JP3549956B2 - オルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法に関し、詳しくは、均質性および保存安定性に優れたオルガノポリシロキサンエマルジョンを生産性よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
オルガノポリシロキサンエマルジョンは、潤滑剤,離型剤,繊維処理剤,ガラス繊維処理剤,化粧用基剤,艶出剤,塗料添加剤等として、広く産業用に使用されている。
かかるオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法としては、原料である液状のオルガノポリシロキサン,乳化剤,水を、ヘンシェルミキサー,ニーダーミキサー等の攪拌作用を与える混合機で混合する方法、コロイドミル等の剪断作用を与える混合機で混合する方法が知られている。
しかしながら、これら方法は生産性に劣り、均質なオルガノポリシロキサンを大量に連続的に製造することはできなかった。特に、高粘度のオルガノポリシロキサンを乳化して均質なオルガノポリシロキサンエマルジョンを製造することはできなかった。そのため、オルガノポリシロキサンと乳化剤と水を剪断攪拌機構を備えた混合装置に連続的に供給し、剪断作用を与えて乳化する方法が検討されている。例えば、特公昭59−51565号公報において、オルガノポリシロキサン油,乳化剤および水を、回転軸に3枚以上の円板を一定の間隔に固定した攪拌羽根を円筒状容器に内設した剪断攪拌機構を備えた混合装置に連続的に供給し、攪拌羽根で剪断攪拌を行いオルガノポリシロキサンのエマルジョンを連続的に製造する方法が提案されている。しかし、この方法で得られたオルガノポリシロキサンエマルジョンは保存安定性に劣り、長期間放置しておくと水分離を起こすという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記問題点を解決する方法として、先に、特殊な剪断攪拌機構を備えた混合装置を使用し均質で分散性の高いオルガノポリシロキサンエマルジョンを連続的に大量生産可能にする方法を提案したが(特願平7−9248号公報参照)、さらに検討した結果、このオルガノポリシロキサンエマルジョンを製造する際に原料中に不活性ガスを吹き込みながら混合すれば、さらに均質で保存安定性に優れたオルガノポリシロキサンエマルジョンが得られることを見出し本発明に至った。
即ち、本発明の目的は、簡易な方法で原料の混合状態を改善することにより、均質性および保存安定性に優れたエマルジョンを連続的に大量生産可能にする生産性に優れたオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題の解決手段とその作用】
本発明は、液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサンと乳化剤と水からなる原料を剪断攪拌機構を備えた混合装置に連続的に供給し、剪断作用を与えて乳化するオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法において、該原料中に不活性ガスを吹き込みながら乳化を行うことを特徴とする、オルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法に関する。
【0005】
以下、本発明を図に示す装置を参照して説明する。
図1は、本発明によるオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法を実施するための装置の一例を示す概略図である。
図1において、液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサンと乳化剤と水は、原料の供給口2から連続的に供給される。これらの原料はそれぞれ互いに独立的に供給されるかあるいは予め予備混合した混合物として供給される。不活性ガスは不活性ガス供給口15から連続的に供給される。これらは剪断攪拌機構を備えた混合装置1において混合され乳化され、オルガノポリシロキサンエマルジョンとして、吐出口3から吐出される。
【0006】
本発明に使用されるオルガノポリシロキサンは、常温において液状または生ゴム状を呈するオルガノポリシロキサンであればよく、その種類などについては特に限定されない。かかるオルガノポリシロキサンの代表例としては、次の平均単位式で示される化合物がある。
式:RaSiO(4−a)/2(式中、Rはメチル基,エチル基,プロピル基などのアルキル基、フェニル基,トリル基などのアリール基、これらの基の炭素原子結合水素原子の一部または全部がクロロメチル基,3,3,3−トリフルオロプロピル基のような置換または非置換の一価炭化水素基であり、aは1.9〜2.1の数である。)
