転が上記供給リール軸用遊星ギヤ機構によって減速されて伝達されて上記供給リール軸が回転され、巻き戻しモード時には、上記単一のリールモータの回転が該セルフロック機構によってセルフロック状態とされた上記供給リール軸用遊星ギヤ機構を介して減速されないで伝達されて上記供給リール軸が回転されるように構成したものである。
【0009】
リールモータが単一であるため、リールモータを各巻取リール軸と供給リール軸とに別個に設けた構成に比べて、テープ記録再生装置の製造コストは安価となる。
セルフロック機構が設けてあり、早送りモード時及び巻き戻しモード時には遊星ギヤ機構が減速機構として動作しないようになっているため、早送りモード時及び巻き戻しモード時のリールモータの回転速度は、記録再生モード時の回転速度と略同じでよい。よって、通常の性能のリールモータを使用することが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図2は本発明の一実施例になるテープ記録再生装置10の記録再生モード時の状態を示す。11は回転ドラムであり、回転ヘッド12a、12bを有する。13は供給リール軸、14は巻取りリール軸である。15は単一のリールモータであり、選択伝達機構22を介して巻取りリール軸14及び供給リール軸13を選択して駆動する。16はDATカセットであり、供給リール17及び巻取りリール18、及び、供給側テープ巻回体19、巻取り側テープ巻回体20を有する。DATカセット16はその供給リール17及び巻取りリール18が供給リール軸13及び巻取りリール軸14に嵌合して装着されている。
【0011】
円盤カム30がモータ(図示せず)によって時計方向に回動している。これによって、カムレバー31が反時計方向に回動し、ローディングカム32がX1方向にスライドし、供給側ローディングアーム33が反時計方向に回動し、巻取り側ローディングアーム34が時計方向に回動している。磁気テープ21は、カセット16の供給側テープ巻回体19からカセット16外に引き出され、出口側テープガイドポスト40、テンションポール41、テープガイドローラ42に案内され、傾斜ポスト43と傾斜ポスト44との間で回転ドラム11に添接され、テープガイドローラ45に案内され、ロータリエンコーダ(図示せず)の回転ローラ46に添接し、入口側テープガイドポスト47に案内され、カセット16内に入って巻取り側テープ巻回体20に到るパスを形成している。A1方向に回転するリールモータ15によって巻取りリール軸14がB1方向に超低速で回転駆動され、磁気テープ21が巻取りリール18の巻取り側テープ巻回体20に巻き取られて上記のパスに沿って矢印C1で示す順方向に一定の速度v1で走行され、情報信号が矢印D方向に高速で回転する回転ドラム11内の回転ヘッド12a、12bによって記録再生される。
【0012】
リバース再生モード時には、リールモータ15が逆転してA2方向に回転して、リールモータ15の回転が供給リール軸13に伝達され、供給リール軸13がE1方向に超低速で回転駆動され、磁気テープ21が供給リール17の供給側テープ巻回体19に巻き取られて上記のパスに沿って矢印C2で示す逆方向に一定の速度v1で走行され、情報信号が矢印D方向に高速で回転する回転ドラム11内の回転ヘッド12a、12bによって再生される。
【0013】
早送り動作及び巻き戻し動作は共に、磁気テープ21が上記の記録再生モード及びリバース再生モードと同じパスを形成している状態で、バックテンションを解除した状態で行われる。早送りモード時には、巻取りリール軸14が、B1方向に、上記の記録再生モード時の回転速度より相当に速い速度で回転され、磁気テープ21はカセット16内で矢印C1方向に記録再生モード時の速度v1より相当に速い速度で走行される。巻き戻しモード時には、リールモータ15が逆転してA2方向に回転して、供給リール軸13が、E1方向に、上記のリバース再生モード時の回転速度より相当に速い速度で回転され、磁気テープ21はカセット16内で矢印C2方向にリバース再生モード時の速度v1より相当に速い速度で走行される。
