JP3556741B2 - スクロール型流体機械のチップ隙間調整方法 - Google Patents
スクロール型流体機械のチップ隙間調整方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は圧縮機、膨張機として用いられるスクロール型流体機械のチップ隙間調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のスクロール型圧縮機の1例が図4に示されている。
図4において、4は密閉容器で、カップ状右ハウジング49と、フレーム5と、カップ状左ハウジング43とからなり、これらはボルト56によって互いに締結されている。右ハウジング49の内部には電動モータMが配設され、左ハウジング43の内部にはスクロール型圧縮機構Cがそれぞれ配設されている。
【0003】
電動モータMと圧縮機構Cは回転シヤフト3を介して互いに連動連結されている。
回転シヤフト3の右端はベアリング51を介して右ハウジング49に軸承され、左端はベアリング52を介してフレーム5に軸承されている。
【0004】
電動モータMはロータMa とステータMb とからなり、ロータMa は回転シヤフト3に固定され、ステータMb は右ハウジング49に圧入することによって固定されている。
【0005】
スクロール型圧縮機構Cは固定スクロール1、旋回スクロール2、旋回スクロール2の自転を阻止するオルダムリンク等の自転阻止機構6等からなる。
【0006】
固定スクロール1は端板11とその内面に立設されたうず巻状ラップ12とを備え、この端板11の外周面を左ハウジング43の内周面に密接させることによって端板11の左側には吐出室46が形成され、右側には吸入室47が限界されている。
【0007】
端板11の中央には吐出ポート13が穿設され、この吐出ポート13は吐出弁17によって、開閉されるようになっている。そして、この端板11の外面に立設された突起14にボルト57を螺入することによって固定スクロール1は左ハウジング43に固定されている。
【0008】
旋回スクロール2は端板21とこの内面に立設されたうず巻状ラップ22とを備え、この端板21の外面に立設されたボス23内にドライブブッシュ32が旋回軸受34を介して回転自在に嵌装されている。このドライブブッシュ32に穿設されたスライド溝33内には回転シヤフト3の左端に偏心して突設された偏心駆動ピン31がスライド可能に嵌合されている。
【0009】
端板21とフレーム5との間には自転阻止機構6が介装され、端板21の外面はスラストベアリング53を介してフレーム5の左端面と摺接している。
【0010】
固定スクロール1と旋回スクロール2とを相互に所定距離だけ偏心させ、かつ、180 度だけ角度をずらせて噛合させることによって複数個の密閉空間24が形成されている。
【0011】
電動モータMを駆動すると、回転シヤフト3、偏心駆動ピン31、ドライブブッシュ32、旋回軸受34、ボス23等からなる旋回駆動機構を介して旋回スクロール2が駆動され、旋回スクロール2は自転阻止機構6によって自転を阻止されながら公転旋回半径の円軌道上を公転旋回運動する。
【0012】
すると、ガスが吸入口44を経て低圧室48に入り、このガスはステータMb の外周に設けられた通路58及びステータMb とロータMa との間隙59を通る過程で電動モータMを冷却した後、フレーム5に設けられた通路54、吸入室47を経て密閉空間24内に吸入される。
【0013】
そして、旋回スクロール2の公転旋回運動により密閉空間24の容積が減少するのに伴って圧縮されながら中央部に至り、中央部から吐出ポート13を通り、吐出弁17を押し開いて吐出室46内へ吐出され、ここから吐出口45を経て外部に流出する。なお、18は吐出弁17の上昇を制限するための弁押えである。
【0014】
上記従来のスクロール型流体機械の組み立て時、図3に示すように、左ハウジング43内に固定スクロール1を組み込んでこれらをボルト57により締結した後、うず巻状ラップ12の先端面と左ハウジング43の右端面との距離Cを計測する。
一方、フレーム5にベアリング52、スラストベアリング53、旋回スクロール2、旋回軸受34、ドライブブッシュ32、自転阻止機構6等を組み付けて、旋回スクロール2の端板21の内面とフレーム5の左端面との距離Dを計測する。
【0015】
次いで、上記距離CとDとの差に対応する厚さのシム60を選択し、このシム60を左ハウジング43の右端面とフレーム5の左端面との間に挟持させ、この状態で左ハウジング43、フレーム5、右ハウジング49をボルト56によって締結することによって固定スクロール1と旋回スクロール2とのチップ隙間、即ち、固定スクロール1のうず巻状ラップ12の先端面と旋回スクロール2の端板21の内面との隙間及び旋回スクロール2のうず巻状ラップ22の先端面と固定スクロール1の端板11の内面との隙間を許容寸法範囲内に維持していた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のスクロール型流体機械においては、距離Cと距離Dを計測し、これら距離CとDとの差に対応する厚さのシム60を選択していたため、距離Cと距離Dの計測に手間が掛かるのみならずこれら距離C、Dを計測する際の基準面が左ハウジング43の右端面とフレーム5の左端面との2つとなるので、誤差が発生し易いという問題があった。