JP3716724B2 - 圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータ及びその製造方法 - Google Patents

圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータ及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンタに用いられるインクジェットプリンタヘッドにおいて、キャビティのインク室に隣接して設けられた圧電素子を用いて、この圧電素子に電圧を印加することでインク室の容積を小さくしてインクをオリフィスから噴射させて印刷をする圧電式インクジェットプリンタヘッドが知られている。
ここで図11は、従来の圧電式インクジェットプリンタヘッドを示す図である。例えば、本願出願人が、特開平4−341851号公報において提案した圧電式インクジェットプリンタヘッドでは、図11に示すように、圧電セラミックス層40と内部負電極層42、内部正電極層44a,44b,44cとを交互に積層して圧電アクチュエータを形成し、且つ内部正電極層44a〜44cを複数の噴射装置90a,90b,90cに対応するように分割し、圧電アクチュエータを複数の噴射装置90a,90b,90cに跨って設けてあるものである。このような構成の圧電式インクジェットプリンタヘッドでは、部品点数が少ない上に、簡単な構造であり、高解像度化も電極パターンの変更により簡単であり、また積層圧電アクチュエータであることで駆動電圧が低減され、さらに変形拘束部材80を別途接着することによりインク室とは反対方向への積層圧電アクチュエータの変形を拘束したので、アクチュエータの変形が有効にインク室側へ向けられ低電圧でも駆動できるものである。また、積層圧電アクチュエータの変則的な変形から、隣のインク室を変形させることから生じるクロストークを低減させ、S/N比を向上させることもできた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この圧電式インクジェットプリンタヘッドでは、シート状の圧電セラミックス層40と内部電極層42,44a〜42cとを交互に積層してプレスして焼成し、焼成後、別途接着剤等を用いて変形拘束部材80を接着して製造していた。そのため、工程が複雑になって工数が増加し、製造コストが上昇するという問題があった。
【0004】
この発明は上記課題を解決するものであり、クロストークが少なく、且つインク室とは反対方向への積層圧電素子の変形を拘束することが可能で、さらに組立てが簡略で製造コストを低く抑えることができる圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータでは、インクを噴射する複数の噴射ノズルを備えた圧電式インクジェットプリンタヘッドのインク室に面するように配置され、表面に電極パターンが形成された圧電材料からなるシート状の部材が1又は複数枚積層され、伸縮作用により前記インク室内の容積を変化させることが可能な活性層と、当該活性層の前記インク室と対向する面とは反対の面に配置され、前記活性層と一体に形成可能な材料からなるシート状の部材が1又は複数枚積層され、前記活性層の駆動変形を規制する拘束層とを備え、前記拘束層には、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成され、前記活性層と前記拘束層とは一体に焼成されて形成され、前記ダミー電極が前記活性層の電極に電気的に接続されたことを特徴とする。
【0006】
この構成に係る圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータでは、活性層の駆動変形を、活性層のインク室とは反対側に一体に形成され活性層を規制する拘束層とを備え、活性層の変形を効率的にインク室の容積変化に用いることができるのでインクの噴射性能を良好にしつつ消費電力を小さくすることができるとともに、積層面と平行な方向の変形を防止して隣接するインク室の容積変化を抑えクロストークを防止することができる。さらに、拘束層には、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成され、活性層と拘束層とは一体に焼成されて形成され、ダミー電極が活性層の電極に電気的に接続されるので、別途変形拘束部材を接着剤等により貼着する場合に比べて工数が減って製造工程が簡略化され、製造コストを低減させることができるとともに、その強度を高めることができる。また、拘束層に、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成されているため、活性層と拘束層とを一体に焼成する場合に、活性層と拘束層とを積層した厚み方向における収縮率の差が均一化され、活性層と拘束層の収縮率の差から生じる反りやうねりを防止して高い平面性を維持することができる。そのため、キャビティに対しても密着して接着でき高い精度を達成できる。さらに、拘束層に形成されたダミー電極が活性層の電極に電気的に接続されているため、誘電体であるセラミックス等を介して活性層に設けられた電極とこれに対面するように設けられた拘束層のダミー電極との間において、電位差を生じさせることがない。従って、電位差の発生に伴う無駄な電力を消費することもない。
【0007】
請求項2に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータでは、請求項1に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの構成に加え、前記拘束層は、前記活性層と同じ材料から構成されていることを特徴とする。
【0008】
この構成に係る圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータでは、拘束層が活性層と同じ材料から構成されているので、活性層を構成する部材をそのまま拘束層を構成する部材に流用でき、製造を簡略化し製造コストを低減することができる。さらに、同一の材料であれば一体に焼成した場合の馴染みがよく、且つ歪み等が生じにくく、高い精度を実現できる。
【0009】
請求項3に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータでは、請求項1又は請求項2に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの構成に加え、前記電極及び前記ダミー電極は、前記活性層及び前記拘束層全体において、厚み方向に略対称に構成されたことを特徴とする。
【0010】
この構成に係る圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータでは、電極及びダミー電極が、活性層と拘束層とにおいて、積層される厚み方向に略対称に構成されているため、活性層及び拘束層全体を一体に焼成する場合に、活性層と拘束層とを積層した厚み方向における収縮率の差が略同一になり、活性層と拘束層の収縮率の差から生じる反りやうねりを防止してさらに高い平面性を維持することができる。そのためキャビティに対しても密着して接着でき高い精度を達成できる。
