JPH0967443A - オルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法

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JPH0967443A
JPH0967443A JP24557595A JP24557595A JPH0967443A JP H0967443 A JPH0967443 A JP H0967443A JP 24557595 A JP24557595 A JP 24557595A JP 24557595 A JP24557595 A JP 24557595A JP H0967443 A JPH0967443 A JP H0967443A
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秀彦 細川
Fumitaka Sudo
文隆 須藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加圧することなく低駆動力で均質性および保
存安定性に優れたオルガノポリシロキサンエマルジョン
を連続的に大量生産することができる方法を提供する。 【構成】 液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサ
ンと乳化剤と水からなる原料を剪断攪拌機構を備えた混
合装置に連続的に供給し、剪断作用を与えて乳化するオ
ルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方法に
おいて、該原料中に不活性ガスを吹き込みながら乳化を
行うことを特徴とする、オルガノポリシロキサンエマル
ジョンの連続的製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオルガノポリシロキサン
エマルジョンの連続的製造方法に関し、詳しくは、均質
性および保存安定性に優れたオルガノポリシロキサンエ
マルジョンを生産性よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オルガノポリシロキサンエマルジョン
は、潤滑剤,離型剤,繊維処理剤,ガラス繊維処理剤,
化粧用基剤,艶出剤,塗料添加剤等として、広く産業用
に使用されている。かかるオルガノポリシロキサンエマ
ルジョンの製造方法としては、原料である液状のオルガ
ノポリシロキサン,乳化剤,水を、ヘンシェルミキサ
ー,ニーダーミキサー等の攪拌作用を与える混合機で混
合する方法、コロイドミル等の剪断作用を与える混合機
で混合する方法が知られている。しかしながら、これら
方法は生産性に劣り、均質なオルガノポリシロキサンを
大量に連続的に製造することはできなかった。特に、高
粘度のオルガノポリシロキサンを乳化して均質なオルガ
ノポリシロキサンエマルジョンを製造することはできな
かった。そのため、オルガノポリシロキサンと乳化剤と
水を剪断攪拌機構を備えた混合装置に連続的に供給し、
剪断作用を与えて乳化する方法が検討されている。例え
ば、特公昭59−51565号公報において、オルガノ
ポリシロキサン油,乳化剤および水を、回転軸に3枚以
上の円板を一定の間隔に固定した攪拌羽根を円筒状容器
に内設した剪断攪拌機構を備えた混合装置に連続的に供
給し、攪拌羽根で剪断攪拌を行いオルガノポリシロキサ
ンのエマルジョンを連続的に製造する方法が提案されて
いる。しかし、この方法で得られたオルガノポリシロキ
サンエマルジョンは保存安定性に劣り、長期間放置して
おくと水分離を起こすという問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点を解決する方法として、先に、特殊な剪断攪拌機構
を備えた混合装置を使用し均質で分散性の高いオルガノ
ポリシロキサンエマルジョンを連続的に大量生産可能に
する方法を提案したが(特願平7−9248号公報参
照)、さらに検討した結果、このオルガノポリシロキサ
ンエマルジョンを製造する際に原料中に不活性ガスを吹
き込みながら混合すれば、さらに均質で保存安定性に優
れたオルガノポリシロキサンエマルジョンが得られるこ
とを見出し本発明に至った。即ち、本発明の目的は、簡
易な方法で原料の混合状態を改善することにより、均質
性および保存安定性に優れたエマルジョンを連続的に大
量生産可能にする生産性に優れたオルガノポリシロキサ
ンエマルジョンの連続的製造方法を提供することにあ
る。
【0004】
【課題の解決手段とその作用】本発明は、液状または生
