JP3571609B2 - パラレルハイブリッド車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンと、発電機を兼ねる電動機とを有し、これらの出力トルクを、遊星歯車機構からなるトルク合成機構を介して変速装置に伝達することにより、エンジン及び電動機の何れか一方又は双方で走行駆動力を得るようにしたパラレルハイブリッド車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のパラレルハイブリッド車両としては、例えば特開平10−58335号公報に記載されるものがある。この従来例に記載されるものは、エンジンの出力トルクと、電動発電機の出力トルクとを、遊星歯車機構からなるトルク合成機構によって合成し、それを変速装置を介して駆動輪に伝達する。このパラレルハイブリッド車両は、車両の停車中にエンジンの回転を停止する、所謂アイドルストップが行われ、このアイドルストップ中の車両発進時には、例えば電動発電機で車両を発進させながら、直結クラッチを締結してエンジンと電動発電機とを直結し、当該電動発電機の出力トルクの一部でエンジンを回転させ、そこで例えば燃料を噴射するなどしてエンジンの回転を始動する。エンジンの回転が始動した以後は、前述のように当該エンジンの出力トルクと電動発電機の出力トルクとを合成して用いる。勿論、エンジンの出力トルクだけで車両を駆動する場合もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
一般に、電動発電機の出力トルク一定で、車両を発進しながらエンジンの回転を始動しようとすると、所謂エンジンのクランキング時に、エンジンのフリクション分のトルクが消費されてしまい、出力側のトルク、つまり駆動力が減少して違和感がある。前記従来例では、車両の走行に必要な駆動力以上の出力トルクを電動発電機に出力させて、駆動力の減少を抑制しようとしているが、具体的に、どのように電動発電機の出力トルクの増大を行えばよいのかが検討されていないため、例えばアクセル開度が大きく、電動発電機への要求トルクが大きい場合を想定すると、そのような状況でも十分な出力トルクが得られるように電動発電機の出力容量を大きく設定する必要が生じ、結果的に電動発電機や、それに電力を供給するための蓄電装置等の容量が増大し、重量の増大やコストアップの原因となってしまう。
【0004】
本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、電動発電機の容量を大きくする必要がなかったり、直結クラッチを締結するときの駆動力の大幅な低下を抑制したり、エンジンが爆発回転始動したときの駆動力の急激な増大を抑制したりすることができるパラレルハイブリッド車両を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のパラレルハイブリッド車両は、エンジンと、発電機及び電動機の両機能を備えた電動発電機と、変速装置と、前記エンジンの出力トルク及び電動発電機の出力トルクを合成して出力するトルク合成機構と、前記電動発電機で車両を発進させながら、当該電動発電機の駆動力でエンジンを始動する制御手段とを備え、前記トルク合成機構は、第1要素を前記エンジンに接続し且つ第2要素を前記変速装置に接続し且つ第3要素を前記電動発電機に接続する遊星歯車機構と、前記遊星歯車機構の第1要素の回転を係止可能な係止手段と、前記遊星歯車機構の第2要素と前記エンジンとの間に介装される第1のクラッチと、前記遊星歯車機構の第1要素と前記エンジンとの間に介装される第2のクラッチとを備えたパラレルハイブリッド車両において、前記制御手段は、電動発電機のみによる車両発進時に、前記係止手段により遊星歯車機構の第1要素が係止されている状態で前記二つのクラッチを解放して、前記遊星歯車機構によって電動発電機のトルクを増幅する手段と、車両の発進後に、前記第2のクラッチを解放したまま、前記第1のクラッチを締結して遊星歯車機構の第2要素とエンジンとを直結する手段と、前記第1クラッチの締結後に、エンジンの回転数が所定値以上となったとき、当該エンジンの回転始動指令を出力する手段と、前記エンジンの回転始動後に、前記第2のクラッチを締結して、前記第1のクラッチ及び前記第2のクラッチで遊星歯車機構の第1要素と第2要素とを直結する手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のパラレルハイブリッド車両駆動装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す概略構成図であり、エンジン1及び発電機及び電動機として作用する電気的回転駆動源としての3相誘導モータ/発電機で構成される交流式のモータ/発電機(電動発電機)2の出力側が、夫々、トルク合成機構である差動装置3の入力側に連結され、この差動装置3の出力側がトルクコンバータ等の発進装置を搭載していない変速装置4の入力側に接続され、変速装置4の出力側が図示しない終減速装置等を介して駆動輪5に連結されている。ちなみに、この実施形態では、前記差動装置3と変速装置4との間に、オイルポンプ13が配設されており、このオイルポンプ13で創成される流体圧が変速装置4の制御並びに差動装置3のクラッチの締結解放に用いられる。なお、オイルポンプ13は、エンジン1とモータ/発電機2とのトルク合成機構である差動装置3以外の動力発生源に接続してもよい。
【0011】
ここで、エンジン1はエンジン用コントローラECによって制御され、モータ/発電機2は、例えば図2に示すステータ2Sとロータ2Rとを有し、充電可能なバッテリやコンデンサで構成される蓄電装置6に接続されたモータ/発電機駆動回路7によって駆動制御される。
モータ/発電機駆動回路7は、蓄電装置6に接続されたチョッパ7aと、このチョッパ7aとモータ/発電機2との間に接続された例えば6つのサイリスタを有し直流を3相交流に変換するインバータ7bとで構成され、チョッパ7aに後述するモータ/発電機用コントローラ12からのデューティ制御信号DSが入力されることにより、このデューティ制御信号DSに応じたデューティ比のチョッパ信号をインバータ7bに出力する。このインバータ7bは、図示しないモータ/発電機2のロータの回転位置を検出する位置センサの回転位置検出信号に基づいて、モータ/発電機2の正回転時には電動機として作用させ、逆回転時には発電機として作用させるように、その回転に同期した周波数で駆動する3相交流を形成するように、例えば前記各サイリスタのゲート制御信号を形成する。ちなみに、モータ/発電機2はエンジン1同様、車両を駆動するためにも用いられるので、車両を駆動する側への回転方向を正回転とし、その逆方向への回転方向を逆回転と定義する。
【0012】
また、差動装置3は、図2、図3に示すように、トルク合成機構として遊星歯車機構21を備えて構成されている。この遊星歯車機構21は、エンジン1とモータ/発電機との間で差動機能を発現しながらトルク合成機構をなすものである。そして、サンギヤSと、その外周側に等角間隔で噛合する複数のピニオンPと、各ピニオンPを連結するピニオンキャリアCと、ピニオンPの外側に噛合するリングギヤRとを備え、この遊星歯車機構21のリングギヤRがドライブシャフト20を介してエンジン1(図ではENG)に連結され、同じく遊星歯車機構21のサンギヤSがモータ/発電機2のロータ2Rに連結され、同じく遊星歯車機構21のピニオンキャリヤCがドラム23,24及び入力シャフト22を介して変速装置4(図ではT/M)の入力側に連結されている。ちなみに、ドラム23,24は連結固定されている。
