JP3775568B2 - パラレルハイブリッド車両 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンと、発電機を兼ねる電動機とを有し、これらの出力トルクを、差動装置からなるトルク合成機構を介して変速装置に伝達することにより、エンジン及び電動機の何れか一方又は双方で走行駆動力を得るようにしたパラレルハイブリッド車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のパラレルハイブリッド車両としては、例えば特開平10−304513号公報に記載されるものがある。この従来例に記載されるものは、エンジンの出力トルクと、電動発電機の出力トルクとを、遊星歯車機構からなるトルク合成機構によって合成し、それを変速装置を介して駆動輪に伝達する。このパラレルハイブリッド車両では、例えば発進加速は、前述のように電動発電機の出力トルクとエンジンの出力トルクとを合成して用い、更に高速領域になると、電動発電機をオフとし、エンジンの出力トルクだけで走行する。このようなパラレルハイブリッド車両では、電動発電機の回転数がエンジンの回転数に到達したら、両者、より具体的には両者に連結されている遊星歯車機構の各要素を直結クラッチで直結することで、エンジントルクのみでの走行を可能としている。また、車両減速時には、路面反力トルクで電動発電機を回転させ、当該電動発電機を発電機として機能させることで電力を蓄える、所謂回生作動させるように構成されている。即ち、パラレルハイブリッド車両では、電動発電機の運転状態、即ち回転数や出力トルクを制御することにより、より効率のよい走行、例えば高い加速力や低燃費を達成することを目的としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述したようなパラレルハイブリッド車両では、車両停止中にエンジンの回転を停止して、燃費の向上を図ろうとするものが多い。このようにエンジンの回転が停止している状態から、例えば運転者がアクセルペダルを踏込む等して、駆動力が要求された場合には、エンジンの回転を始動する必要が生じる。このような場合、前記従来のパラレルハイブリッド車両では、駆動系に介装されたワンウエイクラッチで駆動出力を規制しながら、つまり遊星歯車機構のうち、駆動輪への出力系に連結された要素を固定しながら、電動発電機を出力方向と逆方向に回転させることによりエンジンを回転させ、その回転中に点火してエンジンの回転始動を行うことは記載されているが、電動発電機のトルクをどのように制御するか具体的に記載されていないため、エンジンの回転始動と共に車両を速やかに発信させようとすると、充放電効率に起因するエネルギ損失が増加したり、車両の急発進に伴うショックやエンジン始動直後のオーバシュートと電動発電機トルクの反転とが重なることに起因するショックが発生したりする恐れがあった。
【0004】
本発明は、前記諸問題を解決すべく開発されたものであり、例えば停止状態からエンジンを回転始動し、車両発進させる際のエネルギ損失を抑制すると共に、そのときのショックを抑制防止することができるパラレルハイブリッド車両を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に係るパラレルハイブリッド車両は、エンジンと、発電機及び電動機の両機能を備えた電動発電機と、変速装置と、第1軸に前記エンジンの出力軸が接続され、且つ第2軸に前記電動発電機の出力軸が接続され、且つ第3軸に前記変速装置の入力軸が接続された差動装置と、少なくとも前記電動発電機の運転状態を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記エンジンの回転が停止している状態で、車両を駆動する方向を正方向としたとき、電動発電機を負方向に回転させてエンジンの回転可能なパラレルハイブリッド車両において、前記制御手段は、前記エンジンの回転が停止している状態から当該エンジンの回転数が第1所定回転数になるまで、前記電動発電機を負方向の所定大トルクの指令値で回転し、エンジンの回転数が前記第1所定回転数になってから、前記電動発電機を、前記所定大トルクより小さく且つエンジンのフリクショントルクと同等又はほぼ同等の負方向の所定小トルクの指令値で回転することを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明のうち請求項2に係るパラレルハイブリッド車両は、前記請求項1の発明において、前記制御手段は、エンジンに点火後、エンジンの回転数が前記第1所定回転数より大きい第2所定回転数となるまで、前記電動発電機を負方向の所定小トルクの指令値で回転し、エンジンの回転数が前記第2所定回転数となってからは、エンジンの回転数と電動発電機の回転数とが同期可能となるようにエンジンのトルクに基づいて算出されたトルクに所定遅れ成分を加えたトルク指令値で前記電動発電機を回転することを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明のうち請求項3に係るパラレルハイブリッド車両は、前記請求項1又は2の発明において、前記所定大トルクは、電動発電機の最大発生トルクであることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のパラレルハイブリッド車両駆動装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す概略構成図であり、エンジン1及び発電機及び電動機として作用する電気的回転駆動源としての3相誘導モータ/発電機で構成される交流式のモータ/発電機(電動発電機)2の出力側が、夫々、トルク合成機構である差動装置3の入力側に連結され、この差動装置3の出力側がトルクコンバータ等の発進装置を搭載していない変速装置4の入力側に接続され、変速装置4の出力側が図示しない終減速装置20(図2参照)を介して駆動輪5に連結されている。