JP3746015B2 - ドライサンプ式4サイクルエンジン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、たとえば騎乗型の不整地走行用四輪車又は自動二輪車等の車輌に好適なドライサンプ式4サイクルエンジンに関し、特にオイルの収納及び循環構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のドライサンプ式4サイクルエンジンは、クランクケースと別にオイルタンクを設置し、該オイルタンクに一定量のオイルを溜めておき、オイルポンプ(フィードポンプ)によりオイルタンクからのオイルをエンジンの各注油個所に圧送し、クランクケース又はオイルパンの底部に落下したオイルを別のオイルポンプ(スカベンジングポンプ)によりオイルタンクに戻すように構成されている。
【0003】
このようにオイルタンクをエンジンとは別に配置する構造では、部品点数及び重量の増加を招くと共に、オイルタンク配置用スペースの確保及びオイルタンクとエンジン間の外部配管が必要となり、また、コストもアップする。
【0004】
上記のような外部設置型のオイルタンクを備えたドライサンプ式4サイクルエンジンに対し、本件出願人は、特開平6−288466号公報に記載されているように、ミッション室の下部をオイル溜として利用するエンジンを提案している。図12は上記従来例の右側クランクケース部材の左側面図、図13は上記従来例の左側クランクケース部材の右側面図を示している。図12において、クランクケース120内のクランク室121とミッション室122の間に一定高さの仕切り壁123を形成することにより、ミッション室122の下部をオイル溜125としている。クランク室121からオイルを排出する構造として、クランク室121の後下端部に後方へ突出する三角形状のオイル取込室126を形成し、該オイル取込室126のクランク軸芯方向の端面にオイル吸込口127を形成しており、クランク室121内に落下して上記取込室126内に吹き寄せあるいは掻き寄せられるオイルを、オイル吸込口127からスカベンジングポンプにより吸い込み、ミッション室122に吐出し、クランク室121内をドライ状態に保つようにしてある。
【0005】
また、図13において、上記取込室126よりも前方位置に、クランク室121の下端とジェネレータ室(図13の裏面側の室)の下端を連通する連通孔131を形成し、ジェネレータ室内に落下するオイルを上記連通孔131から一旦クランク室121内に逃がし、クランク室121内のオイルと一緒に取込室126及びオイル吸込口127を介して吸い込むようにしてある。
【0006】
ミッション室の下部をオイル溜として利用する別の構造として、特開昭61−215411号公報に記載されたエンジンがある。このエンジンは、ミッション室とクランク室の間に仕切り壁を形成して、ミッション室の下部をオイル溜として利用することは前記従来例と同様であるが、クランク室の左右に形成されたジェネレータ室とクラッチ室をクランク室下側のオイル通路により常時連通すると共に、クランク室とジェネレータ室とを連通孔により連通している。クランク室のオイルはジェネレータ室に逃がし、ジェネレータ室とクラッチ室とオイル通路内に一旦同一レベルのオイルを溜め、この溜まったオイルをスカベンジングポンプにより吸い込み、オイル溜に吐出するようにしてある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前者、特開平6−288466号公報に記載されたエンジンのように、クランク室121の後下端部に後方へ張り出す三角形状の取込室126を形成し、該取込室126からオイルを吸い込む構造では、クランクウエブの回転により、次から次に取込室126内にガスとオイルが押し込まれることにより、取込室126から側方のオイル吸込口127へオイルが流れにくくなり、スカベンジングポンプによる吸込み効率に影響する。
【0008】
また、ジェネレータ室のオイルを一旦クランク室121内に逃がし、クランク室121内のオイルと共に上記取込室126に押し込む構造では、クランク室121内のオイルを一時的に増加させた状態から取込室126に送り込むことになり、ドライサンプエンジンとしてクランク室内をドライ状態に保つという本来の目的に沿わなくなる。
【0009】
