JP4946501B2 - 車両およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関と、車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力する電動機とを備える車両およびその制御方法に関する。
従来、この種の車両としては、坂道発進する際には、モータに印加する電流指令値を通常使用領域の最大電流を超えて増加させ、モータが回転して坂道発進が完了したときに電流指令値を最大電流以下に戻すものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、坂道発進する場合にはモータに印加する電流指令値を最大電流を超えて増加させることにより、モータから通常よりも大きなトルクを出力して急勾配の坂道発進をスムーズに行なうことができるとしている。また、エンジンと、このエンジンのクランクシャフトにキャリアが接続されると供に車軸に接続された駆動軸にリングギヤが接続されたプラネタリギヤと、このプラネタリギヤのサンギヤに動力を入出力する第1モータと、駆動軸に動力を入出力する第2モータとを備える車両において、エンジンを始動する際にエンジンの初爆のタイミングを含む所定時間については、第2モータから所定トルクだけ小さいトルクを出力するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この車両では、エンジンを始動する際にエンジンの初爆のタイミングを含む所定時間に第2モータから所定トルクだけ小さいトルクを出力することにより、エンジンの初爆に伴って駆動軸に作用する初爆トルクをキャンセルして、エンジンの初爆に伴うトルクショックを抑制することができる。
特開2002−271903号公報 特開2005−030281号公報
上述したエンジンとプラネタリギヤと二つのモータとを備えるタイプの車両において、エンジンの始動を伴って発進する際に、エンジンの初爆のタイミングで第2モータからのトルクを小さくする制御と第2モータからのトルクを常用使用領域の最大電流を超えて増加させる制御とを併用する場合を考えると、これらの制御が相互に干渉し、エンジンの初爆に伴うトルクショックを抑制できない場合が生じたり路面勾配によってはスムーズに発進できない場合が生じる。
本発明の車両およびその制御方法は、内燃機関の始動を伴って発進する際に内燃機関の始動に伴うショックを抑制すると共にスムーズに発進することを目的とする。
本発明の車両およびその制御方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の車両は、
内燃機関と、
車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、
前記駆動軸に動力を入出力する電動機と、
前記内燃機関を運転停止した状態で発進する際には前記駆動軸が回転停止した状態で前記電動機から連続的に出力可能なトルクよりも大きな発進時用トルクが該電動機から出力されるよう該電動機を制御し、前記内燃機関の始動を伴って発進する際には前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に該内燃機関を始動する際の初爆のタイミングで前記初爆に伴って前記駆動軸に作用するトルクと逆向きの補正トルクが前記電動機から出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する始動制御を実行した後に前記発進時用トルクが該電動機から出力されるよう該電動機を制御する発進時制御手段と
を備えることを要旨とする。
この本発明の車両では、内燃機関を運転停止した状態で発進する際には駆動軸が回転停止した状態で電動機から連続的に出力可能なトルクよりも大きな発進時用トルクが電動機から出力されるよう電動機を制御し、内燃機関の始動を伴って発進する際には内燃機関がモータリングされて始動されると共に内燃機関を始動する際の初爆のタイミングで初爆に伴って駆動軸に作用するトルクと逆向きの補正トルクが電動機から出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する始動制御を実行した後に発進時用トルクが電動機から出力されるよう電動機を制御する。したがって、始動制御と発進制御とが相互に干渉するのを抑制できる。この結果、内燃機関の始動を伴って発進する際に内燃機関の始動に伴うショックを抑制すると共に発進をスムーズに行なうことができる。
こうした本発明の車両において、走行に要求される要求トルクに基づいて前記電動機から出力すべき目標トルクを設定する目標トルク設定手段を備え、前記発進時制御手段は、前記発進時用トルクを上限として前記設定された目標トルクを制限したトルクが前記電動機から出力されるよう該電動機を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、発進時用トルクの範囲内で走行に要求される要求トルクに対応することができる。
また、本発明の車両において、前記発進時制御手段は、所定時間に亘って前記発進時用トルクが前記電動機から出力されるよう該電動機を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、発進時用トルクを電動機から出力する際に電動機やその駆動回路などに不具合が生じるのを抑制することができる。
さらに、本発明の車両において、前記電力動力入出力手段は、動力を入出力する発電機と、前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と前記駆動軸の3軸に接続され該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段とを備える手段であるものとすることもできる。
本発明の車両の制御方法は、
内燃機関と、車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力する電動機とを備える車両の制御方法であって、
