JP3649009B2 - 燃料電池用電極およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池用電極およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子電解質型燃料電池は、パーフルオロスルフォン酸膜等のイオン交換膜を電解質とし、このイオン交換膜の両面にアノードとカソードの各電極を接合して構成され、アノードに水素、メタノールおよびヒドラジンなどの還元剤を、カソードに空気、酸素などの酸化剤を供給して、電気化学反応により発電する装置である。各電極で生じる電気化学反応を酸化剤として酸素、還元剤として水素を用いた場合を例に下記に示す。
アノード:H2→2H++2e-
カソード:1/2O2+2H++2e-→H2O
全反応: H2+1/2O2→H2O
この反応式から明らかなように、各電極の反応は、活物質であるガス(水素または酸素)、プロトン(H+)および電子(e-)の授受が同時におこなうことができる三相界面でのみ進行する。
【0003】
このような機能を有する電極としては、固体高分子電解質とカーボン粒子および触媒物質とを含んでなる固体高分子電解質−触媒複合電極がある。この電極のカーボン粒子の表層の状態を示す概念図を図2に示す。図2において、21は触媒物質の担持されたカーボン粒子、22は固体高分子電解質、23は細孔、24はイオン交換膜である。図2に示されるように、触媒物質の担持されたカーボン粒子21と固体高分子電解質22とが混ざり合ってこれらが三次元に分布するとともに、内部に複数の細孔23が形成された多孔性の電極であって、触媒の担体であるカーボンが電子伝導チャンネルを形成し、固体電解質がプロトン伝導チャンネルを形成し、細孔が、酸素または水素および生成物である水の供給排出チャンネルを形成するものである。そして電極内にこれら3つのチャンネルが三次元的に広がり、ガス、プロトン(H+)および電子(e−)の授受を同時におこなうことのできる三相界面が無数に形成されて、電極反応の場が提供されている。従来、このような構造を有する電極は、カーボン粒子担体に白金などの白金族金属粒子を高分散に担持させた触媒担持カーボン粒子とPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)粒子分散溶液よりなるペーストを高分子フィルムや導電性多孔質体のカーボン電極基材上に製膜(一般に膜厚3〜30μm)して加熱乾燥した後、固体高分子電解質溶液をこの上から塗布、含浸させる方法、上記触媒担持カーボン粒子とPTFE粒子と固体高分子電解質溶液よりなるペーストを高分子フィルムや導電性多孔質体のカーボン電極基材上に製膜(一般に膜厚3〜30μm)した後、加熱乾燥する方法等により作製されていた。なお、固体高分子電解質溶液としては、先に述べたイオン交換膜と同じ組成からなるものをアルコールで溶解し、液状にしたものが、PTFE粒子分散溶液としては、粒子径約0.23μmのPTFE粒子の分散溶液が用いられている。このような固体高分子電解質型燃料電池は、常温から起動可能なこと、および高出力で小型軽量なことより、電気自動車用途として開発が進められている。この型の燃料電池においては、還元剤として水素などの気体燃料を用いる場合と、メタノールやヒドラジンのように液体燃料を用いる場合がある。まず、還元剤として水素を用いる場合には、水素を高圧ボンベに貯蔵して用いる方式と、メタノールまたは天然ガスなどの炭化水素系燃料を原料として貯蔵して、使用時に改質器を用いて水素に改質する方式がある。総合コストと流通用の公共設備の観点から後者が有力視されている。改質の反応をメタノールを例にして示す。
CH3OH+H2O→3H2+CO2+(CO)
この方法では、CO 2 とともに微量のCOが発生し、このCOが燃料電池のアノードの白金などの触媒物質を被毒し、出力を低下させるという問題がある。また、還元剤として液体燃料であるメタノールを直接用いる燃料電池は、直接メタノール燃料電池と呼ばれる。これは、液体燃料を改質器などを用いることなく直接常温付近で用いるために取り扱いが容易であることと、改質器が不用のためにシステム全体の簡素化とコンパクト化が望める。しかし、メタノールの酸化スピードが遅いために、燃料の酸化に伴う過電圧が先の気体燃料に比べて高く、アノードに多量の貴金属触媒を必要とし、電池コストが高くなるという問題を持つ。現在、これら上記の問題は、触媒を単体の金属で用いずに、いくつかの金属または類金属を複合して用いることで大幅な改善がなされている。