JP3724351B2 - 防水衣料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はスポーツ用衣類および雨衣等に好適に使用される快適性を持つ防水衣料に関する。
【0002】
【従来の技術】
防水衣料に関して、例えば特開昭60−47954号公報には、主としてポリウレン樹脂を水に可溶な溶剤に溶解させてなるポリウレタン溶液を布帛にコーティングし、これを湿式ゲル化させて、溶剤が水によって置換される時に布帛上に形成される多孔質のポリウレタン被膜が雨やその他の水は通さず、湿気(水蒸気)は通すといういわゆる透湿性を有する透湿防水加工布が開示されており、これを衣料用途にも用いることができる。
【0003】
しかしながら、従来の多孔膜では、膜表面および多孔膜内に一度結露が発生するとべとつき感が生じたり、タックがある。
【0004】
べとつき感やタックによる着用時の不快感を防ぐために、皮膜面にニット等の布帛を接着した、いわゆる3レアにしたり、裏地を使用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は上記のごとき従来の問題点を解決し、裏地を用いなくても、また3レアにしなくても2レアで使用できる安価で、かつ快適な防水衣料を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究した結果、コーティング法または接合法によるウレタン樹脂膜の防水層であり、該防水層がウレタンを主成分とする微多孔質膜または透湿性を有するウレタンを主成分とする無孔質膜を含むものであって、その上に有機球状粒子を有する混合高分子樹脂層を点状に積層した防水加工布を衣料に用いることにより、樹脂面の滑り摩擦抵抗値の低下と視覚的感覚を含めた樹脂表面の心地よい肌触りとさらっとしたべとつき及びタック感の少ないドライな防水衣料が得られ、裏地を使用しなくても快適であることを見出した。
【0007】
すなわち、上記目的を達成するため本発明は以下の構成からなる。
【0008】
(1)布帛の片面にコーティング法または接合法によるウレタン樹脂膜の防水層を有し、該防水層がウレタンを主成分とする微多孔質膜または透湿性を有するウレタンを主成分とする無孔質膜を含むものであり、該防水層面側に粒径が5μmから200μmの球状粒子を固形分比で20%から200%に分散した樹脂が点状に積層され、有機球状粒子を分散した樹脂の表面のKES法による平均摩擦係数(MIU)がタテ方向およびヨコ方向ともに0.8以下である防水布帛を用いたことを特徴とする防水衣料。
【0009】
(2)耐水圧が10kPa以上であることを特徴とする前記(1)に記載の防水衣料。
【0011】
(3)布帛の片面に、コーティング法または接合法によるウレタン樹脂膜の防水層を有し、該防水層がウレタンを主成分とする微多孔質膜または透湿性を有するウレタンを主成分とする無孔質膜を含むものであり、該防水層面側に粒径が5μmから200μmの有機球状粒子を固形分比で20%から200%に分散した樹脂を点状に積層し、目止めテープの布帛の他面にホットメルト層を有する目止めテープで縫い目をシールしたことを特徴とする前記(1)または(2)のいずれかに記載の防水衣料。
【0013】
)防水布帛の、コーティング法または接合法によるウレタン樹脂膜の防水層がウレタンを主成分とする微多孔質膜に透湿性を有する無孔質膜を積層してなることを特徴とする前記(から(3)のいずれかに記載の防水衣料。
【0015】
)防水布帛のA−1透湿度が2,500g/m・hr以上であることを特徴とする前記(1)から()のいずれかに記載の防水衣料。
【0016】
)有機球状粒子を分散した樹脂が透湿性を有するウレタンを主成分とすることを特徴とする前記(1)から()のいずれかに記載の防水衣料。
【0017】
)有機球状粒子がアクリル樹脂を主成分としてなることを特徴とする前記(1)から()のいずれかに記載の防水衣料。
【0018】
)有機球状粒子の重量分布が2以上のピークを有することを特徴とする前記(1)から()のいずれかに記載の防水衣料。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の防水衣料の防水布帛に用いる布帛としては、使用目的等に応じて適宜なものを用いるが、例を挙げると、ナイロン繊維やポリエステル繊維、ポリアミド繊維の如き合成繊維、アセテート繊維の如き半合成繊維、綿や麻や羊毛の如き天然繊維を単独で、または2種以上を混合して、織物や編物、不織布等特に限定することなく用いることができる。