かかるオルガノポリシロキサンとしては、例えば、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン,両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシロキサン,両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・フェニルメチルシロキサン共重合体,両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・フェニルメチルシロキサン共重合体,両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体,両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体,両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体,両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シロキサン共重合体などが挙げられる。
また、その分子構造は線状,一部分枝した線状,網目状などが挙げられる。これらの中でも線状のオルガノポリシロキサンが好ましく使用される。
尚、本発明に使用されるオルガノポリシロキサンに、必要に応じてシリカ微粉末などの添加剤を含有させることは本発明の目的を損なわない限り差し支えない。
【0007】
本発明に使用される乳化剤は液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサンを水中に乳化させる成分である。かかる乳化剤としてはとしては、ポリオキシアルキレンエーテル,ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル,ポリオキシアルキレンアルキルエステル,ポリオキシアルキレンソルビタンアルキルエステル,ポリプロピレングリコール,ジエチレングリコールなどの非イオン系界面活性剤、ラウリン酸ナトリウム,ステアリン酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,リノレン酸ナトリウム等の脂肪酸塩、ヘキシベンゼンスルホン酸,オクチルベンゼンスルホン酸,ドデシルベンゼンスルホン酸などのアルキルベンゼンスルホン酸およびその塩、オクチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド,ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド,アルキルスルホネート,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド,ベンジルアンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は2種類以上を併用してもよい。
本成分の配合量は、液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサンを水中に乳化するのに十分な量であり、通常は、オルガノポリシロキサン100重量部に対して0.1〜100重量部の範囲内である。
【0008】
本発明に使用される水としては、水道水,イオン交換水などが使用される。本成分の配合量は液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサンを乳化分散させるのに必要十分な量であり、通常は、オルガノポリシロキサン100重量部に対して1〜2,000重量部の範囲内である。
【0009】
本発明に使用される、不活性ガスはオルガノポリシロキサンエマルジョンの乳化を促進し、均質で安定性に優れたエマルジョンとするために必須とされる。かかる不活性ガスとしては、空気,窒素ガス,アルゴンガス,炭酸ガス等が例示される。これらの中でも空気および窒素ガスが安全性,入手のし易さなどの点から好ましい。かかるオルガノポリシロキサンの供給量は、不活性ガスの吹き込み量(Nl/hr)と液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサンの供給量(kg/hr)の比が、0.01〜100(Nl/hr)/(kg/hr)となる量であり、好ましくは0.1〜10(Nl/hr)/(kg/hr)となる量である。この比が、0.01(Nl/hr)/(kg/hr)未満では、均質で安定性に優れたエマルジョンを得ることができなくなる。また、100(Nl/hr)/(kg/hr)を越えると、剪断攪拌機構において十分剪断攪拌されずに通過してしまうため、未乳化オルガノポリシロキサンがエマルジョン中に含まれるようになる。
尚、これらの不活性ガスが乳化を促進し、エマルジョンを安定化させる理由については明かではない。一般にエマルジョンを製造する場合、気泡の混入はエマルジョンの安定性に悪影響を及ぼすものとされていた。これは、混入した気泡がエマルジョンをその界面に吸着しそれを消耗するだけでなく、同時に乳化液滴をも吸着し浮上するためである。このため、エマルジョンを製造する場合には、気泡の混入は避けなければならないものとされていた。しかるに、剪断作用を与えてエマルジョンを連続的に製造する場合は、連続的に供給される不活性ガスが、オルガノポリシロキサンおよび水が剪断攪拌機構部分を通過する際、これら原料の攪拌混合が促進され、水中に分散したオルガノポリシロキサン滴表面へ乳化剤が十分吸着されるようになるためではないかと考えられている。
