JP3874379B2 - 自動調圧機能を有する包装用袋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、調理に際し袋内が所定の内圧に達したときに、袋内の圧力を自動的に逃がすことのできる包装用袋、すなわち自動調圧機能を有する包装用袋に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冷凍食品等を収容したパウチ包装体をそのまま電子レンジ等の加熱器に入れて調理を行うと、発生する水蒸気により袋内が過圧状態となり、最終的には袋が破裂して、電子レンジ等の加熱器内に内容物が飛び散ることがある。このような破裂は、食品の損失、加熱器の汚れ、加熱器の寿命の低下を招くだけでなく、周囲の人に危険を与える。
【0003】
そこで、電子レンジ等の加熱器による調理に先立ち、はさみやカッターで包装体に傷をつけることが有効である。
【0004】
包装体破裂による内容物飛散の事態を防ぐためには、包装用袋の構造自体に工夫を払い、たとえば包装体のヒートシール強度を通常の強度よりは小にすることが考えられる。
【0005】
また本出願人の出願にかかる特開平3−240674号公報には、シーラント層を有する少なくとも1枚のシートを両シーラント層が対向するように配置してヒートシールすることにより製袋した袋であって、該袋のヒートシール部の一部が、前記シーラント層間に薄膜を介在した状態で形成されており、かつその薄膜介在部のシール強度が薄膜非介在部のシール強度よりも相対的に小さくなるようにした構造の包装用袋が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
電子レンジ等の加熱器による調理に先立ち、はさみやカッターで包装体に傷をつける方法は(流通を考えると製造段階で包装体に傷をつけることはできない)、この包装体を実際に調理する一般消費者に責任を転嫁することになる。そして特別の知識を有しない一般消費者の全員が、使用説明書を必ず読むとは限らず、また失念することもある。
【0007】
上記従来技術のうち、包装体のヒートシール強度を所定の弱シール強度に設定することは、包装体が膨大な量生産されることを考えると、製造管理上完全を期しがたく、検査の工数や検査のために消費する包装体のロスも多大となる。また、包装体のヒートシール強度を通常のシール強度より小にすることは、流通過程における内容物の密封が損なわれるおそれがあるので、直ちには採用しえない。
【0008】
特開平3−240674号公報に記載の薄膜を介在させてその部分のヒートシール強度を小さくする方法は、従来の問題点の解消を目指したものである。ところが、(i) 定格高周波出力が1600Wの業務用電子レンジでは急激に内圧が上昇するという事情があり、
(ii)内容物が水分を多く含むときには、袋を大きくしないと内圧が急に高くなって破袋しやすくなるという事情がある。そこで(1), (ii) に該当する場合には、この公報の包装用袋にあっても、薄膜介在部のどこから破袋が起こるかはわからず、また薄膜介在部からの破袋が一挙に起こりやすい。そのためユーザーが使うときの安全性を考えると、この公報の包装用袋にあっても、さらに改良を図ることが望ましい。
【0009】
本発明は、このような背景下において、本出願人の出願にかかる特開平3−240674号公報の技術をさらに発展させ、袋内が所定の内圧に達したときに袋の特定の部位から確実にかつ自動的に圧力を逃がすことのできる安全な包装用袋(自動調圧機能を有する包装用袋)を提供することを目的になされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動調圧機能を有する包装用袋は、
シーラント層(21), (21)を有する少なくとも1枚のシート(2) を両シーラント層(21), (21)が対向するように配置してヒートシールすることにより製袋した袋(1) において、
(イ)該袋(1) のヒートシール部(3) のうち袋 (1) の底辺側のヒートシール部 (3) を、前記シーラント層(21), (21)間に薄膜(4) を介在した状態の薄膜介在シール部(32)に形成してあること、
(ロ)前記ヒートシール部 (3) における薄膜介在シール部 (32) のシール強度をT 2 、薄膜非介在シール部 (31) のシール強度をT 1 とするとき、T 2 0.3 1.5 kg/15mm 、T 1 2.5 〜5 kg/15mm でかつT 2 / 1 0.05 0.5 の関係を満足するように設定してあること、および、