【0011】
請求項4に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータでは、請求項1又は請求項2に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの構成に加え、前記拘束層は、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成された層と当該ダミー電極が形成されていない層とから構成されたことを特徴とする。
【0012】
この構成に係る圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータでは、請求項1又は請求項2に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの作用に加え、拘束層に、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成された層と当該ダミー電極が形成されていない層とが形成されているため、活性層と拘束層とを一体に焼成する場合に、活性層と拘束層とを積層した厚み方向における収縮率の差がバランス良く均一化され、活性層と拘束層の収縮率の差から生じる反りやうねりを防止して高い平面性を維持することができる。
【0013】
請求項5に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータでは、請求項4に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの構成に加え、前記拘束層は、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成された層の上に当該ダミー電極が形成されていない層が積層されて構成されたことを特徴とする。
【0014】
この構成に係る圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータでは、請求項4に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの作用に加え、拘束層に、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成された層の上に当該ダミー電極が形成されていない層が積層されて構成されているため、活性層と拘束層とを一体に焼成する際に、活性層上の電極パターンが拡散してしまうのをダミー電極によって抑えることができるとともに、収縮率の差がバランス良く均一化され反りを防止して高い平面性を維持することができる。
【0015】
請求項6に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータでは、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの構成に加え、前記拘束層は、前記ダミー電極が形成された層と前記ダミー電極が形成されていない層とから構成され、前記ダミー電極が形成されていない層は、前記ダミー電極が形成された層と前記活性層との間に挟まれて積層されたことを特徴とする。
【0016】
請求項7に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの製造方法では、インクを噴射する複数の噴射ノズルを備えた圧電式インクジェットプリンタヘッドのインク室に面するように配置され、表面に電極パターンが形成されたシート状の焼成可能な圧電材料が1又は複数枚積層され、伸縮作用により前記インク室内の容積を変化させることが可能な活性層と、当該活性層の前記インク室と対向する面とは反対の面に配置され、前記活性層と一体に焼成可能なシート状の圧電材料が1又は複数枚積層され、前記活性層の駆動変形を規制する拘束層とを備えた圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの製造方法において、前記拘束層には、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成され、前記活性層と前記拘束層とを焼成して一体に形成し、前記ダミー電極が前記活性層の電極に電気的に接続されることを特徴とする。
【0017】
この構成に係る圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの製造方法では、インク室とは反対側に活性層を規制する拘束層とを焼成により形成するので、活性層の変形を効率的にインク室の容積変化に用いることができ、インクの噴射性能を良好にしつつ消費電力を小さくすることができるとともに、積層面と平行な方向の変形を防止して隣接するインク室の容積変化を抑えクロストークを防止することができる。特に、前記拘束層には、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成され、活性層と拘束層とを一体に焼成して形成し、前記ダミー電極が前記活性層の電極に電気的に接続されるので、別途変形拘束部材を接着剤等により貼着する場合に比べて工数が減るため製造工程を簡略化でき、製造コストを低減させることができるとともに、その強度を高めることができる。また、拘束層に、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成されているため、活性層と拘束層とを一体に焼成する場合に、活性層と拘束層とを積層した厚み方向における収縮率の差が均一化され、活性層と拘束層の収縮率の差から生じる反りやうねりを防止して高い平面性を維持することができる。そのため、キャビティに対しても密着して接着でき高い精度を達成できる。さらに、拘束層に形成されたダミー電極が活性層の電極に電気的に接続されているため、誘電体であるセラミックス等を介して活性層に設けられた電極とこれに対面するように設けられた拘束層のダミー電極との間において、電位差を生じさせることがない。従って、電位差の発生に伴う無駄な電力を消費することもない。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータを、図1〜図6を参照して詳細に説明する。なお、説明の都合上、従来例と同一部位あるいは均等部位には同一符号を付け、その説明を省略する。
【0022】
図6は、インクジェットプリンタ1の要部を示す図である。プラテン10は、用紙11の搬送方向と直交して水平に設けられる。このプラテン10は、軸12を備えフレーム13に回転可能に軸支されており、モータ14により、駆動ギヤ列を介して駆動される。プラテン10に対向した位置には、圧電式インクジェットプリンタヘッド15が設けられている。
【0023】
この圧電式インクジェットプリンタヘッド15は、インク供給装置16とともにキャリッジ18上に配置されている。キャリッジ18は、プラテン10の軸12の軸線に平行に配設された2本のガイドロッド20a,20b(以下まとめてガイドロッド20という)に摺動可能に支持されると共に、一対の従動プーリ21、駆動プーリ22に巻き掛けられたタイミングベルト24に結合されている。そして、駆動プーリ22がモータ23によって駆動され、タイミングベルト24が所定方向に送られる。そのため、キャリッジ18は、ガイドロッド20に案内されながら、タイミングベルト24に駆動され、プラテン10に圧電式インクジェットプリンタヘッド15を対面させた状態でプラテン10に沿って移動される。