ゴム状のオルガノポリシロキサンと乳化剤と水からなる
原料を剪断攪拌機構を備えた混合装置に連続的に供給
し、剪断作用を与えて乳化するオルガノポリシロキサン
エマルジョンの連続的製造方法において、該原料中に不
活性ガスを吹き込みながら乳化を行うことを特徴とす
る、オルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造
方法に関する。
【0005】以下、本発明を図に示す装置を参照して説
明する。図1は、本発明によるオルガノポリシロキサン
エマルジョンの連続的製造方法を実施するための装置の
一例を示す概略図である。図1において、液状または生
ゴム状のオルガノポリシロキサンと乳化剤と水は、原料
の供給口2から連続的に供給される。これらの原料はそ
れぞれ互いに独立的に供給されるかあるいは予め予備混
合した混合物として供給される。不活性ガスは不活性ガ
ス供給口15から連続的に供給される。これらは剪断攪
拌機構を備えた混合装置1において混合され乳化され、
オルガノポリシロキサンエマルジョンとして、吐出口3
から吐出される。
【0006】本発明に使用されるオルガノポリシロキサ
ンは、常温において液状または生ゴム状を呈するオルガ
ノポリシロキサンであればよく、その種類などについて
は特に限定されない。かかるオルガノポリシロキサンの
代表例としては、次の平均単位式で示される化合物があ
る。 式:RaSiO(4-a)/2(式中、Rはメチル基,エチル
基,プロピル基などのアルキル基、フェニル基,トリル
基などのアリール基、これらの基の炭素原子結合水素原
子の一部または全部がクロロメチル基,3,3,3−トリ
フルオロプロピル基のような置換または非置換の一価炭
化水素基であり、aは1.9〜2.1の数である。) かかるオルガノポリシロキサンとしては、例えば、両末
端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン,
両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシロキサン,両末
端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・フェ
ニルメチルシロキサン共重合体,両末端シラノール基封
鎖ジメチルシロキサン・フェニルメチルシロキサン共重
合体,両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキ
サン・ジフェニルシロキサン共重合体,両末端シラノー
ル基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共
重合体,両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロ
キサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)シ
ロキサン共重合体,両末端シラノール基封鎖ジメチルシ
ロキサン・メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)
シロキサン共重合体などが挙げられる。また、その分子
構造は線状,一部分枝した線状,網目状などが挙げられ
る。これらの中でも線状のオルガノポリシロキサンが好
ましく使用される。尚、本発明に使用されるオルガノポ
リシロキサンに、必要に応じてシリカ微粉末などの添加
剤を含有させることは本発明の目的を損なわない限り差
し支えない。
【0007】本発明に使用される乳化剤は液状または生
ゴム状のオルガノポリシロキサンを水中に乳化させる成
分である。かかる乳化剤としてはとしては、ポリオキシ
アルキレンエーテル,ポリオキシアルキレンアルキルフ
ェノールエーテル,ポリオキシアルキレンアルキルエス
テル,ポリオキシアルキレンソルビタンアルキルエステ
ル,ポリプロピレングリコール,ジエチレングリコール
などの非イオン系界面活性剤、ラウリン酸ナトリウム,
ステアリン酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,リノ
レン酸ナトリウム等の脂肪酸塩、ヘキシベンゼンスルホ
ン酸,オクチルベンゼンスルホン酸,ドデシルベンゼン
スルホン酸などのアルキルベンゼンスルホン酸およびそ
の塩、オクチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド,
ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド,アルキ
