JP3685632B2 - スターリング熱機関 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食品流通、環境試験、医療、バイオ産業、半導体製造等の産業用、あるいは家庭用機器等のあるゆる産業分野の冷凍、冷却に使用できるスターリング冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境問題におけるフロン代替の冷凍装置として、又従来の冷却装置より使用温度が広範囲で、従って、冷凍庫、冷蔵庫、投げ込み式クーラー等の業務用又は家庭用の冷熱利用機器をはじめとして、低温液循環器、低温恒温器、恒温槽、ヒートショック試験装置、凍結乾燥機、温度特性試験装置、血液・細胞保存装置、コールドクーラ、その他各種の冷熱装置等のあらゆる産業分野の冷熱利用機器に適用可能な、コンパクトで、しかも成績係数が高く、エネルギー効率が良好となる冷凍機として、スターリング冷凍機が脚光を浴びている。
【0003】
図1は、スターリング冷凍機1の全体概略図を示すものであり、ハウジング2内において、モータ3により動作するクランクシャフト4のクランク部5、6に夫々クロスガイドヘッド7、8を介して圧縮ピストンロッド9と膨張ピストンロッド10が連結されている。これらの圧縮ピストンロッド9と膨張ピストンロッド10を介して、圧縮ピストン11と膨張ピストン12が位相差をもって夫々圧縮シリンダ13と膨張シリンダ14内を往復動し、これによって作動ガスの圧縮と膨張を行ない、圧縮シリンダ13の高温室(圧縮室)15と膨張シリンダ14の低温室(膨張室)16との間に再生器17を介して配設された放熱用熱交換器(高温側熱交換器)18と冷却用熱交換器(低温側熱交換器)19とにより、夫々放熱用冷媒及び冷熱冷媒と、作動ガスとの熱交換が行なわれる。
【0004】
ところで、ピストンロッド9、10に沿ってクランク室から油やオイルミストが上昇する、いわゆる油上がりという問題がある。この油上がりは、油やオイルミストが圧縮シリンダや膨張シリンダに入るとその内面に付着し、又熱により炭化してスターリング冷凍機の性能及び耐久性を著しく低減させる。この油上がりの問題を解決するために、従来、圧縮ピストンロッド9と膨張ピストンロッド10は、オイルシール20、21によりシールされている。
【0005】
ところで、このオイルシールについては、構造及び材料面でいろいろな開発が行なわれているが、必ずしもシール性能、耐久性において十分とはいえず、又ロールソックスタイプのシールシステムも提案されているが、耐久性において十分とはいえない現況である。
【0006】
又、スターリング冷凍機が運転しているとクランク室26は、温度が上昇してその内部圧力は上昇する。このクランク室の圧力上昇は、上記オイルシールに機械的に負担をかけ劣化の原因となり、その圧力により上記油上がりを助長し、性能上も悪影響を与えるという問題があった。又、圧縮ピストン及び膨張ピストンの往復動により、その背面側に圧力変動が生じ、オイルシールへ悪影響を生じるという問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記スターリング冷凍機特有の諸問題を解決することを目的とするものであり、本発明の課題は次のとおりである。
(1)油上がりを防止し、かつ長寿命なピストンロッドのオイルシール用ベローズを実現し、スターリング冷凍機の性能及び寿命を向上する。
(2)クランク室の温度上昇に伴う圧力上昇は、一般的なオイルシールを採用してもその劣化や油上がりを防げず、又上記オイルシール用ベローズを採用しても、その内外圧力差を生じてベローズ自体や冷凍機性能に悪影響を及ぼすが、このクランク室の温度上昇に伴う圧力上昇を、圧力調整用ベローズを有するバッファタンクを採用することで解決する。
(3)オイルシールや冷凍機性能に悪影響を及ぼす圧縮又は膨張するピストンの背面側に生じる圧力変動の問題を、圧力調整用ベローズ付き又は無しのバッファタンクを採用することで、解消する。
(4)上記ピストンの背面側に生じる圧力変動の問題を、クランク室を有するハウジング内の空間を利用して解消する。具体的には、上記ピストンの背面側を油捕捉装置を介してクランク室を有するハウジング内の空間に連通して解消する。
この場合、油捕捉装置調整用絞り装置を並用する(直列に並べて用いる)こともある。
【0009】
【課題を解決する手段】
本発明は上記課題を解決するために、クランク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に隣接して配置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動し作動ガスを圧縮又は膨張するピストンあるいはディスプレーサと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記ピストンあるいはディスプレーサに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口部に配設されたオイルシールとを備えて成るスターリング熱機関において、上記オイルシールは、その先端が上記シリンダ内において上記ピストンロッドに固定され、その基端が上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口の周縁に固着されたオイルシール用ベローズから成り、該オイルシール用ベローズを設けることにより、上記ハウジング内の空間から上記シリンダーへの油の侵入が阻止され、上記作動ガスを圧縮又は膨張するピストンの背面側の空間と、上記ハウジング内の空間との間に、上記背面側の空間内の圧力変動及び上記ハウジング内の圧力上昇を吸収するためのバッファタンクを連通手段を介して連通して設け、上記バッファタンクは、その内部に、圧力調整用ベローズが配設されて、該圧力調整用ベローズの開口側の室と閉止壁側の室に区画されており、上記開口側の室及び閉止壁側の室は、夫々上記ピストンの背面側の空間、又は上記ハウジング内の空間のいずれか一方の空間に連通していることを特徴とするスターリング熱機関を提供する。
【0010】