例えば、耐CO被毒特性が高い触媒としてPt−Ru、Pt−Sn、Pt−Pd、Pt−Mn、Pt−Co合金触媒などが、また、メタノールなどの液体燃料の電気化学的酸化反応に活性な触媒として、Pt−Ru、Sn−Ir、Ru−Ir、Pt−Au、Pd−Ag、Ni−B、Ni−Co−Bなどが大きな成果を上げている。触媒の合金化により触媒の活性が向上するのは、合金化により白金の原子間距離が短くなるから、または二次金属(例えばRu、Sn、Pb、Rh)が不安定で、これら二次金属から溶出し、非常に網状化された高活性な表面を持つ触媒ができるためなどいくつかの説明がされている。また、触媒の合金化技術はカソード触媒にも適用が試みられ、たとえばPt−Fe、Pt−Ni触媒を用いることでPt単体の触媒に比べて酸素の還元に対して高い活性を示すことが知られている(Masahiro Watanabe、第38回電池討論会予稿集、講演番号1I13、P29、(1997))。このような合金触媒担持カーボンは、2種類以上の金属元素または類金属元素をカーボン粒子に含浸担持して、それを還元することで得られる。例えばRu−Ir合金担持カーボンは、ルテニウム(Ru)やイリジウム(Ir)の混合水溶液あるいは混合アルコール溶液をカーボン粒子に含浸させ乾燥させたのち、水素ガスで還元することにより得られる。この場合には、カーボン粒子に直接RuとIrの原子状レベルでの混合触媒が付与されることになる。また、Pt−Ru合金担持カーボンは、白金(Pt)化合物の水溶液あるいはアルコール溶液をカーボン粒子に含浸させ乾燥させたのち、水素ガスで還元して、白金担持カーボンを得、つぎにルテニウム(Ru)化合物の水溶液あるいはアルコール溶液をカーボン粒子に含浸させ乾燥させたのち、水素ガスで還元することにより得られる。この場合には、カーボン粒子にPt微粒子の表面をRu層が被覆した2層からなる形となる。さらに、これを高温(500℃)で水素処理すると表面はルテニウム層から白金層にかわる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、ひとつの金属では得られない活性を2種類以上の金属または類金属を合金化する試みは、カーボン粒子への触媒担持量が多いときは成果を上げているが、触媒担持量を低減しようとすると、必ずしもその効果があらわれないといった問題がある。
これは、単位重量あたりの表面積が著しく大きなカーボン粒子に2種類以上の金属または類金属含む触媒原料化合物を同時に含浸担持して合金層を形成しようとしても、それぞれの金属または類金属粒子が分離してしまい、各金属または類金属が単独で高分散し、凝集しないため合金化率が大きく低下するためであり、そのために、耐CO被毒特性およびメタノールの電気化学的酸化反応に活性が低下するのである。
従来の燃料電池用電極は、触媒の担体であるカーボンが電子伝導チャンネルを形成し、固体電解質がプロトン伝導チャンネルを形成し、細孔が、酸素または水素および生成物である水の供給排出チャンネルを形成すると考え、あらかじめカーンボン粒子に担持された触媒物質が各チャンネルで形成される三相界面に偶然位置することを期待して作成されていた。このため、多量の触媒が必要であり、すでに説明したような製造方法により作製された電極では、カーボンに担持された触媒の利用率が低く、わずかに10%程度であることが報告されている(例えばEdson A.Ticianelli J.Electroanal. Chem.,251,275(1998)参照)。
つまり、触媒物質がカーボン表面に均一に高分散していることと考え合わせると、著しく大きなカーボン表面で反応に使われているのはわずかに10%に過ぎないことになる。それにもかかわらず、従来はカーボン表面全域に触媒物質を担持して用いていたのである。
発明者は、2種類以上の金属または類金属をこの反応に関与している10%の箇所に主に担持すれば、たとえ触媒担持量が少なくても、それぞれの金属または類金属が分散せずに、合金化率が低下しないと考えた。そこでまず、触媒が有効に働いている場所がどのような場所か電極反応をミクロ的に考察した。
H.L.Yeager等の報告(J.Electrochem.Soc.,128, 1880(1981))および、小久見等の報告( J.Electrochem.Soc.,132, 2601(1985))にも記載されているように、プロトンはもちろん、反応活物質であるガス(水素または酸素)およびカソードの生成物である水は、固体高分子電解質の親水性の交換基が水とともに集合したクラスターと呼ばれるプロトン伝導経路を移動し、テフロン骨格部である疎水性の部分は移動経路となり得ない。