ルスルホネート,ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル硫酸ナトリウムなどのアニオン系界面活性剤、
アルキルトリメチルアンモニウムクロライド,ベンジル
アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤が挙げられ
る。これらの界面活性剤は2種類以上を併用してもよ
い。本成分の配合量は、液状または生ゴム状のオルガノ
ポリシロキサンを水中に乳化するのに十分な量であり、
通常は、オルガノポリシロキサン100重量部に対して
0.1〜100重量部の範囲内である。
【0008】本発明に使用される水としては、水道水,
イオン交換水などが使用される。本成分の配合量は液状
または生ゴム状のオルガノポリシロキサンを乳化分散さ
せるのに必要十分な量であり、通常は、オルガノポリシ
ロキサン100重量部に対して1〜2,000重量部の
範囲内である。
【0009】本発明に使用される、不活性ガスはオルガ
ノポリシロキサンエマルジョンの乳化を促進し、均質で
安定性に優れたエマルジョンとするために必須とされ
る。かかる不活性ガスとしては、空気,窒素ガス,アル
ゴンガス,炭酸ガス等が例示される。これらの中でも空
気および窒素ガスが安全性,入手のし易さなどの点から
好ましい。かかるオルガノポリシロキサンの供給量は、
不活性ガスの吹き込み量(Nl/hr)と液状または生
ゴム状のオルガノポリシロキサンの供給量(kg/h
r)の比が、0.01〜100(Nl/hr)/(kg/
hr)となる量であり、好ましくは0.1〜10(Nl
/hr)/(kg/hr)となる量である。この比が、
0.01(Nl/hr)/(kg/hr)未満では、均質
で安定性に優れたエマルジョンを得ることができなくな
る。また、100(Nl/hr)/(kg/hr)を越え
ると、剪断攪拌機構において十分剪断攪拌されずに通過
してしまうため、未乳化オルガノポリシロキサンがエマ
ルジョン中に含まれるようになる。尚、これらの不活性
ガスが乳化を促進し、エマルジョンを安定化させる理由
については明かではない。一般にエマルジョンを製造す
る場合、気泡の混入はエマルジョンの安定性に悪影響を
及ぼすものとされていた。これは、混入した気泡がエマ
ルジョンをその界面に吸着しそれを消耗するだけでな
く、同時に乳化液滴をも吸着し浮上するためである。こ
のため、エマルジョンを製造する場合には、気泡の混入
は避けなければならないものとされていた。しかるに、
剪断作用を与えてエマルジョンを連続的に製造する場合
は、連続的に供給される不活性ガスが、オルガノポリシ
ロキサンおよび水が剪断攪拌機構部分を通過する際、こ
れら原料の攪拌混合が促進され、水中に分散したオルガ
ノポリシロキサン滴表面へ乳化剤が十分吸着されるよう
になるためではないかと考えられている。
【0010】本発明に使用される剪断攪拌機構を備えた
混合装置は、剪断攪拌機構を備えた装置であればよくそ
の種類等は特に限定されない。それらの中でも本発明者
が先に特願平7−9248号公報で提案した剪断攪拌機
構を備えた混合装置が好ましく使用される。この混合装
置の概略を説明すると、この混合装置は、筒状ケーシン
グの供給口と吐出口との間のケーシング内に、軸方向視
で半径方向に対し斜めに傾斜した羽根を持つタービン型
ローターと、該ローター外周に配置したステーターとか
らなる第1段目の剪断撹拌機構と、軸方向に対し螺旋状
に湾曲した羽根を持つタービン型ローターと、該ロータ
ー外周に配置したステーターとからなる第2段目の剪断
撹拌機構との少なくとも2組を原料供給方向に直列且つ
機構相互間に緩和域を介して配置した混合装置である。
その1例を後記する図1〜図5に示す。図1において、
1は軸方向を横置きされた筒状ケーシングで、その一方
の端部に原料の供給口2が設けられ、他方の端部に混練
後のエマルジョンが吐出する吐出口3が設けられてい
る。不活性ガス供給口15は原料の供給口2の下流部に
設けられている。筒状ケーシング1には軸心に回転軸4
が挿入されている。図において、その回転軸4は筒状ケ
ーシング1の左端側から挿入され、右端の供給口2近く
まで延長しており、かつケーシング外側のモーター(図
示せず)によって駆動されるようになっている。この回
転軸4には、供給口2側の端部と中間部とにそれぞれロ
ーター5,7が固定され、さらにこれらローター5,7
の外周側を囲むように、それぞれ筒状ケーシング1の内
周壁に固定されたステーター6,8が小さな隙間を介し