(ハ)袋 (1) の底辺側に形成した前記薄膜介在シール部 (32) の袋中央領域寄りの境界線の両端側を除く箇所が袋中央領域寄りに波線状に張り出しており、その張り出し線 (32b) よりも袋周辺側の領域に、袋外部に連通する非シール部 (32c) を形成することにより、張り出し線 (32b) と非シール部 (32c) との間の領域を巾狭シール部 (32a) に形成してあること、
を特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明の包装用袋は、従来の包装用袋と同様に、シーラント層(21), (21)を有する少なくとも1枚のシート(2) を両シーラント層(21), (21)が対向するように配置してヒートシールすることにより製袋した袋(1) からなる。
【0013】
シーラント層(21)としては、ポリオレフィン(ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、エチレン−プロピレン共重合体、ポリプロピレン等)、ポリエステル、アクリル共重合体をはじめ、ヒートシール性を有する種々の樹脂の層があげられる。
【0014】
シート(2) は、シーラント層(21)のみで形成されていてもよいが、強度、耐熱性および内容物の保存安定性の点から、基材層(22)にシーラント層(21)を積層したもので構成するのが通常である。
【0015】
ここで基材層(22)としては、単層または複層のプラスチックスシート、金属箔、金属箔ラミネートプラスチックスシート、不織布、不織布ラミネートプラスチックスシート、金属蒸着プラスチックスシートなどが例示される。
【0016】
基材層(22)に対するシーラント層(21)の積層は、共押出、コーティング、エクストルージョンコーティング、ドライラミネートなどの方法により達成できる。シーラント層(21)は、基材層(22)に部分的に設けることもできる。
【0017】
袋(1) の形成は、たとえば、シーラント層(21)を有する1枚のシート(2) を折り返してシーラント層(21), (21)同士を対向させるか、シーラント層(21)を有する2枚のシート(2) を、それぞれのシーラント層(21)が対向するように配置し、ついでヒートシールすることによりなされる。
【0018】
さて本発明においては、ヒートシールにより形成されるヒートシール部(3) のうち袋 (1) の底辺側のヒートシール部 (3) を、前記シーラント層(21), (21)間に薄膜(4) を介在した状態の薄膜介在シール部(32)に形成する(要件(イ))。この薄膜介在シール部 (32) の形成により、後述の要件(ロ)のように、その薄膜介在シール部(32)のシール強度が薄膜非介在シール部(31)のシール強度よりも小になる。つまり、薄膜(4) を介在させた状態でヒートシールを行うことにより、薄膜介在シール部(32)のシール強度が他の部分よりも小さくなるようにするのである。
【0019】
このような薄膜(4) としては、たとえば次のようなものがあげられる。
(A)ヒートシール性を有するものの、本来シーラント層(21)よりもヒートシール温度が高く、シーラント層(21), (21)同士に適した温度でのヒートシール操作によっては、シーラント層(21), (21)間のシール強度よりもシーラント層(21)/薄膜(4) 間のシール強度が小さくなる薄膜。たとえば、シーラント層(21)構成樹脂よりも高融点の樹脂フィルム、シーラント層(21)構成樹脂にそれよりも高融点の樹脂をブレンドした樹脂フィルムなど。
(B)シーラント層(21), (21)同士に適した温度でのヒートシール操作によりヒートシールできるものの、シーラント層(21)/薄膜(4) 間のシール強度がシーラント層(21), (21)間のシール強度よりも本来小さい薄膜。たとえば、ヒートシール性を有する樹脂にヒートシール強度低下機能を有する物質を添加した樹脂フィルム、ヒートシール性を有する樹脂シートにヒートシール強度低下機能を有する物質をコーティングまたは含浸した樹脂フィルムなど。
(C)2層のラミネートフィルムからなり、片面はシーラント層(21)とのシール強度が大で、他面はシーラント層(21)とのシール強度が小であり、シーラント層(21), (21)同士に適した温度でのヒートシール操作により、後者の面とシーラント層(21)との間のシール強度がシーラント層(21), (21)間のシール強度よりも小さくなるようにした薄膜。
【0020】
そして本発明においては、包装用袋の用途が家庭用や業務用の電子レンジ調理用食品の包装用袋であることから、上記のヒートシール部 (3) における薄膜介在シール部(32)のシール強度をT2 、薄膜非介在シール部(31)のシール強度をT1 とするとき、