【0021】
防水布帛の防水層を形成する樹脂については、例を挙げると、ポリエステル共重合系、ポリエーテル共重合系、あるいはポリカーボネート共重合系のポリウレタンシリコーン、フッ素、アミノ酸等を共重合したポリウレタン用いることができる。
【0022】
後述するような透湿性を付与させるためには、例えば、
(1)ウレタンを主成分とする微多孔質膜
(2)透湿性を有するウレタンを主成分とする無孔質膜
がある。また、上記(1)のような微多孔質膜に、透湿性を有する無孔質膜をさらに積層することも好ましい。
【0023】
本発明の防水加工衣料の防水加工布帛は、防水面側にさらに粒子を分散した樹脂を積層してなるものである。
【0024】
分散する粒子は、球状であることが重要である。球状であるとは、針状や破片状など、鋭角的な角を有する粒子は除外する趣旨である。鋭角的な角を有する粒子は、本発明に採用した場合、引っかかり感の原因となり、滑らかさやさらっとしたドライ感を得ることができない。
【0025】
また、粒子の粒径は5μmから200μmとし、分散させる樹脂に対する比率は固形分比で20%から200%とすることが重要である。粒子の粒径が5μm未満では粒子が小さすぎてドライな触感が得られず、また、200μmを越えると粒子が大きすぎてザラザラ感が顕著になるからである。また、配合量が20%未満では粒子が少なすぎて滑り性が得られず、また、200%を越えるとそれ以上の効果が得られず、逆に洗濯等による脱落が顕著になってくる。
【0026】
また粒子についてはさらに、重量分布が2以上のピークを有することが好ましい。さらにまた、正規分布させた粒径のものを少なくとも2種類以上配合させることが望ましい。重量分布で正規分布させると、個数分布では平均的な分布になり、2種類以上の粒径の粒子を配合させることにより、樹脂へのより均一な分散が可能となる。これは粒子径の大きいものでドライなタッチ感が発現し、粒子径の小さいもので摩擦係数がより低下するものと考えられ、これによりざらざら感がなくなり、より快適性に優れる防水布帛が得られる。これらの粒子の粒径は上述の通り5μmから200μmの範囲にあるものを使用するものである。
【0027】
また、防水層の積層方法としては布帛にダイレクトにコーティングしたり、離型紙上にコーティング等で形成した防水層を接着剤を用いてドットもしくは、全面接着で布帛に接合させた後離型紙を剥離する方法があるが、これらに限定されない。
【0028】
特に前述のように透湿性をも有する防水層を積層するには、
(1)ポリウレタンを主成分とする樹脂を水に可溶な溶剤に溶解させてなるポリウレタン溶液を布帛にコーティングし、これを湿式ゲル化させて透湿性と防水性を併せ持つ微多孔質膜を形成する方法、
(2)透湿性を有するポリウレタンを主成分とする樹脂を布帛にコーティングし、これを乾燥させることにより透湿性と防水性を併せ持つ無孔質膜を形成する方法、
等があるが特に限定されるものではない。
【0029】
なお、コーティング方式としてはナイフコーティング、ナイフオーバーロールコーティング、リバースロールコーティングなど各種のコーティング法を実施できる。
【0030】
特に快適性を出すために、透湿性を有することが望ましい。透湿性を付与させる方法としては、例を挙げると、主としてポリウレン樹脂を水に可溶な溶剤に溶解させてなるポリウレタン溶液を布帛にコーティングし、これを湿式ゲル化させて透湿性と防水性を併せ持つ微多孔質膜を形成する方法、主として透湿性を有するポリウレン樹脂をコーティングし、これを乾燥させることにより透湿性と防水性を併せ持つ無孔質膜を形成する方法等があるが特に限定されるものではない。しかし、実用上の防水性の点から耐水圧は10kPa以上が好ましい。
【0031】
均一分散した混合高分子樹脂を上述の防水層に点状に塗布積層する。高分子樹脂については特に限定されないが、快適性の点から透湿性を有することが望ましい。
【0032】
例えば、乾式膜でウレタンを主成分とするものであって、厚み12μの乾式無孔質膜の透湿度(A−1)が3,000g/m2 ・hr以上あるものが使用できる。
【0033】