前記内燃機関を運転停止した状態で発進する際には前記駆動軸が回転停止した状態で前記電動機から連続的に出力可能なトルクよりも大きな発進時用トルクが該電動機から出力されるよう該電動機を制御し、前記内燃機関の始動を伴って発進する際には前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に該内燃機関を始動する際の初爆のタイミングで前記初爆に伴って前記駆動軸に作用するトルクと逆向きの補正トルクが前記電動機から出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する始動制御を実行した後に前記発進時用トルクが該電動機から出力されるよう該電動機を制御する
ことを要旨とする。
本発明の車両の制御方法によれば、内燃機関を運転停止した状態で発進する際には駆動軸が回転停止した状態で電動機から連続的に出力可能なトルクよりも大きな発進時用トルクが電動機から出力されるよう電動機を制御し、内燃機関の始動を伴って発進する際には内燃機関がモータリングされて始動されると共に内燃機関を始動する際の初爆のタイミングで初爆に伴って駆動軸に作用するトルクと逆向きの補正トルクが電動機から出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する始動制御を実行した後に発進時用トルクが電動機から出力されるよう電動機を制御する。したがって、始動制御と発進制御とが相互に干渉するのを抑制できる。この結果、内燃機関の始動を伴って発進する際に内燃機関の始動に伴うショックを抑制すると共に発進をスムーズに行なうことができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、車両の駆動系全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制御,吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、モータECU40は、回転位置検出センサ43,44からの信号に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2も演算している。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。また、バッテリECU52は、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)を演算したり、演算した残容量(SOC)と電池温度Tbとに基づいてバッテリ50を充放電してもよい最大許容電力である入出力制限Win,Woutを演算している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作、特に、エンジン22の始動を伴って発進する際の動作について説明する。図2はハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される発進時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、エンジン22が運転停止しており車速Vが値0の停車状態でアクセルペダル83が踏み込まれてから車両が所定車速(例えば、時速5kmなど)以上で走行するまでに亘って所定時間毎(例えば数msec毎)に繰り返し実行される。
発進時制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,エンジン22の回転数Ne,エンジン22のクランクシャフト26のクランク角θ,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の入出力制限Win,Woutなど制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22のクランク角θは、図示しないクランクポジションセンサにより検出されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、エンジン22の回転数Neは図示しないクランクポジションセンサからの信号に基づいて演算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。さらに、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ43,44により検出されたモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて演算されたものをモータECU40から通信により入力するものとした。バッテリ50の入出力制限Win,Woutは、バッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*を設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図3に要求トルク設定用マップの一例を示す。
続いて、エンジン22を始動するか否かを判定する(ステップS120)。この判定は、例えば、アクセル開度Accが所定開度Aref(例えば80%や90%など)以上か否かを判定することによって行なうことができる。エンジン22を始動しないときには、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に(ステップS130)、モータMG2のトルク指令Tm2*を設定する際に用いられる後述する補正トルクTαに値0を設定し(ステップS140)、モータMG2からトルクを出力し始めてからの経過時間tが所定時間T未満か否かを判定し(ステップS150)、この経過時間tが所定時間T未満のときには、経過時間tに基づいてスムーズな発進のためにモータMG2から出力してもよいトルクの上限としてのトルク制限Tlimを設定し(ステップS160)、モータMG2からトルクを出力し始めてから所定時間Tを経過したときにはトルク制限TlimにモータMG2が回転停止した状態でインバータ42やモータMG2に熱的に不具合を生じさせることなくモータMG2から連続して出力することができるトルクの上限としての所定トルクTsetを設定する(ステップS170)。ここで、経過時間tが所定時間T未満のときのトルク制限Tlimは、実施例では、モータMG2からトルクを出力し始めてからの経過時間tとトルク制限Tlimとの関係を予め求めてトルク制限設定用マップとしてROM74に記憶しておき、この経過時間tが与えられるとマップから対応するトルク制限Tlimを導出して設定するものとした。このマップの一例を図4に示す。