2 0.3 1.5 kg/15mm
1 2.5 〜5 kg/15mm
2/T10.05 0.5 (好ましくは 0.07 0.25
の関係が全て満足されるようにT 2 とT 1 とを設定する(要件(ロ))。この要件を満足するように、シーラント層(21)や薄膜(4) を選択すると共に、ヒートシール条件をシーラント層(21), (21)同士に適した温度条件に設定するわけである。
【0021】
さらに本発明においては、袋 (1) の底辺側に形成した前記薄膜介在シール部 (32) の袋中央領域寄りの境界線の両端側を除く箇所が袋中央領域寄りに波線状に張り出しており、その張り出し線 (32b) よりも袋周辺側の領域に、袋外部に連通する非シール部 (32c) を形成することにより、張り出し線 (32b) と非シール部 (32c) との間の領域を巾狭シール部 (32a) に形成する(要件(ハ))。
【0022】
上述の包装用袋は種々の方法により製造しうるが、工業的には、次のようにして製造することが望ましい。
【0023】
まず、シーラント層(21), (21)を有する少なくとも1枚の長尺のシート(2) を、両シーラント層(21), (21)が対向するように配置して走行させる。両シーラント層(21), (21)が対向するようにするためには、2枚のシート(2), (2)を重ね合わせるか、1枚のシート(2) につき、二つ折り、胴重ね合わせまたは胴合掌を行う。
【0024】
シート(2) の走行と同時に、対向するシーラント層(21), (21)間に、テープ状の長尺の薄膜(4) をシート(2) 走行方向と同方向となるように介在させる。薄膜(4) は、1条でもよく、複数条であってもよい。
【0025】
そして、これら長尺のシート(2) および長尺の薄膜(4) が走行する間に、シート(2) の巾方向または巾方向と進行方向にヒートシールを行う。このヒートシールは、袋(1) への内容物の充填前に行う場合のほか、最近では製袋充填機が普及しているので、袋(1) への内容物の充填と同時または充填後に行ってもよい。
【0026】
薄膜介在シール部(32)は、要件(イ)の説明の箇所で述べたように、ヒートシール部 (3) のうち袋(1) の底辺側のヒートシール部 (3) に形成する。そのようにすると、薄膜(4) の存在が目立たないので商品価値の点で有利となる上、水蒸気が逃がされるときに袋(1) の底部のシールが破れるので、調理後内容物を取り出すときの開封が容易となるからである。
【0027】
なお袋(1) の底辺側を内側に折り込まれたW字形のガゼットに形成し、そのW字形の一方の底辺側に薄膜介在シール部(32)を形成することもできる。この場合、薄膜介在シール部(32)形成側を上にして電子レンジで加熱すれば、汁物であっても調理後に汁がこぼれることがない。
【0028】
〈作用〉
本発明の包装用袋にあっては、要件(イ)のように、袋 (1) のヒートシール部 (3) のうち袋 (1) の底辺側のヒートシール部 (3) を、シーラント層 (21), (21) 間に薄膜 (4) を介在した状態の薄膜介在シール部 (32) に形成してあり、また要件(ロ)のように、薄膜介在シール部 (32) のシール強度T 2 と薄膜非介在シール部 (31) のシール強度T 1 とが特定の関係を満足するようにしてあり、さらに要件(ハ)のように、袋 (1) の底辺側に形成した前記 薄膜介在シール部 (32) につき特別の工夫を講じてある。
【0029】
この袋(1) に食品を充填した包装体は、そのまま(切り込みを入れたり、一部開封したりすることなく)、電子レンジ等の加熱器に入れて調理に供することができる。調理中は、加熱により水蒸気が発生して内圧が上昇していくが、ある圧力にまで達すると薄膜介在シール部(31)のうちの巾狭シール部(32a) の部分のシールが破れて内圧が逃がされるので、調理中に包装体が破裂して内容物が飛び散るおそれは完全に解消する。調理温度が高かったり昇温速度が急で内圧が予想外に高くなったときは、まず巾狭シール部(32a) で破袋が起こり、内圧の高さに応じて薄膜介在シール部(31)の巾狭シール部(32a) の周囲に破袋個所が拡がるだけである(後述の図3および図4を参照)。このように破袋個所が特定され、内圧の高さに応じて破袋個所が拡がるので、ユーザーが調理するときの安全性の点で信頼性の高いものとなる。よって、内容物が水分を多量に含む電子レンジ調理用食品である場合、袋体積が比較的小さい場合、出力の大きい業務用電子レンジで加熱する場合のいずれにあっても、加熱調理に際し何のトラブルも生じない。
【0030】