【0013】
また、前記遊星歯車機構21のリングギヤR、即ちエンジン1とケース14との間には、当該リングギヤR、即ち後述する第1、第2クラッチ36,37で連結されたエンジン1の回転方向を正回転にのみ規制し、逆回転では締結して、その逆回転を許容しないワンウエイクラッチOWCが介装されている。また、前記エンジン1と前記遊星歯車機構21のピニオンキャリヤC、即ち変速装置4の入力側との間には、両者の連結状態を制御する第1のクラッチ36が介装され、同じくエンジン1と遊星歯車機構21のリングギヤRとの間には、両者の連結状態を制御する第2のクラッチ37が介装されている。そして、二つのクラッチ36,37は直列に配置されている。
【0014】
前記第1クラッチ36は、図2に示すように、例えば湿式多板クラッチで構成され、前記ドライブシャフト20の外周に張り出されたフランジ部27の外側と、ドラム23の内側とには移設された多数のフリクションプレート28を、シリンダ室26への供給圧によってピストン25で押圧して、当該ドライブシャフト20,即ちエンジンとドラム23,即ちピニオンキャリヤCであり、変速装置4の入力側とを直結する。また、前記第2クラッチ37も、例えば湿式多板クラッチで構成され、前記遊星歯車機構21のリングギヤRの外側とドラム24の内側とに配設された多数のフリクションプレート29を、シリンダ室30への供給圧によってピストン31で押圧して、当該リングギヤRとドラム24、即ちエンジン1とを直結する。これらの第1、第2クラッチ36、37のシリンダ部26、30には、図示しない電磁弁でライン圧の一部から創成した第1、第2クラッチ圧PCL1 、PCL2 を夫々給排する。この電磁弁の電磁ソレノイド36a、37a(図1参照)に供給される第1、第2クラッチ制御信号CS1 、CS2 が低レベルであるときに前記遊星歯車機構21のピニオンキャリヤCとエンジン1、又はエンジン1と遊星歯車機構21のリングギヤRとを切り離した非締結状態に、第1、第2クラッチ制御信号CS1 、CS2 が高レベルであるときに両者間を連結した締結状態に夫々制御される。ちなみに、前記第1クラッチ36の電磁ソレノイド36aへの第1クラッチ制御信号CS1 及び第2クラッチ37の電磁ソレノイド37aへの第2クラッチ制御信号CS2 の双方が高レベルにあり、モータ/発電機2が正回転しているときには、モータ/発電機2とエンジン1とは直結される。また、前記第1,第2クラッチ制御信号CS1 、CS2 は、前記各第1,第2クラッチ圧PCL1 、PCL2 に応じて、前記低レベルと高レベルとの間で無段階に調整可能である(実質的にはディジタル化される)。
【0015】
また、前記モータ/発電機2のロータ2Rには、従来、エンジン1に付加されているのと同等のフライホイール16が付加されている。従って、前述のように第1クラッチ36及び第2クラッチ37によってエンジンとモータ/発電機2とが直結されると、このフライホイール16は、元来のエンジンフライホイールと同等の機能を果たすので、この実施形態ではエンジン1にフライホイールを取り付けていない。なお、後述するようにエンジン1はモータ/発電機2の駆動力で回転始動するのであるが、そのときの爆発の振動を抑制するために、エンジン1に小さなフライホイールを付加しておいてもよい。また、エンジン1内での爆発振動を抑制するために、本実施形態では、エンジン1の出力側にダンパー17を介装している。
【0016】
さらに、変速装置4は、変速装置用コントローラTCによって車速とスロットル開度とをもとに予め設定された変速制御マップを参照して決定された例えば第1速〜第4速の変速比に制御される。ちなみに、この変速装置4は、後述するモータ/発電機用コントローラ12と相互通信を行っている。
また、エンジン1及びモータ/発電機2には、その出力軸の回転数を検出するエンジン回転数センサ8及びモータ/発電機回転数センサ9が設けられていると共に、図示しないセレクトレバーで選択されたレンジに応じたレンジ信号を出力するインヒビタースイッチ10及びアクセルペダルの踏込みに応じたスロットル開度を検出するスロットル開度センサ11及び車両の加速度を検出する加速度センサ15及び運転者ブレーキペダルの踏込み状態を検出するブレーキセンサ41及び車両の速度を検出する車速センサ40が設けられ、これら回転数センサ8及び9の回転数検出値NE 及びNM/G とインヒビタースイッチ10のレンジ信号RS及びスロットル開度センサ11のスロットル開度検出値TH及び加速度センサ15の車両加速度GX 及びブレーキセンサ41で検出されたブレーキペダル踏込み状態及び車速センサ40の車速VSP等がモータ/発電機2及びクラッチ36を制御するモータ/発電機用コントローラ12に供給される。また、前記モータ/発電機用コントローラ12は、前記変速装置用コントローラTCと相互通信を行い、例えば変速装置4のギヤ比(変速段)等の情報を、変速装置信号TSとして入力するように構成されている。また、このモータ/発電機用コントローラ12は、前記エンジン用コントローラECとも相互通信を行い、例えばエンジン1の爆発等の情報を、エンジン信号ESとして入力するように構成されている。なお、前記モータ/発電機回転数センサ9では、モータ/発電機2の正回転、逆回転も検出することができる。
【0017】
前記モータ/発電機用コントローラ12は、少なくとも入力側インタフェース回路12a、演算処理装置12b、記憶装置12c及び出力側インタフェース回路12dを有するマイクロコンピュータ12eで構成されている。
入力側インタフェース回路12aには、エンジン回転数センサ8のエンジン回転数検出値NE 、モータ/発電機回転数センサ9のモータ/発電機回転数検出値NM/G 、インヒビタースイッチ10のレンジ信号RS、スロットル開度センサ11のスロットル開度検出値TH、加速度センサ15の車両加速度検出値GX 、エンジン用コントローラECのエンジン信号ES及び前記変速装置用コントローラTCの変速装置信号TSが入力されている。
【0018】
演算処理装置12bは、例えばキースイッチ(図示せず)がオン状態となって所定の電源が投入されることにより作動状態となり、先ず初期化を行って、モータ/発電機2への駆動デューティ制御信号MS及び発電デューティ制御信号GSをオフ状態とすると共に、第1、第2クラッチ36、37へのクラッチ制御信号CS1 、CS2 もオフ状態とし、その後少なくとも発進時にエンジン回転数検出値NE 、モータ/発電機回転数検出値NM/G 、レンジ信号RS及びスロットル開度検出値TH等に基づいてモータ/発電機2及び第1,第2クラッチ36、37を制御する。ちなみに、この実施形態では、運転者によりブレーキペダルが踏込まれていて、且つ車速VSPが所定車速以下である車両の停車時にエンジン1の回転を停止する、所謂アイドルストップを行うように構成されている。
【0019】
記憶装置12cは、演算処理装置12bの演算処理に必要な処理プログラムを予め記憶していると共に、演算処理装置12bの演算過程で必要な各種データを記憶する。
