JP3765109B2 - 車両用サスペンション制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車両用サスペンション装置に関し、特に、車両の走行状態に応じてサスペンション特性を制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、バスや大型トラック等に装備されるサスペンションの一つとして、例えば、実開昭64−52920号公報及び実開平2−141510号公報等に開示されるような空気弾性を利用して車体を支える車両用エアサスペンション装置が知られている。
【0003】
また、近年では、車両の乗り心地を低減させることなく、車両のローリングに対応しようとするニーズがあり、このため、エアスプリングのばね定数可変機構やショックアブソーバの減衰力切換機構を設け、エアスプリングのばね定数及びショックアブソーバの減衰力を車両のローリングの有無に応じて制御するようにした制御装置が知られている(特開平5−193324号公報参照)。
【0004】
上記制御装置においては、車両の水平状態を補正する機能として、補正値を用い、停車時の横加速度検出手段としての横加速度検出センサの出力の平均値により、補正値を最適な値に更新しつつ、学習補正を行う方法が考えられる。
ここで、上記学習補正値を制御を行う電子制御装置にバックアップしておき、次回新たに車両を使用するときに、その学習補正値から開始させる技術が知られている(特開昭64ー32918号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記サスペンションの制御を行うバッテリのみによりバックアップ電源が供給される電子制御装置にあっては、車両の整備時等にバッテリを外すと、バックアップされていた学習補正値が消去されてしまい、再度最初から補正値の学習を行なわなければならず、学習補正値が学習目標値に到達するまで時間がかかり、その間の車体のローリング制御が不十分になるという問題点がある。
【0006】
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、学習補正値が学習目標値に到達するまの時間を短縮することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の発明は、車両のばね上とばね下間の前後の左・右両端に夫々エアスプリングとショックアブソーバとを設け、エアスプリング若しくはショックアブソーバの少なくとも一方の状態をハード若しくはソフトに切り換える切換機構を設けてなる車両用サスペンション装置において、車両に生じる横方向の加速度を検出する横加速度検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、車速が0であるときに、車両の横加速度を学習補正する学習補正手段と、車速が0でないときに、検出された横加速度及びその学習補正値に基づいて、前記切換機構の制御を行って、車両のローリング制御を実行するローリング制御手段と、を含んで構成され、前記学習補正手段は、前記学習補正内容が消去されたときに、一回だけ学習の重みを大きくするように構成された車両用サスペンション制御装置とした。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用サスペンション制御装置において、前記学習補正手段の構成に代えて、学習補正手段を、制御装置の起動時毎に学習の重みを大きくするように構成された車両用サスペンション制御装置とした。
【0009】
【作用】
請求項1及び請求項2記載の発明において、車両の横加速度を学習補正する学習補正値の学習開始時においては、一回だけ学習の重みを大きくすることによって、学習補正値の学習目標値に到達するまでの時間を短縮することができ、その間の車体のローリング制御が不十分になることを軽減できる。
【0010】
【実施例】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図1は車両の全車輪のサスペンション装置の全体システム構成を示し、図2は車両の車輪1輪分、例えば前軸の左輪のエアサスペンション装置を示している。すなわち、これらの図において、車両のばね上としての車体18とばね下としてのタイヤ1(1a〜1d)との間には、エアスプリング2(2a〜2f)と、減衰力切換機構を内蔵したショックアブソーバ7(7a〜7f)とが夫々設けられている。圧縮空気が貯留されるエアリザーバタンク3と前記エアスプリング2(2a〜2f)とは該エアスプリング2(2a〜2f)に対する圧縮空気の給気と排気を行わせるレベリングバルブ4(4a〜4c)を介して連通される。又、前記エアスプリング2(2a〜2f)内部とサブタンク5(5a〜5d)とは、ばね定数切換用の開閉手段としての電磁弁からなるばね定数切換弁6(6a〜6f)を介して連通される。
【0011】
ここで、請求項1記載の発明の一実施例の制御装置を示す図3のブロック図において、制御装置9は、横加速度を検出する手段としての横加速度センサ14と車速を検出する手段としての車速センサ17からの信号を、制御装置が処理できる信号に変換するための手段としての横加速度信号入力手段及び車速信号入力手段を介して、車両のローリング制御を行う手段としてのローリング制御判定手段及び横加速度の学習補正を行うための手段としての横加速度学習補正手段に入力される。この横加速度学習補正手段では、横加速度の補正及び補正値の学習を行い、その後、ローリング制御判定手段に入力される。
【0012】
また、ローリング制御判定手段の出力は、ばね定数切換弁6を操作するためのばね定数切換信号出力手段を介してばね定数切換弁6に、ショックアブソーバ7の減衰力切換えを行うためのショックアブソーバ切換信号出力手段を介してショックアブソーバ7に接続されている。
この制御装置9は、各手段としてのセンサからの信号に基づき、車両のローリング制御及び横加速度の学習補正を行うものであり、本発明の制御手段に相当する。
【0013】
ここで、前記制御装置9における車両のローリング制御及び横加速度の学習補正の制御は、図4のフローチャートに示す如く実行される。この制御ルーチンを以下に詳述する。
先ず、ステップ1(図においては、S1と略記する。以下同様)では、横加速度センサ14より横加速度Gy を、車速センサ17により車速Vを読み込む。
【0014】
ステップ2では、車速Vが0すなわち停車しているか否かを判断し、車速Vが0でないとき(走行中)であればステップ3に進み、車速Vが0(停車)であればステップ7へと進む。
ステップ3では、横加速度センサ14より読み込んだ横加速度Gy より既算の横加速度補正値G0 を減算し、その値を制御用横加速度変数GC に代入する。以後車両のローリング制御は、この変数GC により行う。ステップ4では、制御用横加速度変数Gc の絶対値|Gc |がローリング制御のしきい値Gt より大きければステップ5へと進み、制御用横加速度変数Gc の絶対値|Gc |がローリング制御のしきい値Gt 以下であればステップ6へと進む。ステップ5では、全ばね定数切換弁6を「閉」及び全ショックアブソーバ7を「ハード」にした後ステップ1へ戻る。ステップ6では、全ばね定数切換弁6を「開」及び全ショックアブソーバ7を「ソフト」にした後ステップ1へ戻る。
