JP3538777B2 - 微小化学反応装置 - Google Patents
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Description
イクロマシニング技術によって製造される微小化反応装
置に関する。
より、微小な化学反応モジュールや、化学分析モジュー
ル、微小なセンサやバルブ、ポンプ等のような、サイズ
の極めて小さい機器類の製作が可能になっており、ま
た、これらのモジュールや機器類を組み合わせて、DN
Aの分析等に特化した、いわゆる化学集積回路の提案も
なされている。
うな化学集積回路として提案されている従来の微小化学
反応装置は、電気の集積回路と同様に一度製作される
と、後で回路の一部を変更したり、追加または削除する
といったことが極めて困難であった。
必要がある実験段階の化学反応を行う場合や、未知の化
学反応を探索する場合、或いは、温度条件等の外部の条
件に応じて、動的に化学反応系を逐次変化させて実験デ
ータを得る必要がある場合等の用途には、このような微
小化学反応装置は適さなかった。
或いは、反応部のみをそれぞれ製作し、これらを層状に
重ねて連結することによって、微小な化学反応を行わせ
る微小化学反応装置も提案されてはいるが、複雑な化学
反応を実現しようとすると、これらのバルブや分流路、
反応部等の要素の総数が膨大になるとともに、平面状に
のみ複雑な構造を形成することができるマイクロマシニ
ング技術は、複数の層で構成される微小化学反応装置の
製作には適していなかった。
な化学集積回路で構成される微小化学反応装置の製造コ
ストを低減させるためには、微小化学反応装置を大量に
生産する必要である。しかしながら、化学や生物関連の
反応は、極めて多種多様であるため、実際に微小化学反
応装置の利点を発揮できる工業的な応用を見出すために
は、詳細な設計や予備実験に莫大な時間と労力を必要と
する問題があった。
学反応装置内部の化学反応は、実験室において人手によ
って操作が可能であるような、比較的大きな実験系で起
こる化学反応とは異なる場合があり、目的の化学反応を
達成するためには、数多くの試行錯誤が必要なことか
ら、現在においても、化学集積回路は電気の集積回路の
ような爆発的な普及には至っていない。
術における問題を解決し、光造形法を含むマイクロマシ
ニング技術を利用して大量且つ安価に製造できるととも
に、用途に応じて反応系を自在に変更可能な微小化学反
応装置を提供することを目的とする。
の微小化学反応装置は、反応通路の始端に連結された2
つの流入側通路と、前記反応通路の終端に連結された2
つの流出側通路を含んで構成される微小化学反応モジュ
ールが、少なくとも一つの層内にそれぞれの反応通路の
方向を層の前後方向に揃えて複数左右方向に配列されて
いるとともに、前記配列が前後方向に複数列形成され、
前後に隣接する列間において、後列側の微小化学反応モ
ジュールは、その2つの流入側通路がそれぞれ微小バル
ブを介して、前列側の左右方向に並んだ2つの微小化学
反応モジュールの各一方の流出側通路と連結されてい
る。
小バルブが微小化学反応モジュールが配列されている層
に積層された別の層内に配列されていることが望まし
い。また、それぞれの微小バルブがコンピュータにより
制御される駆動手段によって開閉動作されることも望ま
しく、さらに、駆動手段は微小バルブが設けられている
層に積層された別の層内に設けられていることも望まし
い。
ュールの反応通路を通過する物質の温度や流量を検出す
るセンサを備えていることも望ましく、さらにまた、少
なくとも一部の微小化学反応モジュールの反応通路を通
過する物質の温度を調整する手段を備えていることも望
ましい。
造形法を含むマイクロマシニング技術を利用して、大量
且つ安価に製造できる可能性を有しており、製造後に反
応系を目的に応じて変更できるようになっている。
光硬化性樹脂等を素材とする少なくとも一つの層の中に
形成された、複数の微小化学反応モジュールを有してお
り、それぞれの微小化学反応モジュール内には、異なる
物質どうしを化学反応させたり、成分分析を行うための
反応通路が形成されている。全ての微小化学反応モジュ
ールの反応通路は、層の前後方向に向きを揃えて形成さ
れている。
その横方向に複数配列されているとともに、前記配列
は、層の前後方向に複数列形成されていて、各微小化学