後者、特開昭61−215411号公報に記載されたエンジンでは、クランク室の左右に配置されたジェネレータ室とクラッチ室を常時連通し、ジェネレータ室とクラッチ室の全域に亘って常時一定量のオイルが残留するようになっているため、傾斜の度合によってはジェネレータ室から大量にクランク室にオイルが逆流し、クランク室をドライ状態に保つことができなくなる可能性がある。
【0010】
【発明の目的】
本願発明は上記課題に鑑みて為されたものであり、その目的は、ドライサンプ式4サイクルエンジンにおいて、オイル循環用の部品点数及び重量の低減、エンジンのコンパクト化、オイルポンプの効率的な利用及びオイル容量の増大化を図ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本願請求項1記載の発明は、クランクケース内の前部にクランク室を、後部にミッション室を備え、前記クランクケースのクランク軸芯方向の両端にジェネレータ室とクラッチ室を設けたドライサンプ式4サイクルエンジンにおいて、前記クランク室と前記ミッション室の間に仕切り壁を形成してミッション室下部をオイル溜とすると共に、前記クラッチ室の下部を前記オイル溜と連通するオイル溜拡張部とし、クランク室底壁の下側に、スカベンジングポンプの吸込部に連通して該スカベンジングポンプの吸引力が直接作用するオイル吸引室を形成し、前記クランク室底壁に、クランクウエブのクランク軸芯方向全幅に概ね対応するように、クランク軸芯方向に細長くオイル吸引孔を形成し、前記オイル吸引室は、前記オイル吸引孔を介して前記クランク室内に開口すると共に、ジェネレータ室底壁に形成されたオイル吸引孔を介して前記ジェネレータ室に開口し、前記スカベンジングポンプにより前記オイル吸引室から直接吸引したオイルを前記オイル溜又は前記オイル溜拡張部に戻し、前記オイル貯留部内のオイルを、前記スカベンジングポンプとは別のフィードポンプにより、エンジンの各潤滑箇所に圧送するようにしている。
【0012】
これにより、オイルタンク用の部品点数及び重量を減らすことができると共に、オイルタンク配置用スペース並びに外部配管を省略でき、エンジンのコンパクト化及びコストダウンを達成でき、また、クランクケースを大形化することなく、オイル貯留量を増やすことができる。
【0013】
クランク室底壁の下側に存在するデッドスペースをオイル吸引通路として利用していることにより、エンジンの前後方向の寸法をコンパクトにできると同時にミッション室及びオイル溜を広く確保できる。
【0014】
クランク室底壁の下側に形成したオイル吸引室にクランク室のオイルを一旦取り込み、吸引するようにしていることにより、クランクウエブの回転による影響を直接受けてオイルの流れが乱されることはない。したがって、オイルが滞ることなくスカベンジングポンプに吸い込まれる。
【0015】
クランク室底壁の下側に形成したオイル吸引室に、クランク室用のオイル吸引孔とは別のオイル吸引孔によりジェネレータ室を直接連通しているので、ジェネレータ室内のオイルをクランク室内の圧力変動とは殆ど関係なく吸引できる。
【0016】
しかも、クランク室底壁に形成されたオイル吸引孔を、クランクウエブのクランク軸芯方向全幅に概ね対応するように、クランク軸芯方向に細長く形成していることにより、クランク室内のオイルを広い範囲で素早く吸引することができる。
【0017】
請求項2記載の発明は、クランクケース内の前部にクランク室を、後部にミッション室を備え、前記クランクケースのクランク軸芯方向の両端にジェネレータ室とクラッチ室を設けたドライサンプ式4サイクルエンジンにおいて、前記クランク室と前記ミッション室の間に仕切り壁を形成してミッション室下部をオイル溜とすると共に、前記クラッチ室の下部を前記オイル溜と連通するオイル溜拡張部とし、クランク室底壁の下側に、スカベンジングポンプの吸込部に連通して該スカベンジングポンプの吸引力が直接作用するオイル吸引室を形成し、該オイル吸引室は、前記オイル吸引孔を介して前記クランク室内に開口すると共に、ジェネレータ室底壁に形成されたオイル吸引孔を介して前記ジェネレータ室に開口し、前記クラッチ室と前記ミッション室の間を、一定高さのオーバーフロー孔を介して連通し、前記クラッチ室と前記オイル吸引室とを、前記オーバーフロー孔よりも低い位置のオイルレベル規制孔により直接又は間接的に連通し、前記クラッチ室のオイルを前記オイルレベル規制孔から前記オイル吸引室へ逃がすことにより、前記クラッチ室内のオイルレベルを前記ミッション室内のオイルレベルよりも低く保つようにし、前記スカベンジングポンプにより前記オイル吸引室から直接吸引したオイルを前記オイル溜又は前記オイル溜拡張部に戻し、前記オイル貯留部内のオイルを、前記スカベンジングポンプとは別のフィードポンプにより、エンジンの各潤滑箇所に圧送するようにしている