球状粒子の組成については、球状の有機粒子であり、水または溶剤に不溶であり、かつ膨潤が少ないことが望ましい。水に溶解または膨潤しやすいと汗や洗濯により脱落が生じ、また、溶剤に溶解すると高分子に配合時溶解し、所用の目的が果たせなくなる。特にアクリル樹脂を中心とするものは樹脂へのなじみ、分散性に優れており、空洞がないため、破損の危険性が少ないので好ましい。また、透明性が高く、意匠性の点から顔料を配合した場合も発色性が高い特徴があり特に有効である。
【0034】
粒子を分散した樹脂の表面のKES法による平均摩擦係数(MIU)はタテ方向およびヨコ方向とも0.8以下である。0.8以下とすることで、着用時に摩擦抵抗による不快感がなくなる。さらには、摩擦により膜面に傷が入り防水性が低下することもない。好ましくは、洗濯後も0.8以下を維持するものであることが望ましい。
【0035】
なお、球状粒子を分散した混合高分子樹脂を全面または点状に積層する方法としては、例えば、防水層面にコーティングする方法がある。コーティング方式としては、グラビアコーティング、ナイフコーティング、ナイフオーバーロールコーティング、リバースロールコーティングなど各種のコーティング法を実施できるが、球状粒子を含む混合高分子樹脂を全面または点状に塗布積層するにはグラビア(凹版)コーティング方式を用いてコーティングするのが、均一に分散させるのに優れているので好ましい。また意匠性を重視する場合は、顔料等を配合してもよいのはもちろんのこと、柄状にプリントしたり、多色塗りをしても構わない。
【0036】
また、本発明においては、目止めテープで縫い目をシールするものである。この目止めテープを構成する布帛は、上述の防水布帛に用いた布帛を用いるが、該布帛の分散した樹脂を積層した防水面層とは反対側の布帛片面にホットメルト層を有するものである。例えば、上述の防水布帛の布帛片面に、離型紙EV130TPD(リンテック(株)製)にホットメルト樹脂(ポリエステル系ポリウレタン、流動開始点100℃)を予め流動開始点以上に加温し、流動化させたポリウレタンホットメルト溶液をナイフオーバーロールコーターにて塗工し、厚み100μmのホットメルト膜を作製し、さら、上述の布帛面とホットメルト膜を重ね合わせホットラミネーターにて温度120℃、圧力10kg/cm、速度20m/分の条件でラミネートを行ない。冷却後離型紙を剥がし防水加工布帛用目止めテープ用原布を得、次いでスリットカッターで所望の幅にカットすることにより得られる。
【0037】
上述の防水布と使用した防水衣料は、タックやべとつき感がなく、また、摩擦係数が小さいため着用感に優れ、かつ膜面の摩耗強度が高いことより裏地を使用する必要がなく、また皮膜面にニット等を接着剤で接着した3レアにする必要がなく、安価で、かつ軽量でコンパクトに畳める防水衣料が得られる。
【0038】
さらに、縫い目に防水性が必要な場合は、縫い目に上述の目止めテープをアイロン等で接着することにより防水性が得られる。
【0039】
目止めテープの防水層にも球状粒子混合高分子樹脂が積層されているため、本発明の防水布帛を使用した身生地と同様に、摩擦係数が小さいため着用感に優れ、かつ膜面の摩耗強度が高いことより裏地等を使用する必要がない。
【0040】
また、身生地と目止めテープの防水層面の柄を合わせられたりし、意匠性に優れた防水衣料となる。
【0041】
【実施例】
以下、本発明を実施例で詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。
(測定方法)
(1)耐水圧
JIS規格L−1092による。
(2)透湿度
透湿度の測定は、JIS規格L−1099(A−1及びB−1)による。
(3)KES法による平均摩擦係数(MIU)
A.膜面の評価
カトーテック(株)製のKES−FB4を用いて測定した。糸目を通した20cm×20cmの試料を平滑な金属表面上におき、19.6cN/cmの一軸張力をかけて0.5mmのピアノ線を移動軸方向に垂直に10本並べた摩擦面寸法が5mm×5mmの接触子を50gfの荷重で試料の膜面に圧着し、試料を0.1cm/secの速度で水平に2cm移動させたときの摩擦抵抗力から平均摩擦係数(MIU)を求めた。MIUは次式により求められる。
【0042】
B.目止めテープの評価
糸目を通した20cm×20cmのウレタンコーティング品の膜面に目止めテープをアイロンを用い160℃で接着した試料用い、接触子を50gfの荷重で試料の目止めテープの表面に圧着し、上述の方法と同様に求めた。
【0043】
MIU=(1/X)∫0 X μdx
ここでμ=摩擦力/試料を圧する力(50gf)
x:試料表面上の位置
X:移動距離(2cm)