ちなみに、この実施形態では、前記差動装置3と変速装置4との間に、オイルポンプ13が配設されており、このオイルポンプ13で創成される流体圧が変速装置4の制御並びに差動装置3の直結クラッチの締結解放に用いられる。
【0009】
ここで、エンジン1はエンジン用コントローラECによって制御され、モータ/発電機2は、ステータとロータとを有し、充電可能なバッテリやコンデンサで構成される蓄電装置6に接続されたモータ/発電機駆動回路7によって駆動制御される。
モータ/発電機駆動回路7は、蓄電装置6に接続されたチョッパ7aと、このチョッパ7aとモータ/発電機2との間に接続された例えば6つのサイリスタを有して直流を3相交流に変換するインバータ7bとで構成され、チョッパ7aに後述するモータ/発電機用コントローラ12からのデューティ制御信号DSが入力されることにより、このデューティ制御信号DSに応じたデューティ比のチョッパ信号をインバータ7bに出力する。このインバータ7bは、図示しないモータ/発電機2のロータの回転位置を検出する位置センサの回転位置検出信号に基づいて、モータ/発電機2の正回転時及び逆回転時に電動機又は発電機として作用させるように、その回転に同期した周波数で駆動する3相交流を形成するように、例えば前記各サイリスタのゲート制御信号を形成する。ちなみに、モータ/発電機2はエンジン1同様、車両を駆動するためにも用いられるので、車両を駆動する側への回転方向正方向又は正回転とし、その逆方向への回転方向を負方向又は逆回転と定義する。
【0010】
また、差動装置3は、図2に示すように、トルク合成機構として遊星歯車機構21を備えて構成されている。この遊星歯車機構21は、エンジン1とモータ/発電機2との間で差動機能を発現しながらトルク合成機構をなすものである。そして、サンギヤSと、その外周側に等角間隔で噛合する複数のピニオンPと、各ピニオンPを連結するピニオンキャリアCと、ピニオンPの外側に噛合するリングギヤRとを備え、この遊星歯車機構21のリングギヤRがエンジン1(図ではENG)に連結され、同じく遊星歯車機構21のサンギヤSがモータ/発電機2のロータに連結され、同じく遊星歯車機構21のピニオンキャリアCが変速装置4(図ではT/M)の入力軸22に連結されている。
【0011】
また、前記遊星歯車機構21のサンギヤS、即ちモータ/発電機2とキャリアC、即ち変速装置4との間には、両者を締結することでモータ/発電機2とエンジン1とを直結する直結クラッチ36が介装されている。なお、前記直結クラッチ36の締結解放は、当該直結クラッチ36への作動流体圧を制御する圧力制御弁のソレノイド36aへの制御信号によって制御されており、当該ソレノイド36aへの直結クラッチ制御信号CSが高レベルにあるとき、直結クラッチ36が締結され、当該直結クラッチ制御信号CSが低レベルにあるとき、直結クラッチ36が解放される。また、前記直結クラッチ制御信号CSは、前記低レベルと高レベルとの間で無段階に調整可能であり(実質的にはディジタル化される)、直結クラッチ36の締結状態は、半締結の状態で、種々の締結力を発現することができる。また、前記遊星歯車機構21のピニオンキャリヤC、即ち変速装置4の入力側と図示しないケースとの間には、当該ピニオンキャリヤC、及び変速装置4の回転方向を正回転にのみ規制し、逆回転では締結して、当該逆回転を許容しないワンウエイクラッチOWCが介装されている。また、本実施形態では、エンジン1内での爆発振動を抑制するために、本実施形態では、エンジン1の出力側にダンパー17を介装している。
【0012】
さらに、変速装置4は、変速装置用コントローラTCによって車速とスロットル開度とをもとに予め設定された変速制御マップを参照して決定された例えば第1速〜第4速の変速比に制御される。ちなみに、この変速装置4は自動変速装置であり、締結することにより図示しない駆動輪側からの逆駆動力、所謂路面反力トルクをトルク合成機構側に伝達可能なエンジンブレーキ用クラッチ(以下、単にエンブレ用クラッチとも記す)を有している。
【0013】
また、エンジン1及びモータ/発電機2には、その出力軸の回転数を検出するエンジン回転数センサ8及びモータ/発電機回転数センサ9が設けられていると共に、図示しないセレクトレバーで選択されたレンジに応じたレンジ信号を出力するインヒビタースイッチ10及びアクセルペダルの踏込みに応じたスロットル開度を検出するスロットル開度センサ11が設けられ、これら回転数センサ8及び9の回転数検出値NE 及びNM/G と車速センサ14の車速検出値V及びインヒビタースイッチ10のレンジ信号RS及びスロットル開度センサ11のスロットル開度検出値TH等がモータ/発電機2及び直結クラッチ36を制御するモータ/発電機用コントローラ12に供給される。また、前記モータ/発電機用コントローラ12は、少なくとも前記変速装置用コントローラTCと相互通信を行い、例えば変速装置4のギヤ比(変速段)やエンジンブレーキ用クラッチの締結解放状態といった情報を、変速装置信号TSとして入力するように構成されている。