さらに、本発明は上記課題を解決するために、クランク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に隣接して配置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動し作動ガスを圧縮又は膨張するピストンあるいはディスプレーサと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記ピストンあるいはディスプレーサに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口部に配設されたオイルシールとを備えて成るスターリング熱機関において、上記オイルシールは、その先端が上記シリンダ内において上記ピストンロッドに固定され、その基端が上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口の周縁に固着されたオイルシール用ベローズから成り、該オイルシール用ベローズを設けることにより、上記ハウジング内の空間から上記シリンダーへの油の侵入が阻止され、上記作動ガスを圧縮又は膨張するピストンの背面側の空間と、上記ハウジング内の空間とを、上記背面側の空間の圧力変動を吸収するために、油捕捉装置を介して連通して設けたことを特徴とするスターリング熱機関を提供する。
【0011】
さらに、本発明は上記課題を解決するために、クランク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に隣接して配置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動し作動ガスを圧縮又は膨張するピストンあるいはディスプレーサと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記ピストンあるいはディスプレーサに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口部に配設されたオイルシールとを備えて成るスターリング熱機関において、上記オイルシールは、その先端が上記シリンダ内において上記ピストンロッドに固定され、その基端が上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口の周縁に固着されたオイルシール用ベローズから成り、該オイルシール用ベローズを設けることにより、上記ハウジング内の空間から上記シリンダーへの油の侵入が阻止され、上記作動ガスを圧縮又は膨張するピストンの背面側の空間に、上記背面側の空間の圧力変動を吸収するためのバッファタンクを連通手段を介して連通して設け、上記バッファタンクと上記ハウジング内の空間の間に、油捕捉装置又は油捕捉装置と圧力調整用絞り装置を連通して設け、上記作動ガスを圧縮又は膨張するピストンの背面側の空間と、上記ハウジング内の空間とを圧力調整できるようにしたことを特徴とするスターリング熱機関を提供する。
【0012】
さらに、本発明は上記課題を解決するために、クランク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に隣接して配置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動し作動ガスを圧縮又は膨張するピストンあるいはディスプレーサと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記ピストンあるいはディスプレーサに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口部に配設されたオイルシールとを備えて成るスターリング熱機関において、上記オイルシールは、その先端が上記シリンダ内において上記ピストンロッドに固定され、その基端が上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口の周縁に固着されたオイルシール用ベローズから成り、該オイルシール用ベローズを設けることにより、上記ハウジング内の空間から上記シリンダーへの油の侵入が阻止され、上記オイルシールとして、上記オイルシール用ベローズに加えて上記ピストンロッドに圧接する環状の耐圧仕様のオイルシールをクランク室頂部の開口に設け、上記作動ガスを圧縮又は膨張するピストンの背面側の空間と、上記オイルシール用ベローズで形成されるシール室との間に、上記ピストンの背面側に生じる無効な圧力変動と上記シール室に生じる無効な圧力変動を低減させるためにバッファタンクを連通手段を介して連通して設け、上記バッファタンクは、その内部に、圧力調整用のベローズが配設されて、上記圧力調整用ベローズの開口側の室と閉止壁側の室に区画されており、上記開口側の室及び閉止壁側の室は、夫々上記ピストンの背面側の空間か、又は上記シール室のいずれか一方の空間に連通していることを特徴とするスターリング熱機関を提供する。
【0014】
さらに、本発明は、上記課題を解決するために、クランク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に隣接して配置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動し作動ガスを圧縮又は膨張するピストンあるいはディスプレーサと、
上記クランク室内のクランクと連動し、上記ピストンあるいはディスプレーサに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口部に配設されたオイルシールとを備えて成るスターリング熱機関において、上記ピストンの背面側の空間と、上記ハウジング内の空間との間に、上記背面側の空間内の圧力変動と上記ハウジング内の圧力上昇を吸収するためのバッファタンクを連通手段を介して連通して設け、上記バッファタンクと上記ハウジング内の空間の間に、油補足装置又は油捕捉装置と圧力調整用絞り装置を連通して設け、上記作動ガスを圧縮又は膨張するピストンの背面側の空間と、上記ハウジング内の空間とを圧力調整できるようにしたことを特徴とするスターリング熱機関を提供する。
【0015】
さらに、本発明は、上記課題を解決するために、クランク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に隣接して配置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動し作動ガスを圧縮又は膨張するピストンあるいはディスプレーサと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記ピストンあるいはディスプレーサに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピストンロッドが貫通するクランク室頂部の開口部に配設されたオイルシールとを備えて成るスターリング熱機関において、上記ピストンの背面側の空間と、上記ハウジング内の空間とを、上記背面側の空間の圧力変動を吸収するために、油捕捉装置を介して連通したことを特徴とするスターリング熱機関を提供する。
【0016】
そして、上記圧力調整用ベローズは、一本のベローズ又は一対の互いに対向する対向型ベローズから成るような構成としてもよい。
【0017】