出力側インタフェース回路12dは、演算処理装置12bの演算結果である駆動デューティ制御信号MS及び発電デューティ制御信号GSとクラッチ制御信号CS1 、CS2 とをモータ/発電機駆動回路7及び電磁ソレノイド36a、37aに供給する。ちなみに、前記モータ/発電機2では、逆起電圧を利用することにより、車両に制動力を付与することも可能である。このモータ/発電機2の制動トルク増加制御は、モータ/発電機2が発電機として作用しているときにはモータ/発電機駆動回路7のチョッパ7aに供給するデューティ制御信号DSのデューティ比を大きくして発生する逆起電圧を増加させることにより制動トルクを増加させる。また、モータ/発電機2が電動機として作用しているときには、デューティ制御信号DSのデューティ比を小さくして駆動トルクを減少させることにより制動トルクを増加させる。また、モータ/発電機2の制動トルク減少制御は、上記とは逆に、モータ/発電機2が発電機として作用しているときには、デューティ制御信号DSのデューティ比を小さくして発生する逆起電力を減少させることにより制動トルクを減少させ、モータ/発電機2が電動機として作用しているときには、デューティ制御信号DSのデューティ比を大きくして駆動トルクを増加させることにより制動トルクを減少させる。
【0020】
次に、前述のようにエンジンがアイドルストップされている状態からの車両発進制御の概略について説明する。
前述のように、本実施形態ではアイドルストップによって、車両の停車中にエンジン1の回転が停止されている。そこで、セレクトレバーがドライブレンジDを始めとする走行レンジを選択しており、且つスロットル開度THが“0”を越えている場合には、図4に示すように、前記第1、第2クラッチ36、37の双方を非締結状態に維持したまま、前記モータ/発電機2を正回転させ、正方向のトルクを出力すると、遊星歯車機構21のサンギヤSが回転されるが、このときリングギヤRはワンウエイクラッチOWCにより逆回転が阻止されているので、ピニオンキャリヤCが正回転し、その回転駆動トルクが変速装置4から駆動輪5に伝達されて車両が発進する。このとき、モータ/発電機2に付加されているフライホイール16も回転され、慣性トルクが蓄積される。このモータ/発電機2の回転駆動トルクは、遊星歯車機構21によって増幅されるので、例えば遊星歯車機構の歯数比(サンギヤ/リングギヤ)が0.5程度であるとすると、変速装置4の入力側にはモータ/発電機2の回転駆動トルクの3倍相当のトルクが入力されることになり、モータ/発電機2の容量が小さくてよいことを表している。また、3倍相当のトルクが得られる反面、回転数も3倍になるが、前述のように回転されるフライホイール16には十分な慣性トルクが蓄積されることになる。また、これに伴って、前記オイルポンプも駆動される。
【0021】
この状態を継続し、前記モータ/発電機2の回転数が所定回転数以上となったときに、前記第1クラッチ36だけを締結すると、図5に示すように、モータ/発電機2の回転駆動トルクの一部及びフライホイール16の慣性トルクの一部が、エンジン1側に分岐され、エンジン1のフリクションに抗してエンジン1は正回転し始める。このエンジン1の回転数が、例えば予め設定された所定回転数以上になったときに、例えばエンジン1内に燃料を噴射することで爆発が開始し、当該エンジン1が始動する。なお、このときも、遊星歯車機構21のリングギヤRは、ワンウエイクラッチOWCによって回転が係止されている。
【0022】
このようにしてエンジン1が爆発を開始し、回転始動して第1クラッチ36締結前に、前記第2クラッチ37を締結開始すると、図6に示すように、前記モータ/発電機2の回転駆動トルクの一部及びフライホイール16の慣性トルクの一部及びエンジン1の出力トルクの一部で、遊星歯車機構21のリングギヤRを正回転させ、これにより当該リングギヤRの回転数がエンジン1の回転数と共に増速され、モータ/発電機2の回転数と一致した時点で、第2クラッチの締結が完了し、特にモータ/発電機2とエンジン1とが直結状態となる。なお、第1クラッチ36は、第2クラッチの締結完了前、即ちモータ/発電機2とエンジン1とが直結状態となる前に、締結を完了する。
【0023】
この状態で、未だモータ/発電機2がモータとして作用する、即ち正方向のトルクを出力しているとすると、車両は、モータ/発電機2の回転駆動トルクとエンジン1の回転駆動トルクとの合力で駆動される。一方、図8に示すように、モータ/発電機2を発電機として使用すると、当該モータ/発電機2は正方向のトルクで回生することになる(図において黒塗りの矢印が正方向のトルク、白抜きの矢印が負方向のトルクを示す)ので、車両は、エンジン1の回転駆動トルクからモータ/発電機2の発電トルク、所謂回生トルクを減じた分で駆動されることになる。従って、前述のように、モータ/発電機2を発電機として使用することにより、車両に制動力を付与することができる。
【0024】
このようなモータ/発電機2の制御は、主として運転者の要求する加速度に応じて行われるべきであり、本実施形態では運転者の意志を表すスロットル開度とエンジンの実際の回転数から目標とするモータ/発電機トルクを求め、そのトルクが得られるようにモータ/発電機2の回転状態、トルクを制御する。ちなみに、この実施形態で前記蓄電装置6を蓄電する場合、例えば車両が停止しているときには、図9aに示すように前記第1クラッチ36を非締結状態とし且つ第2クラッチ37を締結状態として、エンジン1の出力トルクでモータ/発電機2を逆回転させ、そのときの正方向のトルクで発電を行う。また、車両走行中でバックトルクが作用しているときには、図9bに示すように前記第1クラッチ36を非締結状態とし且つ第2のクラッチ37を締結状態として、モータ/発電機2を逆回転させ、そのときの正方向のトルクで発電を行う。また、同じく車両走行中でバックトルクが作用しているときには、前述と同様、図9cに示すように第1,第2クラッチ36,37を締結状態として、モータ/発電機2を正回転させ、そのときの正方向のトルクで発電を行う。
【0025】
次に、前記エンジン1がアイドルストップしている状態での車両発進時に前記モータ/発電機用コントローラ12内で行われる演算処理について、図10のフローチャートを伴って説明する。この演算処理は、前記モータ/発電機用コントローラ12内の演算処理装置12bで、所定制御時間ΔT毎のタイマ割込によって行われる。また、このフローチャートでは特に通信のステップを設けていないが、必要な情報やプログラムは随時入力インターフェース12aを介して外部や記憶装置12cから読込まれ、演算処理中の情報は随時記憶装置12cに記憶される。
【0026】
この演算処理では、まずステップS1で、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記変速装置用コントローラTCから現在の変速比(変速段)を読込む。
次にステップS2に移行して、前記加速度センサ15で検出された車両加速度GX 、スロットル開度センサ11で検出されたスロットル開度TH、エンジン回転数センサ8で検出されたエンジン回転数NE 、モータ/発電機回転数センサ9で検出されたモータ/発電機回転数NM/G 、ブレーキセンサ41で検出されたブレーキペダル踏込み状態、車速センサ40で検出された車速VSPを読込む。