て設けられている。このようにして、ローター5とステ
ーター6とは第1段目の剪断撹拌機構9を構成し、また
ローター7とステーター8とは第2段目の剪断撹拌機構
10を構成し、かつ第1段目の剪断撹拌機構9と第2段
目の剪断撹拌機構10との間に比較的容積の大きな緩和
空間11を設けている。
【0011】第1段目の剪断撹拌機構9を構成するロー
ター5はタービン型ローターとして構成され、複数の羽
根5aが供給口2側に向けて放射状かつコーン状に延び
ている(図2及び図5参照)。これら複数の羽根5a
は、それぞれ平面視では軸方向に実質的に平行である
が、側面視では軸方向に対して傾斜し、かつ軸方向視で
は半径方向に対して斜めに傾斜するように取り付けられ
ている。
【0012】一方、剪断撹拌機構9を構成するステータ
ー6は、ほぼコーン状の内周面を形成し、かつその内周
面に軸方向に延びる凹溝6bを有している。このコーン
状のステーター6の内側に上記ローター5がその羽根5
aの外周端との間に小さな隙間を介するように挿入さ
れ、その最小隙間が2mm以下、さらに好ましくは1mm以
下になるようにしている(図2参照)。また、第2段目
の剪断撹拌機構10を構成するローター7は、上記同様
にタービン型ローターとして構成されているが、複数の
羽根7aが軸方向に対し螺旋状に形成されている点で剪
断撹拌機構9とは異なっている。しかも、羽根7aの半
径方向高さは、剪断撹拌機構9のローター5の羽根5a
よりも短く形成されている(図3参照)。
【0013】剪断撹拌機構10のステーター8はほぼコ
ーン状に形成され、内周面に軸方向に延びる複数の直線
溝8bを設けている。このステーター8に上記ローター
7が螺旋状の羽根7aの外周面との間に小さな隙間を介
するように挿入されている。この隙間の形状は、図1に
示すように上流側から下流側に向けて楔状に次第に狭く
なるように形成され、最小隙間が2mm以下、さらに好ま
しくは1mm以下になるようにしてある。第2段目の剪断
撹拌機構10のローター7の下流側端面(軸方向に垂直
な面)には、多数の鋸刃状の突起12が後方に突出する
ように設けられ、ステーター部13側に設けた多数の鋸
刃状の突起13aと半径方向に小隙間を介して交互に配
列されている。しかも、これら突起12と13aの配列
は螺旋状に湾曲して半径方向に放射状になっている(図
1および図4参照)。
【0014】本発明によるオルガノポリシロキサンエマ
ルジョンの製造方法では、少なくとも第1段目の剪断撹
拌機構9と第2段目の剪断撹拌機構10とを直列に配列
した混合装置の原料供給口2に、液状または生ゴム状の
オルガノポリシロキサン,乳化剤,水からなる3種類の
原料を、それぞれ互いに独立に供給するか、あるいはこ
れらを予め予備混合した混合物として供給する。不活性
ガスはこれら3種類の原料とは独立に供給口15から供
給する。先ず第1段目の剪断撹拌機構9は、ローター5
の羽根5aが軸方向視で半径方向に斜めに傾斜した放射
状になっていることにより、主として原料の吸入作用を
行うと共に、併せて羽根5aの外周面とステーター6の
内壁との間で3種類の原料に剪断作用(カッティング作
用)を与えることにより液状または生ゴム状のオルガノ
ポリシロキサンを微粒化、乳化させて初期エマルジョン
化を行う。ここでの剪断作用は、剪断速度100/秒以
上の剪断を与えるようにする。第1段目の剪断撹拌機構
9で初期エマルジョン化された混合物は、途中の流路1
4で絞られたのち緩和空間11に供給され、この緩和空
間11で圧縮状態からいったん開放されたのち、第2段
目の剪断撹拌機構10に吸入される。第2段目の剪断撹
拌機構10では、ローター7の螺旋状羽根7aとステー
ター8との本体機構部分により粗砕作用が行われ、さら
に下流端面に設けた鋸刃状突起12とステーター部13
の鋸刃状突起13aとの噛み合わせに基づく剪断作用に
より磨砕作用が行われる。ローター7の羽根7aとステ
ーター8の内壁面とに囲まれた空間に導入された混合物
は、軸方向に斜めに湾曲した羽根7aの作用により位相
の反転または回転作用を受け、位相を半径方向及び周方
向に変化させる。混合物は反転または回転作用を受けな
がら、同時に羽根7aの外周面と複数の直線溝8bを設
けたステーター8の内周面との間で剪断作用(カッティ
ング作用)が与えられるため、さらに微細かつ均一にエ
マルジョン化される。ここでの剪断作用は、上記同様に
剪断速度100/秒以上の剪断を与えるようにする。
【0015】このようにエマルジョン化された混合物
は、下流側の鋸刃状突起12と13aとの磨砕部におい