【0024】
図1は、圧電式インクジェットプリンタヘッド15の要部断面図である。このヘッド15は、キャビティ30と、活性層38及び拘束層70からなる圧電アクチュエータ3とから構成される。キャビティ30には、インク室として機能する上方が開放された空間であるインクチャンネル32a,32b,32c(以下特に区別しない場合はインクチャンネル32という。)が設けられ、その底面にはインクを噴射するオリフィス37a,37b,37c(以下特に区別しない場合はオリフィス37という。)をそれぞれ備える。
【0025】
このキャビティ30の上方に設けられた活性層38は、表面に電極パターンが形成された圧電セラミックス層40a,40b,40c,40d,40e,40f(以下特に区別しない場合は圧電セラミックス層40という。)が積層されて形成され、活性層38の電歪効果によりインクチャンネル32の容積を変化させて、インクチャンネル32に貯留されたインクをオリフィス37から噴射させる。そして活性層38のさらに上方に活性層38と一体に形成された拘束層70は、セラミックス層71a,71b,71c(以下特に区別しない場合はセラミックス層71という。)が積層されて形成され、活性層38の上側への駆動変形を規制するとともに、アクチュエータ3全体の剛性を高めてクロストークを防止する。
【0026】
図4は、活性層38及び拘束層70の構造を示す分解斜視図である。また、図5は、ヘッド15の構造を示す分解斜視図である。以下、各構成を詳細に説明する。
【0027】
キャビティ30は、図5に示すように全体が直方体に形成されたチャンネル本体34内部に、内部の幅がおよそ250μmで、高さ60μmである3つのインク室であるインクチャンネル32a,32b,32cが平行に配列される。従って、チャンネル本体34の水平断面は、「目」の字形に構成される。チャンネル本体34の底部には、インクを噴射するための各インクチャンネル32a〜32cに対応したノズル孔であるオリフィス37を有するオリフィスプレート36が蓋状に配置される。そして、チャンネル本体34とオリフィスプレート36は、鉄系の材料で構成され、接着により一体化される。なお、セラミックス等により焼成して一体成型したり、あるいはアルミナ系の材料等を用いインジェクションにより一体に形成してもよい。また、各インクチャンネル32a〜32cは、インク供給装置16(図6参照)から連通された図示しない供給路によりインクの供給を受け、常時インクが充填される。
【0028】
そして、インクチャンネル32に貯留されたインクは所定の負圧がかかるように設定され、そのためインクはオリフィス37において表面張力により外部に向かって凹のメニスカスを形成する。従って、通常はオリフィス37からインクが漏出しないが、内圧が高まった場合のみ、インクがオリフィス37より噴射される。なお、インクチャンネル32の内圧が高まった場合にインク供給装置16のインクが逆流しないように図示しない逆止弁が供給路に設けられている。また、本実施の形態のように、インクチャンネル32内にオリフィス37が設けられるもの以外にも、インクチャンネル32からさらにインクの導出路を設けてオリフィス37を配置し、噴射方向等を調節したり、インクチャンネル32の底部以外にオリフィス37を配置するようにしてもよい。
【0029】
活性層38は、図4に示すように、内部負電極層42又は内部正電極層44a,44b,44c(以下特に区別しない場合は内部正電極層44という。)を備えた複数の圧電セラミックス層40a〜40fから構成される。
【0030】
圧電セラミックス層40は、電歪効果を有する圧電セラミックスの薄板状シートから構成される。圧電セラミックス層40a,40c,40eの上面には、圧電セラミックス層40の周縁端部を除いて全体を覆う内部負電極層42と、この電極を外部と電気的に接続するための電極取り出し部43が後述するように形成される。同様に、圧電セラミックス層40b,40d,40fの上面には、図5に示すインクチャンネル32a〜32cに対して1対1で対応するように平行に配列され且つ図1における幅方向がおよそ120μmである3本の帯状の内部正電極層44a,44b,44cと、この電極をそれぞれ外部と電気的に接続するための電極取り出し部45a,45b,45cが形成される。内部負電極層42と内部正電極層44a〜44cは、Ag−Pd系の金属材料からなり、厚さが約2μmである。そしてこれらの2種類の電極パターンが印刷された圧電セラミックス層40が交互に複数枚積層される。
【0031】
従って、このように積層された各圧電セラミックス層40は、図1に示すように内部負電極層42と内部正電極層44a〜44cとに挟まれて位置する。また、内部正電極層44a〜44cは帯状に形成されているため、各圧電セラミックス層40内において、図1上部にその範囲を示すように、内部負電極層42と内部正電極層44a〜44cとに挟まれ、その幅が約120μmである圧電活性部46a,46b,46cと、内部負電極層42、内部正電極層44a〜44cに挟まれていない圧電不活性部48が形成される。つまり、圧電セラミックス層40の中で正極及び負極間に電圧を印加された場合に電界が生じ電歪効果により垂直方向に変形する部分と、電圧を印加しても電界が生じない変形しない部分ができることになる。そして、活性層38は、圧電活性部46a〜46cが、キャビティ30のインクチャンネル32a,32b,32cに対応する位置になるようにチャンネル本体34が固着されている。
【0032】
拘束層70は、セラミックス層71a,71b,71cから構成される。セラミックス層71は、活性層38の圧電セラミックス層40と同一の構成、材料、大きさである。さらに、拘束層70のセラミックス層71a,71cは、活性層38の圧電セラミックス層40b,40d,40fの内部正電極層44a,44b,44c及び電極取り出し部45a,45b,45cと同一構成のダミー正電極73a,73b,73c及び図2に示す電極取り出し部75a,75b,75cを備える。また、拘束層70のセラミックス層71bは、活性層38の圧電セラミックス層40a,40c,40eの内部負電極層42及び電極取り出し部43と同一構成のダミー負電極72及び図2に示す電極取り出し部74を備える。ここで、上記のように電極等が印刷された圧電セラミックス層40,セラミックス層71となるグリーンシート50,51は共通部品として共用することもできる。但し、アクチュエータ3を形成した後には、その配置された位置と、後述するような電気的な配線が異なり、その機能が異なるため、その名称が異なるものである。
【0033】