【0027】
次にステップS3に移行して、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、現在行っている制御がアイドルストップ後の発進制御であるか否かを判定し、アイドルストップ後の発進制御である場合にはステップS4に移行し、そうでない場合にはステップS5に移行する。
前記ステップS4では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、現在行っているアイドルストップ後の発進制御が完了したか否かを判定し、アイドルストップ後の発進が完了している場合には前記ステップS5に移行し、そうでない場合にはステップS6に移行する。
【0028】
前記ステップS6では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、後述するステップS13内でのモータ/発電機トルク増加制御中であるか否かを判定し、モータ/発電機トルク増加制御中である場合にはステップS7に移行し、そうでない場合にはステップS8に移行する。
前記ステップS8では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS2で読込んだスロットル開度THに応じたモータ/発電機トルクが得られるようにしながらモータ/発電機回転数NM/G を増加方向に制御してから前記ステップS7に移行する。
【0029】
前記ステップS7では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記第1クラッチ36の締結制御が開始されたか否かを判定し、当該第1クラッチ36の締結制御が開始されている場合にはステップS9に移行し、そうでない場合にはステップS10に移行する。
前記ステップS9では、前記ステップS2で読込んだ車両加速度GX を目標車両加速度GX として記憶してからステップS11に移行する。
【0030】
前記ステップS11では、例えば車速VSPが20km/h±4km/h程度に相当するときのモータ/発電機の回転数NM/G 程度に設定した所定モータ/発電機回転数NM/G0に対し、前記ステップS2で読込んだモータ/発電機回転数NM/G が当該所定モータ/発電機回転数NM/G0以上であるか否かを判定し、当該モータ/発電機回転数NM/G が所定モータ/発電機回転数NM/G0以上である場合には前記ステップS9に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。なお、この判定は、例えば前記モータ/発電機回転数NM/G が回/分(rpm)で表されるとき、以下の数式が成立するか否かでも判定することができる。
【0031】
α:遊星歯車機構の歯数比
前記ステップS9では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、例えば前記エンジン用コントローラECからのエンジン信号ESから、エンジン1の最初の爆発(以下、初爆とも記す)を確認したか否かを判定し、エンジン1の初爆が確認されているときはステップS12に移行し、そうでない場合にはステップS13に移行する。
【0032】
前記ステップS13では、後述する図11の演算処理に従って、モータ/発電機トルク増加制御を行ってから前記ステップS12に移行する。
前記ステップS12では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、例えば前記第2クラッチ37へのクラッチ圧が所定値に達したか否かなどを用いて当該第2クラッチ37の締結が完了したか否かを判定し、第2クラッチ37の締結が完了している場合はステップS14に移行し、そうでない場合はステップS15に移行する。
【0033】
前記ステップS15では、後述する図12の演算処理に従って、第1クラッチ36の締結制御を行ってからステップS16に移行する。
また、前記ステップS14では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、アイドルストップ後の発進が完了したと判定してから前記ステップS16に移行する。
【0034】
前記ステップS16では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS1で読込んだ変速装置4内の変速比(変速段)が2速以上であるか否かを判定し、当該変速比(変速段)が2速以上である場合にはステップS17に移行し、そうでない場合にはステップS18に移行する。
前記ステップS18では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記変速装置用コントローラTCに向けて、1速から2速への変速指令を出力してから前記ステップS17に移行する。
【0035】
前記ステップS17では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、例えば前記エンジン用コントローラECからのエンジン信号ESから、エンジン1の初爆を確認したか否かを判定し、エンジン1の初爆が確認されているときはステップS19に復帰し、そうでない場合にはステップS20に移行する。
前記ステップS20では、前記ステップS2で読込んだエンジン回転数NE が比較的小さな回転数に設定された所定エンジン回転数NE0以上であるか否かを判定し、当該エンジン回転数NE が所定エンジン回転数NE0以上である場合にはステップS21に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
【0036】
前記ステップS21では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記変速装置用コントローラTCからの変速装置信号TSから、1速から2速への変速が完了しているか否かを判定し、1速から2速への変速が完了している場合にはステップS22に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
【0037】
前記ステップS22では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記エンジン用コントローラECに向けて、エンジン回転始動指令を出力してから前記ステップS19に移行する。
前記ステップS19では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS13で行われているモータ/発電機トルク増加制御を解除してからステップS23に移行する。
【0038】
前記ステップS23では、後述する図13の演算処理に従って、前記第2クラッチ締結制御を行ってからメインプログラムに復帰する。
一方、前記ステップS5では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS12と同様に、前記第2クラッチ37の締結が完了したか否かを判定し、当該第2クラッチ37の締結が完了している場合はステップS24に移行し、そうでない場合はステップS25に移行する。
【0039】