【0014】
また、このモータ/発電機用コントローラ12は、前記エンジン用コントローラECとも相互通信を行い、例えばエンジン1の運転状態、即ちスロットル開度TVOや吸入空気量、空燃比、点火時期、冷却水温、或いはエンジン1の爆発状態などの情報を、エンジン信号ESとして入力するように構成されている。また、このエンジン用コントローラECは、前記モータ/発電機用コントローラ12からエンジントルクの要求があった場合には、その要求に応じてエンジントルクを制御するように構成されている。なお、前記モータ/発電機回転数センサ9では、モータ/発電機2の正回転、逆回転も検出することができる。
【0015】
前記モータ/発電機用コントローラ12は、少なくとも入力側インタフェース回路12a、演算処理装置12b、記憶装置12c及び出力側インタフェース回路12dを有するマイクロコンピュータ12eで構成されている。
入力側インタフェース回路12aには、エンジン回転数センサ8のエンジン回転数検出値NE 、モータ/発電機回転数センサ9のモータ/発電機回転数検出値NM/G 、車速センサ14の車速検出値V、インヒビタースイッチ10のレンジ信号RS、スロットル開度センサ11のスロットル開度検出値TH、エンジン用コントローラECのエンジン信号ES及び前記変速装置用コントローラの変速装置信号TSが入力されている。
【0016】
演算処理装置12bは、例えばキースイッチ(図示せず)がオン状態となって所定の電源が投入されることにより作動状態となり、先ず初期化を行って、モータ/発電機2への駆動デューティ制御信号MS及び発電デューティ制御信号GSをオフ状態とすると共に、直結クラッチ36へのクラッチ制御信号CSもオフ状態とし、その後、例えば後述する図3の演算処理に従って、エンジン回転数検出値NE 、モータ/発電機回転数検出値NM/G 、車速検出値V、レンジ信号RS及びスロットル開度検出値TH等に基づいてモータ/発電機2及び直結クラッチ36を制御する。ちなみに、この実施形態では、車両の停車時にエンジン1の回転を停止する、所謂アイドリングストップを行うように構成されている。
【0017】
記憶装置12cは、演算処理装置12bの演算処理に必要な処理プログラムを予め記憶していると共に、演算処理装置12bの演算過程で必要な各種データを記憶する。
出力側インタフェース回路12dは、演算処理装置12bの演算結果である駆動デューティ制御信号MS及び発電デューティ制御信号GSと直結クラッチ制御信号CSとをモータ/発電機駆動回路7及びソレノイド36aに供給する。ちなみに、前記モータ/発電機2では、逆起電圧を利用することにより、車両に制動力を付与することも可能である。このモータ/発電機2の制動トルク増加制御は、モータ/発電機2が発電機として作用しているときにはモータ/発電機駆動回路7のチョッパ7aに供給するデューティ制御信号DSのデューティ比を大きくして発生する逆起電圧を増加させることにより制動トルクを増加させる。また、モータ/発電機2が電動機として作用しているときには、デューティ制御信号DSのデューティ比を小さくして駆動トルクを減少させることにより制動トルクを増加させる。また、モータ/発電機2の制動トルク減少制御は、上記とは逆に、モータ/発電機2が発電機として作用しているときには、デューティ制御信号DSのデューティ比を小さくして発生する逆起電力を減少させることにより制動トルクを減少させ、モータ/発電機2が電動機として作用しているときには、デューティ制御信号DSのデューティ比を大きくして駆動トルクを増加させることにより制動トルクを減少させる。
【0018】
次に、走行状態、蓄電装置の状態、車両の操作状態に応じて前記モータ/発電機用コントローラ12で行われるエンジン1及びモータ/発電機2の各種の作動状態について説明する。
前述のように、本実施形態ではアイドリングストップによって、車両の停車中にエンジン1の回転が停止されている。そこで、セレクトレバーの操作によってドライブレンジDを始めとする走行レンジが選択され、或いはパーキングレンジPやニュートラルレンジNが選択されている場合でも、スロットル開度THが“0”を越えている場合のように、エンジンの回転始動が必要な場合には、前記モータ/発電機2を逆回転させると、ピニオンキャリヤCは前記ワンウエイクラッチOWCによって逆回転できないため、エンジン1が正方向に回転される。この状態で、燃料を噴射することでエンジン1の回転が始動する。また、これに伴って前記オイルポンプも駆動が開始される。
【0019】
このようにしてエンジン1の回転始動後に、車両を発進走行させる必要がない場合、つまりフットブレーキが踏み込まれているような場合には、そのエンジン1の回転駆動力を利用してバッテリなどの蓄電装置6に蓄電を行う。つまり、モータ/発電機2を発電機として使用し、発電を行う。
また、ドライブレンジDを始めとする走行レンジが選択され、アクセルペダルが踏み込まれると、車両を発進させるために、直結クラッチ36の解放状態で、スロットル開度が大きくなるほど、目標エンジン回転数NEPにエンジン1の回転数を維持しながら、モータ/発電機2を次第に正回転させるべく、正方向トルクを発生せしめ、これによりピニオンキャリヤCに正方向のトルクを与えて車両を発進加速させる。