そして、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと設定したトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmin,Tmaxを次式(1)および式(2)により計算すると共に(ステップS180)、要求トルクTr*に設定したトルク指令Tm1*を動力分配統合機構30のギヤ比ρで除したものを加えて更に減速ギヤ35のギヤ比Grで除してモータMG2から出力すべきトルクの仮の値である仮トルクTm2tmpを次式(3)により計算し(ステップS190)、設定した仮トルクTm2tmpを式(4)によりトルク制限Tmin,Tmaxおよびトルク制限Tlimで制限したものに更に補正トルクTαを減じることによりモータMG2のトルク指令Tm2*を計算する(ステップS200)。式(3)については、いまエンジン22の始動を伴わないで発進する場合を考えているから、値0のトルク指令Tm1*に基づく式(3)による計算により仮モータトルクTm2tmpには要求トルクTr*を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ったものが設定される。式(4)については、エンジン22を始動しないときには、補正トルクTαに値0が設定されるから、トルク指令Tm2*には仮トルクTm2tmpをトルク制限Tmin,Tmaxおよびトルク制限Tlimで制限した値が設定される。
Tmin=(Win-Tm1*・Nm1)/Nm2 (1)
Tmax=(Wout-Tm1*・Nm1)/Nm2 (2)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ)/Gr (3)
Tm2*=max(min(Tm2tmp,Tmax,Tlim),Tmin)-Tα (4)
こうしてモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、設定したモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信し(ステップS210)、発進時制御ルーチンを終了する。トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、バッテリ50の入出力制限Win,Woutの範囲内およびトルク制限Tlimの範囲内でリングギヤ軸32aに要求トルクTr*を出力して発進することができる。このトルク制限Tlimには、所定時間Tに限って所定トルクTsetよりも大きな発進時用のトルクが設定されるから、路面勾配に拘わらず発進をスムーズに行なうことができる。
ステップS120でエンジン22を始動すると判定されたときには、入力したエンジン22の回転数Neとクランク角θとに基づいてモータMG1のトルク指令Tm1*を設定する(ステップS220)。実施例では、トルク指令Tm1*は、図5のエンジン22を始動する際のモータMG1のトルク指令Tm1*とエンジン22の回転数Neとの関係の一例に示されるように、エンジン22の回転数Neとクランク角θとに基づいて設定される。図示するように、エンジン22の始動指示がなされた時間t1の直後からレート処理を用いて比較的大きなトルクをトルク指令Tm1*に設定し、エンジン22の回転数Neを迅速に増加させる。エンジン22の回転数Neが共振周波数を通過した時間t2以降のエンジン22のいずれかの気筒が膨張行程にさしかかるタイミングでトルク指令Tm1*にエンジン22を安定して回転数Nref以上にモータリングできるトルクを設定し、電力消費や駆動軸としてのリングギヤ軸32aにおける反力を小さくする。なお、膨張行程にさしかかるタイミングはクランク角θによって判断することができる。そして、エンジン22の回転数Neが制御開始回転数Nrefに至った時間t3からレート処理を用いてトルク指令Tm1*に値0を設定する。そして、エンジン22の完爆が判定された時間t4から発電用のトルクをトルク指令Tm1*に設定する。
こうしてモータMG1のトルク指令Tm1*が設定されると、続いて、エンジン22の回転数Neと制御開始回転数Nrefとを比較する(ステップS230)。エンジン22の始動指示がなされた直後などエンジン22の回転数Neが制御開始回転数Nref未満であるときには、補正トルクTαに値0を設定し(ステップS240)、補正トルクTαによるモータMG2のトルク指令Tm2*の補正が終了したか否かを判定する(ステップS250)。補正トルクTαによる補正が未だ開始されていないときには、補正トルクTαによる補正が終了していないと判定され、トルク制限Tlimに上述した所定トルクTsetを設定し(ステップS170)、バッテリ50の入出力制限Win,WoutからモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmax,Tminを上述した式(1)および式(2)により計算し(ステップS180)、要求トルクTr*とモータMG1のトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρとに基づいてモータMG2から出力すべき仮モータトルクTm2tmpを上述した式(3)により計算し(ステップS190)、仮モータトルクTm2tmpをトルク制限Tmax,Tminとトルク制限Tlimとにより制限したものに補正トルクTαを減じることにより上述した式(4)によりモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し(ステップS200)、設定したトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信して(ステップS210)、本ルーチンを終了する。