JP3695566B2 - ブレーキ倍力装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はブレーキ倍力装置に関し、より詳しくは倍力比を2段階で変更できるように構成したブレーキ倍力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブレーキ倍力装置として次のような構成を備えたものは知られている。
すなわち、シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに摺動自在に嵌合されて入力軸と連動する弁プランジャと、この弁プランジャにおけるフロント側の筒状部分に摺動自在に嵌合された第1プランジャプレートと、第1プランジャプレートを弁プランジャに対してフロント側にむけて付勢する第1ばねと、出力軸の基部とバルブボディの端面との間に介在されて、出力軸に作用する反力を第1プランジャプレートと第1ばねを介して弁プランジャおよび入力軸に伝達するリアクションディスクとを備えたブレーキ倍力装置は知られている(例えば実公平7−8337号公報)。
上記従来の装置では、ブレーキ倍力装置の非作動状態では第1プランジャプレートのフロント側の端面は、弁プランジャのフロント側の端面よりも僅かにフロント側に突出している。そして、ブレーキ倍力装置が作動された時には、出力軸に作用する反力によってリアクションディスクが膨出して第1プランジャプレートのフロント側の端面に当接し、次いで反力の上昇に伴って第1ばねが圧縮されるのに伴ってリアクションディスクは第1プランジャプレートおよびプランジャプレートの端面に当接する。これにより、リアクションディスクが第1プランジャプレートだけに当接している状態では大きな倍力比で出力が上昇し、リアクションディスクが第1プランジャプレートおよび弁プランジャの両方に当接している状態では小さな倍力比で出力が上昇する。このように、従来の装置では、ブレーキペダルの踏力(入力)が小さな領域と大きな領域とで2段階で倍力比を変更することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ブレーキ倍力装置においては、同一出力が得られる際のブレーキペダルの踏み込み時と解放時の入力の差であるヒステリシスが存在することは知られている。そして、上述した従来の装置においても、倍力比が大きな領域だけでなく、倍力比が小さな領域、つまりブレーキペダルの踏力が大きな領域でもヒステリシスが生じていたものである。
しかしながら、このようにブレーキペダルの踏力が大きな領域においてヒステリシスが存在すると、運転者はブレーキの制御性が悪い感じるという欠点があった。そこで、倍力比を2段階に変更できるように構成したブレーキ倍力装置を前提とした上で、ブレーキペダルの踏力が大きな領域においてヒステリシスが実質的に零となるブレーキ倍力措置が要望されていたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述した事情に鑑み、本発明は、上述したブレーキ倍力装置において、
上記第1プランジャプレートのフロント側の外周部に環状の第2プランジャプレートを摺動自在に嵌装するとともに、第1ばねよりもばね定数が大きな第2ばねを第2プランジャプレートと弁プランジャとの間に設けて、
ブレーキ倍力装置の非作動状態においては、第2プランジャプレートのフロント側の端面を第1プランジャプレートのフロント側の端面よりもリヤ側に位置させ、
ブレーキ倍力装置が作動された際のブレーキペダルの踏力が小さな領域では、リアクションディスクを第1プランジャプレートのフロント側の端面に当接させて、出力軸に作用する反力を第1プランジャプレートと第1ばねとを介して弁プランジャに伝達させるように構成し、
ブレーキ倍力装置が作動された際のブレーキペダルの踏力が大きな領域では、リアクションディスクを両プランジャプレートのフロント側の端面に当接させて、出力軸に作用する反力を上記両プランジャと第1ばねおよび第2ばねを介して弁プランジャに伝達させるように構成したものである。
【0005】
【作用】