前記ステップS25では、前記ステップS23と同様に、後述する図13の演算処理に従って、第2クラッチ37の締結制御を行ってから前記ステップS24に移行する。
前記ステップS24では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、例えば前記第1クラッチ36へのクラッチ圧が所定値に達したか否かなどを用いて当該第1クラッチ36の締結が完了したか否かを判定し、当該第1クラッチ36の締結が完了している場合はステップS26に移行し、そうでない場合はステップS27に移行する。
【0040】
前記ステップS27では、前記ステップS15と同様に、後述する図12の演算処理に従って、第1クラッチ36の締結制御を行ってから前記ステップS26に移行する。
前記ステップS26では、前記ステップS1で読込んだ車速VSPが、本来、1速から2速への変速を行う所定1−2変速車速VSP1−2 以上であるか否かを判定し、当該車速VSPが所定1−2変速車速VSP1−2 以上である場合にはステップS28に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
【0041】
前記ステップS28では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS16と同様に、前記変速装置4内の変速比(変速段)が2速以上であるか否かを判定し、当該変速比(変速段)が2速以上である場合にはメインプログラムに復帰し、そうでない場合にはステップS29に移行する。
前記ステップS29では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS18と同様に、前記変速装置用コントローラTCに向けて、1速から2速への変速指令を出力してからメインプログラムに復帰する。
【0042】
次に、前記図10の演算処理のステップS13で行われるモータ/発電機トルク増加制御について、図11のフローチャートを用いて説明する。
この演算処理では、まずステップS131で、前記図10の演算処理のステップS2で読込まれた現在の車両加速度GX が前記ステップS10で設定された目標車両加速度GX0以上であるか否かを判定し、当該車両加速度GX が目標車両加速度GX0以上である場合にはステップS132に移行し、そうでない場合にはステップS133に移行する。
【0043】
前記ステップS132では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS8と同様に、スロットル開度THに応じたモータ/発電機トルク制御を行ってから前記ステップS12に移行する。
一方、前記ステップS133では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、運転者の要求出力トルクをモータ/発電機2で出力するように、例えばチョッパ7aへのデューティ制御信号DSのデューティ比を最大にするなどして、モータ/発電機トルクの増加制御を行ってから前記ステップS12に移行する。
【0044】
次に、前記図10の演算処理のステップS15,ステップS27で行われる第1クラッチ締結制御について、図12のフローチャートを用いて説明する。このマイナプログラムでは、まずステップS151で、前記第1クラッチ36のシリンダ室26に供給されている第1クラッチ圧PCL1 を図示されない圧力センサから読込む。
【0045】
次にステップS152に移行して、前記ステップS151で読込んだ第1クラッチ圧PCL1 が、第1クラッチ36の完全締結を意味する完全締結圧PCL0 以上であるか否かを判定し、当該第1クラッチ圧PCL1 が締結圧PCL0 以上である場合にはステップS153に移行し、そうでない場合にはステップS154に移行する。
【0046】
前記ステップS153では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記第1クラッチ圧PCL1 が前記完全締結圧PCL0 となる第1クラッチ制御信号CS1 を創成出力してから、前記図10の演算処理のステップS16又はステップS26に移行する。
また、前記ステップS154では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS151で読込んだ第1クラッチ圧PCL1 に所定増加圧ΔPCLを加えた値が新たな第1クラッチ圧PCL1 となる第1クラッチ制御信号CS1 を創成出力してから、前記図10の演算処理のステップS16又はステップS26に移行する。
【0047】
次に、前記図10の演算処理のステップS23,ステップS25で行われる第2クラッチ締結制御について、図13のフローチャートを用いて説明する。このマイナプログラムでは、まずステップS231で、前記第2クラッチ37のシリンダ室30に供給されている第2クラッチ圧PCL2 を図示されない圧力センサから読込む。
【0048】
次にステップS232に移行して、前記ステップS231で読込んだ第2クラッチ圧PCL2 が、第2クラッチ37の完全締結を意味する完全締結圧PCL0 以上であるか否かを判定し、当該第2クラッチ圧PCL2 が締結圧PCL0 以上である場合にはステップS233に移行し、そうでない場合にはステップS234に移行する。
【0049】
前記ステップS233では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記第2クラッチ圧PCL2 が前記完全締結圧PCL0 となる第2クラッチ制御信号CS2 を創成出力してから、メインプログラムに復帰するか又は前記図10の演算処理のステップS24に移行する。
また、前記ステップS234では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記ステップS231で読込んだ第2クラッチ圧PCL2 に所定増加圧ΔPCLを加えた値が新たな第2クラッチ圧PCL2 となる第2クラッチ制御信号CS2 を創成出力してから、メインプログラムに復帰するか又は前記図10の演算処理のステップS24に移行する。
【0050】
前記図10の演算処理によれば、前述のようにエンジン1がアイドルストップしている車両の停車状態から、アクセルペダルを踏み込み、スロットル開度THが大きくなると、前記ステップS1、ステップS2を経てステップS3に移行し、現在はアイドルストップ後の発進制御が必要であるからステップS4に移行し、更に現在はアイドルストップ後の発進が完了していないためにステップS6に移行する。そして、少なくともこの段階では、モータ/発電機トルクの増加制御を行わないからステップS8に移行し、前記スロットル開度THに応じたモータ/発電機トルクが得られるように前記チョッパ7aへのデューティ制御信号DSを出力し、その結果、モータ/発電機2は正方向のトルクを出力し続けて、モータ/発電機回転数NM/G は主として増加方向に制御され、このモータ/発電機2の駆動トルクだけで車両が発進する。なお、これと同時に前記フライホイール16が回転駆動されるので、当該フライホイール16には慣性トルクが蓄積される。また、通常の発進同様、変速装置4内の変速比は、所謂1速の状態で発進している。
【0051】