上述の式(3)の右辺第1項は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。図6はエンジン22をモータリングしている最中における動力分配統合機構30の各回転要素の回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図である。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2に減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(3)は、図6の共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、図6中のR軸上の2つの太線矢印は、モータMG1からトルク指令Tm1*のトルクを出力してエンジン22をクランキングする際に駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用する反力としてのトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2*が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示している。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、モータMG2から、モータMG1によりエンジン22をモータリングする際に駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用する反力としてのトルクを受け持つと共に運転者が要求する要求トルクTr*に基づくトルクを出力することができる。
エンジン22がモータリングされてエンジン22の回転数Neが制御開始回転数Nref以上になったときには(ステップS230)、エンジンECU24に点火制御や燃料噴射制御の開始指示を送信する(ステップS250)。点火制御や燃料噴射制御の開始指示を受信したエンジンECU24は、エンジン22における点火制御や燃料噴射制御を実行する。
続いて、エンジンECU24からの初爆フラグFの値を調べる(ステップS260)。初爆フラグFは、初期値として値0が設定され、エンジン22のクランク角θを検出する図示しないクランクポジションセンサからの検出値がエンジン22の初爆が生じる所定角範囲内であるとき、すなわち、エンジン22が初爆したと推定されるときに値1に設定されるフラグであり、エンジンECU24から通信により入力するものとした。初爆フラグFが値0のときには、エンジン22が初爆していないと判断して、補正トルクTαに値0を設定し(ステップS240)、初爆フラグFが値1のときには、エンジン22が初爆していると判断して、補正トルクTαに所定トルクTfireを設定し(ステップS270)、ステップS280、S150〜S210以降の処理を実行して本ルーチンを終了する。これにより、エンジン22が初爆する際には、ステップS200で補正トルクTα(所定トルクTfire)だけ小さいトルクがモータMG2のトルク指令Tm2*として設定されることになる。エンジン22の初爆の際にモータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定してモータMG1を駆動制御しているときには、モータMG1の回転子の質量(マス)による慣性分を考慮しなければリングギヤ軸32aに何らトルクが作用しないが、実際はモータMG1の回転子の質量(マス)によりリングギヤ軸32aにトルクが作用し、トルク変動が生じる。所定トルクTfireは、エンジン22の初爆の際にリングギヤ軸32aに作用するトルクと大きさが同じで逆向きのトルクとして設定される。したがって、エンジン22の初爆の際にリングギヤ軸32aにトルクショックは生じない。
こうしたエンジン22の初爆に伴う補正トルクTαによるトルク指令Tm2*の補正が終了したと判定されたときには(ステップS280)、この補正が終了してからの経過時間tが所定時間T未満のときにはこの経過時間tに基づいて発進をスムーズに行なうために所定トルクTsetよりも大きな発進時用のトルクがモータMG2から出力されるよう前述した図4のマップを用いてモータMG2のトルク制限Tlimを設定し(ステップS160)、補正が終了してから所定時間Tが経過したときにはトルク制限Tlimに所定トルクTsetを設定し(ステップS170)、ステップS180以降の処理を実行して本ルーチンを終了する。
このように、エンジン22の始動を伴って発進する際に、エンジン22の初爆に伴ってリングギヤ軸32aに作用するトルクをキャンセルするための補正トルクTαによるトルク指令Tm2*の補正が終了するまで待って所定トルクTsetを超える発進時用のトルクをトルク制限Tlimに設定するのは、ステップS160の所定トルクTsetを超えるトルク制限Tlimの設定とステップS270のエンジン22の初爆に伴う補正トルクTαによるトルク指令Tm2*の補正とが同時に行なわれると、相互に干渉してエンジン22の初爆に伴ってリングギヤ軸32aに作用するトルクをキャンセルすることができない場合や車両を発進させるための十分なトルクをモータMG2から出力できなくなる場合があることに基づく。なお、運転者がアクセルペダル83を踏み込んでからモータMG2から所定トルクTsetを超える発進時用のトルクが出力されるようになるまでタイムラグが生じることになるが、エンジン22の始動指示がなされてからエンジン22に初爆に伴ってリングギヤ軸32aに作用するトルクをキャンセルするためのトルク指令Tm2*の補正が終了するまでの時間は短時間(例えば0.5秒)であるから、通常、運転者が違和感を感じることはない。