【0014】
ここで、記録再生モードに磁気テープ21が巻取りリール18の巻取り側テープ巻回体20に巻き取られて一定の速度v1で走行されるようにする制御について簡単に説明する。
巻取りリール軸14の周方向に多極に着磁されているマグネット74(図4(B)参照)に対向して、回転検出センサ60が設けてある。同じく、供給リール軸13の周方向に多極に着磁されているマグネット74S(図4(B)参照)に対向して、回転検出センサ61が設けてある。
【0015】
回転ドラム11(回転ヘッド12a、12b)に関連して、位相誤差検出回路62が設けてある。位相誤差検出回路62は、実際の再生信号の位相と基準の信号の位相との誤差を検出する。
63はテープ走行制御回路であり、入力端子には、回転検出センサ60、61及び位相誤差検出回路62が接続してあり、出力端子にはリールモータ駆動回路64が接続してある。
【0016】
テープ走行制御回路63は、DATカセット16が装着されると、DATカセット16に収容された磁気テープ21の始端から終端まで走行させたときの巻取リール軸14の総回転数を検出し、検出した巻取リール軸14の総回転数と磁気テープ21の走行時の供給リール軸13の回転速度と巻取りリール軸14の回転速度との比に応じたものであって、位相誤差検出回路62からの位相誤差によって補正されたテープ走行制御信号を生成する。このテープ走行制御信号がリールモータ駆動回路64に供給され、リールモータ15が磁気テープ21を一定の速度v1で走行させる速度(図3中、線II参照)で回転される。
【0017】
次に、巻取りリール軸14の構成について説明する。
図4(A),(B)及び図5(A),(B)に示すように、巻取りリール軸14は、シャーシ70に立設してある軸71に巻取りリール軸本体72が回転可能に支持されており、同じく軸71を中心に遊星ギヤ機構73が設けてある構成である。巻取りリール軸本体72は、円板部72aと、円板部72aより上方に突き出ている上方突き出しスリーブ部72bと下方に突き出ている下方突き出しスリーブ部72cとを有する。上方突き出しスリーブ部72b及び下方突き出しスリーブ部72cが軸71に嵌合している。上方突き出しスリーブ部72bにはリールクロウ80が支持されている。円板部72aの周囲の環状部72a1の下面側に、環状の永久磁石74が固定してある。
【0018】
リールキャップ102は、巻取りリール軸本体72の上方突き出しスリーブ部72bに圧入嵌合され、リールキャップの内径と下方突き出しスリーブ部72cの内径いよって、軸受け部を形成し、軸71に回転自在に嵌合している。リールクロウ80は、上方突き出しスリーブ部72bに六角筒状で軸方向に自在に嵌合している。リールクロウ80と円板部72aの間にクロウバネ103を設けてリールクロウ80を上方に付勢して、リールクロウ80は、リールキャップ102のフランジ部にて係止されている。
【0019】
円板部材76とキャリアギヤ79は、六角筒状で軸方向に自在に嵌合している。円板部材76とキャリアギヤ79の間にソフトブレーキバネ104を設け、円板部材76が軸方向に移動することなく回動できるように上方に付勢し、キャリアギヤ79は、円板部材76の六角筒部76bにて係止されている。軸71に巻取りリール軸本体72を取り付け、スリットワッシャー105で止めると、ソフトブレーキバネ101のばね力が、シャーシとキャリアギヤ79、及びリールキャップ102とスリットワッシャー105の間に摩擦力を発生させ、この摩擦力を早送りモード時のソフトブレーキとして利用している。
【0020】