これにより、前記段落「0012」〜「0015」の内容と同様の効果を奏すると共に、クラッチ室下部をオイル溜の拡張部として利用しながらも、クラッチ位置をオイルレベル近くまで下げることが可能となり、エンジン高さの増加を防ぐことができる。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のドライサンプ式4サイクルエンジンにおいて、スカベンジングポンプはジェネレータ室内に配置されている。
【0019】
これにより、ジェネレータ室内のオイルをスカベンジングポンプに吸い込むまでのオイル吸引経路が短くなり、吸引力の低減を防ぐことができる。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載のドライサンプ式4サイクルエンジンにおいて、スカベンジングポンプはクラッチ室内に配置されている。
【0021】
これにより、スカベンジングポンプから吐出するオイルを、クラッチ室内に放出することも可能となり、スカベンジングポンプの吐出用配管を簡素化することが可能となる。
【0022】
請求項5記載の発明は、請求項1、3又は4記載のドライサンプ式4サイクルエンジンにおいて、前記クラッチ室の下端部と前記ミッション室の下端部の間を連通孔で連通することにより、前記クラッチ室内のオイルレベルを前記ミッション室内のオイルレベルと略同一に保つようにしている。
【0023】
これにより、オイル溜の全容量を増大させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
[エンジンが搭載される車輌]
図1は本願発明が適用されたドライサンプ式の単気筒4サイクルエンジンを搭載した騎乗型不整地走行用四輪車を示しており、車体フレーム1の前部には左右一対の前輪2を備え、後部にはスイングアーム4を介して左右一対の後輪5を備え、スイングアーム4はショックアブソーバ3により弾性支持されている。車体フレーム1内にはエンジン7及びラジエター8等を搭載し、車体フレーム1の上部には騎乗型シート10、燃料タンク11及びバー状のハンドル12等を備えている。
【0027】
エンジン7は、クランクケース20の上に、シリンダ21、シリンダヘッド22及びヘッドカバー23を順次締結してなり、シリンダヘッド22の前面排気口に排気管24が接続し、該排気管24は右側へ湾曲して後方に延び、マフラー25に接続している。シリンダヘッド21の後面吸気口には吸気管26が接続し、該吸気管26はキャブレター27、吸気ダクト28及びエレメント29を内蔵する後方のエアクリーナボックス30に接続している。
【0028】
該車輌はチェーン駆動方式を採用しており、エンジン7の出力スプロケット31と後車軸32のスプロケット33の間に駆動チェーン34を巻き掛け、駆動チェーン34により後輪5を駆動するようになっている。
【0029】
[エンジン]
図2はクランクケース20の左右の合わせ面に沿って切断して、左側クランクケース部材20aの右側面を示した縦断側面図である。この図2において、クランクケース20内の前部はクランク軸41及びバランサ軸42を収納するクランク室43となっており、後部はミッションMを収納するミッション室48となっている。ミッションMは変速入力軸44、変速出力軸45及び後進アイドル軸46並びに入力側ギヤ群G1、出力側ギヤ群G2及び後進アイドルギヤ47等から構成されている。O1はクランク軸芯、O2は変速入力軸芯、O3は変速出力軸芯、O4は後進アイドル軸芯、O5はバランサ軸芯である。
【0030】
クランク室43とミッション室48の間には一定さの仕切り壁50がクランクケース20と一体に形成され、該仕切り壁50により、ミッション室48の下部を、クランク室43から隔離されたオイル溜51としている。上記仕切り壁50は、クランク軸芯O1と概ね同じ高さに形成されると共に、クランクウエブ(含クランクウエイト部)41aの外形に沿って前下方に延び、クランク室底壁52に繋がっている。クランク室底壁52は前方のバランサ軸42の下方位置まで至り、さらにバランサ軸42の中央ウエイトの外周に沿ってクランク室43の前上端部まで延びている。変速ギヤ群G1,G2及び後進アイドルギヤ47は、オイル溜51のオイル(レベルL1)に殆ど浸らない高さに配置され、動力伝達効率の低下を防いでいる。