活性層38及び拘束層70は、以下の製造方法によって製造される。まず、強誘電性を有するチタン酸ジルコン酸鉛(PZT(PbTiO・PbZrO))系のセラミックス粉末、バインダ、溶剤を混合して粘度10,000〜30,000CPSに調整した混合液を調製し、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のプラスチックフィルム上に広げて乾燥させ9枚のグリーンシートを形成する。このグリーンシートの厚さはおよそ22.5〜28μmである。さらに、この内の5枚のグリーンシート50は、シート上の内部正電極層44a,44b,44c及び電極取り出し部45a,45b,45c又はダミー正電極73a,73b,73c及び電極取り出し部75a,75b,75cとなる部分に金属材料をスクリーン印刷する。同様に、残り4枚のグリーンシート51上には内部負電極層42及び電極取り出し部43又はダミー負電極72及び電極取り出し部74となる部分に金属材料を印刷する。
【0034】
そして、この2種類のグリーンシート50,51のうちグリーンシート50を一番下に、交互に9枚積層する。このようにグリーンシート50,51を積層すると、グリーンシート50が上下の端になるように配置される。結局、活性層と拘束層として、名称は異なるが全く同じ構成のグリーンシート50を5枚と、グリーンシート51を4枚の合計9枚を交互に積層することになる。そして、まだこの段階では、活性層38と拘束層70の区別はない。
【0035】
次にこのように構成された9枚のグリーンシート50,51を重ねて、全体を加熱プレスし、脱脂した後に、焼結して、活性層38及び拘束層70が一体となった圧電セラミックスのブロックを得る。
【0036】
このグリーンシート50,51を積層したブロックを焼成する場合について説明する。アクチュエータ3は、既述のように活性層38と拘束層70とから構成されるが、活性層38には電極が必須の構成である。一方、拘束層70には、機能的には電極を設ける必要がない。しかしながら、このグリーンシート50,51を積層したブロックを焼成する場合、圧電セラミックスと電極を構成する金属材料では焼成した場合の収縮率が異なる。僅かでも収縮率が異なると、焼成後に活性層38が反ったり、あるいは波打ったりしてその平面性が損なわれる。活性層38の平面性が損なわれると、キャビティ30に密着して接着する場合に、密着度が下がり、インクチャンネル32からのインクの漏出を生じたりして不良製品を生じたり、あるいは活性層38の再研磨が必要になり工数が増加し生産コストが上昇したり、充填剤により充填をすることで強度が低下する等の問題が生じる。
【0037】
そこで、アクチュエータ3においては、上述のように、拘束層70を活性層38と同じ圧電セラミックス材料から構成することで、活性層38と拘束層70のセラミックスの焼成時の収縮率を同一にしている。その上で、拘束層70は、活性層38の圧電セラミックス層40に設けられた内部負電極層42、電極取り出し部43、内部正電極層44a,44b,44c、電極取り出し部45a,45b,45c(以下電極と略す。)と同じものを、圧電セラミックス層70の駆動変形に寄与しないダミー負電極72、電極取り出し部74、ダミー正電極73a,73b,73c、電極取り出し部75a,75b,75c(以下ダミー電極と略す。)が形成されている。このため、活性層38も拘束層70も全く同じ構成であるので、焼成時の収縮率を同一のものとすることができる。さらに、活性層38と拘束層70を合わせた全体において、電極及びダミー電極の配列を、厚み方向(積層方向)に対称に構成することで全体の収縮率を対称にし、焼成時の反りを生じないように構成している。
【0038】
ここで、図2は、アクチュエータ3の電気的な接続を示す模式図である。以下アクチュエータ3の電気的な接続について説明する。図2に示すように、アクチュエータ3には、圧電セラミックス層40a,40c,40eの電極取り出し部43と、セラミックス層71bの電極取り出し部74とを電気的に接続するための導電性の金属材料からなる外部負電極52aが配置されるとともに、セラミックス層71a,71cの電極取り出し部75a,75b,75cのそれぞれを電気的に接続するための導電性の金属板からなる外部負電極52bが配置され、更に外部負電極52aと外部負電極52bとが電気的に接続される。従って、セラミックス層71a,71b,71c,40a,40c,40eの各電極又はダミー電極は、同じ電位になる。
【0039】
一方、圧電セラミックス層40b,40d,40fのそれぞれの電極取り出し部45a,45a,45a同士を電気的に接続するための導電性の金属材料からなる外部正電極54aが配置される。同様に、圧電セラミックス層40b,40d,40fのそれぞれの電極取り出し部45b,45b,45b同士を電気的に接続するための導電性の金属材料からなる外部正電極54bが配置され、圧電セラミックス層40b,40d,40fのそれぞれの電極取り出し部45c,45c,45c同士を電気的に接続するための導電性の金属材料からなる外部正電極54cが配置される。なお、これらの外部電極は、活性層38及び拘束層70の側面に金属材料が直接印刷又は塗布されて形成されるが、別途金属板で電極を形成し当接させて接続するようにしてもよいし、またワイヤをハンダ付けして接続する等種々の構成が可能である。
【0040】
ここで、ダミー電極については、拘束層70のセラミックス層71の駆動変形には寄与しないので、駆動電圧を印加する必要がない。しかしながら、ダミー電極を電気的に極性を持たない絶縁状態にしておいても、活性層38の最上層の内部負電極層42との間で電位差を発生することがある。この電流は小さいのでセラミックス層71の駆動変形に寄与するものではないが、電力損失をもたらすので、特に電源に電池を用いた場合に使用時間が短くなるという不利益がある。そこで、拘束層70においてダミー電極が活性層38に形成された内部負電極層42に電気的に接続している。そうすれば、拘束層70のダミー電極と活性層38の最上層の内部負電極層42との間に電位差の発生を防ぐことができるものである。
【0041】
上記のように構成されたアクチュエータのブロックを130℃程度のシリコンオイル等の絶縁オイルが満たされた図示しないオイルバスの中に浸し、その外部負電極52と外部正電極54a〜54cとの間に2.5kv/mm程度の電界を印加し、活性層38の各圧電セラミックス層40に分極処理を施す。
【0042】
また、図2に示すように外部負電極52aは、図示しないコードでアースされてグランド電位とされる。また、外部正電極54aは、開閉スイッチ62aを介し駆動電源の正極に図示しないコードで接続される。同様に、外部正電極54bは、開閉スイッチ62bを介し駆動電源60の正極に図示しないコードで接続される。そして外部正電極54cは、開閉スイッチ62cを介し駆動電源60の正極に図示しないコードで接続される。なお、駆動電源60の負極はアースされている。この各スイッチ62a〜62cが図示しないコントローラによって閉じられることにより、駆動電源60から所定の圧電活性部46a〜46cに位置する内部負電極層42と内部正電極層44間に駆動電圧が印加されるように構成される。
【0043】
このようにして得られた活性層38と、拘束層70が一体になったブロックと、キャビティ30を図5に示すように組み付けることによりヘッド15が構成される。
【0044】