遊星ギヤ機構73は、上記の円板部72aと環状の永久磁石74との間の偏平な空間75内に組み込まれており、所謂セルフロックが可能である構成である。遊星ギヤ機構73は、下方突き出しスリーブ部72cに回転可能に支持されている所謂腕として円板部材76と、円板部材76の軸部76aに支持されて周方向上三等分された部位に配されている三つの遊星歯車77(歯数Z1=39の歯車部77aと歯数Z2=42の歯車部77bとを有する)と、円板部72aの周囲の環状部72a1の内周面側の内歯車部72a2(歯数Z3=101)と、環状の永久磁石74の上面に支持されてこの内周側に嵌合して回転可能に支持されているリンクギヤ部材78(外周側に歯数Z4=101の内歯車部78aを有し、中央側の下面側に歯数Z5=37の歯車部78bを有する)と、歯数Z6=37の歯車部79aを有するキャリアギア79とを有する。歯車部77aと内歯車部72a2とがかみ合っており、歯車部77bと内歯車部78aがかみ合っている。キャリアギア79は、下方突き出しスリーブ部72cに嵌合してあり、円板部材76の中央側の六角筒部76bと嵌合しており円板部材76を一体的に回転させる。
【0021】
遊星ギヤ機構73は、以下の二つの態様で動作する。第1は、通常の減速機構としての動作である。リンクギヤ部材78が回転しないように固定された状態で、円板部材76が時計方向に回転することによって、三つの遊星歯車77が内歯車部78aにかみ合いつつ、反時計方向に自転しつつ時計方向に公転し、巻取りリール軸本体72を1/14に減速させてB1方向に回転させるように動作する。
【0022】
第2は、所謂遊星ギヤ機構73のセルフロック状態での動作である。遊星歯車77を支持する円板部材76を回動可能状態とし、リンクギヤ部材78を時計方向に回転させる。遊星歯車77の自転中心が固定されていないため、遊星歯車77を自転させるモーメントが発生せず、自転しない。また、公転もできない。従って、遊星歯車77の自公転によって、減速駆動される巻取りリール軸本体72と、三つの遊星歯車77は自公転が出来ないセルフロック状態となる。よって、巻取りリール軸本体72はリンクギヤ部材78と一体に回転する。
【0023】
次に、上記構成の巻取りリール軸14に関連する部分の構成について説明する。
図6(A),(B)、図4(A),(B)に示すように、ロックギヤ91Tは、シャーシ70に立設してある軸90Tにロックギヤ91Tが回転可能に支持されており、リンクギヤ部材78の歯車部78bとかみ合っている。ロックギヤ91Tは、ロックアーム92のロック爪92aによって、回転しないようにロックされる。
【0024】
93Tはスイングギヤであり、Z1,Z2方向に移動可能に設けてあり、通常は、低い高さ位置H1に位置しており、キャリアギア79の歯車部79aとかみ合っている。スイングギヤ93TがZ1方向に移動して、図4(B)に二点鎖線で示すように高い高さ位置H2に移動すると、スイングギヤ93Tはリンクギヤ部材78の歯車部78bとかみ合う。
【0025】
図6(A),(B)に示すように、Y2方向に、リールモータ15のギヤ95、アイドラ96、センタギヤ97、クラッチギヤ98がかみ合って整列している。センタギヤ97と同軸にスイングアーム99が設けてある。センタギヤ97とスイングアーム99との間にはリフトばね100が設けてあり、下方向に付勢されている。このスイングアーム99のX1方向端にスイングギヤ93Tがが設けてあり、X2方向端にスイングギヤ93Sが設けてある。スイングギヤ93T及びスイングギヤ93Sは共にセンタギヤ97とかみ合っている。スイングギヤ93Tとスイングアーム99との間にソフトブレーキバネ104が設けてあり、この間の摩擦力によってスイングアーム99はセンタギヤ97の回転方向と同じ方向に回動されて回動付勢され続ける。クラッチギヤ98はソフトブレーキバネ104によってZ1方向に付勢されており、ロックアーム92はクラッチギヤ98との間の摩擦力によってクラッチギヤ98の回転方向と同じ方向に回動されて回動付勢され続ける。また、スイングギヤ93T及びスイングギヤ93SをZ1方向に移動させるセレクタ機構110が設けてある。これについては後述する。センタギヤ97、スイングアーム99、リフトばね100、スイングギヤ93T、スイングギヤ93Sが、上記の選択伝達機構22を構成する。
【0026】
また、供給リール軸13は巻取りリール軸14と実質上同じ構成であり、対応する部分には添字Sを付した同じ符号を付してその説明は省略する。供給リール軸13に関連してロックギヤ91Sが設けてある。