【0031】
クランク室底壁52の下側にはオイル吸引室55がクランクケース20と一体に形成されており、該オイル吸引室55はクランク軸芯O1より少し後方に位置すると共に、クランク室底壁52に形成されたオイル吸引孔56を介してクランク室43内に開口している。
【0032】
図6はオイル吸引室55の拡大断面図であり、クランク室底壁52に形成されたオイル吸引孔56の前縁部分には、前方からオイル吸引室55内にオイルが入り易いように、後下がりの傾斜面58が形成され、オイル吸引孔56の後縁部分には、一旦オイル吸引室55内に入ったオイルを逃がさないように前下がりの庇部60が形成されている。
【0033】
図3は図2のIII-III断面図であり、クランクケース20は左右のクランクケース部材20a,20bにより2分割構造となっており、クランクケース20の左右端壁62,63にはジェネレータカバー65とクラッチカバー66が締着され、それぞれジェネレータ室67とクラッチ室68を構成している。ジェネレータ室67にはジェネレータ69が収納されると共にスカベンジングポンプ72が収納され、クラッチ室68には多板摩擦式クラッチ71が収納されると共にフィードポンプ73が収納されている。クラッチ室68の下部はオイル溜拡張部74となっており、一定レベルL2のオイルが溜められている。
【0034】
クランク軸41はクランクケース20の左右端壁62,63に軸受75を介して回転可能に支持されており、クランク軸41の左端部分はジェネレータ室67内に突出し、カム駆動スプロケット77及びスカベンジングポンプ駆動スプロケット78が順次形成されると共に、前記ジェネレータ69のロータ(フライホール)等が取り付けられている。クランク軸41の右端部はクラッチ室68に突出し、図示しないがクランクギヤ並びにポンプ駆動ギヤが設けられ、それぞれクラッチギヤ及びフィードポンプ73のポンプギヤに噛み合っている。
【0035】
クランク室底壁52の下側に形成されたオイル吸引室55は、クランクケース20の左右の端壁62,63間に亘って長く延びており、また、オイル吸引孔56はクランクウエブ41aの左右幅に概ね対応する幅を有するように、左右に細長く形成されている。
【0036】
オイル吸引室55の左端部には左斜め上方に延びてジェネレータ室67の右下端部に開口するオイル吸引孔80が形成されると共に、スカベンジングポンプ72の吸込部に至るオイル吸引通路81が連通し、オイル吸引室55にスカベンジングポンプ72の吸引力が直接作用するようになっている。また、スカベンジングポンプ72の吐出部はミッション室48のオイル溜51に連通している。
【0037】
オイル吸引室55の右端部には、右上方に延びると共にクラッチ室68の底面68aから一定高さH2の位置でクラッチ室68内に開口するオイルレベル規制孔82が形成されており、クラッチ室68内のオイルをオイルレベル規制孔82からオイル吸引室55にオーバーフローすることにより、クラッチ室68のオイルレベルL2を所定高さ(≦H2)に保つようになっている。
【0038】
図4は図2のIV-IV断面部分図であり、ミッション室48とクラッチ室68との間のクランクケース右端壁(ミッション室右端壁)63には、前記図3のオイルレベル規制孔82の高さH2よりも高い位置にオーバーフロー孔84が形成されており、該オーバーフロー孔84からオイル溜51のオイルをクラッチ室68にオーバーフローさせることにより、オイル溜51のオイルを所定レベルL1に保つと共に、クラッチ室68のオイル溜拡張部74にオイルを供給するようになっている。
【0039】
クラッチ室68内に配置されたフィードポンプ73の吸込部はオイル通路85を介してオイル溜51の下端部に連通し、フィードポンプ73の吐出部は、図示しないが、クランク軸周り、ミッション周り及びカム軸周り等、エンジン内の各注油個所に連通している。
【0040】
図5は図1のエンジンの拡大図(左側面図)であり、ジェネレータカバー65を一部切り欠いて示している。この図5において、ジェネレータ室67に配置されたスカベンジングポンプ72のポンプ軸86は、スプロケット88及びポンプ駆動チェーン87を介してクランク軸41のポンプ駆動スプロケット78に連動連結している。