反応モジュールに形成されている反応通路は、通常は内
径100μm以下に形成されている。なお、反応通路の
内径は、この中を通過する液状の物質または物質の水溶
液が、層流状態の流れを維持できる範囲(通常500μ
m以下)で選択することができる。
2つの流入側通路が連結されていて、それぞれの流入側
通路から反応通路側に送り込まれた物質が反応通路内で
混ざり合って化学反応が行われるようになっている。
つの流出側通路が連結されていて、反応通路内の物質を
これら2つの流出側通路の一方か、他方か、または両方
に送り出すことが可能になっている。
右方向に配列された反応モジュールの列と、前記列の後
方に隣接する別の反応モジュールの列との間において、
後列側の微小化学反応モジュールは、その2つの流入側
通路がそれぞれ、微小バルブを介して前列側の横方向に
並んだ2つの微小化学反応モジュールの各一方の流出側
通路と連結されている。
(上流側)の微小化学反応モジュールの流出側通路から
後列(下流側)の微小化学反応モジュールの流入側通路
へ物質を送り込むことができ、また、前記微小バルブを
閉じることによって、これらの流出側通路と流入側通路
を介しての微小化学反応モジュール間の物質の移動は遮
断されるようになっている。
反応通路と、流入側通路及び流出側通路を形成する方法
としては、光硬化性樹脂にレーザ光を走査して複雑な形
状を創成することが可能な光造形法が特に好適である。
術を用いて製作することができ、各微小化学反応モジュ
ールの2つの流入側通路、または、2つの流出側通路の
何れかに組み込むことができる。
を通路を横断する方向に軸方向に変位させることで通路
を開閉する構造とすることができる。この場合、微小な
弁体を変位させるために、外部からの信号によって動作
する駆動手段が用いられる。
性体で形成された弁体を駆動する微小コイルを用いるこ
とができ、微小コイルに通電することによって発生する
磁場で、弁体を変位させて通路の開閉を行うことができ
る。この場合には、微小化学反応モジュールが配列され
ている層と積層される別の層の中に、微小コイルを設け
てもよい。
小バルブが配列されている層を独立させて積層してもよ
く、さらに微小バルブが配列されている層に対して、反
応通路が形成されている層と反対側に各微小バルブの弁
体を駆動する微小コイルを配列した層を積層すること
で、微小化学反応装置をコンパクトな積層構造とするこ
とができる。
は、微小なモータを用いることもできる。この場合に
は、弁体の外周面に通路壁に形成されたねじ孔に螺合す
るねじを形成し、弁体をモータで回転させることで軸方
向に変位させて通路の開閉を行うことができる。
しては、空気圧や油圧、水圧等の流体圧を用いることが
できる。この場合、弁体には、薄いゴム膜等を介して流
体圧を伝達して動かすことができる。
しては、ヒータを用いることができる。この場合、弁体
には温度変化により軸方向に膨張収縮する材料を使用す
ることで、ヒータで弁体が加熱されると弁体の先端側が
軸方向に変位し、通路の開閉を行うことができる。
しては静電気力を用いることができる。これは、物質が
流れる通路の一部の片側を、導電層を有して且つ弾性撓
み変形が容易な積層フィルムの膜で構成し、前記膜とそ
の対向側の通路壁との間に直流電圧を印加することで、
膜が静電気力によって対向する通路壁に引き寄せられて
通路断面積を変化させるもので、この場合には膜が弁体
の役割をしている。なお、この構造では、膜は完全に通
路を開閉することはできないが、電圧の強弱によって物
質の流量を連続的に加減することができる利点を有して
いる。
る通路内で互いに噛み合って自由に回転できるように設
けられた、一対の歯車を用いることができる。これらの
歯車は、微小バルブが開放状態では物質の流れによって
回転され、物質を自由に通過させることができる。
一対の歯車の回転を阻止することで物質の流れを停止さ
せることができる。歯車を停止させる手段としては、例
えば歯車を磁性体で製作し、歯に接近させて微小なコイ
ルを配置してこのコイルに通電することによって発生す
る磁界で歯車の回転を拘束する方法を採ることができ
る。
強制的に駆動することで微小ポンプとしても用いること
ができる。また、独立した微小モータを用いずに、複数
組のコイルを磁性体の歯車の周囲に配置することで、直
接回転駆動するようにしてもよい。
置は、最上流側の微小化学反応モジュールの流入側通路