次に、テープ記録再生装置10の記録再生モード時の巻取りリール軸14の回転駆動及び早送りモード時の巻取りリール軸14の回転駆動について説明する。
【0027】
記録再生モード時には、リールモータ15がA1方向に駆動し、ギヤ95、アイドラ96を介してセンタギヤ97が時計方向に回転され、スイングアーム99が図6(B)に示すように時計方向に回動され、スイングギヤ93Tがキャリアギア79の歯車部79aとかみ合う。また、クラッチギヤ98が反時計方向に回転され、ロックアーム92が図6(B)に示すように反時計方向に回動され、ロック爪92aがロックギヤ91Tにかみ合ってロックギヤ91Tが回転しないようにロックされる。これによって、遊星ギヤ機構73は上記の第1の状態となって、減速機構として動作する。リールモータ15の回転が、ギヤ95、アイドラ96、センタギヤ97、スイングギヤ93Tを経てキャリアギア79に伝達され、遊星ギヤ機構73によって合計で約1/20に減速され、巻取りリール軸本体72がB1方向に回転される。記録再生モード時、リールモータ15は、図3中、線IIで示すように定格回転速度の付近で回転する。
【0028】
記録再生モードが早送りモードに切り換えらえると、図2中の円盤カム30が回動され、セレクタ機構110が動作され、第1には、セレクトレバー113(図6(A)参照)が回動され、ロックアーム92が時計方向に回動されロック爪92aがロックギヤ91Tから離れてロックが解除されてロックギヤ91Tが回転可能となり、第2には、スイングギヤ93TがZ1方向に移動して、図4(B)に二点鎖線で示すように高い高さ位置H2に移動してリンクギヤ部材78の歯車部78bとかみ合う。これによって、遊星ギヤ機構73は上記の第2の状態となって、セルフロック状態となる。リールモータ15の回転が、ギヤ95、アイドラ96、センタギヤ97、スイングギヤ93Tを経てリンクギヤ部材78に伝達され、セルフロック状態の遊星ギヤ機構73を介して減速されずに、巻取りリール軸本体72がリンクギヤ部材78と一体にB1方向に回転される。よって、早送りモード時、リールモータ15は、従来のように相当に高速で回転する必要はなく、図3中、線III で示すように、記録再生モード時と略同じく、定格回転速度の付近で回転すればよい。よって、リールモータ15は通常の性能を有する、通常の価格のものであれば足る。
【0029】
リバース再生モード時及び巻き戻しモード時には、リールモータ15はA2方向に回転する。リバース再生モード時は、遊星ギヤ機構73Sが減速機構として動作する。巻き戻しモード時には、遊星ギヤ機構73Sは、セルフロック状態で動作する。
次に、セレクタ機構110の構成及び動作について、図7(A)乃至(H)を参照して説明する。
【0030】
セレクタ機構110は、記録再生モード時には図7(A)に示す状態にある。スイングアーム99はリフトばね100によってZ2方向側に下がっている位置に位置している。セレクタ機構110は、図7(B),(C),(D)に示す状態を経て、早送りモード時には、図7(E)に示す状態となる。また、セレクタ機構110は、図7(F),(G),(H)に示す状態を経て、記録再生モード時には、図7(A)に示す状態となる。
【0031】
セレクタ機構110は、シャーシ70の上面にY1、Y2方向に摺動可能に支持されているセレクタ111と、セレクタ111をY2方向に付勢する戻しばね112と、セレクトレバー113とを有する。セレクタ111は、Y1端側であってX1側にX1側テーパ部111aを有し、X2側にX2側テーパ部111bを有する。スイングアーム99は、セレクタ111のX1側テーパ部111aに対向するX1側テーパ部99aを有し、X2側テーパ部111bに対向するX2側テーパ部99bを有する。
【0032】
記録再生モード中に早送りモード操作を行うと、リールモータ15が一時的に停止され、図2中の円盤カム30が所定位置まで回動される。