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために発明されたものであって、その要旨とするところは、外周フランジを有するフレームを密閉容器内に固定し、このフレームに回転シャフトを軸承するとともにそれぞれ端板上にうず巻き状ラップを立設してなる一対の固定スクロールと旋回スクロールとを角度をずらして噛み合わせ、上記旋回スクロールをその端板と上記フレームとの間に自転阻止機構を介装して上記回転シャフトに連結し、上記固定スクロールの端板外周に設けられた固定フランジを上記フレームの支持部に固定してなるスクロール型流体機械において、上記フレームの外周フランジの一面を基準面とし、この基準面とフレームの支持部の端面との間の距離B及びこの基準面とフレーム上に組み込まれた上記旋回スクロールの端板の端面との間の距離Aを計測しこれら距離A,Bに応じて上記固定スクロールと旋回スクロールとのチップ隙間に対応する厚さのシムを選択し、このシムを上記固定スクロール又は旋回スクロールのうず巻き状ラップによって形成される渦巻き状溝の底面に嵌合装着したことを特徴とするスクロール型流体機械のチップ隙間調整方法にある。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の1実施形態を図1及び図2を参照しながら具体的に説明する。
フレーム5の外周フランジ5Aの左端面5Bを基準面とし、この基準面5Bから固定スクロール1を支持する支持部5Cの左端面5Dまでの距離Bを測定する。
次いで、基準面5Bからフレーム5に組み込まれた旋回スクロール2の端板21の内面25までの距離Aを測定する。
【0021】
しかる後、上記距離AとBとの差に対応する厚さのシム62を選択し、このシム62を図2に示すように、固定スクロール1のうず巻状ラップ 12 によって形成されるうず巻状溝の底面に嵌合装着することによって固定スクロール1と旋回スクロール2のチップ隙間が所定の許容寸法範囲内に維持される。
【0022】
図示しないが、旋回スクロール2のうず巻状ラップ 22 によって形成されるうず巻状溝の底面にシム 62 を嵌合装着することもできる。
なお、図1、図2において、19は吐出弁17及び弁押さえ18を端板11に締結するためのボルト、35はバランスウエイトである。他の構成は図4に示す従来のものと同様であり、対応する部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
【0023】
しかして、フレーム5の外周フランジ5Aの左端面5Bを基準面として距離B及びAを計測しているので、計測が容易となるとともに誤差が少なくなる。
【0025】
【発明の効果】
本発明においては、フレームの外周フランジの一面を基準面とし、この基準面とフレームの支持部の端面との間の距離B及びこの基準面とフレーム上に組み込まれた旋回スクロールの端板の端面との間の距離Aを計測し、これら距離A、Bに応じて固定スクロールと旋回スクロールとのチップ隙間に対応する厚さのシムを選択し、このシムを固定スクロール又は旋回スクロールのうず巻き状ラップによって形成される渦巻き状溝の底面に嵌合装着したため、基準面が1つとなり、従って、距離A及びBの計測が容易になるとともに誤差が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態に係わる計測時の状態を示す部分的縦断面図である。
【図2】上記第1の実施形態に係るスクロール型流体機械の部分的縦断面図である。
【図3】従来のスクロール型流体機械の計測時の状態を示す部分的縦断面図である。
【図4】従来のスクロール型流体機械の縦断面図である。
【符号の説明】
5 フレーム
5A 外周フランジ
5B 基準面
5C 支持部
5D 端面
4 密閉容器
3 回転シャフト
52 ベアリング
1 固定スクロール
11 端板
12 うず巻状ラップ
15 固定フランジ
2 旋回スクロール
21 端板
22 うず巻状ラップ
25 端面
6 自転阻止機構
62 シム
Claims (1)
- 外周フランジを有するフレームを密閉容器内に固定し、このフレームに回転シャフトを軸承するとともにそれぞれ端板上にうず巻き状ラップを立設してなる一対の固定スクロールと旋回スクロールとを角度をずらして噛み合わせ、上記旋回スクロールをその端板と上記フレームとの間に自転阻止機構を介装して上記回転シャフトに連結し、上記固定スクロールの端板外周に設けられた固定フランジを上記フレームの支持部に固定してなるスクロール型流体機械において、
上記フレームの外周フランジの一面を基準面とし、この基準面とフレームの支持部の端面との間の距離B及びこの基準面とフレーム上に組み込まれた上記旋回スクロールの端板の端面との間の距離Aを計測しこれら距離A,Bに応じて上記固定スクロールと旋回スクロールとのチップ隙間に対応する厚さのシムを選択し、このシムを上記固定スクロール又は旋回スクロールのうず巻き状ラップによって形成される渦巻き状溝の底面に嵌合装着したことを特徴とするスクロール型流体機械のチップ隙間調整方法.
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