【0010】
本発明に使用される剪断攪拌機構を備えた混合装置は、剪断攪拌機構を備えた装置であればよくその種類等は特に限定されない。それらの中でも本発明者が先に特願平7−9248号公報で提案した剪断攪拌機構を備えた混合装置が好ましく使用される。この混合装置の概略を説明すると、この混合装置は、筒状ケーシングの供給口と吐出口との間のケーシング内に、軸方向視で半径方向に対し斜めに傾斜した羽根を持つタービン型ローターと、該ローター外周に配置したステーターとからなる第1段目の剪断撹拌機構と、軸方向に対し螺旋状に湾曲した羽根を持つタービン型ローターと、該ローター外周に配置したステーターとからなる第2段目の剪断撹拌機構との少なくとも2組を原料供給方向に直列且つ機構相互間に緩和域を介して配置した混合装置である。その1例を後記する図1〜図5に示す。
図1において、1は軸方向を横置きされた筒状ケーシングで、その一方の端部に原料の供給口2が設けられ、他方の端部に混練後のエマルジョンが吐出する吐出口3が設けられている。不活性ガス供給口15は原料の供給口2の下流部に設けられている。筒状ケーシング1には軸心に回転軸4が挿入されている。図において、その回転軸4は筒状ケーシング1の左端側から挿入され、右端の供給口2近くまで延長しており、かつケーシング外側のモーター(図示せず)によって駆動されるようになっている。
この回転軸4には、供給口2側の端部と中間部とにそれぞれローター5,7が固定され、さらにこれらローター5,7の外周側を囲むように、それぞれ筒状ケーシング1の内周壁に固定されたステーター6,8が小さな隙間を介して設けられている。このようにして、ローター5とステーター6とは第1段目の剪断撹拌機構9を構成し、またローター7とステーター8とは第2段目の剪断撹拌機構10を構成し、かつ第1段目の剪断撹拌機構9と第2段目の剪断撹拌機構10との間に比較的容積の大きな緩和空間11を設けている。
【0011】
第1段目の剪断撹拌機構9を構成するローター5はタービン型ローターとして構成され、複数の羽根5aが供給口2側に向けて放射状かつコーン状に延びている(図2及び図5参照)。これら複数の羽根5aは、それぞれ平面視では軸方向に実質的に平行であるが、側面視では軸方向に対して傾斜し、かつ軸方向視では半径方向に対して斜めに傾斜するように取り付けられている。
【0012】
一方、剪断撹拌機構9を構成するステーター6は、ほぼコーン状の内周面を形成し、かつその内周面に軸方向に延びる凹溝6bを有している。このコーン状のステーター6の内側に上記ローター5がその羽根5aの外周端との間に小さな隙間を介するように挿入され、その最小隙間が2mm以下、さらに好ましくは1mm以下になるようにしている(図2参照)。
また、第2段目の剪断撹拌機構10を構成するローター7は、上記同様にタービン型ローターとして構成されているが、複数の羽根7aが軸方向に対し螺旋状に形成されている点で剪断撹拌機構9とは異なっている。しかも、羽根7aの半径方向高さは、剪断撹拌機構9のローター5の羽根5aよりも短く形成されている(図3参照)。
【0013】
剪断撹拌機構10のステーター8はほぼコーン状に形成され、内周面に軸方向に延びる複数の直線溝8bを設けている。このステーター8に上記ローター7が螺旋状の羽根7aの外周面との間に小さな隙間を介するように挿入されている。この隙間の形状は、図1に示すように上流側から下流側に向けて楔状に次第に狭くなるように形成され、最小隙間が2mm以下、さらに好ましくは1mm以下になるようにしてある。
第2段目の剪断撹拌機構10のローター7の下流側端面(軸方向に垂直な面)には、多数の鋸刃状の突起12が後方に突出するように設けられ、ステーター部13側に設けた多数の鋸刃状の突起13aと半径方向に小隙間を介して交互に配列されている。しかも、これら突起12と13aの配列は螺旋状に湾曲して半径方向に放射状になっている(図1および図4参照)。
【0014】
本発明によるオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法では、少なくとも第1段目の剪断撹拌機構9と第2段目の剪断撹拌機構10とを直列に配列した混合装置の原料供給口2に、液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサン,乳化剤,水からなる3種類の原料を、それぞれ互いに独立に供給するか、あるいはこれらを予め予備混合した混合物として供給する。不活性ガスはこれら3種類の原料とは独立に供給口15から供給する。
先ず第1段目の剪断撹拌機構9は、ローター5の羽根5aが軸方向視で半径方向に斜めに傾斜した放射状になっていることにより、主として原料の吸入作用を行うと共に、併せて羽根5aの外周面とステーター6の内壁との間で3種類の原料に剪断作用(カッティング作用)を与えることにより液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサンを微粒化、乳化させて初期エマルジョン化を行う。ここでの剪断作用は、剪断速度100/秒以上の剪断を与えるようにする。