から反応させる物質が一定の圧力で送り込まれる。この
際、各微小バルブの開閉状態を外部のコンピュータに入
力されたプログラムに従って制御することで、指定され
た微小化学反応モジュールの反応通路へ指定された物質
を送り込んで化学反応を生じさせることができる。
生じさせるために、微小化学反応モジュールの反応通路
を通過する物質の温度を検出する微小な熱電対やサーミ
スタ等の温度センサを設けたり、物質の温度を調整する
手段を設けても良い。
や、ペルチェ素子を用いることができる。これらは、前
述したように化学反応装置が積層構造になっている場合
には、微小コイルが形成されている基板の層に組み込む
ことで、内部配線を簡略化することができる。
れてくる検出信号に基づいて、反応通路内が指定された
反応温度に維持されるように温度調整手段を制御するよ
うにしてもよい。
出するセンサを設けてもよく、このような流量センサと
しては、例えば、通路を流れる液体によって磁性体で製
作された歯車を回転させ、その回転を微小なコイルに発
生する電圧で検出する構造のものや、液体が流れる通路
の流れの方向に離れた2点間の温度差を検出する構造の
ものを用いることができる。
明する。図1は、本発明の微小化学反応装置を模式的に
示した平面図であって、微小化学反応装置1は、平面状
のシリコンの層2に、図2に示すような微小化学反応モ
ジュール2Aのパターンが、多数縦横に連続して形成さ
れている。
は、反応通路3と、前記反応通路3の一方の端で合流す
るように連結された2つの流入側通路4、5と、反応通
路3の他方の端から分岐するように連結された2つの流
出側通路6、7を備えている。
2つの流入側通路4、5から流入してきた異なる物質ど
うしが反応通路3で混じり合って化学反応を起こすよう
に構成されていて、これらの通路は本実施例では、液状
の物質、あるいは、蒸留水に溶かして水溶液とした物質
が、層流状態で流動可能な100μm程度の内径に形成
されている。
中の前列の微小化学反応モジュール2Aの流出側通路6
は、隣接する後列の一つの微小化学反応モジュール2A
の流入側通路5に、また、前列の微小化学反応モジュー
ルの流出側通路7は隣接する後列のもう一つ微小化学反
応モジュール2Aの流入側通路4にそれぞれ微小バルブ
8を介して連結されている。
ている微小化学反応モジュールの列の最前列に含まれる
微小化学反応モジュール2Aのそれぞれの流入側通路
4、5は、層2の前端面に取り付けられている導入パイ
プ9に連通している。
にはそれぞれ、可撓性のチューブが連結されていて、こ
れらのチューブを介して化学反応実験や分析の試料とな
る物質が、所定の圧力で各パイプ9へ送り込まれるよう
になっている。
ン素材の層2に形成される、多数の微小化学反応モジュ
ールの反応通路3や、流入側通路4、5、流出側通路
6、7、微小バルブ8等は、エッチングやメンブレン構
造の応用を含むマイクロマシニング技術を用いて製作す
ることができる。
応装置1においては、各微小化学反応モジュール2Aの
反応通路2を通過する物質の温度を調節するために、ヒ
ータ10と、温度センサ11が設けられている。
2Aが形成されている層2内に設けることができるが、
層2と積層して形成される別の層に設けてもよい。ま
た、温度センサ11は、微小化学反応モジュール2Aの
反応通路3に近接して層2に形成した凹部内に配置され
ている。温度センサ11は、微小な熱電対やサーミスタ
で構成することができる。
ける反応通路3内の物質の反応温度を個別に制御する場
合には、例えば、層2全体を低温室の中に配置し、各微
小化学反応モジュール2A毎に、ヒータ10の通電量を
調整する方法を用いることができる。
る微小バルブ8としては、様々な構造のものを用いるこ
とができる。例えば、図3及び図4に模式的に示す微小
バルブ8Aは、通路4(5)を開閉する弁体V1とこれ
を軸方向に変位させるための駆動手段としてのコイルC
を有している。
されていて、通路4(5)内に出没自在に突出するよう
に層2内に形成された孔H1に、軸方向に変位自在に嵌
挿されており、その後端側が層2に張られている薄いゴ
ム膜Sの弾力によって、常時弁体V1が通路4(5)を
閉じる向きに付勢されている。(なお、図4において
は、前記ゴム膜Sは図示を省略している。)
形成され、最大外径は1mm以下に仕上げられていて、
コイルCに通電することにより発生する磁界に引きつけ
られて、ゴム膜Sの付勢力に抗して後退変位し、通路4