【0041】
シリンダヘッド22に配置された1対のカム軸90は、カム用スプロケット91及びカムチェーン92を介してクランク軸41のカム駆動スプロケット77に連動連結している。カムチェーン92は、ジェネレータ室67内から、シリンダ21及びシリンダヘッド22の左側壁に形成されたカムチェーントンネルを通って上方のカム用スプロケット91に至っている。なお、各チェーン87,92にはチェーンガイド93,94等が装備されている。
【0042】
【作用】
図3において、フィードポンプ73から圧送されるオイルは、クランク軸周り、カム軸周り及びミッション周りの各注油個所に圧送され、各注油個所の潤滑及び冷却に利用される。クランク軸周りに利用されたオイルはクランク室43内に流下又は落下し、カム軸周りに注油されたオイルはカムチェーントンネルを通ってジェネレータ室67に流下又は落下し、ミッション周りに注油されたオイルはミッション室48のオイル溜51に直接流下又は落下する。
【0043】
ジェネレータ室67の底部に落下したオイルは、スカベンジングポンプ72の吸引力により、ガスと共にオイル吸引孔80を介してオイル吸引室55に吸引され、また、クランク室43の底部に落下したオイルは、クランクウエブ41aの回転とスカベンジングポンプ72の吸引力により、オイル吸引孔56を介してオイル吸引室55に吸引される。
【0044】
オイル吸引室55に吸引されたオイルは、オイル吸引通路81を通って直接スカベンジングポンプ72の吸込部に吸引され、ミッション室48のオイル溜51に戻される。
【0045】
図4において、ミッション室48内に戻されるオイルは、一定高さH1を越すとオーバーフロー孔84からクラッチ室68に流れ、クラッチ室68のオイル溜拡張部74に溜められる。オイル溜拡張部74内のオイルが、図3の高さH2を越すと、オイルレベル規制孔82からオイル吸引室55にオーバーフローする。
【0046】
図6において、前記クランク室底壁52に至ったオイルは、前述のようにスカベンジングポンプ吸引力とクランクウエブ41aの回転力によりオイル吸引室55に吸引されるが、この際、傾斜面58に沿うことにより滑らかにオイル吸引室55内にガイドされ、また、庇部60により、オイル吸引室55内のオイルが逃げるのを阻止されるため、オイルは無駄なくオイル吸引室55からオイル吸引通路81に吸引される。
【0047】
【発明の実施の形態2】
図7及び図8は別の実施の形態を示しており、図2のIII-III断面に相当する図7において、オイルレベル規制孔82は、クラッチ室68から一旦クランク室43の底面に連通し、オイル吸引孔56を経てオイル吸引室55に連通するようになっている。かかるオイルレベル規制孔82以外の構造は、図1〜図6と同じであり、同じ部品には同じ名称を付してある。
【0048】
【発明の実施の形態3】
図9及び図10はさらに別の実施の形態を示しており、図2のIII-III断面に相当する図9において、スカベンジングポンプ72をフィードポンプ73と共にクラッチ室68内に配置し、スカベンジングポンプ72の吸込部を、ポンプハウジング96のオイル吸引通路97を介してオイル吸引室55の右端部に直結し、スカベンジングポンプ72の吐出管99はクラッチ室68内の上方気体空間に至り、気体空間内にオイルを吐出するようになっている。
【0049】
クランクケース右端壁63にはオイルレベル規制用孔を設けておらず、一方、図10のようにオイル溜拡張部74とオイル溜51の下端部同士を連通孔98により連通しており、これによりクラッチ室68のオイル溜拡張部74のレベルL2とミッション室48のオイル溜51のレベルL1を略同一に保つようになっている。その他の構成は図1〜図6の実施の形態と同じであり、同じ部品には同じ符号を付してある。
【0050】
【その他の発明の実施の形態】
(1)図11はクランク室底壁52に形成するオイル吸引孔56の変形例であり、オイル吸引孔56の前側のクランク室底壁52部分を、庇部60の前端に対して一定の段差を有するように低く形成した構造である。これにより、オイルの捕獲率を向上させている。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように本願発明によると、