【0020】
やがて、モータ/発電機2の回転数が、後述するように所定の回転数、つまり目標エンジン回転数NEPに維持されているエンジンの回転数に一致又はほぼ一致したら、前記直結クラッチ36を締結し、エンジン1とモータ/発電機2とを直結して車両を走行する。直結クラッチ締結後の走行状態においては、通常、モータ/発電機2はトルクを発生せず、所謂フリーな状態にして、エンジン1でのみトルクを発生して走行する。但し、アクセルペダルの踏込み量が大きい状態で、且つ蓄電装置6の蓄電量が十分な場合には、モータ/発電機2がトルクを発生し、エンジン1のアシストを行うことも可能である。
【0021】
このような加速走行状態に対して、車両が減速状態にある、所謂エンジンブレーキの効きが期待される状況では、前記直結クラッチ36を締結したままで、モータ/発電機2を発電機として用い、駆動輪5から入力される路面反力トルクに対し、負の方向のトルクを発生させて、本来のエンジンブレーキの代わりに或いはそれに加えて制動力を強める。
【0022】
次に、前記モータ/発電機用コントローラ12で行われる通常走行での目標モータ/発電機トルク及び目標エンジントルクの設定のための演算処理について、図3を用いて説明する。図3は、演算処理の内容をブロック化したものである。この演算処理では、前記インヒビタスイッチ10からのレンジ信号RSから要求ギヤ段が得られるから、そのギヤ段に応じた目標変速比を用い、それを車速に乗じ、更に二次減速比(最終減速比)を乗じたものを、タイヤ転がり動半径で除して変速装置入力軸目標回転数が得られる。前記直結クラッチ36が締結されている場合には、エンジン1、モータ/発電機2、手動変速装置4の入力軸を直結状態に維持しているので、変速装置入力軸実回転数はエンジン回転数NE 又はモータ/発電機回転数NM/G と同じであり、これを前記変速装置入力軸目標回転数から減じて変速装置入力軸回転数差を得る。
【0023】
この変速装置入力軸回転数差に対し、PID制御、即ち比例・積分・微分制御の各ゲインを乗じて、変速装置入力軸目標トルクを得る。この変速装置入力軸目標トルクから、前記推定エンジントルクを減じたものが目標モータ/発電機トルクになるから、この目標モータ/発電機トルクを指令値として出力する。推定エンジントルクは、周知のように、エンジン回転数NE を変数とし、スロットル開度TVOをパラメータとするマップ検索などによって算出することができる。一方、前記変速装置入力軸回転数差に対し、個別のPID制御の各ゲインを乗じて、目標エンジントルクを得ることも可能であるので、エンジントルクを制御可能である場合には、それを指令値として出力する。
【0024】
次に、前記モータ/発電機用コントローラ12内で行われる数ある演算処理のうちから、エンジン回転始動時に行われる演算処理について、図4のフローチャートを伴って説明する。この演算処理は、前記モータ/発電機用コントローラ12内の演算処理装置12bで、所定制御時間ΔT毎のタイマ割込によって行われる。また、このフローチャートでは特に通信のステップを設けていないが、必要な情報やプログラムは随時入力インターフェース12aを介して外部や記憶装置12cから読込まれ、演算処理中の情報は随時記憶装置12cに記憶される。また、演算処理中の直結移行フラグF3 、エンジン完爆フラグF2 、エンジン低回転フラグF1 は何れもエンジン停止でリセットされる。
【0025】
この演算処理では、まずステップS1で、直結移行フラグF3 が“0”のリセット状態であるか否かを判定し、当該直結移行フラグF3 がリセット状態である場合にはステップS2に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
前記ステップS2では、エンジン完爆フラグF2 が“0”のリセット状態であるか否かを判定し、当該エンジン完爆フラグF2 がリセット状態である場合にはステップS3に移行し、そうでない場合にはステップS13に移行する。
【0026】
前記ステップS3では、エンジン低回転フラグF1 が“0”のリセット状態であるか否かを判定し、当該エンジン低回転フラグF1 がリセット状態である場合にはステップS4に移行し、そうでない場合にはステップS8に移行する。
前記ステップS4では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、例えばブレーキペダルの踏込みが解除され且つアクセルペダルが踏込まれているとか、前記スロットル開度センサ11のスロットル開度検出値THが所定値以上であるとか、或いは前記蓄電装置6の容量が低減しているなどから、エンジン回転始動が必要か否かを判定し、エンジン回転始動が必要な場合にはステップS5に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
【0027】
前記ステップS5では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、モータ/発電機2を、例えば最大発生トルクTM/GMAXに設定された所定大トルクTM/G-Hi0 の指令値で逆回転制御してからステップS6に移行する。