リールモータ15が停止されると、スイングギヤ93Tの回転はスイングギヤ93Tがキャリアギア79の歯車部79aとかみ合った状態で停止する。
図2中の円盤カム30が所定位置まで回動されると、図示しないカム機構を経てセレクトレバー113が反時計方向に回動され、セレクタ111が戻しばね112に抗してY1方向に、図7(D)に示す位置まで摺動する。
【0033】
先ずは、図7(B)に示すように、セレクタ111のX1側テーパ部111aがスイングアーム99のX1側テーパ部99aに当たってこれを押してスイングアーム99が反時計方向に回動される。スイングアーム99は、図7(C)に示すように、X2側テーパ部99bがセレクタ111のX2側テーパ部111bに当たった状態となる。スイングギヤ93Tがキャリアギア79の歯車部79aから離れ、スイングギヤ93Sも供給リール軸13の対応するキャリアギア79Sの歯車部にかみ合わない状態となる。セレクタ111がY1方向に更に移動されると、セレクタ111のX1側テーパ部111a及びX2側テーパ部111bが夫々スイングアーム99のX1側テーパ部99a及びX2側テーパ部99bを押して、スイングアーム99はリフトばね100を弾性変形させてZ1方向に上昇される。スイングアーム99が上昇しきって、セレクタ111がY1方向に更に移動されると、図7(D)に示すように、セレクタ111のX1側テーパ部111a及びX2側テーパ部111bが夫々スイングアーム99のX1側テーパ部99a及びX2側テーパ部99bを越えて、セレクタ111はスイングアーム99に下側に入り込み、スイングアーム99の平坦な下面とセレクタ111の平坦な上面とが当たっている状態となり、スイングアーム99は回動可能となる。
【0034】
この状態でリールモータ15が再度始動してA1方向に回転する。これによって、スイングアーム99が時計方向に回動され、図7(E)に示す状態となる。スイングギヤ93Tはリンクギヤ部材78の歯車部78bとかみ合う(図4及び図5参照)。テープ記録再生装置10は早送りモードとなる。
早送りモード中に記録再生モード操作を行うと、リールモータ15が一時的に停止され、図2中の円盤カム30が元の位置に戻るように回動される。
【0035】
リールモータ15が停止されると、スイングギヤ93Tの回転はスイングギヤ93Tがリンクギヤ部材78の歯車部78bとかみ合った状態で停止する。
図2中の円盤カム30が元の位置に戻るように回動されると、セレクタ111が戻しばね112によってY2方向に、図7(H)に示す位置まで摺動する。
先ずは、図7(F)に示すように、セレクタ111のX2側テーパ部111bがスイングアーム99のX2側テーパ部99bから外れ、セレクタ111のX1側テーパ部111aがスイングアーム99のX1側テーパ部99aと対向する状態となり、弾性変形しているリフトばね100のばね力によってスイングアーム99のX1側テーパ部99aがセレクタ111のX1側テーパ部111aを滑り降りて、スイングアーム99は反時計方向に回動されると共にZ2方向に降下する。
【0036】
スイングアーム99は、図7(G)に示すように、X2側テーパ部99bがセレクタ111のX2側テーパ部111bに当たる位置まで回動する。スイングギヤ93Tはリンクギヤ部材78の歯車部78bから離れ、スイングギヤ93Sも供給リール軸13の対応するリンクギヤ部材78Sの歯車部にかみ合わない状態となる。セレクタ111はY2方向に更に移動し、スイングアーム99は、上記の回動位置を保ったまま更にZ2方向に降下する。
【0037】
セレクタ111が図7(H)に示す位置まで摺動すると、セレクタ111のX1側テーパ部111a及びX2側テーパ部111bが夫々スイングアーム99のX1側テーパ部99a及びX2側テーパ部99bから離れ、スイングアーム99は、回動可能となる。
この状態でリールモータ15が始動してA1方向に回転する。これによって、スイングアーム99が時計方向に回動され、スイングギヤ93Tがキャリアギア79の歯車部79aとかみ合って、図7(A)に示す記録再生モード状態となる。