そして、上記圧力調整用ベローズの閉止壁に対してばねにより圧縮力が加えられている構成としてもよい。
【0018】
そして、上記圧力調整用ベローズは、バッファタンクに対してガイド部材により案内され、撓むことなく円滑に伸縮するような構成としてもよい。
【0019】
そして、上記バッファタンクは1又は2以上配設されている構成としてもよい。
【0022】
そして、上記スターリング熱機関は、スターリング冷凍機又はスターリングエンジンとして適用してもよい。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
本発明の実施の形態をスターリング冷凍機に関する実施例1〜9に基づき図面を参照して以下に説明する。図2は本発明に係るスターリング冷凍機の実施例1を示す図である。実施例1のスターリング冷凍機22Aの概要は、まず、油上がり防止のためにオイルシール用ベローズを設けた構成を特徴とし、さらに、クランク室と連通する圧力調整用ベローズ付きバッファタンクを設け、このオイルシール用ベローズに対する、クランク室の温度上昇に起因するハウジング内空間の圧力上昇並びに圧縮ピストン及び膨張するピストンの背面側の空間の圧力変動を吸収する構成を特徴とする。
【0024】
これを詳細に説明すると、図2において、スターリング冷凍機22Aのハウジング23は、鋳物で形成され、ハウジング23内は、区画壁24によってモータ室25とクランク室26とに区画され、このモータ室25には正逆回転可能なモータ27が、クランク室26には、モータ27の回転動作を往復動に変換する回転往復変換機構部28が夫々配設されている。モータ室25及びクランク室26は、夫々蓋29、30で閉止されている。
【0025】
ハウジング23内には、区画壁24を貫通し、軸受31、32、33に軸支されたクランクシャフト34が回転可能に配置されている。モータ27は、ステータ35とロータ36とから構成され、このロータ36の中央にクランクシャフト34が固定されている。
【0026】
回転往復変換機構部28は、クランク室26内に延びたクランクシャフト34のクランク部37、38と、このクランク部37、38に連結されたコンロッド39、40と、このコンロッドの先端に取り付けられたクロスガイドヘッド41、42とで構成され、スターリング冷凍機22Aの駆動伝達手段として機能している。
【0027】
クロスガイドヘッド41、42は、ハウジング23のシリンダの内壁に設けられたクロスガイドライナ43、44内を往復動可能に配置されている。クランク部37、38は、モータ27の正転時にクランク38がクランク37より先行して移動するように、位相差を付けて形成されている。この位相差は、一般的には約90度の位相差が採用される。
【0028】
スターリング冷凍機22Aのハウジング23のクランク室26の上部には、圧縮シリンダ45と膨張シリンダ46とが配設されている。圧縮シリンダ45と膨張シリンダ46並びにハウジング23内には、作動ガスとして、例えば、ヘリウム、水素、窒素等が封入されている。
【0029】
圧縮シリンダ45は、ハウジング23にボルト等によって固定される圧縮シリンダブロック47を有し、この圧縮シリンダブロック47の空間内をピストンリングの付設された圧縮ピストン48が往復動して、この空間の上部が高温室(圧縮空間)49であり、この中の作動ガスは圧縮されて高温となる。
【0030】
圧縮ピストンロッド50は、一端が圧縮ピストン48に固定し、他端がクロスガイドヘッド41に回動自在に連結されている。ハウジング23の上部の開口51を封止するように、オイルシール用ベローズ53の上端が圧縮ピストンロッド50に固着され、その下端が開口51の周縁部に固着されている。
【0031】
これにより、圧縮シリンダ45とハウジング23のクランク室26が完全に封止され、クランク室26からオイルが圧縮シリンダ45内に入ることが完全に防止される。オイルシール用ベローズ53は、金属材料をプレス加工により一体成形した成形ベローズ又は溶接により組み立てた溶接ベローズが使用される。
【0032】
往復動する圧縮ピストン48は上死点及び下死点で摺動方向が反転するため、速度がゼロになり、上死点及び下死点付近では速度が遅く単位時間当たりの容積の変化量も小さく、下死点から上死点及び上死点から下死点に向かって移動するときの夫々の中間点で最高速度になり、単位時間当たりのピストンの移動による容積の変化量も最大となる。
【0033】
一方、膨張シリンダ46は、圧縮シリンダの若干上方に位置して、ボルト等によってハウジング23に固定される膨張シリンダブロック54を有し、この膨張シリンダブロック54の空間内をピストンリングの付設された膨張ピストン55が往復摺動して、この空間の上部が低温室(膨張空間)56であり、この中の作動ガスが膨張し低温となる。膨張ピストン55は、圧縮ピストン48より約90度の位相だけ先行して移動する。
【0034】
膨張ピストンロッド57は、一端が膨張ピストン55に固定し、他端がクロスガイドヘッド42に回動自在に連結されている。ハウジング23の上部開口52を封止するように、オイルシール用ベローズ58の上端が膨張ピストンロッド57に固着され、オイルシール用ベローズ58の下端がハウジング23の開口52周縁部に固着されている。
【0035】
これにより、膨張シリンダ46とクランク室26が完全に封止され、クランク室26から膨張ピストンロッド57に沿って膨張シリンダ46内に入ることが完全に防止される。オイルシール用ベローズ58は、圧縮シリンダ用と同様のベローズが使用される。
【0036】
スターリング冷凍機22Aには、バッファタンク59が配設されており、バッファタンク59内には、その軸方向に伸縮する圧力調整用ベローズ61が配設されている。この圧力調整用ベローズ61により、バッファタンク59が、圧力調整用ベローズ61の開口側の室63と圧力調整用ベローズ61の閉止壁側に室65に区画されている。
【0037】
圧力調整用ベローズ61の開口側の室63は、管67により、圧縮シリンダの圧縮ピストン48の背面側の空間69と連通している。そして、室69と膨張シリンダの膨張ピストン55の背面側の空間70との隔壁に連通孔69’を形成し、二つの空間69、70を互いに連通している。圧力調整用ベローズ61の閉止壁側の室65は、管71によりハウジング23のモータ室25及びクランク室26と連通している(この点、モータ室25とクランク室26は互いに区画壁24により仕切られているが、互いに気密状態に仕切られているのではなく、連通状態であるから、本明細書では、ハウジング23内の空間と連通しているという表現とする。)。これらの圧力調整用ベローズ61は、オイルシール用ベローズ53、58同様に金属ベローズ、又は樹脂やゴム製のベローズが使用される。
【0038】