(5)が開かれる構造になっている。
向に磁化した永久磁石である場合には、ゴム膜Sを省略
し、コイルCの通電方向を切り換えて発生する磁界を逆
転させることで、弁体V1を開位置または閉位置に選択
的に保持することができる。
反応モジュール2Aが形成されている層2に積層される
別の層2’内に多数形成されていて、それぞれ、弁体V
1と対向する位置に配置されている。これらのコイルC
は層2’に形成された微細な配線パターンを通じて、層
2’の端部に取り付けられた図示しないコネクタの端子
と電気的に接続されている。
フラットケーブルが接続されるようになっており、この
フラットケーブルを通じて、微小化学反応装置1の外部
よりコイルCに通電することで、弁体V1の開閉動作が
行われる。
型モータMで開閉操作が行われるネジ式の弁体V2を示
している。前記弁体V2は、外周面に層2に形成された
ねじ孔H2に螺合するねじが形成されていて、超小型モ
ータMの正回転または逆回転によって進退し、通路4
(5)を開閉するようになっている。
開閉のみでなく、超小型モータMをステップモータとし
て回転角を制御することによって、細かく流量の調整を
行うことも可能である。
圧を用いて弁体V3を開閉するものであって、弁体V3
を作動させるための流体としては、空気や窒素ガス等の
気体や油、水等の液体を用いることができる。
3は層2に形成されている孔H3に軸方向変位自在に嵌
挿されているとともに、その後端部には薄いゴム等の弾
性膜Fが接着されている。
る流体の圧力Pが作用するようになっており、前記流体
圧Pによって弁体V3は弾性膜Fを介して押され、通路
4(5)内へ突出し、その中の物質の流れを遮断するこ
とができる。また、流体圧Pを解除すると、弁体V3は
弾性膜Fの復元力によって後退し、通路4(5)は開放
されて物質の流動が可能になる。
度変化によって軸方向に膨張・収縮する材料、例えば形
状記憶合金等で形成された弁体V4を有している。この
弁体V4は、ヒータhで加熱することによって軸方向に
膨張して通路4(5)を閉じる。
4(5)を開放する場合には、ヒータhの通電を遮断し
て弁体V4を自然冷却するか、あるいは層2を外部から
強制的に冷却すればよい。
い、これの通電方向を切り換えることで、弁体V4を加
熱または冷却して、通路4(5)の開閉動作を行うこと
も可能である。
ルブを示すものであって、同図に示す微小バルブ8E
は、物質が流れる通路4(5)の壁の一部の片側に取り
付けられた、弾性撓み変形が容易な積層フィルムからな
る、膜状の弁体V5を有している。
挟んだラミネート構造を有する板状部材によって構成さ
れていて、前記導電層と、対向側の通路壁2Aとの間に
直流電圧を印加することで、弁体V5は静電気力によっ
て対向する通路壁2Aに引き寄せられて通路断面積を変
化させ、通路4(5)を通過する物質の流れを制御する
ことができる。
に通路4(5)を閉じることはできないが、加える電圧
の強弱によって、物質の流量を連続的に調整することが
できるので、先に述べた各種の構造の微小バルブ8A〜
8Dと組み合わせて用いられる。
G2を通路4(5)の途中に互いに噛み合わせて配置し
て微小バルブ8Fを構成したものであり、これらの歯車
G1、G2は、凹部C1、C2内で回転自在に支持され
ている。
うとすると、これらの歯車G1、G2は、物質に押され
て回転し、物質の流れを妨げることなく通過させること
ができる。
束することにより、通路4(5)内の物質の流れを止め
ることができる。歯車G1、G2の回転を拘束する手段
としては、例えば歯車G1、G2の何れか一方を磁性体
で製作し、その歯車の噛み合い歯をその外側に電磁石を
配置し、この電磁石を励磁することで発生する磁力によ
って歯車の回転を拘束する構造とすることができる。
流れの方向に回転する駆動力を微小モータ等で与えるこ
とによって、微小な歯車ポンプとして用いることができ
る。なお、この場合には、磁性体で製作した歯車の噛み
合い歯に対向するように複数の固定子コイルを配置し
て、直接駆動するようにしてもよい。また、歯車の回転
駆動手段としては超音波を用いてもよい。
を拘束していない場合、通路4(5)内を流れる物質の
流量に比例して回転するため、図10に示すように、歯
車G1を磁性体で製作して噛み合い歯を磁化しておき、
前記歯車G1に近接して検出コイルDを配置することに
よって、微小流量計を構成することができる。