前記ステップS6では、前記エンジン回転数センサ8で検出されたエンジン回転数検出値NE が、例えば600rpm程度、つまりエンジン1がフリクショントルクに抗して回転できる程度の所定低回転数NE0以上であるか否かを判定し、当該エンジン回転数検出値NE が所定低回転数NE0以上である場合にはステップS7に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
【0028】
前記ステップS7では、前記エンジン低回転フラグF1 を“1”にセットしてから前記ステップS9に移行する。
前記ステップS9では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、モータ/発電機2を、前記所定大トルクTM/G-Hi0 より小さく且つエンジン1のフリクショントルク程度に設定された所定小トルクTM/G-LO0 の指令値で逆回転制御してからステップS10に移行する。
【0029】
前記ステップS10では、前記エンジン用コントローラECに向けて点火指令を出力してからステップS11に移行する。
前記ステップS11では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、例えばエンジン回転数NE が、回転開始後にしか達成し得ない所定高回転NE1以上であるか否か等の判定により、エンジン1の完爆が確認されたか否かを判定し、エンジン完爆確認した場合にはステップS12に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。なお、完爆とは、エンジン内での点火が安定し、自身の回転慣性で回転し続けることができる状態を意味する。
【0030】
前記ステップS12では、前記エンジン完爆フラグF2 を“1”にセットしてから前記ステップS13に移行する。
前記ステップS13では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、モータ/発電機2を正回転化する制御、つまりモータ/発電機2を正方向のトルクで駆動する制御を行ってからステップS14に移行する。
【0031】
前記ステップS14では、同ステップ内で行われる個別の演算処理に従って、前記エンジン回転数センサ8で検出したエンジン回転数検出値NE とモータ/発電機回転数センサ9で検出したモータ/発電機回転数検出値NM/G とが同等か又はほぼ同等であるか否かを判定し、当該エンジン回転数検出値NE とモータ/発電機回転数検出値NM/G とが同等又はほぼ同等である場合にはステップS15に移行し、そうでない場合にはメインプログラムに復帰する。
【0032】
前記ステップS15では、前記直結移行フラグF1 を“1”にセットしてからメインプログラムに復帰する。
次に、前記図4の演算処理の作用について、図5の共線図と図6のタイミングチャートを用いて説明する。なお、図6に示すNC は、変速比が固定されている車両発進時にあって車速と等価な出力回転数(キャリア回転数)を示す。
【0033】
この演算処理によれば、例えば時刻t00でエンジン1の回転が停止しており(各フラグはリセットされている)、その後、時刻t01で、例えば運転者がアクセルペダルを踏込むなどして発進の意思が明確になると、図4の演算処理のステップS1〜ステップS3を経て、ステップS4でエンジンの回転始動必要と判定してステップS5以後に移行する。このステップS5では、モータ/発電機2を、例えば最大発生トルクTM/GMAXに設定された所定大トルクTM/G-Hi0 (図では−TM/G-Hi0 )の指令値で逆回転制御するため、図5aのように、負の方向のモータ/発電機駆動トルクがエンジンのフリクショントルク(括弧内)より大きくなり、同図5bのようにエンジン1が正方向に回転し始める。なお、図6で負の方向に発生しているエンジントルクがエンジン1のフリクショントルクである。但し、このときには、未だエンジン回転数NE が所定低回転数NE0未満であるため、図4の演算処理はステップS6からメインプログラムに復帰してしまう。
【0034】
このようなモータ/発電機2の所定大トルクTM/G-Hi0 の指令値による逆回転制御が継続されると、エンジン回転数NE が次第に大きくなり、時刻t02で所定低回転数NE0以上となった。そのため、図4の演算処理ではステップS6からステップS7に移行して、エンジン低回転フラグF1 がセットされ、これ以後は同演算処理のステップS3からステップS8に移行するフローが繰り返される。なお、エンジン回転数NE が所定低回転数NE0に達するまで、モータ/発電機2が最大発生トルクTM/GMAXと同程度の前記所定大トルクTM/G-Hi0 を発生し、エンジン1を駆動することで、その間の所要時間を短縮することができる。
【0035】