て、さらに微細にエマルジョン化され、分散性の高い均
質なオルガノポリシロキサンエマルジョンとなり、筒状
ケーシング1の吐出口3から吐出される。
【0016】本発明の連続的製造方法によって得られた
オルガノポリシロキサンエマルジョンは、通常、水の中
にオルガノポリシロキサンが乳化分散したエマルジョン
として得られる。また、本発明の連続的製造方法によっ
て得られたオルガノポリシロキサンエマルジョンは、通
常、平均粒子径が0.1〜50μmの範囲内にある。
【0017】以上のようにして得られた本発明のオルガ
ノポリシロキサンエマルジョンは、そのままかあるいは
これを水で希釈することにより、それぞれの用途に適し
たオルガノポリシロキサンエマルジョンとして調製し、
潤滑剤,離型剤,繊維処理剤,ガラス繊維処理剤,化粧
品用油剤,艶出剤,消泡剤,塗料添加剤等として使用さ
れる。
【0018】
【実施例1】図1に示す混合装置1を使用し、原料供給
口2より両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリ
シロキサン(25℃における粘度30万センチポイズ)
100重量部とポリオキシエチレンラウリルエーテル
9.0重量部とセチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド3.4重量部とイオン交換水3.6重量部とを連続的に
供給し、不活性ガス供給口15より圧縮空気を上記シロ
キサンとの供給量の比が、1.0(Nl/hr)/(kg
/hr)となるように連続的に吹き込み、均一に剪断攪
拌操作を行ってジメチルポリシロキサンのエマルジョン
を製造した。ここで、上記混合装置の回転軸の回転数は
4,200rpmとし、剪断攪拌機構の最小隔間を0.2mm
に設定した。また、原料供給口2における圧力は0.4k
g/cm2G、吐出口4におけるエマルジョンの吐出圧は
0.0kg/cm2Gであった。上記剪断攪拌操作により得ら
れたジメチルポリシロキサンのエマルジョンは、水の中
にジメチルポリシロキサンが均一に分散し乳化した半透
明なペースト状エマルジョンであった。得られたジメチ
ルポリシロキサンエマルジョンの平均粒子径を測定した
ところ0.3μmであった。また、得られたペースト状
エマルジョン100重量部に対して水71重量部を加え
て調製したエマルジョンは、常温で6ヶ月以上保存して
もジメチルポリシロキサンと水は分離を起こすことのな
く非常に安定なものであった。
【0019】
【実施例2】図1に示す混合装置を2基直列に連結した
装置を使用し、その1台目の混合装置の原料供給口2
に、生ゴム状の両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチ
ルポリシロキサン(25℃における粘度1050万セン
チストークス)42重量部をイソパラフィン(40℃に
おける粘度2.4センチストークス、比重0.79)58
重量部に均一溶解した混合物(この混合物の25℃にお
ける粘度は10万センチストークスであった)100重
量部とポリオキシエチレンラウリルエーテル10重量部
とイオン交換水5.0重量部とを連続的に供給し、不活
性ガス供給口15より圧縮空気を上記ジメチルポリシロ
キサンとの供給量の比が、1.0(Nl/hr)/(kg
/hr)となるように連続的に吹き込み、均一に剪断撹
拌操作も行って混合した後、該混合装置の吐出口3から
半透明なペースト状エマルジョン(ジメチルポリシロキ
サン含有量36.5重量%)として吐出した。さらに引
き続いて該ペースト状エマルジョンと希釈用としての水
82.4重量部(1台目の混合装置から吐出された該ペ
ースト状エマルジョン100重量部に対して71重量部
に相当)とを、2台目の混合装置の原料供給口2に連続
的に供給して均一に剪断撹拌操作を行い、ジメチルポリ
シロキサン生ゴムエマルジョン(ジメチルポリシロキサ
ン含有量21.3重量%)を製造した。ここで、上記1
台目の混合装置の回転軸4の回転数は4,200rpm
とし、第1段目及び第2段目の剪断撹拌機構9及び10
の最小隙間をそれぞれ0.2mmに設定し、第1段目及び
第2段目の剪断撹拌機構9及び10の剪断速度をそれぞ
れ93,000/秒及び70,000/秒に設定した。ま
た、上記1台目の混合装置の原料供給口2及び吐出口3
における圧力はそれぞれ0.4kg/cm2G及び0.0kg/c
m2Gであった。また、上記2台目の混合装置の回転軸4
の回転数は3,000rpmとし、第1段目及び第2段
目の剪断撹拌機構9及び10の最小隙間をそれぞれ0.