このため、本発明者は、燃料電池電極としての反応の進行する三相界面は、電子伝導チャンネルを形成するカーボン粒子と固体高分子電解質のプロトン伝導経路との接触面のみに存在すると考え、このような固体高分子電解質内のプロトン伝導経路に対する触媒物質の位置関係と分布状態を検討する必要がある事が分かったのである。
【0005】
図3は従来の電極の固体高分子電解質と接触したカーボン粒子の表層の状態を示す概念図である。図3において、31はカーボン粒子、32はプロトン伝導経路、33はPTFE骨格部、34および35は触媒物質である。従来の電極では、カーボン粒子31の表層をプロトン伝導経路32とPTFE骨格部33よりなる固体高分子電解質が被覆しており、カーボン粒子31の表面に触媒物質34、35が担持されている。ところが、触媒物質35は、プロトン伝導経路32に位置しているために有効に作用するが、触媒物質34は、PTFE骨格部33に位置しているために有効に作用しないと考えられるのである。以上に鑑み、本発明は、電極のミクロ的三相界面の構造を改善し、触媒の利用率を改善することで触媒の合金化率を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、三相界面は、プロトン伝導や、ガス、および水の拡散経路である固体高分子電解質のプロトン伝導経路と電子伝導を担うカーボン粒子との接触面に存在するという新規な知見と、カーボン粒子が上記化合物の還元反応に触媒活性を示すこと、さらにイオン交換により固体高分子電解質のプロトン伝導経路に優先的に触媒原料化合物を吸着させることが可能であることに着目することでなされたものである。すなわち、本発明の燃料電池用電極は、固体高分子電解質とカーボン粒子および触媒物質とを含む燃料電池用電極の触媒物質が、固体高分子電解質のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面に主として担持されることを特徴とする。また、本発明の燃料電池用電極においては、触媒物質が2種類以上の金属元素または/および類金属元素を含むことを特徴とし、さらに、異なる金属元素または/および類金属元素を含む2つ以上の層からなることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の燃料電池用電極の製造方法は、固体高分子電解質とカーボン粒子とを含む混合体に触媒原料化合物を吸着させる第1の工程と、第1の工程で得られた混合体を洗浄する第2の工程と、その混合体中の触媒原料化合物を化学的に還元する第3の工程を経て作製される燃料電池用電極の製造方法において、触媒原料化合物が、2種類以上の金属元素または/および類金属元素を含むことを特徴とし、あるいは、固体高分子電解質とカーボン粒子とを含む混合体に触媒原料化合物を吸着させる第1の工程と、ついで第1の工程で得られた混合体を洗浄する第2の工程と、その混合体中の触媒原料化合物を化学的に還元する第3の工程よりなる吸着還元工程を2回以上経て作製される燃料電池用電極の製造方法において、触媒原料化合物(a)の吸着・洗浄・還元工程を一回以上、かつ触媒原料化合物(a)を含まない金属元素または/および類金属元素を含む触媒原料化合物(b)の吸着・洗浄・還元工程を一回以上経ることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の電極の構造について、図を参照しながら以下に説明する。図1は、本発明による電極の固体高分子電解質と接触したカーボン粒子の表層の状態を示す概念図である。図1において、11はカーボン粒子、12はプロトン伝導経路、13はテフロン骨格部、14は触媒物質である。本発明の電極は、触媒と固体高分子電解質とを含んでなる多孔性の電極であり、カーボン粒子により形成された電子伝導チャンネル、固体高分子電解質により形成されたプロトン伝導チャンネル、多数の細孔により形成された活物質および生成物の供給、排出チャンネルを有するものであって、図1に示すように、カーボン粒子11の表層をプロトン伝導経路12とテフロン骨格部13よりなる固体高分子電解質が被覆し、プロトン伝導経路12に接するカーボン粒子11の表面に触媒物質14が担持された構造を有するものであり、触媒物質14が2種類以上の金属元素または/および類金属元素を含むか、または異なる金属元素または/および類金属元素を含む2つ以上の層からなることを特徴とする。図1の構造では、触媒の担持箇所がより限定されて、合金を構成する各金属または類金属が分離しにくい。本発明によれば、例えば上記のように、主としてプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面、つまり三相界面に優先的に触媒物質が担持されているため、著しく大きなカーボン表面の限られた場所に必要最低限の極めて少ない触媒を担持した構造となり、触媒の利用率が向上し、わずかな量の2種類以上の金属または類金属を担持してもそれらが独立に分散し、合金化率を下げるということが生じない。