膨張シリンダブロック54には、圧縮シリンダ45の高温室(圧縮空間)49と連通する環状のマニホールド73が設けられており、さらに放熱用熱交換器74、再生器75及び冷却用熱交換器76が互いに順次連通して環状に配設されている。圧縮シリンダブロック45の上端部近くには、連通孔77が形成されており、これにより、高温室(圧縮空間)49と低温室(膨張空間)56は、連通孔77、マニホールド73、放熱用熱交換器74、再生器75及び冷却用熱交換器76を介して互いに順次連通するように構成されている。
【0039】
放熱用熱交換器74は、アニュラータイプの熱交換器、例えば、シェルアンドチューブ式熱交換器(環状の熱交換室内に作動ガスを流す多数のチューブを軸方向に貫設して、冷却用の水を熱交換室内に流して作動ガスを冷却する熱交換器。)等が採用される。
【0040】
放熱用熱交換器74は、冷却水循環管路78及び冷却水用ポンプP1を介して放熱器79と接続しており、冷却水を循環している。放熱用熱交換器74で熱交換され加熱された冷却水は放熱器79の冷却ファン80により冷却される。冷却水循環管路78は、リザーババルブ81を介して、水用リザーバタンク82が接続されている。又、放熱器79には、エアー抜き83が接続されていると共に、ドレーンバルブ84が接続されている。
【0041】
膨張シリンダブロック54の上部(コールドヘッド85)には、冷却用熱交換器76が形成されている。冷却用熱交換器76は、内側に作動ガスの流路86を有し、外側に冷却フィンが形成されて構成される。冷却用熱交換器は、その用途に応じていろいろな構造が採用される。例えば、膨張シリンダブロック54の頂部に、ジャケット壁を設け、このジャケット壁内にエチルアルコール、HFE、PFC、PFG、窒素、ヘリウム等冷熱冷媒を流す構造としてもよい。
【0042】
本発明のスターリング冷凍機は、圧縮シリンダ45と膨張シリンダ46の2ピストンとすることにより、スターリング冷凍機の作動ガスの充填された空間の容積変動を大きくすることによって、冷凍能力の大きいスターリング冷凍機22Aを提供できるようにしている。
【0043】
次に、本発明の上記実施例のスターリング冷却装置の作用を説明する。モータ27によってクランクシャフト34が正方向に回転し、クランク室26内のクランク部37、38が互いに位相がずれて回転する。このクランク部37、38に回動自在に連結されたコンロッド39、40を介してクロスガイドヘッド41、42がクロスガイドライナ43、44を往復する。クロスガイドヘッド41、42の夫々に圧縮ピストンロッド50及び膨張ピストンロッド57を介して連結された圧縮ピストン48及び膨張ピストン55が、互いに位相差をもって往復動する。
【0044】
膨張ピストン55が約90度先行して上死点付近でゆっくりと移動中、圧縮ピストン48は中間付近を上死点に向かって急速に移動して作動ガスの圧縮動作を行なう。圧縮された作動ガスは、連通孔77及びマニホールド73を通り放熱用熱交換器74に流入する。放熱用熱交換器74内で冷却水に放熱した作動ガスは、再生器75で冷却され、流路86を通って低温室(膨張空間)56内に流入する。
【0045】
圧縮ピストン48が上死点近辺でゆっくりと移動している時に膨張ピストン55は急激に下死点に向かって移動し低温室(膨張空間)56に流入した作動ガスは急激に膨張し冷熱が発生する。これにより膨張空間を囲むコールドヘッド85は冷却され低温となる。
【0046】
膨張ピストン55が下死点から上死点に移動するときには圧縮ピストン48は中間位置から下死点に向かっており、作動ガスは低温室(膨張空間)56より流路86を通り再生器75に流入し作動ガスの有する冷熱を再生器75に蓄熱する。再生器75に蓄熱された冷熱は、上記のように高温室49から放熱用熱交換器74を通して送られてくる作動ガスを再度冷却するために再利用される。
【0047】
コールドヘッド85の冷熱は、冷凍庫、冷蔵庫、投げ込み式クーラー、低温液循環器、各種の温度特性試験用の低温恒温器、恒温槽、ヒートショック試験装置、凍結乾燥機、コールドクーラ等の冷熱利用機器に利用される。
【0048】
放熱用熱交換器74で熱交換された冷却水は、冷却水循環管路78から放熱器79に流れ、そこで冷却ファン80により冷却され、再度放熱用熱交換器74へと循環する。
【0049】
本発明では、圧縮ピストンロッド50と開口51の間は、オイルシール用ベローズ53により完全に封止されているから、油やオイルミストがクランク室26から圧縮ピストンロッド50に沿って上昇して圧縮シリンダ45内に入ることが完全に防止される。同様に、膨張ピストンロッド57との開口52の間は、オイルシール用ベローズ58により完全に封止されているから、油やオイルミストがクランク室26から膨張ピストンロッド57に沿って上昇して膨張シリンダ46内に入ることが完全に防止される。
【0050】
ところで、ハウジング23内の空間は、スターリング冷凍機の運転時には温度上昇するが、この温度上昇に伴いハウジング23内の空間内の圧力は上昇する。又、圧縮ピストン48及び膨張ピストン55のピストンの背面側の空間69、70に圧力変動が生じる。このハウジング23内の空間内の圧力の上昇及び空間69、70に圧力変動は、バッファタンク59において吸収される。特に、ハウジング23内の空間の温度上昇による上昇圧力は、圧力調整用ベローズ61が配設されていると、管71を介して室65の圧力が上昇し、圧力調整用ベローズ61を収縮させて、これにより効果的に吸収される。
【0051】
スターリング冷凍機22Aのモータ27を逆回転する。すると、圧縮ピストン48及び膨張ピストン55は、約90度の位相差をもって上記モータ27の正転動作の場合と全く逆に、圧縮ピストン48は膨張ピストン55として作用し、膨張ピストン55は圧縮ピストン48として作用する。これにより、膨張シリンダの膨張空間内の作動ガスは膨張ピストン55により圧縮され、熱を発生する。この逆回転は、スターリング冷凍機により温度制御運転をする際あるいは、冷熱利用機器の冷熱交換器に生じる霜の霜取りを行うときに利用される。
【0052】
この逆回転により膨張シリンダ46も高温となる、油上がりの油やオイルミストが加熱され炭化してシリンダ内に付着するいわゆる炭化の問題が生じるが、上記オイルシール用ベローズ58により油上がりは完全に防止されるので、この炭化の問題は生じない。
【0053】
(実施例2)
図3は、本発明に係るスターリング冷凍機の実施例2を示す図である。実施例2のスターリング冷凍機22Bの概要は、油上がり防止のためにオイルシール用ベローズを設け、このオイルシール用ベローズに対する、クランク室の温度上昇に起因する圧力上昇、並びに圧縮ピストン及び膨張するピストンの背面側の空間の圧力変動による悪影響を防止するために、これらの背面側の空間とハウジング23内の空間と連通する圧力調整用ベローズ付きバッファタンクを2つ設けた構成を特徴とする。実施例2は、実施例1とバッファタンクを二つ設けた点に関連する構成で相違するが、その他の点では構成、作用は同じである。