(1)クランク室とミッション室の間に一定高さの仕切り壁を形成することにより、ミッション室の下方にオイル溜を形成しているので、従来の外部設置型オイルタンクを備えたドライサンプ式4エンジンに比べ、オイルタンク用の部品点数及び重量を減らすことができると共に、オイルタンク配置用スペース並びに外部配管を省略でき、エンジンのコンパクト化及びコストダウンを達成できる。
【0052】
(2)クラッチ室の下部をオイル溜の拡張部として利用することにより、エンジン内にオイルタンクを設ける構造において、クランクケースを大形化することなく、オイル貯留量を増やすことができる。
【0053】
(3)クランク室底壁の下側に存在するデッドスペースをオイル吸引通路として利用しているので、エンジンの前後方向の寸法をコンパクトにできると同時にミッション室及びオイル溜を広く確保できる。なお、オイル吸引通路をクランクケースと一体成形するように構成すると、スカベンジングポンプの配管用部品を節約することもできる。
【0054】
(4)クランク室底壁の下側に形成したオイル吸引室にクランク室のオイルを一旦取り込み、直接吸引するようにしているので、クランクウエブの回転による影響を直接受けてオイルの流れが乱されるようなことはない。したがって、オイルが滞ることなくスカベンジングポンプに吸い込まれる。
【0055】
(5)クランク室底壁の下側に形成したオイル吸引室に、クランク室用のオイル吸引孔とは別のオイル吸引孔によりジェネレータ室を直接連通しているので、ジェネレータ室内のオイルをクランク室内の圧力変動とは殆ど関係なく吸引できる。
【0056】
(6)クランク室底壁に形成されたオイル吸引孔を、クランクウエブのクランク軸芯方向全幅に概ね対応するように、クランク軸芯方向に細長く形成すると、クランク室内のオイルを広い範囲で素早く吸引することができる。
【0057】
(7)スカベンジングポンプをジェネレータ室内に配置すると、ジェネレータ室内のオイルをスカベンジングポンプに吸い込むまでのオイル吸引経路が短くなり、吸引力の低減を防ぐことができる。
【0058】
(8)スカベンジングポンプをクラッチ室内に配置する場合には、スカベンジングポンプから吐出するオイルを、クラッチ室内に放出することも可能となり、スカベンジングポンプの吐出用配管を簡素化することが可能となる。
【0059】
(9)クラッチ室とミッション室の間を、一定高さのオーバーフロー孔を介して連通し、クラッチ室とオイル吸引室とを、上記オーバーフロー孔よりも低い位置のオイルレベル規制孔により直接又は間接的に連通し、クラッチ室のオイルを上記オイルレベル規制孔からオイル吸引室へ逃がすことにより、クラッチ室内のオイルレベルをミッション室内のオイルレベルよりも低く保つようにしていると、クラッチ室下部をオイル溜の拡張部として利用しながらも、クラッチ位置をオイルレベル近くまで下げることが可能となり、エンジン高さの増加を防ぐことができる。
【0060】
(10)クラッチ室の下端部とミッション室の下端部の間を連通孔で連通することにより、クラッチ室内のオイルレベルをミッション室内のオイルレベルと略同一に保つようにした場合には、オイル溜の全容量を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明にかかるドライサンプ式4サイクルエンジンを搭載した騎乗型不整地走行用四輪車の左側面図である。
【図2】 図1に記載されたエンジンの縦断側面図であって、左右のクランクケース部材の合わせ面で切断した左側クランクケース部材の右側面図である。
【図3】 図2のIII-III断面図である。
【図4】 図2のIV-IV断面部分図である。
【図5】 図1のエンジンであって、ジェネレータカバーの一部を切り欠いて示す左側面図である。
【図6】 図2のオイル吸引室の縦断面拡大図である。
【図7】 本願発明の実施の形態2を示し、図3と同じ部分の断面図である。
【図8】 本願発明の実施の形態2を示し、図4と同じ部分の断面図である。
【図9】 本願発明の実施の形態3を示し、図3と同じ部分の断面図である。
【図10】 本願発明の実施の形態3を示し、図4と同じ部分の断面図である。
【図11】 本願発明のオイル吸引室の変形例を示す断面拡大図である。
【図12】 従来例の右側クランクケース部材の左側面図である。
【図13】 従来例の左側クランクケース部材の左側面図である。
【符号の説明】
20 クランクケース