図7に、エンジン22の始動を伴って発進する際のアクセル開度Accとエンジン22の回転数Neと補正トルクTαとモータトルクTm2*の時間変化の様子を示す。図示するように、時刻t1に停車時にアクセルペダル83が大きく踏み込まれて発進する際には、エンジン22をモータリングしてその回転数Neが制御開始回転数Nref以上となったときに燃料噴射制御や点火制御を開始すると共にエンジン22の初爆のタイミング(時刻t2)で初爆によってリングギヤ軸32aに作用するトルクをキャンセルするための補正トルクTαをモータMG2から出力する。そして、補正トルクTαの出力が終了した時刻t3に、所定トルクTsetを超える発進時用のトルクを所定時間Tが経過する時刻t4までに亘ってモータMG2から出力する。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22を運転停止した状態で発進する際には直ちに所定時間Tに亘って所定トルクTsetを超える発進時用のトルクがモータMG2から出力されるようモータMG2を制御し、エンジン22の始動を伴って発進する際にはエンジン22をモータリングして燃料噴射制御や点火制御を開始すると共にエンジン22の初爆に伴ってリングギヤ軸32aに作用するトルクをキャンセルするための補正トルクTαによりモータMG2のトルク指令Tm2*を補正しこの補正が終了するまで待ってから所定時間Tに亘って所定トルクTsetを超える発進時用のトルクがモータMG2から出力されるようモータMG2を制御するから、エンジン22の始動を伴って発進する際にエンジン22の初爆に伴うトルクショックを抑制すると共に発進をスムーズに行なうことができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、減速ギヤ35を介して駆動軸としてのリングギヤ軸32aにモータMG2を取り付けるものとしたが、リングギヤ軸32aにモータMG2を直接取り付けるものとしてもよいし、減速ギヤ35に代えて2段変速や3段変速,4段変速などの変速機を介してリングギヤ軸32aにモータMG2を取り付けるものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図8の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図8における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230を備えるものとしてもよい。
ここで、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「内燃機関」に相当し、動力分配統合機構30とモータMG1とが「電力動力入出力手段」に相当し、モータMG2が「電動機」に相当し、エンジン22を運転停止した状態で発進する際にはインバータ42やモータMG2が熱的に不具合を生じることなくモータMG2から連続して出力することができるトルクの上限としての所定トルクTsetを超える発進時用のトルクが所定時間Tに亘ってモータMG2から出力されるようモータMG2を制御し、エンジン22の始動を伴って発進する際にはエンジン22をモータリングして燃料噴射制御や点火制御を開始すると共にエンジン22の初爆に伴ってリングギヤ軸32aに作用するトルクをキャンセルするための補正トルクTαによりモータMG2のトルク指令Tm2*を補正しこの補正が終了するまで待ってから所定時間Tに亘って所定トルクTsetを超える発進時用のトルクがモータMG2から出力されるようモータMG2を制御する図2の発進時制御ルーチンを実行するハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジン22を制御するエンジンECU24とモータMG1,MG2を制御するモータECU40とが「発進時制御手段」に相当する。また、モータMG1が「発電機」に相当し、動力分配統合機構30が「3軸式動力入出力手段」に相当する。対ロータ電動機230も「電力動力入出力手段」に相当する。ここで、「内燃機関」としては、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関に限定されるものではなく、水素エンジンなど如何なるタイプの内燃機関であっても構わない。「電力動力入出力手段」としては、動力分配統合機構30とモータMG1とを組み合わせたものや対ロータ電動機230に限定されるされるものではなく、車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能なものであれば如何なるものとしても構わない。「電動機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG2に限定されるものではなく、誘導電動機など、駆動軸に動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの電動機であっても構わない。「制御手段」としては、ハイブリッド用電子制御ユニット70とエンジンECU24とモータECU40とからなる組み合わせに限定されるものではなく単一の電子制御ユニットにより構成されるなどとしてもよい。また、「制御手段」としては、エンジン22を運転停止した状態で発進する際にはインバータ42やモータMG2が熱的に不具合を生じることなくモータMG2から連続して出力することができるトルクの上限としての所定トルクTsetを超える発進時用のトルクが所定時間Tに亘ってモータMG2から出力されるようモータMG2のトルク指令Tm2*を設定してモータMG2を制御し、エンジン22の始動を伴って発進する際にはエンジン22をモータリングして燃料噴射制御や点火制御を開始すると共にエンジン22の初爆に伴ってリングギヤ軸32aに作用するトルクをキャンセルするための補正トルクTαによりモータMG2のトルク指令Tm2*を補正しこの補正が終了するまで待ってから所定時間Tに亘って所定トルクTsetを超えるトルクがモータMG2から出力されるようトルク指令Tm2*を設定してモータMG2を制御するものに限定されるものではなく、内燃機関を停止した状態で発進する際には駆動軸が回転停止した状態で電動機から連続的に出力可能なトルクよりも大きな発進時用トルクが電動機から出力されるよう電動機を制御し、内燃機関の始動を伴って発進する際には内燃機関がモータリングされて始動されると共に内燃機関を始動する際の初爆のタイミングで初爆に伴って駆動軸に作用するトルクと逆向きの補正トルクが電動機から出力されるよう内燃機関と電力動力入出力手段と電動機とを制御する始動制御を実行した後に発進時用トルクが電動機から出力されるよう電動機を制御するものであれば如何なるものとしても構わない。