【0054】
これを詳細に説明すると、図3において、スターリング冷凍機22Bには、二つのバッファタンク59、60が配設されており、バッファタンク59、60内には、その軸方向に伸縮する圧力調整用ベローズ61、62が配設されている。この圧力調整用ベローズ61、62により、バッファタンク59、60が圧力調整用ベローズの開口側の室63、64と圧力調整用ベローズの閉止壁側に室65、66に区画されている。
【0055】
圧力調整用ベローズの開口側の室63、64は、管67、68により、圧縮ピストン48、膨張ピストン55の背面側の空間69、70と連通している。圧力調整用ベローズの閉止壁側の室65、66は、管71、72によりハウジング23内の空間と連通している。これらの圧力調整用ベローズ61、62は、オイルシール用ベローズ53、58同様に金属ベローズが使用される。
【0056】
実施例2の作用は実施例1と略同じであるが、実施例2では、ハウジング23内の空間の温度上昇に伴う圧力上昇及び背面側の空間69、70の圧力変動を二つのベローズ付きの二つのバッファタンク59、60により吸収している。
【0057】
(実施例3)
図4は、本発明に係るスターリング冷凍機の実施例3を示す図である。実施例3のスターリング冷凍機22Cでは、油上がり防止のためにオイルシール用ベローズを設ける。クランク室の温度上昇に起因する圧力上昇により、オイルシール用ベローズに内外圧力差が生じ、圧縮ピストン48及び膨張ピストン55のピストンの背面側の空間69、70に圧力変動が生じる。これを防止するために、背面側の空間69、70をハウジング23内の空間に油捕捉装置(オイルトラップ)87を介して連通する。
【0058】
具体的には、圧縮ピストンの背面側の空間69、70を、管67、油捕捉装置87及び管71を介して、ハウジング23内の空間に連通するように配設されている。圧縮ピストン48及び膨張ピストン55のピストン背面側の空間の圧力変動は、ハウジング23内の空間で吸収され、オイルシール用ベローズに内外圧力差が発生することが防止される。
【0059】
油捕捉装置87は、クランク室の油やオイルミストが圧縮ピストン、膨張ピストンの背面側の空間69、70に流入しないように設けられ、コンタミネーション(油汚れ)を生じる油の種類、内容物に応じてオイルフィルタ等適宜構造のものが選択される。又、コンタミネーションの起因物質を捕捉できるように、その起因物質に応じたゲッタ剤等が利用される。
【0060】
(実施例4)
図5は、本発明に係るスターリング冷凍機の実施例4を示す図である。実施例4のスターリング冷凍機22Dでは、油上がり防止のためにオイルシール用ベローズ53、58が設けられているとともに、圧縮ピストン48、膨張ピストン55の背面側の空間である空間69、70の圧力変動を吸収するバッファタンク59’(圧力調整用のベローズが付設されていないバッファタンク)が設けられている。さらに、クランク室の油やオイルミストが圧縮ピストン、膨張ピストンの背面側の空間69、70に流入しないように油捕捉装置87が設けられている。
【0061】
なお、この実施例4では、油捕捉装置87と直列に、圧力調整用絞り装置88を接続しているが、この圧力調整用絞り装置88は、ハウジング23内の油ミストが直接的に油捕捉装置87に達しないようにするためのもので、必要に応じて配設されるものである。圧力調整用絞り装置88は、具体的には、キャピラリチューブ又は圧力調整弁等が利用される。
【0062】
(実施例5)
図6は、本発明に係るスターリング冷凍機の実施例5を示す図である。実施例5のスターリング冷凍機22Eの概要は、クランク室26の温度上昇に起因する圧力上昇が小さい場合に適用されるものであり、その概要は、油上がり防止のためにオイルシール用ベローズと耐圧仕様のオイルシールを設け、クランク室の温度上昇に起因する圧力上昇に対しては耐圧仕様のオイルシールにより対処し、オイルシール用ベローズ内外の圧力変動をバッファタンク内の圧力調整用ベローズで吸収することを特徴とする。
【0063】
図6(a)において、ハウジング23の上部開口51、52と圧縮ピストンロッド50、57の間に、構造はゴム、樹脂等で製造された一般的な構造であるが耐圧仕様のオイルシール(オイルシールリング)89、90が設けられている。そして、圧縮ピストン48及び膨張ピストン55の背面側の空間69、70は、開口91を介して連通しており、この空間69、70内にシール室92を区画して形成するように、オイルシール用ベローズ53、58が一体形成されたものを設ける。このオイルシール用ベローズ53、58は、圧縮ピストンロッド50及び膨張ピストンロッド57に、夫々その頂部が固定された蛇腹状筒部を有し、下端周縁は圧縮シリンダ45及び膨張シリンダ46の内面に固着されている。
【0064】
そして、実施例1と同じ構造のバッファタンク59が設けられ、その内部に圧力調整用のベローズ61が形成されている。開口側の室63は管67を介して空間69、70に連通しており、閉止側の室65は管71を介してシール室92に連通している。なお、図6(b)に示されるようにバッファタンク59の向きは左右逆方向でもよい。
【0065】
このような構成の実施例5は、上記のように、ハウジング23内の空間の温度上昇に起因する圧力上昇が小さい場合に適用され、耐圧仕様のオイルシール(オイルシールリング)89、90が油上がりの防止を図るとともに、ハウジング23内の空間の温度上昇に起因する圧力上昇によるシール室92への影響を防止している。
【0066】
さらに、圧縮ピストン48及び膨張ピストン55の往復動により背面側の空間69、70と、シール室92との間に圧力変動が生じるが、バッファタンク59の圧力調整用ベローズ61で吸収されてキャンセルされる。なお、実施例6は、以上のシール及び圧力調整についての構造は実施例1と異なるが、その他の構造及び作用については同じである。
【0067】
(実施例6)
図7は本発明に係るスターリング冷凍機の実施例6を示す図である。実施例6のスターリング冷凍機22Fの概要は、従来の油上がり防止のためのゴムや樹脂製の一般的なオイルシールを設けたスターリング冷凍機に、クランク室の圧力調整のための圧力調整用ベローズ付きバッファタンクを設けた構成を特徴とする。
【0068】
実施例6は、実施例1と油上がり防止のためのシール構造は異なるが、その他では、同じ構成であり、作用を行う。即ち、実施例6においては、オイルシール用ベローズ53、58を設けることなく、ゴム、樹脂等で製造された一般のオイルシール93、94を、ハウジング23の上部開口51、52と圧縮ピストンロッド50、57の間に設けて油上がりの防止が図られている。