【0009】
また、T.D.GIERKE等の研究(J.Membrane Sci.,13,307(1989))にもあるようにプロトン伝導経路のクラスターの直径は40オングストローム程度であり、このことから上記接触面に担持される触媒物質の平均の大きさは40オングストローム以下であることが水やガスの妨げにならず効率的で好ましい。
【0010】
さらに、触媒物質にはその活性が大きくなる適当な大きさがあり、この観点から上記接触面に担持される触媒物質の平均粒子径の大きさは20オングストロームから40オングストロームの範囲にあることが好ましい。なお、K.Kinoshita等の研究(J.Electrochem.Soc.,137,845(1990))では、酸素の還元に対して活性の高い白金の粒径は30オングストローム程度であることが報告されている。また、本発明に用いる触媒物質は、耐CO被毒特性の向上または、メタノールなどの液体燃料の電気化学的酸化反応の向上、さらには酸素還元性能の向上をはかることのできる物質が好ましく、そのために、触媒物質が2種類以上の金属元素または/および類金属元素を含むことが好ましい。たとえば耐CO被毒特性の向上のためには、触媒物質が2つ以上の異なる白金族元素を含むことが好ましい。または、触媒物質がNi、Fe、Co、Mo、Cr、V、Ti、W、Al、Si、Snのよりなる群から選ばれた元素と白金族元素を含むことが好ましい。また、触媒物質がRu、Rh、Pd、Irよりなる群から選ばれた元素と先に選ばれた金属元素以外の白金族元素を含むことが好ましく、さらには先の白金族元素がPtであることが好ましい。さらに、異なる白金族元素を含む数層を有することが好ましい。また、触媒物質がNi、Fe、Co、Mo、Cr、V、Ti、W、Al、Si,Snよりなる群から選ばれた元素を含む層と、白金族元素を含む層を有することが好ましい。または、触媒物質がRu、Rh、Pd、Irよりなる群から選ばれた元素を含む層と、先に選ばれた元素以外の白金族元素を含む層を有することが好ましい。さらにこれら組み合わせにおいて、白金族元素が白金であることが好ましい。そして、触媒物質の表層は先の白金族元素を含む層を有することがより好ましい。メタノールなどの液体燃料の電気化学的酸化反応の向上のためには、触媒物質が異なる白金族元素を含むことが好ましい。または、触媒物質がRu、Sn、Ptよりなる群から選ばれた2つ以上の元素を含むことが好ましく、または触媒物質がRuもしくはSnのうち少なくとも1つの元素とIrを含んだものであることが好ましい。または、触媒物質が、異なる白金族元素を含む層を有することが好ましい。または、触媒物質がRu、Sn、Ptよりなる群から選ばれた異なる元素を含む数層を有することが好ましい。または、触媒物質がRuもしくはSnのうち少なくとも1つの金属元素を含む層とIrを含む層を有することが好ましい。そして、触媒物質の表層は先の白金族元素を含む層を有することがより好ましい。酸素の還元性能の向上のために、触媒物質がFeもしくはNiのうち少なくとも1つの元素とPtを含んだものであることが好ましい。または、触媒物質がFeもしくはNiのうち少なくとも1つの元素を含む層とPt元素を含む層を有することが好ましい。そして、触媒物質の表層は先のPt元素を含む層を有することがより好ましい。固体高分子電解質としては、イオン交換樹脂からなるものが好ましく、パーフルオロスルフォン酸またはスチレン−ジビニルベンゼン系のスルフォン酸型固体高分子電解質が好ましい。このような本発明の燃料電池用電極は、例えば、固体高分子電解質とカーボン粒子とを含んでなる混合体に触媒原料化合物を吸着させる第1の工程と、第1の工程で得られた混合体を洗浄する第2の工程と、その混合体中の触媒原料化合物を化学的に還元する第3の工程を経て作製される燃料電池用電極の製造方法において、触媒原料化合物が、二種類以上の金属元素または/および類金属元素を含むことを特徴とする本発明の燃料電池用電極の製造方法を用いることによって製造できる。
【0011】