ここで、アクチュエータ3の変形例について説明する。図7は、アクチュエータ3の変形例であるアクチュエータ203を示す図である。なお、アクチュエータ3と同一の構成の部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下の変形例についても同様である。アクチュエータ203は、アクチュエータ3と同様、活性層238、拘束層270から形成される。この活性層238は、4層の圧電セラミックス層40から構成される。また、拘束層270は、ダミー負電極72を有するセラミックス層71のみが5層積層されて構成され、各ダミー負電極72は、それぞれがアース電極にアースされている。アクチュエータ3の活性層38が図1に示すように、6層の圧電セラミックス層40から構成されるのに対して、アクチュエータ203の活性層238は4層の圧電セラミックス層40から構成されることで異なる。また、アクチュエータ3を構成する拘束層70が図4に示すように、グリーンシート50とグリーンシート51を交互に3層積層して焼成されたものであるのに対して、アクチュエータ203の拘束層270では、グリーンシート51のみを5層積層し焼成されて図7に示すセラミックス層71とダミー電極72とが形成されることで異なる。アクチュエータ203に示すように、活性層238や拘束層270として積層される圧電セラミックス層40,セラミックス層71の数は、各種の条件により変更可能である。また、ダミー電極として配設される電極の焼成時の収縮率が、反りを防止する一定範囲内にあれば、拘束層70をグリーンシート51のみで構成することも可能である。
【0045】
次に、アクチュエータ3の別の変形例について説明する。図8は、アクチュエータ3の別の変形例であるアクチュエータ303を示す図である。アクチュエータ303は、アクチュエータ203と同様活性層338が4層の圧電セラミックス層40から構成される。また、拘束層370は、ダミー正電極73a,73b,73cを備えたグリーンシート50のみが5層積層され焼成されて構成され、それぞれがアース電極にアースされている。前述のアクチュエータ203と同様、ダミー正電極の焼成時の収縮率が、反りを防止する一定範囲内にあれば、拘束層370をグリーンシート50のみを用いて構成することも可能である。
【0046】
アクチュエータ3のさらに別の変形例について説明する。図9は、アクチュエータ3のさらに別の変形例であるアクチュエータ403を示す図である。アクチュエータ403は、アクチュエータ3と同様に、活性層438と拘束層470を備えるが、活性層438がアクチュエータ203,303と同じように4層の圧電セラミックス層40から構成されることがアクチュエータ3と異なる。また、アクチュエータ3を構成する拘束層70が図4に示すように、グリーンシート50とグリーンシート51を交互に3層積層し焼成したものであるのに対して、アクチュエータ403の拘束層470は、グリーンシート50と51を4層積層し、その下部に、電極を備えてないグリーンシート(圧電セラミックス層471を構成する)を積層し焼成したことで異なる。つまり、活性層438及び拘束層470全体で積層方向である上下方向が対称の構成であれば、ダミー電極を備えない圧電セラミックス471により拘束層470を構成しても、収縮率の差から焼成時に反りを生じることがない。
【0047】
さらに、図9に示すように圧電セラミックス層471の厚さが、他の圧電セラミックス層40,セラミックス層71と異なるものであっても、活性層438及び拘束層470全体で積層方向である上下方向が対称の構成であれば、収縮率の差から焼成時に反りを生じることがない。
【0048】
以上のように構成された圧電式インクジェットプリンタヘッド15のアクチュエータ3の動作について図1及び図2を参照して説明する。
【0049】
所定の印字データに従って、コントローラが任意のスイッチ、例えば開閉スイッチ62aを閉じると、圧電活性部46aの範囲にある内部負電極層42と内部正電極層44aとの間に電圧が印加され、それらの範囲に位置する圧電セラミックス層40に電界が生じ、電歪効果により圧電活性部46aにある内部正電極層44aの周囲が、図1の上下方向に伸長しようとする力が生じる。このとき、拘束層70のセラミックス層71a,71b,71cには電界が生じないので、伸縮することがない。そのため、活性層38において上下方向に伸長しようとする力は、主に下方に向かって活性層38を変形させる。そして、図2の矢印に示すように活性層38がインクチャンネル32aの容積を減少させる。そして、インクチャンネル32a内のインクはオリフィス37aから液滴39となって噴射される。つまり、本実施の形態のアクチュエータ3は、インクジェットプリンタ1の圧電式インクジェットプリンタヘッド15の圧電アクチュエータとして機能するものである。なお、開閉スイッチ62aが開いて電圧の印加が遮断され圧電活性部46aが元の位置まで戻されると、その時インクチャンネル32aの容積増加に伴って図示しない弁を経て図6に示すインク供給装置16からインクが補充される。
【0050】
この活性層38の内部正電極層44a近傍における変形は、もし拘束層70がなかったとしたら、活性層38の上下を等しく変形させる。一方、本実施の形態のアクチュエータ3のように拘束層70が設けられている場合は、この高い剛性をもった拘束層70が活性層38と一体に焼成されており、且つ開閉スイッチ62aを閉じた場合でも電界が生じないため変形しないので、活性層38において生じた変形は、主に拘束層70の反対側である活性層38の下部側、つまりインクチャンネル32a側を変形させる。従って、内部正電極層44aの近傍において生じた変形量が同じであれば、拘束層70を有さない構造に比較して、拘束層70を備えたアクチュエータ3の方がインクチャンネル32a側の変形を大きくすることができる。そのため、インクチャンネル32aの容量をより減少させてインクの噴射量を多くすることができる。つまり、同じ電圧を印加しても、拘束層70を備えたことで、インクの噴射量を多くできる。言い換えれば、所定量のインクを噴射させたい場合、印加する電圧を小さくできるので小電力化を図ることができる。
【0051】
ここで、図3は、アクチュエータ3の拘束層70の構成枚数を変化させた時の駆動すべきインクチャンネル32である駆動チャンネル(グラフにおいて駆動Chと表記する。)と、この駆動チャンネルに隣接するインクチャンネル32である隣接チャンネル(グラフにおいて隣接Chと表記する。)の各インクチャンネルにおける断面積変化を示す図である。ここで断面積変化とは、活性層38が、インクチャンネル32に突出して、インクチャンネル32の断面積が減少又は増加する量を示したものである。このときの駆動電圧は26Vである。まず、結果を示すと、拘束層数が0即ち拘束層70が無しの場合は駆動Chが3.910(×10−6mm)で、隣接チャンネルが0.900(×10−6mm)であった。以下同様に駆動チャンネル/隣接チャンネルの順で拘束層数による断面積変化を単位を省略していうと、1枚の場合は、3.588/0.512、2枚の場合は、3.603/0.391、3枚の場合は、3.693/0.394、4枚の場合は3.784/0.441、5枚の場合は、3.859/0.496、6枚の場合は、3.916/0.544であった。
【0052】