また、これに続くステップS9では、図5cに示すように、モータ/発電機2を、例えばエンジン1のフリクショントルクと同程度に設定された所定小トルクTM/G-LO0 (図では−TM/G-LO0 )の指令値で逆回転制御する。従って、前記時刻t02以後、エンジン1は正方向に、モータ/発電機2は負方向に、夫々、少し増速するものの、例えばエンジン回転数NE に関しては、やがて前記所定低回転数NE0より少し大きな回転数で安定する。このように、モータ/発電機2を比較的小さな所定小トルクTM/G-LO0 の指令値で逆回転し、エンジン1を、前記フリクショントルクに抗して回転する所定低回転数NE0又はそれより少し大きい回転数で安定して回転させながら、次のステップS10でエンジンの点火指令を出力する。これにより、エンジン1が点火し、回転が始動されるはずであるが、点火指令が出力されたからといって、常に、即座に回転が始動するわけではなく、この場合も、時刻t02直後にはエンジン1は未だ回転始動していない(エンジントルクTE が立ち上がっていない)。そのため、前記時刻t02以後は、ステップS11でエンジン1の完爆が確認されるまで、メインプログラムに復帰するフローが繰り返される。なお、エンジン1の回転が始動するまでは、モータ/発電機2は所定小トルクTM/G-LO0 で駆動されるので、消費電力を抑制することができる。
【0036】
その後、時刻t03でエンジン1が点火し、回転が始動されると、図6に示すように、エンジントルクTE が立ち上がると共に、エンジン回転数NE が増速する。このときのエンジントルクとモータ/発電機トルクとは、図5dのように両者とも、エンジン回転数を増速せしめる方向であるが、モータ/発電機トルクは小さな値をとっているため、これによるエンジン回転数の吹け上がりへの影響は小さい。やがて、時刻t04でエンジン回転数NE が前記所定高回転数NE1以上になると、図4の演算処理のステップS11でエンジン1の完爆が確認され、同ステップS12に移行してエンジン完爆フラグF2 がセットされるので、これ以後は前記ステップS2からステップS13に移行するフローが繰り返される。
【0037】
そして、次のステップS13では、モータ/発電機2をエンジン1と同期して直結クラッチ36を直結するために、当該モータ/発電機2の正回転化制御、つまり図5eに示すようにモータ/発電機トルクを正方向に変換して正トルク駆動制御を行う。
この制御では、図6に示すように、エンジン回転数NE が前記所定高回転数N(第2所定回転数)E1となった時刻t04以降は、例えばエンジントルクを基に算出された、エンジン回転数NE とモータ/発電機回転数NM/G とを近づけて同期させることが可能なモータ/発電機トルクに、一次遅れ、或いは二次遅れといった遅れ成分を加えたモータ/発電機トルクの指令値に切り換える。これにより、エンジンの完爆判定直後では、モータ/発電機トルクTM/G はエンジントルクTE よりも小さな値をとり、モータ/発電機回転数NM/G が負方向に増大するため、車両駆動力が急激に立ち上がることに起因するショックの発生が防止される。その後、既に正方向のエンジントルクTE に抗して、モータ/発電機トルクTM/G が負方向から変化して正方向に移行する時刻t05から車両駆動力が生じ、図5fに示すように出力回転数NC が正値となり、車速が次第に増速する(但し、ここでは考え方を簡単にするためにイナーシャの影響は無視している)。
【0038】
以上に示した制御により、エンジンの完爆判定を低回転数で誤りなく確実に行うことができるので、エンジン回転始動時のエンジン回転数NE 及びモータ/発電機回転数NM/G の過度な増大を抑制することができる。従って、エンジン回転数NE とモータ/発電機回転数NM/G とを同期させるまでの時間を短縮すると共に、それらの同期回転数を低く抑えることができ、充放電効率に起因するエネルギ損失を小さくすることができる。また、モータ/発電機回転数NM/G の増大を抑制することで消費電力を抑制することができるため、モータ/発電機2、インバータ7b、蓄電装置6などのシステムの小型化が可能となり、コストダウンにつながる。更に、前記所定大トルクTM/G-Hi0 をモータ/発電機2の最大発生トルクとしているため、エンジン点火までの時間を短縮することができ、車両を速やかに発進させることができる。
【0039】
このように、エンジン回転数NE とモータ/発電機回転数NM/G とは大きく異なる状態において、図4の演算処理ではステップS14からメインプログラムに復帰して、以上のフローを繰り返す。
その後、エンジン回転数NE は、燃費が低下しないようにエンジンコントローラECによってほぼ一定の値に保持され、その一方で、車速、即ち出力回転数NC が次第に増速することから、モータ/発電機回転数NM/G も次第に負値から正値に転じ、更に増速し、時刻t06でエンジン回転数NE とモータ/発電機回転数NM/G が同等又はほぼ同等になると、図5gに示すように直結クラッチ36を完全締結して両者を同期化すると共に、図4の演算処理ではステップS14からステップS15に移行して直結移行フラグF3 がセットされるため、これ以後、図4の演算処理が開始されても、ステップS1からメインプログラムに直接復帰してしまい、エンジン回転始動のための処理は行われない。
【0040】