の動きを検出コイルDに誘起される電圧として検出する
もので、反応通路3や流出側通路6(7)に配置しても
よい。 なお、通路を流れる物質の流量を検出する手段
としては、図10に示した構造のものの他、例えば、物
質が通過する通路の2点間の温度差で検出する構造のも
のを用いることもできる。
化学反応装置1をコンピュータによってプログラム制御
するための制御システムの構成図であって、この制御シ
ステムにおいては、微小化学反応装置1に設けられてい
る多数の微小バルブ8が、コンピュータ12によって制
御されるバルブリレーユニット13からの通電のON/
OFFによって開閉されるようになっている。
タリレーユニット14から微小化学反応モジュール2A
毎に設けられているヒータ10(図2参照)へ通電を行
うようにしており、ヒータリレーユニット14をコンピ
ュータ12で制御することによって、各ヒータ10への
通電がON/OFFされるようになっている。
ユニット14は、それぞれ、コンピュータ12に装着し
てあるバルブリレー用インターフェースボード15とヒ
ータリレー用インターフェースボード16を介して前記
コンピュータ12からの指定信号を受けるようになって
いる。なお、ヒータ10の温度調整は、通電のON/O
FF制御の代わりに、AD変換器を用いて連続的にヒー
タ電流を制御することで、よりきめ細かい調整が可能と
なる。
用AD変換ボード17が装着されており、先に述べた温
度センサ11(図1参照)が出力するアナログ信号が、
温度センサ用AD変換ボード17によってデジタル信号
に変換されてコンピュータ12に入力されるようになっ
ている。
ュータ12には微小化学反応装置1に種々の試行実験や
分析をを実行させるためのプログラムが記憶されてい
て、このプログラムによって、微小化学反応装置1の微
小バルブ8の開閉が制御され、微小化学反応装置1に送
り込まれた物質が、どの微小化学反応モジュール2Aを
通して流れるかが決定される。
れた微小化学反応装置1内の物質の通過経路の一例を示
すものであって、同図においては、1〜10の番号は微
小バルブを表しており、この例では、3番と9番の微小
バルブが開かれ、残りの番号の微小バルブは閉じられ
て、物質は太い実線で示す通路に沿って流れる。
う当初に設定したら、その実験や分析が終了するまで同
じ経路を維持する場合もあり、また、化学反応させる相
手の物質を順次変えて実験等では、物質の通過経路もプ
ログラムに従って順次変える場合もある。
ないが、コンピュータ12に、微小化学反応装置1内に
設けた微小ポンプや、流量を連続的に可変な微小バルブ
をプログラム制御させることも可能である。
応装置1に設けられた温度センサや流量センサから送ら
れてくる信号に基づいて、微小バルブや微小ポンプ、ヒ
ータ等をリアルタイムで制御するようにしてもよい。
置の別の実施例を示すもので、この実施例においては、
微小化学反応装置1Aは物質どうしの化学反応が行われ
る反応通路3と流入側通路4、5、及び、流出側通路
6、7が形成されている層2−1に、微小バルブ8が設
けられている層2−2が積層されており、さらに、前記
層2−2に微小バルブ8を開閉動作するコイルCを含む
回路が形成されている層2−3が積層された3層構造と
なっている。
路18、19が縦横に形成されていて、縦の通路18と
横の通路19のそれぞれの交差部20が、連絡通路21
を介して層2−1内に形成されている流入側通路4、
5、または、流出側通路6、7と連通している。
の各通路の2つの交差部間に配置されており、これらの
微小バルブ8の弁体Vは、層2−3に形成されているコ
イルCのそれぞれに対向していて、これらのコイルCに
選択的に通電することによって、任意の微小バルブ8を
開放し、層2−1内の所望の反応通路3に物質を導入す
ることができる。
ブ8を物質の化学反応や分析を行う反応通路3が形成さ
れている層2−1とは別の層2−2に設けてある。層2
−1と層2−2は、光造形法によって一体に製作するこ
とも可能であり、これらの層2−1、2−2に、コイル
Cを含む電気回路が形成されている層2−3を接着する
ことによって、微小化学反応装置1を製作することがで
き、先に述べた微小化学反応装置1と比較して、さらに
高密度化、コンパクト化を図ることができる。
学反応装置によれば、微小化学反応モジュールを単位と
してこれを層内に複数連続形成したことにより、構造を