また、本発明の燃料電池用電極は、固体高分子電解質とカーボン粒子とを含んでなる混合体に触媒原料化合物を吸着させる第1の工程と、ついで第1の工程で得られた混合体を洗浄する第2の工程と、その混合体中の触媒原料化合物を化学的に還元する第3の工程よりなる吸着還元工程を2回以上経て作製される燃料電池用電極の製造方法において、触媒原料化合物(a)の吸着・洗浄・還元工程を一回以上、かつ触媒原料化合物(a)を含まない金属元素または/および類金属元素を含む触媒原料化合物(b)の吸着・洗浄・還元工程を一回以上経ることを特徴とする本発明の燃料電池用電極の製造方法を用いることによって製造できる
【0012】
本発明の製造方法では、1回目の第1工程と第2工程と第3工程とをおこなった後、2回目の第1工程と第2工程と第3工程とを繰り返すことで、最初に担持された触媒物質を核としてさらに触媒物質を成長させることが可能であり、任意の大きさの触媒物質を担持させることができる。したがって、本発明によれば、第1工程と第2工程と第3工程とからなる吸着・洗浄・還元工程の回数を考慮することで、目的とする粒径、好ましくは20から40オングストロームの大きさを持つ高活性な触媒物質を担持した燃料電池用電極の作製が可能となる。
【0013】
このような本発明の製造方法は、触媒原料化合物が吸着された固体高分子電解質を還元することにより該化合物を還元して触媒物質を生成することが可能であること、そして、カーボン粒子が上記化合物の還元反応に触媒活性を示すこと、さらにイオン交換により固体高分子電解質のプロトン伝導経路に優先的に触媒原料化合物を吸着させることが可能であることに着目することでなされたものであり、上記本発明の電極に限られず他の構造の燃料電池用電極の製造方法としても用いることのできるものである。
本発明の製造方法において用いられる触媒原料化合物は、該化合物が還元されることで触媒物質となることが可能な金属元素または類金属元素を含む化合物であって、複塩を含む単体の化合物でも、複数の化合物の混合体でもかまわない。そして、触媒として機能すればその形状等、触媒物質の形態は特に問わないが、例えば還元により触媒金属粒子が生成されるものを用いる。そして、得られた触媒物質が耐CO被毒特性の向上または、メタノールなどの液体燃料の電気化学的酸化反応の向上さらには酸素還元性能の向上をはかることのできる物質であることが好ましく、そのためには触媒原料化合物が2種類以上の金属元素または/および類金属元素を含む必要がある。
例えば、耐CO被毒特性の向上のための電極を作成する際には、触媒原料化合物が2つ以上の白金族元素を含むことが好ましい。または、触媒原料化合物がNi、Fe、Co、Mo、Cr、V、Ti、W、Al、Si、Snのよりなる群から選ばれた元素と、白金族元素を含むことが、または、触媒原料化合物がRu、Rh、Pd、Irよりなる群から選ばれた元素と先に選ばれた元素以外の白金族元素を含むことが好ましく、さらに好ましくは先の白金族元素が白金であることが好ましい。
メタノールの電気化学的酸化反応の向上のためには、触媒原料化合物が2つ以上の白金族元素を含むことが好ましい。または、触媒原料化合物がRu、Sn、Ptよりなる群から選ばれた2つ以上の元素を含むことが好ましく、または触媒原料化合物がRuもしくはSnのうち少なくとも1つの元素とIr元素を含んだものであることが好ましい。
酸素の還元性能の向上のためには、触媒原料化合物がFeもしくはNiのうち少なくとも1つの元素とPt元素とを含んだものであることが好ましい。
このように、触媒原料化合物が2種類以上の金属元素または/および類金属元素を含む場合、還元時にそれら2種類以上の金属元素または/および類金属元素が原子状レベルでの混合触媒が期待でき、合金化による大きな触媒活性の向上が期待できる。
また、前述の触媒原料化合物(a)および/または(b)が白金族元素を含む化合物であることが好ましい。または、触媒原料化合物(a)または(b)のうち一方がNi、Fe、Co、Mo、Cr、V、Ti、W、Al、Si,Snのよりなる群から選ばれた元素の化合物を含み、他方が白金族金属化合物を含むことが好ましい。または、触媒原料化合物(a)または(b)のうち一方がRu、Rh、Pd、Irよりなる群から選ばれた金属元素の化合物を含み、他方が先に選ばれた金属元素と異なる白金族元素を含むことが好ましい。そして、これら組み合わせで先の白金族元素が白金であることがさらに好ましい。
メタノールの電気化学的酸化反応の向上のためには、触媒原料化合物(a)および/または(b)が白金族元素を含む化合物であることが好ましい。または、触媒原料化合物(a)および(b)がRu、Sn、Ptよりなる群から選ばれた異なる元素を含むことが、または、触媒原料化合物(a)または(b)のうち一方がRuもしくはSnのうち少なくとも1種類の元素を含むみ、他方がIr元素を含むことが好ましい。