「発電機」としては、同期発電電動機として構成されたモータMG1に限定されるものではなく、誘導電動機など、動力を入出力可能なものであれば如何なるタイプの発電機としても構わない。「3軸式動力入出力手段」としては、上述の動力分配統合機構30に限定されるものではなく、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いるものや複数の遊星歯車機構を組み合わせて4以上の軸に接続されるものやデファレンシャルギヤのように遊星歯車とは異なる差動作用を有するものなど、駆動軸と出力軸と発電機の回転軸との3軸に接続され3軸のうちのいずれかに軸に入出力される動力に基づいて残余の軸に動力を入出力するものであれば如何なるものとしても構わない。なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための最良の形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、自動車産業に利用可能である。
本発明の一実施例であるハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される発進時制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 トルク制限設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22を始動する際のモータMG1のトルク指令Tm1*とエンジン22の回転数Neとの関係の一例に示す説明図である。 エンジン22をモータリングしている最中における動力分配統合機構30の各回転要素の回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 エンジン22の始動を伴って発進する際のアクセル開度Accとエンジン22の回転数Neと補正トルクTαとモータトルクTm2*の時間変化の様子の一例を示す説明図である。 変形例のハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の構成の概略を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b 駆動輪、64a,64b 車輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (5)

  1. 内燃機関と、
    車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され、電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、
    前記駆動軸に動力を入出力する電動機と、
    前記内燃機関を運転停止した状態で発進する際には回転停止している前記電動機から連続的に出力可能なトルクよりも大きな発進時用トルクが該電動機から出力されるよう該電動機を制御し、前記内燃機関の始動を伴って発進する際には前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に該内燃機関を始動する際の初爆のタイミングで前記初爆に伴って前記駆動軸に作用するトルクと逆向きの補正トルクが前記電動機から出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する始動制御を実行した後に前記発進時用トルクが該電動機から出力されるよう該電動機を制御する発進時制御手段と
    を備える車両。
  2. 請求項1記載の車両であって、
    走行に要求される要求トルクに基づいて前記電動機から出力すべき目標トルクを設定する目標トルク設定手段を備え、
    前記発進時制御手段は、前記発進時用トルクを上限として前記設定された目標トルクを制限したトルクが前記電動機から出力されるよう該電動機を制御する手段である
    車両。
  3. 前記発進時制御手段は、所定時間に亘って前記発進時用トルクが前記電動機から出力されるよう該電動機を制御する手段である請求項1または2記載の車両。
  4. 前記電力動力入出力手段は、動力を入出力する発電機と、前記内燃機関の出力軸と前記発電機の回転軸と前記駆動軸の3軸に接続され該3軸のうちいずれか2軸に入出力される動力に基づいて残余の1軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段とを備える手段である請求項1ないし3いずれか記載の車両。
  5. 内燃機関と、車軸に連結された駆動軸に接続されると共に該駆動軸とは独立に回転可能に前記内燃機関の出力軸に接続され電力と動力の入出力を伴って前記駆動軸と前記出力軸とに動力を入出力可能な電力動力入出力手段と、前記駆動軸に動力を入出力する電動機とを備える車両の制御方法であって、
    前記内燃機関を運転停止した状態で発進する際には回転停止している前記電動機から連続的に出力可能なトルクよりも大きな発進時用トルクが該電動機から出力されるよう該電動機を制御し、前記内燃機関の始動を伴って発進する際には前記内燃機関がモータリングされて始動されると共に該内燃機関を始動する際の初爆のタイミングで前記初爆に伴って前記駆動軸に作用するトルクと逆向きの補正トルクが前記電動機から出力されるよう前記内燃機関と前記電力動力入出力手段と前記電動機とを制御する始動制御を実行した後に前記発進時用トルクが該電動機から出力されるよう該電動機を制御する
    車両の制御方法。
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