これに対して、図7は、本発明との比較例のエンジン回転始動の演算処理によるタイミングチャートを示している。この演算処理では、時刻t10で回転停止状態にあるエンジンを、時刻t11で回転始動させるために、モータ/発電機を最大発生トルクTM/GMAXの指令値で逆回転制御し、時刻t12でエンジンが回転始動し、エンジン回転数NE が前記所定高回転数NE1となった時刻t13でモータ/発電機トルクTM/G の指令値を正値化し、エンジン回転数NE とモータ/発電機回転数NM/G とが同等又はほぼ同等となった時刻t15で直結クラッチを完全締結してエンジンとモータ/発電機とを同期化したものである。モータ/発電機を逆回転してエンジンが回転始動した後は、前述のようにエンジンとモータ/発電機とを同期させて直結する必要があるため、モータ/発電機のトルクを正方向に転換するが、確実にエンジンを完爆させた上で転換しないとエンストする恐れがあるため、モータ/発電機はエンジンが確実に完爆したと判断される見込み回転数に達するまで、エンジンをクランキングしなければならない。この見込み回転数は、モータ/発電機の正方向トルクがエンジン回転数を引き下げる方向に作用するため、エンストの危険を回避するために、低回転に設定することができない。従って、エンジンは完爆した後も、しばらくの間、モータ/発電機の大トルクによって吹き上がり方向へ後押しされる形となり、その後にモータ/発電機トルクの反転を行うことになるので、エンジン回転数は過剰に吹け上がることになる。そして、当然のことながら、遊星歯車機構を介して連結されているモータ/発電機も負方向に吹け上がる(増速される)ことになる。その状態から、モータ/発電機に正方向のトルクを発生させて、車両駆動力を滑らかに発生させながら、モータ/発電機回転数をエンジン回転数に近づけて同期させる場合、同期回転数も同様に大きな値となる。そして、充放電効率が100%でない限り、モータ/発電機の正回転、逆回転何れの場合においても、回転数の絶対値のより大きな領域におけるエネルギ損失はより大きくなる。
【0041】
また、モータ/発電機が逆回転している間は発電することになり、モータ/発電機回転数が負方向に増大するほど発電量が増すが、この際、使用するモータ/発電機、インバータ、蓄電装置の何れかの能力によって決定される限界値以上には発電した電力を吸収することができず、即ち発電負荷が頭打ちになるため、エンジン回転始動時に限界値を越えてエンジンが吹け上がるような、例えばアクセル開度が大きいような場合には、より吹け上がり傾向が増すことになる。
【0042】
更に、モータ/発電機が正方向のトルクを発生してエンジンと回転を同期させる際にも、前記発電時と同様の限界値が存在し、モータ/発電機回転数が増大して、これを越えた場合、同期までの所要時間が延び、より同期回転数が大きくなることになり、充放電効率に起因するエネルギ損失が増加することになる。また、最悪の場合、エンジントルクに対してモータ/発電機トルクが不足し、同期できないこともあり得る。別の比較例として、モータ/発電機トルクを正方向に転換した際に、より大きなモータ/発電機トルクを発生することで速やかにエンジン回転数を引き下げ、モータ/発電機回転数と同期させればよいのであるが、反面で、車両の急発進、同期時直結クラッチ締結によるショックの発生が懸念される。また、車両発進時、エンジン始動直後のオーバシュートが重なると、よりショックが悪化する可能性もある。更に、別の比較例として、より限界値の高いモータ/発電機、インバータ、蓄電装置を用いることが有効であるが、同然のことながら、コストアップや大型化につながる。
【0043】
次に、本発明のパラレルハイブリッド車両の第2実施形態について説明する。本実施形態の主要な構成要件は、前記第1実施形態と同様である。この実施形態では、前記第1実施形態の図4の演算処理のステップS9で、同ステップS11で完爆判定するまでの間、エンジンのフリクショントルクに釣り合う一定の所定小トルクTM/G-LO0 を指令値としてモータ/発電機2を逆回転させる代わりに、図8に示すように、前記所定小トルクTM/G-LO0 から所定勾配で次第に負方向(クランキング力が増す方向)に増大させた指令値でモータ/発電機2を逆回転させる。つまり、エンジン回転数NE が所定低回転数NE0以上となった時刻t02で、モータ/発電機2を、一旦、前記エンジンフリクショントルクに釣り合う負方向の所定小トルクTM/G-LO0 の指令値で逆回転し、その後、エンジン1の完爆が確認されるまで、即ちエンジン回転数NE が前記所定高回転数NE1となるまで、モータ/発電機トルクTM/G の指令値を負方向に微小トルクで増大する。これによって、エンジン1の状態によってエンジンフリクショントルクが変化しても、エンジン回転数NE が小さくなってエンジン1を回転始動できないという事態を回避することができる。
【0044】
また、これに代えて、エンジン回転数NE が前記所定低回転数NE0以上となった後、例えば検出されるエンジン回転数NE が小さくなったら、モータ/発電機トルクTM/G の指令値を負方向に増大して、エンジン回転数NE が前記所定高回転数NE1まで増大しない程度の微小トルクでエンジン回転数NE を増速し、エンジン回転数NE を前記所定低回転数NE0以上、所定高回転数NE1未満に保つようにしてもよい。
【0045】
なお、前記各実施形態では、前記直結クラッチが遊星歯車機構のサンギヤとキャリアとの間に介装されているが、この直結クラッチは、遊星歯車機構の3要素のうちの2要素間に介装されていればよく、例えばキャリアとリングギヤ間に介装させてもよい。
また、前記各実施形態では、エンジンの完爆(エンジンが自立回転可能)状態となったら、正トルク駆動制御において目標モータ/発電機トルクに一次又は二次遅れといった遅れ成分を加えて立ち上げているが、これに限定されるものではない。
【0046】