【0069】
そして、実施例1同様に、スターリング冷凍機の運転時におけるハウジング23内の空間の温度上昇に伴う圧力上昇及び圧縮ピストン、膨張ピストンの背面側の空間69、70の圧力変動が、バッファタンク59内において、圧力調整用ベローズ61により吸収される。このような構成により、クランク室26の圧力上昇時に発生しやすいオイルシール93、94の破損や油上がりの問題を防止し、スターリング冷凍機の耐久性及び性能を向上させる。
【0070】
(実施例7)
図8は、本発明に係るスターリング冷凍機の実施例7を示す図である。実施例7のスターリング冷凍機22Gの概要は、実施例6と同様に、油上がり防止のためにゴムや樹脂製の一般的なオイルシールを設けるとともに、クランク室の圧力調整のために圧力調整用ベローズ付きバッファタンクを設けた構成を特徴とする。しかしながら、実施例5とは異なり、実施例2同様に二つのバッファタンク59、60が設けられている。
【0071】
そして、スターリング冷凍機の運転時におけるハウジング23内の空間の温度上昇に伴う圧力上昇及び圧縮ピストン、膨張ピストンの背面側の空間69、70の圧力変動が、バッファタンク59、60内において、圧力調整用ベローズ61、62により夫々吸収される。このような構成により、クランク室26の圧力上昇の際に発生しやすいオイルシール93、94の破損や油上がりの問題を解消し、スターリング冷凍機の耐久性及び性能を向上させる。
【0072】
(実施例8)
図9は本発明に係るスターリング冷凍機の実施例8を示す図である。実施例8のスターリング冷凍機22Hの概要は、従来の油上がり防止のためのゴムや樹脂製の一般的なオイルシールを設け、圧縮ピストン48、膨張ピストン55の背面側の空間69、70の圧力変動を吸収するベローズが付設されていないバッファタンク59’(圧力調整用ベローズが付設されていないバッファタンク)が設けられており、さらに、クランク室の油やオイルミストが圧縮ピストン及び膨張ピストンの背面側の空間69、70に流入しないように油捕捉装置87が設けられている。
【0073】
さらに、必要に応じて油捕捉装置87と直列に、圧力調整用絞り装置88が接続されている。圧力調整用絞り装置88は、実施例4同様にキャピラリチューブ又は圧力調整弁等が利用される。
【0074】
そして、実施例1同様に、スターリング冷凍機の運転時におけるハウジング23内の空間の温度上昇及び圧縮ピストン、膨張ピストンの背面側の空間69、70の圧力変動が、圧力調整用絞り装置88、バッファタンク59により収される。このような構成により、クランク室の圧力上昇時により発生しやすいオイルシールの破損や油上がりの問題を防止し、スターリング冷凍機の耐久性及び性能を向上させる。
【0075】
(実施例9)
図10は、本発明に係るスターリング冷凍機の実施例9を示す図である。この実施例9のスターリング冷凍機22Iは、ゴム、樹脂等で製造された一般のオイルシール93、94を、ハウジング23の上部開口51、52と圧縮ピストンロッド50、57の間に設け油上がりの防止を図るとともに、圧縮ピストン、膨張ピストンの背面側の空間69、70とハウジング13内の空間とを、管67、油捕捉装置87、管71を介して連通させ、空間69、70内に生じる圧力変動を防止している。
【0076】
次に、上記実施例において使用されるベローズ付きのバッファタンクの構造について以下説明する。図11は、バッファタンク及び圧力調整用ベローズのいくつかの具体例を示す図である。図11(a)は、一本のベローズから成る基本的な構造のものであり、上記各実施例においてすでに利用したものと同様のものである。スターリング冷凍機の運転時にクランク室の圧力が上昇する静的な変動に対して、圧力調整用ベローズ61の移動は緩慢であるがその変位量は大きくなる。又、膨張ピストン等の往復動に伴う背面側の動的な圧力変動に対しては、その変位量は小さく、振動的な動作となる。
【0077】
図11(b)は、圧力調整用ベローズ61に圧縮コイルスプリング95により初期設定圧縮力を加えておくものである。このような構成にすると、圧力調整用ベローズの変位量は、(クランク室の圧力上昇ー初期設定圧縮)+膨張ピストン等の背面側の圧力変動分、に相当する変位量となる。従って、クランク室の圧力上昇による変位を初期に与えているので、動作時にはこの変位量が解消されるようにベローズが自由長に近づくのでベローズの長寿命化が可能である。
【0078】
図11(c)は、バッファタンク内に左右一対の圧力調整用ベローズ61、61’を一体に設け、対向型圧力調整用ベローズの構造にしたものである。圧力調整用ベローズ61、61’の外側の左右空間96、96’は、中央支持部97を連通する連通孔98を介して互いに連通している。圧力調整用ベローズ61、61’の内部空間99を圧縮ピストン等の背面側に連通させ、圧力調整用ベローズの外側の左右空間96、96’をクランク室側に連通させる。このバファタンクは、左右二つの圧力調整用ベローズ61、61’を設けたので、夫々の圧力調整用ベローズを比較的短くできるために、伸縮方向に直角な方向(横方向)への撓みを解消できる。
【0079】
図11(d)は、上記対向型圧力調整用ベローズ61、61’とタンク59の両端内面の間に圧縮コイルばね95、95’を設けたものである。これにより、上記図11(b)と同様の作用効果が生じる。即ち、クランク室の圧力上昇による変位を初期に与えているので、動作時にはこの変位量が解消されるようにベローズが自由長に近づくのでベローズの長寿命化が可能である。
【0080】
図12は、圧力調整用ベローズのガイド構造を示す図である。圧力調整用ベローズは、その伸縮方向の寸法が大きく、即ち長くなると、横方向の撓みが生じる。この解決手段として、図12(a)に示されるように圧力調整用ベローズの先端にバッファタンクの内側面を摺動する樹脂等で形成された環状のガイド100が取り付けられる。
【0081】
又、図12(b)に示すように、圧力調整用ベローズの先端面にガイドバー101を突設し、これに対向するバッファタンクの内端面にガイドシリンダ102を設け、ガイドバーを摺動自在に案内する。このようなガイド構造を、上記各実施例において設けた圧力調整用ベローズに適用すれば、上記撓みの問題は解消できる。このガイド手段を対向型の圧力調整用ベローズに利用した構造を図12(c)に示す。
【0082】
以上本発明の実施の形態を実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載されている範囲内でその技術思想を具現化するために、上記実施例に限られることなくいろいろな実施の態様があることはい言うまでもない。又、上記実施例では2ピストン型のスターリング冷凍機を使用したが、ディスプレーサ型等他の形式のスターリング冷凍機にも本発明は適用できることは言うまでもない。