第1段目の剪断撹拌機構9で初期エマルジョン化された混合物は、途中の流路14で絞られたのち緩和空間11に供給され、この緩和空間11で圧縮状態からいったん開放されたのち、第2段目の剪断撹拌機構10に吸入される。
第2段目の剪断撹拌機構10では、ローター7の螺旋状羽根7aとステーター8との本体機構部分により粗砕作用が行われ、さらに下流端面に設けた鋸刃状突起12とステーター部13の鋸刃状突起13aとの噛み合わせに基づく剪断作用により磨砕作用が行われる。
ローター7の羽根7aとステーター8の内壁面とに囲まれた空間に導入された混合物は、軸方向に斜めに湾曲した羽根7aの作用により位相の反転または回転作用を受け、位相を半径方向及び周方向に変化させる。混合物は反転または回転作用を受けながら、同時に羽根7aの外周面と複数の直線溝8bを設けたステーター8の内周面との間で剪断作用(カッティング作用)が与えられるため、さらに微細かつ均一にエマルジョン化される。ここでの剪断作用は、上記同様に剪断速度100/秒以上の剪断を与えるようにする。
【0015】
このようにエマルジョン化された混合物は、下流側の鋸刃状突起12と13aとの磨砕部において、さらに微細にエマルジョン化され、分散性の高い均質なオルガノポリシロキサンエマルジョンとなり、筒状ケーシング1の吐出口3から吐出される。
【0016】
本発明の連続的製造方法によって得られたオルガノポリシロキサンエマルジョンは、通常、水の中にオルガノポリシロキサンが乳化分散したエマルジョンとして得られる。また、本発明の連続的製造方法によって得られたオルガノポリシロキサンエマルジョンは、通常、平均粒子径が0.1〜50μmの範囲内にある。
【0017】
以上のようにして得られた本発明のオルガノポリシロキサンエマルジョンは、そのままかあるいはこれを水で希釈することにより、それぞれの用途に適したオルガノポリシロキサンエマルジョンとして調製し、潤滑剤,離型剤,繊維処理剤,ガラス繊維処理剤,化粧品用油剤,艶出剤,消泡剤,塗料添加剤等として使用される。
【0018】
【実施例1】
図1に示す混合装置1を使用し、原料供給口2より両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(25℃における粘度30万センチポイズ)100重量部とポリオキシエチレンラウリルエーテル9.0重量部とセチルトリメチルアンモニウムクロライド3.4重量部とイオン交換水3.6重量部とを連続的に供給し、不活性ガス供給口15より圧縮空気を上記シロキサンとの供給量の比が、1.0(Nl/hr)/(kg/hr)となるように連続的に吹き込み、均一に剪断攪拌操作を行ってジメチルポリシロキサンのエマルジョンを製造した。
ここで、上記混合装置の回転軸の回転数は4,200rpmとし、剪断攪拌機構の最小隔間を0.2mmに設定した。また、原料供給口2における圧力は0.4kg/cmG、吐出口4におけるエマルジョンの吐出圧は0.0kg/cmGであった。
上記剪断攪拌操作により得られたジメチルポリシロキサンのエマルジョンは、水の中にジメチルポリシロキサンが均一に分散し乳化した半透明なペースト状エマルジョンであった。得られたジメチルポリシロキサンエマルジョンの平均粒子径を測定したところ0.3μmであった。また、得られたペースト状エマルジョン100重量部に対して水71重量部を加えて調製したエマルジョンは、常温で6ヶ月以上保存してもジメチルポリシロキサンと水は分離を起こすことのなく非常に安定なものであった。
【0019】
【実施例2】
図1に示す混合装置を2基直列に連結した装置を使用し、その1台目の混合装置の原料供給口2に、生ゴム状の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン(25℃における粘度1050万センチストークス)42重量部をイソパラフィン(40℃における粘度2.4センチストークス、比重0.79)58重量部に均一溶解した混合物(この混合物の25℃における粘度は10万センチストークスであった)100重量部とポリオキシエチレンラウリルエーテル10重量部とイオン交換水5.0重量部とを連続的に供給し、不活性ガス供給口15より圧縮空気を上記ジメチルポリシロキサンとの供給量の比が、1.0(Nl/hr)/(kg/hr)となるように連続的に吹き込み、均一に剪断撹拌操作も行って混合した後、該混合装置の吐出口3から半透明なペースト状エマルジョン(ジメチルポリシロキサン含有量36.5重量%)として吐出した。さらに引き続いて該ペースト状エマルジョンと希釈用としての水82.4重量部(1台目の混合装置から吐出された該ペースト状エマルジョン100重量部に対して71重量部に相当)とを、2台目の混合装置の原料供給口2に連続的に供給して均一に剪断撹拌操作を行い、ジメチルポリシロキサン生ゴムエマルジョン(ジメチルポリシロキサン含有量21.3重量%)を製造した。