【0038】
また、セレクタ機構110は、リバース再生モードと巻き戻しモード間のモード切り換え時にも、リールモータ15の回転方向がA2方向である以外は、上記と同様に動作する。
リングギヤ部材78の歯車部78b、スイングギヤ93T、セレクタ111のテーパ部111a,111b、スイングアーム99のテーパ部99a,99bが特許請求の範囲の欄記載のセルフロック機構を構成する。セルフロック機構は、セレクタ111のテーパ部111a,111bの作用でもって、スイングギヤ93Tがリンクギヤ部材78の歯車部78bとかみ合い駆動することによって遊星ギヤ機構73を三つの遊星歯車77が共に自公転することが出来ないセルフロック状態とする。
【0039】
なお、遊星ギヤ機構73を、遊星歯車77の歯車部77aの歯数Z1と歯車部77bの歯数Z2との間に差を持たせる代わりに、円板部72aの周囲の環状部72a1の内周面側の内歯車部72a2の歯数と、リンクギヤ部材78の外周側に歯数Z4との間に差を持たせた構成としてもよい。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、リール軸は、遊星ギヤ機構が組み込まれた構成であり、高速送りモード時に上記遊星ギヤ機構をその遊星歯車が自公転しなくなって減速動作を行わないセルフロック状態とするセルフロック機構を備えてなり、記録再生モード時には、上記リールモータの回転が上記遊星ギヤ機構によって減速されて伝達されて上記リール軸が回転され、高速送りモード時には、上記リールモータの回転が該セルフロック機構によってセルフロック状態とされた上記遊星ギヤ機構を介して減速されないで伝達されて上記リール軸が回転されるように構成したものであり、セルフロック機構が設けてあり、高速送りモード時には遊星ギヤ機構が減速機構として動作しないようになっているため、高速送りモード時のリールモータの回転速度は、記録再生モード時の回転速度と略同じでよい。よって、リールモータに要求される性能は高くはなく、よって通常の性能のリールモータを使用することが可能となり、テープ記録再生装置の製造コストを安価に出来る。
【0041】
請求項2の発明によれば、巻取リール軸は巻取リール軸用遊星ギヤ機構が組み込まれた構成であり、供給リール軸は供給リール軸用遊星ギヤ機構が組み込まれた構成であり、単一のリールモータと、単一のリールモータの回転を上記巻取リール軸及び上記供給リール軸に選択して伝達する選択伝達機構と、早送りモード時に上記巻取リール軸用遊星ギヤ機構をその遊星歯車が自公転しなくなって減速動作を行わないセルフロック状態とし、巻き戻しモード時に上記供給リール軸用遊星ギヤ機構をその遊星歯車が自公転しなくなって減速動作を行わないセルフロック状態とするセルフロック機構とを備えてなる構成であるため、以下の効果を有する。
【0042】
▲1▼リールモータが単一で済み、リールモータを各巻取リール軸と供給リール軸とに別個に設けた構成に比べて、テープ記録再生装置の製造コストを安価に出来る。
▲2▼セルフロック機構が設けてあり、早送りモード時及び巻き戻しモード時には遊星ギヤ機構が減速機構として動作しないようになっているため、早送りモード時及び巻き戻しモード時のリールモータの回転速度は、記録再生モード時の回転速度と略同じでよい。よって、特別に高い性能を備えたリールモータではなく、通常の性能のリールモータを使用することが出来、よって、この点でも、テープ記録再生装置の製造コストを安価に出来る。また、早送りのスピードを下げる必要もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のテープ記録再生装置を概略的に示す図である。
【図2】本発明の一実施例になるテープ記録再生装置を示す図である。
【図3】図2のテープ記録再生装置のリールモータの回転速度をモード別に示す図である。
【図4】図2のテープ記録再生装置の巻取リール軸及び供給リール軸の部分を拡大して示す図である。
【図5】図4中、巻取リール軸の内部の構造を示す斜視図である。