(4)肌触り
肌触りについては樹脂面を手の平および甲、上腕部の皮膚の触感を4段階で評価した。
【0044】
◎:タック感なくドライ
○:ほとんどタツク感なくドライ
△:ややタック感あり
×:タック感あり
(5)洗濯
JIS規格L−0217の(番号)103の方法に準じた。
【0045】
[実施例1]
70デニールのナイロンフィラメントヤーンで構成されたナイロンタフタに、フッ素系撥水剤にて撥水処理を行なった。すなわち、撥水剤アサヒガードAG710(明成化学(株)製)を3重量%に含有した水分散液に上記タフタを浸漬し、絞り率40%にピックアップしヒートセッターにて130℃×30秒の乾燥熱処理を施した。
ここで、下記処方1に示す組成でポリウレタン溶液をナイフオーバーロールコーターにて130g/m2 の割合で塗工し、DMFを10重量%含有した水溶液を凝固液とする浴槽中に30℃にて3分間浸漬してポリウレタン塗布液を湿式凝固させ、ついで80℃の温湯にて10分間水洗し、140℃にて熱風乾燥し微多孔質膜加工品を得た。
【0046】
つぎに、下記処方2に示す組成でポリウレタン溶液を上記微多孔質膜上にグラビアコーター(32メッシュ、開孔率50%)にて塗工し、ついで80℃にて熱風乾燥し、更に160℃にて3分間熱処理をして、透湿性防水加工布帛を得た。得られた布帛について、耐水圧、透湿度及び膜面の平均摩擦係数(MIU)を測定し、触感にて肌触りを評価(初期、洗濯10回後)した。結果を、表1に示した。
【0047】
(処方1)
クリスボン8166 :100部(大日本インキ化学工業株式会社製、ポリエステル系ポリウレタン)
バーノックD500 : 1部(大日本インキ化学工業株式会社製、ブロックイソシアネート)
サイリシア#350 : 5部(富士デヴィソン化学株式会社製、多孔質シリカゲル)
DMF : 50部
(処方2)
ハイムレンY−262 :100部(大日精化製、ポリエーテル系ポリウレタン、(厚さ12μmの透湿度(A−1)5,500g/m2・hr))
架橋アクリル粒子A : 15部(平均重量粒子径28μm、粒子径5〜50μm)
架橋アクリル粒子B : 15部(平均重量粒子径40μm、粒子径10〜80μm)
MEK : 75部
トルエン : 75部
また、30デニールのナイロンフィラメントヤーンで構成されたナイロンタフタに、フッ素系撥水剤にて撥水処理を行なった。すなわち、撥水剤アサヒガードAG710(明成化学(株)製)を3重量%に含有した水分散液に上記タフタを浸漬し、絞り率40%にピックアップしヒートセッターにて130℃×30秒の乾燥熱処理を施した。
ここで、下記処方1に示す組成のポリウレタン溶液をナイフオーバーロールコーターにて130g/m2 の割合で塗工し、DMFを10重量%含有した水溶液を凝固液とする浴槽中に30℃にて3分間浸漬してポリウレタン塗布液を湿式凝固させ、ついで80℃の温湯にて10分間水洗し、140℃にて熱風乾燥し微多孔質膜加工品を得た。
つぎに、下記処方2に示す組成のポリウレタン溶液を上記微多孔質膜上にグラビアコーター(32メッシュ、開孔率50%)にて塗工し、ついで80℃にて熱風乾燥し、さらに160℃にて3分間熱処理をして、防水加工布帛を得た。
つぎに、離型紙EV130TPD(リンテック(株)製)に下記処方3に示す組成で予め流動開始点以上に加温し、流動化させたポリウレタンホットメルト溶液をナイフオーバーロールコーターにて塗工し、厚み100μmのホットメルト膜を得た。
さらに、上述の布帛面とホットメルト膜を重ね合わせホットラミネーターにて温度120℃、圧力10kg/cm、速度20m/分の条件でラミネートを行なった。冷却後離型紙を剥がし防水加工布帛用目止めテープ用原布を得た。
次いでスリットカッターで2.5cm幅にカットし目止めテープを得た。
スリット前の加工布について、耐水圧、および表面の平均摩擦係数(MIU)を測定し、触感にて肌触りを評価した。結果を、表1に示した。
【0048】
(処方1)
クリスボン8166 :100部(大日本インキ化学工業株式会社製、ポリエステル系ポリウレタン)
バーノックD500 : 1部(大日本インキ化学工業株式会社製、ブロックイソシアネート)
サイリシア#350 : 5部(富士デヴィソン化学株式会社製、多孔質シリカゲル)
DMF : 50部
(処方2)
ハイムレンY−262 :100部(大日精化製、ポリエーテル系ポリウレタン)
架橋アクリル粒子A : 15部(平均重量粒子径28μm、粒子径5〜50μm)