また、前記各実施形態では、コントローラにマイクロコンピュータを用いた場合について説明したが、これに代えて各種の演算回路を使用することも可能である。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1に係るパラレルハイブリッド車両によれば、エンジンの回転が停止している状態から当該エンジンの回転数が第1所定回転数になるまで、電動発電機を負方向の所定大トルクで回転し、エンジンの回転数が第1所定回転数になってから、電動発電機を、前記所定大トルクより小さく且つエンジンのフリクショントルクと同等又はほぼ同等の負方向の所定小トルクで回転する構成としたため、前記第1所定回転数を、フリクショントルクに抗してエンジンが回転できる程度の回転数に設定し、前記電動発電機が所定小トルクで回転しているときに、エンジンに点火して回転始動するようにすれば、エンジン及び電動発電機の回転数の増大を抑制することができ、その後、電動発電機トルクを判定してエンジン回転数と電動発電機回転数とをどうきさせるまでの車両発進時におけるエネルギ損失を抑制することができる。また、電動発電機の回転数の増大が抑制されることで最大電力が抑制され、電動発電機、インバータ、蓄電装置などのシステムの小型化が可能となり、コストダウンにつながる。
【0048】
また、本発明のうち請求項2に係るパラレルハイブリッド車両によれば、エンジンを点火後、エンジン回転数が第1所定回転数より大きい第2所定回転数となるまでは負方向の所定小トルクの指令値で電動発電機を回転し、エンジン回転数が第2所定回転数となってからは、エンジン回転数と電動発電機回転数とが同期するようにエンジントルクに基づいて算出されたトルク指令値で電動発電機を回転する構成としたことにより、エンジン完爆判定後の初期においては電動発電機トルクはエンジントルクよりも小さな値となり、電動発電機回転数が負方向に増大するため、車両駆動力が急激に立ち上がることに起因するショックの発生を防止することができる。
【0049】
また、本発明のうち請求項3に係るパラレルハイブリッド車両によれば、電動発電機の最大発生トルクを負方向の所定大トルクに設定することにより、エンジン点火までの所要時間を短くすることができ、より車両の発進を速やかに行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパラレルハイブリッド車両の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1のパラレルハイブリッド車両の模式図である。
【図3】図1のモータ/発電機用コントローラで行われる通常のトルク制御のための演算処理を示すブロック図である。
【図4】図1のモータ/発電機用コントローラで行われるエンジン回転始動のための演算処理のフローチャートである。
【図5】図4の演算処理によるモータ/発電機、出力、エンジンの共線図である。
【図6】図4の演算処理によるエンジン回転始動時のタイミングチャートである。
【図7】比較例の演算処理によるエンジン回転始動時のタイミングチャートである。
【図8】本発明のパラレルハイブリッド車両の第2実施形態を示すエンジン回転始動時のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1はエンジン
2はモータ/発電機(電動発電機)
3は差動装置
4は変速装置
5は駆動輪
6は蓄電装置
7はモータ/発電機駆動回路
8はエンジン回転数センサ
9はモータ/発電機回転数センサ
10はインヒビタスイッチ
11はスロットル開度センサ
12はモータ/発電機用コントローラ
13はオイルポンプ
14は車速センサ
Sはサンギヤ
Rはリングギヤ
Cはピニオンキャリア

Claims (3)

  1. エンジンと、発電機及び電動機の両機能を備えた電動発電機と、変速装置と、第1軸に前記エンジンの出力軸が接続され、且つ第2軸に前記電動発電機の出力軸が接続され、且つ第3軸に前記変速装置の入力軸が接続された差動装置と、少なくとも前記電動発電機の運転状態を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記エンジンの回転が停止している状態で、車両を駆動する方向を正方向としたとき、電動発電機を負方向に回転させてエンジンの回転可能なパラレルハイブリッド車両において、前記制御手段は、前記エンジンの回転が停止している状態から当該エンジンの回転数が第1所定回転数になるまで、前記電動発電機を負方向の所定大トルクの指令値で回転し、エンジンの回転数が前記第1所定回転数になってから、前記電動発電機を、前記所定大トルクより小さく且つエンジンのフリクショントルクと同等又はほぼ同等の負方向の所定小トルクの指令値で回転することを特徴とするパラレルハイブリッド車両。
  2. 前記制御手段は、エンジンに点火後、エンジンの回転数が前記第1所定回転数より大きい第2所定回転数となるまで、前記電動発電機を負方向の所定小トルクの指令値で回転し、エンジンの回転数が前記第2所定回転数となってからは、エンジンの回転数と電動発電機の回転数とが同期可能となるようにエンジンのトルクに基づいて算出されたトルクに所定遅れ成分を加えたトルク指令値で前記電動発電機を回転することを特徴とする請求項1に記載のパラレルハイブリッド車両。
  3. 前記所定大トルクは、電動発電機の最大発生トルクであることを特徴とする請求項1又は2に記載のパラレルハイブリッド車両。
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