【図6】リールモータの回転を巻取リール軸及び供給リール軸に選択して伝達する選択伝達機構及びセルフロック機構を示す図である。
【図7】セレクタ機構の動作を示す図である。
【符号の説明】
10 テープ記録再生装置
11 回転ドラム
12a,12b 回転ヘッド
13 供給リール軸
14 巻取りリール軸
15 リールモータ
16 DATカセット
21 磁気テープ
22 選択伝達機構
30 円盤カム
60、61 回転検出センサ
62 位相誤差検出回路
63 テープ走行制御回路
64 リールモータ駆動回路
72 巻取りリール軸本体
73 遊星ギヤ機構
76 円板部材
77 遊星歯車
78 リンクギヤ部材
78b 歯車部
79 キャリアギア
91T ロックギヤ
92 ロックアーム
93T スイングギヤ
99 スイングアーム
99a,99b テーパ部
110 セレクタ機構
111 セレクタ
111a,111b テーパ部
112 戻しばね
113 セレクトレバー

Claims (2)

  1. リールモータによってリール軸が回転してテープをリールに巻き取ることによって、記録再生モード時には該テープを一定の速度で走行させ、高速送りモード時には該テープを記録再生モード時の速度より速い速度で走行させるテープ記録再生装置において、
    該リール軸は、遊星ギヤ機構が組み込まれた構成であり、
    高速送りモード時に上記遊星ギヤ機構をその遊星歯車が自公転しなくなって減速動作を行わないセルフロック状態とするセルフロック機構を備えてなり、
    記録再生モード時には、上記リールモータの回転が上記遊星ギヤ機構によって減速されて伝達されて上記リール軸が回転され、高速送りモード時には、上記リールモータの回転が該セルフロック機構によってセルフロック状態とされた上記遊星ギヤ機構を介して減速されないで伝達されて上記リール軸が回転されるように構成したことを特徴とするテープ記録再生装置。
  2. 巻取リール軸が回転してテープを巻取リールに巻き取ることによって、記録再生モード時には該テープを一定の速度で走行させ、早送りモード時には該テープを記録再生モード時の速度より速い速度で走行させ、供給リール軸が回転してテープを巻取リールに巻き取ることによって、リバース再生モード時には該テープを一定の速度で走行させ、巻き戻しモード時には該テープをリバース再生モード時の速度より速い速度で走行させるテープ記録再生装置において、
    該巻取リール軸は、巻取リール軸用遊星ギヤ機構が組み込まれた構成であり、
    該供給リール軸は、供給リール軸用遊星ギヤ機構が組み込まれた構成であり、
    単一のリールモータと、
    該単一のリールモータの回転を上記巻取リール軸及び上記供給リール軸に選択して伝達する選択伝達機構と、
    早送りモード時に上記巻取リール軸用遊星ギヤ機構をその遊星歯車が自公転しなくなって減速動作を行わないセルフロック状態とし、巻き戻しモード時に上記供給リール軸用遊星ギヤ機構をその遊星歯車が自公転しなくなって減速動作を行わないセルフロック状態とするセルフロック機構とを備えてなり、
    記録再生モード時には、上記単一のリールモータの回転が上記巻取リール軸用遊星ギヤ機構によって減速されて伝達されて上記巻取リール軸が回転され、早送りモード時には、上記単一のリールモータの回転が該セルフロック機構によってセルフロック状態とされた上記巻取リール軸用遊星ギヤ機構を介して減速されないで伝達されて上記巻取リール軸が回転され、リバース再生モード時には、上記単一のリールモータの回転が上記供給リール軸用遊星ギヤ機構によって減速されて伝達されて上記供給リール軸が回転され、巻き戻しモード時には、上記単一のリールモータの回転が該セルフロック機構によってセルフロック状態とされた上記供給リール軸用遊星ギヤ機構を介して減速されないで伝達されて上記供給リール軸が回転されるように構成したことを特徴とするテープ記録再生装置。
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