ここで、上記1台目の混合装置の回転軸4の回転数は4,200rpmとし、第1段目及び第2段目の剪断撹拌機構9及び10の最小隙間をそれぞれ0.2mmに設定し、第1段目及び第2段目の剪断撹拌機構9及び10の剪断速度をそれぞれ93,000/秒及び70,000/秒に設定した。また、上記1台目の混合装置の原料供給口2及び吐出口3における圧力はそれぞれ0.4kg/cmG及び0.0kg/cmGであった。
また、上記2台目の混合装置の回転軸4の回転数は3,000rpmとし、第1段目及び第2段目の剪断撹拌機構9及び10の最小隙間をそれぞれ0.2mmに設定し、第1段目及び第2段目の剪断撹拌機構9及び10の剪断速度をそれぞれ66,000/秒及び50,000/秒に設定した。また、上記2台目の混合装置の原料供給口2及び吐出口3における圧力はそれぞれ0.0kg/cmG及び0.0kg/cmGであった。
上記剪断撹拌操作により得られたジメチルポリシロキサンのエマルジョンは、水の中に生ゴム状のジメチルポリシロキサンが均一に分散し乳化した乳白色のエマルジョンであり、その平均粒子径は0.4μmであった。このジメチルポリシロキサンエマルジョンは常温にて、10カ月間放置してもジメチルポリシロキサンと水とは分離を起こすことのなく非常に安定なものであった。
【0020】
【比較例1】
実施例1において、圧縮空気の吹き込みを止めた以外は実施例1と同様にしてジメチルポリシロキサンと乳化剤と水を混合して、ペースト状エマルジョンを得た。このエマルジョンの平均粒子径を測定したところ0.4μmであった。このペースト状エマルジョン100重量部に対して水71重量部を加えて調製したエマルジョンは常温にて1日間放置後にジメチルポリシロキサンと水が分離した。
【0021】
【発明の効果】
本発明のオルガノポリシロキサンエマルジョンの製造方法は、液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサンと乳化剤と水からなる原料を剪断攪拌機構を備えた混合装置に連続的に供給し、剪断作用を与えて乳化するオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法において、該原料中に不活性ガスを連続的に吹き込みながら乳化を行うことを特徴とするオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法であり、均質性および保存安定性に優れたオルガノポリシロキサンエマルジョンを連続的に大量生産することができるという特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法を実施する混合装置の概略図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面図である。
【図4】図1のC−C矢視断面図である。
【図5】図1の装置の第1段目剪断撹拌機構に設けたローターの斜視図である。
【符号の説明】
1 筒状ケーシング
2 供給口
3 吐出口
4 回転軸
5,7 ローター(タービン型ローター)
5a,7a 羽根
6,8 ステーター
8b 直線溝
9,10 剪断撹拌機構
11 緩和空間(緩和域)
12 鋸刃状突起
13 ステーター部
13a 鋸刃状突起
14 流路
15 不活性ガス供給口

Claims (4)

  1. 液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサンと乳化剤と水からなる原料を剪断攪拌機構を備えた混合装置に連続的に供給し、剪断作用を与えて乳化するオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法において、該原料中に不活性ガスを吹き込みながら乳化を行うことを特徴とする、オルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法。
  2. 剪断攪拌機構を備えた混合装置が、筒状ケーシングの供給口と吐出口との間のケーシング内に、軸方向視で半径方向に対し斜めに傾斜した羽根を持つタービン型ローターと、該ローター外周に配置したステーターとからなる第1段目の剪断撹拌機構と、軸方向に対し螺旋状に湾曲した羽根を持つタービン型ローターと、該ローター外周に配置したステーターとからなる第2段目の剪断撹拌機構との少なくとも2組を原料供給方向に直列且つ機構相互間に緩和域を介して配置した混合装置である請求項1記載の方法。
  3. 不活性ガスの吹き込み量(Nl/hr)と液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサンの供給量(kg/hr)の比が、0.01〜100(Nl/hr)/(kg/hr)である、請求項1記載のオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法。
  4. 不活性ガスが空気である、請求項1に記載のオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法。
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