架橋アクリル粒子B : 15部(平均重量粒子径40μm、粒子径10〜80μm)
MEK : 75部
トルエン : 75部
(処方3)
ホットメルト樹脂 :100部(ポリエステル系ポリウレタン、流動開始点100℃)
上述のように作製した透湿性防水加工布帛と目止めテープを用いた防水衣料は裏地を使用しないでも快適な着用感であり、膜面の着用摩耗による防水性の低下は認められず、雨天着用時にも漏水が認めらなかった。。
【0049】
[比較例1]
上記実施例1と同処方にて基布上に微多孔質膜を作製し、さらに160℃にて3分間熱処理をして、透湿性防水加工布帛を得た。得られた布帛について、耐水圧、透湿度および膜面の平均摩擦係数(MIU)を測定し、触感にて肌触りを評価(初期、洗濯10回後)した。結果を、表1に示した。
また、実施例1の目止めテープ作製法と同処方にて基布上に微多孔質膜を作成し、さらに160℃にて3分間熱処理をして、防水加工布帛を得た。
つぎに、上述の実施例1と同処方にてホットメルト膜を作成し、上記布帛面とホットメルト膜を実施例1と同処方にてラミネートを行い、防水加工布帛用目止めテープ用原布を得た。
次いでスリットカッターで2.5cm幅にカットし目止めテープを得た。
スリット前の加工布について、耐水圧、および表面の平均摩擦係数(MIU)を測定し、触感にて肌触りを評価した。結果を、表1に示した。
上述のように作製した透湿性防水加工布帛と目止めテープを用いた防水衣料は裏地を使用しないとタックやべとつき感があり、着用感は不良であつた。また、膜面の着用摩耗による防水性の低下があり雨天着用時に漏水が認められた。
【0050】
【表1】
Figure 0003724351
【0051】
【発明の効果】
本発明によって、樹脂面の滑り摩擦係数の低下と感覚的な樹脂表面の心地よい肌触りとさらっとしたべとつきおよびタックの少ないドライな裏地を必要としない防水衣料を得ることができた。

Claims (8)

  1. 布帛の片面にコーティング法または接合法によるウレタン樹脂膜の防水層を有し、該防水層がウレタンを主成分とする微多孔質膜または透湿性を有するウレタンを主成分とする無孔質膜を含むものであり、該防水層面側に粒径が5μmから200μmの球状粒子を固形分比で20%から200%に分散した樹脂が点状に積層され、有機球状粒子を分散した樹脂の表面のKES法による平均摩擦係数(MIU)がタテ方向およびヨコ方向ともに0.8以下である防水布帛を用いたことを特徴とする防水衣料。
  2. 耐水圧が10kPa以上であることを特徴とする請求項1に記載の防水衣料。
  3. 布帛の片面に、コーティング法または接合法によるウレタン樹脂膜の防水層を有し、該防水層がウレタンを主成分とする微多孔質膜または透湿性を有するウレタンを主成分とする無孔質膜を含むものであり、該防水層面側に粒径が5μmから200μmの有機球状粒子を固形分比で20%から200%に分散した樹脂を点状に積層し、布帛の他面にホットメルト層を有する目止めテープで縫い目をシールしたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の防水衣料。
  4. 防水布帛の、コーティング法または接合法によるウレタン樹脂膜の防水層がウレタンを主成分とする微多孔質膜に透湿性を有する無孔質膜を積層してなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の防水衣料。
  5. 防水布帛のA−1透湿度が2,500g/m・hr以上であることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の防水衣料。
  6. 有機球状粒子を分散した樹脂が透湿性を有するウレタンを主成分とすることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の防水衣料。
  7. 有機球状粒子がアクリル樹脂を主成分としてなることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の防水衣料。
  8. 有機球状粒子の重量分布が2以上のピークを有することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の防水衣料。
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