この結果を図3に示すグラフで見ると、拘束層70がない場合は、3.910(×10−6mm)と駆動チャンネルの断面積の減少が大きいといえるが、隣接チャンネルの断面積変化が0.900(×10−6mm)と大きいため、いわゆるクロストークが発生してS/N比が悪化し印字品質が低下するおそれがあり、好ましくない。これは、活性層38自体の剛性が低いため駆動チャンネルの断面積の減少も大きいが、駆動チャンネルの活性層38自体が横方向にも変形するため、活性層38自体の平面性も損なわれ、隣接チャンネル側の活性層38が上方に変形し且つ隣接チャンネルとの間の壁面が駆動チャンネル側に変形することにより、隣接チャンネルの断面積が増加するためである。
【0053】
拘束層数が1枚の場合は、駆動チャンネルの活性層38の変形が拘束され駆動チャンネルの断面積変化は3.588(×10−6mm)と一旦減少し、これに対して隣接チャンネルの断面積変化も0.512(×10−6mm)と減少する。しかしアクチュエータ3としての剛性が低いため、まだ隣接チャンネルの変形が大きく、S/N比はまだ比較的大きい。そして、拘束層数が2になると、拘束層70の剛性も高まるため拘束層70側の変形が小さくなって、アクチュエータ3としての剛性が高まり、隣接チャンネルの変形が0.391(×10−6mm)と最小になるとともに、活性層38の変形が効率よく伝わり駆動チャンネルの断面積変化は3.603(×10−6mm)と上昇する。ここでは、隣接チャンネルの断面積変化が十分小さくなっていることと、駆動チャンネルの断面積変化が大きくなっていることから、S/N比が向上して印字品質が向上している。
【0054】
拘束層数が3枚以上になると、さらに内部正電極層44近傍の変形が効率よくインクチャンネル32側に伝わるとともに、隣接チャンネルの断面積変化も大きくならないため、適切なS/N比が維持される。
【0055】
この結果から、本実施の形態のアクチュエータ3においては、適切なS/N比が得られ、且つ構造が簡単になる拘束層数としては、3が最も適当であるという結論になった。もちろん、活性層38の枚数や厚さ、材料、駆動電圧、インクチャンネル32の容量、インクの噴射量等条件が異なれば、最適な拘束層70の条件も異なってくるのはもちろんであるが、最適な拘束層70の条件としては、不規則な変形が生じることにより、隣接チャンネルに無用な変形を生じさせない程度の剛性をアクチュエータ3に与えることと、活性層38の内部正電極層44近傍の変形を効率的にインクチャンネル32側に伝えるための剛性を備えることにある。
【0056】
本実施の形態のアクチュエータ3は、活性層38の駆動変形を、インクチャンネル32と反対側に一体に形成され活性層38を規制する拘束層70とを備えるため、活性層38の変形を効率的にインクチャンネル32の容積変化に用いることができるという効果がある。そのため、インクの噴射性能を良好にしつつ消費電力を小さくすることができるとともに、積層面と平行な方向の変形を防止して隣接するインクチャンネル32の容積変化を抑えクロストークを防止することができるという効果を奏する。さらに、活性層38と拘束層70とは一体に焼成されて形成されるので、別途変形拘束部材を接着剤等により貼着する場合に比べて工数が減って製造工程が簡略化され、製造コストを低減させることができるとともに、その強度を高めることができるという効果もある。
【0057】
また、アクチュエータ3は、拘束層70が活性層38と同じ圧電セラミックス材料から構成されているので、活性層38を構成するグリーンシート50,51をそのまま拘束層70に流用でき、製造を簡略化し製造コストを低減することができるという効果がある。さらに、同一の材料であれば一体に焼成した場合の馴染みがよく、且つ歪み等が生じにくく、高い精度を実現できるという効果がある。
【0058】
さらにアクチュエータ3では、拘束層70に、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成されているため、活性層38と拘束層70とを一体に焼成する場合に、活性層38と拘束層70とを積層した厚み方向における収縮率の差が均一化され、活性層38と拘束層70の収縮率の差から生じる反りやうねりを防止して高い平面性を維持することができるという効果がある。そのため、キャビティ30に対しても密着して接着でき高い精度を達成できるという効果を奏する。
【0059】
特にアクチュエータ3では、電極及びダミー電極が、活性層38と拘束層70とにおいて、積層される厚み方向に略対称に構成されているため、活性層38と拘束層70とを一体に焼成する場合に、活性層38と拘束層70とを積層した厚み方向における収縮率の差が略同一になり、活性層38と拘束層70の収縮率の差から生じる反りやうねりを防止してさらに高い平面性を維持することができるという効果がある。
【0060】
そして、アクチュエータ3は、拘束層70に形成されたダミー電極が活性層38の電極に電気的に接続されているため、誘電体であるセラミックス等を介して活性層38に設けられた電極とこれに対面するように設けられた拘束層70のダミー電極との間において、電位差を生じさせることがないという効果がある。従って、電位差の発生に伴う無駄な電力を消費することもないという効果を奏する。
【0061】
なお、本実施の形態に示すアクチュエータ3の製造方法によれば、インクチャンネル32と反対側に活性層38を規制する拘束層70とを焼成により形成するので、活性層38の変形を効率的にインクチャンネル32の容積変化に用いることができ、インクの噴射性能を良好にしつつ消費電力を小さくすることができるとともに、積層面と平行な方向の変形を防止して隣接するインクチャンネル32の容積変化を抑えクロストークを防止することができるという効果がある。特に、活性層38と拘束層70とを一体に焼成して形成するので、別途変形拘束部材を接着剤等により貼着する場合に比べて工数が減るため製造工程を簡略化でき、製造コストを低減させることができるとともに、その強度を高めることができるという効果もある。
【0062】
次に、アクチュエータ3の変形例を図10を参照して説明する。図10は、アクチュエータ3の変形例であるアクチュエータ503を示す図である。なお、アクチュエータ3と同一の構成の部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下の変形例についても同様である。アクチュエータ503は、アクチュエータ3と同様、活性層438、拘束層570、キャビティ30から形成される。この活性層438は、6層の圧電セラミックス層40から構成される。また、拘束層570は、ダミー負電極72が上面に形成されたセラミックス層71が2層積層され、その上にダミー負電極72が形成されていないセラミックス層71が2層積層されて形成されている。このアクチュエータ503は、拘束層570の上側2層をダミー負電極72が形成されていないセラミックス層71により構成しているので、ダミー負電極72を設けたことによる圧電アクチュエータの反りを防止することができる。また、内部負電極層42に隣接して、電極層のないセラミックス層が大きな体積で存在すると、焼成時に内部負電極層42が拡散してしまうが、拘束層570の下側2層には、ダミー負電極72が上面に形成されたセラミックス層71を用いているので、焼成時に内部負電極層42が拡散することを防止できる。
【0063】