【0083】
【発明の効果】
以上の構成の本発明のスターリング冷凍機によると、次のような効果を奏することができる。
(1)ハウジングと、圧縮ピストンロッド及び膨張ピストンロッドの間は、夫々オイルシール用ベローズにより完全に封止されているので、油上がりコンタミネーション(油上がり汚れ)を防止できる。しかも耐久性にすぐれたオイルシールを実現し、スターリング冷凍機の性能及び寿命を向上する。
【0084】
(2)クランク室の温度上昇に伴う圧力上昇を、圧力調整用ベローズ付き又は無しのバッファタンクを設けることにより解消したので、この圧力上昇に起因するオイルシール用ベローズの内外に生じる圧力変動、あるいは一般的なオイルシールの劣化や油上がりの問題等を防止できる。
【0085】
(3)オイルシールや冷凍機性能に悪影響を及ぼす圧縮又は膨張するピストンの背面側に生じる圧力変動の問題を、圧力調整用ベローズ付き又は無しのバッファタンクを採用することで、解決する。
【0086】
(4)以上のスターリング冷凍機特有の問題が解決できることにより、フロン以外の冷媒としてエチルアルコール、窒素、ヘリウム等の低融点の冷媒を作動ガスとして使用することができ、従来の冷却装置より使用温度が広範囲となり、広範囲の用途の冷熱利用機器に適用できるとともに、地球環境問題に適応した、冷凍能力の大きい、モータの正逆運転により加熱冷却運転の可能な冷凍装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スターリング冷凍機の全体を示す図である。
【図2】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例1を示す図である。
【図3】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例2を示す図である。
【図4】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例3を示す図である。
【図5】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例4を示す図である。
【図6】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例5を示す図である。
【図7】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例6を示す図である。
【図8】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例7を示す図である。
【図9】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例8を示す図である。
【図10】本発明に係るスターリング冷凍機の実施例9を示す図である。
【図11】本発明に係るバッファタンクの圧力調整用ベローズの具体例を示す図である。
【図12】本発明に係る圧力調整用ベローズのガイドの具体例を示す図である。
【符号の説明】
22、22A〜F スターリング冷凍機
23 ハウジング
25 モータ室
26 クランク室
27 モータ
45 圧縮シリンダ
46 膨張シリンダ
48 圧縮ピストン
49 高温室
50 圧縮ピストンロッド
53、58 オイルシール用ベローズ
55 膨張ピストン
56 低温室
57 膨張ピストンロッド
59、60 バッファタンク
61、61’、62 バッファタンクの圧力調整用ベローズ
87 油捕捉装置(オイルトラップ)
88 圧力調整用絞り装置
89、90 耐圧仕様のオイルシール(オイルシールリング)
93、94 オイルシール(オイルシールリング)
95、95’ 圧縮コイルスプリング
100 圧力調整用ベローズのガイド

Claims (11)

  1. クランク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に隣接して配置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動し作動ガスを圧縮又は膨張するピストンあるいはディスプレーサと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記ピストンあるいはディスプレーサに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口部に配設されたオイルシールとを備えて成るスターリング熱機関において、
    上記オイルシールは、その先端が上記シリンダ内において上記ピストンロッドに固定され、その基端が上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口の周縁に固着されたオイルシール用ベローズから成り、
    該オイルシール用ベローズを設けることにより、上記ハウジング内の空間から上記シリンダーへの油の侵入が阻止され、
    上記作動ガスを圧縮又は膨張するピストンの背面側の空間と、上記ハウジング内の空間との間に、上記背面側の空間内の圧力変動及び上記ハウジング内の圧力上昇を吸収するためのバッファタンクを連通手段を介して連通して設け、
    上記バッファタンクは、その内部に、圧力調整用ベローズが配設されて、該圧力調整用ベローズの開口側の室と閉止壁側の室に区画されており、上記開口側の室及び閉止壁側の室は、夫々上記ピストンの背面側の空間、又は上記ハウジング内の空間のいずれか一方の空間に連通していることを特徴とするスターリング熱機関。
  2. クランク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に隣接して配置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動し作動ガスを圧縮又は膨張するピストンあるいはディスプレーサと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記ピストンあるいはディスプレーサに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口部に配設されたオイルシールとを備えて成るスターリング熱機関において、
    上記オイルシールは、その先端が上記シリンダ内において上記ピストンロッドに固定され、その基端が上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口の周縁に固着されたオイルシール用ベローズから成り、
    該オイルシール用ベローズを設けることにより、上記ハウジング内の空間から上記シリンダーへの油の侵入が阻止され、