なお薄膜介在シール部(32)のシール強度は許容範囲に設定されているので、この袋(1) に食品等の内容物を充填した包装体の密封性が、流通過程において損なわれるような事態は生じない。
【0031】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。
【0032】
実施例1
図1は本発明の包装用袋の一例を示した正面図である。図2は図1の包装用袋のA−A切断端面図である。ただし層厚は誇張して描いてある。図3は図1の包装用袋が小さく破袋したときの説明図である。図4は図1の包装用袋が大きく破袋したときの説明図である。
【0033】
図1において、(1) は高さ287mm、巾150mmの袋であり、表裏のシート(2), (2)の両サイド縁が10mm巾にヒートシールされ、底縁も後述のようにヒートシールされ、3辺にヒートシール部(3) が形成されている。
【0034】
表裏のシート(2), (2)は、いずれも基材層(22)とシーラント層(21)との積層物からなり、内面側(食品接触側)がシーラント層(21)となっている。この実施例1においては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムとエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルムとのドライラミネートフィルムからなる厚さ55μm の基材層(22)のエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム側の面に、CPPと通称される厚み40μm のプロピレン−エチレン共重合体フィルムをドライラミネートしてシーラント層(21)となしたものをシート(2), (2)として用いている。
【0035】
(4) は巾18mmの薄膜であり、この実施例1では厚さ20μm 、融点90℃のエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムを用いてある。この薄膜(4) は、シート(2), (2)の間に介在された状態で、袋(1) の底辺に沿って底部側に巾方向に設けてある。
【0036】
ヒートシール部(3) のうち両サイド縁に各10mm巾に形成したシール部は薄膜非介在シール部(31)であり、底縁に形成したシール部は薄膜介在シール部(32)である。剥離試験機による剥離試験では、薄膜介在シール部(32)のシール強度T2 は0.7kg/15mm、薄膜非介在シール部(31)のシール強度T1 は3.5kg/15mmで、T2/T1 は 0.2であった。
【0037】
上記薄膜介在シール部(32)は、図1のように形成してある。すなわち、薄膜介在シール部(32)の袋中央領域寄りの境界線の両端側を除く個所が、袋中央領域寄りに波線状に張り出しており、その張り出し線(32b) よりも袋底辺側の領域に袋外部に連通する半リング状の非シール部(32c) を形成することにより、張り出し線(32b) と非シール部(32c) との間の領域をヒートシール巾の狭い巾狭シール部(32a) に形成してある。なお、半リング状の非シール部(32c) で囲まれた半円部分はシール部にしてある。
【0038】
上記の袋(1) に食品を充填し、開口部をヒートシールして多数個の包装体を作製した。
この包装体をそのまま電子レンジに入れて調理に供したところ、加熱時間の経過と共に包装体が膨れはじめたが、1〜5分経過時点で薄膜介在シール部(32)のうち巾狭シール部(32a) の部分のシールが図3または図4のように破れ、包装体内部の水蒸気が逃がされた。
調理終了後包装体を観察したが、薄膜非介在シール部(31)のシールには何ら異常は認められなかった。
【0039】
実施例2
図5は本発明の包装用袋の他の一例を示した斜視図である。図6は図5の包装用袋のB−B切断端面図である。
【0040】
この実施例2においては、シート(2), (2)として、ポリアミドフィルムと比較的高融点のプロピレン−エチレン共重合体フィルムとのラミネートフィルムを用い、薄膜(4) として、ポリプロピレンとエチレン−酢酸ビニル共重合体との共押出多層フィルムを用いた。
【0041】
そしてこの実施例2においては、袋(1) の底辺側をW字形のガゼットに形成し、そのW字形の一方の底辺側(袋(1) の表側の面となる方の底辺側)を他方の底辺側より若干短くすると共に、その一方の底辺側に薄膜介在シール部(32)を形成し、さらにその薄膜介在シール部(32)の一部に実施例1と同様に巾狭シール部(32a) を形成してある。
【0042】
袋(1) に食品を充填し、開口部をヒートシールして包装体を作製し、薄膜介在シール部(32)形成側を上にして電子レンジで加熱したが、汁物であっても調理後に汁がこぼれることがなかった。