以上、一の実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改良をし変更をすることが可能であることは容易に推察できるものである。
【0064】
【発明の効果】
上記説明より明らかなように、請求項1に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータによれば、活性層の駆動変形を、活性層のインク室とは反対側に一体に形成され活性層を規制する拘束層とを備えるため、活性層の変形を効率的にインク室の容積変化に用いることができるという効果がある。そのため、インクの噴射性能を良好にしつつ消費電力を小さくすることができるとともに、積層面と平行な方向の変形を防止して隣接するインク室の容積変化を抑えクロストークを防止することができるという効果を奏する。さらに、拘束層には、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成され、活性層と拘束層とは一体に焼成されて形成され、ダミー電極が活性層の電極に電気的に接続されるので、別途変形拘束部材を接着剤等により貼着する場合に比べて工数が減って製造工程が簡略化され、製造コストを低減させることができるとともに、その強度を高めることができるという効果もある。また、拘束層に、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成されているため、活性層と拘束層とを一体に焼成する場合に、活性層と拘束層とを積層した厚み方向における収縮率の差が均一化され、活性層と拘束層の収縮率の差から生じる反りやうねりを防止して高い平面性を維持することができる。そのため、キャビティに対しても密着して接着でき高い精度を達成できるという効果を奏する。さらに、拘束層に形成されたダミー電極が活性層の電極に電気的に接続されているため、誘電体であるセラミックス等を介して活性層に設けられた電極とこれに対面するように設けられた拘束層のダミー電極との間において、電位差を生じさせることがない。従って、電位差の発生に伴う無駄な電力を消費することもないという効果を奏する。
【0065】
また、請求項2に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータによれば、請求項1に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの効果に加え、拘束層が活性層と同じ材料から構成されているので、活性層を構成する部材をそのまま拘束層を構成する部材に流用でき、製造を簡略化し製造コストを低減することができるという効果がある。さらに、同一の材料であれば一体に焼成した場合の馴染みがよく、且つ歪み等が生じにくく、高い精度を実現できるという効果がある。
【0066】
請求項3に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータによれば、請求項1又は請求項2に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの効果に加え、電極及びダミー電極が、活性層と拘束層とにおいて、積層される厚み方向に略対称に構成されているため、活性層及び拘束層とを一体に焼成する場合に、活性層と拘束層とを積層した厚み方向における収縮率の差が略同一になり、活性層と拘束層の収縮率の差から生じる反りやうねりを防止して高い平面性を維持することができるという効果がある。そのため、キャビティに対しても密着して接着でき高い精度を達成できるという効果を奏する。
【0067】
また、請求項4に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータによれば、請求項1又は請求項2に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの効果に加え、拘束層に、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成された層と当該ダミー電極が形成されていない層とが形成されているため、活性層と拘束層とを一体に焼成する場合に、活性層と拘束層とを積層した厚み方向における収縮率の差がバランス良く均一化され、活性層と拘束層の収縮率の差から生じる反りやうねりを防止して高い平面性を維持することができる。
【0068】
請求項5に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータによれば、請求項4に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの効果に加え、拘束層に、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成された層の上に当該ダミー電極が形成されていない層が積層されて構成されているため、活性層と拘束層とを一体に焼成する際に、活性層上の電極パターンが拡散してしまうのをダミー電極によって抑えることができるとともに、収縮率の差がバランス良く均一化され反りを防止して高い平面性を維持することができる。
【0069】
請求項6に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータでは、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの効果に加え、前記拘束層は、前記ダミー電極が形成された層と前記ダミー電極が形成されていない層とから構成され、前記ダミー電極が形成されていない層は、前記ダミー電極が形成された層と前記活性層との間に挟まれて積層できる。
【0070】
請求項7に係る発明の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの製造方法によれば、インク室とは反対側に活性層を規制する拘束層とを焼成により形成するので、活性層の変形を効率的にインク室の容積変化に用いることができ、インクの噴射性能を良好にしつつ消費電力を小さくすることができるとともに、積層面と平行な方向の変形を防止して隣接するインク室の容積変化を抑えクロストークを防止することができるという効果がある。特に、前記拘束層には、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成され、活性層と拘束層とを一体に焼成して形成し、前記ダミー電極が前記活性層の電極に電気的に接続されるので、別途変形拘束部材を接着剤等により貼着する場合に比べて工数が減るため製造工程を簡略化でき、製造コストを低減させることができるとともに、その強度を高めることができるという効果もある。また、拘束層に、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成されているため、活性層と拘束層とを一体に焼成する場合に、活性層と拘束層とを積層した厚み方向における収縮率の差が均一化され、活性層と拘束層の収縮率の差から生じる反りやうねりを防止して高い平面性を維持することができる。そのため、キャビティに対しても密着して接着でき高い精度を達成できる。さらに、拘束層に形成されたダミー電極が活性層の電極に電気的に接続されているため、誘電体であるセラミックス等を介して活性層に設けられた電極とこれに対面するように設けられた拘束層のダミー電極との間において、電位差を生じさせることがない。従って、電位差の発生に伴う無駄な電力を消費することもないという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 圧電式インクジェットプリンタヘッド15の要部断面図である。