    上記作動ガスを圧縮又は膨張するピストンの背面側の空間と、上記ハウジング内の空間とを、上記背面側の空間の圧力変動を吸収するために、油捕捉装置を介して連通したことを特徴とするスターリング熱機関。
  3. クランク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に隣接して配置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動し作動ガスを圧縮又は膨張するピストンあるいはディスプレーサと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記ピストンあるいはディスプレーサに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口部に配設されたオイルシールとを備えて成るスターリング熱機関において、
    上記オイルシールは、その先端が上記シリンダ内において上記ピストンロッドに固定され、その基端が上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口の周縁に固着されたオイルシール用ベローズから成り、
    該オイルシール用ベローズを設けることにより、上記ハウジング内の空間から上記シリンダーへの油の侵入が阻止され、
    上記作動ガスを圧縮又は膨張するピストンの背面側の空間に、上記背面側の空間の圧力変動を吸収するためのバッファタンクを連通手段を介して連通して設け、
    上記バッファタンクと上記ハウジング内の空間の間に、油捕捉装置又は油捕捉装置と圧力調整用絞り装置を連通して設け、上記作動ガスを圧縮又は膨張するピストンの背面側の空間と、上記ハウジング内の空間とを圧力調整できるようにしたことを特徴とするスターリング熱機関。
  4. クランク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に隣接して配置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動し作動ガスを圧縮又は膨張するピストンあるいはディスプレーサと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記ピストンあるいはディスプレーサに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口部に配設されたオイルシールとを備えて成るスターリング熱機関において、
    上記オイルシールは、その先端が上記シリンダ内において上記ピストンロッドに固定され、その基端が上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口の周縁に固着されたオイルシール用ベローズから成り、
    該オイルシール用ベローズを設けることにより、上記ハウジング内の空間から上記シリンダーへの油の侵入が阻止され、
    上記オイルシールとして、上記オイルシール用ベローズに加えて上記ピストンロッドに圧接する環状の耐圧仕様のオイルシールをクランク室頂部の開口に設け、
    上記作動ガスを圧縮又は膨張するピストンの背面側の空間と、上記オイルシール用ベローズで形成されるシール室との間に、上記ピストンの背面側に生じる無効な圧力変動と上記シール室に生じる無効な圧力変動を低減させるためにバッファタンクを連通手段を介して連通して設け、
    上記バッファタンクは、その内部に、圧力調整用のベローズが配設されて、上記圧力調整用ベローズの開口側の室と閉止壁側の室に区画されており、上記開口側の室及び閉止壁側の室は、夫々上記ピストンの背面側の空間か、又は上記シール室のいずれか一方の空間に連通していることを特徴とするスターリング熱機関。
  5. クランク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に隣接して配置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動し作動ガスを圧縮又は膨張するピストンと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記ピストンに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピストンロッドが貫通する上記クランク室頂部の開口部に配設されたオイルシールとを備えて成るスターリング熱機関において、
    上記ピストンの背面側の空間と、上記ハウジング内の空間との間に、上記背面側の空間内の圧力変動と上記ハウジング内の圧力上昇を吸収するためのバッファタンクを連通手段を介して連通して設け、上記バッファタンクと上記ハウジング内の空間の間に、油補足装置又は油捕捉装置と圧力調整用絞り装置を連通して設け、
    上記作動ガスを圧縮又は膨張するピストンの背面側の空間と、上記ハウジング内の空間とを圧力調整できるようにしたことを特徴とするスターリング熱機関。
  6. クランク室を有するハウジングと、上記クランク室の上方に隣接して配置されたシリンダと、上記シリンダ内を往復動し作動ガスを圧縮又は膨張するピストンと、上記クランク室内のクランクと連動し、上記ピストンに一端が連結されたピストンロッドと、上記ピストンロッドが貫通するクランク室頂部の開口部に配設されたオイルシールとを備えて成るスターリング熱機関において、
    上記ピストンの背面側の空間と、上記ハウジング内の空間とを、上記背面側の空間の圧力変動を吸収するために、油捕捉装置を介して連通したことを特徴とするスターリング熱機関。
  7. 上記圧力調整用ベローズは、一本のベローズ又は一対の互いに対向する対向型ベローズから成ることを特徴とする請求項1又は4記載のスターリング熱機関。
  8. 上記圧力調整用ベローズの閉止壁に対してばねにより圧縮力が加えられていることを特徴とする請求項1、4又は7記載のスターリング熱機関。
  9. 上記圧力調整用ベローズは、バッファタンクに対してガイド部材により案内され、撓む ことなく円滑に伸縮するように構成されていることを特徴とする請求項1、4、7又は8記載のスターリング熱機関。
  10. 上記バッファタンクは1又は2以上配設されていることを特徴とする請求項1、3、4、5、7、8又は9記載のスターリング熱機関。
  11. 上記スターリング熱機関は、スターリング冷凍機又はスターリングエンジンであることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のスターリング熱機関。
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