【0043】
【発明の効果】
作用の項で述べたように、本発明の包装用袋にあっては、要件(イ)のように、袋 (1) のヒートシール部 (3) のうち袋 (1) の底辺側のヒートシール部 (3) を、シーラント層 (21), (21) 間に薄膜 (4) を介在した状態の薄膜介在シール部 (32) に形成してあり、また要件(ロ)のように、薄膜介在シール部 (32) のシール強度T 2 と薄膜非介在シール部 (31) のシール強度T 1 とが特定の関係を満足するようにしてあり、さらに要件(ハ)のように、袋 (1) の底辺側に形成した前記薄膜介在シール部 (32) につき特別の工夫を講じてある。
【0044】
そのため、この袋(1) に食品を充填した包装体をそのまま電子レンジ等の加熱器に入れて調理に供したとき、内圧がある圧力にまで達すると薄膜介在シール部(31)のうちの巾狭シール部(32a) の部分のシールが破れて内圧が逃がされるので、調理中に包装体が破裂して内容物が飛び散るおそれは完全に解消する。調理温度が高かったり昇温速度が急で内圧が予想外に高くなったときは、まず巾狭シール部(32a) で破袋が起こり、内圧の高さに応じて薄膜介在シール部(31)の巾狭シール部(32a) の周囲に破袋個所が拡がる。このように破袋個所が特定され、内圧の高さに応じて破袋個所が拡がるので、ユーザーが調理するときの安全性の点で信頼性の高いものとなる。
【0045】
よって、本発明の包装用袋にあっては、内容物が水分を多量に含む電子レンジ調理用食品である場合、袋体積が比較的小さい場合、出力の大きい業務用電子レンジで加熱する場合であっても、加熱調理に際し何のトラブルも生じない。
【0046】
なお薄膜介在シール部 (32) のシール強度は許容範囲に設定されているので、この袋 (1) に食品等の内容物を充填した包装体の密封性が、流通過程において損なわれるような事態は生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の包装用袋の一例を示した正面図である。
【図2】 図1の包装用袋のA−A切断端面図である。
【図3】 図1の包装用袋が小さく破袋したときの説明図である。
【図4】 図1の包装用袋が大きく破袋したときの説明図である。
【図5】 本発明の包装用袋の他の一例を示した斜視図である。
【図6】 図5の包装用袋のB−B切断端面図である。
【符号の説明】
(1) …袋、
(2) …シート、
(21)…シーラント層、
(22)…基材層、
(3) …ヒートシール部、
(31)…薄膜非介在シール部、
(32)…薄膜介在シール部、
(32a) …巾狭シール部、(32b) …張り出し線、(32c) …非シール部、
(4) …薄膜

Claims (3)

  1. シーラント層(21), (21)を有する少なくとも1枚のシート(2) を両シーラント層(21), (21)が対向するように配置してヒートシールすることにより製袋した袋(1) において、
    (イ)該袋(1) のヒートシール部(3) のうち袋 (1) の底辺側のヒートシール部 (3) を、前記シーラント層(21), (21)間に薄膜(4) を介在した状態の薄膜介在シール部(32)に形成してあること、
    (ロ)前記ヒートシール部 (3) における薄膜介在シール部 (32) のシール強度をT 2 、薄膜非介在シール部 (31) のシール強度をT 1 とするとき、T 2 0.3 1.5 kg/15mm 、T 1 2.5 〜5 kg/15mm でかつT 2 / 1 0.05 0.5 の関係を満足するように設定してあること、および、
    (ハ)袋 (1) の底辺側に形成した前記薄膜介在シール部 (32) の袋中央領域寄りの境界線の両端側を除く箇所が袋中央領域寄りに波線状に張り出しており、その張り出し線 (32b) よりも袋周辺側の領域に、袋外部に連通する非シール部 (32c) を形成することにより、張り出し線 (32b) と非シール部 (32c) との間の領域を巾狭シール部 (32a) に形成してあること、
    を特徴とする自動調圧機能を有する包装用袋。
  2. 袋(1) の底辺側を内側に折り込まれたW字形のガゼットに形成し、そのW字形の一方の底辺側に前記(イ)および(ロ)の薄膜介在シール部(32)を形成すると共に、その薄膜介在シール部(32)を前記(ハ)の構造に形成したことを特徴とする請求項1記載の包装用袋。
  3. 水分を多量に含む電子レンジ調理用食品の包装用の袋である請求項1記載の包装用袋。
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