可及的に単純化でき、設計を含む製作工程を簡略化する
ことができる。
を自由に変更することが可能であるため、化学や生物関
連の研究者が試行錯誤で反応系を変更しながら繰り返し
行う実験を、広いスペースを必要とせずに極めて容易且
つ低コストで実現することができる。
よれば、微小バルブの開閉動作等をコンピュータに組み
込んだプログラムによって制御することにより、従来、
実験や分析のために費やしていた多大な時間と労力を大
幅に低減することができる。
平面図である。
ている微小化学反応モジュールの構造を模式的に示した
平面図である。
バルブの構造の一例を模式的に示した断面図である。
バルブの構造の一例を模式的に示した斜視図である。
バルブの構造の別の例を模式的に示した断面図である。
バルブの構造のさらに別の例を模式的に示した断面図で
ある。
バルブの構造のさらに別の例を模式的に示した断面図で
ある。
バルブの構造のさらに別の例を模式的に示した断面図で
ある。
バルブの構造のさらに別の例を模式的に示した断面図で
ある。
小流量計の構造の一例を模式的に示した断面図である。
応装置を制御する場合のシステム構成を示す図である。
反応装置の中に形成される物質の通路の一例を示す図で
ある。
模式的に示した分解斜視図である。
ブ 9 導入管 10 ヒータ 11 温度センサ 12 コンピュータ 13 バルブリレーユニット 14 ヒータリレーユニット 15 バルブリレー用インターフェースボード 16 ヒータリレー用インターフェースボード 17 温度センサ用AD変換ボード 18、19 通路 20 交差部 21 連絡通路
Claims (7)
- 【請求項1】 反応通路の始端に連結された2つの流入
側通路と、前記反応通路の終端に連結された2つの流出
側通路を含んで構成される微小化学反応モジュールが、
少なくとも一つの層内にそれぞれの反応通路の方向を層
の前後方向に揃えて左右方向に複数配列されているとと
もに、前記配列が前後方向に複数列形成され、 前後に隣接する列間において、後列側の微小化学反応モ
ジュールは、その2つの流入側通路がそれぞれ微小バル
ブを介して、前列側の左右方向に並んだ2つの微小化学
反応モジュールの各一方の流出側通路と連結されている
ことを特徴とする微小化学反応装置。 - 【請求項2】 微小バルブが微小化学反応モジュールが
配列されている層に積層された別の層内に配列されてい
ることを特徴とする請求項1記載の微小化学反応装置。 - 【請求項3】 それぞれの微小バルブがコンピュータに
より制御される駆動手段によって開閉動作されることを
特徴とする請求項1又は2記載の微小化学反応装置。 - 【請求項4】 駆動手段が微小バルブが設けられている
層に積層された別の層内に設けられていることを特徴と
する請求項3記載の微小化学反応装置。 - 【請求項5】 少なくとも一部の微小化学反応モジュー
ルの反応通路を通過する物質の温度を検出するセンサを
備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載
の微小化学反応装置。 - 【請求項6】 少なくとも一部の微小化学反応モジュー
ルの反応通路を通過する物質の流量を検出するセンサを
備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載
の微小化学反応装置。 - 【請求項7】 少なくとも一部の微小化学反応モジュー
ルの反応通路を通過する物質の温度を調整する手段を備
えたことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の
微小化学反応装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001088170A JP3538777B2 (ja) | 2001-03-26 | 2001-03-26 | 微小化学反応装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001088170A JP3538777B2 (ja) | 2001-03-26 | 2001-03-26 | 微小化学反応装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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