このような構成によれば、ブレーキ倍力装置が作動されると、出力軸に作用する反力によってリアクションディスクがリヤ側へ膨出して先ず第1プランジャプレートのフロント側の端面に当接する。この状態では、大きな倍力比で出力が上昇する。
その後、ブレーキペダルの踏力の上昇に伴って反力も上昇するので、第1ばねが圧縮され、それに伴ってリアクションディスクは第1プランジャプレートだけでなく第2プランジャプレートにも当接する。この状態から小さな倍力比で出力が上昇する。
ところで、リアクションディスクは、上述した小さな倍力比で出力が上昇する領域、つまり、ブレーキペダルの踏力が大きな領域では、ブレーキペダルの踏み込みを解放すると、弁プランジャに連動した弁機構によって流体回路が切り替わって出力は直ちに低下する。しかしながら、この時には第2プランジャプレートと弁プランジャとは第2ばねを介して連動しているので、リヤ側へ膨出したリアクションディスクがフロント側へ戻るまでは入力は低下しないことになる。そのため、小さな倍力比で出力が上昇する領域では、ヒステリシスは実質的に零となる。
したがって、ブレーキペダルの踏力(入力)が大きな領域におけるブレーキの制御性を良好なものとすることができる。
【0006】
【実施例】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1において、ブレーキ倍力装置1のシェル2内には、概略筒状のバルブボディ3を摺動自在に設けている。
上記バルブボディ3の外周部には、皿状のパワーピストン4を取り付けてあり、また、このパワーピストン4の背面にゴム製のダイアフラム5を張設している。このダイアフラム5によってシェル2内をフロント側の定圧室Aとリヤ側の変圧室Bとに区画形成している。
上記バルブボディ3には、上記定圧室Aと変圧室Bとの間の流体回路を切り換える従来公知の弁機構6を設けている。弁機構6は、バルブボディ3に形成した環状の第1弁座7と、この第1弁座7よりも内側で上記バルブボディ3に摺動自在に設けた弁プランジャ8と、弁プランジャ8のリヤ側の端部に形成した環状の第2弁座11と、さらに両弁座7,11に図1の右方からばね12によって着座する弁体13とを備えている。
上記第1弁座7とそれに接離する弁体13の環状のシート部とによって真空弁14を形成している。この真空弁14よりも外周側の空間は、バルブボディ3に形成した軸方向の定圧通路15を介して定圧室Aに連通させてあり、この定圧室Aは、シェル2のフロント側の壁面に取り付けた図示しない負圧導入管を介してインテークマニホールドに連通させている。
他方、上記第2弁座11とそれに接離する弁体13の環状のシート部とによって大気弁16を構成している。そして、上記真空弁14よりも内周側で、大気弁16よりも外周側となる中間部分の空間は、バルブボディ3に形成した半径方向の変圧通路17を介して変圧室Bに連通させている。
さらに、上記大気弁16よりも内周側の空間は、バルブボディ3の内周部によって構成した大気通路18とそこに設けたフィルタ21を介して大気に連通させている。
弁プランジャ8は、バルブボディ3の内周部に摺動自在に嵌合してあり、弁プランジャ8のリヤ側の端部の軸部には入力軸22に連結している。この入力軸22に図示しないブレーキペダルが連結されている。弁プランジャ8には半径方向外方からキー部材23を係合させてあり、それによって、弁プランジャ8がバルブボディ3の内周部からリヤ側へ脱落しないようにしている。
【0007】
しかして、本実施例は、弁プランジャ8のフロント側の部分とその周辺の構成を改良することにより、倍力比を2段階に変更できるとともにブレーキペダルの踏力が大きい領域におけるヒステリシスを実質的に零となるようにしたものである。
すなわち、弁プランジャ8におけるフロント側の部分は、円筒状に形成した収納部8Aとしてあり、この収納部8A内に、丸棒状に形成した第1プランジャプレート24における軸方向リヤ側の部分を摺動自在嵌合している。
収納部8Aにおけるフロント側の端部は半径方向内方に折り曲げてストッパ部8Bとしてあり、他方、第1プランジャプレート24の軸方向の中央側には環状突起24Aを形成している。