酸素の還元性能の向上のために、触媒原料化合物(a)または(b)のうち一方がFeもしくはNiのうち少なくとも1つの元素を含み、他方がPtを含んだものであることが好ましい。
このように、触媒原料化合物(a)および触媒原料化合物(b)をそれぞれ別々の工程で吸着させる場合、それら触媒原料化合物(a)および触媒原料化合物(b)が還元されることにより、生成する各触媒物質が層状になることが期待でき、例えば、最初卑な金属を生成させた後、それを貴な金属でうすく覆うことにより、合金化による触媒活性の向上はもちろん、貴金属使用量の大幅な削減が可能となる。
触媒原料化合物として白金、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム、オスニウムなどの白金族金属の化合物を用いる際には金属塩や錯体が好ましく、特に[M(NH3)4]X2、[M(NH3)6]X4または[M(NH3)6]X3(Mは白金族金属、Xは1価の陰イオン)などであらわされることができる白金族金属のアンミン錯体が好ましい。
【0014】
カーボン粒子としては、触媒原料化合物の還元に対して高い活性を示すものが好ましく、例えば、白金族元素を含む触媒原料化合物を用いる場合には、たとえば、Denka Black、Valcan XC−72、BlacjPearl2000等のアセチレンブラックが好ましい。
【0015】
固体高分子電解質とカーボン粒子との混合体は、カーボン粒子、固体高分子電解質溶液、さらに必要に応じてPTFE粒子分散溶液よりなるペーストを高分子フィルム上に製膜(好ましくは膜厚3〜30μm)して乾燥して、または、カーボン粒子、PTFE粒子分散溶液よりなるペーストを高分子フィルム上に製膜(好ましくは膜厚3〜30μm)して乾燥したのち、固体高分子電解質溶液を塗布、含浸させ、または、カーボン粒子、固体高分子電解質溶液、さらに必要に応じてPTFE粒子分散溶液よりなるペーストを導電性多孔質体のカーボン電極基材上に塗布、乾燥して、または、カーボン粒子、PTFE粒子分散溶液よりなるペーストを導電性多孔質体のカーボン電極基材上に塗布して、加熱乾燥した後、固体高分子電解質溶液を塗布、含浸させて作製されるのが好ましい。さらに、カーボン粒子、固体高分子電解質溶液よりなる混合体をイオン交換膜の両面、または片面に接合した形態としても良い。第1の工程である触媒原料化合物の吸着は、固体高分子電解質のプロトン伝導経路に優先的に吸着するように、固体高分子電解質のイオン交換によるものが好ましい。また、用意された触媒原料化合物とカーボン粒子と固体高分子電解質との混合物中の触媒原料化合物を還元するには、量産に適した還元剤を用いる化学的な還元方法が好ましく、特に、水素ガスまたは水素含有ガスによって気相還元する方法またはヒドラジンを含む不活性ガスによって気相還元する方法が好ましい。
【0016】
さらに還元に際しては、カーボン粒子が還元反応に対して触媒活性を示すことにより、カーボン粒子表面から離れた固体高分子電解質内触媒原料化合物に比べて、カーボン粒子表面の触媒原料化合物が優先的に還元されるが、還元剤の種類、還元圧力、還元剤濃度、還元時間、還元温度を適時調整し、カーボン粒子表面の触媒原料化合物がより優先的に還元されるようにし、主としてカーボン粒子と固体高分子電解質との接触面に触媒物質が還元生成される条件でおこなうことが良い。
ここで、水素による還元温度は、固体高分子電解質を劣化させないために、その分解温度より低いことが好ましく、さらに好ましくは、そのガラス転移温度より低いことが望ましい。よって、カーボン粒子および、触媒原料を選択は、水素ガスによる触媒原料の還元温度が固体高分子電解質の分解温度または、ガラス転移温度より低くなるように組み合わせることが好ましい。
燃料電池用電極で、一般に用いられている固体高分子電解質はパーフルオロスルフォン酸型であり、その分解温度は280℃であり、それより低い温度で還元することで、さらに好ましくはパーフルオロスルフォン酸型のガラス転移温度である120℃より低い温度で還元することで、電極内の固体高分子電解質の劣化を押さえることができる。
また、還元されずに、固体高分子電解質内にとどまった、触媒原料化合物は、水素ガスなどによる還元工程後、塩酸などの酸性水溶液に電極を浸漬することで、電極より抽出することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を好適な実施例を用いて説明する。
[実施例1]