これに続いてステップS7に移行し、未だ第1クラッチ36の締結制御は開始されていないのでステップS10に移行し、ここで最も新しい車両加速度GX を目標車両加速度GX に設定し、次にステップS11に移行するが、車両の発進直後ではモータ/発電機回転数NM/G は前記所定モータ/発電機回転数NM/G0に到達していないので、そのまま、メインプログラムに復帰する。
【0052】
このフローを繰り返し、モータ/発電機回転数NM/G が増加を続け、やがて前記所定モータ/発電機回転数NM/G0になると、ステップS11からステップS9に移行し、この時点ではエンジン1は未だアイドルストップ状態(既に回転はし始めているものの爆発は起こっていない)であり、初爆も確認されていないのでステップS13に移行する。このステップS13では、前記図11の演算処理のステップS131で現在の車両加速度GX が前記目標車両加速度GX 以上であるか否かの判定が行われるが、スロットル開度THが変化していない限り、前記ステップS8で出力されるモータ/発電機トルクも同等であり、車両の駆動力は一定であることから、車両加速度GX は変化していないはずである。そのため、図11の演算処理のステップS132に移行し、引き続き、スロットル開度THに応じたモータ/発電機トルクの制御が行われ、図10の演算処理のステップS12に移行する。
【0053】
この時点では、第2クラッチ37は非締結状態であるからステップ15に移行し、前記図12の演算処理のステップS152からステップS154で第1クラッチ圧PCL1 を次第に増圧し、第1クラッチ36を締結してゆく。また、これと平行して、現在の変速比は1速であるから、前記図10の演算処理のステップS16からステップS18に移行して、変速装置4に対し、1速から2速への変速指令を出力する。従って、前記第1クラッチ36の締結制御と平行して、変速装置4内では、1速から2速への変速制御が実行される。
【0054】
続いて、エンジン1が未だ回転始動していないため、初爆が確認されておらず、図10の演算処理のステップS17からステップ20に移行するが、少なくともこの時点ではエンジン回転数NE が比較的小さな回転数に設定された所定エンジン回転数NE0以上ではないので、そのままメインプログラムに復帰する。なお、これ以後は、前記第1クラッチ締結制御が開始されているため、図10の演算処理のステップS7からステップS9にジャンプして、同ステップ10での車両加速度GX の目標車両加速度GX0への更新、ステップS11でのモータ/発電機回転数NM/G の判定は行わない。
【0055】
前述したように、凡そ第1クラッチ36が完全に締結する以前、即ちエンジン1と変速装置4の入力軸とが互いにスリップしている状態で、エンジン1の回転数NE は前記比較的小さな回転数に設定された所定エンジン回転数NE0以上となるのであるが、更にそれより以前にクラッチ36が締結し始めると、モータ/発電機2の出力トルクが、エンジン1のフリクションに抗して当該エンジン1を回転させるのに消費されるため、車両の駆動力が減少し、その結果、車両加速度GX が小さくなる。そこで、このように車両加速度GX がそれ以前の車両加速度GX 、つまり前記図10の演算処理のステップS10で記憶されている目標車両加速度GX0より小さくなると、図11の演算処理のステップS131からステップS133に移行し、ここでモータ/発電機2を駆動するためのチョッパ7aに対し、デューティ制御信号DSを最大デューティ比とするなどして、モータ/発電機トルクの増加制御を行う。これにより、車両の駆動力が補われ、車両加速度GX の減少を抑制防止することができる。
【0056】
そして、この後、凡そ第1クラッチ36が完全に締結する以前、即ちエンジン1と変速装置4の入力軸とが互いにスリップしている状態で、エンジン1の回転数NE は前記比較的小さな回転数に設定された所定エンジン回転数NE0以上になる。また、それより以前に、前記変速装置4内での1速〜2速への変速制御は完了する。そのため、図10の演算処理では、ステップS7からステップS9,ステップS13,ステップS12,ステップS15,ステップS16,ステップS17の順に移行し、未だエンジン1の初爆は確認されていないからステップS20に移行する。この時点で、エンジン回転数NE が所定エンジン回転数NE0以上であることからステップS21に移行し、更に変速装置4内での1速から2速への変速制御が完了しているためにステップS22に移行し、ここで、エンジン用コントローラECに向けてエンジン回転始動指令を出力する。これにより、一般的には、エンジン用コントローラECが燃料を噴射してエンジン1内で爆発し、初爆が確認され、これによりエンジン1からのトルクが駆動トルクに合成されるので、次のステップS19で、前記モータ/発電機トルク増加制御が解除され、次のステップS23で、前記図13の演算処理のステップS232からステップS234で第2クラッチ圧PCL2 を次第に増圧し、第2クラッチ37を締結してゆく。万が一、初爆が確認されない場合には、同様のフローを経て、次の制御タイミングで再びエンジンの回転始動指令が出力される。従って、これ以後は、図10の演算処理のステップS47からステップS49、ステップS23を経てメインプログラムに復帰するフローになる。
【0057】
やがて、前記第2クラッチ37の締結が完了すると、図10の演算処理のステップS12からステップS14に移行してアイドルストップ後の発進制御が完了したと判定される。なお、アイドルストップ後の発進でない場合、つまり例えば車両が停車したばかりで、エンジン1がアイドルストップされていない状態での再発進とか、何らかの応答遅れで第1、第2クラッチ36、37の締結が完了していなかったり、変速装置4内での1速から2速への変速が終了していない場合には、ステップ5以後に移行して、第2クラッチ37の締結制御(ステップS25)及び第1クラッチ36の締結制御(ステップS27)及び1速から2速への変速制御(ステップS29)を行う。
【0058】
図14は、この演算処理によるエンジンアイドルストップ後の車両発進時のタイミングチャートである。同図の時刻t00でアクセルペダルを踏み込み、スロットル開度THが大きくなると、前記図10の演算処理のステップS8で、当該スロットル開度THに応じた正方向のモータ/発電機トルクTM/G が立ち上がる。このときはスロットル開度THが一定であるため、この後もモータ/発電機トルクTM/G は一定値に維持され、その結果、モータ/発電機回転数NM/G は一様の傾きで増速する。このとき、前述のように遊星歯車機構21のリングギヤRの逆回転が前記ワンウエイクラッチOWCによって阻止されているので、モータ/発電機2の駆動トルクがピニオンキャリヤCを正回転させ、車両が発進する。 このとき、車両に発生する車両加速度GX は一定であり、車速VSPも傾き一様で増速する。なお、図中の変速装置出力軸回転数は、実質的に車速VSPと同等である。
【0059】
その後、時刻t01でモータ/発電機回転数NM/G が前記所定モータ/発電機回転数NM/G0以上となったので、図10の演算処理のステップS11からステップS9を経てステップS13に移行する。このステップS13で行われる図11の演算処理では、この時刻t01以後も車両加速度GX の減少はないので、ステップS131からステップS132に移行し、前記スロットル開度THに応じたモータ/発電機トルク制御が継続される。また、これに続いて、前記図10の演算処理ではステップS12を経てステップS15に移行し、第1クラッチ36の締結制御が行われる。ちなみに、第1クラッチトルクTCL1 は、前記フリクションプレート28がスリップしている間、増幅される。