そして、この環状突起24Aとそれに対向する収納部8Aの底部とにわたって所定のセット荷重の第1ばね25を弾装している。これにより、第1プランジャプレート24は、弁プランジャ8に対して常時フロント側に付勢されており、この図1に示したブレーキ倍力装置1の非作動状態では、第1プランジャプレート24は、その環状突起24Aがストッパ部8bに当接する前進端位置に維持されている。この時、第1プランジャプレート24のリヤ側の端面とそれに対向する収納部8Aの底部とは離隔している。また、この状態では、第1プランジャプレート24における環状突起24Aよりもフロント側の外周部が、収納部8Aよりもフロント側に突出している。
【0008】
第1プランジャプレート24におけるフロント側の外周部には、環状の第2プランジャプレート26を摺動自在に嵌装している。第2プランジャプレート26のリヤ側の端部の外周部は、半径方向外方に引伸してフランジ部26Aを形成している。そして、このフランジ部26Aと、弁プランジャ8の外周部に嵌着したリング27との間に第2ばね28を設けている。
この第2ばね28のばね定数は、上記収納部8A内に弾装した第1ばね25のばね定数よりも大きなものを採用してあり、軸方向に圧縮されていない自然状態でフランジ部26Aとリング27との間に介在させている。
この状態においては、第1プランジャプレート24のフロント側の端面24Bが第2プランジャプレート26を僅かに貫通しており、したがって、第1プランジャプレート24のフロント側の端面24Bは第2プランジャプレート26のフロント側の端面26Bよりも僅かにフロント側に突出している。この突出量は、図1に示したブレーキ倍力装置1の非作動状態において、第1プランジャプレート24のリヤ側の端面とそれに対向する収納部8Aの底部とが隔てた寸法よりも小さくなるように設定している。
また、この状態においては、第2プランジャプレート26のリヤ側の端面と収納部8Aにおけるストッパ部8Bとの間に間隙が維持されている。
上記両プランジャプレート24,26の外方側には、リヤ側の内周部が小径となる段付スリーブ31を配置してあり、この段付スリーブ31におけるリヤ側の外周部を気密を保持してバルブボディ3の内周部に嵌着している。この段付スリーブ31におけるフロント側の内周部に、上記第2プランジャプレート26のフロント側の外周部をリヤ側から摺動自在に嵌合している。なお、この段付スリーブ31は実質的にバルブボディの一部を構成するものである。
【0009】
一方、定圧室A内には、従来公知の出力軸32を配置してあり、この出力軸32におけるリヤ側の基部に形成した凹陥部32Aを上記段付スリーブ31の外周部に摺動自在に嵌装している。また、出力軸32の凹陥部32A内には円盤状のリアクションディスク33を収納してあり、このリアクションディスク33は出力軸32の凹陥部32Aの底部と段付スリーブ31のフロント側の端面との間に介在させている。
出力軸32の先端(フロント側の端部)は、シェル2のフロント側の軸部を貫通させて外部に突出させるとともに、図示しないマスターシリンダのピストンに連動させている。
シェル2のフロント側の壁面とバルブボディ3とにわたってはリターンスプリング34を弾装してあるので、上記パワーピストン4やバルブボディ3等は、通常は図示非作動位置に保持されている。
この非作動状態では、上記キー部材23をシェル2の内壁面に当接させてバルブボディ3に対する弁プランジャ8の自由な右行を規制し、次に入力軸22および弁プランジャ8が作動された際に直ちに上記弁機構7による流体回路の切換え動作が得られるようにしている。
また、このブレーキ倍力装置1の非作動状態では、両プランジャプレート24,26のフロント側の端面24B、26Bは、段付スリーブ31のフロント側の端面よりもわずかにリヤ側に位置しているので、それらはリアクションディスク33から僅かに離隔している。また、第1プランジャプレート24のフロント側の端面24Bは、第2プランジャプレート26のフロント側の端面26Bよりもわずかにフロント側に突出している。さらに、この時には第2ばね28は圧縮されておらず、第2プランジャプレート26を弁プランジャ8のフロント側の端部(ストッパ部8B)から離隔させるためのスペーサとして機能している。これにより、第2プランジャプレート26のフランジ部26Aは、弁プランジャ8のストッパ部8Bと段付スリーブ31の段部端面との中間の位置に位置している。