固体高分子電解質(アルドリッチ社製、ナフィオン5wt%溶液)とカーボン粒子(Valcan XC−72(田中貴金属製))およびPTFE粒子(三井デュポンフロロケミカル社製、テフロン30J)を混錬してペースト状にして、撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボン電極基材(0.5mm)上に塗布して、窒素雰囲気中で120℃、1時間乾燥した。
ひきつづき、上記固体高分子電解質とカーボン粒子の分散物を[Pt(NH3)4]Cl2および[Pd(NH3)4]Cl2(モル比1:1)混合水溶液中に2日間浸漬し、イオン交換により固体高分子電解質のプロトン伝導経路に[ Pt(NH3)4]2+および[ Pd(NH3)4]2+を吸着させた後、精製水で充分洗浄・乾燥後30気圧、240℃の水素雰囲気中で約6時間還元して、PtおよびPdの合金を、固体高分子電解質のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面に優先的に担持させた。
つぎに、1mol/lの塩酸に1時間浸漬して不要な[Pt(NH3)4]Cl2および[Pd(NH3)4]Cl2を抽出して実施例の電極Aを得た。別途行った分析により電極Aに担持された白金量は約0.05mg/cm2であることを確認した。
【0018】
[実施例2]
実施例1で使用したのと同じ、固体高分子電解質とカーボン粒子(およびPTFE粒子)を混錬してペースト状にして、撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボン電極基材(0.5mm)上に塗布し、窒素雰囲気中で120℃、1時間乾燥した。ひきつづき、上記固体高分子電解質とカーボン粒子の分散物を[Pd(NH3)4]Cl2水溶液中に2日間浸漬し、イオン交換により固体高分子電解質のプロトン伝導経路に[Pd(NH3)4]2+を吸着させた後、精製水で充分洗浄・乾燥後30気圧、240℃の水素雰囲気中で約6時間還元して、Pdを固体高分子電解質のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面に主として担持し、さらにそれを、[Pt(NH3)4]Cl2水溶液中に2日間浸漬し、イオン交換により固体高分子電解質のプロトン伝導経路に[Pt(NH3)4]2+を吸着させた後、精製水で充分洗浄・乾燥後30気圧、240℃の水素雰囲気中で約6時間還元して、先に担持したPdを核として、Ptを担持・成長させることによって、PtおよびPdの合金を、固体高分子電解質のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面に担持させた。つぎに、1mol/lの塩酸に1時間浸漬して不要な[Pt(NH3)4]Cl2および[Pd(NH3)4]Cl2を抽出して実施例の電極Bを得た。別途行った分析により電極Bに担持された白金量は約0.05mg/cm2であることを確認した。
【0019】
[比較例1]
H2PtCl6および、PdCl2の混合水溶液中(モル比1:1)を作製し、これをカーボン粒子(Valcan XC−72(田中貴金属))に含浸させたのち、洗浄、乾燥して水素ガス(500℃)にて還元をおこない、PtとRu合金が担持されたPt−Pd担持カーボンを得た。このカーボン粒子の白金担持量は15wt%であった。
このPt−Pd担持カーボンと、実施例1で使用したのと同じ固体高分子電解質およびPTFE粒子を混錬したペーストを、撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボン電極基材(0.5mm)上に塗布して、窒素雰囲気中で120℃、1Hr乾燥して比較例の電極Cを得た。 電極Cの白金量は、約0.05mg/cm2となるように、ペースト作製時のPt−Pd担持カーボンの量を調整した。
【0020】
[比較例2]
PdCl2水溶液を作製し、これをカーボン粒子(Valcan XC−72(田中貴金属))に含浸させたのち、洗浄、乾燥して水素ガス(500℃)にて還元をおこないPdをカーボン粒子に担持した後、H2PtCl6水溶液を作製し、これを先のPdを担持させたカーボン粒子に含浸させたのち、洗浄、乾燥して水素ガス(500℃)にて還元をおこない、PtとPd合金が担持されたPt−Pd担持カーボンを得た。このカーボン粒子の白金担持量は15wt%であった。
このPt−Pd担持カーボンと、実施例1で使用したのと同じ固体高分子電解質およびPTFE粒子を混錬したペーストを、撥水性を付与した導電性多孔質体のカーボン電極基材(0.5mm)上に塗布して、窒素雰囲気中で120℃、1Hr乾燥して比較例の電極Dを得た。電極Dの白金量は、約0.05mg/cm2となるように、ペースト作製時のPt−Pd担持カーボンの量を調整した。