21 シリンダ
22 シリンダヘッド
23 ヘッドカバー
41 クランク軸
41a クランクウエブ
43 クランク軸
44 変速入力軸
45 変速出力軸
50 仕切り壁
51 オイル溜
52 クランク室底壁
55 オイル吸引室
56 オイル吸引孔
62 クランクケース左端壁(ミッション室左端壁)
63 クランクケース右端壁(ミッション室右端壁)
67 ジェネレータ室
68 クラッチ室
69 ジェネレータ
71 クラッチ
72 スカベンジングポンプ
73 フィードポンプ
74 オイル溜拡張部
82 オイルレベル規制孔
84 オーバーフロー孔

Claims (5)

  1. クランクケース内の前部にクランク室を、後部にミッション室を備え、前記クランクケースのクランク軸芯方向の両端にジェネレータ室とクラッチ室を設けたドライサンプ式4サイクルエンジンにおいて、
    前記クランク室と前記ミッション室の間に仕切り壁を形成してミッション室下部をオイル溜とすると共に、前記クラッチ室の下部を前記オイル溜と連通するオイル溜拡張部とし、
    クランク室底壁の下側に、スカベンジングポンプの吸込部に連通して該スカベンジングポンプの吸引力が直接作用するオイル吸引室を形成し、
    前記クランク室底壁に、クランクウエブのクランク軸芯方向全幅に概ね対応するように、クランク軸芯方向に細長くオイル吸引孔を形成し、
    前記オイル吸引室は、前記オイル吸引孔を介して前記クランク室内に開口すると共に、ジェネレータ室底壁に形成されたオイル吸引孔を介して前記ジェネレータ室に開口し、
    前記スカベンジングポンプにより前記オイル吸引室から直接吸引したオイルを前記オイル溜又は前記オイル溜拡張部に戻し、前記オイル貯留部内のオイルを、前記スカベンジングポンプとは別のフィードポンプにより、エンジンの各潤滑箇所に圧送するようにしていることを特徴とするドライサンプ式4サイクルエンジン。
  2. クランクケース内の前部にクランク室を、後部にミッション室を備え、前記クランクケースのクランク軸芯方向の両端にジェネレータ室とクラッチ室を設けたドライサンプ式4サイクルエンジンにおいて、
    前記クランク室と前記ミッション室の間に仕切り壁を形成してミッション室下部をオイル溜とすると共に、前記クラッチ室の下部を前記オイル溜と連通するオイル溜拡張部とし、
    クランク室底壁の下側に、スカベンジングポンプの吸込部に連通して該スカベンジングポンプの吸引力が直接作用するオイル吸引室を形成し、
    該オイル吸引室は、前記オイル吸引孔を介して前記クランク室内に開口すると共に、ジェネレータ室底壁に形成されたオイル吸引孔を介して前記ジェネレータ室に開口し、
    前記クラッチ室と前記ミッション室の間を、一定高さのオーバーフロー孔を介して連通し、前記クラッチ室と前記オイル吸引室とを、前記オーバーフロー孔よりも低い位置のオイルレベル規制孔により直接又は間接的に連通し、前記クラッチ室のオイルを前記オイルレベル規制孔から前記オイル吸引室へ逃がすことにより、前記クラッチ室内のオイルレベルを前記ミッション室内のオイルレベルよりも低く保つようにし、
    前記スカベンジングポンプにより前記オイル吸引室から直接吸引したオイルを前記オイル溜又は前記オイル溜拡張部に戻し、前記オイル貯留部内のオイルを、前記スカベンジングポンプとは別のフィードポンプにより、エンジンの各潤滑箇所に圧送するようにしていることを特徴とするドライサンプ式4サイクルエンジン。
  3. 前記スカベンジングポンプは前記ジェネレータ室内に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載のドライサンプ式4サイクルエンジン。
  4. 前記スカベンジングポンプは前記クラッチ室内に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載のドライサンプ式4サイクルエンジン。
  5. 前記クラッチ室の下端部と前記ミッション室の下端部の間を連通孔で連通することにより、前記クラッチ室内のオイルレベルを前記ミッション室内のオイルレベルと略同一に保つようにしていることを特徴とする請求項1、3又は4のいずれかに記載のドライサンプ式4サイクルエンジン。
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