さらに、このブレーキ倍力装置1の非作動状態では、真空弁14は解放されており、他方、大気弁16は閉鎖されている。そのため、定圧室Aおよび変圧室Bには負圧が導入されている。
【0010】
(作動説明)
以上の構成において、図1に示したブレーキ倍力装置1の非作動状態から図示しないブレーキペダルが踏み込まれると、入力軸22および弁プランジャ8が前進されるので、大気弁16が開放される一方、真空弁14が閉鎖される。これによって、変圧室Bに大気が導入されて、ブレーキ倍力装置1が作動される。
すると、出力軸32に作用する出力の反力によってリアクションディスク33がリヤ側へ膨出して、第1プランジャプレート24のフロント側の端面24Bに当接する。この時点は、図2にAで示す時点であり、一般にジャンピングと称されている。このジャンピングの時点の倍力比は、リアクションディスク33と当接する段付スリーブ31の端面の面積をS1とし、第1プランジャプレート24のフロント側の端面24Bの面積をS2としたときに、(S1+S2)/S2で求められる。この後、Bの時点まで上記倍力比で出力が増加する。
次に、ブレーキペダルの踏力(入力)の上昇に伴ってリアクションディスク33がさらにリヤ側に膨出することにより、上記第1ばね25が圧縮されて、第1プランジャプレート24が収納部8Aに対してリヤ側へ後退される。
これにともない、第1プランジャプレート24のフロント側の端面24Bは第2プランジャプレート26のフロント側の端面26Bと同一平面上となり、したがって、それら両部材24,26のフロント側端面24B,26Bにリアクションディスク33が当接する。この時点は、図2にBで示した時点である。
【0011】
このBの時点以降の倍力比は、それ以前の倍力比よりも小さなものとなる。Bの時点から全負荷状態となるCの時点までの倍力比は次の数式で求められる。すなわち、リアクションディスク33と当接する第2プランジャプレート26の端面26Bの面積をS3とし、リアクションディスク33と当接する段付スリーブ31のフロント側の端面の面積を上記S1、さらに第1プランジャプレート24の端面24Bの面積を上記S2としたときに、(S1+S2+S3)/(S2+S3)となる。
ここで、S2<(S2+S3)なので、Bの時点以降の倍力比は、それ以前のAからBまでの領域の倍力比よりも小さくなり、したがって、運転者に伝達されるブレーキ反力は、上述したAからBまでの領域では小さく感知され、次にB以降の領域ではそれ以前に比較して大きく感知されるようになる。
そして、全負荷状態となるCの時点以降は、倍力比1で出力が増大されるようになり、したがって、全負荷状態となるC以降の運転者に伝達されるブレーキ反力は、それ以前に比較して大きなものと感知されるようになる。
【0012】
このように、本実施例では、ブレーキ倍力装置1が作動されてから全負荷点Cとなるまでの間に倍力比を二段階で変更できるので、作動開始後のAからBに示したブレーキペダルの踏力が小さな領域では、運転者に対して小さなブレーキ反力が伝達され、ブレーキペダルの踏力が大きなBからCの領域では運転者に対して大きなブレーキ反力が伝達されるようになり、その後にブレーキ反力が最も大きくなる全負荷点Cに移行するようになる。
したがって、出力が増大する後半の領域において運転者に安心感のあるブレーキ反力を伝達することができるとともに、作動開始されてから全負荷点に至るまでのブレーキ反力の変動を円滑な変動として運転者に感知させることができる。ところで、上記倍力比が小さく、かつブレーキペダルの踏力(入力)が大きな領域において、真空弁14および大気弁16がともに閉鎖されるサーボバランス状態からブレーキペダルの踏み込みが解放されると、真空弁14が開放されるので直ちに出力は低下する。しかしながら、上述したように、この状態では、リアクションディスク33が両プランジャ24、26のフロント側の端面24B、26Bに当接しており、ブレーキ反力は第2ばね28と第1ばね25を介して弁プランジャ8および入力軸22に伝達されている。そのため、上述したように出力は直ちに低下するが、膨出したリアクションディスク33がフロント側へ戻るまで入力は変化しない。