2mmに設定し、第1段目及び第2段目の剪断撹拌機構9
及び10の剪断速度をそれぞれ66,000/秒及び5
0,000/秒に設定した。また、上記2台目の混合装
置の原料供給口2及び吐出口3における圧力はそれぞれ
0.0kg/cm2G及び0.0kg/cm2Gであった。上記剪断
撹拌操作により得られたジメチルポリシロキサンのエマ
ルジョンは、水の中に生ゴム状のジメチルポリシロキサ
ンが均一に分散し乳化した乳白色のエマルジョンであ
り、その平均粒子径は0.4μmであった。このジメチ
ルポリシロキサンエマルジョンは常温にて、10カ月間
放置してもジメチルポリシロキサンと水とは分離を起こ
すことのなく非常に安定なものであった。
【0020】
【比較例1】実施例1において、圧縮空気の吹き込みを
止めた以外は実施例1と同様にしてジメチルポリシロキ
サンと乳化剤と水を混合して、ペースト状エマルジョン
を得た。このエマルジョンの平均粒子径を測定したとこ
ろ0.4μmであった。このペースト状エマルジョン1
00重量部に対して水71重量部を加えて調製したエマ
ルジョンは常温にて1日間放置後にジメチルポリシロキ
サンと水が分離した。
【0021】
【発明の効果】本発明のオルガノポリシロキサンエマル
ジョンの製造方法は、液状または生ゴム状のオルガノポ
リシロキサンと乳化剤と水からなる原料を剪断攪拌機構
を備えた混合装置に連続的に供給し、剪断作用を与えて
乳化するオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的
製造方法において、該原料中に不活性ガスを連続的に吹
き込みながら乳化を行うことを特徴とするオルガノポリ
シロキサンエマルジョンの連続的製造方法であり、均質
性および保存安定性に優れたオルガノポリシロキサンエ
マルジョンを連続的に大量生産することができるという
特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるオルガノポリシロキサンエマルジ
ョンの連続的製造方法を実施する混合装置の概略図であ
る。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面図である。
【図4】図1のC−C矢視断面図である。
【図5】図1の装置の第1段目剪断撹拌機構に設けたロ
ーターの斜視図である。
【符号の説明】
1 筒状ケーシング 2 供給口 3 吐出口 4 回転軸 5,7 ローター(タービン型ローター) 5a,7a 羽根 6,8 ステーター 8b 直線溝 9,10 剪断撹拌機構 11 緩和空間(緩和域) 12 鋸刃状突起 13 ステーター部 13a 鋸刃状突起 14 流路 15 不活性ガス供給口
フロントページの続き (72)発明者 前島 淳一 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社エンジニ アリング部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状または生ゴム状のオルガノポリシロ
    キサンと乳化剤と水からなる原料を剪断攪拌機構を備え
    た混合装置に連続的に供給し、剪断作用を与えて乳化す
    るオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造方
    法において、該原料中に不活性ガスを吹き込みながら乳
    化を行うことを特徴とする、オルガノポリシロキサンエ
    マルジョンの連続的製造方法。
  2. 【請求項2】 剪断攪拌機構を備えた混合装置が、筒状
    ケーシングの供給口と吐出口との間のケーシング内に、
    軸方向視で半径方向に対し斜めに傾斜した羽根を持つタ
    ービン型ローターと、該ローター外周に配置したステー
    ターとからなる第1段目の剪断撹拌機構と、軸方向に対
    し螺旋状に湾曲した羽根を持つタービン型ローターと、
    該ローター外周に配置したステーターとからなる第2段
    目の剪断撹拌機構との少なくとも2組を原料供給方向に
    直列且つ機構相互間に緩和域を介して配置した混合装置
    である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 不活性ガスの吹き込み量(Nl/hr)
    と液状または生ゴム状のオルガノポリシロキサンの供給
    量(kg/hr)の比が、0.01〜100(Nl/h
    r)/(kg/hr)である、請求項1記載のオルガノポ
    リシロキサンエマルジョンの連続的製造方法。
  4. 【請求項4】 不活性ガスが空気である、請求項1に記
    載のオルガノポリシロキサンエマルジョンの連続的製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112221367A (zh) * 2020-09-21 2021-01-15 上海博纳泉化妆品有限公司 一种用于化妆品加工的新型原料乳化机

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