【0060】
前記第1クラッチ36の締結が開始され、モータ/発電機2の出力トルクTM/G の一部がエンジン1側に分岐され、その分岐分がエンジン1のフリクション(トルク)を上回ると、当該エンジン1のフリクションに抗してエンジン1が回転され始める。つまり、第1クラッチ36がスリップしている間に、モータ/発電機2の出力トルクTM/G の一部が、エンジン1のフリクションに抗して当該エンジン1を回転させるために消費され、その結果、車両加速度GX が減少し始める。すると、前記図10の演算処理のステップS13で行われる図11の演算処理では、ステップS131からステップS133に移行し、モータ/発電機トルクTM/G の増加制御が開始される。従って、モータ/発電機トルクTM/G の消費による車両加速度GX の減少を小さく抑制することができる。また、このときには前記第2クラッチ37が非締結状態にあるので、エンジン1と遊星歯車機構21のリングギヤRとは結合されていない。従って、モータ/発電機トルクTM/G から消費されるトルクは、純粋にエンジン1のフリクション(トルク)分だけであり、従来のようにエンジンと遊星歯車機構のリングギヤとが直結状態にあるパラレルハイブリッド車両に比較して、駆動力の低減代、即ち車両加速度GX の減少を抑制することができる。また、本実施形態では、前記第1クラッチ36の締結制御以前に、前記フライホイール16に慣性トルクが蓄積されており、この慣性トルクの一部もエンジン1のフリクションに抗して当該エンジン1を回転させるために使用されているため、車両加速度GX の減少をより一層小さく抑えることができている。
【0061】
更に、本実施形態では、前記第1クラッチ36の締結制御開始と同時に、図10の演算処理のステップS18の指令により、変速装置4内で1速から2速への変速制御が行われる。自動変速装置4内でアップシフトが行われると、一時的に駆動力、即ち車両加速度が減少するので、乗員は、変速装置4のアップシフトであるとして、前記モータ/発電機2の出力トルクTM/G の一部が、エンジン1のフリクションに抗して当該エンジン1を回転させるために消費される駆動力、即ち車両加速度の減少に対してはさほど違和感を感じない。
【0062】
このようにして、エンジン1のフリクションに抗してエンジン1が回転され始め、やがて時刻t02でエンジン回転数NE が前記所定エンジン回転数NE0以上になると、前記図10の演算処理のステップS22の指令により、エンジン1の回転始動が行われ、エンジン1の初爆以後、エンジントルクTE が立ち上がる。このエンジン1の初爆と同時に、前記図10の演算処理では、ステップS49で前記モータ/発電機トルクTM/G の増加制御を解除するが、モータ/発電機トルクTM/G と合わせて駆動トルクが一時的に増大し、車両加速度GX が増大する。但し、本実施形態では、エンジン1が初爆した後、前記図10の演算処理のステップS23で第2クラッチ37の締結制御が開始されるため、これにより前記遊星歯車機構21のリングギヤRが回転され始め、エンジントルクTE の一部(或いは合成されるべきモータ/発電機2のトルクTM/G の一部)が当該リングギヤRの回転数を増加させるのに消費されるため、車両加速度GX は、それほど急激に増加するものではない。
【0063】
図14では、エンジン1と遊星歯車機構21のリングギヤRとが直結されている場合の車両加速度GX を二点鎖線で表す。これから明らかなように、エンジン1と遊星歯車機構21のリングギヤRとが直結されている場合には、前記第1クラッチ36のみでエンジン1とモータ/発電機2との直結を行うため、当該第1クラッチ36が締結し始めてからの駆動力の低減量、即ち車両加速度GX の減少代が大きく、また、エンジン1が爆発回転始動してからの駆動力の増大、即ち車両加速度GX の増大が急激である。
【0064】
エンジン1内での爆発回数は、この後、加速度的に増加するが、時刻t04で前記第2クラッチ37が完全締結し、これによりモータ/発電機2とエンジン1とが直結してからは、エンジントルクTE は次第に減少に転じ、一方のモータ/発電機2は時刻t00以後、ほぼ一定のトルクTM/G を出力し続けているので、車両加速度GX も時刻t04以後、次第に減少に転じ、エンジントルクtE が一定となる時刻t05以後は、車両加速度GX も比較的小さな一定値に維持される。
【0065】
このように、本実施形態では、まず第1クラッチ36を締結してエンジン1のみを回転始動させるため、遊星歯車機構21のリングギヤRの慣性トルク分だけ、モータ/発電機2の回転駆動トルクから消費されるトルク分が小さく、駆動力の減少を抑制することができる。また、エンジン1が自身の爆発により回転始動してから、前記第2クラッチ37を締結し、エンジン1の出力トルクの一部を加えて、遊星歯車機構21のリングギヤRを回転させるため、エンジン1の初爆後の駆動力の増大を緩和することができる。
【0066】
また、前記第1クラッチ36を締結してピニオンキャリヤC、即ちモータ/発電機2とエンジン1とを結合している間、特に車両加速度が減少するときに、当該第1クラッチ36が締結される以前の車両加速度GX が、当該第1クラッチ36の締結中も継続されるようにモータ/発電機2のトルクTM/G を一時的に増加する制御を行うこととしたため、モータ/発電機2の出力トルクTM/G がエンジン1のフリクションに消費されるのを適切に補い、駆動力の低下を適切に抑制防止し、違和感を払拭することができる。
【0067】
また、遊星歯車機構21のリングホイールRの逆回転をワンウエイクラッチOWCで阻止することにより、モータ/発電機2だけで車両を発進させることができる。しかも、第2クラッチ37を締結することにより、ワンウエイクラッチOWCの締結が解除されるため、第2クラッチ37締結の際、複雑な制御を必要としない。ちなみに、エンジン1の特性として、低回転でトルクが安定しないのに対して、モータ/発電機2をモータとして使用する場合は、低回転ほど大きなトルクが得られるという利点があり、このモータ/発電機2でのみ発進を行えることは、燃費の面で非常に有利である。
【0068】
また、モータ/発電機2にフライホイール16を付加したことにより、モータ/発電機2だけで車両を発進させながら、フライホイール16に慣性トルクを蓄積し、その慣性トルクでエンジン1を回転させて始動させることが可能となるので、モータ/発電機2の出力トルクからエンジン1のフリクションに消費される分を抑制させることができ、これにより駆動力の低下を抑制して違和感を低減することができ、モータ/発電機2の容量を不必要に大きくする必要がない。
【0069】
また、第1クラッチ36の締結時に、変速装置4内の変速比を1速から2速にアップシフトさせる指令を出力することとしたため、前記モータ/発電機2の出力トルクがエンジン1のフリクションに消費される駆動力の低下を、アップシフト時の駆動力の低下に一致させて、乗員への違和感を低減することができる。