このことは、倍力比が小さくなるBからCの領域においては、ブレーキペダルの踏み込み時と解放時における入力と出力との関係は実質的に同じになり、BとCを結ぶ直線だけで示されることになる。つまり、本実施例では、BからCの領域においては、同一出力が得られる場合の入力の差であるヒステリシスは、実質的に零となる。
【0013】
このような本実施例に対して、上述した従来の装置では、倍力比が小さくなるBからCの領域においては、サーボバランス状態からブレーキペダルの踏み込みを解放すると想像線で示した様に出力が低下する。つまり、上述した従来の装置では、倍力比が大きくなるAからBの領域だけでなく、倍力比が小さくなるBからCの領域においてもヒステリシスが存在するので、このような従来のものでは、ブレーキペダルの踏力が大きくなるBからCの領域において、ブレーキの制御性が悪いという欠点が指摘されていたものである。
このような従来に対して、本実施例では、ブレーキペダルの踏力が大きくなるBからCの領域において、ヒステリシスを実施的に零とすることができるので、ブレーキの制御性を良好にすることができる。
なお、倍力比が大きくなるブレーキペダルの踏力(入力)が小さな領域(AからBの領域)においてブレーキペダルの踏み込みを解放したときには、従来と同様に直線Dで示すように出力が低下する。つまり、本実施例においても、AからBの領域では、従来と同様にヒステリシスが生じるようになっている。
【0014】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、ブレーキペダルの踏力(入力)が大きな領域におけるブレーキの制御性が良好になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】図1に示したブレーキ倍力装置および従来の装置の特性線図。
【符号の説明】
1 ブレーキ倍力装置 3 バルブボディ
6 弁機構 8 弁プランジャ
24 第1プランジャプレート 26 第2プランジャプレート
32 出力軸 33 リアクションディスク
25 ばね(第1ばね) 28 ばね(第2ばね)
Claims (1)
- シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに摺動自在に嵌合されて入力軸と連動する弁プランジャと、この弁プランジャにおけるフロント側の筒状部分に摺動自在に嵌合された第1プランジャプレートと、第1プランジャプレートを弁プランジャに対してフロント側にむけて付勢する第1ばねと、出力軸の基部とバルブボディの端面との間に介在されて、出力軸に作用する反力を第1プランジャプレートと第1ばねを介して弁プランジャおよび入力軸に伝達するリアクションディスクとを備えたブレーキ倍力装置において、
上記第1プランジャプレートのフロント側の外周部に環状の第2プランジャプレートを摺動自在に嵌装するとともに、第1ばねよりもばね定数が大きな第2ばねを第2プランジャプレートと弁プランジャとの間に設けて、
ブレーキ倍力装置の非作動状態においては、第2プランジャプレートのフロント側の端面を第1プランジャプレートのフロント側の端面よりもリヤ側に位置させ、
ブレーキ倍力装置が作動された際のブレーキペダルの踏力が小さな領域では、リアクションディスクを第1プランジャプレートのフロント側の端面に当接させて、出力軸に作用する反力を第1プランジャプレートと第1ばねとを介して弁プランジャに伝達させるように構成し、
ブレーキ倍力装置が作動された際のブレーキペダルの踏力が大きな領域では、リアクションディスクを両プランジャプレートのフロント側の端面に当接させて、出力軸に作用する反力を上記両プランジャと第1ばねおよび第2ばねを介して弁プランジャに伝達させるように構成したことを特徴とするブレーキ倍力装置。
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