【図2】 アクチュエータ3の電気的な接続を示す模式図である。
【図3】 アクチュエータ3の拘束層70の構成枚数を変化させた時の駆動すべきインクチャンネル32である駆動チャンネルと、この駆動チャンネルに隣接するインクチャンネル32である隣接チャンネルの各インクチャンネルにおける断面積変化を示す図である。
【図4】 活性層38及び拘束層70の構造を示す分解斜視図である。
【図5】 ヘッド15の要部の構造を示す分解斜視図である。
【図6】 インクジェットプリンタ1の要部を示す図である。
【図7】 アクチュエータ3の変形例であるアクチュエータ203を示す図である。
【図8】 アクチュエータ3の別の変形例であるアクチュエータ303を示す図である。
【図9】 アクチュエータ3の別の変形例であるアクチュエータ403を示す図である。
【図10】 アクチュエータ3の別の変形例であるアクチュエータ503を示す図である。
【図11】 従来の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータであるアクチュエータ103を示す図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ
3 アクチュエータ
10 プラテン
11 用紙
12 軸
13 フレーム
14 モータ
15 圧電式インクジェットプリンタヘッド
16 インク供給装置
18 キャリッジ
20a ガイドロッド
20b ガイドロッド
21 従動プーリ
22 駆動プーリ
23 モータ
24 タイミングベルト
30 キャビティ
32 インクチャンネル
32a インクチャンネル
32b インクチャンネル
32c インクチャンネル
34 チャンネル本体
36 オリフィスプレート
37 オリフィス
37a オリフィス
37b オリフィス
37c オリフィス
38 活性層
39 液滴
40 圧電セラミックス層
42 内部負電極層
43 電極取り出し部
44 内部正電極層
44a 内部正電極層
44b 内部正電極層
44c 内部正電極層
45 電極取り出し部
45a 電極取り出し部
45b 電極取り出し部
45c 電極取り出し部
46 圧電活性部
46a 圧電活性部
46b 圧電活性部
46c 圧電活性部
48 圧電不活性部
50 グリーンシート
51 グリーンシート
52 外部負電極
52a 外部負電極
52b 外部負電極
54 外部正電極
54a 外部正電極
54b 外部正電極
54c 外部正電極
60 駆動電源
62 開閉スイッチ
62a 開閉スイッチ
62b 開閉スイッチ
62c 開閉スイッチ
70 拘束層
71 セラミックス層
71a セラミックス層
71b セラミックス層
71c セラミックス層
72 ダミー負電極
73a ダミー正電極
73b ダミー正電極
73c ダミー正電極
74 電極取り出し部
75a 電極取り出し部
75b 電極取り出し部
75c 電極取り出し部
80 変形拘束部材
90a 噴射装置
90b 噴射装置
90c 噴射装置
103 アクチュエータ
203 アクチュエータ
303 アクチュエータ
403 アクチュエータ
503 アクチュエータ

Claims (7)

  1. インクを噴射する複数の噴射ノズルを備えた圧電式インクジェットプリンタヘッドのインク室に面するように配置され、表面に電極パターンが形成された圧電材料からなるシート状の部材が1又は複数枚積層され、伸縮作用により前記インク室内の容積を変化させることが可能な活性層と、
    当該活性層の前記インク室と対向する面とは反対の面に配置され、前記活性層と一体に形成可能な材料からなるシート状の部材が1又は複数枚積層され、前記活性層の駆動変形を規制する拘束層とを備え、
    前記拘束層には、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成され、
    前記活性層と前記拘束層とは一体に焼成されて形成され、
    前記ダミー電極が前記活性層の電極に電気的に接続されたことを特徴とする圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータ。
  2. 前記拘束層は、前記活性層と同じ材料から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータ。
  3. 前記電極及び前記ダミー電極は、
    前記活性層及び前記拘束層全体において、厚み方向に略対称に構成されたこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータ。
  4. 前記拘束層は、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成された層と当該ダミー電極が形成されていない層とから構成されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータ。
  5. 前記拘束層は、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成された層の上に当該ダミー電極が形成されていない層が積層されて構成されたことを特徴とする請求項4に記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータ。
  6. 前記拘束層は、前記ダミー電極が形成された層と前記ダミー電極が形成されていない層とから構成され、前記ダミー電極が形成されていない層は、前記ダミー電極が形成された層と前記活性層との間に挟まれて積層されたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータ。
  7. インクを噴射する複数の噴射ノズルを備えた圧電式インクジェットプリンタヘッドのインク室に面するように配置され、表面に電極パターンが形成されたシート状の焼成可能な圧電材料が1又は複数枚積層され、伸縮作用により前記インク室内の容積を変化させることが可能な活性層と、
    当該活性層の前記インク室と対向する面とは反対の面に配置され、前記活性層と一体に焼成可能なシート状の圧電材料が1又は複数枚積層され、前記活性層の駆動変形を規制する拘束層とを備えた圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの製造方法において、
    前記拘束層には、駆動変形に寄与しないダミー電極が形成され、
    前記活性層と前記拘束層とを焼成して一体に形成し、
    前記ダミー電極が前記活性層の電極に電気的に接続されることを特徴とする圧電式インクジェットプリンタヘッドの圧電アクチュエータの製造方法。
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