【0015】
すなわち、ステップ3〜ステップ6においては、車両の走行中に横加速度の補正を行いつつ、車両のローリング制御を行っている。
また、ステップ2で車速Vが0すなわち停車しているときは、ステップ7において停車状態が所定時間T1 継続しているか否かを判断し、継続していなければステップ1へ進み停車判定処理を続行し、継続していれば停車したと判断し、ステップ8へと進む。ステップ8では、車両の横加速度の平均値Ga を算出するために横加速度Gy を積算し、ステップ9では、所定のサンプリング時間T2 が経過したか否か判断し、経過していなければステップ1へ進みサンプリング処理を続行し、経過したらステップ10において、横加速度Gy の平均値Ga の算出を行う。ステップ11では、学習開始か否かを示すフラグを調べ、フラグが0であれば学習開始と判断し、ステップ12へ進み、フラグを1(学習継続)及び学習補正用重み係数Wを1.0に設定した後ステップ14へと進む。また、フラグが0でなければ学習継続と判断し、ステップ13へ進み、学習補正用重み係数Wを0.3に設定した後ステップ14へと進む。ステップ14では、既算の学習補正用重み係数Wと水平状態学習補正値G0 と学習補正用平均値Ga より水平状態学習補正値G0 を更新し、ステップ1へと戻る。
【0016】
すなわち、ステップ8〜ステップ14においては、停車中に所定の時間T2 だけ横加速度Gy をサンプリングし、その横加速度の平均値Ga 及び学習開始時又は学習継続時で異なる学習補正用重み係数Wにより、現時点での水平状態学習補正値G0 の更新を逐次行っている。
上記の実施例によれば、例えば、車両の整備等によってバッテリを外し、水平状態学習補正値G0 が消去されても、電子制御装置9のバックアップラムのリセットによりフラグが0となるので、学習補正用重み係数Wを学習開始時に一回だけ大きくするので、学習補正値が学習目標値に到達するまでの時間が短縮され、その間の車両の不十分なローリング制御を軽減することができる。
【0017】
尚、上記請求項1記載の発明の実施例においては、学習開始時をバッテリを外し学習補正値が消去されたときとしたが、請求項2記載の発明として、イグニッションキーをオンにしたとき等、制御装置の起動時に、一回だけ学習の重みを大きくする構成としても良い。この場合、制御装置の起動時に、図4のフローチャートで説明したフラグを0に設定する処理が必要となる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1及び請求項2記載の発明によれば、車両に生じる横方向の加速度を検出する横加速度検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、車速が0であるときに、車両の横加速度を学習補正する学習補正手段と、 車速が0でないときに、検出された横加速度及びその学習補正値に基づいて、エアスプリング若しくはショックアブソーバの特性を切り換える切換機構の制御を行って、車両のローリング制御を実行するローリング制御手段と、を含んで構成され、前記学習補正手段は、前記学習補正内容が消去されたときに或いは制御装置の起動時に、一回だけ学習の重みを大きくするように構成したから、例えば、車両の整備等によりバッテリを外し、バックアップされていた学習補正値が消去されても、目標補正値に到達するまでの時間を短縮することができ、その間の車両の不十分なローリング制御を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の全体システム構成図
【図2】 同上実施例の部分システム構成図
【図3】 同上実施例の制御装置を示す詳細ブロック図
【図4】 同上実施例の制御内容を示すフローチャート
【符号の説明】
1(1a〜1d) 車輪
2(2a〜2f) エアスプリング
6(6a〜6f) ばね定数切換弁
7(7a〜7f) ショックアブソーバ
9 制御装置
14 横加速度センサ
17 車速センサ
Claims (2)
- 車両のばね上とばね下間の前後の左・右両端に夫々エアスプリングとショックアブソーバとを設け、エアスプリング若しくはショックアブソーバの少なくとも一方の状態をハード若しくはソフトに切り換える切換機構を設けてなる車両用サスペンション装置において、車両に生じる横方向の加速度を検出する横加速度検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、車速が0であるときに、車両の横加速度を学習補正する学習補正手段と、車速が0でないときに、検出された横加速度及びその学習補正値に基づいて、前記切換機構の制御を行って、車両のローリング制御を実行するローリング制御手段と、を含んで構成され、前記学習補正手段は、前記学習補正内容が消去されたときに、一回だけ学習の重みを大きくするように構成されたことを特徴とする車両用サスペンション制御装置。
- 請求項1記載の車両用サスペンション制御装置において、前記学習補正手段の構成に代えて、学習補正手段を、制御装置の起動時毎に学習の重みを大きくするように構成されたことを特徴とする車両用サスペンション制御装置。
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JP06414395A JP3765109B2 (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 車両用サスペンション制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JPH08258528A JPH08258528A (ja) | 1996-10-08 |
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JP06414395A Expired - Fee Related JP3765109B2 (ja) | 1995-03-23 | 1995-03-23 | 車両用サスペンション制御装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3765109B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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GB9822520D0 (en) | 1998-10-16 | 1998-12-09 | Rover Group | Vehicle suspension |
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1995
- 1995-03-23 JP JP06414395A patent/JP3765109B2/ja not_active Expired - Fee Related
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