また、この実施形態では、少なくとも前記第1クラッチ36を締結しておけば、例えば車両を押して、路面反力トルクでエンジンを回転させることができるので、所謂エンジンの押しがけが可能である。
【0070】
なお、前記各実施形態では、コントローラにマイクロコンピュータを用いた場合について説明したが、これに代えて各種の演算回路を使用することも可能である。
また、前記各実施形態では、係止手段としてワンウエイクラッチを用いた場合について説明したが、これに代えて、油圧式多板ブレーキや電磁式ツーウエイクラッチを用いてもよい。
【0071】
また、前記各実施形態では、モータ/発電機と接続する遊星歯車機構の第3要素がサンギヤ、エンジンと接続する第1要素がリングギヤである場合についてのみ詳述したが、これに代えて例えばモータ/発電機と接続する遊星歯車機構の第3要素をリングギヤ、エンジンと接続する第1要素をサンギヤとしてもよい。
また、前記各実施形態では、エンジンを一時的に停止するアイドルストップ中の車両の発進時についてのみ詳述したが、エンジンが停止しているときの車両の発進時にも同様に適用することができる。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のパラレルハイブリッド車両によれば、トルク合成機構の遊星歯車機構の第1要素を前記エンジンに接続し、第2要素を前記変速装置に接続し、第3要素を前記電動発電機に接続するように構成すると共に、前記遊星歯車機構の回転を係止可能な係止手段と、前記遊星歯車機構の第2要素とエンジンとの間に介装される第1のクラッチと、前記遊星歯車機構の第1要素とエンジンとの間に介装される第2のクラッチとを直列に配置したことにより、停止状態にあるエンジンを回転始動する際に、遊星歯車機構の第1要素を回転させることなく、電動発電機でエンジンだけを回転始動させることができるので、従来のようにエンジンに接続される遊星歯車機構のその他の要素を回転させるための駆動力の低減を回避することができ、電動発電機の容量を不必要の大きくする必要がない。
【0074】
また、係止手段によって遊星歯車機構の第1要素が係止している状態で、電動発電機による車両発進時に二つのクラッチを解放して、電動発電機のトルクを増幅することにより、エンジンを回転させることなく、電動発電機のみで車両を発進させることができ、燃費の大幅な向上を図ることができる。
また、車両の発進後に、第2のクラッチを解放したまま、第1のクラッチを締結して遊星歯車機構の第2要素とエンジンとを直結することにより、電動発電機の出力トルクの一部でエンジンを回転させることができ、エンジン停止中、例えばアイドルストップ中のエンジンを回転始動させることも可能となる。
【0075】
また、第1クラッチの締結後に、エンジンの回転数が所定値以上となったとき、当該エンジンの回転始動指令を出力することにより、第2クラッチが締結していない状態、即ちエンジンと遊星歯車機構の第1要素とが接続されていない状態で、停止中のエンジンを回転始動することができる。
【0076】
また、エンジンの回転始動後に、第2のクラッチを締結して、第1のクラッチ及び第2のクラッチで遊星歯車機構の第1要素と第2要素とを直結することにより、当該遊星歯車機構の第1要素は、エンジンの出力トルクの一部と電動発電機の出力トルクの一部とで回転駆動されるため、その分だけ、車両駆動力の急激な増大を抑えることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパラレルハイブリッド車両の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1のパラレルハイブリッド車両に用いられる差動装置の一例を示す構造図である。
【図3】図1のパラレルハイブリッド車両の模式図である。
【図4】図1のパラレルハイブリッド車両でエンジンを回転始動するときの模式図と共線図である。
【図5】図1のパラレルハイブリッド車両でエンジンを回転始動するときの模式図と共線図である。
【図6】図1のパラレルハイブリッド車両でエンジンを回転始動するときの模式図と共線図である。
【図7】図1のパラレルハイブリッド車両でエンジンを回転始動したあとの模式図と共線図である。
【図8】図1のパラレルハイブリッド車両でエンジンを回転始動したあとの模式図と共線図である。
【図9】図1のパラレルハイブリッド車両で蓄電装置に蓄電を行うときの共線図である。
【図10】本発明のパラレルハイブリッド車両の第1実施形態を示すコントローラ内で行われる演算処理のフローチャートである。
【図11】図10の演算処理で行われるマイナプログラムのフローチャートである。
【図12】図10の演算処理で行われるマイナプログラムのフローチャートである。
【図13】図10の演算処理で行われるマイナプログラムのフローチャートである。
【図14】図10の演算処理によりパラレルハイブリッド車両を発進加速するときのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1はエンジン
2はモータ/発電機(電動発電機)
3は差動装置
4は変速装置
5は駆動輪
6は蓄電装置
7はモータ/発電機駆動回路
8はエンジン回転数センサ
9はモータ/発電機回転数センサ
10はインヒビタスイッチ
11はスロットル開度センサ
12はモータ/発電機用コントローラ
13はオイルポンプ
15は加速度センサ
16はフライホイール
17はダンパー
21は遊星歯車機構
36は第1クラッチ
37は第2クラッチ
OWCはワンウエイクラッチ(係止手段)
Sはサンギヤ(第3要素)
Pはピニオン
Rはリングギヤ(第1要素)
Cはピニオンキャリヤ(第2要素)
Claims (1)
- エンジンと、発電機及び電動機の両機能を備えた電動発電機と、変速装置と、前記エンジンの出力トルク及び電動発電機の出力トルクを合成して出力するトルク合成機構と、前記電動発電機で車両を発進させながら、当該電動発電機の駆動力でエンジンを始動する制御手段とを備え、前記トルク合成機構は、第1要素を前記エンジンに接続し且つ第2要素を前記変速装置に接続し且つ第3要素を前記電動発電機に接続する遊星歯車機構と、前記遊星歯車機構の第1要素の回転を係止可能な係止手段と、前記遊星歯車機構の第2要素と前記エンジンとの間に介装される第1のクラッチと、前記遊星歯車機構の第1要素と前記エンジンとの間に介装される第2のクラッチとを備えたパラレルハイブリッド車両において、前記制御手段は、電動発電機のみによる車両発進時に、前記係止手段により遊星歯車機構の第1要素が係止されている状態で前記二つのクラッチを解放して、前記遊星歯車機構によって電動発電機のトルクを増幅する手段と、車両の発進後に、前記第2のクラッチを解放したまま、前記第1のクラッチを締結して遊星歯車機構の第2要素とエンジンとを直結する手段と、前記第1クラッチの締結後に、エンジンの回転数が所定値以上となったとき、当該エンジンの回転始動指令を出力する手段と、前記エンジンの回転始動後に、前記第2のクラッチを締結して、前記第1のクラッチ及び前記第2のクラッチで遊星歯車機構の第1要素と第2要素とを直結する手段とを備えたことを特徴とするパラレルハイブリッド車両。
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