【0021】
実施例の電極AおよびB、比較例の電極CおよびDを、ホットプレス(140℃)にてイオン交換膜(デュポン社製、ナフィオン、膜厚約50μm)の両面に接合し、燃料電池の単セルに組んでセルA、B、CおよびDを得た。
【0022】
つぎに、セルA、B、CおよびDのカソード供給ガスにO2(2気圧、80℃)、アノ−ド供給ガスにH2とCOの混合ガス(CO:100ppm、2気圧、80℃)を用い、出力電圧を0.6Vに固定して、時間に対する出力電流を測定した。セルAおよびCの出力電流の径時変化を図5に示す。なお、セルBの出力電流の径時変化はセルAとほぼ同じであり、セルDの出力電流の径時変化はセルCとほぼ同じであった。
図5より、本発明による電極Aおよび電極Bを使用したセルAおよびセルBは、従来の電極Cおよび電極Dを使用したセルCおよびセルDに比べてCO被毒の影響を受けにくいことがわかる。
これは、本発明による電極は、固体高分子電解質のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面に形成される三相界面にPt−Pd触媒が主に担持されているため、触媒利用率の向上はもちろん、PtおよびPdがそれぞれ独立に分散して合金化率を下げることがないためにPtとPdの合金化率が高く、耐CO被毒特性が高いものと考えられる。
【0023】
【発明の効果】
本発明の燃料電池用電極によれば、触媒利用率の大きく耐CO被毒特性が高く、メタノールなどの液体燃料に対する酸化性能も高い電極が得られ、安価で高性能な燃料電池の製造が可能となる。
また、本発明の燃料電池用電極の製造方法によれば、固体高分子電解質のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面に形成される三相界面に主に2種類以上の金属を含む触媒物質が担持されるため、すべての触媒物質をその三相界面で有効に働かせることが可能で、触媒の利用率の向上はもちろん、合金化率の高い触媒の担持された高機能な電極の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる電極の、固体高分子電解質と接触したカーボン粒子の表層の状態を示す慨念図。
【図2】従来の、固体高分子電解質−触媒複合電極のカーボン粒子の表面の状態を示す慨念図。
【図3】従来の電極の、固体高分子電解質と接触したカーボン粒子の表層の状態を示す慨念図。
【図5】セルAおよびCの出力電流の径時変化を示す図。
Claims (7)
- 固体高分子電解質とカーボン粒子および触媒物質とを含む燃料電池用電極であって、上記触媒物質が2種類以上の金属元素または/および類金属元素を含みかつ固体高分子電解質のプロトン伝導経路に接するカーボン粒子の表面に主として担持されていることを特徴とする燃料電池用電極。
- 触媒物質が異なる金属元素または/および類金属元素を含む2つ以上の層からなることを特徴とする請求項1記載の燃料電池用電極。
- 固体高分子電解質とカーボン粒子とを含む混合体に触媒原料化合物を吸着させる第1の工程と、第1の工程で得られた混合体を洗浄する第2の工程と、その混合体中の触媒原料化合物を化学的に還元する第3の工程を経て作製される燃料電池用電極の製造方法において、触媒原料化合物が、2種類以上の金属元素または/および類金属元素を含むことを特徴とする燃料電池用電極の製造方法。
- 固体高分子電解質とカーボン粒子とを含む混合体に触媒原料化合物を吸着させる第1の工程と、ついで第1の工程で得られた混合体を洗浄する第2の工程と、その混合体中の触媒原料化合物を化学的に還元する第3の工程を備える吸着・洗浄・還元工程を2回以上経て作製される燃料電池用電極の製造方法において、触媒原料化合物(a)の吸着・洗浄・還元工程を一回以上、かつ触媒原料化合物(a)を含まない金属元素または/および類金属元素を含む触媒原料化合物(b)の吸着・洗浄・還元工程を一回以上経ることを特徴とする燃料電池用電極の製造方法。
- 第3の工程において、触媒原料化合物を水素ガスまたは水素混合ガスによって還元することを特徴とする、請求項3または4記載の燃料電池用電極の製造方法。
- 第3の工程において、触媒原料化合物をヒドラジンを含む不活性ガスによって還元することを特徴とする、請求項3または4記載の燃料電池用電極の製造方法。
- 第1の工程の吸着が固体高分子電解質のイオン交換による吸着であることを特徴とする、請求項3または4記載の燃料電池用電極の製造方法。
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